JP7216279B2 - 1,3-ブタジエンの分離回収方法および分離回収装置 - Google Patents

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Description

本発明は、1,3-ブタジエンの分離回収方法および分離回収装置に関し、特には、1,3-ブタジエンを含む混合流体から1,3-ブタジエンを分離回収する際に生成する1,3-ブタジエンの重合体の生成量を低減させることを可能とする1,3-ブタジエンの分離回収方法および分離回収装置に関するものである。
従来、ナフサをクラッキングしてエチレンを生産する際に得られるC4留分等の混合流体から高純度の1,3-ブタジエンを分離回収する方法として、抽出蒸留を用いた方法が知られている。
具体的には、抽出蒸留を用いてC4留分等の混合流体から1,3-ブタジエンを分離回収する方法としては、例えば、第一の抽出蒸留により、溶剤に対してブタジエン(1,2-ブタジエンおよび1,3-ブタジエン)よりも難溶性のブタン類およびブテン類を留出させて分離した後、第二の抽出蒸留により、溶剤に対してブタジエンよりも易溶性のアセチレン類を缶出させると共にブタジエンを高濃度で含む留分を留出させ、更に第二の抽出蒸留で得られた前記留分を精製することにより、高純度の1,3-ブタジエンを分離回収する方法が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、抽出蒸留を用いた上記1,3-ブタジエンの分離回収方法では、ブタジエン合成ゴム等の重合反応の阻害成分である、メチルアセチレン(1,3-ブタジエンよりも低沸点の不純物)や、エチルアセチレン(1,3-ブタジエンよりも高沸点の不純物)を分離除去することができる。
特開昭45-17407号公報
しかしながら、抽出蒸留を用いた上記1,3-ブタジエンの分離回収方法では、装置汚れの原因ともなり得る1,3-ブタジエンの重合体の生成を抑制することはできなかった。
そこで、本発明は、1,3-ブタジエンを含む混合流体から1,3-ブタジエンを分離回収する際に生成する1,3-ブタジエンの重合体の生成量を低減させることを可能とする1,3-ブタジエンの分離回収方法および1,3-ブタジエンの分離回収装置を提供することを目的とする。
この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の1,3-ブタジエンの分離回収方法は、1,3-ブタジエンを含む混合流体から1,3-ブタジエンを分離回収する1,3-ブタジエンの分離回収方法であって、前記混合流体を抽出蒸留して、粗1,3-ブタジエンを含む留分を得る抽出蒸留工程と、前記粗1,3-ブタジエンを含む留分を分割蒸留して、1,3-ブタジエンよりも高沸点の不純物を含む留分と、1,3-ブタジエンよりも低沸点の不純物を含む留分と、高純度の1,3-ブタジエンを含む留分とを得る分割蒸留工程と、を含む、ことを特徴とする。このように、粗1,3-ブタジエンを含む留分を分割蒸留することで、熱負荷を小さくして、1,3-ブタジエンを含む混合流体から1,3-ブタジエンを分離回収する際に生成する1,3-ブタジエンの重合体の生成量を低減させることができる。従って、1,3-ブタジエンの分離回収装置の運転を停止して行う必要がある重合体クリーニングの頻度を減らすことができる。
なお、本発明において、「粗1,3-ブタジエン」とは、「1,3-ブタジエンを含む混合流体から、抽出蒸留により、ブタン、ブテン等の不純物を分離除去したもの」を意味し、また、「高純度の1,3-ブタジエン」とは、「粗1,3-ブタジエンにおける1,3-ブタジエン濃度よりも高い濃度の1,3-ブタジエン」を意味する。ここで、「1,3-ブタジエン濃度」は、ガスクロマトグラフィーを用いて測定することができる。
さらに、本発明において、「分割蒸留」とは、一回の蒸留操作で被蒸留物を3つ以上(好ましくは3つ)の留分に分けることを指し、例えば垂直分割型蒸留塔などを用いて実施することができる。
ここで、本発明の1,3-ブタジエンの分離回収方法は、前記抽出蒸留工程における抽出溶剤が、アミド化合物であることが好ましく、ジメチルホルムアミドことがより好ましい。抽出溶剤として、アミド化合物、特に、ジメチルホルムアミドを用いることにより、効率的に抽出蒸留を行うことができる。
