JP7215513B2 - プロジェクター付き照明装置および照明装置 - Google Patents

Description

本発明は、プロジェクター付き照明装置および照明装置に関する。

プロジェクターによって投射画像を投射する場合に、プロジェクターの外観によって空間の雰囲気を壊してしまうことがある。特許文献１、２には、シェードの内側にプロジェクターを収容した照明装置が開示される。このような照明装置は、プロジェクターを隠して設置できるため、プロジェクターの存在を感じさせないようにすることができる。また、プロジェクターとして使用しないときは、照明装置として使用することができる。

特許文献１の照明装置はスタンド型であり、基台および支柱と、支柱の上端に配置される照明ユニットと、照明ユニットの周囲を囲うシェードを備える。照明ユニットは、光源部および映像形成部を備えており、シェードの内面に向けて映像光を投射する。シェードは、照明ユニットが投射した映像を外部に表示する。また、特許文献１には、プロジェクターの映像光の向きを変える映像光変換部付きの照明装置が開示される。映像光変換部は鏡面あるいはプリズムである。例えば、シェードの内側に鏡面を配置し、照明ユニットから鏡面に向けて映像光を投射し、鏡面で反射された映像光をシェードの内面に投射する。

特許文献２の照明装置は、天井に設置されるランプシェードを備えており、ランプシェードの内側にプロジェクターおよび複数の固定ミラーが配置される。プロジェクターから投射された映像光は、固定ミラーにより反射され、ランプシェードを透過して床や天井に投射される。

特開２０１４－０３５５２２号公報 特開２００７－１７４３９８号公報

スタンド型の照明装置は、設置や移動が容易であり、利便性が高い。しかしながら、室内に投射する投射画像の位置や高さは、設置空間や用途によって異なる。従って、投射方向を可変にしたいという要望がある。特許文献２の照明装置は、ミラーを用いて投射方向を変更するものであるが、シェードの内側にミラーを配置すると、照明装置が大型化するという問題がある。

上記の課題を解決するために、本発明のプロジェクター付き照明装置は、投射光学系を有するプロジェクターと、前記プロジェクターを保持するプロジェクター保持部と、前記プロジェクター保持部に連結されるスタンド部と、前記プロジェクター保持部の周囲を覆い、前記プロジェクターから射出される投射光が透過する投射口が設けられたシェードと、を有し、前記プロジェクター保持部は、前記プロジェクターの射出側の端部を中心として、前記プロジェクターの傾斜角度を変化させる角度調整機構を備えることを特徴とする。

また、本発明の照明装置は、プロジェクター保持部と、前記プロジェクター保持部に連結されるスタンド部と、前記プロジェクター保持部の周囲を覆うシェードと、を有し、前
記シェードは、前記プロジェクター保持部に保持されるプロジェクターから射出される投射光が透過する投射口を備え、前記プロジェクター保持部は、前記プロジェクターの射出側の端部を中心として前記プロジェクターの傾斜角度を変化させる角度調整機構を備えることを特徴とする。

本発明を適用したプロジェクター付き照明装置の外観斜視図である。 図１のプロジェクター付き照明装置の正面図、側面図、およびＸＹ面で切断した断面図である。 図１のプロジェクター付き照明装置をＹＺ面で切断した断面図であり、投射光の投射方向が斜め上向きと斜め下向きに変化する状況を示す図である。 プロジェクターおよびプロジェクター保持部の斜視図であり、投射光の投射方向が斜め上向きと斜め下向きに変化する状況を示す図である。 高さ調整機構を備えるスタンド部の斜視図である。 変形例の高さ調整機構を備えるスタンド部の斜視図である。 固定機構を備えるスタンド部を上側から見た分解斜視図である。 固定機構を備えるスタンド部を下側から見た分解斜視図である。 変形例の固定機構を備えるスタンド部を上側から見た分解斜視図である。

