JP7198801B2 - 適合性コーティングを含む研磨物品及びそれによる研磨システム - Google Patents

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Description

本開示は、適合性コーティングを有する研磨物品(例えば、適合性コーティングを有するパッドコンディショナー)、その製造方法、及びそれによる研磨システムに関する。
コーティングを有する研磨物品は、例えば、米国特許第5,921,856号、同第6,368,198号、及び同第8,905,823号、並びに米国特許出願公開第2011/0053479号及び同第2017/0008143号に記載されている。
研磨物品は、典型的には、様々な基材を研磨するために使用され、研磨された基材表面の一部を基材自体から除去する。研磨材としてダイヤモンド(例えば、分離したダイヤモンド粒子又はダイヤモンドコーティング若しくは層)を含む研磨物品は、多くの場合、その高い硬度及び耐化学薬品性を含むダイヤモンドの固有の特性により好まれる。しかしながら、用途によっては、ダイヤモンド粒子又はダイヤモンドコーティングが破砕し、ダイヤモンド破片を放出して、研磨中の基材を傷つけるようになることがある。例えば、ダイヤモンド研磨ベースパッドコンディショナーは、多くの場合、化学機械的平坦化(CMP)用途で使用される。化学機械的平坦化用途では、研磨システムは、多くの場合、ポリマー系材料(例えばポリウレタン)である研磨パッドと、そのパッドを研磨するように設計された研磨物品(例えば、ダイヤモンド研磨ベースパッドコンディショナー)と、被研磨基材(例えば半導体ウエハ)と、被研磨基材を磨く/研磨するように構成された加工液(例えば研磨粒子を含有する研磨スラリー)と、を含み得る。ダイヤモンド研磨ベースパッドコンディショナーは、典型的には、光沢を取り除き及び/又は新しい研磨パッド表面を露出させるために研磨パッドを研磨するために使用され、それにより、長い研磨期間にわたってパッドの均質な研磨性能を維持する。研磨パッド自体は、加工液(例えばスラリー)と共に、基材(例えば半導体ウエハ)の表面を研磨するために使用される。ひっかき傷などのウエハ欠陥は、所与のウエハの歩留まりを低下させることが知られており、回避する必要がある。しかしながら、使用中に、パッドコンディショナーからダイヤモンドが破砕し、ダイヤモンドの小破片を研磨システム内に放出することがある。これらの破片は、断片と呼ばれることもあり、研磨パッドに埋め込まれ基材(例えば半導体ウエハ)と接触して、後にウエハの歩留まりを低下させる有害なひっかき傷を生じさせる恐れがある。例えばCMP研磨システムにおける研磨断片の有害な影響を低減及び/又は排除することができるパッドコンディショナーが必要とされている。この点について、固有の疎水性コーティング、すなわち疎水性層を含むダイヤモンド研磨材を有する研磨物品が開発されている。この疎水性コーティングにより、研磨物品から放出される可能性のあるダイヤモンド断片が、例えば、研磨システムの水性スラリー中に浮遊する又は懸濁されることが可能になる。したがって、ダイヤモンド断片は、研磨パッド上に沈降してパッド内に埋め込まれ、ウエハ欠陥を引き起こし得るのではなく、研磨中に余分なスラリーがパッドから流れ落ちる際に、パッドから流れ落ちることができる、又は、洗浄液(例えば水)を使用してパッドをすすぐパッド洗浄工程中に、パッドからすすぎ落とされることができる。
本開示は、固有の疎水性外面を有する研磨物品に関する。この疎水性外面は、研磨断片(例えばダイヤモンド断片)の、液体に浮かぶ又は懸濁される能力を強化し、それらの断片が研磨システムから除去される能力を促進して、被摩耗又は被研磨基材の欠陥を低下させる。本開示はまた、本開示の研磨物品の製造方法を提供する。
一実施形態では、本開示は、研磨物品を提供し、この研磨物品は、(i)複数の個別のダイヤモンド粒子及び(ii)適合性ダイヤモンド層を有する複数の加工特徴部(engineered features)のうちの少なくとも1つを含む、疎水性外面を有する研磨層と、複数の個別のダイヤモンド粒子及び適合性ダイヤモンド層のうちの少なくとも1つと接触して少なくとも部分的にコーティングする適合性疎水性層と、を備え、適合性疎水性層は、ダイヤモンドライクガラスを含み、疎水性外面を形成しており、疎水性外面の接触角は、110度より大きい。適合性ダイヤモンド層は、ダイヤモンドライクカーボン、微結晶ダイヤモンド、及びナノ結晶ダイヤモンドのうちの少なくとも1つを含み得る。
別の態様では、本開示は、研磨物品の製造方法を提供し、この方法は、
表面を有する研磨層を提供することであって、この表面は適合性ダイヤモンド層を有する複数の加工特徴部を含む、ことと、
適合性ダイヤモンド層と接触して少なくとも部分的にコーティングする適合性疎水性層を堆積させることにより、疎水性外面を有する研磨層を形成することとを含み、適合性疎水性層は、ダイヤモンドライクガラスを含み、疎水性外面の接触角は、110度より大きい。
更に別の実施形態では、本開示は、研磨物品の製造方法を提供し、この方法は、複数の個別のダイヤモンド粒子を含む表面を有する研磨層を提供することと、複数の個別のダイヤモンド粒子と接触して少なくとも部分的にコーティングする適合性疎水性層を堆積させることにより、疎水性外面を有する研磨層を形成することと、を含み、疎水性層は、ダイヤモンドライクガラスを含み、疎水性外面の接触角は、110度より大きい。
別の実施形態では、本開示は、材料を含む研磨パッドと、研磨層を有するパッドコンディショナーであって、本開示による少なくとも1つの研磨物品を含むパッドコンディショナーと、を備える研磨システムを提供する。
本開示の例示的な一実施形態による、例示的な研磨物品の少なくとも一部の概略上面図である。 本開示の例示的な一実施形態による、図1Aの例示的な研磨物品の線1Bを通る概略断面図である。 本開示の例示的な一実施形態による、例示的な研磨物品の少なくとも一部の概略上面図である。 本開示の例示的な一実施形態による、図1Cの例示的な研磨物品の線1Dを通る概略断面図である。 本開示の例示的な一実施形態による、セグメント化されたパッドコンディショナーの概略上面図である。 本開示のいくつかの実施形態による、研磨物品を利用するための例示的な研磨システムの概略図である。
明細書及び図面中の参照文字が繰り返して使用されている場合、本開示の同じ又は類似の特徴又は要素を表すことを意図している。図面は、縮尺どおりに描かれていない場合がある。本明細書で使用するとき、記号「~」は、数値範囲に適用されるとき、別途明記しない限り、範囲の端点を含む。端点による数の範囲の記述は、その範囲内の全ての数を含み(例えば、1~5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4及び5を含む。)、かつその範囲内の任意の範囲を含む。
