JP7202964B2 - 光学式変位計 - Google Patents
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Description
Y方向に搬送される測定対象物のX-Z断面のプロファイルを三角測距の原理に基づき測定する光切断方式の光学式変位計であって、
X方向に幅を有するスリット光を前記測定対象物に照射する光源と、
前記測定対象物からの反射光を受光する画像センサであって、前記X方向に対応するU方向とZ方向に対応するV方向とに二次元配列された複数の画素を有し、前記複数の画素による前記反射光の受光量を出力する画像センサと、
前記U方向に並んだ複数の画素列のそれぞれについて受光量のピークとなる前記V方向における画素の位置をピーク位置として検出する検出手段と、
前記U方向における前記複数の画素列のそれぞれの位置と、前記V方向における前記ピーク位置とからX-Z断面のプロファイルを生成する生成手段と、
前記画像センサを制御する制御手段と
を有し、
前記画像センサは予め設定された露光時間ごとに前記反射光の受光量を出力するように構成されており、
前記露光時間は、第一期間と、前記第一期間の後に続く第二期間とを有し、
前記制御手段は、前記複数の画素のそれぞれについて、
前記第一期間において画素に蓄積された電荷に基づく電圧がハーフリセット電圧を超えた場合、
当該画素の電圧が前記ハーフリセット電圧となるようにハーフリセットを実行し、前記第二期間において電荷の蓄積を再開し、
前記第一期間において画素に蓄積された電荷に基づく電圧がハーフリセット電圧を超えていない場合、
当該画素について前記第一期間および前記第二期間にわたって継続的に電荷の蓄積を実行する
ように前記画像センサを制御し、
前記制御手段は、さらに、前記第一期間において前記光源を継続的に点灯させ、前記第二期間において前記第二期間よりも短い第三期間が経過すると前記光源を消灯するように構成されていることを特徴とする光学式変位計を提供する。
図1は光学式変位計100を示す図である。光学式変位計100はベルトコンベイヤ4によりY方向に搬送されるワークWのプロファイルおよび三次元形状を測定する装置である。この例では、Z方向はワークWの高さ方向に対応している。ヘッド部1はXZ平面と平行なスリット光L1を出力し、ワークWからの反射光L2を受光することで、受光結果を制御部2に出力する。制御部2は、ヘッド部1が出力する受光結果に基づきワークWのプロファイルを演算する。なお、制御部2はヘッド部1に統合されてもよい。プロファイルとはXZ平面と平行なワークWの切断面の外縁を示すデータである。たとえば、プロファイルは(xi,zi)の集合体である(iはインデックス)。xiはX方向における位置を示す。ziはZ方向における高さを示す。なお、3次元形状は、(xi,yi,zi)の集合体である。yiは、Y方向における位置を示す。制御部2は、一定周期ごとに、ヘッド部1に撮像を実行させることで、yiが異なるワークWのプロファイル(xi,zi)を求める。表示装置3は、光学式変位計100によるワークWの測定結果を表示したり、光学式変位計100の設定を行うためのUI(ユーザインタフェース)を表示したりする。操作部5は、光学式変位計100に対するユーザ入力を受け付けるための入力装置である。
図2は光切断方式(三角測距)の原理を説明する図である。ヘッド部1の筐体15の内部には、光源6、投光レンズ7、受光レンズ12および画像センサ13が内蔵されている。光源6から出力された光は投光レンズ7を通過することでスリット光L1に変換される。筐体15には、スリット光L1が通過するための透光窓8が設けられている。透光窓8には、防塵のための透光ガラス9aが設けられている。同様に、筐体15には反射光L2を筐体15の内部に導くための受光窓10が設けられている。受光窓10には、防塵のための透光ガラス9bが設けられている。受光レンズ12は反射光L2を画像センサ13に結像させるためのレンズである。画像センサ13は二次元配列された複数の画素(受光素子や光電変換素子と呼ばれてもよい)を有するセンサである。図2が示すように、光源6の投光軸に対して、画像センサ13の受光軸は角度θだけ傾いている。つまり、高さZ0からの反射光L2は画像センサ13のV方向におけるV0の位置に結像する。高さZ1からの反射光L2は画像センサ13のV方向におけるV1の位置に結像する。高さZ2からの反射光L2は画像センサ13のV方向におけるV2の位置に結像する。このように画像センサ13のV方向は、ワークWのZ方向に対応している。画像センサ13のU方向は図示されていないが、U方向はワークWのX方向に対応している。つまり、画像センサ13が出力する受光結果である画像の縦方向はV方向であり、横方向はU方向である。
