JP7215986B2 - 電力制御システム、電力制御装置、電力制御方法およびプログラム - Google Patents

電力制御システム、電力制御装置、電力制御方法およびプログラム Download PDF

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Description

本開示は、電力制御システム、電力制御装置、電力制御方法およびプログラムに関する。
近年、所定のエリア内の電力需給を管理する電力事業者が、電力の調達計画を広域機関に提出し、この調達計画に従い、所定のエリア内の電力需要を制御するシステムがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2019-126157号公報
上述したシステムでは、所定期間単位で、所定のエリア内の電力需要の実績値が調達計画と一致する、すなわち、調達計画が達成されることが望ましい。
本開示の目的は、所定のエリア内における電力の調達計画の達成率の改善を図ることができる電力制御システム、電力制御装置、電力制御方法およびプログラムを提供することにある。
一実施形態に係る電力制御システムは、所定のエリア内の蓄電装置と、前記所定のエリアにおける電力の需要予測および発電予測に応じた調達計画に従い、第1所定期間単位で前記蓄電装置の充放電を制御する第1電力制御装置と、前記需要予測および前記発電予測の誤差に関する予測誤差情報に基づき、前記需要予測および前記発電予測の少なくとも一方を補正し、該補正後の需要予測および発電予測に応じた調達計画と、前記所定のエリアにおける電力需要の実績値との誤差に基づき、前記所定のエリア内における電力需要を調整するインバランス調整を行うか否かを判定し、前記インバランス調整を行うと判定した場合、前記第1所定期間よりも短い第2所定期間単位で前記蓄電装置の充放電を制御する第2電力制御装置と、を備える。
また、一実施形態に係る電力制御装置は、所定のエリアにおける電力の需要予測および発電予測に応じた調達計画に従い、前記所定のエリア内の蓄電装置の充放電を制御する制御部と、前記需要予測および前記発電予測の誤差に関する予測誤差情報を、前記予測誤差情報に基づき前記需要予測および前記発電予測の少なくとも一方を補正し、該補正後の需要予測および発電予測に応じた調達計画と、前記所定のエリアにおける電力需要の実績値との誤差に基づき、前記所定のエリア内における電力需要を調整するインバランス調整を行うか否かを判定する外部装置に送信する通信部と、を備える。
また、一実施形態に係る電力制御装置は、所定のエリアにおける電力の需要予測および発電予測に応じた調達計画に従い、前記所定のエリア内の蓄電装置の充放電を制御する外部装置から、前記需要予測および前記発電予測の誤差に関する予測誤差情報を受信する通信部と、前記予測誤差情報に基づき前記需要予測および前記発電予測の少なくとも一方を補正し、該補正後の需要予測および発電予測に応じた調達計画と、前記所定のエリアにおける電力需要の実績値との誤差に基づき、前記所定のエリア内における電力需要を調整するインバランス調整を行うか否かを判定し、前記インバランス調整を行うと判定した場合、前記蓄電装置の充放電を制御する制御部と、を備える。
また、一実施形態に係る電力制御装置における電力制御方法は、所定のエリアにおける電力の需要予測および発電予測に応じた調達計画に従い、前記所定のエリア内の蓄電装置の充放電を制御し、前記需要予測および前記発電予測の誤差に関する予測誤差情報を、前記予測誤差情報に基づき前記需要予測および前記発電予測の少なくとも一方を補正し、該補正後の需要予測および発電予測に応じた調達計画と、前記所定のエリアにおける電力需要の実績値との誤差に基づき、前記所定のエリア内における電力需要を調整するインバランス調整を行うか否かを判定する外部装置に送信する。
また、一実施形態に係る電力制御装置における電力制御方法は、所定のエリアにおける電力の需要予測および発電予測に応じた調達計画に従い、前記所定のエリア内の蓄電装置の充放電を制御する外部装置から、前記需要予測および前記発電予測の誤差に関する予測誤差情報を受信し、前記予測誤差情報に基づき前記需要予測および前記発電予測の少なくとも一方を補正し、該補正後の需要予測および発電予測に応じた調達計画と、前記所定のエリアにおける電力需要の実績値との誤差に基づき、前記所定のエリア内における電力需要を調整するインバランス調整を行うか否かを判定し、前記インバランス調整を行うと判定した場合、前記蓄電装置の充放電を制御する。
また、一実施形態に係るプログラムは、コンピュータに、所定のエリアにおける電力の需要予測および発電予測に応じた調達計画に従い、前記所定のエリア内の蓄電装置の充放電を制御する処理と、前記需要予測および前記発電予測の誤差に関する予測誤差情報を、前記予測誤差情報に基づき前記需要予測および前記発電予測の少なくとも一方を補正し、該補正後の需要予測および発電予測に応じた調達計画と、前記所定のエリアにおける電力需要の実績値との誤差に基づき、前記所定のエリア内における電力需要を調整するインバランス調整を行うか否かを判定する外部装置に送信する処理と、を実行させる。
また、一実施形態に係るプログラムは、コンピュータに、所定のエリアにおける電力の需要予測および発電予測に応じた調達計画に従い、前記所定のエリア内の蓄電装置の充放電を制御する外部装置から、前記需要予測および前記発電予測の誤差に関する予測誤差情報を受信する処理と、前記予測誤差情報に基づき前記需要予測および前記発電予測の少なくとも一方を補正し、該補正後の需要予測および発電予測に応じた調達計画と、前記所定のエリアにおける電力需要の実績値との誤差に基づき、前記所定のエリア内における電力需要を調整するインバランス調整を行うか否かを判定し、前記インバランス調整を行うと判定した場合、前記蓄電装置の充放電を制御する処理と、を実行させる。
