JP5597140B2 - プラズマ処理された研磨物品及び同物品の作製方法 - Google Patents

プラズマ処理された研磨物品及び同物品の作製方法 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
[背景技術]
一般に構造化研磨物品として知られる研磨物品は表面仕上げの使用に市販されている。構造化研磨物品は裏材に貼合される地形的に構造化された研磨層を有する。構造化研磨層は、架橋結合剤内に分散する研磨材粒子を有する各複合物を備えた複数の形状化研磨材複合物を有する。多くの場合、この形状化研磨材複合物は、様々な幾何学的な形状(例えば、角錐型)を形成する鋳型を使って精密に形成される。かかる構造化研磨物品の例としては、ミネソタ州セントポール(St. Paul)の3M社製の商品名「トライザクト(TRIZACT)」として販売されているものが挙げられる。構造化研磨物品は、ウレタン、アクリレート、又はケイ素の化学的物質に基づく自動車用仕上げ塗装剤内の不具合物を取り除くために自動車業界で使うことができる。特に仕上げ塗装不具合物を取り除くのに好適な研磨物品は、商品名466LA−3M RIZACT FINESSE−ITフィルムとして販売されている。
多くの構造化研磨物品は、初期使用時に効果的(aggressive)な切削性に欠け、連続して使用するにつれて切削性が向上することが知られている。このことは、研磨材粒子が、研磨材複合物の本体内の架橋結合剤中に埋め込まれていて研磨に利用できないために発生することがある。初期の低切削性の問題に取り組むために当業者において用いられて来ている一つの技術として、初期使用以前に、外側表面を研磨する研磨物品又は研磨スラリーを用いて構造化研磨物品の外側表面を前処理することが挙げられる。しかしながら、かかる技術は精密な制御を欠き、研磨物品の大規模生産には時間がかかる。
別の技術は、パターンをエンボス加工して構造化研磨層を形成し、次にウェイ(Wei)に出された米国特許第5,863,306号に記載のように研磨スラリーを硬化する以前に、研磨スラリーの上部に緩い砥粒を適用することを包含する。しかしながら、外側表面上の砥粒の多くは、架橋結合剤が砥粒をとおして圧搾されてエンボス工程によって再配置されてしまうため、依然として研磨スラリー内の架橋結合剤によってカバーされる。更に、多くの砥粒は研磨層の外側表面に接着されないか、又は弱く接着されたままに残る。これは研磨物品を作製するときに問題を引き起こし、研磨物品を使用する時に望ましくない性能をもたらす。これらの問題に対処するために、ネヴォレット(Nevoret)に出された米国特許第6,451,076号で論じられているように更なる最大寸法の被膜をその後に適用することが通常必要とされているが、それは砥粒がもはや全く露出していないのでコストを上昇させ、かつ初期の切削性を減少させる場合がある。
別の技術は、「構造化研磨層、及びそれを作製しかつ使用する方法(Structured Abrasive Layer, And Method of Making and Using Same)」と題され、2007年7月31日に申請された米国係属特許出願通し番号11/777701で論じられているように、水溶性ポリマーを用いて構造化研磨層の上に砥粒を配置することを含む。しかしながら、研磨物品の使用中に水溶性ポリマーを溶解するために水を必要とし、粘着性のない砥粒が構造化研磨層の表面を腐食して形状化研磨材複合物内に保持されている研磨材粒子を露出させるまでに時間がかかる。
別の技術は、JP2001334473Aで論じられているように低エネルギープラズマエッチング工程を用いることを含み、それは均一の高さを有する研磨材粒子の単一層を含む研磨物品に適用される。しかしながら、その開示された技術は、構造化研磨層を形成する形状化研磨材複合物の顕著なトポグラフィーを有する構造化研磨物品を均一にエッチングしない不均等エッチングをもたらした。開示された技術は、低圧力、電力設定、及び純酸素又はアルゴンガスを用いるが、それは不均等エッチング状況をもたらす。これらの状況は、裏材に平行な研磨物品の平面表面をエッチングするだけである。開示されたエッチング状況が構造化研磨物品をプラズマエッチングするのに使われた場合、形状化研研磨材複合物の傾斜した又は垂直の側壁のような裏材に平行でない構造化研磨層の領域は、より少なくエッチングされるか又は全くエッチングされないであろう。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
その結果生じる研磨物品は、不均等エッチング工程の結果として発生する顕著な不均一性を有するであろう。
[課題を解決するための手段]
発明者達はこれまで、構造化研磨物品のような研磨物品を処理することにより、それをプラズマすることにより、研磨材複合物を形成する架橋結合剤を構造化研磨層の外側表面から離れて腐食することができ、それによって形状化研磨材複合物内で分散された砥粒の少なくとも一部分を均一に露出することを発見して来た。プラズマ処理のための工程条件に応じて、外側表面から架橋結合剤の僅かな一部分のみ又は実質的に全ての部分を腐食することができる。したがって、露出した砥粒の度合い、高さ、又は領域を精密に制御することができるので、研磨物品の初期の切削性を制御することができる。驚くべきことに、たとえほとんど砥粒が目で見えるほど存在する程度まで実質的に全ての架橋結合剤が構造化研磨層の外側表面から取り除かれる時でも、砥粒を保持する下層の架橋結合剤がプラズマ処理によって影響を受けないので、砥粒は研磨材複合物に付着されたままである。
プラズマ処理は、工程条件を用いて、形状化研磨材複合物上の位置に拘わらず研磨材粒子の露出程度が実質的に均一であるような等方性エッチングをもたらす。均一な露出は研磨物品の初期切削性及び寿命を向上すると考えられている。等方性プラズマ処理は、研磨物品がプラズマ処理されたかどうかを判定できるように外側表面の炭素の原子パーセントを低くすることができる。
したがって、一つの態様においては、この開示は、裏材の第一主表面に付着された構造化研磨層を含む構造化研磨物品であって、構造化研磨層は、架橋結合剤内の複数の研磨材粒子によって形成された複数の形状化研磨材複合物を含み、構造化研磨層は、外側表面を有し、外側表面は複数の精密に露出した研磨材粒子を含む、構造化研磨物品に属する。
別の態様においては、この開示は、裏材の第一主表面に付着された構造化研磨層を含む構造化研磨物品であって、構造化研磨層は、架橋結合剤内の複数の研磨材粒子によって形成された複数の形状化研磨材複合物を含み、構造化研磨層は、外側表面を有し、外側表面は原子率約60%未満の炭素含有率を含む、構造化研磨物品に属する。
別の態様においては、この開示は、プラズマ含有酸素で構造化研磨層の外側表面に接触する工程を含み、構造化研磨層は、架橋結合剤内の複数の研磨材粒子によって形成された複数の形状化研磨材複合物を含み、構造化研磨層は、裏材の第一主表面に付着される、方法に属する。
本考察は代表的な実施形態の説明であるのみと当業者によって理解されるべきであり、本発明のより広範な態様を限定すると意図されていないものと理解されるべきであり、そのより広範な態様は代表的な構成体の中で具現化されている。
研磨物品。 図1Aの円で囲まれた1B領域にある構造化研磨層の拡大図。 図1Aの研磨物品のプラズマ処理によって作製された構造化研磨層内の露出した研磨材粒子を示している図1Bの1C−1Cで撮られた横断面。 プラズマ処理2分後の構造化研磨層の外側表面の約800倍の倍率で撮られた走査型電子顕微鏡写真。 プラズマ処理2分後の構造化研磨層の外側表面の約2000倍の倍率で撮られた走査型電子顕微鏡写真。 プラズマ処理5分後の構造化研磨層の外側表面の約800倍の倍率で撮られた走査型電子顕微鏡写真。 プラズマ処理5分後の構造化研磨層の外側表面の約2000倍の倍率で撮られた走査型電子顕微鏡写真。 プラズマ処理10分後の構造化研磨層の外側表面の約800倍の倍率で撮られた走査型電子顕微鏡写真。 プラズマ処理10分後の構造化研磨層の外側表面の約2000倍の倍率で撮られた走査型電子顕微鏡写真。 他の件物品で前処理された後の構造化研磨層の外側表面の約2,000倍の倍率で撮られた走査型電子顕微鏡写真。 水溶性ポリマーで位置づけられる研磨材粒子を有する構造化研磨層の外側表面の約1,000倍の倍率で撮られた走査型電子顕微鏡写真。 Saint−Gobain Abrasives Technology Companyから入手可能な市販品ノラックス(NORAX)U321X5の既知の技術である構造化研磨層の外側表面の約2000倍の倍率で撮られた走査型電子顕微鏡写真。
仕様書及び図面内で参照文字を繰り返し用いるのは、本発明の同じ又は類似の特性あるいは要素を示すことを意図している。
