JP2008212343A - 軽量で頑丈なディジタルx線検出器 - Google Patents

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Abstract

【課題】運搬可能で軽量で頑丈なディジタルX線検出器を提供する。
【解決手段】X線検出器(30)は、受けたX線に応動して電気信号を出力するように構成されている撮像パネル(58,60,68,70)を包む発泡体の層(78,80)を含む。電子装置(72)が撮像用構成部品(58,60,68,70)の撮像範囲(52)の外側に位置している。検出器の構成部品は、衝撃吸収性カバー組立体(48)内に収容されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、一般的に云えば、X線検出器に関し、より具体的には、内部構成部品の破損を防止するために高エネルギの衝撃を吸収することができるディジタルX線撮影用X線検出器用のカバー組立体に関するものである。
X線撮像法は、臨床診断のために患者の画像を取得するため、並びに旅行鞄、小包及び他の包装物のような密封容器の中味を検査するための非侵襲性手法である。このような画像を取得するため、走査対象物に扇形X線ビームを照射する。X線は走査対象物を通過するときに減弱する。減弱の程度は、対象物の内部組成の変化の結果として、走査対象物にわたって変化する。減弱したエネルギはX線検出器に衝突する。X線検出器は減弱するエネルギを画像再構成に使用可能な形態へ変換するように設計されている。制御システムが、X線検出器に蓄積されている電荷を読み出して、対応する画像を作成する。従来のスクリーン・フィルム検出器では、画像はフィルム上に現像されて、背面照明を用いて表示される。
画像再構成のためのデータを取得するためにフラット・パネル形ディジタルX線検出器が益々使用されてきている。フラット・パネル形検出器は一般にシンチレータを有するものとして構成されており、シンチレータは、X線を、光検知層によって検出することのできる可視光へ変換するために使用される。光検知層は光検知素子すなわち検出器素子のアレイを含み、各素子は、個々に検出される光に比例して電荷を蓄積する。一般に、各検出器素子は、光検知領域と、電荷の蓄積及び出力を制御するための電子装置を構成する領域とを有する。光検知領域は典型的には光導電体で構成されており、可視光に露出されたとき電子が光導電体内に放出される。この露出中に、電荷が各検出器素子に収集されて、電子装置領域内に位置するキャパシタに蓄積される。露出後、各検出器素子内の電荷は論理制御型電子装置を使用して読み出される。
各検出器素子は通常、トランジスタをベースとしたスイッチを使用して制御される。これに関して云えば、トランジスタのソースがキャパシタに接続され、トランジスタのドレインが読出し線に接続され、そしてトランジスタのゲートが、検出器内の電子装置上に配置された走査制御インターフェースに接続されている。ゲートに負の電圧が印加されたとき、スイッチはオフ状態に駆動され、すなわち、ソースとトレインとの間が非導電状態にされる。他方、ゲートに正の電圧が印加されたとき、スイッチはオンに転じ、その結果としてソースがトレインに接続される。検出器アレイの各検出器素子はそれぞれのトランジスタを備えるように構成されて、以下に述べることと一致した態様で制御される。
詳しく述べると、X線への露出中、全てのゲート線に負の電圧が印加され、その結果として全てのトランジスタ・スイッチがオフ状態に駆動され又はオフ状態に置かれる。その結果、露出中に累積された電荷が、各検出器素子のキャパシタに蓄積される。読み出しの際、正の電圧が、一度に1つのゲート線ずつ、各ゲート線に逐次的に印加される。すなわち、検出器が検出器素子のx−yマトリクスであり、且つ一直線に並んだトランジスタの全てのゲートが一緒に接続されており、このため、1つのゲート線をオンに転じると、その線にある全ての検出器素子が読み出される。これに関して、一度に唯一つの検出器線が読み出される。また、マルチプレクサを使用することにより、検出器素子の読み出しをラスタ形式で行うことができる。各検出器素子を個々に逐次的に読み出すことの利点は、一検出器素子からの電荷が他の検出器素子のいずれをも通過しないことである。そこで、各検出器素子の出力はディジタイザに入力され、ディジタイザはピクセル毎のその後の画像再構成のために取得信号をディジタル化する。再構成された画像の各ピクセルは検出器アレイの1つの検出器素子に対応する。
