JP7218528B2 - 液体消費装置 - Google Patents

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本発明は、貯留室及び大気室を有するタンクを備えた液体消費装置に関する。
従来、インクを吐出するヘッドと、インクを貯留するタンクと、を備えたインクジェットプリンタがある。ヘッドからインクが吐出されると、タンクからヘッドへインクが供給される。タンクは大気開放されており、ヘッドへ供給されたインクと同量の気体がタンク内へ流入する。
また、上記タンクにおいて、インクを貯留する貯留室の下方に大気室が位置する構成がある(特許文献1参照)。貯留室と大気室とは連通されており、更に、大気室はタンクの外部と連通されている。貯留室から大気室へとインクが進入したとき、そのインクの液面が、ヘッドの吐出口形成面より下方に位置することによって、そのインクの液面とヘッドの吐出口形成面との間に水頭差が生じ、ヘッド内においてインクが存在する空間が負圧状態となる。
貯留室にインクが注入されるときには、貯留室の注入口が開放されていなければならないが、この注入口を開放するためには、この注入口を覆っているカバーが開かれなければならない。使用者が、そのカバーを開く操作に連動して、貯留室からヘッドへの流路に設けられた液体バルブ、及び大気室からタンクの外部への流路に設けられた気体バルブがそれぞれ閉じられる。
特開2017-81086号公報
例えば、輸送などのために装置が横転されると、貯留室のインクが大気室を通じて外部へ漏れ出すおそれがある。これに対して、大気室を複数の分室に区画することによって、大気室から外部へのインク漏れの程度を軽減することが考えられる。しかしながら、例えば、大気室を水平方向に並ぶ複数の分室に区画すると、各分室に貯留されたインクが減る毎に、分室内でインクの液面が上下動する。このようなインクの液面の上下動が大気室において繰り返されることによって、ヘッド内の負圧の状態も変動を繰り返すという問題がある。
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、大気室において液面の上下動の繰り返しを軽減して、ヘッド内の負圧の変動の繰り返しを低減する手段を提供することを目的とする。
(1) 本発明に係る液体消費装置は、液体を消費する液体消費部と、液体を注入するための注入口、第1開口、及び第2開口を備える貯留室を有する第1タンクと、上記注入口と嵌合して上記注入口を封止可能なキャップと、使用姿勢において少なくとも一部が上記貯留室より下方に位置しており、少なくとも第3開口及び第4開口を備える大気室を有する第2タンクと、上記液体消費部と上記第1開口とを、液体が流通可能に接続する液体流路と、上記第3開口と上記第2タンクの外部とを、気体が流通可能に接続する気体流路と、上記第2開口と上記第4開口とを、液体が流通可能に接続する連通流路と、を備える。上記大気室における上記貯留室より下方に位置する空間は、使用姿勢における水平方向に延びる隔壁により上下方向に連続する一の経路として区画されており、上記第3開口は上記隔壁の上方に位置し、上記第4開口は上記隔壁の下方に位置する。
大気室が隔壁により上下方向に連続する一の経路として区画されているので、装置が横転されたりしたときに、大気室から外部へ液体が漏れ出しにくい。また、隔壁により区画される経路が上下方向に並んでいるので、経路に貯留されている液体が連通流路を通じて貯留室へ流出するときに、大気室における液面の変動が上下方向に繰り返されることがない。これにより、ヘッド内における負圧の変動が繰り返されることが抑制される。
(2) 好ましくは、上記一の経路は、上下方向と直交する水平方向において複数の分室に区画されており、上記各分室は、水平方向に隣り合う分室と液体が流通可能に連通されている。
一の経路が複数の分室に区画されているので、装置が横転されたりしたときに、大気室から外部へ液体が漏れ出しにくい。
(3) 好ましくは、上記第2開口は上記貯留室の底面に位置しており、且つ上記第4開口は上記一の経路の最も下方の領域に位置する。
(4) 好ましくは、上記使用姿勢において、上記大気室の底面は、上記液体消費部の吐出口形成面より下方に位置する。
(5) 好ましくは、上記第1タンクと上記第2タンクとは一体に形成されており、上記貯留室及び上記大気室を区画する筐体を有する。
本発明によれば、大気室において液面の上下動が繰り返されることが軽減される。