また、本発明の1,3-ブタジエンの分離回収方法は、前記分割蒸留工程において、前記粗1,3-ブタジエンに対して1質量ppm以上100質量ppm以下の重合防止剤の存在下で分割蒸留を行うことが好ましい。上述した量の重合防止剤の存在下で分割蒸留すれば、分割蒸留時における重合反応を抑制して、分割蒸留を行う分割蒸留塔に汚れや詰まりが発生するのを防止することができる。
また、本発明の1,3-ブタジエンの分離回収方法は、前記分割蒸留工程における分割蒸留を分割蒸留塔で行い、前記分割蒸留塔の鉛直方向上側部から重合防止剤を供給することが好ましい。分割蒸留塔の鉛直方向上側部から重合防止剤を供給すれば、重合防止剤を分割蒸留塔全体に行き渡らせることができる。
なお、本発明において、「分割蒸留塔の鉛直方向上側部」とは、「分割蒸留塔の鉛直方向高さの70%以上100%以下の上側部分」を意味する。
また、本発明の1,3-ブタジエンの分離回収方法は、前記高純度の1,3-ブタジエンを含む留分が気体であることが好ましい。前記高純度の1,3-ブタジエンを含む留分が気体であれば、高純度の1,3-ブタジエンに重合防止剤が含まれるのを防止することができる。従って、高純度の1,3-ブタジエンをポリブタジエン等の重合体の調製に有利に用いることができる。
更に、本発明の1,3-ブタジエンの分離回収方法は、前記高純度の1,3-ブタジエンを含む留分から重合防止剤を除去する除去工程を更に含むことが好ましい。前記高純度の1,3-ブタジエンを含む留分から重合防止剤を除去すれば、分離回収した1,3-ブタジエンに重合防止剤が含まれるのを防止することができる。従って、高純度の1,3-ブタジエンをポリブタジエン等の重合体の調製に有利に用いることができる。
また、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の1,3-ブタジエンの分離回収装置は、1,3-ブタジエンを含む混合流体を供給するための供給口を有し、前記混合流体を抽出蒸留して、粗1,3-ブタジエンを含む留分を得る抽出蒸留部と、前記粗1,3-ブタジエンを含む留分を供給するための供給口を有し、前記粗1,3-ブタジエンを含む留分を分割蒸留して、1,3-ブタジエンよりも高沸点の不純物を含む留分と、1,3-ブタジエンよりも低沸点の不純物を含む留分と、高純度の1,3-ブタジエンを含む留分とを得る分割蒸留部と、を備えることを特徴とする。このように、粗1,3-ブタジエンを含む留分を分割蒸留することで、熱負荷を小さくして、1,3-ブタジエンを含む混合流体から1,3-ブタジエンを分離回収する際に生成する1,3-ブタジエンの重合体の生成量を低減させることができる。従って、1,3-ブタジエンの分離回収装置の運転を停止して行う必要がある重合体クリーニングの頻度を減らすことができる。
本発明によれば、1,3-ブタジエンを含む混合流体から1,3-ブタジエンを分離回収する際に生成する1,3-ブタジエンの重合体の生成量を低減させることができる。
本発明に従う1,3-ブタジエンの分離回収方法を実施するための1,3-ブタジエンの分離回収装置の一例の概略構成を示す図である。 従来の1,3-ブタジエンの分離回収方法を実施するための1,3-ブタジエンの分離回収装置の一例の概略構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
ここで、本発明の1,3-ブタジエンの分離回収方法は、C4留分等の1,3-ブタジエンを含む混合流体原料から1,3-ブタジエンを分離回収する際に用いることができる。また、本発明の1,3-ブタジエンの分離回収装置は、例えば、本発明の1,3-ブタジエンの分離回収方法を用いて1,3-ブタジエンを分離回収する際に好適に用いることができる。
(1,3-ブタジエンの分離回収方法)
