JP7199784B2 - 積層剥離容器 - Google Patents

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Description

本発明は、合成樹脂製の積層剥離容器に関する。
醤油等の食品調味料、飲料、化粧料、シャンプー、リンス、液体石鹸などを内容液として収納する容器として、外プリフォームの内側に内プリフォームを組み込んだプリフォーム組立体をブロー成形することにより、筒状の外口部と外口部に連なる胴部とを備えた外容器体と、外口部の内側に配置された筒状の内口部と胴部の内面に剥離可能に積層された減容変形自在の収容部とを備えた内容器体と、胴部と収容部との間に連通する外気導入路を内側に備えて胴部に一体に連ねて設けられた筒状のゲート部と、を有する二重構造に形成された合成樹脂製の積層剥離容器(デラミネーション容器)が知られている(例えば特許文献1参照)。
このような積層剥離容器は、ゲート部から外気を導入することで、内容器体の収容部を外容器体の胴部の内面から剥離させることができる。これにより、外容器体を元の形状に維持したまま内容器体の収容部のみを減容変形させて収容部に収容されている内容液を外気と置換することなく外部に注出させることができるので、収容部に収容されている内容液への外気の接触を減らして、当該内容液の劣化や変質等を抑制することができる。
また、このような積層剥離容器は、例えば、外口部に吐出具を装着するとともにゲート部に加圧装置を装着することでサーバーとして使用することもできる。この場合、加圧装置からゲート部の外気導入路を通して胴部と収容部との間に加圧エアー等の加圧媒体を供給し、胴部と収容部との間の圧力を高めた状態としておくことで、吐出具に設けられた吐出口を開放している間だけ内容液を当該吐出口から自動的に外部に吐出させることができる。
特開2014-28627号公報
しかし、従来の積層剥離容器では、外プリフォームの内側に内プリフォームを組み込んだプリフォーム組立体をブロー成形する際に、延伸された内プリフォームが外プリフォームのゲート部が設けられた部分の内面に強く密着してしまい、内容器体の収容部が外容器体のゲート部が設けられた部分の内面から剥離されない場合があるという問題点があった。
本発明は、このような課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、内容器体の収容部を外容器体のゲート部が設けられた部分の内面から容易に剥離させることができる積層剥離容器を提供することにある。
本発明の積層剥離容器は、外プリフォームの内側に内プリフォームを組み込んだプリフォーム組立体をブロー成形して形成された合成樹脂製の積層剥離容器であって、筒状の外口部と、該外口部に連なる胴部と、を備えた外容器体と、前記外口部の内側に配置された筒状の内口部と、前記胴部の内面に剥離可能に積層された減容変形自在の収容部と、を備えた内容器体と、前記胴部と前記収容部との間に連通する外気導入路を内側に備え、前記胴部に一体に連ねて設けられた筒状のゲート部と、を有し、前記ゲート部が円筒状であり、前記ゲート部の上端が前記収容部によって覆われて前記外気導入路の上端開口が前記収容部によって塞がれており、前記内プリフォームとして、下端に、加熱による結晶化処理により形成された白化部形成部を備えたものが用いられて、前記収容部の前記ゲート部に対向する部分に、前記ゲート部よりも大径の外形円形状の白化部が設けられていることを特徴とする。
本発明の積層剥離容器は、上記構成において、前記外容器体及び前記内容器体が、それぞれポリエチレンテレフタレート樹脂製であるのが好ましい。
本発明の積層剥離容器は、上記構成において、前記白化部の密度が、1.35g/cm以上であるのが好ましい。
本発明の積層剥離容器は、上記構成において、前記胴部が、前記外口部に一体に連なる胴部肩部分と、前記胴部肩部分に一体に連なる胴部本体部分と、前記胴部本体部分に一体に連なる胴部底部分と、を備え、前記ゲート部が、前記胴部底部分に設けられており、前記白化部が、前記収容部の前記胴部底部分に対向する範囲内に設けられているのが好ましい。
