JP7213441B2 - レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置 - Google Patents

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Description

本開示は、レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置に関する。
レーザ溶接は、被溶接物であるワークに照射されるレーザ光のパワー密度が高いため、高速かつ高品質の溶接を行うことができる。特に、レーザ光をワークの表面で高速にスキャンしながら溶接を行うスキャニング溶接では、溶接をしない期間中にレーザビームを次の溶接点へ高速に移動することができるため、トータルな溶接時間を短縮することができる(例えば、特許文献1参照)。また、レーザ光のスキャニング方法に関しては、ワークの表面にリサージュパターンを描くようにレーザ光を走査する方法が、従来提案されている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。また、スキャンニング溶接は、通常の鉄鋼材料のみではなく、亜鉛めっき等の表面処理を行った鉄鋼材料の薄板溶接にも適用されている(例えば、特許文献4参照)。
特開2005-095934号公報 特開昭60-177983号公報 特開平11-104877号公報 特許第4915315号公報
ところで、亜鉛の沸点(906℃)は、鉄の融点(1535℃)よりも大幅に低い。このため、亜鉛を主成分とするめっき層がそれぞれの表面に形成された2枚の鋼板をギャップレスで重ねて溶接する重ね溶接では、鉄が溶融する前に鋼板の重ね合わせ面に介在する亜鉛めっき層が蒸発温度に達してしまう。発生した亜鉛蒸気は、キーホールまたは溶融池を不安定にしたり、ワークの内部にポロシティを形成させたり、極端な場合は溶融池を吹き飛ばしたりして、溶接欠陥を発生させるおそれがあった。
しかし、特許文献1~3に開示された従来の構成では、亜鉛を主成分とするめっき層が形成された鋼板の重ね溶接に関して何ら開示されておらず、前述の課題に関しても開示されていない。
一方、特許文献4には、溶接方向に沿ってレーザビームを前後にウィービングするとともに、前方にウィービングする前進工程でのレーザ光の出力を後方にウィービングする後進工程でのそれよりも低くする方法が開示されている。このようにすることで、亜鉛めっき層を除去した後に鋼板同士を溶接することを可能にしている。しかし、特許文献4に開示される方法では、スポット溶接のような継手形状への適用が困難であった。
また、スポット溶接において、表面に亜鉛めっき層等の被覆層が形成されていない場合においても、良好な形状の溶接ビードをあるためには、溶接欠陥の発生を抑制することが必要である。
本開示はかかる点に鑑みてなされたもので、その目的は、スポット溶接において、溶接欠陥の発生を抑制し、良好な形状の溶接ビードが得られるレーザ溶接方法及びレーザ溶接装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本開示に係るレーザ溶接方法は、レーザ光を二次元的に走査してワークの表面に照射することで、前記ワークをスポット溶接する溶接ステップを備え、前記溶接ステップは、前記レーザ光を前記ワークの表面で第1描画パターンを描くように、かつ前記第1描画パターンの原点を中心にして前記第1描画パターンを回転させることで、前記レーザ光が第1半径の円内全体に照射されるように前記レーザ光を走査する第1照射ステップを少なくとも有し、前記第1描画パターンは、2つの環状のパターンが前記原点で接して連続したパターンであり、前記第1半径は、前記第1描画パターンの長さの半分であることを特徴とする。
本開示に係るレーザ溶接装置は、レーザ光を発生させるレーザ発振器と、前記レーザ光を受け取ってワークに向けて照射するレーザヘッドと、前記レーザヘッドの動作及び前記レーザ光の出力を制御するコントローラと、を少なくとも備え、前記レーザヘッドは、前記レーザ光を第1方向と前記第1方向と交差する第2方向のそれぞれに走査するレーザ光スキャナを有し、前記コントローラは、前記レーザ光を前記ワークの表面で第1描画パターンを描くように、かつ前記第1描画パターンの原点を中心にして前記第1描画パターンを回転させることで、前記レーザ光が第1半径の円内全体に照射されるように前記レーザ光スキャナを駆動制御し、前記第1描画パターンは、2つの環状のパターンが前記原点で接して連続したパターンであり、前記第1半径は、前記第1描画パターンの長さの半分であることを特徴とする。
本開示によれば、スポット溶接において、溶接欠陥の発生を抑制し、良好な形状の溶接ビードを得ることができる。
図1は、実施形態1に係るレーザ溶接装置の概略構成図である。 図2は、レーザ光スキャナの概略構成図である。 図3は、ワークの断面模式図である。 図4は、レーザ光の基本走査パターンを示す図である。 図5は、レーザ光の走査軌跡を示す図である。 図6は、レーザ光の描画期間と出力との関係を示す図である。 図7は、レーザ光照射時のワークの状態変化を示す模式図である。 図8は、レーザ光の出力とキーホールの深さとの関係を示す図である。 図9は、変形例1に係るレーザ光照射時のワークの状態変化を示す模式図である。 図10は、レーザ光の基本走査パターンを示す図である。 図11は、レーザ光の走査軌跡を示す図である。 図12Aは、変形例3に係る第2描画パターンの第1の例を示す図である。 図12Bは、第2描画パターンの第2の例を示す図である。 図12Cは、第2描画パターンの第3の例を示す図である。 図12Dは、第2描画パターンの第4の例を示す図である。 図12Eは、第2描画パターンの第5の例を示す図である。 図12Fは、第2描画パターンの第6の例を示す図である。 図12Gは、第2描画パターンの第7の例を示す図である。 図12Hは、第2描画パターンの第8の例を示す図である。 図12Iは、第2描画パターンの第9の例を示す図である。 図12Jは、第2描画パターンの第10の例を示す図である。 図12Kは、第2描画パターンの第11の例を示す図である。 図12Lは、第2描画パターンの第12の例を示す図である。 図12Mは、第2描画パターンの第13の例を示す図である。 図12Nは、第2描画パターンの第14の例を示す図である。 図12Oは、第2描画パターンの第15の例を示す図である。 図13は、実施形態2に係るレーザ光の基本走査パターンを示す図である。 図14は、レーザ光の走査軌跡を示す図である。 図15Aは、変形例3に係るレーザ光の第1の走査パターンを示す図である。 図15Bは、変形例3に係るレーザ光の第2の走査パターンを示す図である。 図15Cは、変形例3に係るレーザ光の第3の走査パターンを示す図である。 図15Dは、変形例3に係るレーザ光の第4の走査パターンを示す図である。 図15Eは、変形例3に係るレーザ光の第5の走査パターンを示す図である。 図15Fは、変形例3に係るレーザ光の第6の走査パターンを示す図である。
以下、本開示の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
[レーザ溶接装置及びレーザ光スキャナの構成]
図1は、本実施形態に係るレーザ溶接装置の構成の模式図を示し、図2は、レーザ光スキャナの概略構成図を示す。図3は、ワークの断面模式図を示す。
なお、以降の説明において、反射ミラー33からレーザ光スキャナ40に向かうレーザ光LBの進行方向と平行な方向をX方向と、レーザヘッド30から出射されるレーザ光LBの光軸と平行な方向をZ方向と、X方向及びZ方向とそれぞれ直交する方向をY方向とそれぞれ呼ぶことがある。X方向とY方向とを面内に含むXY平面は、ワーク200の表面が平坦面である場合、当該表面と略平行でもよく、当該表面と一定の角度をなしていてもよい。
図1に示すように、レーザ溶接装置100は、レーザ発振器10と光ファイバ20とレーザヘッド30とコントローラ50とマニピュレータ60とを備えている。
レーザ発振器10は、図示しない電源から電力が供給されてレーザ光LBを発生させるレーザ光源である。なお、レーザ発振器10は、単一のレーザ光源で構成されていてもよいし、複数のレーザモジュールで構成されていてもよい。後者の場合は、複数のレーザモジュールからそれぞれ出射されたレーザ光を結合してレーザ光LBとして出射する。また、レーザ発振器10で使用されるレーザ光源あるいはレーザモジュールは、ワーク200の材質や溶接部位の形状等に応じて、適宜選択される。
例えば、ファイバレーザかディスクレーザ、あるいはYAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザをレーザ光源とすることもできる。この場合、レーザ光LBの波長は、1000nm~1100nmの範囲に設定される。また、半導体レーザをレーザ光源あるいはレーザモジュールとしてもよい。この場合、レーザ光LBの波長は、800nm~1000nmの範囲に設定される。また、可視光レーザをレーザ光源あるいはレーザモジュールとしてもよい。この場合、レーザ光LBの波長は、400nm~600nmの範囲に設定される。
