JP7202997B2 - 回転電動機システム - Google Patents

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Description

本発明は、電機子巻線と界磁巻線を備えた回転電動機のシステムに関する。
従来、電機子巻線と界磁巻線を備え、界磁巻線に界磁電流を流すことで生じる界磁磁束により回転トルクを変化させることができる回転電動機が知られている。このような回転電動機のシステムは、界磁巻線に界磁電流を流す駆動装置(以下、界磁用コンバータと言う)を含み、界磁用コンバータは、複数のスイッチング素子を含んで構成される。制御装置が界磁用コンバータの各スイッチング素子のオン/オフを制御し、界磁電流を制御する(例えば特許文献1参照)。
特開2018-85799号公報
界磁巻線に正方向の電流(強め界磁電流)と負方向の電流(弱め界磁電流)の両方を流す制御が可能であり、構成が簡素である回転電動機システムが望まれている。
本発明の目的は、界磁巻線に正負両方向の電流を流す制御が可能であり、構成が簡素である回転電動機システムを提供することにある。
本発明の回転電動機システムは、回転磁界を発生させる電機子巻線と界磁磁束を発生させる界磁巻線を含む回転電動機と、第1電池と第2電池が直列接続されて構成される電池群と、前記電池群の電圧が直接または昇圧されて印加される一対の母線と、前記母線間に接続され、前記電機子巻線に電流を流すインバータと、前記母線間に接続され、前記界磁巻線に電流を流す界磁用コンバータと、前記インバータおよび前記界磁用コンバータを制御する制御装置と、を備え、前記界磁用コンバータは、前記母線間に接続されたアームを含み、前記アームは前記制御装置により制御される2つのスイッチング素子を直列接続して構成され、前記界磁巻線の一端は前記界磁用コンバータの前記アームの2つのスイッチング素子の間に接続され、前記界磁巻線の他端は前記第1電池と前記第2電池の間に接続される、ことを特徴とする。
また、本発明の回転電動機システムにおいて、前記第1電池は、1つまたは複数の電池セルを含み、前記第2電池も、1つまたは複数の電池セルを含み、前記第1電池が含む電池セルの数と、前記第2電池が含む電池セルの数は同じである、としてもよい。
また、本発明の回転電動機システムにおいて、前記第1電池の充電量と、前記第2電池の充電量を均等化させるアクティブセルバランサをさらに備える、としてもよい。
本発明によれば、界磁用コンバータの2つのスイッチング素子によって、界磁巻線に正負両方向の電流を流す制御が可能であり、界磁用コンバータに含まれるスイッチング素子が少ないため、回転電動機システムを簡素な構成とすることができる。
本発明の実施形態に係る回転電動機システムの回路図である。 図1に示す制御装置のブロック構成図である。 本発明の実施形態に係る回転電動機システムのトルク指令値に対する各センサ検出値を示す図である。 従来技術のHアームコンバータを含む回転電動機システムのトルク指令値に対する各センサ検出値を示す図である。 従来技術の1アームコンバータを含む回転電動機システムのトルク指令値に対する各センサ検出値を示す図である。 本発明の別の実施形態に係る回転電動機システムの回路図である。 従来技術のHアームコンバータを含む回転電動機システムの回路図である。 従来技術の1アームコンバータを含む回転電動機システムの回路図である。
以下、本発明に係る実施形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。以下で述べる構成は、説明のための例示であって、回転電動機システムの仕様等に合わせて適宜変更が可能である。全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて用いることは当初から想定されている。
