JP7216278B2 - イソプレンの分離回収方法および分離回収装置 - Google Patents

イソプレンの分離回収方法および分離回収装置 Download PDF

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Description

本発明は、イソプレンの分離回収方法および分離回収装置に関し、特には、イソプレンを含む混合流体からイソプレンを分離回収する際に生成するイソプレンの重合体の生成量を低減させることを可能とするイソプレンの分離回収方法および分離回収装置に関するものである。
従来、炭化水素のスチームクラッキングあるいはその他の高温処理によりエチレンを製造する際に副生するC5留分等の混合流体から高純度のイソプレンを分離回収する方法として、抽出蒸留を用いた方法が知られている。
具体的には、抽出蒸留を用いてC5留分等の混合流体からイソプレンを分離回収する方法としては、例えば、イソプレンを含む混合流体からペンタン、ペンテン等のイソプレンと沸点が近い不純物を分離して、高純度のイソプレンを分離回収する方法が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、抽出蒸留を用いた上記イソプレンの分離回収方法では、イソプレン合成ゴム等の重合反応の阻害成分である、1,4-ペンタジエン、2-ブチン等のイソプレンよりも低沸点の不純物や、ピペリレン等のイソプレンよりも高沸点の不純物を分離除去することができる。
特開昭47-41323号公報
しかしながら、抽出蒸留を用いた上記イソプレンの分離回収方法では、装置汚れの原因ともなり得るイソプレンの重合体の生成を抑制することとはできなかった。
そこで、本発明は、イソプレンを含む混合流体からイソプレンを分離回収する際に生成するイソプレンの重合体の生成量を低減させることを可能とするイソプレンの分離回収方法およびイソプレンの分離回収装置を提供することを目的とする。
この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明のイソプレンの分離回収方法は、イソプレンを含む混合流体からイソプレンを分離回収するイソプレンの分離回収方法であって、前記混合流体を抽出蒸留して、該抽出蒸留に用いた抽出溶剤に対する溶解性がイソプレンよりも低い不純物を含む留分と、粗イソプレンを含む留分とを得る抽出蒸留工程と、前記粗イソプレンを含む留分を分割蒸留して、イソプレンよりも高沸点の不純物を含む留分と、イソプレンよりも低沸点の不純物を含む留分と、高純度のイソプレンを含む留分とを得る分割蒸留工程と、を含む、ことを特徴とする。このように、粗イソプレンを含む留分を分割蒸留することで、熱負荷を小さくして、イソプレンを含む混合流体からイソプレンを分離回収する際に生成するイソプレンの重合体の生成量を低減させることができる。従って、イソプレンの分離回収装置の運転を停止して行う必要がある重合体クリーニングの頻度を減らすことができる。
なお、本発明において、「高純度のイソプレン」とは、「粗イソプレンにおけるイソプレン濃度よりも高い濃度のイソプレン」を意味する。ここで、「イソプレン濃度」は、ガスクロマトグラフィーを用いて測定することができる。
さらに、本発明において、「分割蒸留」とは、一回の蒸留操作で被蒸留物を3つ以上(好ましくは3つ)の留分に分けることを指し、例えば垂直分割型蒸留塔などを用いて実施することができる。
ここで、本発明のイソプレンの分離回収方法は、前記抽出蒸留工程における抽出溶剤が、アミド化合物であることが好ましく、ジメチルホルムアミドことがより好ましい。抽出溶剤として、アミド化合物、特に、ジメチルホルムアミドを用いることにより、効率的に抽出蒸留を行うことができる。
また、本発明のイソプレンの分離回収方法は、前記高純度のイソプレンを含む留分を更に抽出蒸留して、該抽出蒸留に用いた抽出溶剤に対する溶解性がイソプレンよりも高い不純物を含む留分と、更に高純度のイソプレンを含む留分とを得る第二抽出蒸留工程を更に含むことが好ましい。前記高純度のイソプレンを含む留分を更に抽出蒸留(第二抽出蒸留)すれば、易溶性物質(抽出溶剤に対する溶解性がイソプレンよりも高い不純物)を分離して、更に高純度のイソプレンを得ることができる。また、分割蒸留後に更に抽出蒸留(第二抽出蒸留)すれば、易溶性物質のシクロペンタジエンが分割蒸留で予め分離されるので、更に高純度のイソプレンを効率的に得ることができる。