多くの他の変更形態及び実施形態を当業者であれば考案することができ、それらは本開示の原理の範囲及び趣旨に入ることは理解されるべきである。本明細書で使用される全ての科学用語及び技術用語は、別途明記しない限り、当該技術分野で通常使用される意味を有する。本明細書で与えられる定義は、本明細書で頻繁に用いる特定の用語の理解を助けるためのものであり、本開示の範囲の限定を意図するものではない。本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用するとき、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈上特に明示的に指示しない限り、複数の指示対象を有する実施形態を包含する。本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用するとき、用語「又は」は、文脈上特に明示的に指示しない限り、一般的に「及び/又は」を含む意味で使用される。
本開示全体を通して、「加工特徴部」は、機械加工された形状を有する(すなわち、その形状を形成するように切削加工された又は成形された)立体形状特徴部(長さ、幅、及び高さを有するトポグラフィ的特徴部)を指し、加工特徴部の成形された形状は、対応する金型キャビティの反転形状であり、この形状は、立体形状特徴部が金型キャビティから取り外された後も保持される。加工特徴部は、例えば、グリーン体セラミックを焼結してセラミックの加工特徴部を形成することにより、寸法が収縮し得る。しかしながら、収縮した立体形状特徴部は依然として、グリーン体を形成した金型キャビティの大体の形状を維持しており、依然として加工特徴部と見なされる。
本開示全体を通して、「微細複製」とは、生産工具(例えば金型又はエンボス加工工具)内でポリマー(若しくは後でポリマーを形成するために硬化されるポリマー前駆体)又はセラミック粉末前駆体を注型成形又は成形することによって、正確な形状のトポグラフィ的特徴部が調製され、この生産工具が、最終的に所望される特徴部の反転形状である、マイクロメートルサイズからミリメートルサイズのトポグラフィ的特徴部を複数有する、作製技術を指す。生産工具からポリマー又はセラミック粉末前駆体を取り外す際、一連のトポグラフィ的特徴部がポリマー又はグリーン体セラミックの表面に存在する。ポリマー表面及びグリーン体セラミック表面のトポグラフィ的特徴部は、元の生産工具の特徴部の反転形状を有する。
本開示全体を通して、「適合性層」という語句(例えば適合性ダイヤモンド層及び適合性疎水性層)は、複数の個別のダイヤモンド粒子及び複数の加工特徴部のうちの少なくとも1つのトポグラフィにぴったりと一致する層を指す。この層は、概して、表面トポグラフィ又は表面のトポグラフィにぴったりと一致するものであり、表面トポグラフィを完全に埋めて平坦表面を生成することはなく、例えば、コーティングは研磨層の複数の加工特徴部を平面化することはなく、研磨層の複数の個別のダイヤモンド粒子を平面化することもない。
本開示は、様々な研磨用途において有用な研磨物品に関する。本開示の研磨物品は、パッドコンディショナーとして又はセグメント化されたパッドコンディショナーの要素として特定の有用性を示し、様々なCMP用途で使用することができる。本開示の研磨物品は固有の疎水性コーティングを有し、この疎水性コーティングは、使用中に生成され得るダイヤモンド研磨粒子の1つ以上の断片が加工液中に浮遊し又は懸濁され、研磨基材から洗い流されることを可能にする。これは、基材欠陥を低減することができる。疎水性表面は、研磨物品の研磨層に適用される1つ以上のコーティング、すなわち層の結果である。疎水性表面は、複数の個別のダイヤモンド粒子及び適合性ダイヤモンド層を有する複数の加工特徴部のうちの少なくとも1つに隣接してかつ/又は接触して適用されるダイヤモンドライクガラスを含み得る。疎水性表面は、一般に、研磨物品の外面であり得る。
本開示の研磨物品は、(i)複数の個別のダイヤモンド粒子及び(ii)適合性ダイヤモンド層を有する複数の加工特徴部のうちの少なくとも1つを含む、疎水性外面を有する研磨層と、複数の個別のダイヤモンド粒子及び適合性ダイヤモンド層のうちの少なくとも1つと接触して少なくとも部分的にコーティングする適合性疎水性層と、を含み、適合性疎水性層は、ダイヤモンドライクガラスを含み、疎水性外面を形成しており、疎水性外面の接触角は、110度より大きい。いくつかの実施形態では、疎水性外面を含む研磨層は、適合性ダイヤモンド層を有する複数の加工特徴部を含む。いくつかの実施形態では、疎水性外面を有する研磨層は、適合性ダイヤモンド層を有する複数の加工特徴部のみを含む。いくつかの実施形態では、疎水性外面を有する研磨層は、複数の個別のダイヤモンド粒子を含む。いくつかの実施形態では、疎水性外面を有する研磨層は、複数の個別のダイヤモンド粒子のみを含む。複数の個別のダイヤモンド粒子は、5ミクロン~400ミクロンの平均粒径を有し得る。いくつかの実施形態では、適合性ダイヤモンド層は、ダイヤモンドライクカーボン、微結晶ダイヤモンド、及びナノ結晶ダイヤモンドのうちの少なくとも1つを含む。適合性疎水性層は、研磨層上の任意のトポグラフィにぴったりと一致する適合性コーティング(例えば、存在する場合には、複数の個別のダイヤモンド粒子及び/又は適合性ダイヤモンド層を含む複数の加工特徴部)であり得る。疎水性層のダイヤモンドライクガラスは、炭素、酸素、及びケイ素を含み得る。いくつかの実施形態では、酸素の量は、ダイヤモンドライクガラス中の炭素、酸素、及びケイ素の総モルを基準として、25モルパーセント~35モルパーセントである。いくつかの実施形態では、ケイ素の量は、ダイヤモンドライクガラス中の炭素、酸素、及びケイ素の総モルを基準として、25モルパーセント~35モルパーセントである。いくつかの実施形態では、炭素の量は、ダイヤモンドライクガラス中の炭素、酸素、及びケイ素の総モルを基準として、35モルパーセント~45モルパーセントである。
図1Aは、本開示の例示的な一実施形態による例示的な研磨物品の少なくとも一部の概略上面図であり、図1Bは、本開示の例示的な一実施形態による、図1Aの例示的な研磨物品の線1Bを通る概略断面図である。図1A及び図1Bは、研磨層10を含む研磨物品100の少なくとも一部を示す。研磨層10は、疎水性外面10aを有する。研磨層10は、(i)複数の個別のダイヤモンド粒子及び(ii)適合性ダイヤモンド層を有する複数の加工特徴部のうちの少なくとも1つを含む。この例示的な実施形態では、研磨層10は、複数の個別のダイヤモンド粒子20を含む。研磨層10は、適合性疎水性層30を更に含む。適合性疎水性層30は、複数の個別のダイヤモンド粒子20と接触して少なくとも部分的にコーティングしている。研磨物品100は、第1の基材15を更に含み得る。第1の基材15は、研磨層10を支持することができる。図1Aに示されるように、研磨物品100の少なくとも一部は、研磨物品100の周囲を画定する大きな円の面積に等しい投影表面積を有する。