以下に、図面を参照して、本発明を適用したプロジェクター付き照明装置、および、プロジェクターを含まない照明装置の実施形態を説明する。

図１は、本発明を適用したプロジェクター付き照明装置１の外観斜視図である。図２は、図１のプロジェクター付き照明装置１の正面図、側面図、およびＸＹ面（図２の正面図のＢ－Ｂ位置）で切断した断面図である。図３は、図１のプロジェクター付き照明装置１をＹＺ面（図２の正面図のＡ－Ａ位置）で切断した断面図であり、投射光ＬＬの投射方向が斜め上向きと斜め下向きに変化する状況を示す図である。本明細書において、Ｘ方向、Ｙ方向、Ｚ方向は互いに直交する方向である。Ｚ方向は上下方向であり、Ｚ１方向は上方、Ｚ１方向は下方である。Ｙ方向はプロジェクター付き照明装置１の幅方向であり、Ｙ１方向は幅方向の一方側、Ｙ２方向は幅方向の他方側である。Ｘ方向はプロジェクター付き照明装置１の前後方向であり、Ｘ１方向は前方、Ｘ２方向は後方である。Ｘ１方向（前方）は、プロジェクター付き照明装置１の投射光ＬＬを投射する方向である。

プロジェクター付き照明装置１は、スタンド照明型の照明装置２と、照明装置２の内部に設置されるプロジェクター３を備える。照明装置２は、台座部４と、台座部４からＺ１方向へ延びる支柱５と、支柱５の先端部に連結されるプロジェクター保持部６と、プロジェクター保持部６を囲むシェード７を備える。プロジェクター保持部６は、支柱５の先端部に連結されるベース８と、ベース８に回転可能に連結される載置台９と、ベース８と載置台９との間に配置される角度調整機構１０を備える。プロジェクター３は、載置台９に載置される。プロジェクター３から投射される投射光ＬＬは、シェード７の側面に設けられた投射口７０からシェード７の外側へ投射される。

（スタンド部）
台座部４および支柱５は、プロジェクター付き照明装置１のスタンド部２０を構成する。スタンド部２０は、床などの被設置面に設置される。プロジェクター保持部６およびシェード７は、スタンド部２０に連結され、スタンド部２０に支持される。

（プロジェクター）
図３に示すように、プロジェクター３は、外装ケース３０と、外装ケース３０の射出側
の端面に設けられた開口部３１を備える。プロジェクター３は、開口部３１から投射光ＬＬを出射する。外装ケース３０は、例えば、難燃性の樹脂あるいは金属で構成される。また、プロジェクター３は、外装ケース３０に収容される図示しない光源部および画像生成部と、投射光学系３２と、図示しないファンおよび制御部を備える。投射光学系３２は、画像生成部によって生成される画像を拡大投射する。

（シェード）
シェード７は、円筒形の側面部７１と、側面部７１のＺ１側の端部を塞ぐ上面部７２と、側面部７１のＺ２側の端部を塞ぐ下面部７３を備える。側面部７１は、金属などの光を通さない素材からなる遮光部材である。なお、遮光部材の表面に布地を配置して側面部７１を形成してもよい。側面部７１は、プロジェクター３の開口部３１と対向する矩形の投射口７０を備える。開口部３１のＺ方向の開口高さは、投射光ＬＬの光軸が最大限Ｚ１方向に傾いたとき、および、投射光ＬＬの光軸が最大限Ｚ２方向に傾いたときでも投射光ＬＬが投射口７０の範囲内を通過する高さである。

投射口７０には、透過板７４が配置される。本形態では、透過板７４は、平板状の半透過ミラーである。従って、プロジェクター３から投射される投射光ＬＬは透過板７４を通過してシェード７の外側に投射され、外部の光は透過板７４によって反射される。なお、透過板７４は、偏光板であってもよい。

上面部７２および下面部７３は円形である。図３に示すように、シェード７は、下面部７３の中央に配置される固定部７５を介して支柱５に固定される。固定部７５は、下面部７３と一体に形成されていてもよいし、下面部７３とは別部材であってもよい。支柱５の先端部は、固定部７５の孔７６からＺ１側に延びており、シェード７の内側でベース８に連結される。

上面部７２および下面部７３は、光を拡散透過する拡散板である。プロジェクター付き照明装置１は、シェード７の内側に配置される照明部７７を備える。本形態では、上面部７２のＺ２側に照明部７７が配置される。照明部７７の照明光が上面部７２を照射すると、上面部７２からＺ１側に光が拡散放射される。照明部７７は、例えば、基板上にＬＥＤなどの発光素子を配置した面状光源である。照明部７７は側面部７１に固定され、シェード７を介して支柱５に支持される。照明部７７は、下面部７３のＺ１側に配置してもよい。この場合には、下面部７３からＺ２側に光が拡散放射される。また、上面部７２のＺ２側、および、下面部７３のＺ１側の２箇所に照明部７７を配置して、上面部７２および下面部７３から照明光を出射するように構成してもよい。

