以下、本発明の第1実施形態に係る遊技機について図面を参照しながら説明する。第1実施態では、遊技機の一例としてスロットマシンを挙げて説明する。図1および図2に示すスロットマシンSは、遊技場(ホール)内に複数配置されている各遊技島(不図示)に併設される。そして、このスロットマシンSの右側方には、カードユニット(遊技メダル貸出装置)(不図示)が配置される。
このスロットマシンSは、遊技を行うに際してメダルを必要としない所謂「メダルレススロットマシン」である。そのため、このスロットマシンSには、遊技者がメダルを投入するメダル投入口、遊技者にメダルを払い出すメダル払出口、ならびにメダルセレクタおよびホッパーなどの投入されたメダルを制御する装置等が設けられていない。その代わりに、このスロットマシンSでは、貸出操作等に応じて遊技価値が直接クレジット(ゲームに使用可能な遊技点(遊技メダル))に加算され、加算されたクレジット数(遊技メダル数)が、後述する遊技メダル数表示装置に表示されるようになっている。
図1に示すように、このスロットマシンSは、筐体1と、筐体1の前面上部に扉状に開閉自在に取り付けられた上扉2と、筐体1の前面下部に扉状に開閉自在に取り付けられた下扉3と、を主として備えている。
上扉2には、光の演出を実行するランプ4、映像や画像の演出を実行するサブモニタ5、設定されている賭数を点灯により報知するベットランプ6a~6c、ストップスイッチの操作順序に関する情報や有利区間に関する情報を報知するメインモニタ7、および筐体1内に配置されている複数のリール(図2参照)を視認可能とする透明性を有する表示窓8等が設けられている。
下扉3には、各リールの回転を開始させるとともに、役の当否を決定するためのスタートレバー9と、各リールの回転をそれぞれ停止させるためのストップスイッチ10~12と、最大の賭数(本実施形態では「3」)を設定するMAXBETスイッチ13と、メダル1枚分に相当するクレジットを用いて賭数を設定する1枚BETスイッチ14と、遊技中の所定タイミングで操作可能な演出用ボタン15、電磁的に記録した遊技メダルの数を表示する遊技メダル数表示装置16、投入された遊技メダルを遊技メダル数表示装置16に返却する清算ボタン17、カーソルを上下左右に動かすカーソルキーや操作の確定ボタン・キャンセルボタンを含む十字キーユニット18、上扉2または下扉3を開閉可能とする鍵を挿入するためのドアキー19、電磁的に記録した遊技メダルの数をカードユニット(遊技メダル貸出装置)へ送信する計数ボタン20、音の演出を実行するスピーカ21等が設けられている。
図2に示すように、筐体1の内部には、リールユニットRUが配置されている。リールユニットRUは、左リール22a、中リール22bおよび右リール22cを有している。各リール22a~22cは、ステッピングモータ(不図示)の駆動によりそれぞれ回転する。リール22a~22cが停止している状態では、各リール22a~22cの外周面に配列されている連続する3つの図柄(以下、それぞれ「上段図柄」、「中段図柄」、「下段図柄」という。)が表示窓8にそれぞれ表示されて、遊技者は3行3列に配置された合計9個の図柄を目視することができる。
表示窓8には、各リール22a~22cの上段図柄、中段図柄および下段図柄がそれぞれ停止する上段停止位置、中段停止位置および下段停止位置が設けられており、各リール22a~22cの停止位置をそれぞれ組み合わせた有効ラインLが設定されている。具体的には、有効ラインLは、左リール22aの中段、中リール22bの中段、右リール22cの中段の各停止位置の組み合わせからなる。
図示を省略するが、左リール22aの外周面に左図柄列、中リール22bの外周面に中図柄列、右リール22cの外周面に右図柄列がそれぞれ付されており、これら図柄列は均等な20の領域(20コマ)にそれぞれ区画されている。図柄列の各領域に1個の図柄が配置され、各図柄に図柄番号0~19がそれぞれ対応付けられている。各図柄列には、複数種類の図柄が配置されており、これら図柄組合せが予め対応付けられた役が設けられている。
また、筐体1の内部には、スロットマシンSの遊技の進行を制御するための主制御基板30と、遊技状態に応じた演出の制御を行うための副制御基板31と、遊技者所有のクレジット(遊技メダル)に関する制御を行うためのメダル数制御基板32(図4参照)と、メダル数制御基板とカードユニットとを電気的に接続するための接続基板(所定基板)33(図4参照)と、電源基板34とが設けられている。これら主制御基板30、副制御基板31、メダル数制御基板32、接続基板33、および電源基板34は何れも、専用のケースに収納された状態で筐体1の内部に配設されている。例えば、電源基板34は電源基板ケースに収納されることにより電源ユニットEUとして構成されて筐体1内に配置されている。
また、筐体1の内部には、上扉2または下扉3の開放状態を検出する扉開放検出スイッチ2sが設けられている。上扉2または下扉3の開放状態が検出されると、スピーカ21やサブモニタ5等によって上扉2または下扉3の開放状態を報知可能になっている。
次に、図3を参照して、本実施形態のスロットマシンSの電気的構成について説明する。
図3に示すように、主制御基板30は、図示は省略するが、メインCPU、メインROM、メインRAMを備えている。主制御基板30には、リールユニットRU(リール22a~22c)、スタートレバー9、各ストップスイッチ10~12、メインモニタ7、清算ボタン17、ベットランプ6a~6c、扉開放検出スイッチ2s、設定キースイッチ30a、設定/リセットボタン30b、その他の装置(不図示)が接続されている。なお、設定キースイッチ30aは、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるためのスイッチとして機能する。また、設定/リセットボタン30bは、通常時においてはエラー状態等を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。
メインCPUは、主制御基板30に接続された各装置からの信号や図示せぬタイマカウンタからの信号が主制御基板30に入力されたことに基づいて、メインROMに格納されたプログラムを読み出して様々な処理を実行したり、当該処理の結果に応じて副制御基板31またはメダル数制御基板32にコマンドを送信したりする。なお、メインRAMは、メインCPUの処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
副制御基板31は、図示は省略するが、サブCPU、サブROM、サブRAMを備えている。副制御基板31には、ランプ4、スピーカ21、サブモニタ5、演出用ボタン15、十字キーユニット18が接続されている。また、副制御基板31は、主制御基板30に対して当該主制御基板30から副制御基板31への一方向に通信可能に接続されている。
サブCPUは、主制御基板30から送信されたコマンド等に基づいて、サブROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、ランプ4、スピーカ21、サブモニタ5等の演出装置を制御する。また、副制御基板31は、演出用ボタン15および十字キーユニット18から出力された信号に基づいて、ランプ4、スピーカ21、サブモニタ5を制御する。なお、サブRAMは、サブCPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
メダル数制御基板32は、図示は省略するが、メダル数制御CPU、メダル数制御ROM、メダル数制御RAMを備えている。メダル数制御基板32には、MAXBETスイッチ13、1枚BETスイッチ14、計数ボタン20、遊技メダル数クリアスイッチ32a、遊技メダル数表示装置16が接続されている。なお、遊技メダル数クリアスイッチ32aは、メダル数制御RAMに記憶された遊技メダル数を消去する(「0」にする)スイッチとして機能する。また、メダル数制御基板32は、主制御基板30に対して当該主制御基板30からメダル数制御基板32への双方向に通信可能に接続されている。
メダル数制御CPUは、メダル数制御基板32に接続された各装置からの信号や図示せぬタイマカウンタからの信号がメダル数制御基板32に入力されたことに基づいて、メダル数制御ROMに格納されたプログラムを読み出して様々な処理を実行したり、当該処理の結果に応じて主制御基板30にコマンドを送信したりする。なお、メダル数制御RAMは、メダル数制御CPUの処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
接続基板(所定基板)33は、メダル数制御基板32とカードユニットCUとの間の通信を実現させるための中継基板として機能する。メダル数制御基板32とカードユニットCUとの間の通信については、貸出情報(カードユニットCUに挿入されたカードに記憶されている残高を引落としてスロットマシンSによる遊技に用いるための操作に関する情報)と貸出応答情報(貸出情報に対する応答情報)とを双方向で行い、それ以外の計数情報(クレジットから持ちメダルへの計数処理に関する情報)、および遊技機情報を、メダル数制御基板32からカードユニットCUへの一方向の通信で行っている。
このように構成されたスロットマシンSでは、規定数の遊技メダルが賭数として設定された状態において、スタートレバー9の操作(遊技開始操作)に基づいて複数種類の役の当否を決定する内部抽選を行うと共に、各リール22a~22cの回転を開始させ、有効化されたストップスイッチ10~12の操作および内部抽選の結果に基づいて各リール22a~22cの回転を停止させることにより1回の遊技が行われる。そして、主制御基板30は、1回の遊技が行われる間に複数種類のコマンドを副制御基板31に送信しており、副制御基板31は主制御基板30によって送信された複数種類のコマンドを受信することにより演出モードを制御するようになっている。
次に、図4および図5を参照して、本実施形態の電源基板34、メダル数制御基板32、および接続基板33の筐体1内での配置について説明する。なお、図4においては説明の便宜上、リールユニットRU等の図示は省略している。
図4に示すように、電源基板34は上述したように電源基板ケース340内に収納されて電源ユニットEUとして構成された状態で筐体1の内部に配置されている。この電源ユニットEUは略矩形平板状に形成されており、その背面を筐体1の背面板1aと対向するように底板1bの左奥隅部に配置されている。この電源ユニットEUの右側方には、板状のベース部材35が背面板1aに取り付けられている。
図5に示すように、上記したベース部材35の中央部には、メダル数制御基板32を収納した透明性を有するメダル数制御基板ケース320が取り付けられている。メダル数制御基板32とメダル数制御基板ケース320とによってメダル数制御基板ユニット32Uが構成されている。また、ベース部材35の左上部には、接続基板33を収納した透明性を有する接続基板ケース(収納部材)330が取り付けられている。接続基板33と接続基板ケース330とによって接続基板ユニット33Uが構成されている。
