以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置100の模式的な断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いたレーザープリンタである。
画像形成装置100は、トナー像を担持する像担持体としての、回転可能なドラム型(円筒形)の感光体(電子写真感光体)である感光ドラム1を有する。感光ドラム1は、OPC(有機光半導体)、アモルファスセレン、アモルファスシリコンなどの感光材料で形成された感光層を、アルミニウムやニッケルなどで形成されたシリンダ状のドラム基体上に設けて構成したものである。感光ドラム1は、装置本体110に回転可能に支持されており、駆動手段(駆動源)としての駆動モータ(図示せず)によって図中矢印Rd方向に、所定の周速度(プロセス速度)で回転駆動される。本実施例では、感光ドラム1は、230mm/秒の周速度で回転駆動される。また、本実施例では、感光ドラム1の外径は24mmである。
回転する感光ドラム1の表面は、帯電手段としてのローラ状の帯電部材である帯電ローラ2によって、所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に帯電処理される。帯電ローラ2は、感光ドラム1の表面に当接して配置されており、感光ドラム1の回転に伴って従動して回転する。帯電時に、帯電ローラ2には、帯電電源(高圧電源)E1により、所定の帯電電圧(帯電バイアス)が印加される。帯電ローラ2は、感光ドラム1の回転方向(表面の移動方向)における帯電位置(帯電部)aで感光ドラム1の表面を帯電させる。なお、帯電ローラ2は、感光ドラム1の回転方向における帯電ローラ2と感光ドラム1との当接部の上流側及び下流側に形成される帯電ローラ2と感光ドラム1との間の微小な空隙の少なくとも一方における放電の作用によって感光ドラム1の表面を帯電させる。ただし、本発明の理解のためには、帯電ローラ2と感光ドラム1との当接部を帯電位置aと擬制して考えても構わない。帯電処理された感光ドラム1の表面は、露光手段としての露光装置(レーザースキャナ)3によって画像情報に応じて走査露光され、感光ドラム1上に静電像(静電潜像)が形成される。露光装置3は、感光ドラム1の回転方向における露光位置(露光部)bで感光ドラム1の表面に光を照射する。
感光ドラム1上に形成された静電像は、現像手段としての現像装置4によって現像剤としてのトナーが供給されて現像(可視化)され、感光ドラム1上にトナー像(現像剤像)が形成される。現像装置4は、トナーを収容する現像容器4bと、現像容器4bに支持された回転可能な現像部材(現像剤担持体)としての現像ローラ4aと、を有する。現像ローラ4aは、駆動手段(駆動源)としての駆動モータ(図示せず)によって回転駆動される。現像ローラ4aは、表面にトナーを担持して、感光ドラム1との対向部(本実施例では当接部)へとトナーを搬送する。現像ローラ4aは、感光ドラム1の回転方向における現像位置(現像部)cで感光ドラム1の表面にトナーを供給する。本実施例では、感光ドラム1の回転方向における感光ドラム1と現像ローラ4aとの当接部が現像位置cである。現像時に、現像ローラ4aには、現像電源(高圧電源)E2により、所定の現像電圧(現像バイアス)が印加される。本実施例では、一様に帯電処理された後に画像情報に応じて露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の露光部(イメージ部)に、感光ドラム1の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーが付着する。つまり、本実施例では、現像時のトナーの帯電極性であるトナーの正規の帯電極性は負極性である。なお、本実施例では、現像装置4は、現像剤として非磁性一成分現像剤(非磁性トナー)を用いる。ただし、現像装置4は、磁性一成分現像剤(磁性トナー)や、非磁性トナーと磁性キャリアとを備えた二成分現像剤を用いるものなどであってもよい。
感光ドラム1に対向して転写手段としてのローラ状の転写部材である転写ローラ5が配置されている。転写ローラ5は、感光ドラム1に向けて付勢され、感光ドラム1の表面に、直接、又は記録材Pを介して、当接可能とされている。上述のように感光ドラム1上に形成されたトナー像は、転写位置dで、感光ドラム1と転写ローラ5とに挟持して搬送される記録用紙などの記録材P上に転写される。本実施例では、感光ドラム1の回転方向における感光ドラム1と転写ローラ5との当接部が転写位置(転写部、転写ニップ)dである。転写ローラ5は、感光ドラム1の回転に伴って従動して回転し、感光ドラム1との間で記録材Pを挟持して搬送する。転写時に、転写ローラ5には、転写電源(高圧電源)E3により、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である転写電圧(転写バイアス)が印加される。本実施例では、転写ローラ5の外径は12.5mmである。記録材Pは、記録材カセット7に収容されており、給送ローラ8によって1枚ずつ給送される。この記録材Pは、搬送ローラ9などによって、感光ドラム1上のトナー像とタイミングが合わされて、転写位置dに供給される。このとき、トップセンサ10によって記録材Pの先端が検知される。また、転写位置dへと搬送される記録材Pは、転写前ガイド17によってガイドされる。
