JP7214549B2 - ダクト部材およびその製造方法 - Google Patents

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この発明は、パネル部材との間に空気流通路を画成するダクト部材およびこのダクト部材の製造方法に関するものである。
車両において、該車両の前部または後部に設置されたエアコンユニットから送り出された空気は、ピラーに配設されたピラーダクトおよび天井に配設された天井ダクトを通って分配され、天井に設けられた空気吹出口から車室に送り込まれる。特許文献1に開示のように、天井ダクトは、断面が略ハット形状に形成されたダクト形成部材の開放端をルーフトリムの上面に接着することで、ダクト形成部材とルーフトリムとの間に空気流通路を画成している。なお、ダクト形成部材は、合成樹脂製シート材料から真空成形等によって成形される。
近年の燃費向上などの要請から、ダクト形成部材の軽量化が求められており、ダクト形成部材の板厚を薄く設定したり、発泡体シート材料からダクト形成部材を形成したりするなどの工夫が行われている。このようにダクト形成部材を軽量化すると、剛性が低下してしまう問題が生じる。
特開2002-274157号公報
特許文献1に開示のダクト形成部材は、ルーフトリム側に向かって突出する突状部が設けられて、この突状部によって空気を案内することが提案されている。このようなダクト形成部材は、断面形状が略V字状に形成された突状部が、該ダクト形成部材の板面の補強として作用するものの、突状部がルーフトリムへ向けた力に対して突っ張りとして適切に作用しないことがある。なぜならば、ルーフトリムは、室内のデザインなどに応じて凹凸形状や曲がった形状であることが多く、またルーフトリムあるいはダクト形成部材の精度により、突状部をルーフトリムに突き当てるように設置することが難しいからである。
本発明は、従来の技術に係る前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、剛性に優れたダクト部材およびダクト部材の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本発明に係るダクト部材は、
パネル部材に取り付けられて、該パネル部材との間に空気流通路を画成するダクト部材であって、
一面が開口する樋形状に形成され、該樋形状の開口側を塞ぐように前記パネル部材に取り付けられるダクト本体と、
前記ダクト本体に前記パネル部材側へ膨らむように形成された第1ビードと、
前記ダクト本体の端縁に繋げて一体形成され、前記ダクト本体の前記開口側から外れた第1姿勢から、該ダクト本体の端縁との間で折り返して該開口側に重なる第2姿勢へ姿勢変位可能に構成された補強部と、を備え、
前記補強部は、前記第2姿勢において前記第1ビード側へ膨らむと共に該第1ビードに重なるように形成され、該第2姿勢において前記ダクト本体との間で該第1ビードと連なる柱構造を構成する第2ビードを有していることを要旨とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本発明に係るダクト部材の製造方法は、
パネル部材に取り付けられて、該パネル部材との間に空気流通路を画成するダクト部材の製造方法であって、
合成樹脂製のシート材から一面が開口する樋形状のダクト本体を成形する際に、前記ダクト本体に前記パネル部材側へ膨らむ第1ビードを形成すると共に、第2ビードを有する補強部を該ダクト本体の端縁に繋げて一体形成し、
前記補強部を、前記ダクト本体における樋形状の開口側に重なるように該ダクト本体の端縁との間で折り返すことで前記第1ビードと前記第2ビードとが重なるように配置して、前記ダクト本体と前記補強部との間で該第1ビードおよび該第2ビードが連なった柱構造を設けることを要旨とする。
本発明に係るダクト部材によれば、優れた剛性を有している。
本発明に係るダクト部材の製造方法によれば、優れた剛性を有するダクト部材を得ることができる。