定義
本明細書で使用されているように、「含む」、「有する」、及び「包含する」と言う単語の形態は、法律的に同意義でありかつ制約されない。したがって、繰り返し引用される要素、機能、工程、又は限定に加えて、追加の繰り返し引用されない要素、機能、工程又は限定も存在してよい。
本明細書で使用されているように、「構造化研磨層」は、架橋結合剤及び複数の研磨材粒子を含む複数の形状化研磨材複合物によって形成されている。その形状化研磨材複合物を、コーティングされた研磨物品を形成する裏材に付着され得る。その裏材上の形状化研磨材複合物を、反復パターンに不規則に位置づけすることができるか、又は配置することができる。形状化研磨材複合物は、裏材上で様々な形状、サイズ、高さ、空間密度、又は他の物理的特性を有することができる。構造化研磨層を形成するために様々な方法を用いることができる。一つの方法では、架橋可能な結合剤及び研磨材粒子を含む研磨スラリーを、複数の形状化研磨材複合物を形成する輪転グラビア塗工機を用いて裏材上にプリントする。別の方法では、米国特許第5,863,306号、同第5,833,724号、及び同第6,451,076号に開示されているように、研磨スラリーを裏材に付着させ、次にエンボス加工して複数の形状化研磨材複合物を形成することができる。更に別の方法では、米国特許第5,152,917号、同第5,304,223号、同第5,378,251号、及び同第5,437,754号に開示されているように、所望するパターンの逆及び少なくとも部分的に硬化された架橋可能な結合剤を含む複数の穴部を有する鋳型に研磨スラリーを付着させて複数の形状化研磨材複合物を形成することができる。
本明細書で用いられているように、「精密に形状化された研磨材複合物」は、鋳型内の穴部に存在し鋳型から取り除かれる前に少なくとも部分的に硬化されている研磨スラリーによって形成されている。形状化研磨材複合物を製造するための輪転グラビア印刷又はエンボス加工方法と違い、鋳型/部分硬化工程は、著しく良好な保形、エッジ描写を有し、かつ鋳型内に存在する間に少なくとも部分的に硬化されることによって実質的に鋳型の表面を複製する表面又は形状を有する形状化研磨材複合物を製造する。
本明細書で用いられているように、「精密に露出された研磨材粒子」は、研磨材粒子がその中に存在する架橋結合剤が、研磨材粒子の少なくとも一部が露出されるか又は周囲の架橋結合剤よりも高いように、プラズマエッチングによって少なくとも一部分が取り除かれたことを意味する。そのようなものとして、研磨材粒子の露出した部分のエッジは鋭くかつ明確な状態になる。研磨材粒子の露出した部分及び架橋結合剤間の境界は、鋭くかつ明確であり、並びに境界面は機械的な作用(エンボッシング)による汚れ又は毛管現象によるウィッキングが実質的にない。研磨材粒子の露出した部分には実質的に架橋結合剤の残留物がない。
本明細書に用いられているように、「稠密の」は、各角錐研磨材複合物のベース(又は各穴部の開口部)が、勿論そのようなことは不可能である研磨層又は鋳型の周辺部を除いて、その周辺全体に沿って隣接する切頭又は非切頭角錐研磨材複合物(又は穴部)に隣接することを意味する。
本明細書に用いられているように、「本質的に稠密研磨材複合物から成る」(例えば、切頭角錐研磨材複合物又は角錐研磨材複合物)は、変動(例えば、高さ、形状、又は密度における)の度合いは広範囲にわたる(例えば、使用される製造工程から生じるように)一方で、その変動は構造化研磨物品の研磨特性(例えば、切削、製品寿命、又はその結果生じる表面仕上げの平滑度)に物質的に影響を及ぼすことはできないことを意味する。
本明細書に用いられているように、「本質的に稠密穴部から成る」(例えば、切頭角錐穴部又は角錐穴部)は、変動(例えば、高さ、形状、又は密度における)の度合いは広範囲にわたる(例えば、使用される製造工程から生じるように)一方で、その変動は結果として得られる構造化研磨物品の研磨特性(例えば、切削、製品寿命、又はその結果生じる表面仕上げの平滑度)に物質的に影響を及ぼすことはできないことを意味する。
[発明を実施するための形態]
研磨物品は裏材の第一主表面に付着する構造化研磨層を含むことができる。構造化研磨物品を、図1A〜1Cに示す。ここで図1Aを参照すると、構造化研磨ディスク100は、第一及び第二主要面115及び117をそれぞれ備える裏材110を有する。任意の接着層120は、第一主要面115に接触し、それに添着され、それと同一の広がりを持つ。構造化研磨層130は、外部境界150を有し、裏材110の第一主要面115(任意の接着層120が存在しない場合)又は任意の接着層120(存在する場合)のいずれかに接触し、それに添着され、それと同一の広がりを持つ。図1Bに図示したように、構造化研磨層130は、複数の隆起研磨領域160及び網状組織166を含む。各隆起研磨領域160は、本質的に、第一高さ164を有する複数の稠密角錐研磨材複合物162からなる。網状組織166は、本質的に、第二高さ170を有する稠密切頭角錐研磨材複合物168からなる。網状組織166は、連続的に隣接し、隆起研磨領域160を互いに分離し、外部境界150と同一の広がりを持つ。角錐研磨材複合物の第一高さ162は、切頭角錐研磨材複合物第二高さ170より高い。任意の機械的付着境界面層140は、第二主要面117に添着される。
角錐研磨材複合物及び切頭角錐研磨材複合物の網状組織の混合は、上述によると、廃棄物(例えばスワーフ))の除去を促進し、粉塵先端を効果的に捕獲し、研磨工程中(特に手動研磨工程において助けとなる)に角錐複合物に分配される摩擦圧力の比率を上昇させて、スティクションを低減すると考えられている。
ここで図1Cを参照すると、角錐研磨材複合物162及び切頭角錐研磨材複合物168は、それぞれ研磨材粒子137及び架橋結合剤138を含む。少なくとも構造化研磨層130の外側表面180の一部分は複数の精密に露出した研磨材粒子を含む。精密に露出した研磨材粒子は外側表面180の少なくとも一部分をプラズマにかけることによって形成されている。イオン化プラズマは、外側表面180から架橋結合剤138を腐食又は取り除き徐々に下層の研磨材粒子の表面領域を露出させる。
本発明の様々な実施形態において、全表面領域の約5%〜約90%、又は全表面領域の約10%〜約90%、又は全表面領域の約25%〜約90%、又は全表面領域の約50%〜約90%、又は研磨材粒子137の全表面領域137の約75%〜約90%は精密に露出しておりかつ架橋結合剤138がない。
ここで図2A及び2Bを参照すると、プラズマ処理の2分後には構造化研磨層130の外側表面180の表面領域の約50%未満は精密に露出した研磨材粒子を含む。外側表面180のかなりの部分は架橋結合剤138から形成されていて、相対的に滑らかな外観を有する。精密に露出した研磨材粒子174は主として形状化研磨材複合物の表面内に存在する一方で、角錐研磨材複合物162のエッジは大部分は架橋結合剤138である。精密に露出した研磨材粒子174は架橋結合剤138から少し突き出ており、その結果表面粗さを上昇させている。このように、研磨材粒子に対する露出の度合いは、形状化研磨材混合物の上部及び隣接する形状化研磨材混合物間の谷間を含む、構造化研磨層130上のすべての位置において均一である。
ここで図3A及び3Bを参照すると、プラズマ処理の5分後には構造化研磨層130の外側表面180の約50%を超える表面領域は精密に露出した研磨材粒子を含む外側表面180のかなりの部分は精密に露出した研磨材粒子から形成されていて、より高い表面粗さをもたらす。架橋結合剤138のいくつかの部分は依然として存在するが、角錐研磨材複合物162のエッジは主に単一の精密に露出した研磨材粒子である。形状化研磨材複合物(162、168)の表面内に存在する大部分の領域は精密に露出した研磨材粒子174によって覆われている。精密に露出した研磨材粒子174は架橋結合剤138から著しく突き出ており、その結果表面粗さを著しく上昇させる。このように、研磨材粒子の露出の度合いは、形状化研磨材混合物の上部、表面、及びエッジ、並びに隣接する形状化研磨材混合物間の谷間を含む構造化研磨層上のすべての位置において均一である。
