JP7212588B2 - 水処理装置 - Google Patents

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本発明は、酸化マグネシウム粉末を用いて、除去対象物質を含有する被処理水を処理する水処理装置に関する。
各種産業で排出されるホウ素、フッ素、セレン、シリカ、重金属、懸濁物質等の物質を高い濃度で含む排水は、それらの物質を排水基準以下まで処理して放流する必要がある。例えば、石炭を燃焼して発電等を行う発電設備では、排ガスを浄化するための脱硫設備が設置され、例えば、アルカリ剤を溶解させた水により、排ガス中の硫黄分や集塵機で除去されなかった煤塵等を除去している。硫黄分や煤塵等を吸収した水は適宜、脱硫設備から脱硫排水として排出され、排水基準以下にまで処理されて海洋等に放流される。
この脱硫排水には、通常、石炭等に含まれるホウ素、フッ素、セレン、重金属(鉄、鉛、銅、クロム、カドミウム、水銀、亜鉛、ヒ素、マンガン、ニッケル等)等が含有される。中でもホウ素は、ホウ酸(HBO)等として高い濃度で含有されることがあり、200~500mg-B/L程度存在することもある。
これらの物質を対象とした水処理では、水酸化マグネシウムを1400℃以下の温度で焼成して得た酸化マグネシウムを、除去対象物質を含む被処理水に添加する処理方法が知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。酸化マグネシウムはホウ酸、フッ素イオン、重金属等を同時に除去することができ、且つ固液分離性が良いという利点がある。
また、特許文献3には、フッ素イオン10~50mg/L、ホウ素100mg/L未満といった低濃度の除去対象物質を含む被処理水にポリ塩化アルミニウム塩等の可溶性金属化合物を添加し、その後に酸化マグネシウム等の難溶性金属化合物を添加し、ホウ酸等を不溶化させ固液分離し、分離した固形分を被処理水に返送する方法が提案されている。
特開2001-30872号公報 特許第4336148号公報 特許第5943176号公報
ところで、高濃度の除去対象物質を含む被処理水に対し、酸化マグネシウムを用いて処理する場合、酸化マグネシウムに除去対象物質を効果的に吸着させることができる点で、酸化マグネシウムを粉末の状態で直接被処理水に添加することが好ましい。例えば、ホウ素濃度で200mg/L以上の高濃度のホウ酸イオンを含む被処理水から、ホウ酸イオンをホウ素濃度で200mg/L未満に低減するためには、酸化マグネシウム粉末を1g/L以上で添加する必要がある。そして、一定期間、その添加量で酸化マグネシウム粉末を添加し続けるには、酸化マグネシウム粉末を貯留する大きな貯槽を備える給粉装置が必要となる。
また、酸化マグネシウム粉末は、静電気、圧密性等の性質から、配管内部で閉塞固着し易く、粉末のまま定量添加することが難しいが、安価な設備で安定的に定量添加するには、反応槽の上に給粉装置を設置して、給粉装置から酸化マグネシウム粉末を重力で落として、反応槽に添加するのが望ましい。
一方、酸化マグネシウム粉末にホウ酸イオン等の除去対象物質を十分に吸着させるためには、反応槽の固形分滞留時間を十分に確保する必要があり、そのためには、大きな容量の反応槽が必要となるが、その大きな反応槽の上に、酸化マグネシウム粉末を貯留する大きな貯槽を備える給粉装置を設置すると、水処理装置の装置高が非常に高くなるという問題がある。なお、大きな反応槽の上に給粉装置を設置する場合には、給粉装置を大きな反応槽の上に設置するための支持脚を頑強に補強する等の安全対策が必要であり、設備費が高くなるという課題もある。
そこで、本発明の目的は、大きな容量の反応槽の上に、酸化マグネシウム粉末を供給する給粉装置を設置する必要がなく、装置高さの低いコンパクトな水処理装置を提供することにある。
本発明の水処理装置は、酸化マグネシウム粉末を供給する給粉手段と、除去対象物質を含む被処理水を移送する給水手段と、撹拌機を備え、前記撹拌機により、前記給粉手段により供給された前記酸化マグネシウム粉末と、前記給水手段により移送された前記被処理水とを混和する混和槽と、前記混和槽で得られた混和液を移送する第1移送手段と、撹拌機を備え、前記撹拌機により、前記第1移送手段により移送された前記混和液を撹拌し、前記除去対象物質を前記酸化マグネシウム粉末に吸着させる反応槽と、前記反応槽で得られた除去対象物質吸着マグネシウム粉末を含む溶液を移送する第2移送手段と、前記第2移送手段により移送された前記溶液を汚泥と処理水とに分離する固液分離手段と、前記固液分離手段で分離した前記汚泥の少なくとも一部を前記混和槽に返送する汚泥返送手段と、前記固液分離手段で分離した前記汚泥の少なくとも一部を系外へ排出する汚泥排出手段と、を有し、前記混和槽の容量は前記反応槽の容量より小さく、前記混和槽の液面位は前記反応槽の液面位より低く、前記給粉手段は、前記混和槽の上に位置し、前記酸化マグネシウム粉末を重力により前記混和槽に供給する。
