JP7212985B2 - 連結式使い捨て着用物品 - Google Patents
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Description
<第1の態様>
前後方向中央を含む股間部と、前後方向中央より前側に延びる腹側部分と、前後方向中央より後側に延びる背側部分とを有し、
前記背側部分の両側部に、前記腹側部分の外面に着脱可能に連結される連結部を有し、
前記腹側部分の外面に、前記連結部が連結されるターゲット部を有している、
連結式使い捨て着用物品において、
前記ターゲット部における前記連結部を連結する表面に、幅方向の連結位置を示す目盛となるように点状の突起が配列されている、
ことを特徴とする連結式使い捨て着用物品。
本連結式使い捨て着用物品では、装着者が指先でターゲット部表面を触ることにより、指先の触覚で突起の位置、つまり目盛の位置を知覚することができる。よって、連結式使い捨て着用物品の装着作業を暗所で行う場合や、目の不自由な人が装着作業を行う場合でも、ターゲット部の目盛を目安に、連結部を所望の位置に連結することができる。
前記ターゲット部は、腹側部分の外面に貼り付けられたシート材であり、
このシート材に、エンボス加工により前記突起が形成されている、
第1の態様の連結式使い捨て着用物品。
このように、目盛となる突起を形成した専用のシート材を腹側部分の外面に貼り付けることによりターゲット部を形成すると、しっかりとした突起を形成しやすいものとなる。
前記突起は、最大径が1.4~4.2mm、高さが0.3~0.9mmである、
第1又は2の態様の連結式使い捨て着用物品。
突起の寸法がこの範囲内であると、触覚により詳細な形状や突起の数を知覚しやすくなるため好ましい。
前記ターゲット部における前記目盛を有する前後方向範囲には、前記目盛を構成する突起を有する第1領域と、前記突起を有しない第2領域とが、幅方向に交互に繰り返し設けられているだけである、
第1~3のいずれか1つの態様の連結式使い捨て着用物品。
突起の配列により目盛を形成する場合、ターゲット部における目盛を有する前後方向範囲には、目盛を構成する突起以外の突起を有しないことが好ましい。
前記突起は、前記ターゲット部の幅方向中央から側方に向かうにつれて、高さが高くなっているか、面積が大きくなっているか、又はその両方である、
第1~4のいずれか1つの態様の連結式使い捨て着用物品。
この場合、装着者は突起の高さや大きさの変化により、ターゲット部における突起の位置を知覚することができるため好ましい。
前記ターゲット部は、発光塗料又は蛍光塗料により形成された着色目盛を有している、
第1~5のいずれか1つの態様の連結式使い捨て着用物品。
このように、補助的に発光塗料又は蛍光塗料による着色目盛を付すことにより、目視による突起の位置確認も容易となる。
前記ターゲット部は、エンボス加工により前記突起が形成された不織布からなり、
前記不織布は、前記突起における少なくとも頂部に、当該不織布の構成繊維相互が溶着された溶着部を有している、
第1~6のいずれか1つの態様の連結式使い捨て着用物品。
ターゲット部を不織布で形成すると、肌触りが柔軟になるため好ましい。しかし、この場合、不織布に単にエンボス加工等により突起を形成するだけでは、突起が中空であるために、不織布を腹側部分の外面に貼り付けるときの加圧により、又は製品包装状態での圧力により突起の角が丸くなったり、潰れたりし、使用時に突起を触覚しにくくなるおそれがある。これに対して、上述のように、溶着部を設けると、突起の形状維持性が高くなるとともに、突起を触覚により判別しやすくなるため好ましい。
(吸収体)
吸収体56は、排泄液を吸収し、保持する部分であり、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100~300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30~120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1~16dtex、好ましくは1~10dtex、さらに好ましくは1~5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、2.54cm当たり5~75個、好ましくは10~50個、さらに好ましくは15~50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いることができる。
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子としては、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用できる。高吸収性ポリマー粒子の粒径は特に限定されないが、例えば500μmの標準ふるい(JIS Z8801-1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)、及びこのふるい分けでふるい下に落下する粒子について180μmの標準ふるい(JIS Z8801-1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)を行ったときに、500μmの標準ふるい上に残る粒子の割合が30重量%以下で、180μmの標準ふるい上に残る粒子の割合が60重量%以上のものが望ましい。
高吸収性ポリマー粒子の抜け出しを防止するため、あるいは吸収体56の形状維持性を高めるために、吸収体56は包装シート58で包んでなる吸収要素50として内蔵させることができる。包装シート58としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMMS(スパンボンド/メルトブローン/メルトブローン/スパンボンド)不織布が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレンなどを使用できる。繊維目付けは、5~40g/m2、特に10~30g/m2のものが望ましい。
トップシート30は液透過性を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを用いることができる。
トップシート30を透過した液の逆戻りを防止するために、トップシート30の裏側に中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。中間シート40は省略することもできる。
液不透過性シート11は、特に限定されるものではないが、透湿性を有するものが好ましい。液不透過性シート11としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを好適に用いることができる。また、液不透過性シート11としては、不織布を基材として防水性を高めたものも用いることができる。
