JP7196430B2 - 装置、管理システム及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、装置、管理システム及びプログラムに関する。
情報機器の利用を想定した空間の利用を予約者に提供するサービスがある。
特開2004-86582号公報
災害の発生時には、被災者を支援する設備や拠点が多いほどよい。
本発明は、出入り口の扉を閉じることで周囲から区分された状態になる設置型の空間の機能を、災害情報の受付時に変更することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、災害情報の受信を検知する検知手段と、前記検知手段が前記災害情報を受信した場合、出入り口の扉を閉じることで周囲から区分された状態になる設置型の空間内での利用に供される設備の動作モードを災害モードに切り替える制御手段、を有し、前記制御手段は、前記設置型の空間を使用する予約者および予約の情報を管理する管理サーバと通信して、前記災害モードに切り替えた以降に当該設置型の空間を予約している予約者を特定し、特定した前記予約者の端末に、前記災害モードに切り替わったことを通知する装置である。
請求項2に記載の発明は、前記制御手段は、前記災害モードにおいて、前記扉を解錠状態に制御し、前記設備の利用を可能に制御する、請求項1に記載の装置である。
請求項3に記載の発明は、前記制御手段は、前記管理サーバと通信し、前記災害モードに切り替った前記設置型の空間に対する前記予約者の予約をキャンセルする、請求項2に記載の装置である。
請求項4に記載の発明は、前記制御手段は、前記災害情報が予め定めた条件を満たす場合、前記設置型の空間の使用を禁止状態に制御し、前記扉の外部からの解錠を禁止する、請求項1に記載の装置である。
請求項5に記載の発明は、前記制御手段は、前記管理サーバとの通信を通じ、前記設置型の空間が前記災害モードであることを地図上に表示する、請求項1に記載の装置である。
請求項6に記載の発明は、災害情報の受信を検知する検知手段と、前記検知手段が前記災害情報を受信した場合、出入り口の扉を閉じることで周囲から区分された状態になる設置型の空間内での利用に供される設備の動作モードを災害モードに切り替える制御手段、を有し、前記制御手段は、前記設置型の空間を使用する予約者および予約の情報を管理する管理サーバと通信して、前記災害モードに切り替えた以降に当該設置型の空間を予約している予約者を特定し、特定した前記予約者の端末に、前記災害モードに切り替わったことを通知する管理システムである。
請求項7に記載の発明は、コンピュータ災害情報の受信を検知する機能と、災害情報を受信した場合、出入り口の扉を閉じることで周囲から区分された状態になる設置型の空間内での利用に供される設備の動作モードを災害モードに切り替える機能と、前記設置型の空間を使用する予約者および予約の情報を管理する管理サーバと通信して、前記災害モードに切り替えた以降に当該設置型の空間を予約している予約者を特定し、特定した前記予約者の端末に、前記災害モードに切り替わったことを通知する機能と、を実現させるためのプログラムである。
請求項1記載の発明によれば、出入り口の扉を閉じることで周囲から区分された状態になる設置型の空間の機能を、災害情報の受付時に変更できる。
請求項2記載の発明によれば、出入り口の扉を閉じることで周囲から区分された状態になる設置型の空間の機能を、災害情報の受付時に変更できる。
請求項3記載の発明によれば、出入り口の扉を閉じることで周囲から区分された状態になる設置型の空間の機能を、災害情報の受付時に変更できる。
請求項4記載の発明によれば、出入り口の扉を閉じることで周囲から区分された状態になる設置型の空間の機能を、災害情報の受付時に変更できる。
請求項5記載の発明によれば、出入り口の扉を閉じることで周囲から区分された状態になる設置型の空間の機能を、災害情報の受付時に変更できる。
請求項6記載の発明によれば、出入り口の扉を閉じることで周囲から区分された状態になる設置型の空間の機能を、災害情報の受付時に変更できる。
請求項7記載の発明によれば、出入り口の扉を閉じることで周囲から区分された状態になる設置型の空間の機能を、災害情報の受付時に変更できる。
管理システムの全体構成の例を概略的に示す図である。 作業空間の扉が閉じた状態の外観例を説明する図である。 作業空間の扉が開いた状態の外観例を説明する図である。 作業空間の内部の構成例を説明する図である。(A)は天井を取り外して作業空間の内部を見た図であり、(B)は扉が設けられている壁面を取り外して作業空間の内部を見た図である。 危機や災害の報知に使用される配線と作業空間との接続の例を説明する図である。 作業空間内のハードウェア上の接続構成の例を説明する図である。 作業空間に配置される制御装置を機能的な観点から表現した図である。 管理システムを構成するサーバのハードウェア構成の例を説明する図である。 危機/災害管理サーバの機能構成の例を説明する図である。 危機/災害管理サーバで実行される処理手順の例を説明するフローチャートである。 図10に示すフローチャートの続きとして実行される処理手順の例を説明するフローチャートである。 作業空間を災害モードに切り替えた後の処理手順の例を説明するフローチャートである。 利用者に災害モードへの切り替わりを報知する例を説明する図である。(A)は災害モードへの切り替えの報知の前の画面の例を示し、(B)は災害モードへの切り替えの報知に伴う画面の変化を示す。 