JP7199013B2 - 光検出器 - Google Patents

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Description

本開示は、光検出器に関し、特に微弱な光を検出することが可能な光検出器に関する。
近年、医療、通信、バイオ、化学、監視、車載、及び、放射線検出など多岐に渡る分野において、高感度な光検出器が利用されている。高感度な光検出器の一つとして、アバランシェフォトダイオード(APD:Avalanche Photodiode)が知られている。APDは、光電変換によって発生した信号電荷を、アバランシェ降伏(ブレークダウン)を用いて増倍することで光の検出感度が高められたフォトダイオードである。
特開2004-319576号公報 特開2017-5276号公報
本開示は、ダークカウントの発生を低減することができる光検出器を提供する。
本開示の一態様に係る光検出器は、第1導電型の第1半導体層と、前記第1半導体層の下側に接する第2半導体層であって前記第1導電型と異なる第2導電型の第2半導体層を含む半導体基板と、前記第1半導体層の上方に位置する前記第1導電型の第3半導体層であって、前記第1半導体層よりも不純物濃度が高い第3半導体層と、前記第3半導体層の側方に位置する分離領域であって、前記第2導電型の半導体層を含む分離領域とを備え、前記第1半導体層、及び、前記第2半導体層の境界部には、光電変換により発生した電荷をアバランシェ増倍によって増倍する増倍領域が含まれ、平面視において、前記第3半導体層は、前記増倍領域の半分以上の領域と重なる。
本開示によれば、ダークカウントの発生を低減することができる光検出器が実現される。
図1は、実施の形態に係る固体撮像素子の平面図である。 図2は、実施の形態に係る固体撮像素子を図1のII-II線において切断した場合の断面図である。 図3は、APDの中央部分における不純物濃度のプロファイルを示す図である。 図4は、実施の形態に係る固体撮像素子を図1のIV-IV線において切断した場合の断面図である。 図5は、画素回路の構成の一例を示す図である。 図6は、実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法のフローチャートである。
(本開示の基礎となった知見)
APDが画素アレイ状に並べられた構造により極めて高い感度を有する固体撮像素子が提案されている。APDを動作させるには高い電圧を印加する必要がある。このため、APDが画素アレイ状に並べられた構造を有する固体撮像素子は、回路部との分離領域を形成するための面積が一般的な固体撮像素子よりも広くなる。そのため、APDが画素アレイ状に並べられた構造を有する固体撮像素子は、微細化した場合に、光電変換に寄与する面積が小さくなってしまう。つまり、APDが画素アレイ状に並べられた構造を有する固体撮像素子は、開口率が確保しにくいという課題がある。
これに対し、特許文献1には、基板内にAPDとAPDから信号を読み出すための画素回路を配列するための構造が開示されている。しかしながら、このような構造では、アバランシェ増倍を起こすために高電圧を印加するためのコンタクト部、及び、フォトダイオードで発生した信号電荷を画素回路に転送するためのコンタクト部の2つコンタクト部をフォトダイオード上に配置せざるを得ない。特許文献1の技術を用いた固体撮像素子を微細化する場合には、配線層を光電変換部の直上にまで配置せざるを得ない。このような配線層は、固体撮像素子の開口率を低下させる要因となる。さらに、高電圧が印加される配線層は、信頼性を確保する必要があることから低背化が難しいことが課題である。
また、APDで光を検出するにあたり、光が照射されていないにもかかわらず、熱励起されたキャリアが増倍されることで信号の誤検出(ダークカウント)が発生することでノイズが悪化する課題が知られている。
特許文献2の図4には、ダークカウントの発生を低減するため、シリコン/酸化物界面で励起したキャリアが増倍領域に達しないように、P型の半導体層がN型の半導体層の表面側に形成された構造が示されている。しかしながら、このような構造では、P型の半導体層は、増倍領域が形成される空乏層につながって高電圧が印加されている領域とショートしてしまわないようにN型の半導体層に対して十分に内側に形成される必要があり、増倍領域の全面に対して熱励起されたキャリアの発生を抑制することが困難である。逆に、P型の半導体層を増倍領域よりも広く形成しようとすると、半導体基板内の増倍領域の面積比が小さくなることで、感度が低下するため微細化が困難となる。さらに、P型の半導体層にコンタクトを形成する場合には、光を入射する領域に配線が重なることで開口率が低下し、感度が低下する。
以上のように、特許文献1、特許文献2に記載の固体撮像素子及び光検出器には、微細化とS/N比の向上との両立が困難という課題がある。
