JP7213051B2 - シートディスペンサー及びシートディスペンサー用アタッチメント - Google Patents

シートディスペンサー及びシートディスペンサー用アタッチメント Download PDF

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Description

本発明は、シートディスペンサー及びシートディスペンサー用アタッチメントに関する。
企業や大学、研究機関の実験室等で使用される産業用ワイプ(ワイパー)等の衛生薄葉紙は、カートン(厚紙の箱)に収容されたものが主流である。しかし、カートンタイプの衛生薄葉紙は、保管場所の確保や使用後の廃棄、持ち運びの際に嵩張る等の問題があることから、近年、可撓性のフィルム包装袋に収容された衛生薄葉紙の需要が高まっている。
ところが、フィルム包装タイプの衛生薄葉紙は、使用中に残りのシートが少なくなると、フィルム包装袋内でフィルム包装袋と衛生薄葉紙との間に大きな空間が生じて、シートがフィルム包装袋内に落ち込んだり、シートを取り出す際にフィルム包装袋ごと持ちあがる問題がある。
これらの問題に対しては、従来から、フィルム包装タイプの衛生薄葉紙を専用のディスペンサーに収容した状態でシートを取り出すことで、シートを取り出す際のフィルム包装袋の持ち上がりを防ぐ技術がある(図11、図12参照)。また、フィルム包装タイプの衛生薄葉紙が収容されるディスペンサー内に、コイルばね等の押し上げ機構を設けることにより、シートの残量が少なくなってもシートの落ち込みを防ぐ技術がある(例えば、特許文献1及び図13参照)。
実用新案登録第3141190号公報
しかしながら、従来のディスペンサーでは、フィルム包装袋の持ち上がりは解消されるものの、シートの落ち込みを十分に防ぐことはできず、シートの取出し性に問題がある。また、従来の押し上げ機構が設けられたシートディスペンサーでは、フィルム包装袋内へのシートの落ち込みは防げるものの、フィルム包装タイプの衛生薄葉紙をディスペンサーに収容する際に、押し上げ機構を構成するコイルばね等を押し下げるために強い力が必要となり、ワイパーの装着(または収容)が容易でない。
本発明の課題は、シートの取出し性に優れ、シート積層体の収容が容易なシートディスペンサーおよびシートディスペンサー用アタッチメントを提供することである。
本発明に係る第1の態様は、複数枚のシートが積層されたシート積層体から前記シートがポップアップ式に引き出せるように前記シート積層体を収容するシートディスペンサーであって、前記シート積層体が収容される本体部と、前記シート積層体から引き出された前記シートを取り出す取出部とを有し、前記本体部は、前記取出部が形成された天面と、前記天面と上下方向に対向して前記シート積層体が載置される底面と、前記天面および前記底面に接続する側面とを有し、前記本体部の前記側面には、前記シート積層体が前記本体部内に挿入可能に開口する開口部が形成され、前記シート積層体は、前記シート積層体の積層方向が前記上下方向となるように前記本体部に収容され、前記本体部の前記底面に、少なくとも1つの弾性突起が形成されている、シートディスペンサーを提供する。
本明細書において、ポップアップ式に引き出せるとは、シート積層体からシートが1枚ずつ(または1組ずつ)引き出せることを意味する。本体部の側面が開口するとは、本体部の側面の全部または一部が開口することを意味する。弾性突起とは、弾性または可撓性を有して本体部の底面から突出する凸部である。少なくとも1つの弾性突起とは、底面に形成された弾性突起の数が1つまたは複数であることを意味する。
シートディスペンサーの本体部に収容されたシート積層体は、シートが引き出される前(シート積層体の使用前)の状態では、本体部の天面とシート積層体の間に殆ど隙間がなく、シート積層体の重量が最大となる。また、シート積層体から一部のシートが引き出された後(シート積層体の使用中)の状態では、残りのシートが少なくなると、本体部の天面とシート積層体との間に空間が生じ、シート積層体の重量が小さくなる。
これに対して、第1の態様では、少なくとも1つの弾性突起が本体部の底面に設けられている。これにより、シート積層体の使用前は、シート積層体が本体部に収容された状態で、シート積層体の重量により底面に設けられた弾性突起が押し潰れされる。また、シート積層体の使用中は、残りのシートが少なくなるにつれて、シート積層体の重量が小さくなり、潰れた弾性突起が徐々に元の状態に戻り(復元し)、該弾性突起によってシート積層体が天面側に押し上げられる。
このような構成により、第1の態様では、本体部に収容されたシート積層体は、弾性突起が設けられた底面と天面との間で上下方向に押さえつけられるため、シートディスペンサー内に安定に収容される。そのため、第1の態様によれば、最後まで1枚ずつシートを取り出すことができる。
また、第1の態様では、シート積層体の使用中に、シートの残量が少なくなっても、元の状態に戻ろうとする弾性突起によってシート積層体が天面側に押し上げられるため、本体部の天面とシート積層体の間に大きな空間が生じにくい。そのため、第1の態様によれば、シートのディスペンサー内への落ち込みを防ぐことができる。すなわち、第1の態様によれば、取出し性に優れるシートディスペンサーを提供することができる。
さらに、第1の態様では、底面に設けられた弾性突起は、収容されるシート積層体によって押し潰れされるため、シート積層体をディスペンサーに収容する際に、強い力をかけずにシート積層体を収容することができる。そのため、第1の態様によれば、シート積層体の収容が容易なシートディスペンサーを提供することができる。
また、第1の態様では、シート積層体が本体部内に挿入可能に開口する開口部が本体部の側面に形成されているため、シート積層体を本体部の側面から本体部内に水平方向に挿入するだけで、シート積層体を本体部内に収容することができる。そのため、第1の態様によれば、ディスペンサーにシート積層体を収容する作業が容易になる。
