JP7198386B2 - Ret阻害剤としての窒素含有スピロ環誘導体 - Google Patents

Ret阻害剤としての窒素含有スピロ環誘導体 Download PDF

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Description

本発明は、窒素含有スピロ環構造を有する一連の化合物、及びRETキナーゼ阻害剤の製造におけるその化合物の使用に関する。具体的には、式(I)及び式(II)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
本出願は、
出願日が2019年04月03日である中国特許出願CN201910270287.2、
出願日が2019年09月29日である中国特許出願CN201910937884.6、
出願日が2019年10月15日である中国特許出願CN201910980684.9、及び
出願日が2020年03月19日である中国特許出願CN202010199443.3の優先権を主張する。
RETタンパク質は、一つのレセプターチロシンキナーゼRTKであるとともに、一つの膜貫通糖タンパク質でもあり、10番染色体上に位置するプロトオンコジーンRET(REarranged during Transfection)によって発現され、胚段階の腎臓及び腸管神経系の発育において重要な役割を果たしており、また、多種の組織内での安定状態もとても重要であり、例えば、ニューロン、神経内分泌、造血組織及び男性生殖細胞などである。別のRTKと異なり、RETは、アルテミン(Artemin)、グリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)、neurturin及びpersephinなどのリガンド分子に直接結合するわけではなく、これらがGNDFファミリーリガンド(GFLs)に属する。これらのリガンドGFLsは、一般的に、GDNFファミリー受容体α(GFRα)に結合し、形成されたGFLs-GFRα複合体によりRETタンパク質の自己二量化を媒介し、細胞内ドメイン上のチロシンのトランス自己リン酸化反応を引き起こし、関連するアダプタータンパク質を動員し、細胞増殖などのシグナル伝達のカスケード反応を活性化する。関連するシグナル経路としては、MAPK、PI3K、JAK-STAT、PKA、PKCなどが挙げられる。
RETの発がん活性化機序は、主に2つがある。1つ目は、染色体の再編成によって新しい融合タンパク質を形成し、一般的に、RETのキナーゼドメインと自己二量化を含むドメインとのタンパク質融合である。2つ目は、RET突然変異によるRETのキナーゼ活性を直接又は間接的に活性化することである。これらの体細胞又は生殖細胞レベルの変化は、複数種類のがんの発症機序に関する。乳頭様甲状腺がん患者の5%~10%は、RET染色体再編成が存在するが、髄様性甲状腺髄様がんにおいて、60%の患者からRET点突然変異が認められ、すべてのNSCLC患者では、約1~2%の患者がRET融合タンパク質を持ち、その中でも、KIF5B-RETが最もよく見られる。
要するに、複数種類の腫瘍及び消化管障害、例えば、アレルギー性腸管症候群には、異常なRET発現又は活性化が認められた。そのため、RET阻害剤は、腫瘍や消化管障害疾患において潜在的な臨床価値がある。
Figure 0007198386000001
Figure 0007198386000002
Figure 0007198386000003
Figure 0007198386000004
本発明のいくつかの態様では、前記Rは、CHから選ばれ、他の変数は、本発明によって定義される通りである。
Figure 0007198386000005
Figure 0007198386000006
本発明のいくつかの態様では、前記Rは、CHから選ばれ、他の変数は、本発明によって定義される通りである。
Figure 0007198386000007
Figure 0007198386000008
本発明のいくつかの態様では、前記Rは、CHから選ばれ、他の変数は、本発明によって定義される通りである。
Figure 0007198386000009
本発明のいくつかの態様では、前記Rは、Fから選ばれ、他の変数は、本発明によって定義される通りである。
Figure 0007198386000010
Figure 0007198386000011
Figure 0007198386000012
Figure 0007198386000013
本発明の別のいくつかの態様は、上記の変数の任意の組み合わせによるものである。
Figure 0007198386000014
Figure 0007198386000015
Figure 0007198386000016
本発明は、治療的有効量の上記化合物、その異性体又はその薬学的に許容される塩及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物をさらに提供する。
本発明は、RETキナーゼ阻害剤の製造における、上記化合物、その異性体又はその薬学的に許容される塩又は上記組成物の使用をさらに提供する。
定義及び説明
特に断らない限り、本明細書で使用される以下の用語及び語句は、以下の意味を有するように意図されている。ある特定の用語又は語句は、特に定義されていない場合に、「不確実」又は「不明瞭」であるものと理解されるべきではなく、通常の意味として理解されるべきである。本明細書で商品名が記載された場合、それに対応する商品やその有効成分を称することが意図される。
本明細書で使用されるように、「薬学的に許容される」という用語は、それらの化合物、材料、組成物、及び/又は剤形にとって、信頼できる医学的判断範囲内で、ヒト及び動物の組織との接触使用に適しており、過剰な毒性、刺激性、アレルギー性反応又はその他の問題や合併症はなく、合理的な利益/リスク比に対応する。
「薬学的に許容される塩」という用語は、本発明によって発見された特定置換基を有する化合物が、相対的に非毒性の酸又は塩基から製造される本発明による化合物の塩を意味する。本発明の化合物が相対的に酸性の官能基が含有する場合、十分な量の塩基とこれらの化合物の中性形態とを純粋な溶液又は適切な不活性溶媒中で接触させることにより、塩基付加塩を得ることができる。薬学的に許容される塩基付加塩は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、有機アミン又はマグネシウム塩又は類似の塩を含む。本発明の化合物が相対的に塩基性の官能基が含有する場合、十分な量の酸とこれらの化合物の中性形態とを純粋な溶液又は適切な不活性溶媒中で接触させることにより、酸付加塩を得ることができる。薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸塩と、有機酸塩とを含み、前記無機酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、炭酸水素イオン、リン酸、リン酸水素イオン、リン酸二水素イオン、硫酸、硫酸水素イオン、ヨウ化水素酸、亜リン酸などが挙げられ、前記有機酸の例としては、酢酸、プロピオン酸、イソブチル酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、オクタンジオン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、クエン酸、酒石酸及びメシル酸などの類似の1酸が挙げられ、アルギニンなどのアミノ酸の塩と、グルクロン酸などの有機酸の塩をさらに含む。本発明のいくつかの特定の化合物は、塩基性と酸性の官能基を含み、それにより、任意の塩基又は酸付加塩に変換することができる。
本発明の薬学的に許容される塩は、酸基又は塩基を含む親化合物から従来の化学的手法により合成してもよい。一般に、これらの塩の製造方法は、水又は有機溶媒又は両者の混合物中で、遊離酸又は塩基の形態のこれらの化合物を化学量論の適切な塩基又は酸と反応させることによって製造される。
本発明の化合物は、当業者に周知の方法によって構造を確認することができ、本発明が化合物の絶対配置に関する場合、この絶対配置は、当技術分野の従来の技術的手段によって確認することができる。例えば、単結晶X線回折法(SXRD)によれば、培養した単結晶をBruker D8 venture回折器で回折強度データを収集し、光源:CuKα放射、走査方式:φ/ω走査。関連するデータを収集した後、さらにストレート法(Shelxs97)を用いて結晶構造を解析すれば、絶対配置を確証することができる。
本発明の化合物は、特定の幾何的又は立体的異性体形態が存在してもよい。本発明は、シス及びトランス異性体、(-)-及び(+)-鏡像体、(R)-及び(S)-鏡像体、非鏡像異性体、(D)-異性体、(L)-異性体、及びそれらのラセミ混合物と他の混合物(例えば、鏡像異性体又は非鏡像異性体が富化された混合物)を含むすべての化合物を想定し、これらの混合物は、すべて本発明の範囲内に含まれる。アルキル基などの置換基には、別の不斉炭素原子が存在してもよい。これらの異性体及びそれらの混合物は、すべて本発明の範囲内に含まれる。
特に断らない限り、「鏡像異性体」又は「光学異性体」という用語は、互いに鏡像関係になっている立体異性体を意味する。
特に断らない限り、「シス及びトランス異性体」又は「幾何異性体」という用語は、二重結合又は環状構造炭素原子単結合が自由に回転できないことによるものを意味する。
特に断らない限り、「非鏡像異性体」という用語は、分子が2つ以上のキラル中心を有し、且つ分子間が非鏡像関係である立体異性体を意味する。
Figure 0007198386000017
Figure 0007198386000018
特に断らない限り、「一種類の異性体が富化する」、「異性体富化」、「一種類の鏡像体が富化する」又は「鏡像体富化」という用語は、一種類の異性体や鏡像体の含有量が100%未満であり、且つこの異性体又は鏡像体の含有量が60%以上、又は70%以上、又は80%以上、又は90%以上、又は95%以上、又は96%以上、又は97%以上、又は98%以上、又は99%以上、又は99.5%以上、又は99.6%以上、又は99.7%以上、又は99.8%以上、又は99.9%以上であることを意味する。
特に断らない限り、「異性体過剰」又は「鏡像体過剰」という用語は、二種類の異性体又は二種類の鏡像体の相対百分率の間の差を意味する。例えば、一つの異性体又は鏡像体の含有量が90%であり、他方の異性体又は鏡像体の含有量が10%である場合、異性体又は鏡像体の過剰(ee値)は80%である。