以下の実施の形態では、上記のような微細化と高S/N比を実現するための固体撮像素子について説明する。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。例えば、図中において矩形に描かれた領域については、イオン注入または熱処理により、角部が円形に変形する場合がある。また、矩形の領域同士が広がることで重なって不純物濃度が足し合わされ、以下の実施の形態で説明されない不純物濃度の領域が形成される場合もありうる。特に、不純物濃度が低い領域は周囲の影響を受けて縮小しやすく、高濃度化したり、導電型が部分的に反転したりすることがありうる。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
また、以下の実施の形態で説明に用いられる図面においては座標軸が示される場合がある。座標軸におけるZ軸方向は、例えば、鉛直方向であり、Z軸+側は、上側(上方)または表側と表現され、Z軸-側は、下側(下方)または裏側と表現される。Z軸方向は、言い換えれば、半導体基板の上面または下面に垂直な方向であり、半導体基板の厚み方向である。Z軸方向は、深さ方向と表現される場合もあり、この場合、Z軸+側は、深さ方向における浅い側であり、Z軸-側は、深さ方向における深い側である。また、X軸方向及びY軸方向は、Z軸方向に垂直な平面(水平面)上において、互いに直交する方向である。X軸方向は、横方向、または、水平方向と表現され、Y軸方向は、縦方向、または垂直方向と表現される。以下の実施の形態において、「平面視」とは、Z軸方向から見ることを意味する。また、本開示は、以下の実施の形態において、P型とN型とを逆転させた構造を排除するものではない。
(実施の形態)
[固体撮像素子の構造]
以下、実施の形態に係る固体撮像素子の構造について説明する。図1は、実施の形態に係る固体撮像素子の平面図である。図2は、実施の形態に係る固体撮像素子を図1のII-II線において切断した場合の断面図である。図2においては、空乏層端が破線で図示されている。
図1及び図2に示されるように、実施の形態に係る固体撮像素子100は、半導体基板10と、第1半導体層11と、第3半導体層13と、第4半導体層14と、分離領域SPと、ウェル部16とを備える。
固体撮像素子100は、P型の半導体基板10内に形成された、複数のAPDを備える。APDは、1つの画素に対応する。APDは、光電変換部の一例であり、N型の第1半導体層11、及び、第1半導体層11の下に位置するP型の第2半導体層12、第3半導体層13、及び、第4半導体層14によって形成される。
なお、図1及び図2においては、各構成要素の不純物濃度がかっこ書きで記載されている。不純物の導電型(PまたはN)と、濃度を示す記号(+または-)が記載されている。例えば、++は、非常に高濃度(1019cm-3以上)を意味し、+は高濃度(1018cm-3以上)を意味し、記号なしは中程度の濃度を意味し、-は低濃度(1016cm-3以下)を意味する。
半導体基板10は、上面に光が入射する基板であり、P型の半導体によって形成される。半導体基板10は、具体的には、半導体基板10の下面を構成するベース部10aと、ベース部10a上に形成された第2半導体層12とを含む。ベース部10aの不純物濃度は、第2半導体層12の不純物濃度よりも高い。
第1半導体層11は、第2半導体層12の上側に接するN型の半導体層である。第1半導体層11の不純物濃度は、第3半導体層13及び第4半導体層14よりも低い。
第3半導体層13は、第1半導体層11の上方に位置するN型の半導体層である。第3半導体層13の不純物濃度は、第1半導体層11及び第4半導体層14よりも高い。
第4半導体層14は、第1半導体層11及び第3半導体層13の間に位置し、第3半導体層13の下面及び側面を覆う。第4半導体層14の不純物濃度は、例えば、第3半導体層13よりも低く、第1半導体層11よりも高い。なお、第4半導体層14は、必須ではない。
半導体基板10に逆バイアスの電圧VREVが印加されると、第1半導体層11及び第2半導体層12の境界部(言い換えれば、接合部)には、増倍領域AMが形成される。増倍領域AMは、光電変換により発生した電荷がアバランシェ増倍によって増倍される領域である。増倍領域AMによれば、第1半導体層11に到達する前に多数の信号電子を発生させることができる。APDは、フォトン1個程度の微弱な光を検出可能なSPAD(Single Photon Avalanche Diode)として利用することもできる。半導体基板10に印加される電圧VREVは、例えば、第1半導体層11と第2半導体層12に対して逆バイアスとなる極性を有し、大きさは、10V~100V程度である。
増倍領域AMが半導体基板10の表面(言い換えれば上面)からある程度深い位置に形成されれば、半導体基板10の表面付近に発生しやすい結晶欠陥が増倍領域AM内に形成されることが回避され、ダークカウントが発生しにくくなる。増倍領域AMは、例えば、半導体基板10の表面から数百nm~3μm程度離れた位置に形成される。
[第1半導体層の具体的構造]
第1半導体層11が縦方向に不純物濃度を保ちつつ厚く形成されれば、増倍領域AMにおいて均一の電界が形成されやすくなる。具体的には、第1半導体層11が濃度の低い領域が形成されないよう縦方向に厚くなることで、第1半導体層11の側面、及び、角部から空乏層が第1半導体層11内に伸長しにくくなり、増倍領域AMにおいて電界を均一にできる面積が広がる。
第1半導体層11を厚く形成する手法としては、例えば、イオン注入工程にて、複数のエネルギーに分けてイオン注入を行う手法が挙げられる。
[第2半導体層の具体的構造]