外装不織布12は液不透過性シート11の裏側全体を覆い、製品外面を布のような外観とするものである。不織布は一枚で使用する他、複数枚重ねて使用することもできる。後者の場合、不織布相互をホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。不織布を用いる場合、その構成繊維の繊度が1.6~2.3dtex、目付けが15~25g/m2、かつ厚みが0.3~0.8mmの不織布であると好ましい。
トップシート30上を伝わって横方向に移動する排泄物を阻止し、いわゆる横漏れを防止するために、表面の幅方向WDの両側には、装着者の肌側に立ち上がる起き上がりギャザー60が設けられていると好ましい。もちろん、起き上がりギャザー60は省略することもできる。
図示例のテープタイプ使い捨ておむつは、吸収体56の前側及び後側にそれぞれ延出する、吸収体56を有しない一対のエンドフラップ部EFと、吸収体56の両方の側縁よりも側方にそれぞれ延出する、吸収体56を有しない一対のサイドフラップ部SFとを有している。サイドフラップ部SFは、図示例のように、吸収体56を有する部分から連続する素材(外装不織布12等)からなるものであっても、他の素材を取り付けて形成してもよい。
各サイドフラップ部SFには、糸ゴム等の細長状弾性部材からなるサイド弾性部材64が前後方向LDに沿って伸長された状態で固定されており、これにより各サイドフラップ部SFの脚周り部分が平面ギャザーとして構成されている。脚周り弾性部材64は、図示例のように、ギャザーシート62の接合部分のうち接合始端近傍の幅方向外側において、ギャザーシート62と液不透過性シート11との間に設けるほか、サイドフラップ部SFにおける液不透過性シート11と外装不織布12との間に設けることもできる。脚周り弾性部材64は、図示例のように各側で複数本設ける他、各側に1本のみ設けることもできる。
本テープタイプ使い捨ておむつでは、背側部分Bは股間部Mよりも幅方向WD外側に延び出たウイング部分WPを有している。同様に、腹側部分Fも股間部Mよりも幅方向WD外側に延び出たウイング部分WPを有している。これらウイング部分WPは、それ以外の部分と別の部材により形成することもできる。しかし、図示例のようにサイドフラップ部SFを有する構造において、サイドフラップ部SFの側部における前後方向LD中間を切断することにより、股間部Mの側縁からウイング部分の下縁71までの凹状縁70が形成され、その結果としてウイング部分WPが形成されていると、製造が容易であるため好ましい。
図1、図2及び図6に示すように、背側部分Bにおけるウイング部分WPには、腹側部分Fの外面に対して着脱可能に連結される連結テープ80がそれぞれ設けられている。おむつ10の装着に際しては、連結テープ80を腰の両側から腹側部分Fの外面に回して、連結テープ80の連結部83を腹側部分F外面の適所に連結する。
腹側部分Fにおける連結テープ80の連結箇所には、ターゲット部20が設けられている。ターゲット部20は、図示例のように、連結を容易にするためのシート材を腹側部分Fの外面に貼り付けることにより設けることができる。
上記説明における不織布としては、部位や目的に応じて公知の不織布を適宜使用することができる。不織布の構成繊維としては、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維(単成分繊維の他、芯鞘等の複合繊維も含む)の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維等、特に限定なく選択することができ、これらを混合して用いることもできる。不織布の柔軟性を高めるために、構成繊維を捲縮繊維とするのは好ましい。また、不織布の構成繊維は、親水性繊維(親水化剤により親水性となったものを含む)であっても、疎水性繊維若しくは撥水性繊維(撥水剤により撥水性となった撥水性繊維を含む)であってもよい。また、不織布は一般に繊維の長さや、シート形成方法、繊維結合方法、積層構造により、短繊維不織布、長繊維不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンレース不織布、サーマルボンド(エアスルー)不織布、ニードルパンチ不織布、ポイントボンド不織布、積層不織布(スパンボンド層間にメルトブローン層を挟んだSMS不織布、SMMS不織布等)等に分類されるが、これらのどの不織布も用いることができる。
明細書中の以下の用語は、明細書中に特に記載が無い限り、以下の意味を有するものである。
・「前後方向」とは図中に符号LDで示す方向(縦方向)を意味し、「幅方向」とは図中にWDで示す方向(左右方向)を意味し、前後方向と幅方向とは直交するものである。
Claims (6)
- 前後方向中央を含む股間部と、前後方向中央より前側に延びる腹側部分と、前後方向中央より後側に延びる背側部分とを有し、
前記背側部分の両側部に、前記腹側部分の外面に着脱可能に連結される連結部を有し、
前記腹側部分の外面に、前記連結部が連結されるターゲット部を有している、
連結式使い捨て着用物品において、
前記連結部はメカニカルファスナーのフック材であり、
前記ターゲット部における前記連結部を連結する表面に、幅方向の連結位置を示す目盛となるように点状の突起が配列されており、
前記ターゲット部は、エンボス加工により前記突起が形成された不織布からなり、
前記不織布は、前記突起における少なくとも頂部に、当該不織布の構成繊維相互が溶着された溶着部を有しているとともに、前記突起の周囲は、当該不織布の構成繊維相互が溶着されていない非溶着部とされている、
ことを特徴とする連結式使い捨て着用物品。 - 前記突起は、最大径が1.4~4.2mm、高さが0.3~0.9mm、隣接する前記突起の最小間隔は2~5mmである、
請求項1記載の連結式使い捨て着用物品。 - 前記ターゲット部における前記目盛を有する前後方向範囲には、前記目盛を構成する突起を有する第1領域と、前記突起を有しない第2領域とが、幅方向に交互に繰り返し設けられているだけである、
請求項1又は2記載の連結式使い捨て着用物品。 - 前記突起は、前記ターゲット部の幅方向中央から側方に向かうにつれて、1目盛あたり2~3倍高さが高くなっている、
請求項1~3のいずれか1項に記載の連結式使い捨て着用物品。 - 前記ターゲット部は、発光塗料又は蛍光塗料により形成された着色目盛を有している、
請求項1~4のいずれか1項に記載の連結式使い捨て着用物品。 - 前記突起は中空である、
請求項1~5のいずれか1項に記載の連結式使い捨て着用物品。
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2018
- 2018-09-13 JP JP2018171376A patent/JP7212985B2/ja active Active
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