キラル合成又はキラル試薬又は他の従来技術により、光学活性な(R)-と(S)-異性体及びDとL異性体を製造することができる。本発明によるある化合物の鏡像体を得たいならば、非対称合成又はキラル助剤を有する誘導作用によって製造することができ、ここでは、純粋な所望の鏡像異性体を提供するために、得られたジアステレオマー混合物を分離させるとともに、且つ補助基を開裂させる。或いは、分子中に塩基性官能基(例えば、アミノ基)又は酸性官能基(例えば、カルボキシル基)が含まれている場合、適切な光学活性酸又は塩基とを非鏡像異性体の塩に形成し、次に、当技術分野で知られている従来の方法により非鏡像異性体に対して分割を行い、純粋な鏡像体を回収取得する。さらに、鏡像異性体及び非鏡像異性体の分離は、一般に、クロマトグラフィ法によって達成され、前記クロマトグラフィ法は、キラル固定相を用い、且つ任意に、化学誘導体法と組み合わせる(例えば、アミンからカルバメートを生成する)。
本発明の化合物は、この化合物を構成する一つ又は複数の原子上に、非天然割合の原子同位体を含んでもよい。例えば、トリチウム(H)、ヨウ素-125(125I)又はC-14(14C)等の放射性同位体で化合物を標識することができる。また、例えば、重水素で水素を置換して重水素化薬物を形成することができ、重水素及び炭素からなる結合は、普通の水素及び炭素からなる結合より堅固であり、非重水素化薬物と比較して、重水素化薬物は、毒性副作用を低下させ、薬物の安定性を増加させ、治療効果を増強し、薬物の生体半減期を延長するなどのメリットがある。本発明の化合物の全ての同位体からなる変形は、放射性の有無に関わらず、本発明の範囲内に含まれる。
「任意」又は「任意に」とは、後述するイベント又は状況は、現れる可能性があるが、必須ではないことである。また、この記述は、前記イベント又は状況が発生した場合と、前記イベント又は状態が発生しなかった場合とを含む。
「置換された」という用語は、特定の原子上の任意の一つ又は複数の水素原子が置換基により置換され、特定の原子の原子価が正常であり、且つ置換された化合物が安定である限り、重水素及び水素の変異体を含んでもよい。置換基が酸素(すなわち=O)である場合、二つの水素原子が置換されたことを意味する。酸素置換はアリール基上で起こらない。「任意に置換された」という用語は、置換されてもよく、置換されていなくてもよく、別段の規定がない限り、置換基の種類及び数は、化学的に実現可能なことを基本とし、任意であってもよいことを意味する。
任意の変数(例えば、R)が化合物の組成又は構造中に1回以上出現する場合、夫々の場合下での定義は独立したものである。したがって、例えば、一つの基が0~2個のRにより置換された場合、前記基は、最高二つのRにより任意に置換されてもよく、且つ夫々場合下でのRは独立したオプションを有する。さらに、置換基及び/又はその変異体の組み合わせは、これらの組み合わせが安定した化合物を生成する場合にのみ許容される。
一つの連結基の数が0である場合、例えば-(CRR)-であり、この連結基が単結合であることを表す。
そのうちの一つの変数が単結合から選ばれる場合、その結合する二つの基が直接結合することを表し、例えば、A-L-ZにおけるLが単結合を表す場合、実際に、この構造がA-Zであることを表す。
一つの置換基が欠乏である場合、この置換基が存在しないことを表し、例えば、A-XにおけるXが欠乏である場合は、実際に、この構造がAであることを表す。
Figure 0007198386000019
別段の規定がない限り、「C1~6アルキル基」という用語は、1~6個の炭素原子からなる直鎖又は分岐の飽和炭化水素基を表すために用いられる。前記C1~6アルキル基は、C1~5、C1~4、C1~3、C1~2、C2~6、C2~4、C及びCアルキル基などを含み、一価(例えば、メチル基)、二価(例えば、メチレン基)又は多価(例えば、メチン基)であってもよい。C1~6アルキル基は、例えば、メチル基(Me)、エチル基(Et)、プロピル基(n-プロピル基及びイソプロピル基を含む)、ブチル基(n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル基及びt-ブチル基を含む)、ペンチル基(n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基を含む)、ヘキシル基等を含むが、これらに限定されない。
別段の規定がない限り、「C1~3アルキル基」という用語は、1~3個の炭素原子からなる直鎖又は分岐の飽和炭化水素基を表すために用いられる。前記C1~3アルキル基は、C1~2及びC2~3アルキル基などを含み、一価(例えば、メチル基)、二価(例えば、メチレン基)又は多価(例えば、メチン基)であってもよい。C1~3アルキル基は、例えば、メチル基(Me)、エチル基(Et)、プロピル基(n-プロピル基及びイソプロピル基を含む)等を含むが、これらに限定されない。
別段の規定がない限り、Cn-n+m又はC-Cn+mは、n~n+m個の炭素のいずれの具体的な場合を含み、例えば、C1~12は、C、C、C、C、C、C、C、C、C、C10、C11及びC12を含み、n~n+mのいずれの範囲も含み、例えば、C1~12は、C1~3、C1~6、C1~9、C3~6、C3~9、C3~12、C6~9、C6~12及びC9~12等を含む。同様に、n員~n+m員は、環上の原子数がn~n+m個であることを表し、例えば3~12員環は、3員環、4員環、5員環、6員環、7員環、8員環、9員環、10員環、11員環、及び12員環を含み、n~n+mのいずれの範囲も含む。例えば、3~12員環は、3~6員環、3~9員環、5~6員環、5~7員環、6~7員環、6~8員環、及び6~10員環等を含む。
別段の規定がない限り、用語「ハロゲン化原子」もしくは「ハロゲン原子」自体又は別の置換基の一部として、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子を表す。
「脱離基」という用語は、置換反応(例えば、求核置換反応)を介して別の官能基又は原子により置換できる官能基又は原子を意味する。例えば、典型的な脱離基は、トリフルオロメタンスルホン酸エステル、塩素、臭素、ヨウ素、メシル酸エステル、トルエンスルホン酸エステル、p-ブロモベンゼンスルホン酸エステル、パラートルエンスルホン酸エステルなどのスルホン酸エステル基、及びアセトキシル基、トリフルオロアセトキシプロピル基などのアシルオキシ基などを含む。
「保護基」という用語は、「アミノ保護基」、「ヒドロキシル保護基」又は「メルカプト保護基」を含むが、これらに限定されない。「アミノ保護基」という用語は、アミノ窒素位上副反応を阻止するのに適した保護基を意味する。典型的なアミノ保護基は、ホルミル基、アルカンアシル基(例えば、アセチル基、トリクロロアセチル基又はトリフルオロアセチル基)などのアシル基、tert-ブトキシカルボニル(Boc)などのアルコキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基(Cbz)及び9-フルオレニルメトキシカルボニル基(Fmoc)などのアリールメトキシカルボニル基、ベンジル基(Bn)、トリチル基(Tr)、1,1-ジ(4′-メチルフェニル)メチル基などのアリールメチル基、トリメチルシリル基(TMS)及びtert-ブチルジメチルシリル基(TBS)などのシリルアルキル基を含むが、これらに限定されない。「ヒドロキシ保護基」という用語は、ヒドロキシ基副反応を阻止するのに適した保護基を意味する。典型的なヒドロキシ保護基は、メチル基、エチル基、tert-ブチル基などのアルキル基、アルカンアシル基(例えば、アセチル基)などのアシル基、ベンジル基(Bn)、p-メトキシフェニル基(PMB)、9-フルオレニルメチル基(Fm)及びジフェニルメチル基(ベンズヒドリル基、DPM)などのアリールメチル基、トリメチルシリル基(TMS)及びtert-ブチルジメチルシリル基(TBS)などのシリルアルキル基を含むが、これらに限定されない。
本発明の化合物は、当業者に知られている複数の合成手段によって製造することができ、この合成手段は、以下に列挙する具体的な実施形態、他の化学合成手段との組み合わせから形成され実施形態、及び当業者に知られている等価置換方式を含む。好ましい実施形態は、本発明の実施例を含むが、これらに限定されない。
本発明に使用される溶媒は、市販品を採用してもよい。本明細に使用される略語は次のように定義される:eq=当量、等量、M=mol/L、DMSO=ジメチルスルホキシド、EtOH=エタノール、Boc=ブトキシカルボニル基、TFA=トリフルオロ酢酸、p.o.=経口投与、BID=1日2回投与。
化合物は当該技術分野の常規命名規則又はChemDraw(登録商標)ソフトウェアを用いて命名し、市販の化合物は、サプライヤーの目録名称を採用した。
本発明の化合物は、野生型及びV804M変異体型RETに対して、良好な阻害活性を有する。また、本発明の化合物は、優れた薬物動態特性を有する。
以下、実施例で本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。本明細書では、本発明について詳細に説明し、具体的な実施形態も提供されているが、明らかに、当業者は、本発明の主旨及び範囲から逸脱することなく本発明に対して様々な変更及び変形を行うことができる。
Figure 0007198386000020
ステップ1:化合物001-02の合成
001-02B(473.30mg、5.50mmol、1.1eq)、001-02A(1.0g、5.00mmol、4.99mL、1.0eq)、炭酸カリウム(1.73g、12.50mmol、2.5eq)、N,N-ジメチルホルムアミド(2mL)をボトルに入れ、90℃で16時間撹拌した。ジクロロメタン5mLを反応液に加えて希釈濾過し、固体を5mLのジクロロメタンで浸漬し、50℃で15分間撹拌した後、熱いうちに濾過し、2回の濾液を合併して濃縮し、酢酸エチル20mLを加えて希釈した後、飽和硫酸ナトリウム20mLを加えて3回洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで30分間乾燥した。スピン乾燥して化合物001-02を得た。
ステップ2:化合物001-03の合成
