JP7207672B1 - 蟻酸生成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭素材料を電極に使用して電力損失を減少させるとともに、耐久性を有する蟻酸生成装置を提供する。【解決手段】二酸化炭素を還元して蟻酸を生成するための蟻酸生成装置1は、電解液100を収容する第1収容室11と、前記電解液100及び二酸化炭素を収容する第2収容室12と、前記電解液100に接した状態で前記第1収容室11に配置されるアノード電極21と、前記電解液100に接した状態で前記第2収容室12に配置されるカソード電極22と、前記アノード電極21及び前記カソード電極22に電圧を印加するための外部電源と、を備え、前記カソード電極22は、二酸化炭素還元触媒を担持するための多孔質の導電性を有する炭素材料と、該炭素材料を挟む一対の集電板とを有して構成され、前記一対の集電板は、複数の開口が形成された開口領域と、該開口領域を取り囲む位置に設けられる非開口領域を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、蟻酸生成装置に関し、特に炭素材料を用いた電極を有する蟻酸生成装置に関する。
近年、石炭や石油等の化石燃料に代わる代替エネルギーとして水素エネルギーや太陽光エネルギーが注目されている。具体的には、蟻酸を分解して得られる水素を外部装置に供給することにより、太陽光エネルギーを有効に利用して、水素をエネルギー源として安全且つ効率よく供給することが行われている。
例えば、特許文献1には、電解液中に配置されるアノード電極と、一方側が電解液、他方側がCO含有ガスに接するように配置され、気液分離膜として機能するとともに、多孔質であって導電性を有するカソード電極と、アノード電極とカソード電極との間に電圧を印加する電源とを含み、カソード電極は、多孔質導電体からなる基材にRu錯体又はRu錯体ポリマーを還元触媒として担持して構成され、電解液中のプロトンとカソード電極からの電子と他方側からのCOとの間でCO還元反応が起こり、有機物が合成されるCO還元反応装置が記載されている。このようなCO還元反応装置によれば、アノード電極とカソード電極との間に所定の電圧を印加することで、カソード電極においてCO還元反応が生起される。すなわち、電解液中のプロトンと、前記カソード電極からの電子と、前記他方側からのCOとの間でCO還元反応が起こり、蟻酸が合成される。
特開2021-59760号公報
ところで、上記特許文献1に記載のCO還元反応装置では、カソード電極の基材としてカーボンペーパーを用い、ここにRu錯体又はRu錯体ポリマーを担持することで、広いCO濃度範囲で高い蟻酸生成選択性能を得ることができ、高いファラデー効率で蟻酸を生成することができることが指摘されている。しかしながら、電極に炭素材料を用いる場合、様々な不都合があった。
具体的には、電気抵抗率に関し炭素材料は金属材料と比べると素材そのものであったとしても100倍から1000倍程度高い。ガス拡散電極に使用されるような、テフロン樹脂などとの複合材料においては、電気抵抗率はより高くならざるを得ず、その値は製作手法に強く依存する。このような抵抗率の高さは、大電流を流す場合に、オーミック損失の原因となる。
また、炭素材料は材料として脆いという不都合がある。カーボンファイバーなどの均一な炭素材料では、その強度は金属単体を凌ぐものもあるが、ガス拡散電極に使用されるような複合炭素材料をベースとした薄膜は、一般に脆く、取り扱いには注意を要する。実用的に重要な大面積での使用にあたっては、簡便な方法は確立されていない。
これらの不都合を解消する方法として、2つの方法がある。1つ目の方法は、ガラス基板上に金属細線を施し、その上に複合炭素材料薄膜を貼り付けるという方法である。しかしながら、この方法は、ガラス基板に細線を焼き付ける必要があるため、煩雑であり、大面積化に向いているとはいえない。また、構造的にガス拡散層を導入することはできないため、ガス拡散電極に転用することはできない。
