JP7199999B2 - 発信機の点検方法、発信機操作構造及び取外し治具 - Google Patents

発信機の点検方法、発信機操作構造及び取外し治具 Download PDF

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Description

本発明は、発信機の点検方法、発信機操作構造及び取外し治具に関する。
従来、発信機が取り付けられる例えば高速道路のトンネルに設置される消火栓装置は、開放自在な消火栓扉を備えた筐体内に、ノズル付きホースとバルブ類を収納し、また、開閉自在な消火器扉を備えた消火器収納部に例えば2本の消火器を収納し、更に、通報装置扉が設けられ、ここに赤色表示灯、発信機、及び応答ランプを設けている。
通報装置扉の赤色表示灯は常時点灯し、消火栓装置の設置場所が遠方から分かるようにしている。火災時には、発信機を押して押し釦スイッチをオン操作すると、発信信号が監視室の防災盤に送信されて火災警報が出され、これに伴い応答信号が防災盤から送られて、応答ランプを点灯するようにしている。
消火栓装置に設けられた発信機は、火災を通報する押し釦式通報装置として機能し、発信機が火災を通報するための機能を正常に備えているかは、定期的な点検によって確かめる必要があり、実際には押し釦を押してスイッチをオンすることで防災盤等に通報すること、及び通報を受信した防災盤では、火災の表示、火災区画の表示に加え、例えばトンネル内では情報板に火災表示や進入禁止等の表示を行う制御信号の送信を行うこと等を点検している。
また、発信機には誤って押さないこと、またいたずらを防止するため、樹脂製の保護板が取り付けることが義務づけられている。また保護板は、押したときに割れてしまう再利用不能なタイプと、押したときに外れ、再度装着できる脱着可能なタイプ(以下「再利用可能タイプ」という)の2種類が存在する。
特開2011-060580号公報 特開2016-018219号公報
ところで、保護板が再利用不能タイプの発信機は、点検する度に保護板を新品に交換することになるが、再利用可能タイプの発信機にあっては、保護板を押した後に保護板を保持しているリング状の枠部材を取外し、改めてリング状の枠部材に保護板を装着した後、これを本体の取付穴に取り付け直す作業が必要となり、手間が掛かる煩雑な作業が避けられないという問題がある。
このような点検に伴い保護板の交換や保護板を取り付け直す作業は他の作業も並行して行うため安全を考慮して手袋を付けて行うことになる。保護板の取付け直し作業には、その都度手袋を外して行わないと不要な時間が掛かり効率性を損ない、手袋装着のままでは作業の細かさから効率性を損ない、一方、手袋未装着のままでは安全性が損なわれることに繋がる。即ち、いずれの場合でも、効率性又は安全性を損なうため、特にトンネルのように通行止めの時間を極力短縮して、利用の利便性を継続的に維持する要請に応えるためには、枠部材に対する保護板の取付け直しする作業を見直して点検を効率化するという観点からの問題の解決が望まれる。
この問題を解決するため特許文献2の発信機にあっては、押し釦スイッチの前に、枠部材と保護板で構成された操作構造を配置した外扉を設け、点検時には外扉を開いて発信機の押し釦スイッチを操作できるようにし、保持枠に対する保護板の取付け直しを不要としているが、押し釦スイッチの操作構造を配置した外扉を新たに設けなければならないことから、構造が複雑化してコストアップになるという問題がある。
本発明は、枠部材に対する保護板の取付け直し作業を必要とすることなく、発信機の押釦操作を可能として点検の効率化を図る発信機の点検方法、発信機操作構造及び取外し治具を提供することを目的とする。
(第1発明:発信機の点検方法)
本願の第1発明は、装置本体の取付面に開口した取付穴の背後に配置した押し釦スイッチを、発信機に着脱可能に組付けられた枠部材に保持された保護板の押し込みでオン操作する操作構造を備えた発信機の点検方法であって、
保護板を保持した枠部材の所定位置には、取外し治具を係合する治具係合部が設けられており、
取外し治具は、枠部材の前記治具係合部に係合する治具側係合部を備え、
発信機の点検時には、