001-01(150mg、731.04μmol、1eq)、001-02(278.93mg、1.10mmol、1.5eq)、チタンテトライソプロポキシド(2mL)、シアノトリヒドロホウ酸ナトリウム(229.70mg、3.66mmol、5.0eq)、エチレングリコールジメチルエーテル(10mL)を10mLのボトルに入れ、70℃で10時間撹拌した。水20mLを加えて、不溶化物を濾過除去し、濾液を分液し、有機相を得て、スピン乾燥して粗生成物を得て、粗生成物をクロマトカラム(酢酸エチル:石油エーテル=0-33%)で精製し、化合物001-03を得た。LCMS:MS(ESI)m/z:444.2[M+1]
ステップ3:化合物001-04の合成
001-03(160mg、338.18μmol、1eq)を50mLのボトルに入れた後、塩化水素/ジオキサン(1mL)を加えて25℃で6時間撹拌した。スピン乾燥して粗生成物001-04を得た。LCMS:MS(ESI)m/z:344.1[M+1]
ステップ4:化合物001、化合物002の合成
001-05(50mg、223.55μmol、1.0eq)、001-04(115.17mg、335.33μmol、1.5eq)、ジイソプロピルエチルアミン(130.01mg、1.01mmol、175.22μL、4.5eq)、イソプロパノール(2mL)を50mLのボトルに入れて、120℃で1時間マイクロ波反応させた。反応液をスピン乾燥して粗生成物を得た。粗生成物をクロマトカラム(メタノール:ジクロルメタン=0-5%)で予備精製して、001-hを得て、001-hをキラル調製カラムで(カラム:DAICEL CHIRALPAKAS(250mm×30mm,10μm)、移動相:[A:COB:0.1%アンモニア水エタノール];B%:50%-50%)分離した後、目的生成物化合物001、化合物002を得た。
化合物001(ピーク位置:0.949分間)
HNMR(400MHz,重水素化メタノール)δppm1.16-1.46(m,5H)1.55(brs,3H)1.67(brs,3H)2.19(s,3H)2.31(s,2H)2.36(brs,2H)2.64(brs,1H)3.44-3.68(m,3H)3.71-3.86(m,2H)4.64(s,2H)6.06(brs,1H)6.22(brs,1H)7.68(d,J=4.27Hz,1H)7.89-7.98(m,2H)8.40(s,1H)8.50(d,J=4.27Hz,1H)
LCMS:MS(ESI)m/z:531.1[M+1]
化合物002(ピーク位置:2.405分間)
HNMR(400MHz,重水素化メタノール)δppm1.16-1.46(m,5H)1.55(brs,3H)1.67(brs,3H)2.19(s,3H)2.31(s,2H)2.36(brs,2H)2.64(brs,1H)3.44-3.68(m,3H)3.71-3.86(m,2H)4.64(s,2H)6.06(brs,1H)6.22(brs,1H)7.68(d,J=4.27Hz,1H)7.89-7.98(m,2H)8.40(s,1H)8.50(d,J=4.27Hz,1H)
LCMS:MS(ESI)m/z:531.1[M+1]
Figure 0007198386000021
ステップ1:化合物003-02の合成
化合物001-02(200mg、832.15μmol、1.5eq)、003-01(113.83mg、554.77μmol、1eq)、シアノトリヒドロホウ酸ナトリウム(104.59mg、1.66mmol、3eq)をチタン酸テトライソプロピル(5mL)ジクロロエタン(5mL)に加え、反応系内の空気を抜き去り、窒素を注入して保護し、70℃で3.5時間撹拌した。水20mLを加えて、不溶化物を濾過除去し、濾液を分液し、有機相を得て、スピン乾燥して粗生成物を得た。粗生成物をクロマトカラム(ジクロロメタン:メタノール=1/0~20/1)で精製し、化合物003-02を得た。LCMS(ESI)m/z:430.2[M+1]
ステップ2:化合物003-03の合成
化合物003-02(220mg、512.19μmol、1eqeq)をジクロロメタン(2.5mL)に加え、トリフルオロ酢酸(1.36g、11.89mmol、880.00μL、23.21eq)を加えて、25℃で1.5時間撹拌反応させた。反応液を直接にスピン乾燥し、ジクロロメタン10mLを加えてスピン乾燥し、3回繰り返した。これ以上精製しないで化合物003-03を得た。LCMS(ESI)m/z:330.1[M+1]
ステップ2:化合物003、化合物004の合成
化合物003-03(120mg、364.28μmol、2eq)、化合物001-05(40.74mg、182.14μmol、1eq)をノルマルブタノール(3mL)に加え、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.11g、8.61mmol、1.50mL、47.28eq)を加えて、130℃で16時間加熱撹拌反応させた。反応液を直接にスピン乾燥し、粗生成物を得た。粗生成物をクロマトカラム(ジクロロメタン:メタノール=20/1)で精製し、003-hを得た。この後、キラル分割(カラム:DAICEL CHIRALCEL OJ-H(250mm×30mm、5μm)により分割し、移動相:[A:COB:0.1%アンモニア水EtOH];B%:35%-35%)で分割した。目的生成物化合物003、化合物004を得た。
化合物003(ピーク位置:4.488分間)
LCMS(ESI)m/z:517.1[M+1]
HNMR(400MHz,重水素化メタノール))δppm1.45(d,J=6.53Hz,3H)1.60(q,J=6.02Hz,4H)1.70-1.82(m,2H)2.19(s,3H)2.28(s,3H)2.40(d,J=9.29Hz,1H)2.47-2.62(m,2H)2.72-2.83(m,1H)3.57-3.71(m,2H)3.73-3.93(m,2H)6.04(s,1H)5.92-6.08(m,1H)6.15(s,1H)7.69(d,J=4.02Hz,1H)7.86-8.02(m,2H)8.39(d,J=1.25Hz,1H)8.51(d,J=4.27Hz,1H)
化合物004(ピーク位置:4.755分間)
LCMS(ESI)m/z:517.1[M+1]
HNMR(400MHz,重水素化メタノール)δppm1.45(d,J=6.53Hz,3H)1.60(q,J=6.19Hz,4H)1.69-1.81(m,2H)2.19(s,3H)2.28(s,3H)2.39(d,J=9.79Hz,1H)2.45-2.60(m,2H)2.73-2.83(m,1H)3.60-3.70(m,2H)3.73-3.93(m,2H)6.04(s,1H)5.92-6.08(m,1H)6.14(s,1H)7.67-7.72(m,1H)7.89-8.00(m,2H)8.39(d,J=1.51Hz,1H)8.51(dd,J=4.52,0.75Hz,1H)
Figure 0007198386000022
ステップ1:化合物005-01の合成
化合物001-02をジクロロメタン(5mL)とメタノール(10mL)に溶け、次に、20℃でホウ化水素ナトリウム(276.57mg、7.31mmol、3eq)を加えて、0.5時間反応させた。反応液を43℃で減圧濃縮した。濃縮物を水30mLとジクロロメタン30mLに溶けて抽出分層し、同時に、水相をジクロロメタン(30mL×3)で抽出した。有機相を合併し、スピン乾燥して、粗生成物を得た。粗生成物をクロマトカラム(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)で精製し、次の反応に用いられた。化合物005-01を得た。
ステップ2:化合物005-02の合成
化合物005-01をジクロロメタン(5mL)に溶け、チオニルブロミド(5.02g、24.13mmol、1.87mL、10eq)を0℃で滴下し、混合物を50℃で3時間撹拌した。反応液を43℃で減圧濃縮した。濃縮物をジクロロメタン10mLに溶けて減圧濃縮した。このように3回繰り返した。カラム(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)で精製し、化合物005-02を得た。LCMS(ESI)m/z:269.8[M+1]
ステップ3:化合物005-04の合成
0℃条件下で、化合物005-03(155.36mg、610.88μmol、1.1eq)、水素化ナトリウム(26.65mg、666.42μmol、60%純度、1.2eq)をN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)に加え、反応系内の空気を抜き去り、窒素を注入して保護し、10分間撹拌した後、化合物005-02(150mg、555.35μmol、1eq)を加えて、20℃で2.5時間撹拌反応させた。水を10mL反応液に加え、水相を酢酸エチル10mLで3回抽出し、有機相を収集して無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、スピン乾燥して粗生成物を得た。粗生成物をクロマトカラム(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)で精製し、化合物005-04を得た。LCMS(ESI)m/z:344.3[M-Boc+1]
ステップ4:化合物005-05の合成
化合物005-04(100mg、225.47μmol、1eq)をジクロロメタン(5mL)に加え、トリフルオロ酢酸(2.57g、22.51mmol、1.67mL、99.84eq)を加えて、25℃条件下で1.5時間撹拌反応させた。反応液を直接にスピン乾燥し、ジクロロメタン10mLを加えてスピン乾燥し、3回繰り返した。これ以上精製しないで化合物005-05を得た。LCMS(ESI)m/z:344.4[M+1]
ステップ5:化合物005と化合物006の合成
化合物005-05(50mg、145.60μmol、1eq)、化合物001-05(32.57mg、145.60μmol、1eq)をノルマルブタノール(3mL)に加え、次に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(742.00mg、5.74mmol、1mL、39.43eq)を加えて、130℃で16時間加熱撹拌反応させた。反応液を直接にスピン乾燥し、粗生成物を得た。粗生成物を高速液体クロマトグラフィーカラム(カラム:Waters Xbridge BEH C18 150×25mm、5μm、移動相:[水(10mM炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:37%~67%、9.5分間)に送って精製し、005-hを得た。この後、キラル調製カラム分離条件((DAICEL CHIRALPAKAS-H(250mm×30mm、5μm)移動相:[A:COB:0.1%アンモニア水エタノール];B%:50%-50%)で、目的生成物化合物005、化合物006を得た。