本発明によれば、内容器体の収容部を外容器体のゲート部が設けられた部分の内面から容易に剥離させることができる積層剥離容器を提供することができる。
本発明の一実施の形態である積層剥離容器の半断面図である。 図1に示す積層剥離容器の底面図である。 図1に示す積層剥離容器のゲート部が設けられた部分の拡大断面図である。 ゲート部から加圧媒体が供給されて収容部が胴部底部分の内面から剥離した状態を示す断面図である。 図1に示す積層剥離容器を形成するためのプリフォーム組立体を、その一部を切り欠いて示す側面図である。 図5に示す外プリフォームの半断面図である。 図5に示す内プリフォームを、その一部を切り欠いて示す側面図である。 図7に示す内プリフォームの底面図である。 白化装置の構成を概略で示す説明図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施の形態である積層剥離容器1をより具体的に例示説明する。
なお、本明細書及び特許請求の範囲においては、上下方向は、図1に示すように積層剥離容器1を正立姿勢とした状態における上下方向を意味するものとし、径方向は、積層剥離容器1の軸心Oを通り、且つ、軸心Oに垂直な直線に沿う方向を意味するものとする。
図1、図2に示す本発明の一実施の形態である積層剥離容器1は、外プリフォームの内側に内プリフォームを組み込んだプリフォーム組立体をブロー成形して形成されたデラミネーション容器(デラミ容器)とも呼ばれる合成樹脂製のものである。積層剥離容器1は、外容器体10と、外容器体10に内装された内容器体20とを有する二重構造となっている。
本実施の形態では、外容器体10及び内容器体20は、何れも、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)製となっている。外容器体10及び内容器体20を、それぞれポリエチレンテレフタレート樹脂製とすることで、積層剥離容器1を軽量で透明性の高い容器とすることができる。
外容器体10は積層剥離容器1の外殻を構成する部分であり、外口部11と、外口部11の下端に一体に連なる胴部12とを備えたボトル形状となっている。
外口部11は円筒状であり、その外周面には突起部11aが一体に設けられている。突起部11aは外口部11の全周に亘って円環状に延びており、外口部11の外周面から径方向外側に向けて突出している。外口部11には、突起部11aにアンダーカット係合させることで、例えば吐出口を備えた吐出キャップやポンプ付き吐出具等の吐出具(不図示)を装着することができる。
外口部11の外周面には、突起部11aに対して下方側に間隔を空けてネックリング11bが一体に設けられている。ネックリング11bは外口部11の全周に亘って円環状に延びており、外口部11の外周面から径方向外側に向けて突出している。
外口部11は円筒状に限らず、筒状であれば、例えば角筒状や楕円筒状であってもよい。また、外口部11は、突起部11aに替えて雄ネジを備え、吐出具が雄ネジにねじ結合して装着される構成とすることもできる。
胴部12は、胴部肩部分12aと、胴部本体部分12bと、胴部底部分12cと、を有している。
胴部肩部分12aは外口部11の下端に一体に連なり、下方に向けて徐々に拡径する上向きに凸の略ドーム状をなして外口部11に対して径方向外側に向けて張り出している。胴部本体部分12bは円筒状に形成されており、その上端において胴部肩部分12aの下端に一体に連なっている。胴部底部分12cは胴部本体部分12bの下端に一体に連なり、下方に向けて徐々に縮径する下向きに凸の略ドーム状をなして胴部本体部分12bの下端を閉塞している。
内容器体20は、内口部21と、内口部21の下端に一体に連なる収容部22とを備えている。
内口部21は外口部11よりも小径の円筒状となっており、外口部11の内側に当該外口部11の内面に密着して配置されている。内口部21の上端には、径方向外側に向けて折り返された折返し部21aが一体に連ねて設けられている。折返し部21aは外口部11の上端を覆っており、これにより外口部11と内口部21との間は外部に対して閉塞されている。