図1は、本実施形態における回転電動機システム10の回路図である。回転電動機システム10は、第1電池15aと第2電池15bが直列接続されて構成される電池群16と、電池群16の電圧vbが印加される一対の母線28a、28bと、母線28a、28b間に接続されたコンデンサ22、界磁用コンバータ24、及びインバータ26と、界磁用コンバータ24及びインバータ26を制御する制御装置12と、回転電動機30を備える。
回転電動機30は、ステータとロータを含み、ステータは、ロータに界磁を作る直流電流を流す界磁巻線34と、当該界磁との相互作用によりロータにトルクを発生させる交流電流を流す電機子巻線32(三相巻線とも言う)を備える。界磁巻線34は、界磁磁束を発生させ、電機子巻線32は、回転磁界を発生させる。なお、ここでは、ステータが界磁巻線34を備えるとしたが、ロータまたはロータ周辺の部材が界磁巻線34を備える構成であってもよい。
電池群16は、回転電動機30の電力源である。第1電池15aは、1つまたは複数の電池セル14を含み、第2電池15bも、1つまたは複数の電池セル14を含む。本実施形態では、第1電池15aが含む電池セル14の数と、第2電池15bが含む電池セル14の数は同じである。なお、図1では、図示の都合上、第1電池15a及び第2電池15bのそれぞれが含む電池セル14の数は3つとなっているが、電池セルの仕様等に応じてその数は適宜、変更される。第1電池15a、第2電池15bのそれぞれの出力電圧はvb1、vb2であり、本実施形態ではvb1、vb2は同じ電圧、または、ほぼ同じ電圧である。電池群16の出力電圧vbは、vb1とvb2を加算したものである。
界磁用コンバータ24は、2つのスイッチング素子S1、S2を直列接続したアームA1を含む。各スイッチング素子S1、S2の両端には、各スイッチング素子S1、S2の電流方向とは逆方向の電流が流れるようにダイオードが並列接続される。界磁用コンバータ24のアームA1は、母線28a、28b間に接続され、界磁巻線34の一端はアームA1のスイッチング素子S1、S2の間(中点ap)に接続され、界磁巻線34の他端は第1電池15aと第2電池15bの間bp(第1電池15aの負極と、第2電池15bの正極の間bp)に接続される。制御装置12は、2つのスイッチング素子S1、S2のオン/オフを制御し、オン/オフ期間を変化させることにより、界磁巻線34を流れる界磁電流ifの方向と大きさを制御する。界磁電流ifの電流経路には電流センサ40が設けられている。電流センサ40によって検出された界磁電流ifの検出値(以下、界磁電流検出値ifとも言う)は、制御装置12に送信される。
インバータ26は、三相インバータである。具体的には、インバータ26は、母線28a、28b間に接続されたU相アームB1、V相アームB2及びW相アームB3を含む。各アームB1、B2、B3には2つのスイッチング素子Sa、Sbが直列に接続され、各スイッチング素子Sa、Sbの両端には、各スイッチング素子の電流方向とは逆方向の電流が流れるようにダイオードが並列接続される。電機子巻線32は、U相電流が流れるU相巻線、V相電流が流れるV相巻線、及びW相電流が流れるW相巻線を含む。図1では、U相巻線、V相巻線、W相巻線にそれぞれu、v、wの符号を付している。制御装置12は、インバータ26の各スイッチング素子のオン/オフを制御することにより、電機子巻線32(三相巻線)の電流(三相電流)を制御する。なお、図1では、電機子巻線32(三相巻線)の各相の巻線を簡略化して示して、各相で1つのみとしているが、実際には、各相で複数の巻線が直列に接続される。
U相巻線の一端は、U相アームB1のスイッチング素子Sa、Sb間の中点に接続される。V相巻線の一端は、V相アームB2のスイッチング素子Sa、Sb間の中点に接続される。W相巻線の一端は、W相アームB3のスイッチング素子Sa、Sb間の中点に接続される。U相巻線、V相巻線及びW相巻線の他端は、中性点Gで共通に接続される。
U相巻線に流れる電流iuは、電流センサ38uによって検出され、その検出値が制御装置12へ送信され、V相巻線に流れる電流ivは、電流センサ38vによって検出され、その検出値が制御装置12へ送信される。なお、三相巻線の各相の巻線は中性点Gで共通接続されているため、各相の巻線に流れる電流iu、iv、iwの総和がゼロになることから、制御装置12は、W相巻線に流れる電流iwを、検出値iu、ivから取得することができる。