図1は、複合機10の外観斜視図であって、(A)はカバー70が閉位置にある状態、(B)はカバー70が開位置にある状態を示す。 図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、キャリッジ23とプラテン42とガイドレール43、44とインクタンク100との配置を示す平面図である。 図4は、インクタンク100の斜視図である。 図5は、インクタンク100の内部構造を示す断面図である。 図6は、バッファ室120にインクが進入した状態を示す断面図である。 図7は、バッファ室120にインクが進入した状態において、前壁120が上方を向き姿勢となった断面図である。 図8は、変形例におけるバッファ室120の内部構造を示す拡大断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、矢印の起点から終点に向かう進みが向きと表現され、矢印の起点と終点とを結ぶ線上の往来が方向と表現される。換言すれば、向きは方向の一成分である。さらに、複合機10及び複合機10に据え付けられたインクタンク100が使用可能な姿勢、すなわち複合機10が水平な載置面に設置された姿勢(図1、図2参照、「使用姿勢」と表記することがある。)を基準として上下方向7が定義され、複合機10の開口13(図1参照)が設けられている面を前面として前後方向8が定義され、複合機10を前面から見て左右方向9が定義される。上下方向7、前後方向8、及び左右方向9は、互いに直交する。本実施形態では、使用姿勢において、上下方向7が鉛直方向に相当し、前後方向8及び左右方向9が水平方向に相当する。
[複合機10の全体構成]
図1に示されるように、複合機10(液体消費装置の一例)は、概ね直方体形状である。複合機10は、インクジェット記録方式で用紙12(図2参照)等のシートに画像を記録するプリンタ部11を下部に有している。プリンタ部11は、前壁14Aに開口13が形成された筐体14を有している。
図2に示されるように、筐体14の内部には、給送部15と、給送トレイ20と、排出トレイ21と、搬送ローラ部54と、記録部24と、排出ローラ部55と、プラテン42と、インクタンク100と、が配置されている。複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。
[給送トレイ20、排出トレイ21]
図1に示されるように、給送トレイ20は、開口13を通じて前後方向8に沿って複合機10に対して挿入及び脱抜される。開口13は、複合機10の前面で且つ左右方向9の概ね中央部に位置する。図2に示されるように、給送トレイ20は、積層された複数の用紙12を支持可能である。図1及び図2に示されるように、排出トレイ21は、給送トレイ20の上方に配置されている。排出トレイ21は、排出ローラ部55によって記録部24とプラテン42との間から排出された用紙12を支持する。
[給送部15]
給送部15は、給送トレイ20に支持された用紙12を搬送経路65へ給送する。図2に示されるように、給送部15は、給送ローラ25と、給送アーム26と、軸27とを備える。給送ローラ25は、給送アーム26の先端に回転可能に支持されている。給送ローラ25は、給送用モータ(不図示)によって駆動される。給送アーム26は、プリンタ部11のフレーム(不図示)に支持された軸27に回動可能に支持されている。給送アーム26は、自重或いはバネ等による弾性力によって給送トレイ20に向かって回動付勢されている。
[搬送経路65]
図2に示されるように、搬送経路65は、その一部がプリンタ部11の内部において、所定間隔で対向する外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19によって形成される空間を指す。搬送経路65は、給送トレイ20の後端部から後方へ延び、プリンタ部11の後部において上方に延びつつ前方にUターンし、記録部24とプラテン42との間の空間を経て排出トレイ21に至る経路である。搬送ローラ部54及び排出ローラ部55の間における搬送経路65は、図3に示されるように、左右方向9における複合機10の概ね中央部に設けられており、且つ前後方向8に延びている。搬送経路65内における用紙12の搬送向き29は、図2において一点鎖線の矢印で示されている。
[搬送ローラ部54]
図2に示されるように、搬送ローラ部54は、搬送経路65に配置されている。搬送ローラ部54は、互いに対向する搬送ローラ60及びピンチローラ61を有する。搬送ローラ60は、搬送用モータ(不図示)によって駆動される。ピンチローラ61は、搬送ローラ60の回転に伴って連れ回る。用紙12は、搬送用モータに駆動されて回転する搬送ローラ60及びピンチローラ61に挟持されて、搬送向き29に搬送される。
[排出ローラ部55]
図2に示されるように、排出ローラ部55は、搬送経路65における搬送ローラ部54より搬送向き29の下流に配置されている。排出ローラ部55は、互いに対向する排出ローラ62及び拍車63を有する。排出ローラ62は、搬送用モータ(不図示)によって駆動される。拍車63は、排出ローラ62の回転に伴って連れ回る。用紙12は、搬送用モータに駆動されて回転する排出ローラ62及び拍車63に挟持されて、搬送向き29に搬送される。
[記録部24]
