JP7215147B2 - 透過電子顕微鏡観察用試料 - Google Patents

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本発明は透過電子顕微鏡(本発明において「TEM」と記載する場合がある。)にて粉末の断面を観察する際に用いられる透過電子顕微鏡観察用試料と、当該透過電子顕微鏡観察用試料の作製方法に関するものである。
エレクトロニクス産業の発達により、当該分野で使用される各種の材料粉末についてもその物性、変化の状態等について精密な情報が求められるようになった。こうした情報を得る手段としてTEMによる観察は有効な手段であると考えられている。
ここで、各種の粉末試料をTEMにより観察する際には、当該粉末試料をTEM観察用試料とすることが求められる。
具体的には、当該粉末試料と適宜な樹脂(エポキシ樹脂等が好ましい。)とを混練し、硬化させて成形体を得る。そして当該成形体を、集束イオンビーム加工装置(本発明において「FIB」と記載する場合がある。)またはイオンミリング加工装置(本発明において「IM」と記載する場合がある。)を用いて薄片化し、TEM観察用試料を作製する。
例えば、特許文献1によれば、TEMで観察できる視野が10μm幅程度になるTEM観察用試料を作製することが出来る。また、特許文献2には、粉末試料とエポキシ樹脂とを混練した混錬物をシリコン基板で挟み込み硬化させて硬化物を得る。そして当該硬化物を研磨した後、IMで加工してTEM観察用試料を作製する方法が記載されている。
特開2007-47053号公報 特許第4594156号公報
TEM観察において、粉末試料を構成する多数の粉末粒子を観察対象としたい場合、広い観察視野を確保することが求められる。このような場合、上述した特許文献1に記載のTEM観察用試料の作製方法では、1回の操作で加工できる面積が小さい為(通常、IMで加工できる薄片試料の幅は0.5mmである。)、加工を繰り返すことが求められる。
また、エレクトロニクス産業の発達により、当該粉末粒子の物性、変化の状態等について、より精密な情報が求められるようになり、より膜厚の薄いTEM観察用試料が求められるようになっている。このような場合、上述した特許文献2に記載のTEM観察用試料の作製方法では、研磨による成形体を例えば0.1mmの厚さとするには熟練を必要とし、誰もが実施することが難しい。さらに、シリコン基板は、粗い研磨により割れが生じ成形体が破損し易いといった課題があった。
さらに、特許文献1に記載のTEM観察用試料の作製方法では、粉末試料と樹脂との混合組成物が充填されたシートメッシュを、当該混合組成物の硬化組成物の断面を出す様に切断する工程を含むものである。そして、当該切断工程はナイフ等を用いて、試料に対してダメージを与えないように切断する旨、が記載されている。
しかしながら、混合組成物とシートメッシュとでは、硬度、脆性等の機械的性状が異なる。この為、当該切断工程は、実際には難度の高い工程であって生産性が低い上に、試料に対して機械的ダメージを与えてしまう場合があった。
本発明は当該状況の下で為されたものであり、その解決しようとする課題は、透過電子顕微鏡にて粉末の断面を観察する際に用いられる、透過電子顕微鏡へ容易に装着出来、透過電子顕微鏡による測定に適した厚みと、視野面積とを有する薄片試料を簡便に作製出来る、透過電子顕微鏡観察用試料の作製方法を提供することである。
上述の課題を解決する為、本発明者らは研究を行った。そして、観察試料をTEMへ装填させる為に用いるシートメッシュへ、粉体試料と混練用樹脂とを混合し混錬して得た組成物を充填し、前記混練用樹脂を硬化させて硬化試料を得る、当該シートメッシュと硬化試料とが一体化したものへアルゴンイオン流を照射し、当該シートメッシュに遮蔽板の作用を代替させながら、当該組成物を透過電子顕微鏡による測定に適した厚みまでに薄片化する構成に想到して本発明を完成した。