回転電動機30には、回転角センサ36(例えばレゾルバ)が設けられている。回転角センサ36によって検出されたロータの回転角度位置(以下、回転角と言う)θeは、制御装置12へ送られる。
制御装置12は、発生または入力されたトルク指令値に基づいて、界磁用コンバータ24のスイッチング素子S1、S2のゲート信号GS1、GS2と、インバータ26のスイッチング素子のゲート信号GI(ここではインバータ26の6個のスイッチング素子の各ゲート信号をまとめて符号GIで示す)を生成する。なお、トルク指令値は、例えば、回転電動機システム10が車両に搭載される場合にはアクセル開度及び車速から制御装置12においてマップ参照等により導出される。なお、界磁用コンバータ24、インバータ26、及び制御装置12を含むユニットは、パワー・コントロール・ユニット(PCU)と呼ばれる。
図2は、制御装置12のブロック構成図である。制御装置12は、電流指令マップ60と、複数の加算器62a、62b、62c、62d、62eと、3つのPI制御器(比例積分制御器とも言う)64a、64b、64cと、非干渉化制御器66と、dq軸-3相変換器68と、2つのPWM70a、70bを備える。ここで、電流指令マップ60は、トルク指令値Trに対応付けられたdq軸電流指令値idr、iqr、界磁電流指令値ifrのマップである。
制御装置12は、トルク指令値Trが与えられると、電流指令マップ60を用いて、トルク指令値Trに対応するdq軸電流指令値idr、iqrを取得する。ここで、制御装置12は、予め、三相電流の検出値(w相については取得値)iu、iv、iwを、回転電動機30(ロータ)の回転角θeを用いてdq軸電流検出値id、iqに変換しておく。そして、制御装置12は、d軸電流指令値idrとd軸電流検出値idの誤差を加算器62aで算出し、この誤差をゼロに近づけるようにPI制御器64aで比例積分制御を行って、d軸電圧指令値vdrを設定する。同様に、制御装置12は、q軸電流指令値iqrとq軸電流検出値iqの誤差を加算器62cで算出し、この誤差をゼロに近づけるようにPI制御器64bで比例積分制御を行って、q軸電圧指令値vqrを設定する。次に、回転電動機30の巻線間の干渉による誤差を除去するように、非干渉化制御器66と加算器62b、62dを用いて、dq軸電圧指令値vdr、vqrを調整する。そして、制御装置12は、dq軸-3相変換器68において、回転電動機30(ロータ)の回転角θeを用いてdq軸電圧指令値vdr、vqrを三相電圧指令値vur、vvr、vwrに変換し、PWM70aにおいて、三相電圧指令値vur、vvr、vwrに基づいてインバータ26の各スイッチング素子のゲート信号GIを生成する。
また、制御装置12は、トルク指令値Trが与えられると、電流指令マップ60を用いて、トルク指令値Trに対応する界磁電流指令値ifrを取得する。そして、制御装置12は、界磁電流指令値ifrと、界磁電流検出値ifとの誤差を加算器62eで算出し、この誤差をゼロに近づけるようにPI制御器64cで比例積分制御を行って、界磁電圧指令値vfrを設定する。そして、制御装置12は、PWM70bにおいて、界磁電圧指令値vfrに基づいて界磁用コンバータ24の各スイッチング素子S1、S2のゲート信号GS1、GS2を生成する。
次に、界磁用コンバータ24の各スイッチング素子S1、S2のオン/オフと、界磁電流ifとの関係について説明する。上記したように、界磁巻線34の一端は、界磁用コンバータ24のアームA1の中点apに接続されており、界磁巻線34の他端は、第1電池15aと第2電池15bの間bpに接続されている(図1参照)。スイッチング素子S1をオンにし、S2をオフにすると、ap点は第1電池15aの正極に電気的に接続され、bp点は第1電池15aの負極に電気的に接続されているから、ap点の電位はbp点の電位に比べてvb1だけ高くなり(ap点の電位>bp点の電位)、界磁巻線34に第1電池15aの出力電圧vb1が印加される。界磁電流ifはap点からbp点に向かって流れる。すなわち、界磁巻線34に正電圧が印加され、界磁電流ifは正方向(図1に示すifの実線矢印で示す方向)に流れる。