予約者に災害モードへの切り替わりを報知する例を説明する図である。(A)は災害モードへの切り替えの報知の前の画面の例を示し、(B)は災害モードへの切り替えの報知に伴う画面の変化を示す。 避難モードへの切り替わりを報知する例を説明する図である。 安否の確認に用いる入出力画面の一例を示す図である。 インターネットなどの通信網の利用が可能な状態での安否情報の伝送経路を説明する図である。 インターネットなどの通信網を利用しない安否情報の伝送経路を説明する図である。 作業空間の動作モードと電源制御の関係を説明する図である。 カメラによる撮像や送信の頻度や周期の例を説明する図である。(A)は通常モードの場合を示し、(B)は災害モードの場合を示す。 カメラによる撮像や送信の頻度や周期の他の例を説明する図である。(A)は通常モードの場合を示し、(B)は災害モードの場合を示す。 災害モードで動作する作業空間が予約の対象として指定された場合にユーザ端末に表示される画面の例を示す図である。 作業空間の他の構成例を説明する図である。(A)は天井を取り外して作業空間の内部を見た図であり、(B)は作業中の利用者を側方から見る位置の壁面を取り外して作業空間の内部を見た図である。 作業空間の他の構成例を説明する図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
<実施の形態1>
<管理システムの全体構成>
通信速度の向上や通信端末の小型化に伴い、オフィス外でも各種の情報にアクセスできる環境が整っている。一方で、ビジネス上の会話や情報は秘匿性が高いため、静かでセキュアな環境が求められている。
本実施の形態では、これらの要望を満たす空間を提供するための管理システムについて説明する。もっとも、以下に説明する空間は、ビジネス用途に限るものでなく、個人での利用も可能である。なお、この種の空間は、ブースとも呼ばれる。
図1は、管理システム1の全体構成の例を概略的に示す図である。
図1に示すように、管理システム1は、通信網2に接続された端末と、防災通信網3に接続された端末とで構成される。
通信網2と防災通信網3は、いずれも有線通信と無線通信を含んでいる。
通信網2は、例えばインターネット、移動通信網である。
防災通信網3は、例えば防災用無線網(防災行政無線、地域衛星通信網、消防防災無線、中央防災無線、地域の行政無線等)である。本実施の形態では、災害時に優先的に扱われる通信機器との通信に使用される通信網2も防災通信網3として扱う。
防災通信網3は、行政機関によって運用される防災システム3Aに接続されており、各種の災害情報や災害に関連する拠点間の連絡に使用される。防災システム3Aは、例えば気象庁を含む中央省庁などのいわゆる指定行政機関に設置されるシステム、都道府県や市町村の地方行政機関に設置されるシステムを含む。これらの機関は、例えば治安や救助に関する機関の一例である。
災害情報は、広域的な危機や災害に関する情報を含む。例えば警報、注意報、避難勧告、緊急地震速報、予知情報、避難情報などの時間の経過とともに変化する情報は、災害情報の一例である。
本実施の形態における災害は、例えば暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火、その他の異常な自然現象、大規模な火事、大規模な爆発、大規模な事故、治安上の危険を含む。
図1に示す端末には、複数台の作業空間4、作業空間4を利用する個々のユーザが使用する複数台のユーザ端末5、個々の作業空間4の予約を管理する予約管理サーバ6、利用者に対する請求を管理する請求管理サーバ7、作業空間4を利用できる会員の情報を管理する会員管理サーバ8、危機や災害の発生時における作業空間4の運用を管理する危機/災害管理サーバ9、作業空間4が設置されている施設側に設置される施設側災害管理サーバ10がある。
本実施の形態における作業空間4は、出入り口の扉を閉じることで周囲から区分された状態になる空間であり、予約者の利用に供される。なお、作業空間4は、任意の場所に搬入して設置することが可能である。
本実施の形態の場合、作業空間4は、予め定めた時間単位で予約者に対して貸し出される。予約者が利用可能な時間は、作業空間4が設置される場所や運営者の方針により異なる。例えば保守等で使用される時間を除き、24時間365日の利用も可能である。
本実施の形態の場合、作業空間4は、人の往来が多い場所、例えば駅の構内、空港、地下街、オフィスビル、デパート、病院、商店街、銀行、図書館、美術館、博物館、公共機関や施設、連絡通路、公園等、室内外を問わずに配置される。
図1では、複数の作業空間4がビルに設置される例を表している。もちろん、1つの場所に設置される作業空間4は1つでもよい。
本実施の形態における作業空間4は、別の作業空間4との構造上の連結が可能でもよい。
本実施の形態における作業空間4には、1人用の作業空間4、複数人用の作業空間4がある。
本実施の形態における作業空間4には、作業用の机、照明、スピーカ、モニタ、キーボード、マウス、電源タップなどの設備が設けられている。本実施の形態の場合、電源タップには複数の差込口が設けられており、一度に複数の機器への電力の供給が可能である。この電源タップを用いれば、一度に複数のユーザ端末5を充電することも可能である。
また、作業空間4には、電力を供給するための配線、設置されている機器の動作を制御するための配線などが設けられている。
本実施の形態における作業空間4は、通信機能を有する装置の一例である。
