JP7218388B2 - 射出成形機の温調方法及び温調装置 - Google Patents

射出成形機の温調方法及び温調装置 Download PDF

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Description

本発明は、成形用金型等の温調対象部位の温調を行う際に用いて好適な射出成形機の温調方法及び同温調方法の実施に用いて好適な温調装置に関する。
従来、射出成形機では、射出装置に備える加熱筒の内部で樹脂材料の可塑化を行うとともに、可塑化された高温の溶融樹脂は、型締装置により型締された金型のキャビティ内に射出充填することにより成形処理を行う。このため、金型には、樹脂の温度を相対的に低下させて硬化させるウォータジャケット等の冷却手段又はヒータ等の加熱手段が付設されるとともに、この冷却手段又は加熱手段を制御して金型温度を適正な温度に維持するための温度制御手段を備えており、この種の温度制御手段としては、特許文献1に開示される射出成形機の温度制御装置、特許文献2に開示される射出成形機の金型温度調整装置、特許文献3に開示される金型温度の調整装置等が知られている。
例示する特許文献1の温度制御装置は、金型から流出する流体の温度を検出可能な加熱制御用の第二サーモスタットを設け、この第二サーモスタットと射出装置用のサーモスタットを接続するとともに、加熱冷却制御用サーモスタットを金型に流入する流体の温度を検出可能に設け、この加熱冷却制御用サーモスタットと第二サーモスタットをカスケード接続して構成したものである。また、特許文献2の金型温度調整装置は、射出充填工程のとき、型締後、金型キャビティの温度が所定の温度以上になっていることを確認して射出動作を開始し、金型キャビティの温度が所定温度に到達したことを検知確認して射出充填工程を完了させるように構成したものである。さらに、特許文献3の金型温度の調整装置は、金型の加熱時に、加熱の温度が所定の温度値まで上昇した時点で金型の加熱を停止し、金型の冷却時に、金型の温度が所定の温度値まで下降した時点で金型の冷却を金型温度制御手段を設けて構成したものである。
特開平6-55602号公報 特開2006-110905号公報 特開2010-36588号公報
しかし、上述した従来における金型に対する温度制御手段は、次のような解決すべき課題も存在した。
即ち、最近の生産現場では、いわゆるジャストインタイム方式により多品種小ロット生産が行われる傾向があるため、射出成形機を用いた生産現場では、頻繁に金型を交換する必要がある。また、耐熱性を有する樹脂の場合、成形時の樹脂温度(加熱筒温度)は、通常の樹脂温度よりも高い、350〔℃〕程度の高温に設定されるとともに、金型は、通常、200〔℃〕程度の加熱状態にして相対的な冷却処理が行われる。
このため、交換した新たな金型を用いて生産する場合、金型を200〔℃〕程度まで昇温する必要があり、金型交換時におけるこの昇温時間は、通常、30分から1時間程度を要する。したがって、この昇温時間を短縮し、全体の段取時間(立上時間)を短くすることは、生産性(生産効率)を高める上で無視できない重要な課題となる。
一方、この課題を解決するため、通常、金型に付設する棒ヒータ等のヒータの選定において、生産時の熱不足の発生を回避し、かつ段取時間をできるだけ短くする観点から、電力容量のより大きいヒータを選定するのが実情であるが、反面、成形時の温度制御において、いわゆるハンチング現象が発生しやすくなる。この結果、温度制御が不安定となり、成形品の品質及び均質性に悪影響を及ぼす問題を生じるとともに、省エネルギ性の観点からもマイナス要因になるなど、更なる改善すべき課題も存在した。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した射出成形機の温調方法及び装置の提供を目的とするものである。
本発明に係る射出成形機Mの温調方法は、上述した課題を解決するため、温度調節を行う温調対象部位に加熱手段又は冷却手段を付設して加熱又は冷却するとともに、温調対象部位の温度が予め設定した目標温度Ttになるように加熱手段又は冷却手段を制御するに際し、予め、成形時に設定する目標温度Ttになるように温調する成形時温調能力Pmよりも大きい立上時温調能力Ppを有する加熱手段(又は冷却手段)2を温調対象部位に付設するとともに、目標温度Ttの手前となる所定の切換温度Tcを設定し、温調対象部位の温調開始時tsから立上時温調能力Ppにより温度制御を行い、切換温度Tcに達したなら成形時温調能力Pmに切換え、成形時温調能力Pmにより目標温度Ttになるように温度制御を行うとともに、さらに、切換温度Tcに達した時点tcから予め設定した監視時間ΔTwが経過しても目標温度Ttに達しないときは、電力過少に係わる異常検出処理Fa3を行うこと,又は,各温調能力Pp,Pmを、加熱手段(又は冷却手段)2に供給する供給電力(Pp,Pm)により設定するとともに、立上時温調能力Ppから成形時温調能力Pmへの切換を、供給電力を分配する電力分配処理Fsにより行うこと,の構成要素を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る射出成形機Mの温調装置1は、上述した課題を解決するため、温度調節を行う温調対象部位に付設して加熱又は冷却する加熱手段又は冷却手段を備えるとともに、温調対象部位の温度が予め設定した目標温度Ttになるように加熱手段又は冷却手段を制御する温度制御手段を備える温調装置を構成するに際し、成形時に設定する目標温度Ttになるように温調する成形時温調能力Pmよりも大きい立上時温調能力Ppを有する加熱手段(又は冷却手段)2と、目標温度Ttの手前となる所定の切換温度Tcを設定する切換温度設定手段4と、温調対象部位の温調開始時tsから立上時温調能力Ppにより温度制御を行い、切換温度Tcに達したなら成形時温調能力Pmに切換えて成形時温調能力Pmにより目標温度Ttになるように温度制御を行うとともに、切換温度Tcに達した時点tcから予め設定した監視時間ΔTwが経過しても目標温度Ttに達しないときは、電力過少に係わる異常検出処理Fa3を行う温度制御手段3とを備えてなることを特徴とする。
