JP7210370B2 - 硝子成形用型の製造方法 - Google Patents
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a.該成形用型基材の表面に,積層された2以上の金属層よりなる金属薄膜であって,接触する2層が異なる金属で形成されているものである金属薄膜を形成する,金属薄膜形成ステップと,
b.該金属薄膜を熱処理することにより融解させて該金属の合金からなる液滴に変換し,冷却して該成形用型基材の該表面に緻密に分布して付着した該合金の微粒子とする,微粒子形成ステップと,
c.ステップbを経た成形用型基材の表面をドライエッチングするものである,エッチングステップと,
を含むことを特徴とする,ガラス成形用型の製造方法。
2.該金属薄膜が,
a.金,及び
b.カルシウム,クロム,鉄,コバルト,ニッケル,銅,亜鉛,ロジウム,パラジウム,銀,インジウム,スズ,タンタル,タングステン,イリジウム,白金,鉛及びビスマスからなる群より選ばれる1種または2種以上の金属
からなることを特徴とする,上記1の製造方法。
3.該金属薄膜の厚みが1~50nmである,上記1又は2の製造方法。
4.該ドライエッチングが異方性ドライエッチングである,上記1~3の何れかの製造方法。
5.該微粒子成形工程が,該金属薄膜を真空中又は還元雰囲気下で熱処理することを含むものである,上記1~4の何れかの製造方法。
6.該微粒子の平均粒子径が,10~500nmである,上記1~5の何れかのガラス成形用型の製造方法。
7.該成形用型基材の表面が炭化ケイ素で形成されたものである,上記1~6の何れかの製造方法。
1.金,銀及び銅による積層金属薄膜の形成
基材として炭化ケイ素(SiC)金型材料を用い,これを3元RFスパッタ成膜装置(SVC-700LRF,サンユー電子株式会社製)にセットし,装置内を真空引きし(8×10-4Pa以下),アルゴンガスを5~8sccm(Standard Cubic, Centimeter per Minute)の流量で流しながら,成膜時の圧力を0.2Paに調整した。この成膜圧力下にRFパワー50Wにて基材表面に銀(2nm厚),金(2nm厚),銅(1nm厚)をこの順に成膜して積層金属薄膜とした
上記で積層金属薄膜を成膜した基材を管状炉にセットし,真空引き後,アルゴンガスを充填した。30分間かけて1000℃まで昇温し,この温度を30分間保持することにより熱処理した後,40分間かけて250℃まで冷却し、その後室温まで急冷させた。基材表面を走査型プローブ顕微鏡(SPM)(OLS3500 オリンパス株式会社製)により観察(モード:モード:ダイナミック・フォース・モード(Dynamic Force Mode))したところ,積層金属薄膜は溶融し,ナノサイズの無数の合金微粒子となって基材表面全体に緻密に分布した状態で付着しているのが確認された。基材表面の状態を,5μm×5μmの領域について上記装置により取得した画像として,図1に平面図,図2に斜視図で示す。図2において縦方向の縮尺は拡大してある。粒子径は40~120nm,粒子の中心間距離は100~110nmであった。
合金微粒子の付着した上記基材を,ドライエッチング装置(RIE-10NR,サムコ(株)製)にセットし,真空引きを行い,CHF3ガスを10~100sccmの流量で流しながら0.5~5.0Pa程度に圧力を調整した。RFパワーを50~200Wでプラズマを発生させてCHF3ガスを活性化させ,基材表面の炭化ケイ素を15分間かけて異方性ドライエッチングを行った。エッチング後の基材表面を観察したところ,微細で緻密な凹凸構造が炭化ケイ素の全面に形成されているのが確認された(図3)。このことは,炭化ケイ素表面に分布する合金粒子がエッチングにおいてメタルマスクとして働き,付着した合金粒子の下方の炭化ケイ素に対するエッチングの進行が抑制されたことを示している。
1.金による単層金属薄膜の形成
金属として金のみを用い,実施例1と同じ基材,方法,条件により,金(2nm厚)を成膜した。
金を成膜した基材について,実施例1と同様にして,30分間かけて1000℃まで昇温し,この温度を30分間保持することにより熱処理した後,40分間かけて250℃まで冷却し、その後室温まで急冷させた。基材表面を実施例1と同様にして観察したところ,金薄膜は溶融し無数の金微粒子となって,基材表面全体に略緻密に分布した状態で付着しているのが確認された。表面の状態を,5μm×5μmの領域について上記装置により取得した画像として,図4に平面図,図5に斜視図で示す。図5において縦方向の縮尺は拡大してある。粒子径は40~120nm,粒子の中心間距離は90~180nmであった。