複数の個別のダイヤモンド粒子のダイヤモンド粒子のサイズは、その意図される用途に応じて、研磨物品の所望の特性を達成するように選択されることができる。いくつかの実施形態では、ダイヤモンド粒子は、平均粒径5~1000マイクロメートル、20~1000マイクロメートル、40~1000マイクロメートル、5~600マイクロメートル、20~600マイクロメートル、40~600マイクロメートル、5~400マイクロメートル、20~400マイクロメートル、40~400マイクロメートル、5~200マイクロメートル、20~200マイクロメートル、又は更には40~200マイクロメートルを有する。時折、ダイヤモンド粒子サイズは「メッシュ」又は「グレード」の観点から報告されることがあるが、これらはいずれも、一般に知られている研磨粒子のサイズ測定方法である。複数の個別のダイヤモンド粒子は、粒子分布の不均一性パーセントが、0~10パーセント、0~5パーセント、又は更には0~3パーセントである狭いサイズ分布を有することがある。不均一性パーセントは、ダイヤモンド粒子のサイズ分布の標準偏差を分布中のダイヤモンド粒子の平均粒径で除算し、100を乗じたものである。
いくつかの実施形態では、複数の個別のダイヤモンド粒子のダイヤモンド粒子は、例えば、適合性疎水性層へのダイヤモンド粒子の接着を改善し得る1つ以上のコーティングを含んでもよい。任意のこのようなコーティングは、そのダイヤモンド粒子の一部であると考えられるであろう。いくつかの実施形態では、ダイヤモンド粒子は、1つ以上のコーティングを含まない、すなわち、ダイヤモンド粒子はコーティングを含まない。
複数の無機研磨粒子の面密度は特に限定されない。いくつかの実施形態では、複数の無機研磨粒子の面密度は、0.5/cm~1×10/cm、0.5/cm~1×10/cm、0.5/cm~1×10/cm、0.5/cm~1×10/cm、1cm~1×10/cm、1/cm~1×10/cm、1/cm~1×10/cm、1/cm~1×10/cm、10/cm~1×10/cm、10/cm~1×10/cm、10/cm~1×10/cm、又は更には10/cm~1×10/cmであり得る。無機研磨粒子の面密度は、研磨物品の研磨面にわたって変化してもよい。無機研磨粒子は、不規則に配置されてもよく、又は研磨面上に模様(例えば正方形グリッドアレイ又は六角形アレイ)に配置されてもよい。
本開示の研磨物品において有用な複数の個別のダイヤモンド粒子を含む例示的な研磨層としては、当該技術分野において既知のダイヤモンドパッドコンディショナーであって、3M Company(St.Paul,Minnesota)から入手可能な商品名3M DIAMOND PAD CONDITONER及び3M 3M DIAMOND PAD CONDITONER RINGで入手可能なダイヤモンドパッドコンディショナーが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、3M DIAMOND PAD CONDITONER A153L、3M DIAMOND PAD CONDITONER A160シリーズ(例えば、A160、A165、A165P、A166、及びA168を含む)、3M DIAMOND PAD CONDITONER A180シリーズ(例えば、A181、A188F、A188H、A188J、A188JH、A188K、及びA188Lを含む)、3M DIAMOND PAD CONDITONER A270、3M DIAMOND PAD CONDITONER A272、3M DIAMOND PAD CONDITONER A2800シリーズ(例えば、A2810、A2812、A2813、及びA2850を含む)、3M DIAMOND PAD CONDITONER A3700、3M DIAMOND PAD CONDITONER A3799、3M DIAMOND PAD CONDITONER A4-55、3M DIAMOND PAD CONDITONER A63、3M DIAMOND PAD CONDITONER A82、3M DIAMOND PAD CONDITONER A92、3M DIAMOND PAD CONDITONER C123、3M DIAMOND PAD CONDITONER H80-AL、3M DIAMOND PAD CONDITONER H91、3M DIAMOND PAD CONDITONER S122、3M DIAMOND PAD CONDITONER S60、3M DIAMOND PAD CONDITONER S82、3M DIAMOND PAD CONDITONER S98、3M DIAMOND PAD CONDITONER RING E187、3M DIAMOND PAD CONDITONER RING E221、3M DIAMOND PAD CONDITONER RING E3910、3M DIAMOND PAD CONDITONER RING E3920、及び3M DIAMOND PAD CONDITONER RING E3921を使用することができる。これらの材料は、ダイヤモンドパッドコンディショナーの複数の個別のダイヤモンド粒子と接触して少なくとも部分的にコーティングし、それによって本開示の研磨層を形成する適合性疎水性層を更に含んでもよい。
図1Cは、本開示の例示的な一実施形態による例示的な研磨物品の少なくとも一部の概略上面図であり、図1Dは、本開示の例示的な一実施形態による、図1Cの例示的な研磨物品の線1Dを通る概略断面図である。図1C及び図1Dは、研磨層10を含む研磨物品101の少なくとも一部を示す。研磨層10は、疎水性外面10aを有する。研磨層10は、(i)複数の個別のダイヤモンド粒子及び(ii)適合性ダイヤモンド層を有する複数の加工特徴部のうちの少なくとも1つを含む。この例示的な実施形態では、研磨層10は、適合性ダイヤモンド層24を有する複数の加工特徴部22を含む。この例示的な実施形態では、加工特徴部22は、四角錐形状を有し、四角錐の先端は複数の加工特徴部及び基部22bの遠位端22aに対応する。立体形状特徴部はそれぞれ、長さL、幅W、及び高さHを有する。個々の立体形状特徴部が異なる長さ、幅、及び高さを有する場合、長さ、幅、及び高さの平均値を使用して、複数の立体形状特徴部を特徴付けることができる。研磨層10は、適合性疎水性層30を更に含む。適合性疎水性層30は、適合性ダイヤモンド層24と接触して少なくとも部分的にコーティングしている。研磨物品101は、第1の基材15を更に含んでもよい。第1の基材15は、研磨層10を支持することができる。第1の基材15は、複数の加工特徴部22と一体であり、第1の基材15と複数の加工特徴部22とが、図1Cに示されるように、同じ組成物を有してもよく、又は第1の基材15は、複数の加工特徴部22の組成物とは異なる組成物を含む別個の層であってもよい。第1の基材の厚さは、Tである。図1Cに示されるように、研磨物品101の少なくとも一部は、研磨物品101の周囲を画定する大きな円の面積に等しい投影表面積を有する。
本開示の研磨物品は、複数の加工特徴部を含んでもよい。加工特徴部は、基部と、基部の反対側の遠位端と、を有するものとして定義することができる。複数の加工特徴部の面密度は特に限定されない。いくつかの実施形態では、複数の加工特徴部の面密度は、0.5/cm~1×10/cm、0.5/cm~1×10/cm、0.5/cm~1×10/cm、0.5/cm~1×10/cm、0.5/cm~1×10/cm、1cm~1×10/cm、1/cm~1×10/cm、1/cm~1×10/cm、1/cm~1×10/cm、1/cm~1×10/cm、10/cm~1×10/cm、10/cm~1×10/cm、10/cm~1×10/cm、10/cm~1×10/cm、又は更には10/cm~1×10/cmであり得る。いくつかの実施形態では、個々の加工特徴部それぞれの寸法(例えば長さ、幅、高さ、直径)のうちの少なくとも1つは、1ミクロン~2000ミクロン、1ミクロン~1000ミクロン、1ミクロン~750ミクロン、1ミクロン~500ミクロン、10ミクロン~2000ミクロン、10ミクロン~1000ミクロン、10ミクロン~750ミクロン、10ミクロン~500ミクロン、25ミクロン~2000ミクロン、25ミクロン~1000ミクロン、25ミクロン~750ミクロン、又は更には25ミクロン~500ミクロンである。
