以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた場合について説明する。但し、これに限るものではない。イオンビーム等のその他の荷電粒子ビームを用いても構わない。
本発明の一態様の検査装置は、第1の被検査領域及び第1の被検査領域と走査方向に隣接し第1の被検査領域と共通するパターンを有する第2の被検査領域を含む被検査対象の第1の被検査領域の第1の検査画像を得て、参照画像と第1の検査画像を比較して、第1の被検査領域の第1の座標において第1の欠陥が検出されたときに、第1の被検査領域の検査中に第1の被検査領域の第1の座標に対応する第2の被検査領域の第2の座標へ移動し第2の座標のパターンのみの第2の検査画像を得る検査部と、第1の欠陥が第1の被検査領域を描画するために用いたマスク起因の欠陥であるか或いは第1の被検査領域を描画するためのプロセス起因の欠陥であるかを第1の座標における第1の検査画像及び第2の座標における第2の検査画像から判定する判定部と、を有する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における検査装置の構成を示す構成図である。図1において、被検査対象のパターンを検査する検査装置100は、粒子ビーム検査装置の一例である。図1に示す検査装置は単一のビームで検査する装置であるが、検査装置としてはマルチビームで検査するマルチビーム検査装置であってもよい。検査装置100は、制御部110及び検査部150を備えている。
制御部110は、制御計算機121、バス122、記憶装置131、モニタ132、プリンタ133、メモリ134、位置演算部135,ステージ制御部136、偏向制御部137、ブランキング制御部138、レンズ制御部139、参照画像作成部140、判定部141、画像補正部142及び演算部143、を含む。
検査部150は、駆動部151、レーザ測長システム152、検出部153、パターンメモリ154、検査画像作成部155、電子ビームカラム161(電子鏡筒)及び検査室162を含む。電子ビームカラム161内には、電子銃163、電磁レンズ164、ブランキング偏向器165、制限アパーチャアレイ基板166、電磁レンズ167、主偏向器168、副偏向器169、検出器170が配置されている。
検査室162内には、例えば、xy平面上を移動可能なステージ171とミラー172が配置される。xyステージ171上には、被検査対象Xが配置される。検査対象Xは、パターンが形成されたウェハや、ウェハにパターンを形成するためのマスクなどである。検査対象Xは、例えば、パターン形成面を上側(電子銃163側)に向けてステージ171に配置される。また、ステージ171上には、検査室162の外部に配置されたレーザ測長システム152から照射されるレーザ測長用のレーザ光を反射するミラー172が配置されている。
検出器170は、電子ビームカラム161の外部で検出部153に接続される。検出部153は、パターンメモリ154に接続される。パターンメモリ154は検査画像作成部155に接続される。
制御部110では、コンピュータとなる制御計算機121が、バス122を介して、記憶装置131、モニタ132、プリンタ133、メモリ134、位置演算部135、ステージ制御部136、偏向制御部137、ブランキング制御部138、レンズ制御部139、参照画像作成部140、判定部141、画像補正部142、演算部143に接続されている。また、制御計算機121は、バス122を介して、検査画像作成部155に接続されている。検査結果や制御情報がモニタ132に表示される。検査結果は、プリンタ133にて印刷することが出来る。
ステージ制御部136は、駆動部151と接続している。ステージ制御部は、駆動部151を制御する。ステージ制御部136によって制御された駆動部151によってステージ171の位置が移動する。駆動部151は、例えば、x方向、y方向、θ方向に駆動する3軸(x-y-θ)モータの様な駆動系によって構成されている。これらの駆動系によって、任意の方向にステージ171が移動可能となっている。これらの、図示しないxモータ、yモータ、θモータは、例えばステップモータを用いることができる。ステージ171は、xyθ各軸のモータによって水平方向及び回転方向に移動可能である。そして、ステージ171の移動位置は、レーザ測長システム152により測定され、位置演算部135に供給され、ステージ171及び被検査対象Xの位置が演算される。レーザ測長システム152は、例えば、ミラー172からの反射光を受光することによって、レーザ干渉法の原理でステージ171の位置を測長する。
電子銃163には、図示しない高圧電源回路が接続され、電子銃163内の図示しないフィラメントと引出電極間への高圧電源回路からの加速電圧の印加と共に、所定の引出電極の電圧の印加と所定の温度のカソード(フィラメント)の加熱によって、カソードから放出された電子群が加速させられ、電子ビームとなって放出される。電磁レンズ164及び電磁レンズ167は、共にレンズ制御部139によって制御される。ブランキング偏向器165は、それぞれ少なくとも2極の電極群により構成され、ブランキング制御部138によって制御される。主偏向器168、及び副偏向器169は、それぞれ少なくとも4極の電極群により構成され、偏向制御部137によって制御される。
被検査対象Xが複数のチップ(ダイ)パターンが形成された半導体ウェハである場合には、かかるチップ(ダイ)パターンのパターンデータが検査装置100の外部から入力され、記憶装置131に格納される。被検査対象Xが露光用マスクである場合には、かかる露光用マスクにマスクパターンを形成する基になる設計パターンデータが検査装置100の外部から入力され、記憶装置131に格納される。また、記憶装置131には、過去の検査画像、欠陥パターンとその欠陥の種類(マスク起因、プロセス起因)や被検査対象Xを描画するのに使用したマスクの欠陥情報などが記憶されていることが好ましい。
ここで、図1では、第1の実施形態及び他の実施形態を説明する上で必要な構成を記載している。検査装置100にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。なお、図1の演算部143や画像補正部142は、他の実施形態において説明する。
電子銃163(放出源)から放出された1次電子ビーム200は、電磁レンズ164によって屈折させられ、中間像およびクロスオーバーを形成しながら、電磁レンズ167に進む。そして、電磁レンズ167は、1次電子ビーム200を被検査対象Xにフォーカスする。電磁レンズ167により被検査対象X面上に焦点が合わされた1次電子ビーム200は、主偏向器168及び副偏向器169によって偏向され、被検査対象X上の所望の位置に照射される。ここで、ステージ171が連続移動しながら1次電子ビーム200を被検査対象Xに照射する場合、1次電子ビーム200の照射位置がステージ171の移動に追従するように主偏向器168による偏向によるトラッキング動作が行われる。