図4に示すように、電源ユニットEUとベース部材35との間には所定の大きさの空間SPが確保されており、この空間SPに各種配線を配置することができる。なお、筐体1の背面板1aに対するベース部材35の取り付け、ベース部材35に対するメダル数制御基板ユニット32Uの取り付け、およびベース部材35に対する接続基板ユニット33Uの取り付けは、ネジ等の周知の取付手段を用いて簡単に行うことができるようになっている。
次に、図6~11を参照して、本実施形態の接続基板ユニット33Uの接続基板ケース330について説明する。図6~図9に示すように、接続基板ケース330は略直方体形状に形成されており、その矩形状の前面F1における下方領域に矩形状の開口部330aが設けられている。一方、この接続基板ケース330に収納されている接続基板33には、カードユニットCU(図3参照)に電気的に接続されたハーネスの配線側コネクタ(図10,11参照)と連結可能な基板側コネクタ43が設けられている。この基板側コネクタ43は、コネクタ連結部40と、このコネクタ連結部40を支持する矩形状の支持板41と、配線側コネクタに係合可能な係合部42と、を有している。コネクタ連結部40は、支持板41の中央部分から前方に突出するように形成されている。接続基板33が接続基板ケース330に収納されている状態では、コネクタ連結部40および支持板41は開口部330aから露出している。
なお、接続基板ケース330の前面F1における上方領域には矩形状の開口部440bが設けられており、接続基板33には上記コネクタ連結部40とは異なる他のコネクタ連結部50が設けられている。接続基板33が接続基板ケース330に収納されている状態では、他のコネクタ連結部50は開口部440bから露出しており、この開口部440bを通してメダル数制御基板32に電気的に接続された配線側コネクタ(不図示)と他のコネクタ連結部50とが連結可能になっている。
係合部42は、支持板41の長手方向に沿った両端部にそれぞれ設けられている。係合部42は、金属線材を細長いU字形状にフォーミングして形成されたフックであり、湾曲している先端部42aと、先端部42aに連続する一対の基端部42bとを有している。一対の基端部42bは支持板41に設けられた軸孔(不図示)に挿入されており、係合部42は、これら基端部42bを中心として接続基板ケース330の中心方向(図9において実線の矢印で示す方向)に回動可能になっている。また、係合部42は支持板41の両端部から接続基板ケース330の側面F2側に向かって斜め上方に立設されている(図9参照)。
接続基板ケース330における開口部330aの近傍には、リブ(規制部)60が突出するように設けられている。具体的には、これらリブ60は、開口部330aの長手方向に沿った両端部の側方であって、接続基板ケース330の前面F1の外周縁部近傍に形成されている。また、リブ60は、開口部330aの短手方向の長さと略同一の長さとなるように接続基板ケース330の側面F2に沿って形成されている(図6参照)。さらに、リブ60は、所定の高さ(例えば4mmまたは5mm)を有しており、係合部42が配線側コネクタの被係合部に係合していない状態では、リブ60は係合部42を下側から支えている(図9参照)。つまり、この状態において、係合部42はリブ60によって接続基板ケース330に対して所定角度をなすように受け止められている。したがって、リブ60は、係合部42の回動範囲を規制するようになっており、上記のように受け止めている係合部42を接続基板ケース330の側面F2側(図9において点線の矢印で示す方向)にさらに回動させることを規制するようになっている。
上記のように係合部42がリブ60によって受け止められているとき、係合部42が接続基板ケース330の側面F2側に最も回動した状態となっている。そして、この状態において、図6,9に示すように、係合部42の先端部42aは、接続基板ケース330の側面F2からはみ出している。具体的には、係合部42の先端部42aは、接続基板ケース330の側面F2から水平方向に沿って長さD[mm]だけ外側に出ている。
なお、図6,9においては、一対の係合部42の先端部42aが接続基板ケース330の側面F2からはみ出している構成であったが、この構成に限られない。例えば接続基板ユニット33Uの配設位置の周りのスペースを考慮して、一方の係合部42の先端部42aが接続基板ケース330の側面F2からはみ出す一方で、他方の係合部42の先端部42aは接続基板ケース330の側面F2からはみ出さない構成であってもよい。この場合においても、上記実施形態と同様の効果を奏することができ、しかも、接続基板ケース330の配設位置の周りのスペースに臨機応変に対応できる。
次に、図10~図12を参照して、接続基板33の基板側コネクタ43にカードユニットCUに電気的に接続されたハーネスの配線側コネクタを連結する際の作業手順、および基板側コネクタ43に連結された配線側コネクタを外す際の作業手順について説明する。
図10に示すように、カードユニットCU(図3参照)に電気的に接続されたハーネスHは、配線Kと、配線Kの先端部に設けられた配線側コネクタCを有している。この配線側コネクタCは、接続基板33の基板側コネクタ43と連結する側に被係合部C1を有している。この被係合部C1は、所定間隔を存して対向する一対の両端片C10と、これら両端片C10を連結する連結片C20とから構成されており、全体的に略コの字形状に形成されている。両端片C10には、内方に向かって突出する突出部C100が互いに向かい合うように形成されている。これら突出部C100に対して係合部42が係合可能となっている。
ハーネスHの配線側コネクタCが接続基板33の基板側コネクタ43に連結されていない場合には、図9で既に示したように、係合部42は、外側(接続基板ケース330の側面F2側)に開いてリブ60の上端部に当接した状態となっており、接続基板ケース330に対して所定角度をなすように保持されている。また、この状態において、係合部42の先端部42aは、接続基板ケース330の側面F2からはみ出している。
ハーネスHの配線側コネクタCを基板側コネクタ43に連結する場合は、まず、図11に示すように、配線側コネクタCをコネクタ連結部40に挿入する。次に、係合部42を内側(接続基板ケース330の中心方向)に回動させる。この際に、接続基板ケース330の側面F2からはみ出している係合部42の先端部42aを指で摘まんで起こした後に、先端部42aと基端部42bとの中間部分を指で挟んで内側に撓ませながら、係合部42を両端片C10の突出部C100側から連結片C20側に押し込むように回動させる。そうすると、図12に示すように、係合部42が両端片C10の突出部C100よりも連結片C20側の位置に配される。このとき、被係合部C1より下方の係合部42の間隔は、被係合部C1よりも上方の係合部42の間隔よりも狭くなり、係合部42は全体として略くびれ形状になって被係合部C1に係合することになる。この状態で配線側コネクタCを基板側コネクタ43から引き抜こうとしても、被係合部C1が当該被係合部C1よりも上方の係合部42に引っ掛かるようになっている。したがって、配線側コネクタCが基板側コネクタ43から容易に抜けることを防止することができるようになっている。
ハーネスHの配線側コネクタCを基板側コネクタ43から外す場合には、まず、係合部42を配線側コネクタCの被係合部C1から外すように回動させる。この際に、係合部42の先端部42aと基端部42bとの中間部分を指で挟んで内側に撓ませながら、係合部42を連結片C20側から両端片C10の突出部C100側に押し出すように回動させる。そして、係合部42を突出部C100よりも外側に位置するように回動させることにより、係合部42と突出部C100との係合を解くようにする。その後、係合部42の先端部42aを指で摘まみ、図11に示すように、係合部42がリブ60の上端部に当接するまで当該係合部42を外側(接続基板ケース330の側面F2側)に回動させる。このとき、係合部42はリブ60の上端部と当接した状態からさらに外側に回動することが規制される(図9参照)。つまり、係合部42はリブ60によって接続基板ケース330に対して所定角度をなすように受け止められており、この所定角度以上に回動することができないようになっている。このように係合部42をリブ60と当接するまで回動させた後に、ハーネスHの配線側コネクタCをコネクタ連結部40から引き抜くようにする。
以上、本実施形態のスロットマシンSによれば、カードユニットCUに電気的に接続されたハーネスHの配線側コネクタCに連結可能な基板側コネクタを有する接続基板(所定基板)33と、この接続基板33を収納可能な接続基板ケース(収納部材)330と、が設けられている。接続基板ケース330の前面F1には、基板側コネクタ43を露出させる矩形状の開口部330aが設けられている。基板側コネクタ43には、配線側コネクタCの被係合部C1に係合可能な係合部42が回動可能に設けられており、係合部42が接続基板ケース330の側面F2側(外側)に最も回動した状態において、係合部42の先端部42aは接続基板ケース330の側面F2からはみ出している。そのため、仮に接続基板ケースの配設位置の周りのスペースが狭く、しかも、係合部42の大きさが比較的小さくても、作業者はそのはみ出している係合部42の先端部42aに簡単に指を掛けることができ、係合部42を容易に回動させることができる。したがって、係合部42を扱い易くすることができる。
また、接続基板ケース330の開口部330aの近傍には、係合部42の回動を規制するためのリブ(規制部)60が設けられている。そのため、リブ60によって係合部42が接続基板ケース330の側面F2側へ所定角度以上に回動することが阻止される。したがって、係合部42の基端部42bが基板側コネクタ43から外れたり、係合部42自体の変形が発生したりしてしまうことにより、係合部42の機能が損傷してしまうことを防止することができる。
また、係合部42は支持板41の両端部から接続基板ケース330の側面F2側に向かって斜め上方に立設されており、この状態で係合部42は下方からリブ330bによって支えられている。そのため、係合部42の先端部42aが接続基板ケース330から浮いた状態となっているので、作業者が係合部42を配線側コネクタCの被係合部C1に係合させる際に、係合部42を指で摘まみ易くなっている。
また、上記実施形態において、係合部42は接続基板ケース330の側面F2からはみ出す長さに設定されていることが好ましい。この場合、係合部42の先端部42aが接続基板ケース330の側面F2よりも外側に位置するように設定すればよい。こうすれば、作業者に係合部42をさらに指で掴み易くさせることができる。