ここで、本発明のイソプレンの分離回収方法は、前記第二抽出蒸留工程における抽出溶剤が、アミド化合物であることが好ましく、ジメチルホルムアミドがより好ましい。抽出溶剤として、アミド化合物、特に、ジメチルホルムアミドを用いることにより、効率的に抽出蒸留を行うことができる。
また、本発明のイソプレンの分離回収方法は、前記イソプレンよりも低沸点の不純物を含む留分(混合流体)のイソプレン濃度が5質量%以上90質量%以下であることが好ましい。前記混合流体のイソプレン濃度が5質量%以上90質量%以下であれば、混合流体から高純度のイソプレンを効率的に分離回収することができる。
また、本発明のイソプレンの分離回収方法は、前記分割蒸留工程において、前記粗イソプレンに対して1質量ppm以上100質量ppm以下の重合防止剤の存在下で分割蒸留を行うことが好ましい。上述した量の重合防止剤の存在下で分割蒸留すれば、分割蒸留時における重合反応を抑制して、分割蒸留を行う分割蒸留塔に汚れや詰まりが発生するのを防止することができる。
また、本発明のイソプレンの分離回収方法は、前記分割蒸留工程における分割蒸留を分割蒸留塔で行い、前記分割蒸留塔の鉛直方向上側部から重合防止剤を供給することが好ましい。分割蒸留塔の鉛直方向上側部から重合防止剤を供給すれば、重合防止剤を分割蒸留塔全体に行き渡らせることができる。
なお、本発明において、「分割蒸留塔の鉛直方向上側部」とは、「分割蒸留塔の鉛直方向高さの70%以上100%以下の上側部分」を意味する。
また、本発明のイソプレンの分離回収方法は、前記高純度のイソプレンを含む留分が気体であることが好ましい。前記高純度のイソプレンを含む留分が気体であれば、高純度のイソプレンに重合防止剤が含まれるのを防止することができる。従って、高純度のイソプレンをポリイソプレン等を得るための重合に有利に用いることができる。
また、本発明のイソプレンの分離回収方法は、前記高純度のイソプレンを含む留分から重合防止剤を除去する工程を更に含むことが好ましい。前記高純度のイソプレンを含む留分から重合防止剤を除去すれば、高純度のイソプレンをポリイソプレン等を得るための重合に有利に用いることができる。
また、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明のイソプレンの分離回収装置は、イソプレンを含む混合流体を供給するための供給口を有し、前記混合流体を抽出蒸留して、該抽出蒸留に用いた抽出溶剤に対する溶解性がイソプレンよりも低い不純物を含む留分と、粗イソプレンを含む留分とを得る抽出蒸留部と、前記粗イソプレンを含む留分を供給するための供給口を有し、前記粗イソプレンを含む留分を分割蒸留して、イソプレンよりも高沸点の不純物を含む留分と、イソプレンよりも低沸点の不純物を含む留分と、高純度のイソプレンを含む留分とを得る分割蒸留部と、を備えることを特徴とする。粗イソプレンを含む留分を分割蒸留することで、熱負荷を小さくして、イソプレンを含む混合流体からイソプレンを分離回収する際に生成するイソプレンの重合体の生成量を低減させることができる。従って、イソプレンの分離回収装置の運転を停止して行う必要がある重合体クリーニングの頻度を減らすことができる。
ここで、本発明のイソプレンの分離回収装置は、前記高純度のイソプレンを含む留分を供給するための供給口を有し、前記高純度のイソプレンを含む留分を更に抽出蒸留して、該抽出蒸留に用いた抽出溶剤に対する溶解性がイソプレンよりも高い不純物を含む留分と、更に高純度のイソプレンを含む留分とを得る第二抽出蒸留部を更に備えることが好ましい。高純度のイソプレンを含む留分を更に抽出蒸留すれば、易溶性物質(抽出溶剤に対する溶解性がイソプレンよりも高い不純物)を効率良く分離して、更に高純度のイソプレンを生成することができる。
本発明によれば、イソプレンを含む混合流体からイソプレンを分離回収する際に生成するイソプレンの重合体の生成量を低減させることができる。
本発明に従うイソプレンの分離回収装置の一例の概略構成を示す図である。 従来のイソプレンの分離回収装置の一例の概略構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
ここで、本発明のイソプレンの分離回収方法は、C5留分等のイソプレンを含む混合流体原料からイソプレンを分離回収する際に用いることができる。また、本発明のイソプレンの分離回収装置は、例えば、本発明のイソプレンの分離回収方法を用いてイソプレンを分離回収する際に好適に用いることができる。
(イソプレンの分離回収方法)