治具本体に形成した治具側係合部を枠部材の治具係合部に係合すると共に、治具側係合部とは離間して治具本体に形成した押圧部を治具係合部とは離間した枠部材の一部に接触させ取外し治具を操作することにより、保護板を保持した枠部材を発信機から取外し、
続いて、取付け穴の背後に配置した押し釦スイッチを操作して点検し、
点検を終了した後に、保護板を保持した枠部材を発信機に取り付ける、
ことを特徴とする。
(第3発明:取外し治具)
本願の第3発明にあっては、発信機は、装置本体の取付面に開口した取付穴の背後に配置した押し釦スイッチを、自身に取付けられた枠部材に保持した保護板の押し込みでオン操作する操作構造を備え、枠部材の保護板を保持した隙間の所定位置には、取外し治具を嵌合する治具係合部が設けられ、保護板を保持した枠部材を発信機から取外す取外し治具であって、
治具本体の先端に、枠部材の治具係合部に係合して操作することにより、保護板を保持した枠部材を発信機から取外す治具側係合部が設けられると共に、操作する際に治具係合部とは離間した枠部材の一部に接触する押圧部が治具側係合部とは離間して設けられことを特徴とする。
(取外し治具の構造)
取外し治具の治具本体は、作業者が指を入れて保持可能な取手部が形成され、取手部の先端から治具側係合部が延在され、取手部の後端から枠部材の表面に押圧される押圧部が延在される。
(取手部の寸法)
取手部の高さは、少なくとも所定の試験指の直径に作業者が使用する手袋の厚みを加えた所定寸法とする。
(第1発明:発信機の点検方法による効果)
本願の第1発明は、装置本体の取付面に開口した取付穴の背後に配置した押し釦スイッチを、取付穴に着脱可能に組付けられた枠部材に保持された保護板の押し込みでオン操作する操作構造を備えた発信機の点検方法であって、保護板を保持した枠部材の所定位置には、取外し治具を係合する治具係合部が設けられており、取外し治具は、枠部材の前記治具係合部に係合する治具側係合部を備え、発信機の点検時には、治具本体の形成した治具側係合部を枠部材の治具係合部に係合して操作することにより、保護板を保持した枠部材を装置本体の取付穴から取外し、続いて、取付け穴の背後に配置した押し釦スイッチを操作して点検し、点検を終了した後に、保護板を保持した枠部材を装置本体の前記取付穴に取り付けるようにしたため、取付け治具を使用して発信機から保護板が付いたまま枠部材を取外すことで、取付穴を開放して内部の押し釦スイッチのオン操作による点検ができ、これにより発信信号が監視室の防災盤に送信されて火災警報が出され、これに伴い応答信号が防災盤から送られて、応答ランプが点灯したら正常動作を確認し、保護板が付いたままの枠部材を取付穴に嵌め入れて取り付けることで、保護板の押し込みによる押し釦スイッチの操作や、この操作に伴い枠部材から外れた保護板の取付け直し作業が一切不要となり、例えば、安全性を損なわないために手袋を付けて行う場合にも、保護板の取付け直しは行わないことから、手袋をつけたまま点検作業を進めることが可能となり、安全性を損なうことなしに点検作業が効率化され、特にトンネルの発信機点検では通行止めの時間を極力短縮して、利用の利便性を継続的に維持することができる。
(第2発明:発信機のスイッチ操作構造の効果)
また、本願の第2発明は、装置本体の取付面に開口した取付穴の背後に配置した押し釦スイッチを、取付穴に組付けられた枠部材に保持された保護板の押し込みで操作する発信機操作構造であって、保護板を保持した枠部材の所定位置には、取外し治具の治具側係合部を係合して保護板を保持した枠部材を装置本体の取付穴から取外す治具係合部が設けられたため、保護板を保持した枠部材の外側内周面に治具係合部を形成するという簡単な構造により、発信機の点検作業を効率化させるための発信機の操作構造を実現できる。
(第3発明:保護板の取外し治具による効果)
また、本願の第3発明にあっては、発信機は、装置本体の取付面に開口した取付穴の背後に配置した押し釦スイッチを、取付穴に取付けられた枠部材に保持した保護板の押し込みで操作する操作構造を備え、枠部材の保護板を保持した隙間の所定位置には、取外し治具を嵌合する治具係合部が設けられ、保護板を保持した枠部材を前記装置本体の前記取付穴から取外す取外し治具であって、治具本体の先端に、枠部材の治具係合部に係合して操作することにより、保護板を保持した枠部材を装置本体の取付穴から取外す治具側係合部が設けられたため、簡単でコスト的にも安価な取外し治具を使用することで、発信機の取付穴から保護板を付けたまま枠部材を簡単且つ容易に取外すことができ、発信機の点検作業を効率化させることができる。