005-h
HNMR(400MHz,重水素化メタノール)δppm1.42(d,J=13.80Hz,1H)1.48-1.57(m,1H)1.62(d,J=7.28Hz,3H)1.85(qd,J=12.51,4.39Hz,2H)2.01-2.16(m,2H)2.20(s,3H)2.26(s,3H)3.04-3.21(m,3H)3.43-3.60(m,1H)4.51-4.69(m,2H)5.42(q,J=6.94Hz,1H)5.87-6.45(m,2H)7.69(d,J=4.02Hz,1H)7.86-7.91(m,1H)7.91-7.97(m,1H)8.37(d,J=1.76Hz,1H)8.51(d,J=4.27Hz,1H)
目的化合物005(ピーク位置:4.323)
LCMS(ESI)m/z:531.5[M+1]
HNMR(400MHz,重水素化メタノール)δppm1.42(d,J=13.80Hz,1H)1.48-1.57(m,1H)1.62(d,J=7.28Hz,3H)1.85(qd,J=12.51,4.39Hz,2H)2.01-2.16(m,2H)2.20(s,3H)2.26(s,3H)3.04-3.21(m,3H)3.43-3.60(m,1H)4.51-4.69(m,2H)5.42(q,J=6.94Hz,1H)5.87-6.45(m,2H)7.69(d,J=4.02Hz,1H)7.86-7.91(m,1H)7.91-7.97(m,1H)8.37(d,J=1.76Hz,1H)8.51(d,J=4.27Hz,1H)
目的化合物006(ピーク位置:5.494)
LCMS(ESI)m/z:531.5[M+1]
HNMR(400MHz,重水素化メタノール)δppm1.42(d,J=13.80Hz,1H)1.48-1.57(m,1H)1.62(d,J=7.28Hz,3H)1.85(qd,J=12.51,4.39Hz,2H)2.01-2.16(m,2H)2.20(s,3H)2.26(s,3H)3.04-3.21(m,3H)3.43-3.60(m,1H)4.51-4.69(m,2H)5.42(q,J=6.94Hz,1H)5.87-6.45(m,2H)7.69(d,J=4.02Hz,1H)7.86-7.91(m,1H)7.91-7.97(m,1H)8.37(d,J=1.76Hz,1H)8.51(d,J=4.27Hz,1H)
Figure 0007198386000023
ステップ1:化合物007-03の合成
007-01(323.96mg、2.50mmol、1.2eq)、N,N-ジメチルホルムアミド(0.2mL)を10mLのボトルに入れ、窒素で3回抽出交換し、水素化ナトリウム(125.03mg、3.13mmol、60%純度、1.5eq)を0℃で加え、25℃で30分間撹拌し、005-02(500mg、2.08mmol、1eq)を加えて6時間撹拌した。反応液に10mLの水を加えて洗浄した後、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、スピン乾燥して粗生成物を得て、カラムクロマトグラフィを経た後、化合物007-03を得た。LCMS:MS(ESI)m/z:358.4[M-Boc+1]
ステップ2:化合物007-04の合成
007-03(140mg、305.98μmol、1eq)、塩酸/ジオキサン溶液(4M、764.96μL、10eq)、ジオキサン(0.5mL)を10mLのボトルに入れて、25℃で6時間撹拌した。反応液をスピン乾燥して粗生成物007-04を得た。
LCMS:MS(ESI)m/z:358.3[M+1]
ステップ3:化合物007-06の合成
001-05(62.58mg、279.78μmol、1.0eq)、007-04(100mg、279.78μmol、1.0eq)、ジイソプロピルエチルアミン(162.71mg、1.26mmol、219.29μL、4.5eq)、イソプロパノール(2mL)を50mLのボトルに入れて、120℃で30分間マイクロ波撹拌した。反応液をスピン乾燥して、調製用クロマトグラフィーに送って精製し(カラムAgelaASB 150×25mm×5μm、移動相:[水(0.05%HCl)-ACN]、アセトニトリル%:25%-45%、10分間)、007-06を得て、キラル調製カラムで分離し(分離条件:カラム:DAICEL CHIRALPAKAS(250mm×30mm,10μm)、移動相:[A:COB:0.1%アンモニア水EtOH]、B%:55%-55%)、目的化合物007、化合物008を得た。
目的化合物007(ピーク位置:4.002分間)
HNMR(400MHz,重水素化メタノール)δppm1.57(brs,1H)1.60(d,J=7.28Hz,3H)1.65(brs,1H)1.76-1.94(m,3H)1.99-2.09(m,2H)2.09-2.20(m,2H)2.22(s,3H)2.28(s,3H)2.92-3.01(m,1H)3.21-3.30(m,2H)3.34-3.39(m,1H)4.41-4.54(m,2H)5.98(q,J=7.28Hz,1H)6.06-6.23(m,1H)7.71(d,J=4.27Hz,1H)7.82-7.89(m,1H)7.91-7.97(m,1H)8.35(d,J=2.26Hz,1H)8.52(d,J=4.52Hz,1H)。
LCMS:MS(ESI)m/z:545.0[M+1]
目的化合物008(ピーク位置:6.072分間)
HNMR(400MHz,重水素化メタノール)δppm1.57(brs,1H)1.60(d,J=7.28Hz,3H)1.65(brs,1H)1.76-1.94(m,3H)1.99-2.09(m,2H)2.09-2.20(m,2H)2.22(s,3H)2.28(s,3H)2.92-3.01(m,1H)3.21-3.30(m,2H)3.34-3.39(m,1H)4.41-4.54(m,2H)5.98(q,J=7.28Hz,1H)6.06-6.23(m,1H)7.71(d,J=4.27Hz,1H)7.82-7.89(m,1H)7.91-7.97(m,1H)8.35(d,J=2.26Hz,1H)8.52(d,J=4.52Hz,1H)。
LCMS:MS(ESI)m/z:545.4[M+1]
Figure 0007198386000024
Figure 0007198386000025
ステップ1:化合物009-03の合成
-78℃、窒素雰囲気条件下で、009-1(20g、93.35mmol、1eq)をテトラハイドロフラン(100mL)に溶け、ジイソプロピルアミノリチウム(2M、51.34mL、1.1eq)をゆっくり滴下した後、0℃で1時間撹拌し、次に、-78℃まで冷却してブロモプロピオニトリル(18.76g、140.02mmol、11.51mL、1.5eq)を加えて25℃で16時間撹拌した。塩化アンモニウム飽和溶液50mLを反応液に加えた。100mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を合併してスピン乾燥し、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィで精製し、009-03を得た。LCMS:MS(ESI)m/z:[M+1]268.2
ステップ2:化合物009-04の合成
009-03(12g、44.89mmol、1eq)、メタノール(100mL)、ラネーニッケル(384.57mg、4.49mmol、0.1eq)、炭酸カリウム(18.61g、134.67mmol、3.0eq)を1Lの水素化瓶に入れて、45psiの水素ガス圧力を維持しながら45℃で16時間反応させた。反応液の不溶化物を濾過除去した。濾液をスピン乾燥して粗生成物を得て、粗生成物をカラムクロマトグラフィで精製し、009-04を得た。LCMS:MS(ESI)m/z:226.1[M+1]
ステップ3:化合物009-06の合成
0℃条件下で、009-04(2.2g、9.77mmol、1eq)、水素化ナトリウム(468.70mg、11.72mmol、60%純度、1.2eq)、N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)を加えて30分間撹拌した後、005-02(2.95g、10.94mmol、1.12eq)を加えて25℃で16時間撹拌した。反応液をオイルポンプでスピン乾燥し、水50mLを加えて、50mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を合併してスピン乾燥し、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィで精製し、009-06を得た。LCMS:MS(ESI)m/z:415.1[M+1]
ステップ4:化合物009-07の合成
009-06(3.5g、8.44mmol、1eq)をテトラハイドロフラン(20mL)に溶け、塩酸(12M、7.04mL、10eq)を加えて、45℃で4時間撹拌した。反応に飽和炭酸ナトリウム溶液100mLを加えて、条件pH=9-10とし、次に、100mLジクロロメタンで3回抽出した。有機相を合併してスピン乾燥し、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィで精製し、009-07を得た。LCMS:MS(ESI)m/z:371.0[M+1]
ステップ5:化合物009-09の合成
-78℃、窒素雰囲気条件下で、009-07、テトラハイドロフラン(40mL)を加えて、ジイソプロピルアミノリチウム(1M、5.67mL、1.4eq)をゆっくり滴下し、反応液を30分間撹拌した後、009-08を加えて、16時間撹拌を継続した。飽和アンモニウムクロリド溶液20mLを反応液に加えてクエンチングした後、50mLジクロロメタンで3回抽出し、有機相を合併した。粗生成物をカラムクロマトグラフィで精製し、009-09を得た。LCMS:MS(ESI)m/z:503.1[M+1]
ステップ6:化合物009-10の合成