本発明に係る第2の態様は、前記シート積層体が、前記シートがスリット状の取出口を通して引き出せるように前記取出口を有する包装袋に包装されている、シートディスペンサーを提供する。上述のように本体部の底面に弾性突起が形成されたシートディスペンサーでは、本体部の側面からシート積層体を挿入するとシート積層体のシートが変形しやすい。
これに対して、第2の態様では、このような包装袋にシート積層体が包装されたもの(以下、シート包装体という)を本体部の側面から本体部に収容することにより、シート積層体のシートの変形を防ぐことができる。そのため、第2の態様によれば、ディスペンサーにシート積層体を収容する作業がさらに容易になる。
また、シートディスペンサーの本体部に収容されたシート包装体は、シートが引き出される前(シート包装体の使用前)の状態では、包装袋内で包装袋とシート積層体の間に殆ど隙間がなく、シート包装体の重量が最大となる。また、一部のシートが引き出された後(シート包装体の使用中)の状態では、包装袋内のシートが少なくなると、包装袋内で包装袋とシート積層体との間に空間が生じ、シート包装体の重量が小さくなる。
これに対して、第2の態様では、上述のように弾性突起が本体部の底面に設けられていため、シート包装体の使用前は、シート包装体が本体部に収容された状態で、シート包装体の重量により底面に設けられた弾性突起が押し潰れされる。また、シート包装体の使用中は、包装袋内のシートが少なくなるにつれて、シート包装体の重量が小さくなり、潰れた弾性突起が徐々に元の状態に戻り(復元し)、該弾性突起によってシート包装体が天面側に押し上げられる。
このような構成により、第2の態様では、本体部に収容されたシート包装体は、弾性突起が設けられた底面と天面との間で上下方向に押さえつけられるため、シート包装体がシートディスペンサー内に安定に収容される。そのため、第2の態様によれば、シートを取り出す際の包装袋の持ち上がりを防ぐことができる。
また、第2の態様では、シート包装体の使用中に、包装袋内のシートの残量が少なくなっても、元の状態に戻ろうとする弾性突起によってシート包装体が天面側に押し上げられるため、包装袋内で包装袋とシート積層体の間に大きな空間が生じにくい。そのため、第2の態様によれば、シートの包装袋内への落ち込みを防ぐことができる。すなわち、第2の態様によれば、シート包装体をディスペンサーに収容する場合も、取出し性に優れるシートディスペンサーを提供することができる。
さらに、第2の態様では、底面に設けられた弾性突起は、収容されるシート包装体によって押し潰れされるため、シート包装体をディスペンサーに収容する際に、強い力をかけずにシート包装体を収容することができる。そのため、第2の態様によれば、シート包装体の収容が容易なシートディスペンサーを提供することができる。
本発明に係る第3の態様は、前記弾性突起が、前記シート包装体が前記開口部から前記本体部内に挿入される方向に傾斜する、シートディスペンサーを提供する。第3の態様では、本体部の側面に開口する開口部から本体部内にシート包装体を挿入すると、シート包装体が挿入される方向(挿入方向)に弾性突起が傾斜する(または倒れる)。そのため、第3の態様によれば、本体部の底面に弾性突起が設けられたシートディスペンサーに、本体部の側面からシート包装体を挿入する場合でも、シート包装体をスムーズに挿入することができる。
本発明に係る第4の態様は、前記弾性突起の先端が凸状に湾曲する、シートディスペンサーを提供する。本明細書において、凸状に湾曲するとは、弾性突起の先端が円弧状または球面の一部あるいはこれらと類似する形状を有することを意味する。
第4の態様では、本体部の底面に形成された弾性突起の先端がこのように凸状に湾曲することで、シート包装体の底面と弾性突起との接触面積が小さくなる。これにより、本体部の側面からシート包装体を挿入する際に、シート包装体の下面と弾性突起との間に生じる摩擦抵抗を小さくすることができる。そのため、第4の態様によれば、本体部の側面からシート包装体を挿入する場合に、シート包装体をよりスムーズに挿入することができる。
本発明に係る第5の態様は、3つ以上の前記弾性突起が、前記天面に向かって延びる、シートディスペンサーを提供する。第5の態様では、3つ以上の弾性突起が本体部の底面に構成されているため、3つ以上の弾性突起が、包装袋内のシートの残量が少なくなり、元の状態に戻ろうとするときに、シート包装体をバランスよく天面側に押し上げることができる。
また、第5の態様では、天面に向かって延びる弾性突起が本体部の底面に設けられていることで、元の状態に戻ろうとする弾性突起によって、シート包装体が上下方向に沿って天面側に押し上げられる。そのため、第5の態様によれば、包装袋の上面とシート積層体の上面との間に大きな空間が生じるのを防ぐことができる、シートの包装袋内への落ち込みを確実に防ぐことができる。
本発明に係る第6の態様は、前記弾性突起が、前記底面に載置可能な基板に形成されている、シートディスペンサーを提供する。第6の態様では、本体部の底面に載置可能な基板に弾性突起が設けられているため、本体部の底面に対して弾性突起の形成が容易である。また、弾性突起が設けられた基板は、本体部から取り外すことにより、シートディスペンサー用のアタッチメントとして用いることができる。
さらに、第6の態様では、弾性突起が設けられた基板が取り外されたシートディスペンサーの本体部には、シート積層体がカートン(厚紙の箱)に収容されたシート収容体(カートンタイプの衛生薄葉紙)を収容することができる。そのため、第6の態様によれば、シート積層体が包装または収容される種々の形態に適用可能な(汎用性の高い)シートディスペンサーを提供することができる。
本発明に係る第7の態様は、上述のシートディスペンサーに着脱可能に取り付けられて、前記弾性突起を有する、シートディスペンサー用アタッチメントを提供する。第7の態様では、このような弾性突起を有するシートディスペンサー用アタッチメントを、従来の弾性突起が設けられていないシートディスペンサーに取り付けることで、シートの落ち込みを防ぎ、シート包装体の収容を容易に行うことができる。