本発明のイソプレンの分離回収方法は、イソプレンを含む混合流体からイソプレンを分離回収する方法である。そして、本発明のイソプレンの分離回収方法は、イソプレンを含む混合流体を抽出蒸留して、該抽出蒸留に用いた抽出溶剤に対する溶解性がイソプレンよりも低い不純物を含む留分と、粗イソプレンを含む留分とを得る工程(抽出蒸留工程)と、粗イソプレンを含む留分を、任意に重合防止剤の存在下において、分割蒸留して、イソプレンよりも高沸点の不純物を含む留分と、イソプレンよりも低沸点の不純物を含む留分と、高純度のイソプレンを含む留分とを得る工程(分割蒸留工程)と、を含み、任意に、高純度のイソプレンを含む留分を更に抽出蒸留して、該抽出蒸留に用いた抽出溶剤に対する溶解性がイソプレンよりも高い不純物を含む留分と、更に高純度のイソプレンを含む留分とを得る工程(第二抽出蒸留工程)と、高純度のイソプレンを含む留分から分割蒸留で用いた重合防止剤を除去する工程(除去工程)とを更に含む。
そして、本発明のイソプレンの分離回収方法では、粗イソプレンを含む留分を分割蒸留することで、熱負荷を小さくして、イソプレンを含む混合流体からイソプレンを分離回収する際に生成するイソプレンの重合体の生成量を低減させることができる。従って、イソプレンの分離回収装置の運転を停止して行う必要がある重合体クリーニングの頻度を減らすことができる。
また、本発明のイソプレンの分離回収方法の分割蒸留工程では、重合防止剤の存在下で分割蒸留することで、分割蒸留時における重合反応を抑制することができる。一般に、分割蒸留を実施する際の運転圧力および温度は通常の蒸留と比較して比較的高いため、分割蒸留時には重合反応が生じやすい。しかしながら、分割蒸留を重合防止剤の存在下で行えば、分割蒸留時における重合反応を抑制して、分割蒸留を行う分割蒸留塔等の装置に汚れや詰まりが発生するのを防止することができる。
また、本発明のイソプレンの分離回収方法では、高純度のイソプレンを含む留分から分割蒸留で用いた重合防止剤を除去することで、高純度のイソプレンに重合防止剤が含まれるのを防止することができる。具体的には、高純度のイソプレンに重合防止剤が含まれていると、高純度のイソプレンを重合しようとしても重合が阻害されてしまう。しかしながら、分割蒸留で用いた重合防止剤を除去すれば、高純度のイソプレンを重合しようした際に重合が阻害されてしまうことを防止することができる。
また、本発明のイソプレンの分離回収方法では、分割蒸留工程において、高純度のイソプレンを含む留分を気体で抜き出すことで、高純度のイソプレンに重合防止剤が含まれるのを防止することができる。具体的には、高純度のイソプレンに重合防止剤が含まれていると、高純度のイソプレンを重合しようとしても重合が阻害されてしまう。しかしながら、高純度のイソプレンを含む留分を気体で抜き出せば、高純度のイソプレンに重合防止剤が含まれるのを防止して、高純度のイソプレン重合しようした際に重合が阻害されてしまうことを防止することができる。
<イソプレンを含む混合流体>
前記混合流体は、イソプレンを1質量%以上含むことが好ましい。前記混合流体におけるイソプレンの含有量が1質量%以上であることで、混合流体からイソプレンを効率的に分離回収することができる。
なお、通常、混合流体におけるイソプレンの含有量は、5質量%以上30質量%以下である。混合流体は、イソプレンの他に、n-ペンタン、1,4-ペンタジエン、2-ブチン、ピペリレン、シクロペンタジエン等を含む。
<抽出蒸留工程>
本発明の混合流体の分離回収方法の抽出蒸留工程では、混合流体を含む混合流体を抽出蒸留することにより、該抽出蒸留に用いた抽出溶剤に対する溶解性がイソプレンと異なる不純物を混合流体から分離して、粗イソプレンを含む留分を得る。
〔抽出蒸留〕
図1は、本発明に従うイソプレンの分離回収方法を実施し得るイソプレンの分離回収装置の一例の概略構成を示す図である。
図1において、抽出蒸留部10は、例えば、C5留分等のイソプレンを含む混合流体原料を抽出蒸留して、留分(C)と抽出液(D)とに分離する第一抽出蒸留塔12と、抽出液(D)から溶剤を除去する放散塔13とを備えている。
そして、第一抽出蒸留塔12では、C5留分等のイソプレンを含む混合流体原料の供給段より上段(鉛直方向上側)に溶剤を供給して、抽出蒸留することにより、溶剤に対してイソプレンよりも難溶性のn-ペンタン(沸点:36.1℃)、などを含む留分(C)を塔頂から留出させると共に、イソプレン、1,4-ペンタジエン、2-ブチン、ピペリレン、シクロペンタジエン、などを含む抽出液(D)を塔底から缶出させる。