なお、ブランキング偏向器165によって、1次電子ビーム200が偏向された場合には、一点長鎖線のように制限アパーチャアレイ基板166の中心の穴から位置がはずれ、制限アパーチャアレイ基板166によって遮蔽される。一方、ブランキング偏向器165によって偏向されなかった1次電子ビーム200は、図1に示す実線のように制限アパーチャアレイ基板166の中心の穴を通過する。かかるブランキング偏向器165のON/OFFによって、ブランキング制御が行われ、ビームのON/OFFが制御される。このように、制限アパーチャアレイ基板166は、ブランキング偏向器165によってビームOFFの状態になるように偏向された1次電子ビーム200を遮蔽する。そして、ビームONになってからビームOFFになるまでに形成された、制限アパーチャアレイ基板166を通過したビームにより、検査用(画像取得用)の1次電子ビーム200が形成される。
被検査対象Xの所望する位置に1次電子ビーム200が照射されると、かかる1次電子ビーム200が照射されたことに起因して被検査対象Xから1次電子ビーム200に対応する、2次電子(2次電子ビーム201)が放出される。なお、2次電子ビーム201(破線)には、反射電子が含まれていても構わない。
被検査対象Xから放出された2次電子ビーム201は、検出器170に投影される。検出器170は、投影された2次電子ビーム201を検出する。検出器170にて検出された2次電子画像データとなる強度信号は、検出部153に出力される。
図2に第1の実施形態における被検査対象Xの模式図を示す。図2の被検査対象Xは、矩形で表した共通するパターンを有する複数の被検査領域を有する。被検査対象Xがウェハである場合において、被検査領域は、ウェハから切り取られると、半導体チップとなる。即ち、複数の被検査対象領域は、共通しない一部の欠陥を除き、実質的に同一のパターンを有する。図2において、第1の被検査領域Aと第1の被検査領域Aを挟む2つの第2の被検査領域B1、B2を示している。第1の被検査領域Aの検査時の走査方向は、x方向である。第1の被検査領域Aの上側にある矢印方向に隣接する被検査領域は、第2の被検査領域B1である。第1の被検査領域Aの下側にある矢印方向に隣接する被検査領域は、第2の被検査領域B2である。第2の被検査領域B1,B2は、第1の被検査領域Aの走査方向に隣接する被検査領域である。なお、走査方向がx方向以外、例えば、y方向である場合は、図2とは異なる位置に第2の被検査領域が配置される。
例えば、従来の検査装置は、被検査対象Zの被検査領域aの全体と被検査領域aに隣接した被検査領域bの全体を検査して、欠陥を評価する。つまり、従来の検査方法は、1つの被検査領域の欠陥を評価するために、2つ分の被検査領域を検査する時間が必要となる。
図3に実施形態の被検査対象Xの一部の拡大模式図に示す。図3の模式図には、3つの被検査領域が示されている。第1の被検査領域Aを挟むように第2の被検査領域B1、B2が配置されている。第1の被検査領域Aが検査対象の領域である。第2の被検査領域B1、B2が確認用の領域である。3つ被検査領域に共通するパターンである十字のパターンPが各被検査領域に描かれている。図3中には、欠陥d1~d7を黒丸で示している。図3中の破線は、走査して画像を取得する部分である。図3中の実線は、移動のみ行い画像を取得しない部分である。破線及び実線には矢印が描かれており、矢印は走査方向(移動方向)を表している。1回目の走査は、第1の走査S1とし、図3では第10の走査S10までとしている。第1の走査S1の後に折り返す。第1の走査S1の次は、第1の走査S1とは逆方向の第2の検査S2である。画像の取得は、例えば矩形のフレームを単位とする領域で行なわれるが、図3においてフレームは示していない。図示していないフレームは、例えば、x方向に矩形のフレームが被検査領域の一方の端部(図左)からx方向に他方の端部(図右)まで連続して複数配置されている。そして、この矩形のフレームはy方向にも一方の端部(図上)から他方の端部(図下)まで連続して複数配置されている。走査方向は、検査順番に並んだ検査のフレームの検査順番の順方向であり、各走査(例えばS1からS10それぞれ)において1つの方向である。折り返して走査を行なうことから、n番目の走査方向とn+1番目の走査方向は逆方向となる。
第1の被検査領域Aの第1の検査画像を得る。図3の第1の被検査領域Aには、3つの欠陥d1~d3が含まれている。3つの欠陥d1~d3は、参照画像と第1の検査画像を比較して欠陥であると検出されたものである。なお、参照画像としては図6を用いて後で詳細に説明するが、Data to Database 検査を行なう場合は、被検査対象X(被検査領域)を描画するマスクの設計データから参照画像作成部140にて参照画像を作成する。また、いわゆるData to Data検査を行なう場合は、過去の検査画像を参照画像とする。
図3の第2の被検査領域B1には、2つの欠陥d4、d6が含まれている。第2の被検査領域B2には、2つの欠陥d5、d7が含まれている。第1の被検査領域Aの第1の欠陥d1の第1の座標はc1である。第2の被検査領域B1において、第1の欠陥d1の第1の座標c1に対応する第2の座標はc2である。なお、第2の被検査領域B1、B2には、欠陥が含まれないこともある。第2の被検査領域B1、B2の欠陥は、参照画像と比較するためではなく、第1の被検査領域Aを検査対象として得られた第1の検査画像と比較する際に用いられて、そして、第1の被検査領域Aの欠陥種類が判定される。
第1走査S1において、第1の座標c1に第1の欠陥d1を検出したとき、検査を行なわずに検査位置を移動させる。そして、検査部150は、第2の被検査領域B1の第2の座標c2のパターンのみの画像を取得する。そして、第2の座標c2をパターンの画像を取得した後に折り返して、第1走査S1とは逆方向に第1の被検査領域Aの領域内に入るまでは、画像を取得せずに移動するだけであるので、更に高速に検査をすることができる。例え、第2の被検査領域B1を移動する速度が画像を取得する速度と同じであっても、走査方向を変えずに第2の座標c2まで移動し、画像を取得し、折り返して、再び第1の被検査領域Aに戻るため、第1の被検査領域Aの全体に加え第2の被検査領域B1の全体を検査するよりも実施形態の検査は高速である。なお、第2の座標c2における検査範囲は、第1の欠陥d1のパターン以上の面積であり、第1の欠陥d1の形状、大きさ及び位置などを考慮して定められる。第1の被検査領域Aにおける欠陥をすべて第1の欠陥(欠陥群)とし、この座標を第1の座標(座標群)とする。また、第2の被検査領域B1、B2における第1の座標に対応する座標を第2の座標(座標群)とする。
第8走査S8では、2つの第1の欠陥d2、d3が含まれる。第1の欠陥d2の座標をc3とし、第1の欠陥d3の座標をc4とする。第1走査S1とは逆の方向に隣接する第2の被検査領域B2の座標c3とc4に対応する座標c5及びc6の検査を第1走査S1と同様に行なう。図3の第2の被検査領域B1では、座標c5には欠陥が検出されず、座標c6には欠陥d7が検出されている。第8走査S8においても座標c5及び座標c6以外においては、被検査対象Xをの画像を取得せずに移動するため、更なる検査時間の短縮が可能になる。