また、前記水処理装置において、前記給水手段による前記被処理水の移送、前記第1移送手段による前記混和液の移送及び前記第2移送手段による前記溶液の移送が停止された状態である通水停止時に、前記第1移送手段及び第2移送手段に洗浄水を通水して、洗浄する第1洗浄手段、及び前記汚泥返送手段及び前記汚泥排出手段に洗浄水を通水して、洗浄する第2洗浄手段のうちの少なくともいずれか一方を備えることが好ましい。
また、前記水処理装置において、前記第1移送手段及び前記第2移送手段を洗浄する前記洗浄水は、前記固液分離手段で分離した前記処理水であることが好ましい。
また、前記水処理装置において、前記汚泥返送手段及び前記汚泥排出手段を洗浄する前記洗浄水は、前記固液分離手段で分離した前記処理水であることが好ましい。
また、前記水処理装置において、前記第1洗浄手段は、前記第1移送手段に前記洗浄水を通水して、洗浄した後、前記第2移送手段に前記洗浄水を通水して、洗浄することが好ましい。
また、前記水処理装置において、前記第2洗浄手段は、前記通水停止時に、且つ前記第1洗浄手段による洗浄前に、前記汚泥返送手段及び前記汚泥排出手段に前記洗浄水を通水して、洗浄することが好ましい。
また、前記水処理装置において、前記固液分離手段は、沈殿槽内で、前記汚泥を含むスラッジブランケット層と前記スラッジブランケット層の上に前記処理水を含む処理水層を形成するスラッジブランケット型の沈殿装置であって、前記沈殿槽内に、前記スラッジブランケット層に含まれる前記汚泥が越流して貯留される濃縮室が設けられ、前記汚泥返送手段は、前記濃縮室に貯留された汚泥の少なくとも一部を前記反応槽に返送し、前記汚泥排出手段は、前記濃縮室に貯留された汚泥の少なくとも一部を系外へ排出することが好ましい。
また、前記水処理装置において、前記第1洗浄手段は、前記通水停止時に、前記濃縮室を介して前記処理水層の前記処理水を前記洗浄水として引き出し、前記第1移送手段および前記第2移送手段に通水して、洗浄することが好ましい。
また、前記水処理装置において、前記第2洗浄手段は、前記通水停止時に、前記濃縮室を介して前記処理水層の前記処理水を前記洗浄水として引き出し、前記汚泥返送手段及び前記汚泥排出手段に通水して、洗浄することが好ましい。
また、前記水処理装置において、前記除去対象物質は、ホウ酸又はホウ酸イオンを含み、前記給粉手段は、前記被処理水に対して、1g/L以上の前記酸化マグネシウム粉末を供給することが好ましい。
本発明によれば、大きな容量の反応槽の上に、酸化マグネシウム粉末を供給する給粉装置を設置する必要がなく、装置高さの低いコンパクトな水処理装置を提供することができる。
本実施形態に係る水処理装置の構成の一例を示す模式図である。 図1に示す水処理装置の各工程における機器の起動・停止、バルブの開・閉の状況を示す表である。 本実施形態に係る水処理装置の構成の他の一例を示す模式図である。 本実施形態に係る水処理装置の構成の他の一例を示す模式図である。 本実施形態に係る水処理装置の構成の他の一例を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本実施形態の水処理装置において処理される被処理水は、酸化マグネシウム粉末に吸着される除去対象物質を含む水であればよい。除去対象物質としては、例えば、ホウ酸又はホウ酸イオン、フッ化物イオン、溶存シリカ等が挙げられる。本実施形態の水処理装置は、特に、ホウ酸またはホウ酸イオン濃度が高く、ホウ素濃度換算で200mg/L以上含有する水に有効である。
被処理水としては、例えば、石炭火力発電の脱硫排水やめっき排水、ガラス製造排水などが挙げられる。なお、本実施形態で用いられる酸化マグネシウム粉末は、水中の懸濁物質も凝集させることができるため、被処理水には、除去対象物質以外の懸濁物質を含んでもよい。
図1は、本実施形態に係る水処理装置の構成の一例を示す模式図である。図1に示す水処理装置1は、被処理水槽10、被処理水配管12、被処理水ポンプP-1、給粉装置14、撹拌機18を備える混和槽16、第1越流槽20、第1移送配管22、第1移送ポンプP-2、撹拌機26を備える反応槽24、第2越流槽28、第2移送ポンプP-3、第2移送配管30、沈殿装置32、汚泥配管34a,34b,34c、バルブV-1、バルブV-2、汚泥ポンプP-4、洗浄配管36a,36b,36c、洗浄ポンプP-5、バルブV-3、バルブV-4、有機高分子凝集剤供給装置D-2を備える。
<給水手段>
図1に示す水処理装置1では、被処理水配管12が、除去対象物質を含む被処理水を移送する給水手段として機能する。被処理水配管12には被処理水ポンプP-1が設置され、被処理水配管12の一端は、除去対象物質を含む被処理水が貯留される被処理水槽10に接続され、他端は混和槽16に接続される。