光ファイバ20は、レーザ発振器10に光学的に結合されており、レーザ発振器10で発生したレーザ光LBは、光ファイバ20に入射されて、その内部をレーザヘッド30に向けて伝送される。
レーザヘッド30は、光ファイバ20の端部に取り付けられており、光ファイバ20から伝送されたレーザ光LBをワーク200に向けて照射する。
また、レーザヘッド30は、光学部品として、コリメーションレンズ32と反射ミラー33と集光レンズ34とレーザ光スキャナ40とを有しており、筐体31の内部にこれらの光学部品が所定の配置関係を保って収容されている。
コリメーションレンズ32は、光ファイバ20から出射されたレーザ光LBを受け取って、平行光に変換し、反射ミラー33に入射させる。また、コリメーションレンズ32は、図示しない駆動部に連結されており、コントローラ50からの制御信号に応じて、Z方向に変位可能に構成されている。コリメーションレンズ32をZ方向に変位させることで、レーザ光LBの焦点位置を変化させ、ワーク200の形状に応じて適切にレーザ光LBを照射させることができる。つまり、コリメーションレンズ32は、図示しない駆動部との組み合わせにより、レーザ光LBの焦点位置調整機構としても機能している。なお、集光レンズ34を駆動部により変位させて、レーザ光LBの焦点位置を変化させるようにしてもよい。
反射ミラー33は、コリメーションレンズ32を透過したレーザ光LBを反射して、レーザ光スキャナ40に入射させる。反射ミラー33の表面は、コリメーションレンズ32を透過したレーザ光LBの光軸と約45度をなすように設けられている。
集光レンズ34は、反射ミラー33で反射され、レーザ光スキャナ40で走査されたレーザ光LBをワーク200の表面に集光させる。
図2に示すように、レーザ光スキャナ40は、第1ガルバノミラー41と第2ガルバノミラー42とを有する公知のガルバノスキャナである。第1ガルバノミラー41は、第1ミラー41aと第1回転軸41bと第1駆動部41cとを有し、第2ガルバノミラー42は、第2ミラー42aと第2回転軸42bと第2駆動部42cとを有している。集光レンズ34を透過したレーザ光LBは、第1ミラー41aで反射され、さらに第2ミラー42aで反射されて、ワーク200の表面に照射される。
例えば、第1駆動部41c及び第2駆動部42cは、ガルバノモータであり、第1回転軸41b及び第2回転軸42bは、モータの出力軸である。図示していないが、第1駆動部41cが、コントローラ50からの制御信号に応じて動作するドライバによって回転駆動することで、第1回転軸41bに取り付けられた第1ミラー41aが第1回転軸41bの軸線回りに回転する。同様に、第2駆動部42cが、コントローラ50からの制御信号に応じて動作するドライバによって回転駆動することで、第2回転軸42bに取り付けられた第2ミラー42aが第2回転軸42bの軸線回りに回転する。
第1ミラー41aが第1回転軸41bの軸線回りに所定の角度まで回転動作をすることで、レーザ光LBがX方向に走査される。また、第2ミラー42aが第2回転軸42bの軸線回りに所定の角度まで回転動作をすることで、レーザ光LBがY方向に走査される。つまり、レーザ光スキャナ40は、レーザ光LBをXY平面内で二次元的に走査してワーク200に向けて照射するように構成されている。
コントローラ50は、レーザ発振器10のレーザ発振を制御する。具体的には、レーザ発振器10に接続された図示しない電源に対して出力電流やオンオフ時間等の制御信号を供給することにより、レーザ発振制御を行う。また、コントローラ50は、レーザ光LBの出力を制御する。
また、コントローラ50は、選択されたレーザ溶接プログラムの内容に応じて、レーザヘッド30の動作を制御する。具体的には、レーザヘッド30に設けられたレーザ光スキャナ40及び、コリメーションレンズ32の図示しない駆動部の駆動制御を行う。さらに、コントローラ50は、マニピュレータ60の動作を制御する。なお、レーザ溶接プログラムは、コントローラ50の内部または別の場所に設けられた記憶部(図示せず)に保存され、コントローラ50からの命令によってコントローラ50に呼び出される。
コントローラ50は、図示しないLSIまたはマイクロコンピュータ等の集積回路を有しており、この集積回路上でソフトウェアであるレーザ溶接プログラムを実行することで、前述のコントローラ50の機能が実現される。なお、レーザヘッド30の動作を制御するコントローラ50とレーザ光LBの出力を制御するコントローラ50とを別個に設けてもよい。
マニピュレータ60は、多関節ロボットであり、レーザヘッド30の筐体31に取り付けられている。また、マニピュレータ60は、コントローラ50と信号の授受が可能に接続され、前述のレーザ溶接プログラムに応じて所定の軌跡を描くようにレーザヘッド30を移動させる。なお、マニピュレータ60の動作を制御する別のコントローラ(図示せず)を設けるようにしてもよい。
図1に示すレーザ溶接装置100は、種々の形状のワーク200に対してレーザ溶接を行うことができる。例えば、図3に示すように、それぞれ亜鉛を主成分とする亜鉛めっき層211,221が表面に形成され、鋼板からなる第1板材210と第2板材220とをギャップ無く密着させて重ね合わせたワーク200にレーザ光LBを照射して、重ね溶接が行われる。第1板材210及び第2板材220の表面にそれぞれ亜鉛めっき層211,221を形成することで、鋼板に錆びが発生するのを防止できる。なお、レーザ溶接されるワーク200の構造や材質が図3に示す例に限定されないことは言うまでもない。
[リサージュパターンの数式的表現]
図4は、レーザ光の走査パターンを示し、レーザ光LBは、XY平面内、この場合はワーク200の表面でリサージュパターン(以下、リサージュ図形ともいう)を描くように走査される。
図4に示すリサージュパターンは、レーザ光LBをX方向に所定の周波数の正弦波状に振動させるとともに、Y方向にX方向と異なる周波数(X方向の周波数の1/2である)の正弦波状に振動させることで得られる。また、前述したように、第1ミラー41a及び第2ミラー42aの回転運動に基づいて、レーザ光LBのX方向及びY方向の走査パターンが決定される。第1ミラー41aの駆動によって得られるリサージュパターンの位置座標をXとし、第2ミラー42aの駆動によって得られるリサージュパターンの位置座標をYとするとき、位置座標X,Yは、それぞれ以下の式(1)~(4)で表される。
X=a1×sin(nt) ・・・(1)
Y=b1×sin(mt+φ) ・・・(2)
X=a2×sin(nt) ・・・(3)
Y=b2×sin(mt+φ) ・・・(4)
ここで、
a1:リサージュパターンSP1のX方向の振幅
b1:リサージュパターンSP1のY方向の振幅
a2:リサージュパターンSP2のX方向の振幅
b2:リサージュパターンSP2のY方向の振幅
n:第1ミラー41aの周波数
m:第2ミラー42aの周波数
t:時間
φ:第1ミラー41aまたは第2ミラー42a駆動時の位相差であり、具体的には、第1ミラー41aと第2ミラー42aの回転運動時に設ける角度ずれ量である。
リサージュパターンSP1(以下、第1描画パターンSP1ともいう)は、後で述べる第1照射ステップにおけるリサージュパターンであり、リサージュパターンSP2(以下、第2描画パターンSP2ともいう)は、後で述べる第2照射ステップにおけるリサージュパターンである。
なお、式(1)~(4)に示す位置座標X,Yは、レーザヘッド30の位置を固定した状態でのリサージュパターンの静止座標系で表現される。
また、周波数nと周波数mは、それぞれ第1ミラー41aと第2ミラー42aの駆動周波数とそれぞれ対応する。
第1描画パターンSP1は、式(1)、(2)において、a1=0.5,b1=1,n=1,m=2,φ=0とした場合に対応する。一方、第2描画パターンSP2は、式(3)、(4)において、a2=0.25,b2=0.5,n=1,m=2,φ=0とした場合に対応する。つまり、Y方向において、第1描画パターンSP1は、第2描画パターンSP2よりも大きなパターンとなっている。なお、パラメータa1,a2,b1,b2は、それぞれ第1描画パターンSP1の大きさを基準に1で正規化している。また、式(1)~(4)の位相差φは、0度または180度のどちらでもよい。
なお、実際のリサージュパターンSP1,SP2のサイズ、つまり、X方向及びY方向の振幅は、それぞれ1mm~10mm程度の範囲内にある。
ここで、図4に示すように、所定の時間変分ΔtにおけるリサージュパターンのX方向の描画距離をΔX、Y方向の描画距離をΔY、時間変分Δtにおけるリサージュパターンの描画距離をΔLとするとき、ΔX、ΔY、ΔLは、それぞれ以下に示す式(5)~(7)で表される。