なお、第一抽出蒸留塔12に供給する溶剤としては、例えば国際公開第99/051552号に記載されている溶剤などの、C5留分の抽出蒸留に使用されている既知の溶剤を用いることができる。これらの中でも、アミド化合物が好ましく、ジメチルホルムアミドがより好ましい。抽出溶剤として、アミド化合物、特に、ジメチルホルムアミドを用いることにより、効率的に抽出蒸留を行うことができる。
また、放散塔13では、塔底より溶剤を缶出させると共に、塔頂よりイソプレン、1,4-ペンタジエン、2-ブチン、ピペリレン、シクロペンタジエン、などを含む留分(X)(粗イソプレンを含む留分)を留出させる。なお、放散塔13で回収した溶剤は、任意に第一抽出蒸留塔12や後述する第二抽出蒸留塔15などで再利用することができる。
<分割蒸留工程>
本発明のイソプレンの分離回収方法の分割蒸留工程では、粗イソプレンを含む留分を分割蒸留することにより、イソプレンよりも高沸点の不純物およびイソプレンよりも低沸点の不純物を粗イソプレンを含む留分から分離して、高純度のイソプレンを含む留分を得る。このように、粗イソプレンを含む留分を分割蒸留することで、蒸留による高沸点成分の除去と蒸留による低沸点成分の除去とを2段階に分けて実施する場合と比較して、熱負荷を小さくすることができ、ひいては、イソプレンを含む混合流体からイソプレンを分離回収する際に生成するイソプレンの重合体の生成量を低減させることができる。従って、イソプレンの分離回収装置の運転を停止して行う必要がある重合体クリーニングの頻度を減らすことができる。
〔分割蒸留〕
ここで、分割蒸留は、例えば特開2016-524522号公報に記載されているように、分割蒸留塔を用いて、高沸点成分(イソプレンよりも高沸点の不純物を含む留分)を塔底から排出し、中沸点成分を塔中央領域から排出し、低沸点成分(イソプレンよりも低沸点の不純物を含む留分)を塔頂から排出することで、イソプレンよりも高沸点の不純物を含む留分と、イソプレンよりも低沸点の不純物を含む留分と、高純度のイソプレンを含む留分とを得ることができる。
なお、イソプレンよりも低沸点の不純物を含む留分のイソプレン濃度、即ち、分割蒸留塔21の塔頂側のイソプレン濃度は、5質量%以上90質量%以下であることが好ましく、10質量%以上70質量%以下であることがより好ましい。このように、イソプレンよりも低沸点の不純物を含む留分のイソプレン濃度が5質量%以上90質量%以下であれば、高沸点成分(イソプレンよりも高沸点の不純物)や低沸点成分(イソプレンよりも低沸点の不純物)の中沸点成分への混入を防止して、高沸点成分および低沸点成分を効率よく分離することができる。
なお、通常、イソプレンよりも低沸点の不純物を含む留分のイソプレン濃度は、15質量%以上25質量%以下である。
また、イソプレンよりも高沸点の不純物を含む留分は、有用成分であるピペリレンを3質量%以上含むことが好ましい。
-分割蒸留塔-
ここで、分割蒸留塔としては、例えば特開2016-524522号公報に記載されているように、例えば、長さ方向に配置される分割壁を有する垂直分割型カラム、などが挙げられる。分割壁は、カラム内部を、例えば、フィードセクション(分割壁の左側)、除去セクション(分割壁の右側)、上側結合カラムセクション(精留セクション)、下側結合カラムセクション(ストリッピングセクション)に分割する。
分割蒸留の対象となる粗イソプレンを含む留分を供給するための供給口(フィード入り口部)は、一般的に、フィードセクションの中央領域(即ち、フィードセクションの上側領域と下側領域との間)に配置される。フィードセクションの中央領域に、さらに1つ以上の供給口(フィード入り口部)を設けてもよい。
また、一般的に、除去セクションでは、1つ以上の側流取り出し部が除去セクションの中央領域(即ち、除去セクションの上側領域と下側領域との間)に配置される。除去セクションの中央領域に、さらに1つ以上の側流取り出し部を設けてもよい。
上述した分割蒸留塔を用いることにより、従来の高沸蒸留塔と低沸蒸留塔の直接接続の場合(例えば、後述する図2の場合)と比べて、約30%のコスト削減および処理対象物質の滞留時間の短縮化を図ることができると共に、低熱負荷にて混合流体を分割蒸留する(粗イソプレンを含む留分から高沸点成分および低沸点成分を分離除去する)ことができる。
以下、分割蒸留塔からなる分割蒸留部で分割蒸留を行う場合について、図面を用いて説明する。
図1において、分割蒸留部20は、例えば、放散塔13の塔頂から留出した粗イソプレンを含む留分(X)を分割蒸留する分割蒸留塔21を備えている。