ここで図4A及び4Bを参照すると、プラズマ処理10分後には構造化研磨層130の外側表面180の、約90%を超える表面領域は精密に露出した研磨材粒子を含むほぼ全ての外側表面180は精密に露出した研磨材粒子から形成されていて、著しく高い表面粗さをもたらす。角錐研磨材複合物162のエッジは主に単一の精密に露出した研磨材粒子であり、かつ架橋結合剤138の僅かの部分のみが依然として存在する。形状化研磨材複合物(162、168)の表面内に存在する領域は精密に露出した研磨材粒子174によってほぼ全体的に覆われている。精密に露出した研磨材粒子174は、架橋結合剤138の全体が覆われるまで単独の粒子が表面に一つづつ接着しているかのように見える。幾何学的な存在とは独立して、精密に露出した研磨材粒子の露出量は実質的に同じであることを注記することは極めて興味深い。隣接する形状化研磨材混合物間の谷間に対する露出の度合い及び表面又は表面が交わるエッジに沿って、又は形状化研磨材混合物の上部での、露出の度合いに注意する。すべての領域において、精密に露出した研磨材粒子は架橋結合剤138からおよそ同じ程度に突き出ている。
理論に束縛されるものではないが、精密に露出した研磨材粒子は加工物の表面に初めには接触しないかも知れないが、谷間の中及び形状化研磨材複合物の側面及び上部に精密に露出した研磨材粒子を有することは、重要な利点を提供すると考えられている。特に、形状化研磨材混合物の側面の一部分は、研磨される材料によっては加工研磨表面となり得る。クリアコート、ペイント及び他の比較的軟らかい材料は、形状化研磨材混合物が形状化研磨材混合物の上部及び側面の双方を加工するペイント層内により深く切削できることを可能にする。形状化研磨材混合物の上部のみが露出した研磨材粒子を有する時、切削性を減少させることができる。第二に、精密に露出した研磨材粒子を谷間の中及び接触しない表面の側面に有することは、研磨材粒子の寿命をより長くすると考えられる。精密に露出した研磨材粒子は、形状化研磨材混合物の高さが使用によって低くなるにつれて架橋結合剤が腐食するのを補助するために存在する。そのようなものとして、新鮮で、鋭い精密に露出した研磨材粒子は、構造化研磨層が完全に磨耗するまで構造化研磨層全体に存在する。
本発明の別の実施形態においては、構造化研磨層130は、複数の研磨材粒子137、架橋結合剤138、及び複数の水溶性粒子から形成された複数の研磨材複合物を有する。水溶性粒子は、研磨材混合物を形成するに用いられる結合剤前駆体の中では一般に不溶性である。研磨物品が使用中に水に露出される時、水溶性粒子は溶解し始める。したがって、研磨材粒子をより腐食されやすいように作製することができ、それによってPPGインダストリーズ(PPG Industries)9911のようなより硬い自動車用のクリアコート内の不具合物を取り除くようないくつかの用途向けの性能を高めることができる。
発明者達は、架橋結合剤内の水溶性粒子を露出させ、その結果研磨材混合物の劣化を促進するために研磨材粒子のプラズマ処理を用いることができると判定して来た。更には、その結果として生じる研磨材粒子をプラズマ処理しないで水溶性粒子を用いた場合は、実施例で示されているようにその性能を著しく高めはしなかった。したがって、水溶性粒子とプラズマ処理との混合はいくつかの用途に対して優れた性能を有する研磨材物品をもたらした。
水溶性粒子は、有機塩又は可溶性ポリマー粒子のような水溶性無機又は有機粒子であり得る。好適な水溶性粒子としては、例えば、砂糖、粉末砂糖、ブドウ糖、二重及び多糖類、デンプン、メタルハライド塩のような可溶性塩、ポリビニル・アセテート、ポリアクリルアミド、メチル・セルロース、カルボキシメチル・セルロース、ヒドロキシエチル・セルロース、デキストラン、ポリビニール・アルコール、キサンタン・ガム、又はそれらの混合物が挙げられる。水溶性粒子の平均粒子サイズは、約0.05〜約500マイクロメートル、又は約1〜100マイクロメートルの範囲としてもよい。水溶性粒子は、約0.5〜約70重量%、又は約1〜約30重量、又は約3〜約20重量%、又は約0.5〜約8重量%、又は約1〜約7重量%で研磨材混合物を形成するの用いるスラリーであってもよい。
本発明の一つの実施形態においては、水溶性粒子は容易に水に溶けるものである。本発明の別の実施形態においては、水溶性粒子の少なくとも5g、少なくとも10g、少なくとも20g、少なくとも30g、又は少なくとも40gが摂氏25度の水100gに溶けるものである。
ここで図5〜6を参照すると、3つの比較研磨物品の構造化研磨層が示されている。図5では、図1〜4に示されている研磨物品に似た研磨物品を、外側表面を別の研磨物品で研磨することにより事前に条件設定した。このように、構造化研磨層内の形状化研磨材混合物の上部のみを変更した。形状化研磨材混合物の側面及び形状化研磨材混合物間の谷間は変更しなかった。形状化研磨材混合物の研磨された上部内にある、単独の砥粒は2,000倍の倍率で識別できない。相対的に、800倍の倍率のみの図2A及び2Bにおいては、単独の精密に露出した研磨材粒子はプラズマ処理2分のみの後で容易に識別できる。
図6には、2007年7月13日に出願された「オーバーレイを備える構造化研磨材、及び同一物を作製及び使用する方法(Structured Abrasive with Overlay, and Method of Making and Using theSame)」と題する米国特許出願通し番号11/777701に従って作製される研磨材粒子が示されている。研磨材粒子及びポリビニールアルコールの混合物を、角錐形状化研磨材複合物を含む構造化研磨層を有する研磨物品に適用した。このように、構造化研磨層上の研磨材粒子は精密に露出されていない。研磨材粒子のエッジは、精密に露出した研磨材粒子が800倍の倍率のみで図2〜4に示されているのと違って、2,000倍の倍率でも鮮鋭でなくかつ明確ではない。特に隣接する形状化研磨材混合物間の谷間の中では、いかに単独の研磨材粒子が識別できないかに注意する。更に、研磨材粒子のより多くは、形状化研磨材混合物の頂点及び表面上により少ない研磨材粒子を備える構造化研磨層の谷部分及び低い部分に集めることができ、その結果、研磨材粒子の不均一性をもたらす。
図7では、セント・ゴベイン・アブレーシブ・カンパニー(Saint-Gobain Abrasive Company)製の商品名「ノラックス(NORAX)U321X5」として販売されている構造化研磨層を有する市販の研磨物品を示している。その研磨物品は、最大寸法のコーティングがエンボスされた構造化研磨層に施される米国特許第6,451,076号の開示に従って作製されると考えられる。2,000倍の倍率で見られるように、研磨材粒子は、図2〜4に示されているように最大寸法コーティングによって全体が覆われており、かつ精密に露出されていない。
図2〜4の研磨材粒子は、構造化研磨層内の全ての位置において研磨材粒子を均一に露出するために研磨物品をプラズマにかけることによって作製された。構造化研磨層内では著しく高さ及び形状が変化するが、構造化研磨層を等方的にエッチングし架橋結合剤を均一に腐食するためにプラズマ処理の条件を調整する。
プラズマ処理の間、チャンバ内の気体から装置の中でつくられるプラズマは、少なくとも1つの電極に電力(例えば、0.001〜100MHzの範囲の周波数で操作するRF発電機から)を供給することによって生成され、維持される。電極システムは、対称又は非対称であってもよい。いくつかのプラズマ装置では、接地電極と駆動電極との間の電極表面積比は、2:1〜4:1、又は3:1〜4:1である。駆動電極は、例えば、水によって冷却されてもよい。研磨材粒子のような別個の相対的に平面的な物体に対しては、プラズマ蒸着は、例えば物品を左右非対称の電極形体のより小さな電極と直接接触させることにより達成することができる。これは、駆動電極と物品との間の容量結合により、物品が電極として機能することを可能にする。
RF電源は、0.01〜50MHzの範囲内、又は13.56MHz若しくはその任意の整数倍(例えば、1、2又は3)の、典型的な周波数の電力を提供する。RF電源は、13.56MHzのオシレータなどの、RF発電機であり得る。効率的な電力結合(即ち、反射電力が入射電力のごく一部であるような)を得るために、電源は、同軸送電線を通じてRF電力を効率的に送電するように電源のインピーダンスを(通常、リアクタンス50オームの)送電線のそれと整合させるよう働くネットワークを介して電極に接続されてもよい。2つの可変コンデンサとインダクタを含む整合ネットワークの1つの種類は、フロリダ州、セントピーターズバーグ(St.Petersburg)のプラズマサーム(Plasmatherm)から商標名AMN 3000として入手可能である。従来の電力結合方法は、駆動電極と電源との間のインピーダンス整合ネットワークに阻止コンデンサを使用する。この阻止コンデンサは、直流バイアス電圧が残りの電気回路に分流することを防止する。これに反して、DCバイアス電圧は、接地電極において外に分流される。RF電源から受け入れ可能な周波数範囲は、より小さな電極上に大きな負のDC自己バイアスを形成するために十分高くてもよいが、これが生じるプラズマ中に、プラズマ処理を非効率にする定在波をつくるほど高くてはならない。