図2に示されるように、記録部24は、搬送経路65における搬送ローラ部54及び排出ローラ部55の間に配置されている。記録部24は、搬送経路65を挟んでプラテン42と上下方向7に対向配置されている。記録部24は、キャリッジ23と、記録ヘッド39とを備えている。
図3に示されるように、キャリッジ23は、前後方向8に離間する位置において各々が左右方向9に延設されたガイドレール43、44に支持されている。ガイドレール43、44は、プリンタ部11のフレームに支持されている。キャリッジ23は、ガイドレール44に設けられた公知のベルト機構に連結されている。ベルト機構は、キャリッジ駆動用モータ(不図示)によって駆動される。ベルト機構に連結されたキャリッジ23は、キャリッジモータの駆動によって左右方向9に沿って往復移動する。キャリッジ23の移動範囲は、図3の一点鎖線で示されるように、搬送経路65より右方及び左方にまで及ぶ。
キャリッジ23からは、インクチューブ32とフレキシブルフラットケーブル33とが延出されている。
インクチューブ32は、インクタンク100及び記録ヘッド39を接続するものである。インクチューブ32は、4つのインクタンク100B、100Y、100C、100M(これらを総称して、「インクタンク100」と表示することがある。)に貯留されたインク(液体の一例)を記録ヘッド39に供給する。インクタンク100は、タンクの一例である。詳細には、各色(ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー)のインクが流通する4本のインクチューブ32B、32Y、32C、32M(これらを総称して、「インクチューブ32」と表記することがある。)が、それぞれインクタンク100B、100Y、100C、100Mから延出され、これらが束ねられた状態でキャリッジ23と接続されている。
フレキシブルフラットケーブル33は、複合機10の動作を制御するコントローラ(不図示)が実装された制御基板及び記録ヘッド39を電気的に接続するものである。フレキシブルフラットケーブル33は、コントローラから出力される制御信号を記録ヘッド39に伝達する。
図2に示されるように、キャリッジ23は、記録ヘッド39(液体消費部の一例)を搭載している。記録ヘッド39の下面であるノズル形成面41(吐出口形成面の一例)には、複数のノズル40が配置されている。複数のノズル40の先端は、記録ヘッド39の下面から露出している。記録ヘッド39は、ノズル40からインクを微小なインク滴として吐出する。キャリッジ23が移動する過程において、プラテン42に支持されている用紙12に向けて記録ヘッド39がインク滴を吐出する。これにより、用紙12に画像が記録される。また、これにより、インクタンク100B、100Y、100C、100Mに貯留されたインクが消費される。
[プラテン42]
図2及び図3に示されるように、プラテン42は、搬送経路65における搬送ローラ部54及び排出ローラ部55の間に配置されている。プラテン42は、搬送経路65を挟んで記録部24と上下方向7に対向配置されている。プラテン42は、搬送ローラ部54によって搬送される用紙12を下方から支持する。
[カバー70]
図1(B)に示されるように、筐体14の前壁14Aの右部に、開口22が形成されている。図1(A)に示されるように、カバー70が、筐体14に、開口22を覆うようにして取り付けられている。カバー70は、開口22を閉塞する閉位置(図1(A)に示される位置)と、開口22を開放する開位置(図1(B)に示される位置)との間を回動可能である。図1(A)に示されるように、カバー70が閉位置のとき、インクタンク100の管体112(図1(B)及び図4参照)は、外部から閉塞されている。図1(B)に示されるように、カバー70が開位置のとき、インクタンク100の管体112は、外部に露出されている。図1(A)に示されるように、カバー70には、開口97が形成されている。筐体14の内部のうち開口22の後方に位置する部分には、空間が拡がっている。この空間に、インクタンク100が配置される。
[インクタンク100]
図4に示されるインクタンク100は、プリンタ部11に設けられている。インクタンク100は、プリンタ部11が備える記録部24にインクを供給するものである。インクタンク100は、インクの色毎に4つのインクタンク100が設けられている。各インクタンク100には、異なる色のインクが貯留される。具体的には、ブラックインク、イエローインク、シアンインク、マゼンタインクが、各インクタンク100にそれぞれ貯留される。但し、インクタンク100の数及びインクの色は上記の例に限定されない。
各インクタンク100の構成は、容量などによって異なってもよいが、本実施形態では、代表的な一例が説明される。
図5に示されるように、インクタンク100は、概ね立方体形状の筐体101を有する。筐体101は、例えば、合成樹脂の成形品であるフレームの開口がフィルムにより閉塞されて、液密の内部空間を有する箱形状である。なお、筐体101の各壁が樹脂であるかフィルムであるかは、上記に限らない。フレームの樹脂の部分は、インク室111内のインクが筐体101の外部から視認可能な程度の透光性を有する樹脂で一体形成されている。フレームの樹脂の部分は、例えば、ポリプロピレンで形成されている。フレームの樹脂の部分は、例えば、樹脂材料の射出成形により一体成形されている。