内口部21は、円筒状に限らず、筒状であればよい。例えば外口部11が角筒状や楕円筒状に形成された場合には、同様に、内口部21も角筒状や楕円筒状に形成される。
収容部22は外容器体10の胴部12よりも薄肉で柔軟な袋状に形成されており、胴部12の内面に剥離可能に積層されている。収容部22の内部は内容液の収容空間Sとなっており、内口部21を通して収容部22に内容液を充填することができるとともに内口部21を通して収容部22に収容されている内容液を外部に吐出することができる。収容部22は、内容液の吐出に伴い、胴部12の内面から剥離しつつ減容変形(内容積を減少させるように変形)することができる。
外口部11の胴部底部分12cにはゲート部13が一体に設けられている。ゲート部13は外口部11と同軸の略円筒状となっており、その上端において胴部底部分12cの下端に一体に連なり、胴部底部分12cの下端から下方に向けて突出している。ゲート部13の下端側部分には下方に向けて縮径するテーパ部13aが設けられている。ゲート部13の内側は外容器体10の胴部12と内容器体20の収容部22との間に連通する外気導入路13bとなっている。外気導入路13bはゲート部13の下端において外部に開放されており、胴部12と収容部22との間に外気を導入することができる。
積層剥離容器1は、ゲート部13の外気導入路13bから胴部12と収容部22との間に外気を導入することで、内容器体20の収容部22を外容器体10の胴部12の内面から容易に剥離させることができる。これにより、外容器体10の胴部12を元の形状に維持したまま収容部22のみを減容変形させて、収容部22に収容されている内容液を外気と置換することなく外部に注出させることができ、収容部22に収容されている内容液への外気の接触を減らして当該内容液の劣化や変質等を抑制することができる。
胴部12は、胴部底部分12cに複数の凹リブ14が設けられた構成とすることもできる。本実施の形態では、18本の凹リブ14が、胴部底部分12cにゲート部13を中心として周方向に等間隔に放射状に並べて設けられている。胴部底部分12cに複数の凹リブ14を設けることにより、外気導入路13bから胴部底部分12cを通して胴部本体部分12bと収容部22との間に向けた外気の気道を確保し易くして、収容部22をより確実に胴部12から剥離させることができる。なお、図1、図2においては、便宜上、1つの凹リブ14にのみ符号を付している。図2に示すように、胴部底部分12cのゲート部13と複数の凹リブ14との間の部分には、周方向に等間隔に並べて4つの凹部15が設けられている。それぞれの凹部15はゲート部13の軸心を中心として周方向に延びるとともに胴部12の内側に向けて凹んでいる。胴部底部分12cのゲート部13のと複数の凹リブ14との間の部分に複数の凹部15を設けることにより、ゲート部13の外気導入路13bから導入された外気を凹部15を通して凹リブ14に容易に流れるようにして、収容部22をより確実に胴部12から剥離させることができる。
ゲート部13の上端は内容器体20の収容部22によって覆われており、外気導入路13bの上端開口は収容部22によって塞がれている。
収容部22のゲート部13に対向する部分には、白化部23が設けられている。白化部23は、合成樹脂製の収容部22を部分的に所定温度にまで加熱して、収容部22の一部を白化処理(結晶化処理)させて設けられたものである。
外プリフォームの内側に内プリフォームを組み込んだプリフォーム組立体をブロー成形して形成された合成樹脂製の積層剥離容器1では、プリフォーム組立体をブロー成形する際に、延伸された内プリフォームが外プリフォームのゲート部が設けられた部分の内面に強く密着し、成形後の内容器体20の収容部22は、胴部12のゲート部13が設けられた部分における内面から剥離し難くなる。これに対し、本実施の形態の積層剥離容器1では、図3に示すように、収容部22のゲート部13に対向する部分に白化部23を設けたことにより、収容部22のゲート部13に対向する部分の、胴部12の内面に対する剥離抵抗を低減させることができる。したがって、ゲート部13の外気導入路13bを通して胴部底部分12cと収容部22との間に外気を導入することにより、図4に示すように、収容部22の胴部12のゲート部13に対向する部分を胴部12の内面から容易に剥離させることができる。
