JP7295677B2 - 連結式使い捨て着用物品 - Google Patents

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本発明は、テープタイプ使い捨ておむつ等の連結式使い捨て着用物品に関し、特に低出生体重児用に適した連結式使い捨て着用物品に関する。
一般的な連結式使い捨て着用物品は、前後方向中央を含む股間部と、前後方向中央より前側に延びる腹側部分と、前後方向中央より後側に延びる背側部分を有し、少なくとも背側部分は、股間部よりも幅方向左右両側に延び出た前ウイング及び後ウイングを有し、腹側部分及び背側部分は前ウイング及び後ウイングの間に位置する本体部を有し、後ウイングは腹側部分の外面に着脱可能に連結される連結部を有している。使用時には、後ウイングを腰の両側から腹側部分の外面に回して、後ウイングの連結部を腹側部分の外面に連結する(例えば特許文献1参照)。
このような連結式使い捨て着用物品は、低出生体重児においても使用されており、その設計は、基本的には通常の乳幼児に用いられるものと異ならない。そのため、前ウイング及び後ウイングの下縁は脚周りにぴたりとつくような曲線状になっている。
しかし、従来の連結式使い捨て着用物品は、着用者が良肢位をとる際に前ウイング及び後ウイングの下縁によって大腿部の上部前面が圧迫され、良肢位を保ちにくいという問題点があった。低出生体重児だけでなく、乳幼児の発育を阻害しないためには、良肢位を保つことは非常に重要である。あるいは成人であっても、良肢位を保つことは非常に重要である。
特開2016-202739号公報
そこで、本発明の主たる課題は、良肢位を保ちやすい連結式使い捨て着用物品を提供すること等にある。
上記課題を解決した連結式使い捨て着用物品は以下のとおりである。
<第1の態様>
前後方向中央より前側に延びる腹側部分と、
前後方向中央より後側に延びる背側部分と、
前記腹側部分の前後方向の中間から前記背側部分の前後方向の中間まで延びた、股間部を含む中間部分と、
前記中間部分よりも前側で、左右両側に突出する前ウイングと、
前記中間部分よりも後側で、左右両側に突出する後ウイングと、
前記後ウイングに、前記腹側部分と着脱可能に連結される連結部を備えた、
連結式使い捨て着用物品において、
物品前端から前ウイングの下縁までの前後方向の寸法、及び物品後端から後ウイングの下縁までの前後方向の寸法は、それぞれ物品全長の25~35%であり、
前記中間部分の両方の側縁は、前後方向に対する鋭角側交差角が±2度未満の方向を中心として、当該中心と直交する方向に±5mmの幅の範囲を通る部分であり、
前記前ウイングの下縁は、幅方向に沿うか又は側方に向かうにつれて斜め前側に位置するように延びているとともに、幅方向に対する鋭角側交差角が0~10度となっており、
前記後ウイングの下縁は、基端側に位置する第1部分と、先端側に位置する第2部分とを有し、
前記第1部分は、幅方向に沿うか又は側方に向かうにつれて斜め前側に位置するように延びるとともに、幅方向に対する鋭角側交差角が0~10度となっており、
前記第2部分は、側方に向かうにつれて斜め前側に位置するように延びるとともに、幅方向に対する鋭角側交差角が25~50度となっている、
ことを特徴とする連結式使い捨て着用物品。
(作用効果)
本連結式使い捨て着用物品は、前ウイングの下縁及び後ウイングの下縁の幅方向に対する角度が浅く、その位置もウエスト側に寄っているため、装着状態で脚開口が広い幅のままウエスト側に延びている。したがって、着用者は良肢位となりやすく、良肢位で大腿部の上部前面への圧迫も少ないものとなる。さらに、後ウイングの下縁のうち、基端側は前ウイングと同様に幅方向に又はそれに近い方向に沿う第1部分であるのに対して、先端側は脚開口から離れるように傾斜しているため、良肢位で大腿部の上部前面に接する可能性の高い部分は、後ウイングが重ならず、前ウイングのみからなるため、柔軟性が高いものとなる。よって、良肢位又はそこから脚を前方に少し動かした場合でも、大腿部の上部前面が接する部分は柔軟で、着用者の肌に対する負荷が低いものとなる。また、第1部分の幅方向の寸法の範囲内であれば胴周り方向の寸法調整をしたとしても、第2部分が脚開口の縁を形成することにはならないため、第1部分から第2部分に変化する角部が脚開口の縁を形成したり、前ウイングと第2部分とにより脚開口の縁に凹部が形成され、大腿部が大きく露出したりすることもない。
<第2の態様>
前後方向中央より前側に延びる腹側部分と、
前後方向中央より後側に延びる背側部分と、
前記腹側部分の前後方向の中間から前記背側部分の前後方向の中間まで延びた、股間部を含む中間部分と、
前記中間部分よりも前側で、左右両側に突出する前ウイングと、
前記中間部分よりも後側で、左右両側に突出する後ウイングと、
前記後ウイングに、前記腹側部分と着脱可能に連結される連結部を備えた、
連結式使い捨て着用物品において、
物品前端から前ウイングの下縁までの前後方向の寸法、及び物品後端から後ウイングの下縁までの前後方向の寸法は、それぞれ物品全長の25~35%であり、
前記中間部分の両方の側縁は、前後方向に対する鋭角側交差角が±2度未満の方向を中心として、当該中心と直交する方向に±5mmの幅の範囲を通る部分であり、
前記前ウイングの下縁は、外側に曲線状に膨らむ山部を複数有する波状縁であり、この前ウイングの波状縁は、幅方向に沿うか又は側方に向かうにつれて斜め前側に位置するように延びているとともに、隣接する山部に接する接線の幅方向に対する鋭角側交差角が0~10度となっており、
前記後ウイングの下縁は、基端側に位置する第1部分と、先端側に位置する第2部分とを有し、