複数の加工特徴部及び/又は第1の基材は、セラミックを含み得る、すなわち、複数の加工特徴部及び/又は第1の基材は、連続セラミック相を有するセラミックであってもよい。セラミックは焼結セラミックであってもよい。セラミックは、5重量パーセント未満、3重量パーセント未満、2重量パーセント未満、1重量パーセント未満、0.5重量パーセント未満、又は更には0重量パーセントのポリマーを含有し得る。セラミックは、5重量パーセント未満、3重量パーセント未満、2重量パーセント未満、1重量パーセント未満、0.5重量パーセント未満、又は更には0重量パーセントの有機物を含有し得る。セラミックはモノリシックセラミックであり得る。セラミックは、特に限定されない。セラミックは、炭化ケイ素、窒化ケイ素、アルミナ、ジルコニア、炭化タングステンなどのうちの少なくとも1つを含み得るが、これらに限定されない。これらのうち、炭化ケイ素及び窒化ケイ素、特に炭化ケイ素は、強度、硬度、耐摩耗性などの観点から好都合に使用することができる。いくつかの実施形態では、セラミックは、少なくとも70重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、又は更には少なくとも99重量パーセントの炭化物セラミックを含有する炭化物セラミックである。有用な炭化物セラミックとしては、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、及び炭化タングステンのうちの少なくとも1つが挙げられるが、これらに限定されない。組み合わせを使用してもよい。セラミックは、炭化物形成剤を使用せずに作製することができ、酸化物焼結助剤を実質的に含まなくてもよい。一実施形態では、セラミックは、約1重量パーセント未満の酸化物焼結助剤を含む。
複数の加工特徴部は、機械加工、微細加工、微細複製、成形、押出成形、射出成形、セラミックプレスなどのうちの少なくとも1つによって形成されることができ、複数の加工特徴部が、設計を複製する性能を反映して、作製され、部品間及び部品内で再現可能であるようにする。複数の加工特徴部は、従来の機械加工(例えば、鋸加工、穿孔、ドリル加工、旋盤細工など)、レーザー切断、ウォータージェット切断などを含むがこれらに限定されない機械技術によって形成されてもよい。複数の加工特徴部は、当該技術分野において既知のように、マイクロ複製技術によって形成されてもよい。複数の加工特徴部は、第1の基材に直接形成されてもよいし、又は第1の基材及び複数の加工特徴部は、例えば、セラミックプレス又はいくつかの他の成形若しくはエンボス加工技術の間に同時に形成されてもよい。
複数の加工特徴部の形状は、特に限定されず、円筒形、楕円筒形、多角柱(例えば、五角柱、六角柱、及び八角柱)、角錐形及び切頂角錐形(角錐形は、3個~12個の側壁を含み得る)、立方体(例えば、四角立方体又は矩形立方体)、円錐形及び切頂円錐形、環状などを挙げることができるが、これらに限定されない。2つ以上の異なる形状の組み合わせを使用してもよい。複数の加工特徴部は、不規則であってもよく、又は模様(例えば正方形アレイ、六角形アレイなど)であってもよい。加工特徴部の更なる形状及び模様は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2017/0008143号(Minamiら)に見られる。
成形又はエンボス加工を使用して複数の加工特徴部を形成するとき、金型又はエンボス加工ツールは、その表面上に少なくとも1つの指定の形状の所定のアレイ又は模様を有し、これは、セラミック本体の加工特徴部の所定のアレイ又は模様及び指定の形状の反転である。金型は、金属、セラミック、サーメット、複合体、又は高分子材料で形成することができる。一実施形態では、金型は、ポリプロピレンなどの高分子材料である。別の実施形態では、金型はニッケルである。金属製の金型は、型彫、微細加工、又は、ダイヤモンド旋削若しくは電鋳などの他の機械的手段によって作製することができる。1つの好ましい方法は、電鋳である。金型は、正のマスターを調製することによって形成することができ、この正のマスターは、研磨要素の加工特徴部の所定のアレイ及び指定の形状を有する。次いで、正のマスターの反転である表面トポグラフィを有する金型が作製される。正のマスターは、米国特許第5,152,917号(Pieperら)及び同第6,076,248号(Hoopmanら)に開示されているダイヤモンド旋削などの直接機械加工技術によって作製されることができ、これらの開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。これらの技術は、米国特許第6,021,559号(Smith)に更に記載されており、この開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。例えば、熱可塑性物質を含む金型は、金属マスターツールから複製することによって作製することができる。熱可塑性シート材料は、必要に応じて金属マスターと共に加熱することができ、この熱可塑性材料は、2つの表面を一緒にプレスすることによって、金属マスターによって呈される表面模様でエンボス加工される。熱可塑性物質はまた、金属マスター上に押出成形又は注型成形されてから、プレスされることもできる。生産工具及び金属マスターを作製する他の適した方法は、米国特許第5,435,816号(Spurgeonら)に記載されており、これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
複数の加工特徴部の適合性ダイヤモンド層は、適合性ナノ結晶ダイヤモンド層、適合性微結晶ダイヤモンド層、及び適合性ダイヤモンドライクカーボン(DLC)層のうちの少なくとも1つを含み得る。適合性ダイヤモンド層の厚みは、特に限定されない。いくつかの実施形態において、ダイヤモンド層の厚さは、0.5ミクロン~30ミクロン、1ミクロン~30ミクロン、5ミクロン~30ミクロン、0.5ミクロン~20ミクロン、1ミクロン~20ミクロン、5ミクロン~20ミクロン、0.5ミクロン~15ミクロン、1ミクロン~15ミクロン、又は更には5ミクロン~15ミクロンである。適合性ダイヤモンド層は、例えば、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)層であってもよい。DLCは非晶質であり、水素により安定化された多量のsp炭素を含む。例えば、いくつかの実施形態では、炭素原子は、DLCの全組成物を基準として、40原子パーセント~95原子パーセント、40原子パーセント~98原子パーセント、40原子パーセント~99原子パーセント、50原子パーセント~95原子パーセント、50原子パーセント~98原子、50原子パーセント~99原子パーセント、60原子パーセント~95原子パーセント、60原子パーセント~98原子パーセント、60原子パーセント~99原子パーセント、又は更には90原子パーセント~99原子パーセントの量で存在している。プラズマ強化化学蒸着(PECVD)法、ホットワイヤ化学蒸着(HWCVD)法、イオンビーム、レーザーアブレーション、RFプラズマ、超音波、アーク放電、陰極アークプラズマ蒸着などの従来技術によって、メタンなどの気体炭素源又は黒鉛などの固体炭素源、及び必要に応じて水素を用いて、ダイヤモンド層を表面(例えば複数の加工特徴部の表面)上に堆積させることができる。いくつかの実施形態では、高い結晶化度を有するダイヤモンド層を、HWCVDによって製造することができる。