一方、本発明は、好適な発明の態様により、温調対象部位として、成形用金型Cを適用できる。特に、成形用金型Cの交換時における交換後の成形用金型Cに対する段取工程時の温度制御に適用して最適である。また、各温調能力Pp,Pmは、加熱手段(又は冷却手段)2に供給する供給電力(Pp,Pm)により設定することができるとともに、立上時温調能力Ppから成形時温調能力Pmへの切換は、供給電力を分配する電力分配処理Fsにより行うことができる。この場合、電力分配処理Fsは、交流波形Wの一部を間引く、波形間引処理Fstにより行うことができるとともに、この波形間引処理Fstは、半波Wh単位又は全波Wf単位で行うことができる。他方、波形間引処理Fst後における非間引期間ΔTnの通電状態を検出して供給電力(Pp,Pm)の無給電に係わる異常検出処理Fa1を行うことができるとともに、波形間引処理Fst後における間引期間ΔTyの通電状態を検出して供給電力(Pp,Pm)の漏電に係わる異常検出処理Fa2を行うことができる。さらに、立上時温調能力Ppによる温度制御は、立上用に設定した立上用PID定数によりPID制御を行うことができるとともに、成形時温調能力Pmによる温度制御は、成形用に設定した成形用PID定数によりPID制御を行うことができる。この場合、成形用PID定数は、立上用PID定数に対して応答の遅い定数により設定することができるとともに、立上時温調能力Ppから成形時温調能力Pmへの切換時には、バランスレス・バンプレス処理Fbbを行うことが望ましい。
このような本発明に係る射出成形機Mの温調方法及び温調装置1によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) 温調対象部位を目標温度Ttまで温調するに際し、温調開始から目標温度Ttの手前となる所定の切換温度Tcまでは、立上時温調能力Ppにより温度制御を行うとともに、切換温度Tcに達したなら、成形時温調能力Pmにより目標温度Ttになるように温度制御を行うようにしたため、温調開始から目標温度Ttに達するまでの時間を短縮でき、全体の立上時間を短くして生産性(生産効率)を高めることができる。しかも、ハンチング現象の発生を排除できるため、安定した温度制御を実現して成形品の品質及び均質性を高めることができるとともに、加えて、省エネルギ性の向上にも寄与できる。
(2) 切換温度Tcに達した時点tcから予め設定した監視時間ΔTwが経過しても目標温度Ttに達しないときに、電力過少に係わる異常検出処理Fa3を行うようにしたため、供給電力(Pp,Pm)の設定において設定値が小さすぎるなどの設定異常を容易かつ確実に検出できる。
(3) 各温調能力Pp,Pmを、加熱手段(又は冷却手段)2に供給する供給電力(Pp,Pm)により設定するとともに、立上時温調能力Ppから成形時温調能力Pmへの切換を、供給電力(Pp,Pm)を分配する電力分配処理Fsにより行うようにしたため、電力を分配して出力する出力分配機能を利用できる。これにより、立上時温調能力Pp又は成形時温調能力Pmを容易に生成(選択)できるなど、温調装置1の大型化を招くことなく、実施の容易化及び確実化を実現することができる。
(4) 温調装置1を構築する場合、加熱手段(又は冷却手段)の選定において、例えば、棒ヒータ等の加熱手段を選定する際には、電力容量の大きい棒ヒータ等を選定すればよいため、温調装置1の設計上及び制御上の自由度を高めることが可能となり、温調装置1の信頼性及び安定性の向上に寄与できるとともに、温調装置1全体のコスト低減にも寄与できる。
(5) 好適な態様により、温調対象部位として、成形用金型Cを適用すれば、金型交換における最も時間のかかる金型Cの昇温時間を短縮できるため、望ましいパフォーマンスを得る観点から最適な形態として実施できる。
(6) 好適な態様により、成形用金型Cの交換時における交換後の成形用金型Cに対する段取工程時の温度制御に適用すれば、特に、ジャストインタイム方式により多品種小ロット生産を繰り返す際における各ロット生産時の段取時間を短縮できるため、全体の生産性(生産効率)を飛躍的に高めることができる。
(7) 好適な態様により、電力分配処理Fsを、交流波形Wの一部を間引く、波形間引処理Fstにより行うようにすれば、交流波形Wを、時分割処理により可変(分配)できるため、大型の変圧手段や変流手段を用いることなく、制御の容易化及び装置の小型化を図ることができる。
(8) 好適な態様により、波形間引処理Fstを、半波Wh単位又は全波Wf単位で行うようにすれば、短い時間単位で間引くことができるため、きめの細かい精度の高い制御を行うことができるとともに、半波Wh単位又は全波Wf単位を選択して行うことができるため、設計自由度のフレキシブル性にも寄与できる。
(9) 好適な態様により、波形間引処理Fst後における非間引期間ΔTnの通電状態を検出して供給電力(Pp,Pm)の無給電に係わる異常検出処理Fa1を行うようにすれば、変流器を用いて電流検出(電力検出)を行う場合であっても、波形間引処理Fst後における本来電流が流れる非間引期間ΔTnを検出するため、無給電(断線等)が発生している異常を確実に検出できる。
(10) 好適な態様により、波形間引処理Fst後における間引期間ΔTyの通電状態を検出して供給電力(Pp,Pm)の漏電に係わる異常検出処理Fa2を行うようにすれば、変流器を用いて電流検出(電力検出)を行う場合であっても、波形間引処理Fst後における本来電流が流れない間引期間ΔTyを検出するため、漏電(ショート等)が発生している異常を確実に検出できる。
(11) 好適な態様により、立上時温調能力Ppによる温度制御を、立上用に設定した立上用PID定数によりPID制御を行うようにすれば、立上時における最適なPID定数により、立上時の温度に対する安定したPID制御を行うことができる。
(12) 好適な態様により、成形時温調能力Pmによる温度制御を、成形用に設定した成形用PID定数によりPID制御を行うようにすれば、成形時における最適なPID定数により、成形時の温度に対する安定したPID制御を行うことができる。
(13) 好適な態様により、成形用PID定数を、立上用PID定数に対して応答の遅い定数により設定すれば、成形時の温度制御をより安定化させることができる。
(14) 好適な態様により、立上時温調能力Ppから成形時温調能力Pmへの切換時に、バランスレス・バンプレス処理Fbbを行うようにすれば、切換時における不安定な挙動を回避し、立上時温調能力Ppから成形時温調能力Pmへ、より安定かつ円滑に移行させることができる。
本発明の好適実施形態に係る温調方法を実施できる射出成形機の全体の概略構成図、 同温調方法を適用できる成形用金型の断面側面図、 同成形用金型のパーティングラインから見た可動型の正面図、 本発明の好適実施形態に係る温調装置のブロック構成図、 同温調装置における出力分配部から出力する電流波形図、 同出力分配部から出力する変更例に係る電流波形図、 同温調方法の有効性を説明するための金型昇温時における時間対金型温度特性図、 同温調方法の有効性の検証結果を示す評価表、 同温調装置をより具体化したブロック回路図、 同温調装置をより具体化した変更例に係るブロック回路図、 同温調方法の実施に使用する本実施例に係る温調装置を構成するディスプレイの設定画面図、 同ディスプレイの監視画面図、 同温調方法の処理手順を説明するためのフローチャート、 同温調方法の処理フローをより具体的に示すフローチャート、