また、上記実施形態において、係合部42は接続基板ケース330の側面F2からはみ出さない長さに設定されていてもよい。この場合、係合部42の先端部42aが接続基板ケース330の側面F2よりも内側に位置するように設定すればよい。こうすれば、係合部42が接続基板ユニット33Uの近傍に配置された各種装置や配線等と干渉することを防ぐことができるので、係合部42を適切に保護することができる。
また、上記実施形態において、リブ60の長さは、少なくとも開口部330aの短手方向の長さ以上であることが好ましい。こうすれば、リブ60によって係合部42を十分に支えることができる。
また、上記実施形態において、リブ60は、係合部42の略中央部を下側から支えることができる位置に配されていたが(図9参照)、係合部42の略中央部よりも先端部42a側を下側から支えることができる位置に配されていてもよい。この場合、リブ60を支持板41から水平方向に沿って外側の位置であって、接続基板ケース330の前面F1において側面F2と接続する部分(例えば接続基板ケース330の前面F1の短手方向に沿った端部)に十分近い位置や当該接続する部分上に配するようにすればよい。こうすれば、作業者が係合部42に触れた際に、係合部42がリブ60と接触している部分に沿って折れ曲がって破損することを防止することができる。
また、上記実施形態において、リブ60は、係合部42の略中央部よりも基端部42b側を下側から支えることができる位置に配されていてもよい。こうすれば、リブ60と係合部42の先端部42aとの距離が遠くなるので、作業者に係合部42をさらに摘まみ易くさせることができる。なお、上記実施形態において、リブ60が係合部42の略中央部を下側から支えることができる位置に配されている場合には、上述したリブ60が係合部42の先端部42a側に配される場合とリブ60が係合部42の基端部42b側に配される場合との中間の場合に相当するので、これらの場合における効果をともにバランスよく奏することができる。
また、上記実施形態では、図9に示すように、係合部42の先端部42aは、配線側コネクタCと連結するコネクタ連結部40の前面部と略同じ高さになるように設けられていたが、この構成に限られない。例えば、係合部42の先端部42aは、コネクタ連結部40の前面部よりも高くなるように設けられてもよい。こうすれば、作業者は係合部42を掴み易くなり、係合部42を配線側コネクタCの被係合部C1に容易に係合させることができる。また、例えば、係合部42の先端部42aは、コネクタ連結部40の前面部よりも低くなるように設けられてもよい。こうすれば、係合部42が接続基板ユニット33Uの近傍に配置されている各種装置や配線等と干渉することを防ぐことができるので、係合部42を適切に保護することができる。
また、上記実施形態では、図9に示すように、リブ60の先端部は、コネクタ連結部40の前面部よりも低くなるように設定されることが好ましい。こうすれば、リブ60によって支えられる係合部42の先端部42aの高さをコネクタ連結部40の前面部よりも低い位置に配置可能となるので、係合部42を適切に保護することができる。また、係合部42が接続基板ケース330の前面F1の前方に大きく突出しないようにすることができるので、筐体1内の接続基板ユニット33U周辺のスペースを有効に活用することができる。
また、上記実施形態では、係合部42は矩形状を有する支持板41の長手方向の両端部にそれぞれ接続されていた構成であったが、この構成に限られない。例えば、係合部は、矩形状を有する開口部330aの長手方向の両端部にそれぞれ接続されるように構成されてもよい。このように構成された係合部に関しても、上記実施形態と同様に、本発明を構成するリブ60によって、係合部の機能が損傷してしまうことを防止することができる。
また、上記実施形態では、基板側コネクタ43は、コネクタ連結部40と、このコネクタ連結部40を支持する矩形状の支持板41と、配線側コネクタCに係合可能な係合部42と、を有し、係合部42は支持板41の長手方向に沿った両端部にそれぞれ回動可能に設けられる構成であったが、この構成に限られない。例えば、基板側コネクタは、コネクタ連結部40と、支持板41と、支持板41の長手方向に沿った両端部にそれぞれ連結される中継部材と、係合部42と、を有し、係合部42は中継部材に回動可能に設けられる構成であってもよい。この場合、係合部42の一対の基端部42bは中継部材に設けられた軸孔に挿入されており、係合部42は、これら基端部42bを中心として回動可能になっている。このように基板側コネクタを構成すると、作業者が係合部42を操作しているときに、係合部42から直接、支持板41およびコネクタ連結部40に力が伝わることなく、中継部材を介して支持板41およびコネクタ連結部40に力が伝わるようになる。したがって、支持板41およびコネクタ連結部40に伝わる力を低減することができるので、これら支持板41およびコネクタ連結部40を適切に保護することができる。また、支持板41およびコネクタ連結部40は接続基板33上に構成され、この接続基板33には種々の電子部品が実装されるため、このように支持板41およびコネクタ連結部40に伝わる力を低減することにより、接続基板23上の種々の電子部品に伝わる力も低減することができ、接続基板33および種々の電子部品も適切に保護することができる。
また、上記実施形態では、リブ60は、その先端部が丸みを帯びた形状であり、所定の長さ(開口部330aの短手方向の長さと略同一の長さ)を有していたが、係合部42の回動範囲を規制するように構成されていれば、この構成に限定されることなく、種々の構成を採用することができる。
また、上記実施形態では、接続基板ケース330の開口部330aの近傍には、リブ60が突設されている構成を示したが、この「開口部330aの近傍」とは、開口部330aに近い位置のみならず、開口部330aの外縁部も含んでいることを意味している。
次に、図13~図17を参照して、上記した接続基板ユニット33Uの変形例について説明する。
図13~図16に示すように、変形例に係る接続基板ユニット33U´の接続基板ケース330Aは、開口部330aの長手方向の両端部の近傍において、上記したリブ60の代わりに略三角柱形状の支持部材60Aが設けられている点において、上記した接続基板ケース330と異なっている。具体的には、支持部材(規制部)60Aは、接続基板ケース330Aの開口部330aの両端部から接続基板ケース330Aの側面F2側に向かって斜め上方に傾斜角度αで傾斜するように形成されている(図16参照)。支持部材60Aの最も側面F2側に位置する部分は丸みを帯びた頂部となっており、接続基板ケース330の外側に最も回動した係合部42をこの頂部で支持可能となっている(図16参照)。係合部42が支持部材60Aによって支持されている状態では、係合部42は接続基板ケース330の側面F2側へ回動することを規制される。また、この状態では、係合部42の基端部42b側は、支持部材60Aの傾斜面61Aに接近している。
接続基板ケース330Aに収納された接続基板33の基板側コネクタ43Aは、上記したコネクタ連結部40よりも大きな形状のコネクタ連結部40Aを有している。具体的には、コネクタ連結部40Aは、支持板41の中央部分からだけでなく、支持板41の外周縁部を除いた部分から前方に突出するように設けられている(図13,14参照)。
また、基板側コネクタ43Aは、その両端部で接続基板ケース330の内側に最も回動した係合部42を支持可能となっている(図17参照)。具体的には、基板側コネクタ43AにハーネスHの配線側コネクタCが連結されていないとき、係合部42が接続基板ケース330の内側に最も回動しても、基板側コネクタ43Aの両端部と係合部42とが当接して、係合部42は基板側コネクタ43Aの両端部によって支持された状態となる。そして、この状態において、係合部42はそれ以上内側に回動することを規制される。
図17は、係合部42が接続基板ケース330Aの内側に最も回動した状態と、外側(側面F2側)に最も回動した状態と、を示している。なお、係合部42が接続基板ケース330Aの内側に最も回動した状態が、本発明の「配線側コネクタと係合させる方向に回動させた第1回動状態」に相当する。また、係合部42が外側(側面F2側)に最も回動した状態が、本発明の「配線側コネクタと係合させない方向に回動させた第2回動状態」に相当する。そして、係合部42は、これら第1回動状態と第2回動状態との間で回動可能になっている。
図17に示すように、係合部42の回動範囲は、接続基板ケース330Aの外側よりも内側の方が小さくなっている。具体的には、係合部42が内側に最も回動した状態(第1回動状態)にあるとき、係合部42は支持板41に直交する垂線Kに対して角度φ(0°<φ<90°)をなしている。一方、係合部42が外側に最も回動した状態(第2回動状態)にあるとき、係合部42は同垂線Kに対して角度θ(0°<θ<90°)をなしている。図から明らかなように、これら角度φ、θの関係がφ<θとなっている。この構成によれば、例えばスロットマシンSのメンテナンス中に基板側コネクタ43Aから配線側コネクタCを外して作業をしている場合、作業者が係合部42を内側に回動させたとしても、上記のように係合部42の内側への回動範囲が比較的小さくなっているので、内側への過度な回動に起因して係合部42の機能が損傷してしまうことを防止することができる。また、同様な状況下において、一旦、係合部42を内側に最も回動させた状態で作業をした場合、係合部42を元の状態(外側に最も回動した状態)に戻し易くすることができるので、作業効率を向上させることができる。
また、この変形例に係る接続基板ケース330Aによれば、係合部42が支持部材60Aによって支持された状態では、係合部42の基端部42b側は支持部材60Aの傾斜面61Aに接近している。そのため、仮にこの状態で係合部42の基端部42b側が押圧されても、支持部材60Aの傾斜面61Aによってその基端部42b側が変形することを阻止することができる。したがって、係合部42の機能が損傷してしまうことをさらに防止することができる。
また、この変形例に係る接続基板ケース330Aによれば、接続基板ケース330Aの製作段階において、支持部材60Aの傾斜角度αを調整することにより、係合部42が外側に最も回動した状態において、係合部42の先端部42aが接続基板ケース330Aの側面F2からはみ出す長さ(図13,16に示す「D」)を調整することができる。具体的には、支持部材60Aの傾斜角度αを小さくする程、係合部42は横たわっていくので、係合部42の先端部42aが側面F2からはみ出す長さは大きくなる。一方で、支持部材60Aの傾斜角度αを大きくする程、係合部42は起き上がっていくので、係合部42の先端部42aが側面F2からはみ出す長さは小さくなる。このように支持部材60Aの傾斜角度αを適宜調整することにより、係合部42が接続基板ケース330Aの側方に配置された各種部材と干渉しない範囲内で、係合部42の先端部42aが側面F2からはみ出す長さを設定することができる。