一実施形態によれば、所定のエリア内における電力の調達計画の達成率の改善を図ることができる電力制御システム、電力制御装置、電力制御方法およびプログラムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る電力制御システムの構成例を示す図である。 図1に示す第1電力制御装置が立案する調達計画について説明するための図である。 調達計画、需要予測、発電予測、充電計画および放電計画の変更について説明するための図である。 図1に示す第1電力制御装置の構成例を示す図である。 図1に示す第2電力制御装置の構成例を示す図である。 一般的なインバランス調整の要否の判定方法を説明するための図である。 一般的なインバランス調整の要否の判定方法を説明するための図である。 図1に示す第2電力制御装置による需要予測および発電予測の補正について説明するための図である。 図1に示す第2電力制御装置による需要予測および発電予測の補正について説明するための図である。 図1に示す第2電力制御装置によるインバランス調整の要否の判定方法について説明するための図である。 図1に示す第2電力制御装置によるインバランス調整の要否の判定方法について説明するための図である。 図1に示す第2電力制御装置によるインバランス調整について説明するための図である。 図1に示す第1電力制御装置による充放電制御について説明するための図である。 図1に示す第2電力制御装置による充放電制御について説明するための図である。 図1に示す電力制御システムの動作の一例を示すシーケンス図である。 図1に示す電力制御システムの動作の他の一例を示すシーケンス図である。
以下、一実施形態に係る電力制御システム、電力制御装置、電力制御方法およびプログラムについて、図面を参照して説明する。
図1は、一実施形態に係る電力制御システム1の構成例を示す図である。本実施形態に係る電力制御システム1は、例えば、市町村単位といった所定のエリア内における電力を制御するAEMS(Area Energy Management System)を構成してよい。
図1に示すように、本実施形態に係る電力制御システム1は、第1電力制御装置10と、第2電力制御装置20と、機器30とを備える。第1電力制御装置10は、第2電力制御装置20と接続される。第2電力制御装置20は、ゲートウェイ(GW)40を介して機器30と接続される。機器30は、電力制御システム1が電力を制御する所定のエリア内に設けられる。機器30は、例えば、太陽電池31、電力メータ32、蓄電装置33を含む。図1においては、第2電力制御装置20と機器30とがGW40を介して接続される例を示しているが、これに限られるものではない。第2電力制御装置20と機器30とはGW40を介さずに接続されてよい。
第1電力制御装置10は、所定のエリア内における電力の調達計画を立案し、立案した調達計画に従い、所定のエリア内の電力を制御する電力制御装置である。
図2は、調達計画について説明するための図である。
第1電力制御装置10は、図2に示すように、所定期間単位(第1所定期間単位)(以下、「デマンド区間」と称する。)で、所定のエリア内における電力の需要予測および発電予測に応じて、所定のエリア内における電力の調達計画を立案する。具体的には、第1電力制御装置10は、需要予測から発電予測を減算し、充電計画および放電計画に応じた値を加算または減算して、調達計画を立案する。デマンド区間は、例えば、30分間である。充電計画および放電計画は、例えば、所定のエリア内における電力のピークカットあるいはピークシフトを行うための、蓄電装置33の充放電の計画である。電力制御システム1においては、デマンド区間ごとに、所定のエリア内における電力需要の実績値が調達計画と一致する、すなわち、調達計画を達成することが求められる。
第1電力制御装置10は、所定時間(例えば、48時間)だけ先まで調達計画を立案する。ただし、調達計画、需要予測および発電予測はそれぞれ、対象のデマンド区間よりも所定時間だけ前まで変更可能である。例えば、図3に示すように、調達計画は、対象のデマンド区間の1時間前まで変更可能である。したがって、対象のデマンド区間が13:00-13:29であるとすると、調達計画は、11:59まで変更可能である。また、需要予測および発電予測は、対象のデマンド区間の30分前まで変更可能である。したがって、対象のデマンド区間が13:00-13:29であるとすると、需要予測および発電予測は、12:29まで変更可能である。充電計画および放電計画は、対象のデマンド区間内であっても変更可能である。調達計画、需要予測および発電予測が変更できなくなった後は、充電計画および放電計画を調整することで、調達計画の達成が図られる。
第1電力制御装置10は、立案した調達計画を広域機関(OCCTO:Organization for Cross-regional Coordination of Transmission Operators)に提出してよい。第1電力制御装置10は、デマンド区間ごとに、立案した調達計画に従い、蓄電装置33の充放電を制御する。すなわち、第1電力制御装置10は、電力の需要予測および発電予測に応じた調達計画に従い、所定期間(デマンド区間)単位(第1所定期間単位)で、蓄電装置33の充放電を制御する。また、第1電力制御装置10は、所定のエリア内の電力需要のピークカットあるいはピークシフトを行うために、蓄電装置33の充放電を制御してよい。第1電力制御装置10は、蓄電装置33の充放電を制御する制御指示を第2電力制御装置20に送信する。この制御指示に従い、蓄電装置33の充放電が制御される。
第1電力制御装置10は、調達計画、需要予測および発電予測を、外部装置である第2電力制御装置20に送信する。また、第1電力制御装置10は、需要予測および発電予測の誤差に関する情報である予測誤差情報を、外部装置である第2電力制御装置20に送信する。需要予測および発電予測は、例えば、所定のエリア内における電力の需要および発電を予測するモデルから得られる。このようなモデルによる予測には通常、誤差が含まれる。予測誤差情報は、例えば、当該モデルの精度を示す情報である。
