JP7220081B2 - 空調路接続構造 - Google Patents
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Description
第2接続管が第1接続管の外周に嵌められ、分岐チャンバーとフレキシブルダクトとが接続されている。第2接続管の先端部が第1接続管の根元部の環状突起に突き当たることによって、第1、第2接続管どうしが嵌込方向へ移動規制されている。かつ係止部と板バネ部材が突き当たることによって、第1、第2接続管どうしが引抜方向へ移動規制されている。
本発明は、かかる事情に鑑み、フレキシブルダクトや分岐チャンバー等の空調路部材どうしを簡単に着脱可能な空調路接続構造を提供することを目的とする。
前記第1空調路部材に設けられた第1接続管と、
前記第2空調路部材に設けられ、かつ前記第1接続管の外周に嵌められるとともに前記第1接続管に対して嵌込方向及び引抜方向へ移動規制される第2接続管と、
前記第1、第2接続管のうち一方の第1管壁における、前記第1、第2接続管の他方の第2管壁と対向する周面の全周にわたって凹設された環状係止溝と、
前記周面における前記環状係止溝から前記第1管壁の先端縁まで凹設された案内溝と
前記第2管壁から径方向へ突出されて前記環状係止溝に収容された係止突起と、
を備え、前記案内溝と前記係止突起とが周方向にずれているとき、前記係止突起が前記環状係止溝の内壁に係止されることによって前記第2接続管が前記引抜方向へ移動規制され、前記案内溝と前記係止突起とが周方向に一致するとき、前記係止突起が前記案内溝を通過可能であることを特徴とする。
第1接続管及び第2接続管どうしの接続を解除するときは、第2接続管を第1接続管に対して回転させて、係止突起と案内溝を周方向に一致させる。続いて、第2接続管を第1接続管に対して引き抜き方向へ移動させる。これによって、係止突起が案内溝を通り抜け、第2接続管が第1接続管から外れる。
前記第1管壁の周方向に離れた複数箇所にそれぞれ前記案内溝が設けられていることが好ましい。
複数の係止突起がそれぞれ環状係止溝の内壁に係止されることによって、第1接続管及び第2接続管どうしを安定的にかつ確実に引抜方向又は嵌込方向へ移動規制できる。
第1接続管及び第2接続管どうしの接続を解除するときは、複数の係止突起をそれぞれ対応する案内溝と位置合わせすることによって、第2接続管を第1接続管から引き抜くことができる。
これによって、係止突起が第2管壁内に引っ込むように弾性変形させながら、第2接続管を第1接続管に嵌め込んだり第1接続管から引き抜いたりできる。
これによって、第2接続管を外すために第1接続管に対して回すと、係止突起が検知突起部に引っ掛かることによって、係止突起が案内溝との連通部に位置されたことを検知できる。
<第1実施形態>
図1に示すように、オフィスビル等の建物には、空調設備1が設けられている。空調設備1は、幹ダクト2と、分岐チャンバー3と、複数の分岐ダクト4,4…を備えている。分岐チャンバー3は、グラスウール等の断熱材を主要部材として構成され、上下両面(図1において紙面手前側及び紙面奥側の面)が閉塞された円筒形状になっている。なお、分岐チャンバー3の形状は、円筒形状に限られず、直方体形状や立方体形状などであってもよい。
以下、下流側の空調路接続構造1bについて詳述する。上流側の空調路接続構造1aについては、図において、下流側の空調路接続構造1bと同様の構成に同一符号を付して説明を省略する。また、特に断らない限り、空調路接続構造1bにおける分岐チャンバー3と分岐ダクト4とは接続状態にあるものとする。
なお、環状係止溝11の断面は、三角形状に限らず、半円形状などであってもよい。
拡開端部25は、嵌込規制係止部を構成している。
断熱部材18は、嵌込規制係止部と係止されて第2接続管20を嵌込方向側へ移動規制する嵌込規制部を構成している。
第2接続管20の端部25は、拡開されることなく、ストレートになっていてもよい。
引き抜き規制状態の係止突起32と案内溝13は、互いに第1、第2接続管10,20の周方向にずれている。
以下、長辺側の縁32aを「軸方向傾斜縁32a」と称し、短辺側の縁32bを「周方向傾斜縁32b」と称す。これら2つの傾斜縁32a,32bどうしが交わる角部32dにおいて、係止突起32の径方向内側への突出高さが最大になっている。
図7(b)に示すように、第2接続管20の引抜規制係止部配置部分における軸線と直交する接線方向(図7(b)の左右方向)に対する周方向傾斜縁32bの傾斜角度θ32bは、θ32b=5°~50°程度が好ましい。
第2接続管20は、第1接続管10の周りに角度調節(回転)可能である。かつ、環状係止溝11内の係止突起32は、環状係止溝11の周方向に移動可能である。
