JP7213047B2 - 包装材料積層体の製造方法、包装材料積層体及びそれを用いた包装体 - Google Patents

包装材料積層体の製造方法、包装材料積層体及びそれを用いた包装体 Download PDF

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Description

本発明は、表面改質された樹脂フィルムを用いた包装材料積層体の製造方法、包装材料積層体及びそれを用いた包装体に関するものである。さらに、詳細には、ボイル・レトルト食品、液体洗剤、液体漂白剤、液体ワックス、ヘアケア用品(シャンプー、リンス、コンディショナーなどが含まれる)、薬液、液体状の化粧品等の種々の液体状あるいは水分等の液体を含む製品の詰替え用などの各種包装に使用される、接着剤及びアンカーコート剤を使用しないことにより、内容品への汚染源となりうる、接着剤及びアンカーコート剤に起因する低分子成分の発生が無いクリーンで、VOC(揮発性有機化合物)の発生を完全に無くし、環境対策や省エネルギー対策に優れる包装材料積層体の製造方法、包装材料積層体及びそれを用いて作製した包装体に関するものである。
また、本発明による包装材料積層体は、化粧シート、光学フィルム、保護フィルム、包装容器などの各種用途に使用される。また、本発明による包装材料積層体を用いて作製される包装容器は、液体調味料、液体洗剤、液体漂白剤、液体ワックス、ヘアケア用品(シャンプー、リンス、コンディショナーなどが含まれる)、薬液、液体状の化粧品等の種々の液体状あるいは水分等の液体を含む製品の包装容器及び詰替え用包装容器、さらには、ボイル・レトルト食品、一般食品、電子レンジ対応食品・部品、電子部品、医療用部品、医療用機器部品、中でも、放射線滅菌、ガス滅菌、オートクレーブ滅菌対応医療用部品や医療用機器部品、精密機械部品などの各種包装容器に広く使用される。
従来から、ボイル・レトルト食品、ヘアケア用品、ハウスホールド用品、薬液さらには、一般食品、電子レンジ対応食品・部品、電子部品、医療用部品、医療用機器部品、精密機械部品などを貯蔵保管及び運搬供給するための包装には、内面にシーラント層を有する合成樹脂フィルムの周縁部を熱融着した可撓性の包装袋や包装容器(以下、包装体とする)が使用されている。
このような包装体に用いられる包装材料積層体としては、2種類以上のフィルム、アルミ箔、蒸着フィルム(基材にアルミ、シリカ、アルミナなどの蒸着薄膜を積層したもの)などを組み合わせて積層体としたものが用いられる。積層体としては、例えば、内容物を充填した後、包装容器の充填口を加熱バーによる溶着、いわゆるヒートシールにより密封する場合は、ヒートシール面となる積層体の内面にヒートシール性に優れたポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂層がヒートシール層として使用される。
そして、積層体には、強度を補強したり、他の機能を付与したりするためにポリアミド、ポリエステル、アルミ箔、蒸着フィルムなどが積層される。例えば、ポリアミド(PA)樹脂フィルム/無機化合物の薄膜層を有するポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルム/未延伸ポリプロピレン(CPP)樹脂フィルムや金属酸化物あるいは無機化合物の薄膜層を有するポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルム/未延伸ポリエチレン(PE)樹脂フィルムのような構成をした積層体が広く用いられてきた。また、アルミ箔代替ガスバリア層として金属酸化物あるいは無機化合物の薄膜層を有するポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムや金属酸化物あるいは無機化合物の薄膜層を有するポリアミド(PA)樹脂フィルムが広く用いられている。
従来、積層体に使用されるフィルムの積層方法としては、2種類以上の樹脂フィルムを組み合わせて、樹脂フィルム同士を貼合するのに、接着剤を用いて行うドライラミネート方式、あるいはアンカーコート剤を用いて行うフィルムサンド方式または押出ラミネート方式などにより、フィルムを積層した積層体が作製されていた。
樹脂フィルム同士を貼合するのに、接着剤やアンカーコート剤を用いないと接着強度が不足することがある。しかし、接着剤を用いたドライラミネート方式や、アンカーコート剤を用いたフィルムサンド方式、押出ラミネート方式では、有機溶剤を用いることから環境対策や省エネルギー対策の点で問題があり、さらには残留溶剤や接着剤及びアンカーコート剤に起因する低分子成分が包装袋に充填されている内容物と反応して、内容物の汚染が生じることや、内容物の成分に悪影響を及ぼすこともあった。さらには残留溶剤及び低分子成分の移行の恐れが伴うことから、内容物へコンタミの影響が避けられないという問題があった。このため、より好ましい包装材料積層体の製造方法として、接着剤やアンカーコート剤を用いないで、必要とされる接着強度を有する積層体を製造できる方法が求められている。
このような要望に対して、接着強度を増加させるための処理を行い、接着剤やアンカーコート剤を用いないで積層体を製造する方法に関して、様々な提案がなされている(例えば特許文献1~7を参照)。
特許文献1には、プラスチック基材の少なくとも一面にコロナ処理、プラズマ処理、フレームプラズマ処理、電子線照射、紫外線照射などにより表面を酸化処理するとともに、溶融押出したフィルムの少なくとも一面にオゾン処理したのち、両者を接触させ圧着する押出ラミネート方法が記載されている。
特許文献2には、プラスチック基材の少なくとも一面に、アルゴン、ヘリウム、クリプトン、ネオン、キセノン、窒素等の不活性気体の雰囲気で電子線照射処理、低圧プラズマ処理、大気圧プラズマ処理またはコロナ放電処理により表面処理するとともに、溶融押出したフィルムの少なくとも一面にオゾン処理したのち、両者を接触させ圧着する押出ラミネート方法が記載されている。
特許文献3には、合成樹脂の表面を活性化し、印刷インキや金属蒸着膜に対する接着性を向上するため、実質的に窒素と二酸化炭素とからなる混合気体雰囲気(望ましくは酸素濃度が0.1vol%以下)中でコロナ放電処理することを特徴とする合成樹脂の表面処理方法が記載されている。
特許文献4には、窒素ガス(酸素濃度が3vol%以下)、炭酸ガスあるいは窒素/炭酸ガスの混合ガス雰囲気でのコロナ放電処理により、ESCA法による基材フィルムの表面の窒素と炭素の原子数比(N/C)が0.001~0.1の範囲である被処理面を生成し、該被処理面に、水/低級アルコール混合溶液や水を溶媒とし、水溶性高分子及び無機系層状化合物を主たる構成成分とする塗剤を塗布し、乾燥して塗膜を形成するガスバリアフィルムの製造方法が記載されている。
特許文献5には、少なくとも二層以上の、例えば、未延伸ポリエチレン(PE)、未延伸ポリプロピレン(CPP)などのポリオレフィン樹脂を、接着剤を用いないで積層する方法が開示されている。具体的には、積層する樹脂の表面に走査型グロー放電プラズマ装置を用いて低温プラズマ処理をした後、熱圧着により積層するとしている。
特許文献6には、大気圧プラズマ処理装置によりフッ素樹脂シートの表面をプラズマ処理した基材同士を、接着剤を使用しないで、かつ、その構造・組成を変化させないで、基材の融点以下の温度で圧着することにより接着させる、接着装置及び接着方法が示されている。
特許文献7には、プラズマ表面処理されたアラミド繊維とアラミドパルプとからなるアラミド紙と、プラズマ処理したポリエステルフィルムとを、室温~200℃の温度で、加圧ロールを用いて連続的に積層接着された無接着剤アラミド-ポリエステル積層体が示されている。
特開平7-314629号公報 特開平9-234845号公報 特公昭57-30854号公報 特開平9-111017号公報 特開平3-162420号公報 特開2008-075030号公報 特開2008-183868号公報
しかし、特許文献1、2に提案された方法において、公知の空気雰囲気でのコロナ処理とUV/オゾン処理とを組み合わせて処理を行うだけでは、接着強度が不充分な場合がある。
特許文献3、4には、窒素を含み、実質的に酸素を含まない雰囲気でのコロナ放電処理により、合成樹脂の表面を改質して接着性を向上する方法が記載されている。しかし、これらの特許文献には、印刷インキや金属蒸着膜、水溶性高分子及び無機系層状化合物を主たる構成成分とする塗膜に対する接着性が記載されているのみである。本発明者は、このような表面処理方法により活性化された合成樹脂の表面処理面と樹脂フィルムとの熱圧着による接着性を確認するため、窒素ガス雰囲気下のコロナ放電処理をした合成樹脂フィルムに対して、表面が未処理である樹脂フィルムを熱ラミネートする方法で積層体の製造を試みたところ、充分な接着強度を得ることができなかった。