即ち、上述の課題を解決する為の第1の発明は、
透過電子顕微鏡の試料ホルダーに装填可能なシートメッシュに設けられた穴部へ、粉体試料と樹脂とを含む組成物を充填し、前記樹脂を硬化させて硬化試料を得る工程と、
前記硬化試料のシートメッシュの側面がイオンガンに相対するようにイオンミリング加工装置へ装填する工程と、
前記硬化試料の組成物および前記シートメッシュへアルゴンイオン流を照射して、前記組成物を透過電子顕微鏡による測定に適した厚みまでに薄片化する工程を、有することを特徴とする透過電子顕微鏡観察用試料の作製方法である。
第2の発明は、
前記樹脂が、粉体試料との混合時に液体もしくはゲル状であり、前記シートメッシュに設けられた穴部へ充填後は、常温硬化、加熱硬化、またはUV硬化する樹脂であることを特徴とする第1の発明に記載の透過電子顕微鏡観察用試料の作製方法である。
第3の発明は、
前記シートメッシュが一穴のシートメッシュであることを特徴とする第1または第2の発明に記載の透過電子顕微鏡観察用試料の作製方法である。
第4の発明は、
前記樹脂が、エポキシ樹脂であることを特徴とする第1から第3の発明のいずれかに記載の透過電子顕微鏡観察用試料の作製方法である。
第5の発明は、
前記粉体試料を、樹脂に対して体積比で1:1以上混合することを特徴とする第1から第4の発明のいずれかに記載の透過電子顕微鏡観察用試料の作製方法である。
第6の発明は、
前記シートメッシュとして厚さが10μm以上50μm以下のものを用いることを特徴とする第1から第5の発明のいずれかに記載の透過電子顕微鏡観察用試料の作製方法である。
第7の発明は、
所定方向からのアルゴンイオン流照射による侵食を受けた、透過電子顕微鏡の試料ホルダーに装填可能なシートメッシュと、当該シートメッシュの穴部に充填された、粉体試料を含む硬化樹脂からなる組成物とを、備える透過電子顕微鏡観察用試料であって、
前記シートメッシュの前記アルゴンイオン流照射に対向した側の厚さは、アルゴンイオン流照射前の前記シートメッシュの厚さに比べて薄くなっており、
前記シートメッシュの穴部に充填された前記組成物と、前記アルゴンイオン流照射側部分の前記シートメッシュの穴部内壁部分とに、囲まれた空隙が形成されており、
前記空隙を形成している前記組成物のアルゴンイオン流照射側の先端部分は、薄片化しており、
前記組成物のアルゴンイオン流照射側の薄片化した先端部分の厚さは、前記透過電子顕微鏡による測定に適した厚さとなっていることを特徴とする透過電子顕微鏡観察用試料である。
本発明によれば、TEMへ容易に装着出来、過電子顕微鏡による測定に適した厚みと、視野面積とを有する薄片試料を簡便に作製出来る。
シートメッシュの斜視図である。 硬化試料の(a)斜視図および(b)断面図である。 硬化試料へアルゴンイオ流ンを照射している際の(a)斜視図および(b)断面図である。 アルゴンイオン流照射後における硬化試料の(a)斜視図および(b)断面図である。 TEMの試料ホルダーに設置したアルゴンイオン流照射後の硬化試料の正面図である。
本発明を実施する為の形態について、1.被測定対象である粉体試料、2.混練用樹脂、3.シートメッシュ、4.硬化試料の作製および加工、5.IMによる加工、6.TEMへの装填および分析の順に、図面を参照しながら説明する。
1.被測定対象である粉体試料
本発明は、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属窒化物、複合酸化物、複合水酸化物、複合炭酸塩、複合窒化物、各種セラミック粉、等、多様な粉体試料へ適用可能である。
2.混練用樹脂
