JP7224002B1 - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技者に遊技を面白く感じさせることが可能な遊技機を提供する。【解決手段】スロットマシン1は、図柄変動ゲームの進行を制御する遊技進行制御部614と、遊技モードを、雑魚敵バトルゲーム判定処理が実行される複数種類の雑魚戦モードと、雑魚敵バトルゲーム判定処理が実行されない探索モードとのいずれかに設定可能な判定モード設定部617と、を有する。複数種類の雑魚戦モードそれぞれに雑魚敵ダメージ付与期待度が設定されており、雑魚敵バトルゲーム判定処理は、雑魚敵バトルゲーム判定処理実行時の雑魚戦モードに対応する雑魚敵ダメージ付与期待度に基づいて、雑魚戦モード以外のゲームに関する第1恩恵の付与(ボス敵勝利期待度の増加)を決定し、第1恩恵を付与しないと決定した場合に、第1恩恵を付与しないと決定したときの雑魚戦モードに対応する雑魚敵ダメージ付与期待度を高める第2恩恵を付与可能な処理である。【選択図】図8

Description

本開示は、遊技機に関する。
遊技機は、一般遊技状態でのゲーム(遊技)と、一般遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(ATやART等)でのゲームとが切り替え可能に構成されている。特許文献1には、所定ゲーム数で構成される特別遊技状態として、所定ゲーム数を含む1セットを設定し、1セットを消化するとの記載がある。
特開2020-22600号公報
本開示は、遊技者に遊技を面白く感じさせることが可能な遊技機を提供する。
第1の側面は、図柄変動ゲームの進行を制御する遊技進行制御部と、遊技モードを、第1処理が実行される複数種類の第1モードと、前記第1処理が実行されない第3モードとのいずれかに設定可能な判定モード設定部と、を備え、前記複数種類の第1モードそれぞれに第1付与期待度が設定されており、前記第1処理は、前記第1処理実行時の前記第1モードに対応する第1付与期待度に基づいて、前記第1モード以外のゲームに関する第1恩恵の付与を決定し、前記第1恩恵を付与しないと決定した場合に、前記第1恩恵を付与しないと決定したときの前記第1モードに対応する前記第1付与期待度を高める第2恩恵を付与可能な処理である、遊技機である。
また、第1の側面において、前記複数種類の第1モードのうち少なくとも2つの第1モードに対応する前記第1付与期待度は、それぞれ、変化していない初期状態において互いに異なることが好ましい。
また、第1の側面において、前記複数種類の第1モードのうち、前記第1付与期待度が変化した前記第1モードを認識可能に報知可能な報知部を備えることが好ましい。
また、第1の側面において、前記判定モード設定部は、前記遊技モードが前記第3モードである場合において所定移行条件が成立することにより、前記複数種類の第1モードのうちのいずれか1つを選択して選択した第1モードに前記遊技モードを移行させる移行処理を実行可能であり、前記第1恩恵の付与が決定された前記第1モードは、所定の条件が成立するまで、前記判定モード設定部による前記移行処理において再度選択されないことが好ましい。
また、第1の側面において、前記判定モード設定部は、前記遊技モードが前記第3モードである場合において所定移行条件が成立することにより、前記複数種類の第1モードのうちのいずれか1つを選択して選択した第1モードに前記遊技モードを移行させる移行処理を実行可能であり、前記第1恩恵の付与が決定された前記第1モードに対応する前記第1付与期待度は、所定の条件が成立するまで、100%となることが好ましい。
また、第1の側面において、前記判定モード設定部は、前記遊技モードを、前記複数種類の第1モードと、第2付与期待度に基づいて第3恩恵の付与を決定する第2処理が実行される第2モードと、前記第1処理および前記第2処理のいずれも実行しない前記第3モードとのいずれかに設定可能であり、前記第1恩恵は、前記第2付与期待度を高める恩恵であることが好ましい。
また、第1の側面において、前記第3モードから前記第2モードに移行する頻度は、前記第3モードから前記第1モードに移行する頻度よりも低いことが好ましい。
また、第1の側面において、一般遊技状態と、前記一般遊技状態よりも遊技者によって有利な遊技状態である特別遊技状態とを含む遊技状態のうちのいずれかの遊技状態で遊技進行を実行する遊技状態制御部を更に備え、前記第2恩恵は、前記一般遊技状態から前記特別遊技状態への移行に関する恩恵、または、前記特別遊技状態の期間に関する恩恵であることが好ましい。
また、第1の側面において、前記一般遊技状態において所定ゲーム数が経過することで、前記特別遊技状態への移行に関する処理が実行可能であることが好ましい。
また、第1の側面において、指示機能にかかる処理を行うことができる有利区間と、前記指示機能にかかる処理を行うことができない通常区間と、を含む遊技区間のうちのいずれかの遊技区間に設定する区間制御部を更に備え、前記有利区間から前記通常区間に移行した場合に、前記複数種類の第1モードにそれぞれ対応する前記第1付与確率がリセットされることが好ましい。
本開示によれば、遊技者に遊技を面白く感じさせることが可能な遊技機を提供することができる。
スロットマシンの正面図である。 スロットマシンの構成を模式的に示すブロック図である。 回転リールの図柄の配列の一例を示す図である。 第1遊技状態における状態遷移を説明する図である。 第2遊技状態における状態遷移を説明する図である。 遊技区間の状態遷移を説明する図である。 内部抽せんテーブルにおける押し順ごとの入賞可能役を説明するための図である。 本実施形態のスロットマシンの遊技フローを示す図である。 サブ液晶画面30に表示される雑魚敵一覧画面の一例を示す図である。 サブ液晶画面30に表示される雑魚敵一覧画面の一例を示す図である。 探索モードを実現する探索モード処理ルーチンを示すフローチャートである。 雑魚戦モードを実現する雑魚戦モード処理ルーチンを示すフローチャートである。 ボス戦モードを実現するボス戦モード処理ルーチンを示すフローチャートである。 図9に示す雑魚敵一覧画面に対応する状態の雑魚敵管理テーブルを示す図である。 図10に示す雑魚敵一覧画面に対応する状態の雑魚敵管理テーブルを示す図である。 ボス敵の討伐履歴を記憶するボス敵管理テーブルを示す図である。
[実施形態]
本開示の遊技機の実施形態にかかるスロットマシン1について、図面を参照して説明する。
<スロットマシンの構成>
図1に示すように、スロットマシン1は筐体10を有する。筐体10の正面には、前面扉100が設けられている。
前面扉100の中央部分には、透明性のリール窓200が設けられている。遊技者は、このリール窓200から、後述する複数の回転リール20それぞれの表面に表示された複数の図柄を視認することができる。
リール窓200の上方には、遊技中の各種の演出を行うための液晶画面3、スピーカ102、および電飾部(図示略)が設けられている。液晶画面3、スピーカ102および電飾部は、報知部に相当する。
液晶画面3は、遊技者の遊技中に各種の演出動画(演出画面)を表示する。
リール窓200の側方には、遊技に関する各種の演出を表示可能なサブ液晶画面30が設けられている。
スピーカ102は、所定のBGM(バックグラウンドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)および音声を出力する。
電飾部は、例えば期待度の高い演出画面が表示されたり、役が入賞したりした場合に、所定のパターンで点灯または消灯する。
リール窓200の下方には、操作部4が設けられている。操作部4は、複数のストップスイッチ40、投入口が設けられたメダル投入部41、ベットスイッチ42、レバー43、媒体表示部44、精算スイッチ45および演出ボタン46などを含む。
各ストップスイッチ40は、各回転リール20に対応して設けられている。各ストップスイッチ40は、回転リール20が回転している間に、各回転リール20の回転を停止させるための操作を受け付ける。
メダル投入部41の投入口には、遊技媒体に相当するメダルが投入される。投入口付近には、メダルセンサが設けられている。メダルセンサは、投入口へのメダルの投入を検出し、検出信号を制御部6に出力する。
ベットスイッチ42は、メダルをベットする際に用いられる。
レバー43は、各回転リール20を回転させるための操作を受け付けるスタートスイッチとして機能する。
媒体表示部44は、メダルのクレジット数、メダルの払い出し枚数、メダルのベット数などを表示するものであって、例えば複数の7セグメントで構成される。また、媒体表示部44は、遊技区間が有利区間であって特定の条件が満たされている場合に、遊技区間が有利区間であることを表示する。具体的に、媒体表示部44における7セグメントの一部が点灯することにより、遊技区間が有利区間であることが告知される。
精算スイッチ45は、遊技者による遊技が終了して、払出口51からメダルが払い出される際に用いられる。
演出ボタン46は、遊技者が遊技を行う際に、音量設定、遊技データの確認などを行うために用いられるボタンである。また、演出ボタン46は、遊技中、演出に応じて遊技者により押下されることがある。遊技中に演出ボタン46が押下された場合、演出に変化が生じる。
これらの操作部4の各スイッチ付近には、遊技者の操作を検知して制御部6に操作信号を出力するセンサが設けられている。
筐体10のうち、操作部4の下方には、メダルの払出口51と、払出口51から払い出されたメダルを貯留するための下皿52とが設けられている。また、筐体10の内部には、メダルの受け入れおよび払い出しを行うホッパーユニット50が設けられている(図2参照)。
図2に示すように、スロットマシン1は、回転リールユニット2、制御部6、RAMクリアボタン71および設定変更ボタン72を備える。回転リールユニット2、制御部6、RAMクリアボタン71および設定変更ボタン72は、スロットマシン1の主電源をオンおよびオフする電源装置(図示略)などとともに、筐体10の内部に配置されている。
回転リールユニット2は、図1および図2に示すように、3つの回転リール20と、3つのステッピングモータ21とを備える。回転リールユニット2は、筐体10の内部において、リール窓200の位置に対応して配置されている。回転リール20それぞれには、図3に示すように、複数の図柄が、当該回転リール20の周方向に沿って間隔を開けて配置されている。ステッピングモータ21は、各回転リール20に対応して設けられており、対応する回転リール20を駆動させる。
ステッピングモータ21は、回転リール20の回転中にストップスイッチ40が操作されてから190m秒以内に、操作されたストップスイッチ40に対応する回転リール20の回転を停止させる。ステッピングモータ21は、504ステップで1回転する。これにより、回転リール20は、80回転/分の速度で回転する。すなわち、190m秒以内で進めるステップは、127ステップである。
これらの回転リール20およびステッピングモータ21は、制御部6における回転リール制御部611(後述)によって、その回転および停止が制御される。