図1の場合、目的別(機能別)に1台のサーバが用意されているが、目的別に複数台のサーバを用意してもよい。
また、1台のサーバで複数の目的(機能)を分担してもよい。例えば1台のサーバにより、予約管理サーバ6、請求管理サーバ7、会員管理サーバ8の機能を提供してもよい。
作業空間4の時間貸しサービスを提供する事業者は、単独でも複数でもよい。例えば予約の管理、入退室や室内の利用状況などの管理、ユーザに対する利用料金の請求に関する管理、利用者として登録されている会員の管理のそれぞれを異なる事業者が分担してもよい。なお、1つの目的(機能)についての管理を複数の事業者が協働で提供してもよい。
単独の事業者が1つの目的(機能)に対して複数のサーバを用意する場合や複数の目的(機能)に対応する複数のサーバを用意する場合には、イントラネットを介して接続すればよい。
また、作業空間4も単独の事業者が提供する場合だけでなく、複数の事業者によって提供されてもよい。
すなわち、管理システム1は、複数の事業者が提供するサービスの集合体として実現されてもよい。
本実施の形態の場合、危機/災害管理サーバ9は、作業空間4の時間貸しサービスを提供する事業者が運営する。なお、危機/災害管理サーバ9の運営者は、作業空間4の時間貸しサービスを提供する事業者と提携関係にある他の事業者でもよい。
危機/災害管理サーバ9は、防災通信網3から通知を受けた広域的な危機や災害に関する情報を管理するサーバである。
危機/災害管理サーバ9は、広域的な危機や災害に関する情報を受信すると、通信網2を通じて管理対象とする作業空間4やその利用者であるユーザ端末5に通知する。
ユーザ端末5は、利用者が使用する情報端末の一例である。
広域的な危機や災害に関する情報には、例えば地震、津波、風水害、火山、大雨、台風があり、それらに基づいて発令された避難準備、避難勧告、避難指示が含まれる。
本実施の形態の場合、危機/災害管理サーバ9は、施設側災害管理サーバ10との連携が可能であり、互いに通信線11で接続されている。通信線11は、有線に限らず、無線方式によって実現されてもよい。
もっとも、危機/災害管理サーバ9と施設側災害管理サーバ10は、通信網2経由で接続されてもよい。
施設側災害管理サーバ10は、防災通信網3を通じて受信された広域的な危機や災害に関する情報に加え、作業空間4が設置されているビルその他の施設内における局所的な危機や災害に関する情報を管理するサーバである。
局所的な危機や災害に関する情報には、例えば火災、水漏れ、ガス漏れ、浸水、地すべりがある。局所的な危機や災害に関する情報も、災害情報の一形態である。
施設側災害管理サーバ10は、作業空間4と通信線12で接続されている。本実施の形態の場合、通信線12には、例えば耐火性や耐熱性に優れる電線、光ファイバ、同軸ケーブル、警報用ケーブルが使用される。
本実施の形態の場合、通信線12経由の通信は、通信網2経由の通信よりも可用性が高い。このため、災害の影響で通信網2上の通信が物理的に困難な状況や通信制限を受ける状況でも、通信線12を用いた通信は可能である蓋然性が高い。
本実施の形態においては、作業空間4の施錠や解錠に電子鍵を使用する。電子鍵は、ユーザ端末5や不図示の近距離無線通信に対応したIC(Integrated Circuit)カードに格納される。
本実施の形態の場合、ユーザ端末5として、携帯が可能な機器を使用する。携帯が可能な機器の一例には、例えばノート型のコンピュータ、スマートフォンがある。
ユーザ端末5を電子鍵として使用する場合には、予約の確定後に、予約管理サーバ6からユーザ端末5に電子鍵が提供される。
ICカードを電子鍵として使用する場合には、予約の確定後に、電子鍵を記録したICカードが予約管理サーバ6から予約者であるユーザに配布される。
電子鍵の場合には、施錠や解錠を有効に行える時間を自由に定めることができる。また、1つの作業空間4の利用に必要な電子鍵を同じ時間帯に対して複数発行することもできる。
なお、物理的な鍵を予約された時間別に複数用意し、作業空間4を施錠又は解錠できるようにしてもよい。また、利用者の認証情報を鍵の代わりに使用してもよいし、認証情報を電子鍵や物理的な鍵を補足する手段として使用してもよい。
予約管理サーバ6は、例えば利用可能な作業空間4を登録した登録リストと、個々の作業空間4の利用を希望する予約者の割り当てを管理する予約リストを管理する。
本実施の形態の場合、予約管理サーバ6は、保守等に確保された時間を除き、24時間365日、作業空間4の予約を受け付ける。また、必要に応じて、ユーザ端末5に対する電子鍵の発行や認証の処理を実行する。
また、予約管理サーバ6は、例えば作業空間4へのユーザの入退室を管理する情報と、個々の作業空間4の利用状況の情報を管理する。
さらに、予約管理サーバ6は、作業空間4に配置されている認証ユニットと通信し、利用者の入室を許可するか否かを管理する機能も有する。
本実施の形態における予約管理サーバ6には、作業空間4に存在する利用者の人数を推定する機能、予約された人数と作業空間4に存在する利用者の人数とを比較する機能が設けられている。推定された人数や比較の結果は、危機/災害管理サーバ9と共用される。
本実施の形態における予約管理サーバ6には、作業空間4内に配置されている各種の機器からの情報の収集や各種の機器の制御を実行する機能を有している。
予約管理サーバ6の機能の一部は、作業空間4に収容されていてもよい。