ΔX= a1×n×cos(nt)×Δt ・・・(5)
ΔY= b1×m×cos(mt+φ)×Δt ・・・(6)
ΔL= Δt×{(ΔX)+(ΔY)1/2 ・・・(7)
よって、リサージュパターンの描画速度Vは、以下に示す式(8)で表される。
V= ΔL/Δt ・・・(8)
式(5)~(8)は、式(1)~(2)をもとにして作成した第1描画パターンSP1に関する数式であるが、同様に、式(3)~(4)をもとにして第2描画パターンSP2に関する数式を作成することができる。ここでは、その詳細を省略する。
なお、図4に示す第1描画パターンSP1は、1周期の間に、原点Oから描画位置A→B→C→O→D→E→F→Oを通るようにレーザ光LBを走査することで得られる。また、第2描画パターンSP2は、1周期の間に、原点Oから描画位置A’→B’→C’→O→D’→E’→F’→Oを通るようにレーザ光LBを走査することで得られる。
[レーザ溶接方法]
図5は、レーザ光の走査軌跡を示し、図6は、レーザ光の描画期間と出力との関係を示す。図7は、レーザ光照射時のワークの状態変化を模式的に示す。
本実施形態では、レーザ光LBをワーク200の表面に照射して、図3に示すワーク200を重ねスポット溶接する場合を例に取って説明する。
このとき、まず、レーザ光スキャナ40を用いて、レーザ光LBを二次元的に走査し、ワーク200の表面で図4に示す第1描画パターンSP1を描く。第1描画パターンSP1を1回描き終えると、レーザ光スキャナ40を用いて、原点Oを中心として回転方向RDに所定の角度回転させた状態で、ワーク200の表面に第1描画パターンSP1を再度描画する。原点Oを中心として初期位置から180度回転するまで、このステップを繰り返し実行し、原点Oから所定の半径(第1描画パターンSP1のY方向の振幅b1(=1)に対応)の円内にレーザ光LBを照射する(第1照射ステップ)。第1照射ステップの実行期間を第1描画期間T1と呼ぶ。また、図6に示すように、第1描画期間T1において、レーザ光LBの出力PがP1となるように設定する。
第1照射ステップに続けて、レーザ光スキャナ40を用いて、レーザ光LBを二次元的に走査し、ワーク200の表面で図4に示す第2描画パターンSP2を描く。第2描画パターンSP2を1回描き終えると、レーザ光スキャナ40を用いて、原点Oを中心として回転方向RDに所定の角度回転させた状態で、ワーク200の表面に第2描画パターンSP2を再度描画する。原点Oを中心として初期位置から180度回転するまで、このステップを繰り返し実行し、原点Oから所定の半径(第2描画パターンSP2のY方向の振幅b2(=0.5)に対応)の円内にレーザ光LBを照射する(第2照射ステップ)。第2照射ステップの実行期間を第2描画期間T2と呼ぶ。また、図6に示すように、第2描画期間T2において、レーザ光LBの出力PがP2(P2>P1)となるように設定する。
なお、第1照射ステップ及び第2照射ステップにおけるレーザ光スキャナ40の駆動制御は、コントローラ50によって行われる。また、レーザ光LBの出力Pは、コントローラ50によって制御される。
図3に示すワーク200に対して、従来の技術では、レーザ光LBによりギャップレスで重ねスポット溶接を行う場合、前述したように、鉄が溶融する前に発生した亜鉛蒸気が、溶接欠陥を発生させるおそれがある。一方、本実施形態によれば、第1板材210と第2板材220との界面に介在する亜鉛を主成分とするめっき層211,221を除去できるとともに、亜鉛蒸気の発生に伴う溶接欠陥の発生を抑制でき、良好な形状の溶接ビードが得られる。このことについてさらに説明する。
第1照射ステップにおいて、レーザ光LBの出力を図6に示す出力P1に設定することで、図7に示すように、例えば、描画位置Bでは、光軸がb-b’で示されるレーザ光LB1により深さがLK1のキーホール301が形成され、さらにその周囲に溶融池311が形成される。このとき、キーホール301の深さLK1は、第1板材210(板厚:th1)と第2板材220(板厚:th2)との界面W-W’に達しておらず、同様に、溶融池311も第1板材210と第2板材220との界面W-W’に達していない。つまり、第1板材210はレーザ光LB1によって底部まで完全には溶融していない。
一方、キーホール301の内部に到達したレーザ光LB1からの入熱及び溶融池311で発生した熱により、第1板材210と第2板材220との界面W-W’の温度は上昇し前述した亜鉛の沸点に達して、当該界面W-W’に介在する亜鉛めっき層211,221が蒸発する。また、前述したように、第1照射ステップでは、原点Oを中心として回転方向RDに第1描画パターンSP1を所定の角度毎に回転させて、初期位置から180度に至るまで、第1描画パターンSP1を繰り返しワーク200の表面に描画している。この結果、原点Oを中心として、半径0.5LZnの範囲に亘って、亜鉛めっき層211,221が当該界面W-W’から除去される。なお、図7に示すLZnを亜鉛めっき層除去幅LZnと呼ぶことがある。
一方、第2照射ステップでは、レーザ光LBの出力を図6に示す出力P2に設定することで、図7に示すように、例えば、描画位置B’では、光軸がb’’-b’’’で示されるレーザ光LB2により深さがLK2のキーホール302が形成され、さらにその周囲に溶融池312が形成される。このとき、キーホール302は、第1板材210を貫通して、第2板材220の内部に到達している。同様に、溶融池312も第1板材210の表面から第2板材220の内部にかけて形成されている。つまり、レーザ光LB2により、亜鉛めっき層211,221が蒸発して除去された後の第1板材210と第2板材220との界面W-W’の近傍が溶融され、溶融池312が形成される。
また、前述したように、第2照射ステップでは、原点Oを中心として回転方向RDに第2描画パターンSP2を所定の角度毎に回転させて、初期位置から180度に至るまで、第2描画パターンSP2を繰り返しワーク200の表面に描画している。この結果、原点Oを中心として、半径0.5LWの範囲に亘って、第1板材210から第2板材220にかけて溶融池312が形成される。溶融池312が固化して、第1板材210と第2板材220とがスポット溶接される。なお、図7に示すLWをスポット径LWと呼ぶことがある。
また、前述の説明から明らかなように、亜鉛めっき層除去幅LZnは第1描画パターンSP1のY方向の振幅b1(=1)に、スポット径LWは第2描画パターンSP2のY方向の振幅b2(=0.5)にそれぞれ対応している。つまり、スポット径LWは亜鉛めっき層除去幅LZnよりも短くなっており、亜鉛めっき層211,221が除去された領域は、第1板材210と第2板材220とがスポット溶接される領域よりも広くなっている。
したがって、亜鉛めっき層211,221が確実に除去された領域に対してレーザ溶接がなされるため、亜鉛蒸気に起因して発生するキーホール302及び溶融池312の不安定性を低減できる。同様に、亜鉛蒸気に起因してワーク200の内部に形成されるポロシティや溶融池312が吹き飛んで発生するスパッタやクレータ等の溶接欠陥の発生を抑制できる。
[効果等]
以上説明したように、本実施形態に係るレーザ溶接方法は、レーザ光LBを二次元的に走査してワーク200の表面に照射することで、ワーク200をスポット溶接する溶接ステップを備えている。
ワーク200は、表面に亜鉛めっき層211が形成された第1板材210と表面に亜鉛めっき層221が形成された第2板材220とがギャップレスで重ね合わされた構造である。第1板材210及び第2板材220は、ともに鋼板である。
溶接ステップは、以下に示す第1照射ステップと第2照射ステップとを少なくとも有している。第1照射ステップでは、レーザ光LBをX方向(第1方向)に沿って第1周波数を有する正弦波状に振動させるとともに、X方向と交差するY方向(第2方向)に沿って第2周波数を有する正弦波状に振動させることで、ワーク200の表面で8の字状のリサージュパターンである第1描画パターンSP1を描くようにレーザ光LBを走査する。かつ第1描画パターンSP1の原点Oを中心にして第1描画パターンSP1を所定の角度毎に回転させて繰り返し描画するようにレーザ光LBを走査する。
第2照射ステップでは、第1描画パターンSP1の原点Oを中心にして、8の字状のリサージュパターンである第2描画パターンSP2を所定の角度毎に回転させて繰り返し描画するようにレーザ光LBを走査する。
第1照射ステップで、第1板材210と第2板材220との界面に介在する亜鉛めっき層211,221が除去される。第2照射ステップで、亜鉛めっき層211,221が除去された第1板材210と第2板材220同士がスポット溶接される。
本実施形態によれば、第1板材210と第2板材220との界面に介在する亜鉛めっき層211,221を除去できるとともに、亜鉛蒸気の発生に伴う溶接欠陥の発生を抑制することができる。また、ワーク200に形成される溶接ビードの形状を良好なものとすることができる。
