JP7207482B2 - 放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システム - Google Patents

放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システム Download PDF

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Description

本発明は、放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システムに関する。
病気診断等を目的として放射線画像撮影に使用される装置として、従来、被写体を透過した放射線のエネルギーを蓄積させる輝尽性蛍光体シートを内蔵したCR(Computed Radiography)カセッテが広く普及していた。
そして、近年、上記のCRカセッテに代わる装置として、複数の放射線検出素子が二次元状(マトリクス状)に配列され、各放射線検出素子で、被写体を透過して照射された放射線の線量に応じて電荷を発生させ、発生した電荷を信号値として読み出す放射線画像撮影装置(flat panel detector。半導体イメージセンサー等ともいう。)の開発が進んでいる。また、複数の放射線検出素子が配列されたセンサーパネルが筐体内に収納された可搬型放射線画像撮影装置(FPDカセッテ等ともいう。)の開発も進められている。
このような可搬型放射線画像撮影装置は可搬性が高いことから、様々な使用態様で撮影を行うことができるが、取り扱い時の落下等により外部から大きな衝撃を受ける場合がある。この外部から受ける衝撃は、可搬型放射線画像撮影装置の筐体内部に格納されたセンサー基板に悪影響を及ぼす。
このため、従来の放射線画像撮影装置は、筐体内部に三軸の加速度センサーを設け、各軸について検出される加速度の大きさから筐体の衝撃が加えられた箇所の判定を行っていた(例えば特許文献1参照)。
特開2016-1128号公報
ところで、経年的な衝撃の影響を判断し、故障の発生を予見することが望まれている。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、故障の予見精度の向上を図ることを目的とする。
請求項1記載の発明は、放射線画像撮影装置において、
複数の放射線検出素子が二次元状に配列されたセンサーパネルと、
前記センサーパネルが収納された筐体と、
前記筐体に加わる三軸の衝撃を検出する検出部と、
前記検出部の検出に基づいて前記筐体の衝撃箇所を判定する判定部と、
前記筐体の衝撃箇所ごとに、前記検出部の検出に基づく衝撃判定値を加算して累積する衝撃履歴部とを備え
前記衝撃履歴部は、前記検出部により検出された衝撃を各軸ごとに重み付けし合成することで、前記衝撃判定値を算出することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、放射線画像撮影装置において、
複数の放射線検出素子が二次元状に配列されたセンサーパネルと、
前記センサーパネルが収納された筐体と、
前記筐体に加わる三軸の衝撃を検出する検出部と、
前記検出部の検出に基づいて前記筐体の衝撃箇所を判定する判定部と、
前記筐体の衝撃箇所ごとに、前記検出部の検出に基づく衝撃判定値を加算して累積する衝撃履歴部と、を備え、
前記検出部は、三軸の加速度を検出し、
前記検出部が検出する各軸ごとの加速度の経時的な変化を積算する積算部と、
前記積算部による前記各軸ごとの加速度の積算値を正規化する正規化処理部と、を備え、
前記判定部は、前記正規化処理部により前記各軸ごとの正規化された数値を第一の閾値により分類し、当該各軸ごとの分類結果から前記筐体の衝撃箇所を判定することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1又は2記載の放射線画像撮影装置において、
前記衝撃履歴部は、前記衝撃判定値が第二の閾値よりも大きい場合に加算して累積することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の放射線画像撮影装置において、
いずれかの前記衝撃箇所について、前記衝撃履歴部によって加算累積された前記衝撃判定値の累積値が第三の閾値を超えた場合に報知処理を行う報知処理部を備えることを特徴とする。
請求項記載の発明は、放射線画像撮影システムにおいて、
複数の放射線検出素子が二次元状に配列されたセンサーパネルと、前記センサーパネルが収納された筐体と、前記筐体に加わる三軸の衝撃を検出する検出部とを備える放射線画像撮影装置と、
前記検出部の検出に基づいて前記筐体の衝撃箇所を判定する判定部と、
前記筐体の衝撃箇所ごとに、前記検出部の検出に基づく衝撃判定値を加算して累積する衝撃履歴部とを備え
前記衝撃履歴部は、前記検出部により検出された衝撃を各軸ごとに重み付けし合成することで、前記衝撃判定値を算出することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、放射線画像撮影システムにおいて、
複数の放射線検出素子が二次元状に配列されたセンサーパネルと、前記センサーパネルが収納された筐体と、前記筐体に加わる三軸の衝撃を検出する検出部とを備える放射線画像撮影装置と、
前記検出部の検出に基づいて前記筐体の衝撃箇所を判定する判定部と、
前記筐体の衝撃箇所ごとに、前記検出部の検出に基づく衝撃判定値を加算して累積する衝撃履歴部と、を備え、
前記検出部は、三軸の加速度を検出し、
前記検出部が検出する各軸ごとの加速度の経時的な変化を積算する積算部と、
前記積算部による前記各軸ごとの加速度の積算値を正規化する正規化処理部と、を備え、