特許文献5には、無極性の熱可塑性樹脂である、例えば、未延伸ポリエチレン(PE)などのポリオレフィン樹脂の表面に、走査型グロー放電プラズマ装置を用いて低温プラズマ処理をした後、熱圧着により積層することが開示されている。また、ポリエステルなどの極性を有する熱可塑性樹脂と、無極性の熱可塑性樹脂とを積層する場合には、無極性の熱可塑性樹脂のみに変調磁界プラズマ装置で処理するが、極性を有する熱可塑性樹脂の表面は、プラズマ処理しないで用いた方が高強度の層間接着強度が得られるので好ましいとしている。この場合、変調磁界プラズマ装置で処理するとC-O基及びC=O基が生成することがESCA分析により確認できたことから、これらの生成した官能基が接着に寄与しているとしている。
しかし、実施例によると、例えば、PPとLDPEとを熱圧着するときの熱圧着温度は、100℃としているが加圧力は示されていないので、産業上の利用を図ることができない。
特許文献6には、炭素数4以下の第1級アルコール又は第2級アルコールである低級アルコールを気化して不活性ガスと混合して電極に供給して行う大気圧プラズマ処理装置を用いて、表面がフッ素樹脂で構成された基材の表面改質を行い、その表面改質された基材同士を、基材の融点以下の温度で熱圧着する方法が開示されている。
表面改質により表面のフッ素樹脂に親水性が与えられるとしているが、プラズマ処理した樹脂表面の好ましい処理状態を判断する基準を定義したものは示されていない。また、熱圧着するときの熱圧着温度は、例えば、融点が327℃であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)では200℃以下としているが加圧力は示されていないので、産業上の利用を図ることができない。
特許文献7には、プラズマ表面処理されたアラミド繊維とアラミドパルプとからなるアラミド紙と、プラズマ処理したポリエチレンテレフタレート又はポリエチレンナフタレートとを、室温~200℃の温度で、200kgf/cm以上の圧力下の加圧ロールを用いて連続的に積層する方法が開示されている。
表面改質により、ある種の官能基、例えばCOOH基やOH基をフィルム表面に形成し、低温において、強固に積層・接着することができるとしているが、プラズマ処理した樹脂表面の好ましい処理状態を判断する基準を定義したものは示されていない。また、プラズマ処理は、種々の樹脂の接着性を高めるための方法として良く知られた方法であるので、これ自身に関する詳細な説明は省略するとして、プラズマ処理の具体的な説明が記載されていないので、産業上の利用を図ることができない。
また、接着剤を用いたドライラミネート方式や、アンカーコート剤を用いたフィルムサンド方式、押出ラミネート方式では、有機溶剤を用いることから残留溶剤及び低分子成分の移行の恐れが伴うことから、内容物へコンタミの影響が避けられないという問題があった。こうしたことから、樹脂フィルムを積層して包装材料積層体を製造するにあたり、接着剤及びアンカーコート剤の使用量を可能な限り低減することが求められている。
従来技術においては、同種類のフィルムを用いてのヒートラミネートにおいては、例えば、OPP/CPP等では接着剤及びアンカーコート剤を使用しないで行われていたが、異なる種類のフィルム同士を接着剤及びアンカーコート剤を使用しないで貼り合せる場合は、接着力が弱くて実用に供しなかった。
このように、従来技術においては、異種フィルム同士を接着剤及びアンカーコート剤を使用することなく積層される、特に金属酸化物あるいは無機化合物の薄膜層を有する樹脂フィルムにシーラント層が積層された包装材料積層体の製造方法、包装材料積層体及びそれを用いて作製された包装体は、知られていなかった。
本発明は、上記に鑑みて成されたものである。すなわち本発明の目的は、接着剤及びアンカーコート剤を使用しないことにより、内容品への汚染源となりうる、接着剤及びアンカーコート剤に起因する低分子成分の発生が無いクリーンで、VOC(揮発性有機化合物)の発生を完全に無くし、環境対策や省エネルギー対策に優れ、接着剤及びアンカーコート剤を使用することなく異種フィルム同士を積層、特に金属酸化物あるいは無機化合物の薄膜層を有する樹脂フィルムにシーラント層が積層された包装材料積層体の製造方法、包装材料積層体及びそれを用いて作製された包装体を提供することを課題とする。
本発明では上記課題を解決するために、金属酸化物あるいは無機化合物の薄膜層(ガスバリア層)と薄膜層表面にトップコート層を有する熱可塑性樹脂フィルムからなる第2の基材と、ヒートシール性を有する第1の基材とを含む包装材料積層体の製造方法であって、前記ヒートシール性を有する第1の基材と、それに隣接する第2の基材とを、接着剤及びアンカーコート剤が塗布されることなく加熱圧着して貼合した包装材料積層体の製造方法を提供する。
また、前記熱可塑性樹脂フィルムを有する第2の基材の接着面及び前記ヒートシール性を有する第1の基材の接着面のいずれか一方または両方に、大気圧プラズマ処理装置を用いた表面改質により熱接着性改質層が形成されてなる包装材料積層体の製造方法を提供する。
前記課題を解決するため、本発明は、薄膜層表面にトップコート層を有する金属酸化物あるいは無機化合物の薄膜層の中から選択された1つ以上のガスバリア層と、ヒートシール性を有する第1の基材とを含む包装材料積層体の製造方法であって、該包装材料積層体は、その片面に露出された前記第1の基材と、それに隣接する側に前記トップコート層及び前記ガスバリア層を有する熱可塑性樹脂フィルムからなる第2の基材とが、接着剤及びアンカーコート剤を介することなく積層されてなるものであり、前記第1の基材と前記第2の基材とを貼合する工程においては、前記第1の基材の接着面と、前記第2の基材の接着面のいずれか一方には、大気圧プラズマ処理装置を用いた表面改質により熱接着性改質層が形成され、他方にはエアコロナ処理がされた表面改質層が形成されてなる前記第1の基材及び前記第2の基材を用意し、前記第1の基材及び前記第2の基材の前記熱接着性改質層と前記表面改質層とを対向させ、接着剤及びアンカーコート剤を塗布することなく加熱圧着して、前記第1の基材と前記第2の基材とを貼合することを特徴とする包装材料積層体の製造方法を提供する。
前記課題を解決するため、本発明は、薄膜層表面にトップコート層を有する金属酸化物あるいは無機化合物の薄膜層の中から選択された1つ以上のガスバリア層と、ヒートシール性を有する第1の基材とを含む包装材料積層体の製造方法であって、該包装材料積層体は、その片面に露出された前記第1の基材と、それに隣接する側に前記トップコート層及び前記ガスバリア層を有する熱可塑性樹脂フィルムからなる第2の基材とが、接着剤及びアンカーコート剤を介することなく積層されてなるものであり、前記第1の基材と前記第2の基材とを貼合する工程においては、前記第1の基材の接着面と、前記第2の基材の接着面には、いずれも大気圧プラズマ処理装置を用いた表面改質により熱接着性改質層が形成されてなる前記第1の基材及び前記第2の基材を用意し、前記第1の基材及び前記第2の基材の前記熱接着性改質層同士を対向させ、接着剤及びアンカーコート剤を塗布することなく加熱圧着して、前記第1の基材と前記第2の基材とを貼合することを特徴とする包装材料積層体の製造方法を提供する。
上記の包装材料積層体の製造方法において、前記第1の基材と、前記第2の基材とを貼合するに際し、事前に、大気圧プラズマ処理装置を用いて樹脂フィルムの表面改質により熱接着性改質層が形成された前記第2の基材及び/又は前記第1の基材と、これと同一又は異なる種類の熱可塑性樹脂フィルムであってエアコロナ処理されてなる基準フィルムとを用い、前記第2の基材及び/又は前記第1の基材の熱接着性改質層が形成された面と、前記エアコロナ処理されてなる基準フィルムのエアコロナ処理面を対向させて、接着剤及びアンカーコート剤を塗布することなく熱圧着させて試験積層体を得た後、該試験積層体の貼合面における接着力を測定して、前記第2の基材及び/又は前記第1の基材の熱接着性改質層の形成状態の良否を確認することが好ましい。
大気圧プラズマ処理装置を用いて熱接着性改質層が形成される前記第2の基材が、金属酸化物あるいは無機化合物の薄膜層と薄膜層表面にトップコート層を有する、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルム、又はポリアミド(PA)樹脂フィルムであって、前記基準フィルムとしてエアコロナ処理された未延伸ポリエチレン(PE)樹脂フィルムを用い、温度160℃、加圧力0.4MPaで10秒間保持して加熱圧着させたときの接着力が、JIS K 6854-1「接着剤 はく離接着強さ試験方法 第一部:90度はく離」に規定された測定方法で測定した値が5.9N/25.4mm以上となることを確認する工程、
大気圧プラズマ処理装置を用いて熱接着性改質層が形成される前記第1の基材が、未延伸ポリエチレン(PE)樹脂フィルムであって、前記基準フィルムとしてエアコロナ処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムを用い、温度160℃、加圧力0.4MPaで10秒間保持して加熱圧着させたときの接着力が、JIS K 6854-1「接着剤 はく離接着強さ試験方法 第一部:90度はく離」に規定された測定方法で測定した値が5.9N/25.4mm以上となることを確認する工程、