分割蒸留塔21は、例えば、抽出蒸留部10で得た留分(X)中に含まれている、1,4-ペンタジエン(沸点:26℃)、2-ブチン(沸点:27℃)、等の低沸点の不純物を含む留分(E)を塔頂より留出させ、ピペリレン(沸点:42℃)等の高沸点の不純物を含む留分(F)を塔底より缶出させ、イソプレン(沸点:34.1℃)が富化された留分(G)として高純度のイソプレンを塔中央領域より留出させる。
なお、分割蒸留を行うと、一般に、分割蒸留を実施する際の運転圧力および温度は通常の蒸留と比較して比較的高いため、分割蒸留時には重合反応が生じやすい。従って、分割蒸留塔21内において重合反応が生じやすいが、分割蒸留を重合防止剤の存在下で行うことで、分割蒸留時における重合反応を抑制して、分割蒸留塔21に汚れや詰まりが発生するのを防止することができる。
-重合防止剤-
重合防止剤の具体例としては、特に制限はなく、例えば、4-ターシャリー・ブチルカテコール(TBC)、ジエチルヒドロキシアミン(DEHA)、などを用いることができる。
分割蒸留の際に存在させる重合防止剤の量としては、特に制限はないが、分割蒸留時における重合反応抑制の観点から、粗イソプレンに対して1質量ppm以上であることが好ましく、高純度のイソプレンにおける重合防止剤の含有量低減の観点から、粗イソプレン質量部に対して100質量ppm以下であることが好ましい。
重合防止剤の供給場所は、分割蒸留の際に重合防止剤が存在しさえすれば、特に制限はなく、重合防止剤を分割蒸留塔21に直接供給してもよいし、重合防止剤を分割蒸留塔21の直前の配管に供給してもよい。ここで、分割蒸留塔21の粗イソプレンを含む留分(X)の供給段より上段(鉛直方向上側)の鉛直方向上側部で重合防止剤を供給することにより、重合防止剤を分割蒸留塔21全体に行き渡らせることができる。
なお、分割蒸留部20では、分割蒸留塔21から、高純度のイソプレンを含む留分を気体で抜き出すことで、高純度のイソプレンに重合防止剤が含まれるのを防止することができる。具体的には、高純度のイソプレンに重合防止剤が含まれていると、高純度のイソプレンを重合しようとしても重合が阻害されてしまう。しかしながら、分割蒸留塔21から、高純度のイソプレンを含む留分を気体で抜き出せば、高純度のイソプレンに重合防止剤が含まれるのを防止して、高純度のイソプレンを重合しようした際に重合が阻害されてしまうことを防止することができる。
<第二抽出蒸留工程>
また、本発明のイソプレンの分離回収方法では、高純度のイソプレンを含む留分を更に抽出蒸留(第二抽出蒸留)することが好ましい。このように、高純度のイソプレンを含む留分を更に抽出蒸留(第二抽出蒸留)することで、更に高純度のイソプレンを含む留分を得ることができる。
ここで、抽出溶剤に易溶性物質であるシクロペンタジエンに関し、高純度のイソプレンを含む留分のシクロペンタジエン濃度を分割蒸留部で予め下げることにより、第二抽出蒸留で更に高純度のイソプレンを効率良く生成することができる。
〔第二抽出蒸留〕
図1において、第二抽出蒸留部30は、高純度のイソプレンを含む留分(G)を更に抽出蒸留(第二抽出蒸留)して、留分(A)と抽出液(B)とに分離する第二抽出蒸留塔15と、抽出液から溶剤を除去する放散塔16を備えている。
第二抽出蒸留塔15では、分割蒸留塔21から留出した高純度のイソプレンを含む留分(G)の供給段より上段(鉛直方向上側)に溶剤を供給して高純度のイソプレンを含む留分(G)を更に抽出蒸留(第二抽出蒸留)することにより、更に高純度のイソプレンを含む留分(A)を塔頂から留出させると共に、溶剤に対してイソプレンよりも易溶性の物質(例えば、シクロペンタジエンなど)を含む抽出液(B)を塔底から缶出させる。また、放散塔16では、塔底より溶剤を缶出させると共に、塔頂よりイソプレンよりも易溶性の物質を留出させる。なお、放散塔16で回収した溶剤は、任意に第一抽出蒸留塔12や第二抽出蒸留塔15などで再利用することができる。
なお、第二抽出蒸留塔15に供給する溶剤としては、例えば国際公開第99/051552号に記載されている溶剤などの、C5留分の抽出蒸留に使用されている既知の溶剤を用いることができる。これらの中でも、アミド化合物が好ましく、ジメチルホルムアミドがより好ましい。抽出溶剤として、アミド化合物、特に、ジメチルホルムアミドを用いることにより、効率的に他の抽出蒸留を行うことができる。
<除去工程>