前記判定部は、前記正規化処理部により前記各軸ごとの正規化された数値を第一の閾値により分類し、当該各軸ごとの分類結果から前記筐体の衝撃箇所を判定することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項5又は6記載の放射線画像撮影システムにおいて、
前記衝撃履歴部は、前記衝撃判定値が第二の閾値よりも大きい場合に加算して累積することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項5から7のいずれか一項に記載の放射線画像撮影システムにおいて、
いずれかの前記衝撃箇所について、前記衝撃履歴部によって加算累積された前記衝撃判定値の累積値が第三の閾値を超えた場合に報知処理を行う報知処理部を備えることを特徴とする。
本発明のような方式の放射線画像撮影装置又は放射線画像撮影システムによれば、筐体の衝撃が加えられた箇所の判定をより精度良く行うことが可能となる。
発明の実施形態に係る可搬型放射線画像撮影装置の等価回路を表すブロック図である。 発明の実施形態に係る可搬型放射線画像撮影装置の構成を示す断面図である。 放射線画像撮影装置のX軸方向及びY軸方向の中心に歪みセンサーを配置した状態を示した説明図である。 放射線画像撮影装置の制御系を示すブロック図である。 加速度センサーから演算処理用マイコンに入力された検出加速度を示す線図である。 X,Y,Zの各軸ごとの比率値を示す線図である。 図7(A)は角Aの落下状態、図7(B)は角Bの落下状態、図7(C)は角Cの落下状態、図7(D)は角Dの落下状態を示す説明図である。 角A~Dの落下時の比率値を示す線図である。 図9(A)は辺aの落下状態、図9(B)は辺bの落下状態、図9(C)は辺cの落下状態、図9(D)は辺dの落下状態を示す説明図である。 辺a~dの落下時の比率値を示す線図である。 分類値と十箇所の衝撃箇所との関係を示す図表である。 図12(A)は理想的な角落下での筐体の姿勢を示す説明図、図12(B)はその場合のX軸とY軸の加速度センサーの出力を示す線図である。 図13(A)は正確な検出が困難な角落下での筐体の姿勢を示す説明図、図13(B)はその場合のX軸の加速度センサーの出力を示す線図、図13(C)はその場合のY軸の加速度センサーの出力を示す線図である。 衝撃箇所検知処理と衝撃履歴累積処理とを連続して実行するフローチャートである。 放射線画像撮影システムの全体構成を示す図である。
[発明の実施形態の概要]
以下、本発明の実施形態に係る可搬型放射線画像撮影装置について、図面を参照して説明する。
なお、以下では、可搬型放射線画像撮影装置を、単に放射線画像撮影装置という場合がある。また、以下では、放射線画像撮影装置として、シンチレーター等を備え、放射された放射線を可視光等の他の波長の電磁波に変換して電気信号を得るいわゆる間接型の放射線画像撮影装置について説明するが、本発明は、シンチレーター等を介さずに放射線を放射線検出素子で直接検出する、いわゆる直接型の放射線画像撮影装置に対しても適用することが可能である。
[放射線画像撮影装置の回路構成等について]
まず、本実施形態に係る放射線画像撮影装置の回路構成等について説明する。図1は、本実施形態に係る放射線画像撮影装置の等価回路を表すブロック図である。図1に示すように、放射線画像撮影装置1には、後述するセンサー基板51(後述する図2参照)上に複数の放射線検出素子7が二次元状(マトリクス状)に配列されている。
そして、各放射線検出素子7には、バイアス線9が接続されており、バイアス線9やそれらの結線10を介してバイアス電源14から逆バイアス電圧が印加される。また、各放射線検出素子7には、スイッチ素子としてTFT(Thin Film Transistor)8が接続されており、TFT8は信号線6に接続されている。
また、走査駆動手段15では、配線15cを介して電源回路15aから供給されたオン電圧とオフ電圧がゲートドライバー15bで切り替えられて走査線5の各ラインL1~Lxに印加される。そして、各TFT8は、走査線5を介してオフ電圧が印加されるとオフ状態になり、放射線検出素子7と信号線6との導通を遮断して、電荷を放射線検出素子7内に蓄積させる。また、走査線5を介してオン電圧が印加されるとオン状態になり、放射線検出素子7内に蓄積された電荷を信号線6に放出させる。
各信号線6は、読み出しIC16内の各読み出し回路17にそれぞれ接続されている。そして、信号値Dの読み出し処理の際に、ゲートドライバー15bから走査線5のあるラインLにオン電圧が印加されると、TFT8がオン状態になり、放射線検出素子7から電荷がTFT8や信号線6を介して読み出し回路17に流れ込み、増幅回路18で、流れ込んだ電荷の量に応じた電圧値が出力される。
相関二重サンプリング回路(図1では「CDS」と記載されている。)19は、増幅回路18から出力された電圧値をアナログ値の信号値Dとして読み出して出力する。このように、本実施形態では、読み出しIC16の各読み出し回路17は、照射された放射線の線量に応じて各放射線検出素子7内で発生した電荷を信号値Dとして読み出すようになっている。
そして、増幅回路18から出力された信号値Dはアナログマルチプレクサー21を介してA/D変換器20に順次送信され、A/D変換器20でデジタル値の信号値Dに順次変換されて記憶手段23に順次保存又は保持される。そして、本実施形態では、走査駆動手段15のゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1~Lxにオン電圧が順次印加しながら上記の読み出し処理を行うことで、全ての放射線検出素子7から信号値Dが読み出されるようになっている。
制御手段22は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やROM(Read OnlyMemory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インターフェイス等がバスに接続されたコンピューターや、FPGA(Field Programmable Gate Array)等で構成されている。なお、専用の制御回路で構成されていてもよい。