第2半導体層12は、半導体基板10の深部から基板表面に向かって緩やかに濃度が低下するように、半導体基板10の形成時にエピタキシャル成長によって形成される。つまり、第2半導体層12の不純物濃度は、第1半導体層11に近い部分ほど低くなる。図3は、APDの中央部分における不純物濃度のプロファイルを示す図である。図3に示されるように第2半導体層12が不純物濃度の勾配を有する構成によれば、ビルトインポテンシャルにより半導体基板10の深部で光電変換が行われた場合に発生したキャリアのうちの電子が半導体基板10の表面に向かって流れるようポテンシャル勾配が形成される。この結果、APDの赤色光または近赤外光などの長波長の光に対する感度が向上する。
また、第2半導体層12が不純物濃度の勾配を有していれば、空乏層を半導体基板10の深部まで延ばす必要がなくなることで、固体撮像素子100が備えるAPDのブレークダウン電圧を、一般的に知られているリーチスルー型のAPDよりも低減することが可能となる。また、図3の例では、第2半導体層12の不純物濃度の勾配は増倍領域AMが形成される深さにおいて比較的平坦になる。これにより、エピタキシャル成長の厚さがばらついたとしても増倍領域のAMのPN接合の濃度勾配が一定となり、ブレークダウン電圧のばらつきを抑制することができる。
なお、固体撮像素子100では、第2半導体層12は複数のAPDによって共有されるが、第2半導体層12は、イオン注入法などを用いてAPDごと(画素ごと)に個別に形成されてもよい。また、APDは、第2半導体層12が空乏化し、空乏層がベース部10aに到達するようなリーチスルー型のAPDとして作製されてもよい。第2半導体層12を部分的であってもイオン注入工程で形成する場合、周辺回路を同一基板に形成する際に、周辺回路部に第2半導体層12を形成しないようにすることで、周辺回路を形成するためのウェル部16を形成する際に、ウェル部16の周りのP型の不純物濃度を低くすることができ、ウェル部16の高耐圧化が容易に実現できる。
[第3半導体層の具体的構造]
第1半導体層11の表面側には第3半導体層13が形成される。図1に示されるように、平面視における第3半導体層13の面積は、増倍領域AMの面積よりも大きく、第3半導体層13は、増倍領域AMの全領域と重なっている(全領域を包含している)。第3半導体層13は、平面視において、少なくとも増倍領域AMの半分以上の領域と重なるように形成されればよい。第3半導体層13は、例えば、基板表面から十nm~数百nm程度の深さの位置に形成される。
結晶欠陥が比較的多数存在する半導体基板10の界面において、光が照射されないにも関わらずキャリアが励起されやすくなることがある。しかしながら、第3半導体層13のようにN型半導体の高濃度領域が形成されることで、高密度の電子の存在により増倍領域AMに到達しうるホールは増倍領域AMに到達する前に再結合により消滅する確率が高くなる。それにより第3半導体層13は、ダークカウントの発生を抑制する効果がある。
また、第3半導体層13は不純物濃度が高いことからオーミックコンタクトを取るためのイオン注入の際に合わせて形成することができる。このため、第3半導体層13を形成するためにマスク数を増やす必要はなく、第3半導体層13を形成することの製造コストへの影響は小さい。
第3半導体層13は、第1半導体層11と同じマスクを用いて形成されてもよい。この場合、第3半導体層13と第1半導体層11との合わせずれが発生しなくなることでAPDの製造ばらつきが抑制される。具体的には、APDの容量、つまり飽和特性のばらつきが抑制される。この場合も、第1半導体層11を形成するためのマスクを第3半導体層13の形成にも使用することができるため、マスクの総数は変わらない。第3半導体層13を形成するためのイオン注入工程のみが追加されればよいため、第3半導体層13を形成することの製造コストへの影響は極めて小さい。
[第4半導体層の具体的構造]
第3半導体層13の下には第4半導体層14が形成される。平面視において、第4半導体層14の面積は、第3半導体層13と同一または第3半導体層13よりも広い面積となる。第4半導体層14が、第3半導体層13の下面及び側面を覆えば、第3半導体層13の下面及び側面のN型の不純物の濃度勾配が緩やかになり、急峻な電界が形成されにくくなる。この結果、暗電流の低減が見込まれる。
第4半導体層14は、例えば、第3半導体層13を構成する元素よりも拡散係数の高い元素によって構成される。例えば、第3半導体層13は、ヒ素(As)によって構成され、第4半導体層14は、リン(P)によって構成される。このような元素の拡散係数の違いを利用すれば、第3半導体層13と同一のマスクを用いて第4半導体層14が形成されたとしても第3半導体層13よりも第4半導体層14の面積を大きくすることができる。つまり、第4半導体層14を形成するためのマスクを新たに準備する必要がないため、第4半導体層14を形成することの製造コストへの影響は極めて小さい。
[分離領域の具体的構造と効果]
2つのAPDの間には第3半導体層13同士がショートしないように、分離領域SPが設けられる。分離領域SPは、第3半導体層13の側方に位置し、P型の半導体層15を含む。