RAMクリアボタン71は、制御部6を構成するRAMを初期化するための操作を受け付けるためのボタンである。設定変更ボタン72は、複数段階の設定値のうちのいずれか1つをスロットマシン1に設定する際に、店舗スタッフによって押下されるボタンである。
設定値とは、スロットマシン1に投入されたメダルの投入総数に対する、ホッパーユニット50から払い出されたメダルの払出総数の割合を示す出玉率、の期待値を表した値である。設定された設定値は、内部抽せんに影響を与える。設定値に応じて、リプレイやベルなどの、各種役の当せん確率が異なるからである。設定値は、店舗開店前に、店舗スタッフによって設定される。すなわち、設定値は、遊技者にとっての有利度、具体的には遊技者への出玉に関する恩恵、を規定するともいえる。
<遊技者による遊技の流れ>
遊技者は、必要に応じて、演出ボタン46を押下してスピーカ102から出力される音量調整、液晶画面3の光度調整を行う。
遊技者は、メダル投入部41の投入口からメダルを投入しまたはベットスイッチ42を操作することにより貯留(クレジット)されているメダルを使用して、スロットマシン1にメダルをベットする。スロットマシン1に所定枚数のメダルがベットされると、有効ラインLが有効化される。その後、レバー43の操作、すなわち遊技開始が可能となる。
図1では、有効ラインLが、右下がりライン、右上がりライン、中段ラインの3本で構成されている場合を例示する。有効ラインLとは、役の入賞を決定するための仮想ラインである。本実施形態では、MAX BET(マックスベット)となる3枚ベット(3枚掛け)をした場合に、3本のラインLが有効化される。
以下では、ベルやスイカなどのメダルの払い出しのある役が有効ラインL上に揃うことのみならず、特殊リプレイ、チャンス目、ボーナスなどの特定の役に対応する図柄が有効ラインL上に揃うことも、「入賞」と表現する。
本実施形態における1ゲーム(1遊技)とは、遊技者がベットスイッチ42、レバー43およびストップスイッチ40を操作して、メダルの払い出し処理を含む遊技の結果を得る一連の動作を云う。
具体的には、遊技開始可能な状態でレバー43が操作(レバーオン)されると、当せんフラグを決定する内部抽せんが行われるとともに、各回転リール20の回転が開始する。この状態で、ストップスイッチ40のいずれかが操作されると、その操作されたストップスイッチ40に対応する回転リール20が停止する。すべての回転リール20が停止し、有効ラインLに揃った(入賞した)図柄の組み合わせ(役)に応じて、所定枚数のメダルが払い出される。これにより、1ゲームが終了する。
遊技者は、上記ゲームを繰り返し行う。ゲームが繰り返されることに応じて遊技が進行していき、液晶画面3およびサブ液晶画面30の表示やスピーカ102からの音の出力は、遊技進行に応じて変化していく。
<遊技状態について>
遊技中は、遊技区間および遊技状態の各種類が設定され、設定された遊技区間および遊技状態の各種類に基づいて内部抽せんが行われる。遊技状態には、図4および図5に示すように、第1遊技状態および第2遊技状態が含まれる。なお、第1遊技状態および第2遊技状態は、排他的に成立する遊技状態ではなく、説明の便宜上区別するために分類した状態にすぎない。
第1遊技状態は、図4に示すように、特別役非持ち越し状態、特別役持ち越し状態および特別役実施状態を含む。特別役非持ち越し状態、特別役持ち越し状態および特別役実施状態は、排他的に成立する関係にある。
特別役非持ち越し状態とは、内部抽せんにより当せんした特別役(一種BBおよび二種BB)の入賞が持ち越されていない状態をいう。特別役非持ち越し状態は、RAMクリアボタン71を用いてRAMが初期化された場合、特別役実施状態に移行してから払い出しメダルの枚数が所定枚数(例えば180枚)を超えた場合などの、所定条件を満たした場合に設定される。特別役持ち越し状態にて特別役が入賞した場合(すなわち所定条件を満たした場合)、第1遊技状態は、一時的ではあるが特別役非持ち越し状態に設定される。
特別役持ち越し状態は、内部抽せんにより特別役が当せんしてはいるものの、当該特別役の入賞が持ち越されている状態をいう。つまり、特別役持ち越し状態とは、内部抽せんによって、特別役のフラグが当せんしたが、当該特別役を示す図柄が有効ラインL上に揃っておらず、よって特別役が未だ入賞していない状態をいう。
ここで、一種BBは、一種特別役物に係る役物連続作動装置であって、ビッグボーナスなどが該当する。一種BBは、3枚掛け時に当せんする可能性のある特別役である。二種BBは、二種特別役物に係る役物連続作動装置であって、例えば2枚掛け時に当せんする可能性のある特別役である。特別役では、任意の特別役(例えば一種BB)の入賞が持ち越された状態にある場合、他の特別役(例えば二種BB)の抽せんは行われない。
第1遊技状態が特別役非持ち越し状態である場合に特別役が当せんすると、第1遊技状態は、特別役非持ち越し状態から、当せんした当該特別役の入賞が持ち越された状態(特別役持ち越し状態)に移行する。
当せんした特別役が入賞すると、第1遊技状態は、特別役持ち越し状態から、特別役非持ち越し状態を一時的に介して特別役実施状態に移行する。一種BBまたは二種BBが入賞したことによって第1遊技状態が特別役実施状態に移行すると、一種BBまたは二種BBによるメダルの払い出し枚数が所定枚数を超えるまで、特別役実施状態が維持される。
さらに詳細に、特別役実施状態には、一種BB実施状態、二種BB実施状態、およびRB実施状態が含まれる。一種BBが実施されている一種BB実施状態の間に、内部抽せんによってRBが当せんし入賞した場合、特別役実施状態は、一種BB実施状態からRB実施状態に移行する。RB実施状態において12ゲーム消化または所定の役が8回入賞することで、特別役実施状態は、一種BB実施状態に移行する。
第2遊技状態は、遊技中に行われる演出を決定するための状態であり、一般遊技状態および特別遊技状態を含む。特別遊技状態には、AT状態および特別役実施状態が含まれる。図5では、第2遊技状態が、一般遊技状態と、特別遊技状態としてのAT状態とで切り替えられる場合を例示する。一般遊技状態と特別遊技状態(AT状態)とは、排他的に成立する関係にある。
一般遊技状態とは、AT状態および特別役実施状態などの特別遊技状態でない状態、つまりアシスト機能が発生しない状態である。例えば、RAMクリア後やAT終了後などからAT抽せんに当せんするまでの間、第2遊技状態は一般遊技状態に設定される。一例として、遊技区間が有利区間である場合に、AT抽せんは、内部抽せんにより当せんした役(レア役など)に応じて行われる。
AT状態とは、内部抽せんにより当せんした特別役以外の役のストップスイッチ40の正解押し順(正解操作順)を、液晶画面3やスピーカ102を介して知らせるアシスト機能(AT機能)、が働いている状態である。遊技区間が有利区間である間に、AT抽せんにてATが当せんした場合や、有利区間でのゲーム数が所定ゲーム数(天井ゲーム数)に到達したり遊技の過程で蓄積してきたポイントが所定数(天井ポイント)に到達したりしたことでAT実施が決定した場合、第2遊技状態は、一般遊技状態からAT状態へと移行する。有利区間への移行後からのゲーム数が規定ゲーム数に到達した場合、または、有利区画への移行時からのメダルの払い出し差枚数(メダル払出枚数から投入枚数を減算したものの累積値)が有利区間における定められた所定枚数に達した場合に(いずれも有利区間の強制終了条件)、第2遊技状態は、AT状態から一般遊技状態へと移行する。また、有利区間の強制終了条件が満たされずとも、決められたATでの遊技期間が経過したものの当該ATの遊技期間の延長が決定されなかった場合にも、第2遊技状態は、AT状態から一般遊技状態へと移行する。これにより、AT状態は終了する。AT状態は、一般遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態の1つである。
<遊技区間について>
上述した遊技区間とは、アシスト機能に関する処理が行われるか否かを決定するための区間である。アシスト機能に関する処理には、アシスト機能を発揮する処理(即ち、押し順をアシストする処理)の他、後述するCZ(チャンスゾーン)のように、アシスト機能を発揮させるか否かを決定する処理、が含まれる。図6に示すように、遊技区間は、通常区間と有利区間とを有する。通常区間と有利区間とは排他的な関係にあり、遊技区間は、通常区間または有利区間のいずれかを採り得る。
通常区間とは、アシスト機能に関する処理およびAT抽せんを実行できないが、有利区間への区間移行抽せんが行われる区間である。通常区間にて遊技が行われた結果、内部当せんした役に応じて、遊技区間は通常区間から有利区間へと移行する。なお、第2遊技状態が一般遊技状態である間に、遊技区間は通常区間を採ることができる。
有利区間は、アシスト機能に関する処理およびAT抽せんを実行可能な区間である。有利区間には、第2遊技状態が一般遊技状態で進行する有利区間と、AT状態などの特別遊技状態で進行する有利区間とが含まれる。遊技区間が有利区間に移行してから所定の終了条件を満たすまでの間、遊技区間が有利区間である状態は維持される。有利区間にてATが継続されていた状態で、当該有利区間の強制終了条件が満たされると、遊技区間は有利区間から通常区間に移行される。この際、ATは終了し、第2遊技状態は、AT状態から一般遊技状態に移行する。
<制御部の構成>
図2に示すように、制御部6は、主に、メイン制御部61およびサブ制御部63を有する。メイン制御部61は、内部抽せんや回転リール20の制御など、遊技を進行させるための制御を行う。サブ制御部63は、メイン制御部61から送信された信号や演出ボタン46が押下されたことに基づいて、演出に関する制御を行う。
メイン制御部61およびサブ制御部63それぞれは、CPU、RAMおよびROMで構成される。メイン制御部61およびサブ制御部63それぞれのROMには、遊技進行に必要なプログラムが記憶されている。メイン制御部61のRAMには、上述した遊技に関するデータに含まれる、遊技進行に必要な遊技データが記憶される。遊技データには、現在ゲーム数の他、各遊技状態および遊技区間がどの状態または区間であるかを示すデータなどが含まれる。サブ制御部63のRAMには、演出制御に関する各種データなどが記憶される。
CPUがROM内のプログラムを読み出して実行することにより、メイン制御部61は、内部抽せん部610、回転リール制御部611、遊技結果判定部612、媒体管理部613、遊技進行制御部614、区間制御部615、遊技状態制御部616、判定モード設定部617、第1処理部618、第2処理部619として機能する。サブ制御部63は、演出制御部630として機能する。
―内部抽せん部―