予測誤差情報には、需要予測を増加させる方向の誤差に関する情報(第1需要予測誤差情報)が含まれてよい。予測誤差情報には、需要予測を減少させる方向の誤差に関する情報(第2需要予測誤差情報)が含まれてよい。予測誤差情報には、発電予測を増加させる方向の誤差に関する情報(第1発電予測誤差情報)が含まれてよい。予測誤差情報には、発電予測を減少させる方向の誤差に関する情報(第2発電予測誤差情報)が含まれてよい。予測誤差情報には、所定のエリア内における電力需要を突発的に変動させるイベント(例えば、落雷など)に関する情報であるイベント情報が含まれてよい。すなわち、予測誤差情報には、第1需要予測誤差情報、第2需要予測誤差情報、第1発電予測誤差情報、第2発電予測誤差情報およびイベント情報の少なくとも1つが含まれる。
図4は、第1電力制御装置10の構成例を示す図である。
図4に示すように、第1電力制御装置10は、記憶部11と、通信部12と、制御部13とを備える。
記憶部11は、第1電力制御装置10の動作に必要な種々の情報を記憶するメモリである。記憶部11は、一実施形態に係るプログラムを記憶してよい。記憶部11は、制御部13による演算結果などの各種データを記憶してよい。記憶部11は、例えば、半導体メモリまたは磁気ディスクなどにより構成することができるが、これらに限られず、任意の記憶装置により構成することができる。記憶部11は、第1電力制御装置10に挿入されたメモリカードのような記憶媒体であってよい。記憶部11は、後述する制御部13として用いられるCPU(Central Processing Unit)の内部メモリであってよい。
通信部12は、無線通信をはじめとする各種の通信機能を有する通信インタフェースである。通信部12は、例えば、LTE(Long Term Evolution)などの種々の通信方式により通信を実現する。通信部12は、例えば、ITU-T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)において通信方式が標準化されたモデムを含んでよい。通信部12は、WiFi(Wireless Fidelity)またはBluetooth(登録商標)などの種々の方式により無線通信を実現してよい。通信部12が送受信する各種の情報は、記憶部11に記憶してよい。通信部12は、電波を送受信するためのアンテナおよび適当なRF(Radio Frequency)部などを含めて構成してよい。通信部12は、無線通信を行うための既知の技術により構成することができるため、より詳細なハードウェアの説明は省略する。
通信部12は、制御部13の制御に従い、調達計画、需要予測、発電予測および予測誤差情報を、外部装置である第2電力制御装置20に送信する。通信部12は、制御部13の制御に従い、蓄電装置33の充放電を制御する制御指示を第2電力制御装置20に送信してよい。通信部12は、機器30による電力需要の実績値を示す実績データを第2電力制御装置20から受信し、制御部13に出力してよい。
制御部13は、第1電力制御装置10全体の動作を制御するコントローラである。制御部13は、種々の機能を実行するための制御および処理能力を提供するために、例えば、CPUのような、少なくとも1つのプロセッサを含んでよい。制御部13は、1つのプロセッサで実現してよいし、複数のプロセッサで実現してよい。制御部13は、単一の集積回路として実現されてよい。プロセッサは、通信可能に接続された複数の集積回路およびディスクリート回路として実現されてよい。制御部13は、CPUおよび当該CPUで実行されるプログラムとして構成されてよい。制御部13において実行されるプログラムおよび制御部13において実行された処理の結果などは、記憶部11に記憶されてよい。
制御部13は、所定のエリア内における電力の需要予測および発電予測に応じた電力の調達計画を立案してよい。制御部13は、調達計画に従い、所定期間(デマンド区間)単位(第1所定期間単位)で、蓄電装置33の充放電を制御する。制御部13は、調達計画、需要予測、発電予測および予測誤差情報を、通信部12に第2電力制御装置20へ送信させる。制御部13は、蓄電装置33の充放電を制御する制御指示を、通信部12に第2電力制御装置20へ送信させてよい。
図1を再び参照すると、第2電力制御装置20は、所定のエリア内の電力の需要実績と調達計画との不整合(インバランス)を低減するように、所定のエリア内における電力需要を調整するインバランス調整を行う電力制御装置である。第2電力制御装置20は、第1電力制御装置10から送信されてきた蓄電装置33への制御指示を受信し、GW40を介して蓄電装置33に転送してよい。第2電力制御装置20は、外部装置である第1電力制御装置10から送信されてきた、調達計画、需要予測、発電予測および予測誤差情報を受信する。第2電力制御装置20は、機器30からGW40を介して所定の時間間隔(例えば、1分間)で送信されてきた、機器30における電力需要の実績値(実績データ)を受信する。第2電力制御装置20は、各機器30から取得した実績データを所定時間(例えば、30分間)分纏めて、第1電力制御装置10に送信してよい。
第2電力制御装置20は、蓄電装置33の充放電制御なしに、調達計画が達成されないと判定すると、インバランス調整を行う。具体的には、第2電力制御装置20は、予測誤差情報に基づき需要予測および発電予測の少なくとも一方を補正する。そして、第2電力制御装置20は、補正後の需要予測および発電予測に応じた調達計画と、所定のエリアにおける電力需要の実績値との誤差に基づき、インバランス調整を行うか否かを判定する。第2電力制御装置20は、インバランス調整を行うと判定した場合、第1所定期間よりも短い所定期間(例えば、1分間)単位(第2所定期間単位)で蓄電装置33の充放電を制御する。
図5は、第2電力制御装置20の構成例を示す図である。
図5に示す第2電力制御装置20は、記憶部21と、通信部22,23と、制御部24とを備える。
記憶部21は、第2電力制御装置20の動作に必要な種々の情報を記憶するメモリである。記憶部21は、一実施形態に係るプログラムを記憶してよい。記憶部21は、制御部24による演算結果などの各種データを記憶してよい。記憶部21は、例えば、半導体メモリまたは磁気ディスクなどにより構成することができるが、これらに限られず、任意の記憶装置により構成することができる。記憶部21は、第2電力制御装置20に挿入されたメモリカードのような記憶媒体であってよい。記憶部21は、後述する制御部24として用いられるCPUの内部メモリであってよい。