なお、上記変形例においては、接続基板ケース330Aの開口部330aの長手方向に沿った両端部の近傍に支持部材60Aが形成されていたが、この構成に限られない。例えば開口部330aの両端部のうちの何れか一端の近傍にのみ、支持部材60Aが形成されてもよい。このようにしても、上記変形例と同様の効果を奏することができる。
次に、図18~図28を参照して、本発明の第2実施形態に係る遊技機としてパチンコ機Pを例に挙げて説明する。
図18,19に示すパチンコ機Pは、遊技盤の遊技領域に発射させ、遊技に使用された遊技球を再び遊技領域に発射可能に循環させる所謂「管理遊技機」である。このパチンコ機Pは、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の外枠101と、外枠101にヒンジ機構を介して扉状に開閉自在に取り付けられる内枠102と、内枠102にヒンジ機構を介して扉状に開閉自在に取り付けられる前扉103等を備えている。外枠101および内枠102によって本体枠104が構成されており、この本体枠104によって遊技盤105が保持されている。前扉103にはガラスやプラスチック等からなる透明板103aが取り付けられており、前扉103の下方に位置する基台部130には遊技球の発射操作を行うための操作ハンドル103bが取り付けられている。内枠102および前扉103が外枠101に対して閉じられた状態になると、遊技盤105の正面に前扉103の透明板103aが対向するように配置され、遊技者はこの透明板103aを介して遊技盤105を視認可能になる。
また、上記のように内枠102および前扉103が外枠101に対して閉じられた状態になると、遊技盤105と透明板103aとの間に、遊技球が流下する遊技領域106が形成される。この遊技領域106は、後述する発射装置の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする左打ち領域106aおよび右打ち領域106bを含んでいる。左打ち領域106aは、パチンコ機Pに正対した遊技者から見て遊技盤105の左側に位置し、右打ち領域106bは、同遊技者から見て遊技盤105の右側に位置している。遊技領域106の上部には、遊技球を左打ち領域106aから右打ち領域106bに誘導する誘導通路106cが形成されている。
遊技盤105には、内ガイドレール80および外ガイドレール81が固定されており、これら内ガイドレール80と外ガイドレール81とによって発射装置により発射された遊技球を遊技盤105の遊技領域106に案内する湾曲形状の案内通路83が形成されている。図23に示すように、外ガイドレール81は、遊技盤105の下端部の中央よりも左側の位置から湾曲して遊技盤105の左端部まで延びるとともに、この左端部から湾曲して遊技盤105の上端部まで延び、さらに、この上端部から湾曲して遊技盤105の右上部まで延びている。具体的には、外ガイドレール81は、遊技盤105の下端部の中央よりも左側の位置から左端部に至る範囲において下に凸となるように湾曲しており、遊技盤105の左端部から上端部を経由して右上部に至る範囲において上に凸となるように湾曲している。
一方で、内ガイドレール80は、外ガイドレール81よりも遊技領域150の内側に設けられており、外ガイドレール81の一部と対向するように配置されている。具体的には、内ガイドレール80は、外ガイドレール81の基端部と対向する位置から外ガイドレール81の左端部に対向する範囲において下に凸となるように湾曲しており、外ガイドレール81の左端部から左上部に対向する範囲において僅かに上に凸となるように湾曲している。
このように外ガイドレール81および内ガイドレール80が遊技盤105に設けられていることから、左打ち領域106aには、所定の発射強度未満で発射された遊技球が進入し、右打ち領域106bには、所定の発射強度以上で発射された遊技球が進入することとなる。なお、外ガイドレール81には、遊技盤105に対する取り付け用の複数の孔部が形成されているが、この詳細については後述する。
遊技領域106の中央下方には、第1始動口108およびアウト口109が設けられており、右打ち領域106bには、第2始動口110、ゲート111および大入賞口112等が設けられている。なお、遊技領域106には、上記以外にも、一般入賞口113、遊技釘114および風車115等が設けられている。
遊技盤105の略中央には、所定形状に切り抜かれた開口105aが形成されている。遊技者がこの開口105aを通して臨める位置に、遊技に関する各種演出を表示する演出表示装置116a、および遊技の進行に合わせて作動する可動役物116b等が設けられている。また、図示は省略するが、遊技盤105には、遊技領域106の外方であって、かつ遊技者が視認可能な位置に第1特別図柄表示器、第2特別図柄表示器、第1特別図柄保留表示器、第2特別図柄保留表示器、普通図柄表示器、普通図柄保留表示器、右打ち報知表示器が設けられている。これらの表示器は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置である。なお、本体枠104における遊技盤105の下方には、遊技球を遊技領域106に発射する発射装置、および発射装置によって発射された後に遊技領域106に到達できなかった遊技球(ファール球)を回収するファール球回収経路等が設けられている。
操作ハンドル3bが遊技者によって任意角度に回転操作されると、発射装置が遊技球を遊技領域106に向けて連続的に打ち出すようになっている。通常、遊技者が遊技を開始した際には、遊技領域106の左打ち領域106aに向かって遊技球を打ち出し、打ち出された遊技球は遊技釘114および風車115に衝突して流下方向を不規則に変えながら左打ち領域106aを流下する。そして、流下した遊技球が第1始動口108に入球した場合、所定個数(例えば3個)の賞球が付与されるとともに、特別遊技を実行させるか否かを決定する大当たりの電子抽選が行われる。なお、流下した遊技球が一般入賞口113に入球した場合には、所定個数(例えば3個)の賞球が付与され、流下した遊技球が第1始動口108または一般入賞口113のいずれにも入球しなかった場合には、アウト口109を通って遊技盤105の背面側に排出される。
一方、上記した大当たりの電子抽選に当選した場合には特別遊技に移行する。この特別遊技おいては、遊技者は右打ち領域106bに向かって遊技球を打ち出し、打ち出された遊技球は右打ち領域106bを流下して、大入賞口112に入球可能となる。大入賞口112には開閉扉112aが設けられており、この開閉扉112aが所定のタイミングで複数回開放して大入賞口112が露呈するようになっている。そして、特別遊技の開始から終了までの間に露呈した大入賞口112に遊技球を入球させることにより、多数(例えば2400個)の賞球が付与されることになる。
また、上記した特別遊技が終了した場合には時短遊技に移行する。この時短遊技においては、遊技者は右打ち領域106bに向かって遊技球を打ち出し、打ち出された遊技球がゲート111を通過すると、普通図柄の電子抽選が実行される。普通図柄の電子抽選に当選すると、第2始動口110に設けられた可動片110aが開状態となり、第2始動口110への遊技球の入球が容易となる。遊技球が第2始動口110に入球した場合には、所定個数(例えば1個)の賞球が付与されるとともに、再び大当たりの電子抽選が行われる。なお、第2始動口110の入球を契機として大当たりの電子抽選が行われる回数は、予め定められた規定回数(例えば100回)に設定されており、この規定回数以内に大当たりの電子抽選に当選しなかった場合には、遊技者は再び左打ち領域106aに向かって遊技球を打ち出すことになる。
また、図19に示すように、前扉103は、矩形状の枠部材103cを有しており、この枠部材103cに対して、上意匠部材117と、下意匠部材118と、左意匠部材119と、右意匠部材120と、が取り付けられている。そして、これらの意匠部材117~120が組み合わされることにより、1つの意匠ユニットDUが構成されるようになっている。なお、各意匠部材117~120の枠部材103cへの取り付けは、フック等の周知の取付手段によって簡単に行うことができるようになっている。
上意匠部材117はその両端部に一対のスピーカ117aを有しており、遊技の進行に応じてスピーカ117aから様々な音が出力されるという演出が行われるようになっている。また、上意匠部材117は透明性のプラスチック等から構成されており、内部に複数のLED(図示せず)が設けられている。これらLEDが遊技の進行に伴って種々の色や発光パターンで発光するという演出も行われるようになっている。
左意匠部材119および右意匠部材120はともに、透明性のプラスチック等から構成されており、内部に複数のLED(図示せず)が設けられている。これらLEDが遊技の進行に伴って種々の色や発光パターンで発光するという演出が行われるようになっている。また、右意匠部材120は、内部にデザインシート(図示せず)が内装されており、内部のLEDが遊技の進行に伴って種々の色や発光パターンで発光することにより、デザインシートの視認性を変化させる演出も行われるようになっている。
下意匠部材118は演出ボタン118aおよび選択ボタン118bを有しており、遊技者が、遊技の進行に応じて演出ボタン118aを押下したり、演出表示装置116aの光量やスピーカ117aの音量を調整するために選択ボタン118bを押下できるようになっている。
基台部130は前扉103の枠部材103cの下部に配設されており、基台部130の右下方には上記した操作ハンドル3bが取り付けられている。また、基台部130の背面側には、特別遊技等の実行に基づいて遊技者に付与された遊技球や、遊技領域106に向けて発射される遊技球をパチンコ機P内で循環させる不図示の循環通路等が設けられている。このように、このパチンコ機Pにおいては、遊技球がパチンコ機P内に封入されており、遊技者は遊技球に直接触れることなく遊技を行うようになっている。
図20に示すように、このパチンコ機Pの背面側には、遊技に関する主要な処理を行う主制御基板121と、主制御基板121からの指令を受けて演出表示装置116a、可動役物116bおよび意匠ユニットDUを制御する副制御基板122と、賞球の付与を制御する賞球制御基板123と、賞球制御基板123とカードユニット(遊技球貸出装置)とを電気的に接続する接続基板33と、操作ハンドル3bの回転操作量に応じて発射装置の作動を制御する発射制御基板125と、大当たり回数等の各種情報を遊技場のホールコンピュータに出力する遊技情報出力端子板126等が設けられている。なお、これらの基板は何れも、透明性を有する専用のケースに収納された状態でパチンコ機Pに設けられている。
次に、図21を参照して、本実施形態のパチンコ機Pの電気的構成について説明する。図21に示すように、主制御基板121は遊技の基本動作を制御し、この主制御基板121は、メインCPU121a、メインROM121b、メインRAM121cを備えている。メインCPU121aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM121bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM121cは、メインCPU121aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