内部抽せん部610は、レバー43の操作に基づいて内部抽せんを行い、複数の役のフラグのうち1つのフラグを当せんフラグとして当せんさせる。具体的に、内部抽せん部610は、レバー43が操作された時の第1遊技状態に基づいて、内部抽せんテーブル(図示せず)およびレバー43が操作された時に取得される乱数に従って内部抽せんを行う。内部抽せん部610は、後述する様々な抽せんを同時に行う。様々な抽せんには、例えば、AT状態に移行するかを決定する抽せん、AT状態を継続するかを決定する抽せん、アシスト機能を発揮させるか否かを決定する抽せんなどが挙げられる。内部抽せん部610は、内部抽せんの結果に基づいて、内部抽せん結果信号を生成する。内部抽せん結果信号は、内部抽せん部610から回転リール制御部611および遊技進行制御部614などに送信される。
内部抽せんテーブルは、内部抽せんにより当せんする可能性のある役の情報を示したものである。内部抽せん部610は、内部抽せんテーブルを基に、レバー43操作時のRT状態、特別役(ボーナス)中か否か、設定値、の組み合わせに応じて内部抽せんを行う。なお、内部抽せんテーブルに示された役の情報には、図柄の組み合わせと、その組み合わせに対応する役とが、関連付けて1以上設定されている。当該役には、メダルの払い出しが行われないはずれ役の他、メダルの払い出しのある押し順役などが含まれる。
AT状態で遊技が行われる場合には、押し順役が内部抽せんにより当せんする場合がある。押し順役が当せんし、その押し順通りにストップスイッチ40が押下された場合には、当該押し順役が入賞し、その役に応じた複数枚(例えば13枚)のメダルが払い出される。押し順役が当せんしたにも関わらず、押し順通りにストップスイッチ40が押下されなかった場合には、当該押し順役は入賞しないか、またはその他の役(1枚役など)が入賞する。
なお、押し順役は、一般遊技状態中にも当せんしている。一般遊技状態中に押し順役が成立した場合、正解押し順の報知はされないため、偶然にも正解押し順が押されない限り、押し順役は取りこぼされたり払い出しが1枚となったりする。AT状態中は、正解押し順が報知されるため、報知された正解押し順通りにストップスイッチ40を押すことができ、その結果複数枚(例えば13枚)のメダルが払い出される。
次に、内部抽せんテーブルの一例を説明する。図7に示すように、内部抽せんテーブルに記憶されている役のフラグには、所定の順序でストップスイッチ40が操作された場合に入賞する押し順役フラグ、および押し順に関係なく入賞可能な押し順不問役フラグが含まれる。図7に示すように、小役は、入賞した場合に一定枚数のメダルの払い出しが行われる図柄の組み合わせの役またはリプレイが含まれる。また、リプレイは、入賞した場合にメダルをベットすることなく次の遊技が可能となる図柄の組み合わせであって、再遊技役である。純はずれは、内部抽せんにおいていずれの役にも当せんしないことである。
図7に示す一例において押し順役フラグは、「押し順ベル1~6」に関する役のフラグである。図7に示すように、押し順役の情報には、設定されている押し順役の識別情報、および、対応するストップスイッチ40の押し順に関する情報が含まれる。
図7では、押し順役が入賞可能となるストップスイッチ40の押し順が、テーブルの上部の3つの文字で示されている。例えば、「左中右」は、左のストップスイッチ40、中のストップスイッチ40、右のストップスイッチ40の順にストップスイッチ40が操作されることを示している。図7において、「左中右」の下方に“こぼし目”と表記されずに役の名称が表記されている部分については、ストップスイッチ40が「左中右」の順で操作されれば、表記されている役の図柄がリール窓200に停止表示され、対応するフラグの役が入賞されることを示している(すなわち正解押し順)。押し順役の押し順(具体的には正解押し順)は、所定の条件が満たされた場合(例えば、遊技区間が有利区間であって、第2遊技状態がAT状態である場合や、AT状態中にアシスト抽せんで当せんした場合)に、アシストされる。
役のフラグ「押し順ベル1~6」は、1通りのストップスイッチ40の正解押し順によって複数枚(例えば13枚)のメダルが払い出される中段ベルと、5通りのストップスイッチ40の不正解押し順によって例えば1枚のメダルが払いだされるベルこぼし目とで構成される。本明細書で記載する払い出し枚数は例示であり、遊技機の仕様によって払出枚数を適切な値に設定可能である。
なお、押し順役に当選している場合において、実際の押し順が不正解である場合には、払い出しを受けられず(払い出しは0枚)、押し順役が非入賞(はずれ)となる場合がある。
チェリー、スイカなどのレア役は、遊技者によるストップスイッチ40の押下タイミングによって入賞する場合と入賞しない場合とがある、いわゆる目押しが必要な当せん役(目押し役)である。レア役は、目押しによって入賞の可否がある役である。レア役以外の役、例えば共通ベルは、リール窓200から視認できる回転リール20の位置に、ベル図柄が右下がり配置にて目押し不要で揃う役である。
―回転リール制御部―
回転リール制御部611は、レバー43または各ストップスイッチ40の操作に基づいて、ステッピングモータ21の駆動を制御し、各回転リール20の回転を開始させる回転開始制御または回転を停止させる回転停止制御を行う。
具体的には、回転リール20全ての回転が停止している状態にて、レバー43が操作された場合、回転リール制御部611は、回転リール20全ての回転を開始させる。少なくとも1つの回転リール20の回転中に、回転中の回転リール20に対応するストップスイッチ40が操作された場合、回転リール制御部611は、操作されたストップスイッチ40に対応する回転リール20の回転を停止させる。
回転停止制御では、回転リール制御部611は、ストップスイッチ40の操作に基づいて、当せんフラグが示す役に対応する図柄の組み合わせが、回転リール20の有効ラインL上に配置されることでその役が入賞するように、回転リール20の回転を停止させることができる。
また、回転停止制御では、回転リール制御部611は、当せんした役と、各ストップスイッチ40操作時の回転リール20の位置とに応じて、引き込み制御または蹴飛ばし制御を行う。引き込み制御とは、当せんした役に対応する図柄を有効ラインL上に引き込むようにして、回転リール20の回転を停止させる制御である。蹴飛ばし制御とは、当せんしていない役に対応する図柄が有効ラインL上に揃わないように、回転リール20の回転を停止させる制御である。
―遊技結果判定部―
遊技結果判定部612は、内部抽せんおよび回転リール20の回転停止制御の各結果に基づいて遊技結果を判定する。遊技結果とは、有効ラインL上に揃った図柄に基づいて、当せんした役が入賞したか否かが判定された結果を意味する。具体的には、有効ラインL上に停止した図柄の組み合わせと、予め定められている所定の図柄の組み合わせとが一致した場合に、遊技結果判定部612は、当せん役が入賞したと判定する。
―媒体管理部―
媒体管理部613は、クレジット数の増減制御、およびホッパーユニット50によるメダルの払い出し動作の制御を行う。
具体的に、媒体管理部613は、メダルがベットされた場合には、メダルのベット数に応じてクレジット数を減少させ、メダルがクレジットされた場合には、クレジット数を増加させる。
内部抽せんによって当せんした役が遊技者の操作に基づいて入賞した場合、媒体管理部613は、入賞した役の種類に基づくメダルの払い出し枚数に基づいて、クレジット数を増加させる。
また、媒体管理部613は、遊技結果判定部612が判定した遊技結果の他、精算スイッチ45の操作により出力された操作信号に基づいて、ホッパーユニット50を制御する。
具体的に、当せんした役の入賞により得られたメダルは、先ずはクレジットとして貯留される。メダルを貯留した結果、クレジット数がその上限(例えば50枚)を超えた場合には、上限を超えた分のメダルがホッパーユニット50から払い出される。また、貯留中のメダルが一枚以上ある状態で精算スイッチ45が操作された場合、貯留中のメダルの少なくとも一部がホッパーユニット50から払い出される。
さらに、媒体管理部613は、有利区間において、メダルの払い出し枚数からメダルのベット数を差し引いた枚数の累積値であるメダルの差枚数、および差枚数の最大値と最小値との差であるレンジ(MY)を算出する。メダルの差枚数およびレンジ(MY)は、区間制御部615に送信される。なお、媒体管理部613は、有利区間終了後に、メダルの差枚数およびレンジ(MY)をリセットする。
―遊技進行制御部―
遊技進行制御部614は、遊技者の操作に基づいて遊技進行を制御する。その際、遊技進行制御部614は、店舗スタッフにより設定された設定値に基づいて、当該遊技者による遊技進行を制御する。
また、遊技進行制御部614は、RAMクリアボタン71が押下された場合、メイン制御部61のRAMを初期化することで、遊技データをリセットする。遊技進行制御部614は、設定変更ボタン72が押下された場合、現在の設定値を他の設定値に変更する。
―区間制御部―
区間制御部615は、遊技者による遊技の際、複数の遊技区間(通常区間および有利区間)のうちいずれかを設定する。
具体的には、区間制御部615は、遊技区間が通常区間である場合に、通常区間の状態を維持するか、それとも有利区間に移行するかの区間移行抽せんを行う。所定の抽せん対象役が当せんした際に、区間移行抽せんを行うか否かの抽せんが行われ、その結果当せんした場合に、区間移行抽せんが行われる。区間移行抽せんに当せんした場合、区間制御部615は、遊技区間を有利区間に設定(移行)する。
なお、区間移行抽せんの当せん確率は、設定度に応じて異なっている。一例としては、設定値に応じて、前記所定の抽せん対象役の当せん確率が異なっているか、または、前記所定の当せん対象役の当せん時に行われる、区間移行抽せんの当せん確率が異なっている。
また、区間制御部615は、遊技区間が有利区間である場合には、有利区間の状態を維持するか、通常区間に移行するかを決定する。例えば、区間制御部615は、遊技区間が有利区間の時に、第2遊技状態がAT状態から一般遊技状態に移行させることを決定したか否かを判定する。一般遊技状態に移行させると決定された場合、区間制御部615は、遊技区間を有利区間から通常区間に移行させる。
また、区間制御部615は、有利区間の状態での消化ゲーム数が規定ゲーム数(例えば3000ゲーム)に達した場合、または、有利区間の間にメダルの差枚数が所定枚数(例えば2400枚)に達した場合(即ち、有利区間の強制終了条件が満たされた場合)、遊技区間を、有利区間から通常区間に強制的に移行させる。
また、区間制御部615は、遊技データがリセットされた場合、リセット直前の遊技区間いかんにかかわらず、遊技区間を通常区間に設定する。
なお、区間制御部615は、設定(移行)した区間の種類を表す信号を、媒体表示部44に送信する。これにより、媒体表示部44には、有利区間か否かが表示される。
―遊技状態制御部―
遊技状態制御部616は、第1遊技状態および第2遊技状態それぞれの設定を行う。
具体的には、遊技状態制御部616は、第1遊技状態を、特別役非持ち越し状態、特別役持ち越し状態および特別役実施状態のいずれかに設定し、第2遊技状態を、一般遊技状態または特別遊技状態(例えばAT状態)に設定する。
一例として、図4に示すように、遊技状態制御部616は、メイン制御部61のRAMクリアなどの所定条件が満たされた場合は、第1遊技状態を特別役非持ち越し状態に設定する。内部抽せんにより特別役が当せんした直後、遊技状態制御部616は、第1遊技状態を特別役持ち越し状態に設定する。その特別役が入賞した場合、遊技状態制御部616は、第1遊技状態を特別役実施状態(特別遊技状態)に設定する。