また、2つ目の方法は、薄膜を金属製の集電体で挟む(もしくは押さえつける)方法である。この方法は燃料電池で広く用いられているが、その利用は次の2点が満たす場合に限られる:(1)金属が目的の反応を阻害しない、(2)ガス拡散電極自体の剛性はなくてもよい。条件(1)を満たすために、化学的に不活性なチタンなどの材料が用いられるが、調達コストや環境負荷コストが嵩むという問題は残される。また、燃料電池では、複合炭素材料薄膜は負極、セパレーター、及び正極の間に挟みこまれ、燃料は、その薄膜内部で反応するという構造が一般的であるので、条件(2)は自動的に満たされる。しかし、目的の化学反応によっては、負極、セパレーター、及び正極の間に意図的に隙間を設け、脆い複合炭素材料薄膜を保持しなければならないので、万能な方法とは言えない。
そこで、炭素材料を電極に使用して電力損失を減少させるとともに、耐久性を有する蟻酸生成装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、二酸化炭素を還元して蟻酸を生成するための蟻酸生成装置であって、電解液を収容する第1収容室と、前記電解液及び二酸化炭素を収容する第2収容室と、前記電解液に接した状態で前記第1収容室に配置されるアノード電極と、前記電解液に接した状態で前記第2収容室に配置されるカソード電極と、前記アノード電極及び前記カソード電極に電圧を印加するための外部電源と、を備え、前記カソード電極は、二酸化炭素還元触媒を担持するための多孔質の導電性を有する炭素材料と、該炭素材料を挟む同一の一対の集電板とを有して構成され、前記一対の集電板は、複数の開口が形成された開口領域と、該開口領域を取り囲む位置に設けられる非開口領域を有し、前記一対の集電板は、前記電解液に対し電気化学的に不活性な樹脂材料により形成され、前記炭素材料は、前記開口領域と重なる位置に配置されていることを特徴とする。
本発明に係る蟻酸生成装置において、前記カソード電極は、一方側が前記電解液に接するとともに他方側が前記二酸化炭素に接した状態で前記第2収容室に配置されてもよい。

本発明に係る蟻酸生成装置において、前記一対の集電板のそれぞれは、前記開口領域において前記炭素材料と電気的に接続される導電性のメッシュ状部材を有し、前記メッシュ状部材は、複数の開口から構成されたハニカム構造を有してもよい。
本発明に係る蟻酸生成装置において、前記カソード電極は、気体透過性膜と、第1ガスケット、第2ガスケット及び第3ガスケットからなる複数のガスケットと、第1炭素材料と第2炭素材料からなる一対の炭素材料と、第1集電板と第2集電板からなる一対の集電板とを有し、前記第1集電板と前記第2集電板との間には前記第1ガスケットに支持された前記第1炭素材料と前記第2ガスケットに支持された前記第2炭素材料が配置され、前記第1炭素材料と前記第2炭素材料との間には前記第3ガスケットに支持された前記気体透過性膜が配置されてもよい。
本発明に係る蟻酸生成装置において、前記カソード電極は、半透膜と、第1枠体と第2枠体からなる一対の枠体と、集電板と、仕切板とを有するとともに、前記半透膜、前記第1枠体、前記集電板、前記第2枠体、前記仕切板がこの順に配置され、前記第1枠体は、平面視で矩形状に形成されるとともに中央部に第1貫通孔が形成され、上下に第1切欠き部と第2切欠き部が形成され、前記第2枠体は、一対の垂直部と該垂直部に略直交する一対の水平部を有するとともに、前記一対の垂直部と前記一対の水平部により第2貫通孔が形成され、前記一対の水平部にはそれぞれ流入口と流出口が形成され、前記一対の垂直部の一方には吸気孔が形成されるとともに前記一対の垂直部の他方には排気孔が形成され、前記集電板には、上下に一対の第1開口と第2開口が形成され、前記半透膜、前記一対の枠体、前記集電板及び前記仕切板に封止された状態で、前記電解液が前記流入口、前記第1開口、前記第1切欠き部、前記第1貫通孔、前記第2切欠き部、前記第2開口、前記流出口をこの順に通過し、前記二酸化炭素は前記吸気孔、第2貫通孔及び前記排気孔をこの順に通過してもよい。
本発明によれば、電力損失を減少させるとともに、耐久性を有する蟻酸生成装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る蟻酸生成装置の構成例を表す模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る蟻酸生成装置の構成例を表す模式図である。 本発明の第1の実施形態に炭素材料及び集電板の斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る集電板の平面図である。 本発明の第3の実施形態に係る蟻酸生成装置のカソード電極の分解斜視図である。 本発明の第4の実施形態に係る蟻酸生成装置の電解ユニットの構成例を表す模式図である。
