JP7210012B2 - 酸素バリア材及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、酸素バリア材及びその製造方法に関する。
食品包装等の分野において、酸素バリア性を有する材料(酸素バリア材)が要望されている。例えば、特許文献1には、ヒートシール性基材と、ヒートシール性基材に積層されたポリウレタン層と、ポリウレタン層に積層された金属蒸着層とを備えた食品包装材(酸素バリア材)が記載されている。
国際公開第2016/143889号
しかしながら、特許文献1に記載の酸素バリア材は、ヒートシール性基材にポリウレタン層を積層させた後、ポリウレタン層に、真空蒸着法により金属蒸着層を積層させて得られるため、酸素バリア材の製造コスト(以下、単に「製造コスト」と記載することがある)の低減が困難であった。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、製造コストを低減できる酸素バリア材及びその製造方法を提供することである。
本発明に係る酸素バリア材は、開気孔を有する基材と、前記基材の少なくとも表面に付着したカーボンナノチューブと、前記基材の前記開気孔内に導入された不活性ガスとを有する。前記開気孔の平均開口径は、1nm以上1mm以下である。前記開気孔内に存在する全気体中の前記不活性ガスの含有割合は、90体積%以上である。前記不活性ガスは、窒素ガス、アルゴンガス、炭酸ガス又はこれらの組み合わせである。前記カーボンナノチューブの表面は、極性基で修飾されている。
ある実施形態では、前記極性基は、水酸基、カルボニル基及びカルボキシ基からなる群より選択される少なくとも一種である。
ある実施形態では、前記カーボンナノチューブは、前記基材の前記表面、及び前記基材の前記開気孔の壁面に付着している。
ある実施形態では、前記カーボンナノチューブは、多層カーボンナノチューブである。
ある実施形態では、前記開気孔内に存在する全気体中の前記不活性ガスの含有割合は、98体積%以上である。
ある実施形態では、前記不活性ガスは、窒素ガスである。
ある実施形態では、前記基材は、紙、布、フィルム又はシートである。
ある実施形態では、前記基材の単位面積あたりの前記カーボンナノチューブの付着量は、0.1μg/cm2以上100μg/cm2以下である。
ある実施形態では、前記基材は、和紙である。
ある実施形態では、前記基材の平均厚さは、0.01mm以上100mm以下である。
ある実施形態では、前記基材の表面開孔率は、10%以上である。
ある実施形態では、前記酸素バリア材は、食品包装材である。
本発明に係る酸素バリア材の製造方法は、カーボンナノチューブ付着工程と、減圧工程と、不活性ガス導入工程とを備える。前記カーボンナノチューブ付着工程では、開気孔を有する基材の少なくとも表面にカーボンナノチューブを付着させる。前記減圧工程では、容器内に、前記カーボンナノチューブが付着した前記基材を入れた後、前記容器内を減圧する。前記不活性ガス導入工程では、減圧された前記容器内の圧力より高い圧力の不活性ガスを、前記容器内に注入することにより、前記基材の前記開気孔内に前記不活性ガスを導入する。前記開気孔の平均開口径は、1nm以上1mm以下である。前記不活性ガス導入工程後において、前記開気孔内に存在する全気体中の前記不活性ガスの含有割合は、90体積%以上である。前記不活性ガスは、窒素ガス、アルゴンガス、炭酸ガス又はこれらの組み合わせである。前記カーボンナノチューブの表面は、極性基で修飾されている。
ある実施形態では、前記減圧工程において、前記容器内の圧力を99kPa以下に減圧する。
ある実施形態では、前記不活性ガス導入工程において、圧力200kPa以上の前記不活性ガスを前記容器内に注入する。
本発明の酸素バリア材及びその製造方法によれば、製造コストを低減できる。