半導体層15は、2つの第3半導体層13の間に位置し、半導体基板10の表面に接する。半導体層15は、第3半導体層13と接していてもよいが、第3半導体層13と離して形成されることで、半導体層15と第3半導体層13との間にP型の半導体基板10が位置するため、PN接合の不純物濃度の勾配が緩やかになる。そうすると、結晶欠陥が比較的多数存在する半導体基板10の界面において強電界が形成されにくくなり、暗電流の低減効果、及び、第3半導体層13の側面のブレークダウン耐圧が向上される効果が見込まれる。半導体基板10のうち第3半導体層13の近傍に位置する部分は、第3半導体層13からの不純物拡散により不純物がある程度高濃度化することも考えられるが、電界が十分に緩和されている限り問題はない。
また、半導体層15は空乏化した状態でAPD(画素)間を分離する。このような構成によれば、半導体層15の電位を半導体基板10に印加される電圧VREVと同電位にする必要がなくなる。半導体層15の電位は、APD(画素)間を絶縁するために必要最小限のポテンシャル障壁を形成するように設定されればよく、これにより分離領域SPの幅が狭い状態でも高い電位差が形成されないため、第3半導体層13の側面のブレークダウンを抑制することがきる。
さらに、半導体層15の電位は半導体層15を挟む2つの第3半導体層13の影響に基づいて決定されるため、半導体層15にコンタクトを配置する必要がなくなる。この結果、分離領域SPの幅(半導体層15の幅)を狭くすることができる。分離領域SPの幅は、例えば、1μm以下まで狭くすることができる。分離領域SPの幅が狭まることで、第1半導体層11と第2半導体層12の間に形成される増倍領域の面積を半導体基板10の面積に対して広くできるため、APDの感度を向上することができる。
半導体層15の電位は、半導体層15の不純物濃度で調整することが可能である。半導体層15の電位は、半導体層15の不純物濃度を高くすることでVREVに近づき、半導体層15の不純物濃度を低くすることで第3半導体層13の電位に近づく。さらに、半導体層15の電位は、隣り合う第1半導体層11の間隔、隣り合う第3半導体層13の間隔、隣り合う第4半導体層14の間隔により調整することも可能である。半導体層15の電位は、これらの間隔が広がることでVREVに近づき、これらの間隔が狭まることで第1半導体層11の電位、第3半導体層13の電位、及び、第4半導体層14の電位に近づく。
半導体層15の電位は、例えば、APDの電圧が非光検出時に3V、光検出時に最小で0Vとなる場合には、半導体層15が0V以下となる領域を含むように調整される。これにより、光を検出したとしても画素間に信号電荷が漏れ出すことを防止できる。
以上説明したように、固体撮像素子100では、第3半導体層13が形成されることによりダークカウントの発生を低減しつつ、分離領域SPが狭小化されるによりAPDの感度が向上される。つまり、第3半導体層13及び分離領域SPによれば、高いS/N比を有する固体撮像素子100が実現される。
[ウェルの具体的構造]
固体撮像素子100は、さらに半導体基板10上に画素回路を集積化して配置するためのウェル部16を備える。図4は、固体撮像素子100を図1のIV-IV線において切断した場合の断面図である。図4においては、空乏層端が破線で図示されている。
ウェル部16は、N型の半導体層であるウェル17を含み、ウェル17上には、P型のチャネルを有するトランジスタが配置される。ウェル17上のP型の半導体層18は、画素回路に含まれるトランジスタのソースまたはドレインに相当する。また、図示していないが、N型のウェル17内にP型の半導体によって形成されるP型ウェルがさらに形成され、P型ウェル内にN型のチャネルを有するトランジスタが配置されてもよい。この場合、第2半導体層12とP型ウェルがショートすることを抑制するため、N型のウェル17上の十分内側にP型ウェルが配置される。
APDと同様に、ウェル部16は、ウェル17上に第3半導体層13及び第4半導体層14を含む。ウェル部16の側面は、APDの側面と近い不純物プロファイルで形成される。例えば、図4に示されるように、ウェル部16の側面の形状(第3半導体層13及び第4半導体層14の飛び出し具合など)が、APDの側面の形状に近づけられれば、ウェル部16の不純物プロファイルがAPDに近づく。言い換えれば、ウェル部16の側面の形状と第1半導体層11の側面の形状とは対称性を有していれば、ウェル部16の不純物プロファイルがAPDに近づく。これにより、APD及びウェル部16の間に位置する分離領域SP(半導体層15)を、APD間に位置する分離領域SPと同一寸法、及び、同一の不純物濃度にすることで、分離領域SPの電圧を調整することが可能となる。また、APD及びウェル部16の間に位置する分離領域SPが、APD間に位置する分離領域SPと同一寸法であれば、分離領域SPを形成するためのマスクを作り分ける必要がなくなり、製造コストを削減することが可能となる。
また、ウェル部16の下部の空乏層幅は、増倍領域AMに比べて広い。この構成により、APDでは光電変換により検出した信号電荷の増倍が行われる一方で、ウェル部16の下部ではAPDに対して電界が弱くなるため信号電荷の増倍が発生しにくくなる。トランジスタを動作させるためにウェル部16は電源により電圧が固定される。ウェル部16において信号電荷の増倍が発生しにくくなれば、ウェル部16につながる電源の消費電力を抑制し、ウェル部16の電圧変動によるノイズも抑制することが可能である。