本発明の一態様によれば、シートの取出し性に優れ、シート積層体の収容が容易なシートディスペンサー及びシートディスペンサー用アタッチメントを提供することができる。
本発明の実施形態に係るシートディスペンサーを示す図である。 本実施形態に係るシートディスペンサーを構成する本体部を示す図である。 本実施形態に係るシートディスペンサーに収容されるシート包装体を示す図である。 本実施形態に係るシートディスペンサーを構成する弾性突起を示す図である。 図4に示す弾性突起の一部を拡大した図である。 本実施形態に係るシートディスペンサーにシート包装体が収容された状態を示す図である。 本実施形態に係るシートディスペンサーの使用状態(シート包装体が収容される前の状態)を示す図である。 本実施形態に係るシートディスペンサーの使用状態(収容されたシート包装体からシートが引き出される前の状態)を示す図である。 本実施形態に係るシートディスペンサーの使用状態(一部のシートが引き出された後の状態)を示す図である。 本実施形態に係るシートディスペンサーの使用状態(シートが引き出されてシートの残量が少なくなった状態)を示す図である。 従来のシートディスペンサー(押し上げ機構が設けられていない場合)を示す図である。 図11に示すシートディスペンサーの使用状態を示す図である。 従来のシートディスペンサー(押し上げ機構が設けられている場合)を示す図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下に示す説明では、各図において共通する部分については、同一の符号を付して説明を省略する場合がある。また、理解を容易にするため、各図面における各部材の縮尺は実際とは異なる場合がある。以下、シート積層体が包装袋に包装されたシート包装体の場合を中心に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るシートディスペンサーを示す図である。図2は、本実施形態に係るシートディスペンサーを構成する本体部を示す図である。図3は、本実施形態に係るシートディスペンサーに収容されるシート包装体を示す図である。図4は、本実施形態に係るシートディスペンサーを構成する弾性突起を示す図である。図5は、図4に示す弾性突起の一部を拡大した図である。図6は、本実施形態に係るシートディスペンサーにシート包装体が収容された状態を示す図である。
本発明の実施形態に係るシートディスペンサー100は、図1、図2に示すように、本体部10と、取出部20とを有する。そして、シートディスペンサー100には、図3に示すシート包装体40が収容される。
本体部10は、天面11、底面12、正面13、背面14、側面15、側面16を有する直方体形状の箱体である。なお、図1、図2に示すシートディスペンサー100においては、一対の側面15、16が対向する方向を左右方向(X方向)とし、正面13と背面14が対向する方向を前後方向(Y方向)とし、天面11と底面12とが対向する方向を上下方向(Z方向)とする。
本体部10において、天面11は、上下方向(Z方向)の上方に設けられている。底面12は、上下方向(Z方向)の下方に設けられて天面11と上下方向(Z方向)に対向する。正面13は、前後方向(Y方向)の前方に設けられて天面11と底面12に連続する。背面14は、前後方向(Y方向)の後方に設けられて正面13と前後方向(Y方向)に対向し、かつ正面13と底面12に連続する。側面15および側面16は、上下方向(Z方向)と直交しかつ前後方向(Y方向)とも直交する左右方向(X方向)に対向して、天面11、底面12、正面13、および背面14に連続する(図1、図2参照)。
シートディスペンサー100では、このような天面11、底面12、正面13、背面14、側面15、および側面16で本体部10を構成することにより、本体部10内に空間が形成される。そして、この本体部10内に形成された空間に、シート包装体40が収容される(図6参照)。
また、取出部20は、本体部10の天面11に形成されている。取出部20は、天面11の略中央に設けられおり、図3に示すシート包装体40から引き出されたシート42を取り出すことができる。取出部20の形態は、特に限定されず、例えば、図1に示すように天面11を貫通する略楕円形状の開口で構成することができる。
なお、取出部20の寸法は、取り出されるシート42の寸法に応じて、任意に定めることができる。例えば、左右方向(X方向)におけるシート42の幅寸法に対する取出部20の長さの差は、好ましくは-40~0mmであり、より好ましくは-50~-10mmであり、さらに好ましくは-60~-20mmである。また、前後方向(Y方向)におけるシート42の幅寸法に対する取出部20の幅の差は、好ましくは-90~-60mmであり、より好ましくは-85~-65mmであり、さらに好ましくは-80~-70mmである。
また、本実施形態では、図1、図2、図6に示すように、開口部30が本体部10の側面16に形成されている。開口部30は、シート包装体40が本体部10内に挿入可能に開口する。この開口部30により、シート包装体40は、本体部10の側面16から本体部10内に水平方向(X方向)に挿入することで、本体部10に収容することができる(図6参照)。なお、の設置態様は、特に限定されないが、例えば、シートディスペンサー100を底面12を介してそのまま台の上に置くもの、底面12を介して壁に掛けるもの等が挙げられる。
また、シートディスペンサー100の形状は、直方体形状に限定されず、例えば、立方体形状でもよい。また、シートディスペンサー100の材質は、特に限定されず、例えば、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂(AS樹脂)、アクリル樹脂、ポリプロピレン樹脂等の合成樹脂、段ボール等の厚紙、ステンレス等の金属を用いることができる。
シートディスペンサー100に収容されるシート包装体40は、本体部10に収容され、本体部10の底面12に載置される(図6参照)。シート包装体40は、図3に示すように、複数枚のシート42が積層されたシート積層体43が包装袋41に包装されている構成されている。また、シート包装体40は、シート積層体43の積層方向SDが上下方向(Z方向)となるように、本体部10に収容される(図6参照)。