本発明の1,3-ブタジエンの分離回収方法は、1,3-ブタジエンを含む混合流体から1,3-ブタジエンを分離回収する方法である。そして、本発明の1,3-ブタジエンの分離回収方法は、1,3-ブタジエンを含む混合流体を抽出蒸留して、粗1,3-ブタジエンを含む留分を得る工程(抽出蒸留工程)と、粗1,3-ブタジエンを含む留分を、任意に重合防止剤の存在下において、分割蒸留して、1,3-ブタジエンよりも高沸点の不純物を含む留分と、1,3-ブタジエンよりも低沸点の不純物を含む留分と、高純度の1,3-ブタジエンを含む留分とを得る工程(分割蒸留工程)と、を含み、任意に、高純度の1,3-ブタジエンを含む留分から分割蒸留で用いた重合防止剤を除去する工程(除去工程)を更に含む。
そして、本発明の1,3-ブタジエンの分離回収方法では、粗1,3-ブタジエンを含む留分を分割蒸留することで、熱負荷を小さくして、1,3-ブタジエンを含む混合流体から1,3-ブタジエンを分離回収する際に生成する1,3-ブタジエンの重合体の生成量を低減させることができる。従って、1,3-ブタジエンを高い収率で回収分離することができる。
また、本発明の1,3-ブタジエンの分離回収方法の分割蒸留工程では、重合防止剤の存在下で分割蒸留することで、分割蒸留時における重合反応を抑制することができる。一般に、分割蒸留を実施する際の運転圧力および温度は通常の蒸留と比較して比較的高いため、分割蒸留時には重合反応が生じやすい。しかしながら、分割蒸留を重合防止剤の存在下で行えば、分割蒸留時における重合反応を抑制して、分割蒸留を行う分割蒸留塔等の装置に汚れや詰まりが発生するのを防止することができる。
また、本発明の1,3-ブタジエンの分離回収方法では、高純度の1,3-ブタジエンを含む留分から分割蒸留で用いた重合防止剤を除去することで、高純度の1,3-ブタジエンに重合防止剤が含まれるのを防止することができる。具体的には、高純度の1,3-ブタジエンに重合防止剤が含まれていると、高純度の1,3-ブタジエンを重合しようとしても重合が阻害されてしまう。しかしながら、分割蒸留で用いた重合防止剤を除去すれば、高純度の1,3-ブタジエンを重合しようした際に重合が阻害されてしまうことを防止することができる。
さらに、本発明の1,3-ブタジエンの分離回収方法では、分割蒸留工程において、高純度の1,3-ブタジエンを含む留分を気体で抜き出すことで、高純度の1,3-ブタジエンに重合防止剤が含まれるのを防止することができる。具体的には、高純度の1,3-ブタジエンに重合防止剤が含まれていると、高純度の1,3-ブタジエンを重合しようとしても重合が阻害されてしまう。しかしながら、高純度の1,3-ブタジエンを含む留分を気体で抜き出せば、高純度の1,3-ブタジエンに重合防止剤が含まれるのを防止して、高純度の1,3-ブタジエンを重合しようした際に重合が阻害されてしまうことを防止することができる。
<1,3-ブタジエンを含む混合流体>
ここで、1,3-ブタジエンの分離回収に用いられる、1,3-ブタジエンを含む混合流体とは、1,3-ブタジエンを含有する限り、特に限定されることなく、ナフサをクラッキングしてエチレンを生産する際に得られるC4留分等の、1,3-ブタジエン、ブタン類、ブテン類、ビニルアセチレン、メチルアセチレン、エチルアセチレン、などを含有する任意のC4炭化水素混合物、などが挙げられる。
前記混合流体は、1,3-ブタジエンを5質量%以上含むことが好ましい。前記混合流体における1,3-ブタジエンの含有量が5質量%以上であることで、混合流体から1,3-ブタジエンを効率的に分離回収することができる。
なお、通常、混合流体における1,3-ブタジエンの含有量は30質量%以上50質量%以下である。
<抽出蒸留工程>
本発明の1,3-ブタジエンの分離回収方法の抽出蒸留工程では、1,3-ブタジエンを含む混合流体を抽出蒸留することにより、抽出蒸留に用いた抽出溶剤に対する溶解性が1,3-ブタジエンと異なる不純物を混合流体から分離して、粗1,3-ブタジエンを含む留分を得る。
〔抽出蒸留〕
ここで、抽出蒸留は、1段階の抽出蒸留で構成されていてもよく、また、2段階以上の抽出蒸留で構成されていてもよい。
以下、2段階(第一抽出蒸留および第二抽出蒸留)で抽出蒸留を行う場合、即ち、第一抽出蒸留を行う第一抽出蒸留塔と第二抽出蒸留を行う第二抽出蒸留塔とを有する抽出蒸留部で抽出蒸留を行う場合について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明に従う1,3-ブタジエンの分離回収方法を実施し得る1,3-ブタジエンの分離回収装置の一例の概略構成を示す図である。