<給粉手段>
図1に示す水処理装置1では、給粉装置14が、酸化マグネシウム粉末を供給する給粉手段として機能する。給粉装置14は、貯槽38、粉体定量器D-1、粉体供給配管40を含む。給粉装置14は、混和槽16の上に設置される。粉体供給配管40の一端は粉体定量器D-1を介して貯槽38に接続され、他端は混和槽16に接続される。図1に示す給粉装置14は一例であって、これに限定されない。
貯槽38には、酸化マグネシウム粉末が貯留されている。酸化マグネシウム粉末は、粒径が1~5μmの範囲であり、細孔表面積が80m/g以上であることが望ましい。貯槽38の容量は、酸化マグネシウム粉末必要量の1日分以上、好ましくは7日分以上を貯留できる容量であることが好ましい。
粉体定量器D-1は、酸化マグネシウム粉末を定量し、安定的な供給ができるものであればよく、例えば、升に充填された酸化マグネシウム粉末をすり切って容積計量を行い、スクレーパーで、粉体供給配管40まで運ぶ型式等を用いるのが良い。
酸化マグネシウム粉末は、重力で粉体供給配管40を落下し、混和槽16に添加される。粉体供給配管40には、乾燥空気を供給する空気供給装置(例えばブロア等)が接続されることが望ましい。粉体供給配管40を酸化マグネシウム粉末が落下する際に、空気供給装置から粉体供給配管40に乾燥空気を供給することにより、例えば、粉体供給配管40における酸化マグネシウム粉末の落下を補助することや吸湿防止を図ることができる。
<混和槽16>
混和槽16は、撹拌機18を備えている。混和槽16では、撹拌機18により、除去対象物質を含む被処理水と酸化マグネシウム粉末とが混和され、混和液が得られる。なお、後述するように、沈殿装置32から返送された酸化マグネシウム粉末等を含む汚泥も混和されることが望ましい。
混和槽16の容量は、後述する反応槽24の容量より小さく、好ましくは、被処理水、酸化マグネシウム粉末等を安定的に受け入れ、撹拌機18により混和できる容量がよい。混和槽16の容量は、例えば、水滞留時間で3分~10分程度の容量で良い。
混和槽16の液面位は、後述する反応槽24の液面位より低い。このことは、混和槽16の槽高が、後述する反応槽24の槽高より低いことを意味している。混和槽16の液面位(槽高)は、例えば、反応槽24の液面位(槽高)の50%以下であることが好ましく、30%以下であることがより好ましい。
このように、混和槽16の容量を反応槽24の容量より小さくし、混和槽16の液面位(槽高)を反応槽24の液面位(槽高)より低くすることで、混和槽16の上に配置される給粉装置14の位置を低く抑え、装置高さの低いコンパクトな水処理装置1となる。
<第1移送手段>
図1に示す水処理装置1では、第1越流槽20及び第1移送配管22が、混和槽16で得られた混和液を移送する第1移送手段として機能する。第1越流槽20は、混和槽16に隣接して配置され、混和槽16内の混和液が越流するように構成されている。第1移送配管22には第1移送ポンプP-2が設置され、第1移送配管22の一端は第1越流槽20に接続され、他端は、反応槽24に接続されている。したがって、混和槽16の混和液は、第1越流槽20に越流し、第1移送配管22を通り反応槽24に移送される。
第1移送手段は、第1越流槽20及び第1移送配管22を必須の構成とするものではなく、例えば、第1越流槽20を備えていなくてもよい。この場合、第1移送配管22の一端が混和槽16に接続される。但し、混和槽16における水位変動を抑えて、安定した混和が可能である等の点から、第1越流槽20を含んで構成されることが好ましい。なお、第1越流槽20には、沈殿装置32から排出される処理水(洗浄水)が流入するように、後述する洗浄配管36bが接続されている。また、第1越流槽20を設けていない場合には、第1移送配管22に洗浄配管36bが接続される。第1越流槽20には、必要に応じてレベルスイッチLS-1が設置される。
<反応槽24>
反応槽24は撹拌機26を備えている。反応槽24内では、撹拌機26により、前述の混和液が撹拌されて、混和液中の除去対象物質(例えば、ホウ酸またはホウ酸イオン等)が、酸化マグネシウム粉末へ吸着される。そして、反応槽24内では、除去対象物質が酸化マグネシウム粉末に吸着した除去対象物質吸着酸化マグネシウム粉末を含む溶液(以下、第1処理液と称する場合がる)が得られる。なお、反応槽24には、沈殿装置32から排出された汚泥が供給されてもよい。
反応槽24の容量は、例えば、水滞留時間で0.5~5時間程度の容量であることが好ましく、1時間~3時間程度の容量であることがより好ましい。反応槽24の容量が小さいと、ホウ酸またはホウ酸イオン等の除去対象物質が酸化マグネシウム粉末に十分に吸着せず、最終的に得られる処理水に多くの除去対象物質が残留したり、酸化マグネシウム粉末を被処理水に多量に添加することが必要になったりする場合がある。一方、除去対象物質と酸化マグネシウム粉末との吸着反応は、5時間を超えると、それ以上あまり促進されなくなることから、水滞留時間で5時間以下の容量とすることが好ましい。