いくつかの実施形態では、適合性ダイヤモンド層は、例えば、適合性疎水性層への適合性ダイヤモンド層の接着を改善し得る1つ以上のコーティングを含んでもよい。任意のこのようなコーティングは、その適合性ダイヤモンド層の一部であると考えられるであろう。いくつかの実施形態では、適合性ダイヤモンド層は、1つ以上のコーティングを含まない、すなわち、適合性ダイヤモンド層は、コーティングを含まない。
本開示の適合性疎水性層は、ダイヤモンドライクガラス(DLG)を含む。用語「ダイヤモンドライクガラス」(DLG)は、炭素、ケイ素、及び酸素を含む、ほぼ又は完全に非晶質のガラスを指し、任意選択で、水素、窒素、フッ素、硫黄、チタン、及び銅を含む群から選択される1つ以上の追加成分を含む。特定の実施形態では、他の要素が存在してもよい。いくつかの実施形態において、適合性疎水性層はフッ素を含まない。いくつかの実施形態では、DLGは、DLG組成物のモル基準に基づいて、炭素、ケイ素、酸素、及び水素を、80パーセント~100パーセント、90パーセント~100パーセント、95パーセント~100パーセント、98パーセント~100パーセント、又は更には99パーセント~100パーセント含む。いくつかの実施形態では、DLGは、DLG組成物のモル基準に基づいて、炭素、ケイ素、及び酸素を、80パーセント~100パーセント、90パーセント~100パーセント、95パーセント~100パーセント、98パーセント~100パーセント、又は更には99パーセント~100パーセント含む。いくつかの実施形態では、ダイヤモンドライクガラス中の酸素の量は、ダイヤモンドライクガラス中の炭素、酸素、及びケイ素の総モルを基準として、25モルパーセント~35モルパーセント、30~35モルパーセント、又は更には32~35モルパーセントである。いくつかの実施形態では、ダイヤモンドライクガラス中のケイ素の量は、ダイヤモンドライクガラス中の炭素、酸素、及びケイ素の総モルを基準として、25モルパーセント~35モルパーセント、29~35モルパーセント、又は更には32~35モルパーセントである。いくつかの実施形態では、ダイヤモンドライクガラス中の炭素の量は、ダイヤモンドライクガラス中の炭素、酸素、及びケイ素の総モルを基準として、35モルパーセント~45モルパーセント、37~45モルパーセント、又は更には42~45モルパーセントである。
本開示の非晶質ダイヤモンドライクガラスは、短距離秩序を付与するために原子のクラスタリングを含有してもよいが、180nm~800nmの波長を有する放射線を悪影響を及ぼすように散乱させる可能性のあるミクロ又はマクロ結晶性につながる中距離及び長距離秩序は、本質的に欠いている。用語「非晶質」は、X線回折ピークを全く有していない、又はあまり大きくないX線回折ピークを有する、ほぼ不規則に配列された非結晶性材料を意味する。原子クラスタリングが存在する場合、このクラスタリングは、典型的には、化学線の波長と比較して小さい寸法にわたり生じる。有用なダイヤモンドライクガラス及びその製造方法は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第6,696,157号(Davidら)に見られる。ダイヤモンドライクガラスを含む適合性疎水性層は、物理蒸着、化学蒸着、プラズマ強化化学蒸着、及び原子層堆積を含むが、これらに限定されない従来技術によって形成され得る。適合性金属酸化物コーティングの厚みは、特に限定されない。いくつかの実施形態において、適合性疎水性層の厚さは、0.5ミクロン~30ミクロン、1ミクロン~30ミクロン、5ミクロン~30ミクロン、0.5ミクロン~20ミクロン、1ミクロン~20ミクロン、5ミクロン~20ミクロン、0.5ミクロン~15ミクロン、1ミクロン~15ミクロン、又は更には5ミクロン~15ミクロンである。
ダイヤモンドライクガラスは、疎水性外面を形成する。いくつかの実施形態では、疎水性外面の接触角は、110度より大きく、115度より大きく、120度より大きく、125度より大きく、又は更には130度より大きい。いくつかの実施形態では、疎水性外面の接触角は、180度未満、175度未満、170度未満、165度未満、又は更には160度未満である。接触角は、当該技術分野における既知の技術により測定することができる。接触角は、本開示の実施例の項に記載される接触角分析方法によって測定することができる。
適合性疎水性層は、複数の個別のダイヤモンド粒子及び適合性ダイヤモンド層のうちの少なくとも1つと接触して少なくとも部分的にコーティングしている。いくつかの実施形態では、適合性疎水性層は、研磨物品の投影表面積の、少なくとも40パーセント、少なくとも60パーセント、少なくとも80パーセント、少なくとも90パーセント、少なくとも95パーセント、又は更には少なくとも100パーセントを覆う。
本開示の研磨物品は、第1の基材、例えばセラミック基材、金属基材(例えばステンレス鋼基材)、又は高分子基材(例えば熱硬化物質若しくは熱可塑性物質)を含み得る。当該技術分野において既知の様々な金属、セラミック、及び高分子材料を、第1の基材である、特定の有用性を有する、耐腐食性金属基材、セラミック基材、及び高分子基材に使用することができる。研磨物品は、複数の個別のダイヤモンド粒子を第1の基材に固着するのに有用な結合材料を含んでもよい。ダイヤモンド粒子は、金属、金属合金、及び熱硬化性接着剤のうちの少なくとも1つを含むがこれらに限定されない、当該技術分野において既知の材料によって研磨物品の第1の基材に固着されることができる。当該技術分野において既知の技術を使用して、ダイヤモンド粒子を第1の基材に固着させることができる。有用な第1の基材の例、ダイヤモンド粒子を研磨物品の第1の基材に固着するための結合材料及び結合技術が、例えば、米国特許第6,123,612号(Gores)に開示されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。セラミック基材はモノリシックセラミック基材であってもよい。モノリシックセラミック基材は、全体にわたって連続的なセラミック構造(例えば全体にわたって連続的なセラミック形態)から構成され、かつこの連続的なセラミック構造を有するセラミックから本質的になる基材である。いくつかの実施形態では、複数の加工特徴部及び第1の基材は、モノリシックセラミックである。セラミック形態は、単相であり得る。モノリシックセラミックは、一般に、非常にゆっくりと腐食するように、好ましくは全く腐食しないように構成されており、このモノリシックセラミックから放出される可能性のある研磨粒子は含まないように設計される。高分子基材は、熱硬化性物質(例えばフェノール樹脂)、又は熱可塑性物質(例えばポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン)であってもよい。いくつかの実施形態では、第1の基材は、複数の加工特徴部と一体であってもよく、かつ/又は第1の基材及び複数の加工特徴部は、同じ組成物を有する。いくつかの実施形態では、第1の基材は、複数の加工特徴部のものとは別個の層であってもよく、かつ/又は複数の加工特徴部の組成物とは異なる組成物を含んでもよい。