通信部22は、通信部12の通信方式に対応する通信方式による通信機能を有する通信インタフェースである。
通信部22は、第1電力制御装置10から送信されてきた制御指示を受信し、制御部24に出力してよい。通信部22は、外部装置である第1電力制御装置10からの、調達計画、需要予測、発電予測および予測誤差情報を受信し、制御部24に出力する。通信部22は、制御部24の制御に従い、所定時間(例えば、30分間)分の機器30の電力需要の実績データを纏めて、第1電力制御装置10に送信してよい。
通信部23は、無線通信をはじめとする各種の通信機能を有する通信インタフェースである。通信部23は、例えば、LTEなどの種々の通信方式により通信を実現する。通信部23は、例えば、ITU-Tにおいて通信方式が標準化されたモデムを含んでよい。通信部23は、WiFiまたはBluetooth(登録商標)などの種々の方式により無線通信を実現してよい。通信部23が送受信する各種の情報は、記憶部21に記憶してよい。通信部23は、電波を送受信するためのアンテナおよび適当なRF部などを含めて構成してよい。通信部23は、無線通信を行うための既知の技術により構成することができるため、より詳細なハードウェアの説明は省略する。
通信部23は、GW40を介して機器30から送信されてきた電力需要の実績データを受信し、制御部24に出力してよい。通信部23は、制御部24の制御に従い、蓄電装置33の充放電を制御する制御指示を蓄電装置33に送信してよい。
制御部24は、第2電力制御装置20全体の動作を制御するコントローラである。制御部24は、種々の機能を実行するための制御および処理能力を提供するために、例えば、CPUのような、少なくとも1つのプロセッサを含んでよい。制御部24は、1つのプロセッサで実現してよいし、複数のプロセッサで実現してよい。制御部24は、単一の集積回路として実現されてよい。プロセッサは、通信可能に接続された複数の集積回路およびディスクリート回路として実現されてよい。制御部24は、CPUおよび当該CPUで実行されるプログラムとして構成されてよい。制御部24において実行されるプログラムおよび制御部24において実行された処理の結果などは、記憶部21に記憶されてよい。
制御部24は、通信部22から蓄電装置33への制御指示が出力されると、その制御指示を通信部23にGW40を介して蓄電装置33へ送信させてよい。制御部24は、通信部23から機器30における電力需要の実績データが出力されると、所定時間分の実績データを纏めて、通信部22に第1電力制御装置10へ送信させてよい。
制御部24は、需要予測、発電予測、予測誤差情報および電力需要の実績データに基づき、インバランス調整を行うか否かを判定する。具体的には、制御部24は、予測誤差情報に基づき需要予測および発電予測の少なくとも一方を補正する。制御部24は、補正後の需要予測および発電予測に応じた調達計画と、電力需要の実績データ(実績値)とに基づき、インバランス調整を行うか否かを判定する。制御部24は、インバランス調整を行うと判定した場合、第1電力制御装置10よりも短い所定期間単位(第2所定期間単位)で蓄電装置33の充放電を制御する。具体的には、制御部24は、蓄電装置33の充放電を制御する制御指示を、通信部23に蓄電装置33へ送信させる。
図1を再び参照すると、機器30は、GW40を介して第2電力制御装置20と接続される。機器30は、所定の時間(例えば、1分)間隔で、機器30における電力需要の実績データを、GW40を介して第2電力制御装置20に送信する。上述したように、機器30は、例えば、太陽電池31、電力メータ32および蓄電装置33を含む。
太陽電池31は、太陽光のエネルギーを直流電力に変換する。太陽電池31は、例えば、光電変換セルを有する発電部がマトリクス状に接続され、所定の直流電流を出力するように構成される。太陽電池31は、シリコン系多結晶太陽電池、シリコン系単結晶太陽電池またはCIGSなどの薄膜系太陽電池など、光電変換可能なものであれば種類は制限されない。
電力メータ32は、負荷により消費されるまたは供給される電力量を計測する。
蓄電装置33は、リチウムイオン電池またはニッケル水素電池などの蓄電池を備える。蓄電装置33は、充電された電力を放電することにより、電力を供給可能である。また、蓄電装置33は、電力系統あるいは太陽電池31などから供給された電力を充電可能である。蓄電装置33は、第2電力制御装置20から送信される制御指示に従い、充放電可能である。
次に、第2電力制御装置20によるインバランス調整の要否の判定について、より詳細に説明する。
まず、比較のために、一般的なインバランス調整の要否の判定方法について、図6A,6Bを参照して説明する。図6Aは、調達計画から実績値を減算して、調達計画と実績値との誤差を求める場合を示している。図6Bは、実績値から調達計画と減算して、調達計画と実績値との誤差を求める場合を示している。図6A,6Bにおいて、縦軸は、調達計画に対する、調達計画と実績値との誤差の割合(誤差率)を示し、横軸は、対象のデマンド区間の開始からの経過時間を示す。
一般的な判定方法では、図6Aに示すように、誤差率が所定の充電閾値を上回ると、すなわち、誤差率が充電閾値よりも大きい充電必要エリアに達すると、インバランス調整による蓄電装置33の充電が必要であると判定される。また、一般的は判定方法では、誤差率が所定の放電閾値を下回ると、すなわち、誤差率が放電閾値よりも小さい放電必要エリアに達すると、インバランス調整による蓄電装置33の放電が必要であると判定される。
また、一般的な判定方法では、図6Bに示すように、誤差率が所定の放電閾値を上回ると、すなわち、誤差率が放電閾値よりも大きい放電必要エリアに達すると、インバランス調整による蓄電装置33の放電が必要であると判定される。また、一般的な判定方法では、誤差率が所定の充電閾値を上回ると、すなわち、誤差率が充電閾値よりも小さい充電必要エリアに達すると、インバランス調整による蓄電装置33の充電が必要であると判定される。