前記第1部分は、幅方向に沿うか又は側方に向かうにつれて斜め前側に位置するように延びるとともに、幅方向に対する鋭角側交差角が0~10度となっており、
前記第2部分は、外側に曲線状に膨らむ山部を複数有する波状縁であり、この第2部分の波状縁は、幅方向に沿うか又は側方に向かうにつれて斜め前側に位置するように延びているとともに、隣接する山部に接する接線の幅方向に対する鋭角側交差角が25~50度となっている、
ことを特徴とする連結式使い捨て着用物品。
(作用効果)
本連結式使い捨て着用物品は、前ウイングの下縁及び後ウイングの下縁の幅方向に対する角度が浅く、その位置もウエスト側に寄っているため、装着状態で脚開口が広い幅のままウエスト側に延びている。したがって、着用者は良肢位となりやすく、良肢位で脚への圧迫も少ないものとなる。さらに、後ウイングの下縁のうち、基端側は前ウイングと同様に幅方向に又はそれに近い方向に沿う第1部分であるのに対して、先端側は脚開口から離れるように傾斜しているため、良肢位で大腿部の上部前面に接する可能性の高い部分は、後ウイングが重ならず、前ウイングのみからなるため、柔軟性が高いものとなる。よって、良肢位又はそこから脚を前方に少し動かした場合でも、大腿部の上部前面が接する部分は柔軟で、着用者の肌に対する負荷が低いものとなる。また、第1部分の幅方向の寸法の範囲内であれば胴周り方向の寸法調整をしたとしても、第2部分が脚開口の縁を形成することにはならないため、第1部分から第2部分に変化する角部が脚開口の縁を形成したり、前ウイングと第2部分とにより脚開口の縁に凹部が形成され、大腿部が大きく露出したりすることもない。
さらに、本連結式使い捨て着用物品では、前ウイングの下縁及び後ウイングの下縁の第2部分が波状縁となっており、力が加わったときに山部が折れ曲がりやすい。よって、良肢位又はそこから脚を前方に少し動かした場合でも、大腿部の上部前面が接する部分はより一層柔軟で、着用者の肌に対する負荷がより一層低いものとなる。
なお、波状縁は、波の方向が直線的であるか、曲線的であるか、及び全振幅(ピーク・ツー・ピーク)の中心線がどこを通過するか等を問わないものである。もちろん、図11に示すように特定の方向21を中心として一定の振幅22(±5mm)で続くものを含むことはいうまでもない。図11中符号20は山部を示している。また、波状縁は、正弦曲線(例えば図11(a)参照)や円弧(例えば図11(b)参照)を組み合わせたもの、これらの振幅や波長が波が続く方向に変化するもの、雲形(例えば図11(c)参照)のように波の底部が尖っている(屈曲)しているもの等、規則的及び不規則な形状の両方を含むが、三角波や矩形波のような直線で構成される山部を有するもの(山部が尖った形状のもの)を含まない。
<第3の態様>
前記前ウイングの波状縁及び前記第2部分の波状縁は、それぞれ全振幅の最大値が1~10mmであり、波長が10~20mmである、
第1又は2の態様の連結式使い捨て着用物品。
(作用効果)
通常の場合、波状縁の寸法は本態様の範囲内とすることが好ましい。
<第4の態様>
前記前ウイングの幅方向の寸法は、物品全長の5~20%であり、
前記第1部分の幅方向の寸法は、物品全長の5~10%であり、前記第2部分の幅方向の寸法は、物品全長の5~10%である、
第1~3のいずれか1つの態様の連結式使い捨て着用物品。
(作用効果)
通常の場合、前ウイング、並びに後ウイングの第1部分及び第2部分の寸法は本態様の範囲内とすることが好ましい。
本発明によれば、良肢位を保ちやすい連結式使い捨て着用物品となる、等の利点がもたらされる。
テープタイプ使い捨ておむつの内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 テープタイプ使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 図1の6-6線断面図である。 (a)図1の5-5線断面図、及び(b)図1の7-7線断面図である。 (a)図1の8-8線断面図、及び(b)図1の9-9線断面図である。 (a)前ウイング及び後ウイングの拡大図、及び(b)第1の装着状態を示す要部拡大図である。 (a)第2の装着状態を示す要部拡大図、及び(b)第3の装着状態を示す要部拡大図である。 テープタイプ使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 (a)前ウイング及び後ウイングの拡大図、及び(b)第1の装着状態を示す要部拡大図である。 (a)第2の装着状態を示す要部拡大図、及び(b)第3の装着状態を示す要部拡大図である。 波状縁の説明図である。
図1~図7はテープタイプ使い捨ておむつの一例を示しており、図中の符号Xは連結テープを除いたおむつの全幅を示しており、符号Lはおむつの全長を示しており、断面図における点模様部分はその表側及び裏側に位置する各構成部材を接合する接合手段としてのホットメルト接着剤を示している。ホットメルト接着剤は、スロット塗布、連続線状又は点線状のビード塗布、スパイラル状、Z状等のスプレー塗布、又はパターンコート(凸版方式でのホットメルト接着剤の転写)等、公知の手法により塗布することができる。これに代えて又はこれとともに、弾性部材の固定部分では、ホットメルト接着剤を弾性部材の外周面に塗布し、弾性部材を隣接部材に固定することができる。ホットメルト接着剤としては、例えばEVA系、粘着ゴム系(エラストマー系)、オレフィン系、ポリエステル・ポリアミド系などの種類のものが存在するが、特に限定無く使用できる。各構成部材を接合する接合手段としてはヒートシールや超音波シール等の素材溶着による手段を用いることもできる。