大気圧プラズマ処理装置を用いて熱接着性改質層が形成される前記第1の基材が、未延伸ポリプロピレン(CPP)樹脂フィルム、環状ポリオレフィン(COPあるいはCOC)樹脂フィルム、又は未延伸ポリエチレンと未延伸ポリプロピレンの共押し出しフィルム(PE/CPP)であって、前記基準フィルムとしてエアコロナ処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムを用い、温度190℃、加圧力0.4MPaで10秒間保持して加熱圧着させたときの接着力が、JIS K 6854-1「接着剤 はく離接着強さ試験方法 第一部:90度はく離」に規定された測定方法で測定した値が5.9N/25.4mm以上となることを確認する工程、のいずれかを有することが好ましい。
前記第1の基材が、未延伸ポリエチレン(PE)樹脂フィルム、未延伸ポリプロピレン(CPP)樹脂フィルム、環状ポリオレフィン(COPあるいはCOC)樹脂フィルム、未延伸ポリエチレンと未延伸ポリプロピレンの共押し出しフィルム(PE/CPP)からなるオレフィン系フィルム群の中から選ばれた1種類であり、前記第2の基材に含まれる前記熱可塑性樹脂フィルムが、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルム、ポリアミド(PA)樹脂フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂フィルム、ポリアクリロニトリル(PAN)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリイミド(PI)樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂フィルム、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂フィルムからなる群の中から選ばれた1種類であることが好ましい。
前記第1の基材と前記第2の基材との前記加熱圧着による貼合工程により得られた積層体を常温で10日~1ヶ月間、または40~60℃で1~3日間静置するエージング工程を含むことが好ましい。これにより、接着力を増大させることができる。
また、本発明は、薄膜層表面にトップコート層を有する金属酸化物あるいは無機化合物の薄膜層の中から選択された1つ以上のガスバリア層と、ヒートシール性を有する第1の基材とを含む包装材料積層体であって、該包装材料積層体は、その片面に露出された前記第1の基材と、それに隣接する側に前記トップコート層及び前記ガスバリア層を有する熱可塑性樹脂フィルムからなる第2の基材とが、接着剤及びアンカーコート剤を介することなく積層されてなるものであり、前記第1の基材の接着面と、前記第2の基材の接着面のいずれか一方には、大気圧プラズマ処理装置を用いた表面改質により熱接着性改質層が形成され、他方にはエアコロナ処理により表面改質層が形成され、かつ、前記第1の基材と前記第2の基材とが、接着剤及びアンカーコート剤を塗布することなく加熱圧着して貼合されていることを特徴とする包装材料積層体を提供する。
また、本発明は、薄膜層表面にトップコート層を有する金属酸化物あるいは無機化合物の薄膜層の中から選択された1つ以上のガスバリア層と、ヒートシール性を有する第1の基材とを含む包装材料積層体であって、該包装材料積層体は、その片面に露出された前記第1の基材と、それに隣接する側に前記トップコート層及び前記ガスバリア層を有する熱可塑性樹脂フィルムからなる第2の基材とが、接着剤及びアンカーコート剤を介することなく積層されてなるものであり、前記第1の基材の接着面及び前記第2の基材の接着面には、いずれも大気圧プラズマ処理装置を用いた表面改質により熱接着性改質層が形成され、かつ、前記第1の基材と前記第2の基材とが、接着剤及びアンカーコート剤を塗布することなく加熱圧着して貼合されていることを特徴とする包装材料積層体を提供する。
前記第1の基材が、未延伸ポリエチレン(PE)樹脂フィルム、未延伸ポリプロピレン(CPP)樹脂フィルム、環状ポリオレフィン(COPあるいはCOC)樹脂フィルム、未延伸ポリエチレンと未延伸ポリプロピレンの共押し出しフィルム(PE/CPP)からなるオレフィン系フィルム群の中から選ばれた1種類であり、前記第2の基材に含まれる前記熱可塑性樹脂フィルムが、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルム、ポリアミド(PA)樹脂フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂フィルム、ポリアクリロニトリル(PAN)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリイミド(PI)樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂フィルム、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂フィルムからなる群の中から選ばれた1種類であることが好ましい。
また、本発明は、上記の包装材料積層体を用いて、前記ヒートシール性を有する第1の基材がシーラント層として内面側となるように製造されてなることを特徴とする包装体を提供する。
上記の本発明によれば、包装体の最内層となるヒートシール層を貼り合わせるのに、接着剤及びアンカーコート剤を用いないので、残留溶剤及び内容品への汚染源となりうる、接着剤及びアンカーコート剤由来の低分子成分の発生が伴わないことから、包装体内に充填されている内容物へのコンタミの影響を低減できる。
また、包装体の最内層となるヒートシール層を貼り合わせるのに、接着剤及びアンカーコート剤を用いないので、従来技術のように接着剤及びアンカーコート剤が、包装体内に充填されている液体内容物と反応して、内容物の成分への悪影響が起こること、例えば、薬効成分の分解、減少などが生じることも低減できる。
また、接着剤及びアンカーコート剤を用いないので溶剤を蒸発、乾燥させることにより発生するVOC(揮発性有機化合物)の環境対策が不要となる。
また、本発明の積層体の製造方法では、接着剤及びアンカーコート剤を用いないので、有機溶剤を用いないことから、溶剤を乾燥除去するための乾燥炉及び排ガス処理装置を必要とせず、環境対策及び省エネルギー対策の点から環境負荷を低減できて非常に優れている。
また、本発明において、金属酸化物あるいは無機化合物の薄膜層(ガスバリア層)の表面にトップコート層を有する場合には、トップコート層に対して大気圧プラズマ処理またはエアコロナ処理を行うことができる。
実施形態に係わる包装材料積層体の一例を示す断面図である。 実施形態に係わる包装材料積層体の製造方法を例示する概念図である。
以下、好適な実施の形態について、本発明を説明する。
図1は、本実施形態に係わる包装材料積層体の一例を示す概略断面図である。
本実施形態に係わる包装材料積層体10は、金属酸化物あるいは無機化合物の薄膜層(蒸着膜)の中から選択された1つ以上のガスバリア層4を含む。
本実施形態に係わる包装材料積層体10の一方の面には、ヒートシール性を有する第1の基材1が露出されている。第1の基材1には、ガスバリア層4とその表面にトップコート層5を有する熱可塑性樹脂フィルム3からなる第2の基材2が積層されている。第2の基材2と、ヒートシール性を有する第1の基材1とが、接着剤及びアンカーコート剤を塗布することなく加熱圧着して貼合されている。
また、特に図示しないが、例えばヒートシール性を有する第1の基材1と、第2の基材2との間に印刷層を設けることもできる。また、包装材料積層体10において、第1の基材1をシーラント層とする場合、第2の基材2の、第1の基材1が貼合される側とは反対側には、任意の層を積層してもよい。
第1の基材1の接着面1a及び第2の基材2の接着面2aの両方に、大気圧プラズマ処理装置を用いた表面改質により熱接着性改質層を形成し、第2の基材の熱接着性改質層が形成されている面と、第1の基材の熱接着性改質層が形成されている面とを対向させて、接着剤及びアンカーコート剤を塗布することなく、所定の加熱温度、加圧力で保持して熱圧着を行うことにより、本実施形態に係わる包装材料積層体における第1の基材と第2の基材の接合を得ることができる。なお、第1の基材1の接着面1aと、第2の基材2の接着面2aとのいずれか一方には、大気圧プラズマ処理装置を用いた表面改質により熱接着性改質層が形成され、他方にはエアコロナ処理がされた表面改質層が形成されてもよい。
第2の基材2に含まれる熱可塑性樹脂フィルム3としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルム、ポリアミド(PA)樹脂フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂フィルム、ポリアクリロニトリル(PAN)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリイミド(PI)樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂フィルム、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂フィルムなどからなる群の中から選ばれた1種類が挙げられる。