主制御基板121には、一般入賞口113に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ113s、第1始動口108に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ108s、第2始動口110に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ110s、ゲート111を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ111s、大入賞口112に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出スイッチ112sが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板121に検出信号が入力されるようになっている。
また、主制御基板121には、第2始動口110の可動片110aを作動する普通電動役物ソレノイド110cと、大入賞口112を開閉する開閉扉112aを作動する大入賞口ソレノイド112cと、が接続されており、主制御基板121によって、第2始動口110および大入賞口112の開閉制御がなされるようになっている。
さらに、主制御基板121には、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172等が接続されており、主制御基板121によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
また、主制御基板121には、賞球制御基板123および副制御基板122が接続されている。賞球制御基板123は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を付与すための制御を行う。この賞球制御基板123も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板121に対して双方向に通信可能に接続されている。この賞球制御基板123には遊技情報出力端子板126が接続されており、主制御基板121から出力される遊技進行上の種々の情報が、賞球制御基板123および遊技情報出力端子板126を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
また、賞球制御基板123は、遊技球の発射制御を行う発射制御回路123aが設けられている。賞球制御基板123は、操作ハンドル103bに設けられ、当該操作ハンドル103bに遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ103sと、操作ハンドル103bの操作角度を検出する操作ボリューム103vと、が接続されている。そして、タッチセンサ103sおよび操作ボリューム103vから信号が入力されると、発射制御回路123aにおいて、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド104cを通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
副制御基板122は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板122は、サブCPU122a、サブROM122b、サブRAM122cを備えており、主制御基板121に対して、不正防止の観点により、当該主制御基板121から副制御基板122への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU122aは、主制御基板121から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM122bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行制御する。このとき、サブRAM122cは、サブCPU122aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
具体的には、副制御基板122は、演出表示装置116aに画像を表示させる画像表示制御を行う。サブROM122bには、演出表示装置116aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されており、サブCPU122aが、画像データをサブROM122bから不図示のVRAMに読み出して、演出表示装置116aにおける画像表示を制御する。また、副制御基板122は、演出ボタン118aが押下されたことに基づいて行われる押下演出を制御したり、可動役物116bを駆動制御したり、意匠ユニットDUを点灯制御したり、スピーカ117aから楽曲を出力させる楽曲出力制御を行う。なお、図示は省略しているが、副制御基板122と意匠ユニットDUとは、前扉103および内枠102を介して接続されている。
接続基板(所定基板)33は、賞球制御基板123とカードユニット(図21参照)との間の通信を実現させるための中継基板として機能する。賞球制御基板123とカードユニットCUとの間の通信については、上記第1実施形態と同様である。
このように構成されたパチンコ機Pにおいても、上記第1実施形態と同様に、接続基板において基板側コネクタの係合部が接続基板ケースの側面側に最も回動した状態で、係合部の先端部が接続基板ケースの側面からはみ出すように構成することができる。こうすれば、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記第1実施形態および第2実施形態では、リブはメダル数制御基板32や賞球制御基板123とカードユニットCUとの間の通信を実現させるための接続基板を収納する接続基板ケースに設けられる構成であったが、この構成に限られない。例えば主制御基板を収納する主制御基板ケースにリブが設けられてもよいし、副制御基板を収納する副制御基板ケースにリブが設けられてもよい。また、メダル数制御基板32を収納するメダル数制御基板ケースにリブが設けられてもよいし、賞球制御基板123を収納する賞球制御基板ケースにリブが設けられてもよい。同様に、上述した係合部についての特徴的な構成についても、各種基板およびこれを収納するケースに採用することができる。
次に、図22~28を参照して、外ガイドレールの詳細な構成について説明する。以下においては、図中に示してある軸の方向に基づいて、上下、左右、および前後方向を規定するものとする。
図22に示すように、遊技盤105は、化粧板84と、化粧板84の前面74aに取り付けられるレールベース85と、レールベース85に取り付けられる外ガイドレール81と、を有している。なお、図22には示していないが、外ガイドレール81の内側には内ガイドレール80(図18参照)が配設され、化粧板84に対してレールベース85、外ガイドレール81および内ガイドレール80が取り付けられることにより、遊技盤105の盤面に上述した案内通路83(図18参照)が形成される。
化粧板84には、その前面74aに図18に示した第1始動口108や第2始動口110等を構成する各種部材が配設される。レールベース85は樹脂により形成されており、その内周面85aは図24に示すように正面視において円弧状に湾曲している。内周面85aの基端側には、外ガイドレール81の基端部(始端)81aを支持する基端支持部850aが形成されており、内周面85aの先端側には、外ガイドレール81の先端部(終端)81bを支持する先端支持部850bが形成されている。ここで、外ガイドレール81の基端部81aは、外ガイドレール81における発射装置側の端部であり、外ガイドレール81の先端部81bは、外ガイドレール81における発射装置から離れた側の端部である。内周面85aにおける基端支持部850aと先端支持部850bとの間には、図22,23に示すように、複数(本実施形態では5つ)のボス85bが形成されている。複数のボス85bは、これらの配置間隔が均等にならないように形成されている。複数のボス85bの各々が、外ガイドレール81の後述する孔部に挿入可能になっている。
外ガイドレール81は、弾性および屈曲性を有する帯状の金属板から構成されており、レールベース85の内周面85aに沿って取り付けられる。つまり、外ガイドレール81は、レールベース85を介して遊技盤105(化粧板84)に取り付けられることになる。外ガイドレール81の基端部81aは、L字状に屈曲しており、レールベース85の基端支持部750aに嵌め込まれて支持される。また、外ガイドレール81の先端部81bは、U字状に屈曲しており、レールベース85の先端支持部750bに嵌め込まれて支持される。
外ガイドレール81の基端部81aと先端部81bとの間には、略横長楕円状の複数(本実施形態では5つ)の孔部(所定の位置決め部)81cが形成されている。各孔部81cは、図22,24に示すように、レールベース85の内周面85aに形成されたボス85bに挿入可能となっている。複数の孔部81cは、外ガイドレール81の基端部81aから先端部81bに至る範囲を円弧状に湾曲させた状態で遊技盤105に取り付けるための取付位置に案内する機能を有している。よって、複数の孔部81cをボス85bに挿入することにより、外ガイドレール81を遊技盤105の予め定められた取付位置に取り付けることができる。
また、複数の孔部81cのうち隣り合う孔部81c同士の間隔は、隣り合うボス85b同士の間隔に対応しており、均等にならないように設定されている。例えば隣り合う孔部81c同士の間隔を、外ガイドレール81の基端部81a側から順に間隔D1、間隔D2、間隔D3、間隔D4とすると、これらの長さの関係は、D1<D3<D2<D4となっている。
また、図25,26に示すように、複数の孔部81cは、前後方向において、外ガイドレール81における化粧板84に近い側に形成されている。そのため、遊技球が外ガイドレール81に沿って移動している際に、この遊技球と、孔部81cおよびボス85bとが接触しないようになっている。したがって、外ガイドレール81に沿って移動している遊技球と、孔部81cおよびボス85bとが干渉することを防止して、当該遊技球を円滑にガイドすることができる。また、外ガイドレール81に沿って移動する遊技球の軌道を安定させることができるので、各種の入賞口(第1始動口108、第2始動口110、大入賞口112、一般入賞口113)に対する入賞率を設計値通りとした遊技を提供することができる。