ここで、図3とは、別の検査対象に関して、検査時間の短縮について数式を用いて説明する。走査方向の長さ(被検査領域のx方向の距離)をL、検査時のスキャン速度をVs、折り返しに要する時間をTa、総スキャン回数をN、非検査時移動速度をkVs(k×Vs、k>>1)、x方向のフレーム総数をM(M>>1)、1つの欠陥を検査するのに必要なフレーム数をm(1≦m<<M)とする。計算では、評価を簡単にするために、被検査領域間(A-B1間、A-B2間)の距離はゼロとする。1つの欠陥を検査するのに必要なフレームは、x方向、y方向、又は、x方向及びy方向に連続するフレームである。なお、以下に示す式は、検査時間を比較するために示すものであって、厳密な検査時間を示すものではない。また被検査対象の欠陥は、本実施例の方法での最悪条件とするため右方向走査時は検査領域Aの右端に、左方向走査時は検査領域Aの左端にあるものとする。従来の場合は、検査時間Tioは、Tio=((2L/Vs)+Ta)×Nと表せる。なお、折り返しに要する時間Taは、検査時間と比べ非常に短い時間である。次いで、実施形態の場合は、検査時間Tinは、Tin=((L/Vs)+(2L/kVs)+((m/M)×(L/Vs))×Nと表せる。検査時間の差は、Tio-Tinである。Tio―Tin=(1―((2/k)+(m/M))×(L/Vs)×Nとなる。ここで、欠陥は被検査領域に対して非常に小さい面積を占めることからM>>m(例えば、Mが100でmが3)であって、(m/M)≒0となる。また、非検査時の移動速度が検査時の移動速度の何倍であるかを示すkは、検査時に比べて非常に早く、具体的には、k>>1(例えば、k≧10)となる。すると、Tio―Tinは被検査領域1つの検査時間に近い(L/Vs)×Nの近似値となる。なお、検査時の移動速度は、「1フレーム分の走査方向の距離」を[1つのフレームの画像を取得して隣のフレームまで移動する時間]で割って求められる。従って、実施形態の検査では、効率が悪くなる各スキャンの走査方向の端部に欠陥がすべてある場合においても、従来の検査時間の半分近くにまで検査時間を多幅に短縮できることを示している。
図4に上述の検査によって得られる検査画像の模式図を示す。第1の被検査領域Aを検査対象として得られる画像は第1の検査画像Cとする。第1の被検査領域Aの全体像を含む検査画像は、検査画像Eとする。第2の被検査領域B1、B2の画像は、第2の検査画像D1、D2及びD3の3つである。確認用の領域を検査して得られる第2の検査画像Dは、第1の被検査領域Aにおける欠陥が検出された部分とその周辺に対応する領域だけのデータであることからも検査時間が短縮されていることを示している。
得られた検査画像を用いて、判定部141で評価することで、第1の被検査領域Aにおける欠陥が第1の被検査領域Aを描画するために用いたマスク起因の欠陥であるか、或いは第1の被検査領域を描画するためのプロセス起因の欠陥であるかを判定する。共通するマスクで描画した被検査領域において、マスク起因の欠陥は共通して存在する。また、プロセス起因の欠陥は、例えば、被検査領域毎に欠陥の有無が異なる。マスク起因の欠陥であると判定された情報は、被検査領域を描画するマスクの欠陥情報として利用したり、被検査領域の欠陥判定の判定基準に使用したりすることでより効率的な欠陥検査を行なうことが出来る。
次に、検査装置100の検査方法を説明することにより、検査装置100についてより詳細に説明する。図6に検査方法のフローチャートを示す。第1の実施形態における検査方法は、検査工程(S101)、欠陥検出工程(S102)、欠陥確認工程(S103)及び欠陥判定工程(S104)を含む。図6に示す検査方法における工程を含めた検査装置100の動作は、制御計算機121で制御される。
<第1の検査工程(S101)>
検査方法において、始めに第1の検査工程(S101)を行なう。第1の検査工程(S101)は、被検査対象Xの第1の被検査領域Aに1次電子ビーム200を照射して、放出された2次電子ビーム201(反射電子を含む)から検査画像を得る工程である。
第1の被検査領域Aの検査フレーム毎に検査を行なって検査フレーム毎に検査画像を作成する。具体的には、検出器170に入射した2次電子ビーム201のアナログ信号を検出部153でデジタル信号に変換する。検出部153は、例えば、CMOSやCCDなどのセンサである。得られたデジタル信号をパターンメモリ154に保存する。そして検査画像作成部155において、信号強度情報と検査位置情報とを合わせて第1の検査画像Cを得る。この得られた第1の検査画像Cは、記憶装置131又はメモリ134に保存される。他の検査画像の検査画像作成部155で作成される。
<第1の欠陥検出工程(S102)>
第1の欠陥検出工程(S102)は、検査フレーム毎の検査結果を含む第1の検査画像Cと参照画像とを比較して欠陥を検出する工程である。いわゆるData to Database 検査を行なう場合は、被検査対象X(被検査領域)を描画するマスクの設計データから参照画像作成部140にて参照画像を作成する。また、いわゆるData to Data検査を行なう場合は、過去の検査画像を参照画像とする。なお、例えば、走査方向(x方向)に連続的に並んだ検査フレームの1列の検査画像の一部又は全てを繋ぎ合わせて作成した画像を第1の検査画像Cとすることもできるし、或いは1つの検査フレームの画像を第1の検査画像Cとすることが出来る。従って、基となる画像によって異なるが、参照画像は、画像データを一部切り出したものとすることができる。
参照画像と第1の検査画像Cを任意のアルゴリズムによって比較して、例えば、判定指標が閾値以上の場合に欠陥があると判定(欠陥を検出)する。欠陥が検出された場合は、第1の欠陥確認工程(S103)及び欠陥種類判定工程(S104)を行なう。第1の欠陥検出工程(S102)にて欠陥が検出されなかった場合において、第1の欠陥検出工程(S102)での検査対象が被検査領域Aの最終走査(図3の第10走査S10)であるとき、検査を終了するまた、第1の欠陥検出工程(S102)にて欠陥が検出されなかった場合において、検査が第1の被検査領域Aの最終走査(図3の第10走査S10)ではないとき、次の走査位置になるように例えば、ステージを移動して再度、検査工程(S101)を行なう。そして、最終走査になるまで、検査を繰り返し行なう。検出された欠陥を第1の欠陥d1とし、第1の欠陥d1の位置を第1の座標c1として記憶装置131又はメモリ134に保存される。
<第1の欠陥確認工程(S103)>
第1の欠陥確認工程(S103)は、第1の欠陥検出工程(S102)において、欠陥が検出された場合に、第1の被検査領域Aの走査方向に隣接する第2の被検査領域B1(またはB2)を検査する。第2の被検査領域B1の検査においては、第1の欠陥d1の第1の座標c1に対応する第2の被検査領域B1の第2の座標c2のパターンのみの画像を取得する。