シート包装体40の包装袋41は、可撓性フィルムで形成されている。また、包装袋41は、ピロー包装によって製造されている。具体的には、筒状の可撓性フィルムの両端部が、ヒートシールで封止されたシール部45、46で形成されている。なお、シート包装体40の包装態様は、このようなピロー包装に限定されず、筒状の可撓性フィルムの両端部またはいずれか一方の端部がいわゆるキャラメル包装で封止されていてもよい。
また、包装袋41を形成する可撓性フィルムの材質は、特に限定されず、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン‐酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリアミド(PA)等の樹脂を用いることができる。
なお、これらの可撓性フィルムの中でも、柔軟で取扱い性に優れ、ヒートシールした場合のシール性も高いこと、安価であること等の観点から、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等が好ましい。また、無臭であり、耐水性・耐薬品性に優れ、低コストで大量生産が可能である観点から、ポリエチレンが好ましい。ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等を用いることができる。また、堅牢であり、成形しやすく、印刷時の発色がよく、また光沢を付与できること等の観点からは、ポリプロピレンが好ましい。
可撓性フィルムの形態は、特に限定されず、上述の樹脂が単層で形成された単層フィルム、上述の樹脂を積層したラミネートフィルム、上述の2種類以上の樹脂の混合物で形成された混合フィルムであってもよい。
可撓性フィルムの厚さは、特に限定されず、好ましくは20~70μm、より好ましくは25~60μmである。可撓性フィルムの厚さを20μm以上とすることで、収容体としての十分な強度を確保することができる。また、可撓性フィルムの厚さを70μm以下とすることで、収容体の柔軟性及び軽量性を確保できるとともに、コストを抑えることができる。
包装袋41は、上面41aの略中央にスリット状の取出口44を有する。スリット状の取出口44の形態は、特に限定されず、例えば、図3に示すように、包装袋41の上面41aにミシン目を形成することができる。図3に示す例では、ミシン目で形成された取出口44を破ることで包装袋41が開封され、破れた取出口44からシート42を取り出すことができる。
なお、取出口44(ミシン目)の寸法は、取り出されるシート42の寸法に応じて、任意に定めることができる。例えば、左右方向(X方向)におけるシート42の幅寸法に対する取出口44の長さの差は、好ましくは-60~0mmであり、より好ましくは-50~10mmであり、さらに好ましくは-40~20mmである。
シート積層体43は、図3に示すように、複数枚のシート42が積層されて構成されている。シート積層体43は、積層方向SDが上下方向(Z方向)となるように、本体部10に収容される包装袋41に包装されている。すなわち、シート積層体43は、シート包装体40がシートディスペンサー100の本体部10に収容された状態で、シートディスペンサー100の上下方向(Z方向)にシート42が積層された状態で配置される。
シート積層体43を構成する複数枚のシート42は、包装袋41に形成された取出口44を通してポップアップ式に引き出せるようになっている。ここで、ポップアップ式に引き出せるとは、シート積層体43からシート42が1枚ずつ(または1組ずつ)引き出せることを示す。なお、シート42(シート積層体43)の形態は、ポップアップ式に引き出せるように積層されたものであれば、特に限定されないが、好ましくは折り畳まれて1枚(または1組)のシートが相互に折り重ねられて積層されたシート積層体であり、より好ましくはシートを1枚(または1組)引き出すと次の1枚(または1組)のシートが引き出される形態のシート積層体である。
シート42(シート積層体43)の用途は、特に限定されず、ワイプ(ワイパー)、ウエス、ペーパータオル、ティシューペーパー、トイレットペーパー、キッチンペーパー等に用いることができる。また、シート42(シート積層体43)の用途は、産業用、家庭用に限定されない。なお、本実施形態のシートディスペンサー100では、シート42(シート積層体43)として産業用ワイプが好適に用いられる。
シート42の材質は、特に限定されないが、例えば、紙、不織布または布等のシートを用いることができ、好ましくは紙シートである。なお、シート42が紙シートの場合、パルプを主原料とする原紙が用いられる。パルプ組成は、紙シートにおける公知の組成を用いることができる。例えば、パルプの配合割合を50質量%以上、好ましくは90質量%以上、より好ましくは100質量%とすることができる。
また、シート42(紙シート)におけるパルプ組成は、例えば、NBKP(針葉樹クラフトパルプ)やNUKP(針葉樹未晒しパルプ)などの針葉樹パルプと、LBKP(広葉樹クラフトパルプ)やLUKP(広葉樹未晒しパルプ)などの広葉樹パルプとを任意の比率で使用することができる。特に、広葉樹パルプに対して針葉樹パルプの比率がより多いパルプ組成であることが好ましい。針葉樹パルプと広葉樹パルプの比は、70:30~100:0であるのが好ましい。なお、シート42(紙シート)のパルプ組成に含まれるパルプには、古紙パルプを用いても良い。
シート42の坪量は、特に限定されないが、プライ数に応じて、紙の場合は15~70g/m、不織布の場合は20~100g/mのものが望ましい。なお、坪量は、JIS P 8124の規定に準拠して測定される。
また、シート42(紙シート)の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば、JIS P 8111(1998)の環境下で測定された紙厚を採用することができる。例えば、シート42を構成する紙シートの紙厚は、1プライあたり、好ましくは50~500μmであり、より好ましくは60~330μm程度である。
