JP7158973B2 - 連結式使い捨て着用物品 - Google Patents
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Description
<第1の態様>
前後方向中央を含む股間部と、前後方向中央より前側に延びる腹側部分と、前後方向中央より後側に延びる背側部分とを有し、
前記股間部を含む範囲に内蔵された吸収体を有し、
前記背側部分は、前記吸収体の側方に延び出たサイドフラップ部を有し、
前記背側部分のサイドフラップ部は、前記股間部よりも幅方向外側に延び出たウイング部分を有し、
前記背側部分のウイング部分に取り付けられた、前記腹側部分と着脱可能に連結される連結テープを有し、
前記連結テープは、前記ウイング部分に固定された基端部と、前記基端部から延び出た本体部と、前記本体部に設けられた、前記腹側部分に対する連結部とを有している、
連結式使い捨て着用物品において、
前記連結テープとして、前記ウイング部分におけるウエスト側の側部に設けられた第1連結テープと、前記ウイング部分における脚周り側の側部に設けられた第2連結テープとを有し、
前記サイドフラップ部は、前記ウイング部分の側縁における、前記第1連結テープと前記第2連結テープの間から、幅方向の内方に向かって続く帯状の切取り部を有しており、
前記切取り部は、幅方向の内方の端部に位置する摘み部と、この摘み部からウイング部分の側縁まで続く主部とを有しており、
前記摘み部の周縁は前記主部に続く部分を除いて、その周囲から切り離されており、
前記主部の前後方向両側の縁はミシン目により形成されている、
ことを特徴とする連結式使い捨て着用物品。
本連結式使い捨て着用物品では、摘み部を指で摘まんで側方に引っ張り、主部のミシン目を幅方向の内方から順に切り離すことにより、切取り部をウイング部分から切除し、ウイング部分の少なくとも一部を上下二段に分割することができる。そして、ウエスト側の第1連結テープを有する上段部分を斜め下向きに引っ張りつつ連結することによりウエスト周りをしっかりと締め付けるとともに、脚周り側の第2連結テープを有する下段部分を斜め上向きに引っ張りつつ連結することにより脚周りをしっかりと締め付けることができる。特に、従来は分割されないウイング部分が二段に分割されて、それぞれウエスト周り及び脚周りに合わせて独立的にフィットさせることができるため、従来のものよりも、しっかりフィットした装着状態が得られるものである。
前記連結テープの幅方向の寸法は、前記背側部分における前記連結テープを除く部分の幅方向の寸法の1/7~1/2倍である、
第1の態様の連結式使い捨て着用物品。
本連結式使い捨て着用物品では、サイドフラップ部を上下二段に分割するため、連結テープの幅方向の寸法を短く抑えることができる。よって、本連結式使い捨て着用物品では、上下二段の連結テープによりしっかりフィットした装着状態が得られるものでありながら、連結テープの硬さが装着感に与える影響を小さくすることができる。
前記ミシン目は、幅方向中間よりも側方に位置する第1部分のタイ部の幅が、第1部分よりも幅方向内方に位置する第2部分のタイ部の幅よりも広い、
第1又は2の態様の連結式使い捨て着用物品。
本態様のように、ミシン目の引き裂き始めからある程度までの第2部分では引き裂きやすく、その後の第1部分ではミシン目を引き裂きにくくすると、切取り部の切除を開始しやすくなるため、ウイング部分を上下二段に分割しやすいものとなる。また、切取り部は切除せずに使用することもでき、その場合に、意図せずにミシン目が切り離される事態が発生しにくいものとなる。
前記摘み部の前後方向の寸法は、前記主部の前後方向の寸法よりも長い、
第1~3のいずれか1つの態様の連結式使い捨て着用物品。
これにより、摘み部を視認しやすくなる。また、切取り部を細く形成した場合であっても、摘み部が摘まみやすくなる。
前記主部の前後方向の寸法は、幅方向の内方から外方に向かうにつれて大きくなっている、
第1~4のいずれか1つの態様の連結式使い捨て着用物品。
主部の形状をこのようにすると、ウイング部分を上下二段に分割したときに、ウエスト側の第1連結テープを有する上段部分の下縁が側方に向かって斜め上向きとなるか、脚周り側の第2連結テープを有する下段部分の上縁は側方に向かって斜め上向きとなるか、又はその両方となる。よって、上段部分を斜め下向きに引っ張りつつ連結するとともに、下段部分を斜め上向きに引っ張りつつ連結したときに、上段部分及び下段部分が重なりにくくなり、重なるとしてもその面積は小さいものとなる。
前記吸収体の表側を覆う液透過性のトップシートと、
前記吸収体の裏側を覆い、かつ前記吸収体の側方に延び出た液不透過性シートと、