例えば、第1の被検査領域Aにおいて、第1の走査S1の50番目のフレームから53番目のフレームにかけて欠陥が発見されたとする。このとき、第2の被検査領域B1の第1の走査S1の50番目のフレームから53番目のフレームに相当する位置を第2の座標c2とする。そして本例において、第2の被検査領域B1の50番目から53番目までの3フレームのみを検査することが、「第1の欠陥d1の第1の座標c1に対応する第2の被検査領域B1(B2)の第2の座標c2のパターンのみを検査する」ことを意味する。そして、本例でいうと、第2の被検査領域B1の50番目から53番目までの3フレームのみの画像、即ち、第1の欠陥d1の第1の座標c1に対応する第2の被検査領域B1の第2の座標c2のパターンのみの画像を第2の検査画像D(図4の第2の検査画像D1)とする。なお、上述の走査方向と逆方向に走査している際に欠陥が検出された場合は、第2の被検査領域B2における欠陥に対応する座標まで移動して画像を取得する。
<第1の欠陥種類判定工程(S104)>
第1の欠陥種類判定工程(S104)は、第1の検査画像Cと第2の検査画像Dを比較して、第1の欠陥d1が「第1の被検査領域Aを描画するために用いたマスク起因の欠陥」であるのか「第1の被検査領域Aを描画するプロセス起因の欠陥」であるのかを判定する。この判定には、第1の基準(検出パラメータ)を用いる。欠陥の種類の判定においては、パターンPと欠陥の位置関係、確認用の第2の検査画像Dにおいて欠陥が検出されているか否か、欠陥の形状や欠陥の大きさなどを考慮して判定を行なう。欠陥の種類の判定は、任意のアルゴリズムによって行なわれる。欠陥の種類は、パターンPと欠陥の位置関係、確認用の第2の検査画像Dにおいて欠陥が検出されているか否か、欠陥の形状や欠陥の大きさなどの情報を任意に含み記憶装置131に保存されることが好ましい。
第1の欠陥種類判定工程(S104)を行なった後、この第1の欠陥種類判定工程(S104)での検査対象が被検査領域Aの最終走査(図3の第10走査S10)ではないとき、次の走査位置になるように、例えば、ステージを移動して折り返して、1次電子ビーム200に対して被検査対象Xが相対的に第1の走査S1の方向とは逆方向に移動させて、第2の走査S2の位置において第1の検査工程(S101)を行なう。そして、最終走査(例えば、第10走査S10)になるまで、検査を繰り返し行なう。
図3の第1の被検査領域Aを検査する場合、走査S1から走査S10迄、10回の走査を行なう。第2の走査S2から第7の走査S7までは、欠陥が検出されていないため、第2の被検査領域B1、B2への移動及び画像の取得は行なわない。そして、第8の走査S8において、被検査領域Aは2つの欠陥d2、d3を検出したとする。このとき、第8の走査S8の走査方向に向かって第1の被検査領域Aに隣接する第2の被検査領域B2へ移動する。第1の走査S1と第8の走査S8の走査方向は、逆である。走査方向によって、第1の被検査領域Aの欠陥d2とd3の座標c3、c4に対応する第2の被検査領域B2の座標c5、c6の位置のパターンのみ検査を行なって、第1の被検査領域Aの欠陥の確認を行なう。この検査の結果、例えば座標c5には欠陥が検出されず、座標c6には欠陥d7が検出される。そして、この検査結果を踏まえて、欠陥d2、d3の欠陥の種類を判定することが出来る。
検査終了後に検査画像作成部155において、得られた複数の第1の検査画像Cを一部重ねてつなぎ合わせることで第1の被検査領域Aの全体像を含む検査画像Eを得ることができる。なお、一部重ねずにつなぎ合わせてもよい。第1の被検査領域Aの全体像を含む検査画像Eは、記憶装置131に保存されることが好ましい。
図5に被検査領域の模式図を示す。図5のように第1の被検査領域Aの一方の走査方向にのみ第2の被検査領域B1が配置され、反対方向に第2の被検査領域B2が配置されていない場合などにおいて、第2の被検査領域B2にて実施していた検査を、検査第2の被検査領域B1を検査中一部-y方向に移動することで第2の被検査領域B1にて検査を実施して、y方向に移動して元の走査位置に戻るようにしても良い。例えば図5の走査S8の走査を行っているときに第1の被検査領域Aにおいて検出された欠陥d2、d3を、次の走査S9の走査を行っている途中、走査S9の走査方向に隣接する第2の被検査領域B1において、1フレーム分-y方向に戻って第1の被検査領域Aにおいて検出された欠陥d2、d3の座標c3、c4に対応する第2の被検査領域B1の座標c5、c6まで移動し、当該座標においてのみ検査をすることで、迅速な検査をすることが出来る。
上述の通り、例えば、第2の被検査領域B1において、第1の走査S1の1番目から49番目までのフレームについては画像を取得せずに検査位置を高速に移動(速度kVs)し、50番目から53番目までのフレームのみ検査を行ない、この検査終了後、走査方向を折り返して、第2の走査S2の位置をx方向に移動して、第1の被検査領域Aの第2の走査S2の位置の検査を行なう。実施形態の検査によって、第1の被検査領域Aの評価に関して検査精度に悪影響を及ぼさずに、大幅な検査時間の短縮が可能となる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態の検査装置100は、第1の実施形態の変形例である。第1の実施形態の検査装置及び検査方法と第2の実施形態の検査装置及び検査方法に関して共通する内容の説明は、省略される。第2の実施形態において、演算部143は、第1の欠陥がマスク起因の欠陥であるかプロセス起因の欠陥であるかを判定した結果を用いてマスク起因の欠陥であるかプロセス起因の欠陥であるかを判定する第1の基準を第2の基準へ変更し、被検査対象は、第1の被検査領域Aと共通するパターンを有する第3の被検査領域を含み、検査部150は、第3の被検査領域の第3の検査画像を得て、参照画像と第3の検査画像を比較して第2の欠陥を検出し、判定部141は、第2の基準を用いて第2の欠陥が第3の被検査領域を描画するために用いたマスク起因の欠陥であるか第3の被検査領域を描画するためのプロセス起因の欠陥であるかを判定する。
第2の実施形態においては、第1の実施形態の被検査領域Aとは異なる領域にあり、被検査領域Aと共通するパターンを有する第3の被検査領域を含む被検査対象X’を用いる。第2の実施形態における被検査対象X’は、第1の実施形態で検査されたものと同一のウェハやマスクでもよいし、第1の実施形態で検査されていないが第1の被検査領域Aと共通するパターンを有するウェハやマスクでもよい。被検査対象X’が第1の実施形態で検査されたものと同一のウェハやマスクの場合、被検査領域Aは、第3の被検査領域とは異なる領域とする。図7に第2の実施形態における被検査対象X’の模式図を示す。被検査対象X’は、第1の被検査領域Aと共通するパターンを有する第3の被検査領域Fを含む。なお、被検査対象X’の被検査対象は、すべて第1の被検査領域Aと共通するパターンを有する場合がある。
演算部143は、第1の被検査領域Aの検査において第1の欠陥d1~d3がそれぞれマスク起因の欠陥であるか或いはプロセス起因の欠陥であるかを判定した結果を用いて、マスク起因の欠陥であるか或いはプロセス起因の欠陥であるかを判定する基準である第1の基準を第2の基準に変更する。第1の基準は、検出された欠陥と確認用の検査領域のパターンとを比較した比較結果を用いて、該検出された欠陥がマスク起因の欠陥であるか或いはプロセス起因の欠陥であるかを判定する際の基準である。
第1の基準を用いた判定では、第1の被検査領域Aの欠陥情報、確認用の検査結果及び第1の基準が必要である。判定基準(第1の基準)に第1の基準を用いた判定を加えた判定基準(第2の基準)を用いることで、検出された欠陥の種類を確認用の領域の画像を取得せずに判定することが出来る。