図1において、抽出蒸留部10は、例えば、C4留分等の1,3-ブタジエンを含む混合流体を気化させる蒸発塔11と、蒸発塔11で気化させた混合流体を抽出蒸留(第一抽出蒸留)して、留分(C)と抽出液(D)とに分離する第一抽出蒸留塔12と、抽出液(D)から溶剤を除去する放散塔13と、抽出液(D)から溶剤を除去して得た留分(X)を抽出蒸留(第二抽出蒸留)して、留分(A)(粗1,3-ブタジエンを含む留分)と抽出液(B)とに分離する第二抽出蒸留塔15とを備えている。
そして、第一抽出蒸留塔12では、蒸発塔11で気化させた混合流体の供給段より上段(鉛直方向上側)に溶剤を供給して、混合流体を抽出蒸留(第一抽出蒸留)することにより、溶剤に対して1,3-ブタジエンよりも難溶性のブタン類およびブテン類などを含む留分(C)を塔頂から留出させると共に、1,3-ブタジエン、ビニルアセチレン、メチルアセチレン、エチルアセチレン、などを含む抽出液(D)を塔底から缶出させる。
なお、第一抽出蒸留塔12に供給する溶剤としては、例えば国際公開第99/051552号に記載されている溶剤などの、C4留分の抽出蒸留に使用されている既知の溶剤を用いることができる。これらの中でも、アミド化合物が好ましく、ジメチルホルムアミドがより好ましい。抽出溶剤として、アミド化合物、特に、ジメチルホルムアミドを用いることにより、効率的に抽出蒸留を行うことができる。
また、放散塔13では、塔底より溶剤を缶出させると共に、塔頂より1,3-ブタジエン、ビニルアセチレン、メチルアセチレン、エチルアセチレン、などを含む留分(X)を留出させる。なお、放散塔13で回収した溶剤は、任意に第一抽出蒸留塔12や第二抽出蒸留塔15などで再利用することができる。
更に、第二抽出蒸留塔15では、放散塔13から留出した1,3-ブタジエンおよびビニルアセチレン等を含む留分(X)の供給段より上段(鉛直方向上側)に溶剤を供給して1,3-ブタジエン、ビニルアセチレン、メチルアセチレン、エチルアセチレン、などを含む留分を抽出蒸留(第二抽出蒸留)することにより、粗1,3-ブタジエンを含む留分(A)を塔頂から留出させると共に、溶剤に対して1,3-ブタジエンよりも易溶性のビニルアセチレンなどを含む抽出液(B)を塔底から缶出させる。
なお、第二抽出蒸留塔15に供給する溶剤としては、例えば国際公開第99/051552号に記載されている溶剤などの、C4留分の抽出蒸留に使用されている既知の溶剤を用いることができる。これらの中でも、アミド化合物が好ましく、ジメチルホルムアミドがより好ましい。抽出溶剤として、アミド化合物、特に、ジメチルホルムアミドを用いることにより、効率的に抽出蒸留を行うことができる。
<分割蒸留工程>
本発明の1,3-ブタジエンの分離回収方法の分割蒸留工程では、粗1,3-ブタジエンを含む留分を分割蒸留することにより、1,3-ブタジエンよりも高沸点の不純物および1,3-ブタジエンよりも低沸点の不純物を粗1,3-ブタジエンを含む留分から分離して、高純度の1,3-ブタジエンを含む留分を得る。このように、粗1,3-ブタジエンを含む留分を分割蒸留することで、蒸留による高沸点成分の除去と蒸留による低沸点成分の除去とを2段階に分けて実施する場合と比較して、熱負荷を小さくすることができ、ひいては、1,3-ブタジエンを含む混合流体から1,3-ブタジエンを分離回収する際に生成する1,3-ブタジエンの重合体の生成量を低減させることができる。従って、1,3-ブタジエンの分離回収装置の運転を停止して行う必要がある重合体クリーニングの頻度を減らすことができる。
〔分割蒸留〕
ここで、分割蒸留は、例えば特開2016-524522号公報に記載されているように、分割蒸留塔を用いて、高沸点成分を塔底から排出し、中沸点成分を塔中央領域から排出し、低沸点成分を塔頂から排出することで、1,3-ブタジエンよりも高沸点の不純物を含む留分と、1,3-ブタジエンよりも低沸点の不純物を含む留分と、高純度の1,3-ブタジエンを含む留分とを得ることができる。
-分割蒸留塔-