本テープタイプ使い捨ておむつは、前後方向LDの中央より前側に延びる腹側部分Fと、前後方向LDの中央より後側に延びる背側部分Bとを有している。また、本テープタイプ使い捨ておむつの形状は、腹側部分Fの前後方向LDの中間から背側部分Bの前後方向LDの中間まで延びた、股間部を含む中間部分Mと、中間部分Mよりも前側で、左右両側に突出する前ウイング80と、中間部分Mよりも後側で、左右両側に突出する後ウイング90とを有するものとなっている。さらに、本テープタイプ使い捨ておむつは、股間部を含む範囲に内蔵された吸収体56と、吸収体56の表側を覆う液透過性のトップシート30と、吸収体56の裏側を覆う液不透過性シート11と、液不透過性シート11の裏側を覆い、製品外面を構成する外装不織布12とを有するものである。
以下、各部の素材及び特徴部分について順に説明する。
(吸収体)
吸収体56は、排泄液を吸収し、保持する部分であり、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100~300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30~120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1~16dtex、好ましくは1~10dtex、さらに好ましくは1~5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、2.54cm当たり5~75個、好ましくは10~50個、さらに好ましくは15~50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いることができる。
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子としては、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用できる。高吸収性ポリマー粒子の粒径は特に限定されないが、例えば500μmの標準ふるい(JIS Z8801-1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)、及びこのふるい分けでふるい下に落下する粒子について180μmの標準ふるい(JIS Z8801-1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)を行ったときに、500μmの標準ふるい上に残る粒子の割合が30重量%以下で、180μmの標準ふるい上に残る粒子の割合が60重量%以上のものが望ましい。
高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん-アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん-アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が70秒以下、特に40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が遅すぎると、吸収体56内に供給された液が吸収体56外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
また、高吸収性ポリマー粒子としては、ゲル強度が1000Pa以上のものが好適に用いられる。これにより、嵩高な吸収体56とした場合であっても、液吸収後のべとつき感を効果的に抑制できる。
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、通常の場合、50~350g/m2とすることができる。
(包装シート)
高吸収性ポリマー粒子の抜け出しを防止するため、あるいは吸収体56の形状維持性を高めるために、吸収体56は包装シート58で包んでなる吸収要素50として内蔵させることができる。包装シート58としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMMS(スパンボンド/メルトブローン/メルトブローン/スパンボンド)不織布が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレンなどを使用できる。繊維目付けは、5~40g/m2、特に10~30g/m2のものが望ましい。
この包装シート58は、図3に示すように、一枚で吸収体56の全体を包む構造とするほか、上下2枚等の複数枚のシートで吸収体56の全体を包むようにしてもよい包装シート58は省略することもできる。
(トップシート)
トップシート30は液透過性を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを用いることができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
トップシート30は、前後方向では製品前端から後端まで延び、幅方向WDでは吸収体56よりも側方に延びているが、例えば後述する起き上がりギャザー60の起点が吸収体56の側縁よりも幅方向中央側に位置する場合等、必要に応じて、トップシート30の幅を吸収体56の全幅より短くする等、適宜の変形が可能である。
(中間シート)
トップシート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、トップシート30より液の透過速度が速い、中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高め、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止するためのものである。中間シート40は省略することもできる。