被測定対象である粉体試料と混練する樹脂としては、混合時に液体もしくはゲル状であり、粉体試料と混合できる状態の物であれば良い。従って、粉体試料を混合する雰囲気下において液体もしくはゲル状である常温硬化、加熱硬化型の樹脂や接着剤、UV照射により硬化するUV樹脂等が好ましく使用出来る。これらの樹脂や接着剤の種類は特に限定されず、TEM観察において支障がない強度を有し、粉体試料へ化学的な作用を及ぼさないものであれば良い。中でも、作業の容易性から加熱硬化型樹脂であるエポキシ樹脂が好ましい。
3.シートメッシュ
シートメッシュは、本来、透過電子顕微鏡で観察する試料を載せる小さな円形の金網である。材質や網目の形について様々なものが市販されている。本発明ではシートメッシュに設けられた穴の数は任意であるが、図1に示す一穴を有するシートメッシュ11を用いることが好ましい。尚、本発明において「穴」という語を、「孔」という語と同義なものとして用いている。
シートメッシュ11の材質に関しては銅がもっとも普通であるが、ニッケル、金、モリブデン、銅、等の金属の他、炭素、高分子材料、等、でもつくられている。材質は、後述するTEMによる分析の際、被測定対象である粉末試料が有するX線のスペクトルと重複しないスペクトルを有するものを選択すること以外は、特に制限はない。
シートメッシュ11のサイズとしては、外径3mmφのものが、後述するTEMの試料ホルダーに装填する観点から便宜である。当該シートメッシュ11の中央部に設けられた穴の径は0.3~0.8mmφ、さらには1mmφであることが、後述するTEMによる分析の際の視野確保、加工のし易さ等の観点から便宜である。また、シートメッシュ11の厚みは10μm以上30μm未満であると機械的強度が担保出来ると共に、後述するIMによる加工へそのまま適用出来ることから好ましい。
4.硬化試料の作製
被測定対象である粉体試料と樹脂とを混合し混錬して、粉体試料と樹脂とを含む組成物21を得る。当該組成物21の組成は、粉末試料を樹脂に対して体積比で1:1以上、5:1以下、好ましくは2:1以上、4:1以下で混合する。TEM観察の際、より多くの粒子を観察出来る為である。
図2における硬化試料の(a)斜視図および(b)断面図に示すように、組成物21をシートメッシュ11に設けられた穴部へ充填し、硬化させて硬化試料31を得る。組成物21をシートメッシュ11に設けられた穴部へ充填する際、組成物21がシートメッシュ11の面より多く盛り上がらないよう、シートメッシュ11の下に薬包紙を敷き、組成物21の余剰分を薬包紙へ吸い取りながら充填を行うことが好ましい。組成物21がシートメッシュ11の面より多く盛り上がらないようにすることで、後述するIMによる薄片化の際、余分な加工時間が不要になるからである。
5.IMによる加工
得られた硬化試料31をIMに装填する。その際、硬化試料31におけるシートメッシュ11の側面がイオンガンに相対するようにIMへ装填する。一方、IMに装備されている遮蔽板は使用しない。
そして、イオンガンをシートメッシュ11の側面に対して前後に傾斜させながら、シートメッシュ11へアルゴンイオン流を照射する。
尚、本発明において「シートメッシュ11の側面」とは、シートメッシュ11の外形を円柱形と見なしたとき、当該円柱形の側面部にあたる部分のことである。
そして、図3における硬化試料へアルゴンイオン流を照射している際の(a)斜視図および(b)断面図に示すように、イオンガンからアルゴンイオン流41を、組成物21およびシートメッシュ11へ照射する。すると、シートメッシュ11のイオンガン側の符号12で示す部分および組成物21がアルゴンイオン流41により切削され、薄片化される。このとき、当該シートメッシュ11のイオンガン側の符号12で示す部分が、遮蔽板の機能を代替する。
アルゴンイオン流による薄片化が完了した時点における硬化試料31の斜視図を図4(a)に、側面図を図4(b)に示す。