トナー像が転写された記録材Pは、搬送ガイド11によってガイドされて、定着手段としての定着装置12へと搬送される。定着装置12は、未定着のトナー像を担持した記録材Pを加熱及び加圧して、記録材P上にトナー像を定着(溶融、固着)させる。トナー像が定着された記録材Pは、搬送ローラ14、排出ローラ15などによって、画像形成装置100の装置本体110の外部に設けられた排出トレイ16上に排出(出力)される。このとき、記録材Pは、ジャム(紙詰まり)の有無の確認などのために、排出センサ13によってその後端が検知される。本実施例では、連続プリント中は毎分45枚のプリントスピードで記録材Pが排出される。
また、転写時に記録材Pに転写されずに感光ドラム1上に残留したトナー(転写残トナー)は、クリーニング手段としてのクリーニング装置6によって感光ドラム1上から除去されて回収される。クリーニング装置6は、クリーニングブレード6aによって、回転する感光ドラム1の表面から転写残トナーを掻き取って、クリーニング容器6b内に収容する。本実施例では、感光ドラム1の回転方向におけるクリーニングブレード6aと感光ドラム1との当接部が、感光ドラム1からの転写残トナーの除去が行われるクリーニング位置(クリーニング部)eである。
2.制御態様
図2は、本実施例の画像形成装置100の要部の制御態様を示す概略ブロック図である。制御手段としての制御部150は、演算処理を行う中心的素子である演算制御手段としてのCPU151、記憶手段としてのRAM、ROMなどのメモリ(記憶媒体)152などを有して構成される。書き換え可能なメモリであるRAMには、制御部150に入力された情報、検知された情報、演算結果などが格納され、ROMには制御プログラム、予め求められたデータテーブルなどが格納されている。CPU151とメモリ152とは互いにデータの転送や読込みが可能となっている。
制御部150には、パーソナルコンピュータなどの外部装置200が接続されている。また、制御部150には、画像形成装置100に設けられた操作部(操作パネル)120が接続されている。操作部120は、制御部150の制御によりユーザーやサービス担当者などの操作者に各種情報を表示する表示部と、操作者が画像形成に関する各種設定などを制御部150に入力するための入力部と、を有して構成される。また、制御部150には、帯電電源E1、露光装置3、現像電源E2、転写電源E3などが接続されている。制御部150は、操作部120や外部装置200から入力される記録材Pの種類などの設定情報(制御指令)、外部装置200から入力される画像データに基づき、画像形成装置100の各部を統括的に制御して、プリントジョブ(画像形成動作)を実行させる。特に、本実施例では、制御部150は、詳しくは後述するように、露光装置3が弱露光を行う領域を変更する制御を行う。露光装置3は、制御部150からの指示に応じて、光源であるレーザダイオード(発光素子)の発光レベルを制御して弱露光を行う領域を変更する。
なお、プリントジョブとは、一の開始指示により開始される単一又は複数の記録材Pに画像を形成して出力する一連の動作のことを言う。また、記録材Pの種類とは、普通紙、厚紙、薄紙、光沢紙、コート紙などの一般的特徴に基づく属性、メーカー、銘柄、品番、坪量、厚さ、サイズなど、記録材Pを区別可能な任意の情報を包含するものである。
3.各部の長手方向の位置関係
図3(a)、(b)は、画像形成に用いられる記録材Pのサイズ(特に、搬送方向と略直交する方向の幅)ごとの、各部の長手方向の位置関係及び感光ドラム1の表面電位設定を説明するための図である。図3(a)は記録材PがLTRサイズの場合、図3(b)は記録材PがA5サイズの場合の上記位置関係及び表面電位設定を示している。ここでは、感光ドラム1の表面の移動方向(記録材Pの搬送方向)と略直交する方向(すなわち、感光ドラム1の回転軸線方向と略平行な方向)を「長手方向」ともいう。
図3(a)、(b)において、「A」は、長手方向における感光ドラム1の感光層が形成された領域の幅又はその領域(ここでは「感光体領域」ともいう。)である。また、「B」は、長手方向における帯電ローラ2の感光ドラム1の表面に接触可能な領域の幅又はその領域(ここでは「帯電領域」ともいう。)である。また、「C」は、長手方向における転写ローラ5の感光ドラム1の表面に接触可能な領域の幅又はその領域(ここでは「転写領域」ともいう。)である。また、「E」は、記録材Pが転写ローラ5と感光ドラム1との間で挟持搬送される際に記録材Pの斜行などの搬送のばらつきが無視できる程度に小さい場合又は無い場合の、転写位置dの長手方向における記録材Pが通過し得る領域の幅又はその領域(ここでは「通紙領域」ともいう。)である。また、「Vg」は、長手方向における弱露光を行う領域の幅又はその領域(ここでは「弱露光領域」ともいう。)である。ここで、「弱露光」とは、詳しくは後述するように、静電像の画像部を形成するための第1の露光強度よりも弱い第2の露光強度で感光ドラム1の表面を露光することを言う。なお、露光装置3の露光強度(露光量、発光レベル)は、感光ドラム1の表面の単位面積当たりに単位時間当たりに照射される光量、具体的には、発光素子に供給される電流の大きさ、あるいは発光素子を発光させる信号のレベルなどで代表できる。