中間シート40としては、トップシート30と同様の素材や、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、SMS不織布、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド不織布又はクレープ紙を例示できる。特にエアスルー不織布が嵩高であるため好ましい。エアスルー不織布には芯鞘構造の複合繊維を用いるのが好ましく、この場合芯に用いる樹脂はポリプロピレン(PP)でも良いが剛性の高いポリエステル(PET)が好ましい。目付けは17~80g/m2が好ましく、25~60g/m2がより好ましい。不織布の原料繊維の太さは2.0~10dtexであるのが好ましい。不織布を嵩高にするために、原料繊維の全部又は一部の混合繊維として、芯が中央にない偏芯の繊維や中空の繊維、偏芯且つ中空の繊維を用いるのも好ましい。
図示例の中間シート40は、吸収体56の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。また、中間シート40は、おむつの全長にわたり設けてもよいが、図示例のように排泄位置を含む中間部分Mにのみ設けてもよい。
(液不透過性シート)
液不透過性シート11は、特に限定されるものではないが、透湿性を有するもが好ましい。液不透過性シート11としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを好適に用いることができる。また、液不透過性シート11としては、不織布を基材として防水性を高めたものも用いることができる。
液不透過性シート11は、前後方向LD及び幅方向WDにおいて吸収体56と同じか又はより広範囲にわたり延びていることが望ましいが、他の遮水手段が存在する場合等、必要に応じて、前後方向LD及び幅方向WDにおいて吸収体56の端部を覆わない構造とすることもできる。
(外装不織布)
外装不織布12は液不透過性シート11の裏側全体を覆い、製品外面を布のような外観とするものである。外装不織布12としては特に限定されず、素材繊維としては、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることができ、加工法としてはスパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、エアスルー法、ニードルパンチ法等を用いることができる。ただし、肌触り及び強度を両立できる点でスパンボンド不織布やSMS不織布、SMMS不織布等の長繊維不織布が好適である。不織布は一枚で使用する他、複数枚重ねて使用することもできる。後者の場合、不織布相互をホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。不織布を用いる場合、その繊維目付けは10~50g/m2、特に15~30g/m2のものが望ましい。
(起き上がりギャザー)
トップシート30上を伝わって横方向に移動する排泄物を阻止し、いわゆる横漏れを防止するために、表面の幅方向WDの両側には、装着者の肌側に立ち上がる起き上がりギャザー60が設けられていると好ましい。もちろん、起き上がりギャザー60は省略することもできる。
起き上がりギャザー60を採用する場合、その構造は特に限定されず、公知のあらゆる構造を採用できる。図示例の起き上がりギャザー60は、実質的に幅方向WDに連続するギャザーシート62と、このギャザーシート62に前後方向LDに沿って伸長状態で固定された細長状のギャザー弾性部材63とにより構成されている。このギャザーシート62としては撥水性不織布を用いることができ、またギャザー弾性部材63としては糸ゴム等を用いることができる。弾性部材は、図1及び図2に示すように各複数本設ける他、各1本設けることができる。
ギャザーシート62の内面は、トップシート30の側部上に幅方向WDの接合始端を有し、この接合始端から幅方向の外側の部分は各サイドフラップSFの内面、つまり図示例では液不透過性シート11の側部及びその幅方向の外側に位置する外装不織布12の側部にホットメルト接着剤などにより接合されている。
脚周りにおいては、起き上がりギャザー60の接合始端より幅方向の中央側は、製品前後方向両端部ではトップシート30上に固定されているものの、その間の部分は非固定の自由部分であり、この自由部分が弾性部材63の収縮力により立ち上がり、身体表面に密着するようになる。
(エンドフラップ、サイドフラップ)
図示例のテープタイプ使い捨ておむつは、吸収体56の前側及び後側にそれぞれ延出する、吸収体56を有しない一対のエンドフラップEFと、吸収体56の両方の側縁よりも側方にそれぞれ延出する、吸収体56を有しない一対のサイドフラップSFとを有している。サイドフラップSFは、図示例のように、吸収体56を有する部分から連続する本体シート(外装不織布12等)からなるものであっても、他の素材を取り付けて形成してもよい。
(平面ギャザー)
各サイドフラップSFには、糸ゴム等の細長状弾性部材からなるサイド弾性部材64が前後方向LDに沿って伸長された状態で固定されており、これにより各サイドフラップSFの脚周り部分が平面ギャザーとして構成されている。サイド弾性部材64は、図示例のように、ギャザーシート62の接合部分のうち接合始端近傍の幅方向の外側において、ギャザーシート62と液不透過性シート11との間に設けるほか、サイドフラップSFにおける液不透過性シート11と外装不織布12との間に設けることもできる。サイド弾性部材64は、図示例のように各側で複数本設ける他、各側に1本のみ設けることもできる。