本発明の第1実施形態に係る酸素バリア材の表層の部分拡大図である。 本発明の第2実施形態に係る酸素バリア材の製造方法に使用できる、製造装置の構成の一例を示すブロック図である。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、「開気孔」とは、基材中の空隙(気孔)のうち、基材の外部と連通する空隙を指す。「紙」とは、植物繊維を膠着させて製造したものを指す。「和紙」とは、ミツマタ、ガンピ、コウゾ等から得られる靭皮繊維を用いて得られた紙を指す。「布」とは、織物、編物、又は植物繊維以外の繊維を板状に加工したもの(より具体的には、不織布等)を指す。「フィルム」とは、繊維状ではない樹脂材料を、厚さ250μm未満の膜状に加工したものを指す。「シート」とは、繊維状ではない樹脂材料を、厚さ250μm以上の板状に加工したものを指す。以下の説明において、カーボンナノチューブを「CNT」と記載することがある。
また、参照する図面は、理解し易くするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の寸法、個数、形状等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合がある。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る酸素バリア材について、図1を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る酸素バリア材10の表層の部分拡大図である。
図1に示すように、酸素バリア材10は、複数個の開気孔11Aを有する基材11と、基材11の少なくとも表面11Cに付着したCNT(不図示)と、基材11の開気孔11A内に導入された不活性ガス(不図示)とを有する。1つの開気孔11Aについて、基材11の外部と連通する箇所(開口部11B)は、1箇所であっても、複数箇所であってもよい。また、CNTの表面(CNT表面)は、極性基で修飾されている。なお、基材11は、閉気孔(開口部11Bを有しない気孔)を有していてもよい。
基材11の開気孔11A内に導入された不活性ガスは、窒素ガス、アルゴンガス、炭酸ガス又はこれらの組み合わせである。以下、窒素ガス、アルゴンガス、炭酸ガス又はこれらの組み合わせを、特定不活性ガスと記載することがある。
開気孔11Aの平均開口径は、1nm以上1mm以下である。「開気孔11Aの平均開口径」とは、100個の開気孔11Aの開口径(詳しくは100個の開口部11Bの最長径D)の算術平均値を指す。なお、開口部11Bが真円の場合、開口部11Bの最長径Dは開口部11Bの直径である。
開気孔11Aの平均開口径を測定する際は、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて酸素バリア材10の表面を真上から撮影する。次いで、得られたSEM撮影像において、無作為に選択した100個の開気孔11Aの開口径(100個の開口部11Bの最長径D)をそれぞれ測定する。そして、得られた100個の開口径(最長径D)の算術平均を算出することにより、開気孔11Aの平均開口径が得られる。
開気孔11A内に存在する全気体中の特定不活性ガスの含有割合(以下、特定不活性ガス含有割合と記載することがある)は、90体積%以上である。
特定不活性ガスとして窒素ガスを使用した場合の酸素バリア材10について、特定不活性ガス含有割合の測定方法の一例を説明する。まず、窒素ガス以外の不活性ガス(例えばアルゴンガス)で内部が置換された容量既知の容器(不図示)内に酸素バリア材10を入れた後、容器を密閉し、容器内の気体を吸引する。そして、吸引した気体中の窒素ガスの濃度、及び不活性ガス以外の気体(例えば酸素ガス)の濃度を、ガスクロマトグラフィー等の分析法により分析する。そして、得られた窒素ガスの濃度、及び不活性ガス以外の気体の濃度から、窒素ガスと、不活性ガス以外の気体との体積比を求め、特定不活性ガス含有割合を算出する。
酸素バリア材10は、基材11の少なくとも表面11CにCNTを付着させた後、CNTが付着した基材11の開気孔11A内に特定不活性ガスを導入することにより製造できるため、製造コストを低減できる。