次に、本発明に係る好適実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る温調装置1(温調方法)の理解を容易にするため、同温調装置1を備える射出成形機Mの構成について、図1-図3を参照して説明する。
図1は、射出成形機M、特に、射出装置Mi,及びこの射出装置Miから溶融樹脂が射出充填される成形用金型Cを示すとともに、この射出成形機Mの各種アクチュエータを駆動制御する駆動制御系Msの全体構成を示す。したがって、この金型Cの型締を行う型締装置は省略されている。
射出装置Miにおいて、11は加熱筒であり、この加熱筒11の前端部にはヘッド部11eを介してノズル11nを取付ける。また、加熱筒11の後端には、成形材料(樹脂材料)Rを収容するホッパ11hを備えるとともに、このホッパ11hの下端開口と加熱筒11の内部間は、材料落下通路を介して連通する。これにより、ホッパ11h内の成形材料Rは材料落下通路を通して加熱筒11の内部に供給される。さらに、加熱筒11の内部にはスクリュ12を回動自在及び進退自在に装填するとともに、スクリュ12の後端部は、スクリュ駆動部13に結合する。スクリュ駆動部13は、スクリュ12を回転させるスクリュ回転機構13rを備えるとともに、スクリュ12を前進及び後退させるスクリュ進退機構13mを備える。なお、スクリュ回転機構13r及びスクリュ進退機構13mの駆動方式は、例示の場合、電動モータを用いた電気駆動方式であるが、油圧回路を用いた油圧駆動方式等であってもよく、その駆動方式は問わない。
一方、スクリュ回転機構13r及びスクリュ進退機構13mは、給電ドライバ15に接続するとともに、この給電ドライバ15は、成形機コントローラ20に備えるコントローラ本体16に接続する。これにより、コントローラ本体16から給電ドライバ15に、スクリュ回転機構13r及びスクリュ進退機構13mを駆動制御するための制御指令が付与されるとともに、スクリュ12の速度及び位置等の物理量は、図示を省略した速度センサ及び位置センサ等により検出され、この検出信号は、給電ドライバ15及びコントローラ本体16に付与される。
さらに、加熱筒11には、前側から後側に、加熱筒前部,加熱筒中部,加熱筒後部を有し、各部の外周面には、前部加熱部17f,中部加熱部17m,後部加熱部17rをそれぞれ付設する。同様に、ヘッド部11eの外周面には、ヘッド加熱部17eを付設するとともに、ノズル11nの外周面には、ノズル加熱部17nを付設する。これらの各加熱部17f,17m,17r,17e,17nはバンドヒータ等により構成し、ヒータドライバ18に接続するとともに、このヒータドライバ18はコントローラ本体16に接続する。これにより、コントローラ本体16からヒータドライバ18に、各加熱部17f…17nに対する制御指令が付与されるとともに、加熱温度は、図示を省略した温度センサ(熱電対等)により検出され、この検出信号は、ヒータドライバ18及びコントローラ本体16に付与される。
また、20は、射出成形機Mの全体制御を司る成形機コントローラであり、CPU及び内部メモリ20m等のハードウェアを内蔵したコンピュータ機能を有する上述したコントローラ本体16が含まれる。内部メモリ20mには、データベースを含む各種データ類を書込可能なデータエリア20mdが含まれるとともに、各種演算処理及び各種制御処理(シーケンス制御)を実行するため包括的な制御プログラム(ソフトウェア)を格納するプログラムエリア20mpが含まれる。したがって、成形機コントローラ20は、HMI制御系及びPLC制御系を包含し、内部メモリ20mには、PLCプログラム及びHMIプログラムを格納する。PLCプログラムにより、射出成形機Mにおける各種工程のシーケンス動作や射出成形機Mの監視等が実行されるとともに、HMIプログラムにより、射出成形機Mの動作パラメータの設定及び表示,射出成形機Mの動作監視データの表示等が実行される。
さらに、成形機コントローラ20には、ディスプレイ21が付属する。ディスプレイ21は、必要な情報表示を行うことができるとともに、タッチパネル21tが付設され、このタッチパネル21tを用いて、入力,設定,選択等の各種入力操作を行うことができる。したがって、成形機コントローラ20,給電ドライバ15,及びヒータドライバ18等は、射出成形機Mにおける駆動制御系Msを構成する。
他方、成形用金型Cは、不図示の型締装置に取付けられており、この型締装置により、金型Cに対する型開,型閉,型締の各工程が行われる。この金型Cが本実施形態に係る温調装置1により温調される温調対象部位となる。金型Cは、図1に示すように、パーティングラインCpに対して射出装置Mi側に配した固定型CcとパーティングラインCpを介して固定型Ccに対面する可動型Cmを備える。また、固定型Ccと可動型Cm間には金型キャビティCvが形成される。
図2及び図3には金型Cをより詳細に示す。図2は型閉状態の断面側面図、図3はパーティングラインCpから見た可動型Cmの正面図である。例示の場合、金型Cは全部で5枚の型板により構成し、固定型Ccは固定型板Cc1の一枚の型板を備えるとともに、可動型Cmは可動型板Cm1,Cm2,Cm3,Cm4の四枚の型板を備える。そして、固定型Ccと可動型Cmにはそれぞれ加熱手段2が付設される。
なお、例示する射出成形機Mは、耐熱性樹脂成形品の生産を行うことができる。耐熱性樹脂成形品は、高温環境に耐える必要があるため、成形材料も通常の樹脂よりも溶融温度が高い(例えば、350〔℃〕)樹脂材料が用いられる。このため、金型Cの冷却温度も温度的には常温よりも高い200〔℃〕程度に設定される。
加熱手段2は、図2に示すように、固定型Cc側に、固定型板Cc1を備え、この固定型板Cc1における金型キャビティCvに対して上方の位置と下方の位置にそれぞれ一対の棒ヒータ31,31を埋設する。一方、可動型Cm側に、四枚の型板、即ち、可動型板Cm1,Cm3,Cm2,Cm4を備え、可動型板Cm1における金型キャビティCvに対して上方の位置と下方の位置にそれぞれ一対の棒ヒータ32,32を埋設するとともに、可動型板Cm2における上下位置に、それぞれ一対の棒ヒータ33,33を埋設する。また、図2及び図3に示すように、可動型Cm側には、可動側外コア天側熱電対35,可動側外コア反操作側熱電対36,可動側制御用熱電対37,可動側パーティングライン熱電対38を備えるとともに、固定型Cc側には、図面に現れない固定側制御用熱電対を備える。その他、39はセンタコア熱電対,40はスリーブ熱電対を示す。そして、図1に示すように、各棒ヒータ31….32…,33…は、ヒータドライバ18の出力ポートに接続するとともに、各熱電対37,35,36,38,39,40…は、ヒータドライバ18のセンサポートに接続する。
次に、本実施形態に係る温調装置1の構成について、図1-図12を参照して具体的に説明する。