金微粒子の付着した上記基材を,実施例1と同じ条件で15分間かけて異方性エッチングした。基材表面を観察したところ,殆どが小さなものである凸部がまばらに分散して存在はするものの,他の領域は平坦に侵食されていた(図6)。
1.金及び銅による積層金属薄膜の形成
実施例1と同じ装置及び条件で,但し金属として金及び銅のみを用い,基材として表面に銅(6nm)及び金(2nm)をこの順に成膜して積層金属薄膜とした。
金及び銅で積層金属薄膜を成膜した基材を,実施例1と同じ装置及び条件で熱処理した。積層金属薄膜は溶融し,ナノサイズの無数の合金微粒子となって基材表面全体に緻密に分布した状態で付着しているのが確認された。図7に斜視図で示す。粒子径は91~186nm,粒子の中心間距離は170~370nmであった。
合金微粒子の付着した上記基材を,実施例1と同じ装置及び条件でドライエッチングに付した。エッチング後の基材表面を観察したところ,微細で緻密な凹凸構造が炭化ケイ素の全面に形成されているのが確認された(図8)。
1.金及び銀による積層金属薄膜の形成
実施例1と同じ装置及び条件で,但し金属として金及び銀のみを用い,基材として表面に銀(6nm)及び金(2nm)をこの順に成膜して積層金属薄膜とした。
金及び銀で積層金属薄膜を成膜した基材を,実施例1と同じ装置及び条件で熱処理した。積層金属薄膜は溶融し,ナノサイズの無数の合金微粒子となって基材表面全体に緻密に分布した状態で付着しているのが確認された。図9に斜視図で示す。粒子径は114~148nm,粒子の中心間距離は95~229nmであった。
Claims (6)
- 微細凹凸構造で構成された表面を有するガラス製品を成形するためのガラス成形用型の製造方法であって,
a.該成形用型基材の表面に,積層された2以上の金属層よりなる金属薄膜であって,接触する2層が異なる金属で形成されているものである金属薄膜を形成する,金属薄膜形成ステップと,
b.該金属薄膜を熱処理することにより融解させて該金属の合金からなる液滴に変換し,冷却して該成形用型基材の該表面に緻密に分布して付着した該合金の微粒子とする,微粒子形成ステップと,
c.ステップbを経た成形用型基材の表面をドライエッチングするものである,エッチングステップと,
を含むことを特徴とし,且つ
該金属薄膜が,銀及び銅からなる群より選ばれる1種又は2種の金属と、金とからなるものである,
ガラス成形用型の製造方法。 - 該金属薄膜の厚みが1~50nmである,請求項1の製造方法。
- 該ドライエッチングが異方性ドライエッチングである,請求項1又は2の製造方法。
- 該微粒子成形工程が,該金属薄膜を真空中又は還元雰囲気下で熱処理することを含むものである,請求項1~3の何れかの製造方法。
- 該微粒子の平均粒子径が,20~500nmである,請求項1~4の何れかのガラス成形用型の製造方法。
- 該成形用型基材の表面が炭化ケイ素で形成されたものである,請求項1~5の何れかの製造方法。
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WO2011092794A1 (ja) | 2010-01-28 | 2011-08-04 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 微細構造形成のための金型用離型膜およびそれを用いた金型 |
WO2013171286A1 (en) | 2012-05-15 | 2013-11-21 | Danmarks Tekniske Universitet | Solar cells having a nanostructured antireflection layer |
JP2015059977A (ja) | 2013-09-17 | 2015-03-30 | 富士フイルム株式会社 | 透明微細凹凸構造体の製造方法 |
JP2015227904A (ja) | 2014-05-30 | 2015-12-17 | 旭硝子株式会社 | 反射防止構造体およびその製造方法 |
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