酸素バリア材10では、基材11の少なくとも表面11CにCNTが付着しており、かつCNT表面が極性基で修飾されているため、CNT表面の極性基に酸素が吸着され易い。また、酸素バリア材10では、平均開口径1nm以上1mm以下の開気孔11A内に特定不活性ガスが導入され、かつ特定不活性ガス含有割合が90体積%以上であるため、特定不活性ガスが開気孔11A内に留まり易い傾向がある。これにより、酸素バリア材10内の酸素の透過が抑制されるため、酸素バリア材10は酸素バリア性を確保できる。
開気孔11A内に特定不活性ガスを容易に導入するためには、開気孔11Aの平均開口径は、1μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましく、30μm以上であることが更に好ましく、40μm以上であることが特に好ましい。また、酸素バリア性を向上させるためには、開気孔11Aの平均開口径は、100μm以下であることが好ましく、80μm以下であることがより好ましく、70μm以下であることが更に好ましく、60μm以下であることが特に好ましい。
酸素バリア性を向上させるためには、特定不活性ガス含有割合は、95体積%以上であることが好ましく、98体積%以上であることがより好ましい。なお、特定不活性ガス含有割合は、100体積%であってもよい。
酸素バリア材10の製造コストをより低減するため、及び環境負荷を低減するためには、特定不活性ガスとしては、窒素ガスが好ましい。
酸素バリア性を向上させるためには、CNTの極性基としては、水酸基、カルボニル基及びカルボキシ基からなる群より選択される少なくとも一種が好ましく、カルボキシ基がより好ましい。CNT表面がカルボニル基で修飾される場合としては、CNT表面にカルボニル基が付加される場合だけでなく、CNT表面の活性点(欠陥)への酸素原子の付加によりカルボニル基が形成される場合も含む。また、CNT表面がカルボキシ基で修飾される場合としては、CNT表面にカルボキシ基が付加される場合だけでなく、CNT表面の活性点(欠陥)への酸素原子の付加によりカルボニル基が形成された後、このカルボニル基への水酸基の付加によりカルボキシ基が形成される場合も含む。
CNT表面に極性基を導入する方法(CNT表面を極性基で修飾する方法)は、特に限定されず、例えば特開2014-15387号公報等に記載の公知の方法を採用できる。CNT表面に極性基を導入する方法の一例としては、まず、CNT粉末と硫酸とを攪拌しながら混合する(工程S1)。続いて、得られた混合液と硝酸とを、攪拌しながら混合する(工程S2)。その後、得られた混合液を、十分に煮沸するまで加熱する(工程S3)。その後、加熱を止め、上記混合液を冷却する(工程S4)。続いて、冷却した混合液をpH12以上13以下のアルカリ水溶液で希釈して、混合液のpH値を調整する(工程S5)。その後、pH値が調整された混合液を大気中で冷却する(工程S6)。冷却後、上記混合液をろ過して、ろ過液を取り出す(工程S7)。そして、取り出されたろ過液(混合液)を水で希釈する(工程S8)。ここで、工程S7及び工程S8については、更に1回以上繰り返してもよい。続いて、希釈した混合液を遠心分離機により遠心分離させる(工程S9)。その後、遠心分離により得られた上澄み液を、棒状超音波振動子により超音波照射しながらろ過する(工程S10)。ここで、工程S9及び工程S10については、それぞれ更に1回以上繰り返してもよく、工程S9及び工程S10の何れか一方のみを更に1回以上繰り返してもよい。続いて、得られたろ過液を水で希釈して、CNTの濃度を、例えば0.1質量%以上10質量%以下に調整することにより、極性基が導入されたCNTの分散液(以下、CNT分散液と記載することがある)が得られる。CNT分散液中に分散されたCNTの表面は、極性基で修飾されている。