ここで、分割蒸留塔としては、例えば特開2016-524522号公報に記載されているように、例えば、長さ方向に配置される分割壁を有する垂直分割型カラム、などが挙げられる。分割壁は、カラム内部を、例えば、フィードセクション(分割壁の左側)、除去セクション(分割壁の右側)、上側結合カラムセクション(精留セクション)、下側結合カラムセクション(ストリッピングセクション)に分割する。
分割蒸留の対象となる粗1,3-ブタジエンを含む留分を供給するための供給口(フィード入り口部)は、一般的に、フィードセクションの中央領域(即ち、フィードセクションの上側領域と下側領域との間)に配置される。フィードセクションの中央領域に、更に1つ以上の供給口(フィード入り口部)を設けてもよい。
また、一般的に、除去セクションでは、1つ以上の側流取り出し部が除去セクションの中央領域(即ち、除去セクションの上側領域と下側領域との間)に配置される。除去セクションの中央領域に、更に1つ以上の側流取り出し部を設けてもよい。
上述した分割蒸留塔を用いることにより、従来の高沸蒸留塔と低沸蒸留塔の直接接続の場合(例えば、後述する図2の場合)と比べて、約30%のコスト削減および処理対象物質の滞留時間の短縮化を図ることができると共に、低熱負荷にて混合流体を分割蒸留する(混合流体から高沸点成分および低沸点成分を分離除去する)ことができる。
以下、分割蒸留塔からなる分割蒸留部で分割蒸留を行う場合について、図面を用いて説明する。
図1において、分割蒸留部20は、例えば、第二抽出蒸留塔15の塔頂から留出した粗1,3-ブタジエンを含む留分(A)を分割蒸留する分割蒸留塔21を備えている。
分割蒸留塔21は、例えば、第二抽出蒸留塔15で得た留分(A)中に含まれている、メチルアセチレン(沸点:-23.2℃)等の低沸点の不純物を含む留分(E)を塔頂より留出させ、エチルアセチレン(沸点:8.08℃)、1,2-ブタジエン(沸点:18℃)等の高沸点の不純物を含む留分(F)を塔底より缶出させ、1,3-ブタジエン(沸点:-4.4℃)が富化された留分(G)として高純度の1,3-ブタジエンを塔中央領域より留出させる。
なお、分割蒸留を行うと、一般に、分割蒸留を実施する際の運転圧力および温度は通常の蒸留と比較して比較的高いため、分割蒸留時には重合反応が生じやすい。従って、分割蒸留塔21内において重合反応が生じやすいが、分割蒸留を重合防止剤の存在下で行うことで、分割蒸留時における重合反応を抑制して、分割蒸留塔21に汚れや詰まりが発生するのを防止することができる。
-重合防止剤-
重合防止剤の具体例としては、特に制限はなく、例えば、4-ターシャリー・ブチルカテコール(TBC)、ジエチルヒドロキシアミン(DEHA)、などを用いることができる。
分割蒸留の際に存在させる重合防止剤の量としては、特に制限はないが、分割蒸留時における重合反応抑制の観点から、粗1,3-ブタジエンに対して1質量ppm以上であることが好ましく、高純度の1,3-ブタジエンにおける重合防止剤の含有量低減の観点から、粗1,3-ブタジエンに対して100質量ppm以下であることが好ましい。
重合防止剤の供給場所は、分割蒸留の際に重合防止剤が存在しさえすれば、特に制限はなく、重合防止剤を分割蒸留塔21に直接供給してもよいし、重合防止剤を分割蒸留塔21の直前の配管に供給してもよい。ここで、分割蒸留塔21の粗1,3-ブタジエンを含む留分(A)の供給段より上段(鉛直方向上側)の鉛直方向上側部で重合防止剤を供給することにより、重合防止剤を分割蒸留塔21全体に行き渡らせることができる。
なお、分割蒸留部20では、分割蒸留塔21から高純度の1,3-ブタジエンを含む留分を気体で抜き出すことで、高純度の1,3-ブタジエンに重合防止剤が含まれるのを防止することができる。具体的には、高純度の1,3-ブタジエンに重合防止剤が含まれていると、高純度の1,3-ブタジエンを重合しようとしても重合が阻害されてしまう。しかしながら、分割蒸留塔21から高純度の1,3-ブタジエンを含む留分を気体で抜き出せば、高純度の1,3-ブタジエンに重合防止剤が含まれるのを防止して、高純度の1,3-ブタジエンを重合しようした際に重合が阻害されてしまうことを防止することができる。
<除去工程>