図2に示すように、本実施の形態では、白化部23はゲート部13よりも大径の外形円形状となっており、ゲート部13と同軸に配置されている。これにより、胴部底部分12cのゲート部13が設けられている部分が確実に白化部23に対向するようにして、収容部22の胴部12のゲート部13に対向する部分を、胴部12の内面からより確実に容易に剥離させることができる。
白化部23は結晶化されることにより、結晶化されていない収容部22の他の部分よりも硬質となるため、白化部23が収容部22の広範囲に設けられると、収容部22が減容変形し難くなるという問題が生じる虞がある。そのため、白化部23は、収容部22の胴部底部分12cに対向する範囲内に設けられるのが好ましい。本実施の形態では、白化部23は、ゲート部13よりも僅かに大径であって、胴部底部分12cよりも十分に小径の外形円形状に形成されている。このように、収容部22の胴部底部分12cに対向する範囲内にのみ白化部23を設けることで、内容液の吐出に伴って収容部22を確実に減容変形させつつ、収容部22の胴部12のゲート部13に対向する部分を、胴部12の内面から確実に剥離させることができる。
本実施の形態のように、胴部底部分12cのゲート部13と複数の凹リブ14との間の部分に周方向に等間隔に並べて4つの凹部15を設けた場合には、白化部23を、その外周縁が凹部15に重複して配置される外径を有する円形状に形成するのが好ましい。これにより、収容部22の胴部12のゲート部13に対向する部分を、胴部12の内面からより確実かつ容易に剥離させることができる。
白化部23は、結晶化することにより、収容部22の結晶化されていない白化部23以外の部分よりも密度が高くなる。本実施の形態の積層剥離容器1のように外容器体10と内容器体20とをポリエチレンテレフタレート製とした場合には、白化部23の密度を1.35g/cm以上とするのが好ましい。白化部23の密度を1.35g/cm以上とすることにより、白化部23の胴部12の内面に対する剥離抵抗を十分に低減させて、収容部22を確実に胴部12の内面から剥離させることができる。
本実施の形態では、収容部22のゲート部13に対向する部分に設けられた、密度が1.35g/cm以上の部分を白化部23として定義している。
なお、白化部23の面積、形状、密度等は、上記に限られず、ゲート部13に対向する部分に設けられていれば、種々の面積、形状、密度のものとすることもできる。
上記構成を有する本実施の形態の積層剥離容器1は、例えば、内口部21を閉塞する吐出具(不図示)が外口部11に装着され、加圧装置(不図示)がゲート部13に装着されることで、吐出具に設けられた吐出口を開放している間だけ、収容部22に収容されている内容液を吐出具の吐出口から自動的に外部に吐出させるサーバーとして使用することができる。この場合、加圧装置からゲート部13の外気導入路13bを通して胴部12と収容部22との間に加圧エアー等の加圧媒体が外気として供給され、胴部12と収容部22との間は圧力が高められた状態とされる。加圧装置からゲート部13の外気導入路13bに供給される加圧媒体の圧力は、例えば、収容部22に収容されている内容液を3ガスボリュームの炭酸水(1リットルの水に3リットルの炭酸を吸収させた炭酸水)とした場合に、10~20kPaである。そして、この状態で吐出口が開放されると、当該圧力により収容部22が押圧されて収容部22に収容されている内容液が吐出口から外部に吐出され、当該吐出に伴い収容部22が胴部12の内面から徐々に剥離して減容変形する。