制御手段22には、SRAM(Static RAM)やSDRAM(Synchronous DRAM)、NAND型フラッシュメモリー等で構成される記憶手段23や、リチウムイオンキャパシター等で構成される内蔵電源24が接続されている。また、制御手段22には、前述したアンテナ29やコネクター27を介して外部と無線方式や有線方式で通信を行うための通信部30が接続されている。
また、制御手段22(厳密には、後述するTFT制御回路221)は、上記のように、バイアス電源14から各放射線検出素子7への逆バイアス電圧の印加を制御したり、走査駆動手段15や読み出し回路17等の動作を制御して、上記の放射線検出素子7からの信号値Dの読み出し処理を行わせたり、読み出された信号値Dを記憶手段23に保存や保持したり、或いは、保存や保持された信号値Dを、通信部30を介して外部に転送する等の制御を行うようになっている。
[可搬型放射線画像撮影装置の構成等について]
図2は、本実施形態に係る可搬型放射線画像撮影装置の構成を示す断面図である。放射線画像撮影装置1は、図2に示すように、筐体40内にセンサーパネルSP(TFTパネル等ともいう。)が収納されて構成されている。なお、図2では、放射線画像撮影装置1
が、放射線が照射される放射線入射面(曝射面ともいう場合がある)41Aが図中下側になるように配置された状態で表されている。また、以下では、放射線画像撮影装置1における上下方向について、放射線画像撮影装置1を図2の状態に配置した場合に基づいて説明する。
本実施形態では、放射線画像撮影装置1の筐体40は、主に、略矩形状の平板状に形成された放射線入射面41Aとその外周縁に立設された側壁部41Bとを有するフロント板41と、略平板状に形成されたバック板42とで形成されている。そして、本実施形態では、フロント板41は例えば繊維強化プラスチックで形成されており、また、バック板42は例えば金属で形成されている。
また、バック板42は、係合部材であるネジ43によりフロント板41の側壁部41Bに取り付けられている。バック板42はフロント板41と結合して箱形を呈している。
バック板42とフロント板41との間にはパッキン41Cが介挿され、筐体40の内部の密閉性や水密性が確保されている。
一方、本実施形態では、センサーパネルSPは、以下のようにして形成されている。なお、以下では、各基板等におけるフロント板41に対向する側の面(すなわち図中下側の面)を表面、バック板42に対向する側の面(すなわち図中上側の面)を裏面という。また、筐体40、フロント板41、バック板42、センサーパネルSP、基台50、後述する各基板51、54、シンチレーター55、PCB基板57は、いずれも、放射線入射方向から見て長方形状であり、各々の長辺と短辺とが平行となるように配置されている。そして、以下では、筐体40の短辺に沿った方向をX軸方向、長辺に沿った方向をY軸方向、これらX軸方向及びY軸方向に直交する方向(放射線の入射方向)をZ軸方向として説明を行う。
センサーパネルSPは、放射線を遮蔽する鉛等の図示しない金属層を有する基台50を備えている。そして、基台50の表面側には、ガラス基板等で構成されるセンサー基板51が配設されている。そして、センサー基板51の表面には、前述した複数の放射線検出素子7等が二次元状に配列されている。
また、ガラス基板等で構成されるシンチレーター基板54の一方側の面には、シンチレーター55が形成されている。そして、本実施形態では、シンチレーター55と各放射線検出素子7とが対向するようにセンサー基板51とシンチレーター基板54とが配置され、各放射線検出素子7やシンチレーター55等の外側の部分でセンサー基板51とシンチレーター基板54とが図示しない接着剤により貼り付けられている。
そして、センサー基板51上に配線された信号線6(図1参照)等は、読み出しIC16等のチップがフィルム上に組み込まれたフレキシブル回路基板56と接続されており、フレキシブル回路基板56は、基台50の裏面側に引き回されて回路基板としてのPCB基板57等に接続されている。
そして、PCB基板57には、前述した制御手段22や記憶手段23(図1参照)等の回路や電子部材等(以下、まとめて電子機器58という。)が配設されている。なお、図2では、電子機器58がPCB基板57の表面側に配置された状態が記載されているが、電子機器58をPCB基板57の裏面側に(或いは表面側と裏面側の両方に)配置してもよい。
本実施形態に係る放射線画像撮影装置1では、以上のようにしてセンサーパネルSPが形成されている。そして、電子機器58がセンサーパネルSPの裏面側すなわちバック板42側に配設されているため、バック板42を取り外すだけで(すなわちセンサーパネルSPを筐体40から取り出さなくても)電子機器58にアクセスでき、電子機器58の交換等を容易に行うことができるようになっている。
また、図2に示すように、シンチレーター基板54とフロント板41との間にはスペーサー60が配設されている。また、本実施形態では、読み出しIC16とバック板42との間には熱伝導部材61が配設されており、読み出しIC16で発生した熱をバック板42側に伝導してバック板42から装置外に放熱させるようになっている。また、読み出しIC16とセンサーパネルSPの基台50との間には断熱部材62が配設されており、読み出しIC16で発生した熱がセンサーパネルSP側に伝わることを防止するようになっている。
また、図2及び図3に示すように、検出部としての加速度センサー11は、放射線画像撮影装置1の筐体40を放射線の入射方向から見て、その中央部に設けられている。この加速度センサー11の配置は、筐体40を放射線の入射方向から見た場合にその平面を4×4で均等に16分割した場合の中央4つ分の領域内とすることが望ましく、X軸方向及びY軸方向のいずれについても中心となる位置とすることがより望ましい。この加速度センサー11の取り付け位置は、放射線画像撮影装置1の重心位置に略一致している。また、放射線画像撮影装置1の全体的な重心位置を求めて、当該重心位置に加速度センサー11を取り付けてもよい。