別の実施形態では、本開示の研磨物品は、以下のように作製される。
複数の個別のダイヤモンド粒子を含む表面を有する研磨層を提供し、
複数の個別のダイヤモンド粒子と接触して少なくとも部分的にコーティングする適合性疎水性層を堆積させることにより、疎水性外面を有する研磨層を形成し、適合性疎水性層は、ダイヤモンドライクガラスを含み、疎水性外面の接触角は、110度より大きい。
更に別の実施形態では、本開示の研磨物品は、以下のように作製される。
適合性ダイヤモンド層を有する複数の加工特徴部を含む表面を有する研磨層を提供することと、
適合性ダイヤモンド層と接触して少なくとも部分的にコーティングする適合性疎水性層を堆積させることにより、疎水性外面を有する研磨層を形成することとを含み、適合性疎水性層は、ダイヤモンドライクガラスを含み、疎水性外面の接触角は、110度より大きい。
本開示の研磨物品は、例えば、CMP用途において使用されるパッドコンディショナーとして特に有用性が見出され得る。研磨物品は、全面パッドコンディショナー及びセグメント化パッドコンディショナーの両方に有用であり得る。セグメント化パッドコンディショナーは、第2の基材に取り付けられた本開示の少なくとも1つの研磨物品を含み、第2の基材は、一般に、研磨物品よりも大きい投影表面積を有する。したがって、セグメント化パッドコンディショナー表面には、研磨層を含む領域と研磨層を含まない領域とが存在する。いくつかの実施形態では、全面パッドコンディショナーは、本開示のいずれか1つに記載の研磨物品を含む。全面パッドコンディショナーの表面積は、本開示による研磨物品の研磨層の50~100パーセント、60~100パーセント、70~100パーセント、80~100パーセント、又は更には90~100パーセントを含み得る。
セグメント化パッドコンディショナーは、第2の基材と、本開示の研磨物品のうちのいずれか1つによる少なくとも1つの研磨物品とを含む。第2の基材は、第1の基材に関して前述したような材料を含み得る。図2は、本開示のセグメント化されたパッドコンディショナーの概略上面図である。セグメント化パッドコンディショナー200は、第2の基材210と、研磨層220aを有する研磨物品220とを含む。この例示的な実施形態では、セグメント化パッドコンディショナー200は、5つの研磨物品220を含む。研磨物品220は、本開示の研磨物品のうちのいずれか1つであってもよい。第2の基材210は、特に限定されない。第2の基材210は、硬質材料、例えば金属であってもよい。第2の基材210は、ステンレス鋼、例えばステンレス鋼板であってもよい。いくつかの実施形態では、第2の基材210は、少なくとも1GPa、少なくとも5GPa、又は更には少なくとも10GPaの弾性率を有する。研磨物品220は、当該技術分野において既知の任意の手段によって、例えば、機械的に(ねじ又はボルトを利用して)又は接着剤(エポキシ接着剤層を利用して)によって、基材210に取り付けられてもよい。研磨物品220の研磨層220aをほぼ平面とすることが望ましい場合がある。研磨物品の平面状の研磨面をほぼ平坦にすることを可能にする研磨物品を基材に取り付ける方法が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2015/0224625(LeHuuら)に開示されている。
図3は、本開示のいくつかの実施形態による研磨物品を利用するための研磨システム300の一例を概略的に図示する。図示のように、研磨システム300は、研磨面350aを有する研磨パッド350と、研磨層を有するパッドコンディショナー310とを含み得る。パッドコンディショナーは、本開示の研磨物品のうちのいずれか1つによる少なくとも1つの研磨物品を含み、パッドコンディショナーの研磨層は、少なくとも1つの研磨物品の適合性疎水性層を含む。本システムは、加工液360、圧盤340、及びパッドコンディショナーキャリヤアセンブリ330、洗浄液(図示せず)のうちの1つ以上を更に含み得る。接着層370は、研磨パッド350を圧盤340に取り付けるために使用されてよく、研磨システムの一部であってもよい。研磨パッド350上の被研磨基材(図示せず)もまた、研磨システム300の一部とし得る。加工液360は、研磨パッド350の研磨面350a上に配置された溶液からなる層であってもよい。研磨パッド350は、当該技術分野で既知の任意の研磨パッドでよい。研磨パッド350は、材料を含み、すなわち、材料から作製される。研磨パッドの材料は、ポリマー、例えば、熱硬化性ポリマー及び熱可塑性ポリマーのうちの少なくとも1つを含み得る。熱硬化性ポリマー及び熱可塑性ポリマーは、ポリウレタンであってもよく、すなわち、研磨パッドの材料はポリウレタンであってもよい。加工液は、典型的には、研磨パッドの表面上に配置される。加工液は、パッドコンディショナー310と研磨パッド350との間の境界面にも存在してよい。研磨システム300の動作中、駆動アセンブリ345が圧盤340を回転させ(矢印A)、研磨パッド350を動かして、研磨動作を実行することができる。研磨パッド350及び研磨溶液360は、別々に又は組み合わせて、機械的及び/又は化学的に、被研磨基材の主面から材料を除去する又はこの主面を研磨する、研磨環境を定義することができる。研磨面350aをパッドコンディショナー310で研磨する、すなわち、コンディションするために、キャリアアセンブリ330は、研磨溶液360の存在下でパッドコンディショナー310を研磨パッド350の研磨面350aに対して付勢することができる。次に、圧盤340(したがって研磨パッド350)及び/又はパッドコンディショナーキャリヤアセンブリ330が、互いに対して移動し、研磨パッド350の研磨面350aにわたって、パッドコンディショナー310を並進運動させる。キャリアアセンブリ330は、回転(矢印B)することができ、任意選択に、水平方向に横断(矢印C)することができる。その結果、パッドコンディショナー310の研磨層が、研磨パッド350の研磨面350aから材料を除去する。図3の研磨のシステム300は、本開示の研磨物品と関連して用いることができる研磨システムの一例にすぎず、他の従来の研磨システムを、本開示の範囲を逸脱することなく使用できることを理解されたい。
本開示の選択した実施形態は、以下を含むがそれらに限定されない。