研磨物品のバッチ処理に加えて、研磨材料のロール又は連続的なウェブは、米国特許第5,888,594号、同第5,948,166号、及び同第7,195,360号、並びに米国特許出願公開第2003/0134515号に記載されているような技術を用いる連続的プラズマ反応器を用いて処理することができる。連続的プラズマ処理装置としては、典型的には無線周波数(RF)電源によって駆動することができる回転ドラム電極、接地電極として稼動する接地チャンバー、連続移動ウェブの形態として処理されるべき物品を連続的に供給する給送リール、並びに処理済物品を集める巻き取りリールが挙げられる。給送及び巻き取りリールは、所望によりチャンバーの中に入れるか、又は低圧プラズマがチャンバーの中で維持される間はチャンバーの外で稼動することができる。必要に応じて、同心接地電極を更なるスペース制御のために駆動ドラム電極の近くに追加することができる。入り口からは蒸気又は液体の形状で好適な処理ガスがチャンバーに供給される。
この開示においては、構造化研磨層は、等方性プラズマエッチング状況を提供するために酸素と組み合わせて、より高いガス圧力、より長い処理時間、より高い電力設定、又はフッ化炭素ガスを一つのみか、又はそれらを組み合わせて用いることにより均一にプラズマ処理することができる。等方性プラズマエッチング状況は、酸素ガスをより高い圧力で使用するか、若しくはより低圧でO及びCガスの組み合わせを用いることができる。処理ガス圧力は、一般に6.7Pa(50 milliTorr)〜1333.3Pa(10,000 milliTorr)、又は8.0Pa(60 milliTorr)〜133.3Pa(1,000 milliTorr)、又は33.3Pa(250 milliTorr)〜73.3Pa(550 milliTorr)である。処理時間は一般に2分〜15分、又は4分〜12分、又は5分〜10分である。処理ガスには例えば純粋な酸素、又は酸素及びCの混合が含まれる。Cガスの流量をCガス及びOガスのトータル混合流量で割る割合は一般に、0.10〜0.30、又は0.15〜0.25、並びに混合ガスのトータル流量は典型的に0.1〜10リットル/分である。プラズマエッチング工程の処理電力設定は一般に、電極面積の0.1〜1.0ワット/平方cmである。
プラズマ処理は、図2〜4にある構造化研磨物品と共に実施されたが、他の研磨物品は外側表面の表面特性を変化させるためにプラズマをかけることによって処理することができる。プラズマ処理のための好適な研磨物品には、例えば、砥石車、研磨層、又は裏材上の構造化研磨層でコーティングされた研磨物品、並びに繊維マトリックス、結合剤、及び研磨材粒子を含む不織布研磨物品のような結合された研磨物品が挙げられる。
図1に示されているようなコーティングされた研磨物品に関して、好適な裏材としては、例えば、高分子フィルム(下塗りされた高分子フィルムを含む)、布、紙、小孔及び非小孔高分子発泡体、バルカンファイバー、繊維強化熱可塑性裏材、溶融紡糸(meltspun)又は溶融吹き込み(meltblown)不織布、それらの処理済のもの(例えば、防水処理を備えた)、並びにそれらを組み合わせが挙げられる。高分子フィルムに用いるための好適な熱可塑性ポリマー類としては、例えば、ポリオレフィン類(例えば、ポリエチレン及びポリプロピレン)、ポリエステル類(例えば、ポリエチレンテレフタレート)、ポリアミド類(例えば、ナイロン−6及びナイロン−6,6)、ポリイミド類、ポリカーボネート類、これらのブレンド、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
典型的には、裏材の少なくとも一方の主表面は、(例えば、第1主表面としての機能を果たすように)平滑である。裏材の第2主表面は、滑り抵抗コーティング又は摩擦コーティングを含んでよい。そのようなコーティングの例には、接着剤中に分散された無機微粒子(例えば、炭酸カルシウム又は石英)が挙げられる。
裏材は、種々の添加剤(複数)を含有することができる。好適な添加剤の例としては、着色剤、加工助剤、強化繊維、熱安定剤、UV安定剤、及び酸化防止剤が挙げられる。有用な充填剤の例としては、粘土、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、タルク、粘土、雲母、木粉、及びカーボンブラックが挙げられる。幾つかの実施形態では、裏材は、例えば、2層以上の分離層を有する共押出フィルムのような複合フィルムであってよい。
構造化研磨層は、隆起研磨領域を形成するために稠密配置で配置された角錐研磨材複合物を有することができる。隆起研磨領域は、典型的には同一形状であり、反復パターンに従って裏材上に配置されるが、これらのどちらも必要条件ではない。
角錐研磨材複合物という用語は、角錐の形状、つまり、多角形基部及び共通点(頂点)で交わる三角面を有する立体図形を有する研磨材複合物を指す。好適な角錐形状の種類の例としては、三角錐、四角錐、五角錐、六角錐、及びこれらの組み合わせが挙げられる。角錐は、左右対称(つまり全ての側面が同一である)であっても、左右非対称であってもよい。角錐の高さは、頂点から基部への最小距離である。
切頭角錐研磨材複合物という用語は、切頭角錐の形状、つまり、多角形基部及び共通点で交わる三角面を有し、頂点が切頭され、基部に平行な平面で置換された立体図形を有する研磨材複合物を指す。好適な切頭角錐形状の種類の例としては、切頭三角錐、切頭四角錐、切頭五角錐、切頭六角錐、及びこれらの組み合わせが挙げられる。切頭角錐は、左右対称(つまり全ての側面が同一である)であっても、左右非対称であってもよい。切頭角錐の高さは、頂点から基部への最小距離である。
精密仕上げ用途の場合、角錐研磨材複合物(つまり、切頭されていない)の高さは、一般に、25.4マイクロメートル(1ミル)以上で、510マイクロメートル(20ミル)以下であり、例えば、380マイクロメートル(15ミル)、250マイクロメートル(10ミル)、130マイクロメートル(5ミル)、50マイクロメートル(2ミル)未満であるが、より高い高さ及びより低い高さも使用してよい。
一つの実施形態においては、構造化研磨層130は、隆起研磨領域を互いに連続的に隣接させかつ分離する稠密切頭角錐研磨材複合物から本質的に成っている連続的網状組織であった。本明細書で使用する時、「連続的に隣接する」という用語は、網状組織がそれぞれの隆起研磨部分の近位に位置する、例えば、切頭角錐研磨材複合物及び角錐研磨材複合物の稠密配置であることを意味する。網状組織は、直線、曲線、これらの断片、又はこれらの組み合わせに沿って形成されていてもよい。典型的には、網状組織は、構造化研磨層全体にわたって延在し、より典型的には、網状組織は、規則的配列(例えば、交差する平行線又は六角形模様の網状組織)を有する。幾つかの実施形態では、網状組織は、少なくとも、角錐研磨材複合物の高さの少なくとも2倍の幅を有する。
切頭角錐研磨材複合物の高さの角錐研磨材複合物の高さに対する比は、1未満、典型的には、少なくとも0.05、0.1、0.15、又は更に0.20から0.25、0.30、0.35、0.40、0.45、0.5又は更に0.8までの範囲であるが、他の比を使用してよい。より典型的には、比は、少なくとも0.20から0.35までの範囲である。
精密仕上げ用途の場合、構造化研磨層の角錐及び/又は切頭角錐研磨材複合物の面密度は、典型的には、平方センチメートルあたり少なくとも150、1,500、又は更に7,800研磨材複合物(例えば、平方インチあたり少なくとも1,000、10,000、又は更に少なくとも20,000研磨材複合物)から、平方センチメートルあたり7,800、11,000、又は更に15,000まで(平方インチあたり50,000、70,000、又は更に100,000もの研磨材複合物まで)の範囲であるが、より高い又はより低い研磨材複合物の密度も使用してよい。
角錐基部の切頭角錐基部に対する比、つまり、角錐研磨材複合物の基部の総面積の切頭角錐研磨材複合物の基部の総面積に対する比は、本発明の構造化研磨物品の切断性能及び/又は仕上げ性能に影響を与える可能性がある。精密仕上げ用途の場合、角錐基部の切頭角錐基部に対する比は、典型的には、0.8〜9の範囲、例えば、1〜8、1.2〜7、又は1.2〜2の範囲であるが、これらの範囲外の比も使用してよい。