平面ギャザーは、サイド弾性部材64の収縮力が作用する部分(図中ではサイド弾性部材64が図示された部分)である。よって、平面ギャザーの部位にのみサイド弾性部材64が存在する形態の他、平面ギャザーよりも前側、後側又はその両側にわたりサイド弾性部材64が存在しているが、平面ギャザーの部位以外ではサイド弾性部材が一か所又は多数個所で細かく切断されていたり、サイド弾性部材64を挟むシートに固定されていなかったり、あるいはその両方であったりすることにより、平面ギャザー以外の部位に収縮力が作用せず(実質的には、弾性部材を設けないことに等しい)に、平面ギャザーの部位にのみサイド弾性部材64の収縮力が作用する構造も含まれる。
(中間部分)
中間部分Mの両方の側縁70は、前後方向LDに対する鋭角側交差角が±2度未満の方向を中心として、当該中心と直交する方向に±5mmの幅の範囲を通る部分である。この範囲内を通るのであれば、図示しないが、中間部分Mの両方の側縁70は、後述する前ウイング80の波状縁と同様の波状縁となっていてもよいし、弧状等の変曲点を有しない曲線状になっていてもよいし、図示例のように直線状であってもよい。特に、中間部分Mの両方の側縁70は、前方に向かって1~2度斜め内側に傾斜した方向に直線状に延びていると好ましい。
(前ウイング)
本テープタイプ使い捨ておむつは、股間部を含む中間部分Mよりも前側で、左右両側に突出する前ウイング80を有している。前ウイング80は、図示例のように、中間部分MにおけるサイドフラップSFの側部を凹状に切除することにより、前ウイング80の下縁81から股間部を含む中間部分Mの側縁70を経て後ウイング90の下縁91,92までの凹状縁70,81,91,92の全体を形成することができる。この場合、サイドフラップSFの積層構造により前ウイング80の積層構造が決まり、図示例ではギャザーシート62及び外装不織布12により前ウイング80が形成される。図示しないが、サイドフラップSFにおける中間部分Mよりも前側の部位から突出する前延長シートを設け、前ウイング80の全体又は先端側の一部を前延長シートにより形成してもよい。前延長シートとしては各種の不織布を用いることができ、特に、繊度1.0~3.5dtex、目付け60~100g/m2、厚み1mm以下のスパンボンド不織布、エアスルー不織布、又はスパンレース不織布を用いるのが好ましい。
前ウイング80の下縁81は、図示例のような直線状とするほか、弧状等の変曲点を有しない曲線状としたり、図8及び図9(a)に示すように外側に曲線状に膨らむ山部20を複数有する波状縁になっていてもよい。波状縁の寸法は適宜定めればよいが、通常の場合、全振幅の最大値が1~10mmであり、波長が10~20mmであると好ましい。
前ウイング80の下縁81は、幅方向WDに沿うか又は側方に向かうにつれて斜め前側に位置するように延びているとともに、幅方向WDに対する鋭角側交差角が0~10度(より好ましくは3~5度)となっている。前ウイング80の下縁81が変曲点を有しない曲線状の場合にはその接線の幅方向WDに対する鋭角側交差角θ1が、また、前ウイング80の下縁81が波状縁の場合には隣接する山部20に接する接線81tの幅方向WDに対する鋭角側交差角がそれぞれ上記範囲内とされる。
前ウイング80の上縁(前縁)82及び側縁83は、適宜の角度で適宜の方向に延びていてもよく、その形状も直線状とするほか、曲線状としたり、波線状としたりする等、適宜定めることができる。ただし、切断により発生する廃材を低減するために、通常は、前ウイング80の上縁(前縁)82は本体部の前縁から幅方向WDに沿って延びていることが好ましく、前ウイング80の側縁83は前後方向LDに沿う直線状であることが好ましい。つまり、最も簡素な前ウイング80の形状の一つは矩形状である。
前ウイング80の幅方向WDの寸法80W(図6に示される展開状態)は適宜定めることができるが、例えば物品全長Lの5~20%(特に7~15%)とすることができる。前ウイング80の幅方向WDの寸法80Wは、後述する後ウイング90の幅方向WDの寸法とほぼ同じにすることができる。
物品前端から前ウイング80の下縁81までの前後方向LDの寸法80Lは物品全長Lの25~35%(より好ましくは28~32%)である。これは、後述する物品後端から後ウイング90の下縁91,92までの前後方向LDの寸法90Lとほぼ同じにすることができる。
(後ウイング)
本テープタイプ使い捨ておむつは、中間部分Mよりも後側で、左右両側に突出する後ウイング90を有している。後ウイング90は、図示例のように、中間部分MにおけるサイドフラップSFの側部を凹状に切除することにより、前ウイング80の下縁81から股間部を含む中間部分Mの側縁70を経て後ウイング90の下縁91,92までの凹状縁70,81,91,92の全体を形成することができる。この場合、サイドフラップSFの積層構造により後ウイング90の積層構造が決まり、図示例ではギャザーシート62及び外装不織布12により後ウイング90が形成される。図示しないが、サイドフラップSFにおける中間部分Mよりも後側の部位から突出する後延長シートを設け、後ウイング90の全体又は先端側の一部を後延長シートにより形成してもよい。後延長シートとしては各種の不織布を用いることができ、特に、繊度1.0~3.5dtex、目付け60~100g/m2、厚み1mm以下のスパンボンド不織布、エアスルー不織布、又はスパンレース不織布を用いるのが好ましい。