前記図3にて説明したアルゴンイオン流41の照射によるによる侵食を受けた、透過電子顕微鏡の試料ホルダーに装填可能なシートメッシュ11と、当該シートメッシュの穴部に充填された、粉体試料を含む硬化樹脂からなる組成物21とを、備える硬化試料31において、シートメッシュのアルゴンイオン流照射に対向した側13の厚さは、図4(b)に示すように、アルゴンイオン流照射前の前記シートメッシュの厚さに比べて薄い。
さらに、図4(b)に示すように、前記シートメッシュのアルゴンイオン流照射に対向した側13の厚さは、アルゴン照射側の穴部内壁14の厚さに比べて薄くなった。
一方、図4(a)に示すように、アルゴンイオン流照射による浸食により、シートメッシュの穴部に充填された組成物21と、アルゴンイオン流照射側部分の前記シートメッシュの穴部内壁14とで囲まれた空隙22が形成された。そして、前記空隙22を形成している前記組成物のアルゴンイオン流照射側の薄片化した先端部分23が薄片化されていた。
前記組成物の薄片化された先端部分23の厚さは、図4(b)に示すように、前記アルゴンイオン流照射側の穴部内壁14の厚さに比べて薄くなっており、且つ、前記透過電子顕微鏡による測定に適した厚さである0.01~0.1μmにまで薄片化され、TEM観察用試料として適した厚みとなり、且つ、0.5×1mm程度の領域を有しTEM観察用試料として十分な視野面積を提供できた。
この結果、硬化試料31へ、ナイフによる切断等の機械的加工を加えることなく、IMによる加工を実施したので、作業が容易で生産性が高く、且つ、組成物21に対して機械的ダメージを与える可能性を回避できた。
一方、組成物の薄片化された先端部分23は、アルゴンイオン流41の照射を受けて非常に脆化する。しかし、当該部分はシートメッシュ11に設けられた穴部内に形成されるので、当該部分に殆ど機械的衝撃を与えることなく、硬化試料31を容易に取り扱うことが出来る。
6.TEMへの装填および分析
図5に係るTEMの試料ホルダーに設置したアルゴンイオン流照射後の硬化試料の正面図に示すように、IMによる加工が完了した硬化試料31を、透過電子顕微鏡観察用試料としてTEMの試料ホルダー51に装填する。
組成物の薄片化された先端部分23は、シートメッシュ11に周囲を囲まれているので、当該部分に殆ど機械的衝撃を与えることなく、硬化試料31は、このままの状態でTEMの試料ホルダー51に装填され透過電子顕微鏡観察用試料となる。
尚、アルゴンイオン流によって薄片化されたシートメッシュ11のイオンガン側の部分から蒸発した金属元素が、組成物の薄片化された先端部分23に付着していることも考えられる。そこで、シートメッシュ11の材質として、被測定対象である粉末試料が有するX線のスペクトルと重複しないスペクトルを有するものを選択しておくことで、この問題を回避することが出来る。
上述したように、組成物の薄片化された先端部分23の膜厚はTEM観察用試料として適したものであり、且つ、十分な視野を提供できる領域を有している。従って、所望により十分な観察を精密に行うことが出来る。
実施例を参照しながら本発明を具体的に説明する。但し、本発明は当該具体例に限定される訳ではない。
(実施例1)
1.被測定対象である粉体試料
被測定対象である粉体試料として遷移金属の酸化物粉末であって、粒径が0.5~10μmのものを準備した。
2.混練用樹脂
混練用樹脂として、GATAN社製エポキシ樹脂(G2)を準備した。
3.シートメッシュ
シートメッシュとして応研商事製(#09-1043)を準備した。これは、被測定対象である粉体試料とEDSスペクトルが重複しない、モリブデン(Mo)製の一穴(0.8mmφ)を有するシートメッシュである。
4.硬化試料の作製