図1に示されるように、筐体101の前壁102は、カバー70の開口97及び筐体14の開口22を介して、複合機10の外部に露出している。前壁102は、複合機10の前方から視認可能であり、ユーザはインク室111に貯留されたインクの残量を前壁102を介して複合機10の前方から確認可能である。
インクタンク100は、第1ライン146及び第2ライン147を備えている。第1ライン146及び第2ライン147は、前壁102に形成されている。
第1ライン146は、左右方向9に延びている。第1ライン146の上下方向7の位置は、使用姿勢におけるインクタンク100において、貯留が許容される最大量のインクがインク室111に貯留されたときの、当該インクの液面と同じ高さである。
第2ライン147は、左右方向9に延びている。第2ライン147は、第1ライン146よりも下方に位置している。第2ライン147の上下方向7の位置は、使用姿勢におけるインクタンク100において、上記最大量よりも少ない量のインクがインク室111に貯留されたときの、当該インクの液面と同じ高さである。本実施形態において、第2ライン147の上下方向7の位置は、使用姿勢におけるインクタンク100において、インクの補充が必要となる最小量のインクがインク室111に貯留されたときの、当該インクの液面と同じ高さである。
[インク室111]
図5に示されるように、筐体101の内部空間の上部には、インク室111(第1タンク、貯留室の一例)が位置しており、下部にはバッファ室120(第2タンク、大気室の一例)が位置している。インク室111とバッファ室120とは、筐体101によって一体に形成されている。インク室111とバッファ室120とは、筐体101の内部空間を上下に隔てる隔壁103によって別の空間として区画されている。隔壁103は、前後方向8及び左右方向9に延びている。
図4,図5に示されるように、筐体101の前壁102の上方には、傾斜壁106が形成されている。傾斜壁106には、注入口110が形成されている。注入口110は、傾斜壁106を貫通して、インク室111と筐体101の外部とを連通する。注入口110を通じてインク室111にインクが注入される。図4に示されるように、注入口110は、キャップ112が嵌合されることにより、液密に封止される。
図5に示されるように、インク室111の底面(隔壁103の上面)には、インク室111からインクが流出するための流出口115(第1開口の一例)が形成されている。筐体101には、流出口115から上方へ延びるインク流路122が形成されている。インク流路122は、筐体101の上壁104に形成されたインクポート123と流出口115とインクが流通可能に接続している。インクポート123には、インクチューブ32(図3参照)が接続される。インク室111に貯留されたインクは、流出口115及びインクチューブ32を介して記録ヘッド39に供給される。
図5に示されるように、インク室111の底面(隔壁103の上面)には、バッファ室120と接続されるための連通口114(第2開口の一例)が形成されている。連通口114は、連通流路124の一端である。連通流路124については、後述される。
[バッファ室120]
図5に示されるように、筐体101の内部空間の下部には、バッファ室120が位置している。バッファ室120は、前後方向8及び左右方向9に延びる2つの隔壁125,126により、上下方向7に3つの領域120L,120M,120Hに区画されている。
最も下方に位置する領域120Lと、その直上に位置する領域120Mとは、隔壁125により別の空間として区画されている。領域120L,120Mは、隔壁125の後方に形成された貫通孔127によってインクが流通可能に連通されている。
上下方向7の真ん中に位置する領域120Mと、最も上方に位置する領域120Hとは、隔壁126により別の空間として区画されている。領域120M,120Hは、隔壁126の前方に形成された貫通孔128によってインクが流通可能に連通されている。このようにして、3つの領域120L,120M,120Hは、前後方向8及び左右方向9に拡がっており、3つの領域120L,120M,120Hが連続することによって、インクや気体が流通可能な上下方向7に連続する一つの経路を構成している。
バッファ室120の底面(筐体14の下壁105の上面)付近、すなわち領域120Lの底面付近には、連通口116(第4開口の一例)が位置する。連通口116は、インク室111の連通口114と連通流路124により接続されている。連通流路124を通じて、インク室11とバッファ室120との間をインクが流通可能である。連通口116は、隔壁125,126の下方に位置する。