まず本発明の実施形態に係る蟻酸生成装置について説明する。なお、共通の構成要素については、共通の指示符号を図中に付して説明する。また、本発明は以下の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更可能であることは言うまでもない。
図1は、本発明の実施形態に係る蟻酸生成装置1の構成例を表す模式図である。蟻酸生成装置1は、水と大気中あるいは排気二酸化炭素から人工光合成により蟻酸を生成するものである。蟻酸生成装置1は、第1収容室11と、第2収容室12と、第1収容室11に配置されるアノード電極21と、第2収容室12に配置されるカソード電極22と、アノード電極21及びカソード電極22に電圧を印加するための外部電源(不図示)とを備える。蟻酸生成装置1は、例えば図示しない太陽電池に接続して使用されてもよい。なお、水に代えて、炭酸水素カリウム水溶液を使用してもよい。
第1収容室11には、電解液100が収容されるとともに、電解液100に接した状態でアノード電極21が配置される。アノード電極21では、水を分解して水素イオンと電子が得られる。第1収容室11と第2収容室12との間には、水素イオンを選択的に透過するような半透膜(ナフィオン膜)23が配置されている。
第2収容室12には、電解液100及び二酸化炭素が収容される。第2収容室12には、二酸化炭素が溶解した電解液100に接した状態でカソード電極22が配置される。カソード電極22では、アノード電極21により水を分解して得られる水素イオンと電子を利用して、カソード電極22に担持された二酸化炭素還元触媒(例えば、Ru錯体等)において、大気中の二酸化炭素及び/又は排気二酸化炭素から人工光合成により蟻酸が生成される。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る蟻酸生成装置1の構成例を表す模式図である。図2に示すように、第2収容室12を電解液100が収容される第1収容空間12aと二酸化炭素が供給される第2収容空間12bとに分割し、カソード電極22の一方側が電解液100に接するとともに他方側が二酸化炭素に接することとしてもよい。
蟻酸生成装置1では、水と大気中あるいは排気二酸化炭素から人工光合成により蟻酸が生成される。以下、蟻酸の生成過程について説明する。
アノード電極21では、水を分解して水素イオンと電子が得られる。アノード電極21とカソード電極22は導線で接続されており、アノード電極21で生成された電子はカソード電極22へと送られる。アノード電極21で生成された水素イオンは、半透膜23を透過してカソード電極22側へ移動する。カソード電極22は、アノード電極21により水を分解して得られる水素イオンと電子を利用して、大気中の二酸化炭素及び/又は排気二酸化炭素から人工光合成により蟻酸を生成する。
蟻酸生成装置1は、光化学反応装置として使用される。使用時には、カソード電極22に光が照射される構造とすることが好ましい。カソード電極22に光を照射する光源としては、太陽、人工光源等を用いることができる。
蟻酸生成装置1では、まずアノード電極21において下記(1)式に示すように、水が分解され酸素と水素イオンと電子が生成される。
2HO→O+4H+4e ・・・(1)
アノード電極21は上記反応が生じる手段であれば特に限定はされないが、例えば、光触媒を担持した基板のような水分解デバイスが用いられる。
カソード電極22では、光反応(人工光合成)プロセスを経て水素イオンと電子、及び二酸化炭素から蟻酸が生成される(下記式(2))。この時、アノード電極21で生成した水素イオンと電子が消費される。また、二酸化炭素は、大気中及び/又は他の機関からの排ガス中に存在するものを利用することができる。
CO+2H+2e→HCOOH ・・・(2)
カソード電極22は、炭素材料40と、炭素材料40を挟む一対の集電板50とを有して構成されている。図3は、炭素材料40及び集電板50の斜視図である。