前に述べたように、間接検出式ディジタルX線検出器は、ヨウ化セシウム(CsI)のようなシンチレーション材料の層を利用して、入射放射線を、検出器アレイの個々の検出器素子の光検知領域によって検出される可視光に変換する。一般に、トランジスタ制御型の検出器素子は薄いガラス基板上に支持されている。基板は検出器素子と共にシンチレータ層を支持し、基板自体はパネル支持体によって支持される。支持パネルは、検出器構成部品を支持するように設計されているだけでなく、検出器を制御するための電子装置を検出器構成部品から絶縁分離する。電子装置は、X線検出器の内部構成部品を取り囲むカバー組立体の基体によって支持されている。
この従来の層状構成では、X線検出器が比較的重く且つ厚くなり、これは運搬可能な検出器の設計の場合には特に問題になる虞がある。すなわち、撮像用構成部品を読出し用電子装置から機械的に分離する支持パネルは比較的重く且つ厚い。しかしながら、従来では、運搬可能なX線検出器の場合には、患者の荷重を受けたとき、すなわち、撮像する患者の直ぐ下に配置されたときの撮像用構成部品の破損を防止すると共に、このような荷重を受けたときに読出し用電子装置が撮像用構成部品の中に押し込まれることを防止するために、X線検出器の寸法、重量及び厚さの増大を犠牲にして、比較的厚い支持パネルが必要とされていた。
更に、前に述べたように、従来のX線検出器は、検出器の読出し用電子装置及び他の電子装置(例えば、マザーボ−ド)が撮像用構成部品層の下に位置する層の上に配置されるように構成されている。この構成の欠点は、データ取得中に、特により高い照射線量での取得中に、X線が検出器層、ガラス基板、パネル支持体及びマザーボードを通過し得ることである。このようなX線は、ガラス基板の背後にある物、例えば読出し用電子装置から反射される。この現象は、一般に「後方散乱」と呼ばれており、再構成画像の中にアーティファクトを導入する可能性がある。すなわち、「後方散乱」したX線はシンチレータによって検出されて、光に変換され、そして検出器素子内の光検知領域によって検出されることがある。その結果、再構成画像は検出器の電子装置及び/又はパネル支持体の特徴を含んでいて、画像アーティファクト(偽像)を生じることがある。この画像アーティファクトは、対象物又は物体の内部構造を識別する際に放射線技師又は検査技師による誤った診断を招く虞がある。
従って、後方散乱の影響を受け難く、且つ軽くて、比較的薄く、しかも頑丈であるX線検出器を設計できれば、望ましいことであろう。
本発明は、上述の欠点を克服するX線検出器を対象とする。運搬可能であって、軽くて頑丈なX線検出器はその撮像用構成部品を包む発泡体の層を含む。従来のX線検出器の比較的厚く且つ重いパネル支持体が、薄く且つ軽量のプレートに置き換えられる。その上、電子装置が撮像用構成部品の撮像範囲(footprint) の外側に配置される。
従って、本発明の一面によれば、X線検出器を開示する。この検出器は、受けたX線に応動して電気信号を出力するように構成されている撮像パネルと、この撮像パネルを間に挟むように配置された一対の衝撃吸収材層とを含む。撮像パネル及び一対の衝撃吸収材層を取り囲むカバー組立体が設けられる。
別の一面によれば、本発明はソリッド・ステート型X線検出器を含み、該X線検出器は、X線露出に応答して光を出力するように構成されているシンチレータ層と、ガラス基板によって支持されていて、データ取得中はシンチレータ層による光出力の関数として電荷を蓄積すると共に、読み出し中は蓄積された電荷を表す電気信号を出力するように構成されている光検知検出器素子のアレイ(配列体)とを有する。検出器は更に、ガラス基板の撮像範囲の外側に配置され且つ光検知検出器素子のアレイに動作上結合されている読出し用電子回路基板を含む。
本発明の更に別の面によれば、X線検出器の構成部品を包むカバー組立体を提供する。カバー組立体は頂部支持パネル及び底部支持パネルを持つ。カバー組立体は更に、頂部支持パネル上に形成された撮像窓を持つ。撮像窓は頂部支持パネルの周縁領域及び中央領域を規定する。頂部支持パネル及び底部支持パネルの少なくとも一方は、X線透過性の黒鉛繊維−エポキシ複合体で形成されており、該複合体は中央領域におけるよりも周縁領域において厚くなっている。