009-09(1.63g、3.24mmol、1eq)、ビス(ピナコラート)ジボロン(823.75mg、3.24mmol、1eq)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウムクロリドジクロロメタン錯体(397.36mg、486.59μmol、0.15eq)、酢酸カリウム(318.36mg、3.24mmol、1eq)、ジオキサン(20mL)を100mLのボトルに入れ、窒素ガス交換3回、110℃で16時間反応させた。反応液の不溶化物を濾過除去し、濾液をスピン乾燥して粗生成物を得て、粗生成物をカラムクロマトグラフィで精製し、009-10を得た。LCMS:MS(ESI)m/z:480.9[M+1]
ステップ7:化合物009-12の合成
009-10(500mg、1.04mmol、1eq)、001-05(246.76mg、1.10mmol、1.06eq)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウムクロリドジクロロメタン錯体(85.00mg、104.00μmol、0.1eq)、炭酸カリウム(431.20mg、3.12mmol、3.0eq)、ジオキサン(5mL)、水(1.25mL)を100mLのボトルに入れ、窒素ガス交換3回、80℃で2時間撹拌した。反応液の不溶化物を濾過除去し、濾液をスピン乾燥し、5mLのメタノールを加えて溶解した後、高速液体クロマトグラフィーカラム分離、(分離条件:column:Boston Green ODS 150×30mm×5μm、移動相:[水(0.075%トリフルオロ酢酸)-アセトニトリル]:アセトニトリル%:25%-55%、12分間)、009-12を得た。LCMS:MS(ESI)m/z:542.2[M+1]
ステップ8:化合物009-13及び14の合成
009-12(130mg、240.02μmol、1eq)をキラルカラムに送って分離し、分離条件:カラム:DAICEL CHIRALPAK AS-H(250mm×30mm、5μm)、移動相:[A:CO,B:0.1%アンモニア水-メタノール]、B%:45%-45%であった。009-13及び14を得た。
013LCMS:MS(ESI)m/z:542.2[M+1]
014LCMS:MS(ESI)m/z:542.2[M+1]
ステップ9:化合物009-15及び16の合成
009-13(51mg、94.16μmol、1eq)、パラジウム炭素(0.5mg、10%純度、1.00eq)、メタノール(2mL)を100mLの水素化瓶に入れ、45psi水素ガス圧力を維持しながら45℃で16時間反応させた。反応液の不溶化物を濾過除去した。濾液をスピン乾燥して粗生成物を得て、粗生成物をカラムクロマトグラフィで精製し、化合物009-15又は化合物009-16を得た。
009-14(51mg、94.16μmol、1eq)、パラジウム炭素(0.5mg、10%純度、1.00eq)、メタノール(2mL)を100mLの水素化瓶に入れ、45psi水素ガス圧力を維持しながら45℃で16時間反応させた。反応液の不溶化物を濾過除去した。濾液をスピン乾燥して粗生成物を得て、粗生成物をカラムクロマトグラフィで精製し、化合物009-16又は化合物009-15を得た。
009-15LCMS:MS(ESI)m/z:544.3[M+1]
009-16LCMS:MS(ESI)m/z:544.3[M+1]
ステップ10:化合物009、010、011及び012の合成
009-15(51mg、94.16μmol、1eq)をキラルカラムに送って分離し、分離条件:カラム:DAICEL CHIRALPAK IC(250mm×30mm、10μm)、移動相:[A:CO,B:0.1%アンモニア水-EtOH]、B%:50%-50%であった。化合物009、化合物010を得た。
009LCMS:MS(ESI)m/z:544.5[M+1]
010LCMS:MS(ESI)m/z:544.5[M+1]
009-16(71.0mg、130.60μmol、1eq)をキラルカラムに送って分離し、分離条件:カラム:DAICEL CHIRALPAK AS(250mm×30mm、10μm)、移動相:[A:CO,B:0.1%アンモニア水-メタノール]、B%:40%-40%であった。化合物011、化合物012を得た。
011LCMS:MS(ESI)m/z:544.5[M+1]
012LCMS:MS(ESI)m/z:544.5[M+1]
目的化合物009(SFCピーク位置:2.230)
HNMR(400MHz,重水素化メタノール)δppm1.22-1.34(m,2H)1.47(d,J=7.03Hz,3H)1.64(brd,J=4.77Hz,2H)1.67-1.79(m,3H)2.05-2.12(m,2H)2.15(s,3H)2.23(s,3H)2.35(brdd,J=19.95,10.16Hz,2H)2.65(brs,1H)2.73-2.91(m,1H)3.11-3.31(m,3H)5.93(brd,J=6.02Hz,1H)6.48-6.76(m,1H)7.57(d,J=4.27Hz,1H)7.69-7.89(m,2H)8.23(s,1H)8.39(d,J=4.27Hz,1H)
目的化合物010(SFCピーク位置:3.943)
HNMR(400MHz,重水素化メタノール)δppm1.30-1.37(m,6H)1.62(d,J=7.28Hz,3H)1.73-1.95(m,7H)2.01-2.24(m,4H)2.30(s,2H)2.35(s,2H)2.78(brs,1H)2.87-3.01(m,1H)6.01-6.36(m,1H)6.74(brs,1H)7.71(d,J=3.76Hz,1H)7.80-8.03(m,2H)8.37(s,1H)8.53(d,J=4.52Hz,1H)
目的化合物011(SFCピーク位置:1.763)
HNMR(400MHz,重水素化メタノール)δppm1.22-1.34(m,2H)1.47(d,J=7.03Hz,3H)1.64(brd,J=4.77Hz,2H)1.67-1.79(m,3H)2.05-2.12(m,2H)2.15(s,3H)2.23(s,3H)2.35(brdd,J=19.95,10.16Hz,2H)2.65(brs,1H)2.73-2.91(m,1H)3.11-3.31(m,3H)5.93(brd,J=6.02Hz,1H)6.48-6.76(m,1H)7.57(d,J=4.27Hz,1H)7.69-7.89(m,2H)8.23(s,1H)8.39(d,J=4.27Hz,1H)
目的化合物012(SFCピーク位置:4.660)
HNMR(400MHz,重水素化メタノール)δppm1.30-1.37(m,6H)1.62(d,J=7.28Hz,3H)1.73-1.95(m,7H)2.01-2.24(m,4H)2.30(s,2H)2.35(s,2H)2.78(brs,1H)2.87-3.01(m,1H)6.01-6.36(m,1H)6.74(brs,1H)7.71(d,J=3.76Hz,1H)7.80-8.03(m,2H)8.37(s,1H)8.53(d,J=4.52Hz,1H)
Figure 0007198386000026
Figure 0007198386000027
ステップ1:化合物013-02の合成
窒素雰囲気下で、0℃条件下で化合物013-01(53g、247.37mmol、1eq)をテトラハイドロフラン(250mL)に溶け、リチウムヘキサメチルジシラジド(1M、371.05mL、1.5eq)を加えた後、1時間撹拌反応させ、0℃で酸素を注入し、2時間撹拌反応させた。亜硫酸ナトリウム250mLを反応液に加えてクエンチングした後、酢酸エチル250mLを加えて水相を4回抽出し、有機相を収集して無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮した。クロマトカラム(石油エーテル/酢酸エチル=1/0~4/1)で精製した。化合物013-02を得た。
ステップ2:化合物013-03の合成
0℃条件下で、化合物013-02(9.2g、39.96mmol、1eq)をN,N-ジメチルホルムアミド(70mL)に溶け、水素化ナトリウム(3.20g、79.91mmol、60%純度、2eq)を加えて、0.5時間撹拌反応させた後、臭化アリル(14.50g、119.87mmol、3eq)をゆっくり滴下加入し、次に、20℃まで昇温し、1時間撹拌反応させた。反応液を50mLの塩化アンモニウム飽和溶液でクエンチングした後、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濾過し、減圧濃縮した。カラムクロマトグラフィ(シリカゲル、酢酸エチル:石油エーテル=1:20~1:5)で分離精製し、化合物013-03を得た。
ステップ3:化合物013-04の合成
化合物013-03(20g、73.99mmol、1eq)をジクロロメタン(85mL)及びメタノール(15mL)に溶け、炭酸水素ナトリウム(9.32g、110.98mmol、4.32mL、1.5eq)を加えて、-78℃まで降温し、オゾン(3.55g、73.99mmol、1eq)を注入した後、圧力15psiで0.5時間撹拌反応させ、溶液が青くなり、青色が消失するまで酸素注入を継続し、トリフェニルホスフィン(23.29g、88.78mmol、1.2eq)を加えた後、20℃まで昇温し、1時間撹拌反応させた。反応液を直接に減圧濃縮した後、カラムクロマトグラフィ(シリカゲル、酢酸エチル:石油エーテル=1:10~1:1)で分離精製し、化合物013-04を得た。
ステップ4:化合物013-05の合成
0℃条件下で、N,N-ジメチルホルムアミド(4.97g、25.21mmol、4.83mL、0.8eq)を1,2-ジクロロエタン(80mL)に溶け、酢酸水素化ホウ素ナトリウム(10.02g、47.27mmol、1.5eq)を加えて、化合物013-04(13g、31.51mmol、1eq)を加えた後、20℃まで昇温し、1時間撹拌反応させた。反応液を50mLの炭酸水素ナトリウム飽和溶液でクエンチングした後、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濾過し、減圧濃縮した。カラムクロマトグラフィ(酢酸エチル:石油エーテル=1:20~1:1)で分離精製し、化合物013-05を得た。
HNMR(400MHz,重水素化メタノール)δ=7.37(d,J=7.3Hz,4H),7.32-7.26(m,4H),7.24-7.18(m,2H),4.11(q,J=7.3Hz,2H),3.92(s,4H),3.65(s,4H),3.40(t,J=6.0Hz,2H),2.67(t,J=6.0Hz,2H),1.99-1.86(m,4H),1.76(dt,J=5.8,12.2Hz,2H),1.61-1.52(m,2H),1.19(t,J=7.2Hz,3H).