図8には、被検査対象X’の第3の被検査領域Fの拡大模式図を示す。図8には、図3と同様に走査番号と画像を取得する部分を示す破線、画像を取得せず走査(移動)だけ行なわれる実線と、走査(移動)方向を示す矢印が示されている。第2の実施形態では、検査部150において、第3の被検査領域Fを検査対象として、第2の欠陥d8~d10を検出する。第3の被検査領域Fにおいては、欠陥が検出されても検出されなくても第3の被検査領域Fのみの検査画像と参照画像とを比較して欠陥を検出する。そして、判定部141において、第2の基準を用いて、第2の欠陥d8~d10がマスク起因の欠陥であるか、或いはプロセス起因の欠陥であるかを判定する。
演算部143で第1の被検査領域Aにおける第1の欠陥d1~d3の欠陥パターン情報(パターンPと欠陥の位置関係、欠陥の形状や欠陥の大きさ等)及びマスク起因の欠陥であるか或いはプロセス起因の欠陥であるかを判定した結果を用いて演算処理を行なう。そして、この演算によって得られた結果に基づき、欠陥がマスク起因の欠陥であるか或いはプロセス起因の欠陥であるかを判定する第1の基準を第2の基準へ変更する。つまり、第3の被検査領域Fの検査で見付かった第2の欠陥d8~d10の欠陥種類の判定には、第1の被検査領域Aと第2の被検査領域B1、B2の検査結果を利用することが出来る。このため、第3の被検査領域Fに含まれる第2の欠陥d8~d10の欠陥の種類を判定するために、第3の被検査領域Fの走査方向に隣接する被検査領域の画像を取得しなくてもよい。第2基準を用いて第3の被検査領域Fの結果種類を判定する場合、第1の被検査領域Aと第3の被検査領域Fを描画するために用いるマスクが共通するマスクであると、マスク起因の欠陥であるという判定がし易くなる。なお、演算部143において、判定基準を変更するための演算は、他の実施形態で得られる結果及び他の被検査領域や第1の被検査領域とは共通しないパターンを有する被検査対象を検査した結果等も演算対象に含めることが出来る。
第2の実施形態の検査装置では、前に行なった検査結果を使用することで、確認用の検査を行なわずに対象の検査領域の検査を行い、欠陥の種類を判定することができる。このため、確認用の検査を行なわない分だけ検査時間の短縮が可能になり、より高速な検査を行なうことが出来る。例えば、第1の実施形態でマスク起因の欠陥と判定された座標における共通する形状の欠陥を速やかに、かつ高精度にマスク起因の欠陥として判定することで、より高速に検査を実施できる検査装置となる。
次に、第2の実施形態の検査装置100の検査方法を説明することにより、第2の実施形態についてより詳細に説明する。図9に第2の実施形態の検査方法のフローチャートを示す。第2の実施形態における検査方法は、第1の検査工程(S101)、第1の欠陥検出工程(S102)、第1の欠陥確認工程(S103)、第1の欠陥種類判定工程(S104)、第1の演算工程(S111)、第2の検査工程(S112)、第2の欠陥検出工程(S113)及び第2の欠陥種類判定工程(S114)を含む。第1の検査工程(S101)、第1の欠陥検出工程(S102)、第1の欠陥確認工程(S103)及び第1の種類欠陥判定工程(S104)は第1の実施形態と共通する。
<第1の演算工程(S111)>
第1の演算工程(S111)は、第1の被検査領域Aの第1の欠陥d1~d3がマスク起因の欠陥であるか或いはプロセス起因の欠陥であるかを判定した結果を用いて演算し、この演算によって得られた結果に基づき、欠陥の種類を判定する基準である第1の基準を第2の基準に変更する工程である。第1の欠陥種類判定工程(S104)では、第1の被検査領域Aと確認用の第2の被検査領域B1、B2を検査することによって第1の被検査領域Aに含まれる第1の欠陥の種類を判定している。この判定結果を学習することで確認用の検査領域を検査せずに、第3の被検査領域Fの欠陥の種類を判定することができる。本工程では、欠陥種類の判定基準に第1の被検査領域Aの検査結果を反映させる。演算部143にて、第1の演算工程(S111)を行なう。例えば、演算部143において、検査結果の画像を学習(機械学習)させることによって、判定基準を変更するための結果を得ることが出来る。第1の検査工程(S101)から第1の欠陥種類判定工程(S104)を繰り返して得られた複数の画像を学習することができる。第1の演算工程(S111)における学習が終了後に判定基準を変更し、第2の検査工程(S112)から第2の欠陥種類判定工程(S114)の検査において、変更後の第2の基準で、欠陥種類の判定を行なうことが出来る。第2の基準で欠陥種類の判定を行なうことで、第1の基準で判定するよりも、迅速に判定を行なったり、より高精度に判定をしたりすることが出来る。第2の基準で判定する際の検査結果の画像や欠陥種類の判定結果を用いてさらに学習を行なうことで、累積的に判定基準を更新することができる。得られた第2の基準を使用して判定部141が判定出来るように、第2の基準は、記憶装置131やメモリ134に保存される。第2の基準は、第1の基準、第1の検査画像C、第2の検査画像Dを含めた第1の実施形態における検査結果の全てを参照出来る基準とすることが出来る。
<第2の検査工程(S112)>
第2の検査工程(S112)は、被検査対象X’の第3の被検査領域Fに1次電子ビーム200を照射して、放出された2次電子ビーム201(反射電子を含む)から検査画像を得る工程である。第2の検査工程(S112)は、第1の検査工程(S101)と検査対象が異なること以外は共通する。第2の検査工程(S112)は、第1の検査工程(S101)と同様に第3の被検査領域Fの検査フレーム毎に画像を取得して、検査フレーム毎に検査画像(第3の検査画像)を作成し、この作成した第3の検査画像を記憶装置131又はメモリ134に保存する。
<第2の欠陥検出工程(S113)>
第2の欠陥検出工程(S113)は、第2の検査工程(S112)にて第3の被検査領域Fを検査対象として得た第3の検査画像と、参照画像とを比較して欠陥を検出する工程である。第3の検査画像も第1の検査画像Cと同様に、例えば、走査方向(x方向)に連続的に並んだ検査フレームの1列の検査画像の一部又は全てを繋ぎ合わせて作成した画像を第3の検査画像とすることもできるし、或いは1つの検査フレームの画像を第3の検査画像とすることが出来る。従って、基となる画像によって異なるが、参照画像は、画像データを一部切り出したものとすることができる。
参照画像と第3の検査画像を任意のアルゴリズムによって比較して、例えば、判定指標が閾値以上の場合に欠陥があると判定(欠陥を検出)する。欠陥が検出された場合は、第2の欠陥種類判定工程(S114)を行なう。第2の欠陥検出工程(S113)にて欠陥が検出されなかった場合において、第2の欠陥検出工程(S113)での検査対象が被検査領域Aの最終走査(図8の第10走査S10)であるとき、検査を終了する。また、第2の欠陥検出工程(S113)にて欠陥が検出されなかった場合において、検査が第3の被検査領域Fの最終走査(図8の第10走査S10)ではないとき、次の走査位置になるように例えば、ステージを移動して再度、第2の検査工程(S112)を行なう。そして、最終走査になるまで、検査を繰り返し行なう。検出された欠陥を第2の欠陥d8~d10とし、第2の欠陥d8~10の座標や第3検査画像などの得られた情報が記憶装置131又はメモリ134に保存される。