また、図26において黒矢印で示すように、レールベース85の内周面85aは、後方から前方に向かうにつれて右方に若干傾斜している。そして、このレールベース85の内周面85aに沿って配置されている外ガイドレール81も、後方から前方に向かうにつれて右方に若干傾斜している。そのため、遊技球が、外ガイドレール81に沿って移動している際に、遊技盤105の正面に配置されている透明板103a(図18,19参照)と衝突し難くすることができ、透明板103aを適切に保護することができる。
次に、外ガイドレール81の遊技盤105(レールベース85)への取付作業について説明する。
最初に、外ガイドレール81の先端部81bをレールベース85の先端支持部750bに嵌め込んで支持させる。次に、レールベース85のボス85bを外ガイドレール81の孔部81cに挿入した後に、外ガイドレール81の基端部81aをレールベース85の基端支持部750aに嵌め込んで支持させる。この際に、外ガイドレール81は、レールベース85の内周面85aに沿って円弧状に配置されるため、周方向の内側に向かって変形した状態となっている。この状態において、外ガイドレール81は、周方向の外側に向かって元の形状に復帰する弾性力を生じているので、外ガイドレール81をレールベース85の内周面85aに密着させることができる。以上により、外ガイドレール81の遊技盤105への取付作業が完了する。
次に、図27,28を参照して、外ガイドレール81の孔部81cが形成されている範囲と、その範囲内に形成されている孔部81cの個数との関係について説明する。なお、以下の説明においては、外ガイドレール81の長手方向に沿った中間の部分を外ガイドレール81の「中間部81d」とし、外ガイドレール81がレールベース85に取り付けられた状態において、外ガイドレール81の最も左方に位置する部分を外ガイドレール81の「左端部81e」とし、外ガイドレール81の最も上方に位置する部分を外ガイドレール81の「上端部81f」とする。また、図27においては、説明の便宜上、外ガイドレール81を直線状に延ばした状態で示している。
図27,28に示すように、外ガイドレール81の基端部(始端)81aから左端部(左端)81eまでの範囲を「第1範囲R1」とし、左端部81eから上端部(上端)81fまでの範囲を「第2範囲R2」とし、上端部81fから先端部(終端)81bまでの範囲を「第3範囲R3」とすると、外ガイドレール81の第1範囲R1には3個の孔部81cが形成され、第2範囲R2には2個の孔部81cが形成され、第3範囲R3には孔部81cは形成されていない。よって、孔部81cの個数は、第1範囲R1(3個)の方が第2範囲R2(2個)よりも多く、第2範囲R2(2個)の方が第3範囲R3(0個)よりも多い。
ここで、外ガイドレール81の基端部81aは先端部81bに比べて発射装置(図示せず)に近い位置に配設されており、この基端部81a側には発射装置から発射された遊技球が発射時の勢いをほぼ維持した状態で衝突する。そのため、外ガイドレール81の基端部81a側は、その衝突時に受ける衝撃が先端部81b側よりも大きい。よって、外ガイドレール81の基端部81a側が、遊技球の衝突に起因してレールベース85に対してずれてしまい、遊技に支障を来たすことがないように設計する必要がある。
そこで、外ガイドレール81の基端部81a側に近くなる程、孔部81cの個数(およびこれに対応するボス85bの個数)を多くすることにより、基端部81a側のレールベース85への固定力を高め、基端部81a側を確実かつ正確にレールベース85に固定することができる。一方で、外ガイドレール81の先端部81b側に近くなる程、孔部81cの個数を少なくすることにより、先端部81b側のレールベース85に対する取り付けを容易にすることができる。また、外ガイドレール81(の先端部81b側)の加工を容易にして製造コストを抑制することができる。なお、外ガイドレール81の先端部81b側は、遊技球の衝突時に受ける衝撃が基端部81a側よりも小さく、通常、その衝撃によってもレールベース85に対してずれない程度の所定の固定力を確保しており、遊技に支障を来すことはない。
このように、孔部81cの個数は、外ガイドレール81の第1範囲R1、第2範囲R2、および第3範囲R3との関係で上記のように設定されているので、外ガイドレール81の基端部81a側をレールベース85に十分に固定した状態で取り付けることができるとともに、外ガイドレール81の先端部81b側を所定の固定力を確保した状態で簡単に取り付けることができる。したがって、外ガイドレール81をレールベース85に適切に取り付けることができる。
なお、上記実施形態では、孔部81cの個数は、第1範囲R1(3個)の方が第2範囲R2(2個)よりも多く、第2範囲R2(2個)の方が第3範囲R3(0個)よりも多くなっていたが、この構成に限られない。例えば、孔部81cの個数は、第1範囲R1においては第2範囲R2以上であり、第2範囲R2においては第3範囲R3以上であってもよい。また、孔部81cの個数は、第1範囲R1においては第3範囲R3以上であり、第2範囲R2においては第3範囲R3以上であってもよい。さらに、孔部81cの個数は、第1範囲R1においては、第2範囲R2以上であり、また、第3範囲R3以上であってもよい。これらの場合でも、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、複数の孔部81cは、外ガイドレール81の左端部81eおよび上端部81fには形成されていない(図27参照)。外ガイドレール81がレールベース85に取り付けられた状態では、外ガイドレール81の第1範囲R1(基端部81aから左端部81eまでの範囲)は下に凸の円弧状に湾曲しており、外ガイドレール81の第2範囲R2(左端部81eから上端部81fまでの範囲)および第3範囲R3(上端部81fから先端部81bまでの範囲)は上に凸の円弧状に湾曲している。よって、外ガイドレール81の左端部81eは、左右方向において外ガイドレール81が左方から右方に向かって曲がる部分であり、外ガイドレール81の上端部81fは、上下方向において外ガイドレール81が上方から下方に向かって曲がる部分である。そのため、これら左端部81eおよび上端部81fは負荷がかかり易いので、このような部分に孔部81cを形成しないことにより外ガイドレール81の耐久性が低下することを防止できる。
また、複数の孔部81cは、外ガイドレール81の第3範囲R3には形成されていない。この構成によれば、外ガイドレール81の上端部81fから先端部81bまでの範囲である第3範囲R3を通過する遊技球は、発射装置による発射時に比べてその勢いが失われているため、先端部81bをレールベース85の先端支持部750bに支持させることで十分に第3範囲R3をレールベース85に固定することができる。したがって、所定の固定力を確保した上で外ガイドレール81(の第3範囲R3)をレールベース85に容易に取り付けることができる。また、外ガイドレール(の第3範囲R3)の加工を容易にして製造コストを抑えることもできる。
また、複数の孔部81cは、その配置間隔が均等にならないように形成されている。この構成によれば、外ガイドレール81全体に亘って均等に孔部81cが形成されることによって外ガイドレール81の基端部81a側のレールベース85に対する固定力が低下することを防止することができる。特に、上記実施形態では、複数の孔部81cの配置間隔は、外ガイドレール81の最も基端部81a側(間隔D1)の方が最も先端部81b側(間隔D4)より狭くなっているので、基端部81a側において、レールベース85に対する固定力を向上させることができる。また、先端部81b側において、所定の固定力を確保した上でレールベース85に対する固定のし易さを向上させることができる。さらに、外ガイドレール81(の先端部81b側)の加工のし易さも向上させることができる。
なお、上記実施形態では、複数の孔部81cの個数は、5個であったが、この構成に限られず、3以上の自然数であれば種々の個数を採用することができる。
また、外ガイドレール81の基端部(始端)81aから左端部81eまでの範囲を「第4範囲R4」とし、左端部81eから先端部(終端)81bまでの範囲を「第5範囲R5」とすると、外ガイドレール81の第4範囲R4には3個の孔部81cが形成され、第5範囲R5には2個の孔部81cが形成されている。この場合、孔部81cの個数は、第4範囲R4(3個)の方が第5範囲R5(2個)よりも多くなる。この構成によれば、外ガイドレール81の基端部81aから左端部81eまでの範囲である第4範囲R4に、それよりも先端部81b側の範囲である第5範囲R5よりも多くの孔部81cを形成しているので、第4範囲R4におけるレールベース85への固定力を高め、この第4範囲R4を確実かつ正確にレールベース85に固定することができる。一方で、外ガイドレール81の第5範囲R5には第4範囲R4よりも少ない孔部81cを形成しているので、所定の固定力を確保した上で外ガイドレール81の第5範囲R5をレールベース85に容易に固定することができる。したがって、外ガイドレール81(の第4範囲R4および第5範囲R5)をレールベース85に適切に取り付けることができる。また、外ガイドレール81(の第5範囲R5)を容易に加工することもでき、製造コストを抑えることもできる。
上記実施形態例では、孔部81cの個数は、第4範囲R4の方が第5範囲R5よりも多くなるように構成されていたが、この構成に限られない。孔部81cの個数は、第4範囲R4が第5範囲R5以上となるように構成されてもよい。この場合、仮に第4範囲R4と第5範囲R5に同一の数の孔部81cを形成しても、第4範囲R4は第5範囲R5よりも狭い範囲なので、各範囲における孔部81cの密集度合いは第4範囲R4の方が第5範囲R5よりも大きくなる。したがって、外ガイドレール81における発射装置に近い側の第4範囲R4をレールベース85に確実かつ正確に固定することができる。一方で、外ガイドレール81における第5範囲は孔部81cの密集度合いが小さいので、外ガイドレール81(の第5範囲R5)をレールベース85に容易に取り付けることができる。
また、外ガイドレール81の基端部81aから上端部81fまでの範囲を「第6範囲R6」とし、上端部81fから先端部81bまでの範囲を「第7範囲R7」とすると、外ガイドレール81の第6範囲R6には5個の孔部81cが形成され、第7範囲R7には孔部81cが形成されていなくてもよい。この場合、孔部81cの個数は、第6範囲R6(5個)の方が第7範囲R7(0個)よりも多くなる。この構成によれば、外ガイドレール81の基端部81aから上端部81fまでの範囲である第6範囲R6に、それよりも先端部81b側の範囲である第7範囲R7よりも多くの孔部81cを形成しているので、第6範囲R6におけるレールベース85への固定力を高め、この第6範囲R6を確実かつ正確にレールベース85に固定することができる。一方で、外ガイドレール81の第7範囲R7に第6範囲R6よりも少ない孔部81cを形成しているので、所定の固定力を確保した上で外ガイドレール81の第7範囲R7をレールベース85に容易に固定することができる。したがって、外ガイドレール81(の第6範囲R6および第7範囲R7)をレールベース85に適切に取り付けることができる。なお、外ガイドレール81(の第7範囲R7)の加工も容易にすることができる。