炭素材料40は、二酸化炭素還元触媒を担持するための多孔質の導電性を有している。具体的には、炭素材料40は、カーボンファイバーなどの均一な薄膜によって構成され、二酸化炭素を還元するための導電性材料である。炭素材料40の厚みは特に限定されるものではないが、薄い方が望ましい。
一対の集電板50は、同一の構成を有している。各集電板50は、正面視で矩形状に形成された板状部材である。集電板50は、炭素材料40を覆うことができる程度の大きさであることが好ましい。各集電板50は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ガラスエポキシ等の電解液100に対し電気化学的に不活性な樹脂材料により形成されていることが望ましい。集電板50における両側の面のうち炭素材料40側の面は第1面51とされ、反対側の面は第2面52とされる。電気化学的に不活性な樹脂材料により形成された2枚の集電板50により炭素材料40を挟み込むことで、カソード電極22は構造体として高い剛性を確保することができる。また、集電板50の面積を大きくすれば、体積抵抗率が高くても大面積化時の電極全体としての抵抗は、小面積時の抵抗に保ったままにすることができる。すなわち、オーミック損失を抑えて大電流を流すことができる。なお、2枚の集電板50を、螺子や磁石等により結合することにより、更に剛性を高めることができる。
ここで、例えば炭素薄膜が円形に形成されていると仮定した場合、直径Dを有する炭素薄膜(表面抵抗率:ρs)の中心から外径迄の2点間抵抗Rsは、中心に配置した単芯棒(直径d)で測定したとして、以下の(3)式により算出される。
Figure 0007207672000002
炭素薄膜の直径Dが100cm、探針棒の直径dが1mmの場合、抵抗値Rsは1.10ρsとなる。一方、本実施形態では、どのような直径の炭素薄膜でも、その抵抗値は、各開口部の大きさによってのみ決まり、円形開口部の直径が1cmの場合、抵抗値Rsは0.37ρsに低減される。
図4は、集電板50の構成を示す図である。図4(a)は、集電板50の第1面51の構成を示し、図4(b)は、集電板50の第2面52の構成を示している。図示するように、集電板50には開口領域50aと、非開口領域50bが設けられている。開口領域50aは集電板50の中央部分に形成され、非開口領域50bは開口領域50aを取り囲む位置に設けられている。開口領域50aは、炭素材料40が配置される場所である。電解液100及び二酸化炭素との接触面積を増加させることが望ましいことを考慮すると、開口領域50aは、炭素材料40よりも広い面積を有するように形成されていることが望ましい。
開口領域50aは、複数の開口により構成されており、各開口の形状は、円形状、多角形状等、特に限定されるものではない。集電板50における開口領域50aが占める面積の割合は、特に限定されるものではないが、開口領域50aが占める割合が低いほうが望ましい。
図4(a)に示すように、第1面51側にはメッシュ状部材61と、メッシュ状部材61の周囲に設けられる接続部材62と、複数の電極63が設けられている。メッシュ状部材61は、集電板50において開口領域50aに対応する箇所に設けられている。各電極63は、第1面51側における集電板50の両側において設けられ、外部電源に接続される。接続部材62は、非開口領域50bにおいてメッシュ状部材61と複数の電極63とを接続するように設けられている。メッシュ状部材61、接続部材62及び複数の電極63は、それぞれ薄膜程度の厚みを有していればよく、例えばメッキによって製造されている。このようにすることで、金属の使用量を大幅に削減することができ、調達コストや環境負荷コストを削減することができる。
メッシュ状部材61は、開口領域50a全体に亘って配置されている。具体的には、メッシュ状部材61は、開口領域50aを構成する複数の開口それぞれの周囲に設けられる導電性の配線パターンである。なお、一部の開口の周囲にはメッシュ状部材61が設けられなくてもよい。メッシュ状部材61が設けられる位置には炭素材料40が配置され、メッシュ状部材61と炭素材料40は電気的に接続される。
メッシュ状部材61は、開口領域50aを構成する開口の形状と同じ形状であればよく、例えば開口領域50aが六角形の複数の開口から構成されたハニカム構造を有しているのであれば、メッシュ状部材61も複数の開口から構成された導電性のハニカム構造を有していればよい。開口領域50aがハニカム構造を有することにより、集電板50の強度を高めることができる。但し、導電性を有し、複数の開口が形成されているのであれば、メッシュ状部材61はハニカム構造に限定されるものではない。