なお、上記転写領域Cは、長手方向における、感光ドラム1と転写ローラ5とが接触する領域(ここでは「第1の領域」ともいう。)R1に相当する。また、上記通紙領域Eは、記録材Pの斜行などの搬送のばらつきが無視できる程度に小さい場合又は無い場合の、転写位置dの長手方向における記録材Pと感光ドラム1とが接触し得る領域(ここでは「第2の領域」ともいう。)R2に相当する。
また、本実施例では、感光体領域A、帯電領域B、転写領域C、通紙領域E、弱露光領域Vgは、それぞれの長手方向の中央が、ほぼ長手方向における画像形成領域(トナー像を形成することが可能な領域)の中央と一致するように配置されている(中央基準)。そして、上記各領域のうち長手方向の幅が相対的に短いものは、相対的に長いものの内側に包含される。
図3(a)、(b)に示すように、通紙領域E及び弱露光幅Vgは、画像形成に用いられる記録材Pのサイズ(特に、搬送方向と略直交する方向の幅)に応じて変わり得るものである。また、本実施例では、画像形成装置100は上述のように中央基準の構成であるため、記録材Pのサイズにかかわらず、長手方向における画像形成領域の中央位置は変わらない。そして、本実施例では、図3(a)、(b)に示すように、長手方向において、感光体領域A、帯電領域B、転写領域C(第1領域R1)、通紙領域E(第2領域R2)、弱露光領域Vgのそれぞれの幅の大小関係(位置関係)は、記録材Pのサイズにかかわらず、A>B>C>E≧Vgの関係となっている。特に、本実施例では、E≒Vgの関係となっている。
4.感光ドラムの表面電位設定
次に、図3(a)、(b)を参照して感光ドラムの表面電位設定について説明する。図3(a)、(b)に示される感光ドラム1の表面電位は、感光ドラム1の回転方向における露光位置bより下流かつ転写位置dより上流での表面電位である。なお、後述する画像部電位Vlは、煩雑を避けるため図示していない。
帯電ローラ2によって、帯電領域Bにおける感光ドラム1の表面が、所定の帯電電位(暗部電位)Vd(本実施例では約-420V)に略一様に帯電処理される。このとき、帯電ローラ2には、帯電電源E1から所定の帯電電圧(本実施例では約-900Vの直流電圧)が印加される。なお、帯電電圧として、直流電圧と交流電圧とが重畳された交番電圧が印加されてもよい。
また、帯電処理された感光ドラム1の表面の画像部(トナーを付着させる部分)が、露光装置3によって、第1の露光強度で露光される。これにより、感光ドラム1の表面の第1の露光強度で露光された部分(画像部)の電荷が除去され、露光部電位(明部電位)Vl(本実施例では約-70V)が形成される。なお、感光ドラム1の表面の第1の露光強度で露光可能な領域は、記録材Pのサイズごとに設定された画像形成領域に相当する。本実施例では、この画像形成領域の長手方向の幅は、弱露光領域Vgの長手方向の幅以下とされる。
また、帯電処理された感光ドラム1の表面の弱露光領域Vgにおける非画像部(トナーを付着させない部分)が、露光装置3によって、上記第1の露光強度よりも弱い第2の露光強度で露光(弱露光)される。これにより、感光ドラム1の表面の第2の露光強度で露光された部分(弱露光部)の電荷が除去され、弱露光部電位Vbg(本実施例では約-365V)が形成される。
一方、帯電処理された感光ドラム1の表面の、転写領域C内かつ弱露光領域Vg外の領域(ここでは「端部領域」ともいう。)Fは、上記第1の露光強度による露光も、上記第2の露光強度による露光(弱露光)も行われない。つまり、E≧Vg(特に本実施例ではE≒Vg)の関係となっているため、転写領域C内かつ通紙領域E外の領域は、第1の露光強度による露光も、第2の露光強度による露光(弱露光)も行われない。そのため、端部領域Fの感光ドラム1の表面電位は、帯電後と実質的に変わらず、約-420Vに維持される。このように、端部領域Fと通紙領域Eとの間で、感光ドラム1の回転方向における露光位置bより下流かつ転写位置dより上流での感光ドラム1の表面電位に差が生じる。本実施例では、この電位差ΔXは約55Vとなる。なお、本実施例では、上述のようにE≒Vgの関係となっているため、端部領域Fは実質的に全て通紙領域E外の領域である(以下、本実施例における「端部領域F」に対応する領域を「非通紙領域F」ということもある。)。