特に、第1照射ステップにおいて、第1描画パターンSP1の原点Oを中心にして第1描画パターンSP1を所定の角度毎に回転させて繰り返し描画するようにレーザ光LBを走査することで、レーザ光LBの走査軌跡を真円に近づけることができるとともに、当該走査軌跡の内部に投入される熱量を均等に近づけることができる。このことにより、第1板材210と第2板材220との界面に介在する亜鉛めっき層211,221を確実に除去できる。
また、第2照射ステップにおいて、第1描画パターンSP1の原点Oを中心にして第2描画パターンSP2を所定の角度毎に回転させて繰り返し描画するようにレーザ光LBを走査することで、レーザ光LBの走査軌跡を真円に近づけることができるとともに、当該走査軌跡の内部に投入される熱量を均等に近づけることができる。このことにより、溶接スポットの精密な形状制御が可能となる。また、溶接欠陥の発生を抑制しつつ、第1板材210と第2板材220とを確実に溶接できる。
また、本実施形態のレーザ溶接方法では、第1照射ステップにおけるレーザ光LBの出力P1が、第2照射ステップにおけるレーザ光LBの出力P2よりも低くなるようにレーザ光LBの出力Pを制御している。このようにすることで、第1照射ステップで亜鉛めっき層211,221を除去する一方、第2照射ステップで第1板材210と第2板材220とを溶接することができる。
なお、レーザ光LBの出力P1は、キーホール301及び溶融池311が第1板材210と第2板材220との界面W-W’に達しない程度にするのが好ましい。このようにすることで、亜鉛蒸気が急激に噴出して溶接欠陥が発生するのを抑制できる。また、レーザ光LBの出力P2は、キーホール302及び溶融池312が第2板材220の内部に達する程度にするのが好ましい。このようにすることで、第1板材210と第2板材220とを確実かつ強固に溶接することができる。なお、溶融池312が第2板材220の裏面に到達するようにしてもよい。この場合、いわゆる裏波ビードが形成される。なお、レーザ光LBの出力P2は、溶接箇所の溶け落ちが生じない程度にする必要がある。
また、第2描画パターンSP2の長さ(第2描画パターンSP2のY方向の振幅b2(=0.5)に対応)を、第1描画パターンSP1の長手方向の長さ(第1描画パターンSP1のY方向の振幅b1(=1)に対応)よりも短くすることで、亜鉛めっき層211,221が除去された領域よりも溶接領域を狭くすることができる。つまり、亜鉛めっき層211,221が確実に除去された領域に対してレーザ溶接がなされるため、亜鉛蒸気に起因して発生するキーホール302及び溶融池312の不安定性を低減できる。同様に、亜鉛蒸気に起因してワーク200の内部に形成されるポロシティや溶融池312が吹き飛んで発生するスパッタやクレータ等の溶接欠陥の発生を抑制できる。ここで、振幅b1=1、振幅b2=0.5としたが、振幅b2を第2照射ステップにてキーホールの不安定またはスパッタが生じない程度で、振幅b1に近い値に設定して、第2描画パターンSP2の長さを決めるのが望ましい。
また、本実施形態では、第1照射ステップ及び第2照射ステップのそれぞれにおいて、ワーク200にキーホール301,302がそれぞれ形成される。このようにすることで、第1照射ステップにおいて、第1板材210と第2板材220との界面W-W’に対して、亜鉛を蒸発させるのに必要な熱量を確実に供給できる。特に第1板材210の板厚が厚い場合、第1板材210にキーホール301を形成するのが好ましい。第1板材210の板厚は通常0.5mm~6mm程度である。なお、第1板材210の板厚が厚いとは、通常、第1板材210の板厚が1.0mm~2mmを超える程度の場合をいう。また、第2照射ステップにおいて、第1板材210及び第2板材220に対して、互いを溶接するのに必要な熱量を確実に供給できる。
なお、本実施形態では、第1ミラー41aの周波数n及び第2ミラー42aの周波数mの比、言い換えると、レーザ光LBのX方向の振動周波数である第1周波数とY方向の振動周波数である第2周波数の比n:mを1:2としている。このようにすることで、第1照射ステップ及び第2照射ステップともに、レーザ光LBの走査軌跡を8の字状のリサージュパターンにすることができる。このことにより、亜鉛めっき層211,221を高速に除去でき、続けてワーク200を高速に溶接できる。つまり、溶接欠陥の発生を抑制しつつ、ワーク200を高速にスポット溶接できる。
また、第1照射ステップにおいて、第1描画パターンSP1の描画速度(式(8)参照)が一定となるようにレーザ光LBを走査するのが好ましい。第2照射ステップにおいて、第2描画パターンSP2の描画速度が一定となるようにレーザ光LBを走査するのが好ましい。前述したように、コントローラ50によりレーザ光スキャナ40を駆動することで、ワーク200の表面に第1描画パターンSP1及び第2描画パターンSP2がそれぞれ描画される。第1描画パターンSP1及び第2描画パターンSP2の描画速度をそれぞれ一定となるようにすることで、コントローラ50によるレーザ光スキャナ40の駆動制御が簡便になる。また、レーザ光LBの描画速度が変動すると、キーホール301,302の深さや直径が変動してしまうため、溶接ビードの形状、特に溶融池311,312の底部の形状が大きく変動してしまうことがある。
一方、本実施形態によれば、第1描画パターンSP1及び第2描画パターンSP2の描画速度をそれぞれ一定となるようにすることで、キーホール301,302の深さや直径、ひいては溶接ビードの形状を安定にすることができる。なお、溶接ビードの形状が許容範囲にあれば、第1描画パターンSP1を描画中のレーザ光LBは、式(1)~式(2)に従い、所定の範囲内で速度が変動してもよい。同様に、第2描画パターンSP2を描画中のレーザ光LBは、式(3)~式(4)に従い、所定の範囲内で速度が変動してもよい。
本実施形態に係るレーザ溶接装置100は、レーザ光LBを発生させるレーザ発振器10と、レーザ光LBを受け取ってワーク200に向けて照射するレーザヘッド30と、レーザヘッド30の動作及びレーザ光LBの出力Pを制御するコントローラ50と、を少なくとも備えている。
ワーク200は、表面に亜鉛めっき層211が形成された第1板材210と表面に亜鉛めっき層221が形成された第2板材220とがギャップレスで重ね合わされた構造である。第1板材210及び第2板材220は、ともに鋼板である。
レーザヘッド30は、レーザ光LBをX方向(第1方向)とX方向と交差するY方向(第2方向)のそれぞれに走査するレーザ光スキャナ40を有している。
コントローラ50は、レーザ光LBをX方向に沿って第1周波数を有する正弦波状に振動させるとともに、Y方向に沿って第2周波数を有する正弦波状に振動させる。このことにより、コントローラ50は、レーザ光LBがワーク200の表面に8の字状のリサージュパターンである第1描画パターンSP1を描くように、レーザ光スキャナ40を駆動制御する。また、コントローラ50は、第1描画パターンSP1の原点Oを中心にして第1描画パターンSP1を所定の角度毎に回転させて繰り返し描画するようにレーザ光スキャナ40を駆動制御する。
また、コントローラ50は、レーザ光LBがワーク200の表面に8の字状のリサージュパターンである第2描画パターンSP2を描くように、レーザ光スキャナ40を駆動制御する。また、コントローラ50は、第1描画パターンSP1の原点Oを中心にして第2描画パターンSP2を所定の角度毎に回転させて繰り返し描画するようにレーザ光スキャナ40を駆動制御する。
コントローラ50は、第1描画パターンSP1を描画中のレーザ光LBの出力P1が、第2描画パターンSP2を描画中のレーザ光LBの出力P2よりも低くなるようにレーザ光LBの出力Pを制御する。
本実施形態のレーザ溶接装置によれば、第1板材210と第2板材220との界面に介在する亜鉛めっき層211,221を除去できるとともに、亜鉛蒸気の発生に伴う溶接欠陥の発生を抑制することができる。また、ワーク200に形成される溶接ビードの形状を良好なものとすることができる。
レーザ溶接装置100は、レーザヘッド30が取り付けられたマニピュレータ60をさらに備え、コントローラ50は、マニピュレータ60の動作を制御する。マニピュレータ60は、ワーク200の表面に対して、所定の方向にレーザヘッド30を移動させる。
このようにマニピュレータ60を設けることで、レーザ光LBの溶接方向を変化させることができる。また、複雑な形状、例えば、立体的な形状のワーク200に対して、レーザ溶接を容易に行うことができる。
レーザ発振器10とレーザヘッド30とは光ファイバ20で接続されており、レーザ光LBは、光ファイバ20を通って、レーザ発振器10からレーザヘッド30に伝送される。
このように光ファイバ20を設けることで、レーザ発振器10から離れた位置に設置されたワーク200に対してレーザ溶接を行うことが可能となる。このことにより、レーザ溶接装置100の各部を配置する自由度が高められる。