請求管理サーバ7は、予約情報と、利用者の情報と、入退室の情報等に基づいて会員別に請求書を発行する機能を有している。会員は、自然人の場合もあれば法人の場合もある。請求管理サーバ7は、予約管理サーバ6から予約情報と入退室情報を取得し、会員管理サーバ8から会員情報を取得する。
会員管理サーバ8は、登録されている会員の情報と利用者の情報とを管理する。会員が自然人の場合には、会員と利用者は一致する。一方、会員が法人の場合には、会員別に個々の利用者が登録され、管理される。
<作業空間4の構成>
ここでは、図2~図7を使用して作業空間4の構成について説明する。
図2は、作業空間4の扉が閉じた状態の外観例を説明する図である。図3は、作業空間4の扉が開いた状態の外観例を説明する図である。
本実施の形態の場合、作業空間4は、防音性に優れた小部屋を想定する。この意味で、作業空間4は、閉鎖型の空間の一例である。本実施の形態において、閉鎖型とは、密閉の意味ではなく、実用的な防音性能や換気性能を備える意味で使用する。
従って、通気口や小窓等の開口や隙間が、作業空間4を構成する躯体30の一部分に設けられていてもよい。
本実施の形態における躯体30は、天井30Aと、床面30Bと、開閉可能な扉32が取り付けられている壁面30Cと、壁面30Cの両側に位置する2つの壁面30D及び30Eと、扉32の対面側に位置する壁面30Fとで構成される。
壁面30C、30D、30E、30Fは、外空間と内空間を区分する間仕切り壁として機能する。
本実施の形態の場合、扉32は、引き戸であり、壁面30Cに沿って開閉可能に取り付けられている。図3中の矢印は、扉32が開く方向を示している。引き戸は、図2及び図3に示す片引きタイプでも、2枚以上の部材を行き違わせて開閉する引き違いタイプでも、2枚の扉を左右にスライドする引き分けタイプでもよい。扉32が開位置に移動すると、ユーザが出入りするための出入り口が現れる。
なお、扉32は、1枚の扉部材が弧を描くように開閉する片開きの開き戸でも構わない。この場合、扉32は、内開きでも外開きでも構わない。また、扉32は、1つの開口部を2枚の扉部材で仕切る両開きの開き戸でもよい。
また、扉32は、蝶番で連結された2枚1組の扉部材を折り畳むように開く折れ戸でもよい。折れ戸にも、片方にのみ開くタイプと、両方向に開くタイプがある。
また、特殊なタイプとして、収納時に扉32が壁の中に引き込まれる引き込み戸や間仕切り戸であってもよい。
本実施の形態の場合、扉32には、開閉時にユーザが掴む取手32Aが取り付けられている。
また、扉32の中央部分には、秘匿性と防犯性を考慮した加工が施された部材32Bが配置されている。部材32Bは、例えば多数の孔が配列された金属製の板(例えばパンチングメタル)が内側に取り付けられた透明板であってもよいし、目隠しとなる部材が隙間を空けて内側に取り付けられた透明板であってもよいし、正面からは内部の確認が容易であるが斜め方向からは内部の確認が困難なフィルムが貼り付けられた透明板でもよいし、内部の視認性を低下させる加工が施された透明板でもよい。透明板には、例えばガラス、アクリル樹脂を用いる。
ここでのフィルムは、透過と白濁を電気的に切り替え可能な液晶フィルムや透過率を電気的に制御可能な偏光フィルムでもよい。
また、視認性を低下させる加工には、例えば光が散乱するように部材の表面に細かい傷を付けることを含む。
なお、当該加工は、部材32Bの一部であってもよい。例えば床面や天井の付近は透明であるが、作業中のモニタを覗き込める範囲は不透明な部材で隠された構造でもよい。
部材32Bを配置することで、モニタの画面を外部から隠しつつも、ユーザの在不在を外部から確認することが可能になる。
この他、扉32には、電子鍵による解錠が可能な電子錠32Cが取り付けられている。
作業空間4の利用人数は、容積によっておおよそ決まる。本実施の形態では、基本的に1人が使用する個室型を想定しているが、多人数を収容可能な大部屋でもよい。大部屋は単独の部屋として構成されていてもよいが、作業空間4の壁面30D、30E及び30Fのうちの1つ又は複数を取り除いて連結して構成してもよい。
なお、個室型とは1人しか利用できない意味ではなく、少人数、例えば2~3人の利用が可能な意味で使用する。
個々の作業空間4を構成する躯体30の形状や構造、提供される設備や性能は任意である。
天井30Aには、換気口33が設けられている。図2及び図3の場合、換気口33には、開口面積の調整が可能なルーバ33Aが取り付けられている。図2及び図3のルーバ33Aは全開状態にある。
本実施の形態の場合、壁面30Cの外側には、作業空間4の外空間を撮像するカメラ34が取り付けられている。カメラ34は、災害モード中の作業空間4の周囲の状況の画像の撮像に用いられる他、作業空間4を出入りする人の撮像にも使用される。
本実施の形態の場合、災害モードとは、被災者や行政機関に対して作業空間4を開放する動作モードをいう。災害モードでは、作業空間4の設備が、認証なしに誰もが利用可能な状態に制御される。
本実施の形態の場合、被災者は、例えば交通インフラの支障によって帰宅が困難になっている人、ユーザ端末5の不携帯、故障、電池切れ等のために通信手段を使用できない人、通信制限の影響で安否の確認が困難な人、被災したことで休息する場所を失った人をいう。
一方で、作業空間4の利用者を予約者や管理者に制限する動作モードを、本実施の形態では、通常モードという。通常モードは、非災害モードの一例である。
続いて、作業空間4の内部の構成を説明する。
図4は、作業空間4の内部の構成例を説明する図である。(A)は天井30Aを取り外して作業空間4の内部を見た図であり、(B)は扉32が設けられている壁面30Cを取り外して作業空間4の内部を見た図である。