感光ドラム1上に形成された露光部電位Vlの部分が、現像装置4によってトナーが供給されてトナー像として現像される。このとき、現像ローラ4aには、現像電源E2から所定の現像電圧(本実施例では約-240Vの直流電圧)が印加される。これにより、感光ドラム1と現像ローラ4aとの間に現像電界が形成される。つまり、露光部電位Vlの部分では、現像ローラ4aから感光ドラム1の表面にトナーが転移し得る現像電界が生じる。そのため、露光部電位Vlの部分にトナーが転移して付着する。一方、弱露光部電位Vbgの部分において生じる現像電界は、現像ローラ4aから感光ドラム1の表面にトナーが転移し得る電界に満たない。そのため、弱露光部電位Vbgの部分では、現像ローラ4aから感光ドラム1上へトナーは転移しない。なお、現像電圧として、直流電圧と交流電圧とが重畳された交番電圧が印加されてもよい。
感光ドラム1上に形成されたトナー像は、転写位置dで記録材Pに転写される。このとき、転写ローラ5には、転写電源E3からトナーの正規の帯電極性とは逆極性の転写電圧(本実施例では約+1500Vの直流電圧)が印加される。この転写電圧により生じる転写電界により、感光ドラム1上のトナー像が記録材P上に転写される。
5.感光ドラムの表面電位の推移
次に、図4を参照して、本実施例と比較例1、2とにおける画像形成中の感光ドラム1の表面電位の推移について説明する。比較例1、2は、弱露光を行わない点が本実施例と相違している。また、比較例2は、帯電電圧が相対的に高い点が比較例2と相違している。比較例1、2の構成は、上記の点を除いて、実質的に本実施例の構成と同じである。
図4中には、本実施例、比較例1、2のそれぞれについての感光ドラム1の表面電位の推移として、(1)帯電後、(2)露光後、(3)転写後、(4)再帯電後、(5)再露光後における感光ドラム1の表面電位を示している。図4中の左列(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は比較例1、中央列(f)、(g)、(h)、(i)、(j)は比較例2、右列(k)、(l)、(m)、(n)、(о)は本実施例における感光ドラム1の表面電位の推移を示している。弱露光領域Vgの表面電位としては、非画像部の表面電位を図示し、画像部の表面電位は煩雑を避けるため図示していない。また、感光ドラム1の表面電位は、本実施例における弱露光領域Vg(通紙領域E)に対応する領域の感光ドラム1の表面電位と、本実施例における端部領域(非通紙領域)Fに対応する領域の感光ドラム1の表面電位と、に分けて模式的に示している。
また、図4中に示す感光ドラム1の表面電位は、次の条件で画像形成動作を行った際の感光ドラム1の表面電位を、表面電位計TREK JAPAN社製(Model344)を用いて測定した際の値である。この表面電位の測定値は、環境、記録材Pの種類(紙種)、転写ローラ5の電気抵抗、感光ドラム1の感光層の膜厚など、種々の条件に応じて変わり得る値である。ここでは、温湿度環境は温度25℃、湿度50%、紙種はCanon社製(GF600/A4サイズ)、転写ローラ5の電気抵抗は2.0×108Ω、感光ドラム1の感光層の膜厚は12μmとした。感光ドラム1の表面電位の測定結果としては、複数の測定値から求めた平均値などの代表値を用いることができる。
ここで、図5は、本実施例におけるVbackと感光ドラム1上のかぶり濃度との関係を示すグラフ図である。感光ドラム1上のかぶり濃度の測定は、次のようにして行った。透明な粘着テープの粘着面を感光ドラム1の表面に貼りつけることでトナーの採取を行った。また、その粘着テープを所定の紙上に貼り付け、そのトナーが付着した粘着テープの濃度(光学濃度)を測定して、かぶり濃度の定量化を行った。かぶり濃度は、かぶりが発生しない時は0%となり、値が大きいほど、かぶりが多く、トナーが多く感光ドラム1の表面に付着していることを示している。図5に示すように、本実施例の構成では、Vbackが125V付近の場合に最もかぶり濃度が小さく、2%となる。この程度のかぶり濃度であれば、問題とはならない。本実施例では、弱露光領域Vg(≒通紙領域E)のVbackが約125Vになるように設定されている。上記値よりもVbackを小さくした場合には「地かぶり」が発生しやすくなることでかぶり濃度が大きくなる。例えば、Vbackが40Vとなると、かぶり濃度は11%となる。「地かぶり」を起こしたトナーは、正規の帯電極性に帯電しているため、転写時に記録材Pに転写され、画像不良の原因となる。また、逆に上記値よりもVbackを大きくした場合には「反転かぶり」が発生しやすくなることでかぶり濃度が大きくなる。例えば、Vbackが180Vとなると、かぶり濃度は6%となる。「反転かぶり」を起こしたトナーは逆極性トナーであるため、転写時に記録材Pには転写されにくいが、トナー消費量が多くなることが問題となることがある。
<比較例1>
比較例1における感光ドラム1の表面電位の推移(図4の左列(a)、(b)、(c)、(d)、(e))について説明する。
まず、図4(a)に示す帯電後の感光ドラム1の表面電位について説明する。比較例1では、帯電電圧を約-845Vとして、帯電後の帯電領域Bにおける感光ドラム1の表面電位を約-365Vとする。