本発明の実施例に係るダクト部材を用いて構成された天井ダクトを示す概略斜視図である。 実施例のダクト部材を概略的に示す斜視図である。 実施例のダクト部材を示す正面図である。 実施例のダクト部材を示す側面図である。 図4のA-A線断面図である。 図3のB-B線断面図である。 実施例のダクト部材における補強部の折り返し前を概略的に示す斜視図である。 実施例のダクト部材における補強部の折り返し過程を示す側断面図である。 変更例のダクト部材を概略的に示す斜視図である。(a)は補強部の折り返し前であり、(b)は補強部の折り返し後である。
次に、本発明に係るダクト部材およびダクト部材の製造方法につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、実施例では、車両を基準としてダクト部材および該ダクト部材により構成されるダクトの方向を指称する。
図1に示すように、車両の屋根をなすルーフパネル(図示せず)とルーフトリム(パネル部材)Rとの間には、実施例に係るダクト部材20と、別のダクト部材40,50とを繋ぎ合わせて構成された天井ダクト10が設置されている。天井ダクト10は、車両の後部右側に立設されたピラーダクト(図示せず)の上端に接続され、車両の後部に設置されたエアコンユニット(図示せず)から送り出された空気がピラーダクトを介して供給される。天井ダクト10は、車両の右側部にあるピラーダクトとの接続口12から左側方へ延在する第1空気流通路E1と、この第1空気流通路E1と分岐して該接続口12の前方へ延在する第2空気流通路E2と、第1空気流通路E1の左端部から前方に延在する第3空気流通路E3とを有し、各空気流通路E1,E2,E3が別々のダクト部材20で画成されている。天井ダクト10は、第2空気流通路E2の前端部および第3空気流通路E3の前端部に対応してルーフトリムRの左右の側部に夫々設けられた空気吹出口14に、ピラーダクトから送り込まれた空気を振り分けて案内する。天井ダクト10は、実施例に係るダクト部材20によって第1空気流通路E1、第2空気流通路E2の一部および第3空気流通路E3の一部を画成し、ダクト部材20に接続された別のダクト部材40,50によって、第2空気流通路E2の残部および第3空気流通路E3の残部を画成している。なお、別のダクト部材40,50は、後述する第1ビード26および補強部28を有していないところが、実施例に係るダクト部材20と異なっているが、別のダクト部材40,50についてもダクト部材20と同様に構成してもよい。
図3および図4に示すように、実施例に係るダクト部材20は、車両において車室の天井をなすルーフトリムRの上面に取り付けられて、ルーフトリムRとの間に空気流通路Eを画成するように構成されている。ダクト部材20を構成するダクト本体22は、合成樹脂製の発泡体であり、合成樹脂の中でも、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂などの独立気泡構造を有する発泡体からなる軽量なシート材の成形品であることが好ましい。ダクト部材20は、ダクト本体22が単層であってもよく、不織布等の繊維体や連続気泡構造を有するポリウレタンフォーム等の多孔質体等を、ダクト本体22の外側(ルーフトリムRと反対側)に積層して使用してもよい。例えば、単層または積層されたシート材を真空成形により所要形状に形成されたダクト部材20が用いられる。
図2に示すように、ダクト部材20は、ルーフトリムRとの間で空気流通路Eを画成するダクト本体22が、軒樋のように一面が開口する樋形状に形成されている。実施例のダクト本体22は、ルーフトリムRに間をあけて向かい合う上壁部22aと、この上壁部22aからルーフトリムRに向けて延びる横壁部22bとを有する角溝状に形成されている。また、ダクト本体22は、横壁部22bの下縁から外方(空気流通路Eと反対)へ延出する鍔部24を有している。すなわち、実施例のダクト本体22は、空気流通路Eにおける空気流通方向と直交する方向に切断した断面形状が、所謂ハット形状である。ダクト部材20は、ダクト本体22の鍔部24(ダクト本体22における樋形状の開口側の端縁)をルーフトリムRの上面に突き合わせて、接着剤や溶着などによってルーフトリムRに固定され、ダクト本体22の開口がルーフトリムRによって塞がれる。
