JP7214535B2 - ヒートシンクの製造方法 - Google Patents
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Description
図4に示すように、本発明の実施の形態に係る製造方法により製造したヒートシンク1は、略直方体形状を成しており、上面1a又は下面1bに電子部品等を接触させて放熱を図るものである。
このヒートシンク1は、ベース3にフィン5を列設した一方のヒートシンク部材7と、ベース3にフィン5列設した他方のヒートシンク部材9を備えている。
本実施の形態では、一方のヒートシンク部材7と他方のヒートシンク部材9とは同種のものを用いており、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金等の伝熱性を有する材料で製造されている。
また、一方のヒートシンク部材7と他方のヒートシンク部材9とは同種の押出し金型で製造したものを用いている。
他方の溝壁11bは、正面から見た形状が略台形形状であり、フィン当接面11cは垂直面としてあるが、その反対側は傾斜面11dとしてある。他方の溝壁11bの厚さpは一方の溝壁11aの厚さmよりも厚い寸法としてある。
本実施の形態では、一方のヒートシンク部材7は正面から見た左側(図1(b-2)において左側)の端に一方の溝壁(垂直壁)11aがある。
フィン5は、板状であり、溝11の長手方向に長く形成されている。
図3(a―1)に示すように、切断して高さを合わせる前の一方及び他方のヒートシンク部材7、9は、ベース3がフィン5の列設方向Xの巾寸法X1であり、フィン5は高さh1である。
図3(b―2)に示すように、フィンを切断して高さを合わせた後の一方及び他方のヒートシンク部材7、9は、ベース3がフィン5の列設方向Xの巾寸法X1であり、フィン5は高さh2である。
尚、図3(a-2)(b-2)において、矢印Kで示すのは、カシメ固定の箇所を示している。
図1(a-1)(a-2)に示すように、一方のヒートシンク部材7と、他方のヒートシンク部材9とは同種のヒートシンク部材であり、図3(a-2)で示す高さH1のヒートシンク1の製造に用いるものである。
各一方のヒートシンク部材7と他方のヒートシンク部材9とについて、フィン5の高さh1を任意の所定高さh2のフィン切断位置Aで切断し、図1(b-1)(b-2)に示す高さ寸法h2の一方のヒートシンク部材7と、他方のヒートシンク部材9にする。
次に、図1(c-2)に示すように、他方のヒートシンク部材9を水平方向で180度回転する。
そして、図1(d)で示すように、図1(c-1)で示す一方のヒートシンク部材7に図1(c-2)で示す他方のヒートシンク部材9を、一方のヒートシンク部材7の各フィン5の先端5aが他方のヒートシンク部材9の溝11(図1(e)の拡大図参照)に、他方のヒートシンク部材9の各フィン5の先端5aが一方のヒートシンク部材7の溝11に嵌るように、一方のヒートシンク部材7と他方のヒートシンク部材を互いに嵌合する。
その後、図1(e)に拡大して示すように一方のヒートシンク部材7の左端にある一方の溝壁(垂直壁)11aをカシメ治具13でカシメ固定する。同様に、他方のヒートシンク部材9の右端にある一方の溝壁(垂直壁)11aをカシメ治具13でカシメ固定する。
図2(a)に示すように、一方のシンク部材7の左端に位置する溝11に他方のシンク部材9のフィン5の先端5aを嵌合した状態で、図2(b)に示すように、カシメ治具13の先端部13aを、ベース3の左側にから一方の溝壁(垂直壁)11aに打ち込む。これにより、一方の溝壁11aがカシメ治具13の先端部13aの形状に沿って凹むと共にフィン5側に食い込む凸部14が形成されると共に、溝11に嵌合している他方部材のフィン5の先端5aが他方の溝壁11b側に突出する凸部15が他方の溝壁11bに食い込む。