次に、図4(b)に示す露光後の感光ドラム1の表面電位について説明する。比較例1では、弱露光を行わないため、露光後の感光ドラム1の表面電位は帯電後の感光ドラム1の表面電位と実質的に変わらず、帯電領域Bにおいて約-365Vに維持される。
次に、図4(c)に示す転写後の感光ドラム1の表面電位について説明する。転写を行う際に記録材Pが電気的な抵抗体として働くことで、転写ローラ5に流れる転写電流は非通紙領域Fに集中して流れる。そのため、非通紙領域Fの感光ドラム1の表面電位は、通紙領域Eの感光ドラム1の表面電位に対して低くなる。具体的には、転写後に、感光ドラム1の表面電位は、通紙領域Eでは約-280Vまで低下し、非通紙領域Fでは約-150Vまで低下する。
次に、図4(d)に示す再帯電後の感光ドラム1の表面電位について説明する。比較例1では、再帯電後に、感光ドラム1の表面電位は、通紙領域Eでは約-365Vに戻るが、非通紙領域Fでは約-280Vまでしか上がらない。
次に、図4(e)に示す再露光後の感光ドラム1の表面電位について説明する。比較例1では、弱露光を行わないため、再露光後に、感光ドラム1の表面電位は、通紙領域Eでは約-365V、非通紙領域Fでは約-280Vに維持される。その結果、現像時に、通紙領域Eでは、感光ドラム1の表面電位(約-365V)と現像電位(約-240V)との差分であるVbackは約125Vとなり、かぶりの抑制に最適な値となる。そのため、通紙領域Eでは、現像時に、露光部電位Vlの部分以外の感光ドラム1の表面にトナーが付着してしまう現象は発生しない。一方、非通紙領域Fでは、感光ドラム1の表面電位(約-280V)と現像電位(約-240V)との差分であるVbackは約40Vとなり、かぶりの抑制に最適な値(125V付近)に対して小さい値となる。そのため、非通紙領域Fでは、現像時に、感光ドラム1の表面にトナーが付着してしまう「地かぶり」が発生する。特に、記録材Pの端部付近の5mm幅程度に集中して「地かぶり」が多く発生し、記録材Pの端部から通紙領域Eの外側に離れるに従い「地かぶり」は良化する傾向がある。その結果、転写時に記録材Pが斜行して搬送された場合などに、「地かぶり」により非通紙領域Fの感光ドラム1の表面に付着したトナーが、感光ドラム1が1周回転した後に記録材P上に転写されて、「端部汚れ」が発生してしまうことがある。
<比較例2>
比較例2における感光ドラム1の表面電位の推移(図4の中央列(f)、(g)、(h)、(i)、(j))について説明する。
まず、図4(f)に示す帯電後の感光ドラム1の表面電位について説明する。比較例2では、帯電電圧を約-900V(比較例1では約-845V)とすることで、帯電後の帯電領域Bにおける感光ドラム1の表面電位を約-420V(比較例1では約-365V)とする。
次に、図4(g)に示す露光後の感光ドラム1の表面電位について説明する。比較例2では、比較例1と同様に弱露光を行わないため、露光後の感光ドラム1の表面電位は帯電後の感光ドラム1の表面電位と実質的に変わらず、帯電領域Bの略全域において約-420Vに維持される。
次に、図4(h)に示す転写後の感光ドラム1の表面電位について説明する。比較例2においても、比較例1と同様に、転写を行う際に転写ローラ5に流れる転写電流は非通紙領域Fに集中して流れる。このとき、比較例2では、転写前の非通紙領域Fの感光ドラム1の表面電位が、比較例1と比較して約-420Vと高い。そのため、転写後の非通紙領域Fの感光ドラム1の表面電位は、比較例1と比較して高く、約-240Vとなる。また、比較例2では、通紙領域Eにおいても、転写前の感光ドラム1の表面電位が約-420Vと高いため、転写後の感光ドラム1の表面電位は比較例1と比較して高く、約-320Vとなる。
次に、図4(i)に示す再帯電後の感光ドラム1の表面電位について説明する。比較例2では、再帯電後に、感光ドラム1の表面電位は、帯電領域Bの略全域において約-420Vに略均一化される。これは、比較例2では、帯電電圧が約-900V(比較例1では約-845V)であるため、比較例1と比較して長手方向における感光ドラム1の表面電位のムラを均一化する能力が高いことが寄与している。
次に、図4(j)に示す再露光後の感光ドラム1の表面電位について説明する。比較例2では、比較例1と同様に弱露光を行わないため、再露光後に、感光ドラム1の表面電位は、帯電領域Bの略全域において約-420Vに維持される。その結果、現像時には、帯電領域Bの略全域において、感光ドラム1の表面電位(約-420V)と現像電位(約-240V)との差分であるVbackは約180Vとなり、かぶりの抑制に最適な値(125V付近)に対して大きな値となる。そのため、比較例2では、現像時に、比較例1で問題となる非通紙領域Fにおける「地かぶり」の発生は抑制できるが、帯電領域Bの略全域において感光ドラム1の表面の非画像部に逆極性トナーが付着してしまう「反転かぶり」が発生する。逆極性トナーは記録材P上には転写されにくいので画像不良の原因とはなりにくいが、トナー消費量が多くなることが問題となることがある。
<本実施例>
本実施例における感光ドラム1表面電位の推移(図4の右列(k)、(l)、(m)、(n)、(о))について説明する。