また、加速度センサー11は、基台50の背面側に装着されているが、筐体40の壁面等、他の場所に装備してもよい。
[放射線画像撮影装置の制御系について]
図4は放射線画像撮影装置1の制御系を示すブロックである。
図示のように、放射線画像撮影装置1は、前述した各放射線検出素子7に接続されたTFT8を制御するTFT制御回路221と、放射線画像撮影装置1の加速度センサーが検出した加速度に基づいて衝撃箇所を求める処理を行う演算処理用マイコン222と、放射線画像撮影装置1の外部に対する通信を行う通信部30を制御する通信マイコン223と、各種のデータを記憶した不揮発性メモリであるデータメモリ224と、これらを接続する通信バスとを備え、これらが前述した制御手段22を構成している。
なお、図4では前述した走査駆動手段15や読み出しIC16の図示を省略している。
TFT制御回路221は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)からなり、その機能は既に述べた通りである。
通信マイコン223は、通信部30を制御して、放射線画像撮影装置1以外の外部機器との間でデータやコマンドの送受信を行う。また、送受信先を特定して所定のデータやコマンドを送受信することもできるようになっている。
加速度センサー11は、筐体40のX軸方向とY軸方向とZ軸方向の三軸方向について加速度を個別に検出して演算処理用マイコン222に出力することができる。
なお、加速度センサー11は少なくとも三軸の加速度が検出可能なものであれば良く、上記機能を有するものに限定されない。例えば、加速度センサー11は三軸の加速度信号を検出し出力する機能のみを備えており、制御手段22側で加速度が閾値以上であるかの判定や判定前後の加速度を取得する構成を有するものとしても良い。
図5は加速度センサー11から演算処理用マイコン222に入力された検出加速度を示している。
具体的には、三軸のいずれかについて出力閾値を超えた加速度が検出されると、その瞬間の検出加速度を含む前後32個分の検出加速度が、三軸全てについて、演算処理用マイコン222に入力される。
なお、検出加速度の前後の合計の出力個数は、一例であり、適宜変更可能だが、少なくとも複数個の出力が必要である。
演算処理用マイコン222は、図示しないアンプ、A/D変換器等を介して加速度センサー11と接続されており、加速度センサー11から検出される加速度が入力される。
また、演算処理用マイコン222は、外部からの衝撃により放射線画像撮影装置1の各部に生じた加速度に関する各種の処理を実行するためのプログラムを記憶しており、これに基づく各処理を実行する。
以下において、演算処理用マイコン222が行う各種の処理について説明する。
[衝撃箇所検知処理]
演算処理用マイコン222は、上記加速度センサー11により検出された三軸の加速度が入力されると、放射線画像撮影装置1の筐体40における衝撃が加えられた箇所を判定する衝撃箇所検知処理を実行する。この衝撃箇所検知処理では、放射線画像撮影装置1の落下時に床面と衝突し得る箇所を判定対象としている。具体的には、筐体40の四つの角A~Dと、四つの辺a~dと、筐体40の放射線の入射面(曝射面)と背面(非曝射面)の十箇所の内のいずれに衝突による衝撃が加えられたかを判定する。
図14は衝撃箇所検知処理と後述する衝撃履歴累積処理とを連続して実行するフローチャートである。この図14を参照して、まず、衝撃箇所検知処理について説明する。
衝撃箇所検知処理において、演算処理用マイコン222は、加速度センサー11から三軸分の検出加速度が入力されると(図5参照、図14のステップS1)、経時的に変化した各軸の32個分の加速度を積算して、各軸について積算値X,Y,Zを次式(1)~(3)により算出する(図14のステップS3)。なお、これらの積算値は、X軸,Y軸,Z軸について加速度センサー11に定められた正方向(+)と負方向(-)とを極性として反映する。例えば、全体的にX軸の負方向の加速度が検出された場合には、積算値Xは(-)となる。
これらの演算を行うことにより、演算処理用マイコン222は「各軸ごとの加速度の経時的な変化を積算する積算部」として機能する。
Figure 0007207482000001
なお、積算は、上記方法に限定されず、他の方法でもよい。例えば、X,Y,Zの各軸について、検出される加速度の正方向の値のみの積算値と負方向のみの積算値とを求め、それぞれの絶対値の大きい方の値を積算値X,Y,Zとして利用しても良い。
次に、演算処理用マイコン222は、積算値X,Y,Zの中で絶対値が最も大きかった値をmaxとし、それぞれの積算値X、Y、Zをmaxの絶対値で除算して、積算値X,Y,Zの正規化を行い、各軸の比率値Rx,Ry,Rzを次式(4)~(6)により算出する(図14のステップS5)。
これらの演算を行うことにより、演算処理用マイコン222は「各軸ごとの加速度の積算値を正規化する正規化処理部」として機能する。
Rx=X/|max| …(4)
Ry=Y/|max| …(5)
Rz=Z/|max| …(6)
図6は各軸ごとの比率値Rx,Ry,Rzを示す線図である。これらの値は、図示のように、全てが±1の範囲内となる。
前述した各軸ごとの比率値Rx,Ry,Rzの数値の組み合わせは、筐体40の衝突箇所との対応関係がある。
図7(A)のように、落下時にX軸方向(+)側且つY軸方向(+)側に位置する角Aに衝突を生じた場合には、図8の角Aを示す線図の値の如く、Rx,Ry,Rzは概ね1,1,0となる。
図7(B)のように、落下時にX軸方向(+)側且つY軸方向(-)側に位置する角Bに衝突を生じた場合には、図8の角Bを示す線図の値の如く、Rx,Ry,Rzは概ね1,-1,0となる。