本実施の形態の積層剥離容器1は、収容部22のゲート部13に対向する部分に白化部23を設けるようにしたので、上記したサーバーの用途に用いられる場合において、加圧装置からゲート部13の外気導入路13bを通して胴部12と収容部22との間に、例えば10~20kPaの圧力で加圧エアー等の加圧媒体を外気として供給することで、図4に示すように、当該加圧媒体の圧力によって収容部22のゲート部13に対向する部分を確実に胴部12の内面から剥離させることができる。
上記構成の積層剥離容器1は、図5に示す合成樹脂製のプリフォーム組立体30をブロー成形して形成することができる。このプリフォーム組立体30は、外容器体10を形成するための合成樹脂製の外プリフォーム40の内側に、内容器体20を形成するための合成樹脂製の内プリフォーム50を組み込んだ二重構造となっている。
図6に示すように、外プリフォーム40は、外容器体10と同一の合成樹脂材料を、金型を用いて射出成形することにより外容器体10に対応した所定形状に形成されている。本実施の形態では、外プリフォーム40は、外容器体10と同様にポリエチレンテレフタレート樹脂製である。
外プリフォーム40は、外容器体10の外口部11と同一形状の外口部41を有している。すなわち、外口部41は円筒状であり、その外周面には円環状の突起部41aとネックリング41bとが一体に設けられている。外口部41の下端には、底部が半球状となった略試験管状の外延伸部42が一体に設けられている。外延伸部42の下端には、外延伸部42と同軸に有底円筒状のゲート部形成部分43が一体に設けられている。ゲート部形成部分43は、ブロー成形後に、その下端に設けられた閉塞部分43aが切除されることでゲート部13に形成される部分である。
なお、ゲート部形成部分43は、ゲート部13と同様に、下端が開放した筒状であってもよい。
図7に示すように、内プリフォーム50は、内容器体20と同一の合成樹脂材料を、金型を用いて射出成形することにより内容器体20に対応した所定形状に形成されている。本実施の形態では、内プリフォーム50は、内容器体20と同様にポリエチレンテレフタレート樹脂製である。
内プリフォーム50は、内容器体20の内口部21と同一形状の内口部51を有している。すなわち、内口部51は、外プリフォーム40の外口部41よりも小径の円筒状となっており、外口部41の内側に当該外口部41と同軸に配置されている。内口部51の上端には、径方向外側に向けて折り返された折返し部51aが一体に連ねて設けられている。折返し部51aは外口部41の上端を覆っており、これにより外口部41と内口部51との間は外部に対して閉塞されている。内口部51の下端には、底部が半球状となった略試験管状の内延伸部52が一体に設けられている。図5に示すように、内延伸部52は外延伸部42の内側に積層配置されている。
内延伸部52の下端には、白化部形成部53が設けられている。白化部形成部53は、ブロー成形後に白化部23となる部分である。図8に示すように、白化部形成部53は、内プリフォーム50の軸方向から見て円形となっており、図5に示すように、その外径はゲート部形成部分43の外径よりも僅かに大きくなっている。このように、内プリフォーム50の内延伸部52のゲート部形成部分43に対向する部分には、白化部形成部53が設けられている。
白化部形成部53は、内プリフォーム50の内延伸部52の半球状の底部を部分的に所定温度にまで加熱し、当該内延伸部52の半球状の底部の一部を白化処理(結晶化処理)させることで形成することができる。図9に、内プリフォーム50の底部に白化部形成部53を形成するための白化装置60の一例を示す。
図9に示す白化装置60は、回転台61を有し、回転台61の上面には円筒状の保持部62が設けられている。内プリフォーム50は、底部を上方に向けた倒立姿勢で保持部62の内側に差し込まれ、底部を保持部62の上端から上方に突出させた状態で回転台61の上に配置される。なお、図9においては、内プリフォーム50を簡略化した構成で示している。内プリフォーム50は、回転台61が回転軸61aを中心として回転することで、回転台61が回転軸61aを中心として回転する。回転台61には保持部62の外側を覆う遮熱板63が設けられ、遮熱板63の上端側の傘状部分63aにより内プリフォーム50の保持部62よりも上方に突出する底部の外周側が覆われている。傘状部分63aの上端は開放しており、当該開放部分において内プリフォーム50の底部は外部に露出している。