まず、図4(k)に示す帯電後の感光ドラム1の表面電位について説明する。本実施例では、比較例2と同様に帯電電圧を約-900Vとすることで、帯電後の帯電領域Bにおける感光ドラム1の表面電位を約-420Vとする。
次に、図4(l)に示す露光後の感光ドラム1の表面電位について説明する。本実施例では、弱露光を行うため、弱露光領域Vg(≒通紙領域E)では、露光後の感光ドラム1の表面電位は約-365V(弱露光部電位Vbg)となる。一方、非通紙領域Fでは弱露光を行わないため、露光後の感光ドラム1の表面電位は約-420Vに維持される。
次に、図4(m)に示す転写後の感光ドラム1の表面電位について説明する。本実施例においても、比較例1、2と同様に、転写を行う際に転写ローラ5に流れる転写電流は非通紙領域Fに集中して流れる。このとき、本実施例では、比較例2と同様に、転写前の非通紙領域Fの感光ドラム1の表面電位が、比較例1と比較して約-420Vと高い。そのため、転写後の非通紙領域Fの感光ドラム1の表面電位は、比較例1と比較して高く、約-240Vとなる。一方、本実施例では、弱露光領域Vg(≒通紙領域E)では、比較例1と同様に、転写前の感光ドラム1の表面電位が約-365Vと低いため、転写後の感光ドラム1の表面電位は比較例1と同様に約-280Vとなる。
次に、図4(n)に示す再帯電後の感光ドラム1の表面電位について説明する。本実施例では、比較例2と同様に、再帯電後に、感光ドラム1の表面電位は、帯電領域Bの略全域(通紙領域E及び非通紙領域F)において約-420Vに略均一化される。これは、本実施例では、比較例2と同様に、帯電電圧が約-900Vと高く、長手方向における感光ドラム1の表面電位のムラを均一化する能力が高いことが寄与している。
次に、図4(o)に示す再露光後の感光ドラム1の表面電位について説明する。本実施例では、弱露光を行うため、弱露光領域Vg(≒通紙領域E)では、再露光後の感光ドラム1の表面電位は約-365V(弱露光部電位Vbg)となる。一方、非通紙領域Fでは弱露光を行わないため、再露光後の感光ドラム1の表面電位は約-420Vに維持される。その結果、本実施例では、現像時に、非通紙領域Fでは、感光ドラム1の表面電位(約-420V)と現像電位(約-240V)との差分であるVbackは約180Vとなり、かぶりの抑制に最適な値(125V付近)に対して大きな値となる。そのため、本実施例では、現像時に、比較例1で問題となる非通紙領域Fにおける「地かぶり」の発生を抑制できる。したがって、本実施例では、転写時に記録材が斜行して搬送された場合などにも、「端部汚れ」を抑制できる。一方、本実施例では、非通紙領域Fでは、上述のようにVbackがかぶりの抑制に最適な値(125V付近)に対して大きな値となるため、「反転かぶり」が発生する。しかし、この「反転かぶり」を起こした逆極性トナーは記録材P上には転写されにくいので画像不良の原因とはなりにく。また、比較例2と比較して、トナー消費量を大幅に削減することができる。これは、比較例2では帯電領域Bの略全域で「反転かぶり」が発生するのに対し、本実施例では「反転かぶり」が発生する領域は帯電領域Bの一部である非通紙領域Fのみに限定されるためである。また、本実施例では、現像時に、弱露光領域Vg(≒通紙領域E)では、感光ドラム1の表面電位(約-365V)と現像電位(約-240V)との差分であるVbackは約125Vとなり、かぶりの抑制に最適な値となる。そのため、弱露光領域Vg(≒通紙領域E)では、現像時に、露光部電位Vlの部分以外の感光ドラム1の表面にトナーが付着してしまう現象は発生せず、「地かぶり」も「反転かぶり」も問題とならない。
表1は、上述した比較例1、2における問題と、本実施例の効果を整理したものである。
本実施例によれば、「反転かぶり」の発生量を抑制しつつ、非通紙領域における「地かぶり」を抑制することで「端部汚れ」を抑制することが可能となる。
図6は、プリントジョブの実行時に弱露光領域Vgを設定する制御の手順の概略を示すフローチャート図である。制御部150は、操作部120や外部装置200からプリントジョブの開始指示が入力されると、操作部120や外部装置200から入力された制御指令に基づいて、画像形成に用いられる記録材Pの種類に関する情報を取得する(S1)。このとき、制御部150は、特に、記録材Pのサイズ(特に、搬送方向と略直交する方向の幅)に関する情報を取得する。なお、制御部150は、記録材Pの種類(サイズ)が特に指定されない場合は、特定の種類(サイズ)の記録材Pが画像形成に用いられるものと判断するようになっていてよい。また、記録材Pの種類(サイズ)は、操作部120や外部装置200において操作者によって指定されることに限定されるものではなく、制御部150が検知手段の検知結果により自動的に認識できるようになっていてもよい。次に、制御部150は、記録材Pの種類(サイズ)ごとに予め設定されてメモリ152にデータテーブルなどとして記憶されている弱露光領域Vgの情報を取得し、露光装置3による露光時の弱露光領域Vgを設定する(S2)。例えば、画像形成に用いられる記録材PのサイズがLTRサイズである場合は、弱露光領域Vgは図3(a)に示すように設定される。また、例えば、画像形成に用いられる記録材PのサイズがA5サイズである場合は、弱露光領域Vgは図3(b)に示すように設定される。このように、本実施例では、画像形成に用いられる記録材Pのサイズに応じて、弱露光領域Vgが変更される。その後、制御部150は、画像形成を開始させる(S3)。