第1の実施形態において、本開示は、研磨物品を提供し、この研磨物品は、(i)複数の個別のダイヤモンド粒子及び(ii)適合性ダイヤモンド層を有する複数の加工特徴部のうちの少なくとも1つを含む、疎水性外面を有する研磨層と、複数の個別のダイヤモンド粒子及び適合性ダイヤモンド層のうちの少なくとも1つと接触して少なくとも部分的にコーティングする適合性疎水性層と、を備え、適合性疎水性層は、ダイヤモンドライクガラスを含み、疎水性外面を形成しており、疎水性外面の接触角は、110度より大きく、任意選択で、疎水性外面の接触角は、120度より大きく、125度より大きく、又は130度より大きいことがある。
第2の実施形態では、本開示は、適合性ダイヤモンド層が、ダイヤモンドライクカーボン、微結晶ダイヤモンド、及びナノ結晶ダイヤモンドのうちの少なくとも1つを含む、第1の実施形態に記載の研磨物品を提供する。
第3の実施形態では、本開示は、ダイヤモンドライクガラスが、炭素、酸素、及びケイ素を含む、第1又は第2の実施形態に記載の研磨物品を提供する。
第4の実施形態では、本開示は、酸素の量が、ダイヤモンドライクガラス中の炭素、酸素、及びケイ素の総モルを基準として、25モルパーセント~35モルパーセントである、第3の実施形態に記載の研磨物品を提供する。
第5の実施形態では、本開示は、酸素の量が、ダイヤモンドライクガラス中の炭素、酸素、及びケイ素の総モルを基準として、30モルパーセント~35モルパーセントである、第3又は第4の実施形態に記載の研磨物品を提供する。
第6の実施形態では、本開示は、ケイ素の量が、ダイヤモンドライクガラス中の炭素、酸素、及びケイ素の総モルを基準として、25モルパーセント~35モルパーセントである、第3~第5の実施形態のいずれか1つに記載の研磨物品を提供する。
第7の実施形態では、本開示は、炭素の量が、ダイヤモンドライクガラス中の炭素、酸素、及びケイ素の総モルを基準として、35モルパーセント~45モルパーセントである、第3~第6の実施形態のいずれか1つに記載の研磨物品を提供する。
第8の実施形態では、本開示は、複数の個別のダイヤモンド粒子が、5ミクロン~400ミクロンの平均粒径を有する、第1~第7の実施形態のいずれか1つに記載の研磨物品を提供する。
第9の実施形態では、本開示は、疎水性外面を有する研磨層が、適合性ダイヤモンド層を有する複数の加工特徴部を含む、第1~第7の実施形態のいずれか1つに記載の研磨物品を提供する。
第10の実施形態では、本開示は、疎水性外面を有する研磨層が、複数の個別のダイヤモンド粒子を含む、第1~第9の実施形態のいずれか1つに記載の研磨物品を提供する。
第11の実施形態では、本開示は、疎水性外面の接触角が、180度未満であり、任意選択で、175度未満、170度未満、又は165度未満である、第1~第10の実施形態のいずれか1つに記載の研磨物品を提供する。
第12の実施形態において、本開示は、研磨物品の製造方法を提供し、この方法は、適合性ダイヤモンド層を有する複数の加工特徴部を含む表面を有する研磨層を提供することと、適合性ダイヤモンド層と接触して少なくとも部分的にコーティングする適合性疎水性層を堆積させることにより、疎水性外面を有する研磨層を形成することと、を含み、適合性疎水性層は、ダイヤモンドライクガラスを含み、疎水性外面の接触角は、120度より大きい。
第13の実施形態では、本開示は、適合性ダイヤモンド層が、ダイヤモンドライクカーボン、微結晶ダイヤモンド、及びナノ結晶ダイヤモンドのうちの少なくとも1つを含む、第12の実施形態に記載の研磨物品の製造方法を提供する。
第14の実施形態では、本開示は、ダイヤモンドライクガラスが、炭素、酸素、及びケイ素を含む、第12又は第13の実施形態に記載の研磨物品の製造方法を提供する。
第15の実施形態では、本開示は、酸素の量が、ダイヤモンドライクガラス中の炭素、酸素、及びケイ素の総モルを基準として、25モルパーセント~35モルパーセントである、第14の実施形態に記載の研磨物品の製造方法を提供する。
第16の実施形態では、本開示は、ケイ素の量が、ダイヤモンドライクガラス中の炭素、酸素、及びケイ素の総モルを基準として、25モルパーセント~35モルパーセントである、第14又は第15の実施形態に記載の研磨物品の製造方法を提供する。
第17の実施形態では、本開示は、炭素の量が、ダイヤモンドライクガラス中の炭素、酸素、及びケイ素の総モルを基準として、35モルパーセント~45モルパーセントである、第14~第16の実施形態のいずれか1つに記載の研磨物品の製造方法を提供する。
第18の実施形態において、本開示は、研磨物品の製造方法を提供し、この方法は、複数の個別のダイヤモンド粒子を含む表面を有する研磨層を提供することと、複数の個別のダイヤモンド粒子と接触して少なくとも部分的にコーティングする適合性疎水性層を堆積させることにより、疎水性外面を有する研磨層を形成することと、を含み、適合性疎水性層は、ダイヤモンドライクガラスを含み、疎水性外面の接触角は、110度より大きい。
第19の実施形態では、本開示は、適合性ダイヤモンド層が、ダイヤモンドライクカーボン、微結晶ダイヤモンド、及びナノ結晶ダイヤモンドのうちの少なくとも1つを含む、第18の実施形態に記載の研磨物品の製造方法を提供する。
第20の実施形態では、本開示は、ダイヤモンドライクガラスが、炭素、酸素、及びケイ素を含む、第18又は第19の実施形態に記載の研磨物品の製造方法を提供する。
第21の実施形態では、本開示は、酸素の量が、ダイヤモンドライクガラス中の炭素、酸素、及びケイ素の総モルを基準として、25モルパーセント~35モルパーセントである、第20の実施形態に記載の研磨物品の製造方法を提供する。
第22の実施形態では、本開示は、ケイ素の量が、ダイヤモンドライクガラス中の炭素、酸素、及びケイ素の総モルを基準として、25モルパーセント~35モルパーセントである、第20又は第21の実施形態に記載の研磨物品の製造方法を提供する。
第23の実施形態では、本開示は、炭素の量が、ダイヤモンドライクガラス中の炭素、酸素、及びケイ素の総モルを基準として、35モルパーセント~45モルパーセントである、第20~第22の実施形態のいずれか1つに記載の研磨物品の製造方法を提供する。
第24の実施形態では、本開示は、複数の個別のダイヤモンド粒子が、5ミクロン~400ミクロンの平均粒径を有する、第18~第23の実施形態のいずれか1つに記載の研磨物品の製造方法を提供する。
第25の実施形態では、本開示は、疎水性外面の接触角が120度より大きい、第18~第24の実施形態のいずれか1つに記載の研磨物品の製造方法を提供する。
第26の実施形態では、本開示は、研磨システムを提供し、この研磨システムは、材料を含む研磨パッドと、研磨層を有するパッドコンディショナーであって、第1~第11の実施形態のいずれか1つに記載の少なくとも1つの研磨物品を含むパッドコンディショナーと、を備える。
Figure 0007198801000001
作製技術
ダイヤモンドライクガラス(DLG)プラズマ蒸着法
ダイヤモンドライクガラスプラズマ蒸着は、プラズマチャンバ内に、研磨面上に複数の無機研磨粒子があるパッドコンディショナー(A2813)を配置することによって実施された。機械式ポンプによってチこのャンバから空気を排気し、チャンバは、プラズマ点火前に、100mTorr未満のベース圧に達した。3つの工程を用いて、パッドコンディショナーの表面上にダイヤモンドライクガラス層を堆積させた。まず、50sccmの流量の酸素ガスを、300Wで30秒間のプラズマと共に使用することによって、試料が洗浄された。次に、パッドコンディショナーの表面を、13.56MHzのRF電力100~500Wで、HMDSO/O2又はTMS/O2のいずれかの混合物に曝露することによって、ダイヤモンドライクガラスの蒸着が実施された。プラズマは、DLGのa-C:H:Si:O表面の蒸着をもたらす。使用した具体的なガス及びガス比については表1を参照されたい。