上面部７２および下面部７３の一方または両方には、図示しない通気口が設けられ、通気口の内側には図示しないファンが配置される。従って、ファンを駆動することにより、照明部に沿って空気が流れるため、照明部７７が冷却される。また、プロジェクター３からの排気を通気口からシェード７の外部に排出して、プロジェクター３を冷却することができる。

シェード７の内側には、図示しないスピーカーが配置される。プロジェクター３およびスピーカーに接続される配線は、支柱５の内側に通され、台座部４の内部に配置される電源装置に接続される。スピーカーは、近距離無線通信、あるいは、有線通信によりプロジェクター３に接続され、プロジェクター３から供給される電気信号に基づいて音を発生する。スピーカーは、ベース８のＺ２側にスピーカーを配置する空間を設けて配置してもよいし、プロジェクター３のＺ１側に配置してもよい。

（ベース）
図４は、プロジェクター３およびプロジェクター保持部６の斜視図であり、投射光ＬＬの投射方向が斜め上向きと斜め下向きに変化する状況を示す図である。ベース８は、支柱５の上端に連結される底板８０と、底板８０のＹ１側の端縁およびＹ２側の端縁からＺ１側へ立ち上がる一対の側板８１、８１と、底板８０のＸ２側の端縁の中央部分からＺ１側へ立ち上がる背面板８２を備える。ベース８は、各側板８１のＸ１側の端部からＺ１側に突出する突出部８３と、各突出部８３の先端に設けられた回転支持部８４を備える。従って、ベース８は、Ｙ方向に対向する一対の回転支持部８４を備える。また、図３に示すように、ベース８は、底板８０のＸ１側の端縁からＺ１側へ立ち上がる前板８５を備える。

（載置台）
載置台９は、プロジェクター３が載置される載置板９０と、載置板９０のＸ１側の端部におけるＹ１側およびＹ２側の端縁からＺ１側へ突出する一対の前側連結板９１、９１と、載置板９０のＸ２側の端部におけるＹ１側およびＹ２側の端縁からＺ２側へ突出する一対の後側連結板９２、９２と、後側連結板９２、９２に両端を支持される支軸９３を備える。一対の前側連結板９１、９１は、ベース８に設けられた一対の突出部８３、８３の間に配置される。各前側連結板９１は、各突出部８３に設けられた回転支持部８４に連結される。これにより、載置台９は、回転支持部８４の中心を通りＹ方向に延びる回転軸線Ｐを中心として、ベース８に対して回転可能に連結される。

載置台９の回転軸線Ｐは、プロジェクター３の投射光ＬＬの光軸と交差する。従って、載置台９に載置されるプロジェクター３は、投射光ＬＬの傾斜角度を調整可能な状態で支持される。また、載置台９の回転軸線Ｐは、プロジェクター３の射出側の端部と交差する。従って、プロジェクター３は、射出側の端部を中心として回転可能に支持されるので、プロジェクター３から射出される投射光ＬＬの傾斜角度は、プロジェクター３の射出側の端部を中心として変化する。なお、プロジェクター３の射出側の端部とは、外装ケース３０の射出側の端面に限定されるものでなく、外装ケース３０の射出側の端面から内側の領域を含むものである。

（角度調整機構）
角度調整機構１０は、ベース８に対する載置台９の傾斜角度を変化させる機構である。角度調整機構１０は、プロジェクター３から射出される投射光ＬＬの光軸の向きを、図３に示す第１方向Ｌａと第２方向Ｌｂとの間で変化させる。第１方向Ｌａは、斜め上向き方向であり、第２方向Ｌｂは、斜め下向き方向である。本形態では、水平面に対する第１方向Ｌａの傾斜角度は、水平面に対する第２方向Ｌｂの傾斜角度よりも大きい。従って、シェード７よりも上方に位置する面に投射画像を投射する場合に有利である。なお、角度調整機構１０の角度調整範囲は、図３に示す範囲と異なっていてもよい。例えば、水平面から３０°上方に傾斜した方向を第１方向Ｌａとし、水平面から３０°下方に傾斜した方向を第２方向Ｌｂとすることができる。