ウェル部16の下部の空乏層幅を広げるための手段としては、例えば、第1半導体層11を複数の種類のエネルギーを用いたイオン注入工程により形成し、ウェル部16については、第1半導体層11の形成時に行われる高エネルギー側のイオン注入を行わずに形成する方法が考えられる。この方法によれば、ウェル部16と第2半導体層12との間の不純物濃度が低減されて濃度勾配が緩やかになるため、ウェル部16の空乏層がAPDよりも深い位置に形成されにくくなる。そうすると、光電変換によって検出された電荷がウェル部16よりもAPD側に流れやすくなり、APDの感度が向上する。ウェル部16の下部の空乏層幅を広げるための別の手段としては、ウェル部16の下方に存在する第2半導体層12にN型の不純物のイオン注入を行い、第2半導体層12を低濃度化する方法もある。
ウェル部16に形成された半導体層18は、例えば、転送トランジスタのソースに相当し、APDで検出した信号電荷を検出するために、コンタクトプラグおよび配線Mを介してAPDと電気的に接続される。半導体層18は、STI(Shallow-Trench-Isolation)等の絶縁手段を用いて、第3半導体層13との間にトンネル電流が流れるような高濃度なPN接合が形成されないように第3半導体層13から分離される。
図1に示されるように、配線MとAPDとを接続するためのコンタクトプラグは、平面視において第3半導体層13の最外周の角部に配置される。コンタクトプラグは、例えば、第1半導体層11の外周から0.1μm程度内側に配置される。これにより、配線Mがほとんど増倍領域AMに重ならないため、開口率が高まることによりAPDの感度が向上する。
さらに、第3半導体層13が第1半導体層11からはみ出すように形成されれば、コンタクトプラグを第1半導体層11の外側であってかつ第3半導体層13の内側に形成することができる。つまり、増倍領域AMの直上からさらに遠い位置に配線Mを形成することができる。このとき、隣り合う第3半導体層13の間隔が狭まることで半導体層15の電位が第3半導体層13の電位に近づき、APD間(画素間)の分離が弱まる可能性があるが、その場合は半導体層15の半導体基板10の表面側の濃度を高濃度化することで、APD間の分離が強化されるよう調整することも可能である。
なお、ウェル部16は、画素回路を配置するために形成されるが、半導体基板10に画素回路が配置されない(つまり、半導体基板10にAPDのアレイのみが形成される)ような場合には、半導体基板10にウェル部16が形成されなくてもよい。その場合、図2に示す構造を縦方向にも形成することで開口率の高いAPDのアレイが作製可能である。例えば、APDのアレイのみが形成された半導体基板10と、画素回路が形成された別の基板とを接合する構成が知られている。この場合は、別の基板内において高耐圧のウェル部16が形成される必要はなく、一般的な手法を用いて画素回路及び周辺回路が作製されればよい。半導体基板10にウェル部16が形成されない構成によれば、半導体基板10内に占める増倍領域AMの面積の割合が大きくなるため、APDの感度が向上する。
[画素回路]
以下、画素回路の具体的な構成について補足する。図5は、画素回路の構成の一例を示す図である。固体撮像素子100は、複数の画素101を含む画素アレイ102、垂直走査回路103、水平走査回路104、読み出し回路105、及び、バッファアンプ(増幅回路)111を備える。
画素101は、APD、転送トランジスタTRN、リセットトランジスタRST、浮遊拡散領域FD、増幅トランジスタSF、選択トランジスタSEL、及び、オーバーフロートランジスタOVFを含む画素回路PCを有する。
なお、実施の形態において、単に「トランジスタ」と記載した場合は、MOS型トランジスタ(MOSFET)を意味する。ただし、固体撮像素子の画素回路を構成するトランジスタは、MOS型トランジスタに限られず、ジャンクション型トランジスタ(JFET)、バイポーラトランジスタ、または、これらの混在であってもよい。
APDによって検出された信号電荷は転送トランジスタTRNを通じて浮遊拡散領域FDに転送され、垂直走査回路103および水平走査回路104で順次選択された画素で検出された信号電荷の量に対応する信号が増幅トランジスタSFを介して読み出し回路105に伝送される。画素101で得られた信号は読み出し回路105からバッファアンプ111を経て信号処理回路(図示せず)に出力され、信号処理回路(図示せず)でホワイトバランス等の信号処理が施された後にディスプレイ(図示せず)またはメモリ(図示せず)に転送され、画像化することが可能となる。
また、オーバーフロートランジスタOVFは、APDの電位が一定値となったときに電流が流れ始める保護素子である。つまり、オーバーフロートランジスタOVFは、APDに印加される電圧を制限する。オーバーフロートランジスタOVFによれば、APDが高い増倍率で光を検出した場合に、APDの電圧が転送トランジスタTRNの破壊耐圧を超える前にオーバーフロートランジスタOVFに電流が流れ始める。また、APDが強い光を検出することによりリセット時の電圧から負の電圧に振れたときにもAPDの電圧が転送トランジスタTRNの破壊耐圧を超える前にオーバーフロートランジスタOVFに電流が流れ始める。つまり、オーバーフロートランジスタOVFによれば、固体撮像素子100は、APDの電圧がトランジスタの破壊耐圧に到達しないように設計できる。APDに印加される電圧の上限は、オーバーフロートランジスタOVFの閾値電圧、オーバーフロートランジスタOVFのゲートに印加される電圧、またはオーバーフロートランジスタOVFのドレイン電圧(VOVF)で調整が可能である。