一方、スイッチング素子S1をオフにし、S2をオンにすると、ap点は第2電池15bの負極に電気的に接続され、bp点は第2電池15bの正極に電気的に接続されているから、bp点の電位はap点の電位に比べてvb2だけ高くなり(bp点の電位>ap点の電位)、界磁巻線34に第2電池15bの出力電圧vb2が印加される。界磁電流ifはbp点からap点に向かって流れる。すなわち、界磁巻線34に負電圧が印加され、界磁電流ifは負方向(図1に示すifの実線矢印で示す方向とは逆方向)に流れる。
制御装置12は、界磁用コンバータ24の各スイッチング素子S1、S2のゲート信号GS1、GS2を用いて、S1がオンかつS2がオフの期間t1と、S1がオフかつS2がオンの期間t2との比df(=t1/t2、デューティ比dfとも言う)を制御する。それにより、制御装置12は、界磁電流ifを0(A)にしたり、界磁電流ifの正方向及び負方向の電流の大きさを制御する。
ここで、図1に示すように、回転電動機システム10は、第1電池15aの充電量と、第2電池15bの充電量を均等化させるアクティブセルバランサ50を備える。界磁用コンバータ24のスイッチング素子S1をオンにしS2をオフにすると、界磁巻線34には第1電池15aの電力が供給され、界磁用コンバータ24のスイッチング素子S1をオフにしS2をオンにすると、界磁巻線34には第2電池15bの電力が供給される。従って、デューティ比dfによっては、第1電池15aと第2電池15bの電力消費に偏りが生じて、第1電池15aと第2電池15bの充電量に差が生じる可能性がある。しかし、この場合であっても、アクティブセルバランサ50を備えることで、第1電池15aと第2電池15bの充電量を均等化させることができる。
以上説明した回転電動機システム10によれば、界磁用コンバータ24が2つのスイッチング素子S1、S2のみを有するという簡素な構成でありながら、界磁巻線34に正方向の電流(強め界磁電流とも言う)と負方向の電流(弱め界磁電流とも言う)の両方を流す制御が可能である。このように正負両方向に界磁電流ifを流す制御が可能であることにより、トルク指令値の増加または減少時に、界磁電流ifの電流応答性を高くすることができる。例えば、界磁電流ifが正方向に比較的大きな電流値で流れている場合において、トルク指令値に従って界磁電流ifを0(A)まで低下させる際に、本実施形態によれば界磁電流ifを負方向に流す制御が可能であるため、界磁電流ifを短時間に0(A)に変化させることができる。また、以上説明した回転電動機システム10によれば、界磁用コンバータ24が簡素な構成であるから、回転電動機システム10、または、パワー・コントロール・ユニット(PCU)のコスト面においても有利である。
ここで、従来技術の回転電動機システムについて簡単に説明し、その後、本実施形態の回転電動機システム10と、従来技術の回転電動機システムとの動作の違いについて紹介する。
図7は、従来技術の回転電動機システム110の回路図である。この従来技術の回転電動機システム110も、界磁用コンバータ124を含み、界磁用コンバータ124は、母線28a、28b間に接続された第1アームA11及び第2アームA12を含む。第1アームA11は、スイッチング素子S11及びS12が直列に接続されて構成され、第2アームA12は、スイッチング素子S13及びS14が直列に接続されて構成される。界磁巻線34の一端は第1アームA11の中点apに接続され、界磁巻線34の他端は第2アームA12の中点bpに接続される。この従来技術の回転電動機システム110は、界磁巻線34に正負両方向の電流を流すことができるが、界磁用コンバータ124のスイッチング素子が4つもある。なお、この従来技術の界磁用コンバータ124を、以降、Hアームコンバータとも言う。