図4は画像I1からプロファイルを構成する高さを演算する方法を説明する図である。スリット光L1はY方向において、ある程度の幅を持っている。そのため、反射光L2が画像センサ13にもたらす光スポットの幅も複数画素にまたがるような幅となる。そこで、制御部2は各画素の輝度値から輝度値の変化を示す近似曲線P1を求め、近似曲線P1においてピーク値をもたらすV方向における位置を演算する。図4では一番左の列が注目列であり、注目列の輝度値の分布(近似曲線P1)が例示されている。近似曲線P1は、複数のサンプル値をカーブフィッティングするなどして求められる。検出閾値未満のサンプル値は考慮されない。このピーク値をもたらすV方向における位置がワークWの高さを示している。制御部2は、U方向における各位置(各画素列)ごとに近似曲線P1を求め、近似曲線P1からピーク値をもたらすV方向の位置(高さ)を演算する。この演算処理をU方向における各位置で実行することで、一つのプロファイルが得られる。このような演算処理はサブピクセル処理と呼ばれてもよい。
すでに説明されたように画像センサ13の画素に入射する光が強すぎると画素が出力する輝度値が飽和してしまい、制御部2は、正しいピーク位置を求めることができなくなる。画素に入射する光が弱すぎると画素が出力する輝度値がピーク検出閾値を下回ってしまうため、やはり、制御部2は、正しいピーク位置を求めることができなくなる。より精度よくプロファイルを求めるには、ハイダイナミックレンジ(HDR)が有効である。一般的なHDRでは露光時間を変えながら複数の画像が取得され、複数の画像からダイナミックレンジが拡張された一つの画像が合成される。しかし、この手法では、複数の画像が必要となることから、単位時間あたりに測定可能なワークWの数が減少してしまう。そこで、本実施例の制御部2は一度の露光でHDR処理された画像を取得する。
図6は光学式変位計100の内部機能を示している。ヘッド部1の通信部21aは、制御部2と通信するための通信回路である。駆動部22は、通信部21aを介して受信される制御部2からの指示にしたがって駆動電流を光源6に流すことで光源6を点灯させる駆動回路である。センサ制御部23は、通信部21aを介して受信される制御部2からの指示にしたがった所定の露光時間により画像センサ13に撮像を実行させる制御回路である。なお、本実施形態では、センサ制御部23は、通信部21aを介して受信される制御部2からの指示にしたがって所定のビニングを画像センサ13に実行させる。
図7はUI部29が表示装置3に表示するUI70を示している。UI70は、画像センサ13により取得された画像I1を表示する表示領域71を有している。スライドバー72は感度を指定するためのコントロールオブジェクトである。ユーザは操作部5を通じてポインタ73を操作することでスライドバー72を左右に動かすことで、好みの感度を指定する。感度指定部32はUI部29からスライドバー72の位置を示す情報を受け取り、当該情報に基づきユーザにより指定された感度を認識する。なお、感度は、HDR倍率や光源6の発光量(駆動電流)を決定するために使用される制御パラメータである。数値ボックス74はサンプリング周期が入力されるコントロールオブジェクトである。
図8はCPU25により実行される制御パラメータの設定方法を示すフローチャートである。操作部5を通じて制御パラメータの設定方法(設定モード)が起動されると、CPU25は以下の処理を実行する。CPU25は、記憶部30のROM領域に記憶されている制御プログラムにしたがって以下の処理を実行する。
[観点1]