(取外し治具の構造による効果)
また、取外し治具の治具本体は、作業者が指を入れて保持可能な取手部が形成され、取手部の先端から治具側係合部が延在され、取手部の後端から枠部材の表面に押圧される押圧突起部が延在されたため、取手部の先端の治具側係合部を発信機の保護板を保持する枠部材の治具係合部に係合させると、取手部の後端の押圧突起部が治具係合部の反対側の表面に押し当てられ、枠部材に取外し治具の取手部を取り付けた状態が形成され、取手部を持って手前に引き出すような操作により、装置本体の取付け穴から保護板を保持したままの枠部材を無理なく取外すことができる。
(取手部の大きさによる効果)
また、取手部の高さは、少なくとも所定の試験指の直径に作業者が使用する手袋の厚みを加えた所定寸法としたため、これによる取手部の高さは概ね15~30ミリメートルとなり、点検員は手袋をはめたままで、取外し治具を用いた保護板を保持したまま枠部材を取外して点検作業を効率良くすすめることができる。
本発明が適用されるトンネル消火栓装置を示した説明図 図1の発信機の部分を取り出して発信機操作構造を示した説明図 図2の枠部材を取り出して示した説明図 の保護板を取り出して示した説明図 取外し治具の実施形態を示した説明図 外し治具を用いた発信機操作部の取外しの手順を示した説明図 発信機操作構造に対する取外し治具の係合状態を裏面側から示した説明図
[本実施形態の基本的な概念]
図1は本発明が適用される発信機を取り付けたトンネル消火栓装置を示した説明図、図2は図1の発信機の部分を取り出して発信機操作構造を示した説明図である。
本発明による発信機の点検方法、発信機操作構造及び取外し治具の実施形態の基本的な概念は、例えば、トンネル内に設置される消火栓装置10に設けられた発信機26は、装置本体となる通報装置扉24の取付面となる前面に開口した取付穴34の背後に配置した押し釦スイッチ60を、取付穴34に組付けられた枠部材30に保持された透明な保護板32の押し込みでオン操作する操作構造を備え、保護板32を保持した枠部材30の所定位置には、取外し治具を係合する治具係合部35が設けられており、取外し治具は、治具本体の先端に形成した枠部材30の治具係合部35に係合する治具側係合部が形成されており、発信機10の点検時には、治具本体の先端に形成した治具側係合部を枠部材30の治具係合部35に係合して手前に引く操作により、保護板32を保持したまま枠部材30を通報装置扉24の取付穴34から取外し、続いて、取付穴34の背後に配置した押し釦スイッチ60をオン操作して点検し、点検が終了した後に、保護板32を保持した枠部材30を通報装置扉24の取付穴34に取り付けるようにしたものであり、このため、取外し治具を使用して発信機26から保護板32を付けたまま枠部材30を取外すことで、取付穴34を開放して内部の押し釦スイッチのオン操作による点検ができ、これにより発信信号が監視室の防災盤に送信されて火災警報が出され、これに伴い応答信号が防災盤から送られて、応答ランプ28が点灯したら正常動作を確認し、保護板32が付いたままの枠部材30を取付穴34に嵌め入れて取り付けることで、保護板32の押し込みによる押し釦スイッチの操作や、この操作に伴い枠部材30から外れた保護板32の取付け直し作業が一切不要となり、例えば、厳寒の季節等に手袋を付けて行う場合にも、保護板32の取付け直しは行わないことから、手袋をつけたまま点検作業を進めることが可能となり、これにより点検作業が効率化され、特にトンネルの発信機点検では通行止めの時間を極力短縮して、利用の利便性を損なわないようにすることができる。以下詳細に説明する。
[消火栓装置の発信機]
図1に示すように、例えばトンネルに設置される消火栓装置10は、前面に化粧板14を装着しており、筐体12に対し必要な機器及び部材を組付けた後にトンネル現場に搬入して架台11上に設置している。