図2および図3に示すように、ダクト部材20は、ダクト本体22に、ルーフトリムR側へ膨らむように形成された第1ビード26を備えている。第1ビード26は、ルーフトリムR側に凸になるようにダクト本体22を賦形して形成され、ルーフトリムRと反対側が開口する凹みになっている。実施例の第1ビード26は、上壁部22aから下側へ向けて膨らむように形成され、上壁部22aとルーフトリムRとの間隔よりもルーフトリムR側の突出寸法が小さく設定されている。実施例の第1ビード26は、空気流通路Eの空気流通方向と直交する横方向中央部(実施例)または横方向中央部付近に設けられ、空気流通路Eの横方向の寸法よりも小さい寸法で形成されている。また、第1ビード26は、ダクト本体22において別のダクト部材40,50に連なる連結端部に設けられている。
図2および図6に示すように、ダクト部材20は、ダクト本体22の端縁に繋げて一体形成された補強部28を備えている。補強部28は、ダクト本体22と同じシート材から構成される。補強部28は、ダクト本体22における樋形状の開口側から外れた第1姿勢(図7および図8(a)参照)から、ダクト本体22の端縁との間で折り返して該開口側に重なる第2姿勢(図2および図6参照)へ姿勢変位可能に構成されている。補強部28は、第1ビード26の底部に連ねて第1ビード26と一体形成されている。補強部28は、横方向の寸法が、ダクト本体22の横方向の寸法(左右の鍔部24,24の外側の端同士の間隔)と同じ(実施例)または小さく設定されており、第2姿勢としたとき、補強部28の左右の端部が、左右の鍔部24の下側にそれぞれ重なり合うようになっている(図3および図5参照)。補強部28は、第2姿勢において、ダクト本体22の開口側の端縁である鍔部24とルーフトリムRとの間に挟まれるように配置される。補強部28の横方向の寸法をダクト本体22の横方向の寸法よりも小さくしておけば、補強部28の左右の端部が、左右の鍔部24に覆い被さるようにルーフトリムRとの間に挟まれるため、補強部28の通気流通方向の寸法が小さい場合であっても、ルーフトリムRにしっかりと固定ができる。ダクト本体22には、補強部28の端部と重なり合う鍔部24に該補強部28に合わせた凹部24aが設けられ(図4参照)、この凹部24aに補強部28の端部が収まっている。ここで、補強部28の端部と鍔部24とが重なり合う領域は、ダクト部材20がルーフトリムRにしっかり固定されるように、適宜に設定される。例えば、図2に示すように、補強部28の端部と重なり合う領域において鍔部24を幅広に形成したり、補強部28の端部を鍔部24の一部だけに重なり合うように短く設定したりするなど、補強部28の端部と鍔部24とが重なり合う領域においても、鍔部24がルーフトリムRに接触可能に構成される。補強部28は、左右の端部が、重なり合った左右の鍔部24に接着または溶着等によって接合されて、第2姿勢を保持するように固定されている。
図2~図6に示すように、補強部28は、第2姿勢においてルーフトリムRと反対側(第1ビード26側)へ膨らむと共に第1ビード26に重なるように形成された第2ビード30を有している。第2ビード30は、第1姿勢においてルーフトリムR側に凸になるように補強部28を賦形して形成され、第1姿勢においてルーフトリムR側が開口する凹みになっている。実施例の第2ビード30は、第2姿勢にある補強部28から上側へ向けて膨らむように形成され、上壁部22aとルーフトリムRとの間隔よりもルーフトリムRと反対側への突出寸法が小さく設定されている。図7に示すように、第2ビード30は、第1姿勢にある補強部28から、第1ビード26と同様に下方へ向けて膨らむように形成されている。また、実施例の第2ビード30は、第1ビード26に合わせて空気流通路Eの空気流通方向と直交する横方向中央部(実施例)または横方向中央部付近に設けられ、空気流通路Eの横方向の寸法よりも小さい寸法で形成されている。