<第2移送手段>
図1に示す水処理装置1では、第2越流槽28、第2移送配管30が、反応槽24で得られた第1処理液を移送する第2移送手段として機能する。第2越流槽28は、反応槽24に隣接して配置され、反応槽24内の第1処理液が越流するように構成されている。第2移送配管30には第2移送ポンプP-3が設置され、第2移送配管30の一端は第2越流槽28に接続され、他端は沈殿装置32に接続されている。したがって、反応槽24の第1処理液は、第2越流槽28に越流し、第2移送配管30を通り沈殿装置32に移送される。
<有機高分子凝集剤供給装置D-2>
有機高分子凝集剤供給装置D-2は、例えば、有機高分子凝集剤が収容されるタンク、吐出ポンプ、配管等から構成される。有機高分子凝集剤供給装置D-2により、有機高分子凝集剤が第2移送配管30を通る第1処理液に添加される。有機高分子凝集剤としては、アニオン性でも、カチオン性でも良く、例えば、アクリルアミドとアクリル酸の共重合物、アクリルアミド・ジアルキルアミノエチルアクリレート共重合物等が挙げられる。有機高分子凝集剤は、1種単独でも、2種以上を組み合わせてもよい。有機高分子凝集剤はあらかじめ清澄な水等で0.1g/L~3g/L程度に溶解された液体として用いられることが望ましい。
<沈殿装置32>
沈殿装置32は、第1処理液(除去対象物質吸着酸化マグネシウム粉末を含む溶液)を汚泥と処理水とに固液分離する固液分離手段として機能する。固液分離により得られる処理水(以下、第2処理水と称する場合がある)には、除去対象物質吸着酸化マグネシウム粉末や未反応の酸化マグネシウム粉末が除去された清澄な水であり、汚泥には、除去対象物質吸着酸化マグネシウム粉末や未反応の酸化マグネシウム粉末が含まれる。
図1に示す沈殿装置32は、スラッジブランケット型の沈殿装置であり、沈殿槽42と、沈殿槽42内に設けられ、沈殿槽42内を処理室50と濃縮室48とに区画する隔壁44と、沈殿槽42内に設けられるディストリビュータ46と、を備える。
沈殿槽42内に設けられる隔壁44は、上部が開口した筒状体であり、筒状の隔壁44の内側が濃縮室48となり、筒状の隔壁44の外側が処理室50となる。沈殿槽42内の処理室50には、汚泥を含むスラッジブランケット層52及びその上の第2処理水を含む処理水層54が形成されている。濃縮室48の上端(隔壁44の上端)の位置は、スラッジブランケット層52の上端の位置とほぼ同じである。
沈殿槽42内に設けられるディストリビュータ46は、第2移送配管30からの第1処理水が供給される入口と、スラッジブランケット層52の底部付近に設けられ、第1処理水が吐出される出口とを有する。また、ディストリビュータ46は、スラッジブランケット層52の上端より低い位置に設けられる撹拌翼56を有する。また、ディストリビュータ46はモータ58に接続された支持部材60に固定され、モータ58によって支持部材60が回転することにより、ディストリビュータ46が回転する。そして、ディストリビュータ46は、回転しながら、第1処理水を吐出することによって、スラッジブランケット層52内の汚泥がフロック化し、汚泥と処理水との固液分離性が向上するため、スラッジブランケット層52の上に、より清澄な第2処理水を含む処理水層54を形成することができる。第2処理水の一部は、処理水層54の上端部から、処理水排出管62を経て系外に排出される。スラッジブランケット層52内に含まれる汚泥は、筒状の隔壁44を越流して、沈殿槽42内の濃縮室48に貯留される。
固液分離手段は、沈殿装置32に限定されるものではなく、第1処理液を汚泥と処理水とに固液分離することができるものであればよく、例えば、遠心濃縮法が適用される遠心分離機、浮上濃縮法が適用される分離機、スクリーンを用いた分離機等が挙げられる。
<汚泥返送手段及び汚泥排出手段>
図1に示す水処理装置1では、汚泥配管34a,34bが、固液分離手段で分離した汚泥の少なくとも一部を系外に排出する汚泥排出手段として機能する。また、図1に示す水処理装置1では、汚泥配管34a,34cが、固液分離手段で分離した汚泥の少なくとも一部を反応槽24に返送する汚泥返送手段として機能する。汚泥配管34aには汚泥ポンプP-4が設置され、必要に応じて流量計FIが設置される。汚泥配管34aの一端は、筒状の隔壁44により区画された濃縮室48に接続され、他端は、汚泥配管34bの一端及び汚泥配管34cの一端に接続されている。汚泥配管34bには、バルブV-1が設置され、汚泥配管34bの他端は系外に開放されている。また、汚泥配管34cには、バルブV-2が設置され、汚泥配管34cの他端は混和槽16に接続されている。したがって、濃縮室48内の汚泥は、汚泥配管34a,34bを通り、系外へ排出されたり、汚泥配管34a,34cを通り、混和槽16に返送されたりする。