図３、図４に示すように、角度調整機構１０は、ベース８に固定される一対のガイド部材１１、１１と、一対のガイド部材１１、１１に両端をガイドされるスライダー１２と、スライダー１２に設けられたねじ穴に螺合するねじ軸１３と、スライダー１２と載置台９とを連結する２本のアーム１４、１４を備える。各アーム１４は、一端がスライダー１２の端部に回転可能に連結され、他端が載置台９に回転可能に連結される。アーム１４と載置台９との連結位置は、回転軸線Ｐから離れた位置である。本形態では、載置台９のＸ２側の端部に配置される支軸９３にアーム１４の他端が連結される。

一対のガイド部材１１、１１は、Ｘ方向に平行に延びており、底板８０に固定される。ねじ軸１３は、一対のガイド部材１１、１１の間に配置され、Ｘ方向に延びている。ねじ軸１３は、前板８５に設けられた回転支持部８６、および、背面板８２に設けられた貫通
穴（図示せず）によって回転可能に支持される。ねじ軸１３のＸ２側の端部には、ねじ軸１３を手動で回転させるための回転ノブ１５が固定される。

投射光ＬＬの傾斜角度を調整するときは、回転ノブ１５を把持してねじ軸１３を手動で回し、スライダー１２をＸ方向に移動させる。これにより、スライダー１２に連結されたアーム１４の一端がＸ方向に移動するので、アーム１４の他端および載置台９のＸ２側の端部が上下方向に移動し、回転軸線Ｐを中心として載置台９が回転する。その結果、プロジェクター３の傾斜角度が変化し、投射光ＬＬの傾斜角度が変化する。

スライダー１２に連結されたアーム１４の一端をＸ１側に移動させる方向にねじ軸１３を回すと、図３の上図および図４の上図に示すように、アーム１４のＸ２側の端部がＺ２側に倒れて載置台９が水平な姿勢になる。このとき、プロジェクター３から射出される投射光ＬＬの光軸の向きは、斜め上方を向く第１方向Ｌａとなる。一方、ねじ軸１３を逆向きに回してアーム１４の一端をＸ２側に移動させると、図３の下図および図４の下図に示すように、アーム１４および載置台９のＸ２側の端部が上昇し、回転軸線Ｐを中心として載置台９のＸ２側の端部がＺ１側に立ち上がる。これにより、プロジェクター３からの投射光ＬＬの光軸の向きは、斜め下方を向く第２方向Ｌｂとなる。

（本形態の主な作用効果）
以上のように、本形態のプロジェクター付き照明装置１は、投射光学系３２を有するプロジェクター３と、プロジェクター３を保持するプロジェクター保持部６と、プロジェクター保持部６に連結されるスタンド部２０と、プロジェクター保持部６の周囲を覆い、プロジェクター３から射出される投射光ＬＬが透過する投射口７０が設けられたシェード７と、を有する。プロジェクター保持部６は、プロジェクター３の射出側の端部を中心としてプロジェクター３の傾斜角度を変化させる角度調整機構１０を備える。

また、プロジェクター付き照明装置１は、照明装置２およびプロジェクター３により構成される。照明装置２は、プロジェクター保持部６と、プロジェクター保持部６に連結されるスタンド部２０と、プロジェクター保持部６の周囲を覆うシェード７と、を有する。シェード７は、プロジェクター保持部６に保持されるプロジェクター３から射出される投射光ＬＬが透過する投射口７０を備え、プロジェクター保持部６は、プロジェクター３の射出側の端部を中心としてプロジェクター３の傾斜角度を変化させる角度調整機構１０を備える。

本形態では、シェード７に囲われるプロジェクター３の投射光ＬＬを、シェード７に設けられた投射口７０から外部へ投射できる。従って、プロジェクター３の存在を感じさせずに投射画像を投射することができる。また、スタンド部２０を備えているので、プロジェクター３として使用しないときは、スタンド型の照明装置として使用することができる。従って、設置や移動が容易であり、利便性が高い。また、空間になじみやすい。