本発明の様々な他の特徴及び利点は以下の詳しい説明及び図面から明らかになろう。
図面は、本発明を実施するために現在考えられる好ましい一実施形態を例示する。
本発明を、移動式X線撮像システムに使用するためのフラット・パネル形ソリッド・ステート型間接検出式の運搬可能なディジタルX線検出器に関して説明する。しかしながら、本発明は、直接検出式ディジタル検出器を含むその他の種類のX線検出器にも等しく適用可能である。更に、本発明は不動の又は固定した部屋用のX線イメージング・システムに使用することができる。更に、本願では撮像対象物ならびに撮像物体に関連して説明する。これらの用語は相互に排他的なものではなく、従って、これらの用語の使用は相互に交換可能であり、また特許請求の範囲を制限するものでもない。
次に、図1について説明すると、本発明を取り入れた運搬可能なX線検出器を用いることのできる模範的な移動式X線撮像システム10を示している。X線源12は水平アーム20の端部に装着されるか又は固定される。アーム20は、関心のある特定の領域への照射を最適にするようにX線源12を対象物の上方に変化可能に位置決めすることを可能にする。X線源12は典型的には、支柱14内のジンバル型装置(図示せず)を介して装着される。これに関連して、X線源は、対象物のX線露出を行うために、移動式X線装置基台16上の休止又は待機位置から対象物の上方の適切な位置まで垂直方向に回転させることができる。支柱14の回転運動は典型的には360度以内に制限して、X線源12に電力を供給するために使用される高電圧ケーブル18が絡み付くのを防止する。ケーブル18は、X線源12並びにシステム10のその他の電子部品を付勢するために電力線源(図示せず)又は基台16内の蓄電池(図示せず)に接続することができる。当業者には、システム10が撮像対象物から取得された画像の表示のために表示装置(図示せず)を装備するか又は接続可能であることが理解されよう。
図2について説明すると、X線撮像システム10の概要を示している。前に述べたように、システム10はX線源12を含み、X線源12は撮像すべき物体28へ向けて軸26に沿って焦点24から扇形X線ビーム22を照射するように設計されている。当業者に理解されるように、模範的なX線撮像システム10を使用して、患者並びに荷物、小包などを非侵襲的に検査することができる。フラット・パネル形ディジタル検出器30が、物体28を通過し且つ物体28によって減弱されたX線を検出する。コリメータ・ブレードを有するものとして図2に簡略に示しているコリメータ組立体32が、照射範囲を制御するために扇形X線ビーム22をコリメートするように使用することができる。
ホスト又はスキャナ・インターフェース34が、通信インターフェース36、キーボード38又は他のデータ入力装置、CPU40、メモリ42、及び物体の再構成画像を表示するためのコンピュータ・モニタのような表示装置44を含む。母線46がキーボード38、CPU40、メモリ42及び表示装置44を通信インターフェース36に接続する。CPUは、マイクロプロセッサ、ディジタル信号プロセッサ、マイクロコントローラ、並びに論理及び処理動作を実施するように設計されたその他の装置を含むことができる。X線画像に対応する信号が読出し用電子装置46を介してフラット・パネル形検出器30から読み出される。図示してないが、ホスト・インターフェース34は監視及び保守のためにインターネット又は通信リンクを介して中央施設に接続することができると考えられる。
更に、読出し用電子装置は、検出器と撮像システムとの間のテザー(tether)接続を介してフラット・パネル形検出器から信号を読み出すことができる。また、読み出しは、検出器と撮像システムとの間の無線通信を介して達成することができると考えられる。この点に関して、当業者に理解されるように、撮像システム及び検出器にはデータの無線による伝送を行うためにトランシーバ、アンテナ及び他の演算回路を装備することができる。