また、本発明のイソプレンの分離回収方法では、高純度のイソプレンを含む留分から、分割蒸留塔21での分割蒸留で用いた重合防止剤を除去する。このように、高純度のイソプレンを含む留分から、分割蒸留塔21での分割蒸留で用いた重合防止剤を除去することで、高純度のイソプレンに重合防止剤が含まれるのを防止することができる。具体的には、高純度のイソプレンに重合防止剤が含まれていると、高純度のイソプレンを重合しようとしても重合が阻害されてしまう。しかしながら、高純度のイソプレンを含む留分から、分割蒸留塔21での分割蒸留で用いた重合防止剤を除去すれば、高純度のイソプレンを重合しようした際に重合が阻害されてしまうことを防止することができる。
重合防止剤の除去方法としては、特に制限はなく、例えば、水を用いて高純度のイソプレンを含む留分を洗浄する方法、蒸留により分離する方法、などを用いることができる。
(イソプレンの分離回収装置)
また、本発明のイソプレンの分離回収装置は、上述したイソプレンの分離回収方法を用いてイソプレンを分離回収する際に好適に用いることができるものである。そして、本発明のイソプレンの分離回収装置の一例は、例えば図1に示すような構成を有している。
ここで、図1に示す分離回収装置100は、原料としての混合流体を抽出蒸留して、粗イソプレンを含む留分(X)を得る抽出蒸留部10と、抽出蒸留部10で得た留分(X)を分割蒸留して、イソプレンよりも低沸点の不純物を含む留分(E)と、イソプレンよりも高沸点の不純物を含む留分(F)と、高純度のイソプレンが富化された留分(G)としての高純度のイソプレンとを得る分割蒸留部20と、イソプレンが富化された留分(G)を更に抽出蒸留して、更に高純度のイソプレンを含む留分を得る第二抽出蒸留部30とを備えている。なお、分離回収装置100では、混合流体としては、炭化水素のスチームクラッキングあるいはその他の高温処理によりエチレンを製造する際に副生するC5留分などを用いることができる。
<抽出蒸留部>
図1において、抽出蒸留部10は、例えば、C5留分等のイソプレンを含む混合流体原料を供給するための供給口を有し、該供給口を介して供給された混合流体原料を抽出蒸留(第一抽出蒸留)して、留分(C)と抽出液(D)とに分離する第一抽出蒸留塔12とを備えている。
そして、第一抽出蒸留塔12では、混合流体の供給段より上段(鉛直方向上側)に溶剤を供給して、混合流体を抽出蒸留(第一抽出蒸留)することにより、溶剤に対してイソプレンよりも難溶性のペンタン、ペンテンなどを含む留分(C)を塔頂から留出させると共に、イソプレン、1,4-ペンタジエン、2-ブチン、ピペリレン、シクロペンタジエン、などを含む抽出液(D)を塔底から缶出させる。
なお、第一抽出蒸留塔12に供給する溶剤としては、例えば国際公開第99/051552号に記載されている溶剤などの、C5留分の抽出蒸留に使用されている既知の溶剤を用いることができる。これらの中でも、アミド化合物が好ましく、ジメチルホルムアミドがより好ましい。抽出溶剤として、アミド化合物、特に、ジメチルホルムアミドを用いることにより、効率的に抽出蒸留を行うことができる。
また、放散塔13では、塔底より溶剤を缶出させると共に、塔頂よりイソプレン、1,4-ペンタジエン、2-ブチン、ピペリレン、シクロペンタジエン、などを含む留分(X)(粗イソプレンを含む留分)を留出させる。なお、放散塔13で回収した溶剤は、任意に第一抽出蒸留塔12や第二抽出蒸留塔15などで再利用することができる。
<分割蒸留部>
図1において、分割蒸留部20は、例えば、抽出液(D)から溶剤を除去して得た留分(X)(粗イソプレンを含む留分)を供給するための供給口を有し、該供給口を介して供給された留分(X)を分割蒸留(分割蒸留)する分割蒸留塔21を備えている。
分割蒸留塔21は、例えば、1,4-ペンタジエン、2-ブチン等の低沸点の不純物を含む留分(E)を塔頂より留出させ、ピペリレン等の高沸点の不純物を含む留分(F)を塔底より缶出させ、高純度のイソプレンを含む留分(G)を塔中央領域より留出させる。
<第二抽出蒸留部>
図1において、第二抽出蒸留部30は、第二抽出蒸留部30は、高純度のイソプレンを含む留分(G)を更に抽出蒸留(第二抽出蒸留)して、留分(A)(更に高純度のイソプレンを含む留分)と抽出液(B)とに分離する第二抽出蒸留塔15と、抽出液から溶剤を除去する放散塔16とを備えている。
第二抽出蒸留塔15では、分割蒸留塔21から留出した高純度のイソプレンを含む留分(G)の供給段より上段(鉛直方向上側)に溶剤を供給して高純度のイソプレンを含む留分(G)を更に抽出蒸留(第二抽出蒸留)することにより、更に高純度のイソプレンを含む留分(A)を塔頂から留出させると共に、溶剤に対してイソプレンよりも易溶性の物質(例えば、シクロペンタジエンなど)を含む抽出液(B)を塔底から缶出させる。また、放散塔16では、塔底より溶剤を缶出させると共に、塔頂よりイソプレンよりも易溶性の物質を留出させる。なお、放散塔16で回収した溶剤は、任意に第一抽出蒸留塔12や第二抽出蒸留塔15などで再利用することができる。