最初に、図4-図8を参照して本実施形態に係る温調装置1(温調方法)の原理について説明する。
前述したように、金型Cの温調を行うに際し、加熱手段2の加熱能力が高い場合、昇温時間を短縮できる反面、ハンチング現象が発生しやすくなり、温度制御が不安定になる傾向があるとともに、加熱手段2の加熱能力が低い場合には、昇温時間が長時間化するのみならず目標温度Ttを確保できない相反する課題が存在する。なお、制御区間の目的に応じて加熱能力を変更する手段、例えば、変圧手段や変流手段を用いることも考えられるが、装置の大型化やコストアップが避けられない。
そこで、本発明に係る温調装置1(温調方法)は、図4に示すように、ヒータドライバ18(図1)に出力分配部52を設けることにより供給電力を分配するようにした。即ち、加熱手段2の加熱能力を、この加熱手段2に供給する供給電力(Pp,Pm)により設定、具体的には、昇温時の加熱能力となる立上時温調能力Ppと成形時の加熱能力となる成形時温調能力Pmを、それぞれ異なる供給電力(Pp,Pm)で設定するとともに、立上時温調能力Ppから成形時温調能力Pmへの切換を、供給電力(Pp,Pm)を分配する電力分配処理Fsにより行うようにした。このように、各温調能力Pp,Pmを、加熱手段2に供給する供給電力(Pp,Pm)により設定するとともに、立上時温調能力Ppから成形時温調能力Pmへの切換を、供給電力(Pp,Pm)を分配する電力分配処理Fsにより行うようにすれば、電力を分配して出力する出力分配機能を利用できるため、立上時温調能力Pp又は成形時温調能力Pmを容易に生成(選択)できるなど、温調装置1の大型化を招くことなく、実施の容易化及び確実化を実現することができる。
図5は、出力分配部52による電力分配処理Fsにより分配された交流波形Wを示している。図5に実線を含む点線で示す波形は、出力分配が100〔%〕の場合であり、50又は60〔Hz〕の200〔V〕の商用交流電力がそのまま出力させることができる。即ち、立上時温調能力Ppとして利用できる。一方、図5の実線で示す波形は、半波Wh単位で間引くことにより、出力分配を60〔%〕に設定した場合を示す。これにより、成形時温調能力Pmとして利用できる。この場合、図5に示すように、間引く波形(半波Wh)は、0〔V〕点から他の0〔V〕点までの区間で行うことが無用なノイズ発生等を抑制する観点から望ましい。
また、図6の実線で示した波形は、全波Wf単位で間引く方法であり、図5の変更例となる。図6の場合も、実線を含む点線で示す波形は、立上時温調能力Ppとして利用できるとともに、実線で示す波形は、成形時温調能力Pmとして利用できる。図6の場合も、間引く波形(全波Wf)は、0〔V〕点から他の0〔V〕点までの区間で行うことが無用なノイズ発生等を抑制する観点から望ましい。
このように、電力分配処理Fsは、交流波形Wの一部を間引く、波形間引処理Fstにより行なうことができる。このように、電力分配処理Fsを、交流波形Wの一部を間引く、波形間引処理Fstにより行うようにすれば、交流波形Wを、時分割処理により可変(分配)できるため、大型の変圧手段や変流手段を用いることなく、制御の容易化及び装置の小型化を図ることができる。また、波形間引処理Fstを、半波Wh単位又は全波Wf単位で行うようにすれば、短い時間単位で間引くことができるため、きめの細かい精度の高い制御を行うことができるとともに、半波Wh単位又は全波Wf単位を選択して行うことができるため、設計自由度のフレキシブル性にも寄与できる。
図7は、本発明に係る温調方法の有効性を検証するための金型昇温時における時間対金型温度特性図を示すとともに、図8は、検証結果の評価表を示す。
検証に際しては、可動型板Cm2に備える棒ヒータ33,33、可動型板Cm1に備える棒ヒータ32,32、固定型板Cc1に備える棒ヒータ31,31の選定に際し、成形時に設定する目標温度Ttになるように温調する成形時温調能力Pmよりも大きい立上時温調能力Ppを発揮させるため、それぞれのヒータに1100〔W〕を選定した。
そして、図7及び図8に示すように、条件Ar1は、制限無しの場合であり、全ての棒ヒータ31…に100〔%〕を出力、即ち、供給電力として1100〔W〕を付与した。条件Ar2は、制限有りの場合であり、全ての棒ヒータ31…に70〔%〕に制限した供給電力、即ち、770〔W〕を付与した。条件Aiは、本発明方法による場合であり、立上時温調能力Ppとして100〔%〕に設定するとともに、成形時温調能力Pmとして、可動型板Cm2の棒ヒータ33…に70〔%〕、可動型板Cm1の棒ヒータ32…に70〔%〕、固定型Cc1の棒ヒータ31…に100〔%〕を付与するようにした。また、この際、立上時温調能力Ppから成形時温調能力Pmへ切換える切換温度Tcとして、目標温度Ttに対して30〔℃〕手前の温度に設定した。例示の場合、目標温度Ttは210〔℃〕に設定したため、切換温度Tcは180〔℃〕となる。
この結果、条件Ar1では、昇温時間が22〔分〕,ハンチングは7〔℃〕、条件Ar2では、昇温時間が47〔分〕,ハンチングは1〔℃〕、条件Aiでは、昇温時間が30〔分〕,ハンチングは1〔℃〕となった。このように、条件Aiの場合には、昇温時間を十分に短縮できるとともに、この場合であっても、ハンチングを十分に抑制することができるなど、良好な結果を得た。
次に、本実施形態に係る温調装置1の要部の構成について、図4,図9-図12を参照して説明する。
本実施形態に係る温調装置1は、上述した、成形時に設定する目標温度Ttになるように温調する成形時温調能力Pmよりも大きい立上時温調能力Ppを有する加熱手段2を設けるとともに、目標温度Ttの手前となる所定の切換温度Tcを設定する切換温度設定手段4と、温調対象部位の温調開始時tsから立上時温調能力Ppにより温度制御を行うとともに、切換温度Tcに達したなら成形時温調能力Pmに切換えて成形時温調能力Pmにより目標温度Ttになるように温度制御を行う温度制御手段3を設けた。
このため、成形機コントローラ20の内部メモリ20mにおけるデータエリア20mdには、本実形態に係る温調装置1及び温調方法に用いる目標温度Tt,切換温度Tc(昇温完了幅〔%〕)等が設定されるとともに、プログラムエリア20mpには、本実施形態に係る温調方法を実行するためのアプリケーションプログラム、即ち、目標温度Ttの手前となる所定の切換温度Tcを設定し、温調対象部位の温調開始時tsから立上時温調能力Ppにより温度制御を実行するとともに、切換温度Tcに達したなら成形時温調能力Pmに切換え、成形時温調能力Pmにより目標温度Ttになるように温度制御を実行するアプリケーションプログラムを格納する。