次に図3について説明すると、本発明を取り入れた運搬可能なフラット・パネル形X線検出器30の斜視図を示している。検出器30は、好ましくは、X線の入射時に光を放出するシンチレータによる光の放出量から撮像対象物を通るX線の減弱度を決定する間接検出式ソリッド・ステート型ディジタル検出器である。検出器30は、軽量で耐久性のある複合材料で形成されたカバー48を含む。把手50が、検出器を可搬性にするためにカバーの中に組み入れられる。図示のように、検出器30は固定されたテザー無しで構成することができる。これに関連して、検出器は、使用する時に読出し用電子装置に接続されるテザー(図示せず)に接続することができる。使用しないときは、検出器はテザーから容易に取り外して、撮像システムから離して保存することができる。カバーの頂部は、検出器内の撮像パネルのシンチレータ層及びその他の構成部品の表面寸法を視覚的に規定するテンプレート又は撮像窓52を含む。テンプレート52は、データ取得のために検出器を位置決めする際にユーザにとって視覚的に役立ち、且つまた検出器の中央領域(撮像窓の内側)から周縁領域(撮像窓の外側)を区別するように設計される。
本発明は特に間接検出式ディジタル検出器に適用可能であるが、本発明はまた直接検出式ディジタル検出器でも具現化することができる。直接検出式ディジタル検出器は、薄膜トランジスタ・アレイに結合される非晶質セレン又は同様な材料の光導電体の層を利用する。セレン層内でのX線との相互作用により電子(又は正孔)が解放され、それらは直接的に信号を形成するように使用される。しばしば、電極を使用して、セレン層にわたって電界を生成することにより、電子の横方向の広がりを最小にし、もって空間分解能を保持するようにする。セレンンの他に、ヨウ化水銀、テルル化カドミウム及びヨウ化鉛を使用することができる。
次に図4について説明すると、検出器30の内部構成部品を簡略に示す分解図である。検出器30は頂部カバー54を含み、該頂部カバー54は底部カバー56と共に、内部構成部品のための外殻又は包囲体を構成する。両方のカバー54及び56は、好ましくは、検出器を収容すると共に、荷重を受けたり落とされたときに検出器を破損から保護するように、黒鉛繊維−エポキシ複合体のようなX線透過性複合材料で形成される。カバー54及び56は、落とされたり荷重を受けたときの検出器構成部品の破損を防止するために、緩衝材、発泡体の挿入体、衝撃吸収材料の層などを用いて構成することができると考えられる。組み立てられたとき、頂部カバー54は、検出器が床の上に置かれて、直立する撮像対象物を支えることができるような態様で、構成される。これに関連して、頂部カバー・パネル54は荷重を受けたときの撓みが最小になるように設計される。更に、代替の一実施形態では、頂部カバー54がX線透過性材料(1つ又は複数)で形成され、また底部カバー56がX線吸収性材料(1つ又は複数)で形成される。
頂部カバー54及び底部カバー56は、組み立てられたときに共同して把手50を形成する。把手は検出器を可搬性にするのに役立つ。更に、検出器は、データ取得又は読み出しの際に検出器をスキャナに接続するために使用されるテザー(図示せず)から素早く取り外せるように構成される。この場合、検出器30は、互いに離れている複数の走査ステーションの間で輸送することができる。これは、救急処置室及び他のトリアージ施設にとって特に有利である。更に、検出器の可搬性及び着脱性は、図1に示されているような移動式X線撮像システムの移動性を更に向上させる。
検出器30は更に、入射X線又はガンマ線を可視光に変換するように設計されているシンチレータ層58を含む。CsI又は他のシンチレーション材料から作ることのできるシンチレータ層58は、受けたX線の数及びエネルギに比例する光を放出するように設計される。このような場合、シンチレータ層58の内で、相対的に多量のX線を受け取った領域か又は受け取ったX線のエネルギ・レベルが相対的に高い領域のいずれかにおいて光の放出が相対的に高くなる。対象物の組成がX線管によって投射されたX線を減弱させるので、シンチレータ層に衝突するX線のエネルギ・レベルはシンチレータ層にわたって一様ではない。この光放出の変化は再構成画像におけるコントラストを得るために用いられる。
シンチレータ層58によって放出された光は検出器素子アレイ60の検出器素子によって検出される。各検出器素子62は再構成画像内の画素すなわちピクセルに対応する。各検出器素子62は光検知又は光導電領域64及び電子装置領域66を含む。X線への露出中、領域64において検出された光に比例して、電子が光検知領域64内で解放される。電子装置領域66は、光検知領域によって累積された電荷を蓄積するキャパシタ(図示せず)を含む。露出後、電子装置領域66内の薄膜トランジスタ(図示せず)が、キャパシタをX線スキャナ内の読出し用電子装置に接続するようにバイアスされる。一般的に、マルチプレクサ(図示せず)は個別の検出器素子からの読み出しを逐次的なラスター形式で制御するために使用される。これに関して、各検出器素子の出力は、その後の画像再構成のためのディジタル化のためにディジタイザに逐次的に入力される。