レーザ光スキャナ40は、レーザ光LBをX方向に走査する第1ガルバノミラー41と、レーザ光LBをY方向に走査する第2ガルバノミラー42と、で構成されている。
レーザ光スキャナ40をこのように構成することで、レーザ光LBを簡便に二次元的に走査することができる。また、公知のガルバノスキャナをレーザ光スキャナ40として用いているため、レーザ溶接装置100のコストが上昇するのを抑制できる。
レーザヘッド30は、コリメーションレンズ32をさらに有し、コリメーションレンズ32は、X方向及びY方向のそれぞれに交差するZ方向に沿って、レーザ光LBの焦点位置を変化させるように構成されている。言い換えると、コリメーションレンズ32は、ワーク200の表面と交差するZ方向に沿って、レーザ光LBの焦点位置を変化させるように構成されている。つまり、コリメーションレンズ32は、図示しない駆動部との組み合わせにより、レーザ光LBの焦点位置調整機構としても機能している。
このようにすることで、レーザ光LBの焦点位置を簡便に変化させることができ、ワーク200の形状に応じて適切にレーザ光LBを照射させることができる。
なお、第1描画パターンSP1及び第2描画パターンSP2を、それぞれX方向が長手方向となるリサージュパターン、この場合は、∞字状のリサージュパターンとしてもよい。その場合、前述の周波数nを2とし、周波数mを1として、リサージュパターンの形状を変更する。
<変形例1>
図8は、レーザ光の出力とキーホールの深さとの関係を示し、図9は、本変形例に係るレーザ光照射時のワークの状態変化を模式的に示す。なお、説明の便宜上、図8、図9及び以降に示す各図面において、実施形態1と同様の箇所については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図8に示すように、レーザ光LBの出力Pが所定値よりも小さい領域(熱伝導溶接領域Rc)では、レーザ光LBによる入熱でワーク200が溶融するもののキーホールは形成されない。この領域から出力Pを高めていくと、遷移領域Rtを経てキーホール溶接領域Rkに達する。この領域になると、ワーク200にキーホールが形成されるとともに、キーホールの深さが出力Pの上昇につれて深くなる。
実施形態1に示す例では、ワーク200をレーザ溶接するにあたって、第1照射ステップで、第1板材210にキーホール301が形成されるようにレーザ光LBの出力P1を設定している。
しかし、第1板材210の板厚が所定値よりも薄い場合、第1板材210にキーホール301が形成されるまでレーザ光LBの出力Pを高めると、第1板材210と第2板材220との界面W-W’までキーホール301が到達してしまい、亜鉛蒸気が急激に噴出して溶接欠陥が発生することがある。また、ワーク200の形状や材質等によっても、第1板材210にキーホール301を形成しない方が好ましいことがある。この場合は、本変形例に示すように、第1照射ステップにおいて、レーザ光LBの出力P1が前述の熱伝導溶接領域Rcの範囲内となるように設定する。
このようにすることで、図9の左側に示すように、第1照射期間T1において、板厚th3(th3<th1)の第1板材210にキーホールは形成されない。しかし、レーザ光LBの照射により、第1板材210と第2板材220との界面W-W’に達しない程度の深さまで、第1板材210に溶融池313は形成される。このことにより、原点Oを中心として半径が0.5LZnの円内で、第1板材210と第2板材220との界面に介在する亜鉛めっき層211,221が適切に加熱されて蒸発、除去される。
この後に続く第2照射期間T2では、図9の右側に示すように、第1板材210から第2板材220にかけて深さLK3のキーホール303及び溶融池314が形成され、第1板材210と第2板材220とが互いにスポット溶接される。これは、実施形態1に示したのと同様である。
本変形例によれば、例えば、第1板材210の板厚th3が所定値よりも薄い場合であっても、亜鉛蒸気の急激な噴出及びそれに伴う溶接欠陥の発生を抑制できる。また、このことにより、良好な形状の溶接ビードを得ることができる。
<変形例2>
図10は、本変形例に係るレーザ光の基本走査パターンを示し、図11は、レーザ光の走査軌跡を示す。
図3に示すワーク200をスポット溶接するにあたって、図4及び図5に示すパターンでレーザ光LBを照射した場合、第1板材210と第2板材220との突き合わせ面の中心部分で亜鉛めっき層211,221が十分に除去できないことがある。例えば、スポットサイズLWが大きく、必要な亜鉛めっき除去幅LZnが広い(図7参照)か、または、亜鉛めっき層211,221が厚い場合が、このケースに該当する。前者では、スポットサイズが大きいため、原点O近傍で発生した亜鉛蒸気が第1板材210と第2板材220との隙間から外部へ排出されるのに、時間が必要となる。一方、後者では、亜鉛めっき層211,221が厚いため、亜鉛めっき層211,221をそれぞれ除去するのに、やはり時間がかかることとなる。いずれの場合においても、図4及び図5に示したパターンでは対応しきれなくなるおそれがある。
このような不具合の発生を抑制するため、本変形例では、第1描画パターンSP3を原点Oに関して非対称なリサージュパターンとしている。具体的には、図10に示す第1描画パターンSP3のうちY方向の+側に位置する部分(描画パターンSP3U)では、式(2)において、a1=0.5,b1=1とする一方、Y方向の-側に位置する部分(描画パターンSP3L)では、式(2)において、a1=0.25, b1=0.5としている。
このようにすることで、原点Oを中心にして回転方向RDに所定の角度毎に回転させて、第1描画パターンSP3を繰り返し描画した場合、原点O近傍でのレーザ光LBの照射領域を実施形態1に示す例よりも、中心部分、すなわち、本変形例では、第2照射パターンSP4のY方向の-側に位置する部分である描画パターンSP4Lによって照射された部分の投入熱量を大きくすることができる。このことにより、レーザ光LBが照射されるスポットの周縁部分と中心部分で投入される熱量の差をつけ、第1板材210と第2板材220との突き合わせ面の中心部分で亜鉛めっき層211,221を確実に除去することができる。
また、本変形例では、第2描画パターンSP4についても、原点Oに関して非対称なリサージュパターンとしている。具体的には、図10に示す第2描画パターンSP4のうちY方向の+側に位置する部分(描画パターンSP4U)では、式(3)、(4)において、a2=0.25、b2=0.5とする一方、前述の描画パターンSP4Lでは、式(3)、(4)において、a2=0.125, b2=0.25としている。
このようにすることで、原点Oを中心にして回転方向RDに所定の角度毎に回転させて、第2描画パターンSP2を1周繰り返し描画した場合、原点O近傍でのレーザ光LBの照射領域を実施形態1に示す例よりもレーザエネルギーを多く投入でき、特に、スポット径が大きい場合のビード形状をよくすることができる。
なお、実施形態1における第1照射ステップ及び第2照射ステップでは、第1描画パターンSP1及び第2描画パターンSP2を初期位置からそれぞれ180度回転させた時点で、原点Oを中心とする所定の半径の円内に均等にレーザ光LBが照射される。一方、本変形例では、第1描画パターンSP3及び第2描画パターンSP4がそれぞれ原点Oに関して非対称である。このため、原点Oを中心とする所定の半径の円内に均等にレーザ光LBを照射するには、第1描画パターンSP3及び第2描画パターンSP4を初期位置からそれぞれ360度回転させる必要がある。
また、第1描画パターンSP1及び第2描画パターンSP2を原点Oに関してそれぞれ互いに非対称なパターンとするにあたって、式(1)~(4)におけるパラメータa1,b1,a2,b2の値は、ワーク200の材質や、各層の厚さ等に応じて適宜変更されうる。
<変形例3>
図12A~図12Oは、本変形例に係る第2描画パターンの第1~第15の例をそれぞれ示す。
前述したように、ワーク200の亜鉛めっき層211,221を高速かつ確実に除去するには、第1描画パターンSP1を8の字状または∞字状のリサージュパターンとするのがよい。一方、例えば、第1板材210と第2板材220とを溶接するにあたって、必ずしも第2描画パターンSP2をリサージュパターンとしなくてもよい。第1板材210と第2板材220とがスポット溶接されていればよい。
この観点に立てば、第2描画パターンSP2は、種々の形状を取りうる。例えば、図12Aに示すように、第2描画パターンSP2をサークル形状としてもよいし、図12Eに示すように、第2描画パターンSP2を渦巻形状としてもよい。また、図12Jに示すように、第2描画パターンSP2を直線状としてもよいし、図12Lに示すように、複数のサークルを、原点Oを中心にして、等角度間隔て描画することで、第2描画パターンSP2としてもよい。