図7(C)のように、落下時にX軸方向(-)側且つY軸方向(-)側に位置する角Cに衝突を生じた場合には、図8の角Cを示す線図の値の如く、Rx,Ry,Rzは概ね-1,-1,0となる。
図7(D)のように、落下時にX軸方向(-)側且つY軸方向(+)側に位置する角Dに衝突を生じた場合には、図8の角Dを示す線図の値の如く、Rx,Ry,Rzは概ね-1,1,0となる。
図9(A)のように、落下時にX軸方向(+)側に位置する辺a全体で衝突を生じた場合には、図10の辺aを示す線図の値の如く、Rx,Ry,Rzは概ね1,0,0となる。
図9(B)のように、落下時にY軸方向(-)側に位置する辺b全体で衝突を生じた場合には、図10の辺bを示す線図の値の如く、Rx,Ry,Rzは概ね0,-1,0となる。
図9(C)のように、落下時にX軸方向(-)側に位置する辺c全体で衝突を生じた場合には、図10の辺cを示す線図の値の如く、Rx,Ry,Rzは概ね-1,0,0となる。
図9(D)のように、落下時にY軸方向(+)側に位置する辺d全体で衝突を生じた場合には、図10の辺dを示す線図の値の如く、Rx,Ry,Rzは概ね0,1,0となる。
また、筐体40の放射線入射面41Aが水平な状態で落下し、面全体で衝突を生じた場合には、Rx,Ryは概ね0となり、Rzのみが概ね1となる。
また、筐体40のバック板42の裏面が水平な状態で落下し、面全体で衝突を生じた場合には、Rx,Ryは概ね0となり、Rzのみが概ね-1となる。
即ち、以下のように分類する。
Rx≦-jxならGRXn=-1、-jx<Rx<jxならGRXn=0、jx≦RxならGRXn=1
Ry≦-jyならGRYn=-1、-jy<Ry<jyならGRYn=0、jy≦RyならGRYn=1
Rz≦-jzならGRZn=-1、-jz<Rz<jzならGRZn=0、jz≦RzならGRZn=1
なお、第一の閾値jx,jy,jzはいずれも0.41以下とすることが望ましく、0.3以下とすることがさらに望ましい。但し、0.05を下限とする。また、第一の閾値jx,jy,jzは、個別に異なる数値に設定しても良い。制御手段22に、入力手段を設け、第一の閾値jx,jy,jzを個別に任意に設定入力可能としても良い。
なお、角A~Dで落下した場合や辺a~dで落下した場合には、GRXn,GRYnの少なくともどちらか片方の値が+1か-1になるため、このような場合にはGRZnの値を判定に利用せず、GRXn,GRYnの両方の値が0となる面落下の場合にのみGRZnの値を判定に利用する。
上記分類値GRXn,GRYn,GRZnの組み合わせと落下による衝撃が加えられた筐体40の四つの角A~Dと、四つの辺a~dと、筐体40の放射線の入射面(曝射面)と背面(非曝射面)の十箇所との関係を図11に示す。
図11において、角A~Dと四つの辺a~dのGRZnの値は前述したように不定数となるので「*」で示している。GRXn,GRYnが0以外の場合は、GRZnより優先して判定することで、判定精度を維持したまま、処理を簡略化することが可能である。
演算処理用マイコン222は、図11に示す分類値GRXn,GRYn,GRZnの組み合わせと落下による衝撃が加えられた箇所との対応関係を示すテーブルデータをデータメモリ224に記憶しており、加速度センサー11により検出された三軸の加速度から分類値GRXn,GRYn,GRZnが算出されると、テーブルデータを参照して、衝撃が加えられた箇所を特定する(図14のステップS9)。
これにより、演算処理用マイコン222は、「各軸ごとの分類結果から前記筐体の衝撃箇所を判定する判定部」として機能する。
具体的に筐体40の角落下を生じた場合の判定精度について説明する。図12(A)に理想的な角落下での筐体40の姿勢を示し、図12(B)にその際のX軸とY軸の加速度センサー11の出力を示す。
この場合、筐体40のZ軸は水平であり、X軸及びY軸共に45°傾斜した状態で角Cから落下衝突した場合を示している。
この場合、加速度センサー11から演算処理用マイコン222に入力されたX軸とY軸の検出加速度は、最大値の絶対値が概ね一致し、谷の形状も概ね一致する。従って、積算値X、Yの大きさは近似し、比率値Rx,Ryから求まる分類値GRXn,GRYnはいずれも-1となり、演算処理用マイコン222は、角Cからの落下と判定する。
一方、従来の放射線画像撮影装置では、X軸とY軸の加速度センサー11の出力に対して積算することなく、その大きさのみから判定を行っている。
図12(B)はその際のX軸とY軸の加速度センサー11の出力では、X軸とY軸の検出加速度は、負方向(-)に大きく加速度が検出されているので、従来の放射線画像撮影装置の場合も角Cからの落下と判定することができる。
次に、図13(A)に正確な検出が困難な角落下での筐体40の姿勢を示し、図13(B)にその際のX軸の加速度センサー11の出力、図13(C)にその際のY軸の加速度センサー11の出力を示す。
この場合、筐体40のZ軸は水平であり、X軸は18°傾斜しY軸は72°傾斜した状態で角Cから落下衝突した場合を示している。
上記のように、X軸が水平状態に近くなると、X軸の検出加速度はまず最初に本来とは逆方向(この場合+側)に小さい山が発生し、その後で本来の方向(この場合-側)に大きな山が発生する。
従って、当初はX軸方向について本来と逆方向の加速度で判断するので、従来の放射線画像撮影装置では、角Bからの落下と誤判定してしまう。
一方、放射線画像撮影装置1の場合には、演算処理用マイコン222は、X軸の検出加速度の時間的変化を積算するので、当初は逆方向(+側)に加速度が生じても、その後により大きく正しい方向(-側)の加速度が生じるので、加速度の積算値は正しい方向(-側)を示し、角Cからの落下と正しく判定することができる。
[衝撃履歴累積処理]
演算処理用マイコン222は、筐体40の前述した十箇所の衝撃箇所ごとに、加速度セ