粉体試料と混練用樹脂とを体積比3:1の割合で混合し混錬して、粉体試料と樹脂とを含む組成物を得た。当該組成物をシートメッシュに設けられた一穴部に塗布して充填した。このとき、薬包紙の上にシートメッシュを載置し、組成物がシートメッシュの裏側から突出するのを抑制した。一方、組成物がシートメッシュの表側から突出することも抑制しながら、シートメッシュに設けられた一穴部に塗布して充填した。
シートメッシュへの組成物の充填が完了したら120℃で10分間、ホットプレートで加熱して組成物中の樹脂を硬化させて硬化試料を得た。
5.IMによる加工
硬化試料をイオンミリング加工装置(日本電子製、イオンスライサIB09060CIS)に設置した。このとき装置に付属の遮蔽板は使用せず、シートメッシュのイオンガンに対向している部分に遮蔽板の作用を代替させた。
イオンガンより硬化試料へアルゴンイオン流を照射した。
このとき、シートメッシュ11の側面に対して、イオンガンを前後に傾斜させて、硬化試料における一穴部の中央部へアルゴンイオン流を照射した。
アルゴンイオンの照射条件は、硬化試料の片面毎に、7kVの条件で2.5時間アルゴンイオン流を照射した。次にアルゴンイオン流を、硬化試料の両面へ、それぞれ6kV、5kV、4kV、3kV、2kVの条件で、段階的に0.5時間ずつ照射した。
この結果、前記シートメッシュのアルゴンイオン流照射側部分の厚さは、アルゴンイオン流照射前の前記シートメッシュの厚さに比べて薄くなり、アルゴンイオン流照射側により近かった前記シートメッシュ端部の厚さは、アルゴン照射側の穴部内壁の厚さに比べて薄くなった。
そして、前記シートメッシュの穴部に充填された組成物と、アルゴンイオン流照射側部分の前記シートメッシュの穴部内壁部分とで囲まれた空隙が形成された。当該空隙を形成している前記組成物のアルゴンイオン流照射側の薄片化した先端部分は薄片化され、その厚さは、前記アルゴンイオン流照射側の穴部内壁14の厚さに比べて薄くなっており、且つ、前記透過電子顕微鏡による測定に適した厚さである0.01~0.1μmにまで薄片化された。
6.TEMへの装填および分析
アルゴンイオン流による薄片化が完了した硬化試料をTEMの試料ルダーに装填し、TEM(日本電子製、JEM-ARM200F)に設置した。
アルゴンイオン流による薄片化を受けた組成物の膜厚は、TEM観察用試料として適したものであり、且つ、十分な視野を提供できる領域を有していたので、多くの粉末試料を対象として精密な観察を行うことが出来た。
11:シートメッシュ
12:シートメッシュのイオンガン側の部分
13:シートメッシュのアルゴンイオン流照射に対向した側
21:組成物
22:空隙
23:組成物の薄片化された先端部分
31:硬化試料
41:アルゴンイオン流
51:TEMの試料ホルダー

Claims (1)

  1. シートメッシュの側面方向からのアルゴンイオン流照射による侵食を受けた、透過電子顕微鏡の試料ホルダーに装填可能な前記シートメッシュと、前記シートメッシュの穴部に充填された、粉体試料を含む硬化樹脂からなる組成物とを、備える透過電子顕微鏡観察用試料であって、
    前記シートメッシュの前記アルゴンイオン流照射に対向した側の厚さは、アルゴンイオン流照射前の前記シートメッシュの厚さに比べて薄くなっており、
    前記シートメッシュの穴部に充填された前記組成物と、前記アルゴンイオン流照射側部分の前記シートメッシュの穴部内壁部分とに、囲まれた空隙が形成されており、
    前記空隙を形成している前記組成物のアルゴンイオン流照射側の先端部分は、薄片化しており、
    前記組成物のアルゴンイオン流照射側の薄片化した先端部分の厚さは、前記透過電子顕微鏡による測定に適した厚さとなっていることを特徴とする透過電子顕微鏡観察用試料。
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