<第2の欠陥種類判定工程(S114)>
第2の欠陥種類判定工程(S114)は、第2の基準を用いて第2の欠陥d8~d10がマスク起因の欠陥であるか或いはプロセス起因の欠陥であるかを判定する工程である。第2の基準を用いることで、確認用の検査領域を検査せずに、確認用の検査領域を検査した結果を用いて欠陥の種類を判定することができる。第1の実施形態では、検査対象の座標まで検査を行なわずに高速に移動することによって検査時間を短縮していたが、第2の実施形態では、学習後は確認用の検査を行なわないため、第3の被検査領域Fの検査から欠陥種類の判定までを更に早く行なうことが出来る。
第2の欠陥d8、d10は、第1の座標c1及びc4に存在する欠陥である。第2の欠陥d8が第1の欠陥d1と同じパターンの欠陥であれば、第2の欠陥d8と第1の欠陥d1は、同じ欠陥の種類であると判定することが出来る。第2の基準は、かかる判定を行なうための判断基準を有している。また、第2の欠陥d8が第1の欠陥d1とは異なるパターンの欠陥であれば、第2の欠陥d8の欠陥情報と第2の基準によって欠陥の種類を判定することが出来る。第2の欠陥d10も同様に第1の欠陥d3と比較することが出来る。第2の欠陥d9は、第1の欠陥に含まれない情報である。第1の被検査領域Aにおける第2の欠陥d9の座標c7に対応する検査画像を判断基準に任意に用い、第2の基準を用いて第2の欠陥d9の欠陥種類を判定することが出来る。
図9のフローチャートでは、走査毎に、検査(第2の検査工程(S112))及び欠陥検出(第2の欠陥検出工程(S113))を行なった後、第2の欠陥種類判定工程(S114)を行なっている。図10は、第2の実施形態の検査方法の変形例のフローチャートである。図10のフローチャートに示す検査方法では、図8における第1走査から第10走査S10までの検査を連続して行なった後、第3の被検査領域Fに欠陥が含まれるか否かを判断してから、第3の被検査領域Fに含まれる欠陥の種類を判定している。図10のフローチャートの方法では、第3の検査領域Fの検査開始(S112)から第2の欠陥種類判定工程(S114)までの時間が長くなる。図9のフローチャートの方法でも、図10のフローチャートの方法でも第2の検査工程(S112)から第2の欠陥種類判定工程(S114)の前までの時間に演算部143で演算して学習をすることができ、演算に時間を要した場合でも、高速に第3の被検査領域Fの検査を行なうことが出来る。図10のフローチャートの方法では、学習の演算により長い時間をかけることが出来る。
実施形態の検査方法では、演算部143で演算して学習することで過去の検査結果を用いて当該検査の判定をすることが出来、検査時間を短縮することができる。かかる検査方法は、他の検査領域を検査する際にも検査時間を短縮出来るため、高速な検査を行なう点で優れた検査方法である。
(第3の実施形態)
第3の実施形態の検査装置100は、第1の実施形態の変形例である。第1の実施形態の検査装置及び検査方法と第3の実施形態の検査装置及び検査方法に関して共通する内容の説明は、省略される。第3の実施形態において、判定部141は、第1の被検査領域Aを描画するマスクの検査データの欠陥情報を用いて第1の欠陥が第1の被検査領域Aを描画するために用いたマスク起因の欠陥であるか或いは第1の被検査領域Aを描画するためのプロセス起因の欠陥であるかを判定する。
第3の実施形態においては、第1の実施形態の第1の被検査領域Aの第1の欠陥d1~d3の欠陥の種類を判定する際に、第1の被検査領域Aを描画するマスクの欠陥情報を用いる。第1の被検査領域Aを描画するマスクそのものを検査した結果からマスクの欠陥又は欠陥と疑われるマスク欠陥情報が得られる。判定部141において、マスク欠陥情報を参照して比較することで、より高速でより高精度な検査を行なうことが出来る。
図11にマスクGの検査画像の模式図を示す。マスクGには2つのマスク欠陥d11~d12が存在する又は存在することが疑われるということがマスクGの検査から分かっている。マスクGには2つのマスク欠陥d11~d12が存在する又は存在することが疑われるということが第1の被検査領域を描画するマスクGの欠陥情報である。第1の被検査領域Aに発生するマスク起因の欠陥のパターンは、第1の被検査領域Aを描画するマスクの欠陥情報から予測することが出来るため、マスク欠陥情報が第1の欠陥種類の判定に役立つ。図3の第1の被検査対象AとマスクGを比較すると第1の被検査対象Aの第1の座標c1及びc4の欠陥d1とd3の欠陥の位置が対応している。つまり、マスクGの欠陥情報とは、第1の被検査対象Aの第1の座標c1及びc4にマスク起因の欠陥が生じる可能性が高いということである。判定部141における欠陥の種類の判定の際に、座標c1と座標c4にマスク起因の欠陥が生じる可能性がある(高い)という条件を考慮することで、第1の被検査領域Aにおける欠陥種類の判定の信頼度を高めることが出来る。そこで、第1の被検査領域Aの第1の座標c1及びc4に欠陥が検出されれば、マスク起因の欠陥であると判定される可能性が高まる。マスクGの欠陥情報を参照して欠陥種類の判定を行なうことは、他の実施形態及び他の被検査領域の欠陥種類を判定する際にも実施することが好ましい。例えば、第3の被検査領域Fの検査において、マスクGの欠陥情報を参照することが挙げられる。
次に、第3の実施形態の検査装置100の検査方法を説明することにより、第3の実施形態についてより詳細に説明する。図12に第3の実施形態の検査方法のフローチャートを示す。第2の実施形態における検査方法は、第1の検査工程(S101)、第1の欠陥検出工程(S102)、第1の欠陥確認工程(S103)、マスク情報参照工程(S121)及び第3の欠陥種類判定工程(S122)を含む。第1の検査工程(S101)、第1の欠陥検出工程(S102)及び第1の欠陥確認工程(S103)は第1の実施形態と共通する。
<マスク情報参照工程(S121)>
マスク情報参照工程(S121)は、第1の被検査領域Aの欠陥種類の判定に用いるために、第1の被検査領域Aを描画したマスクGの欠陥情報を参照する工程である。マスクGの欠陥の位置、形状などを比較可能な情報としてメモリ134や記憶装置131に記憶させることで、後の第3の欠陥種類判定工程(S122)で利用可能となる。マスク情報参照工程(S121)は、第3の欠陥種類判定工程(S122)の前であればいつ行なってもよい。
<第3の欠陥種類判定工程(S122)>
第3の欠陥種類判定工程(S122)は、第1の欠陥検出工程(S102)で検出された第1の欠陥がマスク起因の欠陥であるのかプロセス起因の欠陥であるのかを第1の被検査領域Aを描画するためのマスクの欠陥情報を用いて、つまり、マスク欠陥情報及び第1の基準で判定する工程である。マスク欠陥情報は、第1の欠陥がマスク起因の欠陥であると判断するための信頼度の高い判断基準であるため、欠陥種類の判定に要する時間を短縮し、かつ、欠陥種類の判定の信頼度を高めることが出来る。第3の欠陥種類判定工程(S122)と第1の欠陥種類判定工程(S104)は、マスク欠陥情報を用いるか否かを除き、共通する工程である。なお、第2の欠陥判定工程(S114)において、マスク欠陥情報を用いることで、同様に欠陥種類の判定に要する時間を短縮し、かつ、欠陥種類の判定の信頼度を高めることが出来る。