ンサー11による三軸の加速度検出に基づいて衝撃判定値を算出し、当該衝撃判定値を加算して累積する衝撃履歴累積処理を実行する。
この衝撃履歴累積処理は、筐体40の十箇所について経年的に加えられた衝撃を数値化して加算累積し、累積された数値(衝撃判定値)から故障の発生を予見して事前に報知することを目的としている。
なお、この衝撃履歴累積処理は、衝撃箇所ごとに衝撃判定値を累積するのをダメージが加わった箇所毎に積算するので故障の予見精度が向上するので好ましく、前述した衝撃箇所検知処理で衝撃箇所が判定した後に実行される。
演算処理用マイコン222は、加速度センサー11による三軸の検出加速度が入力されると、これらから衝撃判定値を算出する(図14のステップS11)。
衝撃判定値は、前述した三軸の32個の検出加速度の絶対値の積算値を合成して算出される。
即ち、X軸、Y軸、Z軸の各軸ごとに32個の検出加速度の絶対値を合計する。そして、このようにして三軸のそれぞれについて合計された積算値は、さらにX軸、Y軸、Z軸ごとに個別に設定された係数を乗じて重み付けをしてから合計することで合成され、衝撃判定値が算出される。
各軸ごとの重み付けの係数は、衝撃箇所の判定対象である十箇所の場所ごとに、故障のしやすさに応じて個別に設定しても良い。その場合、衝撃判定値を算出する際には、前述した衝撃箇所検知処理により求められた衝撃箇所を読み出し、これにより各軸ごとの重み付けの係数を決定する。
なお、衝撃判定値は、筐体40の十箇所に対して加えられた衝撃の大きさを判断することが可能なあらゆる数値を利用することができる。
例えば、加速度センサー11により検出された加速度の最大値の絶対値の各軸の合計値又は合成値(重み付けを加えた合計値)等でも良い。
演算処理用マイコン222は、算出された衝撃判定値が、予め定められた第二の閾値より大きいか否かについて判定する(図14のステップS13)。
この第二の閾値は、制御手段22に併設された入力手段から任意に設定入力可能としても良い。
そして、衝撃判定値が第二の閾値よりも大きくない場合には、全ての衝撃判定値は記録されず消去される(図14のステップS15)。そして、処理はそのまま終了する。
一方、衝撃判定値が第二の閾値よりも大きい場合には、データメモリ224内に加算して累積値として記録する(図14のステップS17)。
即ち、演算処理用マイコン222はデータメモリ224内に、衝撃箇所検知処理の衝撃箇所の判定対象である十箇所ごとに個別に衝撃判定値の累積値を記録しており、直前の衝撃箇所検知処理において判定された十箇所の内の特定箇所における衝撃判定値の累積値に、新たに算出された衝撃判定値を加算する。
このように衝撃判定値を算出し、その累積値を更新することにより、演算処理用マイコン222は「筐体の衝撃箇所ごとに、前記検出部の検出に基づく衝撃判定値を加算して累積する衝撃履歴部」として機能する。
演算処理用マイコン222は、算出された衝撃判定値の累積値が、予め定められた第三の閾値より大きいか否かについて判定する(図14のステップS19)。
この第三の閾値は、衝撃箇所検知処理において判定対象とする十箇所ごとに個別に設定されている。また、その値は、制御手段22に併設された入力手段から任意に設定入力可能としても良い。
そして、衝撃判定値の累積値が、予め定められた第三の閾値よりも大きくない場合には、そのまま処理は終了する。
また、衝撃判定値の累積値が、予め定められた第三の閾値よりも大きい場合には、報知処理が行われる(ステップS21)。
報知処理について説明する。
演算処理用マイコン222は、図示しないインターフェイスを介してインジケーター25に接続されている。インジケーター25は、衝撃箇所検知処理において判定対象とする十箇所の衝撃箇所に個別に対応する複数のLEDランプを備えている。そして、演算処理用マイコン222は、報知処理として、インジケーター25の累積値が第三の閾値よりも大きくなった衝撃箇所に対応するLEDランプを点灯させるよう動作制御を行う。
なお、報知処理の実行対象としては、インジケーター25に限らず、液晶パネル等を用いて、文字情報等により、いずれの衝撃箇所について衝撃判定値の累積値が第三の閾値よりも大きくなったかを表示しても良い。或いは、音声による報知手段を用いても良い。
また、演算処理用マイコン222は、放射線画像撮影装置1から報知を行う報知処理の他に、放射線画像撮影装置1の外部に対しても報知処理を実行する。
具体的には、演算処理用マイコン222は、通信部30を通じて、データメモリ224に登録された通知先情報としての送信先アドレスに対して、いずれかの衝撃箇所について衝撃判定値の累積値が第三の閾値よりも大きくなったことを通知するように、通信マイコン223にコマンドを送る。また、その際には、放射線画像撮影装置1を特定するID等の識別情報も付帯的に送信する。
このように報知処理を行うことにより、演算処理用マイコン222は「衝撃判定値の累積値が第三の閾値を超えた場合に報知処理を行う報知処理部」として機能する。
[発明の実施形態の技術的効果]
以上のように、放射線画像撮影装置1は、加速度センサー11により検出された三軸の加速度を積算し、正規化した値を第一の閾値により分類して筐体40の衝撃箇所を判定している。
このため、筐体40が辺落下に近い状態で角落下を生じた場合等のように、衝撃時の検出加速度が短い期間で連続的に増減するような場合(図13(B)参照)であっても、正しく衝撃箇所を識別することができ、筐体40の衝撃が加えられた箇所の判定精度の向上を図ることが可能となる。
また、放射線画像撮影装置1の演算処理用マイコン222が、検出された加速度を積算する場合に、予め定められた一定期間分(32個分)の加速度の経時的な変化を積算するので、衝撃が加えられた箇所の判定に要する時間を適度に区切ることができ、判定の処理時間の迅速化、適正化を図ることが可能となる。