前記液不透過性シートの裏側を覆う外装不織布と、
前記サイドフラップを含む領域に固定された付根部分、この付根部分から延び出た本体部分、この本体部分の前後方向両端部が倒伏状態に固定された倒伏部分、及び前記本体部分のうち前後の倒伏部分間に位置する非固定の起き上がり部分を有するギャザーシートと、前記起き上がり部分の少なくとも先端部に固定されたギャザー弾性部材とを有する起き上がりギャザーとを備えており、
前記サイドフラップ部は、前記ギャザーシート、前記トップシート、前記液不透過性シート、及び前記外装不織布における、前記吸収体よりも側方に位置する部分により形成されており、
前記サイドフラップ部における前記主部を有する領域は、前記ギャザーシート及び前記外装不織布の二層構造となっている、
第1~5のいずれか1つの態様の連結式使い捨て着用物品。
連結式使い捨て着用物品では、トップシート及び液不透過性シートの使用量を抑えるために、サイドフラップ部の側縁までは延びておらず、サイドフラップ部は幅方向の中間より外側ではギャザーシート及び外装不織布の二層構造となっていることが多い。よって、このような薄く弱いサイドフラップ部の構造を利用し、ミシン目により切離しを行う主部を二層構造部分に設けると、主部の切取りが容易となるため好ましい。特に、薄く弱いサイドフラップ部の構造において、ミシン目を側縁側から切り離して上下二段に分割する従来方式を採用すると、ミシン目の引き裂き過ぎが発生するおそれが高くなるが、本連結式使い捨て着用物品のミシン目の切り離し方向は反対であるため、引き裂き過ぎのおそれはない。
(吸収体)
吸収体56は、排泄液を吸収し、保持する部分であり、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100~300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30~120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1~16dtex、好ましくは1~10dtex、さらに好ましくは1~5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、2.54cm当たり5~75個、好ましくは10~50個、さらに好ましくは15~50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いることができる。
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子としては、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用できる。高吸収性ポリマー粒子の粒径は特に限定されないが、例えば500μmの標準ふるい(JIS Z8801-1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)、及びこのふるい分けでふるい下に落下する粒子について180μmの標準ふるい(JIS Z8801-1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)を行ったときに、500μmの標準ふるい上に残る粒子の割合が30重量%以下で、180μmの標準ふるい上に残る粒子の割合が60重量%以上のものが望ましい。
高吸収性ポリマー粒子の抜け出しを防止するため、あるいは吸収体56の形状維持性を高めるために、吸収体56は包装シート58で包んでなる吸収要素50として内蔵させることができる。包装シート58としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMMS(スパンボンド/メルトブローン/メルトブローン/スパンボンド)不織布が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレンなどを使用できる。繊維目付けは、5~40g/m2、特に10~30g/m2のものが望ましい。
トップシート30は液透過性を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを用いることができる。
トップシート30を透過した液の逆戻りを防止するために、トップシート30の裏側に中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。中間シート40は省略することもできる。