図1が示すように、光学式変位計100はY方向に搬送される測定対象物のX-Z断面のプロファイルを三角測距の原理に基づき測定する光切断方式の光学式変位計の一例である。光源6はX方向とZ方向との両方に平行なスリット光を測定対象物に照射する光源の一例である。また、光源6はX方向に幅を有するスリット光を測定対象物に照射する光源の一例である。画像センサ13は測定対象物からの反射光を受光する画像センサであって、X方向に対応するU方向とZ方向に対応するV方向とに二次元配列された複数の画素を有し、複数の画素による反射光の受光量を出力する画像センサの一例である。ピーク検出部26はU方向に並んだ複数の画素列のそれぞれについて受光量のピークとなるV方向における画素の位置をピーク位置として検出する検出手段として機能する。プロファイル生成部27は、U方向における複数の画素列のそれぞれの位置と、V方向におけるピーク位置とからX-Z断面のプロファイルを生成する生成手段として機能する。CPU25およびセンサ制御部23は画像センサ13を制御する制御手段として機能する。画像センサ13は予め設定された露光時間ごとに反射光L2の受光量(輝度値)を出力するように構成されていてもよい。図5が示すように、露光時間は、第一期間D1と、第一期間の後に続く第二期間D2とを有していてもよい。CPU25およびセンサ制御部23は、複数の画素のそれぞれについて、次のように画像センサ13を制御する。第一期間において画素に蓄積された電荷に基づく電圧がハーフリセット電圧を超えた場合、CPU25およびセンサ制御部23は、当該画素の電圧がハーフリセット電圧となるようにハーフリセットを実行し、第二期間において電荷の蓄積を再開するように画像センサ13を制御する。一方で、第一期間において画素に蓄積された電荷に基づく電圧がハーフリセット電圧を超えていない場合、CPU25およびセンサ制御部23は、当該画素について第一期間および第二期間にわたって継続的に電荷の蓄積を実行するように画像センサ13を制御する。CPU25およびセンサ制御部23は、さらに、第一期間D1において光源6を継続的に点灯させ、第二期間D2において第二期間よりも短い第三期間D3が経過すると光源6を消灯する。これにより、光切断方式の光学式変位計において測定対象物の測定精度が向上する。
画像センサ13の動作クロックの周期は第二期間に等しくてもよい。制御手段であるCPU25の動作クロックの周期は、画像センサ13の動作クロックの周期よりも短い。これは、HDR倍率の拡大やPLSの削減に貢献するであろう。
第三期間D3は、制御手段であるCPU25の動作クロックの周期のn(nは1以上の整数)倍であってもよい。
設定部35は第一期間D1と第二期間D2との比率(HDR倍率)を制御手段に設定する設定手段として機能する。
図9が示すように、記憶部30は、感度と、比率(HDR倍率)と、光源の発光量とを関連付けた複数の組を記憶した記憶手段として機能してもよい。感度指定部32やスライドバー72は感度を指定する指定手段として機能してもよい。設定部35は、指定手段により設定された感度に対応する比率と発光量を記憶手段から読み出して制御手段(例:測定制御部31、センサ制御部23、駆動部22)に設定してもよい。
記憶部30および感度テーブル90は、感度と、比率と、光源の発光量と、一画素あたりの輝度の目標範囲(制御目標)とを関連付けた複数の組を記憶していてもよい。設定部35は、指定手段により設定された感度に対応する比率、発光量および輝度の目標範囲を記憶手段から読み出して制御手段に設定してもよい。決定部33は、画像センサ13を構成する複数の画素の輝度値のうちで相対的に高い輝度値が目標範囲を超えていれば露光時間を削減してもよい。決定部33は、相対的に高い輝度値が目標範囲よりも小さければ露光時間を増加してもよい。これにより適切に制御パラメータが調整されよう。
図8に関連して説明されたように、相対的に高い輝度値は、複数の画素の輝度値のうちでの最大値であってもよい。
図8に関連して説明されたように、相対的に高い輝度値は、複数の画素の輝度値のうちで上位に位置する複数の輝度値の平均値であってもよい。
図8に関連して説明されたように、相対的に高い輝度値は、複数の画素の輝度値のうちでn番目に大きな輝度値であってもよい。
図8に関連して説明されたように、相対的に高い輝度値は、複数の画素列ごとに輝度値の最大値を求め、当該求められた複数の画素列ごとの最大値のグループのうちで上位に位置する複数の最大値の平均値であってもよい。
図8に関連して説明されたように、相対的に高い輝度値は、複数の画素列ごとに輝度値の最大値を求め、当該求められた複数の画素列ごとの最大値のグループのうちでn番目に大きな最大値であってもよい。
Claims (11)