さらに、放射線画像撮影装置1では、加速度を正規化した数値を分類する第一の閾値を、各軸ごとに個別に定めているので、筐体40の形状、構造、重量、重心位置、剛性、加速度センサー11の配置、加速度センサー11の各軸の向き等により影響に対して、衝撃箇所を判定するための適正な調整が可能となり、衝撃が加えられた箇所の判定精度のさらなる向上を図ることが可能となる。
特に、第一の閾値を、0.41以下、さらには、0.3以下とすることにより、衝撃が加えられた箇所の判定精度のさらなる向上を図ることが可能となる。
また、加速度センサー11が筐体40の中央部に配置されているので、放射線画像撮影装置1の重心位置近くに配置することができ、筐体40の各部、各方向の加速度をより正確に検出することができ、衝撃が加えられた箇所の判定精度のさらなる向上を図ることが可能となる。
また、放射線画像撮影装置1は、筐体40の衝撃箇所ごとに、加速度センサー11の検出に基づく衝撃判定値を加算して累積するので、各衝撃箇所における衝撃判定値の累積値から、放射線画像撮影装置1に対する経年的な衝撃の影響を判断することが出来、故障の発生を予見することが可能となる。
特に、衝撃判定値について第二の閾値を定め、当該第二の閾値よりも大きい場合に衝撃判定値を加算して累積するので、経年的な衝撃の影響を判断するに当たって、不要なレベルの衝撃を排除することができ、より精度良く故障の発生を予見することが可能となる。
また、放射線画像撮影装置1は、いずれかの衝撃箇所の衝撃判定値の累積値が第三の閾値を超えた場合に報知処理を行うので、故障の発生の予見結果を周囲に周知させることが可能となり、故障した状態での放射線画像撮影を回避することが可能となる。
[放射線画像撮影システム]
ここで、上記放射線画像撮影装置1を組み込んだ放射線画像撮影システムについて言及する。図15は、本実施形態に係る放射線画像撮影システムの全体構成を示す図である。放射線画像撮影システム150は、図15に示すように、例えば、放射線を照射して図示しない患者の一部である被写体の撮影を行う撮影室R1と、放射線技師等の操作者が被写体への放射線の照射等の操作を行う前室R2とに配置される。
本実施形態では、撮影室R1には、前述した放射線画像撮影装置1(可搬型放射線画像撮影装置1)を装填可能な支持装置151や、被写体に照射する放射線を発生させる図示しないX線管球を備える放射線発生装置の放射線源152、放射線画像撮影装置1と他の装置とが無線通信する際にこれらの通信を中継する無線アンテナ153を備えた無線アクセスポイント(基地局)154等が設けられている。
また、前室R2には、放射線源152からの放射線の照射開始を指示するための照射開始スイッチ155等を備えた放射線発生装置の操作卓156が設けられており、当該操作卓156は、撮影室外に設けられた外部処理装置としてのコンソール158に接続されている。
コンソール158では、放射線画像撮影システム150で取得された画像データやダーク読取値等を用いて画像処理が行われ、放射線画像の生成等が行われるようになっている。なお、コンソール158を前室R2に設けることも可能である。また、コンソール158には、ハードディスク等で構成された記憶手段159が接続されている。
上記放射線画像撮影システム150に組み込まれた場合には、放射線画像撮影装置1は、当該放射線画像撮影装置1の外部への報知処理の通知先として、コンソール158を設定することが可能である。
具体的には、放射線画像撮影装置1は、報知処理の実行時において、通信部30から無線アクセスポイント154を通じて、いずれかの衝撃箇所について衝撃判定値の累積値が第三の閾値よりも大きくなったか及び当該放射線画像撮影装置1の識別情報をコンソール158に対して通知する。
さらに、無線アクセスポイント154を外部のWAN(Wide Area Network)等のネットワークに接続する等により、放射線画像撮影装置1からネットワークを通じて、他の地域に存在する情報処理端末やサーバーに対して、いずれかの衝撃箇所について衝撃判定値の累積値が第三の閾値よりも大きくなったか及び当該放射線画像撮影装置1の識別情報等を送信しても良い。
その場合、送信先を、放射線画像撮影装置1の保守管理を行う機関の情報処理端末とすることにより、放射線画像撮影装置1の衝撃による影響の発生状況をいち早く認識することができるので、修理、メンテナンス、検査等の対応を迅速に採ることが可能となる。
また、前述した放射線画像撮影装置1の演算処理用マイコン222が実行する前述した各機能(積算部、正規化処理部、判定部、衝撃履歴部、報知処理部としての機能)の一部又は全部をコンソール158が実行してもよい。その場合、必要に応じて、コンソール158側には、放射線画像撮影装置1のデータメモリ224が記憶する各種のデータを記憶するための記憶手段を設けてもよい。
また、その場合、コンソール158が実行する積算部、正規化処理部、判定部、衝撃履歴部又は報知処理部の機能に要するデータは、放射線画像撮影装置1の通信部30から送信される。また、コンソール158が積算部、正規化処理部、判定部、衝撃履歴部又は報知処理部のいずれか一部の機能を実行する構成とした場合には、放射線画像撮影装置1の演算処理用マイコン222は、コンソール158が実行する機能を実行する能力を持たない構成としても良い。
このように、積算部、正規化処理部、判定部、衝撃履歴部、報知処理部としての機能の一部又は全部をコンソール158が実行する構成とした場合には、放射線画像撮影装置1が複数台ある場合等に、各放射線画像撮影装置1の衝撃箇所の衝撃発生量や衝撃判定値の累積値、故障の発生の予見結果等を集約的に管理することが可能となる。
また、放射線画像撮影装置1の演算処理用マイコン222の処理負担を軽減することが可能となる。
なお、積算部、正規化処理部、判定部、衝撃履歴部、報知処理部としての機能の一部又は全部を放射線画像撮影装置1の外部で実行する場合には、コンソール158に限らず、放射線画像撮影システム150内の構成であって、放射線画像撮影装置1と通信可能な他の情報処理装置(例えば、放射線画像のデータを管理するサーバー装置等)を使用しても良い。