図6に示すように、補強部28は、第1ビード26の底部と第2ビード30の底部とを繋げて一体形成されている。補強部28は、第1ビード26に繋がる連結部32が、第1ビード26の横方向の寸法に合わせて、第2姿勢で鍔部24に重なることになる部分よりも横方向の寸法が小さく形成されている。実施例の連結部32には、V字状のノッチ32aが横方向に延在するように形成されており(図8(a)参照)、ノッチ32aで連結部32が曲がり易くなっている。ノッチ32aは、連結部32の上面と下面とに互い違いに複数設けられており、実施例では、連結部32の上面に設けられた1条のノッチ32aを挟むように、連結部32の下面に2条のノッチ32aが設けられている。
図2、図5および図6に示すように、ダクト部材20は、補強部28の第2姿勢において、第1ビード26の底部と第2ビード30の底部とが上下に重なり合って互いに接触している。これにより、ダクト部材20には、ダクト本体22の上壁部22aと、上壁部22aに対向してダクト本体22における開口側に延在する補強部28との間において、第1ビード26および第2ビード30が上下に連なった柱構造が構成される。
次に、前述した補強部28を有するダクト部材20の製造方法について説明する。独立気泡構造を有する発泡体等の合成樹脂からなるシート材を、成形型にセットする。シート材を成形型により加熱して軟化させると共に成形型から真空引きして、成形型の成形面に合わせてシート材を真空成形することで、ダクト部材20を形成する。具体的には、シート材から一面が開口する樋形状のダクト本体22を成形する際に、ダクト本体22にルーフトリムR側へ膨らむ第1ビード26を形成する。併せて、第1ビード26と同じ向きに膨らむ第2ビード30を有する補強部28を、ダクト本体22において別のダクト部材40,50に接続する端縁に繋げて一体形成する。このとき、補強部28は、第1ビード26の底部と第2ビード30の底部が繋がるように形成されると共に、連結部32にノッチ32aが形成される。図7および図8(a)に示すように、ダクト部材20は、補強部28を、ダクト本体22の樋形状の開口側から外れるように展開した第1姿勢で成形することで、真空成形によって1枚のシート材からダクト本体22、第1ビード26、補強部28および第2ビード30を一緒に形成している。
次に、補強部28を、ダクト本体22における樋形状の開口側に重なるように、連結部32(ダクト本体22の端縁との間)で折り返して、補強部28を該開口側に重なる第2姿勢に姿勢変位する(図8(b)および(c)参照)。ここで、連結部32にノッチ32aを成形時または成形後に形成しておくことで、ノッチ32aで連結部32が変形し易くなり、補強部28の折り曲げの作業性を向上し、第2姿勢にした補強部28の位置合わせが容易になる。補強部28は、第2姿勢にすることで、第1ビード26と第2ビード30とが重なるように配置されると共に、補強部28の左右の端部が、ダクト本体22の鍔部24の凹部24aに重なり合うように配置される(図4参照)。そして、凹部24aに収容された補強部28の左右の端部と鍔部24とを接着や溶着等により接合することで、補強部28が第2姿勢で固定される。このとき、上下に重なり合って接触する第1ビード26の底部と第2ビード30の底部とを、接着や溶着等により接合して固定してもよい。得られたダクト部材20では、第2姿勢にある補強部28とダクト本体22の上壁部22aとが上下に対向配置され、上壁部22aと補強部28との間で第1ビード26および第2ビード30が上下に連なった柱構造が構成される。ここで、補強部28の左右の端部と鍔部24、各ビード同士の接合は、ダクト部材20をルーフトリムRに固定する前に、事前に行ってもよく、ダクト部材20をルーフトリムRに固定する際に、同時に行ってもよい。
鍔部24をルーフトリムRの上面に押し当てて、接着や溶着等により接合することで、ダクト部材20をルーフトリムRに固定する。これにより、補強部28の左右の端部が、鍔部24とルーフトリムRの間に挟まれて配置され、第1ビード26および第2ビード30からなる柱構造が、ダクト本体22の上壁部22aとルーフトリムRの間に配置される。連結部32は、補強部28の第2姿勢において、ダクト本体22から突出しているので、連結部32を切断して除去したり、連結部32を第1ビード26または第2ビード30の凹みに収めるように折り返したりするなど、連結部32を処理してもよい。なお、連結部32を第2ビード30の凹みに収めるように折り返すと、第2ビード30とルーフトリムRとが、連結部32を介して連なるため、柱構造をより補強することができ、ダクト部材20の剛性を向上させることができる。