本形態では、プロジェクター３の射出側の端部を中心としてプロジェクター３の傾斜角度を変化させる。従って、投射方向を可変にすることができるので、投射画像の投射位置を変更でき、利便性が高い。また、プロジェクター自体の傾斜角度を変更して投射光ＬＬの投射方向を変更するので、シェード７の内側にミラーなどの光学部材を設置する必要がない。従って、投射方向を可変にするための機構を小型化できるので、シェード７の大型化を抑制できる。よって、設置場所の制限が少ない。さらに、射出側の端部を中心としてプロジェクター３を傾斜させるので、プロジェクター３の回転軸線Ｐと投射口７０との距離が短い。従って、投射光ＬＬの投射方向の変化により、投射口７０が大型化することを避けることができ、投射口７０を目立たなくすることができる。よって、照明装置としての外観が損なわれることを避けることができ、プロジェクター３の存在を感じさせなくす
ることができる。

本形態では、プロジェクター保持部６は、スタンド部２０に連結されるベース８と、プロジェクター３が載置され、ベース８に対してプロジェクター３の射出側の端部と交差する回転軸線Ｐを中心として回転可能に支持される載置台９と、を備えており、角度調整機構１０は、ベース８に対する載置台９の傾斜角度を変化させる。このような構成にすれば、プロジェクター３の設置が容易である。また、スタンド部２０との連結が容易である。

本形態では、角度調整機構１０は、一端がスライダー１２を介してベース８に連結され、他端が回転軸線Ｐから離間した位置で載置台９に連結されるアーム１４と、スライダー１２に螺合するねじ軸１３と、を備える。角度調整機構１０は、ねじ軸１３を回すことにより、スライダー１２を介してアーム１４の他端を移動させて、載置台９を回転軸線Ｐ回りに回転させる。このような角度調整機構１０は、ベース８と載置台９との間に配置可能であり、設置スペースが小さい。また、ねじ軸１３を回す操作は容易であり、細かい角度調整も容易である。さらに、本形態では、ねじ軸１３に手動操作用の回転ノブ１５が取り付けられているので、手動での角度調整を容易に行うことができる。

本形態では、シェード７は、遮光部材からなる側面部７１を備える。投射口７０は側面部７１に設けられ、投射口７０に配置される透過板７４は、半透過ミラーまたは偏光板からなる。従って、側面部７１の内側に配置されるプロジェクター３から、半透過ミラーを介してシェード７の外部に投射光ＬＬを投射できるが、プロジェクター３の存在はシェード７の外側からは見えず、投射口７０も半透過ミラーに覆われているために外側からは見えない。よって、照明装置２を見たときにプロジェクター３の存在を感じさせないようにすることができるので、空間になじみやすい。

本形態では、シェード７の内側に配置される照明部７７を備え、照明部７７の照明光は、シェード７の上面部７２および下面部７３の少なくとも一方から出射する。従って、照明機器として使用できるため、設置される空間になじみやすい。また、投射光ＬＬの射出方向とは異なる方向に照明光を出射するので、照明光が投射光ＬＬに干渉することを避けることができる。従って、プロジェクター３の使用時にも照明部７７を使用できる。また、照明部７７をプロジェクター３と干渉しない位置に配置しやすい。

（変形例）
（１）上記形態では、プロジェクター３の回転軸線Ｐの位置は、図３に示すように、外装ケース３０の開口部３１と、開口部３１よりも内側に配置される投射光学系３２の射出側の端部との中間の位置である。このように、開口部３１がプロジェクター３の最も射出側の端部に設けられ、開口部３１よりも内側に投射光学系３２が配置されるときは、回転軸線Ｐの位置を開口部３１の位置に一致させるように構成してもよい。このようにすると、プロジェクター３の回転中心と投射口７０との距離を短くすることができる。従って、投射光ＬＬの投射方向を可変にした場合でも、投射口７０が大型化することを避けることができるので、照明装置としての外観が損なわれることを避けることができる。