誤差率と充電閾値・放電閾値との比較が所定の時間間隔(例えば、1分間隔)で行われる。比較の結果、誤差率が充電必要エリアあるいは放電必要エリアに達した時点で、インバランス調整が必要であると判定される。
上述したように、需要予測および発電予測には誤差が含まれることがあるので、需要予測および発電予測に応じた調達計画にも誤差が含まれることがある。そのため、一般的な判定方法では、需要予測および発電予測の誤差の程度によっては、インバランス調整を開始するタイミングが遅れ、調達計画を達成できない可能性がある。
次に、第2電力制御装置20によるインバランス調整の要否の判定方法について説明する。
上述したように、第2電力制御装置20は、予測誤差情報に基づき、需要予測および発電予測を補正する。第2電力制御装置20による需要予測および発電予測の補正について、図7A,7Bを参照して説明する。図7Aは、発電予測が需要予測よりも大きい場合を示している。図7Bは、需要予測が発電予測よりも大きい場合を示している。
第2電力制御装置20は、予測誤差情報に基づき、需要予測および発電予測の少なくとも一方を補正する。具体的には、第2電力制御装置20は、図7A,7Bに示すように、予測誤差情報に基づく所定の誤差量で、需要予測および発電予測を増減させて、需要予測および発電予測を補正する。
上述したように、予測誤差情報には、第1需要予測誤差情報、第2需要予測誤差情報、第1発電予測誤差情報、第2発電予測誤差情報およびイベント情報の少なくとも1つが含まれる。予測誤差情報に第1需要予測誤差情報が含まれる場合、第2電力制御装置20は、第1需要予測誤差情報に応じた誤差量で需要予測を増加させてよい。予測誤差情報に第2需要予測誤差情報が含まれる場合、第2電力制御装置20は、第2需要予測誤差情報に応じた誤差量で需要予測を減少させてよい。予測誤差情報に第1発電予測誤差情報が含まれる場合、第2電力制御装置20は、第1発電予測誤差情報に応じた誤差量で発電予測を増加させてよい。予測誤差情報に第2発電予測誤差情報が含まれる場合、第2電力制御装置20は、第2発電予測誤差情報に応じた誤差量で発電予測を減少させてよい。予測誤差情報にイベント情報が含まれる場合、第2電力制御装置20は、イベント情報の内容に応じて、需要予測および発電予測の少なくとも一方を補正してよい。
第2電力制御装置20は、予測誤差情報に基づく最大の誤差量で、需要予測および発電予測を補正してよい。このような補正を行うことで、第2電力制御装置20は、誤差が最も大きいケース(ワーストケース)の誤差(最大予測誤差)を求めることができる。図7Aに示す例では、発電予測の予測誤差に基づく発電予測の最大値と、需要予測の予測誤差に基づく需要予測の最小値との差分が、最大予測誤差となる。また、図7Bに示す例では、需要予測の予測誤差に基づく需要予測の最大値と、発電予測の予測誤差に基づく発電予測の最小値との差分が、最大予測誤差となる。
次に、第2電力制御装置20によるインバランス調整の要否の判定方法について、図8A,8Bを参照して説明する。図8Aは、調達計画から実績値を減算して、調達計画と実績値との誤差を求める場合を示している。図8Bは、実績値から調達計画と減算して、調達計画と実績値との誤差を求める場合を示している。図8A,8Bにおいて、縦軸は、調達計画に対する、調達計画と実績値との誤差の割合(誤差率)を示し、横軸は、対象のデマンド区間の開始からの経過時間を示す。
第2電力制御装置20は、一般的なインバランス調整の要否の判定方法と同様に、誤差率と充電閾値・放電閾値との比較に基づき、インバランス調整の要否を判定する。ただし、本実施形態においては、第2電力制御装置20は、補正した需要予測および発電予測に応じた調達計画に基づく誤差率と充電閾値・放電閾値とを比較する。そのため、図8A,8Bに示すように、誤差率は、需要予測および発電予測の誤差に応じた幅を有する。
第2電力制御装置20は、図8Aに示すように、最大予測誤差に対応する誤差率が充電閾値を上回ると、すなわち、最大予測誤差に対応する誤差率が充電必要エリアに達すると、インバランス調整による蓄電装置33の充電が必要であると判定する。また、第2電力制御装置20は、図8Bに示すように、最大予測誤差に対応する誤差率が放電閾値を上回ると、すなわち、最大予測誤差に対応する誤差率が放電必要エリアに達すると、インバランス調整による蓄電装置33の放電が必要であると判定する。
このように本実施形態においては、第2電力制御装置20は、予測誤差情報に基づき補正した需要予測および発電予測に応じた調達計画と、電力需要の実績値との誤差に基づき、インバランス調整を行うか否かを判定する。したがって、需要予測および発電予測の誤差を想定したインバランス調整の要否の判定を行うことができ、適切なタイミングでインバランス調整を開始することができる。そのため、本実施形態に係る電力制御システム1によれば、需要予測および発電予測の誤差の程度によらず、所定のエリア内における電力の調達計画の達成率の改善を図ることができる。
蓄電装置33に単位時間当たりに充放電可能な電力量は限られている。したがって、デマンド区間の残り時間によって、インバランス調整により調整可能な調達計画と電力需要の実績値との差分も異なる。そのため、第2電力制御装置20は、補正後の需要予測および発電予測に応じた調達計画と実績値との誤差と、デマンド区間(第1所定期間)の残り時間とに基づき、インバランス調整を行うか否かを判定してよい。例えば、第2電力制御装置20は、図8A,8Bに示すように、デマンド区間の残り時間が少なくなるにつれて、充電閾値および放電閾値を0に近づくようにしてよい。こうすることで、デマンド区間の残り時間が少なくなるほど、誤差率が小さくても、誤差率が充電必要エリアあるいは放電必要エリアに達することで、インバランス調整が開始される。そのため、調達計画が達成される可能性を向上させることができる。
図9は、第2電力制御装置20によるインバランス調整について説明するための図である。