バッファ室120の上面(隔壁103の下面)付近、すなわち領域120Hの上面付近には、大気連通口113(第3開口の一例)が位置する。大気連通口113は、筐体101のサブ上壁107に形成された大気ポート108(気体流路の一例)と連通する。大気連通口113及び大気ポート108を通じて、バッファ室120と筐体101の外部とが連通されている。大気連通口113は、隔壁125,126の上方に位置する。
[バッファ室120へのインクの進入]
図5に示されるように、インク室111の第1ライン146までインクが貯留されており、バッファ室120にはインクが進入していないとする。これは、バッファ室120内は大気連通口113と大気ポート108とを介して大気に開放されているが、注入口110がキャップ112で密閉されているため、インク室111内の空気も密閉された状態である。従って、インク室111内に貯留されているインクは、バッファ室120内に進入できない。この場合、連通流路124はインクで満たされており、且つバッファ室120との連通口116もインクで塞がれている。換言すれば、連通口116の下端位置にインクの液面がある。使用姿勢において、バッファ室120の底面(下壁105の上面)は、記録ヘッド39のノズル形成面41より下方に位置する。したがって、インクで満たされた記録ヘッド39の内部空間において、連通口116の下端位置とノズル形成面41との上下方向7の差が水頭差となって、記録ヘッド39の内部空間が負圧状態に維持される。これにより、ノズル形成面41のノズル40の開口に形成されたメニスカスが維持される。
例えば気圧変動や温度変化或いはその他の諸条件の変化が生じることにより、バッファ室120の気圧がインク室111の気圧よりも低くなったり、インク室111に貯留されたインクや大気の容積が膨張したりすることがある。その結果、インク室111に貯留されたインクが、連通流路124を通じてバッファ室120に進入することがある。
例えば、図6に示されるように、バッファ室120の領域120L,120Mにインクが進入したとする。このとき、領域120Mにおけるインクの液面130とノズル形成面41との上下方向7の差が水頭差となるが、この実施形態におけるバッファ室120は、ノズル形成面41より下方に位置するので、バッファ室120にインクが進入しても、記録ヘッド39の内部空間が負圧状態に維持される。
図6に示される状態において、記録ヘッド39からインクが吐出されると、インクの吐出量だけインク室111からインク流路122を通じてインクが記録ヘッド39へ供給される。すなわち、インク室111からインク流路122を通じてインクが流出する。そうすると、インク室111の気圧が下がるので、連通流路124を通じて、バッファ室120からインク室111へインクが流れる。これにより、バッファ室120におけるインクの液面130が下降する。記録ヘッド39からのインクの吐出が繰り返されることにより、同様にして、連通流路124を通じて、バッファ室120からインク室111へインクが流れる。そして、バッファ室120におけるインクの液面130は、上下動を繰り返すことなく、徐々に下降する。
また、図7に示されるように、バッファ室120にインクが侵入している状態において、複合機10が後面が前面より下となる姿勢にされたとする。そうすると、インクタンク100も前壁102が上を向く姿勢となる。この状態おいて、バッファ室120に侵入しているインクは、隔壁126により大気連通口113へ到達することがない。すなわち、バッファ室120からインクが筐体101の外部へ漏れ出し難い。
[変形例]
図8に示されるように、バッファ室120の各領域120L,120M,120Lは、前後方向8において複数の分室120L1,120L2,120L3,120M1,120M2,120M3,120L1,120L2,120L3に区画されていてもよい。各領域120L,120M,120Lに属する分室は、前後方向8に隣り合う他の分室と、連通流路129を通じてインクが流通可能に連通されている。
上記変形例によれば、バッファ室120の各領域120L,120M,120Lが複数の分室に区画されているので、複合機10が図7に示される姿勢にされときに、バッファ室120から筐体101の外部へインクが更に漏れ出し難い。
[その他の変形例]
上記実施形態及び変形例では、バッファ室120が上下方向7に3つの領域120L,120M,120Lに区画されているが、領域の数は3つに限定されず、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。同様に各領域120L,120M,120Lにおける分室の数は、3つに限定されず、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。また、各領域120L,120M,120Lにおける分室の数は必ずしも同じでなくてもよい。