本実施の形態の場合、作業空間4の内部には、机35と椅子36が1つずつ配置されている。図4の場合、机35は、壁面30Dに取り付けられているが、床面30Bに取り付けられていてもよいし、床面30Bに移動可能に配置されてもよい。
机35には、入力デバイスとしてのキーボード37と、マウス38と、モニタ39と、不図示のコンピュータとが配置されている。モニタ39は、壁面30Dや机35に固定されていてもよい。図4では、入力デバイスとしてのキーボード37とマウス38が用意されているが、入力デバイスにはユーザ端末5を用いてもよい。
また、モニタ39には、付属の映像ケーブルを通じてユーザ端末5の映像を出力することが可能である。もっとも、無線接続によって、ユーザ端末5の映像をモニタ39に表示させてもよい。
災害モードでは、安否の情報やカメラ34で撮像された画像などのデータが不図示の記憶装置に送受信のために保持される。
机35の上には印刷装置が配置されてもよい。
この他、作業空間4には、照明器具40、人感センサ41、42、スピーカ43、電源コンセント、無線通信用のアクセスポイント等が配置されている。
ここで、天井30Aのうち作業中のユーザが位置する可能性が高い部位には、人感センサ41が取り付けられている。人感センサ41は、例えば赤外線センサであり、感知軸を横切る熱源を検知する。ここでの熱源には、利用者を想定する。感知軸の数は複数でもよい。赤外線センサは、モニタ39、照明器具40、その他の機器のように移動しない熱源を検知の対象から除外する。なお、ユーザの数や位置を検知できる赤外線センサを使用してもよい。
モニタ39と対面する位置の壁面30Eには、人感センサ42が取り付けられている。もっとも、人感センサ42は、天井30Aや壁面30Dに配置されてもよい。人感センサ42は、例えば作業空間4の内部を撮像する画像センサ(すなわち撮像素子)である。
画像センサは、いわゆるカメラである。例えば画像センサで撮像された画像を処理して作業空間4に滞在する人の数を検知する。滞在者の人数の特定には、例えば人とみなす輪郭を検知する技術を使用する。滞在者は、利用者や管理者の場合もあれば、被災者の場合もある。
また、赤外光に感度を有する画像センサの場合には、光量が乏しい照明環境でも鮮明な画像の取得が可能であり、被写体の形状や動きを解析することにより人数を特定する。
人感センサ41、42は死角が少なくなるように、それぞれ複数配置されてもよい。
この他、超音波センサを用いてもよい。超音波センサは、例えば天井30A(図2参照)に配置する。超音波センサから床面方向に発信された超音波が対象物で反射して戻ってくるまでの時間を計測することで対象物までの距離を測定し、距離の変化によって有人か否かを検知してもよい。超音波センサは、人感センサの一例である。
図4の場合、スピーカ43は壁面30Eに取り付けられているが、どの壁面に取り付けてもよい。
図5は、危機や災害の報知に使用される配線と作業空間4との接続の例を説明する図である。
図5の場合、危機/災害管理サーバ9は、通信網2を通じて作業空間4に接続され、施設側災害管理サーバ10は、通信線12を通じて作業空間4に接続される。
従って、作業空間4内の機器は、通信網2及び通信線12の両方又は一方を通じて外部の機器との通信が可能である。すなわち、作業空間4の通信経路は多重化されている。
図6は、作業空間4内のハードウェア上の接続構成の例を説明する図である。
図6に示す接続構成は、通信網2との接続について表している。
本実施の形態の場合、作業空間4には、前述したカメラ34、照明器具40、人感センサ41、42、スピーカ43の他、ルータ50と、通信網2を終端する通信インタフェース(通信IF)51と、作業空間4の設備の動作モードを制御する制御装置52と、扉32(図2参照)を開状態又は閉状態の位置に駆動する扉駆動機構53と、扉32の開閉を検知する開閉検知センサ54と、電子鍵による解錠や施錠を実行する鍵機構55と、作業空間4の設備に動作電源を供給する給電装置56とを有している。
ルータ50は、無線通信のアクセスポイントとしての機能も含んでいる。
制御装置52は、いわゆるコンピュータであり、ファームウェア又はアプリケーションプログラムに基づいて動作する。制御装置52は、制御手段の一例である。
制御装置52は、予約管理サーバ6や危機/災害管理サーバ9の機能の一部を分担してもよい。
図6の場合、扉駆動機構53を設けているが、扉32の開閉を手動に限る場合には不要である。
開閉検知センサ54は、例えば扉32(図2参照)に取り付けてもよい。もっとも、開閉検知センサ54は、例えば扉32が開閉時に移動する経路上、扉32の開位置、又は閉位置に取り付けてもよい。
給電装置56は、作業空間4に設置されている機器の動作に必要な電力を供給するとともに、停電時に備えて蓄電する能力を備えている。また、給電装置56には、災害モード時における電力の消費を抑える省電力モードが用意されている。
図7は、作業空間4(図1参照)に配置される制御装置52を機能的な観点から表現した図である。
制御装置52は、いわゆるコンピュータとして動作する制御部60と、制御や通信に必要なデータを記憶する記憶装置61と、情報の入出力に使用される手段と、外部との通信に使用される手段とを有している。
制御部60は、通信機能を提供する通信部71と、作業空間4を災害モードで動作させるか通常モードとして動作させるかの切り替えを実行する災害モード切替部72と、安否の確認に使用する入出力画面の出力等を制御する安否確認モード制御部73として機能する。