CNTは、基材11の表面11C、及び基材11の開気孔11Aの壁面11Dに付着していることが好ましい。CNTが、基材11の表面11Cだけでなく基材11の開気孔11Aの壁面11Dにも付着している場合、開気孔11Aの壁面11Dに付着したCNTの表面の極性基が、開気孔11A内の酸素を吸着するため、酸素バリア材10内の酸素の透過がより抑制される。これにより、酸素バリア材10の酸素バリア性を向上させることができる。
また、CNTは、単層CNTであっても、多層CNTであってもよいが、酸素バリア性を向上させるためには、CNTとしては、多層CNTが好ましい。なお、「多層CNT」とは、グラファイト層を2層以上重ねて筒状に巻いた構造を有するCNTを指す。
酸素バリア材10の取り扱い性を向上させるためには、基材11としては、紙、布、フィルム又はシートが好ましい。なお、基材11として、紙、布、フィルム及びシートのうちの2種以上を組合せた積層体を用いてもよい。また、基材11として、紙、布、フィルム又はシートを袋状に形成した基材を用いてもよい。
基材11が紙、布、フィルム又はシートである場合、基材11の単位面積あたりのCNTの量は、0.1μg/cm2以上100μg/cm2以下であることが好ましく、0.1μg/cm2以上10μg/cm2以下であることがより好ましい。基材11の単位面積あたりのCNTの量を0.1μg/cm2以上とすることにより、酸素バリア性を向上させることができる。一方、基材11の単位面積あたりのCNTの量を100μg/cm2以下とすることにより、酸素バリア材10の製造コストをより低減できる。
酸素バリア材10の製造コストをより低減するためには、基材11としては、和紙が好ましい。基材11として和紙を使用する場合、和紙は、開気孔11Aの開口径が比較的大きいため、開気孔11A内に特定不活性ガスを容易に導入できる。これにより、酸素バリア材10の製造コストをより低減できる。
酸素バリア性を向上させるためには、基材11の平均厚さは、0.01mm以上であることが好ましく、0.03mm以上であることがより好ましい。また、酸素バリア材10の取り扱い性を向上させるためには、基材11の平均厚さは、100mm以下であることが好ましく、1mm以下であることより好ましく、0.1mm以下であることが更に好ましい。基材11の平均厚さは、例えば、基材11において無作為に測定箇所を10箇所選択し、選択した10箇所の厚さをそれぞれ測定し、得られた10個の厚さ(測定値)の算術平均を算出することにより得られる。
酸素バリア材10の製造コストをより低減するためには、基材11の表面開孔率は、10%以上であることが好ましい。「基材11の表面開孔率」とは、基材11の表面11Cにおける開口部11Bが占める面積割合を指す。基材11の表面開孔率が10%以上である場合、開気孔11A内に特定不活性ガスを容易に導入できる。これにより、酸素バリア材10の製造コストをより低減できる。基材11が紙、布、フィルム又はシートである場合、基材11の2つの主面の何れもが、表面開孔率10%以上であることが好ましい。
基材11の表面開孔率を測定する際は、まず、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、倍率5000倍の条件で酸素バリア材10の表面を真上から撮影し、得られたSEM撮影像をスキャナーによりコンピューターに取り込む。次いで、画像解析ソフトウェア(例えば、Media Cybernetics社製画像解析ソフトウェア「Image-Pro Plus Version4.0 for Windows(登録商標)」)を用いて、コンピューターに取り込まれたSEM撮影像を解析する。解析にあたっては、SEM撮影像を2値化処理することによって、基材11を構成する材料部分と、開口部11Bとに分離する。そして、酸素バリア材10のSEM撮影像の全体に占める開口部11Bの面積割合を算出することにより、基材11の表面開孔率を得る。
酸素バリア材10の製造コストを更に低減するためには、基材11の表面開孔率は、30%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましい。また、酸素バリア性を向上させるためには、基材11の表面開孔率は、70%以下であることが好ましく、60%以下であることがより好ましい。