蓄電装置33は、一日に充電可能な充電量(日許容充電量)および一日に放電可能な放電量(日許容放電量)が定められている。第1電力制御装置10は、蓄電装置33の日許容充電量のうち、所定の充電量が、制御可能な充電量(充電制御量)として割り当てられる。また、第1電力制御装置10は、蓄電装置33の日許容放電量のうち、所定の放電量が、制御可能な放電量(放電制御量)として割り当てられる。第1電力制御装置10は、図10に示すように、割り当てられた充電制御量および放電制御量の範囲内で、調達計画に従い、蓄電装置33の充電を制御する。
第2電力制御装置20は、日許容充電量から充電制御量を引いた調整用日充電量の範囲内で、インバランス調整による蓄電装置33への充電を制御する。また、第2電力制御装置20は、日許容放電量から放電制御量を引いた調整用日放電量の範囲内で、インバランス調整による蓄電装置33からの放電を制御する。
図11は、デマンド区間ごとの、インバランス調整に使用可能な充電量(使用可能充電量)、および、インバランス調整に使用可能な放電量(使用可能放電量)を示す図である。図11に示すように、第2電力制御装置20は、デマンド区間ごとに、使用可能充電量および使用可能放電量が割り当てられる。1日の最後のデマンド区間における使用可能充電量は日許容充電量以下である。また、1日の最後のデマンド区間における使用可能放電量は日許容放電量以下である。すなわち、第2電力制御装置20は、日許容充電量を超えない、各デマンド区間に割り当てられた使用可能充電量の範囲内で、インバランス調整により蓄電装置33の充電を制御する。また、第2電力制御装置20は、日許容放電量を超えない、各デマンド区間に割り当てられた使用可能放電量の範囲内で、インバランス調整により蓄電装置33の充電を制御する。
第2電力制御装置20は、図9に示すように、各デマンド区間において、デマンド区間に割り当てられた使用可能充電量から、当該デマンド区間の直前までのインバランス調整による充電量の実績値を差し引いた電力量(対象デマンド区間用充電量)を求める。また、第2電力制御装置20は、各デマンド区間において、デマンド区間に割り当てられた使用可能放電量から、当該デマンド区間の直前までのインバランス調整による放電量の実績値を差し引いた電力量(対象デマンド区間用放電量)を求める。第2電力制御装置20は、インバランス調整により蓄電装置33の充電が必要な場合には、対象デマンド区間用充電量の範囲で、蓄電装置33の充電を制御する。第2電力制御装置20は、インバランス調整により蓄電装置33の放電が必要な場合には、対象デマンド区間用放電量の範囲で、蓄電装置33の放電を制御する。
図12は、電力制御システム1の動作の一例を示すフローチャートである。図12においては、機器30として電力メータ32および蓄電装置33を示しているが、上述したように、機器30には太陽電池31などが含まれてよい。
第1電力制御装置10は、調達計画、需要予測、発電予測および予測誤差情報を含む計画・予測通知を第2電力制御装置20に送信する(ステップS101)。
第2電力制御装置20は、外部装置である第1電力制御装置10から計画・予測通知を受信すると、計画・予測通知に対する受信応答を第1電力制御装置10に送信する(ステップS102)。
第1電力制御装置10は、第2電力制御装置20から計画・予測通知に対する受信応答を受信すると、調達計画に従い蓄電装置33の充放電を制御する制御指示を第2電力制御装置20に送信する(ステップS103)。
第2電力制御装置20は、第1電力制御装置10から制御指示を受信すると、受信した制御指示を蓄電装置33に転送する(ステップS104)。
蓄電装置33は、第2電力制御装置20から制御指示を受信すると、制御指示に対する受信応答を第2電力制御装置20に送信する(ステップS105)。
第2電力制御装置20は、蓄電装置33から制御指示に対する受信応答を受信すると、受信応答を第1電力制御装置10に転送する(ステップS106)。
電力メータ32および蓄電装置33はそれぞれ、所定時間(例えば、1分)間隔で、電力需要の実績データを第2電力制御装置20に送信する(ステップS107,S108)。
第2電力制御装置20は、調達計画と、需要予測と、発電予測と、予測誤差情報と、各機器30から受信した実績データとに基づき、インバランス調整の要否を判定する(ステップS109)。第2電力制御装置20は、予測誤差情報に基づき需要予測および発電予測の少なくとも一方を補正し、補正後の需要予測および発電予測に応じた調達計画と実績値との誤差に基づき、インバランス調整が必要であるか否かを判定する。
第2電力制御装置20は、インバランス調整が必要であると判定すると、蓄電装置33の充放電を制御する制御指示を蓄電装置33に送信する(ステップS110)。
蓄電装置33は、第2電力制御装置20から制御指示を受信すると、制御指示に対する受信応答を第2電力制御装置20に送信する(ステップS111)。これにより、蓄電装置33の充放電が、第1電力制御装置10による制御から、第2電力制御装置20による制御に切り替わる。
図1に示すような電力制御システム1においては、上述したように、インバランスを発生させず、調達計画を達成することが求められる。一方で、図1に示すような電力制御システム1においては、所定のエリア内での電力需要のピークに応じた電力料金が課される。そのため、電力需要のピークをカットあるいはシフトすることが、電力料金のコスト増を防ぐために必要となる。これらの課題を個別の対策により解決しようとすると、各課題に対する対策が相反する場合がある。以下では、電力需要のピークによる電力料金のコスト増およびシフトのインバランスの発生を防ぐための電力制御システム1の動作について、図13に示すシーケンス図を参照して説明する。
第1電力制御装置10は、需要予測および発電予測に応じた調達計画を立案する(ステップS201)。
第1電力制御装置10は、調達計画に基づき、電力需要に所定値以上のピークが発生するか否かを判定する(ステップS202)。
電力需要にピークが発生すると判定した場合(ステップS202:Yes)、第1電力制御装置10は、ピークカットが必要であると判定し、ピークカットを行うために蓄電装置33の充放電を制御するピークカット動作指示を立案する(ステップS203)。