本実施の形態の場合、災害モード切替部72は、危機/災害管理サーバ9(図1参照)からの指示に従って動作モードの切り替えを実行する。
なお、災害モード切替部72は、災害モードへの切り替えの利用者への報知や避難を促す報知の出力も実行する。
また、安否確認モード制御部73は、災害モードへの移行後に起動する。安否確認モード制御部73は、危機/災害管理サーバ9(図1参照)側の安否確認機能部93(図9参照)と通信し、安否確認機能部93から提供される入出力画面をモニタ39に出力する。
記憶装置61は、例えばハードディスク装置であり、入力情報ファイル74や環境情報ファイル75を記憶する。
ここでの入力情報ファイル74は、例えば安否の確認のために被災者により入力された情報である。また、環境情報ファイル75は、例えばカメラ34(図6参照)や人感センサ42(図6参照)から取得される作業空間4の内側や外側の画像その他の情報である。因みに、作業空間4に、温度センサ、湿度センサなどの環境センサが取り付けられている場合には、環境センサから取得される情報も環境情報ファイル75として蓄積される。
情報の入出力に使用される手段は、例えば入出力インタフェース部(入出力IF部)63と、入力手段64と、出力手段65とを有している。
本実施の形態の場合、入力手段64は、キーボード37(図4参照)やマウス38(図4参照)である。なお、入力手段64には、例えばユーザ端末5(図1参照)やモニタ39(図4参照)に画面に重ねて配置されるタッチセンサを含む。
出力手段65は、例えばモニタ39である。なお、出力手段65として、例えばユーザ端末5の表示部を用いてもよい。
外部との通信に使用される手段は、例えば通信インタフェース部(通信IF部)66であり、ルータ50(図6参照)に接続される。
<サーバの構成>
図8は、管理システム1(図1参照)を構成するサーバのハードウェア構成の例を説明する図である。
図8では、危機/災害管理サーバ9の構成を代表的に表している。すなわち、予約管理サーバ6、請求管理サーバ7、会員管理サーバ8、施設側災害管理サーバ10の基本的な構成も図8に示す構成と同様である。
危機/災害管理サーバ9は、オペレーションシステムやアプリケーションプログラムの実行を通じて管理機能を提供するCPU81と、オペレーションシステムやBIOSを格納する記憶領域であるROM82と、プログラムの実行領域であるRAM83とを有している。これらは、いわゆるコンピュータを構成する。これらは制御手段の一例である。
また、危機/災害管理サーバ9は、後述する管理機能を実現するアプリケーションプログラムや各種の管理データを記憶する記憶装置84と、外部との通信に使用される通信インタフェース(通信IF)85と、キーボード等の入力デバイス86と、情報の表示に使用される表示デバイス87とを有している。
ここで、CPU81と各種のデバイスはバス88を通じて接続されている。
図9は、危機/災害管理サーバ9の機能構成の例を説明する図である。
図9に示す機能上の構成は、危機/災害管理サーバ9を構成するCPU81によるプログラムの実行を通じて実現される。
本実施の形態の場合、危機/災害管理サーバ9は、災害情報の受信を検知する災害情報受信検知部91と、管理の対象とする作業空間4の動作モードの切り替えを制御する動作モード切替制御部92と、災害モードで動作する作業空間4に対して安否情報の入出力に使用する画面を提供する安否確認機能部93と、災害モードで動作する作業空間4から現場の情報を収集する現場情報収集部94として機能する。
ここで、災害情報受信検知部91は、災害情報の受信の有無を検知する。例えば防災通信網3からの広域的な危機や災害に関する情報や施設側災害管理サーバ10からの局所的な危機や災害に関する情報が、災害情報として与えられる。
動作モード切替制御部92は、災害情報が発令された地域に存在する作業空間4を災害モードで動作させるか否かを判断し、予め定めた基準を満たす場合には、対象とする作業空間4に対して災害モードへの切り替えを指示する。
なお、動作モード切替制御部92には、災害モードを解除するための基準も用意されている。災害モードを解除するための基準を満たす場合、動作モード切替制御部92は、作業空間4を通常モードに戻す。例えば避難指示の解除を受信してから予め定めた時間が経過した場合、災害モードを解除して通常モードに戻す。なお、災害モードの解除は、事業者が手動で設定してもよい。
災害モードを解除して通常モードに戻る場合には、災害モードが終了するまでの残り時間や終了する時刻を、作業空間4の内外に事前に報知してもよい。
また、動作モード切替制御部92には、災害モードとしての使用を中止して避難モードに切り替える機能も備えている。本実施の形態において、避難モードとは、作業空間4からの退出を要する状態で用いる動作モードであり、作業空間4は施錠状態で管理される。
ここで、判断に使用する基準は、避難情報の種類によって異なってもよい。例えば避難指示は災害モードの基準を満たすが、避難準備は基準を満たさないとして判定される。
また、判断に使用する基準は、危険や災害の種類によって異なってもよい。例えば地震であれば震度が4以上の場合に基準を満たし、豪雨の場合には避難指示が発令されることを基準としてもよい。
これらの基準は、作業空間4が設置されている場所や時間貸しサービスを提供する事業者によっても異なってもよい。