また、本発明の1,3-ブタジエンの分離回収方法では、高純度の1,3-ブタジエンを含む留分から、分割蒸留塔21での分割蒸留で用いた重合防止剤を除去することが好ましい。このように、高純度の1,3-ブタジエンを含む留分から、分割蒸留塔21での分割蒸留で用いた重合防止剤を除去することで、高純度の1,3-ブタジエンに重合防止剤が含まれるのを防止することができる。具体的には、高純度の1,3-ブタジエンに重合防止剤が含まれていると、高純度の1,3-ブタジエンを重合しようとしても重合が阻害されてしまう。しかしながら、高純度の1,3-ブタジエンを含む留分から、分割蒸留塔21での分割蒸留で用いた重合防止剤を除去すれば、高純度の1,3-ブタジエンを重合しようした際に重合が阻害されてしまうことを防止することができる。
重合防止剤の除去方法としては、特に制限はなく、例えば、水を用いて高純度の1,3-ブタジエンを含む留分を洗浄する方法、蒸留により分離する方法、などを用いることができる。
(1,3-ブタジエンの分離回収装置)
また、本発明の1,3-ブタジエンの分離回収装置は、上述した1,3-ブタジエンの分離回収方法を用いて1,3-ブタジエンを分離回収する際に好適に用いることができるものである。そして、本発明の1,3-ブタジエンの分離回収装置の一例は、例えば図1に示すような構成を有している。
ここで、図1に示す分離回収装置100は、原料としての混合流体を抽出蒸留して、粗1,3-ブタジエンを含む留分(A)を得る抽出蒸留部10と、抽出蒸留部10で得た留分(A)を分割蒸留して、1,3-ブタジエンよりも低沸点の不純物を含む留分(E)と、1,3-ブタジエンよりも高沸点の不純物を含む留分(F)と、1,3-ブタジエンが富化された留分(G)としての高純度の1,3-ブタジエンとを得る分割蒸留部20とを備えている。なお、分離回収装置100では、混合流体としては、ナフサをクラッキングしてエチレンを生産する際に得られるC4留分などを用いることができる。
<抽出蒸留部>
図1において、抽出蒸留部10は、例えば、C4留分等の1,3-ブタジエンを含む混合流体を気化させる蒸発塔11と、1,3-ブタジエンを含む混合流体を供給するための供給口を有し、該供給口を介して供給された蒸発塔11で気化させた混合流体を抽出蒸留(第一抽出蒸留)して、留分(C)と抽出液(D)とに分離する第一抽出蒸留塔12と、抽出液(D)から溶剤を除去する放散塔13と、抽出液(D)から溶剤を除去して得た留分(X)を供給するための供給口を有し、該供給口を介して供給された留分(X)を抽出蒸留(第二抽出蒸留)して、留分(A)(粗1,3-ブタジエンを含む留分)と抽出液(B)とに分離する第二抽出蒸留塔15とを備えている。
そして、第一抽出蒸留塔12では、蒸発塔11で気化させた混合流体の供給段より上段(鉛直方向上側)に溶剤を供給して、混合流体を抽出蒸留(第一抽出蒸留)することにより、溶剤に対して1,3-ブタジエンよりも難溶性のブタン類およびブテン類などを含む留分(C)を塔頂から留出させると共に、1,3-ブタジエンおよびビニルアセチレンを含む抽出液(D)を塔底から缶出させる。
なお、第一抽出蒸留塔12に供給する溶剤としては、例えば国際公開第99/051552号に記載されている溶剤などの、C4留分の抽出蒸留に使用されている既知の溶剤を用いることができる。これらの中でも、アミド化合物が好ましく、ジメチルホルムアミドがより好ましい。抽出溶剤として、アミド化合物、特に、ジメチルホルムアミドを用いることにより、効率的に抽出蒸留を行うことができる。
また、放散塔13では、塔底より溶剤を缶出させると共に、塔頂より1,3-ブタジエン、ビニルアセチレン、メチルアセチレン、エチルアセチレン、などを含む留分(X)を留出させる。なお、放散塔13で回収した溶剤は、任意に第一抽出蒸留塔12や第二抽出蒸留塔15などで再利用することができる。
更に、第二抽出蒸留塔15では、放散塔13から留出した1,3-ブタジエンおよびビニルアセチレンを含む留分(X)の供給段より上段(鉛直方向上側)に溶剤を供給して1,3-ブタジエン、ビニルアセチレン、メチルアセチレン、エチルアセチレン、などを含む留分を抽出蒸留することにより、粗1,3-ブタジエンを含む留分(A)を塔頂から留出させると共に、溶剤に対して1,3-ブタジエンよりも易溶性のビニルアセチレンなどを含む抽出液(B)を塔底から缶出させる。