なお、本実施例では、E≒Vgの関係としているが、E>Vgの関係とすることも可能である。ただし、通紙領域Eと弱露光領域Vgとの差が大きいほど、すなわち、通紙領域Eに対して弱露光領域Vgを狭くするほど「反転かぶり」の量が増加する傾向にある。一方、E<Vgの関係とすると「地かぶり」の発生を抑制して「端部汚れ」を抑制する効果が得られなくなる。したがって、理想的にはE=Vgの関係とすることが望ましい。本実施例では、露光位置の公差などを考慮して、E<VgとならないようにE≒Vgとしている。ここで、E≒Vg、すなわち、通紙領域Eと弱露光領域Vgとが略一致するとは、完全に一致する場合の他、端部汚れの抑制効果やトナー消費量の低減効果に鑑みて許容できる誤差程度(例えば±3mm)にずれた場合も含み得る。上記E<Vgとならないようにするとは、このような誤差程度のずれを上回ってVgがEより外側にならないようにすればよい。
また、本実施例では、画像形成装置100が中央基準の構成である場合を例として説明したが、本発明は片寄せ基準の構成にも適用できるものであり、本実施例と同様の効果を得ることができる。なお、片寄せ基準の構成とは、異なるサイズの記録材Pが、その搬送方向と略直交する方向における一方の端部の位置が一致するように搬送される構成である。片寄せ基準の構成においても、本実施例と同様にして記録材Pのサイズに応じて弱露光領域Vgを設定し、第1の領域R1、第2の領域R2における感光ドラム1の表面電位を設定すればよい。
また、画像形成装置100において画像形成に使用することが可能な全てのサイズ(特に、搬送方向と略直交する方向の幅)間で弱露光領域Vgを変更することに限定されるものではなく、一部のサイズ間で弱露光領域Vgの変更を行うようにしてもよい。この場合に、弱露光領域Vgを変更する対象の記録材Pのサイズは、予め設定されていたり、操作者によって任意に指定できるようになっていたりしてよい。この弱露光領域Vgを変更する対象の記録材Pのサイズは、図3(a)、(b)に例示したように2種類であることに限定されるものではなく、3種類以上であってもよい。
このように、本実施例では、画像形成装置100は、回転可能な感光体1と、感光体1の表面を帯電処理する帯電手段2と、帯電処理された感光体1の表面の画像部を第1の露光強度で露光して感光体上に静電像を形成する露光手段3と、を有する。また、画像形成装置100は、感光体1上の静電像の画像部にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段4を有する。また、画像形成装置100は、感光体1と接触可能であり、電圧が印加されることで、感光体1との間で挟持した記録材Pに感光体1からトナー像を転写させる転写部材5を有する。また、画像形成装置100は、露光手段3を制御する制御手段150を有する。ここで、感光体1の表面の移動方向と略直交する方向において、感光体1と転写部材5とが接触する領域を第1の領域R1とする。また、同方向において、記録材Pと感光体1とが接触し得る領域に関して記録材Pのサイズごとに予め設定された所定の領域を第2の領域(通紙領域)R2とする。また、同方向において、露光手段3により感光体1の表面の非画像部を上記第1の露光強度よりも弱い第2の露光強度で露光する領域を弱露光領域Vgとする。このとき、制御手段150は、感光体1の回転方向における露光が行われる露光位置bより下流かつ転写が行われる転写位置dより上流で、第1の領域内かつ第2の領域外の領域における感光体1の表面電位の絶対値Vaが、第2の領域内における感光体1の表面の非画像部の表面電位の絶対値Vbよりも大きくなるように、画像形成に用いられる記録材Pのサイズに応じて弱露光領域Vgを変更する。本実施例では、第2の領域R2は、記録材Pの搬送のばらつきが無視できる程度に小さい場合又は無い場合の記録材Pと感光体1とが接触し得る領域である。また、本実施例では、感光体1の表面の移動方向と略直交する方向において、弱露光領域Vgは、第2の領域R2と略一致する領域である。
以上説明したように、本実施例によれば、画像形成に用いられる記録材Pのサイズに応じて、反転かぶりを抑制しつつ、記録材Pの端部汚れを抑制することができる。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1と同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
実施例1によれば、「反転かぶり」の発生量を抑制できるが、非通紙領域Fにおいて「反転かぶり」が発生し、トナー消費量が若干増加する。本実施例では、このトナー消費量を更に抑制する。