<第1洗浄手段>
図1に示す水処理装置1では、洗浄配管36a,36b,36c、洗浄ポンプP-5が、通水停止時に、第1移送手段及び第2移送手段に洗浄水を通水して、これらを洗浄する第1洗浄手段として機能する。洗浄配管36aには、洗浄ポンプP-5が設置され、洗浄配管36aの一端は、筒状の隔壁44により区画された濃縮室48に接続され、他端は、洗浄配管36bの一端及び洗浄配管36cの一端に接続されている。洗浄配管36bには、バルブV-3が設置され、洗浄配管36bの他端は、第1越流槽20に接続されている。また、洗浄配管36cには、バルブV-4が設置され、洗浄配管36cの他端は、第2越流槽28に接続されている。
第1洗浄手段は、通水停止時に、洗浄ポンプP-5を稼働させることで、処理水層54の第2処理水を洗浄水として、濃縮室48を介して洗浄配管36aへ引き出し、洗浄配管36b,36cから、第1移送手段である第1越流槽20及び第1移送配管22、第2移送手段である第2越流槽28及び第2移送配管30に通水して、これらを洗浄する。ここで、通水停止時とは、給水手段による被処理水の移送、第1移送手段による混和液の移送、第2移送手段による第1処理液(除去対象物質吸着マグネシウム粉末を含む溶液)の移送が停止された状態を意味している。
洗浄時の洗浄水の流量は、被処理水の通水停止時に、第1移送手段である第1越流槽20や第1移送配管22、第2移送手段である第2越流槽28や第2移送配管30内に堆積する酸化マグネシウム粉末を含む固形分を、後段の反応槽24や沈殿槽42に押し流すことができる流量で良いが、被処理水の流量と同等かそれ以上であると堆積した固形分を押し流しやすい。
洗浄時間は、第1移送手段又は第2移送手段の水滞留時間の3倍以上とすることが好ましい。図1に示す水処理装置1では、洗浄時間を必要以上に長くすると、沈殿槽42内で汚泥が巻き上がり、第2処理水が酸化マグネシウムを含む汚泥で濁り、清澄な処理水が取水できなくなるため、第1移送手段及び第2移送手段の水滞留時間の10倍未満であることが好ましい。
<第2洗浄手段>
図1に示す水処理装置1では、汚泥ポンプP-4が、通水停止時に、汚泥返送手段及び汚泥排出手段に洗浄水を通水して、これらを洗浄する第2洗浄手段として機能する。図1に示す水処理装置1では、通水停止時に、汚泥ポンプP-4を稼働させることで、処理水層54の第2処理水を洗浄水として、濃縮室48を介して汚泥配管34aへ引き出し,汚泥排出手段である汚泥配管34a,34b、汚泥返送手段である汚泥配管34a,34cに通水して、これらを洗浄する。
洗浄時の洗浄水の流量は、被処理水の通水停止時に、汚泥返送手段である汚泥配管(34a,34c)、汚泥排出手段である汚泥配管(34a,34b)内に堆積する酸化マグネシウム粉末を含む固形分を後段の混和槽16や系外に押し流すことができる流量で良い。
洗浄時間は、汚泥返送手段又は汚泥排出手段の水滞留時間の3倍以上とすることが好ましい。図1に示す水処理装置1では、洗浄時間を必要以上に長くすると、沈殿槽42内で汚泥が巻き上がり、第2処理水が酸化マグネシウムを含む汚泥で濁り、清澄な処理水が取水できなくなるため、汚泥返送手段又は汚泥排出手段の水滞留時間の10倍未満であることが好ましい。
図1に示す水処理装置1の動作について説明する。
図2は、図1に示す水処理装置の各工程における機器の起動・停止、バルブの開・閉の状況を示す表である。図2に示す表において、黒塗りのセルは、各工程において、機器が稼動している、或はバルブが開いていることを示しており、白塗りのセルは、機器が停止している、或はバルブが閉じていることを示している。また、ハッチングのセルは、バルブが間欠で開いていることを示している。機器とは、被処理水ポンプP-1、第1移送ポンプP-2、第2移送ポンプP-3、汚泥ポンプP-4、洗浄ポンプP-5、粉体定量器D-1及び有機高分子凝集剤供給装置D-2である。バルブは、V-1~V-4である。これらの機器の起動・停止、及びバルブの開・閉等を含む水処理装置1の動作制御は、不図示の制御装置により行われる。
<待機及び被処理水供給>
被処理水槽10に被処理水が所定量溜まったら(バルブV-2は開いた状態)、被処理水ポンプP-1が起動され、被処理水が、被処理水配管12を通して混和槽16に移送される。また、粉体定量器D-1が起動され、酸化マグネシウム粉末が、貯槽38から落下して、混和槽16に供給される。そして、混和槽16において、被処理水と酸化マグネシウムが混和される。
<被処理水通水処理1>