また、図8は、従来技術の別の回転電動機システム210の回路図である。この従来技術の回転電動機システム210も、界磁用コンバータ224を含み、界磁用コンバータ224は、母線28a、28b間に接続されたアームA21を含む。アームA21は、スイッチング素子S21及びS22が直列に接続されて構成される。界磁巻線34の一端はアームA21の中点apに接続され、界磁巻線34の他端は片側の母線28b(bp点)に接続にされる。この従来技術の回転電動機システム210は、界磁用コンバータ224が2つのスイッチング素子S21、S22により構成されるが、界磁用コンバータ124のap点は、bp点と同じ又は高い電位しか出力できない(bp点は、ap点と同じ又は低い電位しか出力できない)ので、界磁巻線34に正方向の電流しか流すことができない。なお、この従来技術の界磁用コンバータ224を、以降、1アームコンバータとも言う。
図3は、本実施形態の回転電動機システム10のトルク指令値に対する各センサ検出値を示す図である。図3の3つのグラフにおいて、破線が指令値を、実線がセンサ検出値を示しており、横軸は各グラフ共通の時間軸である。図3において、上段のグラフにはトルク指令値(破線)とトルク検出値(実線)の時間変化が、中段のグラフには界磁電流指令値(破線)と界磁電流検出値(実線)の時間変化が、下段のグラフには界磁電圧検出値(実線)の時間変化が示されている。なお、界磁電圧とは、界磁巻線34に印加される電圧である。図3には、トルク指令値を0から所定値まで上げ、トルク指令値を所定値でしばらく維持した後、トルク指令値を再び0に戻した時の各値が示されている。また、図4は、従来技術のHアームコンバータを含む回転電動機システム110のトルク指令値に対する各センサ検出値を示す図であり、図3のグラフに対応するものが示されている。また、図5は、従来技術の1アームコンバータを含む回転電動機システム210のトルク指令値に対する各センサ検出値を示す図であり、図3のグラフに対応するものが示されている。
図3(本実施形態)と図4(従来技術のHアームコンバータの場合)の各検出値を比較すると、本実施形態のトルク、界磁電流の応答性は、従来技術のHアームコンバータの場合のトルク、界磁電流の応答性に近いことが分かる。すなわち、本実施形態によれば、従来技術のHアームコンバータよりスイッチング素子の個数が少ないにもかかわらず、Hアームコンバータの場合のトルク、界磁電流と同様の応答性が得られている。
また、図3(本実施形態)と図5(従来技術の1アームコンバータの場合)の各検出値を比較すると、本実施形態は、従来技術の1アームコンバータの場合に比べて、トルク指令値を所定値から0に変化させた時のトルク、界磁電流の応答性が優れていることが分かる。特に、従来技術の1アームコンバータの場合は、界磁巻線34に正方向の電圧しか印加できないため、図5に示すように界磁電流の応答性が悪いことが分かる。
以上から分かるように、本実施形態の回転電動機システム10は、回路構成が簡素で、界磁巻線34に正負両方向の界磁電流ifを流せるという2つの利点を兼ね備えている点で、従来技術の回転電動機システム110、210(図7、図8)に比べて有利である。
次に、本発明の別の実施形態について説明する。以上説明した実施形態では、電池群16の電圧vbが直接、一対の母線28a、28bに印加されていた。しかし、電池群16の電圧vbが昇圧され、電圧vbよりも高い電圧vcが一対の母線28a、28bに印加されてもよい。図6は、その場合の回転電動機システム90の回路図である。図6の回転電動機システム90と図1の回転電動機システム10の違いは、図6の回転電動機システム90では、電池群16と界磁用コンバータ24の間に昇圧コンバータ18が配置されている点である。昇圧コンバータ18は、2つのスイッチング素子Su1、Su2を直列接続したアームA0と、リアクトル20を含む。各スイッチング素子Su1、Su2の両端には、ダイオードが並列接続される。