なお、紙厚の測定方法は、試験片をJIS P 8111(1998)の条件下で十分に調湿した後、同条件下でダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(尾崎製作所製)を用いて1プライの状態で測定する。具体的には、プランジャーと測定台の間にゴミ、チリ等がないことを確認してプランジャーを測定台の上におろし、該ダイヤルシックネスゲージのメモリを移動させてゼロ点を合わせる。次いで、プランジャーを上げて試料を試験台の上におき、プランジャーをゆっくりと下ろしたときのゲージを読み取る。このとき、プランジャーは載せるだけとする。プランジャーの端子は金属製で直径10mmの円形の平面が紙平面に対し垂直に当たるようにし、この紙厚測定時の荷重は、約70gfである。なお、紙厚は、測定を10回行って得られる平均値とする。
また、シート42を構成する紙シートには、エンボス加工が施されていても良い。このようなエンボス加工は、公知のピンエンボス付与方法により、図示しないピンを紙シートに刺して、紙シートの一方の面上にピンエンボスを形成するもの、公知のヒートエンボス付与方法により、図示しない水溶性の接着剤(デンプン等)を加熱融解して、積層された紙シートを接着することでヒートエンボスを形成するもの等がある。
シート42のプライ数は、特に限定されないが、1プライ以上にすることができ、好ましくは1プライ(1枚重ね)または2プライ(2枚重ね)である。なお、2プライ(2枚重ね)以上のシート42にエンボス加工を行う場合は、紙シートを2プライ(2枚重ね)にした状態で上述のピンエンボスまたはヒートエンボスを付与することができる。
本実施形態では、図1、図4に示すように、少なくとも1つの弾性突起52が、本体部10の底面12に形成されている。弾性突起52は、本体部10の底面12から突出する凸部である。また、少なくとも1つの弾性突起52は、底面12に形成された弾性突起52の数が1つまたは複数であることを意味する。本実施形態では、複数(3つ以上)の弾性突起52が、天面11に向かって延びるように、底面12に形成されている(図1、図4参照)。
弾性突起52の形状は、特に限定されず、例えば、柱状(または棒状)、アーチ状、内部が空洞の膨出体等の形状を採用することができる。また、弾性突起52の材質は、特に限定されないが、弾性または可撓性を有するものが好ましく、例えば、ゴム等のエラストマー、シリコーン樹脂、その他の合成樹脂等が挙げられる。
また、弾性突起52の数は、本体部10の底面12の面積に対して、1~30個/100cmであり、好ましくは2~25個/100cmであり、より好ましくは3~20個/100cmである。また、複数の弾性突起52を形成する場合は、弾性突起52同士を所定の間隔を開けて均等に配置するのが好ましい。また、弾性突起52を配置する範囲は、特に限定されないが、本体部の底面12全体に配置するのが好ましい。
さらに、弾性突起52の高さは、特に限定されないが、例えば、本体部10の高さ(天面11と底面12の間の距離)に対して30~70%であり、好ましくは35~65%、より好ましくは40~60%である。また、シート積層体43が包装袋41に包装されていない場合は、本体部10の高さ(天面11と底面12の間の距離)に対して40~95%であり、好ましくは50~90%、より好ましくは70~90%である。
また、弾性突起52の形態は、特に限定されず、本体部10の底面12自体に弾性突起52を形成してもよい。また、図1、図4に示すように、底面12に載置可能な基板51に弾性突起52が形成された弾性部材50を、本体部10の底面12に装着してもよい。この場合、弾性突起52が形成された弾性部材50は、本体部の側面16に形成された開口部30から挿入することができる。
また、このような弾性突起52を有する弾性部材50は、図1、図4に示すように、基板51と弾性突起52とが一体に形成されたものでも、基板51と弾性突起52とが別部材で形成されたものでもよい。なお、基板51の材質は、特に限定されず、弾性突起52と同じ材質でもよいし、弾性突起52と異なる材質でもよい。
また、弾性部材50を構成する基板51の寸法は、特に制限されないが、例えば、本体部10の底面12の面積に対して85%以上であり、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上である。また、基板51の厚みは、特に制限されないが、例えば、本体部10の天面11と底面12との距離に対して15%以下であり、好ましくは10%以下であり、より好ましくは5%以下である。
また、弾性突起52は、図1、図6に示すように、シート包装体40が開口部30から本体部10内に挿入される方向(挿入方向ID)に傾斜するように、本体部10の底面12に設けられている。これにより、本実施形態では、本体部10の側面16に開口する開口部30から本体部10内にシート包装体40を挿入すると、シート包装体40が挿入される方向に弾性突起52が傾斜する(または倒れる)。なお、弾性突起52は、本体部10内にシート包装体40が収容されている状態で挿入方向IDに倒れ(図6参照)、本体部10内にシート包装体40が収容されていない状態では、上述のように天面11に向かって基板51上に起立している(図1参照)。
さらに、弾性突起52は、図4、図5に示すように、先端52bが凸状に湾曲している。ここで、凸状に湾曲するとは、弾性突起52の先端52bが、円弧状または球面の一部あるいはこれらと類似する形状を有することを示す。本実施形態では、弾性突起52が、略円柱状の基部52aと半球面状の先端52bとを有する。なお、弾性突起52は、この形状に限定されず、例えば、弾性突起52がアーチ状に形成され、先端が円弧状に曲がったもの等でもよい。