酸素バリア材10の用途としては、酸素バリア性が要求される用途である限り、特に限定されない。酸素バリア材10の好ましい用途としては、食品包装材が挙げられる。酸素バリア材10を食品包装材に適用すると、酸素バリア材10が、食品と酸素との接触を抑制する。その結果、例えば、食品におけるカビの繁殖が抑制されるため、食品の長期保存が可能となる。なお、カビは、通常、好気性であるため、カビの繁殖には酸素が必要となる。
酸素バリア材10を食品包装材として使用する場合、基材11としては、和紙が好ましい。和紙は、食品の風味を損ねる成分が比較的少ないため、食品包装材の基材として適している。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る酸素バリア材の製造方法について、適宜図面を参照しながら説明する。第2実施形態に係る酸素バリア材の製造方法は、例えば、上述した酸素バリア材10(図1参照)を製造する方法である。なお、以下において、第1実施形態と重複する構成要素には、同一の符号を付し、その説明は省略する。
[CNT付着工程]
まず、CNT付着工程について説明する。CNT付着工程は、平均開口径1nm以上1mm以下の開気孔11Aを有する基材11(図1参照)の少なくとも表面11Cに、CNTを付着させる工程である。以下、基材11と、基材11の少なくとも表面11Cに付着したCNTとを有する材料を、「CNT付着基材」と記載することがある。
基材11の少なくとも表面11CにCNTを付着させる方法としては、例えば、CNT分散液中に基材11を浸漬する方法、及び基材11の表面11CにCNT分散液を噴霧する方法が挙げられる。この際、CNT分散液中のCNTの濃度を変更することにより、例えば、基材11の単位面積あたりのCNTの量を調整できる。CNTを、基材11の表面11C、及び基材11の開気孔11Aの壁面11Dに付着させるためには、基材11にCNTを付着させる方法としては、CNT分散液中に基材11を浸漬する方法が好ましい。
[減圧工程及び不活性ガス導入工程]
次に、減圧工程及び不活性ガス導入工程について、図2を参照しながら説明する。参照する図2は、第2実施形態に係る酸素バリア材の製造方法において、減圧工程及び不活性ガス導入工程で使用する製造装置の構成の一例を示すブロック図である。以下、不活性ガスとして窒素ガスを用いた酸素バリア材の製造方法について説明する。
(製造装置)
図2に示すように、製造装置20は、真空ポンプ21、容器22、コンプレッサー23、及び窒素発生装置24を備える。また、製造装置20は、真空ポンプ21と容器22とを連結する第1配管25、コンプレッサー23と窒素発生装置24とを連結する第2配管26、及び窒素発生装置24と容器22とを連結する第3配管27を更に備える。
第1配管25には第1バルブ25Aが設けられている。第1バルブ25Aを開けることにより、真空ポンプ21と容器22とを連通させることができる。第2配管26には第2バルブ26Aが設けられている。第2バルブ26Aを開けることにより、コンプレッサー23と窒素発生装置24とを連通させることができる。第3配管27には第3バルブ27A及び圧力レギュレーター27Bが設けられている。第3バルブ27Aを開けることにより、窒素発生装置24と容器22とを連通させることができる。圧力レギュレーター27Bは、窒素発生装置24から供給される気体(詳しくは、窒素ガスを含む気体)の圧力を調整する。
真空ポンプ21は、第1配管25を介して容器22内の気体を排出し、容器22内を所定の圧力まで減圧する。
容器22を構成する材料としては、特に限定されないが、耐圧性を向上させる観点から、ステンレス鋼が好ましい。なお、容器22には、例えば容器22内の圧力を測定するための圧力計(不図示)が備えられていてもよい。
コンプレッサー23は、図示しない外気取入口から外気を吸い込み、第2配管26を介して圧縮空気を窒素発生装置24に圧送する。