図4は、温度制御手段3の要部構成を示す。18はヒータドライバであり、このヒータドライバ18は、成形機コントローラ20に接続する。また、ヒータドライバ18の出力側には、金型Cに付設した各棒ヒータ31…,32…,33…を接続するとともに、各熱電対37…を接続する。この成形機コントローラ20は、本実施形態に係る温調装置1に関係する機能部として、切換温度設定手段4を構成する切換温度設定部Fcを備えるとともに、後述する異常検出処理Fa1,Fa2,Fa3を行う機能を備える。
さらに、ヒータドライバ18は、主要構成として、温度調節部51,前述した出力分配部52,SSR(ソリッドステートリレー)53,変流器54を備える。この場合、温度調節部51には、バランスレス・バンプレス処理Fbbを行う機能が含まれるとともに、出力分配部52には、前述した電力分配処理Fs及び波形間引処理Fstを行う機能が含まれる。これにより、成形機コントローラ20から付与される温度制御指令は、温度調節部51に付与されるとともに、温度調節部51の制御出力は、出力分配部52に付与される。そして、出力分配部52の出力がSSR53を介して変流器54に付与され、この変流器54の出力は、ヒータドライバ18の出力として棒ヒータ31…に付与される。一方、熱電対37…により検出される現在温度の検出結果(検出温度PV)は、温度調節部51及び成形機コントローラ20に付与されるとともに、変流器54の電流検出結果は、出力分配部52及び成形機コントローラ20に付与される。
図9及び図10に、PID制御系による温度調節部51の具体的な回路例を示す。なお、図10は一般的なPID制御系による温度調節部51を示す。これに対して、図9は本実施形態に係る温調装置1に用いて好適な改良された温度調節部51を示す。したがって、本実施形態に係る温調装置1に用いる観点からは図9の温度調節部51が最適であるが、図10の一般的な温度調節部51であっても十分に利用可能である。
このため、以下においては、主に、図9に示す温度調節部51について説明する。図9に示すように、温度調節部51は、設定温度SV〔℃〕から検出温度PV〔℃〕を減算した偏差eに基づく積分操作量を演算する積分演算部61、検出温度PVに基づく比例操作量を演算する比例演算部62、検出温度PVに基づく微分操作量を演算する微分演算部63、積分演算部61の出力から比例演算部62の出力を減算する減算部64、この減算部64の出力操作量MVpi(積分操作量-比例操作量)を第一上限値と第一下限値の間に制限する第一出力リミッタ65、減算部64の出力操作量MVpiから第一出力リミッタ65の出力操作量MVpimを減算する減算部66、この減算部66の出力の逆数値を積分演算部61にフィードバックする逆数変換部67、減算部64の出力操作量と微分演算部63の出力操作量を加算する加算部68、加算部68の出力操作量MVpid(積分操作量-比例操作量+微分操作量)を第二上限値(<第一上限値)と第二下限値(>第一下限値)の間に制限する第二出力リミッタ69を備え、第二出力リミッタ69の出力操作量MV(比例操作量,積分操作量及び微分操作量)は出力分配部52に付与される。
この場合、積分演算部61は、積分器と「(1/Ti)×Kp」を有するゲイン設定部を含むとともに、比例演算部62は、Kpを有するゲイン設定部を含み、さらに、逆数変換部67は、「1/Kp」を有するゲイン設定部を含む。図9中、Tiは積分時間〔秒〕,Tdは微分時間〔秒〕を示すとともに、「100/Kp」は、比例帯〔℃〕となる。また、第一出力リミッタ65の第一上限値及び第一下限値は、それぞれ110〔%〕及び-10〔%〕であり、第二出力リミッタ69の第二上限値及び第二下限値は、それぞれ100〔%〕及び0〔%〕である。なお、これらの数値は例示であり、これらの数値に特定されるものではない。
第二上限値及び第二下限値は、それぞれ加熱手段2をON/OFF操作する際の物理的限界となり、加熱手段2を構成する各ヒータ31…は、時間比例により制御されるとともに、物理的限界である上限値(第二上限値)は、100〔%〕の時間により各ヒータ31…がONになるとともに、0〔%〕の時間により各ヒータ31…がOFFになるため、電流は流れない。
ところで、一般的なPID制御系による図10に示す温度調節部51では、出力リミッタ69の入力である操作量MVpidが出力リミッタ69により制限される飽和状態の場合、100〔%〕を越える微分操作量MVdは最終的な操作量MVに反映されない。このため、図9の温度制御装置31では、第一出力リミッタ65を用いて第二出力リミッタ69によっては制限されないようにした。即ち、I-PD演算結果(PID出力)が出力リミッタ69により制限される状況であっても、検出温度PVが設定温度SVに到達できるようにした。具体的には、第一出力リミッタ65の出力範囲(-10~110〔%〕)を第二出力リミッタ69の出力範囲(0~100〔%〕)よりも大きく設定した。
また、図9の温度調節部51における第一出力リミッタ65には、減算部64の出力であるI-P演算結果(比例操作量及び積分操作量の操作量MVpi)が入力する。第一出力リミッタ65により操作量MVpiが制限された場合、その制限された値は、積分演算部61から除去され、この除去された値により積分操作量が生成される。そして、減算部64からの出力(操作量MVpi)に、微分操作量が付加され、I-PD演算結果(比例操作量、積分操作量及び微分操作量の操作量MVpidが得られ、この操作量MVpidが第二出力リミッタ69に付与される。
図9のPID制御系においては、以下に示す演算式が成立する。
Figure 0007218388000001
ここで、Kiは積分ゲイン、Kpは比例ゲインである。また、Ki=(1/Ti)×Kpである。
Figure 0007218388000002
ここで、UL1は第一上限値(110〔%〕)、LL1は第一下限値(-10〔%〕)である。
Figure 0007218388000003
ここで、Kdは微分ゲインである。また、Kd=Td×Kpである。
Figure 0007218388000004
ここで、UL2は第二上限値(100〔%〕)、LL2は第二下限値(0〔%〕)である。
このように、図9の温度調節部51では、図10に示すような一般的な温度調節部51に対して、主に、第一出力リミッタ65を追加したため、第二出力リミッタ69におけるI-PD演算結果(PID出力)に対する制限が軽減され、加熱手段2(ヒータ31…)の検出温度(PV)の安定化を図ることができる。
なお、図10に示す一般的なPID制御系による温度調節部51については、図9の温度調節部51と同一部分又は同一機能部分に同一符号を付すことにより、その構成を明確にするとともに、詳細な説明は省略する。図10において、64eは、比例演算部62,積分演算部61,微分演算部63の各出力を加算する加算器を示す。