画素回路PCを構成する5つのトランジスタは全てPチャネル型のMOSトランジスタである。つまり、画素回路PCには、Pチャネル型のMOSトランジスタのみが含まれる。これにより、P型のウェルが必要となるNチャネル型のMOSトランジスタが画素回路PC内に存在しないため、ウェル部16の構成が単純化され、画素回路PCに必要な面積が縮小される。画素回路PCに必要な面積が縮小されれば、複数のAPDに割り当てられる面積を広くすることができるため、開口率が拡大される。
なお、垂直走査回路103及び水平走査回路104など、画素アレイ102外の素子については、半導体基板10に逆バイアスの電圧VREVが印加された状態においても駆動可能なように高耐圧のウェル上に配置される。例えば、垂直走査回路103及び水平走査回路104等の下部の第2半導体層12の濃度を打ち消すようにN型の不純物の注入を実施することで不純物濃度を低濃度化することで電界を弱め、ウェルを高耐圧化してもよい。あるいは、垂直走査回路103及び水平走査回路104などは、ドライエッチなどにより逆バイアスの電圧VREVが印加される画素領域から分断された領域に配置される。
また、図5に示される画素回路PCでは、画素アレイ102に、周辺回路(垂直走査回路103、水平走査回路104、読み出し回路105、バッファアンプ111)が付加されていたが、固体撮像素子100には、必ずしも周辺回路が含まれなくてもよい。また、画素回路PCは、5個のトランジスタ(転送トランジスタTRN、リセットトランジスタRST、増幅トランジスタSF、選択トランジスタSEL、及び、オーバーフロートランジスタOVF)と浮遊拡散領域FDとで構成されたが、画素回路PCは、このような構成に限られず、固体撮像素子100が動作可能な範囲でより多い個数または少ない個数のトランジスタで構成されてもよい。
また、画素回路PCの回路構成は一例である。画素回路PCは、APDに蓄積している信号電荷の読み出しが可能なその他の回路構成を有してもよい。
[製造方法]
以下、固体撮像素子100の製造方法について説明する。図6は、固体撮像素子100の製造方法のフローチャートである。
まず、半導体基板10が形成される(S11)。具体的には、ベース部10a上にエピタキシャル成長により第2半導体層12が形成される。第2半導体層12は、上記図3に示されるようなプロファイルとなるよう、半導体基板10の深部から半導体基板10の表面にかけて不純物濃度が徐々に低下するように形成され、この結果、半導体基板10の表面付近には、比較的濃度の低い半導体層(P-)が形成される。このように、エピタキシャル成長によって増倍領域AMのP型側(第2半導体層12)が形成されれば、イオン注入法による製造方法よりも増倍領域AMの結晶欠陥が形成されにくいため、ダークカウントの発生が低減される。
次に、第1半導体層11が形成される(S12)。具体的には、半導体基板10に対して、リソグラフィ法を用いて第1半導体層11の形状が開口されるようにパターニングが行われ、リンやヒ素などのイオン注入によって第1半導体層11の下部が形成される。その後、第1半導体層11とウェル部16とに相当する部分が開口するようにパターニングが行われ、イオン注入工程によって第1半導体層11の上部とウェル部16とが形成される。
このような製造方法によれば、第1半導体層11の側面とウェル部16の側面とが同一の不純物プロファイルとなるため、分離領域SPの構成を簡素化することが可能となる。
続いて、熱処理により注入された不純物を活性化し、結晶欠陥を回復させる。これにより増倍領域AMの結晶欠陥が低減されるため、ダークカウントの発生が低減される。このように、増倍領域AMを構成する半導体層がその他の半導体領域よりも先に形成されれば、より高温・長時間の熱処理を実施できるため結晶欠陥を低減することが可能である。
その後、第3半導体層13、第4半導体層14、STI、半導体層15、半導体層18、ゲート絶縁膜、ゲート電極、層間絶縁膜、コンタクトプラグ、及び、配線M等が一般的な手法を用いて形成される(S13)。ステップS13では、例えば、リソグラフィ法、イオン注入法、ドライエッチング法、ウェットエッチング法、熱酸化法、及び、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などが用いられる。
なお、ステップS12において、第1半導体層11の上部、及び、ウェル部16を形成する際に、第3半導体層13、及び、第4半導体層14も合わせて形成されてもよい。これにより、APDの製造ばらつきを低減することが可能である。図1に示されるように第3半導体層13を第1半導体層11よりも幅広に形成される場合は、イオン注入工程における注入角度をつける。これにより、第3半導体層13を第1半導体層11よりもわずかに幅広に形成しつつ、第3半導体層13の製造ばらつきを抑制することができる。
