JP7208039B2 - ダクト - Google Patents
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Description
特許文献1,2には、ダクトの内面にノイズとなる電波(放射ノイズ)を吸収する電波吸収部材を設けた構成が開示されている。この構成では、外部からダクトに侵入した放射ノイズを電波吸収部材に吸収させることで、放射ノイズが室内に侵入することを抑制する。
以下、図1~3を参照して本発明の第一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るダクト1は、筒部3を有する。筒部3は、建築物2の室内2Aから延びて形成され、建築物2の外部と室内2Aとを連通させる。建築物2の室内2Aには、電波(放射ノイズ)の影響を受ける可能性がある各種の機器(不図示)が配置されている。建築物2の壁部は、建築物2の外側に伝播する電波を遮蔽する。建築物2は、原子力プラントや火力プラントなど各種のプラントの建屋であってもよいし、居住用の家屋、工場、倉庫等であってもよい。
なお、電波阻害傾斜面11は、例えば筒部3の周方向全体に形成されてもよい。
電波阻害傾斜面11の傾斜角度θ1や、電波阻害傾斜面11と筒部3の軸線L1との間隔は、筒部3の軸方向に並ぶ複数の電波阻害傾斜面11の間で互いに異なっていてもよいが、本実施形態では互いに等しい。
本実施形態において、筒部3の内面をなす筒部本体21の内周面23は、筒部3の軸線L1に平行する。本実施形態の電波阻害部22は、筒部3の内面をなす電波阻害傾斜面11及び垂直面12を含む。電波阻害部22は、図2,3に示す断面において、斜辺が電波阻害傾斜面11となる直角三角形に形成されている。
例えば図2に示すように、本実施形態のダクト1において、筒部3の内側において外部から室内2Aに向かう電波Pが、一対の電波阻害傾斜面11のうち一方の電波阻害傾斜面11において反射すると、当該電波Pは、他方の電波阻害傾斜面11に向かいやすくなる。図2における矢印P1は、一方の電波阻害傾斜面11において反射した電波Pの方向を示している。これにより、当該電波Pは、他方の電波阻害傾斜面11においてさらに反射し、ダクト1の外部側(図2において左側)に向かいやすくなる。すなわち、電波Pがダクト1において室内2Aに向かうことを抑制できる。また、電波Pが一対の電波阻害傾斜面11において複数回反射することで、電波Pを好適に減衰させることができる。以上により、電波Pがダクト1を通して室内2Aに侵入することを効果的に低減できる。
これにより、建築物2の室内2Aに配された各種の機器を電波(放射ノイズ)から保護することができる。
図4に例示したダクト1Bでは、筒部3の内面をなす電波阻害傾斜面11と傾斜面12Bとが筒部3の軸方向に連ねて形成されている。これにより、筒部3内における空気の流れに乱れが発生することを抑制し、筒部3内における空気流れの圧力損失を小さく抑えることができる。
次に、図5を参照して本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態においては、第一実施形態と同様の構成要素について同一符号を付す等して、その説明を省略する。
筒部3Cの内面には、第一実施形態のダクト1と同様に、一対の電波阻害傾斜面11が形成されている。また、一対の電波阻害傾斜面11は、筒部3Cの軸方向に複数(図示例では2つ)配列されている。さらに、筒部3Cの内面には、図4に例示したダクト1Bと同様に、一対の傾斜面12Bが形成されている。
これら第一斜面24Cや第二斜面25Cは、図示例のように筒部本体21Cの内周を削ることで形成することができる。なお、第一斜面24Cや第二斜面25Cは、例えばダクト1Cを構成する壁部にプレス加工を施すことで形成されてもよい。
第二実施形態のダクト1Cにおける筒部3Cの内面の態様は、第一実施形態における態様(例えば図2,3に例示した態様)と同様であってよい。例えば、筒部本体21Cの内周面23Cには、図2,3に示した垂直面12に対応する面が形成されてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
2 建築物
2A 室内
3,3C 筒部
11 電波阻害傾斜面
21,21C 筒部本体
22,22B,22C 電波阻害部
23,23C 内周面
L1 軸線
θ1 電波阻害傾斜面11の傾斜角度
Claims (5)
- 建築物又は移動体の室内から延びて形成され、外部と前記室内とを連通させる筒部を有するダクトであって、
前記筒部の内面が、
前記筒部の軸方向において前記外部から前記室内に向かうにしたがって、前記筒部の軸線に近づくように傾斜して延び、少なくとも電波を反射する電波阻害傾斜面と、
前記電波阻害傾斜面の前記室内側の一端に接続されて、前記軸線に直交する方向に延びる垂直面と、
を有し、
前記電波阻害傾斜面及び前記垂直面は、前記軸線に直交する方向において互いに対向する位置に一対配され、
一対の前記電波阻害傾斜面及び前記垂直面は、前記筒部の軸方向において互いに一致する位置に配されているダクト。 - 前記筒部が、
前記軸線に平行する内周面を有する筒部本体と、
前記筒部本体の内周面に固定され、前記電波阻害傾斜面及び前記垂直面を構成する電波阻害部と、
を備える請求項1に記載のダクト。 - 前記電波阻害部が、電波を吸収する電波吸収体によって構成されている請求項2に記載のダクト。
- 前記筒部が、
筒部本体と、
前記筒部本体の内周面に固定され、前記電波阻害傾斜面及び前記垂直面を構成する電波阻害部と、
を備え、
前記電波阻害部が、電波を吸収する電波吸収体によって構成されている請求項1に記載のダクト。 - 一対の前記電波阻害傾斜面及び前記垂直面が、前記軸方向に複数配列されている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のダクト。
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JP2019014635A JP7208039B2 (ja) | 2019-01-30 | 2019-01-30 | ダクト |
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Family Applications (1)
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