単独の形状化研磨材複合物(角錐、切頭角錐、又は他の形状に関わらず)は、架橋高分子結合剤の中に分散された砥粒を含む。研磨材分野で既知である任意の砥粒を研磨材複合物に含んでよい。有用な砥粒の例としては、酸化アルミニウム、溶融酸化アルミニウム、熱処理酸化アルミニウム(これは、褐色酸化アルミニウム、熱処理酸化アルミニウム、及び白色酸化アルミニウムを含む)、セラミック酸化アルミニウム、炭化ケイ素、緑色炭化ケイ素、アルミナ−ジルコニア、クロミア、セリア、酸化鉄、ガーネット、ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、及びこれらの組み合わせが挙げられる。修復及び仕上げ用途の場合、有用な砥粒径は、典型的には、少なくとも0.01、0.1、1、3又は更に5マイクロメートルから、35、50、100、250、500、又は更に1,500マイクロメートルまでの平均粒径の範囲であるが、この範囲外の粒径も使用してよい。砥粒は、例えば、米国特許第4,311,489号(クレスナー(Kressner))、並びに同第4,652,275号及び同第4,799,939号(ともにブルーチャー(Bloecher)ら)に記載されたように、ともに結合して(結合剤以外により)粒塊を形成する場合がある。
砥粒は、その上に表面処理を有してよい。場合によっては、表面処理剤は、結合剤との接着性を高めるか、研磨剤粒子の研磨特性を変化させる等の場合がある。表面処理剤の例としては、カップリング剤、ハロゲン化物塩、シリカを包含する金属酸化物、耐火性金属窒化物、及び耐火性金属炭化物が挙げられる。
形状化研磨材複合物(角錐状若しくは切頭角錐状に関わらず)はまた、典型的には研磨材粒子と同程度の大きさの希釈剤粒子を含んでいてもよい。そのような希釈剤粒子の例としては、石膏、大理石、石灰岩、フリント、シリカ、ガラス球、ガラスビーズ、及びケイ酸アルミニウムが挙げられる。
研磨材粒子は、架橋結合剤の中に分散されていて形状化研磨材複合物を形成する。架橋結合剤は、熱可塑性結合剤であることができるが、典型的には、熱硬化性結合剤である。架橋結合剤は結合剤前駆体から形成されている。研磨物品の製造中、熱硬化性結合剤前駆体は、結合剤を架橋するための重合又は硬化工程の開始を促進するエネルギー源に露出される。エネルギー源の例としては、熱エネルギー、並びに電子ビーム、紫外線、及び可視光線を包含する放射線エネルギーが挙げられる。
この重合プロセス後、結合剤前駆体は固化架橋結合剤に転換される。あるいは架橋化熱可塑性結合剤前駆体において、研磨物品の製造中に、熱可塑性結合剤前駆体は結合剤前駆体の固化を引き起こす程度まで冷却される結合剤前駆体の固化の際、研磨材複合物が形成されている。
熱硬化性樹脂には、縮合硬化性樹脂及び付加重合性樹脂という2つの主分類が存在する。付加重合性樹脂は、放射線エネルギーへの曝露によって容易に硬化するため、有利である。付加重合樹脂は、カチオン性機構又はフリーラジカル性機構を通じて重合することができる。利用されるエネルギー源及び結合剤前駆体の化学的性質に応じて、重合開始を補助するために硬化剤、開始剤、又は触媒が時に好まれる。
典型的な結合剤前駆体の例としては、フェノール樹脂類、尿素ホルムアルデヒド樹脂類、アミノプラスト樹脂類、ウレタン樹脂類、メラミンホルムアルデヒド樹脂類、シアネート樹脂類、イソシアヌレート樹脂類、アクリレート樹脂類(例えば、アクリレート化ウレタン、アクリレート化エポキシ類、エチレン性不飽和化合物類、ペンダントα,β−不飽和カルボニル基を有するアミノプラスト誘導体類、少なくとも1個のペンダントアクリレート基を有するイソシアヌレート誘導体類、及び少なくとも1個のペンダントアクリレート基を有するイソシアネート誘導体類)、ビニルエーテル類、エポキシ樹脂類、並びにこれらの混合物及び組み合わせが挙げられる。アクリレートという用語は、アクリレート類及びメタクリレート類を包含する。幾つかの実施形態では、結合剤は、アクリル、フェノール類、エポキシ類、ウレタン、シアネート類、イソシアヌレート類、アミノプラスト類、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
フェノール樹脂は、本発明に好適であり、良好な熱的特性を有し、入手しやすく、比較的低コストであり、取り扱いが容易である。フェノール樹脂には、レゾール及びノボラックという2種類が存在する。レゾールフェノール樹脂は、1:1以上、典型的には1.5:1.0〜3.0:1.0の間のホルムアルデヒドのフェノールに対するモル比を有する。ノボラック樹脂のホルムアルデヒドとフェノールとのモル比は1:1未満である。市販のフェノール樹脂の例としては、テキサス州ダラス(Dallas)のオキシデンタルケミカル(Occidental Chemicals)社の商品名「デュレズ(DUREZ)」及び「バルカム(VARCUM)」;ミズーリ州セントルイス(SaintLouis)のモンサント(Monsanto)社の「レジノックス(RESINOX)」;並びにオハイオ州ダブリン(Dublin)のアシュランドスペシャルティケミカル(AshlandSpecialty Chemical)社の「エアロフェン(AEROFENE)」及び「アロタップ(AROTAP)」で知られているものが挙げられる。
アクリレート化ウレタンは、ヒドロキシ末端NCO延長ポリエステル又はポリエーテルのジアクリレートエステル類である。市販のアクリル化ウレタンの例としては、モートン・チオコール・ケミカル(Morton Thiokol Chemical)製の商品名「ユビタン(UVITHANE)782」、並びにジョージア州スミルナ(Smyrna)のUCBラドキュア(Radcure)製の取引表記「CMD 6600」、「CMD 8400」及び「CMD 8805」として入手可能なものが挙げられる。
アクリル化エポキシは、ビスフェノールAエポキシ樹脂のジアクリレートエステルのような、エポキシ樹脂のジアクリレートエステルである。市販のアクリル化エポキシの例としては、UCBラドキュア(UCB Radcure)製の商品名「CMD 3500」、「CMD 3600」、及び「CMD 3700」として入手可能なものが挙げられる。
エチレン性不飽和樹脂には、炭素原子、水素原子、及び酸素原子、並びに所望により窒素原子及びハロゲン原子を含有する、モノマー性化合物とポリマー性化合物の双方が包含される。酸素原子若しくは窒素原子又はそれら双方は一般に、エーテル基、エステル基、ウレタン基、アミド基、及び尿素基に存在する。エチレン性不飽和化合物は、好ましくは約4,000g/モル未満の分子量を有しており、好ましくは脂肪族モノヒドロキシ基又は脂肪族ポリヒドロキシ基を含有する化合物と、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、及びマレイン酸等の不飽和カルボン酸との反応から生成されるエステルである。アクリレート樹脂の代表的な例としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレートスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールメタクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセロールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、及びペンタエリスリトールテトラアクリレートが挙げられる。他のエチレン性不飽和樹脂としては、モノアリルエステル、ポリアリルエステル、及びポリメタリルエステル、並びにカルボン酸のアミド、例えば、フタル酸ジアリル、アジピン酸ジアリル、及びN,N−ジアリルアジパミドが挙げられる。更に他の窒素含有化合物としては、トリス(2−アクリロイル−オキシエチル)イソシアヌレート、1,3,5−トリ(2−メチルアクリルオキシエチル)−s−トリアジン(1,3,5-tri(2-methyacryloxyethyl)-s-triazine)、アクリルアミド、メチルアクリルアミド(methylacrylamide)、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、及びN−ビニルピペリドンが挙げられる。
アミノプラスト樹脂は、分子又はオリゴマー当たり少なくとも1個の、ペンダントα、β不飽和カルボニル基を有する。これらの不飽和カルボニル基は、アクリレート、メタクリレート、又はアクリルアミド型の基であってよい。そのような物質の例としては、N−(ヒドロキシメチル)アクリルアミド、N,N’−オキシジメチレンビスアクリルアミド、オルトアクリルアミドメチル化フェノール及びパラアクリルアミドメチル化フェノール、アクリルアミドメチル化フェノールノボラック、及びこれらの組み合わせが挙げられる。これらの物質は、米国特許第4,903,440号及び同第5,236,472号(ともにカーク(Kirk)ら)に更に記載されている。