昇圧コンバータ18のアームA0は、母線28a、28b間に接続され、リアクトル20の一端は、アームA0の中点に接続され、リアクトル20の他端は電池群16の正側に接続にされる。制御装置12は、ゲート信号GSu1、GSu2を用いて昇圧コンバータ18の各スイッチング素子Su1、Su2のオン/オフを制御することにより、電池群16の出力電圧vbを昇圧し、母線28a、28b間に電圧vcを印加する。なお、電圧vbに対する電圧vcの割合(昇圧比)は、スイッチング素子Su1、Su2のオン/オフ期間によって変化する。この構成によれば、電池群16の出力電圧vbよりも高い電圧vcを、インバータ26に印加することができる。また、この構成においても、図1の回転電動機システム10と同様に、界磁巻線34に正負両方向の電流を流すことができる。
なお、以上説明した各実施形態では、第1電池15aが含む電池セル14の数と、第2電池15bが含む電池セル14の数が、同じであった。しかし、第1電池15aが含む電池セル14の数と、第2電池15bが含む電池セル14の数を、異ならせてもよい。また、以上説明した各実施形態では、第1電池15aの出力電圧vb1と、第2電池15bの出力電圧vb2を同じ電圧、または、ほぼ同じ電圧としたが、vb1とvb2を異なる電圧としてもよい。また、以上説明した各実施形態では、回転電動機システム10、90がアクティブセルバランサ50を備えるものとしたが、アクティブセルバランサ50は、必須の構成ではなく、省いてもよい。
10,90,110,210 回転電動機システム、12 制御装置、14 電池セル、15a 第1電池、15b 第2電池、16 電池群、17,22 コンデンサ、18 昇圧コンバータ、20 リアクトル、24,124,224 界磁用コンバータ、26 インバータ、28a,28b 母線、30 回転電動機、32 電機子巻線(三相巻線)、34 界磁巻線、36 回転角センサ、38u,38v,40 電流センサ、50 アクティブセルバランサ、60 電流指令マップ、62a,62b,62c,62d,60e 加算器、64a,64b,64c PI制御器、66 非干渉化制御器、68 dq軸-3相変換器、70a,70b PWM、S1,S2,S11,S12,S13,S14,S21,S22,Sa,Sb,Su1,Su2 スイッチング素子、A1,A21 アーム、A11 第1アーム、A12 第2アーム、B1 U相アーム、B2 V相アーム、B3 W相アーム。

Claims (3)

  1. 回転磁界を発生させる電機子巻線と界磁磁束を発生させる界磁巻線を含む回転電動機と、
    第1電池と第2電池が直列接続されて構成される電池群と、
    前記電池群の電圧が直接または昇圧されて印加される一対の母線と、
    前記母線間に接続され、前記電機子巻線に電流を流すインバータと、
    前記母線間に接続され、前記界磁巻線に電流を流す界磁用コンバータと、
    前記インバータおよび前記界磁用コンバータを制御する制御装置と、を備え、
    前記界磁用コンバータは、前記母線間に接続されたアームを含み、前記アームは前記制御装置により制御される2つのスイッチング素子を直列接続して構成され、
    前記界磁巻線の一端は前記界磁用コンバータの前記アームの2つのスイッチング素子の間に接続され、前記界磁巻線の他端は前記第1電池と前記第2電池の間に接続される、
    ことを特徴とする回転電動機システム。
  2. 請求項1に記載の回転電動機システムであって、
    前記第1電池は、1つまたは複数の電池セルを含み、前記第2電池も、1つまたは複数の電池セルを含み、
    前記第1電池が含む電池セルの数と、前記第2電池が含む電池セルの数は同じである、
    ことを特徴とする回転電動機システム。
  3. 請求項1または2に記載の回転電動機システムであって、
    前記第1電池の充電量と、前記第2電池の充電量を均等化させるアクティブセルバランサをさらに備える、
    ことを特徴とする回転電動機システム。
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