窒素発生装置24は、図示しない酸素吸着剤を有する。コンプレッサー23から供給された圧縮空気は、窒素発生装置24中の酸素吸着剤に通気される。この際、圧縮空気中の酸素が、酸素吸着剤により吸着されることにより、窒素と分離されて捕集され、その結果、高純度(例えば99.9体積%)の窒素ガスを含む気体(以下、単に「窒素ガス」と記載する)が生成される。
窒素発生装置24により生成された窒素ガスは、第3配管27を介して容器22内に注入される。この際、窒素ガスは、第3配管27に設けられた圧力レギュレーター27Bにより所定圧力に調整される。例えば、圧力レギュレーター27Bは、容器22内に注入される窒素ガスの圧力を、コンプレッサー23から供給される圧縮空気の圧力より低く、かつ容器22内の圧力より高い圧力に調整する。
(減圧工程)
次に、減圧工程について説明する。減圧工程では、第1バルブ25A、第2バルブ26A及び第3バルブ27Aを閉めた後、容器22内に、CNT付着基材を入れて、容器22を密閉する。次いで、真空ポンプ21を作動させた後、第1バルブ25Aを開ける。これにより、容器22内の気体が、第1配管25を通じて容器22外へ排出され、容器22内が減圧される。この際、CNT付着基材の開気孔11A内に存在する酸素の少なくとも一部についても、容器22外へ排出される。その結果、容器22内が所定圧力に調整される。容器22内が所定圧力に調整された後、第1バルブ25Aを閉めて、真空ポンプ21を停止させる。
開気孔11A内に窒素ガスを容易に導入するためには、減圧工程において、容器22内の圧力を、99kPa以下に減圧することが好ましく、95kPa以下に減圧することがより好ましく、90kPa以下に減圧することが更に好ましく、80kPa以下に減圧することが特に好ましい。また、製造コストをより低減するためには、減圧工程で減圧した後の容器22内の圧力の下限値としては、50kPaが好ましい。
(不活性ガス導入工程)
次に、不活性ガス導入工程について説明する。不活性ガス導入工程では、まず、コンプレッサー23を作動させた後、第2バルブ26A及び第3バルブ27Aを開ける。これにより、窒素発生装置24において、コンプレッサー23より供給された圧縮空気から窒素ガスが生成される。そして、生成された窒素ガスは、第3配管27に設けられた圧力レギュレーター27Bにより、所定圧力(詳しくは、容器22内の圧力より高い圧力)に調整された後、第3配管27を介して容器22内に注入される。
容器22内の圧力より高い圧力に調整された窒素ガスが、容器22内に注入されることにより、CNT付着基材の開気孔11A内に窒素ガスが導入される。そして、特定不活性ガス含有割合が90体積%以上に達するまで、容器22内への窒素ガスの注入を継続する。例えば、圧力レギュレーター27Bにより調整される所定圧力と、容器22内の圧力とが、同じ圧力値となった段階で、第3バルブ27Aを閉めて、容器22内への窒素ガスの注入を停止させる。このようにして、酸素バリア材10が製造される。
開気孔11A内に窒素ガスを容易に導入するためには、圧力レギュレーター27Bにより調整される所定圧力が、200kPa以上であることが好ましく、250kPa以上であることがより好ましい。また、製造コストをより低減するためには、圧力レギュレーター27Bにより調整される所定圧力が、500kPa以下であることが好ましく、400kPa以下であることがより好ましく、350kPa以下であることが更に好ましい。
なお、特定不活性ガス含有割合は、例えば、減圧工程における減圧条件、及び圧力レギュレーター27Bにより調整される所定圧力の少なくとも一方を変更することにより、調整できる。
第2実施形態に係る酸素バリア材の製造方法は、CNT付着基材の開気孔11A内に特定不活性ガスを導入することにより酸素バリア材を製造する方法であるため、製造コストを低減できる。
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様(例えば、下記に示す(1)~(3))において実施することが可能である。