図4に示すように、分岐ダクト4を分岐チャンバー3に接続する際は、分岐ダクト4の軸線を第1接続管10の軸線と一致させる。案内溝13と係止突起32を位置合わせする必要は無い。その状態で、分岐ダクト4を分岐チャンバー3へ向けて真っ直ぐ移動させ、第2接続管20を第1接続管10の外周に嵌めていく。すると、図8に示すように、第1接続管10の先端部(図8において右端部)が、係止突起32の軸方向傾斜縁32aに当たることで、係止突起32が径方向外側へ向けて弾性変形される。軸方向傾斜縁32aが斜めになっているために、係止突起32をスムーズに弾性変形させることができる。これによって、係止突起32が、第1接続管10の先端部の外周側に引っ込み、第1接続管10の先端部上を通過することができる。
分岐ダクト4を分岐チャンバー3に接続する他の方法として、分岐ダクト4の軸線を第1接続管10の軸線と一致させるとともに、案内溝13と係止突起32を周方向に位置合わせする。そして、分岐ダクト4を分岐チャンバー3へ向けて移動させることによって、係止突起32を案内溝13に挿し込む(図10参照)。係止突起32が案内溝13を通って案内溝13と環状係止溝11との連通部15に達したら、分岐ダクト4を回して、係止突起32を案内溝13からずらす。これによって、係止突起32が環状係止溝11に係止される。
しかも、第2接続管20が嵌込方向側へも引抜方向側へも移動規制されることで、分岐ダクト4と分岐チャンバー3との接続状態を安定化できる。
第2接続管20の端部25が、嵌込規制係止部としての機能を担うことで、第2接続管20の構造を簡易化できる。ひいては、空調路接続構造1bを簡易化できる。
分岐ダクト4は、次のようにして分岐チャンバー3から分離できる。
分岐ダクト4及び第2接続管20を第1接続管10に対して回転させて、環状係止溝11内の係止突起32を連通部15ひいては案内溝13に位置合わせする。図9の矢印線aに示すように、このときの分岐ダクト4及び第2接続管20の回転方向は、好ましくは係止突起32の一方の長辺側縁32aから他方の長辺側縁32fへ向かう方向(図9において時計回り(周方向の一側))である。そうすることで、角部32dが環状係止溝11の内壁に突っ掛かるのを防止できる。
更に、分岐ダクト4及び第2接続管20を、引抜方向側へ引く。同時に、案内溝13の傾斜に合わせて、分岐ダクト4及び第2接続管20を分岐ダクト4の基端側から見て時計回り(周方向の一側、図9の矢印線aの方向)に回す。
これによって、係止突起32が案内溝13を通り抜けて第1接続管10から外れる。このようにして、分岐ダクト4及び第2接続管20を第1接続管10から簡単に分離できる。環状係止溝11内の係止突起32を案内溝13と位置合わせするときの回転方向aと、係止突起32を案内溝13に沿って引き抜くときの回転方向aを一致させることによって、分離操作をスムーズに行うことができる。
空調路接続構造1bによれば、第1接続管10と第2接続管20を接続・分離可能とすることによって、接続操作のやり直しや、分解撤去作業などを簡単に行なうことができる。
<第2実施形態>
図11~図13は、本発明の第2実施形態を示したものである。図11及び図12に示すように、第2実施形態の第1接続管10には1又は複数(ここでは3つ)の検知突起部14が形成されている。検知突起部14は、環状係止溝11の溝底部の周方向における連通部15の直近かつ側方に配置されている。図12に示すように、3つの検知突起部14が第1接続管10の周方向に120°間隔で配置されている。これら検知突起部14は、連通部15と一対一に対応している。
やがて、係止突起32が案内溝13を通り抜けて第1接続管10から外れる。これによって、分岐ダクト4及び第2接続管20が第1接続管10から分離される。
図14及び図15は、本発明の第3実施形態を示したものである。第3実施形態は前記第2実施形態の変形態様に係り、図14に示すように、案内溝13がクランク状に屈曲されている。詳しくは、案内溝13は、連通側軸方向溝13aと、中間周方向溝13bと、先端側軸方向溝13cとを有している。
続いて、第2接続管20を第1接続管10に対して図14の矢印線dの方向へ相対回転させる。これによって、係止突起32が、中間周方向溝13bに案内されて先端側軸方向溝13cとの交差部まで相対移動され、該交差部の周方向側壁部13fに突き当たる。これによって、誤操作や不測の外力によって分岐ダクト4が抜けるのを一層防止できる。
その後、第2接続管20を、図14の矢印線eに沿って引抜方向側へ引く。これによって、係止突起32が先端側軸方向溝13cの先端側へ案内される。このとき、係止突起32は、先端側軸方向溝13cの溝底の傾斜によって径方向外側へ弾性変形させられる。このため、引き抜き抵抗が増大され、誤操作や不測の外力によって分岐ダクト4が外れるのを一層確実に防止できる。
やがて、係止突起32が先端側軸方向溝13cを通り抜けて第1接続管10から外れる。これによって、分岐ダクト4及び第2接続管20が第1接続管10から分離される。
図16~図18は、本発明の第4実施形態を示したものである。第4実施形態は、前記第2、第3実施形態の変形態様に係る。図16及び図17に示すように、第4実施形態の検知突起部14は、第1接続管10の外周面の高さまで突出されている。環状係止溝11が検知突起部14によって周方向に分断されている。図18に示すように、検知突起部14の両側面14bは、検知突起部14の突出端面14aへ向かうにしたがって互いに接近するように傾斜されている。図16に示すように、検知突起部14は、第1接続管10の軸方向に延びており、突出端面14aの両端部が、第1接続管10における環状係止溝11を挟んで両側の外周面と面一に連なっている。