図7は、本実施例における各部の長手方向の位置関係及び感光ドラム1の表面電位設定を説明するための図である。図7に示される感光ドラム1の表面電位は、感光ドラム1の回転方向における露光位置bより下流かつ転写位置dより上流での表面電位である。なお、画像部電位Vlは、煩雑を避けるため図示していない。なお、図7には、記録材PがLTRサイズの場合を示しているが、本実施例においても実施例1と同様に記録材Pのサイズに応じて弱露光領域が変更される。
図7において、「A」、「B」、「C」、「E」、「F」は、それぞれ実施例1で説明したものと同じ領域を示す。実施例1で説明した通紙領域Eは、記録材Pが転写ローラ5と感光ドラム1との間で挟持搬送される際に記録材Pの斜行などの搬送ばらつきが無視できる程度に小さい場合又は無い場合の、転写位置dの長手方向における記録材Pが通過し得る領域である。一方、図7において、「D」は、記録材Pが転写ローラ5と感光ドラム1との間で挟持搬送される際の記録材Pの斜行などの搬送のばらつきを考慮した場合の、転写位置dの長手方向における記録材Pが通過し得る最大の領域の幅又はその領域(ここでは「最大通紙領域」ともいう。)である。
なお、上記最大通紙領域Dは、記録材Pの斜行などの搬送のばらつきがある場合の、転写位置dの長手方向における記録材Pと感光ドラム1とが接触し得る領域のうち幅が最大の領域(ここでは「第3の領域」ともいう。)R3に相当する。
そして、本実施例では、弱露光領域Vgとして、図7に示す第1の弱露光領域Vg1及び第2の弱露光領域Vg2において、弱露光を行う。第1の弱露光領域Vg1は、実施例1における弱露光領域Vgに対応する領域である。本実施例では、実施例1と同様に、Vg1≒Eの関係となっている。第2の弱露光領域Vg2について以下更に説明する。
実施例1では、図3に示すように、端部領域Fにおいて感光ドラム1の表面電位が高くなるようにした。これに対し、本実施例では、図7に示すように、領域Wにおいてのみ感光ドラム1の表面電位が高くなるようにした点が実施例1と相違している。ここで、領域Wは、最大通紙領域D内かつ通紙領域E外の領域である。
つまり、実施例1では、図3に示すように、露光時に弱露光領域Vg内の非画像部にのみ弱露光を行なった。これに対し、本実施例では、図7に示すように、実施例1における弱露光領域Vgに対応する第1の弱露光領域Vg1内の非画像部に加えて、転写領域C内かつ最大通紙領域D外の領域である第2の弱露光領域Vg2にも弱露光を行う。
本実施例では、実施例1と同様に、転写電流が非通紙部、特に、記録材Pの両端部近傍に集中しても、記録材Pの両端部近傍における感光ドラム1の表面電位の低下を抑制することが可能となる。そのため、「地かぶり」の発生を抑制して「端部汚れ」を抑制することができる。また、本実施例では、実施例1における端部領域Fよりも幅が狭い領域Wのみに「反転かぶり」の発生領域を限定できるため、トナー消費量を実施例1よりも更に少なくすることができる。
本実施例によれば、実施例1よりも更に「反転かぶり」の発生量を抑制しつつ、非通紙領域における「地かぶり」を抑制することで「端部汚れ」を抑制することが可能となる。
なお、本実施例では、第2の弱露光領域Vg2における露光強度を、第1の弱露光領域Vg1における露光強度と略同一としたが、異なっていてもよい。第1、第2の弱露光領域のそれぞれに最適化した電位とする露光強度とすることも可能である。
このように、感光体1の表面の移動方向と略直交する方向において、記録材Pと感光体1とが接触し得る領域に関して記録材Pのサイズごとに予め設定された、第2の領域(通紙領域)R2よりも幅が広い所定の領域を第3の領域(最大通紙領域)R3とする。このとき、本実施例では、制御手段150は、実施例1と同様の弱露光領域Vg(第1の弱露光領域Vg1)の変更を行うと共に、感光体1の回転方向における露光位置bより下流かつ転写位置dより上流で、第3の領域内かつ第2の領域外の領域における感光体の表面電位の絶対値Vcが、第2の領域内における感光体1の表面の非画像部の表面電位の絶対値Vb、及び第1の領域内かつ第3の領域外の領域における感光体1の表面電位の絶対値Vdよりも大きくなるように、画像形成に用いられる記録材Pのサイズに応じて弱露光領域Vg(第2の弱露光領域Vg2)を変更する。本実施例では、第2の領域R2は、記録材Pの搬送のばらつきが無視できる程度に小さい場合又は無い場合の記録材Pと感光体1とが接触し得る領域である。また、本実施例では、第3の領域R3は、記録材Pの搬送のばらつきがある場合の記録材Pと感光体1とが接触し得る領域のうち幅が最大の領域である。また、本実施例では、感光体1の表面の移動方向と略直交する方向において、弱露光領域Vgは、第2の領域R2と略一致する領域(第1の弱露光領域Vg1)、及び第3の領域R3の端部から第1の領域R1の端部までの領域(第2の弱露光領域Vg2)である。
以上説明したように、本実施例によれば、実施例1と同様の効果が得られると共に、トナーの消費量を更に抑制することができる。