また、図5に示すように、遊技状態制御部616は、内部抽せん部610によるAT抽せんの結果に基づいて、第2遊技状態をAT状態に設定するか否か(すなわち、ATに当せんしたか否か)を判定する。有利区間の間にAT抽せんに当せんした場合、遊技状態制御部616は、第2遊技状態をAT状態(特別遊技状態)に設定する。逆に、AT抽せんに当せんしなかった場合、遊技状態制御部616は、第2遊技状態を一般遊技状態に設定することができる。また、ATが終了した場合、遊技状態制御部616は、第2遊技状態をAT状態から一般遊技状態に移行させる。すなわち、遊技状態制御部616は、第2遊技状態を、一般遊技状態および特別遊技状態のいずれにするかを決定する。
―演出制御部―
演出制御部630は、遊技進行に基づいて、複数種類の演出映像の中から選択された演出映像を液晶画面3またはサブ液晶画面30に表示させるとともに、その演出映像に応じた効果音やBGMなどをスピーカ102から出力させる。例えば、演出制御部630は、ATやボーナスが当せんした場合、その旨を液晶画面3またはサブ液晶画面30に表示させるための演出パターンを選択し、当該演出パターンに従って液晶画面3またはサブ液晶画面30の表示制御およびスピーカ102の音声出力制御を行う。
演出制御部630は、AT中、逐次当せんする押し順役の正解押し順の報知を、液晶画面3およびスピーカ102の少なくとも1つに行わせる(アシスト機能)。演出制御部630は、メイン制御部61からの信号に応じて、アシスト機能を発揮する。なお、演出制御部630によるアシスト機能の発揮と同時にまたは別のタイミングで、メイン制御部61が、7セグメント等の表示部にアシスト機能を発揮させることが可能である。
<設定示唆演出>
また、遊技中に、設定値を示唆する演出(以下、設定示唆演出ともいう)の報知条件が満たされた場合、演出制御部630は、当該演出の報知を、液晶画面3およびスピーカ102の少なくとも1つに行わせる。この演出を、遊技者は、現在遊技中のスロットマシン1がどのような設定値なのかを、把握する材料の1つとすることができる。報知条件としては、通常区間か有利区間かを問わず一般遊技状態や特別遊技状態でのレア役当せん時、ボーナスゲームの終了時、AT終了時、所定遊技区間(例えばセット)等の区間の開始時などが挙げられる。
-遊技フロー(ゲームフロー)-
図8は、本実施形態のスロットマシン1の遊技フローを示す図である。本実施形態では、通常区間における一般遊技状態、有利区間における一般遊技状態、有利区間における探索モード(第3モード)、有利区間における雑魚戦モード(第1モード)、有利区間におけるボス戦モード(第2モード)、および有利区間におけるAT状態での遊技が実行可能に構成されている。通常区間における一般遊技状態において有利区間への移行条件が成立すれば、遊技区間は通常区間から有利区間に移行して、スロットマシン1は、有利区間における一般遊技状態となる。有利区間における一般遊技状態において探索モードへの移行条件が成立すれば、探索モードへ移行する。有利区間の一般遊技状態から探索モードに初めて移行した場合にボス敵の数が決定される。探索モードにおいて雑魚敵に遭遇したと判断された場合に、探索モードから雑魚戦モードに移行する。雑魚戦モードで所定ゲーム(例えば10ゲーム)消化するか、雑魚敵に勝利すれば、雑魚戦モードが終了し、探索モードに戻る。探索モードにおいて一定ゲーム数(50ゲーム)消化すると、ボス戦モードに移行する。ボス戦モードにおいて全てのボスに勝利すれば、AT状態へ移行する。ボス戦モードにおいて全てのボスに勝利できなければ、探索モードに戻る。ボス戦モードへの移行は、探索モードにおいて50ゲーム消化する必要があるが、これに対して、雑魚戦モードへの移行は、探索モードでの抽せんで決定されるので、50ゲーム消化するよりも頻度が多い。
探索モード、雑魚戦モードおよびボス戦モードは、CZ(チャンスゾーン)ともいえる。なお、CZ(チャンスゾーン)とは、AT状態(特別遊技状態)への突入期待度が一般遊技状態よりも高い第2遊技状態である。AT状態への突入期待度が高いとは、CZからのAT状態への移行抽せん確率が高いといった直接的なものや、その後のAT状態への移行抽せん確率を高めていくような間接的なものも含む。従って、CZは、一般遊技状態よりも遊技者にとって遊技が有利となる状態、といえる。一般遊技状態よりも遊技者にとって遊技が有利な状態という点では、CZおよびAT状態は共通しているが、CZよりも、AT状態の方がさらに有利度合が大きいといえる。AT状態では、CZに比べて遊技者のメダル所持数が増加し易いからである。なお、AT状態は、一種BBまたは二種BB等のボーナスが内部当せんしているが、非入賞の状態(特別役持越し状態)で進行する。
探索モードでは、雑魚戦モードで使用可能なアイテムを付与するアイテム抽せん処理、探索モードでの消化ゲーム数をカウントする処理、消化ゲーム数が所定値(50ゲーム)に到達することによりボス戦モードへ移行させる処理、複数の雑魚敵のうちどの雑魚敵に遭遇するかを決定する雑魚敵遭遇処理、雑魚敵に遭遇したと判定した場合に遭遇した雑魚敵との雑魚戦モードに移行させる処理などが実行される。
-判定モード設定部-
判定モード設定部617は、遊技モードを、複数種類の雑魚戦モード(第1モード)と、探索モード(第3モード)と、ボス戦モード(第2モード)とのいずれかに設定可能である。本実施形態において、ボス戦モードは、予め決定された所定数のボス敵と戦う連続バトルであり、原則として1種類である。ボス戦では、図8に示すように、主人公のボス敵勝利期待度(本実施形態では、抽せん処理で用いるボス戦勝率)を用いてボス敵との勝利を判定する。雑魚敵は、ボス敵と同数存在しており、1つの雑魚戦モードでは1体の雑魚敵と戦う。雑魚戦モードは複数種類(ボス数と同数)存在する。複数種類の雑魚戦モードそれぞれに当該雑魚敵に勝利するための雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度;勝率)が設定されている。各々の雑魚敵に対応する雑魚敵ダメージ付与期待度(勝率)が異なる場合がある。
なお、有利区間から通常区間に移行した場合には、各々の雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度;勝率)およびボス敵勝利期待度(第2付与期待度;勝率)はリセットされる。
-第1処理部-
第1処理部618は、図8に示すように、雑魚戦モードにおいて第1処理を実行する。第1処理は、第1処理実行時の雑魚戦モード(第1モード)に対応するバトル中の雑魚敵に対応する雑魚敵ダメージ付与期待度(勝率;第1付与期待度)に基づいて、雑魚敵とのバトルで勝利するかを判定する。雑魚敵に勝利した場合には第1恩恵を付与する。第1恩恵は、雑魚戦モード(第1モード)以外の、モードにおける恩恵であって、本実施形態では、ボス戦モード(第2モード)における主人公のボス敵勝利期待度(第2付与期待度;勝率)を増加させる恩恵である。一方、雑魚敵に勝利できなかった場合には、勝利できなかった雑魚敵に対応する雑魚敵ダメージ付与期待度(勝率;第1付与期待度)を増加させる処理を行う(第2恩恵の付与を決定)。これにより、雑魚戦モードで勝利すれば、ボス戦モードのボス敵勝利期待度(勝率)が増加し、雑魚戦モードで雑魚敵に敗北しても敗北した雑魚敵に対する雑魚敵ダメージ付与期待度(勝率)を向上可能となる。このように雑魚戦モードで雑魚敵に敗北しても敗北した雑魚敵に対する雑魚敵ダメージ付与期待度(勝率)が増加するので、雑魚敵モードで同じ雑魚敵に何度も敗北するストレスを緩和可能となる。
また、雑魚敵Aの雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度;勝率)が低く、雑魚敵Bの雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度;勝率)が高い場合において、雑魚敵Aの雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度;勝率)が増加して、雑魚敵Bの雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度;勝率)と並んだり、雑魚敵Bの雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度;勝率)を超えたり、雑魚敵Bの雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度;勝率)が増加して100%(確定)となるなど、それらが同時に起こるなど、状況が様々に変化する。
-第2処理部-
第2処理部619は、図8に示すように、ボス戦モードにおいて第2処理を実行する。第2処理は、ボス戦に対応付けられた主人公のボス敵勝利期待度(第2付与期待度;勝率)に基づいて、ボス敵とのバトルで勝利するかを判定する。全てのボス敵に勝利した場合に、AT状態への移行が決定される(第3恩恵の付与)。
図9及び図10は、サブ液晶画面30に表示される雑魚敵一覧画面の一例を示す図である。雑魚敵一覧画面は、探索モード、雑魚戦モードおよびボス戦モードで常に表示される。図9に示すように、雑魚敵は6体おり、ボス敵の数(6体)と同数の例である。図9に示す例では、雑魚敵A,B,C,D,E,Fに対する勝率が順に25%,35%,30%,40%,60%,20%に設定されており、勝率が雑魚敵毎に異なる。雑魚敵の種類または勝率に応じて得られる恩恵が異なる。例えば、雑魚敵A~Eの勝率に応じて第1恩恵の量が変更する(雑魚敵A~Eの勝率が低いほど得られる第1恩恵の量が大きくなる)。また、雑魚敵A~Eの勝率に応じて第2恩恵の量が変化する(雑魚敵A~Eの勝率が高いほど得らえる第2恩恵の量が大きくなる)。また、雑魚敵Fについては、他の雑魚敵A~Eに比べて得られる恩恵(第1恩恵および第2恩恵)が多くなる。ここでいう、「勝率」は、雑魚敵ダメージ付与期待度など、雑魚戦の成否にかかわる数値であり、勝率の数値が変動することで雑魚戦が有利または不利になる。本実施形態では、勝率が大きくなれば、雑魚敵にダメージを与えやすくなるので、雑魚戦が有利になる。
図14は、雑魚敵管理テーブルを示し、図9に示す雑魚敵一覧画面に対応する状態を示している。雑魚敵管理テーブルは、各々の雑魚敵(名称)に対して、期待度(勝率)、雑魚敵に勝利した回数、雑魚敵に敗北した回数を記憶する。雑魚敵管理テーブルは、雑魚戦モードを制御するために使用される。雑魚敵管理テーブルは、メイン制御部61のメモリに記憶されている。雑魚戦モードにおいて雑魚敵とのバトルの勝利または敗北に応じて内容が上書きされる。図15は、図10に示す雑魚敵一覧画面に対応する状態を示している。図9および図10に示す雑魚敵一覧画面は、雑魚敵管理テーブルにおいて管理されている最新のデータに基づいて表示される。