液不透過性シート11は、特に限定されるものではないが、透湿性を有するものが好ましい。液不透過性シート11としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを好適に用いることができる。また、液不透過性シート11としては、不織布を基材として防水性を高めたものも用いることができる。
外装不織布12は液不透過性シート11の裏側全体を覆い、製品外面を布のような外観とするものである。不織布は一枚で使用する他、複数枚重ねて使用することもできる。後者の場合、不織布相互をホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。不織布を用いる場合、その構成繊維の繊度が1.0~3.5dtex、目付けが10~50g/m2、かつ厚みが1mm以下の不織布であると好ましい。
トップシート30上を伝わって横方向に移動する排泄物を阻止し、いわゆる横漏れを防止するために、表面の幅方向WDの両側には、装着者の肌側に立ち上がる起き上がりギャザー60が設けられていると好ましい。もちろん、起き上がりギャザー60は省略することもできる。
図示例の連結式使い捨て着用物品は、吸収体56の前側及び後側にそれぞれ延出する、吸収体56を有しない一対のエンドフラップ部EFと、吸収体56の両方の側縁よりも側方にそれぞれ延出する、吸収体56を有しない一対のサイドフラップ部SFとを有している。サイドフラップ部SFは、図示例のように、吸収体56を有する部分から連続する素材(外装不織布12等)からなるものであっても、他の素材を取り付けて形成してもよい。
各サイドフラップ部SFには、糸ゴム等の細長状弾性部材からなるサイド弾性部材64が前後方向LDに沿って伸長された状態で固定されており、これにより各サイドフラップ部SFの脚周り部分が平面ギャザーとして構成されている。脚周り弾性部材64は、図示例のように、ギャザーシート62の接合部分のうち接合始端近傍の幅方向外側において、ギャザーシート62と液不透過性シート11との間に設けるほか、サイドフラップ部SFにおける液不透過性シート11と外装不織布12との間に設けることもできる。脚周り弾性部材64は、図示例のように各側で複数本設ける他、各側に1本のみ設けることもできる。
本連結式使い捨て着用物品では、背側部分Bは股間部Mよりも幅方向WD外側に延び出たウイング部分WPを有している。同様に、腹側部分Fも股間部Mよりも幅方向WD外側に延び出たウイング部分WPを有している。これらウイング部分WPは、それ以外の部分と別の部材により形成することもできる。しかし、図示例のようにサイドフラップ部SFを有する構造において、サイドフラップ部SFの側部における前後方向LD中間を切断することにより、股間部Mの側縁からウイング部分の下縁71までの凹状縁70が形成され、その結果としてウイング部分WPが形成されていると、製造が容易であるため好ましい。
図1、図2及び図6に示すように、背側部分Bにおけるウイング部分WPには、腹側部分Fの外面に対して着脱可能に連結される連結テープ80A,80Bがそれぞれ設けられている。おむつ10の装着に際しては、連結テープ80A,80Bを腰の両側から腹側部分Fの外面に回して、連結テープ80A,80Bの連結部83を腹側部分F外面の適所に連結する。
腹側部分Fにおける連結テープ80A,80Bの連結箇所には、ターゲット部20が設けられている。ターゲット部20は、図示例のように、連結を容易にするためのシート材を腹側部分Fの外面に貼り付けることにより設けることができる。
特徴的には、図7に拡大して示すように、ウイング部分WPにおけるウエスト側(後側)の側部に設けられた第1連結テープ80Aと、ウイング部分WPにおける脚周り側(前側)の側部に設けられた第2連結テープ80Bとを備えている。そして、サイドフラップ部SFは、ウイング部分WPの側縁における、第1連結テープ80Aと第2連結テープ80Bの間から、幅方向WD内方に向かって続く帯状の切取り部100を有しており、この切取り部100は、幅方向WDの内方の端部に位置する摘み部102と、この摘み部102からウイング部分WPの側縁まで続く主部101とを有している。また、摘み部102の周縁は主部101に続く部分を除いて周囲から切り離されており、主部101の前後方向LD両側の縁はミシン目90により形成されている。