少なくとも1つのペンダントアクリレート基を有するイソシアネート誘導体類及び少なくとも1つのペンダントアクリレート基を有するイソシアネート誘導体類は、米国特許第4,652,274号(ボエッチャー(Boettcher)ら)に更に記載されている。一つのイソシアヌレート物質の例は、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリアクリレートである。
エポキシ樹脂は、オキシランを有し、開環によって重合される。かかるエポキシド樹脂には、モノマー性エポキシ樹脂及びオリゴマー性エポキシ樹脂が挙げられる。有用なエポキシ樹脂類の例としては、2,2−ビス[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−フェニルプロパン](ビスフェノールのジグリシジルエーテル)及びテキサス州、ヒューストン(Houston)のシェル・ケミカル社(Shell Chemical Co.)製の商品名「EPON 828」、「EPON 1004」、及び「EPON 1001F」、並びにミシガン州、ミッドランド(Midland)のダウ・ケミカル社(DowChemical Co.)製の商品名「DER−331」、「DER−332」、及び「DER−334」として入手可能材料が挙げられる。他の好適なエポキシ樹脂としては、ダウ・ケミカル社(DowChemical Co.)から商品名「DEN−431」及び「DEN−428」として市販されているフェノールホルムアルデヒドノボラックのグリシジルエーテルが挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂は、適切なカチオン性硬化剤を添加することにより、カチオン性機構によって重合することができる。カチオン性硬化剤は、酸源(acid source)を生成してエポキシ樹脂の重合を開始させる。これらのカチオン性硬化剤としては、オニウムカチオンと金属又はメタロイドの錯体アニオンを包含するハロゲンとを有する塩を挙げることができる。
他のカチオン性硬化剤には、米国特許第4,751,138号(チュメイ(Tumey)他)に更に記載される金属又は半金属の錯体アニオンを含有する有機金属錯体カチオン及びハロゲンを有する塩が挙げられる。他の例は、有機金属塩が挙げられ、かつオニウム塩は米国特許第4,985,340号(パラゾット(Palazzotto)他)、同第5,086,086号(ブラウン−ウェンスリー(Brown-Wensley)他)、及び同第5,376,428号(パラゾット(Palazzotto)他)に記載されている。更に、他のカチオン性硬化剤には、米国特許第5,385,954号(パラゾット(Palazzotto)他)に記載される、周期表のIVB族、VB族、VIB族、VIIB族及びVIIIB族の元素から選択される金属中の有機金属錯体のイオン塩が挙げられる。
フリーラジカル硬化性樹脂については、場合によって、研磨材スラリーがフリーラジカル硬化剤を更に含むことが好ましい。しかしながら、エネルギー源が電子ビームの場合、電子ビーム自体がフリーラジカルを生成するので硬化剤は必ずしも必要でない。
フリーラジカル熱反応開始剤の例には、例えば過酸化ベンゾイルなどの過酸化物、アゾ化合物、ベンゾフェノン、及びキノンが挙げられる。紫外光又は可視光のいずれかがエネルギー源である場合、この硬化剤は、時に光開始剤と呼ばれることがある。紫外線に曝露されるとフリーラジカル源を生成する開始剤の例としては、有機過酸化物、アゾ化合物、キノン、ベンゾフェノン、ニトロソ化合物、アクリルハライド、ヒドロゾン、メルカプト化合物、ピリリウム化合物、トリアクリルイミダゾール、ビスイミダゾール、クロロアルキルトリアジン(chloroalkytriazines)、ベンゾインエーテル、ベンジルケタール、チオキサントン、及びアセトフェノン誘導体、並びにこれらの混合物からなる群より選択されるものが挙げられるが、これらに限定されない。可視光線に曝露された場合、フリーラジカル源を発生させる反応開始剤の例は、米国特許第4,735,632号(オクスマン(Oxman)ら)に見ることができる。可視光線とともに使用するのに好適な反応開始剤の1つは、ニューヨーク州、タリータウン(Tarrytown)のチバ・スペシャリティ・ケミカルズ社(CibaSpecialty Chemicals)から商品名「イルガキュア(IRGACURE)369」として入手可能である。
構造化研磨層を有する研磨物品は、砥粒及び上述の結合剤樹脂の固化性又は重合性前駆体(つまり、結合剤前駆体)のスラリーを形成し、そのスラリーと裏材を接触させ、それによって生じる構造化研磨物品が裏材に添着された複数の形状化研磨材複合物を有するような方法で、結合剤前駆体を(例えば、エネルギー源に曝露することにより)固化及び/又は重合させることにより調製される。エネルギー源の例としては、熱的エネルギー及び放射エネルギー(電子ビーム、紫外線、及び可視光線を含む)が挙げられる。
研磨材スラリーは、結合剤前駆体、砥粒及び任意の添加剤を、任意の好適な混合技術によりともに混合することにより製造される。混合技術の例としては、低剪断及び高剪断混合が挙げられるが、高剪断混合が好ましい。超音波エネルギーを混合工程と併用して利用し、研磨材スラリーの粘度を低下させる場合もある。典型的には、研磨粒子は結合剤前駆体にゆっくりと添加される。研磨材スラリー中の空泡の量は、混合工程中又は後のいずれかに真空で引くことにより最小限に抑えることができる。場合によっては、一般に30〜70℃の範囲に、研磨材スラリーを加熱し、粘度を低下させることが有用である。
例えば、一実施形態では、スラリーを、その中に形状化された穴部(所望の構造化研磨層に対応する)を有する生産用具上に直接コーティングし、裏材と接触させてもよく、又は裏材上にコーティングし、生産用具と接触させてもよい。典型的には、次に、スラリーが生産用具の穴部内に存在する間にスラリーを固化(例えば、少なくとも部分的に硬化する)又は硬化し、裏材を用具から分離し、それにより構造化研磨物層を備える研磨物品を形成する。
一つの実施形態においては、製造用具の表面は、本質的に、角錐穴部(例えば、三角錐穴部、四角錐穴部、五角錐穴部、六角錐穴部、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される)、及び切頭角錐穴部(例えば、切頭三角錐穴部、切頭四角錐穴部、切頭五角錐穴部、切頭六角錐穴部、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される)を含む稠密配置の穴部からなってよい。幾つかの実施形態では、切頭角錐穴部の深さの角錐穴部の深さに対する比は、0.2〜0.35の範囲である。幾つかの実施形態では、角錐穴部の深さは、1〜10マイクロメートルの範囲である。幾つかの実施形態では、角錐及び切頭角錐穴部は、それぞれ、平方センチメートルあたり150穴部以上の面密度を有する。
製造用具は、ベルト、シート、連続シート若しくはウェブ、輪転グラビアロールのようなコーティングロール、コーティングロールに取り付けられたスリーブ、又はダイであってもよい。製造用具は、金属(例えば、ニッケル)、金属合金、又はプラスチックから構成することができる。金属の製造用具は、例えば、彫刻法、ホッビング法(bobbing)、電鋳法、又はダイヤモンド旋削法のようないずれかの従来の技術によって制作することができる。
熱可塑性用具は、金属のマスター工具から複製することができる。マスター工具は、生産工具に所望の逆パターンを有する。マスター用具は、製造用具と同様の方法で製造することも可能である。マスター用具は好ましくは、金属、例えばニッケルで製造し、ダイヤモンド旋削される。熱可塑性シート材料は、所望により、マスター用具に添わせて加熱することができ、その結果その熱可塑性材料は、その2つを一緒に加圧することによって、マスター用具パターンでエンボス加工される。熱可塑性材料はまた、マスター用具上に押出すか又は流延し、次いで加圧することも可能である。熱可塑性材料を冷却し固化させて製造用具が製造される。好ましい熱可塑性製造用具材料の例としては、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。熱可塑性製造用具を利用する場合、熱可塑性製造用具を変形させ得る過度の熱を発生させないように注意を払うべきである。
生産工具は更に、生産工具からの研磨物品の剥離をより容易にするため、剥離コーティングを包含してよい。金属用のそのような剥離型コーティングの例としては、硬質の炭化物コーティング、窒化物コーティング、又はホウ化物コーティングが挙げられる。熱可塑性樹脂用の離型コーティングの例としては、シリコーン及びフルオロケミカルが挙げられる。