炭素材料40が一対の集電板50に挟まれた状態では、炭素材料40は集電板50のうち開口領域50aと重なる位置に配置される。このため、炭素材料40が効率よく電解液100及び二酸化炭素と接することができる。また、炭素材料40の全体が、導電性の配線パターンであるメッシュ状部材61と接した状態で集電板50と電気的に接続されている。このため、炭素材料40に対し電気を効率良く供給することができる。従って、蟻酸生成装置1において蟻酸を効率よく生成することができる。なお、一対の集電板50には、複数の炭素材料40が挟まれてもよい。また、炭素材料40は、一部にメッシュ状部材61と接しない範囲があってもよい。
このように、カソード電極22は、二酸化炭素還元触媒を担持するための多孔質の導電性を有する炭素材料40と、この炭素材料40を挟む一対の集電板50とを有して構成され、一対の集電板50は、複数の開口が形成された開口領域50aと、開口領域を取り囲む位置に設けられる非開口領域50bを有している。このため、炭素材料40を電極に使用して、電力損失を減少させるとともに、蟻酸生成装置1の耐久性を確保することができる。
図5は、本発明の第3の実施形態に係るカソード電極22の構成を示す図である。なお、以下に記載する第3の実施形態の説明においては、上述した実施形態と共通する点については説明を省略し、第1の実施形態と異なる事項について説明を行う。
図5に示すように、カソード電極22は気体透過性膜70と、複数のガスケット80と、一対の炭素材料140と、一対の集電板150とを有している。具体的には、一対の炭素材料140は、第1炭素材料141と第2炭素材料142により構成されている。一対の集電板150は、第1集電板151と第2集電板152により構成されている。第1炭素材料141と第2炭素材料142との間には、気体透過性膜70が配置され、第1炭素材料141と第2炭素材料142は第1集電板151と第2集電板152との間に配置されている。本実施形態において、X軸方向及びY軸方向を水平方向とし、Z軸方向を上下方向とした場合、第1集電板151、第1炭素材料141、気体透過性膜70、第2炭素材料142、第2集電板152は、X軸方向においてこの順に配置されている。
気体透過性膜70は、本体部70aと、本体部70aと一体的に形成されている第1突出片70bとを有している。本体部70aは、平面視四角形状に形成され、炭素材料140とほぼ同じ寸法を有している。気体透過性膜70は、二酸化炭素等の気体を透過し、液体は透過させないように構成されている。気体透過性膜70は、撥水性の多孔質材料により形成されていることが望ましく、更には多孔性テフロンにより形成されていることが望ましい。
複数のガスケット80は、第1炭素材料141を支持する第1ガスケット81と、第2炭素材料142を支持する第2ガスケット82と、気体透過性膜70を支持する第3ガスケット83とを有して構成されている。第1ガスケット81は第1突出片70bと同じ側に第2突出片81aを有し、第2突出片81aには第1通気孔81bが形成されている。
第1集電板151には開口領域151aと、開口領域151aを取り囲む位置に非開口領域151bが設けられている。非開口領域151bには、二酸化炭素の通過を許容する第2通気孔153が形成されている。第2通気孔153は、非開口領域151bにおいて、第1通気孔81bと重なる位置に形成されているのであれば、場所は特に限定されるものではない。
カソード電極22において、気体透過性膜70の一方の面側には第1通気孔81bが形成された第1ガスケット81及び第2通気孔153が形成された第1集電板151が配置され、第1突出片70b、第1通気孔81b及び第2通気孔153及が重なる位置に配置されている。即ち、気体透過性膜70の一方側において、ガスケット80及び集電板150に気体の通過を許容する通気孔が形成され、これらの通気孔が連通するように配置されている。このため、供給した二酸化炭素が第2通気孔153及び第1通気孔81bを介して気体透過性膜70に到達する。一般的に、ガス拡散電極の構造は、セルの壁が気体と液体との相分離の役割を担うが、この制約のため実装密度はセルの内壁面積で決まってしまう。一方、本実施形態では、電流のみならず気体(二酸化炭素)も炭素材料140に直接供給することができるため、複数の集電板150を設けることができる。これにより、カソード電極22の実装密度を高めることができる。