図9および図14に示すように、初めて雑魚敵Cとバトルし、雑魚敵Cに敗北した場合には、同14に示すように、雑魚敵管理テーブルにおける雑魚敵Cに対する勝率が増加し、雑魚敵Cに対する敗北回数が1カウントアップされる。図9に示すように、その旨(勝率アップの旨のマーク)がサブ液晶画面30に表示される。この場合、例えば、初期状態では雑魚敵にダメージを与える勝率が30%に設定されていれば、勝率アップ後には、50%の勝率に設定されることなどが挙げられる。
次に、図10および図15に示すように、雑魚敵Eに勝利した場合には、図15に示すように、雑魚敵管理テーブルにおける雑魚敵Eに対する勝率が増加し、雑魚敵Eに対する勝利回数が1カウントアップされる。雑魚敵Eに次回必勝マークが付与される。この場合、例えば、初期状態では雑魚敵にダメージを与える確率(勝率)が60%に設定されていれば、勝率アップ後には、100%の確率(勝率)に設定されることなどが挙げられる。図9及び図10において、理解を容易にするために勝率を表示しているが、実際は表示されない。
-遊技フロー:詳細-
次に、フローチャートを用いて、探索モード、雑魚戦モードおよびボス戦モードの動作を説明する。
-探索モード-
図11は、探索モード処理を示すフローチャートである。図11に示すように、有利区間の一般遊技状態から探索モードに初めて移行した場合(図11:ST1:YES)には、ステップST2において、ボス敵の数を決定し、それに合わせて雑魚敵の数も決定する。本実施形態では、ボス敵及び対応する雑魚敵を6体に決定した例である。ボス戦におけるボス敵勝利期待度(勝率)および各々の雑魚敵に対する雑魚敵ダメージ付与期待度が所定ルールに沿って設定される。
本実施形態では、ボス敵の“数”が予め固定値(6体)に設定されている場合を例示する。
ボス敵の種類の決定の例としては、複数種類(例えば10種類)のボス敵がボス敵の候補として設定されているとした場合、この中から固定値(6体)分を抽せんで選択することが挙げられる。
各々の雑魚敵やボス敵に対する勝利期待度のデフォルト値(初期値)には、敵の種類ごとに予め設定された値が用いられる。
次のステップST3において、探索モードにおける消化ゲーム数カウンタ値を参照して、探索モードで所定ゲーム数(50ゲーム)を消化したか否かが判定される。探索モードで所定ゲーム数(50ゲーム)を消化したと判定された場合(ST3:YES)には、ステップST4において、ボス戦モードへ移行し、図13に示すボス戦モード処理が実行される。探索モードにおける消化ゲーム数カウンタ値はリセットされる。
ボス戦モードへの移行条件が成立していない場合(すなわち、ステップST3において探索モードで50ゲーム消化していないと判定された場合)(ST3:NO)には、遊技が開始されるまで待機する(ST5:NO)。ステップST5で遊技が開始されたと判定した場合(ST5:YES)には、ステップST6においてアイテム抽せん処理を実行する。アイテム抽せん処理は、雑魚戦モードで利用可能なゲーム媒体(アイテム)を付与するか否かの抽せんを行う。アイテムは、雑魚敵に与えるダメージを大きくする効果、雑魚敵にダメージを与える確率(勝率)を100%にする効果があり、雑魚敵のHP(ヒットポイント)に応じて雑魚敵の勝利が判定されるため、雑魚戦モードの雑魚敵ダメージ付与期待度を変化させるものである。付与されたアイテムは、サブ液晶画面30や液晶画面3に表示され、報知される。次のステップST7において、複数(6体)の雑魚敵の内のいずれの雑魚敵に遭遇するか、いずれの雑魚敵にも遭遇しないかを決定する雑魚敵遭遇処理を実行する。ステップST7において雑魚敵に遭遇したと決定された場合(ST8:YES)には、ステップST9において、遭遇した雑魚敵との雑魚戦モードに移行し、図12に示す雑魚戦モード処理が実行される。ステップST8において、雑魚敵に遭遇していないと判定された場合(ST8:NO)には、ステップST10において、探索モードにおける消化ゲーム数カウンタ値をカウントアップし、ステップST1の処理に戻る。
-雑魚戦モード-
図12は、雑魚戦モード処理を示すフローチャートである。図11に示す探索モード処理においてステップST8の判定結果がYESとなれば、ステップST9で雑魚戦モード処理がトリガーされ、図12に示すフローが実行される。図12に示すように、雑魚戦モードに突入した場合には、ステップST101において、対戦相手である雑魚敵を表示し、雑魚戦モードの残りゲーム数を所定値(例えば10ゲーム)に設定する。次のステップST102において、雑魚戦モードの残りゲーム数が存在するか否かを判定する。残りゲーム数が1以上であれば雑魚戦を継続できる。ステップST102において、雑魚戦モードの残りゲーム数が存在すると判定された場合(ST102:YES)には、雑魚戦を進めるために、遊技が開始されるまで待機する(ST103:NO)。ステップST103で遊技が開始されたと判定した場合(ST103:YES)には、ステップST104においてダメージ処理を実行する。
ダメージ処理は、対戦相手の雑魚敵にダメージを与えるか否かを判定するダメージの付与判定を行う。アイテムを所有している場合には、そのアイテムを消費する前提でダメージを付与すると判定する。アイテムを所有していない場合には、雑魚敵に対応する雑魚敵ダメージ付与期待度(勝率)で抽せんを実行し、当せんした場合にダメージを付与すると決定し、当せんしなかった場合にダメージ付与しないと決定する。アイテムを所有していない場合の基本ダメージ量は、入賞役に応じてダメージ量を決定する。アイテムを所有している場合には、次のルールが適用される。例えば、入賞役がリプレイである場合には、50%の当せん確率で大ダメージを与える。入賞役がベルである場合には、通常ダメージよりも大きな大ダメージを与える。入賞役がハズレである場合には、特定ダメージを特定継続率で抽せんし、当せんし続ける限り特定ダメージを繰り返し与える。例えば特定継続率が90%である場合、90%の確率で抽せんし、当せんすれば、10ダメージ(特定ダメージ)を与え、次の抽せんで当せんすれば、更に10ダメージを与える。抽せんが外れた時点で終了する。例えば、5回抽選に当せんした場合には、10ダメージ×5を基本ダメージとして与えることができる。
ステップST104においてダメージの付与が決定されなかった場合(ST105:NO)には、ノーダメージである演出を出力して、ST102の処理に戻る。ステップST104にいてダメージの付与が決定された場合(ST105:YES)には、ステップST106において、雑魚敵のHPを減算する処理を行う。次のステップST107において、雑魚敵のHPが0であるかを判定する。雑魚敵のHPが0でなければ(ST107:NO)、ST102の処理に戻る。雑魚敵のHPが0であれば(ST107:YES)、ステップST108において、雑魚敵に勝利したと判定してその勝利演出を出力する。ボス戦モードのボス敵勝利期待度(勝率)を増加させる処理を行う(第1恩恵の付与を決定)。また、バトルで勝利した雑魚敵に対する雑魚敵ダメージ付与期待度(勝率)を100%に設定する。これにより、次回以降、一度勝利した雑魚敵に遭遇しても勝利期待度(勝率)が100%で進行可能となり、勝利する勝率が非常に高くなる。次のステップST109において、雑魚戦モードを終了し、探索モードに戻る。
ステップST102において、雑魚戦モードの残りゲーム数が存在しない(雑魚戦の残りゲーム数が1未満)と判定した場合(ST102:NO)には、次のステップST110において、減らした雑魚敵のHPの量に応じて勝利か敗北かを判定する(勝敗判定)。ステップST110において、雑魚敵に勝利したと判定された場合(ST111:YES)、ST108の処理へ移行する。一方、ステップST110において雑魚敵に勝利しなかったと判定された場合(ST111:NO)には、ステップST112において、雑魚敵とのバトルに敗北した演出を出力し、この雑魚敵に対する雑魚敵ダメージ付与期待度(勝率)を増加させる処理を行う(第2恩恵の付与を決定)。次のステップST113において、雑魚戦モードを終了し、探索モードに戻る。
-ボス戦モード-
図13は、ボス戦モード処理を示すフローチャートである。図11に示す探索モード処理においてステップST3の判定結果がYESとなれば、ステップST4でボス戦モード処理がトリガーされ、図13に示すフローが実行される。図13に示すように、ボス戦モードに突入した場合には、ステップST201において、ボス戦でのボス敵の討伐履歴から、このボス戦モードの対戦ボス敵の数を決定する。ボス敵の討伐履歴は、図16に示すように、ボス敵(No.1~6)毎に討伐済みであるか否かを示す情報である。図16の上部に示すように、初めてのボス戦であれば、図11のステップST2で決定されたボス敵の数に応じて生成された図11のボス敵管理テーブルにおいて全てのボス敵が討伐されてない状態(「未」で示す)であるため、ボス敵の数が6体と決定される。このボス戦が初めてのボス戦ではなく、前回のボス戦で例えば3体に勝利してボス戦が終了した場合には、図16の下部に示すように、ボス敵3体(No.1~3)が討伐済と記憶され、残りのボス敵3体(No.4~6)が未討伐と記憶される。よって、ボス敵管理テーブルに基づき、このボス戦では6体-3体=3体がボス敵の数と決定される。
次のステップST202において、ボス戦を進めるために、遊技が開始されるまで待機する(ST202:NO)。ステップST202で遊技が開始されたと判定した場合(ST202:YES)には、ステップST203において、ボス戦モードの主人公のボス敵勝利期待度(勝率)に基づいて、ボス敵との勝利判定処理を実行する。本実施形態では、主人公のボス敵勝利期待度(勝率)を用いて抽せん処理を実行し、当せんすれば1体のボス敵に勝利、当せんしなければ、ボス敵に敗北とする。この勝敗判定処理で1体のボス敵に勝利したと判定された場合(ST204:YES)には、次のステップST205において、ボス敵の討伐履歴(メモリ)に1体のボス敵を倒したことを記録する。ボス敵の討伐履歴には、最大数のうちいくつの敵を倒したかが記録される。例えば、6体中3体討伐したというように記録される。次のステップ206において、全てのボス敵に勝利したか否かを判定する。ステップST206において全てのボス敵に勝利していないと判定された場合には(ST206:NO)、ST202の処理に戻る。ステップST206において全てのボス敵に勝利したと判定した場合(ST206:YES)には、次のステップST207において、AT状態へ移行する。このとき、雑魚戦モードの雑魚敵ダメージ付与期待度およびボス戦モードのボス敵勝利期待度がリセットされる。
ステップST203のボス敵との勝敗判定処理において、ボス敵に勝利できなかった場合(ST204:NO)には、ステップST208において、ボス戦での敗北演出を出力して、ボス戦モードを終了し、探索モードに戻る。このとき、ボス戦モードの主人公のボス敵勝利期待度をリセットし、雑魚戦モードにおける全ての雑魚敵に対する雑魚敵ダメージ付与期待度をリセットする。
なお、AT状態が終了して一般遊技状態に移行したときに、ボス戦モードの主人公のバトル勝利期待度、各雑魚敵の雑魚敵ダメージ付与期待度、およびボス敵の討伐履歴(ボス敵管理テーブル)はリセットされる。