化粧板14の右側下部には消火栓扉16が配置され、上部には保守扉18が配置され、その内部がホース収納空間及びバルブ類収納空間となっている。消火栓扉16は、ハンドルを手前に引いてロックを外すことで下側の軸を中心に前方に開閉することができる。保守扉18は、上側の軸を中心に上向きに開閉自在であり、点検時等に消火栓扉16を開いて内側のロックを外すことで開くことができる。
化粧板14の左側には消火器扉20が設けられ、消火器扉20に対応した筐体12の内部に例えば2本の消火器を収納している。消火器扉20はハンドルを手前に引くとラッチが外れ、左側を軸として前方に開くことができる。また、消火器扉20の下側には覗き窓22が設けられ、外部から消火器の収納状態の有無を確認できるようにしている。
消火栓扉16と消火器扉20の間には通報装置扉24が設けられ、ここに赤色表示灯25、発信機26、及び応答ランプ28を設けている。発信機26は後の説明で明らかにする本発明による発信機操作構造を備える。
赤色表示灯25は常時点灯し、消火栓装置10の設置場所が遠方から分かるようにしている。火災時には、発信機26の保護板を押して押し釦スイッチをオンすると、発信信号が監視室の防災盤に送信されて火災警報が出され、これに伴い応答信号が防災盤から送られて、応答ランプ28を点灯する。
また、消火栓装置10の点検時には、発信機26の保護板を保持したまま枠部材を取外し治具により通報装置扉24から取外し、内蔵している押し釦スイッチをオンし、これに伴い応答信号が防災盤から送られて、応答ランプ28を点灯することで正常に動作することを確認する発信機26の点検を行う。
[発信機]
図2は図1の発信機の部分を取り出して発信機操作構造を示した説明図であり、図2(A)に正面を示し、図2(B)に縦断面を示し、図2(C)に治具係合部の詳細を拡大断面で示す。また、図3は図2の枠部材を取り出して示した説明図であり、図3(A)に正面を示し、図3(B)に側面を示し、図3(C)に裏側から見た斜視図を示す。更に、図4は図の保護板を取り出して示した説明図であり、図4(A)に正面を示し、図4(B)に側面を示し、図4(C)に正面から見た斜視図を示し、図4(D)に裏側から見た斜視図を示す。
(発信機操作構造)
図2に示すように、装置本体として機能する通報装置扉24の取付穴34には、発信機26が取り付けられている。発信機26の操作構造は枠部材30と透明な円板を用いた保護板32で構成される。保護板32の表面には「強く押す」の文字が刻設されている。
枠部材30に保持された保護板32の背後には押し釦スイッチ60が配置される。押し釦スイッチ60は前方にスイッチカバー63で覆われたスイッチノブ62が設けられ、またスイッチ本体には防水カバー64が設けられ、防水カバー64を通して信号線66が引き出されている。
発信機26を操作する場合には、保護板32を指先で強く押すと、枠部材30から保護板32が外れて押し込まれ、取付穴34の内部に配置している押釦スイッチ60のスイッチノブ62を押し込んでオンし、発信信号が防災盤に送信される。
(枠部材)
図3に示すように、枠部材30は、中央に操作穴36を形成したリング状の部材であり、枠部材30の裏面の上下左右の4箇所には取付アーム部38が延在され、図2(B)に示すように、取付アーム部38が取付穴34に嵌合して発信機26を通報装置扉24に固定している。
また、枠部材30の裏面の取付けアーム部38の間となる4箇所にはストッパ部40が起立され、取付穴34に対する取付アーム部38の嵌め込み位置を決めている。
また、枠部材30の裏面には3か所に分かれて保護板保持部42が円弧状に起立されており、ここに裏側から保護板32を嵌め入れることで、図2に示したように、枠部材30に保護板32が保持される。ここで、枠部材30による保護板32の保持力は、前方から保護板32を指で押したときに、20N~80Nの力で外れるように保持力を設定している。
また、枠部材30に形成した操作穴36の内周上側には矩形に切り欠かれた保護板32の位置決め45が形成されと共にマーカ45aが表示されている。
(保護板)