（２）あるいは、プロジェクター３の構成が、外装ケース３０の開口部３１から投射光学系３２を保持する鏡筒部が突出する構成である場合には、回転軸線Ｐの位置が、投射光学系３２の射出側の端部と一致する構成を採用してもよい。このようにすると、プロジェクター３の回転中心と投射口７０との距離を短くすることができる。従って、投射光ＬＬの投射方向を可変にした場合でも、投射口７０が大型化することを避けることができるので、照明装置としての外観が損なわれることを避けることができる。

（３）上記形態では、スタンド部２０のＺ方向の高さ（長さ）は可変ではないが、上記形
態のスタンド部２０に代えて、高さ調整機構を備えるスタンド部２０Ａを採用することができる。図５は、高さ調整機構を備えるスタンド部２０Ａの斜視図である。スタンド部２０Ａは、台座部４および支柱５Ａを備える。支柱５Ａは、台座部４からＺ１方向に延びる第１部材５１と、第１部材５１の先端部に連結される第２部材５２を備える。第２部材５２の先端には、プロジェクター保持部６が連結される。第２部材５２は、第１部材５１よりも大径の筒状部材である。第２部材５２のＺ２方向の端部に第１部材５１の先端部を挿入することにより、第１部材５１に対して第２部材５２がＺ方向にスライド可能に連結される。

高さ調整機構は、第１部材５１に設けられた複数の第１固定穴５３と、１箇所の第２固定穴５４を備えるとともに第１部材５１にスライド可能に連結される第２部材５２と、第２固定穴５４に通され、先端部が複数の第１固定穴５３のいずれかにねじ止めされる固定部材（図示せず）を備える。複数の第１固定穴５３はＺ方向に並んでいるため、固定部材をねじ止めする第１固定穴５３の位置を変更することにより、第２部材５２のＺ方向の位置を変更することができる。これにより、スタンド部２０ＡのＺ方向の高さを可変にすることができる。スタンド部２０Ａの高さ調整が可能になることで、設置場所の変更が容易となる。例えば、床に設置するだけでなく、テーブルや、ベッドサイドなどにも設置可能となる。

（４）図６は、変形例の高さ調整機構を備えるスタンド部２０Ｂの斜視図である。スタンド部２０Ｂは、台座部４および支柱５Ｂを備える。支柱５Ｂは、高さ方向の一部分が交換可能である。支柱５Ｂは、台座部４からＺ１方向に延びる第１部材５５と、第１部材５５の先端部に着脱可能に連結される第２部材５６と、第２部材５６の先端部に着脱可能に連結される第３部材５７を備える。第３部材５７の先端には、プロジェクター保持部６が連結される。

第１部材５５のＺ１側の端部、および、第２部材のＺ１側の端部には、雄ねじ部５８が設けられ、第２部材５６のＺ２側の端部、および、第３部材５７のＺ２側の端部には、雌ねじ部５９が設けられている。従って、スタンド部２０Ｂの支柱５Ｂは、第２部材５６が第１部材５５および第３部材５７から着脱可能である。このように、スタンド部２０Ｂは、高さ調整機構として、台座部４に連結される第１部材５５、および、プロジェクター保持部６に連結される第３部材５７に着脱可能な第２部材５６を備えているので、第２部材５６を長さが異なる別部材と交換することができる。従って、スタンド部２０ＢのＺ方向の高さを可変にすることができる。

（５）上記形態では、スタンド部２０は、床などの被設置面に固定するための機構を備えていないが、上記形態のスタンド部２０に代えて、被設置面に固定するための固定機構を備えるスタンド部２０Ｃを採用することができる。図７は、固定機構を備えるスタンド部２０Ｃを上側から見た分解斜視図である。図８は、固定機構を備えるスタンド部２０Ｃを下側から見た分解斜視図である。スタンド部２０Ｃは、台座部４Ａおよび支柱５を備える。支柱５は、プロジェクター保持部６に連結される。

台座部４Ａは、支柱５を通す孔４０が設けられたカバー４１と、支柱５に連結される設置部４２と、設置部４２を被設置面に固定する固定機構を備える。固定機構はサクションロック機構であり、設置部４２のＺ２側の面に配置される吸着部４３と、吸着部４３に連結され、設置部４２のＺ１側に配置されるレバー４４を備える。図７、図８に示すように、カバー４１をＺ１側に持ち上げて固定機構を露出させ、設置部４２を被設置面に固定する作業、および、固定を解除する作業を行う。作業後にカバー４１を支柱５の下端まで移動させ、設置部４２を覆うことにより、固定機構を隠すことができる。