なお、第二抽出蒸留塔15に供給する溶剤としては、例えば国際公開第99/051552号に記載されている溶剤などの、C5留分の抽出蒸留に使用されている既知の溶剤を用いることができる。これらの中でも、アミド化合物が好ましく、ジメチルホルムアミドがより好ましい。抽出溶剤として、アミド化合物、特に、ジメチルホルムアミドを用いることにより、効率的に他の抽出蒸留を行うことができる。
以上、一例を用いて本発明のイソプレンの分離回収装置について説明したが、本発明のイソプレンの分離回収装置は上記一例に限定されるものではない。また、抽出蒸留部10、分割蒸留部20および他の抽出蒸留部30の構成は上記構成に限定されるものではなく、イソプレンを分離回収可能な任意の構成に変更することができる。
以下、本発明について実施例を用いて更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示す分離回収装置100を用いてイソプレンの分離回収を行った。具体的には、炭化水素のスチームクラッキングあるいはその他の高温処理によりエチレンを製造する際に副生するC5留分よりなる混合流体からイソプレンを分離回収した。なお、C5留分よりなる混合流体中におけるイソプレン量は、20質量%であった。
また、混合流体(C5留分)、留分(C)、留分(E)、留分(F)、留分(G)の組成を、ガスクロマトグラフ(Agilent Technologies社製、7890A)を用いて以下の条件で測定した。結果を表1に示す。
・ガスクロマトグラフ:Agilent(登録商標)7890A(アジレント社製)
・カラム:Agilent 19091P-S33、30.0m×250μm×5.00μm
・カラム温度:35℃×2.5分⇒5℃/分で昇温⇒100℃⇒10℃/分で昇温⇒180℃×10分
・インジェクション温度:200℃
・検出器温度:200℃
・キャリヤーガス:ヘリウム
・スプリット比:200/1
・検出器:FID
Figure 0007216278000001
(比較例1)
実施例1において、図1に示す分離回収装置100を用いる代わりに、図2に示す分離回収装置200を用いたこと以外は、実施例1と同様に、イソプレンの分離回収を行った。
なお、分離回収装置200は、図1における分割蒸留部20が、不純物除去部40に置換されていること以外は、同じである。
<不純物除去部>
不純物除去部40は、留分(X)中に含まれている、イソプレンよりも低沸点の不純物を除去する低沸点物除去塔41と、イソプレンよりも高沸点の不純物を除去する高沸点物除去塔42とを備えている。
そして、低沸点物除去塔41では、イソプレンよりも低沸点の不純物を含む留分(E)を塔頂より留出させると共に、塔底よりイソプレンが富化された缶出液を缶出させる。
また、高沸点物除去塔42では、イソプレンが更に富化された留分(G)を塔頂より留出させると共に、イソプレンよりも高沸点の不純物を含む留分(F)を塔底より缶出させる。
実施例1と比較例1では、1年間連続運転後に停止し蒸留塔内を目視確認したところ、実施例1の方が比較例1よりもイソプレンの重合体の生成量が少なかった。
本発明のイソプレンの分離回収方法および分離回収装置によれば、分割蒸留することで、熱負荷を小さくして、イソプレンの重合体の生成量を低減させることができ、ひいては、イソプレンの分離回収装置の運転を停止して行う必要がある重合体クリーニングの頻度を減らすことができる。
10 抽出蒸留部
12 第一抽出蒸留塔
13 放散塔
15 第二抽出蒸留塔
16 放散塔
20 分割蒸留部
21 分割蒸留塔
30 第二抽出蒸留部
40 不純物除去部
41 低沸点物除去塔
42 高沸点物除去塔
100 分離回収装置
200 分離回収装置

Claims (12)

  1. イソプレンを含む混合流体からイソプレンを分離回収するイソプレンの分離回収方法であって、
    前記混合流体を抽出蒸留して、該抽出蒸留に用いた抽出溶剤に対する溶解性がイソプレンよりも低い不純物を含む留分と、粗イソプレンを含む留分とを得る抽出蒸留工程と、
    前記粗イソプレンを含む留分を分割蒸留して、イソプレンよりも高沸点の不純物を含む留分(F)と、イソプレンよりも低沸点の不純物を含む留分(E)と、高純度のイソプレンを含む留分(G)とを得る分割蒸留工程と、