例えば作業空間4の予約サービスの提供者によって異なる基準を用いてもよいし、設置場所を提供している事業者によって異なる基準を用いてもよい。
また、個々の作業空間4が設置されている建物毎に異なる基準を用いてもよいし、建物が同じでも設置されている階数で基準を用いてもよいし、同じ階数でも設置されている位置の違いで異なる基準を用いてもよいし、作業空間4の種類によって異なる基準を採用してもよい。
安否確認機能部93は、災害モードに切り替えられた作業空間4に対する安否確認用の入出力画面の送信、入出力画面に入力された情報の受信、蓄積された安否情報の行政機関への提供、外部から受信された安否情報の作業空間4への提供などを実行する。
本実施の形態の場合、安否確認機能部93は、通信網2に比して可用性が高い通信線12を通じて作業空間4との通信が可能である。このため、通信事業者による通信が困難な状況下での被災者の安否に関する情報の収集と提供に貢献できる。
また、安否確認機能部93は、災害対策本部などの行政機関に安否情報を提供する。
現場情報収集部94は、作業空間4から受信された環境情報ファイル75(図7参照)を外部に提供するサーバ機能を提供する。例えば現場情報収集部94のIP(Internet Protocol)アドレスは、防災システム3A(図1参照)に提供される。
防災システム3Aは、提供されたIPアドレスへのアクセスを通じて環境情報ファイル75を、作業空間4が設置されている場所の被害の状況や救助の必要性の判断資料として取得する。
なお、作業空間4の制御装置52(図6参照)のIPアドレスを防災システム3Aに提供してもよい。例えば作業空間4と危機/災害管理サーバ9との通信が途絶えた状況下でも、施設側災害管理サーバ10と通信線12との通信が可能であれば、防災システム3Aは、作業空間4から環境情報ファイル75を取得できる。
<危機/災害管理サーバの処理動作1>
図10は、危機/災害管理サーバ9(図1参照)で実行される処理手順の例を説明するフローチャートである。
図10では、ステップを記号Sで示す。
危機/災害管理サーバ9は、防災通信網3から災害情報を受信したか否かを判断する(ステップ1)。この判断は、災害情報受信検知部91(図9参照)が実行する。
ステップ1で否定結果が得られている間は、以下の処理は実行されない。
ステップ1で肯定結果が得られた場合、危機/災害管理サーバ9は、災害情報の対象となる地域に含まれる作業空間4を特定する(ステップ2)。この処理は、動作モード切替制御部92が実行する。
次に、危機/災害管理サーバ9は、特定された作業空間4のうちの1つを選択する(ステップ3)。この処理も、動作モード切替制御部92が実行する。
続いて、危機/災害管理サーバ9は、選択された作業空間4について、避難指示の対象か否かを判定する(ステップ4)。この処理も、動作モード切替制御部92が実行する。
ステップ4で肯定結果が得られた場合、危機/災害管理サーバ9は、作業空間4を災害モードへの切り替え対象に設定する(ステップ5)。
本実施の形態の場合、避難指示が出されている地域の作業空間4は、被災者や行政機関に開放される。
次に、危機/災害管理サーバ9は、未選択の作業空間4がないか否かを判定する(ステップ6)。
ステップ6で否定結果が得られた場合、危機/災害管理サーバ9は、ステップ3に戻って別の作業空間4を選択する。
一方、ステップ4で否定結果が得られた場合、危機/災害管理サーバ9は、施設側災害管理サーバ10(図1参照)から避難指示を受信しているかを判定する(ステップ7)。
ステップ4で否定結果が得られる場合とは、例えば防災通信網3から受信した災害情報が避難勧告、避難準備、高齢者等避難開始の場合である。
防災通信網3から受信された指示の緊急度合いは避難指示より低くても、作業空間4を管理する施設側災害管理サーバ10から避難指示が受信された場合には、現場の判断を優先する。
従って、ステップ7で肯定結果が得られた場合、危機/災害管理サーバ9は、ステップ5に移行し、作業空間4を災害モードへの切り替え対象に設定する。この処理も、動作モード切替制御部92が実行する。
一方、ステップ7で否定結果が得られた場合、危機/災害管理サーバ9は、対象とする作業空間4の場所は避難が相当か否かを判定する(ステップ8)。この処理も、動作モード切替制御部92が実行する。
ステップ8は、作業空間4の時間貸しサービスを提供している事業者や危機/災害管理サーバ9を運営している事業者が定めた基準を満たす場合に、災害モードに変更するために用意されている。ステップ8を設けることで、より厳しい安全基準を採用する事業者の意向の反映が可能になる。
ステップ8で肯定結果が得られた場合、危機/災害管理サーバ9は、ステップ5に移行する。
このように、ステップ4で否定結果が得られてもステップ7の判定が実行され、ステップ7で否定結果が得られてもステップ8の判定が実行されるので、より緊急性や深刻度が高い災害情報による災害モードへの切り替えが可能になる。
一方、ステップ8で否定結果が得られた場合、危機/災害管理サーバ9は、ステップ6に移行する。なお、ステップ8で否定結果が得られた作業空間4は通常モードのまま維持される。
図11は、図10に示すフローチャートの続きとして実行される処理手順の例を説明するフローチャートである。
図11でも、ステップを記号Sで示す。
ステップ6(図10参照)で肯定結果を得た危機/災害管理サーバ9は、災害モードへの切り替え対象に設定された作業空間4のうちの1つを選択する(ステップ9)。この処理も、動作モード切替制御部92が実行する。