ダクト部材20は、上下に連なる第1ビード26および第2ビード30による柱構造によって、潰れ難くなるように剛性を増すことができる。ダクト部材20は、ダクト本体22の開口側に重なる補強部28と該補強部28に対向する上壁部22aとの間で前記柱構造が成立し、ダクト部材20自身のみで補強が完結している。すなわち、ダクト部材20は、第1ビード26をルーフトリムRに突き当てるなど、従来技術のようにルーフトリムRの形状に左右されずに、ダクト部材20自身だけで適切な剛性を付与することができる。
ダクト部材20は、第2姿勢にある補強部28の左右の端部を、鍔部24(ダクト本体22の開口側の端縁)とルーフトリムRとの間に挟まれるように配置しているので、補強部28が自身の弾性により第2姿勢から第1姿勢に戻ることを、鍔部24とルーフトリムRとで挟むことで防止することができる。また、鍔部24は、補強部28との接合面積を広くすることができるので、補強部28を強固に固定することができる。
補強部28は、第1ビード26の底部と第2ビード30の底部とを繋げて一体形成することで、補強部28の折り返し部分が、ルーフトリムRやダクト本体22の形状に左右されず、折り曲げに適した形状にすることができる。例えば、補強部28の折り曲げの軸となる方向において直線的な形状とし、折り曲げの軸となる方向へ延びるノッチ32aを設けることで、補強部28を簡単に、また精度良く折り曲げることができる。従って、第1ビード26および第2ビード30や、補強部28の端部および鍔部24を精度よく位置合わせすることができる。
ダクト部材20は、ダクト本体22の成形に併せて、第1ビード26、補強部28および第2ビード30を形成し、補強部28を折り曲げるだけで柱構造を構成でき、簡単に得ることができる。また、補強部28を1回折り曲げるだけで柱構造を構成することができ、補強に要する手間を最小限に抑えることができる。更に、補強部28の折り曲げが最小限であるので、第1ビード26および第2ビード30や、補強部28の端部および鍔部24を精度よく位置合わせすることができる。
例えば、ビードをルーフトリムRまで届くようにシート材を真空成形した場合、シート材が大きく伸びることになり、このように形成されたビードは剛性が低下してしまう。これに対して、ダクト部材20は、第1ビード26と第2ビード30とを連ねて柱構造を構成するので、第1ビード26および第2ビード30の空気流通路E側への膨らみ量を小さくすることができる。これにより、第1ビード26および第2ビード30の板厚の低下を抑えることができ、第1ビード26および第2ビード30の剛性を向上することができる。また、第1ビード26および第2ビード30の空気流通路E側への膨らみ量を小さくすることで、空気流通路Eの断面積の減少を抑えることができる。
(変更例)
前述した構成に限らず、例えば以下のように変更してもよい。
(1)実施例では、第1ビード26の底部と第2ビード30の底部とを繋げて、補強部28をダクト本体22に一体形成したが、これに限らず、図9に示すように、補強部28をダクト本体22の樋形状における開口側の端縁に繋げて一体形成してもよい。図9に示すダクト部材20は、一方の鍔部24の端に連ねて、第2ビード30を有する補強部28が、ダクト本体22と一緒に成形され、補強部28を鍔部24との間で折り曲げて、ダクト本体22の開口に重ねることで、第1ビード26の下側に第2ビード30を重ねて柱構造を構成している。また、折り返した補強部28は、自身が連なる一方の鍔部24の下側に重なると共に、他方の鍔部24の下側に端部が重なっている。図9に示すダクト部材20であっても、実施例と同様の補強効果が得られる。