[効果等]
以上説明したように、固体撮像素子100は、第1導電型の第1半導体層11と、第1半導体層11の下側に接する第2半導体層12であって第1導電型と異なる第2導電型の第2半導体層12を含む半導体基板10と、第1半導体層11の上方に位置する第1導電型の第3半導体層13であって、第1半導体層11よりも不純物濃度が高い第3半導体層13と、第3半導体層13の側方に位置する分離領域SPであって、第2導電型の半導体層15を含む分離領域SPとを備える。第1半導体層11、及び、第2半導体層12の境界部には、光電変換により発生した電荷をアバランシェ増倍によって増倍する増倍領域AMが含まれる。平面視において、第3半導体層13は、増倍領域AMの半分以上の領域と重なる。固体撮像素子100は、光検出器の一例である。第1導電型は、例えば、N型であり、第2導電型は、例えば、P型である。
このような固体撮像素子100が備える分離領域SPは、空乏化によってAPDを分離できるため、幅狭に形成可能である。分離領域SPが幅狭に形成されることにより、APDを密集して配置することができる。また、増倍領域AMの面積を広げることができるため高感度な固体撮像素子100が実現される。
また、固体撮像素子100では、平面視において、第3半導体層13が増倍領域AMの半分以上の領域と重なることで、半導体基板10の界面で励起されるキャリアが増倍領域AMに到達することに起因してダークカウントが発生することを抑制することができる。つまり、固体撮像素子100は、ノイズを低減することが可能である。
さらに、第3半導体層13が第1半導体層11と同一の導電型であることから、平面視において、第3半導体層13を増倍領域AMよりも広い面積にすることができ、これにより、ノイズ低減効果を高められる。
以上のように、固体撮像素子100は、高感度かつ高S/N比の画素構造を実現することが可能である。
また、例えば、固体撮像素子100は、さらに、第1半導体層11及び第3半導体層13の間に位置し、第3半導体層13の下面及び側面を覆う第1導電型の第4半導体層14を備える。
このような固体撮像素子100では、第3半導体層13の下面及び側面の第1導電型の不純物の濃度勾配が緩やかになり、急峻な電界が形成されにくくなる。この結果、暗電流の低減が見込まれる。
また、例えば、第4半導体層14は、第3半導体層13を構成する不純物元素よりも拡散係数が高い不純物元素によって構成される。
このような元素の拡散係数の違いを利用すれば、第3半導体層13と同一のマスクを用いて第4半導体層14が形成されたとしても第3半導体層13よりも第4半導体層14の面積を大きくすることができる。つまり、第4半導体層14を形成するためのマスクを新たに準備する必要がないため、第4半導体層14を低コストで形成することができる。
また、例えば、平面視において、第3半導体層13は、増倍領域AMの全領域と重なる。
このように、第3半導体層13が広く形成されれば、ノイズ低減効果を高められる。
また、例えば、固体撮像素子100は、さらに、第1導電型の半導体層であるウェル17を含むウェル部16を備える。分離領域SPは、第1半導体層11とウェル部16との間に位置し、ウェル部16の側面の形状と第1半導体層11の側面の形状とは対称性を有する。
これにより、ウェル部16の不純物プロファイルがAPDに近づくため、APD及びウェル部16の間に位置する分離領域SP(半導体層15)を、APD間に位置する分離領域SPと同一寸法、及び、同一の不純物濃度にすることで、分離領域SPの電圧を調整することが可能となる。
また、例えば、アバランシェ増倍を生じさせるための逆バイアスが半導体基板10に印加された状態において、分離領域SPは空乏化する。
このような固体撮像素子100が備える分離領域SPは、空乏化によってAPDを分離できるため、幅狭に形成可能である。分離領域SPが幅狭に形成されることにより、APDを密集して配置することができる。また、増倍領域AMの面積を広げることができるため高感度な固体撮像素子100が実現される。
また、例えば、第2半導体層12の不純物濃度は、第1半導体層11に近い部分ほど低い。
これにより、ビルトインポテンシャルにより半導体基板10の深部で光電変換が行われた場合に発生したキャリアのうちの電子が半導体基板10の表面に向かって流れるようポテンシャル勾配が形成される。この結果、APDの赤色光または近赤外光などの長波長の光に対する感度が向上する。
また、第2半導体層12が不純物濃度の勾配を有していれば、空乏層を半導体基板10の深部に延ばす必要がなくなることで、固体撮像素子100が備えるAPDのブレークダウン電圧を、一般的に知られているリーチスルー型のAPDよりも低減することが可能となる。
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態に係る固体撮像素子について説明したが、本開示は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、固体撮像素子について説明されたが、本開示は、画像を撮像しない固体撮像素子以外の光検出器(言い換えれば、光センサ)として実現されてもよい。