一方、本実施形態に係る温調装置1では、出力分配部52を備え、温度調節部51の出力MVは出力分配部52に供給される。出力分配部52には、図9に示すように、温度調節部51の出力MVを、そのまま使用する昇温モードC1、即ち、100〔%〕で出力する昇温モードC1と、出力MVを分配し、OutVとして出力する成形モードC2、例示の場合、70〔%〕に低減して出力する成形モードC2を切換えて出力するスイッチ機能部SWを備える。このスイッチ機能部SWは、切換温度Tcに到達したか否かにより切換処理が行われる。
このため、本実施形態における温度調節部51では、各モードC1,C2に最適となるPID定数の設定(選択)が行われる。図11は、ディスプレイ21に表示される設定画面Esを示す。設定画面Esには、「PID変更」のON/OFF切換キー71,温度制御方式の選択キー72,「昇温完了幅」の設定キー73等を備えるとともに、PID定数設定画面74,ヒータ制限値設定部75等を備える。そして、PID定数設定画面74の上段に、昇温時(立上時)のPID定数設定部74fを備えるとともに、下段に、成形時のPID定数設定部74sを備える。PID定数設定部74fでは、比例帯(P)の設定部75pにより温度〔℃〕を、積分時間(I)の設定部75iにより時間〔秒〕を、微分時間(D)の設定部75dにより時間〔秒〕をそれぞれ設定できるとともに、PID定数設定部74sでは、比例帯(P)の設定部76pにより温度〔℃〕を、積分時間(I)の設定部76iにより時間〔秒〕を、微分時間(D)の設定部76dにより時間〔秒〕をそれぞれ設定できる。図11は、可動型板Mm2における各設定値を一例として示す。
このように、立上時温調能力Ppによる温度制御は、立上用に設定した立上用PID定数によりPID制御を行うことができるため、立上時における最適なPID定数により、立上時の温度に対する安定したPID制御を行うことができるとともに、成形時温調能力Pmによる温度制御は、成形用に設定した成形用PID定数によりPID制御を行うことができるため、成形時における最適なPID定数により、成形時の温度に対する安定したPID制御を行うことができる。
また、設定に際しては、成形用PID定数を、立上用PID定数に対して応答の遅い定数により設定する。このように設定すれば、成形時の温度制御をより安定化させることができる。さらに、立上時温調能力Ppから成形時温調能力Pmへの切換時には、バランスレス・バンプレス処理Fbbを行うように設定する。このようなバランスレス・バンプレス処理Fbbを行うようにすれば、切換時における不安定な挙動を回避し、立上時温調能力Ppから成形時温調能力Pmへ、より安定かつ円滑に移行させることができる。
一方、設定画面Esにおいて、昇温完了幅設定キー73は、切換温度Tcの設定キーである。例えば、30〔℃〕に設定した場合、目標温度Ttに対して、30〔℃〕手前の温度で切換えることができる。即ち、目標温度Ttが200〔℃〕に設定された場合、切換温度Tcは170〔℃〕となる。したがって、この設定機能は、目標温度Ttの手前となる所定の切換温度Tcを設定する切換温度設定手段4を構成する。さらに、ヒータ制限値設定部75は、成形時における供給電力の分配比をパーセンテイジで設定する。一例として、成形時の供給電力を70〔%〕に設定することができる。一方、図12は、監視画面Ecを示し、目標温度Ttを設定する目標温度設定部81,現在温度表示部82,制御出力表示部83,制限出力表示部84,温度のグラフィック表示部85等を備える。
他方、ヒータドライバ18は、図4に示すように、変流器54を用いて電流(電力)の検出を行っているとともに、この検出を利用して、断線や漏電(ショート)等の検出を行っている。この場合、本実施形態に係る温調装置1では、波形間引処理Fstを行う出力分配部52を用いているため、そのまま検出した場合には誤検出を生じてしまう。このため、成形機コントローラ20には、出力分配部52に対応した検出処理機能を設けた。
まず、波形間引処理Fst後における非間引期間ΔTnの通電状態を検出して供給電力(Pp,Pm)の無給電に係わる異常検出処理Fa1を行うようにした。これにより、変流器を用いて電流検出(電力検出)を行う場合であっても、波形間引処理Fst後における本来電流が流れる非間引期間ΔTnを検出するため、無給電(断線等)が発生している異常を確実に検出できる。また、波形間引処理Fst後における間引期間ΔTyの通電状態を検出して供給電力(Pp,Pm)の漏電に係わる異常検出処理Fa2を行うようにした。これにより、変流器を用いて電流検出(電力検出)を行う場合であっても、波形間引処理Fst後における本来電流が流れない間引期間ΔTyを検出するため、漏電(ショート等)が発生している異常を確実に検出できる。加えて、本実施形態に係る温調方法に関連し、切換温度Tcに達した時点tcから予め設定した監視時間ΔTwが経過しても目標温度Ttに達しないときに、電力過少に係わる異常検出処理Fa3を行うようにした。このようにすれば、供給電力(Pp,Pm)の設定において、設定値が小さすぎるなどの設定異常を容易かつ確実に検出できる。
次に、本実施形態に係る温調装置1を備える射出成形機Mの段取方法及び温調方法について、各図を参照しつつ図13及び図14に示すフローチャートに従って説明する。
今、生産計画に従った所定の成形品の生産ロットの生産が終了し、次の生産ロットの生産に切換える場合を想定する。
この場合、まず、金型交換工程により金型の交換を行う(ステップS1)。即ち、使用後の金型を型締装置から取外し、次の生産のための新たな金型の取付けを行う。そして、次の金型の取付けが終了したなら、必要な段取処理を開始する(ステップS2)。なお、以下の説明では、段取処理として、本実施形態に係る温調方法に関連する処理についてのみ説明する。
最初に、ディスプレイ21に表示される設定画面Es及び監視画面Ec等を用いて温度制御条件を設定する(ステップS3)。なお、金型としては、図1-図3に例示した金型Cを想定する。したがって、加熱手段2は、固定型板Cc1,可動型板Cm1,可動型板Cm2のそれぞれに設けた棒ヒータ31…,32…,33…となり、加熱能力、即ち、立上時温調能力Ppは、100〔%〕出力において1100〔W〕となる。
温度制御条件としては、まず、図12に示す監視画面Ecにおいて、対象の型板となる「固定型板Cc1」,「可動型板Cm1」及び「可動型板Cm2」を「ON」に切換えるとともに、目標温度設定部81を用いて「目標温度」を設定する。例示は、190〔℃〕を設定した場合を示す。
また、図11に示す設定画面Esにおいて、「PID変更」のON/OFF切換キー71を「ON」に切換える。これにより、昇温モードC1と成形モードC2においてPID定数の変更が行われる。次いで、温度制御方式を選択する選択キー72により「自動切換」を選択する。これにより、本実施形態に係る温調方法による温度制御が実行される。この選択キー72では、その他、「昇温モード固定」,「成形モード固定」の温度制御方式を選択することができる。