検出器素子62の薄膜トランジスタはガラス基板68によって支持される。基板68にエッチングにより形成されたリード線(図示せず)が、検出器素子の電気出力を通すと共に、薄膜トランジスタにバイアス電圧を印加するために使用される。ガラス基板は一般に非常に薄く、壊れやすい。これに関して、前に述べたように、頂部カバー54及び底部カバー56が、ガラス基板の破損防止に役立つ衝撃吸収材料を備えるように設計される。更に、検出器30が撮像中に比較的大きい荷重を支えるように(例えば、平均的な大きさの大人の男性の足を撮像するように)使用されることがあるので、頂部カバー・パネル54はガラス基板及び他の構成部品の破損を更に防止するために検出器にかかる応力を低減するように更に設計される。
ガラス基板68は薄い軽量の検出器パネル支持体70によって支持される。パネル支持体70は、好ましくは、構造的支持材料に加えて放射線吸収材料を含むように構成される。パネル支持体内に放射線吸収材料を取り入れることは、後方散乱したX線の検出を低減し又は防止する。すなわち、放射線吸収材料はシンチレータ層、検出器素子アレイ及びガラス基板を通過したX線を吸収すると共に、検出器の背後のカバーから反射されたX線も吸収する。
電子回路基板72がガラス基板68及びパネル支持体70の撮像範囲の外側に位置していて、検出器の処理用及び論理制御用電子装置を支持する。電子装置には、好ましくは、検出器の動作及び診断を監視するためのLEDが含まれる。このマザーボ−ドはまた、検出器の温度及び対象物の温度に関する帰還信号を供給する温度センサを含むことができる。電子装置はまた、検出器の加速度を検出して、対応するデータを記憶するように設計された加速度計を支持することができる。これに関連して、加速度計は、検出器が加速度の劇的な増大を生じたとき、すなわち、落とされたときの日時を記録するために使用することができる。電子装置はまた、フラッシュ記憶装置を含めて様々な記憶装置を含むことができる。無線による実施形態では、マザーボ−ドはまた、データをX線スキャナへ無線送信するためにアンテナ及びトランシーバを含むことができる。更に、電子装置は、検出器の電子装置に電力を供給するための蓄電池又は他の直流電源を含むことができる。電子回路基板はまた、検出器アレイ60の電子装置領域66からの電荷の読み出しを制御する読出し用電子装置を含む。好ましくは、パネル支持プレートが検出器パネルを越えて延在し、電子装置がそのパネル支持体に取り付けられる。パネルと電子装置との間に多数の接続部があるので、それらを同じパネル支持プレートに取り付けることにより、相互接続部にかかる応力を低減する。
前に述べたように、X線検出器は比較的高エネルギの衝撃、応力及び歪みに耐えるように設計されていて、検出器が落とされたり踏みつけられたときに、比較的敏感な構成部品、すなわち、シンチレータ層、検出器素子アレイ、ガラス基板及びマザーボ−ドが損傷を受けないようになっている。これに関して、一実施形態では、X線検出器30は衝撃吸収材料の2つの層74及び76を含む。一方の層74は、頂部カバー・パネル54とシンチレータ層58との間にサンドイッチ状に挟まれるように頂部カバー・パネル54の下面に対して封止されるか、さもなければ該下面に接近して配置される。他方の層76は、マザーボ−ド72と底部パネル56との間にサンドイッチ状に挟まれるように底部パネル56の上面に対して封止されるか、さもなければ該上面に接近して配置される。2つの衝撃吸収層74及び76を示しているが、検出器は、好ましくは、頂部カバー・パネル54の下面に対して封止される単一の層のみを含むか、或いは検出器構成部品相互の間に介在配置される多数の層を含むことができると考えられる。これに関連して、衝撃吸収材料は放射線を減弱させないように設計され、従って、データ取得を妨害しない。
衝撃吸収材料は、好ましくは、弾性材料であり、これは、落とされたときに検出器にかかる衝撃及び振動を吸収すると共に、踏みつけられるか、さもなければ片足/両足の走査のために立っている患者のような荷重を受けたときに検出器にかかる力を分散させるようにも設計される。これに関連して、衝撃吸収材料は荷重を受けたときに変形するが、荷重が除かれたときにはその形状を回復する。