電力需要にピークが発生しないと判定した場合(ステップS202:No)、および、ピークカット動作指示を立案した後、第1電力制御装置10は、電力の購入料金が所定値より高いか否かを判定する(ステップS204)。
電力の購入料金が高いと判定した場合(ステップS204:Yes)、第1電力制御装置10は、ピークシフトが必要であると判定し、ピークシフトを行うために蓄電装置33の充放電を制御するピークシフト動作指示を立案する(ステップS205)。
電力料金が所定値より高くないと判定した場合(ステップS204:No)、および、ピークシフト動作指示を立案した後、第1電力制御装置10は、ピークカットおよびピークシフトの両方が必要であるか否かを判定する(ステップS206)。
ピークカットおよびピークシフトの両方が必要であると判定した場合(ステップS206:Yes)、第1電力制御装置10は、ピークカット動作指示を実施することによる経済的効果と、ピークシフト動作指示を実施することによる経済的効果とを試算する。第1電力制御装置10は、経済的効果が優れている動作指示を実施すると決定する(ステップS207)。
ピークカットおよびピークシフトの少なくとも一方が必要でないと判定した場合(ステップS206:No)、第1電力制御装置10は、立案している動作指示を実施すると決定する。
第1電力制御装置10は、実施すると決定した動作指示に対応する制御指示を第2電力制御装置20に送信する(ステップS208)。この制御指示は、ピークカットあるいはピークシフトを行うために蓄電装置33の充放電を制御するものである。また、第1電力制御装置10は、調達計画、需要予測、発電予測および予測誤差情報を第2電力制御装置20に送信する。
第2電力制御装置20は、第1電力制御装置10から制御指示を受信すると、受信した制御指示を蓄電装置33に転送する(ステップS209)。これにより、制御指示に従って、蓄電装置33の充放電が制御され、ピークカットあるいはピークシフトが行われる。
電力メータ32および蓄電装置33はそれぞれ、所定の時間(例えば、1分)間隔で、電力需要の実績データを第2電力制御装置20に送信する(ステップS210,S211)。
第2電力制御装置20は、調達計画と、需要予測と、発電予測と、予測誤差情報と、各機器30から受信した実績データとに基づき、インバランス調整の要否を判定する(ステップS212)。第2電力制御装置20は、予測誤差情報に基づき需要予測および発電予測の少なくとも一方を補正し、補正後の需要予測および発電予測に応じた調達計画と実績値との誤差に基づき、インバランス調整が必要であるか否かを判定する。
第2電力制御装置20は、インバランス調整が必要であると判定すると、蓄電装置33の充放電を制御する制御指示を蓄電装置33に送信する(ステップS213)。この制御指示は、インバランス調整を行うために蓄電装置33の充放電を制御するものである。
図13においては、第1電力制御装置10によるピークカットまたはピークシフトのための蓄電装置33の充放電制御が行われた後に、第2電力制御装置20によるインバランス調整のための蓄電装置33の充放電制御が行われる。そのため、電力需要のピークによる電力料金のコスト増およびインバランスの発生を防ぐことができる。
このように本実施形態においては、電力制御システム1は、所定のエリア内の蓄電装置33と、第1電力制御装置10と、第2電力制御装置20とを備える。第1電力制御装置10は、所定のエリアにおける電力の需要予測および発電予測に応じた調達計画に従い、所定期間単位(第1所定期間単位)で蓄電装置33の充放電を制御する。第2電力制御装置20は、予測誤差情報に基づき、需要予測および発電予測の少なくとも一方を補正し、補正後の需要予測および発電予測に応じた調達計画と、所定のエリアにおける電力需要の実績値との誤差に基づき、インバランス調整を行うか否かを判定する。第2電力制御装置20は、インバランス調整を行うと判定した場合、第1所定期間よりも短い所定期間単位(第2所定期間単位)で蓄電装置33の充放電を制御する。
予測誤差情報に基づき需要予測および発電予測の少なくとも一方を補正することで、需要予測および発電予測の誤差を想定したインバランス調整の要否の判定を行うことができる。そのため、適切なタイミングでインバランス調整を開始し、需要予測および発電予測の誤差の程度によらず、所定のエリア内における電力の調達計画の達成率の改善を図ることができる。
上述の実施形態は代表的な例として説明したが、本開示の趣旨および範囲内で、多くの変更および置換が可能であることは当業者に明らかである。したがって、本開示は、上述の実施形態によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形および変更が可能である。例えば、実施形態の構成図に記載の複数の構成ブロックを1つに組み合わせたり、あるいは1つの構成ブロックを分割したりすることが可能である。
上述した実施形態は、電力制御システム1、第1電力制御装置10および第2電力制御装置20としての実施のみに限定されない。例えば、上述した実施形態は、第1電力制御装置10あるいは第2電力制御装置20のような電力制御装置における電力制御方法として実施してよい。また、上述した実施形態は、第1電力制御装置10あるいは第2電力制御装置20のようなコンピュータにおいて実行されるプログラムとして実施してよい。
2015年9月の国連サミットにおいて採択された17の国際目標として、「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)」がある。一実施形態に係る電力制御システム1は、このSDGsの17の目標のうち、例えば「7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」、および「11.「住み続けられるまちづくりを」の目標などの達成に貢献し得る。
1 電力制御システム
10 第1電力制御装置(電力制御装置)
11 記憶部
12 通信部
13 制御部
20 第2電力制御装置(電力制御装置)
21 記憶部
22 通信部
23 通信部