いずれの場合も、第2描画パターンSP2の外縁が、原点Oから等距離にあるのが好ましい。このようにすることで、スポット形状の溶接領域内で入熱を均等に近づけることができる。なお、第2描画パターンSP2を図12B~12H、図12J~12L、図12N及び図12Oに示すパターンとする場合、実施形態1に示すように、第1描画パターンSP1の原点Oを中心にして第2描画パターンSP2を所定の角度毎に回転させて繰り返し描画するようにレーザ光LBを走査してもよい。このようにすることで、溶接ステップの描画パターンを変えることで、溶接欠陥の発生を抑制しつつ、第1板材210と第2板材220とを所望のビード形状にて確実に溶接できる。
(実施形態2)
図13は、本実施形態に係るレーザ光の基本走査パターンを示し、図14は、レーザ光の走査軌跡を示す。
本実施形態では、ワーク200をスポット溶接するにあたって、第2照射ステップのみが実行される点で、実施形態1に示す構成と異なる。
例えば、図3に示すワーク200において、第1板材210の表面に亜鉛めっき層211が、第2板材220の表面に亜鉛めっき層221がそれぞれ形成されていない場合を考える。
この場合、ワーク200は、それぞれ鋼板からなる第1板材210と第2板材220とが直接重ね合わされた構造である。このようなワーク200をスポット溶接するにあたって、図13に示す第2描画パターンSP5を、原点Oを中心にして所定の角度毎に回転させて繰り返し描画するようにレーザ光LBを走査する。この場合は、初期位置から180度回転するまで第2描画パターンSP5がワーク200の表面に繰り返し描画される。
このようにすることで、スポット形状の溶接領域の内部に投入される熱量を均等に近づけることができる。このため、ワーク200に溶融池が均等に形成され、溶接ビードの形状を良好にすることができる。また、レーザ光LBの照射領域を真円に近づけることができ、溶接スポットの精密な形状制御が可能となる。
つまり、本開示のレーザ光LBの走査方法は、表面に亜鉛めっき層等の被覆層が形成されていない板材の重ね合わせスポット溶接にも有用である。
<変形例3>
図15A~15Fは、本変形例に係るレーザ光の第1~第6走査パターンをそれぞれ示す。なお、図15A~15Fにおいて、矢印AR1,AR3はレーザ光LBの走査方向(描画方向)を示す。また、図15A~15Fに示す第1~第6の走査パターンは、前述の第1描画パターンにあたる。第2描画パターンは、図示を省略するが、本変形例に示す第1~第6の走査パターンとは類似形または相似形であり、所定のサイズのみ小さいものとする。
本開示のレーザ光LBの第1描画パターンSP1とSP3は、実施形態1に示したリサージュパターンに限られない。例えば、図15Aに示すように、第1描画パターンSP6は、それぞれ原点Oで接してX軸に関して対称に配置された2つの円形パターンの合成パターンであってもよい。また、図15B及び図15Cに示すように、第1描画パターンSP7、SP8は、それぞれ原点Oで接してX軸に関して対称に配置された2つの楕円パターンの合成パターンであってもよい。第1描画パターンSP7では、2つの楕円の長軸はX方向であり、短軸はY方向である。第1描画パターンSP8では、2つの楕円の長軸はY方向であり、短軸はX方向である。
また、図15Dに示すように、第1描画パターンSP9は、互いに非対称な大きさの2つの円形パターンSP9U,SP9Lがそれぞれ原点Oで接してX軸を挟んで配置された合成パターンであってもよい。図15Eに示すように、第1描画パターンSP10は、互いに非対称な大きさの2つの楕円形パターンSP10U,SP10Lがそれぞれ原点Oで接してX軸を挟んで配置された合成パターンであってもよい。第1描画パターンSP10では、2つの楕円の長軸はX方向であり、短軸はY方向である。また、図15Fに示すように、第1描画パターンSP11は、互いに非対称な大きさの2つの楕円形パターンSP11U,SP11Lがそれぞれ原点Oで接してX軸を挟んで配置された合成パターンであってもよい。第1描画パターンSP11では、2つの楕円の長軸はY方向であり、短軸はX方向である。なお、図示しないが、図15A~図15Fに示す各走査パターンが、それぞれ原点Oで接してY軸を挟んで配置された2つの環状のパターンの合成パターンであってもよい。また、この場合、2つの環状のパターンのそれぞれが、図15A~図15Fに示す例から90度回転したパターンであってもよい。さらに、2つの環状のパターンのそれぞれの大きさも適宜変更されうる。
つまり、本願明細書におけるレーザ光LBの第1描画パターンSP1SP3,SP6~SP11は、2つの環状のパターンが一点で接して連続したパターンであればよく、図15A~図15Fに示す例に限定されない。なお、これらのパターンは、第1ミラー41a及び第2ミラー42aをそれぞれ所定の駆動パターンに則って駆動させることで得られる。
また、図示しないが、第2描画パターンSP2,SP4の代わりに、図15A~図15Fに示す走査パターンとそれぞれ相似な形状であってもよい。図15A~図15Fに示す例に限定されず、第2描画パターンSP2,SP4の代わりに、2つの環状のパターンが一点で接して連続したパターンであればよい。
(その他の実施形態)
実施形態1,2及び変形例1~3に示した各構成要素を適宜組み合わせて、新たな実施形態とすることもできる。例えば、実施形態2に示す走査パターンを描画するにあたって、変形例2に示すように原点Oに関する非対称な形状のリサージュパターンとすることも可能である。
なお、図1に示す例では、集光レンズ34は、レーザ光スキャナ40の前段に配置されていたが、レーザ光スキャナ40の後段、つまり、レーザ光スキャナ40とレーザヘッド30の光出射口との間に配置されていてもよい。
また、レーザ光LBをX方向に沿って第1周波数を有する余弦波状に振動させるとともに、Y方向に沿って第2周波数を有する余弦波状に振動させることで、レーザ光LBの走査パターンがリサージュパターンとなるようにしてもよい。この場合、式(1)~(4)に示すパラメータa1,b1,a2,b2,n,m及びφが適宜変更されることは言うまでもない。
また、第1描画パターンSP1,SP3,SP6~SP11や第2描画パターンSP2,SP4,SP5の描画方向も、前述した方向に特に限定されない。例えば、第1描画パターンSP1,SP3,SP6~SP11を描画するにあたって、1周期の間に、原点Oから描画位置C→B→A→O→F→E→D→Oを通るようにレーザ光LBを走査してもよい。同様に、第2描画パターンSP2,SP4,SP5を描画するにあたって、1周期の間に、原点Oから描画位置C’→B’→A’→O→F’→E’→D’→Oを通るようにレーザ光LBを走査してもよい。また、第1描画パターンSP1,SP3,SP6~SP11や第2描画パターンSP2,SP4,SP5の回転方向RDも図4、図10、図13及び図15A~図15Fに示した方向に特に限定されない。第1描画パターンSP1,SP3,SP6~SP11や第2描画パターンSP2,SP4,SP5をこれらに示す方向と逆に回転させてもよい。また、いずれの組み合わせても、第2描画パターンとして、図15A~15Fに示した第1描画パターンSP6~SP11との類似形または相似形で、かつ第1描画パターンSP6~SP11より所定のサイズだけ小さいパターンを使用してもよい。
また、本願明細書では、図3に示すワーク200をレーザ溶接する場合を例に取って説明したが、特にこれに限定されない。例えば、ワーク200が、それぞれ板状の部分を含む少なくとも2つの母材であって、板状の部分同士が重ね合わされるか、または突き合わされ、少なくとも板状の部分の表面に亜鉛めっき層が形成された構造であってもよい。この場合の母材は、鉄でも軟鋼でも高張力鋼でもよい。これらの融点は、いずれも亜鉛の沸点よりも高い。また、亜鉛とアルミニウムとを含む亜鉛合金めっき層が2つの母材の表面に形成されていてもよい。つまり、亜鉛を主成分とするめっき層が2つの母材の表面に形成されていてもよい。ここで、「亜鉛を主成分とするめっき層」とは、亜鉛を50%以上含むめっき層をいう。また、亜鉛以外の材料からなる被覆層が2つの母材の表面にそれぞれ形成されていてもよい。この場合、被覆層を構成する材料の沸点は、母材を構成する材料の融点よりも低くなるように、被覆層と母材の材質がそれぞれ設定される。
このワーク200をレーザ溶接する場合、第1描画パターンSP1,SP3,SP6~SP11のいずれかを描画中に、板状の部分の間にある被覆層が除去される。第2描画パターンSP2,SP4、SP5のいずれかを描画中に、被覆層が除去された2つの板状の部分同士が溶接される。なお、第2描画パターンとして、図15A~15Fに示した第1描画パターンSP6~SP11との類似形または相似形で、かつ第1描画パターンSP6~SP11より所定のサイズだけ小さいパターンを使用してもよい。