なお、第二抽出蒸留塔15に供給する溶剤としては、例えば国際公開第99/051552号に記載されている溶剤などの、C4留分の抽出蒸留に使用されている既知の溶剤を用いることができる。これらの中でも、アミド化合物が好ましく、ジメチルホルムアミドがより好ましい。抽出溶剤として、アミド化合物、特に、ジメチルホルムアミドを用いることにより、効率的に抽出蒸留を行うことができる。
<分割蒸留部>
図1において、分割蒸留部20は、例えば、粗1,3-ブタジエンを含む留分(A)を供給するための供給口を有し、第二抽出蒸留塔15の塔頂から留出した粗1,3-ブタジエンを含む留分(A)を分割蒸留する分割蒸留塔21を備えている。
分割蒸留塔21は、例えば、メチルアセチレン等の低沸点の不純物を含む留分(E)を塔頂より留出させ、メチルアセチレン等の低沸点の不純物を含む留分(F)を塔底より缶出させ、1,3-ブタジエンが富化された留分(G)(高純度の1,3-ブタジエンを含む留分(G))を塔中央領域より留出させる。
以上、一例を用いて本発明の1,3-ブタジエンの分離回収装置について説明したが、本発明の1,3-ブタジエンの分離回収装置は上記一例に限定されるものではない。また、抽出蒸留部10および分割蒸留部20の構成は上記構成に限定されるものではなく、1,3-ブタジエンを分離回収可能な任意の構成に変更することができる。
以下、本発明について実施例を用いて更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示す分離回収装置100を用いて1,3-ブタジエンの分離回収を行った。具体的には、ナフサをクラッキングしてエチレンを生産する際に得られるC4留分よりなる混合流体から1,3-ブタジエンを分離回収した。なお、C4留分よりなる混合流体中における1,3-ブタジエン量は、40質量%であった。
また、留分(A)、留分(C)、留分(E)、留分(F)、留分(G)の組成を、ガスクロマトグラフ(Agilent Technologies社製、7890A)を用いて以下の条件で測定した。結果を表1に示す。
・ガスクロマトグラフ:Agilent(登録商標)7890A(アジレント社製)
・カラム:Agilent 19091P-S33、30.0m×250μm×5.00μm
・カラム温度:35℃×2.5分⇒5℃/分で昇温⇒100℃⇒10℃/分で昇温⇒180℃×10分
・インジェクション温度:200℃
・検出器温度:200℃
・キャリヤーガス:ヘリウム
・スプリット比:200/1
・検出器:FID
Figure 0007216279000001
(比較例1)
実施例1において、図1に示す分離回収装置100を用いる代わりに、図2に示す分離回収装置200を用いたこと以外は、実施例と同様に、1,3-ブタジエンの分離回収を行った。
なお、分離回収装置200は、図1における分割蒸留部20が、不純物除去部30に置換されていること以外は、同じである。
<不純物除去部>
不純物除去部30は、第二抽出蒸留塔15で得た留分(A)中に含まれている、1,3-ブタジエンよりも低沸点の不純物を除去する低沸点物除去塔31と、1,3-ブタジエンよりも高沸点の不純物を除去する高沸点物除去塔32とを備えている。
そして、低沸点物除去塔31では、1,3-ブタジエンよりも低沸点の不純物を含む留分(E)を塔頂より留出させると共に、塔底より1,3-ブタジエンが富化された缶出液を缶出させる。
また、高沸点物除去塔32では、1,3-ブタジエンが更に富化された留分(G)を塔頂より留出させると共に、1,3-ブタジエンよりも高沸点の不純物を含む留分(F)を塔底より缶出させる。
実施例1と比較例1では、1年間連続運転後に停止し蒸留塔内を目視確認したところ、実施例1の方が比較例1よりも1,3-ブタジエンの重合体の生成量が少なかった。
本発明の1,3-ブタジエンの分離回収方法および分離回収装置によれば、分割蒸留することで、熱負荷を小さくして、1,3-ブタジエンの重合体の生成量を低減させることができ、ひいては、1,3-ブタジエンの分離回収装置の運転を停止して行う必要がある重合体クリーニングの頻度を減らすことができる。