24 制御部
30 機器
31 太陽電池
32 電力メータ
33 蓄電装置
40 ゲートウェイ

Claims (11)

  1. 所定のエリア内の蓄電装置と、
    前記所定のエリアにおける電力の需要予測および発電予測に応じた調達計画に従い、第1所定期間単位で前記蓄電装置の充放電を制御する第1電力制御装置と、
    前記需要予測および前記発電予測の誤差に関する予測誤差情報に基づき、前記需要予測および前記発電予測の少なくとも一方を補正し、該補正後の需要予測および発電予測に応じた調達計画と、前記所定のエリアにおける電力需要の実績値との誤差に基づき、前記所定のエリア内における電力需要を調整するインバランス調整を行うか否かを判定し、前記インバランス調整を行うと判定した場合、前記第1所定期間よりも短い第2所定期間単位で前記蓄電装置の充放電を制御する第2電力制御装置と、を備える電力制御システム。
  2. 前記第1電力制御装置は、前記予測誤差情報を前記第2電力制御装置に送信する、請求項1に記載の電力制御システム。
  3. 前記第2電力制御装置は、前記補正後の需要予測および発電予測に応じた調達計画と前記実績値との誤差と、前記第1所定期間の残り時間とに基づき、前記インバランス調整を行うか否かを判定する、請求項1または2に記載の電力制御システム。
  4. 前記第2電力制御装置は、前記予測誤差情報に基づく最大の誤差量で前記需要予測および前記発電予測の少なくとも一方を補正する、請求項1から3のいずれか一項の記載の電力制御システム。
  5. 前記予測誤差情報は、前記需要予測を増加させる方向の誤差に関する情報、前記需要予測を減少させる方向の誤差に関する情報、前記発電予測を増加させる方向の誤差に関する情報、前記発電予測を減少させる方向の誤差に関する情報、および、前記所定のエリアにおける電力需要を突発的に変動させるイベントに関するイベント情報の少なくとも1つを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の電力制御システム。
  6. 所定のエリアにおける電力の需要予測および発電予測に応じた調達計画に従い、前記所定のエリア内の蓄電装置の充放電を制御する制御部と、
    前記需要予測および前記発電予測の誤差に関する予測誤差情報を、前記予測誤差情報に基づき前記需要予測および前記発電予測の少なくとも一方を補正し、該補正後の需要予測および発電予測に応じた調達計画と、前記所定のエリアにおける電力需要の実績値との誤差に基づき、前記所定のエリア内における電力需要を調整するインバランス調整を行うか否かを判定する外部装置に送信する通信部と、を備える電力制御装置。
  7. 所定のエリアにおける電力の需要予測および発電予測に応じた調達計画に従い、前記所定のエリア内の蓄電装置の充放電を制御する外部装置から、前記需要予測および前記発電予測の誤差に関する予測誤差情報を受信する通信部と、
    前記予測誤差情報に基づき前記需要予測および前記発電予測の少なくとも一方を補正し、該補正後の需要予測および発電予測に応じた調達計画と、前記所定のエリアにおける電力需要の実績値との誤差に基づき、前記所定のエリア内における電力需要を調整するインバランス調整を行うか否かを判定し、前記インバランス調整を行うと判定した場合、前記蓄電装置の充放電を制御する制御部と、を備える電力制御装置。
  8. 所定のエリアにおける電力の需要予測および発電予測に応じた調達計画に従い、前記所定のエリア内の蓄電装置の充放電を制御し、
    前記需要予測および前記発電予測の誤差に関する予測誤差情報を、前記予測誤差情報に基づき前記需要予測および前記発電予測の少なくとも一方を補正し、該補正後の需要予測および発電予測に応じた調達計画と、前記所定のエリアにおける電力需要の実績値との誤差に基づき、前記所定のエリア内における電力需要を調整するインバランス調整を行うか否かを判定する外部装置に送信する、電力制御装置における電力制御方法。
  9. 所定のエリアにおける電力の需要予測および発電予測に応じた調達計画に従い、前記所定のエリア内の蓄電装置の充放電を制御する外部装置から、前記需要予測および前記発電予測の誤差に関する予測誤差情報を受信し、
    前記予測誤差情報に基づき前記需要予測および前記発電予測の少なくとも一方を補正し、該補正後の需要予測および発電予測に応じた調達計画と、前記所定のエリアにおける電力需要の実績値との誤差に基づき、前記所定のエリア内における電力需要を調整するインバランス調整を行うか否かを判定し、前記インバランス調整を行うと判定した場合、前記蓄電装置の充放電を制御する、電力制御装置における電力制御方法。
  10. コンピュータに、
    所定のエリアにおける電力の需要予測および発電予測に応じた調達計画に従い、前記所定のエリア内の蓄電装置の充放電を制御する処理と、
    前記需要予測および前記発電予測の誤差に関する予測誤差情報を、前記予測誤差情報に基づき前記需要予測および前記発電予測の少なくとも一方を補正し、該補正後の需要予測および発電予測に応じた調達計画と、前記所定のエリアにおける電力需要の実績値との誤差に基づき、前記所定のエリア内における電力需要を調整するインバランス調整を行うか否かを判定する外部装置に送信する処理と、を実行させるプログラム。
  11. コンピュータに、
    所定のエリアにおける電力の需要予測および発電予測に応じた調達計画に従い、前記所定のエリア内の蓄電装置の充放電を制御する外部装置から、前記需要予測および前記発電予測の誤差に関する予測誤差情報を受信する処理と、
    前記予測誤差情報に基づき前記需要予測および前記発電予測の少なくとも一方を補正し、該補正後の需要予測および発電予測に応じた調達計画と、前記所定のエリアにおける電力需要の実績値との誤差に基づき、前記所定のエリア内における電力需要を調整するインバランス調整を行うか否かを判定し、前記インバランス調整を行うと判定した場合、前記蓄電装置の充放電を制御する処理と、を実行させるプログラム。
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