また、ガスバリア層4となる金属酸化物あるいは無機化合物としては、シリカ、アルミナなどガスバリア性材料が挙げられる。これらのガスバリア性材料は、アルミニウムのような金属でなく、導電性を有しないため、電子レンジ加熱にも対応できる。ガスバリア層4は、例えば蒸着膜として、熱可塑性樹脂フィルム3の表面に形成することができる。
また、トップコート層5に用いられるトップコート剤としては、大気圧プラズマ処理装置による表面改質が可能であれば、特に限定はなく、例えばウレタン系、ポリエステル系等の有機系のトップコート剤、例えばゾル・ゲル材料を用いた有機・無機ハイブリッド材料等の有機・無機混合のトップコート剤など、被着物の材質などに応じて適宜選択して用いることができる。
また、ヒートシール性を有する第1の基材1としては、未延伸ポリエチレン(PE)樹脂フィルム、未延伸ポリプロピレン(CPP)樹脂フィルム、環状ポリオレフィン(COPあるいはCOC)樹脂フィルム、未延伸ポリエチレンと未延伸ポリプロピレンの共押し出しフィルム(PE/CPP)などからなるオレフィン系フィルム群の中から選ばれた1種類が挙げられる。
そして、包装材料積層体10においては、ヒートシール性を有する第1の基材1と、金属酸化物あるいは無機化合物の薄膜層と薄膜層表面にトップコート層を有する熱可塑性樹脂フィルムからなる第2の基材2とが、接着剤及びアンカーコート剤を使用しないで積層されたものである。
この包装材料積層体の一方の樹脂フィルムには、ヒートシール性を有する第1の基材が積層されていることから、この包装材料積層体を所定の形状・寸法に裁断し、第1の基材を内面側としてヒートシールすることにより、包装体を作製することができる。
これに対し、従来技術による包装材料積層体の例として、ヒートシール性を有する第1の基材と、金属酸化物あるいは無機化合物の薄膜層と薄膜層表面にトップコート層を有する熱可塑性樹脂フィルムとが、接着剤を用いて接着されてなる包装材料積層体が挙げられる。この場合、第1の基材と、第2の基材とが、接着剤層を介して貼り合わされている。
(包装材料積層体の用途等)
本実施形態の包装材料積層体は、一方の表面にヒートシール性を有する第1の基材を積層していることから、包装体に好適に使用することができる。例えば、この包装材料積層体を、未延伸ポリエチレン(PE)をヒートシール層とするために内面にして2つ折りし、三方をヒートシールすることにより袋体を得ることができる。
また、所定寸法に裁断された2枚の包装材料積層体を重ねて、両側端部をヒートシールし、さらに、2つ折りした底部用の包装材料積層体をヒートシールすることによりスタンディングパウチ形式の自立型をした、包装体を得ることができる。
また、詰替え用包装容器においては、自立型のスタンディングパウチとし、さらに、様々な注ぎ易い形状をした注出口を配設することにより、内容物の詰替え作業を簡便化した包装容器を得ることができる。
また、電子部品、医療用部品、医療用機器部品、精密機械部品などの用途向けとして、特別に清浄度管理されたクリーンルーム内の作業環境下において、清浄度の維持管理された基材フィルムを用いて本実施形態に係わる包装材料積層体を作製した後、それを用いた接着剤及びアンカーコート剤の使用量を低減した、よりクリーンな包装体を作製することができる。
本実施形態の包装容器(包装体)は、液体調味料、液体洗剤、液体漂白剤、液体ワックス、ヘアケア用品(シャンプー、リンス、コンディショナーなどが含まれる)、薬液、液体状の化粧品等の種々の液体状あるいは水分等の液体を含む製品の包装容器及び詰替え用包装容器、さらには、ボイル・レトルト食品、一般食品、電子レンジ対応食品・部品、電子部品、医療用部品、医療用機器部品、中でも、放射線滅菌、ガス滅菌、オートクレーブ滅菌対応の医療用部品や医療用機器部品、精密機械部品などの各種包装容器に広く使用することができる。
本実施形態の包装材料積層体は、特に、ボイル、レトルト、オートクレーブ等の熱処理適性を有する包装容器材料として好適に用いられる。また、本実施形態の包装材料積層体は、包装容器などの包装体に限らず、化粧シート、光学フィルム、保護フィルムなどの各種用途に使用することができる。
(表面改質の良否確認工程)
第1の基材と、第2の基材とを貼合するに際し、事前に、大気圧プラズマ処理装置を用いて樹脂フィルムの表面改質により熱接着性改質層が形成された第2の基材及び/又は第1の基材と、これと同一又は異なる種類の熱可塑性樹脂フィルムであってエアコロナ処理されてなる特定のフィルムとを用い、大気圧プラズマ処理装置により表面改質により熱接着性改質層が形成された表面の良否を判定する。すなわち、第2の基材及び/又は第1の基材の熱接着性改質層が形成された面と、前記エアコロナ処理されてなる特定のフィルム(基準フィルム)のエアコロナ処理面を対向させて、接着剤及びアンカーコート剤を塗布することなく、熱圧着させたときの接着力が、JIS K 6854-1「接着剤 はく離接着強さ試験方法 第一部:90度はく離」に規定された測定方法で測定した値が所定値以上となるように、大気圧プラズマ処理装置を用いた表面改質が成されていることが必要である。
なお、前記基準フィルムは、表面の良否判定のために用いられるのみであり、最終的には製品の積層体には含まれない。例えば、第1の基材および/または第2の基材が長尺のフィルムである場合には、その長手方向の一部において基準フィルムとの貼合を行い、表面改質の処理条件の良否を確認後、第1の基材および第2の基材の貼合を連続的に行う方法が挙げられる。この場合、積層体が基準フィルムと貼合されている部分は、製品からカット(除去)することが好ましい。
基準フィルムとの貼合による良否確認工程は、包装材料積層体の生産を行う際に、毎回行う必要はないが、例えば、大気圧プラズマ処理がなされる第1の基材および/または第2の基材の種類を変更するとき、大気圧プラズマの処理条件を変更するとき、大気圧プラズマ処理装置の清掃や部品交換などを行ったときなどに、必要に応じて良否確認工程を実施することが望ましい。
従来技術においては、大気圧プラズマ処理を用いた表面改質により、ある種の官能基、例えばCOOH基やOH基をフィルム表面に形成し、低温において、強固に積層・接着することができるとしているが、大気圧プラズマ処理したフィルム表面の好ましい処理状態を判断する基準を定義したものは示されていなかった。
本発明者らは、大気圧プラズマ処理された熱可塑性樹脂フィルムの熱接着性改質層が形成された表面と、エアコロナ処理されたヒートシール性を有する基材、例えば、未延伸ポリエチレン(PE)樹脂フィルムのエアコロナ処理面とを対向させて熱圧着して、得られた試験積層体の接着強度を測定することにより、大気圧プラズマ処理の状態の微妙な差異を確認することができることを見出し、本発明を成し得るに至った。
大気圧プラズマ処理において、プラズマをフィルムの表面に対して照射する時間、印加電力、周波数などの処理条件は、例えば金属酸化物あるいは無機化合物の薄膜層と薄膜層表面にトップコート層を有する樹脂フィルムに対してのプラズマ処理条件を探索するには、当該樹脂フィルムの熱接着性改質層が形成された表面(トップコート層を有する面であってもよい)と、エアコロナ処理された基準フィルムのエアコロナ処理面と対向させて、接着剤及びアンカーコート剤を塗布することなく、所定の条件で加熱圧着したときの接着力が、JIS K 6854-1「接着剤 はく離接着強さ試験方法 第一部:90度はく離」に規定された測定方法で速度5mm/minではく離させた時の強度として、所定以上となるように、大気圧プラズマ処理装置を用いた表面改質が成されていれば、包装体に使用可能な包装材料積層体を得ることができる。
大気圧プラズマ処理装置を用いて熱接着性改質層が形成される第2の基材が、金属酸化物あるいは無機化合物の薄膜層と薄膜層表面にトップコート層を有する、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルム、又はポリアミド(PA)樹脂フィルムである場合には、前記基準フィルムとしてエアコロナ処理された未延伸ポリエチレン(PE)樹脂フィルムを用い、温度160℃、加圧力0.4MPaで10秒間保持して加熱圧着させたときの接着力が、JIS K 6854-1「接着剤 はく離接着強さ試験方法 第一部:90度はく離」に規定された測定方法で測定した値が5.9N/25.4mm以上となることを確認すればよい。
大気圧プラズマ処理装置を用いて熱接着性改質層が形成される第1の基材が、未延伸ポリエチレン(PE)樹脂フィルムである場合には、前記基準フィルムとしてエアコロナ処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムを用い、温度160℃、加圧力0.4MPaで10秒間保持して加熱圧着させたときの接着力が、JIS K 6854-1「接着剤 はく離接着強さ試験方法 第一部:90度はく離」に規定された測定方法で測定した値が5.9N/25.4mm以上となることを確認すればよい。