以下、本実施形態から得られる効果について説明する。図7~図10は、本実施形態に係るシートディスペンサーの使用状態を示す図である。本実施形態では、本体部10内にシート包装体40が収容されていない状態では、上述のように本体部10の底面12に形成された弾性突起52が、天面11に向かって基板51上に起立している(図7)。
また、シートディスペンサー100の本体部10に収容されたシート包装体40は、シート42が引き出される前(シート包装体40の使用前)の状態では、包装袋41内で包装袋41とシート積層体43の間に殆ど隙間がなく、シート包装体40の重量が最大となる(図8参照)。また、一部のシート42が引き出された後(シート包装体40の使用中)の状態では、包装袋41内のシート42が少なくなると、包装袋41内で包装袋41とシート積層体43との間に空間が生じ、シート包装体40の重量が小さくなる(図9、図10参照)。
これに対して、本実施形態では、上述のように、少なくとも1つの弾性突起52が本体部10の底面12に設けられている(図1、図7参照)。これにより、シート包装体40の使用前は、シート包装体40が本体部10に収容された状態で、シート包装体40の重量により底面12に設けられた弾性突起52が押し潰れされる(図6、図8参照)。また、シート包装体40の使用中は、包装袋41内のシート42が少なくなるにつれて、シート包装体40の重量が小さくなり、潰れた弾性突起52が徐々に元の状態に戻り(復元し)、該弾性突起52によってシート包装体40が天面11側に押し上げられる(図9、図10参照)。
このような構成により、本実施形態では、本体部10に収容されたシート包装体40が、弾性突起52が設けられた底面12と天面11との間で上下方向(Z方向)に押さえつけられるため、シート包装体40がシートディスペンサー100内に安定に収容される(図8~図10)。そのため、本実施形態によれば、シート42を取り出す際の包装袋41の持ち上がりを防ぐことができる。
また、本実施形態では、シート包装体40の使用中に、包装袋41内のシート42の残量が少なくなっても、元の状態に戻ろうとする弾性突起52によってシート包装体40が天面11側に押し上げられる。そのため、包装袋41内で包装袋41とシート積層体43の間に大きな空間が生じない(図9、図10)。そのため、本実施形態によれば、シート42(上面シート42a)の包装袋41内への落ち込みを防ぐことができる(図10参照)。すなわち、本実施形態によれば、取出し性に優れるシートディスペンサー100を提供することができる。
さらに、本実施形態では、シート包装体40をディスペンサー100に収容する際に、収容されるシート包装体40によって押し潰れされるため、強い力をかけずにシート包装体40を収容することができる(図6、図8参照)。そのため、本実施形態によれば、シート包装体40の収容が容易なシートディスペンサー100を提供することができる。
また、本実施形態では、上述のように開口部30が本体部10の側面16に形成されている(図1、図2、図6~図10参照)。そのため、シート包装体40を本体部10の側面16から本体部10内に水平方向(X方向)に挿入するだけで、シート包装体40を本体部10内に収容することができる(図6、図8参照)。そのため、本実施形態によれば、ディスペンサー100にシート包装体40を収容する作業が容易になる。
本実施形態は、シート包装体40を用いない場合(シート積層体43が包装袋41に包装されていない場合)にも実施できる。このようなシート包装体40を用いない場合は、シート積層体43のシート42が変形しやすいので、例えば、シート積層体43厚紙上に載せて厚紙ごと、弾性突起52が形成された本体部10の底面12に載置することができる。
また、本体部10の底面12に弾性突起52が形成された状態で本体部10の側面16からシート積層体43がそのまま挿入されると、シート積層体43のシート42が変形しやすい。これに対して、本実施形態では、シート42がスリット状の取出口44を通して引き出せるように取出口44を有する包装袋41にシート積層体43が包装されたシート包装体40が本体部10に収容される。
本実施形態では、このようなシート包装体40を本体部10の側面16から本体部10に収容することにより、シート積層体43のシート42の変形を防ぐことができる。そのため、本実施形態によれば、ディスペンサー100にシート積層体43を収容する作業がさらに容易になる。
また、本実施形態では、上述のように本体部10の側面16に開口する開口部30から本体部10内にシート包装体40を挿入すると、シート包装体40が挿入される方向(挿入方向ID)に弾性突起52が傾斜する(図1、図6~図8参照)。そのため、本実施形態によれば、本体部10の底面12に弾性突起52が設けられたシートディスペンサー100に、本体部10の側面16からシート包装体40を挿入する場合でも、シート包装体40をスムーズに挿入することができる。
また、本実施形態では、上述のように本体部10の底面12に形成された弾性突起52の先端52bが凸状に湾曲している(図1、図4、図5、図7)。これにより、シート包装体40の底面40aと弾性突起52との接触面積が小さくなるため、本体部10の側面16からシート包装体40を挿入する際に、シート包装体40の下面と弾性突起52との間に生じる摩擦抵抗を小さくすることができる(図1、図4、図5、図7、図8参照)。そのため、本実施形態によれば、本体部10の底面12に弾性突起52が設けられたシートディスペンサー100において、本体部10の側面16からシート包装体40を挿入する場合に、シート包装体40をよりスムーズに挿入することができる。
また、本実施形態では、上述のように3つ以上の弾性突起52が本体部10の底面12に構成されている(図1、図4、図6、図8参照)。そのため、3つ以上の弾性突起52は、包装袋41内のシート42の残量が少なくなって、元の状態に戻ろうとするときに、シート包装体40をバランスよく天面11側に押し上げることができる(図9、図10参照)。