その後、図2(c)に示すように、カシメ治具13を一方の溝壁11aから離して、カシメ固定が完了する。
上述した図2(a)~(c)のカシメ固定を、一方のシンク部材7で2箇所(図4参照)、他方のシンク部材9でも同様に2箇所おこなう。
上述した実施の形態によれば、図3(a-1)に示す一方及び他方のヒートシンク部材7、9をそのまま用いて、図3(a-2)に示す高さH1のヒートシンク1を製造することもできるし、図3(b-1)に示すように、フィン5を切断して高さを変えることで、図3(b-2)に示すように、H1よりも低い高さH2のヒートシンク1を製造できるから、ヒートシンク部材7、9の種類が少なくても様々な高さ寸法のヒートシンクを製造できる。
図3(a-1)及び(b-1)に示すように、一方のヒートシンク部材7と他方のヒートシンク部材9は同種のものであり、フィン5を所定高さh2で切断したものを用いて、図3(a-2)に示す高さH1のヒートシンク1と、図3(b-2)に示す異なる高さ寸法H2のシートシンク1を製造できるから、一方のヒートシンク部材7と他方のヒートシンク部材9はアルミ押出形材である場合、押出金型1つで異なる高さのヒートシンク1に対応でき、高さHの異なる種類のヒートシンク1を製造する場合のコストを抑えられる。
図1(d)(e)に示すように、一方のヒートシンク部材7のフィン5、5間の溝11に他方のヒートシンク部材9のフィン5が嵌まり込んでいるから、ヒートシンク1の製造時において、両ヒートシンク部材7、9を組み合わせる際に位置決めがし易い。
図5及び図6を参照して、本発明の第2実施の形態にかかるヒートシンクの製造方法を説明する。
第2実施の形態にかかるヒートシンクの製造方法は、様々な巾寸法(フィン5の列設方向Xの寸法)X1(図4参照)のヒートシンクを製造する方法である。
図5(a-1)及び(a-2)に示すように、同種の一方及び他方のヒートシンク部材7、9を用いて、図5(b-1)に示すように、一方のヒートシンク部材7ではその巾方向の左端側(図5(b-1)において左端側)で、一つの溝11を含む端部部分19を巾方向の切断位置Bで切断する。また、図5(b-2)に示すように、他方のシンク部材9では、その巾方向の右端側(図5(b-2)において右端側)で、一方のヒートシンク部材7と同様に、巾方向の切断位置Bで切断するが、他方のヒートシンク部材9では、一方の溝壁(垂直壁)11aを右端に残す位置で切断する。
次に、図5(c-1)に示すように、他方のシンク部材9を上下に180度回転して、ベース3を上にフィン5を下にする。
その後、図5(d)に示すように、一方のヒートシンク部材7の各フィン5の先端5aが他方のヒートシンク部材9の溝11(図5(b-2)の拡大図参照))に、他方のヒートシンク部材9の各フィン5の先端5aが一方のヒートシンク部材7の溝11(図5(b-1)の拡大図参照))に嵌るように、一方のヒートシンク部材7と他方のヒートシンク部材を互いに嵌合する。
その後、図1(e)に拡大して示すように、他方のヒートシンク部材9の左端にある一方の溝壁(垂直壁)11aをカシメ治具13でカシメ固定する。同様に、他方のヒートシンク部材9の右端にある一方の溝壁(垂直壁)11aをカシメ治具13でカシメ固定する。
図5(a-1)及び(a-2)に示すように、一方のヒートシンク部材7と他方のヒートシンク部材9は同種のものであり、(b-1)に示す一方のヒートシンク部材7は左側(図5(b-1)において左側)を巾方向の切断位置Bで切断したものであり、(b-2)に示す他方のヒートシンク部材9は右側(図5(b-2)において右側)を巾方向の切断位置Bで切断したものであるから、一方のヒートシンク部材7と他方のヒートシンク部材9はアルミ押出形材である場合、押出金型1つで異なる巾のヒートシンク1に対応でき、巾方向(フィンの列設方向)Xの寸法が異なる種類のヒートシンク1を製造する場合のコストを抑えられる。