弾性材料は、発泡体又は他のプラスチックであってよいが、検出器にかかる応力及び歪みを分散し吸収するように設計される。このため、検出器が踏みつけられたり落とされたとき、検出器の内部構成部品、例えば、シンチレータ層、検出器素子アレイ、ガラス基板及びマザーボ−ドは破損せず、さもなければ損傷を生じる。当業者に理解されるように、衝撃吸収材料の厚さ、密度及び組成は、検出器構成部品に損傷を生じることなく検出器が荷重を受けたり落とされたりすることのできる限界を規定するように様々に選択することができる。
更に、層74及び76は同様な又は異なる厚さにし、且つ同様な又は異なる衝撃吸収材料で構成することが可能である。例えば、層74は、層76よりも吸収性及び撓みが大きくなるように設計することができる。これに関して、 層74は、層76よりも厚くするか、又は吸収及び撓み特性を改良した材料から形成することができる。更に、層74はその他の顕著な弾性特性を持つ発泡体で形成することができ、他方、層76はポリウレタン、PVC、又はその他の弾性特性がさほど顕著でない材料で形成する。
再び図4について説明すると、破損荷重に対する抵抗性を更に高めるため、X線検出器30はまた、シンチレータ層58、検出器素子アレイ60、ガラス基板68及びパネル支持体70(これらは、共同して「撮像パネル」を規定する)を包む軟質の発泡体の2つの層78及び80を含む。好ましくは、発泡体層78及び80は、エラストマー又はゴム状複合体で形成されて、撮像パネルの撮像範囲に整合する大きさに作られる。これに関して、発泡体層78及び80は、検出器にかかる点荷重の衝撃を分散するように、検出器の撮像パネルのための軟質の発泡体のコア(芯)を構成する。
次に図5について説明すると、本発明の別の実施形態に従ったX線検出器の断面図を示す。この実施形態では、カバー組立体54,56と衝撃吸収層74,76とがそれぞれ一体化されている。これに関して、カバー組立体の構成部品54及び56は各々が衝撃吸収材料の発泡体コア74及び76をそれぞれ有する。好ましくは、一体化した衝撃吸収層は、黒鉛繊維−エポキシ複合体のような硬いが軽量の発泡体コアで形成される。更に、図4の実施形態とは対照的に、カバー組立体の構成部品54及び56は対称ではない。すなわち、図5に示されているように、頂部カバー54の発泡体コア74はX線検出器構造の全体にわたって横方向に延在しているが、底部カバー56の発泡体コア76はそうではない。電子装置72の下にある発泡体コア76の部分が欠けていることにより、電子装置によって発生された熱を底部カバー56へ散逸させることができる。これに関して、底部カバー56は検出器の電子装置によって発生された熱を吸収して散逸させる。
図示のように、電子装置72は複数の回路基板72(a)及び72(b)を含むことができ、これら回路基板は(構成部品58、60、68及び70で構成された)撮像パネルの撮像範囲の外側に配置される。2つの回路基板のみが図示されているが、単一の回路基板又は3つ以上の回路基板を使用することもできる。回路基板72(a)及び72(b)を撮像パネルの撮像範囲の外側に配置することによって、回路基板の後方散乱画像が防止される。その上、検出器の厚さが減じられる。一実施形態では、検出器30は厚さが16ミリメートル(mm)である。
以上のように、本発明では、X線検出器を開示した。検出器は、受けたX線に応動して電気信号を出力するように構成されている撮像パネルと、この撮像パネルを間に挟むように配置された一対の衝撃吸収材層とを含む。カバー組立体が撮像パネル及び一対の衝撃吸収材層を取り囲むために設けられる。
本発明はまたソリッド・ステート型X線検出器を含み、該X線検出器は、X線露出に応答して光を出力するように構成されているシンチレータ層と、ガラス基板によって支持されていて、データ取得中はシンチレータ層による光出力の関数として電荷を蓄積すると共に、読み出し中は蓄積された電荷を表す電気信号を出力するように構成されている光検知検出器素子のアレイ(配列体)とを有する。検出器は更に、ガラス基板の撮像範囲の外側に配置され且つ光検知検出器素子のアレイに動作上結合されている読出し用電子回路基板を含む。