以上をまとめると、本実施形態のように、スロットマシン1(遊技機)は、図柄変動ゲームの進行を制御する遊技進行制御部614と、遊技モードを、雑魚敵バトルゲーム判定(第1処理)が実行される複数種類の雑魚戦モード(第1モード)と、第1処理が実行されない探索モード(第3モード)とのいずれかに設定可能な判定モード設定部617と、を備え、複数種類の雑魚戦モード(第1モード)それぞれに雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度)が設定されており、第1処理は、第1処理実行時の雑魚戦モード(第1モード)に対応する雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度)に基づいて、雑魚戦モード(第1モード)以外のゲームに関する第1恩恵の付与(ボス敵勝利期待度の増加)を決定し、第1恩恵を付与しないと決定した場合に、第1恩恵を付与しないと決定したときの雑魚戦モード(第1モード)に対応する雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度)を高める第2恩恵を付与可能な処理である、としてもよい。
<発明の効果>
本実施形態によれば、バトルゲーム判定などの第1処理が実行される雑魚戦モード(第1モード)は、複数種類あり、複数種類の雑魚戦モード(第1モード)それぞれに雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度)が個別に設定されている。バトルゲーム等の第1処理が実行される雑魚戦モード(第1モード)において、バトルゲーム等が実行される雑魚戦モード(第1モード)以外のゲームに関する第1恩恵の付与(ボス敵勝利期待度の増加)が雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度)に基づいて決定される。バトルゲームに失敗した等の第1恩恵を付与しないと決定した場合、失敗したバトルゲーム等の第1処理で用いる、雑魚戦モード(第1モード)に対応する雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度)を高める第2恩恵(敗北した雑魚敵に対する雑魚敵ダメージ付与期待度)が付与可能である。
よって、バトルゲームに成功した場合に当該バトルゲーム以外のゲームの恩恵が与えられる構成において、バトルゲームに失敗した場合には当該バトルゲームが成功する期待度を高める第2恩恵が付与される。雑魚戦モード(第1モード)が複数種類あるため、例えば敵Aとのバトルゲーム処理を行う雑魚戦モード(第1モード)と、敵Bとのバトルゲーム処理を行う雑魚戦モード(第1モード)とを設けることができ、どの雑魚戦モード(第1モード)の第1付与期待度が高まるのかといった期待感を遊技者に付与でき、遊技を面白くすることが可能となる。
また、本実施形態のように、複数種類の雑魚戦モード(第1モード)のうち少なくとも2つの雑魚戦モード(第1モード)に対応する雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度)は、それぞれ、変化していない初期状態において互いに異なる(図9参照)、としてもよい。
この構成によれば、少なくとも2つの雑魚戦モード(第1モード)に対応する雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度)が異なり、例えば敵Aに対する勝率と、敵Bに対する勝率とが異なるので、遊技を面白くすることが可能となる。
また、本実施形態のように、複数種類の雑魚戦モード(第1モード)のうち、雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度)が変化した雑魚戦モード(第1モード)を認識可能に報知可能な演出制御部630(報知部)を備える、としてもよい。
この構成によれば、例えば、第1付与期待度がバトルゲームの勝率である場合、図9,図10に示すように、勝率が変わった敵キャラクタ等の雑魚戦モード(第1モード)を遊技者が認識できるので、遊技者に分かりやすいゲームを提供可能となる。
また、本実施形態のように、判定モード設定部617は、遊技モードが探索モード(第3モード)である場合において所定移行条件が成立することにより、複数種類の雑魚戦モード(第1モード)のうちのいずれか1つを選択して選択した雑魚戦モード(第1モード)に遊技モードを移行させる移行処理を実行可能であり、第1恩恵の付与が決定された雑魚戦モード(第1モード)に対応する雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度)は、所定の条件が成立するまで、100%となる、としてもよい。
この構成によれば、複数種類の雑魚戦モード(第1モード)のうち、第1恩恵の付与が一度決定された雑魚戦モード(第1モード)の雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度)が100%になるので、例えば、敵A、敵B、敵Cのうち敵Aに一度勝利した場合には、再度敵Aとのバトルに移行したとしても、必ず勝利するようになり、一度処理した敵とのバトルでの敗北を回避するので、新たな敵などの新たな雑魚戦モード(第1モード)に移行しやすくなり、遊技を面白くすることが可能となる。
また、本実施形態のように、判定モード設定部617は、遊技モードを、複数種類の雑魚戦モード(第1モード)と、ボス戦勝利期待度(第2付与期待度)に基づいて第3恩恵の付与(AT状態への移行)を決定するボス戦判定(第2処理)が実行されるボス戦モード(第2モード)と、第1処理および第2処理のいずれも実行しない探索モード(第3モード)とのいずれかに設定可能であり、第1恩恵は、ボス戦勝利期待度(第2付与期待度)を高める恩恵である、としてもよい。
この構成によれば、第1モードが雑魚敵とのバトル、第2モードがボス敵とのバトルのようなゲーム設定が可能となり、雑魚敵とのバトルで得られる第1恩恵が、ボス敵バトル等の第2モードでの第2付与期待度を高める恩恵であるので、雑魚敵とのバトルを経た後にボス敵とのバトルを実行するような一連の判定処理を提供でき、遊技を面白くすることが可能となる。
また、本実施形態のように、探索モード(第3モード)からボス戦モード(第2モード)に移行する頻度は、探索モード(第3モード)から雑魚戦モード(第1モード)に移行する頻度よりも低い、としてもよい。
雑魚戦モードは、ボス戦モードの内容を変更させるので、雑魚戦モードの頻度のほうがボス戦モードの頻度よりも高くなければ、変化していない状態のボス戦モードに突入することになるケースが増える。この構成によれば、雑魚戦モード(第1モード)によってボス戦モード(第2モード)を期待値として少なくとも1回変化させるチャンスを確保しやすくなる。
また、本実施形態のように、一般遊技状態と、一般遊技状態よりも遊技者によって有利な遊技状態であるAT状態(特別遊技状態)とを含む遊技状態のうちのいずれかの遊技状態で遊技進行を実行する遊技状態制御部616を更に備え、第2恩恵は、一般遊技状態からAT状態(特別遊技状態)への移行に関する恩恵、または、AT状態(特別遊技状態)の期間に関する恩恵である、としてもよい。
この構成によれば、第2恩恵が、特別遊技状態への移行に関する恩恵、または、特別遊技状態の期間に関する恩恵であるので、第2恩恵の付与によって特別遊技状態への移行が確定されたり、移行確率が上昇したり、特別遊技状態の期間の延長が決定(上乗せ)されたりし、遊技を更に面白くすることが可能となる。
また、本実施形態のように、一般遊技状態において所定ゲーム数(50ゲーム)が経過することで、AT状態(特別遊技状態)への移行に関する処理が実行可能である、としてもよい。
この構成によれば、所定ゲーム数(50ゲーム数)が経過することで、ボス戦モード(第2モード)に移行して、AT状態(特別遊技状態)への移行に関する処理(移行するか否かを決定する処理)を実行するので、遊技を更に面白くすることが可能となる。
また、本実施形態のように、指示機能にかかる処理を行うことができる有利区間と、前記指示機能にかかる処理を行うことができない通常区間と、を含む遊技区間のうちのいずれかの遊技区間に設定する区間制御部615を更に備え、有利区間から通常区間に移行した場合に、複数種類の雑魚敵モード(第1モード)にそれぞれ対応する雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与確率;勝率)がリセットされる、としてもよい。
この構成によれば、通常区間に移行してことを契機として、複数種類の雑魚敵モード(第1モード)にそれぞれ対応する雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与確率;勝率)がリセットので、再度挑戦しようという意欲を遊技者に付与可能となる。
[他の実施形態]
前記実施形態において説明した各種制御手段および処理手順は一例であって、本発明、その適用物、またはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。各種制御手段および処理手順は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
(1)前記実施形態において、有利区間において第1モード、第2モード、第3モードを実装しているが、これに限定されない。有利区間を有さない形態に採用してもよい。
(2)前記実施形態において、非特別遊技状態において、第1モード、第2モード、第3モードを実装しているが、これに限定されない。特別遊技状態において、第1モード、第2モード、第3モードを実装してもよい。
(3)前記実施形態では、第2モードを実装しているが、第2モードを設けずに第1モードと第3モードを実装するだけでもよい。この場合、第1恩恵は、第1モード以外の恩恵となる。第1モード以外の恩恵は、遊技者に有利であればどのようなものでもよい。具体例として、例えば、AT状態へ移行抽せん確率を増加させるなどにより、AT状態へ移行しやすくなる恩恵が挙げられる。
また、第1モード以外の恩恵の他の例として、探索モード及び雑魚戦モードで構成される図8に示すCZとは異なる別のCZへ移行する恩恵でもよい。
また、第1モード以外の恩恵の他の例として、AT状態に移行するか否かを第1確率(第1当せん期待度)で決定する移行抽せん処理が実行可能な通常確率状態と、AT状態に移行するか否かを第1確率(第1当せん期待度)よりも高い第2確率(第2当せん期待度)で決定する移行抽せん処理が実行可能な高確率状態とを切り換え可能に構成されており、第1モード以外の恩恵として、通常確率状態から高確率状態に切り替わることが挙げられる。
(4)前記実施形態では、一度勝利した雑魚敵にも再度遭遇するように構成されているので、一度勝利した雑魚敵の雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度)が100%になっていたが、これに限定されず、初期値よりも高い値にしてもよい。