上記説明における不織布としては、部位や目的に応じて公知の不織布を適宜使用することができる。不織布の構成繊維としては、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維(単成分繊維の他、芯鞘等の複合繊維も含む)の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維等、特に限定なく選択することができ、これらを混合して用いることもできる。不織布の柔軟性を高めるために、構成繊維を捲縮繊維とするのは好ましい。また、不織布の構成繊維は、親水性繊維(親水化剤により親水性となった疎水性繊維を含む)であっても、疎水性繊維若しくは撥水性繊維(撥水剤により撥水性となったものを含む)であってもよい。また、不織布は一般に繊維の長さや、シート形成方法、繊維結合方法、積層構造により、短繊維不織布、長繊維不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンレース不織布、サーマルボンド(エアスルー)不織布、ニードルパンチ不織布、ポイントボンド不織布、積層不織布(スパンボンド層間にメルトブローン層を挟んだSMS不織布、SMMS不織布等)等に分類されるが、これらのどの不織布も用いることができる。
明細書中の以下の用語は、明細書中に特に記載が無い限り、以下の意味を有するものである。
・「前後方向」とは図中に符号LDで示す方向(縦方向)を意味し、「幅方向」とは図中にWDで示す方向(左右方向)を意味し、前後方向と幅方向とは直交するものである。
Claims (5)
- 前後方向中央を含む股間部と、前後方向中央より前側に延びる腹側部分と、前後方向中央より後側に延びる背側部分とを有し、
前記股間部を含む範囲に内蔵された吸収体を有し、
前記背側部分は、前記吸収体の側方に延び出たサイドフラップ部を有し、
前記背側部分のサイドフラップ部は、前記股間部よりも幅方向外側に延び出たウイング部分を有し、
前記背側部分のウイング部分に取り付けられた、前記腹側部分と着脱可能に連結される連結テープを有し、
前記連結テープは、前記ウイング部分に固定された基端部と、前記基端部から延び出た本体部と、前記本体部に設けられた、前記腹側部分に対する連結部とを有している、
連結式使い捨て着用物品において、
前記連結テープとして、前記ウイング部分におけるウエスト側の側部に設けられた第1連結テープと、前記ウイング部分における脚周り側の側部に設けられた第2連結テープとを有し、
前記サイドフラップ部は、前記ウイング部分の側縁における、前記第1連結テープと前記第2連結テープの間から、幅方向の内方に向かって続く帯状の切取り部を有しており、
前記切取り部は、幅方向の内方の端部に位置する摘み部と、この摘み部からウイング部分の側縁まで続く主部とを有しており、
前記摘み部の周縁は前記主部に続く部分を除いて、その周囲から切り離されており、
前記主部の前後方向両側の縁はミシン目により形成されており、
前記主部は、前記第1連結テープの基端部及び前記第2連結テープの基端部よりも幅方向の内方に離れた位置まで延びており、
前記ミシン目は、前記ウイング部分の側縁から前記第1連結テープの基端部及び前記第2連結テープの基端部よりも幅方向の内方まで続く第1部分と、この第1部分よりも幅方向内方に位置する第2部分とを有し、
前記第1部分のタイ部の幅が前記第2部分のタイ部の幅よりも広い、
ことを特徴とする連結式使い捨て着用物品。 - 前記連結テープの幅方向の寸法は、前記背側部分における前記連結テープを除く部分の幅方向の寸法の1/7~1/2倍である、
請求項1記載の連結式使い捨て着用物品。 - 前記摘み部の前後方向の寸法の最大値は、前記主部の前後方向の寸法の最大値よりも長い、
請求項1又は2に記載の連結式使い捨て着用物品。 - 前記主部の前後方向の寸法は、幅方向の内方から外方に向かうにつれて大きくなっている、
請求項1~3のいずれか1項に記載の連結式使い捨て着用物品。 - 前記吸収体の表側を覆う液透過性のトップシートと、
前記吸収体の裏側を覆い、かつ前記吸収体の側方に延び出た液不透過性シートと、
前記液不透過性シートの裏側を覆う外装不織布と、
前記サイドフラップ部を含む領域に固定された付根部分、この付根部分から延び出た本体部分、この本体部分の前後方向両端部が倒伏状態に固定された倒伏部分、及び前記本体部分のうち前後の倒伏部分間に位置する非固定の起き上がり部分を有するギャザーシートと、前記起き上がり部分の少なくとも先端部に固定されたギャザー弾性部材とを有する起き上がりギャザーとを備えており、
前記サイドフラップ部は、前記ギャザーシート、前記トップシート、前記液不透過性シート、及び前記外装不織布における、前記吸収体よりも側方に位置する部分により形成されており、
前記サイドフラップ部における前記主部を有する領域は、前記ギャザーシート及び前記外装不織布の二層構造となっている、
請求項1~4のいずれか1項に記載の連結式使い捨て着用物品。
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