(第4の実施形態)
第4の実施形態の検査装置100は、第1の実施形態又は第2の実施形態の変形例である。第1の実施形態の検査装置及び検査方法と第4の実施形態の検査装置及び検査方法に関して共通する内容の説明は、省略される。第4の実施形態において、演算部143は、第1の欠陥がマスク起因の欠陥であるか或いはプロセス起因の欠陥であるかを判定した結果を用いて、マスク起因の欠陥であるか或いはプロセス起因の欠陥であるかを判定する第1の基準を第3の基準へ変更し、検査部150は、第1の被検査領域Aに含まれる第1の欠陥以外の第3の欠陥を検出し、判定部141は、第3の基準を用いて第3の欠陥がマスク起因の欠陥であるか或いはプロセス起因の欠陥であるかを判定する。
第4の実施形態においては、更に第3の欠陥d13を有する第1の被検査領域Aを被検査対象の領域とする。図13に被検査対象Xの一部の拡大模式図を示す。図13の模式図は図3の模式図に類似している。図13の模式図と図3の模式図の相違点は、図13の模式図においては、第3の欠陥d13が第1の被検査領域Aの座標c8に存在することである。
演算部143は、第1の被検査領域Aの検査において第1の欠陥d1~d3がそれぞれマスク起因の欠陥であるか或いはプロセス起因の欠陥であるかを判定した結果を用いて、マスク起因の欠陥であるか或いはプロセス起因の欠陥であるかを判定する基準である第1の基準を第3の基準に変更する。第1の基準は、検出された欠陥と確認用の検査領域のパターンを比較して検出された欠陥がマスク起因の欠陥であるか或いはプロセス起因の欠陥であるかを判定する基準である。第1の基準を用いた判定では、第1の被検査領域Aの欠陥情報、確認用の検査結果及び第1の基準が必要である。判断基準として、判定基準(第1の基準)に第1の基準を用いた判定結果を考慮した判定基準(第3の基準)を用いることで、例えば、第1の基準で第1の欠陥d1のパターン形状からプロセス由来と判定した場合、この結果を考慮して判定基準を第3の基準に変更することで、同じパターンの欠陥が見付かった場合は、プロセス由来の判定であると高速に判定することが出来る。第1の被検査領域Aにおいて、第1の欠陥d1~d3以外に検出された第3の欠陥d13の欠陥種類を確認用の領域の検査を行なわずに判定することが出来る。
演算部143における演算が終了、即ち、判定基準を変更するために必要な欠陥の種類の判定を必要な回数行い、かつ、この結果を学習する計算が終了すると、判定基準が第1の基準から第3の基準に変更される。そして、判定基準を変更するために検査した検査領域の検査中に、新たな検査基準である第3の基準で欠陥の種類を判定する。第3の基準で欠陥の種類を判定する欠陥は、確認用の検査を行なわずに欠陥種類の判定がなされるため、第1の基準によって判定された欠陥よりも高速に検査を行なうことが出来る。第2の実施形態では、第1の被検査領域Aの検査後に新たな判定基準で検査を行なって検査時間を短縮していたが、第4の実施形態では、検査中リアルタイムに逐次判定基準を変更することで、より検査時間が短縮される。なお、第3の基準で欠陥の種類の判定が難しい欠陥が一部検出された場合は、走査方向に隣接する第2の被検査領域B1、B2の第3の欠陥d13の座標に対応する座標のみの画像を取得することで、高精度な検査をすることができる。
次に、第4の実施形態の検査装置100の検査方法を説明することにより、第4の実施形態についてより詳細に説明する。図14に第4の実施形態の検査方法のフローチャートを示す。第4の実施形態における検査方法は、第1の検査工程(S101)、第1の欠陥検出工程(S102)、第1の欠陥確認工程(S103)、第1の欠陥種類判定工程(S104)、第2の演算工程(S131)、第3の検査工程(S132)、第3の欠陥検出工程(S133)及び第4の欠陥種類判定工程(S134)を含む。第2の実施形態においては、1つの検査領域の検査が終わった後に第1の演算工程(S111)によって得られた第2の基準で別の検査領域を検査していたが、第4の実施形態では、1つの検査領域を検査する際に、検査中リアルタイムに逐次検査基準を変更(改善)することが出来る。この逐次変更するタイミングとしては、欠陥毎でも良いし、複数箇所毎でも良いし、走査毎等でも良い。
第4の実施形態では、例えば第9の走査S9が終わると演算部143において、第1の走査S1から第8の走査S8までの検査結果の演算が終了し、改善された判定基準である新たな第3の基準が得られる。そして、第10の走査S10中に第3の欠陥が見付かった場合、第3の欠陥種類判定工程(S122)ではこの新たな第3の基準で第3の欠陥の判定を行なう。このように第10の走査S10中(検査中)に第3の欠陥が見つかった場合でも、確認用に第2の被検査領域B1、B2を検査せずに第3の欠陥種類判定工程(S122)では第3の欠陥の種類を判定する。以下、本方法について工程毎に説明する。
第1の検査工程(S101)、第1の欠陥検出工程(S102)、第1の欠陥確認工程(S103)及び第1の欠陥種類判定工程(S104)そのものは、第2の実施形態と同様であるが、第1の欠陥検出工程(S102)で第1の欠陥が検出されなかったとき、最終走査であるか否かを判定するのに代え、演算部143における第2の演算工程(S131)が終了しているか否かを判断する点が異なる。
第1の欠陥検出工程(S102)で第1の欠陥が検出されなかったとき、第2の演算工程(S131)が終了しているか確認を行なう。第2の演算工程(131)の処理の実行中は、演算が終了していないため、演算が終了しているか否かの判定は「NO」となる。第1の欠陥種類判定工程(S104)の次の処理で第2の演算工程(S131)が終了しているかどうか判定を行なうのは、直前に欠陥種類を判定した欠陥よりも過去に検出された欠陥を学習する演算が終わっているか否かを判定する。また、第1の欠陥検出工程(S102)において欠陥が無いとき、この次の処理で第2の演算工程(S131)が終了しているかどうか判定を行なうのは、過去に検出された欠陥を学習する演算が終わっているか否かを判定する。
第2の演算工程(S131)が終了している場合は、第3の基準で判定するために第3の検査工程(S132)による検査を行なう。第2の演算工程(S131)が終了していない場合は、次の走査位置へ折り返して同様に第1の検査工程(S101)による検査を行なう。第3の基準は第1の基準よりも欠陥種類の判定の精度が向上しているため、第1の基準で判定する場合よりも第3の基準で判定することで、より高速に欠陥の種類の判定を行なうことができる。第3の基準の判定制度を高めるために、多くの欠陥のパターンを学習することが好ましい。
第1の欠陥検出工程(S102)で第1の欠陥が検出されて、第1の欠陥種類判定工程(S104)で第1の欠陥d1~d3の種類が判定された後、第2の演算工程(S131)が終了しているか確認を行なう。第2の演算工程(S131)が終了している場合は、第3の基準で判定するために第3の検査工程(S132)による検査を行なう。第2の演算工程(S131)が終了していない場合は、次の走査位置へ折り返して同様に第1の検査工程(S101)による検査を行なう。