ステップ5:化合物013-06の合成
化合物013-05(10.6g、23.37mmol、1eq)をメタノール(100mL)に溶け、パラジウム/炭素(1g、23.37mmol、10%純度、1.00eq)と炭酸カリウム(6.46g、46.74mmol、2eq)を加えた後、水素ガス(94.42mg、46.74mmol、2eq)を注入し、45psi圧力を維持しながら温度45℃で10時間撹拌反応させた。反応液を一層の珪藻土により濾過し、ジクロロメタンで洗浄し、濾液を減圧濃縮した。得られた残分をメタノール(90mL)と水(30mL)に溶け、炭酸カリウム(6.46g、46.76mmol、2eq)を加えた後、20℃下で、2時間撹拌反応させた。薄層シリカゲルプレート(シリカゲルプレート、酢酸エチル:石油エーテル=1:0、Rf=0.30)は、原料反応が完全であり、極性が小さくなった目的化合物を生成することを示した。反応液を減圧濃縮し、メタノールを除去し、水相を酢酸エチルで抽出し、有機相を合併し、乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。精製する必要がなく、次の反応に直接用いられることができる。化合物013-06を得た。
HNMR(400MHz,重水素化メタノール)δ=7.03(brs,1H),3.94(s,4H),3.83(t,J=5.0Hz,2H),3.39(brt,J=6.0Hz,2H),2.24-2.11(m,2H),1.94(brd,J=13.3Hz,2H),1.83(dt,J=4.1,13.5Hz,2H),1.62(brd,J=13.1Hz,2H).
ステップ6:化合物013-07の合成
0℃条件下で、化合物013-06(1.7g、7.48mmol、1eq)をN,N-ジメチルホルムアミド(17mL)に溶け、水素化ナトリウム(448.79mg、11.22mmol、60%純度、1.5eq)を加えた後、1時間撹拌した後、化合物005-02(2.22g、8.23mmol、1.1eq)を加えた後、20℃まで昇温し、1時間撹拌反応継続した。反応液を20mLの塩化アンモニウム飽和溶液でクエンチングした後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を合併し、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮して化合物013-07を得た。
ステップ7:化合物013-08の合成
化合物013-07(3.12g、7.49mmol、1eq)をテトラハイドロフラン(60mL)に溶け、塩酸水溶液(1M、74.92mL、10eq)を加えた後、45℃まで昇温し、1時間撹拌反応させた。反応液を飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチングした後、酢酸エチルで抽出し、有機相を合併し、乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。カラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、酢酸エチル:石油エーテル=1:1~2:1)で分離精製した。化合物013-08を得た。
ステップ8:化合物013-09の合成
-78℃条件下で、化合物013-08(2g、5.37mmol、1eq)をテトラハイドロフラン(20mL)に溶け、カリウムヘキサメチルジシラジド(1M、7.52mL、1.4eq)をゆっくり加え、0.5時間撹拌反応させた後、化合物009-08(2.53g、6.44mmol、1.2eq)を加えた後、1時間撹拌反応継続した。-78℃条件下で、反応液を20mLの飽和塩化アンモニウムでクエンチングした後、20℃まで昇温し、水相を酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機相を合併し、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濾過し、減圧濃縮した。カラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、酢酸エチル:石油エーテル=1:10~1:3)で分離精製し、化合物013-09を得た。
ステップ9:化合物013-10の合成
化合物013-09(2.48g、4.92mmol、1eq)とビス(ピナコラート)ジボロン(1.25g、4.92mmol、1eq)をジオキサン(25mL)に溶け、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]塩化パラジウムジクロロメタン(401.48mg、491.62μmol、0.1eq)と酢酸カリウム(1.45g、14.75mmol、3eq)を加えた後、窒素ガス交換3回、110℃まで昇温し、1時間撹拌反応させた。反応液冷却後、直接に減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、酢酸エチル:石油エーテル=1:10~1:1、Rf=0.80)で精製し、化合物013-10を得た。
ステップ10:化合物013-11の合成
化合物013-10(1g、2.07mmol、1eq)と化合物001-05(510.06mg、2.28mmol、1.1eq)をジオキサン(12mL)と水(3mL)に溶け、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]塩化パラジウム(151.69mg、207.32μmol、0.1eq)とリン酸カリウム(1.32g、6.22mmol、3eq)を加えた後、窒素ガス交換3回、90℃まで昇温し、1時間撹拌反応させた。反応液を200mLのジクロロメタンで希釈し、飽和食塩水(30mL×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濾過し、減圧濃縮した。カラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、ジクロロメタン:メタノール=100:0~20:1)を経て分離精製し、化合物013-11を得た。LCMS:MS(ESI)m/z:544.4[M+1]
ステップ11:化合物013-12の合成
化合物013-11(500mg、919.80μmol、1eq)、パラジウム炭素(100mg、91.98μmol、10%純度、0.1eq)、メタノール(5mL)を水素化瓶に入れ、45℃下で45psi水素ガス(919.80μmol)圧力を維持しながら16時間加熱撹拌した。反応液のパラジウム炭素を濾過除去した。濾液をスピン乾燥して化合物013-12を得た。LCMS:MS(ESI)m/z:546.4[M+1]
ステップ12:化合物013、014、015、016の合成
化合物013-12(420mg、769.78μmol、1eq)をキラル調製カラムで分離し、目的化合物013、014、015と016を得た。分離条件:カラム:DAICEL CHIRALPAK AD(250mm×30mm、10μm);移動相:[A:CO,B:0.1%アンモニア水-イソプロパノール]:B%:45%-45%であった。
目的化合物013(SFCピーク位置:0.746)
HNMR(400MHz,重水素化メタノール)δppm1.48(brd,J=7.13Hz,3H)1.67(brs,2H)1.81-2.02(m,6H)2.16(s,3H)2.20(s,3H)2.64(brs,1H)2.76-2.97(m,1H)3.23-3.41(m,1H)3.54-3.95(m,2H)5.81(q,J=6.92Hz,1H)6.09(brs,1H)6.56(brs,1H)7.57(d,J=4.13Hz,1H)7.66-7.91(m,2H)8.23(s,1H)8.37(d,J=4.25Hz,1H)。LCMS:MS(ESI)m/z:546.4[M+1]
目的化合物014(SFCピーク位置:0.997)
HNMR(400MHz,重水素化メタノール)δppm1.48(brd,J=7.13Hz,3H)1.67(brs,2H)1.81-2.02(m,6H)2.16(s,3H)2.20(s,3H)2.64(brs,1H)2.76-2.97(m,1H)3.23-3.41(m,1H)3.54-3.95(m,2H)5.81(q,J=6.92Hz,1H)6.09(brs,1H)6.56(brs,1H)7.57(d,J=4.13Hz,1H)7.66-7.91(m,2H)8.23(s,1H)8.37(d,J=4.25Hz,1H)。
LCMS:MS(ESI)m/z:546.4[M+1]
目的化合物015(SFCピーク位置:0.595)
HNMR(400MHz,重水素化メタノール)δppm1.61(d,J=7.03Hz,3H)1.65-1.81(m,2H)1.91-2.12(m,2H)2.23-22.37(m,9H)2.91-3.07(m,2H)3.37(s,1H)3.42-3.52(m,1H)3.74-3.98(m,2H)5.93(q,J=7.03Hz,1H)6.16-6.90(m,2H)7.70(d,J=4.02Hz,1H)7.83-7.98(m,2H)8.38(s,1H)8.51(d,J=4.27Hz,1H)。LCMS:MS(ESI)m/z:546.4[M+1]
目的化合物016(SFCピーク位置:0.610)