さらに、「昇温完了幅」設定キー73を用いて、昇温完了幅を設定する。この昇温完了幅は、前述した切換温度Tcの設定項目となる。例示は、30〔℃〕に設定した場合を示す。例示の場合、目標温度Ttを190〔℃〕に設定したため、切換温度Tcは160〔℃〕となる。また、PID定数設定画面74を用いて、昇温時(立上時)及び成形時のPID定数を設定するとともに、ヒータ制限値設定部75を用いてヒータ制限値を設定する。例示の場合、図11においては、可動型板Cm2に70〔%〕に設定した場合を示すが、他の固定型板Cc1及び可動型板Cm1も70〔%〕に設定される。その他、必要な温度制御に係わる制御条件を設定する。
そして、設定が終了したならヒータスイッチ(スタートスイッチ)をONにする(ステップS4,S5)。これにより、最初に、昇温モードC1による昇温制御処理が行われる(ステップS6)。この場合、100〔%〕出力となる1100〔W〕の立上時温調能力Ppによる加熱制御が行われる。昇温制御処理においては、熱電対37…等から得る現在温度、即ち、検出温度PVの取り込みを行い、切換温度Tcに達したか否かの温度監視処理を行う(ステップS7,S8)。
検出温度PVが切換温度Tc(160〔℃〕)に達したなら、バランスレス・バンプレス処理Fbbを経て成形モードC2による成形温度制御処理に切換わる(ステップS9,S10)。成形温度制御処理では、70〔%〕に電力制限された770〔W〕の成形時温調能力Pmによる加熱制御、即ち、目標温度Ttを維持するための温度制御処理が行われる。これにより、本実施形態に係る温調方法による昇温時(立上時)の制御処理が終了し、以降は、この成形モードC2による温度制御が生産ロットの生産が終了するまで継続する(ステップS10,S11)。そして、生産ロットの生産が終了したなら、次の生産ロットのための前述した金型交換工程による金型交換を行い、次の生産ロットの生産に切換えられる(ステップS12,S1…)。
一方、図14は、制御系の処理フローを示す。図14(図13)において、ヒータスイッチ(スタートスイッチ)をON(ステップS5)にすれば、成形機コントローラ20は、計時処理を開始し、例示の場合、2〔秒〕間隔で現在温度である検出温度PVの取込みを行う(ステップS21,S22,S23)。そして、検出温度PVを監視し、切換温度Tcに達するまでは、図9のスイッチ機能部SWを昇温モードC1側に切換えた状態で昇温制御を行う(ステップS24)。この場合、温度調節部51では、昇温用(立上用)PID定数を選択してPID演算処理を行う(ステップS25)。この処理結果、即ち、昇温用(立上用)の出力操作量MVの100〔%〕出力がそのまま出力分配部52に供給される(ステップS26)。
この後、切換温度Tcに達した場合を想定する。切換温度Tcに達したことにより、バランスレス・バンプレス処理Fbbが行われる(ステップS27,S28,S29,S30,S31)。このバランスレス・バンプレス処理Fbbは公知の処理技術のため、詳細な処理手順は省略するが、このバランスレス・バンプレス処理Fbbを行わない場合には、昇温完了時(モード切換時)に、温度調節部51の出力が低下し、積分量が蓄積されるまで修正されない現象を生じる。しかし、バランスレス・バンプレス処理Fbbを行うことにより、切換時における出力操作量MVの落込みが抑えられ、モード切換時における安定した連続性が担保される。
このバランスレス・バンプレス処理Fbbでは、昇温用(立上用)PID定数によるPID演算処理と、成形用PID定数による演算処理を行い、両者の演算結果が等しくなるような[数5]の積分量をプリセットする処理が行なわれる。
Figure 0007218388000005
このバランスレス・バンプレス処理Fbbは、切換時に一回のみ行われ、以降は、成形時モードC2による温度制御が行われる。即ち、成形用PID定数を選択してPID演算処理を行う(ステップS32)。この処理結果、即ち、成形用の出力操作量OutVの70〔%〕出力が出力分配部52に供給される(ステップS33)。以降は、生産が終了するまで成形時モードC2による制御処理が継続する(ステップS34,S21…)。
よって、このような本実施形態に係る温調方法(温調装置1)によれば、基本的な手法として、温度調節を行う金型C(温調対象部位)に加熱手段2を付設して加熱するとともに、金型Cの温度が予め設定した目標温度Ttになるように加熱手段2を制御するに際し、予め、成形時に設定する目標温度Ttになるように温調する成形時温調能力(電力)Pmよりも大きい立上時温調能力(電力)Ppを有する加熱手段2を金型Cに付設するとともに、目標温度Ttの手前となる所定の切換温度Tcを設定し、金型Cの温調開始時tsから立上時温調能力Ppにより温度制御を行うとともに、切換温度Tcに達したなら成形時温調能力Pmに切換え、この成形時温調能力Pmにより目標温度Ttになるように温度制御を行うようにしたため、温調開始から目標温度Ttに達するまでの時間を短縮でき、全体の立上時間を短くして生産性(生産効率)を高めることができる。しかも、ハンチング現象の発生を排除できるため、安定した温度制御を実現して成形品の品質及び均質性を高めることができるとともに、加えて、省エネルギ性の向上にも寄与できる。
また、温調装置1を構築するに際し、例えば、棒ヒータ等を選定する場合、電力容量の大きい棒ヒータ等を選定すればよいため、温調装置1の設計上及び制御上の自由度を高めることが可能となり、温調装置1の信頼性及び安定性の向上に寄与できるとともに、温調装置1全体のコスト低減にも寄与できる。
さらに、実施形態に示すように、温調対象部位として、成形用金型Cを適用すれば、金型交換における最も時間のかかる金型Cの昇温時間を短縮できるため、望ましいパフォーマンスを得る観点から最適な形態として実施できる。また、成形用金型Cの交換時における交換後の成形用金型Cに対する段取工程時の温度制御に適用すれば、特に、ジャストインタイム方式により多品種小ロット生産を繰り返す際における各ロット生産時の段取時間を短縮できるため、全体の生産性(生産効率)を飛躍的に高めることができる。
以上、変更性を含む好適実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量,数値,手法等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