[その他]
なお、上記実施形態では、放射線画像撮影装置1では、衝撃箇所検知処理に続いて、当該衝撃箇所検知処理により判定された衝撃箇所に基づいて衝撃履歴累積処理を行う場合を例示した。
しかしながら、衝撃箇所検知処理と衝撃履歴累積処理とは連続的に行わないともよい。
また、衝撃履歴累積処理を実行する際には、図14のステップS1~S9までの方法以外の方法で衝撃箇所を求め、その衝撃箇所に基づいて衝撃履歴累積処理を行っても良い。
例えば、放射線画像撮影装置1が、従来の放射線画像撮影装置で行われていたような、積算しない三軸の検出加速度から衝撃箇所を判定する方法を行った後に、その衝撃箇所に基づいて図14のステップS10~S21までの方法で衝撃履歴累積処理を実行する構成としても良い。
なお、放射線画像撮影システム150に属するコンソール158やその他の情報処理装置が衝撃箇所検知処理を行う構成とする場合も同様である。
また、本発明が上記の実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更可能であることは言うまでもない。
1 可搬型放射線画像撮影装置(放射線画像撮影装置)
7 放射線検出素子
11 加速度センサー(検出部)
22 制御手段
40 筐体
150 放射線画像撮影システム
158 コンソール(積算部、正規化処理部、判定部、衝撃履歴部、報知処理部)
221 制御回路
222 演算処理用マイコン(積算部、正規化処理部、判定部、衝撃履歴部、報知処理部)
224 データメモリ
GRXn,GRYn,GRZn 分類値
jx 第一の閾値
Rx,Ry,Rz 比率値
SP センサーパネル
X,Y,Z 積算値

Claims (8)

  1. 複数の放射線検出素子が二次元状に配列されたセンサーパネルと、
    前記センサーパネルが収納された筐体と、
    前記筐体に加わる三軸の衝撃を検出する検出部と、
    前記検出部の検出に基づいて前記筐体の衝撃箇所を判定する判定部と、
    前記筐体の衝撃箇所ごとに、前記検出部の検出に基づく衝撃判定値を加算して累積する衝撃履歴部とを備え
    前記衝撃履歴部は、前記検出部により検出された衝撃を各軸ごとに重み付けし合成することで、前記衝撃判定値を算出することを特徴とする放射線画像撮影装置。
  2. 複数の放射線検出素子が二次元状に配列されたセンサーパネルと、
    前記センサーパネルが収納された筐体と、
    前記筐体に加わる三軸の衝撃を検出する検出部と、
    前記検出部の検出に基づいて前記筐体の衝撃箇所を判定する判定部と、
    前記筐体の衝撃箇所ごとに、前記検出部の検出に基づく衝撃判定値を加算して累積する衝撃履歴部とを備え
    前記検出部は、三軸の加速度を検出し、
    前記検出部が検出する各軸ごとの加速度の経時的な変化を積算する積算部と、
    前記積算部による前記各軸ごとの加速度の積算値を正規化する正規化処理部と、を備え、
    前記判定部は、前記正規化処理部により前記各軸ごとの正規化された数値を第一の閾値により分類し、当該各軸ごとの分類結果から前記筐体の衝撃箇所を判定することを特徴とする放射線画像撮影装置。
  3. 前記衝撃履歴部は、前記衝撃判定値が第二の閾値よりも大きい場合に加算して累積することを特徴とする請求項1又は2記載の放射線画像撮影装置。
  4. いずれかの前記衝撃箇所について、前記衝撃履歴部によって加算累積された前記衝撃判定値の累積値が第三の閾値を超えた場合に報知処理を行う報知処理部を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の放射線画像撮影装置。
  5. 複数の放射線検出素子が二次元状に配列されたセンサーパネルと、前記センサーパネルが収納された筐体と、前記筐体に加わる三軸の衝撃を検出する検出部とを備える放射線画像撮影装置と、
    前記検出部の検出に基づいて前記筐体の衝撃箇所を判定する判定部と、
    前記筐体の衝撃箇所ごとに、前記検出部の検出に基づく衝撃判定値を加算して累積する衝撃履歴部とを備え
    前記衝撃履歴部は、前記検出部により検出された衝撃を各軸ごとに重み付けし合成することで、前記衝撃判定値を算出することを特徴とする放射線画像撮影システム。
  6. 複数の放射線検出素子が二次元状に配列されたセンサーパネルと、前記センサーパネルが収納された筐体と、前記筐体に加わる三軸の衝撃を検出する検出部とを備える放射線画像撮影装置と、
    前記検出部の検出に基づいて前記筐体の衝撃箇所を判定する判定部と、
    前記筐体の衝撃箇所ごとに、前記検出部の検出に基づく衝撃判定値を加算して累積する衝撃履歴部とを備え
    前記検出部は、三軸の加速度を検出し、
    前記検出部が検出する各軸ごとの加速度の経時的な変化を積算する積算部と、
    前記積算部による前記各軸ごとの加速度の積算値を正規化する正規化処理部と、を備え、
    前記判定部は、前記正規化処理部により前記各軸ごとの正規化された数値を第一の閾値により分類し、当該各軸ごとの分類結果から前記筐体の衝撃箇所を判定することを特徴とする放射線画像撮影システム。
  7. 前記衝撃履歴部は、前記衝撃判定値が第二の閾値よりも大きい場合に加算して累積することを特徴とする請求項5又は6記載の放射線画像撮影システム。
  8. いずれかの前記衝撃箇所について、前記衝撃履歴部によって加算累積された前記衝撃判定値の累積値が第三の閾値を超えた場合に報知処理を行う報知処理部を備えることを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載の放射線画像撮影システム。
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