HNMR(400MHz,重水素化メタノール)δppm1.61(d,J=7.03Hz,3H)1.65-1.81(m,2H)1.91-2.12(m,2H)2.23-22.37(m,9H)2.91-3.07(m,2H)3.37(s,1H)3.42-3.52(m,1H)3.74-3.98(m,2H)5.93(q,J=7.03Hz,1H)6.16-6.90(m,2H)7.70(d,J=4.02Hz,1H)7.83-7.98(m,2H)8.38(s,1H)8.51(d,J=4.27Hz,1H)。LCMS:MS(ESI)m/z:546.4[M+1]
Figure 0007198386000028
ステップ1:化合物017-02の合成
0℃条件下で、化合物017-01(10g、38.57mmol、1eq)、水素化ナトリウム(3.08g、77.13mmol、60%純度、2eq)をN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)に加え、0.25時間撹拌した後、臭化アリル(23.33g、192.83mmol、5eq)を加えて、20℃条件下で、3時間撹拌反応させた。飽和塩化アンモニウム溶液20mLを反応液に加え、水相を30mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を収集し、大部分の酢酸エチルを採取した。残り部分は、40mL飽和食塩水で6回洗浄し、有機相をスピン乾燥して粗生成物を得た。カラムクロマトグラフィ(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)で精製した後、化合物017-02を得た。
LCMS:MS(ESI)m/z:300[M+1]
ステップ2:化合物017-03の合成
化合物017-02(19g、63.47mmol、1eq)、炭酸水素ナトリウム(8.00g、95.20mmol、3.70mL、1.5eq)をジクロロメタン(85mL)とメタノール(15mL)に加え、-78℃でオゾン(3.34mmol)を30分間注入し、溶液が青くなったら、青色が消失するまで窒素ガスを注入し、次に、トリフェニルホスフィン(18.31g、69.82mmol、1.1eq)を加えて、25℃で0.5時間撹拌反応させた。オゾン注入完了後、反応液の水色が消失するまで酸素を注入し、トリフェニルリンを加えて、0.5時間反応させた後、反応液を直接にスピン乾燥し、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィ(石油エーテル/酢酸エチル=1~0~6/1~5/1)で精製し、化合物017-03を得た。
LCMS:MS(ESI)m/z:302[M+1]
ステップ3:化合物017-04の合成
20℃条件下で、化合物017-03(14.5g、48.12mmol、1eq)とN,N-ジメチルホルムアミド(7.59g、38.50mmol、7.37mL、0.8eq)をジクロロエタン(70mL)に溶け、酢酸水素化ホウ素ナトリウム(12.24g、57.74mmol、1.2eq)を加えて、5分間撹拌反応させた。塩化アンモニウム飽和溶液20mLを反応液に加えてクエンチングした後、ジクロロメタン(40mL×2)で抽出し、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濾過し、減圧濃縮した。カラムクロマトグラフィ(石油エーテル/酢酸エチル=1/0~5/1)で精製し、化合物017-04を得た。
LCMS:MS(ESI)m/z:483[M+1]
ステップ4:化合物017-05の合成
化合物017-04(6.1g、12.64mmol、1eq)をメタノール(60mL)の水素化瓶に入れ、パラジウム/炭素(0.6g、10%)を加えて、水素化瓶の空気をアルゴンガスで4回置換した後、水素ガス(45Psi)注入を継続し、45℃で12時間撹拌反応させた。反応液を珪藻土で濾過した後、珪藻土をメタノールで3回洗浄し、有機相を収集してスピン乾燥し、粗生成物を得た。粗生成物をメタノール(30mL)、水(10mL)に加え、次に、炭酸カリウム(6.37g、46.10mmol、3eq)、パラジウム/炭素(1.2g、10%純度)を加えて、換気後、25℃、水素ガス(45Psi)の条件下で、3時間撹拌反応させた。反応液を珪藻土で濾過し、次に珪藻土を20mLメタノールで3回洗浄し、有機相を収集し、スピン乾燥後に粗生成物を再度メタノール(50mL)の水素化瓶に加え、水素化瓶の空気をアルゴンガスで置換した後、水素ガス(50Psi)、60℃条件下で24時間撹拌反応させた。反応液を珪藻土で濾過し、次に、珪藻土を20mLメタノールで3回洗浄し、有機相を収集し、スピン乾燥して化合物017-05を得た。
ステップ5:化合物017-06の合成
化合物017-05(1.5g、5.20mmol、1eq)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に加え、次に、ジイソプロピルエチルアミン(2.02g、15.61mmol、2.72mL、3eq)、プロピルリン酸無水物(8.28g、13.01mmol、7.73mL、50%純度、2.5eq)を加えて、25℃条件下で、0.5時間撹拌反応させた。1M塩酸2mLを反応液に加え、水5mLを加えて、水相を10mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を収集して20mLの飽和食塩水で4回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、スピン乾燥して化合物017-06を得た。
ステップ6:化合物017-07の合成
0℃条件下で、化合物017-06(1.2g、4.44mmol、1eq)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に溶け、水素化ナトリウム(213.06mg、5.33mmol、60%純度、1.2eq)を加えた後、0.2時間撹拌した後、化合物005-02(1.26g、4.66mmol、1.05eq)を加えた後、20℃まで昇温し、0.5時間撹拌反応継続した。反応液を10mLの水に入れ、濾過後、濾過ケーキを得た。濾過ケーキを10mLの水で洗浄し、次に石油エーテル5mLで洗浄し、濾過ケーキを収集して減圧スピン乾燥した。化合物017-07を得た。
ステップ7:化合物017-08の合成
化合物017-07(1.9g、4.13mmol、1eq)をジクロロメタン(20mL)に加え、次にトリフルオロ酢酸(6.16g、54.03mmol、4mL、13.07eq)を加えて、25℃条件下で0.5時間撹拌反応させた。反応液を直接にスピン乾燥し、ジクロロメタン20mLを加えてスピン乾燥し、3回繰り返した。化合物017-08のトリフルオロ酢酸塩を得た。
ステップ8:化合物017-hの合成
化合物017-08のトリフルオロ酢酸塩(787.08mg、3.52mmol、0.85eq)、化合物001-05(1.96g、4.14mmol、1eq、TFA)をノルマルブタノール(10mL)に加え、次に、ジイソプロピルエチルアミン(1.61g、12.42mmol、2.16mL、3eq)を加えて、130℃条件下で、16時間加熱撹拌反応させた。反応液を直接にスピン乾燥し、粗生成物を得た。粗生成物をクロマトカラム(ジクロロメタン/メタノール=1/0~4%メタノール)で精製し、その後、高速液体クロマトグラフィーカラム(カラム:VenusilASB Phenyl 150×30mm×5μm、移動相:[水(0.05%塩酸)-アセトニトリル]、アセトニトリル%:30%-60%、9分間)に送って精製した。化合物017-hを得た。LCMS:MS(ESI)m/z:547[M+1]
ステップ9:化合物017又は018の合成
化合物017-h(0.75g、1.37mmol、1eq)をキラル分割した。(カラム:DAICEL CHIRALPAK AS(250mm×50mm、10μm)、移動相:[A:CO,B:0.1%アンモニア水-エタノール]、B%:50%~50%)化合物017及び化合物018を得た。
目的化合物:017(SFCピーク位置:3.645)
HNMR(400MHz,重水素化メタノール)δppm1.62(d,J=6.8Hz,3H)1.86-1.93(m,2H)2.09-2.13(m,2H)2.22(s,3H)2.28(s,3H)3.02-3.20(m,3H)3.46-3.48(m,1H)3.87-3.97(m,2H)4.58-4.61(m,2H)4.90(m,1H)5.89-5.94(m,1H)6.11-6.22(m,1H)7.70(d,J=4Hz,1H)7.87-7.96(m,2H)8.38(s,1H)8.52(d,J=4.4Hz,1H)。LCMS:MS(ESI)m/z:547[M+1]
目的化合物:018(SFCピーク位置:4.906)
HNMR(400MHz,重水素化メタノール)δppm1.62(d,J=6.8Hz,3H)1.86-1.93(m,2H)2.09-2.13(m,2H)2.22(s,3H)2.28(s,3H)3.02-3.20(m,3H)3.46-3.48(m,1H)3.87-3.97(m,2H)4.58-4.61(m,2H)4.90(m,1H)5.89-5.94(m,1H)6.11-6.22(m,1H)7.70(d,J=4Hz,1H)7.87-7.96(m,2H)8.38(s,1H)8.52(d,J=4.4Hz,1H)。LCMS:MS(ESI)m/z:547[M+1]
生体実験データ:
実験例1:野生型、V804M変異体型キノーゼ体外阻害活性評価
33P同位体標識キナーゼ活性実験(Reaction Biology Corp)を用いてIC50値を測定し、被験化合物のヒト野生型、V804M、V804L変異体型RETに対する阻害能力を評価した。