Figure 0007198801000002
試験方法
コンディショニング試験方法
9インチ(23cm)径の圧盤を有するCETR-CP4(Bruker Companyから入手可能)を使用して、コンディショニングが実施された。9インチ(23cm)径のIC1000パッド(Dow Chemicalから入手可能)が圧盤上に取り付けられ、実施例パッドコンディショナー又は比較例パッドコンディショナーがCETR-CP4の回転スピンドル上に取り付けられた。コンディショニングは、圧盤速度93rpm及びスピンドル速度87rpmでそれぞれ実施された。コンディショナー上の下向きの力は6lbs(27N)であり、IC1000パッドはパッドコンディショナーによって研磨された。コンディショニング中、脱イオン水が、100mL/分の流量で圧盤に流れる。
接触角の分析方法
以下の実施例及び比較例に記載されるように調製されたコーティングされた基材試料を、水(H2O)接触角を測定する前に(湿潤液として水を使用)、圧縮空気により清浄化して不純物粒子を除去した。落下形状分析装置(Kruss(Hamburg,Germany)から製品番号DSA 100として入手可能)上で、濾過システムを通して濾過した脱イオン水を使用して、静的水接触角測定が行われた。報告値は、要素上で測定された2滴の測定値の平均であった。液滴体積は3マイクロリットルであった。
実施例2~5及び比較例1
実施例2~5は、上記のダイヤモンドライクガラス(DLG)プラズマ蒸着法に従って、ダイヤモンド粒子パッドコンディショナーA2813を使用して調製された。比較例1(CE-1)は、A2813パッドコンディショナーであり、そのままの状態で使用された。具体的なDLGコーティング条件が以下の表2に示される。実施例2~5及びCE-1が、上記のコンディショニング試験方法を用いて試験された。具体的なコンディショニング時間が表2に示される。コンディショニング後、パッドコンディショナーの表面が、上述の接触角分析法を用いて分析された。結果が表2に示される。
Figure 0007198801000003
実施例6~10及び比較例1
実施例6~10は、上記のダイヤモンドライクガラス(DLG)プラズマ蒸着法に従って、ダイヤモンド粒子パッドコンディショナーA2813を使用して調製された。比較例1(CE-1)は、A2813パッドコンディショナーであり、そのままの状態で使用された。具体的なDLGコーティング条件が以下の表3に示される。実施例6~10及びCE-1が、上記の接触角分析法を用いて分析された。結果が表3に示される。
Figure 0007198801000004
実施例12及び比較例11
実施例12は、上記のダイヤモンドライクガラス(DLG)プラズマ蒸着法に従って、B5パッドコンディショナーを使用して調製された。比較例11(CE-11)は、B5パッドコンディショナーであり受け取ったままの状態で使用した。実施例12及びCE-11が、上記の接触角分析法を用いて分析された。結果が表4に示される。
Figure 0007198801000005

Claims (14)

  1. (i)複数の個別のダイヤモンド粒子及び(ii)適合性ダイヤモンド層を有する複数の加工特徴部のうちの少なくとも1つを含且つ疎水性外面を有する研磨層を備えた研磨物品であって
    前記研磨層は、前記複数の個別のダイヤモンド粒子及び前記適合性ダイヤモンド層のうちの少なくとも1つと接触して少なくとも部分的にコーティングする適合性疎水性層を含み
    前記適合性疎水性層は、フッ素を含まず、且つダイヤモンドライクガラスを含み、前記疎水性外面を形成しており、
    前記疎水性外面の接触角は、120度より大きい、研磨物品。
  2. 前記適合性ダイヤモンド層は、ダイヤモンドライクカーボン、微結晶ダイヤモンド、及びナノ結晶ダイヤモンドのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の研磨物品。
  3. 前記ダイヤモンドライクガラスは、炭素、酸素、及びケイ素を含む、請求項1に記載の研磨物品。
  4. 前記酸素の量は、前記ダイヤモンドライクガラス中の炭素、酸素、及びケイ素の総モルを基準として、25モルパーセント~35モルパーセントである、請求項3に記載の研磨物品。
  5. 前記酸素の量は、前記ダイヤモンドライクガラス中の炭素、酸素、及びケイ素の総モルを基準として、30モルパーセント~35モルパーセントである、請求項3に記載の研磨物品。
  6. 前記ケイ素の量は、前記ダイヤモンドライクガラス中の炭素、酸素、及びケイ素の総モルを基準として、25モルパーセント~35モルパーセントである、請求項3に記載の研磨物品。
  7. 前記炭素の量は、前記ダイヤモンドライクガラス中の炭素、酸素、及びケイ素の総モルを基準として、35モルパーセント~45モルパーセントである、請求項3に記載の研磨物品。
  8. 前記疎水性外面の前記接触角は、130度より大きい、請求項1に記載の研磨物品。
  9. 研磨物品の製造方法であって、
    適合性ダイヤモンド層を有する複数の加工特徴部を含む表面を有する研磨層を提供することと、
    前記適合性ダイヤモンド層と接触して少なくとも部分的にコーティングする適合性疎水性層を堆積させることにより、疎水性外面を有する研磨層を形成することと、を含み、
    前記適合性疎水性層は、ダイヤモンドライクガラスを含み、
    前記疎水性外面の接触角は、120度より大きい、方法。
  10. 前記適合性ダイヤモンド層は、ダイヤモンドライクカーボン、微結晶ダイヤモンド、及びナノ結晶ダイヤモンドのうちの少なくとも1つを含む、請求項9に記載の研磨物品の製造方法。
  11. 前記ダイヤモンドライクガラスは、炭素、酸素、及びケイ素を含む、請求項9に記載の研磨物品の製造方法。
  12. 研磨物品の製造方法であって、
    複数の個別のダイヤモンド粒子を含む表面を有する研磨層を提供することと、
    前記複数の個別のダイヤモンド粒子と接触して少なくとも部分的にコーティングする適合性疎水性層を堆積させることにより、疎水性外面を有する研磨層を形成することと、を含み、
    前記適合性疎水性層は、フッ素を含まず、且つダイヤモンドライクガラスを含み、
    前記疎水性外面の接触角は、120度より大きい、方法。
  13. 前記ダイヤモンドライクガラスは、炭素、酸素、及びケイ素を含む、請求項12に記載の研磨物品の製造方法。
  14. 材料を含む研磨パッドと、
    研磨層を有するパッドコンディショナーと、を備え、
    前記パッドコンディショナーは、請求項1に記載の少なくとも1つの研磨物品を含む、研磨システム。
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