<第2の演算工程(S131)>
第2の演算工程(S131)は、第1の被検査領域Aの第1の欠陥d1~d3がマスク起因の欠陥であるか或いはプロセス起因の欠陥であるかを判定した結果を用いて演算し、欠陥の種類を判定する基準である第1の基準を第3の基準に変更する工程である。第1の演算工程(S111)と第2の演算工程(S131)との違いは、第2の演算工程(S131)は、演算が終了しているかどうかが参照され、もし、演算が終了していれば検査中にリアルタイムで判定基準は反映され、新たな第3の基準となることである。図13の模式図に示すように検査がなされる場合、第2の演算工程は、第9の走査S9で完了する。第2の演算工程(S131)によって、欠陥の特徴から欠陥の種類の判定ができるようになる。
<第3の検査工程(S132)>
第3の検査工程(S132)は、第1の検査工程(S101)と同様に電子ビームによって第1の被検査領域Aを検査対象として、第1の検査画像Cを得る工程である。
<第3の検出工程>
第3の欠陥検出工程(S133)は、第1の欠陥検出工程(S101)と同様に参照画像と第1検査画像Cを比較して第3の欠陥を検出する工程である。本工程は、欠陥が検出されるか否かにかかわらず最終走査まで行なわれる。図13では、第10の走査S10で、座標c8に第3の欠陥d13が検出される。
<第3の欠陥種類判定工程(S134)>
第3の欠陥種類判定工程(S134)は、第3の欠陥検出工程(S133)で検出された第3の欠陥d13の種類を第3の基準で判定する工程である。第3の欠陥検出工程(S133)の後に欠陥確認工程を行なわずに第3の欠陥d13の欠陥の種類を第3の基準で判定する。第2の演算工程(S131)が第1の被検査領域Aの検査中にリアルタイムで行なわれるため、第1の被検査領域Aの検査中に演算結果を利用した欠陥の種類の判定を行なうことが出来る。演算終了後に欠陥が検出されると、検査時間を短縮することが出来る。
図14のフローチャートでは、第2の演算工程(S131)の終了後、各走査で検査及び欠陥検出を行なった後に第3の欠陥種類判定工程(S134)を行なっている。図15には、第4の実施形態の検査方法の変形例のフローチャートを示す。図15のフローチャートに示す検査方法では、第2の演算工程(S131)の終了後に、残りの走査をすべて行なってから、残りの走査で検出されたすべての第3の欠陥d13の種類の判定を第4の欠陥種類判定工程(S134)でまとめておこなっている。また、さらなる変型例として、逐次的に第2の演算工程(S131)を行ない、1つの検査領域の検査中に複数回、検査基準を変更することも好ましい。
(第5の実施形態)
第5の実施形態の検査装置100は、第1の実施形態の変形例である。第1の実施形態の検査装置及び検査方法と第5の実施形態の検査装置及び検査方法に関して共通する内容の説明は、省略される。第4の実施形態において、画像補正部142は、判定部141において得られたマスク起因の欠陥情報を参照画像に反映させて、参照画像にマスク起因の欠陥情報を追加する。
第3の実施形態では、欠陥の種類の判定にマスク欠陥情報を利用したが、第5の実施形態では、マスク欠陥情報を参照画像作成部140で作成された参照画像に反映させる。マスク欠陥情報は、die to database検査のdatabaseから参照画像を作成する場合において、参照画像に付加される。
例えば記憶装置131に保存されている第1の被検査領域Aを描画するためのマスク自体の検査結果を参照し、マスクの欠陥情報(位置、欠陥パターン)を得る。そして、画像補正部142において、参照画像にマスクに存在するまたは存在する可能性のある欠陥を追加する。図16に欠陥情報が追加された参照画像の模式図を示す。図16の参照画像の模式図には、原画パターンから生成されたパターンpを有する参照画像Hが示されている。例えば、マスク欠陥情報は、座標c9とc10にそれぞれマスクの欠陥が存在するまたは存在する可能性のあるというものとする。このため、図16の参照画像Hには、2つのマスク欠陥d14、d15が描かれている。マスク欠陥d14、d15の座標c9、c10は、第1の被検査領域Aの第1の座標c1、c4に対応している。
マスク欠陥の情報を含む参照画像と第1の検査画像を比較することで、欠陥検出をより高速に行なうことができる。また、欠陥の種類を判定する際にも、当該判定を行なう処理系においてマスクの欠陥情報が入力されているため、検査時間の短縮化と検査の信頼性を高めることができる。
次に、第5の実施形態の検査装置100の検査方法を説明することにより、第5の実施形態についてより詳細に説明する。図17に第5の実施形態の検査方法のフローチャートを示す。第5の実施形態における検査方法は、第1の検査工程(S101)、第4の欠陥検出工程(S142)、第1の欠陥確認工程(S103)、第1の欠陥種類判定工程(S104)及び参照画像補正工程(S141)を含む。第1の検査工程(S101)、第1の欠陥確認工程(S103)及び第1の欠陥種類判定工程(S104)は第1の実施形態と共通する。
<画像補正工程(S141)>
画像補正工程(S141)は、第1の被検査対象Aを描画するマスクの欠陥情報を参照画像に追加する工程である。第4の欠陥検出工程(S142)において、パターン(欠陥ではなく元々そういうパターン)であるか或いは欠陥であるか区別可能なように参照画像に欠陥情報を付加する。マスクの欠陥情報が付加された参照画像Hは、メモリ134または記憶装置131に保存される。
<第4の欠陥検出工程(S142)>
第4の欠陥検出工程(S142)は、参照画像Hと第1の検査画像Cとを比較して第1の被検査領域Aの欠陥を検出する工程である。参照画像Hにおいて、欠陥情報とパターン情報は区別可能な形態で情報が含まれているために、第1の検査画像Cと参照画像Hとを比較することで、パターンと欠陥とを区別して比較することで、欠陥検出にかかる時間を短縮し、かつ、欠陥検出の精度を高めることができる。
上記第1の実施形態を含む形態の検査によって、1つの被検査対象に対して、好適には2又は3の被検査領域を検査することによって、被検査対象の評価を短時間に行なうことが出来る。
以上の説明において、各「~部」は、ハードウェア、ソフトウェア及びハードウェア並びにソフトウェアの組み合わせを含む。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。上記の実施形態はあくまで、例として挙げられているだけであり、本発明を限定するものではない。また、各実施形態の構成要素を適宜組み合わせてもかまわない。
実施形態では、検査装置の構成、その製造方法や、検査方法等、本発明の説明に直接必要としない部分等については記載を省略したが、必要とされる検査装置及び検査方法の構成を適宜選択して用いることができる。その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての検査装置及び検査方法は、本発明の範囲に包含される。本発明の範囲は、特許請求の範囲及びその均等物の範囲によって定義されるものである。