緩衝液条件:20mMヒドロキシエチルピペラジンエタンスルホン酸(Hepes)(pH7.5)、10mM MgCl、1mMエチレンビス[(オキシエチレン)ニトリロ]四酢酸(EGTA)、0.02%ポリオキシエチレンドデシルエーテル(Brij35)、0.02mg/mL BSA、0.1mMNaVO、2mMジチオスレイトール(DTT)、1%DMSO。
化合物処理:被験化合物を100%DMSOに溶け、Integra Viaflo AssistによりDMSOを用いて特定の濃度まで連続希釈した。
実験ステップ:
基質を新たに調製した緩衝液に溶け、被験キナーゼをその中に加え、軽く均一に混合する。被験化合物を溶解したDMSO溶液を、音響技法(Echo550)を用いて上記均一に混合された反応液に加え、室温で20分間インキュベーションした。反応液中の化合物濃度は、3μM、1μM、0.333μM、0.111μM、0.0370μM、0.0123μM、4.12nM、1.37nM、0.457nM、0.152nMであった。15分間インキュベーションした後、33P-ATP(活性度0.01μCi/μL、Km濃度)を加えて反応を開始した。室温で120分間反応させた後、フィルタを介して方法により放射性を検出した。被験化合物を含むキナーゼ活性とブランク群(DMSOのみを含む)のキナーゼ活性の比較を用いて、キナーゼ活性データを表し、さらにPrism4ソフトウェア(GraphPad)により曲線フィティングを行ってIC50値を得た。実験の結果は、表1に示す通りである。
Figure 0007198386000029
結論:本発明の化合物は、野生型、V804M、V804L変異体型RETに対して比較的に良い阻害活性が認められた。
実験例2:化合物の薬物動態評価
実験目的:化合物のマウス体内での薬物動態学を分析する。
実験動物:CD-1マウス(雄性)
実験手順:標準プロトコルに従って化合物を静脈注射及び経口投与した後の齧歯類動物の薬物動態の特徴をテストした。実験では、候補化合物を上澄み溶液に調製し、マウスに単回静脈注射及び経口投与を行った。静注及び経口投与の溶媒のいずれもが10%PEG400(ポリエチレングリコール400)+90%(10%ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン)であった。24時間以内の全血サンプルを収集し、すべての血液サンプルは、予め0.5MK2-EDTA抗凝固剤を加えて、且つ標識を付けたプラスチック遠心管に加えた。血液サンプルを採取した後、4℃、3000g遠心10分間、上清血漿を採取し、迅速にドライアイス中に置き、-20℃以下の温度を維持し、LC-MS/MS分析法により薬物血中濃度を定量分析し、ピーク到達濃度、ピーク到達時間、清掃率、半減期、薬物血中濃度-時間曲線下面積、生物学的利用能などの薬物動態パラメータを計算した。
実験の結果は、表2に示す通りである。
Figure 0007198386000030
結論:本発明の化合物のマウス薬物動態学指標は良好であった。
実験例3:Ba/F3 KIF5B-RET-V804L腫瘍細胞異種移植モデルにおける化合物の薬効評価
1、実験目的:
NPSGマウス上に工学細胞株Ba/F3 KIF5B-RET-V804L腫瘍細胞異種移植モデルを作成し、NPSGマウス異種移植モデルにおける被験薬物の単独投与効果を検証した。
2、実験設定
1)Ba/F3 KIF5B-RET-V804L細胞を蘇生させ、体外培養し、5×10細胞を得た。
2)45匹の6-8週齢雌マウス系マウスを1週間適応的に飼育し、体重を秤量した。
3)Ba/F3 KIF5B-RET-V804L腫瘍細胞をマウスの右側肩甲に皮下接種し、工学細胞株Ba/F3 KIF5B-RET-V804L腫瘍細胞異体移植モデルを作成した。接種条件(表3参照)。
Figure 0007198386000031
4)接種後、腫瘍の体積とマウスの体重を週1回測定し、腫瘍平均体積が124.5mmに達した時、腫瘍体積が82.9mmから145.4mmの間にあるマウスを選択し、腫瘍体積と体重によってランダムに群分けし、各群6匹とした。群分けした後、すぐに投与を開始し、投与開始日は0日目とした。投与及び群分けについての情報は、表4に示す通りである。


Figure 0007198386000032
5)投与開始後、マウスに対して9日間連続投与を行って、3、6、9日目の時間点で体重と腫瘍体積を測定した。
6)データ統計は、一元分散分析(One-Way ANOVA)法を用いて分析を行った。まず、データの等分散性の差異を検定し、等分散性に差異がなければ、LSD法を用いて分析を行い、等分散性に差異があれば、Dunnett’s T3を選択してデータ分析を行った。データ全体は、SPSS 17.0を用いた。P値が0.05未満である場合、有意差があると認められた。
3、実験結果
3.1、体重データ
各群の体重の異なる時間点での平均体重は、表5に示す通りである。
Figure 0007198386000033
3.2、腫瘍成長の抑制状況
各群の腫瘍成長抑制状況は、表6に示す通りである。
Figure 0007198386000034
結論:9日間連続投与すると、本発明化合物は、工学細胞株BA/F3 KIF5B-RET-V804Lマウス異体移植モデルで比較的に強い薬効を示した。
実験例4:工学細胞株Ba/F3 KIF5B-RETの雌NPSG異体移植モデルにおける化合物の薬効評価
1、実験目的:
工学細胞株Ba/F3 KIF5B-RETのNPSGマウス異種移植モデルにおける被験薬物の単独投与効果を検証した。
2、実験設定
1)BA/F3 KIF5B-RETを蘇生させ、体外培養し、4×10細胞を得た。
2)60匹の6-8週齢雌NPSGを1週間適応的に飼育し、体重を秤量した。
3)予備的実験から得られた接種条件(表7参照)に基づき、BA/F3 KIF5B-RET細胞をマウスの右側肩甲に皮下接種し、BA/F3 KIF5B-RET腫瘍細胞NPSGマウスモデルを作成した。
Figure 0007198386000035
4)接種後、腫瘍の体積とマウスの体重を週1回測定し、腫瘍平均体積が104mmに達した時、腫瘍体積と体重によってランダムに群分けし、各群6匹とした。群分けした後、すぐに投与を開始し、投与開始日は0日目とした。投与及び群分けについての情報は、表8に示す通りである。
Figure 0007198386000036
5)投与開始後、実験期間中、それぞれ、0、3、6、10日目の時間点で体重と腫瘍体積を測定した。
6)両群の実験に関しては、T-Test分析法を用い、3つ以上の群を相互に比較し、一元分散分析(One-Way ANOVA)法を用いて分析を行った。潜在的な相乗的効果の比較に関しては、二元分散分析(Two-Way ANOVA)を用いた。データ全体は、SPSS 17.0を用いた。p値が0.05未満である場合、有意差があると認められ、p値が0.01未満である場合、極めて有意差があると認められた。
3、実験結果
3.1、体重データ
各群の体重の異なる時間点での平均体重は、表9に示す通りである。
Figure 0007198386000037
3.2、腫瘍成長の抑制状況
各群の腫瘍成長抑制状況は、表10に示す通りである。
Figure 0007198386000038
結論:10日間連続投与すると、本発明化合物は、工学細胞株Ba/F3 KIF5B-RETマウス異種移植モデルで比較的に強い薬効を示した。

Claims (18)

  1. Figure 0007198386000039
  2. Figure 0007198386000040
  3. Figure 0007198386000041
  4. Figure 0007198386000042
  5. Figure 0007198386000043
  6. Figure 0007198386000044
  7. Figure 0007198386000045
  8. Figure 0007198386000046
  9. Figure 0007198386000047
  10. Figure 0007198386000048
    Figure 0007198386000049
  11. Figure 0007198386000050
    Figure 0007198386000051
  12. Figure 0007198386000052
    Figure 0007198386000053
  13. 有効成分として、治療的有効量の請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
  14. 治療的有効量の請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を含む、RETキナーゼ阻害剤。
  15. 治療的有効量の請求項13に記載の医薬組成物を含む、RETキナーゼ阻害剤。
  16. 薬剤として使用するための、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  17. 腫瘍や消化管障害疾患の治療に使用するための、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  18. 腫瘍や消化管障害疾患の治療に使用するための、請求項13に記載の医薬組成物。
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