後ウイング90の下縁は、基端側に位置する第1部分91と、先端側に位置する第2部分92とを有している。後ウイング90の下縁の第1部分91及び第2部分92の少なくとも一方は、図示例のような直線状とするほか、弧状等の変曲点を有しない曲線状としたり、図8及び図9(a)に示す例のように外側に曲線状に膨らむ山部20を複数有する波状縁になっていてもよい。波状縁の寸法は適宜定めればよいが、通常の場合、全振幅の最大値が1~10mmであり、波長が10~20mmであると好ましい。
第1部分91は、幅方向WDに沿うか又は側方に向かうにつれて斜め前側に位置するように延びるとともに、幅方向WDに対する鋭角側交差角が0~10度(より好ましくは3~5度)となっている。また、第2部分92は、側方に向かうにつれて斜め前側に位置するように延びるとともに、幅方向WDに対する鋭角側交差角θ2が25~50度(より好ましくは25~30度)となっている。第1部分91及び第2部分92の少なくとも一方の下縁が変曲点を有しない曲線状の場合にはその接線の幅方向WDに対する鋭角側交差角が、また、第1部分91及び第2部分92の少なくとも一方の下縁が波状縁の場合には隣接する山部20に接する接線92tの幅方向WDに対する鋭角側交差角θ2がそれぞれ上記範囲内とされる。
後ウイング90の上縁94(後縁)及び側縁93は、適宜の角度で適宜の方向に延びていてもよく、その形状も直線状とするほか、曲線状としたり、波線状としたりする等、適宜定めることができる。ただし、切断により発生する廃材を低減するために、通常は、後ウイング90の上縁94(縁)は本体部の縁から幅方向WDに沿って延びていることが好ましく、後ウイング90の側縁93は前後方向LDに沿う直線状であることが好ましい。つまり、最も簡素な後ウイング90の形状の一つは、上底と下底とを結ぶ一方の辺が上底及び下底と直交する台形状である。
後ウイング90の幅方向WDの寸法は適宜定めることができるが、例えば第1部分91の幅方向WDの寸法91Wは、物品全長Lの5~10%(特に6.5~8.5%)とすることができ、第2部分92の幅方向WDの寸法92Wは、物品全長Lの5~10%(特に6.5~8.5%)とすることができる。後ウイング90の幅方向WDの寸法(91W+92W)は、前ウイング80の幅方向WDの寸法80Wとほぼ同じにすることができる。
物品後端から後ウイング90の下縁91までの前後方向LDの寸法90Lは物品全長Lの25~35%(より好ましくは28~32%)である。これは、物品前端から前ウイング80の下縁81までの前後方向LDの寸法80Lとほぼ同じにすることができる。
(連結部)
後ウイング90には、着用時に腹側部分Fと着脱可能に連結される連結部13Aを備えている。すなわち、着用に際しては、後ウイング90の両側部を腹側部分Fの少なくとも前ウイング80の上に重ねた状態で、後ウイング90の連結部13Aを腹側部分Fの外面に連結する。連結部13Aとしては、メカニカルファスナー(面ファスナー)のフック材(雄材)を設ける他、粘着剤層を設けてもよい。フック材は、その連結面に多数の係合突起を有するものであり、係合突起の形状としては、(A)レ字状、(B)J字状、(C)マッシュルーム状、(D)T字状、(E)ダブルJ字状(J字状のものを背合わせに結合した形状のもの)等が存在するが、いずれの形状であっても良い。
連結部13Aは、後ウイング90に直接的に取り付けることができるほか、図示例のように、連結部13Aを有する連結テープ13を後ウイング90に取り付けることもできる。連結テープ13の構造は特に限定されないが、図示例では、サイドフラップSFに固定されたテープ取付部13C、及びこのテープ取付部13Cから突出するテープ本体部13Bと、このテープ本体部13Bの幅方向WD中間部に設けられた連結部13Aとを有し、この連結部13Aより先端側が摘み部となっている。テープ取付部13Cからテープ本体部13Bまでを形成するシート材としては、不織布、プラスチックフィルム、ポリラミ不織布、紙やこれらの複合素材を用いることができる。
腹側部分Fの外面における連結部13Aの連結箇所は、適宜定めることができ、左右の前ウイング80の間に位置する本体部のみを連結個所とするものであってもよいし、本体部の側部から前ウイング80の基端側までの範囲を連結個所とするもであってもよい。これらの連結個所は、連結部13Aの連結が容易になっていることが好ましい。例えば、連結部13Aがメカニカルファスナー(面ファスナー)のフック材(雄材)である場合、腹側部分Fの外面における連結個所を、メカニカルファスナーのループ材(雌材)又は不織布で形成すればよい。ループ材としては、プラスチックフィルムにループ糸を縫い付けたものも知られているが、繊維の連続方向が幅方向WDの長繊維不織布(繊度2.0~4.0dtex、目付け20~50g/m2、厚み0.3~0.5mm程度のスパンボンド不織布等)に、少なくとも幅方向WDに間欠的に繊維相互を溶着した溶着部を設けたものが通気性、柔軟性の観点から好ましい。図示例のように腹側部分Fの外面における連結個所を含む領域が外装不織布12で形成されている場合、何も付加せずに、外装不織布12にフック材を連結することができる。必要に応じて、腹側部分Fの外面における連結個所にのみループ材を貼り付けてもよい。また、連結部13Aが粘着材層の場合には、粘着性に富むような表面が平滑なプラスチックフィルムを、腹側部分Fの外面における連結個所に貼り付けることもできる。
(装着等)