混和液が、混和槽16から第1越流槽20に越流してきたことがレベルスイッチLS-1で検知されたら、第1移送ポンプP-2、第2移送ポンプP-3、有機高分子凝集剤供給装置D-2、汚泥ポンプP-4を所定のタイミングで順次起動させる。これにより、第1越流槽20内の混和液が、第1移送配管22を通して反応槽24に移送され、反応槽24において、酸化マグネシウム粉末に被処理水中の除去対象物質が吸着される。そして、反応槽24で得られた第1処理水(除去対象物質吸着酸化マグネシウム粉末を含む溶液)が第2越流槽28に越流し、さらに、第2移送配管30を通して、沈殿槽42に移送される。この際、有機高分子凝集剤供給装置D-2によって、有機高分子凝集剤が第1処理水に添加される。沈殿槽42内では、第1処理水中の除去対象物質吸着酸化マグネシウム粉末を含む汚泥がスラリーブランケット層でフロック化され、酸化マグネシウム粉末等を含む汚泥と第2処理水とに分離される。汚泥はスラッジブランケット層52から隔壁44を越流して濃縮室48に溜められる。ここで、バルブV-1及びバルブV-2を間欠で開くことで、濃縮室48内の汚泥が、汚泥配管34a,34cを通して混和槽16に返送されたり、汚泥配管34a,34bを通して系外に排出されたりする。
<被処理水通水処理2>
被処理水槽10中の被処理水が所定量以下になったら、被処理水ポンプP-1が停止され、被処理水の供給が停止される。また、粉体定量器D-1が停止され、酸化マグネシウム粉末の供給が止停止される。
<汚泥配管洗浄1>
混和液が混和槽16から第1越流槽20に越流してこなくなったことがレベルスイッチLS-1で検知されたら、第1移送ポンプP-2、第2移送ポンプP-3、有機高分子凝集剤供給装置D-2が、所定のタイミングで順次停止される。そして、汚泥ポンプP-4は起動されたまま、バルブV-1が開かれる。これにより、沈殿槽42内の第2処理水は、処理水層54から濃縮室48を介して汚泥配管34a,34bに通水され、汚泥配管34a,34b内の汚泥が系外に排出され、汚泥配管34a,34bが洗浄される。
<汚泥配管洗浄2>
続いて、汚泥ポンプP-4は起動されたまま、バルブV-1が閉じられ、バルブV-2が開かれる。これにより、沈殿槽42内の第2処理水は、処理水層54から濃縮室48を介して汚泥配管34a,34cに通水され、汚泥配管34c内の汚泥が混和槽16に排出され、汚泥配管34cが洗浄される。汚泥配管洗浄1及び2は、数十秒~数分程度行われる。
<移送配管洗浄1>
汚泥ポンプP-4が停止され、バルブV-2が閉じられる。そして、洗浄ポンプP-5が起動され、バルブV-3が開かれる。これにより、沈殿槽42内の第2処理水は、処理水層54から濃縮室48を介して洗浄配管36a,36bを通り、第1越流槽20及び第1移送配管22に通水される。これにより、第1越流槽20及び第1移送配管22内の混和液や汚泥等が反応槽24に押し出され、第1越流槽20及び第1移送配管22が洗浄される。そして、酸化マグネシウム粉末の固着や配管閉塞等が防止される。なお、第1越流槽20及び第1移送配管22への第2処理水の通水を容易とするために、例えば、レベルスイッチLS-1で、第1越流槽20に第2処理水が通水されたことが検知されたら、第1移送ポンプP-2が起動されることが望ましい。この場合、第1移送ポンプP-2も第1洗浄手段の一部として機能する。また、第2越流槽28及び反応槽24の水位上昇を防止するため、第2移送ポンプP-3を起動させてもよい。
<移送配管洗浄2>
続いて、洗浄ポンプP-5は起動されたまま、バルブV-3が閉じられ、バルブV-4が開かれる。なお、第1移送ポンプP-2が起動されている場合には停止される。これにより、沈殿槽42内の第2処理水は、処理水層54から濃縮室48を介して洗浄配管36a,36cを通り、第2越流槽28及び第2移送配管30に通水される。これにより、第2越流槽28及び第2移送配管30内の第1処理液や汚泥等が沈殿槽42に押し出され、第2越流槽28及び第2移送配管30が洗浄される。そして、酸化マグネシウム粉末の固着や配管閉塞等が防止される。なお、第1越流槽20及び第1移送配管22への第2処理水の通水を容易とするためには、第2移送ポンプP-3が起動されることが望ましい。したがって、第2移送ポンプP-3が停止されている場合には、例えば、レベルスイッチLS-2で、第2越流槽28に第2処理水が通水されたことが検知されたら、第2移送ポンプP-3が起動されるとよい。この場合、第2移送ポンプP-3も第2洗浄手段の一部として機能する。移送配管洗浄1及び2は数十秒~3分程度行われる。そして、洗浄後、待機の工程に戻る。
なお、汚泥配管洗浄1及び2までは、沈殿槽42への水の流入がないため、沈殿槽42内のスラッジブランケット(汚泥)は沈殿している。したがって、移送配管洗浄1及び2で第2移送ポンプP-3を起動させてから6分程度は、スラッジブランケット(汚泥)が濃縮室48へ越流して、第2処理水と共に洗浄配管36aに導入されることはほとんどない。