設置部４２を被設置面に固定するときは、まず、スタンド部２０Ｃを被設置面に位置決めする。しかる後に、カバー４１をＺ１側に持ち上げて、レバー４４に対して所定の操作、例えば、倒れているレバー４４を立ち上げる操作、もしくは、レバー４４を回転させる操作を行う。これにより、吸着部４３が被設置面に吸着され、スタンド部２０Ｃが被設置面に固定される。吸着時とは逆の方向にレバー４４を操作すると、被設置面に対する吸着部４３の吸着状態が解除される。従って、スタンド部２０Ｃを移動させることができる。

台座部４Ａに固定機構を設けることにより、設置後にプロジェクター付き照明装置１の位置がずれることを抑制できるので、プロジェクター付き照明装置１の位置を再度調整する手間を減らすことができる。また、固定機構を覆うカバー４１を備えているので、外観性を向上させることができるとともに、意図しない固定解除操作が行われることを避けることができる。

（６）図９は、変形例の固定機構を備えるスタンド部２０Ｄの斜視図である。スタンド部２０Ｄは、台座部４Ｂおよび支柱５を備える。支柱５は、プロジェクター保持部６に連結される。台座部４Ｂは、支柱５を通す孔４０が設けられたカバー４５と、支柱５に連結される設置部４６と、設置部４６を被設置面に固定する固定機構を備える。固定機構は、設置部４６と被設置面との間に配置されるずれ防止部材４７と、設置部４６に設けられた固定穴４６ａを備える。ずれ防止部材４７は、ゴムなどの摩擦係数の大きいシート材である。固定穴４６ａは、設置部４６に設けられた凹部４６ｂの底面に開口する。また、ずれ防止部材４７には、固定穴４６ａと重なる位置に固定穴４７ａが設けられている。

設置部４６を被設置面に固定するときは、まず、カバー４５をＺ１側に持ち上げる。そして、被設置面と設置部４６との間にずれ防止部材４７を挟み、設置部４６を位置決めする。しかる後に、図示しないねじ等の固定部材を固定穴４６ａおよび固定穴４７ａに通し、被設置面にねじ止めする。ねじ止め後に、カバー４５を支柱５の下端まで移動させ、設置部４６を覆う。このように、台座部４Ｂに固定機構を設けることにより、設置後にプロジェクター付き照明装置１の位置がずれることを抑制できるので、プロジェクター付き照明装置１の位置を再度調整する手間を減らすことができる。

（７）被設置面が平滑面でなく絨毯やカーペットである場合は、台座部４の底面に取り付けた面ファスナーを固定機構として用いてもよい。

（８）上記形態では、角度調整機構１０は、手動でねじ軸１３を回すことにより角度調整を行う構成であるが、モーターなどのアクチュエーターを用いて角度調整を行う構成を採用してもよい。この場合には、アクチュエーターの配線を、プロジェクター３の配線および照明部７７の配線と一緒に電源装置まで引き回すことが好ましい。また、プロジェクター３の操作および照明部７７の操作を行うためのコントローラーに、角度調整機構１０の操作を行う操作部を設ければ、専用のコントローラーを設ける必要がない。

１…プロジェクター付き照明装置、２…照明装置、３…プロジェクター、４、４Ａ、４Ｂ…台座部、５、５Ａ、５Ｂ…支柱、６…プロジェクター保持部、７…シェード、８…ベース、９…載置台、１０…角度調整機構、１１…ガイド部材、１２…スライダー、１３…ねじ軸、１４…アーム、１５…回転ノブ、２０、２０Ａ、２０Ｂ、２０Ｃ、２０Ｄ…スタンド部、３０…外装ケース、３１…開口部、３２…投射光学系、４０…孔、４１…カバー、４２…設置部、４３…吸着部、４４…レバー、４５…カバー、４６…設置部、４６ａ…固定穴、４６ｂ…凹部、４７…ずれ防止部材、４７ａ…固定穴、５１…第１部材、５２…第２部材、５３…第１固定穴、５４…第２固定穴、５５…第１部材、５６…第２部材、５７…第３部材、５８…雄ねじ部、５９…雌ねじ部、７０…投射口、７１…側面部、７２…上
面部、７３…下面部、７４…透過板、７５…固定部、７６…孔、７７…照明部、８０…底板、８１…側板、８２…背面板、８３…突出部、８４…回転支持部、８５…前板、８６…回転支持部、９０…載置板、９１…前側連結板、９２…後側連結板、９３…支軸、Ｌａ…第１方向、Ｌｂ…第２方向、ＬＬ…投射光、Ｐ…回転軸線。