このような構造のワーク200をレーザ溶接するにあたって、本開示のレーザ溶接方法及びレーザ溶接装置を適用することで、亜鉛めっき層211,221等の被覆層が蒸発して発生する蒸気に起因する溶接欠陥の発生を抑制でき、また、溶接ビードの形状を良好なものとすることができるのは言うまでもない。
なお、実施形態1,2及び変形例1~3では、ワーク200の表面で、第1描画パターンSP1,SP3,SP6~SP11のいずれかを描くように、かつ描画された第1描画パターンの原点Oを中心にして当該第1描画パターンを所定の角度毎に回転させて繰り返し描画するようにレーザ光LBを走査するレーザ溶接方法及びレーザ溶接装置100について説明している。また、ワーク200の表面で、第2描画パターンSP2,SP4、SP5のいずれかを描くように、かつ描画された第2描画パターンの原点Oを中心にして当該第2描画パターンを所定の角度毎に回転させて繰り返し描画するようにレーザ光LBを走査するレーザ溶接方法及びレーザ溶接装置100について説明している。また、第2描画パターンとして、第1描画パターンSP6~SP11との類似形または相似形で、かつ第1描画パターンSP6~SP11より所定のサイズだけ小さいパターンを使用してもよいレーザ溶接方法及びレーザ溶接装置100について説明している。
しかし、本開示のレーザ溶接方法及びレーザ溶接装置100は、これ以外のレーザ光LBの走査を許容する。例えば、ワーク200の表面で、第1描画パターンSP1,SP3,SP6~SP11のいずれかを描くにあたって、描画される第1描画パターンの原点Oを中心にして、レーザ光LBが第1半径の円内全体に照射されるように、当該第1描画パターンを連続的に回転させてもよい。ここで、第1半径とは、当該第1描画パターンの長さの半分に相当する。同様に、ワーク200の表面で、第2描画パターンSP2,SP4、SP5のいずれかを描くにあたって、描画される第2描画パターンの原点Oを中心にして、レーザ光LBが第2半径の円内全体に照射されるように、当該第2描画パターンを連続的に回転させてもよい。ここで、第2半径とは、当該第2描画パターンの長さの半分に相当し、第1半径よりも短い。また、第2描画パターンとして、第1描画パターンSP6~SP11との類似形または相似形で、かつ第1描画パターンSP6~SP11より所定のサイズだけ小さいパターンを使用してもよい。
以上を踏まえると、本開示のレーザ溶接方法は、以下の構成を含んでいる。
本開示のレーザ溶接方法における溶接ステップでは、ワーク200の表面で第1描画パターンSP1,SP3,SP6~SP11のいずれか、または第2描画パターンSP2,SP4、SP5のいずれかを描くようにレーザ光LBを走査する。また、第2描画パターンとして、第1描画パターンSP6~SP11との類似形または相似形で、かつ第1描画パターンSP6~SP11より所定のサイズだけ小さいパターンを描くようにレーザビームLBを走査してもよい。
溶接ステップにおける第1照射ステップでは、レーザ光LBがワーク200の表面で第1描画パターンSP1,SP3,SP6~SP11のいずれかを描くようにレーザ光LBを走査する。この場合、描画される第1描画パターンの原点Oを中心にして当該第1描画パターンを回転させることで、レーザ光LBが第1半径の円内全体に照射されるように、レーザ光LBを走査する。第1描画パターンSP1,SP3,SP6~SP11は、それぞれ2つの環状のパターンが原点Oで接して連続したパターンである。第1半径は、描画される第1描画パターンの半分の長さである。また、「円内全体に照射」とは、当該円の円周上及び当該円の内部にレーザ光LBが均等に照射されることをいう。
第1描画パターンを回転させるにあたって、当該第1描画パターンを所定の角度毎に回転させて繰り返し描画するようにしてもよい。また、当該第1描画パターンを連続的に回転させてもよい。
溶接ステップにおける第2照射ステップでは、第1照射ステップに続けて、以下に示すようにレーザ光LBを走査してもよい。つまり、レーザ光LBがワーク200の表面で第2描画パターンSP2、SP4またはSP5を描くようにレーザ光LBを走査する。この場合、第1描画パターンの原点Oを中心にして当該第2描画パターンを回転させることで、レーザ光LBが第2半径の円内全体に照射されるようにレーザ光LBを走査する。なお、第2描画パターンSP2,SP4とSP5は、それぞれ2つの環状のパターンが原点Oで接して連続したパターンであってもよい。第2半径は、描画される第2描画パターンの半分の長さであり、第1半径よりも短い。また、第2描画パターンとして、第1描画パターンSP6~SP11との類似形または相似形で、かつ第1描画パターンSP6~SP11より所定のサイズだけ小さいパターンを描くようレーザ光LBを走査してもよい。
第2描画パターンを回転させるにあたって、当該第2描画パターンを所定の角度毎に回転させて繰り返し描画するようにしてもよい。また、当該第2描画パターンを連続的に回転させてもよい。
また、本開示のレーザ溶接装置100におけるコントローラ50は、レーザ光LBがワーク200の表面で第1描画パターンSP1,SP3,SP6~SP11のいずれかを描くようにレーザ光スキャナ40を駆動制御する。この場合、コントローラ50は、描画される第1描画パターンの原点Oを中心にして当該第1描画パターンを回転させることで、レーザ光LBが前述の第1半径の円内全体に照射されるようにレーザ光スキャナ40を駆動制御する。
第1描画パターンを回転させるにあたって、コントローラ50は、当該第1描画パターンを所定の角度毎に回転させて繰り返し描画するようにレーザ光スキャナ40を駆動制御してもよい。また、当該第1描画パターンを連続的に回転させるようにレーザ光スキャナ40を駆動制御してもよい。
また、コントローラ50は、第2描画パターンSP,SP4、SP5のいずれかを描くようにレーザ光スキャナ40を駆動制御してもよい。この場合、コントローラ50は、第1描画パターンの原点Oを中心にして当該第2描画パターンを回転させることで、レーザ光LBが前述の第2半径の円内全体に照射されるように、レーザ光スキャナ40を駆動制御する。第2描画パターンを回転させるにあたって、コントローラ50は、当該第2描画パターンを所定の角度毎に回転させて繰り返し描画するようにレーザ光スキャナ40を駆動制御してもよい。また、当該第2描画パターンを連続的に回転させるようにレーザ光スキャナ40を駆動制御してもよい。また、第2描画パターンとして、第1描画パターンSP6~SP11との類似形または相似形で、かつ第1描画パターンSP6~SP11より所定のサイズだけ小さいパターンを描画するようにレーザ光スキャナ40を駆動制御してもよい。
レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置100をこのようにすることで、実施形態1,2や変形例1~3に示す構成が奏するのと同様の効果を奏することができる。
本開示のレーザ溶接方法は、溶接欠陥の発生を抑制し、良好な形状の溶接ビードが得られるため、スポット溶接に適用する上で有用である。
10 レーザ発振器
20 光ファイバ
30 レーザヘッド
31 筐体
32 コリメーションレンズ
33 反射ミラー
34 集光レンズ
40 レーザ光スキャナ
41 第1ガルバノミラー
41a 第1ミラー
41b 第1回転軸
41c 第1駆動部
42 第2ガルバノミラー
42a 第2ミラー
42b 第2回転軸
42c 第2駆動部
50 コントローラ
60 マニピュレータ
200 ワーク
210 第1板材(母材)
211 亜鉛めっき層(被覆層)
220 第2板材(母材)
221 亜鉛めっき層(被覆層)
301,302 キーホール
311,312 溶融池

Claims (27)

  1. レーザ光を二次元的に走査してワークの表面に照射することで、前記ワークをスポット溶接する溶接ステップを備え、
    前記溶接ステップは、
    前記レーザ光を前記ワークの表面で第1描画パターンを描くように、かつ前記第1描画パターンの原点を中心にして前記第1描画パターンを回転させることで、前記レーザ光が第1半径の円内全体に照射されるように前記レーザ光を走査する第1照射ステップを少なくとも有し、
    前記第1描画パターンは、2つの環状のパターンが前記原点で接して連続したパターンであり、
    前記第1半径は、前記第1描画パターンの長さの半分であることを特徴とするレーザ溶接方法。
  2. 請求項1に記載のレーザ溶接方法において、
    前記第1照射ステップでは、前記第1描画パターンの原点を中心にして、前記第1描画パターンを所定の角度毎に回転させて繰り返し描画するように前記レーザ光を走査することを特徴とするレーザ溶接方法。
  3. 請求項1に記載のレーザ溶接方法において、
    前記第1照射ステップでは、前記第1描画パターンの原点を中心にして、前記第1描画パターンを連続的に回転させるように前記レーザ光を走査することを特徴とするレーザ溶接方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のレーザ溶接方法において、