移送配管洗浄1及び2は、同時に行ってもよいし、移送配管洗浄2を先に行い、その後に移送配管洗浄1を行ってもよい。しかし、これらの場合には、移送配管洗浄1を行っている時に、反応槽24内の第1処理液等が、第2越流槽28に流れて、残留してしまう場合がある。したがって、移送配管洗浄1を行った後、移送配管洗浄2を行うことが好ましく、これにより、反応槽24内の第1処理液等が、第2越流槽28に残留することが抑えられるため、より高い洗浄効果が得られる。
また、移送配管洗浄(1及び2)と、汚泥配管洗浄(1及び2)とを同時に行ってもよいし、移送配管洗浄(1及び2)を行い、その後に汚泥配管洗浄(1及び2)を行ってもよい。しかし、これらの場合には、混和槽16内の混和液等が、第1越流槽20に流れて、残留したり、反応槽24内の第1処理液等が、第2越流槽28に流れて、残留したりする場合がある。したがって、汚泥配管洗浄(1及び2)を行った後、移送配管洗浄(1及び2)を行うことが好ましく、これにより、混和槽16内の混和液等が第1越流槽20に残留したり、反応槽24内の第1処理液等が第2越流槽28に残留したりすることが抑えられるため、より高い洗浄効果が得られる。
なお、移送配管洗浄(1及び2)及び汚泥配管洗浄(1及び2)を両方行うことが好ましいが、少なくともいずれか一方を行ってもよい。
図3は、本実施形態に係る水処理装置の構成の他の一例を示す模式図である。図3に示す水処理装置2において、図1に示す水処理装置1と同様の構成については同一の符号を付している。図3に示す水処理装置2では、第2移送手段としての第2移送配管30を備えている。すなわち、第2移送手段は、図1に示す水処理装置1のように、第2越流槽28及び第2移送配管30を必須の構成とするものではなく、図2に示す水処理装置2のように、第2越流槽28を備えていなくてもよい。
図3に示す水処理装置2では、第2移送配管30の一端が反応槽24に接続され、他端は沈殿装置32に接続され、第2移送配管30の一端が他端より高い位置に設定されている。すなわち、反応槽24内の第1処理液が第2移送配管30に越流して、水位差で沈殿装置32に供給される。但し、反応槽24における水位変動を抑えて、安定した混合が可能である等の点から、第2越流槽28を含んで構成されることが好ましい。
図4は、本実施形態に係る水処理装置の構成の他の一例を示す模式図である。図4に示す水処理装置3において、図1に示す水処理装置1と同様の構成については同一の符号を付している。図4の水処理装置3は、沈殿槽42から排出される第2処理水を貯留する貯留槽64を備え、貯留槽64、洗浄配管36a,36b,36c、洗浄ポンプP-5が、通水停止時に、第1移送手段及び第2移送手段に洗浄水を通水して、これらを洗浄する第1洗浄手段として機能する。
これまで、第1移送手段や第2移送手段を洗浄する洗浄水として、固液分離された処理水(第2処理水)を用いているが、これに限定されるものではなく、例えば、水道水、被処理水槽10に貯留されている被処理水等でもよい。図での説明は省略するが、通水停止時に、例えば、水道水を水源から配管を通して、第1移送手段や第2移送手段に通水して、これらを洗浄する装置を第1洗浄手段としてもよい。
図5は、本実施形態に係る水処理装置の構成の他の一例を示す模式図である。図5に示す水処理装置4において、図4に示す水処理装置3と同様の構成については同一の符号を付している。図5の水処理装置4は、洗浄配管36d、洗浄ポンプP-6を備えている。洗浄配管36dの一端は、貯留槽64に接続され、他端は、汚泥配管34aに接続されている。洗浄配管36dと汚泥配管34aの接続位置は、汚泥配管34aのできるだけ上流側とすることが望ましい。貯留槽64、洗浄配管36d、洗浄ポンプP-6は、通水停止時に、洗浄水(第2処理水)を汚泥返送手段及び汚泥排出手段に通水して、これらを洗浄する第2洗浄手段として機能する。したがって、通水停止時に、洗浄ポンプP-6を稼働させることにより、貯留槽64内の第2処理水が、洗浄配管36dから汚泥返送手段である汚泥配管34a,34cや汚泥排出手段である汚泥配管34a,34bに通水されて、これらが洗浄される。なお、洗浄配管36dと汚泥配管34aの接続位置より上流側にバルブを設け、洗浄時にはこのバルブを閉じておけば、第2処理水が逆流して、沈殿槽42内に導入されることを防止できる。また、バルブを閉じておけば、汚泥ポンプP-4を洗浄ポンプとして利用すること、すなわち、汚泥ポンプP-4を第2洗浄手段の一部として利用することもできる。この場合、洗浄ポンプP-6を設置しなくてもよい。
これまで、汚泥返送手段や汚泥排出手段を洗浄する洗浄水として、固液分離された処理水(第2処理水)を用いているが、これに限定されるものではなく、例えば、水道水、被処理水槽10に貯留されている被処理水等でもよい。図での説明は省略するが、通水停止時に、例えば、水道水を水源から配管を通して、汚泥返送手段や汚泥排出手段に通水して、これらを洗浄する装置を第2洗浄手段としてもよい。