本テープタイプ使い捨ておむつは、図1及び図2に示されるように、前ウイング80の下縁及び後ウイング90の下縁の幅方向WDに対する角度が浅く、その位置もウエスト側に寄っているため、図6(b)及び図9(b)の装着状態の要部からも分かるように、装着状態で脚開口LOが広い幅のままウエスト側に延びることとなる。したがって、着用者は良肢位となりやすく、良肢位で大腿部の上部前面への圧迫も少ないものとなる。さらに、後ウイング90の下縁のうち、基端側は前ウイング80と同様に幅方向WDに又はそれに近い方向に沿う第1部分91であるのに対して、先端側は脚開口LOから離れるように傾斜しているため、図7(a)及び図10(a)の装着状態からも分かるように、良肢位で大腿部の上部前面に接する可能性の高い部分100は、後ウイング90が重ならず、前ウイング80のみからなるため、柔軟性が高いものとなる。よって、良肢位又はそこから脚を前方に少し動かした場合でも、大腿部の上部前面が接する部分は柔軟で、着用者の肌に対する負荷が低いものとなる。また、図6(b)及び図9(b)の装着状態、及びこれよりも緩い図7(a)及び図10(a)の装着状態からも分かるように、第1部分91の幅方向WDの寸法の範囲内であれば胴周り方向の寸法調整をしたとしても、第2部分92が脚開口LOの縁を形成することにはならない。このため、図7(b)及び図10(b)に示すように、第1部分91から第2部分92に変化する角部が脚開口LOの縁を形成したり、前ウイング80と第2部分92とにより脚開口LOの縁に凹部が形成され、大腿部が大きく露出したりすることもない。
さらに、図8及び図9(a)に示す例のように、前ウイング80の下縁及び後ウイング90の下縁の第2部分92が波状縁となっていると、力が加わったときに山部20が折れ曲がりやすい。よって、良肢位又はそこから脚を前方に少し動かした場合でも、大腿部の上部前面が接する部分はより一層柔軟で、着用者の肌に対する負荷がより一層低いものとなるため好ましい。
<明細書中の用語の説明>
明細書中の以下の用語は、明細書中に特に記載が無い限り、以下の意味を有するものである。
・「前後方向」とは図中に符号LDで示す方向(縦方向)を意味し、「幅方向」とは図中にWDで示す方向(左右方向)を意味し、前後方向と幅方向とは直交するものである。
・「曲線」とは、直線を含まない意味である。
・「展開状態」とは、収縮や弛み無く平坦に展開した状態を意味する。
・「伸長率」は、自然長を100%としたときの値を意味する。例えば、伸長率が200%とは、伸長倍率が2倍であることと同義である。例えば、伸長率が200%とは、伸長倍率が2倍であることと同義である。
・「ゲル強度」は次のようにして測定されるものである。人工尿(尿素:2wt%、塩化ナトリウム:0.8wt%、塩化カルシウム二水和物:0.03wt%、硫酸マグネシウム七水和物:0.08wt%、及びイオン交換水:97.09wt%)49.0gに、高吸収性ポリマーを1.0g加え、スターラーで攪拌させる。生成したゲルを40℃×60%RHの恒温恒湿槽内に3時間放置したあと常温にもどし、カードメーター(I.techno Engineering社製:Curdmeter-MAX ME-500)でゲル強度を測定する。
・「目付け」は次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度23±1℃、相対湿度50±2%)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を温度100℃の環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から、試料採取用の型板(100mm×100mm)を使用し、100mm×100mmの寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、100倍して1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。
・「厚み」は、自動厚み測定器(KES-G5 ハンディー圧縮試験機)を用い、荷重:0.098N/cm2、及び加圧面積:2cm2の条件下で自動測定する。
・「吸水量」は、JIS K7223-1996「高吸水性樹脂の吸水量試験方法」によって測定する。
・「吸水速度」は、2gの高吸収性ポリマー及び50gの生理食塩水を使用して、JIS K7224‐1996「高吸水性樹脂の吸水速度試験法」を行ったときの「終点までの時間」とする。
・試験や測定における環境条件についての記載が無い場合、その試験や測定は、標準状態(試験場所は、温度23±1℃、相対湿度50±2%)の試験室又は装置内で行うものとする。
・各部の寸法は、特に記載が無い限り、自然長状態ではなく展開状態における寸法を意味する。
本発明は、上記例のテープタイプ使い捨ておむつ等の連結式使い捨て着用物品に適用できるものである。
B…背側部分、EF…エンドフラップ、F…腹側部分、L…全長、LD…前後方向、LO…脚開口、M…中間部分、SF…サイドフラップ、WD…幅方向、11…液不透過性シート、12…外装不織布、13…連結テープ、13A…連結部、20…山部、30…トップシート、40…中間シート、50…吸収要素、56…吸収体、58…包装シート、60…起き上がりギャザー、62…ギャザーシート、64…サイド弾性部材、70…凹状縁、80…前ウイング、90…後ウイング、91…第1部分、92…第2部分。

Claims (3)

  1. 前後方向中央より前側に延びる腹側部分と、
    前後方向中央より後側に延びる背側部分と、
    前記腹側部分の前後方向の中間から前記背側部分の前後方向の中間まで延びた、股間部を含む中間部分と、
    前記中間部分よりも前側で、左右両側に突出する前ウイングと、
    前記中間部分よりも後側で、左右両側に突出する後ウイングと、
    左右両側の前ウイングの間から左右両側の後ウイングの間まで延びた本体部と、