大気圧プラズマ処理装置を用いて熱接着性改質層が形成される第1の基材が、未延伸ポリプロピレン(CPP)樹脂フィルム、環状ポリオレフィン(COPあるいはCOC)樹脂フィルム、又は未延伸ポリエチレンと未延伸ポリプロピレンの共押し出しフィルム(PE/CPP)である場合には、前記基準フィルムとしてエアコロナ処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムを用い、温度190℃、加圧力0.4MPaで10秒間保持して加熱圧着させたときの接着力が、JIS K 6854-1「接着剤 はく離接着強さ試験方法 第一部:90度はく離」に規定された測定方法で測定した値が5.9N/25.4mm以上となることを確認すればよい。
これらの判断基準は例示であって、大気圧プラズマ処理装置を用いて熱接着性改質層が形成される第1の基材または第2の基材が他の樹脂フィルムである場合も、同様にして良否確認工程を実施することができる。熱接着性改質層が形成される基材が第1の基材である場合は、第2の基材と同等のフィルムを基準フィルムとし、熱接着性改質層が形成される基材が第2の基材である場合は、第1の基材と同等のフィルムを基準フィルムとしてもよい。表面改質の良否の判断基準としては、熱接着性改質層が形成された表面を、基準フィルムと加熱圧着させたときの接着力が、JIS K 6854-1「接着剤 はく離接着強さ試験方法 第一部:90度はく離」に規定された測定方法で測定した値が5.9N/25.4mm以上となることが挙げられる。
(樹脂フィルム)
大気圧プラズマ処理される基材として使用できる熱可塑性樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリアクリロニトリル(PAN)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、未延伸ポリエチレン(PE)樹脂、未延伸ポリプロピレン(CPP)樹脂、環状ポリオレフィン(COPあるいはCOC)樹脂などの樹脂フィルムが挙げられる。これらの熱可塑性樹脂の融点は、それぞれ、ポリエチレンテレフタレート(252℃)、ポリアミド(220℃)、ポリ塩化ビニル(なし)、エチレン-ビニルアルコール共重合体(160~190℃)、ポリエチレンナフタレート(約270℃)、ポリアクリロニトリル(なし)、ポリカーボネート(なし)、ポリイミド(なし)、未延伸ポリエチレン(105~140℃)、未延伸ポリプロピレン(130~165℃)である。なお、ポリアミド樹脂は、酸とアミンが反応してできるアミド結合(-CONH-)の繰り返しによって主鎖が構成される線状高分子のことで、一般的な商品名としてはナイロン(NY)と呼ばれているものである。また、未延伸ポリエチレンと未延伸ポリプロピレンの共押し出しフィルム(PE/CPP)のように、2種以上の樹脂が積層されたフィルムであってもよい。
積層する場合のヒートシール性を有する第1の基材1のヒートシール温度は、金属酸化物あるいは無機化合物の薄膜層を有する熱可塑性樹脂フィルム3の融点よりも低い温度で行う必要がある。熱可塑性樹脂フィルム3の融点よりも高い温度で熱圧着すると樹脂が加熱ロールに付着して樹脂の表面が肌荒れを起してしまうという問題がある。
大気圧プラズマ処理されたガスバリア層4及びトップコート層5を有する熱可塑性樹脂フィルム3と、大気圧プラズマ処理にて表面改質された、第1の基材1とをヒートシールする場合の熱接着の工程では、熱圧着温度及び加圧力を選定して行うことが好ましい。接着力は熱圧着温度・時間・圧力を上げることで向上する。目標とする接着強度が得られる条件を適宜選定すればよい。
本実施形態の包装材料積層体に使用される、熱可塑性樹脂フィルム3及びヒートシール性を有する第1の基材1の厚みは、それぞれの厚みが10~500μm程度であることが好ましい。厚みが10μm未満であると皺に成り易く、ロールtoロールでの加工を行うことが困難であり取扱いに不自由が生じる。また、厚みが500μmを超えると、剛性が高くて可撓性がなくなり、薄すぎる場合と同様に、ロールtoロールでの加工を行うことが困難であり取扱いに不自由が生じる。
従って、本実施形態による包装材料積層体の製造方法において、表面改質された樹脂フィルム同士を熱圧着により貼り合わせて、積層フィルムを作製する場合、積層後の樹脂フィルムをロール体として巻き取るには、全体の厚みが500μmを超えないように配慮する必要がある。
また、積層された後の樹脂フィルムの厚みが500μmを超える場合には、積層された樹脂フィルムをロール体に巻き取ることが困難であることから、一定の寸法長さで切断された積層樹脂フィルムのシートとして作製することになる。
(包装材料積層体の製造方法)
本実施形態の包装材料積層体を製造する方法において、ガスバリア層4及びトップコート層5を有する熱可塑性樹脂フィルム3と、第1の基材1とを貼り合わせて積層するには、下記の(1)~(3)の工程により行うことができる。
(1)ガスバリア層4及びトップコート層5を有する熱可塑性樹脂フィルム3の表面に、大気圧プラズマ処理装置を用いて表面処理を行い、熱接着性改質層を形成する。この場合の表面とはトップコート層がある面になる。
(2)第1の基材1の表面に、大気圧プラズマ処理装置を用いて表面処理を行い、熱接着性改質層を形成する。
(3)ガスバリア層4及びトップコート層5を有する熱可塑性樹脂フィルム3の前記熱接着性改質層が形成された面に、第1の基材1の前記表面処理が行われた面を重ね合わせて、熱圧着によりラミネートする。
図2は、本実施形態に係わる包装材料積層体の製造方法の一例を示す概念図であって、異なる種類のフィルムからなる第1の基材1と第2の基材2の両方が、大気圧プラズマ処理装置23による表面改質が施された後、熱圧着により貼合して包装材料積層体10を製造する方法を示している。
第1の基材1及び第2の基材2は、それぞれ長尺のフィルムからなり、第1の基材1の巻かれたロール体21と、第2の基材2の巻かれたロール体22から、それぞれ繰り出される。第1の基材1及び第2の基材2の接着面1a,2aには、それぞれ、大気圧プラズマ処理装置23を用いた表面改質により熱接着性改質層が形成されている。なお、図2には、大気圧プラズマ処理装置23を用いて、オンラインで表面改質する場合を示しているが、事前に、大気圧プラズマ処理装置を用いた表面改質により熱接着性改質層が形成された第1の基材1及び第2の基材2が巻かれたロール体を用いても良い。
第1の基材1及び第2の基材2の熱接着性改質層が形成された面同士を対向させ、所定温度に保持された加熱ロール25及びバックアップロール26にて、加圧しながら熱圧着され、包装材料積層体10が得られる。得られた包装材料積層体10は、ロール体24に巻き取っても良く、又は、所定の寸法に裁断してシート状の積層体(図示は省略)としても良い。また、必要に応じて上下両方のロール25、26を共に加熱ロールとする場合もある。
図2においては、加熱ロール25及びバックアップロール26は、1対のみが記載されているが、1ラインの中で、加熱ロール及びバックアップロールの組合せを複数設置し、熱圧着を複数回行うこともできる。また、包装材料積層体10の加熱ロール25への抱き角度(積層体とロールとが接触している角度)を増加させ、包装材料積層体と加熱ロールとの接触時間を長くすることもできる。このような熱圧着の際の加熱方法の調整により、より高い熱接着性を得たり、加工の速度を上げることも可能である。
大気圧プラズマ処理装置に用いる反応ガス(詳細は後述)は、窒素ガスをベースにするものに限らず、酸素ガスや炭酸ガスをベースにしても良い。
また、ラミネートが熱ラミネートによる場合、2枚の樹脂フィルムは重ね合わせた状態で熱圧着することによりラミネートすることができる。
包装材料積層体の層構成は特に限定されるものではないが、例えば以下のような構成例が挙げられる。以下の例においては、右側がシーラント層となる第1の基材を示す。また、左側は第2の基材に含まれる熱可塑性樹脂フィルムを示す。その左側(包装体の外側)に、さらに任意の層を積層することもできる。
(1-1)PET/シリカ蒸着膜/トップコート層/接着面/PE
(1-2)PET/シリカ蒸着膜/トップコート層/接着面/CPP
(2-1)PET/アルミナ蒸着膜/トップコート層/接着面/PE
(2-2)PET/アルミナ蒸着膜/トップコート層/接着面/CPP
(3-1)NY/シリカ蒸着膜/トップコート層/接着面/PE
(3-2)NY/シリカ蒸着膜/トップコート層/接着面/CPP
本実施形態の包装材料積層体に使用する2枚の樹脂フィルムに対する表面改質の処理は、ラミネートの前段階であれば、どちらを先に行っても良い。また、ラミネートする2枚のフィルムに対して表面改質の処理を同時に、もしくは並行して行っても良い。いずれの場合にも、接着剤及びアンカーコート剤を使用することなくシーラント層が積層された包装材料積層体、及びそれを用いて作製された包装体を提供することができる。第2の基材の外側に、任意の層を積層する場合も、接着剤及びアンカーコート剤を使用することなく積層することができる構成を選択することが好ましい。
(コロナ放電処理)
ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性ポリオレフィン樹脂フィルムは、表面層に極性基を持たないので、インキの印刷性、他の樹脂との接着性が低い。このため、インキの印刷性、他の樹脂との接着性を高めるために、コロナ放電処理による樹脂フィルム表面の改質が行われている。コロナ放電による表面改質の処理は、高周波電源電圧を用いて大気中にコロナ放電を発生させ、それに伴って発生する電子やイオンを樹脂フィルムの表面に照射し、樹脂フィルムの表面に官能基を付加することによって樹脂フィルムの表面改質を行うものである。
(空気雰囲気でのコロナ放電処理(エアコロナ処理))
通常の、空気雰囲気下で行われるコロナ放電による表面改質の処理では、コロナ放電処理した樹脂フィルムの表面が酸化され、該樹脂フィルムの表面において、高分子の主鎖や側鎖に、カルボニル基(>CO)やカルボキシル基(-COOH)などの酸素官能基が主として形成すると考えられる。
(窒素ガス雰囲気でのコロナ放電処理)
窒素ガス雰囲気でのコロナ放電処理を行うことで、樹脂フィルム表面の高分子の主鎖や側鎖に、接着に寄与すると思われるアミノ基(-NH)等の窒素官能基が主として生成すると考えられる。さらに、窒素ガス雰囲気でのコロナ放電処理は、通常の空気雰囲気でのコロナ放電処理(エアコロナ処理)と異なり、窒素ガス雰囲気中で放電が起こっているために、空気雰囲気でのコロナ放電処理(エアコロナ処理)を行った場合に発生する空気中の不純物による脆弱層の発生が抑えられる。幾つかの特許文献では、窒素ガスも大気圧グロープラズマ処理の雰囲気ガスとして使用できるような記載があるが、放電状態を観察すると大気圧グロープラズマ放電ではない。しかしながら、窒素ガス雰囲気でのコロナ放電は、放電条件の調整によって雷のようなストリーマー状(線状)、すなわち空気雰囲気でのコロナ放電よりは緩やかな(マイルドな)グローに近い放電が可能であるため、エアコロナ処理よりも均一な表面改質として利用できる。
(大気圧グロープラズマ処理)
従来、真空状態で放電させる低温プラズマ処理が表面改質に用いられていたが、真空設備を要することから装置が大掛かりとなり操作が煩雑であるという欠点があった。このため、通常、真空状態でしか発生できないグロー放電状態を大気圧下で発生させ、それにより生じる反応ラジカル、電子などを用いて表面改質を行う大気圧プラズマ処理装置が、樹脂フィルムの濡れ性改善・接着性改善に簡便に使用されるようになった。
大気圧グロープラズマ処理は、雰囲気ガスとしてヘリウム、アルゴンなどの希ガス元素を用いることで安定にグロー放電が保持され、雷のようなストリーマー状(線状)、すなわち空気雰囲気でのコロナ放電よりも、むらの無い均一な表面改質が可能である。幾つかの特許文献では、窒素ガスも大気圧グロープラズマ処理の雰囲気ガスとして使用できるような記載があるが、放電状態を観察すると大気圧グロープラズマ放電ではない。
本実施形態での大気圧プラズマ処理とは、窒素ガス雰囲気でのコロナ放電処理、あるいはヘリウム、アルゴンなどの希ガス雰囲気での大気圧グロープラズマ処理である。
酸素を反応ガスとする大気圧プラズマ処理では、樹脂フィルムの表面において、高分子の主鎖や側鎖に、カルボニル基(>CO)やカルボキシル基(-COOH)などの酸素官能基が主として形成する。また、窒素系ガスを反応ガスとする、例えば、N、NO、NHなど、さらに水素(H)、酸素(O)などを混合することにより、アミノ基、アミド基なども意図的に導入することができることを、本発明者らは確認している。
また、反応ガスには、CH、CO等を添加してもよい。
これらを考慮して本実施形態では、樹脂フィルムの表面に大気圧プラズマ処理を用いて表面改質処理を行う場合、窒素ガス雰囲気でのコロナ放電処理、あるいはヘリウム、アルゴンなどの希ガス雰囲気での大気圧グロープラズマ処理を用いて行うことができる。
さらに、本実施形態ではフィルム表面に、熱接着性改質層が形成されるように、大気圧プラズマ処理において、大気圧プラズマ処理装置で発生したプラズマを樹脂フィルムの表面に対して照射する時間、印加電力、周波数などを調整して行うことができる。
大気圧プラズマ処理において、プラズマを樹脂フィルムの表面に対して照射する時間、印加電力、周波数などの処理条件について、当該樹脂フィルムと基準フィルムとを用いて探索する方法は、上述したとおりである。
(エージング処理)
本実施形態の製造方法は、前記貼合工程後に、積層体を常温で10日~1ヶ月間、または40~60℃で1~3日間静置するエージング工程を含むことが好ましい。これにより、接着力を増大させることができる。ここで、常温とは、例えば15~25℃の範囲内で選択された温度範囲が挙げられる。
なお、熱圧着貼合工程が包装材料積層体の製造の最後の工程でなくともよい。必要があれば、印刷後のように包装材料積層体の製造途中で上記エージング工程を実施することは可能である。
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明する。
(測定機器、測定方法)
表面改質の効果を確認するために、次の実験を実施した。大気圧プラズマ処理による処理条件は、表面改質例ごとに挙げた。なお、印加電力は装置規模に依存するため、以下の表面改質例において挙げた印加電力の値は、絶対的な数値としてよりも、相対的な強弱を示す参考として理解すべきである。
・接着(剥離)強度の測定:JIS K 6854-1「接着剤 はく離接着強さ試験方法 第一部:90度はく離」に規定された測定方法に準じた。
・ボイル・レトルト試験:四方袋(130mm×170mm)に水200mlを充填して、ボイル条件は95℃×40min、レトルト条件は熱水シャワー式121℃×30minの処理を行った後、積層体の外観を評価した。
(熱接着性改質層の良否の確認)
本実施例による包装材料積層体を作製するに際して、まず、各種の熱可塑性樹脂フィルムに対して、大気圧プラズマ処理装置を用いて表面改質を行った後、熱接着性改質層の良否が確認された基材を準備する。
ここで、熱接着性改質層が形成された基材Aと、その基材Aと異なる種類の熱可塑性樹脂フィルムであってエアコロナ処理されてなる基材Bとを用い、基材Aの熱接着性改質層が形成された面と、基材Bのエアコロナ処理面を対向させて、接着剤及びアンカーコート剤を塗布することなく、熱圧着させて試験積層体を得た後、該試験積層体の貼合面における接着力を測定して、基材Aの熱接着性改質層の良否が確認される。
基材Aの試験積層体の貼合面における接着力が低い値であると、その基材Aを用いて表面改質により包装材料積層体を作製した場合に不具合が生じることがある。例えば、その基材Aが用いられた包装材料積層体を使用して包装容器を作製した場合、包装材料積層体の貼合面からの剥離が生じることや、落下衝撃に耐えられないで破損するなど、実用的な包装材料積層体を得ることが困難となる。
従って、本実施例による包装材料積層体の製造方法を実施するには、事前に、使用する大気圧プラズマ処理装置を用いて表面改質による熱接着性改質層が形成された基材Aの、熱接着性改質層の形成状態が適切であるかどうかを確認して置く必要がある。
なお、熱接着性改質層の形成状態が適切であるかどうかは、その基材Aと異なる種類の熱可塑性樹脂フィルムであってエアコロナ処理されてなる基材Bとを用い、基材Aの熱接着性改質層が形成された面と、基材Bのエアコロナ処理面を対向させて、接着剤及びアンカーコート剤を塗布することなく、熱圧着させて試験積層体を得た後、該試験積層体の貼合面における接着力が所定値を超えているかどうかで判定される。
(大気圧プラズマ処理による表面改質例1)
トップコートありアルミナ蒸着PETフィルムを、大気圧プラズマ処理装置を用いて表面改質した。処理条件は、照射時間0.13s、印加電力2.0kW、周波数30kHzである。
厚みが12μmのトップコートありアルミナ蒸着PETフィルム(東レフィルム加工株式会社製、商品名;1011HG-CR)を用いて、大気圧プラズマ処理装置にて表面改質処理を行い、表面改質例1の表面改質されたトップコートありアルミナ蒸着PETフィルムを得た。
次に、表面改質例1の樹脂フィルムの熱接着性改質層が形成された表面と、市販されているエアコロナ処理された未延伸ポリエチレン(PE)樹脂フィルム(タマポリ株式会社製未延伸ポリエチレンフィルム、商品名;SK615P)のエアコロナ処理面とを対向させて、接着剤及びアンカーコート剤を塗布することなく、温度160℃、加圧力0.4MPaで10秒間保持して加熱圧着し、表面改質例1のヒートシール層の積層体を得た。得られた表面改質例1のヒートシール層の積層体は、はく離強度の測定値が12.9N/25.4mmであった。
(大気圧プラズマ処理による表面改質例2)
大気圧プラズマ処理装置での、大気圧プラズマの照射時間、印加電力、周波数を弱い方向に変更した以外には表面改質例1と同じ操作を行い、表面改質例2の表面改質されたトップコートありアルミナ蒸着PETフィルムを得た。処理条件は、照射時間0.01s、印加電力10W、周波数13.56MHzである。
次に、得られた表面改質例2の樹脂フィルムを用いて、表面改質例1と同一の条件で、市販されているエアコロナ処理された未延伸ポリエチレン(PE)樹脂フィルムと貼合して、表面改質例2のヒートシール層の積層体を得た。得られた表面改質例2のヒートシール層の積層体は、はく離強度の測定値が4.9N/25.4mmであった。