(2)図9に示すダクト部材20は、別のダクト部材40,50と接続する端部に補強部28を設ける構成に限らず、ダクト部材20の途中位置に設けることができる。
(3)ダクト部材は、独立気泡構造を有する発泡体からなるシート材で構成する例を挙げたが、例えばポリプロピレン等のオレフィン系樹脂などからなるソリッドや非通気性の処理が施された不織布などでダクト部材を構成してもよい。また、ダクト部材の成形方法としては、真空成形に限らず、圧空成形、インジェクション成形、ブロー成形またはその他の方法を採用し得る。
(4)ビードは、直線的に形成するだけでなく、空気流通路の曲がり部に対応して湾曲する構成や、空気流通路の連通向きに対して斜めに配置して空気の流通向きを変える構成であってもよい。第1ビードと第2ビードとを、補強部の第2姿勢において接触しないように重ねて配置し、ダクト本体に荷重がかかったときに第1ビードと第2ビードとが接触して連なる構成であってもよい。
(5)本発明は、天井ダクトを構成するダクト部材だけでなく、ピラーダクトやその他のダクトに適用してもよい。
(6)実施例では、第1ビードと第2ビードの寸法を略同じとしたが、一方のみを大きくしたり、小さくしたりする等、寸法を異ならせてもよい。
(7)鍔部、補強部、補強部の左右の端部の一部に、貫通孔や切欠き部を設けてもよい。例えば、鍔部と補強部の左右の端部とが重なり合う同じ位置に貫通孔を設ければ、ルーフトリムに塗布された接着剤等が貫通孔を通って鍔部の上部まで到達し、アンカー効果を付与することができ、ダクト部材とルーフトリムとの固定をより強固にすることができる。また、ダクト部材の近傍に相手部材(パネル部材に設置される他の部材)がある場合には、鍔部、補強部の左右の端部の一部に切欠き部を設ければ、相手部材との干渉を回避することが可能となる。
20 ダクト部材,22 ダクト本体,26 第1ビード,28 補強部,
30 第2ビード,E 空気流通路,R ルーフトリム(パネル部材)

Claims (5)

  1. パネル部材に取り付けられて、該パネル部材との間に空気流通路を画成するダクト部材であって、
    一面が開口する樋形状に形成され、該樋形状の開口側を塞ぐように前記パネル部材に取り付けられるダクト本体と、
    前記ダクト本体に前記パネル部材側へ膨らむように形成された第1ビードと、
    前記ダクト本体の端縁に繋げて一体形成され、前記ダクト本体の前記開口側から外れた第1姿勢から、該ダクト本体の端縁との間で折り返して該開口側に重なる第2姿勢へ姿勢変位可能に構成された補強部と、を備え、
    前記補強部は、前記第2姿勢において前記第1ビード側へ膨らむと共に該第1ビードに重なるように形成され、該第2姿勢において前記ダクト本体との間で該第1ビードと連なる柱構造を構成する第2ビードを有している
    ことを特徴とするダクト部材。
  2. 前記補強部は、前記第2姿勢において、前記ダクト本体の前記開口側の端縁と前記パネル部材との間に挟まれるように配置される請求項1記載のダクト部材。
  3. 前記補強部は、前記第1ビードの底部と前記第2ビードの底部とを繋げて一体形成されている請求項1または2記載のダクト部材。
  4. パネル部材に取り付けられて、該パネル部材との間に空気流通路を画成するダクト部材の製造方法であって、
    合成樹脂製のシート材から一面が開口する樋形状のダクト本体を成形する際に、前記ダクト本体に前記パネル部材側へ膨らむ第1ビードを形成すると共に、第2ビードを有する補強部を該ダクト本体の端縁に繋げて一体形成し、
    前記補強部を、前記ダクト本体における樋形状の開口側に重なるように該ダクト本体の端縁との間で折り返すことで前記第1ビードと前記第2ビードとが重なるように配置して、前記ダクト本体と前記補強部との間で該第1ビードおよび該第2ビードが連なった柱構造を設ける
    ことを特徴とするダクト部材の製造方法。
  5. 前記ダクト本体における樋形状の開口側に重なるように折り返した前記補強部を、該ダクト本体の前記開口側の端縁に接合する請求項4記載のダクト部材の製造方法。
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