また、上記実施の形態において説明に用いられた数字は、全て本開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示は例示された数字に制限されない。
また、上記実施の形態で説明された回路構成は、一例であり、本開示は上記回路構成に限定されない。つまり、上記回路構成と同様に、本開示の特徴的な機能を実現できる回路も本開示に含まれる。例えば、上記回路構成と同様の機能を実現できる範囲で、ある素子に対して、直列又は並列に、スイッチング素子(トランジスタ)、抵抗素子、または容量素子等の素子が接続されたものも本開示に含まれる。
また、上記実施の形態では、固体撮像素子が有する積層構造の各層を構成する主たる材料について例示しているが、固体撮像素子が有する積層構造の各層には、上記実施の形態の積層構造と同様の機能を実現できる範囲で他の材料が含まれてもよい。また、図面においては、各構成要素の角部及び辺は直線的に記載されているが、製造上の理由などにより、角部及び辺が丸みを帯びたものも本開示に含まれる。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。例えば、本開示は、固体撮像素子の製造方法として実現されてもよい。
本開示の固体撮像素子は、ダークカウントの発生を低減することができる固体撮像素子として有用である。
10 半導体基板
10a ベース部
11 第1半導体層
12 第2半導体層
13 第3半導体層
14 第4半導体層
15、18 半導体層
16 ウェル部
17 ウェル
100 固体撮像素子
101 画素
102 画素アレイ
103 垂直走査回路
104 水平走査回路
105 読み出し回路
111 バッファアンプ
AM 増倍領域
FD 浮遊拡散領域
M 配線
OVF オーバーフロートランジスタ
PC 画素回路
RST リセットトランジスタ
SEL 選択トランジスタ
SF 増幅トランジスタ
SP 分離領域
TRN 転送トランジスタ

Claims (6)

  1. 第1導電型の第1半導体層と、
    前記第1半導体層の下側に接する第2半導体層であって前記第1導電型と異なる第2導電型の第2半導体層を含む半導体基板と、
    前記第1半導体層の上方に位置する前記第1導電型の第3半導体層であって、前記第1半導体層よりも不純物濃度が高い第3半導体層と、
    前記第3半導体層の側方に位置する分離領域であって、前記第2導電型の半導体層を含む分離領域とを備え、
    前記第1半導体層、及び、前記第2半導体層の境界部には、光電変換により発生した電荷をアバランシェ増倍によって増倍する増倍領域が含まれ、
    平面視において、前記第3半導体層は、前記増倍領域の半分以上の領域と重なり、
    前記アバランシェ増倍を生じさせるための逆バイアスが前記半導体基板の下面側から印加された状態において、前記分離領域は空乏化する
    光検出器。
  2. さらに、前記第1半導体層及び前記第3半導体層の間に位置し、前記第3半導体層の下面及び側面を覆う前記第1導電型の第4半導体層を備える
    請求項1に記載の光検出器。
  3. 前記第4半導体層は、前記第3半導体層を構成する不純物元素よりも拡散係数が高い不純物元素によって構成される
    請求項2に記載の光検出器。
  4. 平面視において、前記第3半導体層は、前記増倍領域の全領域と重なる
    請求項1~3のいずれか1項に記載の光検出器。
  5. 第1導電型の第1半導体層と、
    前記第1半導体層の下側に接する第2半導体層であって前記第1導電型と異なる第2導電型の第2半導体層を含む半導体基板と、
    前記第1半導体層の上方に位置する前記第1導電型の第3半導体層であって、前記第1半導体層よりも不純物濃度が高い第3半導体層と、
    前記第3半導体層の側方に位置する分離領域であって、前記第2導電型の半導体層を含む分離領域と、
    前記第1半導体層及び前記第3半導体層の間に位置し、前記第3半導体層の下面及び側面を覆う前記第1導電型の第4半導体層と、
    前記第1導電型の半導体層であるウェルを備え、
    前記第1半導体層、及び、前記第2半導体層の境界部には、光電変換により発生した電荷をアバランシェ増倍によって増倍する増倍領域が含まれ、
    平面視において、前記第3半導体層は、前記増倍領域の半分以上の領域と重なり、
    前記アバランシェ増倍を生じさせるための逆バイアスが前記半導体基板に印加された状態において、前記分離領域は空乏化し、
    前記第4半導体層は、前記第1半導体層上、及び、前記ウェル上のそれぞれに同じ厚みで位置し、
    断面視において、前記分離領域は、前記第1半導体層と前記ウェルとの間に位置し、
    前記断面視において、前記ウェル上の前記第4半導体層は、前記ウェルの前記分離領域側の側面よりも前記分離領域側に所定の長さだけ突出しており、
    前記断面視において、前記第1半導体層上の前記第4半導体層は、前記第1半導体層の前記分離領域側の側面よりも前記分離領域側に前記所定の長さだけ突出してい
    検出器。
  6. 前記第2半導体層の不純物濃度は、前記第1半導体層に近い部分ほど低い
    請求項1~5のいずれか1項に記載の光検出器。
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