    前記混合流体が、ペンタン、ペンテン、シクロペンタジエン、1,4-ペンタジエン、2-ブチン、およびピペリレンからなる群より選択される少なくとも1種を更に含有し、
    前記抽出蒸留工程における抽出溶剤がアミド化合物であり、
    を含み、
    前記分割蒸留工程における分割蒸留を分割蒸留塔で行い、
    前記分割蒸留塔が、前記留分(E)を塔頂より留出させ、前記留分(F)を塔底より缶出させ、前記留分(G)を塔中央領域より留出させ
    前記分割蒸留塔が、長さ方向に配置された分割壁を内部に有し、
    前記分割壁が、前記分割蒸留塔の内部を、前記分割壁の厚さ方向一方側のフィードセクションと、前記分割壁の厚さ方向他方側の除去セクションと、上側結合カラムセクションと、下側結合カラムセクションとに分割し、
    前記フィードセクションの上側領域と下側領域との間の中央領域に、前記粗イソプレンを含む留分を供給するための供給口が配置される、イソプレンの分離回収方法。
  2. 前記アミド化合物がジメチルホルムアミドである、請求項に記載のイソプレンの分離回収方法。
  3. 前記高純度のイソプレンを含む留分(G)を更に抽出蒸留して、該抽出蒸留に用いた抽出溶剤に対する溶解性がイソプレンよりも高い不純物を含む留分と、更に高純度のイソプレンを含む留分とを得る第二抽出蒸留工程を更に含む、請求項1または2に記載のイソプレンの分離回収方法。
  4. 前記第二抽出蒸留工程における抽出溶剤がアミド化合物である、請求項に記載のイソプレンの分離回収方法。
  5. 前記第二抽出蒸留工程における抽出溶剤として用いる前記アミド化合物がジメチルホルムアミドである、請求項に記載のイソプレンの分離回収方法。
  6. 前記イソプレンよりも低沸点の不純物を含む留分(E)のイソプレン濃度が5質量%以上90質量%以下である、請求項1~の何れかに記載のイソプレンの分離回収方法。
  7. 前記分割蒸留工程において、前記粗イソプレンに対して1質量ppm以上100質量ppm以下の重合防止剤の存在下で分割蒸留を行う、請求項1~の何れかに記載のイソプレンの分離回収方法。
  8. 前記分割蒸留塔の鉛直方向上側部から重合防止剤を供給する、請求項1~の何れかに記載のイソプレンの分離回収方法。
  9. 前記高純度のイソプレンを含む留分(G)が気体である、請求項1~の何れかに記載のイソプレンの分離回収方法。
  10. 前記高純度のイソプレンを含む留分(G)から重合防止剤を除去する工程を更に含む、請求項1~の何れかに記載のイソプレンの分離回収方法。
  11. イソプレンを含む混合流体を供給するための供給口を有し、抽出溶剤としてアミド化合物を用いて前記混合流体を抽出蒸留して、該抽出蒸留に用いた抽出溶剤に対する溶解性がイソプレンよりも低い不純物を含む留分と、粗イソプレンを含む留分とを得る抽出蒸留部と、
    前記粗イソプレンを含む留分を供給するための供給口が設けられた分割蒸留塔を有し、前記粗イソプレンを含む留分を分割蒸留して、イソプレンよりも高沸点の不純物を含む留分(F)と、イソプレンよりも低沸点の不純物を含む留分(E)と、高純度のイソプレンを含む留分(G)とを得る分割蒸留部と、を備え、
    前記混合流体が、ペンタン、ペンテン、シクロペンタジエン、1,4-ペンタジエン、2-ブチン、およびピペリレンからなる群より選択される少なくとも1種を更に含有し、
    前記分割蒸留塔が、前記留分(E)を塔頂より留出させ、前記留分(F)を塔底より缶出させ、前記留分(G)を塔中央領域より留出させ
    前記分割蒸留塔が、長さ方向に配置された分割壁を内部に有し、
    前記分割壁が、前記分割蒸留塔の内部を、前記分割壁の厚さ方向一方側のフィードセクションと、前記分割壁の厚さ方向他方側の除去セクションと、上側結合カラムセクションと、下側結合カラムセクションとに分割し、
    前記フィードセクションの上側領域と下側領域との間の中央領域に、前記粗イソプレンを含む留分を供給するための供給口が配置される、イソプレンの分離回収装置。
  12. 前記高純度のイソプレンを含む留分を供給するための供給口を有し、前記高純度のイソプレンを含む留分を更に抽出蒸留して、該抽出蒸留に用いた抽出溶剤に対する溶解性がイソプレンよりも高い不純物を含む留分と、更に高純度のイソプレンを含む留分とを得る第二抽出蒸留部を更に備える、請求項11に記載のイソプレンの分離回収装置。
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