(大気圧プラズマ処理による表面改質例3)
未延伸ポリエチレン(PE)樹脂フィルムを、大気圧プラズマ処理装置を用いて表面改質した。処理条件は、照射時間0.05s、印加電力10W、周波数13.56MHzである。
厚みが60μmの未延伸ポリエチレン(PE)樹脂フィルム(オカモト株式会社製未延伸ポリエチレンフィルム、商品名;LR124)を用いて、大気圧プラズマ処理装置にて表面改質処理を行い、表面改質例3の表面改質された未延伸ポリエチレン(PE)樹脂フィルムを得た。
次に、表面改質例3の樹脂フィルムの熱接着性改質層が形成された表面と、市販されているエアコロナ処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルム(東洋紡株式会社製二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、商品名;E5102)のエアコロナ処理面とを対向させて、接着剤及びアンカーコート剤を塗布することなく、表面改質例1と同一の条件で貼合して、表面改質例3のヒートシール層の積層体を得た。得られた表面改質例3のヒートシール層の積層体は、はく離強度の測定値が8.0N/25.4mmであった。
(大気圧プラズマ処理による表面改質例4)
大気圧プラズマ処理装置での、大気圧プラズマの照射時間、印加電力、周波数を弱い方向に変更した以外には表面改質例3と同じ操作を行い、表面改質例4の表面改質された未延伸ポリエチレン(PE)樹脂フィルムを得た。処理条件は、照射時間0.005s、印加電力20W、周波数13.56MHzである。
次に、得られた表面改質例4の樹脂フィルムを用いて、表面改質例3と同一のエアコロナ処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムと、表面改質例1と同一条件で貼合して、表面改質例4のヒートシール層の積層体を得た。得られた表面改質例4のヒートシール層の積層体は、はく離強度の測定値が2.5N/25.4mmであった。
(大気圧プラズマ処理による表面改質例5)
未延伸ポリプロピレン(CPP)樹脂フィルムを、大気圧プラズマ処理装置を用いて表面改質した。処理条件は、照射時間0.13s、印加電力2.4kW、周波数30kHzである。
厚みが60μmの未延伸ポリプロピレン(CPP)樹脂フィルム(東レフィルム加工株式会社製未延伸ポリプロピレンフィルム、商品名;トレファンZK207)を用いて、大気圧プラズマ処理装置にて表面改質処理を行い、表面改質例5の表面改質されたポリプロピレン(CPP)樹脂フィルムを得た。
次に、表面改質例5の樹脂フィルムの熱接着性改質層が形成された表面と、市販されているエアコロナ処理された12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルム(東洋紡績株式会社製二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、商品名;E5102)のエアコロナ処理面とを対向させて、接着剤及びアンカーコート剤を塗布することなく、温度190℃、加圧力0.4MPaで10秒間保持して加熱圧着し、表面改質例5のヒートシール層の積層体を得た。得られた表面改質例5のヒートシール層の積層体は、はく離強度の測定値が16.4N/25.4mmであった。
(大気圧プラズマ処理による表面改質例6)
大気圧プラズマ処理装置での、大気圧プラズマの照射時間、印加電力、周波数を弱い方向に変更した以外には表面改質例5と同じ操作を行い、表面改質例6の表面改質された未延伸ポリプロピレン(CPP)樹脂フィルムを得た。処理条件は、照射時間0.12s、印加電力1.0kW、周波数20kHzである。
次に、得られた表面改質例6の樹脂フィルムを用いて、表面改質例5と同一の条件で、市販されているエアコロナ処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムと貼合して、表面改質例6のヒートシール層の積層体を得た。得られた表面改質例6のヒートシール層の積層体は、はく離強度の測定値が0.2N/25.4mmであった。
以上のとおり、大気圧プラズマ処理装置を用いて、表面改質例1~6の表面改質された樹脂フィルムを得た。得られた表面改質例1~6の熱接着性改質層と、エアコロナ処理された樹脂フィルムとを、熱圧着により貼合し、表面改質例1~6のヒートシール層の積層体を得た。
得られた表面改質例1~6のヒートシール層の積層体について、はく離強度を測定した結果を、表1に示した。
Figure 0007213047000001
(実施例1)
上記の表面改質例1の、トップコートありアルミナ蒸着PETフィルムの熱接着性改質層が形成された表面と、表面改質例3の未延伸ポリエチレン(PE)樹脂フィルムの熱接着改質層が形成された面とが接着剤及びアンカーコート剤を塗布することなく、速度5m/min、温度150℃、圧力0.23MPaで、加熱ロールにて加熱圧着されてなるヒートシール層を貼り合わせて、実施例1の包装材料積層体を得た。さらに、得られた実施例1の包装材料積層体を用いて、四方シール袋の包装容器を作製した後、包装容器に関する各種の試験を行った。
(実施例2)
上記の表面改質例1の、トップコートありアルミナ蒸着PETフィルムの熱接着性改質層が形成された表面と、表面改質例5の未延伸ポリプロピレン(CPP)樹脂フィルムの熱接着改質層が形成された面とが接着剤及びアンカーコート剤を塗布することなく、速度5m/min、温度185℃、圧力0.23MPaで、加熱ロールにて加熱圧着されてなるヒートシール層を貼り合わせて、実施例1の包装材料積層体を得た。さらに、得られた実施例1の包装材料積層体を用いて、四方シール袋の包装容器を作製した後、包装容器に関する各種の試験を行った。
(比較例1)
上記の表面改質例2の、トップコートありアルミナ蒸着PETフィルムの熱接着性改質層が形成された表面と、表面改質例4の未延伸ポリエチレン(PE)樹脂フィルムの熱接着改質層が形成された面とが貼り合わされたヒートシール層の積層体を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例1の包装材料積層体を得た。さらに、得られた比較例1の包装材料積層体を用いて、四方シール袋の包装容器を作製した後、包装容器に関する各種の試験を行った。
(比較例2)
上記の表面改質例2の、トップコートありアルミナ蒸着PETフィルムの熱接着性改質層が形成された表面と、表面改質例6の未延伸ポリプロピレン(CPP)樹脂フィルムの熱接着改質層が形成された面とが貼り合わされたヒートシール層の積層体を用いた以外は、実施例2と同様にして、比較例2の包装材料積層体を得た。さらに、得られた比較例2の包装材料積層体を用いて、四方シール袋の包装容器を作製した後、包装容器に関する各種の試験を行った。
(比較例3)
従来技術により、厚みが12μmのトップコートありアルミナ蒸着PETフィルム(東レフィルム加工株式会社製、商品名;1011HG-CR)のトップコート面と、市販されているエアコロナ処理された未延伸ポリプロピレン(CPP)樹脂フィルム(東レフィルム加工株式会社製未延伸ポリプロピレンフィルム、商品名;トレファンZK207)のエアコロナ処理面とを対向させて、接着剤を塗布した後、加圧ロールで圧着し、エージングを経て比較例3のヒートシール層の積層体を得た。さらに、得られた比較例3の包装材料積層体を用いて、四方シール袋の包装容器を作製した後、包装容器に関する各種の試験を行った。
表2は、実施例1~2及び比較例1~3の包装材料積層体の層構成をまとめた表である。表3は、実施例1~2及び比較例1~3の四方シール袋の包装体(包装容器)について行った各種試験の結果である。
比較例3は、従来技術による接着剤を用いてドライラミネート方式で作製した包装材料積層体を用いて作製した包装体(包装容器)の試験結果である。
Figure 0007213047000002
Figure 0007213047000003
実施例1~2は、表面改質による熱圧着でヒートシール層の積層体を作製した包装材料積層体を用い作製した包装体(包装容器)の試験結果である。従来技術による包装材料積層体を用いて作製した包装体(包装容器)である比較例3の試験結果と、表面改質による包装体である実施例1~2の試験結果とを比較しても、顕著な差異は見られない。
したがって、表面改質による包装材料積層体は、従来技術による接着剤を用いたドライラミネート方式による包装材料積層体と同等レベルの性状を有しており、包装体(包装容器)の構成材料として何ら問題を生じることなく利用することが可能である。
また、実施例1~2の包装容器についてボイル試験を行い、実施例2の包装容器についてレトルト試験を行った。
いずれも、デラミ(貼り合わせ面からの剥離)現象の発生が起きておらず、通常の従来技術による接着剤を用いてドライラミネート方式で作製した積層体を用いて作製した包装容器と同様な耐久性を有している。