また、一方、一度勝利した雑魚敵には再度遭遇しないように構成してもよい。その場合、モード設定部617は、遊技モードが探索モード(第3モード)である場合において所定移行条件が成立することにより、複数種類の雑魚戦モード(第1モード)のうちのいずれか1つを選択して選択した雑魚戦モード(第1モード)に前記遊技モードを移行させる移行処理を実行可能であり、第1恩恵の付与が決定された雑魚戦モード(第1モード)は、所定の条件が成立するまで、モード設定部617による移行処理において再度選択されない、としてもよい。
この構成によれば、複数種類の雑魚戦モード(第1モード)のうち、第1恩恵の付与が一度決定された雑魚戦モード(第1モード)は、移行処理で再度選択されない。例えば、敵A、敵B、敵Cのうち敵Aに一度勝利した場合には、移行処理で敵Aが選択されなくなる。つまり、100%で勝てる敵に遭遇しないことで、出玉率の上がりすぎを抑制可能となる。全ての雑魚敵を倒すと恩恵が付与されるとした場合、一度勝利した雑魚敵に遭遇しないので、一度勝利した雑魚敵に遭遇する場合に比べて、全ての雑魚敵に遭遇しやすくなり、全ての雑魚敵を倒して恩恵を得るという目標を達成しやすくなる。具体的には、一度勝利した雑魚敵に遭遇する場合には、雑魚敵の数が6体であれば、5回勝利したとしても全ての雑魚敵に遭遇できない可能性がある。しかし、一度勝利した雑魚敵に遭遇しない場合には、少なくとも5回雑魚敵に勝利すれば、全ての雑魚敵に遭遇する可能性があり、全ての雑魚敵を倒す目的を達成しやすくなる。
第2恩恵が雑魚敵によって異なると構成した場合に、同じ恩恵が付与されることを防止可能となる。
なお、上記の一度勝利した雑魚敵の第1付与期待度が100%なること、一度勝利した雑魚敵に再度遭遇しないようにする代わりに、複数の雑魚敵のうち勝利した数に応じて恩恵が付与されてもよい。例えば、AT状態の初期ゲーム数が多くなるなどが挙げられる。
(5)前記実施形態では、第2恩恵は、一般遊技状態から特別遊技状態への移行に関する恩恵であるが、これに限定されない。例えば、第1モードを特別遊技状態で実行して、特別遊技状態を延長する恩恵(特別遊技状態の期間に関する恩恵)を第2恩恵としてもよい。また、第2恩恵が特別遊技状態の期間に関する恩恵である場合、第1モードを非特別遊技状態で実行して、次の特別遊技状態の基本期間に対して追加期間を付加して特別遊技状態の期間を延長するようにしてもよい。
(6)第1モードにおいて、雑魚敵に敗北した場合に第2恩恵の付与として、雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度)が増加するが、雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度)の変化は段階的にしてもよい。例えば、第2恩恵が1回付与されて、雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度)が1段階目に増加し、その後、再度第2恩恵が1回付与されて、雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度)が2段階目に増加し、その後、再度第2恩恵が1回付与されて、雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度)が100%になる、としてもよい。
前記実施形態において、第2恩恵が1回付与されて、雑魚敵ダメージ付与期待度(第1付与期待度)が1段階だけ増加するが、これに限定されない。一回の敗北に対して複数回増加してもよい。
雑魚敵に敗北した場合に、第2恩恵を付与するかを抽せん処理で行い、第2恩恵が付与されたり、されなかったりしてもよい。
(7)前記実施形態において、図9,10に示すように、各雑魚敵A,B、C,D,E,Fに対する勝率(雑魚敵ダメージ付与期待度)の変化を視認可能である。各雑魚敵に対する勝率の変化を視認できるので、次回の勝率の変化に期待できる。また、各雑魚敵に対する勝率の変化が視認できない場合には、もしかしたら上がっているかもしれない、と遊技者に期待感を付与可能となる。
図9および図10では、雑魚敵に対する勝率を数値で表示した場合を例示しているが、これに限定されない。雑魚敵に対する勝率を報知する場合は、雑魚敵に対する勝率がどの程度かが理解できるような態様で報知される。例えば、敵キャラクタを囲むようにエフェクトが表示され、そのエフェクトの色が“青色”であれば雑魚敵に対する勝率が“低”、“赤色”であれば雑魚敵に対する勝率が“高”、“金色”であれば雑魚敵に対する勝率が“100%”のように、エフェクトの色に応じて雑魚敵に対する勝率の高さが表されてもよい。
また、例えば、雑魚敵に対する勝率を敵キャラクタの表情で表示してもよい。例えば、表情が余裕な様子であれば雑魚敵に対する勝率は“低”、悲壮感が漂う様子であれば雑魚敵に対する勝率が“高”、などとすることが挙げられる。
また、例えば、雑魚敵に対する勝率を、音で報知してもよいし、音と画像との組み合わせで表してもよい。
(8)前記実施形態では、通常区間における一般遊技状態から、有利区間における一般遊技状態を経由して、探索モードに移行しているが、これに限定されない。例えば、通常区間における一般遊技状態において有利区間への移行条件が成立し、有利区間に移行すると同時に探索モードに移行し、探索モードを経て雑魚戦モードやボス戦モード、AT状態に移行してもよい。
(9)ボスの数の決定は、有利区間移行後であれば、どのタイミングで行ってもよい。
(10)前記実施形態では、ボス敵の数と雑魚敵の数が同数であるが、これに限定されない。また、本実施形態と同様に、ボス敵の数と雑魚敵の数が同数である場合に、各々のボス敵と雑魚敵とが予めデータ上で関連付けられており、雑魚敵に勝率することで、勝利した雑魚敵に対応するボス敵に対する勝率(期待度)が増加するなどの特別な恩恵が付与されてもよい。
(11)雑魚戦モードにおいて、勝敗に関係なく、例えばエンカウントしたこと(雑魚戦モードへの移行条件が成立したこと)を条件に雑魚敵に対する勝率を増加させるようにしてもよい。つまり、主人公キャラクタがエンカウントさえすれば、雑魚敵との戦闘で勝っても負けても勝率(期待度)が増加する。これは、一度雑魚敵と戦闘しているので、主人公キャラクタが雑魚敵の攻撃の癖などを把握して戦闘に慣れたと考えることができ、その分雑魚敵が倒しやすくなっている、という意味を持たせることができる。雑魚敵に対する勝率(期待度)が増加する量は、固定量でもよいし、抽せんで決定してもよい。
ボス戦モードも同様にしてもよい。つまり、ボス戦モードにおいて、勝敗に関係なく、例えばボス戦モードへの移行条件が成立したこと(探索モードで所定ゲーム数が経過したこと)を条件にボス敵に対する勝率を増加させるようにしてもよい。主人公キャラクタがボス敵モードに移行してボス敵と戦えば、勝っても負けても勝率が増加するとしてもよい。ボス戦モードは複数のボス敵との連続戦闘であり、一つのボス戦モードにおいて残りの全てのボス敵に勝利できなかった場合に、一度のボス敵モードにおいて勝利したボス敵の数に応じて勝率を増加させる量を変化させてもよい。
(12)上記実施形態では、ボス敵の数が予め固定値に設定されている場合を例示したが、これに限定されない。例えば、ボス敵の数は、当せん役に関係なく純粋に抽せんで決定したり、探索モード移行時の当せん役に応じて決定したりしてもよい。例えば、探索モード移行時の当せん役がレア役であれば、探索モード移行時の当せん役がリプレイやベルである場合よりも、ボス敵の数が少なくなるように決定することが挙げられる。レア役が内部抽せんで当せんする確率は、リプレイやベルが当せんする確率よりも低い傾向にある。それ故、探索モード移行時の当せん役がレア役であった場合は、当せん役がリプレイやベルの場合よりも「ボス敵を全て倒す」ミッションのクリアが容易となるため、AT状態への移行もし易くなる。
また、ボス敵の数を純粋に抽せんで決定する場合や、当せん役に応じて決定する場合、数を決定する確率には、設定値に応じた差が設けられていてもよい。例えば、実際の設定値が出玉期待値の比較的高い値である程、ボス敵の数が比較的少なくなるように、数を決定する確率が設定されることができる。これにより、決定されたボス敵の数が何体かの傾向に応じて、スロットマシン1に設定された設定値を推測することができる。
また、ボス敵の種類の決定の例として、どのボス敵を選択するかの場面においても、実際の設定値が出玉期待値の比較的高い値である程、倒しやすいボス敵が選ばれるように、各ボス敵の選択確率が割り振られていてもよい。この場合、何のボス敵が選択されたかが、設定示唆の役割を担うことができる。更に、各ボス敵の選択確率は、有利区間移行決定時の当せん役によって変更されてもよい。例えば、レア役を契機として遊技区間が有利区間に移行するのであれば、各ボス敵の選択確率のうち、エンカウントすれば勝利が確定(勝率100%)となる固有のボス敵の選択確率が、レア役以外を契機として遊技区間が有利区間に移行する場合よりも優遇されてもよい。
雑魚敵やボス敵に対する敵勝利期待度のデフォルト値(初期値)を決定する例としては、敵の種類に応じて抽せんで決定すること、有利区間移行時の当せん役に応じて決定すること、設置値に応じた抽せんで決定することが挙げられる。
(13)アイテム抽選処理では、当せん役に基づいてアイテムが選択されてもよい。例えば、ベルやリプレイが当せんすれば、雑魚敵にダメージを与えてHPを半分にするアイテムが付与されるが、レア役が当せんすれば、雑魚敵を一撃で倒すことのできるアイテムが付与される、などとすることができる。
また、アイテム抽選処理では、当せん役に関係なく、アイテムを選択するための抽選がされてもよい。
また、アイテム抽選処理においては、アイテムAの選択確率が50%、アイテムBの選択確率が20%などのように、アイテムごとに選択確率が割り当てられており、その選択確率に準じてアイテムが選択されてもよい。更に、このアイテムごとの選択確率には、設定値に応じて異なっていてもよい。例えば、実際に設定されている設定値が奇数設定(設定値1,3,5)のいずれかであれば、アイテムAが当せんし易く、設定値が偶数設定(設定値2,4,6)であれば、アイテムBが当せんし易く、設定値が設定6である場合のみアイテムCが設定される、などのように、設定値に応じてアイテムの選択に偏りがあるようにすることもできる。これにより、何のアイテムが付与されたか、何のアイテムが付与される傾向があるかにより、遊技者は、実際の設定値が何かの推測を行うことが可能となる。
(14)前記実施形態では、雑魚戦において雑魚敵のHPが0になれば、雑魚戦に勝利したとして雑魚戦モードを終了するが(ST107:YES)、これに限定されない。例えば、雑魚敵のHPが0になっても残りゲーム数がある限り、ダメージを与える判定を継続し、雑魚敵のHPが0になってから、更に雑魚敵に与えたダメージの累積値(オーバー分)に応じて別の恩恵(第1恩恵以外の恩恵)を与えるようにしてもよい。これによれば、雑魚戦モードのゲーム数が雑魚敵のHPにかかわらず変更されないので、処理が容易となる。