さらに、外ガイドレール81の基端部81aから中間部81dまでの範囲を「第8範囲R8」とし、中間部81dから先端部81bまでの範囲を「第9範囲R9」とすると、外ガイドレール81の第8範囲R8には4個の孔部81cが形成され、第9範囲R9には1個の孔部81cが形成されてもよい。この場合、孔部81cの個数は、第8範囲R8(4個)の方が第9範囲R9(1個)よりも多くなる。この構成によれば、上記実施形態と同様の効果を奏することができるとともに、外ガイドレール81の中間部81dという比較的分かり易い基準部に対して基端部81a側の方が先端部81b側よりも多くの孔部81cを形成すればよいので、外ガイドレール81に対する孔部81cの設計を容易にすることができる。
なお、上記実施形態では、本発明を構成する所定の位置決め部の例として、レールベース85のボス85bに嵌め込まれる孔部81cを挙げて説明したが、これに限られない。例えば外ガイドレール81に所定間隔を存して切欠部(所定の位置決め部)を複数形成し、これら切欠部に対応するようにレールベース85に突出部を形成してもよい。この場合、外ガイドレール81の切欠部にレールベース85の突出部が嵌め込まれることにより、外ガイドレール81がレールベース85に取り付けられる。また、例えば外ガイドレール81に所定間隔を存して位置決用孔部(所定の位置決め部)を複数形成し、これら位置決用孔部に対応するようにレールベース85に位置決めピンを形成してもよい。この場合、外ガイドレール81の位置決用孔部にレールベース85の位置決めピンが挿入されることにより、外ガイドレール81がレールベース85に取り付けられる。このような構成を採用した場合でも、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
以上説明したように、本実施形態に係るパチンコ機(遊技機)Pでは、案内通路83(図18参照)を構成する外ガイドレール81の基端部81aから先端部81bに至る範囲が、複数の孔部(所定の位置決め部)71cによって遊技盤105(レールベース85)の所定位置に湾曲した状態で取り付けられている。そして、これら孔部81cの個数は、外ガイドレール81の第1範囲R1(基端部81aから左端部81eまでの範囲)の方が第2範囲R2(左端部81eから上端部81fまでの範囲)よりも多く、第2範囲R2の方が第3範囲R3(上端部81fから先端部81bまでの範囲)よりも多くなっていることから(図45,46参照)、外ガイドレール81(の第1範囲R1、第2範囲R2および第3範囲R3)を遊技盤105(レールベース85)に適切に取り付けることができるようになっている。
次に、図29~32を参照して、第3実施形態に係るパチンコ機P´について説明する。図29に示すように、このパチンコ機P´は、前扉(前枠)306に遊技球を貯留させる上皿332が設けられており、この上皿332から遊技球が発射装置に送られるとともに、遊技者が獲得した遊技球が上皿332に払い出されるような従来の遊技機である。このパチンコ機P´は、演出効果の向上を目的として前扉306の上部に大型の意匠部材(意匠部)309が取り付けられている点で、第2実施形態に係るパチンコ機Pと主として異なっている。
意匠部材309は、箱形状を有しており、透過板310の上方領域を大きく占める大型の部材である。意匠部材309は、前扉306に取り付けられた状態では、後述する遊技盤に対して前面側に突出している。意匠部材309の内部には、複数のLED(図示せず)が設けられており、これらLEDが遊技の進行に伴って種々の色や発光パターンで発光するという演出が行われるようになっている。
なお、第2実施形態で示した「外枠101、内枠102、前扉103、本体枠104」は、第3実施形態において「外枠302、内枠304、前扉306、本体枠314」に任意に変形すること等が可能である。また、第2実施形態で示した「意匠ユニットDU(上意匠部材117、下意匠部材118、左意匠部材119、右意匠部材120)」は、第3実施形態において「装飾レンズユニット306a、回転灯ユニット306b、サイドパネルユニット306c」に任意に変形すること等が可能である。なお、第3実施形態では、装飾レンズユニット306aは前扉306の上部から左側方を覆っており、前扉306の上部を覆う装飾レンズユニット306aの部分をさらに覆うように上記した意匠部材309が配置されている。また、第2実施形態で示した「遊技盤105、遊技領域106、案内通路83、外ガイドレール81、誘導通路106c」は、第3実施形態において後述する「遊技盤308、遊技領域350、案内通路373、外ガイドレール371、誘導通路35c」に任意に変形すること等が可能である。
また、このパチンコ機P´では、外枠302と内枠304とによって本体枠314が構成されており、この本体枠314によって図30に示す遊技盤308が保持されている。この遊技盤308は、第2実施形態のパチンコ機Pと同様に、その遊技領域350において左打ち領域350Aおよび右打ち領域350Bを含んでいる。そして、発射機構(図示せず)によって発射された遊技球は、発射強度に応じて、内ガイドレール370および外ガイドレール371からなる案内通路373を経由して、左打ち領域350Aまたは右打ち領域350Bに進入するようになっている。左打ち領域350Aには、第1始動口353に遊技球を導く直線状に並んだ複数の釘(道釘)354や道釘354の上流側に配設された風車355等が設けられている。一方、右打ち領域350Bには、ゲート356、第2始動口357および第2始動口357を開閉可能する可変部材357aや大入賞口358および大入賞口358を開閉する開閉扉358a等が設けられている。
また、遊技領域350には、遊技球を左打ち領域350Aから右打ち領域350Bに誘導する円弧状の誘導通路35cが含まれている。誘導通路35cは、遊技領域350における上部領域であって、遊技中に所定条件の成立に基づいて可動する可動役物361の上方に形成されている。さらに、誘導通路35cは、外周側に位置する外周面350cと、内周側に位置する内周面351c、とを有しており、外周面350cと内周面351cとに挟まれた空間を遊技球が通過することになる。
さらに、図示は省略するが、このパチンコ機P´の背面側には、第2実施形態と同様に、主制御基板、副制御基板、賞球制御基板、接続基板、発射制御基板、遊技情報出力端子板等が設けられている。このように構成されたパチンコ機Pにおいても、上記第1実施形態および第2実施形態と同様に、接続基板において基板側コネクタの係合部が接続基板ケースの側面側に最も回動した状態で、係合部の先端部が接続基板ケースの側面からはみ出すように構成することができる。こうすれば、上記第1および第2実施形態と同様の効果を奏することができる。
次に、図31を参照して、前述した意匠部材309と誘導通路35cとの位置関係について説明する。なお、図31は、図29のC-C線断面図であり、この図に示される誘導通路35cは円弧状の誘導通路35cの頂上である。
図31に示すように、意匠部材309は、上面部309aと、上面部309aの前面側と接続している前面部309bと、前面部309bの下端部と接続している下面部(下面)309cと、を有している。上面部309aは、前扉306に保持された透過板310よりも前方に突出しており、前面部309bは下方に向かうにつれて後方に傾斜している。下面部309cは、前面部309bと透過板310との間に挟まれている。
下面部309cは、前面部309bの下端部と接続して水平に延びる水平部309c1と、水平部309c1の後端部309c10と接続して前方から後方に向かって上方に傾斜している傾斜部309c2と、傾斜部309c2と接続して湾曲している湾曲部309c3と、を有している。下面部309cにおいては、前後方向において、最も前方に水平部309c1が位置しており、最も後側に湾曲部309c3が位置している。また、上下方向において、最も上方に湾曲部309c3が位置しており、最も下側に水平部309c1が位置している。
水平部309c1は、上下方向において、遊技盤308の誘導通路35cよりも下方に位置している。傾斜部309c2は、前後方向において傾斜角度θ[°]で上方傾斜しており、水平部309c1と湾曲部309c3とを接続している。湾曲部309c3の前端部309c30は傾斜部309c2と接続しており、湾曲部309c3の後端部309c31は、透過板310と接触している。湾曲部309c3は、前後方向において下に凸となるように湾曲しており、傾斜部309c2の傾斜面を含む平面Mよりも下方に位置していない。湾曲部309c3の後端部309c31の後方には、2枚の透過板310を介して上述した誘導通路35cが配設されている。
図32(a),(b)は、図31と同様に、円弧状の誘導通路35cの頂上を示している。この誘導通路35cの頂上において、誘導通路35cの外周面350cおよび内周面351cは、上下方向に所定間隔をあけて遊技盤308の盤面308aに対して垂直に立設している。以下においては、遊技盤308の盤面308aに対して垂直に延びて外周面350cの頂上を通る直線を「第1基準線K1」といい、遊技盤308の盤面308aに対して垂直に延びて内周面351cの頂上を通る直線を「第2基準線K2」という。また、第1基準線K1および第2基準線K2と交わる鉛直線のうち、水平部309c1の後端部309c10を通る直線を「第1鉛直線Z1」といい、湾曲部309c3の後端部309c31を通る直線を「第2鉛直線Z2」という。なお、本発明を構成する「第1基準線に対する鉛直線が交わり得る部分のうち、意匠部の下面における最も後ろ側の部分」である「第1意匠部」は、湾曲部309c3の後端部309c31に相当する。また、本発明を構成する「第1基準線に対する鉛直線が交わり得る部分のうち、意匠部の下面における最も下側の部分」である「第2意匠部」は、水平部309c1またはその後端部309c10に相当する。
図32(a)を参照して、第1基準線K1に対する水平部309c1および湾曲部109c3の位置関係について説明する。
水平部309c1は、上述したように上下方向において遊技盤308の誘導通路35cよりも下方に位置しているので、第1基準線K1の下方に位置している。つまり、第1鉛直線Z1上において、水平部309c1の後端部309c10が占める部分は第1基準線K1よりも下方に位置している。そして、水平部309c1と第1基準線K1との上下方向に沿った距離L1は、遊技球の直径R(11mm)以上(例えば40mm)となるように設定されている。つまり、水平部309c1は第1基準線K1よりも下方に距離(寸法)L1(≧R)離れた位置に配置されている。そのため、意匠部材309が第1基準線K1よりも下方に占有するスペースS1を十分に確保することができる。したがって、意匠部材309を大型化することができる。