また、本実施形態では、上述のように天面11に向かって延びる弾性突起52が本体部10の底面12に設けられていることで、元の状態に戻ろうとする弾性突起52によって、シート包装体40が上下方向(Z方向)に沿って天面11側に押し上げられる(図8~図10参照)。これにより、包装袋41の上面41aとシート積層体43の上面43a(上面シート42a)との間に大きな空間が生じるのを防ぐことができる。そのため、本実施形態によれば、シート42(上面シート42a)の包装袋41内への落ち込みを確実に防ぐことができる(図9、図10参照)。
また、本実施形態では、上述のように、本体部10の底面12に載置可能な基板51に弾性突起52が設けられているため、本体部10の底面12に対して弾性突起52の形成が容易である(図1、図4参照)。また、基板51に弾性突起52が設けられた弾性部材50は、本体部10から取り外すことにより、シートディスペンサー用のアタッチメントとして用いることができる(図4参照)。
さらに、本実施形態では、弾性突起52が設けられた基板51が取り外されたシートディスペンサー100の本体部10に、シート積層体43がカートン(厚紙の箱)に収容されたシート収容体(カートンタイプの衛生薄葉紙)を収容することができる(図2参照)。そのため、本実施形態によれば、シート積層体43が包装または収容される種々の形態に適用可能な(汎用性の高い)シートディスペンサー100を提供することができる。
また、本実施形態では、弾性突起52を有するシートディスペンサー用アタッチメントとして提供してもよい(図4、図5参照)。シートディスペンサー用アタッチメントは、上述のシートディスペンサー100に着脱可能に取り付けられる(図1、図4参照)。なお、シートディスペンサー用アタッチメントの形態は、特に限定されないが、上述の弾性部材50(基板51に弾性突起52が形成された弾性部材50)で構成することができる(図1、図4、図5、図6参照)。
このような弾性突起52を有する弾性部材50を構成するシートディスペンサー用アタッチメントは、従来の弾性突起52が設けられていないシートディスペンサーに取り付けることができる(図1、図2、図4参照)。これにより、専用品を用いなくても、シート42の取出し性に優れるシートディスペンサーを提供することができる(図1、図2、図4参照)。
また、本実施形態に係るシートディスペンサー用アタッチメントを従来のシートディスペンサーに取り付けることで、本体部10に収容されたシート包装体40は、弾性突起52が設けられた底面12と天面11との間で上下方向(Z方向)に押さえつけられる。これにより、シート包装体40は、シートディスペンサー100内に安定に収容され、シート42を取り出す際の包装袋41の持ち上がりを防ぐことができる。(図1、図6~図10参照)。
また、シート包装体40の使用中に、包装袋41内のシート42の残量が少なくなっても、元の状態に戻ろうとする弾性突起52によってシート包装体40が天面11側に押し上げられる。そのため、包装袋41内で包装袋41とシート積層体43の間に大きな空間が生じることがなく、シート42(上面シート42a)の包装袋41内への落ち込みを防ぐことができる。すなわち、本実施形態に係るシートディスペンサー用アタッチメントを用いることにより、取出し性に優れるシートディスペンサー100を提供することができる。
さらに、シート包装体40をディスペンサー100に収容する際に、強い力をかけずにシート包装体40を収容することができる。そのため、本実施形態に係るシートディスペンサー用アタッチメントを従来のシートディスペンサーに取り付けることで、シート包装体40の交換が容易なシートディスペンサー100を提供することができる。
以下、本発明について、さらに実施例を用いて具体的に説明する。実施例、比較例の評価は、以下の試験により行った。
[シートディスペンサー(試験体)]
試験体として、シートディスペンサー100を用意した(図1、図2参照)。シートディスペンサー100の材質は、ABS樹脂を用いた。シートディスペンサー100の本体部10の寸法は、左右方向(X方向)の長さを約150mm、前後方向(Y方向)の長さを約120mm、上下方向(Z方向)の高さを約70mmとした。また、取出部20の寸法は、左右方向(X方向)の長さを約100mm、前後方向(Y方向)の幅を約30mmとした。
[シート包装体]
シートディスペンサー100に収容するシート包装体40として、複数枚のシート42が積層されたシート積層体43が包装袋41に包装されたものを用意した(図3参照)。シート包装体40の寸法は、左右方向(X方向)の長さを約130mm、前後方向(Y方向)の長さを約110mm、上下方向(Z方向)の高さを約50mmとした。また、包装袋41の取出口44(ミシン目)の寸法は、左右方向(X方向)の長さを約90mmとした。包装袋41の材質は、ポリエチレン(PE)を用いた。包装態様は、シート包装体40の両端部をピロー包装で封止した(シール部45、46を形成した)。シート積層体43は、シート42が交互に折り畳まれてポップアップ式に1枚ずつ引き出せるように積層された産業用ワイプ(商品名「エリエール プロワイプ ソフトマイクロワイパー ポリ包装タイプ」、大王製紙株式会社製、1プライ、200枚、寸法:縦約200mm、横約130mm、高さ約50mm、坪量21g/m、紙厚130μm、箱なし)を用いた。また、シート包装体40は、シート積層体43の積層方向SDが上下方向(Z方向)となるように本体部10に収容した(図3、図6参照)。
[収容性]
シートディスペンサー100の収容性を確認した。収容性の確認では、シートディスペンサー100の本体部10にシート包装体40を収容したときの収容のし易さ(収容性)を評価した。収容性の評価は、以下の基準で行った。
○強い力を要せずに収容できた
△収容できたが強い力を要した
×収容できなかった
[非落ち込み性]
シートディスペンサー100に収容されたシート包装体40の非落ち込み性を確認した。非落ち込み性の確認では、シートディスペンサー100の取出部20を通してシート包装体40(シート積層体43)からシート42を引き出したときに、シート42が本体部10内に落ち込まないか(非落ち込み性)を評価した。非落ち込み性の評価は、以下の基準で行った。