精密に形状化された研磨材複合物を有する構造化研磨物品、及びそれらの製造方法に関する更に詳細な記述は、例えば、米国特許第5,152,917号(ピーパー(Pieper)ら)、同第5,435,816号(スパージョン(Spurgeon)ら)、同第5,672,097号(フープマン(Hoopman))、同第5,681,217号(フープマンら)、同第5,454,844号(ヒバード(Hibbard)ら)、同第5,851,247号(ステゼル(Stoetzel)ら)、及び同第6,139,594号(キンケード(Kincaid)ら)に見出され得る。
別の実施形態では、重合性結合剤前駆体、砥粒、及びシランカップリング剤を含むスラリーを、模様付き方式(例えば、スクリーン又はグラビア印刷により)で裏材上に付着させ、部分的に重合させて、コーティングされたスラリーの少なくとも表面をプラスチックだが非流動性である状態にし、部分的に重合したスラリー配合物上に模様をエンボス加工し、続いて更に重合させ(例えば、エネルギー源に曝露させることにより)、裏材に添着された複数の形状化研磨材複合物を形成してよい。この方法及び関連した方法により準備された構造化研磨層を有するこのようにエンボス加工された研磨物品は、例えば米国特許第5,833,724号(ウェイ(Wei)ら)、同第5,863,306号(ウェイ(Wei)ら)、同第5,908,476号(ニシオ(Nishio)ら)、同第6,048,375号(ヤング(Yang)ら)、同第6,293,980号(ウェイ(Wei)ら)、及び米国特許出願第2001/0041511号(ラック(Lack)ら)に記載されている。
研磨物品の裏側には、例えば、製品識別番号、銘柄番号、及び/又は製造者のような情報を示すために、従来の実務に従って関連情報を印刷してよい。あるいは、裏材の前面に、この同種の情報を印刷してよい。研磨材複合物が、研磨材複合物を通して印刷が判読可能であるのに十分半透明である場合、前面に印刷することができる。
本発明による被覆化研磨物品は、任意に、裏材の第二主要面に添着された付着境界面層を有し、例えば、ランダムオービットサンダーのような用具に固定された支持パッド又はバックアップパッドへの構造化研磨物品の固定を容易にし得る。任意の取り付け型境界層は、接着(例えば、感圧性接着剤)層、又は、両面接着テープであり得る。任意の付着境界面層は、適切に機能するために、支持パッド又はバックアップパッドに貼合された1つ以上の相補的な要素と連携するように構成されてもよい。例えば、任意の付着境界面層は、フック及びループ式取付具用のループ状布地(例えば、そこに添着されたフック状構造物を有するバックアップパッド若しくは支持パッドと併用するためのもの)、フック及びループ式取付具用のフック状構造物(例えば、そこに添着されたループ状布地を有するバックアップパッド若しくは支持パッドと併用するためのもの)、又は噛合付着境界面層(例えば、バックアップパッド若しくは支持パッド上のキノコに似た形の噛合締結具と噛み合うように設計されたキノコ形の噛合締結具)を含んでよい。かかる付着境界面層に関する更なる詳細は、例えば、米国特許第4,609,581号(オット(Ott))、同第5,152,917号(ピーパ(Pieper)ら)、同第5,254,194号(オット)、同第5,454,844号(ヒバード(Hibbard)ら)、同第5,672,097号(フープマン(Hoopman))、同第5,681,217号(フープマンら)、並びに米国特許出願第2003/0143938号(ブラウンシュウェイグ(Nraunshcweig)ら)及び同第2003/0022604号(アネン(Annen)ら)の中に見出せる。
同様に、裏材の第二主表面は、例えば、米国特許第5,672,186号(チェスレイ(Chesley)他)に記載されるように、そこから突き出している複数の一体的に形成されたフックを有してもよい。これらのフックは、構造化研磨物品と、そこにループ状布地が貼合されたバックアップパッドとの間の嵌合をもたらす。
本発明による研磨物品は、それらと併用され得る任意の支持パッドの具体的な形状に応じて、任意の形状、例えば、円形(例えば、ディスク)、楕円形、扇形状縁部、又は矩形(例えば、シート)であることができ、又はそれらはエンドレスベルトの形状を有してよい。構造化研磨物品は、その中に溝又は切れ目を有してよく、穿孔を備えてもよい(例えば、有孔ディスク)。
本発明による研磨物品は、一般に、加工物、特にその上に硬化高分子層を有する加工物の研磨に有用である。しかしながら、加工物は、任意の材料を含んでよく、かつ任意の形状を有してよい。材料の例としては、金属、金属合金、エキゾチック金属合金、セラミックス、塗面、プラスチック、ポリマーコーティング、石、多結晶シリコン、木材、大理石、及びこれらの組み合わせが挙げられる。加工物の例としては、成形化及び/又は形状化物品(例えば、光学レンズ、自動車の車体パネル、艇体、カウンター、及び流し台)、ウェハ、シート、及びブロックが挙げられる。
本発明による構造化研磨物品を有する研磨物品は、典型的には、自動車塗装及びクリアコート(例えば、自動車用クリアコート)のようなポリマーコーティングの補修及び/又は研磨に有用であり、その例としては、ポリアクリル酸−ポリオール−ポリイソシアネート組成物(例えば、米国特許第5,286,782号(ラム(Lamb)他)に記載される)、ヒドロキシル機能アクリル酸−ポリオール−ポリイソシアネート組成物(例えば、米国特許第5,354,797号(アンダーソン(Anderson)他)に記載される)、ポリイソシアネート−カルボネート−メラミン組成物(例えば、米国特許第6,544,593号(ナガタ(Nagata)他)に記載される)、及び高個体ポリシロキサン組成物(例えば、米国特許第6,428,898号(バルゾッティ(Barsotti)他)に記載される)が挙げられる。
用途により、研磨境界面での強さは約0.1kgから1000kg以上の範囲であることができる。一般に、この範囲は研磨境界面で1kg〜500kgの強さである。また、用途に応じて、研磨中に液体が存在していてもよい。この液体は、水及び/又は有機化合物であることができる。典型的な有機化合物の例としては、潤滑剤、油、乳化有機化合物、切削流体、界面活性剤(例えば、石鹸、有機硫酸、スルホン酸、有機ホスホン酸、有機リン酸)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。これらの液体はまた、消泡剤、脱脂剤、腐食防止剤、及びこれらの組み合わせのような他の添加剤を含有してもよい。
本発明による研磨物品は、例えば、一般に構造化研磨層に対して垂直な中心軸について回転する回転具とともに、又はランダムな軌道を有する用具(例えば、ランダムオービットサンダー)とともに用いてよく、かつ使用中研磨境界面で振動してよい。場合によっては、この振動によって、研磨される加工物に更に微細な表面をもたらすこともできる。
本発明の目的及び利点を以下の非限定的な実施例により更に例示するが、これらの実施例の中で挙げた特定の材料及びその量、並びに他の条件及び詳細は、本発明を不当に限定するように解釈されるべきではない。別途注記のない限り、実施例における、及び本明細書の他の部分における、全ての部、割合、及び比率などは、重量基準である。
Figure 0005597140
試料11〜19は以下のようにして調製された。重量部で明示される研磨スラリーは以下のようにして調製された。13.2重量部のSR339、20.0重量部のSR351、0.5重量部のDSP1、2.0重量部のA174、1.1重量部のTPO−L及び63.2重量部のGC 3000を、実験用空気混合器を用いて摂氏20度でおよそ15分間均一に分散した。スラリーを、ナイフコーティングによって、図1Bに示したように、深さ21マイクロメートル(0.83ミル)に切頭された3×3列の同一角錐配置により分離された、均一に配置され、稠密され、交互34°にヘリカルカットされた、11×11列の基部幅83.8×83.8マイクロメートル(3.3ミル×3.3ミル)×深さ63.5マイクロメートル(2.5ミル)を有する角錐配置を有する、幅30.5センチメートル(12インチ)の微細複製したポリプロピレン用具に適用した。その用具は、米国特許第5,975,987号(フープマン(Hoopman)ら)の手順に概ね従って、対応するマスターロールから調製した。スラリーをポリプロピレン用具に充填し、次いで、3M社から商品名「MA370M」として入手した、幅30.5センチメートル(12インチ)の、エチレンアクリル酸で下塗りされた高分子フィルム厚さ94.2マイクロメートル(3.71ミル)のウェブ上に置き、幅25.4センチメートル(10インチ)のウェブに対するニップロール(niproll)を通し(ニップ圧力620.5キロパスカル(kPa)(90ポンド/平方インチ(psi))、かつウェブを9.14メートル/分(30フィート/分(fpm))でウェブを移動させながら、メリーランド州ゲイサースバーグ(Gaithersburg)のフュージョン・システムズ社(FusionSystems Inc.)からの紫外線(UV)ランプ、「D」型電球を、236ワット/センチメートル(600ワット/インチ))で照射した。ポロプロピレン用具を、エチレンアクリル酸で下塗りされたポリエステルフィルムから分離すると、エチレンアクリル酸で下塗りされたポリエステルフィルムに接着した、完全硬化した精密に形状化された研磨層が得られた。感圧性接着剤をフィルムの裏側(研磨層の反対側)に積層し、かつLP1のシートを感圧性接着剤に積層した。その後、その研磨材から、直径が1.91cm(0.75インチ)〜3.18cm(1.25インチ)までの範囲の種々の大きさのディスクを打ち抜いた。