図6は、第4の実施形態に係る蟻酸生成装置の電解ユニット200の分解斜視図である。なお、以下に記載する第4の実施形態の説明においては、上述した実施形態と共通する点については説明を省略し、第1の実施形態と異なる事項について説明を行う。電解ユニット200は、半透膜23、第1枠体210、集電板230、第2枠体220、仕切板240をこの順に有している。本実施形態では、X軸方向及びY軸方向が水平方向であり、Z軸方向が上下方向である。
第1枠体210は、板厚が薄い平面視で矩形状に形成され、中央部に第1貫通孔210aを有している。第1枠体210は、半透膜23と集電板230との間に配置される。第1枠体210には、上下に一対の第1切欠き部211と第2切欠き部212が形成されている。以下の説明では、第1枠体210の厚みをTとする。
集電板230は、上下に一対の第1開口231と第2開口232が形成されている。第1開口231はX軸方向において第1切欠き部211と重なる位置に形成され、第2開口232はX軸方向において第2切欠き部212と重なる位置に形成されている。以下の説明では、集電板230のY軸方向における寸法(幅)をW1とする。
第2枠体220は、X軸方向に厚みを有する平面視で矩形状に形成されている。第2枠体220は、Z軸方向に延びる一対の垂直部220aと、Y軸方向に延びる一対の水平部220bを有して構成されている。一対の垂直部220aと一対の水平部220bにより、第2貫通孔220cが形成されている。一対の垂直部220aのうち、一方にはY軸方向に連通された吸気孔223が形成され、他方にはY軸方向に連通された排気孔224が形成されている。一対の水平部220bのうち、上方にはX軸方向及びZ軸方向に貫通する流入口221が形成され、下方にはX軸方向及びZ軸方向に貫通する流出口222が形成されている。流入口221はX軸方向において第1開口231と重なる位置に形成され、流出口222はX軸方向において第2開口232と重なる位置に形成されている。
電解ユニット200は、第1枠体210、集電板230及び第2枠体220が半透膜23と仕切板240により封止された状態である。即ち、第1貫通孔210aは半透膜23により封止され、第2貫通孔220cは仕切板240により封止され、集電板230が閉じ込められた状態となる。この状態で、電解液は流入口221、第1開口231、第1切欠き部211、第1貫通孔210a、第2切欠き部212、第2開口232及び流出口222を通過して電解ユニット200の外部に排出される。また、二酸化炭素等の気体は、吸気孔223、第2貫通孔220c及び排気孔224を通過して電解ユニット200の外部に排出される。
このように、簡易な構成を有する電解ユニット200に集電板230を閉じ込めることで、第1枠体210の厚みTと集電板230の幅W1を自在に設定することができる。第1枠体210の厚みTの寸法が小さいほど溶液抵抗による電力損失を低減することができる。また、電解ユニット200の体積が小さいほど、高濃度の生成物を含む電解液が第2収容室12から排出されることを期待することができる。
なお、上記のように本発明の一実施形態及び実施例について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは、当業者には、容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例は、全て本発明の範囲に含まれるものとする。
例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、蟻酸生成装置の構成も本発明の一実施形態及び実施例で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