- Y方向に搬送される測定対象物のX-Z断面のプロファイルを三角測距の原理に基づき測定する光切断方式の光学式変位計であって、
X方向に幅を有するスリット光を前記測定対象物に照射する光源と、
前記測定対象物からの反射光を受光する画像センサであって、前記X方向に対応するU方向とZ方向に対応するV方向とに二次元配列された複数の画素を有し、前記複数の画素による前記反射光の受光量を出力する画像センサと、
前記U方向に並んだ複数の画素列のそれぞれについて受光量のピークとなる前記V方向における画素の位置をピーク位置として検出する検出手段と、
前記U方向における前記複数の画素列のそれぞれの位置と、前記V方向における前記ピーク位置とからX-Z断面のプロファイルを生成する生成手段と、
前記画像センサを制御する制御手段と
を有し、
前記画像センサは予め設定された露光時間ごとに前記反射光の受光量を出力するように構成されており、
前記露光時間は、第一期間と、前記第一期間の後に続く第二期間とを有し、
前記制御手段は、前記複数の画素のそれぞれについて、
前記第一期間において画素に蓄積された電荷に基づく電圧がハーフリセット電圧を超えた場合、
当該画素の電圧が前記ハーフリセット電圧となるようにハーフリセットを実行し、前記第二期間において電荷の蓄積を再開し、
前記第一期間において画素に蓄積された電荷に基づく電圧がハーフリセット電圧を超えていない場合、
当該画素について前記第一期間および前記第二期間にわたって継続的に電荷の蓄積を実行する
ように前記画像センサを制御し、
前記制御手段は、さらに、前記第一期間において前記光源を継続的に点灯させ、前記第二期間において前記第二期間よりも短い第三期間が経過すると前記光源を消灯するように構成されていることを特徴とする光学式変位計。 - 前記画像センサの動作クロックの周期は前記第二期間に等しく、
前記制御手段の動作クロックの周期は、前記画像センサの動作クロックの周期よりも短いことを特徴とする請求項1に記載の光学式変位計。 - 前記第三期間は、前記制御手段の動作クロックの周期のn(nは1以上の整数)倍であることを特徴とする請求項2に記載の光学式変位計。
- 前記第一期間と前記第二期間との比率を前記制御手段に設定する設定手段をさらに有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の光学式変位計。
- 感度と、前記比率と、前記光源の発光量とを関連付けた複数の組を記憶した記憶手段と、
前記感度を指定する指定手段と、をさらに有し、
前記設定手段は、前記指定手段により設定された感度に対応する比率と発光量を前記記憶手段から読み出して前記制御手段に設定することを特徴とする請求項4に記載の光学式変位計。 - 前記記憶手段は、前記感度と、前記比率と、前記光源の発光量と、一画素あたりの輝度の目標範囲とを関連付けた前記複数の組を記憶しており、
前記設定手段は、前記指定手段により設定された感度に対応する比率、発光量および輝度の目標範囲を前記記憶手段から読み出して前記制御手段に設定し、
前記制御手段は、
前記画像センサを構成する前記複数の画素の輝度値のうちで相対的に高い輝度値が前記目標範囲を超えていれば前記露光時間を削減し、
前記相対的に高い輝度値が前記目標範囲よりも小さければ前記露光時間を増加することを特徴とする請求項5に記載の光学式変位計。 - 前記相対的に高い輝度値は、前記複数の画素の輝度値のうちでの最大値であることを特徴とする請求項6に記載の光学式変位計。
- 前記相対的に高い輝度値は、前記複数の画素の輝度値のうちで上位に位置する複数の輝度値の平均値であることを特徴とする請求項6に記載の光学式変位計。
- 前記相対的に高い輝度値は、前記複数の画素の輝度値のうちでn番目に大きな輝度値であることを特徴とする請求項6に記載の光学式変位計。
- 前記相対的に高い輝度値は、前記複数の画素列ごとに輝度値の最大値を求め、当該求められた前記複数の画素列ごとの最大値のグループのうちで上位に位置する複数の最大値の平均値であることを特徴とする請求項6に記載の光学式変位計。
- 前記相対的に高い輝度値は、前記複数の画素列ごとに輝度値の最大値を求め、当該求められた前記複数の画素列ごとの最大値のグループのうちでn番目に大きな最大値であることを特徴とする請求項6に記載の光学式変位計。
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