X線検出器の構成部品を包むカバー組立体も提供する。カバー組立体は頂部支持パネル及び底部支持パネルを持つ。カバー組立体は更に、頂部支持パネル上に形成された撮像窓を持つ。撮像窓は頂部支持パネルの周縁領域及び中央領域を規定する。頂部支持パネル及び底部支持パネルの少なくとも一方は、X線透過性の黒鉛繊維−エポキシ複合体で形成されており、該複合体は中央領域におけるよりも周縁領域において厚くなっている。
本発明を好ましい実施形態について説明したが、明確に述べたものの他に、等価な態様、代替態様、及び修正した態様が特許請求の範囲内で可能であることが認められよう。
模範的な移動式X線撮像システムの絵画図である。 図1に示した模範的なX線撮像システムの概略ブロック図である。 本発明の一面に従った運搬可能なソリッド・ステート型フラット・パネル形ディジタルX線検出器の斜視図である。 図3に示したX線検出器の分解図である。 本発明の別の面に従ったX線検出器の断面図である。
符号の説明
10 移動式X線撮像システム
12 X線源
14 支柱
16 移動式X線装置基台
18 高電圧ケーブル
20 水平アーム
22 扇形X線ビーム
24 焦点
26 軸
28 撮像すべき物体
30 フラット・パネル形ディジタル検出器
32 コリメータ組立体
34 ホスト又はスキャナ・インターフェース
48 カバー
50 把手
52 テンプレート又は撮像窓
54 頂部カバー
56 底部カバー
58 シンチレータ層
60 検出器素子アレイ
62 検出器素子
64 光検知又は光導電領域
66 電子装置領域
68 ガラス基板
70 検出器パネル支持体
72 電子回路基板
74、76 衝撃吸収材料
78、80 軟質の発泡体の層

Claims (10)

  1. 受けたX線に応動して電気信号を出力するように構成されている撮像パネル(58,60,68,70)と、
    前記撮像パネル(58,60,68,70)を間に挟むように配置された一対の衝撃吸収材層(78,80)と、
    前記撮像パネル(58,60,68,70)及び前記一対の衝撃吸収材層(78,80)を取り囲むカバー組立体(48)と、
    を有しているX線検出器(30)。
  2. 前記カバー組立体(48)はそれを運搬可能にするための把手(50)を含んでおり、また前記カバー組立体(48)はX線透過性の黒鉛繊維−エポキシ複合体で形成されている、請求項1記載のX線検出器(30)。
  3. 前記カバー組立体(48)は少なくとも一部分が衝撃吸収材料で形成されている、請求項1記載のX線検出器(30)。
  4. 前記カバー組立体の周縁領域は非周縁領域よりも厚い衝撃吸収材料で形成されている、請求項3記載のX線検出器(30)。
  5. 前記カバー組立体(48)は、前記撮像パネル(58,60,68,70)の撮像範囲を表す撮像窓(52)を含んでおり、該撮像窓(52)は前記周縁領域を前記非周縁領域から区別している、請求項4記載のX線検出器(30)。
  6. 前記X線検出器(30)は更に、複数の電子部品がその上に配置されている回路基板(72)を含んでおり、該回路基板(72)は少なくとも前記撮像パネル(58,60,68,70)からの電気信号の読み出しを制御するように構成されており、また前記回路基板(72)は前記カバー組立体(48)の前記周縁領域内に配置されている、請求項5記載のX線検出器(30)。
  7. 前記一対の衝撃吸収材層(78,80)の少なくとも一方は、前記撮像パネル(58,60,68,70)の表面積に適合する寸法を持っている、請求項6記載のX線検出器(30)。
  8. 前記一対の衝撃吸収材層(78,80)はエラストマー発泡体材料で形成されている、請求項7記載のX線検出器(30)。
  9. 前記撮像パネル(58,60,68,70)は、X線検出層と、シンチレータ層(58)と、前記シンチレータ層(58)の発光を検出するように構成されている光検知層(60)と、その上にエッチングにより形成され且つ前記X線検出層のデータ検出状態と読出し状態との間の動作を制御するように構成されたトランジスタを持つガラス基板(68)とを有している、請求項1記載のX線検出器(30)。
  10. 前記一対の衝撃吸収材層(78,80)は、前記カバー組立体(48)にかけられた荷重をそれらの間に転送するように構成されている、請求項9記載のX線検出器(30)。
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