図4に示すように、保護板32は透明な合成樹脂で作られた円板部材であり、円板部材の背後に、上側に開いた円筒状のガイドカバー部44を一体に形成し、押し込みを受けて枠部材30から外れた保護板32を押し釦スイッチをオンする位置に案内移動できるようにしている。
また、保護板32の外周の一部には矩形の位置決め46が形成されると共にマーカ46aが表示されている。保護板32を枠部材30に保持する場合には、図2(A)に示すように、マーカ45a,46aが向かいように位置決めすることで、枠部材30に対し保護32を押し圧力をバランス良く受ける正しい位置に保持させることができる。
(操作構造の治具係合部)
図2(A)に示すように、枠部材30に保護板32を裏側から嵌め入れてマーカ45a,46aで位置決めされる正しい位置に保持させると、枠部材30の内周上部に切欠き形成した位置決め45の中に、スリット状の開口を持つ治具係合部35が形成される。
即ち、図2(C)の拡大断面に示すように、枠部材30の裏側に保護板32を嵌め入れて保持すると、枠部材30の上部裏側に形成した位置決め溝45に枠部材30の上部の位置決め部46が位置し、その間に、枠部材30に設けた操作穴36の内周面に開口した治具係合部35が形成される。
[取外し治具]
図5は取外し治具の実施形態を示した説明図であり、図5(A)に正面を示し、図5(B)に側面を示し、図5(C)に斜視図を示す。
図5に示すように、取外し治具48は、点検時に、図2に示した枠部材30を保護板32を付けたまま通報装置扉24の取付穴34から取外すために使用する。
取外し治具48は、冶具本体として側面視断面であるa-a’断面がアーチ状となる取手部50を備え、取手部50の先端となる図示の上側に、幅を狭めた舌状の治具側係合部52を屈曲して延在し、また、取手部50の後端側となる図示の下側に、取手部50と同じ幅で屈曲した押圧突起部54を形成している。アーチ状の取手部50は円弧部と円弧部の一端側に接続する先端側平面部50aと他端側に接続される後端側平面50bとからなる。
このように取手部50、治具側係合部52及び押圧突起部54で構成される取外し治具48は、例えばステンレス製のプレート部材を打ち抜きした後の板金加工により作られる。
取手部50の先端側の治具側係合部52は、図2(A)に示した枠部材30の位置決め45に形成された治具係合部35に係合可能な横幅と奥行をもち、先端側を丸くして嵌め込み易くしている。
取手部50の後端側の押圧突起部52は、先端の治具側係合部52を図2に示した枠部材30治具係合部35に係合したときに、治具係合部35とは反対側の枠部材30の表面に押し当てられ、枠部材30に取手部50が取り付けられたと同じ状態を作り出す。
アーチ状の取手部50は取外し治具48を使用する点検員が手袋をはめた状態で指をかけて持つことを可能とするものであり、取手部の高さとなるアーチ状の取手部50の円弧部の半径Rは、電気機器の絶縁試験等に使用するJIS規格で定められた試験指(テストフィンガー)の直径である例えば12mmに、点検員が使用する手袋の厚さを加えた値に基づき設定されるものであり、例えばR=15mm~30mmの範囲の値とすれば良い。
また、取手部50の横幅は、10mm~30mmの範囲の値とすればよく、手袋をはめた指で扱う場合には、例えば20mm程度のある程度の幅をもつことが扱い易い。
また、先端の治具側係合部52は枠部材30の中の治具係合部35に係合し、押圧突起部54は枠部材30の表面に押圧されることから、治具側係合部52の底面に対し押圧突起部54の底面は所定の寸法差ΔLだけ高くなる位置に形成している。
更に、取手部50の例えば治具側係合部52に近い位置にはストラップ穴56が形成され、ここにストラップを通して使用することで、点検時に取外し冶具48を落としたり、紛失することが無いようにする。
なお、取手部50は円弧状に限定されず、例えば、矩形状としても良い。取手部の高さとなる取手部50を矩形状とした場合の高さHは、円弧状とした場合の半径Rと同様に、所定の試験指(テストフィンガー)の直径である例えば12mmに、点検員が使用する手袋の厚さを加えた値に基づき設定される、例えばH=15mm~30mmの範囲の値とする。
また、矩形以外の適宜の形態をとってよく、取手部に内接する円の直径φ’=15mm~30mmの範囲の値とするような形態であれば手袋をはめた指で扱う効果を奏することができる。