Claims (10)

1. 投射光学系を有するプロジェクターと、
   前記プロジェクターを保持するプロジェクター保持部と、
   前記プロジェクター保持部に連結されるスタンド部と、
   前記プロジェクター保持部の周囲を覆い、前記プロジェクターから射出される投射光を外部に射出する投射口が設けられたシェードと、
   前記シェードの内側に配置される照明部と、を有し、
   前記プロジェクター保持部は、前記プロジェクターの射出側の端部を中心として、前記プロジェクターの傾斜角度を変化させる角度調整機構を備え、
   前記照明部の照明光は、前記シェードの上面部および下面部の少なくとも一方から出射することを特徴とするプロジェクター付き照明装置。
2. 前記角度調整機構は、前記投射光学系の射出側の端部を中心として、前記プロジェクターの傾斜角度を変化させることを特徴とする請求項１に記載のプロジェクター付き照明装置。
3. 前記プロジェクターは、前記投射口と対向する開口部が設けられた外装ケースを備え、
   前記角度調整機構は、前記開口部を中心として、前記プロジェクターの傾斜角度を変化させることを特徴とする請求項１に記載のプロジェクター付き照明装置。
4. 前記プロジェクター保持部は、
   前記スタンド部に連結されるベースと、
   前記プロジェクターが載置され、前記ベースに対して前記プロジェクターの射出側の端部と交差する回転軸線を中心として回転可能に支持される載置台と、を備え、
   前記角度調整機構は、前記ベースに対する前記載置台の傾斜角度を変化させることを特徴とする請求項１から３の何れか一項に記載のプロジェクター付き照明装置。
5. 前記角度調整機構は、
   一端がスライダーを介して前記ベースに連結され、他端が前記回転軸線から離間した位置で前記載置台に連結されるアームと、前記スライダーに螺合するねじ軸と、を備え、前
   記ねじ軸を回すことにより、前記スライダーを介して前記アームの前記他端を移動させて、前記載置台を前記回転軸線回りに回転させることを特徴とする請求項４に記載のプロジェクター付き照明装置。
6. 前記シェードは、遮光部材からなる側面部を備え、
   前記投射口は前記側面部に設けられ、前記投射口に半透過ミラーまたは偏光板が配置されることを特徴とする請求項１から５の何れか一項に記載のプロジェクター付き照明装置。
7. 前記スタンド部は、前記プロジェクター保持部に連結される支柱を備え、
   前記支柱は、高さ調整機構を備えることを特徴とする請求項１から６の何れか一項に記載のプロジェクター付き照明装置。
8. 前記スタンド部は、前記プロジェクター保持部に連結される支柱を備え、
   前記支柱は、高さ方向の一部分が交換可能であることを特徴とする請求項１から６の何れか一項に記載のプロジェクター付き照明装置。
9. 前記スタンド部は、一端が前記プロジェクター保持部に連結される支柱と、前記支柱の他端に連結される台座部を備え、
   前記台座部は、被設置面に前記台座部を固定する固定機構を備えることを特徴とする請求項１から８の何れか一項に記載のプロジェクター付き照明装置。
10. プロジェクター保持部と、
    前記プロジェクター保持部に連結されるスタンド部と、
    前記プロジェクター保持部の周囲を覆うシェードと、
    前記シェードの内側に配置される照明部と、を有し、
    前記シェードは、前記プロジェクター保持部に保持されるプロジェクターから射出される投射光を外部に射出する投射口を備え、
    前記プロジェクター保持部は、
    前記プロジェクターの射出側の端部を中心として前記プロジェクターの傾斜角度を変化させる角度調整機構を備え、
    前記照明部の照明光は、前記シェードの上面部および下面部の少なくとも一方から出射することを特徴とする照明装置。

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