例えば、温度調節を行う温調対象部位として、成形用金型Cを適用したが、加熱筒11等の他の温調対象部位であってもよい。また、加熱手段2を用いて加熱を行う場合について説明したが、冷却水等を循環させる冷却手段を用いて冷却を行う場合であっても同様に適用することができる。立上時温調能力Ppと成形時温調能力Pmを例示し、立上時温調能力Ppを100〔%〕に、成形時温調能力Pmを70〔%〕に設定した場合を例示したが、これらの数値(設定値)は任意であり、例えば、100〔%〕は、90〔%〕等の設定値でもよいし、70〔%〕は、80〔%〕等の設定値でもよい。さらに、100〔%〕→70〔%〕の二段切換の例を示したが、100〔%〕→80〔%〕→60〔%〕(三段)のように、多段による切換であってもよい。一方、各温調能力Pp,Pmは、供給電力(Pp,Pm)により定めた場合を示したが、電圧の低下や電流の制限等により定める場合を排除するものではない。また、立上時温調能力Ppによる温度制御は、段取用に設定した立上用PID定数によりPID制御を行うとともに、成形時温調能力Pmによる温度制御は、成形用に設定した成形用PID定数によりPID制御を行う場合を示したが、立上用PID定数と成形用PID定数は、同一定数であってもよいし、異なる定数であってもよい。その他、立上用PID定数に対して応答の遅い定数による成形用PID定数の設定、さらに、バランスレス・バンプレス処理Fbb等は、必ずしも必須の設定或いは処理となるものではない。他方、実施形態では、出力分配機能の具体例として、温度調節部51の出力側に出力分配部52を追加した構成を例示したが、温度調節部51自身に出力分配機能を設けてもよく、出力分配機能を有する他の構成を排除するものではない。
本発明に係る温調方法及び温調装置は、成形用金型等の温調対象部位の温調を行う各種射出成形機に利用できる。
1:温調装置,2:加熱手段,3:温度制御手段,4:切換温度設定手段,M:射出成形機,C:成形用金型,Pm:成形時温調能力(供給電力),Pp:立上時温調能力(供給電力),Tt:目標温度,Tc:切換温度,Te:常温,ΔTw:監視時間,ΔTn:非間引期間,ΔTy:間引期間,ts:温調開始時,tc:切換温度に達した時点,Fs:電力分配処理,Fst:波形間引処理,Fa1:異常検出処理,Fa2:異常検出処理,Fa3:異常検出処理,Fbb:バランスレス・バンプレス処理,W:交流波形,Wh:半波,Wf:全波

Claims (14)

  1. 温度調節を行う温調対象部位に加熱手段又は冷却手段を付設して加熱又は冷却するとともに、前記温調対象部位の温度が予め設定した目標温度になるように前記加熱手段又は前記冷却手段を制御する射出成形機の温調方法において、予め、成形時に設定する目標温度になるように温調する成形時温調能力よりも大きい立上時温調能力を有する加熱手段又は冷却手段を前記温調対象部位に付設するとともに、前記目標温度の手前となる所定の切換温度を設定し、前記温調対象部位の温調開始時から前記立上時温調能力により温度制御を行い、前記切換温度に達したなら前記成形時温調能力に切換え、前記成形時温調能力により前記目標温度になるように温度制御を行うとともに、前記切換温度に達した時点から予め設定した監視時間が経過しても前記目標温度に達しないときは、電力過少に係わる異常検出処理を行うことを特徴とする射出成形機の温調方法。
  2. 前記温調対象部位には、成形用金型を適用することを特徴とする請求項1記載の射出成形機の温調方法。
  3. 前記成形用金型の交換時における交換後の成形用金型に対する段取工程時の温度制御に適用することを特徴とする請求項2記載の射出成形機の温調方法。
  4. 前記立上時温調能力及び前記成形時温調能力は、前記加熱手段又は前記冷却手段に供給する供給電力により設定するとともに、前記立上時温調能力から前記成形時温調能力への切換は、前記供給電力を分配する電力分配処理により行うことを特徴とする請求項1記載の射出成形機の温調方法。
  5. 前記立上時温調能力による温度制御は、立上用に設定した立上用PID定数によりPID制御を行うことを特徴とする請求項1記載の射出成形機の温調方法。
  6. 前記成形時温調能力による温度制御は、成形用に設定した成形用PID定数によりPID制御を行うことを特徴とする請求項1記載の射出成形機の温調方法。
  7. 前記成形用PID定数は、立上用に設定する立上用PID定数に対して応答の遅い定数により設定することを特徴とする請求項6記載の射出成形機の温調方法。
  8. 前記立上時温調能力から前記成形時温調能力への切換時には、バランスレス・バンプレス処理を行うことを特徴とする請求項1,5又は6記載の射出成形機の温調方法。
  9. 温度調節を行う温調対象部位に加熱手段又は冷却手段を付設して加熱又は冷却するとともに、前記温調対象部位の温度が予め設定した目標温度になるように前記加熱手段又は前記冷却手段を制御する射出成形機の温調方法において、予め、成形時に設定する目標温度になるように温調する成形時温調能力よりも大きい立上時温調能力を有する加熱手段又は冷却手段を前記温調対象部位に付設するとともに、前記目標温度の手前となる所定の切換温度を設定し、前記温調対象部位の温調開始時から前記立上時温調能力により温度制御を行い、前記切換温度に達したなら前記成形時温調能力に切換え、前記成形時温調能力により前記目標温度になるように温度制御を行うとともに、前記立上時温調能力及び前記成形時温調能力は、前記加熱手段又は前記冷却手段に供給する供給電力により設定し、かつ前記立上時温調能力から前記成形時温調能力への切換は、前記供給電力を分配する電力分配処理により行うことを特徴とする射出成形機の温調方法。
  10. 前記電力分配処理は、交流波形の一部を間引く、波形間引処理により行うことを特徴とする請求項9記載の射出成形機の温調方法。
  11. 前記波形間引処理は、半波単位又は全波単位で行うことを特徴とする請求項10記載の射出成形機の温調方法。
  12. 前記波形間引処理後における非間引期間の通電状態を検出することにより供給電力の無給電に係わる異常検出処理を行うことを特徴とする請求項10又は11記載の射出成形機の温調方法。
  13. 前記波形間引処理後における間引期間の通電状態を検出して供給電力の漏電に係わる異常検出処理を行うことを特徴とする請求項10又は11記載の射出成形機の温調方法。
  14. 温度調節を行う温調対象部位に付設して加熱又は冷却する加熱手段又は冷却手段を備えるとともに、前記温調対象部位の温度が予め設定した目標温度になるように前記加熱手段又は前記冷却手段を制御する温度制御手段を備える射出成形機の温調装置において、成形時に設定する前記目標温度になるように温調する成形時温調能力よりも大きい立上時温調能力を有する加熱手段又は冷却手段と、前記目標温度の手前となる所定の切換温度を設定する切換温度設定手段と、前記温調対象部位の温調開始時から前記立上時温調能力により温度制御を行い、前記切換温度に達したなら前記成形時温調能力に切換えて前記成形時温調能力により前記目標温度になるように温度制御を行うとともに、前記切換温度に達した時点から予め設定した監視時間が経過しても前記目標温度に達しないときは、電力過少に係わる異常検出処理を行う温度制御手段とを備えてなることを特徴とする射出成形機の温調装置。
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