1~4 水処理装置、10 被処理水槽、12 被処理水配管、14 給粉装置、16混和槽、18,26 撹拌機、20 第1越流槽、22 第1移送配管、24 反応槽、28 第2越流槽、30 第2移送配管、32 沈殿装置、34a,34b,34c 汚泥配管、36a,36b,36c,36d 洗浄配管、38 貯槽、40 粉体供給配管、42 沈殿槽、44 隔壁、46 ディストリビュータ、48 濃縮室、50 処理室、52 スラッジブランケット層、54 処理水層、56 撹拌翼、58 モータ、60 支持部材、62 処理水排出管、64 貯留槽。

Claims (10)

  1. 酸化マグネシウム粉末を供給する給粉手段と、
    除去対象物質を含む被処理水を移送する給水手段と、
    撹拌機を備え、前記撹拌機により、前記給粉手段により供給された前記酸化マグネシウム粉末と、前記給水手段により移送された前記被処理水とを混和する混和槽と、
    前記混和槽で得られた混和液を移送する第1移送手段と、
    撹拌機を備え、前記撹拌機により、前記第1移送手段により移送された前記混和液を撹拌し、前記除去対象物質を前記酸化マグネシウム粉末に吸着させる反応槽と、
    前記反応槽で得られた除去対象物質吸着マグネシウム粉末を含む溶液を移送する第2移送手段と、
    前記第2移送手段により移送された前記溶液を汚泥と処理水とに分離する固液分離手段と、
    前記固液分離手段で分離した前記汚泥の少なくとも一部を前記混和槽に返送する汚泥返送手段と、
    前記固液分離手段で分離した前記汚泥の少なくとも一部を系外へ排出する汚泥排出手段と、を有し、
    前記混和槽の容量は前記反応槽の容量より小さく、前記混和槽の液面位は前記反応槽の液面位より低く、
    前記給粉手段は、前記混和槽の上に位置し、前記酸化マグネシウム粉末を重力により前記混和槽に供給することを特徴とする水処理装置。
  2. 前記給水手段による前記被処理水の移送、前記第1移送手段による前記混和液の移送及び前記第2移送手段による前記溶液の移送が停止された状態である通水停止時に、前記第1移送手段及び第2移送手段に洗浄水を通水して、洗浄する第1洗浄手段、及び前記汚泥返送手段及び前記汚泥排出手段に洗浄水を通水して、洗浄する第2洗浄手段のうちの少なくともいずれか一方を備えることを特徴とする請求項1に記載の水処理装置。
  3. 前記第1移送手段及び前記第2移送手段を洗浄する前記洗浄水は、前記固液分離手段で分離した前記処理水であることを特徴とする請求項2に記載の水処理装置。
  4. 前記汚泥返送手段及び前記汚泥排出手段を洗浄する前記洗浄水は、前記固液分離手段で分離した前記処理水であることを請求項2~3のいずれか1項に記載の水処理装置。
  5. 前記第1洗浄手段は、前記第1移送手段に前記洗浄水を通水して、洗浄した後、前記第2移送手段に前記洗浄水を通水して、洗浄することを特徴とする請求項2~4のいずれか1項に記載の水処理装置。
  6. 前記第2洗浄手段は、前記通水停止時に、且つ前記第1洗浄手段による洗浄前に、前記汚泥返送手段及び前記汚泥排出手段に前記洗浄水を通水して、洗浄することを特徴とする請求項2~5のいずれか1項に記載の水処理装置。
  7. 前記固液分離手段は、沈殿槽内で、前記汚泥を含むスラッジブランケット層と前記スラッジブランケット層の上に前記処理水を含む処理水層を形成するスラッジブランケット型の沈殿装置であって、前記沈殿槽内に、前記スラッジブランケット層に含まれる前記汚泥が越流して貯留される濃縮室が設けられ、
    前記汚泥返送手段は、前記濃縮室に貯留された汚泥の少なくとも一部を前記反応槽に返送し、前記汚泥排出手段は、前記濃縮室に貯留された汚泥の少なくとも一部を系外へ排出することを特徴とする請求項2~6のいずれか1項に記載の水処理装置。
  8. 前記第1洗浄手段は、前記通水停止時に、前記濃縮室を介して前記処理水層の前記処理水を前記洗浄水として引き出し、前記第1移送手段および前記第2移送手段に通水して、洗浄することを特徴とする請求項7に記載の水処理装置。
  9. 前記第2洗浄手段は、前記通水停止時に、前記濃縮室を介して前記処理水層の前記処理水を前記洗浄水として引き出し、前記汚泥返送手段及び前記汚泥排出手段に通水して、洗浄することを特徴とする請求項6又は7のいずれか1項に記載の水処理装置。
  10. 前記除去対象物質は、ホウ酸又はホウ酸イオンを含み、前記給粉手段は、前記被処理水に対して、1g/L以上の前記酸化マグネシウム粉末を供給することを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の水処理装置。
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