10 抽出蒸留部
11 蒸発塔
12 第一抽出蒸留塔
13 放散塔
15 第二抽出蒸留塔
20 分割蒸留部
21 分割蒸留塔
30 不純物除去部
31 低沸点物除去塔
32 高沸点物除去塔
100 分離回収装置
200 分離回収装置

Claims (7)

  1. 1,3-ブタジエンを含む混合流体から1,3-ブタジエンを分離回収する1,3-ブタジエンの分離回収方法であって、
    前記混合流体を抽出蒸留して、粗1,3-ブタジエンを含む留分を得る抽出蒸留工程と、
    前記粗1,3-ブタジエンを含む留分を分割蒸留して、1,3-ブタジエンよりも高沸点の不純物を含む留分(F)と、1,3-ブタジエンよりも低沸点の不純物を含む留分(E)と、高純度の1,3-ブタジエンを含む留分(G)とを得る分割蒸留工程と、
    を含み、
    前記混合流体が、1,2-ブタジエン、ブタン類、ブテン類、ビニルアセチレン、メチルアセチレン、およびエチルアセチレンからなる群より選択される少なくとも1種を更に含有し、
    前記抽出蒸留工程における抽出溶剤がアミド化合物であり、
    前記分割蒸留工程における分割蒸留を分割蒸留塔で行い、
    前記分割蒸留塔が、前記留分(E)を塔頂より留出させ、前記留分(F)を塔底より缶出させ、前記留分(G)を塔中央領域より留出させ
    前記分割蒸留塔が、長さ方向に配置された分割壁を内部に有し、
    前記分割壁が、前記分割蒸留塔の内部を、前記分割壁の厚さ方向一方側のフィードセクションと、前記分割壁の厚さ方向他方側の除去セクションと、上側結合カラムセクションと、下側結合カラムセクションとに分割し、
    前記フィードセクションの上側領域と下側領域との間の中央領域に、前記粗1,3-ブタジエンを含む留分を供給するための供給口が配置される、1,3-ブタジエンの分離回収方法。
  2. 前記アミド化合物がジメチルホルムアミドである、請求項に記載の1,3-ブタジエンの分離回収方法。
  3. 前記分割蒸留工程において、前記粗1,3-ブタジエンに対して1質量ppm以上100質量ppm以下の重合防止剤の存在下で分割蒸留を行う、請求項1または2に記載の1,3-ブタジエンの分離回収方法。
  4. 前記分割蒸留塔の鉛直方向上側部から重合防止剤を供給する、請求項1~の何れかに記載の1,3-ブタジエンの分離回収方法。
  5. 前記高純度の1,3-ブタジエンを含む留分(G)が気体である、請求項1~の何れかに記載の1,3-ブタジエンの分離回収方法。
  6. 前記高純度の1,3-ブタジエンを含む留分(G)から重合防止剤を除去する除去工程を更に含む、請求項1~の何れかに記載の1,3-ブタジエンの分離回収方法。
  7. 1,3-ブタジエンを含む混合流体を供給するための供給口を有し、抽出溶剤としてアミド化合物を用いて前記混合流体を抽出蒸留して、粗1,3-ブタジエンを含む留分を得る抽出蒸留部と、
    前記粗1,3-ブタジエンを含む留分を供給するための供給口が設けられた分割蒸留塔を有し、前記粗1,3-ブタジエンを含む留分を分割蒸留して、1,3-ブタジエンよりも高沸点の不純物を含む留分(F)と、1,3-ブタジエンよりも低沸点の不純物を含む留分(E)と、高純度の1,3-ブタジエンを含む留分(G)とを得る分割蒸留部と、
    を備え、
    前記分割蒸留塔が、前記留分(E)を塔頂より留出させ、前記留分(F)を塔底より缶出させ、前記留分(G)を塔中央領域より留出させ、
    前記分割蒸留塔が、長さ方向に配置された分割壁を内部に有し、
    前記分割壁が、前記分割蒸留塔の内部を、前記分割壁の厚さ方向一方側のフィードセクションと、前記分割壁の厚さ方向他方側の除去セクションと、上側結合カラムセクションと、下側結合カラムセクションとに分割し、
    前記フィードセクションの上側領域と下側領域との間の中央領域に、前記粗1,3-ブタジエンを含む留分を供給するための供給口が配置される、1,3-ブタジエンの分離回収装置。
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