また、表4は、従来技術による接着剤を用いてドライラミネート方式で作製した積層体を用いて作製した包装容器である比較例3の、包装体の最内層となるヒートシール層を貼り合わせる工程において、ドライラミネート方式で、基材巾1,000mmで1,000m加工した場合に必要とされる溶剤量(kg)を算出したものである。
Figure 0007213047000004
ドライラミネート加工に必要とされる溶剤量は38.7(kg)であった。これに対して、表面改質の場合には、包装体の最内層となるヒートシール層を貼り合わせるのに接着剤を使用しないため、ヒートシール層の残留溶剤を低減でき、内容物へのコンタミを防いで、成分への悪影響を抑制することにもつながる。
本発明によれば、熱可塑性樹脂フィルムに対して、接着剤及びアンカーコート剤を用いることなく熱圧着して貼合された積層体を得るために必要な、大気圧プラズマ処理された樹脂フィルムの熱接着性改質層が形成状態の良否を判定することにより、大気圧プラズマ処理を効果的に実施することが可能となる。
また、本発明によれば、接着剤及びアンカーコート剤を用いることなく貼合された積層体の製造方法、積層体、及びそれを用いて作製した包装容器を得ることができる。
本発明による包装材料積層体は、化粧シート、光学フィルム、保護フィルム、包装容器などの各種用途に使用できる。
また、本発明による包装材料積層体を用いて作製される包装容器は、ボイル・レトルト食品、液体調味料、液体洗剤、液体漂白剤、液体ワックス、ヘアケア用品(シャンプー、リンス、コンディショナーなどが含まれる)、薬液、液体状の化粧品等の種々の液体状あるいは水分等の液体を含む製品の包装容器及び詰替え用包装容器、さらには、ボイル・レトルト食品、一般食品、電子レンジ対応食品、電子部品、医療用部品、医療用機器部品、精密機械部品などの各種包装容器に使用できる。
特に、ボイル、レトルト、オートクレーブ等の熱処理適性を有する包装容器材料として好適に用いられる。
また、本発明によれば、接着剤及びアンカーコート剤を用いないで、有機溶剤を全く使用しないで、積層体及びそれを用いた包装容器を作製することが可能となるので、内容品への汚染源となりうる、接着剤及びアンカーコート剤に起因する低分子成分や残留溶剤の問題を解消、内容物へのコンタミを防いで、成分への悪影響を抑制することができる。
1…第1の基材、1a…第1の基材の接着面、2…第2の基材、2a…第2の基材2の接着面、3…熱可塑性樹脂フィルム、4…ガスバリア層、5…トップコート層、10…包装材料積層体、21…第1の基材の巻かれたロール体、22…第2の基材の巻かれたロール体、23…大気圧プラズマ処理装置、24…包装材料積層体のロール体、25…加熱ロール、26…バックアップロール。

Claims (7)

  1. 薄膜層表面にトップコート層を有する金属酸化物あるいは無機化合物の薄膜層の中から選択された1つ以上のガスバリア層と、ヒートシール性を有する第1の基材とを含む包装材料積層体の製造方法であって、
    前記トップコート層は、ウレタン系またはポリエステル系のトップコート剤を用いて形成されており、
    前記包装材料積層体は、その片面に露出された前記第1の基材と、それに隣接する側に前記トップコート層及び前記ガスバリア層を有する熱可塑性樹脂フィルムからなる第2の基材とが、接着剤及びアンカーコート剤を介することなく積層されてなるものであり、
    前記第1の基材と前記第2の基材とを貼合する工程においては、前記第1の基材の接着面と、前記第2の基材の接着面には、いずれも大気圧プラズマ処理装置を用いた表面改質により熱接着性改質層が形成されてなる前記第1の基材及び前記第2の基材を用意し、
    前記第2の基材においては、前記トップコート層に対して、前記大気圧プラズマ処理装置を用いた表面改質により前記熱接着性改質層が形成されてなり、
    前記第1の基材及び前記第2の基材の前記熱接着性改質層同士を対向させ、接着剤及びアンカーコート剤を塗布することなく加熱圧着して、前記第1の基材のフィルムを前記第2の基材貼合することを特徴とする包装材料積層体の製造方法。
  2. 前記第1の基材と、前記第2の基材とを貼合するに際し、事前に、大気圧プラズマ処理装置を用いて樹脂フィルムの表面改質により熱接着性改質層が形成された前記第2の基材及び/又は前記第1の基材と、これと同一又は異なる種類の熱可塑性樹脂フィルムであってエアコロナ処理されてなる基準フィルムとを用い、前記第2の基材及び/又は前記第1の基材の熱接着性改質層が形成された面と、前記エアコロナ処理されてなる基準フィルムのエアコロナ処理面を対向させて、接着剤及びアンカーコート剤を塗布することなく熱圧着させて試験積層体を得た後、該試験積層体の貼合面における接着力を測定して、前記第2の基材及び/又は前記第1の基材の熱接着性改質層の形成状態の良否を確認することを特徴とする請求項に記載の包装材料積層体の製造方法。
  3. 前記第1の基材が、未延伸ポリエチレン(PE)樹脂フィルム、未延伸ポリプロピレン(CPP)樹脂フィルム、環状ポリオレフィン(COPあるいはCOC)樹脂フィルム、未延伸ポリエチレンと未延伸ポリプロピレンの共押し出しフィルム(PE/CPP)からなるオレフィン系フィルム群の中から選ばれた1種類であり、
    前記第2の基材に含まれる前記熱可塑性樹脂フィルムが、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルム、ポリアミド(PA)樹脂フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂フィルム、ポリアクリロニトリル(PAN)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリイミド(PI)樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂フィルム、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂フィルムからなる群の中から選ばれた1種類であることを特徴とする請求項1または2に記載の包装材料積層体の製造方法。
  4. 前記第1の基材と前記第2の基材との前記加熱圧着による貼合工程により得られた積層体を常温で10日~1ヶ月間、または40~60℃で1~3日間静置するエージング工程を含むことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の包装材料積層体の製造方法。
  5. 薄膜層表面にトップコート層を有する金属酸化物あるいは無機化合物の薄膜層の中から選択された1つ以上のガスバリア層と、ヒートシール性を有する第1の基材とを含む包装材料積層体であって、
    前記トップコート層は、ウレタン系またはポリエステル系のトップコート剤を用いて形成されており、
    前記包装材料積層体は、その片面に露出された前記第1の基材と、それに隣接する側に前記トップコート層及び前記ガスバリア層を有する熱可塑性樹脂フィルムからなる第2の基材とが、接着剤及びアンカーコート剤を介することなく積層されてなるものであり、
    前記第1の基材の接着面及び前記第2の基材の接着面には、いずれも大気圧プラズマ処理装置を用いた表面改質により熱接着性改質層が形成され、前記第2の基材においては、前記トップコート層に対して、前記大気圧プラズマ処理装置を用いた表面改質により前記熱接着性改質層が形成されてなり、かつ、前記第1の基材と前記第2の基材とが、前記熱接着性改質層同士を対向させ、接着剤及びアンカーコート剤を塗布することなく加熱圧着して、前記第1の基材のフィルムが前記第2の基材と貼合されていることを特徴とする包装材料積層体。
  6. 前記第1の基材が、未延伸ポリエチレン(PE)樹脂フィルム、未延伸ポリプロピレン(CPP)樹脂フィルム、環状ポリオレフィン(COPあるいはCOC)樹脂フィルム、未延伸ポリエチレンと未延伸ポリプロピレンの共押し出しフィルム(PE/CPP)からなるオレフィン系フィルム群の中から選ばれた1種類であり、
    前記第2の基材に含まれる前記熱可塑性樹脂フィルムが、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルム、ポリアミド(PA)樹脂フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂フィルム、ポリアクリロニトリル(PAN)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリイミド(PI)樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂フィルム、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂フィルムからなる群の中から選ばれた1種類であることを特徴とする請求項に記載の包装材料積層体。
  7. 請求項5または6に記載の包装材料積層体を用いて、前記ヒートシール性を有する第1の基材がシーラント層として内面側となるように製造されてなることを特徴とする包装体。
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