[発信機の点検作業]
図6は取外し治具を用いた発信機操作部の取外しの手順を示した説明図、図7は発信機操作構造に対する取外し治具の係合状態を裏面側から示した説明図であり、それぞれ構造を簡略化して要部構成として示している。
発信機26の点検を行う場合には、まず図6(A)に示すように、取外し治具48の先端の治具側係合部52を通報装置扉24に配置している発信機26における枠部材30の治具係合部35、即ち図2(A)に示した枠部材30の上側の位置決め溝45の奥に形成されている治具係合部35に、矢印Aに示すように押込むことで治具側係合部52を治具係合部35に係合する。
続いて図6(B)に示すように、取外し治具48の治具側係合部52を枠部材30の冶具治具係合部35に係合した状態で、取外し治具48の下側の押圧突起部54を枠部材30の下側表面に押し当てるようにする。
図7は図6(B)に示す取外し治具48の枠部材30に対する係合状態を、枠部材30の裏面側から示しており、取外し治具48の治具側係合部52が枠部材30の裏側の治具係合部35に入って係合した状態となっている。これにより図6(B)に示すように、発信機26の前に取手部50が取り付けられた状態となるように取外し治具48が係合される。
続いて、点検員は取手部50に指を掛けた状態で上側を手前に引く操作を行うと、取付穴34に係合している上側の取付アーム部38が変形して取付穴34側から外れ、これに伴い下側の取付アーム部38も取付穴34側から外れ、図6(C)に示すように、通報装置扉24の取付穴34から枠部材30を保護板32を付けたまま前方に矢印Bに示すように引き出して取外すことができる。
続いて、枠部材30を取外して開放した取付穴34から指を入れ、内部に配置している図2(B)に示した押し釦スイッチ60のスイッチノブ62を押し込んでオン操作すると、発信信号が防災盤に送信され、防災盤側が正常に動作すると、図1に示した応答ランプ28が点灯し、正常に動作したことが確認できる。
このように点検作業が終了したならば、取外している保護板32を付けたままの枠部材30を取付穴34に押し込むことで、点検前の配置状態に簡単に戻すことができる。
[本発明の変形例]
(枠部材の幅)
上記の実施形態に加え、枠部材30の外周面の幅は親指の腹の部分がリングを抑えられる程度の幅、例えば5mm程度の幅とすることが好適である。また、上記の実施形態の通り、取手部50の横幅は、10mm~30mmの範囲の値とし、手袋をはめた指で扱う場合には、例えば20mm程度のある程度の幅とすると、人差し指の第1間接と第2関節を曲げたときの幅となる。上記の構成とすることで、取外し治具の取手部に人差し指を挿入しながら親指で枠部材を固定することができ、またフィット感、安定感を得ることが可能となり、片手で枠部材を取外しても枠部材と取外し治具の係合を維持することができる。
(治具係合部の配置)
上記の実施形態にあっては、図2(A)に示したように、保護板32の位置決め46が位置する上部の位置決め溝45の部分に治具係合部35を設けているが、これに限定されず、治具係合部35は枠部材30の内周の下側、右側、又は左側のいずれかに設けても良い。また、治具係合部35は一ケ所に限らず、例えば枠部材30の内周の上下等の複数個所に設けても良い。
また、治具係合部35と治具側係合部52ともに対応する複数箇所に設けても良い。このような構成とするとき、取外し治具48はばね性を備えるものとし、保護板32を保持した枠部材30を取付穴34から取外す際は、取外し治具48を変形させたうえで治具係合部35と治具側係合部52が係合する位置に取外し治具48を配置し、配置後に変形を解除することで治具係合部35と治具側係合部52を係合させる。
(係合部の構成)
また、治具係合部35と治具側係合部52は係合可能であれば適宜の形態をとってよい。例えば枠部材30にフック状の係合部を治具係合部35として一体成型又は取り付けて、治具側係合部52で係合させて保護板32を保持した枠部材30取付穴34から取外せるようにしても良い。治具係合部35と治具側係合部52の係合はまた、磁力による係合であっても良いし、吸着による係合であっても良い。
(治具係合部の構成)