例えば、環状係止溝および案内溝が、第2接続管20の内周面から径方向外側へ凹むように形成され、かつ係止突起が第1接続管10から径方向外側へ突出するように設けられていてもよい。この場合、外側の第2接続管20が「一方の第1管壁」を構成し、内側の第1接続管10が「他方の第2管壁」を構成する。
係止突起は、必ずしも板バネ状である必要はない。
案内溝13の数は、3つに限らず、1つだけでもよく、2つでもよく、4つ以上でもよい。
案内溝13の溝幅が、環状係止溝11の溝幅と同程度であってもよい。案内溝13の溝幅が、環状係止溝11の溝幅より大きくてもよい。
第1接続管10に、断熱部材18とは別途に嵌込規制部を設けてもよい。嵌込規制部が、引抜規制部よりも引抜方向側に配置されていてもよい。
第2接続管20に、拡開端部25とは別途に嵌込規制係止部を設けてもよい。嵌込規制係止部が、引抜規制係止部よりも引抜方向側に配置されていてもよい。
1a,1b 空調路接続構造
2 幹ダクト(第2空調路部材)
3 分岐チャンバー(第1空調路部材)
4 分岐ダクト(第2空調路部材)
10 第1接続管(第1管壁)
11 環状係止溝
13 案内溝
14 検知突起部
15 連通部
20 第2接続管(第2管壁)
30 引抜規制係止部材
32 係止突起
L10 管軸
θ13 傾斜角度
Claims (5)
- 第1空調路部材及び第2空調路部材どうしを接続する空調路接続構造であって、
前記第1空調路部材に設けられた第1接続管と、
前記第2空調路部材に設けられ、かつ前記第1接続管の外周に嵌められるとともに前記第1接続管に対して嵌込方向及び引抜方向へ移動規制される第2接続管と、
前記第1、第2接続管のうち一方の第1管壁における、前記第1、第2接続管の他方の第2管壁と対向する周面の全周にわたって凹設された環状係止溝と、
前記周面における前記環状係止溝から前記第1管壁の先端縁まで凹設された案内溝と
前記第2管壁から径方向の前記第1管壁と対向する側へ突出されて前記環状係止溝に収容された係止突起と、
を備え、前記案内溝と前記係止突起とが周方向にずれているとき、前記係止突起が前記環状係止溝の内壁に係止されることによって前記第2接続管が前記引抜方向へ移動規制され、前記案内溝と前記係止突起とが周方向に一致するとき、前記係止突起が前記案内溝を通過可能であり、
前記案内溝が、前記第1管壁の管軸に対して前記先端縁へ向かって前記周方向の一側へ傾斜され、
前記係止突起は、前記対向する側へ突出されるにしたがって前記周方向の前記一側とは逆側及び前記環状係止溝から前記先端縁へ向かう方向へ傾斜された三角形の板バネ状であることを特徴とする空調路接続構造。 - 第1空調路部材及び第2空調路部材どうしを接続する空調路接続構造であって、
前記第1空調路部材に設けられた第1接続管と、
前記第2空調路部材に設けられ、かつ前記第1接続管の外周に嵌められるとともに前記第1接続管に対して嵌込方向及び引抜方向へ移動規制される第2接続管と、
前記第1、第2接続管のうち一方の第1管壁における、前記第1、第2接続管の他方の第2管壁と対向する周面の全周にわたって凹設された環状係止溝と、
前記周面における前記環状係止溝から前記第1管壁の先端縁まで凹設された案内溝と
前記第2管壁から径方向へ突出されて前記環状係止溝に収容された係止突起と、
を備え、前記案内溝と前記係止突起とが周方向にずれているとき、前記係止突起が前記環状係止溝の内壁に係止されることによって前記第2接続管が前記引抜方向へ移動規制され、前記案内溝と前記係止突起とが周方向に一致するとき、前記係止突起が前記案内溝を通過可能であり、
前記案内溝の溝底が、前記第1管壁の管軸に沿って前記環状係止溝から前記先端縁へ向かうにしたがって径方向の前記第2管壁と対向する側へ傾斜されて浅くなっていることを特徴とする空調路接続構造。 - 前記第2管壁の周方向に離れた複数箇所にそれぞれ前記係止突起が設けられ、
前記第1管壁の周方向に離れた複数箇所にそれぞれ前記案内溝が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の空調路接続構造。 - 前記係止突起が、前記第2管壁から出没されるように径方向に弾性変形可能であることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の空調路接続構造。
- 前記環状係止溝の周方向における前記案内溝との連通部の直近かつ側方に、検知突起部が形成されていることを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の空調路接続構造。
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