遮熱板63の外側にはヒーター64が設けられている。内プリフォーム50を回転台61とともに回転軸61aを中心として回転させながらヒーター64の電熱線64aに通電することで、ヒーター64の熱によって傘状部分63aの開放部分から露出する内プリフォーム50の底部の所定範囲を加熱することができる。所定時間だけ内プリフォーム50の底部を加熱することで、当該底部を結晶化させて、白化部形成部53を形成することができる。
なお、他の構成の白化装置等を用いて内プリフォーム50の底部に白化部形成部53を設けることもできる。
上記構成を有するプリフォーム組立体30をブロー成形することにより、図1に示す積層剥離容器1を製造することができる。本実施の形態においては、ブロー成形として二軸延伸ブロー成形が採用されている。
より具体的には、プリフォーム組立体30の二軸延伸ブロー成形は、ブロー成形装置を構成するブロー成形用の金型(不図示)に、外口部41及び内口部51が金型のキャビティから突出するとともにネックリング41bが金型の上面に支持されて外延伸部42及び内延伸部52がキャビティの内部に位置するようにプリフォーム組立体30をセットし、この状態で、外延伸部42及び内延伸部52を延伸ロッドで軸方向に延伸させつつ内口部51を通してプリフォーム組立体30の内部に加圧エアーや加圧液体等の加圧媒体を供給し、外延伸部42及び内延伸部52をキャビティの内面に沿った形状にブロー成形する。このように、射出成形により形成された外プリフォーム40の内側に射出成形により形成された内プリフォーム50を組み込んだプリフォーム組立体30を二軸延伸ブロー成形することで、上記構成を有する積層剥離容器1を容易に製造することができる。
ここで、ブロー成形においては、外プリフォーム40の外延伸部42及び内プリフォーム50の内延伸部52が、それぞれ上下方向(軸心Oの方向)及び径方向に延伸されるが、外延伸部42のゲート部形成部分43が設けられた部分及び内延伸部52の白化部形成部53が設けられた部分は、それぞれ延伸性に乏しく、他の部分のように延伸することがないので、成形後における互いの密着性は低くなる。したがって、成形後の積層剥離容器1において、収容部22のゲート部13に対向する部分の胴部底部分12cに対する密着性を低下させて、その剥離性を高めることができる。
このように、内プリフォーム50の内延伸部52に白化部形成部53を設けたプリフォーム組立体30をブロー成形することで、収容部22のゲート部13に対向する部分に白化部23が設けられて、収容部22のゲート部13に対向する部分の、胴部12の内面に対する剥離抵抗を低減させた積層剥離容器1を容易、且つ低コストで製造することができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施の形態では、外容器体10を、胴部底部分12cがドーム状となる形状のものとしたが、これに限らず、その形状は種々変更可能である。
また、外容器体10の材質としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂に限らず、例えばポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ナイロン樹脂、ポリカーボネート樹脂(PC樹脂)、シクロオレフィンコポリマー樹脂(COC樹脂)、シクロオレフィンポリマー樹脂(COP樹脂)などの他の合成樹脂材料を採用することもできる。