1 蟻酸生成装置、11 第1収容室、12 第2収容室、21 アノード電極、22 カソード電極、40 炭素材料、50 集電板、50a 開口領域、50b 非開口領域、61 メッシュ状部材、70 気体透過性膜、81 第1ガスケット、82 第2ガスケット、83 第3ガスケット、100 電解液、141 第1炭素材料、142 第2炭素材料、151 第1集電板、152 第2集電板、210 第1枠体、210a 第1貫通孔、211 第1切欠き部、212 第2切欠き部、220 第2枠体、220a 垂直部、220b 水平部、220c 第2貫通孔、221 流入口、222 流出口、223 吸気孔、224 排気孔、230 集電板、231 第1開口、232 第2開口、240 仕切板、

Claims (5)

  1. 二酸化炭素を還元して蟻酸を生成するための蟻酸生成装置であって、
    電解液を収容する第1収容室と、
    前記電解液及び二酸化炭素を収容する第2収容室と、
    前記電解液に接した状態で前記第1収容室に配置されるアノード電極と、
    前記電解液に接した状態で前記第2収容室に配置されるカソード電極と、
    前記アノード電極及び前記カソード電極に電圧を印加するための外部電源と、を備え、
    前記カソード電極は、二酸化炭素還元触媒を担持するための多孔質の導電性を有する炭素材料と、該炭素材料を挟む同一の一対の集電板とを有して構成され、
    前記一対の集電板は、複数の開口が形成された開口領域と、該開口領域を取り囲む位置に設けられる非開口領域を有し
    前記一対の集電板は、前記電解液に対し電気化学的に不活性な樹脂材料により形成され、
    前記炭素材料は、前記開口領域と重なる位置に配置されていることを特徴とする蟻酸生成装置。
  2. 前記カソード電極は、一方側が前記電解液に接するとともに他方側が前記二酸化炭素に接した状態で前記第2収容室に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の蟻酸生成装置。
  3. 前記一対の集電板のそれぞれは、前記開口領域において前記炭素材料と電気的に接続される導電性のメッシュ状部材を有し、
    前記メッシュ状部材は、複数の開口から構成されたハニカム構造を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の蟻酸生成装置。
  4. 前記カソード電極は、気体透過性膜と、第1ガスケット、第2ガスケット及び第3ガスケットからなる複数のガスケットと、第1炭素材料と第2炭素材料からなる一対の炭素材料と、第1集電板と第2集電板からなる一対の集電板とを有し、
    前記第1集電板と前記第2集電板との間には前記第1ガスケットに支持された前記第1炭素材料と前記第2ガスケットに支持された前記第2炭素材料が配置され、
    前記第1炭素材料と前記第2炭素材料との間には前記第3ガスケットに支持された前記気体透過性膜が配置されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の蟻酸生成装置。
  5. 前記カソード電極は、半透膜と、第1枠体と第2枠体からなる一対の枠体と、集電板と、仕切板とを有するとともに、前記半透膜、前記第1枠体、前記集電板、前記第2枠体、前記仕切板がこの順に配置され、
    前記第1枠体は、平面視で矩形状に形成されるとともに中央部に第1貫通孔が形成され、上下に第1切欠き部と第2切欠き部が形成され、
    前記第2枠体は、一対の垂直部と該垂直部に略直交する一対の水平部を有するとともに、前記一対の垂直部と前記一対の水平部により第2貫通孔が形成され、前記一対の水平部にはそれぞれ流入口と流出口が形成され、前記一対の垂直部の一方には吸気孔が形成されるとともに前記一対の垂直部の他方には排気孔が形成され、
    前記集電板には、上下に一対の第1開口と第2開口が形成され、
    前記半透膜、前記一対の枠体、前記集電板及び前記仕切板に封止された状態で、前記電解液が前記流入口、前記第1開口、前記第1切欠き部、前記第1貫通孔、前記第2切欠き部、前記第2開口、前記流出口をこの順に通過し、前記二酸化炭素は前記吸気孔、第2貫通孔及び前記排気孔をこの順に通過することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の蟻酸生成装置。
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