また、治具係合部35は治具側係合部52の押し込み方向において、例えばテーパ状に形成する又は凸部を形成するなどして押し込む向きに隙間が狭くなるように構成しても良い。上記の構成とすることで、枠部材30が装置本体の取付面から離脱する作用が得られる。
(保護板)
上記の実施形態は、保護板32として、押したときに外れて再度装着できる脱着可能なタイプを例にとっているが、これに限定されず、押したときに割れてしまう再利用不能なタイプの保護板を用いた発信機の操作構造についても、同様に適用することができ、保護板を割ることなく、保護板をつけたまま枠部材を取付穴から取外し治具により外して押し釦スイッチをオン操作する点検ができる。
(消火栓装置)
また、上記の実施形態は、トンネルに設置される消火栓装置に設けた発信機を例にとるものであったが、これに限定されず、保護板を保持した枠部材を装置本体の取付穴に設けた操作構造の発信機であれば、適宜の装置や機器に設けた発信機に適用することができる。
(その他)
また本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含む。また本発明は上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:消火栓装置
24:通報装置扉
26:発信機
28:応答ランプ
30:枠部材
32:保護板
34:取付穴
35:治具係合部
36:操作穴
38:取付アーム部
40:ストッパ部
40a:ストッパガイド溝
42:保護板保持部
44:ガイドカバー部
45:位置決め溝
45a,46a:マーカ
46:位置決め部
48:取外し治具
50:取手部
52:治具側係合部
54:押圧突起部
56:ストラップ穴
60:押し釦スイッチ
62:スイッチノブ
63:スイッチカバー
64:防水カバー





Claims (4)

  1. 装置本体の取付面に開口した取付穴の背後に配置した押し釦スイッチを、発信機に着脱可能に組付けられた枠部材に保持された保護板の押し込みで操作する操作構造を備えた発信機の点検方法であって、
    前記保護板を保持した前記枠部材の所定位置には、取外し治具を係合する治具係合部が設けられており、
    前記取外し治具は、前記枠部材の前記治具係合部に係合する治具側係合部を備え、
    前記発信機の点検時には、
    前記治具本体に形成した治具側係合部を前記枠部材の前記治具係合部に係合すると共に、前記治具側係合部とは離間して前記治具本体に形成した押圧部を前記治具係合部とは離間した前記枠部材の一部に接触させ前記取外し治具を操作することにより、前記保護板を保持した枠部材を前記発信機から取外し、
    続いて、前記押し釦スイッチを操作して点検し、
    前記点検を終了した後に、前記保護板を保持した枠部材を前記発信機に取り付ける、
    ことを特徴とする発信機の点検方法。
  2. 発信機は、装置本体の取付面に開口した取付穴の背後に配置した押し釦スイッチを、自身に取付けられた枠部材に保持した保護板の押し込みで操作する操作構造を備え、前記枠部材と保護板の所定位置には、取外し治具を係合する治具係合部が設けられ、前記保護板を保持した枠部材を前記発信機から取外す取外し治具であって、
    治具本体の先端に、前記枠部材の前記治具係合部に係合して操作することにより、前記保護板を保持した枠部材を前記発信機から取外す治具側係合部が設けられると共に、前記操作する際に前記治具係合部とは離間した前記枠部材の一部に接触する押圧部が前記治具側係合部とは離間して設けられたことを特徴とする取外し治具。
  3. 請求項1記載の方法に用いる取外し治具又は請求項記載の取外し治具に於いて、前記治具本体は、作業者が指を入れて保持可能な取手部が形成され、前記取手部の先端から前記治具側係合部が延在され、前記取手部の後端から前記押圧部が延在されたことを特徴とする取外し治具。
  4. 請求項記載の取外し治具に於いて、前記取手部の高さは、少なくとも所定の試験指の直径に作業者が使用する手袋の厚みを加えた所定寸法としたことを特徴とする取外し治具。
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