図5(d)(e)に示すように、一方のヒートシンク部材7のフィン5,5間の溝11に他方のヒートシンク部材9のフィン5が嵌まり込んでいるから、ヒートシンク1の製造時において、両ヒートシンク部材7、9を組み合わせる際に位置決めがし易い。
図5(b-2)に示すように、ベース3にはフィン5、5間に、カシメ固定する為の一方の溝壁(垂直壁)11aを有し、一方の溝壁(垂直壁)11aを端にした位置で切断してあるから、ヒートシンク1の巾方向(フィンの列設方向)Xのどこで切断しても、カシメ部としての一方の溝壁(垂直壁)11aが端に位置するため、カシメ作業が容易である。
この第3実施の形態によれば、上述した第1実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、フィン5には水平片5bが設けてあるので、放熱効果を高めることができる。
図8(a-1)に示すように、一方のヒートシンク部材7と他方のヒートシンク部材9は同種のものであり、(a-3)に示す一方のヒートシンク部材7はフィン5を所定高さh2で切断し、更に巾寸法X2で切断したものを用いているから、一方のヒートシンク部材7と他方のヒートシンク部材9はアルミ押出形材である場合、押出金型1つで異なる高さ及び巾のヒートシンク1に対応でき、高さH及び巾Xの異なる種類のヒートシンク1を製造する場合のコストを抑えられる。
図8(a-2)(a-4)に示すように、一方のヒートシンク部材7のフィン5、5間の溝11に他方のヒートシンク部材9のフィン5が嵌まり込んでいるから、ヒートシンク1の製造時において、両ヒートシンク部材7、9を組み合わせる際に位置決めがし易い。
図8(a-3)に示すように、ベース3にはフィン5、5間に、カシメ固定する為の一方の溝壁(垂直壁)11aを有し、一方の溝壁(垂直壁)11aを端にした位置で切断してあるから、ヒートシンク1の巾方向Xのどこで切断しても、カシメ部としての一方の溝壁(垂直壁)11aが端に位置するため、カシメ作業が容易である。
例えば、第1、3~第4の実施の形態において、高さ寸法が同一である一方及び他方のヒートシンク部材7、9は、両方のフィン5について、高さ方向の切断位置Aで切断して2つのヒートシンク部材7、9を組み合わせて固定するものであったが、高さ寸法の異なる2つのヒートシンク部材があって、高さ寸法の小さい一方のヒートシンク部材7の高さ寸法に合わせて他方のヒートシンク部材9のフィン5を切断して、2つのヒートシンク部材7、9を組み合わせて固定するものであっても良い。
第2、第4の実施の形態において、巾寸法が同一である一方及び他方のヒートシンク部材7、9は両方のベースについて、巾方向の切断位置Bで切断して2つのヒートシンク部材7、9を組み合わせて固定するものであったが、巾寸法の異なる2つのヒートシンク部材があって、巾寸法の小さい一方のヒートシンク部材7の巾寸法に合わせて他方のヒートシンク部材9の端部部分19を切断して、2つのヒートシンク部材7、9を組み合わせて固定するものであっても良い。
3 ベース
5 フィン
5a 先端
7 一方のヒートシンク部材
9 他方のヒートシンク部材
A 高さ方向の切断位置
B 巾方向の切断位置
X 巾方向(フィンの列設方向)
Claims (1)
- ベースにフィンを列設した一方のヒートシンク部材と、ベースにフィンを列設した他方のヒートシンク部材を備え、一方のヒートシンク部材及び他方のヒートシンク部材のフィンを切断し、各ヒートシンク部材のフィンの高さを合わせる工程と、ヒートシンク部材同士を一方のヒートシンク部材のフィン間に他方のヒートシンク部材の各フィンが収まるように組み合わせて固定する工程とを有することを特徴とするヒートシンクの製造方法。
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