また、上記実施形態及び変形例では、バッファ室120は、インク室111より下方に位置するが、バッファ室120の全ての空間がインク室111より下方に位置しなくてもよい。つまり、バッファ室120の一部のみがインク室111より下方に位置していてもよい。この場合、インク室111より下方に位置するバッファ室120の一部が、隔壁によって上下方向7に連続する一の経路に区画される。
上記実施形態及び変形例では、1つの筐体の内部空間にインク室111及びバッファ室120が形成されているが、インク室111とバッファ室120とは別の筐体によって形成されていてもよい。この場合、インク室111を有する筐体(第1タンクの一例)と、バッファ室120を有する筐体(第2タンクの一例)とは、例えばチューブ(連通流路の一例)により接続されてインク室111とバッファ室120との間でインクが流通可能であり、バッファ室120の少なくとも一部がインク室111より下方に位置するレイアウトとされる。
また、上記実施形態及び変形例では、インクを液体の一例として説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、インクに代えて、印刷時にインクに先立って用紙に吐出される前処理液、或いは記録ヘッド39のノズル40の乾燥を防止するために記録ヘッド39のノズル40近傍に噴霧される水等が、液体の一例であってもよい。
10・・・複合機(液体消費装置)
39・・・記録ヘッド(液体消費部)
41・・・ノズル形成面(吐出口形成面)
100・・・インクタンク(タンク)
108・・・大気ポート(気体流路)
110・・・注入口
111・・・インク室(第1タンク、貯留室)
112・・・キャップ
113・・・大気連通口(第3開口)
114・・・連通口(第2開口)
115・・・流出口(第1開口)
116・・・連通口(第4開口)
120・・・バッファ室(第2タンク、大気室)
122・・・インク流路
124・・・連通流路
125,126・・・隔壁

Claims (7)

  1. 液体を消費する液体消費部と、
    液体を注入するための注入口、使用姿勢において上記注入口よりも後方に位置する第1開口、及び第2開口を備える貯留室を有する第1タンクと、
    上記注入口と嵌合して上記注入口を封止可能なキャップと、
    使用姿勢において少なくとも一部が上記貯留室より下方に位置しており、少なくとも第3開口及び第4開口を備える大気室を有する第2タンクと、
    上記液体消費部と上記第1開口とを、液体が流通可能に接続する液体流路と、
    上記第3開口と上記第2タンクの外部とを、気体が流通可能に接続する気体流路と、
    上記第2開口と上記第4開口とを、液体が流通可能に接続する連通流路と、
    上記大気室における上記貯留室より下方に位置する空間に位置しており、使用姿勢において前後方向および上下方向と交差する左右方向と上記前後方向とに延びる第1隔壁と、
    上記空間において上記第1隔壁の上方に間隔を空けて位置しており、使用姿勢において上記左右方向および上記前後方向に延びる第2隔壁と、
    上記空間において上記第1隔壁および上記第2隔壁によって区画される一の経路と、を備えており、
    上記一の経路は、上記第1隔壁の後方に形成された第1貫通孔と、上記第2隔壁の前方に形成された第2貫通孔と、によって液体が流通可能であり、
    上記第1貫通孔は、上記第1隔壁の左端から右端に亘って左右方向に沿って延びており、
    上記第2貫通孔は、上記第2隔壁の左端から右端に亘って左右方向に沿って延びており、
    上記第3開口は上記第2隔壁の上方に位置し、上記第4開口は上記第1隔壁の下方に位置する液体消費装置。
  2. 上記第1貫通孔および上記第3開口は、使用姿勢において上記第1開口よりも後方に位置する請求項1に記載の液体消費装置。
  3. 上記空間は、使用姿勢において上記第1隔壁および上記第2隔壁によって上記上下方向に沿って並ぶ3つの領域に区画されており、
    上記3つの各領域における上下方向に沿った長さが等しい請求項1又は2に記載の液体消費装置。
  4. 上記一の経路は、上下方向と直交する水平方向において複数の分室に区画されており、
    上記各分室は、水平方向に隣り合う分室と液体が流通可能に連通されている請求項1から3のいずれかに記載の液体消費装置。
  5. 上記第2開口は上記貯留室の底面に位置しており、且つ上記第4開口は上記一の経路の最も下方の領域に位置する請求項1から4のいずれかに記載の液体消費装置。
  6. 上記使用姿勢において、上記大気室の底面は、上記液体消費部の吐出口形成面より下方に位置する請求項1からのいずれかに記載の液体消費装置。
  7. 上記第1タンクと上記第2タンクとは一体に形成されており、上記貯留室及び上記大気室を区画する筐体を有する請求項1からのいずれかに記載の液体消費装置。
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