Figure 0005597140
研磨物品に、ノラックス(NORAX)U321X5を除き、表1及び2で概説されているように様々なプラズマ処理を施した。塗面上にPPG 9911クリアコートを有する自動車用クリアコート実験パネルは、ペンシルベニア州アリソンパーク(AlisonPark)のPPGインダストリーズ(PPG Industries)から入手した。これらのパネルは、そのクリアコート内に欠陥、先端(Nibs)、又はほこりを見つけるために検査された。確認された不具合物を取り除くために、弾力的バックアップパッドを有するオービタル・サンダーを各構造化研磨物品と用いた。各研磨物品によって取り除くことができた不具合物の総数の稼動数を記録した。表1で見られるように、等方性プラズマエッチングは、1つの不具合物も取り除くことができなかった処理されていない試料番号7番に比べて、クリアコート実験パネルから取り除くことができた不具合物の数を著しく上昇させた。
Figure 0005597140
表2で見られるように、プラズマ処理されていない水溶性粒子を含む製剤(試料11、14、17)は、より硬い粉末クリアコートからいずれのペイント不具合物も取り除くことができなかった。しかしながら、プラズマ処理された水溶性粒子を含む製剤は、水溶性粒子を持たない製剤よりもより多くの不具合物(同じプラズマ処理条件下で)を取り除いた。例として、試料13が7つの不具合物を取り除いたのに対して、プラズマ処理のない試料8は、動作不能となる前に3つの不具合物しかを取り除くことができなかった。
更に、研磨物品が使用するのに好適となるには、より少ないプラズマ処理時間が必要である。例として、試料8は不具合物を取り除くことができるのを開始するまでに10分間のプラズマ処理を必要としたのに対して、3パーセントの糖を含む試料15は5分間のみのプラズマ処理を必要とし、処理時間が著しく短かったにも関わらず試料8よりも2倍も多くの不具合物を取り除くことができた。
Figure 0005597140
外側表面組成物
プラズマ処理による外側表面への変化を判定するために、構造化研磨層の外側表面118の化学組成を分析した。5つの異なる製品をテストした。市販製品としては、3Mコーポレーション(3M Corporation)から入手可能な460LA及び466LA−3Mトライザクト((TRIZACT)フィネッセ(FINESSE)−ITフィルム並びにセント−ゴベイン・アブレイシブズ・コーポレーション(Saint-GobrainAbrasives Corporation)から入手可能なノラックス(NORAX)U321X5が含まれた。2つのプラズマ処理された研磨物品がまたテストされた。最初のプラズマ処理された研磨物品は、表1の試料1用の条件によってプロセスされた。第2のプラズマ処理された物品は、純粋のOガスを、流量320sccm、圧力40.0Pa(300 milliTorr)、及び電力0.54ワット/平方cmで用いて処理された。エッチング時間は10分間であった。
試料は、化学分析用の電子分光としてもまた知られるX線光電子分光法を用いて検査された。XPSは、試料表面の最外部30〜100オングストロームに対する元素及び化学(酸化状態及び/又は官能基)組成の定量測定を提供する。XPSは、周期表の中の水素及びヘリウムを除く全ての元素に反応する。ほとんどの元素に対する典型的な検出限界は、0.1〜1原子パーセント濃度域内である。
XPSデータは、単色のAL−Ka X線源を備えるクラトス(Kratos)軸ウルトラDLDを用いて獲得した。放出された光電子は、試料表面に関して90度テークオフの角度で検知された。表面帯電を最小限に抑えるため、低エネルギーの電子フラッドガンを使用した。各データポイントのために分析された領域は、およそ700μm×300μmで不規則に選択された。各試料の3つの領域について分析され、かつ平均をとって、報告された平均原子パーセント値を得た。試料領域が同じに維持され少なくともテスト試料当たり3つのデータポイントが平均化される限りは、当業者は別の装置及び測定技術を用いることができる。
表3は、XPS分析結果を示している。このように、プラズマ処理された試料は、対照試料と比較して外側表面内には著しくより低い炭素含有量を有した。外側表面180をプラズマに露出すると、イオン化により炭素の喪失をもたらすと考えられる。更に、O/Cプラズマ組成で処理された試料は、プラズマ処理の結果として外側層内に元素フッ素をが存在した。Oプラズマで処理された試料は、外側表面に対して著しくより高い酸素濃度を有した。プラズマ処理は、研磨物品の外側表面内に存在する元素の原子濃度を変化させた。本発明の様々な実施形態においては、外側表面の炭素含有量は60、50、40、30、20、又は10未満の原子パーセントであり得る。本発明の様々な実施形態においては、外側層の酸素含有量は30、40、50、又は60を超える原子パーセントであり得る。外側層のフッ素含有量は1、2、5、10、又は20を超える原子パーセントであり得る。
Figure 0005597140
本発明に対する他の修正及び変更は、添付の請求項においてより詳しく説明されている本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく当業者によって実施され得るであろう。様々な実施形態の態様は、様々な実施形態の他の態様と全体又は一部において代替若しくは組み合わされてもよいと理解される。特許状への上記の出願の中で引用されている全ての参照、特許、又は特許出願は、全体として一貫した方法で参照することにより本明細書に組み込まれる。組み込まれた参照及び本出願の間に不一致又は矛盾がある場合は、前述の説明の中の情報が統制(コントロール)するものとする。当業者が請求の範囲に記載されている本発明を実施できるようにするために、前述の記載は、請求項及びそれと同等物の全てによって定義づけられている本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきでない。

Claims (4)

  1. 裏材の第一主表面に付着された構造化研磨層を含む構造化研磨物品であって、
    前記構造化研磨層は、架橋結合剤内の複数の研磨材粒子によって形成された複数の形状化研磨材複合物を含み、
    前記構造化研磨層は、外側表面を有し、当該外側表面は処理ガス圧力が6.7Pa〜1333.3Pa、処理時間が2分〜15分、処理ガスが酸素及びCの混合を含み、Cガスの流量をCガス及び酸素のトータル混合流量で割る割合が0.10〜0.30、前記トータル混合流量が0.1〜10リットル/分、処理電力設定が電極面積1平方cmあたり0.1〜1.0ワットである等方性プラズマエッチングによって複数の精密に露出した研磨材粒子を含む、構造化研磨物品。
  2. 前記外側表面が表面領域を含み、50%を超える前記表面領域が、前記複数の精密に露出した研磨材粒子を含む、請求項1に記載の構造化研磨物品。
  3. 前記複数の形状化研磨材複合物が、前記複数の研磨材粒子及び前記架橋結合剤内の複数の水溶性粒子によって形成された、請求項1に記載の構造化研磨物品。
  4. 裏材の第一主表面に付着された構造化研磨層を含む構造化研磨物品であって、
    前記構造化研磨層は、架橋結合剤内の複数の研磨材粒子によって形成された複数の形状化研磨材複合物を含み、
    前記構造化研磨層は、外側表面を有し、当該外側表面は処理ガス圧力が6.7Pa〜1333.3Pa、処理時間が2分〜15分、処理ガスが酸素及びCの混合を含み、Cガスの流量をCガス及び酸素のトータル混合流量で割る割合が0.10〜0.30、前記トータル混合流量が0.1〜10リットル/分、処理電力設定が電極面積1平方cmあたり0.1〜1.0ワットである等方性プラズマエッチングによって60原子パーセント未満の炭素含有量及び5原子パーセントを超えるフッ化物含有量を含む、構造化研磨物品。
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