(1)図2を参照して説明したように、第2実施形態に係る酸素バリア材の製造方法の一例では、酸素吸着剤を有する窒素発生装置24を使用したが、本発明は、これに限定されない。例えば、窒素発生装置24の代わりに、深冷分離法により窒素ガスを得る窒素発生装置、又は膜分離法により窒素ガスを得る窒素発生装置を使用してもよい。また、本発明の酸素バリア材の製造方法では、コンプレッサー23及び窒素発生装置24の代わりに、高圧窒素ボンベを使用してもよい。
(2)図2を参照して説明したように、第2実施形態に係る酸素バリア材の製造方法の一例は、容器22内に窒素ガスを注入する不活性ガス導入工程を備える製造方法であったが、本発明は、これに限定されない。本発明の酸素バリア材の製造方法では、不活性ガス導入工程において、不活性ガスとして、アルゴンガス、炭酸ガス又はこれらの組み合わせを用いてもよい。この場合、不活性ガスとして、アルゴンガス、炭酸ガス又はこれらの組み合わせを用いること以外は、図2を参照して説明した上記方法と同じ方法で酸素バリア材を製造できる。
(3)本発明の酸素バリア材の製造方法では、不活性ガス導入工程において、不活性ガスとして、窒素ガスと、アルゴンガス及び炭酸ガスの少なくとも一方とを含む混合ガスを用いてもよい。この場合、不活性ガスとして、窒素ガスと、アルゴンガス及び炭酸ガスの少なくとも一方とを含む混合ガスを用いること以外は、図2を参照して説明した上記方法と同じ方法で酸素バリア材を製造できる。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明する。なお、本発明は実施例の範囲に何ら限定されるものではない。
<基材の準備>
開気孔を有する基材として、和紙A(鳥の子紙 3号、寸法:10cm×10cm)を準備した。和紙Aは、開気孔の平均開口径が50μmであり、平均厚さが0.05mmであった。また、和紙Aの表面開孔率は、2つの主面ともに50%であった。
<実施例1>
[食品包装材の製造]
和紙A(基材)を、温度25℃のCNT分散液(株式会社大成化研製「ナノ墨(登録商標)」、分散媒:水、CNT:多層CNT、CNTの濃度:1.1質量%)に1時間浸漬した後、ハンガーにかけた状態で自然乾燥させた(乾燥時の雰囲気温度:25℃、乾燥時間:12時間)。これにより、和紙Aの表面及び和紙Aの開気孔の壁面にCNTが付着したCNT付着基材B(和紙Aの単位面積あたりのCNTの付着量:1μg/cm2)を得た。なお、CNT付着基材Bに含まれる多層CNTの表面は、カルボキシ基で修飾されていた。
次いで、上述の製造装置20(図2参照)を用いて、CNT付着基材Bに対して上述の減圧工程及び不活性ガス導入工程を行い、実施例1の食品包装材(以下、食品包装材Pと記載することがある)を得た。製造条件については、減圧工程において容器22内の圧力を80kPaに減圧し、かつ不活性ガス導入工程において、圧力レギュレーター27Bにより300kPaに調整した窒素ガスを容器22内に注入した。得られた食品包装材Pの開気孔内に存在する全気体中の窒素ガスの含有割合は、98体積%であった。
[評価用サンプルの作製]
温度25℃かつ湿度60%RHの環境下、食品包装材Pで包んだあんパンを、A4サイズのチャック付ポリ袋の中に入れた後、チャック付ポリ袋のチャックを閉じて、実施例1の評価用サンプルを得た。
[評価方法]
得られた評価用サンプルを、温度25℃かつ湿度60%RHの環境下に2週間放置した。次いで、放置後の評価用サンプルのチャック付ポリ袋からあんパンを取り出した後、あんパンの表面を目視観察し、カビの有無を確認した。
[評価結果]
実施例1の評価用サンプルでは、カビは確認できなかった。これは、実施例1の食品包装材(食品包装材P)が酸素バリア性を維持できていたため、あんパンと酸素との接触が抑制され、カビが繁殖しなかったものと考えられる。
<比較例1>
食品包装材Pの代わりに和紙Aを用いたこと以外は、実施例1と同じ方法で、比較例1の評価用サンプルを得た。次いで、実施例1と同じ方法で比較例1の評価用サンプルを評価した。比較例1の評価用サンプルでは、カビが確認された。これは、比較例1の食品包装材(和紙A)が酸素バリア性を維持できていなかったため、カビが繁殖したものと考えられる。