○:落ち込みは確認されなかった
△:落ち込みを1~2回確認した
×:落ち込みを3回以上確認した
[非持ち上がり性]
シートディスペンサー100に収容されたシート包装体40の非持ち上がり性を確認した。非持ち上がり性の確認では、シートディスペンサー100の取出部20を通してシート包装体40(シート積層体43)からシート42を引き出したときに、包装袋41が持ち上がらないか(非持ち上がり性)を評価した。非持ち上がり性の評価は、以下の基準で行った。
○:持ち上がりは確認されなかった
△:持ち上がりを1~2回確認した
×:持ち上がりを3回以上確認した
以下、実施例及び比較例について、説明する。
[実施例1]
試験体として、シートディスペンサー用アタッチメント(弾性部材50)を設けたシートディスペンサー100を用いた(図1参照)。弾性部材50は、基板51に3つ以上(12個)の弾性突起52を形成し、本体部10の底面12に配置した(図1、図4参照)。弾性部材50は、その材質にシリコーン樹脂を用い、基板51と弾性突起52を一体に成形した(図4参照)。基板51の寸法は、左右方向(X方向)の長さを約145mm、前後方向(Y方向)の長さを約110mm、上下方向(Z方向)の厚み約3mmとした。弾性突起52は、約5.7個/100cmとなるように本体部10の底面12全体に対して均等に配置した。弾性部材50を装着したシートディスペンサー100にシート包装体40を収容し、取出部20からシート42を取り出した(図6、図8~図10参照)。この試験体について、収容性、非落ち込み性、および非持ち上がり性を評価した。結果を表1に示す。
[比較例1]
シートディスペンサー100を用いずに、シート包装体40の取出口44からシート42を引き出した以外は、実施例1と同様に評価した(図3参照)。結果を表1に示す。
[比較例2]
シートディスペンサー100の本体部10内にシートディスペンサー用アタッチメント(弾性突起52を有する弾性部材50)を配置しなかった以外は、実施例1と同様にシートディスペンサー100を用意し、評価した(図11、図12参照)。結果を表1に示す。
[比較例3]
シートディスペンサー用アタッチメントとして、弾性突起52を有する弾性部材50の代わりにコイルばねを備える押し上げ機構60を配置した以外は、実施例1と同様にシートディスペンサー100を用意し、評価した(図13参照)。結果を表1に示す。
Figure 0007213051000001
表1より、本体部10内にシートディスペンサー用アタッチメント(弾性突起52を有する弾性部材50)を配置したシートディスペンサー100は、収容性、非落ち込み性、及び非持ち上がり性がいずれも〇(良好)であった(実施例1)。
一方、シートディスペンサー100自体を用いなかった場合は、非落ち込み性、非持ち上がり性がともに×(不良)であった(比較例1)。また、本体部10内にシートディスペンサー用アタッチメント(弾性突起52を有する弾性部材50)を配置しなかったシートディスペンサー100は、非落ち込み性が×(不良)であった(比較例2)。さらに、従来のシートディスペンサー用アタッチメント(コイルばねを備える押し上げ機構60)を配置したシートディスペンサー100は、収容性が×(不良)であった(比較例3)。
これらの結果から、本体部の底面に少なくとも1つの弾性突起が形成シートディスペンサーシートは、シートの取出し性に優れ、シート積層体の収容が容易であることが判った。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
100 シートディスペンサー
10 本体部
11 天面
12 底面
13 正面
14 背面
15 側面
16 側面
20 取出部
30 開口部
40 シート包装体
40a 底面
41 包装袋
41a 上面
42 シート(産業用ワイプ)
42a 上面シート
43 シート積層体(ウエブ)
43a 上面
44 取出口(ミシン目)
45 シール部
46 シール部
50 弾性部材(シートディスペンサー用アタッチメント)
51 基板
52 弾性突起
52a 基部
52b 先端
SD 積層方向
ID 挿入方向

Claims (6)

  1. 複数枚のシートが積層されたシート積層体から前記シートがポップアップ式に引き出せるように前記シート積層体を収容するシートディスペンサーであって、
    前記シート積層体が収容される本体部と、
    前記シート積層体から引き出された前記シートを取り出す取出部とを有し、
    前記本体部は、前記取出部が形成された天面と、前記天面と上下方向に対向して前記シート積層体が載置される底面と、前記天面および前記底面に接続する側面とを有し、
    前記本体部の前記側面には、前記シート積層体が前記本体部内に挿入可能に開口する開口部が形成され、
    前記シート積層体は、前記シート積層体の積層方向が前記上下方向となるように前記本体部に収容され、
    前記本体部の前記底面に、少なくとも1つの弾性突起が形成されており、
    前記弾性突起は、前記シート積層体が前記開口部から前記本体部内に挿入される方向に倒れる、シートディスペンサー。
  2. 前記シート積層体は、前記シートがスリット状の取出口を通して引き出せるように前記取出口を有する包装袋に包装されている、請求項1に記載のシートディスペンサー。
  3. 前記弾性突起の先端は、凸状に湾曲する、請求項1または2に記載のシートディスペンサー。
  4. 前記弾性突起は、前記天面に向かって延びる、請求項1乃至のいずれか1項に記載のシートディスペンサー。
  5. 前記弾性突起は、前記底面に載置可能な基板に形成されている、請求項1乃至のいずれか1項に記載のシートディスペンサー。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載のシートディスペンサーに着脱可能に取り付けられて、前記弾性突起を有する、シートディスペンサー用アタッチメント。
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