    前記第1描画パターンは、8の字状または∞字形状のリサージュパターンであり、
    前記第1照射ステップでは、前記レーザ光を第1方向に沿って第1周波数を有する正弦波状に振動させるとともに、前記第1方向と交差する第2方向に沿って第2周波数を有する正弦波状に振動させることで、前記ワークの表面で前記第1描画パターンを描くように前記レーザ光を走査することを特徴とするレーザ溶接方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載のレーザ溶接方法において、
    前記溶接ステップは、前記第1照射ステップに続けて、前記第1描画パターンの原点を中心とした所定の長さの第2描画パターンを描くように前記レーザ光を走査する第2照射ステップをさらに有し、
    前記第2描画パターンの前記所定の長さは、前記第1半径の2倍よりも短いことを特徴とするレーザ溶接方法。
  6. 請求項5に記載のレーザ溶接方法において、
    前記第2照射ステップでは、前記第1描画パターンの原点を中心にして前記第2描画パターンを回転させることで、前記レーザ光が第2半径の円内全体に照射されるように前記レーザ光を走査し、
    前記第2半径は、前記第2描画パターンの長さの半分であり、前記第1半径よりも短いことを特徴とするレーザ溶接方法。
  7. 請求項6に記載のレーザ溶接方法において、
    前記第2照射ステップでは、前記第1描画パターンの原点を中心にして、前記第2描画パターンを所定の角度毎に回転させて繰り返し描画するように前記レーザ光を走査することを特徴とするレーザ溶接方法。
  8. 請求項6に記載のレーザ溶接方法において、
    前記第2照射ステップでは、前記第1描画パターンの原点を中心にして、前記第2描画パターンを連続的に回転させるように前記レーザ光を走査することを特徴とするレーザ溶接方法。
  9. 請求項6ないし8のいずれか1項に記載のレーザ溶接方法において、
    前記第2描画パターンは、2つの環状のパターンが前記第1描画パターンの原点で接して連続したパターンであることを特徴とするレーザ溶接方法。
  10. 請求項9に記載のレーザ溶接方法において、
    前記第2描画パターンは、8の字状または∞字形状のリサージュパターンであり、
    前記第2照射ステップでは、前記レーザ光を第1方向に沿って第1周波数を有する正弦波状に振動させるとともに、前記第1方向と交差する第2方向に沿って第2周波数を有する正弦波状に振動させることで、前記ワークの表面で前記第2描画パターンを描くように前記レーザ光を走査することを特徴とするレーザ溶接方法。
  11. 請求項5ないし10のいずれか1項に記載のレーザ溶接方法において、
    前記ワークは、それぞれ板状の部分を含む2つの母材において、前記板状の部分同士が重ね合わされるか、または突き合わされ、少なくとも前記板状の部分の表面に被覆層が形成された構造であり、かつ前記被覆層の沸点は、前記母材の融点よりも低く、
    前記第1照射ステップにおける前記レーザ光の出力が、前記第2照射ステップにおける前記レーザ光の出力よりも低くなるように前記レーザ光の出力を制御することを特徴とするレーザ溶接方法。
  12. 請求項11に記載のレーザ溶接方法において、
    前記第1照射ステップで、前記板状の部分の間にある前記被覆層が除去され、
    前記第2照射ステップで、前記被覆層が除去された2つの前記板状の部分同士が溶接されることを特徴とするレーザ溶接方法。
  13. 請求項11または12に記載のレーザ溶接方法において、
    前記被覆層は、亜鉛を主成分とするめっき層であることを特徴とするレーザ溶接方法。
  14. 請求項5ないし13のいずれか1項に記載のレーザ溶接方法において、
    前記第2照射ステップでは、前記ワークにキーホールが形成されることを特徴とするレーザ溶接方法。
  15. 請求項5ないし14のいずれか1項に記載のレーザ溶接方法において、
    平面視で、前記第1描画パターン及び前記第2描画パターンは、前記第1描画パターンの原点に関して非対称な形状であることを特徴とするレーザ溶接方法。
  16. 請求項1ないし15のいずれか1項に記載のレーザ溶接方法において、
    前記第1照射ステップでは、前記ワークにキーホールが形成されることを特徴とするレーザ溶接方法。
  17. 請求項4または10に記載のレーザ溶接方法において、
    前記第1周波数と前記第2周波数との比は、1:2であることを特徴とするレーザ溶接方法。
  18. 請求項1ないし17のいずれか1項に記載のレーザ溶接方法において、
    少なくとも前記第1描画パターンの描画速度が一定になるように前記レーザ光を走査することを特徴とするレーザ溶接方法。
  19. レーザ光を発生させるレーザ発振器と、
    前記レーザ光を受け取ってワークに向けて照射するレーザヘッドと、
    前記レーザヘッドの動作及び前記レーザ光の出力を制御するコントローラと、を少なくとも備え、
    前記レーザヘッドは、前記レーザ光を第1方向と前記第1方向と交差する第2方向のそれぞれに走査するレーザ光スキャナを有し、
    前記コントローラは、前記レーザ光を前記ワークの表面で第1描画パターンを描くように、かつ前記第1描画パターンの原点を中心にして前記第1描画パターンを回転させることで、前記レーザ光が第1半径の円内全体に照射されるように前記レーザ光スキャナを駆動制御し、
    前記第1描画パターンは、2つの環状のパターンが前記原点で接して連続したパターンであり、
    前記第1半径は、前記第1描画パターンの長さの半分であることを特徴とするレーザ溶接装置。
  20. 請求項19に記載のレーザ溶接装置において、
    前記コントローラは、前記レーザ光が前記ワークの表面に前記第1描画パターンを描画した後に、前記レーザ光が前記第1描画パターンの原点を中心とした所定の長さの第2描画パターンを描くように前記レーザ光スキャナを駆動制御し、
    前記第2描画パターンの前記所定の長さは、前記第1半径の長さの2倍よりも短いことを特徴とするレーザ溶接装置。
  21. 請求項20に記載のレーザ溶接装置において、
    前記コントローラは、前記第1描画パターンの原点を中心にして前記第2描画パターンを回転させることで、前記レーザ光が第2半径の円内全体に照射されるように前記レーザ光スキャナを駆動制御し、
    前記第2半径は、前記第2描画パターンの長さの半分であり、前記第1半径よりも短いことを特徴とするレーザ溶接装置。
  22. 請求項20または21に記載のレーザ溶接装置において、
    前記ワークは、それぞれ板状の部分を含む2つの母材において、前記板状の部分同士が重ね合わされるか、または突き合わされ、少なくとも前記板状の部分の表面に被覆層が形成された構造であり、かつ前記被覆層の沸点は、前記母材の融点よりも低く、
    前記コントローラは、前記第1描画パターンを描画中の前記レーザ光の出力が、前記第2描画パターンを描画中の前記レーザ光の出力よりも低くなるように前記レーザ光の出力を制御することを特徴とするレーザ溶接装置。
  23. 請求項19ないし22のいずれか1項に記載のレーザ溶接装置において、
    前記コントローラは、少なくとも前記第1描画パターンの描画速度が一定になるように前記レーザ光スキャナを駆動制御することを特徴とするレーザ溶接装置。
  24. 請求項19ないし23のいずれか1項に記載のレーザ溶接装置において、
    前記レーザヘッドが取り付けられたマニピュレータをさらに備え、
    前記コントローラは、前記マニピュレータの動作を制御し、
    前記マニピュレータは、前記ワークの表面に対して、所定の方向に前記レーザヘッドを移動させることを特徴とするレーザ溶接装置。
  25. 請求項19ないし24のいずれか1項に記載のレーザ溶接装置において、
    前記レーザ発振器と前記レーザヘッドとは光ファイバで接続されており、
    前記レーザ光は、前記光ファイバを通って、前記レーザ発振器から前記レーザヘッドに伝送されることを特徴とするレーザ溶接装置。
  26. 請求項19ないし25のいずれか1項に記載のレーザ溶接装置において、
    前記レーザ光スキャナは、前記レーザ光を第1方向に走査する第1ガルバノミラーと、前記レーザ光を前記第1方向と交差する第2方向に走査する第2ガルバノミラーと、で構成されていることを特徴とするレーザ溶接装置。
  27. 請求項19ないし26のいずれか1項に記載のレーザ溶接装置において、
    前記レーザヘッドは、焦点位置調整機構をさらに有し、
    前記焦点位置調整機構は、前記ワークの表面に交差する方向に沿って、前記レーザ光の焦点位置を変化させるように構成されていることを特徴とするレーザ溶接装置。
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