本発明に係る酸素バリア材は、例えば食品包装材として有用である。また、本発明に係る酸素バリア材の製造方法は、例えば食品包装材の製造方法として有用である。
10 酸素バリア材
11 基材
11A 開気孔
11B 開口部
11C 基材の表面
11D 開気孔の壁面
20 製造装置
21 真空ポンプ
22 容器
23 コンプレッサー
24 窒素発生装置
25 第1配管
25A 第1バルブ
26 第2配管
26A 第2バルブ
27 第3配管
27A 第3バルブ
27B 圧力レギュレーター

Claims (15)

  1. 開気孔を有する基材と、前記基材の少なくとも表面に付着したカーボンナノチューブと、前記基材の前記開気孔内に導入された不活性ガスとを有し、
    前記開気孔の平均開口径は、1nm以上1mm以下であり、
    前記開気孔内に存在する全気体中の前記不活性ガスの含有割合は、90体積%以上であり、
    前記不活性ガスは、窒素ガス、アルゴンガス、炭酸ガス又はこれらの組み合わせであり、
    前記カーボンナノチューブの表面は、極性基で修飾されている、酸素バリア材。
  2. 前記極性基は、水酸基、カルボニル基及びカルボキシ基からなる群より選択される少なくとも一種である、請求項1に記載の酸素バリア材。
  3. 前記カーボンナノチューブは、前記基材の前記表面、及び前記基材の前記開気孔の壁面に付着している、請求項1又は2に記載の酸素バリア材。
  4. 前記カーボンナノチューブは、多層カーボンナノチューブである、請求項1~3の何れか一項に記載の酸素バリア材。
  5. 前記開気孔内に存在する全気体中の前記不活性ガスの含有割合は、98体積%以上である、請求項1~4の何れか一項に記載の酸素バリア材。
  6. 前記不活性ガスは、窒素ガスである、請求項1~5の何れか一項に記載の酸素バリア材。
  7. 前記基材は、紙、布、フィルム又はシートである、請求項1~6の何れか一項に記載の酸素バリア材。
  8. 前記基材の単位面積あたりの前記カーボンナノチューブの付着量は、0.1μg/cm2以上100μg/cm2以下である、請求項7に記載の酸素バリア材。
  9. 前記基材は、和紙である、請求項7に記載の酸素バリア材。
  10. 前記基材の平均厚さは、0.01mm以上100mm以下である、請求項1~9の何れか一項に記載の酸素バリア材。
  11. 前記基材の表面開孔率は、10%以上である、請求項1~10の何れか一項に記載の酸素バリア材。
  12. 食品包装材である、請求項1~11の何れか一項に記載の酸素バリア材。
  13. 開気孔を有する基材の少なくとも表面にカーボンナノチューブを付着させるカーボンナノチューブ付着工程と、
    容器内に、前記カーボンナノチューブが付着した前記基材を入れた後、前記容器内を減圧する減圧工程と、
    減圧された前記容器内の圧力より高い圧力の不活性ガスを、前記容器内に注入することにより、前記基材の前記開気孔内に前記不活性ガスを導入する不活性ガス導入工程と
    を備え、
    前記開気孔の平均開口径は、1nm以上1mm以下であり、
    前記不活性ガス導入工程後において、前記開気孔内に存在する全気体中の前記不活性ガスの含有割合は、90体積%以上であり、
    前記不活性ガスは、窒素ガス、アルゴンガス、炭酸ガス又はこれらの組み合わせであり、
    前記カーボンナノチューブの表面は、極性基で修飾されている、酸素バリア材の製造方法。
  14. 前記減圧工程において、前記容器内の圧力を99kPa以下に減圧する、請求項13に記載の酸素バリア材の製造方法。
  15. 前記不活性ガス導入工程において、圧力200kPa以上の前記不活性ガスを前記容器内に注入する、請求項13又は14に記載の酸素バリア材の製造方法。
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