さらに、内容器体20の材質としても、ポリエチレンテレフタレート樹脂に限らず、例えばポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ナイロン樹脂、ポリカーボネート樹脂(PC樹脂)、シクロオレフィンコポリマー樹脂(COC樹脂)、シクロオレフィンポリマー樹脂(COP樹脂)、エチレン-ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH樹脂)などの他の合成樹脂材料を採用することもできる。内容器体20の材質としてエチレン-ビニルアルコール共重合体樹脂を用いる場合には、バリア性及び柔軟性を考慮して、適切なエチレン含有率のものを採用することができる。また、内容器体20は、バリア性を確保するために、例えば一対のポリエチレンテレフタレート樹脂層の間にMXナイロン樹脂層などのバリア層を設けた多層構造とすることもできる。
さらに、内容器体20は、その内面に、シリカ蒸着膜やDLC膜層等のガスバリア膜を設けた構成とすることもできる。内容器体20の内面にガスバリア膜を設けることで、積層剥離容器1のガスバリア性を高めて、内容液として炭酸水などのガス含有飲料を収容したときに、当該ガス含有飲料からのガス抜けを抑制することができる。
さらに、前記実施の形態では、積層剥離容器1として、吐出具と加圧装置とが装着されてサーバーとして用いられるものとした場合を示したが、これに限らず、例えば吐出口を備えた吐出キャップが外口部11に装着され、胴部12がスクイズされることで内容液を吐出するスクイズ式の吐出容器に用いられるものとしてもよく、あるいは、胴部12が容易にスクイズ変形しない所定の剛性を有し、ポンプ式の吐出具が外口部11に装着されるポンプ付き容器に用いられるものとするなど、種々の用途に用いられる積層剥離容器に本発明を適用することもできる。
1 積層剥離容器
10 外容器体
11 外口部
11a 突起部
11b ネックリング
12 胴部
12a 胴部肩部分
12b 胴部本体部分
12c 胴部底部分
13 ゲート部
13a テーパ部
13b 外気導入路
14 凹リブ
15 凹部
20 内容器体
21 内口部
21a 折返し部
22 収容部
23 白化部
30 プリフォーム組立体
40 外プリフォーム
41 外口部
41a 突起部
41b ネックリング
42 外延伸部
43 ゲート部形成部分
43a 閉塞部分
50 内プリフォーム
51 内口部
51a 折返し部
52 内延伸部
53 白化部
60 白化装置
61 回転台
61a 回転軸
62 保持部
63 遮熱板
63a 傘状部分
64 ヒーター
64a 電熱線
S 収容空間

Claims (4)

  1. 外プリフォームの内側に内プリフォームを組み込んだプリフォーム組立体をブロー成形して形成された合成樹脂製の積層剥離容器であって、
    筒状の外口部と、該外口部に連なる胴部と、を備えた外容器体と、
    前記外口部の内側に配置された筒状の内口部と、前記胴部の内面に剥離可能に積層された減容変形自在の収容部と、を備えた内容器体と、
    前記胴部と前記収容部との間に連通する外気導入路を内側に備え、前記胴部に一体に連ねて設けられた筒状のゲート部と、を有し、
    前記ゲート部が円筒状であり、
    前記ゲート部の上端が前記収容部によって覆われて前記外気導入路の上端開口が前記収容部によって塞がれており、
    前記内プリフォームとして、下端に、加熱による結晶化処理により形成された白化部形成部を備えたものが用いられて、前記収容部の前記ゲート部に対向する部分に、前記ゲート部よりも大径の外形円形状の白化部が設けられていることを特徴とする積層剥離容器。
  2. 前記外容器体及び前記内容器体が、それぞれポリエチレンテレフタレート樹脂製である、請求項1に記載の積層剥離容器。
  3. 前記白化部の密度が、1.35g/cm3以上である、請求項2に記載の積層剥離容器。
  4. 前記胴部が、前記外口部に一体に連なる胴部肩部分と、前記胴部肩部分に一体に連なる胴部本体部分と、前記胴部本体部分に一体に連なる胴部底部分と、を備え、
    前記ゲート部が、前記胴部底部分に設けられており、
    前記白化部が、前記収容部の前記胴部底部分に対向する範囲内に設けられている、請求項1~の何れか1項に記載の積層剥離容器。
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