    左右両側の前ウイングの上縁及び前記本体部の前縁からなり、幅方向の全体にわたり幅方向に沿って直線状に延びる物品前端と、
    左右両側の後ウイングの上縁及び前記本体部の後縁からなり、幅方向に沿って直線状に延びる物品後端と、
    前記後ウイングに、前記腹側部分と着脱可能に連結される連結部を備えた、
    連結式使い捨て着用物品において、
    前記物品前端から前記前ウイングの下縁までの前後方向の寸法、及び前記物品後端から前記後ウイングの下縁までの前後方向の寸法は、等しく物品全長の25~35%であり、
    前記中間部分の両方の側縁は、前後方向に対する鋭角側交差角が±2度未満の方向を中心として、当該中心と直交する方向に±5mmの幅の範囲を通る部分であり、
    前記前ウイングの下縁は、幅方向に沿うか又は側方に向かうにつれて斜め前側に位置するように延びているとともに、幅方向に対する鋭角側交差角が0~10度となっており、
    前記後ウイングの下縁は、前記本体部側に位置する第1部分と、前記第1部分の側方の第2部分とからなり
    前記第1部分は、幅方向に沿うか又は側方に向かうにつれて斜め前側に位置するように延びるとともに、幅方向に対する鋭角側交差角が0~10度となっており、
    前記第2部分は、側方に向かうにつれて斜め前側に位置するように延びるとともに、幅方向に対する鋭角側交差角が25~50度となっており
    前記前ウイングの幅方向の寸法は、物品全長の5~20%であり、
    前記後ウイングの幅方向の寸法は、前記前ウイングの幅方向の寸法と同じであり、
    前記第1部分の幅方向の寸法は、物品全長の5~10%であり、前記第2部分の幅方向の寸法は、物品全長の5~10%であり、
    前記前ウイングの上縁と前記後ウイングの上縁とが重なり、前記第2部分の全体が前記前ウイングと重なる装着状態で、脚開口の上縁は、前記第1部分及び前記前ウイングが重なる部分と、前記前ウイングのみからなる部分とからなり、
    前記装着状態の条件を満たす範囲で、前記脚開口の上縁の最大幅は前記第1部分の幅方向の寸法と前記前ウイングの幅方向の寸法との和に等しく、かつ前記前ウイングのみからなる部分の最大幅は前記前ウイングの幅方向の寸法に等しい、
    ことを特徴とする連結式使い捨て着用物品。
  2. 前後方向中央より前側に延びる腹側部分と、
    前後方向中央より後側に延びる背側部分と、
    前記腹側部分の前後方向の中間から前記背側部分の前後方向の中間まで延びた、股間部を含む中間部分と、
    前記中間部分よりも前側で、左右両側に突出する前ウイングと、
    前記中間部分よりも後側で、左右両側に突出する後ウイングと、
    左右両側の前ウイングの間から左右両側の後ウイングの間まで延びた本体部と、
    左右両側の前ウイングの上縁及び前記本体部の前縁からなり、幅方向の全体にわたり幅方向に沿って直線状に延びる物品前端と、
    左右両側の後ウイングの上縁及び前記本体部の後縁からなり、幅方向に沿って直線状に延びる物品後端と、
    前記後ウイングに、前記腹側部分と着脱可能に連結される連結部を備えた、
    連結式使い捨て着用物品において、
    前記物品前端から前記前ウイングの下縁までの前後方向の寸法、及び前記物品後端から前記後ウイングの下縁までの前後方向の寸法は、等しく物品全長の25~35%であり、
    前記中間部分の両方の側縁は、前後方向に対する鋭角側交差角が±2度未満の方向を中心として、当該中心と直交する方向に±5mmの幅の範囲を通る部分であり、
    前記前ウイングの下縁は、外側に曲線状に膨らむ山部を複数有する波状縁であり、この前ウイングの波状縁は、幅方向に沿うか又は側方に向かうにつれて斜め前側に位置するように延びているとともに、隣接する山部に接する接線の幅方向に対する鋭角側交差角が0~10度となっており、
    前記後ウイングの下縁は、前記本体部側に位置する第1部分と、前記第1部分の側方の第2部分とからなり
    前記第1部分は、幅方向に沿うか又は側方に向かうにつれて斜め前側に位置するように延びるとともに、幅方向に対する鋭角側交差角が0~10度となっており、
    前記第2部分は、外側に曲線状に膨らむ山部を複数有する波状縁であり、この第2部分の波状縁は、幅方向に沿うか又は側方に向かうにつれて斜め前側に位置するように延びているとともに、隣接する山部に接する接線の幅方向に対する鋭角側交差角が25~50度となっており
    前記前ウイングの幅方向の寸法は、物品全長の5~20%であり、
    前記後ウイングの幅方向の寸法は、前記前ウイングの幅方向の寸法と同じであり、
    前記第1部分の幅方向の寸法は、物品全長の5~10%であり、前記第2部分の幅方向の寸法は、物品全長の5~10%であり、
    前記前ウイングの上縁と前記後ウイングの上縁とが重なり、前記第2部分の全体が前記前ウイングと重なる装着状態で、脚開口の上縁は、前記第1部分及び前記前ウイングが重なる部分と、前記前ウイングのみからなる部分とからなり、
    前記装着状態の条件を満たす範囲で、前記脚開口の上縁の最大幅は前記第1部分の幅方向の寸法と前記前ウイングの幅方向の寸法との和に等しく、かつ前記前ウイングのみからなる部分の最大幅は前記前ウイングの幅方向の寸法に等しい、
    ことを特徴とする連結式使い捨て着用物品。
  3. 前記前ウイングの波状縁及び前記第2部分の波状縁は、それぞれ全振幅の最大値が1~10mmであり、波長が10~20mmである、
    請求項2記載の連結式使い捨て着用物品。
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