(15)天井到達時には、AT状態に移行するとしてもよい。その際に、ボス戦モードの主人公のバトル勝利期待度、各雑魚敵の雑魚敵ダメージ付与期待度、およびボス敵の討伐履歴(ボス敵管理テーブル)はリセットされる。天井到達は、有利区間のゲーム数、通常時のゲーム数などのゲーム数が所定ゲーム数に到達すること、遊技の過程で蓄積したポイントが所定数(天井ポイント)に到達することなどのように、遊技に関するパラメータが所定数に到達すること、をいう。
また、遊技に関するパラメータが天井に到達したことをもって、次回のボス戦のボス敵勝利期待度が100%になり、確実にAT状態に移行できるようにしてもよい。次回のボス戦のボス敵勝利期待度が100%である場合に、雑魚戦モードで雑魚敵に勝率することで、ボス敵勝利期待度が100%でない状態で移行したAT状態に比べてAT状態が有利になってもよい。
(16)前記実施形態では、純はずれは、内部抽せんでいずれの役にも当せんしないことであるが、これに限定されない。例えば、純はずれを入賞可能な役として取り扱ってもよい。つまり、内部抽せんで純はずれに当せんし、その後、純はずれに入賞する場合があってもよい。純はずれを役とする場合に、内部抽せんで純はずれに当せんすることを、CZやAT状態における何らかの抽せん処理に使用してもよい。具体例としては、CZにおいて純はずれに当せんまたは入賞することを契機として、AT状態への突入期待度がアップしたり、AT状態への突入が確定してもよい。また、AT状態において純はずれに当せんまたは入賞することを契機として、上乗せ(AT状態の遊技期間の延長)が決定されてもよい。
(17)雑魚戦モードにおいて、ダメージ付与判定において、ダメージを付与すると判定したものの、ダメージ量を決定する処理においてダメージ量を0に決定してもよい。また、前記実施形態のようにダメージ付与判定処理とダメージ量決定処理を別々にせずに、ダメージ付与判定処理とダメージ量を決定する処理とを分けずに同時に決定してもよい。
(18)前記実施形態では、探索モード(第3モード)からボス戦モード(第2モード)に移行する頻度は、探索モード(第3モード)から雑魚戦モード(第1モード)に移行する頻度よりも低いが、ボス戦モードに移行するまでに雑魚戦モードに1回も移行しない可能性がある。よって、探索モードからボス戦モードに移行するまでに、1回も雑魚戦モードに移行していない場合は、保障として1回以上、雑魚戦モードに移行するようにしてもよい。具体的には、探索モードから雑魚戦モードに移行した回数をカウントしておき、探索モードからボス戦モードに移行するまでの残りゲーム数が所定値以下となった場合に、前記雑魚戦モードへの移行回数のカウンタの値が0であれば、強制的に雑魚戦モードに移行させることが挙げられる。
また、別の具体例として、探索モードから雑魚戦モードに移行した回数をカウントしておき、探索モードからボス戦モードに移行するまでの残りゲーム数が0になってボス戦モードへ移行することが決定された場合に、前記雑魚戦モードへの移行回数のカウンタの値が0であれば、強制的に雑魚戦モードに移行し、その後、ボス戦モードへ移行するようにしてもよい。
(19)前記実施形態では、CZは、一般遊技状態よりも遊技者にとって遊技が有利となる状態であり、一般遊技状態よりも遊技者にとって遊技が有利という点では、CZおよびAT状態が共通しているが、CZよりもAT状態の方がさらに有利度合いが大きい、としている。
これに対して、特別役実施状態が一般遊技状態よりも出玉期待値が大きいなど、遊技が有利な場合には、CZおよび特別役実施状態が、一般遊技状態よりお遊技者にとって遊技が有利な状態という点で共通しているが、CZよりも特別役実施状態の方がさらに有利度合いが大きいといえる、としてもよい。
前記実施形態において、メダルを投入する機種であるが、これに限定されない。例えば、メダルレス機(物理媒体レス機)であってもよい。メダルレス機は、物理媒体を用いないため、ホッパーユニット50を設けずともよい。メダルレス機は、所有メダル数のデータがあり、そのからベットされることで遊技可能となる機種である。遊技機が、遊技するための投入する紙幣を受け付ける装置と電気的に接続され、メダルを利用せずに遊技価値を追加したり、払い出された遊技価値を遊技機から引き出したりすることができる。
ホールコンピュータ、データカウンタ、遊技履歴を表示する装置などの外部装置に対して、特別遊技の当選回数(AT当せん回数、ボーナス当せん回数など)、払出の差枚数、これまでベットされた累積枚数などの遊技に関するデータが遊技機から出力可能としてもよい。データの外部装置への出力はメイン制御部61が実行可能である。また、遊技機には、メイン制御部61から得た情報を外部装置に出力するための通信インターフェースが設けられていてもよい。メイン制御部61は、データの出力は可能であるが、データを入力することはできない。データの送信タイミングは、データ更新時を契機としてもよい。更新したデータはメイン制御部61の内部のRWM(リードライトメモリ)やレジスタに書き込まれ記憶される。
前記実施形態では、RT状態の遷移の説明を省略した。AT機では、所定役が当せんしたが入賞していない状態の下でATでの遊技が行われるものであり、その状態の下では、RT状態が遷移しないためである。しかし、所定役が持ち越されていない状態の下では、RT状態は遷移することができることは、言うまでもない。
前記実施形態では、ベットスイッチ42が設けられている場合を例示したが、ベットスイッチ42はなくてもよい。
前記実施形態では、特別遊技状態として、ATやボーナスを例示したが、特別遊技状態には、ARTが含まれてもよい。この場合のCZとは、リプレイ確率がCZでない場合よりも高い遊技状態である。ARTは、リプレイ確率が一般遊技状態時よりも高く、かつ、押し順役の正解押し順を報知する遊技状態である。
また、設定値に応じて、AT、CZおよびARTの少なくとも1つへの突入確率が変化してもよい。設定値に応じて、AT、CZおよびARTの性能が変化してもよい。
スロットマシン1の機種の仕様によっては、有利区間が最大3000ゲームに至る前や、遊技者の出玉の獲得枚数が2400枚に至るよりも前に、ATなどである特別遊技状態や有利区間が任意のタイミングにて終了することがあってもよい。
設定値を示唆する演出には、画像によるものの他、回転リール20の回転を停止した際に、リール窓200を介して視認できる図柄が特殊な図柄となることなどが、さらに含まれてもよい。
前記実施形態では、遊技機がATタイプのスロットマシンである場合を例示した。しかし、遊技機は、ARTタイプのスロットマシン、ボーナスのみを搭載したノーマルタイプのスロットマシン、有利区間および通常区間を有さないタイプのスロットマシンなど、AT機以外であっても実現できる。また、遊技機は、スロットマシンに限定されることはなく、パチンコであっても実現可能である。
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本実施形態の作用効果は発揮される。また、本実施形態と他の実施形態、および他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。
614 遊技進行制御部
615 区間制御部
616 遊技状態制御部
617 モード設定部
630 演出制御部(報知部)

Claims (10)

  1. 図柄変動ゲームの進行を制御する遊技進行制御部と、
    遊技モードを、第1処理が実行される複数種類の第1モードと、前記第1処理が実行されない第3モードとのいずれかに設定可能なモード設定部と、
    を備え、
    前記複数種類の第1モードそれぞれに第1付与期待度が設定されており、
    前記第1処理は、対戦相手との対戦に関する処理であって、前記第1処理実行時の前記第1モードに対応する第1付与期待度と前記対戦相手のHPとに基づいて、前記第1モード以外のゲームに関する第1恩恵の付与を決定し、前記第1恩恵を付与しないと決定した場合に、前記第1恩恵を付与しないと決定したときの前記第1モードに対応する前記第1付与期待度を高める第2恩恵を付与可能な処理であり、
    前記モード設定部は、前記遊技モードが前記第3モードである場合において所定移行条件が成立することにより、前記複数種類の第1モードのうちのいずれか1つを選択して選択した第1モードに前記遊技モードを移行させ、前記遊技モードを前記第1モードに移行させる度に前記第1モードの種類が選択される移行処理を実行可能である、遊技機。
  2. 前記複数種類の第1モードのうち少なくとも2つの第1モードに対応する前記第1付与期待度は、それぞれ、変化していない初期状態において互いに異なる、請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記複数種類の第1モードのうち、前記第1付与期待度が変化した前記第1モードを認識可能に報知可能な報知部を備える、請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 記第1恩恵の付与が決定された前記第1モードは、所定の条件が成立するまで、前記モード設定部による前記移行処理において再度選択されない、請求項1~3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 記第1恩恵の付与が決定された前記第1モードに対応する前記第1付与期待度は、所定の条件が成立するまで、100%となる、請求項1~3のいずれかに記載の遊技機。
  6. 記モード設定部は、前記遊技モードを、前記複数種類の第1モードと、第2付与期待度に基づいて第3恩恵の付与を決定する第2処理が実行される第2モードと、前記第1処理および前記第2処理のいずれも実行しない前記第3モードとのいずれかに設定可能であり、
    前記第1恩恵は、前記第2付与期待度を高める恩恵である、請求項1~5のいずれかに記載の遊技機。
  7. 前記第3モードから前記第2モードに移行する頻度は、前記第3モードから前記第1モードに移行する頻度よりも低い、請求項6に記載の遊技機。
  8. 一般遊技状態と、前記一般遊技状態よりも遊技者によって有利な遊技状態である特別遊技状態とを含む遊技状態のうちのいずれかの遊技状態で遊技進行を実行する遊技状態制御部を更に備え、
    前記第2恩恵は、前記一般遊技状態から前記特別遊技状態への移行に関する恩恵、または、前記特別遊技状態の期間に関する恩恵である、請求項1~7のいずれかに記載の遊技機。
  9. 前記一般遊技状態において所定ゲーム数が経過することで、前記特別遊技状態への移行に関する処理が実行可能である、請求項8に記載の遊技機。
  10. 指示機能にかかる処理を行うことができる有利区間と、前記指示機能にかかる処理を行うことができない通常区間と、を含む遊技区間のうちのいずれかの遊技区間に設定する区間制御部を更に備え、
    前記有利区間から前記通常区間に移行した場合に、前記複数種類の第1モードにそれぞれ対応する前記第1付与期待度がリセットされる、請求項1~9のいずれかに記載の遊技機。
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