湾曲部309c3は、その後端部309c31が上下方向において第1基準線(外周面350cの頂上を通る水平な直線)K1よりも下方に位置するように配置されている。つまり、第2鉛直線Z2上において、湾曲部309c3の後端部309c31が占める部分は第1基準線K1よりも下方に位置している。そして、湾曲部309c3の後端部309c31と、第1基準線K1との上下方向に沿った距離L2は、遊技球の直径R以下(例えば4mm)となるように設定されている。つまり、湾曲部309c3の後端部309c31は第1基準線K1よりも下方に距離(寸法)L2(≦R)離れた位置に配置されている。しかも、上述したように、湾曲部309c3は、上記した平面M(傾斜部309c2の傾斜面を含む平面)よりも下方に位置していない。そのため、遊技球GB1が誘導通路35cの外周面350cに沿って移動している場合でも、この遊技球GB1に対する遊技者の視線LS1が湾曲部309c3によって遮られることなく、遊技球GB1を確実に視認することができる。したがって、大型化した意匠部材309を前扉306に設置した場合でも、この設置に起因して遊技者が視認し難くなり易い誘導通路35cにおける遊技球の視認性を十分に確保することができる。すなわち、このパチンコ機P´では、意匠部材309の大型化を実現しつつも、この大型化した意匠部材309に因る遊技球の視認性の低下を防止することができる。
次に、図32(b)を参照して、第2基準線K2に対する水平部309c1および湾曲部309c3の第2基準線K2に対する位置関係について説明する。
水平部309c1は、上述したように上下方向において遊技盤308の誘導通路35cよりも下方に位置しているので、第2基準線K2の下方に位置している。つまり、第1鉛直線Z1上において、水平部309c1の後端部309c10が占める部分は第2基準線K2よりも下方に位置している。そして、水平部309c1と、第2基準線K2との上下方向に沿った距離L3は、遊技球の直径R(11mm)以上(例えば22mm)となるように設定されている。つまり、水平部309c1は第2基準線K2よりも下方に距離(寸法)L3(≧R)離れた位置に配置されている。そのため、意匠部材309が第2基準線K2よりも下方に占有するスペースS2を十分に確保することができる。したがって、意匠部材309を大型化することができる。
湾曲部309c3は、その後端部309c31が上下方向において第2基準線(内周面351cの頂上を通る水平な直線)K2よりも上方に位置するように配置されている。つまり、第2鉛直線Z2上において、湾曲部309c3の後端部309c31が占める部分は第2基準線K2よりも上方に位置している。そして、湾曲部309c3の後端部309c31と、第2基準線K2との上下方向における距離L4は、遊技球の直径R以上(例えば14mm)となるように設定されている。つまり、湾曲部309c3の後端部309c31は、第2基準線K2よりも上方に距離(寸法)L4(≧R)離れた位置に配置されている。しかも、湾曲部309c3は上記した平面M(傾斜部109c2の表面を含む平面)よりも下方に位置していない。そのため、遊技球GB2が誘導通路35cの内周面351cに沿って移動している場合でも、この遊技球GB2に対する遊技者の視線LS2が湾曲部309c3によって遮られることなく、遊技球GB2を確実に視認することができる。したがって、大型化した意匠部材309を前扉306に設置した場合でも、この設置に起因して遊技者が視認し難くなり易い誘導通路35cにおける遊技球の視認性を十分に確保することができる。すなわち、このパチンコ機P´では、意匠部材309の大型化を実現しつつも、この大型化した意匠部材309に因る遊技球の視認性の低下を防止することができる。
なお、上記第3実施形態では、湾曲部309c3は上記した平面M(傾斜部309c2の傾斜面を含む平面)よりも下方に位置しない構成であったが、この構成に限られない。誘導通路35cを通過する遊技球に対する遊技者の視線が湾曲部309c3によって遮られない範囲内において、湾曲部309c3は上記した平面Mよりも下方に位置してもよい。
次に、図33を参照して、上記第1~第3実施形態で説明した接続基板33における回路構成の一例について説明する。なお、以下において説明する接続基板33の回路構成は、スロットマシンやパチンコ機に用いられる各種基板に採用することができる。各種基板には、例えば主制御基板、副制御基板、メダル数制御基板、賞球制御基板および遊技情報出力端子版などが含まれる。
接続基板33は矩形板状部材であり、図33に示すように、この接続基板33には、複数の電子部品201が実装されている。ここで、電子部品201とは、例えば、IC、抵抗、コンデンサ、コイル、ダイオードまたは上記したコネクタ連結部等である。また、接続基板33には、複数のスルーホール(ビアホール)202が設けられている。
また、接続基板33は、第1基板識別表示211と第2基板識別表示212との2つの基板識別表示を有している。ここで、基板識別表示とは、基板に関する情報を示すもの、具体的には各基板を識別可能とする表示であり、複数の文字や数字、記号等によって表されている。
第1基板識別表示211と第2基板識別表示212とは、同一の内容(情報)の表示となっている。具体的には、第1基板識別表示211と第2基板識別表示212とは、同一の文字列「ABC01」の表示となっている。
また、第1基板識別表示211は、エッチング加工により形成されたエッチング文字となっている。具体的には、第1基板識別表示211は、銅箔により形成された銅箔文字となっている。一方、第2基板識別表示212は、シルク印刷により形成されたシルク文字となっている。第1基板識別表示211と第2基板識別表示212とは、エッチング文字とシルク文字とで異なることから、光の反射率、散乱の仕方等が異なり、見え方が異なるようになっている。
接続基板33は、緑色の基板となっている。また、第1基板識別表示211は、エッチング文字であり接続基板33の配線パターンと同様に形成されているため、配線パターンと同じ色(同系色)、具体的には緑色となっている。また、第2基板識別表示212は、第1基板識別表示211および配線パターンと異なる色(同系色でない色)、具体的には白色となっている。なお、第2基板識別表示212を、第1基板識別表示211や配線パターンと同系色としてもよい。
また、第1基板識別表示211と第2基板識別表示212とは、表示サイズが同一となっている。すなわち、第1基板識別表示211の文字列「ABC01」と第2基板識別表示212の文字列「ABC01」とは、大きさが同一となっている。なお、これらの表示サイズは完全に同一でなくてもよいが、視認したときに略同一とみなせる範囲(例えば、一方の表示に対して縦横の長さが±10%以内の差異)であることが好ましい。
また、第2基板識別表示212は、第1基板識別表示211を、接続基板33の短辺(図33における左右の辺)に対して平行に移動させた位置に配置されている。なお、第2基板識別表示222は、第1基板識別表示211を、接続基板33の長辺(図33における上下の辺)に対して平行に移動させた位置に配置してもよい。このように、第1基板識別表示211を面内において接続基板33のいずれかの辺に対して平行に移動させた位置に、第2基板識別表示212を配置することで、観測者が識別表示を確認したい場合に識別表示を容易に発見することができる。
また、第1基板識別表示211および第2基板識別表示212は、接続基板33の面内における周縁部に配置されている。つまり、第1基板識別表示211および第2基板識別表示212は、接続基板33のいずれかの辺の近傍に、当該辺に沿って配置されている。
また、第1基板識別表示211と第2基板識別表示212とは、表示方向、すなわち文字列の方向が同一となっている。具体的には、第1基板識別表示211と第2基板識別表示212とは、図33において左から右に向かって読むように配置されているとともに、文字列の上下が図33の上下と一致している。
また、第1基板識別表示211の表示範囲と第2基板識別表示212の表示範囲とには、スルーホール202が設けられていない。具体的には、文字列「ABC01」の間にスルーホール202が存在しないようになっている。
また、接続基板33は、各電子部品201の近傍に各電子部品201を識別可能とする識別表示204を有している。具体的には、接続基板33には、6個の抵抗201が実装されており、各抵抗201の近傍には、各抵抗201を識別するための識別表示204として、「R1」~「R6」の文字列が記されている。また、接続基板33には、4個のコンデンサ201が実装されており、各コンデンサ201の近傍には、各コンデンサ201を識別するための識別表示204として、「C1」~「C4」の文字列が記されている。また、接続基板33には、2個のIC201が実装されており、各IC201の近傍には、各IC201を識別するための識別表示904として、「IC1」~「IC2」の文字列が記されている。また、接続基板33には、2個のコネクタ連結部40,50(図6参照)が実装されており、各コネクタ連結部40,50の近傍には、各コネクタ連結部40,50を識別するための識別表示204として、「CN1」~「CN2」の文字列が記されている。なお、図33においては、説明の便宜上、コネクタ連結部40,50の周辺の詳細な構成については省略している。
識別表示204は、全てシルク文字となっている。ただし、一部または全部の識別表示204がエッチング文字となっていてもよい。
第1基板識別表示211および第2基板識別表示212は、接続基板33に表示された他の識別表示よりも表示サイズが大きくなっている。具体的には、第1基板識別表示211および第2基板識別表示212は、どの識別表示204よりも表示サイズが大きくなっている。
このように構成された接続基板33によれば、接続基板33は、第1基板識別表示211と第2基板識別表示212とを有し、第1基板識別表示211はエッチング文字となっており、第2基板識別表示212はシルク文字となっているので、一方の基板識別表示が見えにくくなる場合でも、他方の基板識別表示を見やすくすることができる。すなわち、エッチング文字とシルク文字とでは、光の反射率、散乱の仕方等が異なるので、遊技機が設置されている遊技店等の環境(照明等の状態)等によって一方の基板識別表示の視認性が低下する場合でも、他方の基板識別表示の視認性の低下が抑えられ、識別表示を容易に確認することができる。また、特にスロットマシンSの筐体1の側板(内側面)に設けられる基板や、パチンコ機Pの前扉103の裏側であってヒンジ機構側に設けられる基板等については、覗き込むようにして基板識別表示を確認する必要があることや、基板識別表示が基板上の部品の陰に位置したりすることがあることから、基板識別表示が見えにくくなることがあるが、この接続基板33は2つの基板識別表示を有しているので、基板識別表示を視認することが容易となる。