次に、危機/災害管理サーバ9は、選択した作業空間4は利用中か否かを判定する(ステップ10)。この処理も、動作モード切替制御部92が実行する。
ステップ10で肯定結果が得られた場合、危機/災害管理サーバ9は、対象とする作業空間4に対して電子錠の解錠を指示する(ステップ11)。この処理も、動作モード切替制御部92が実行する。この指示は、作業空間4の制御部60(図7参照)における災害モード切替部72(図7参照)に通知される。
また、危機/災害管理サーバ9は、対象とする作業空間4に対して利用者に災害モードへの切り替えの報知を指示する(ステップ12)。この処理も、動作モード切替制御部92が実行する。この指示も、作業空間4の制御部60(図7参照)における災害モード切替部72(図7参照)に通知される。
なお、ステップ11とステップ12の実行の順番は入れ替わってもよいし、同時でもよい。
この後、危機/災害管理サーバ9は、対象とする作業空間4に対して災害モードへの切り替えを指示する(ステップ13)。この処理も、動作モード切替制御部92が実行する。この指示も、作業空間4の制御部60(図7参照)における災害モード切替部72(図7参照)に通知される。
本実施の形態の場合、作業空間4の動作モードを災害モードに切り替える前に電子錠の解錠や利用者への報知が実行される。
災害モードに切り替わった作業空間4では、動作モード切替制御部92の制御の下、災害モードに対して用意されている各種の機能が実行される。各種の機能の例は後述するが、例えば作業空間4に配置されている機器は認証なしに使用可能な状態に制御される。
次に、危機/災害管理サーバ9は、未選択の作業空間4がないか否かを判定する(ステップ14)。
ステップ14で否定結果が得られた場合、危機/災害管理サーバ9は、ステップ9に戻って別の作業空間4を選択する。
なお、ステップ14で肯定結果が得られた場合、危機/災害管理サーバ9は、処理を終了する。
ステップ10で否定結果が得られた場合、危機/災害管理サーバ9は、対象とする作業空間4に対して予約があるか否かを判定する(ステップ15)。すなわち、現在、対象とする作業空間4が利用されていなくても、現在時刻に予約があるか否かが確認される。
この処理も、動作モード切替制御部92が実行する。
ステップ15で肯定結果が得られた場合、危機/災害管理サーバ9は、対象とする作業空間4に対して電子錠の解錠を指示する(ステップ16)。この処理も、動作モード切替制御部92が実行する。
次に、危機/災害管理サーバ9は、対象とする作業空間4の予約者に災害モードへの切り替えの報知を指示する(ステップ17)。この通知は、予約管理サーバ6(図1参照)との連携を通じて実現される。予約管理サーバ6は、予約者が登録しているユーザ端末5(図1参照)に予約されている作業空間4が災害モードに切り替わったことを報知する。
この後、危機/災害管理サーバ9は、ステップ13に移行する。
なお、ステップ15で否定結果が得られた場合、危機/災害管理サーバ9は、対象とする作業空間4に対して電子錠の解錠を指示する(ステップ18)。ステップ15で否定結果が得られる場合は、作業空間4は利用されておらず、予約もない場合である。
ステップ18の実行後、危機/災害管理サーバ9は、ステップ13に移行する。
<危機/災害管理サーバの処理動作2>
図12は、作業空間4を災害モードに切り替えた後の処理手順の例を説明するフローチャートである。
図12も、ステップを記号Sで示す。
危機/災害管理サーバ9は、災害モードに切り替えた作業空間4について、災害モードを継続する条件が継続しているか否かを判定する(ステップ21)。
具体的には、危機/災害管理サーバ9は、ステップ4(図10参照)、ステップ7(図10参照)、ステップ8(図10参照)のいずれかで肯定結果が得られる状況が継続しているか否かを判定する。
ステップ21で否定結果が得られている間、危機/災害管理サーバ9は、判定を繰り返す。
ステップ21で肯定結果が得られた場合、危機/災害管理サーバ9は、災害モードが解除された作業空間4に対して通常モードへの切り替えを指示する(ステップ22)。なお、災害モードが解除された作業空間4が見つかるたびに、危機/災害管理サーバ9は、ステップ22を実行する。
この後、危機/災害管理サーバ9は、処理を終了する。
<災害モードで実行される動作の例>
●災害モードへの切り替えの報知1
図13は、利用者に災害モードへの切り替わりを報知する例を説明する図である。(A)は災害モードへの切り替えの報知の前の画面の例を示し、(B)は災害モードへの切り替えの報知に伴う画面の変化を示す。
利用者への報知には、例えば作業空間4(図1参照)に設けられているモニタ39が用いられる。災害モードへの切り替えの報知が指示されると、モニタ39の表示の内容は強制的に災害モードを報知する内容に切り替えられる。例えば利用者の作業画面から災害モードの報知画面に切り替わる。
例えばモニタ39が使用されていない場合でも、モニタ39に電源が入り、報知文が表示される。ここでの電源の投入には節電モードからの復帰も含まれる。
なお、作業中の情報を保存できるように、報知画面はポップアップ形式で最も上の階層に表示されてもよい。
図13の場合、モニタ39の全面に報知文が表示される例を示している。
図13の場合、モニタ39には、「この設備は、これから災害モードに切り替わります。災害モードでは、電子錠が解錠され、誰もが自由に設備を利用できる状態になります。」との文面が表示されている。
勿論、文面は任意である。また、記号や映像を用いて、災害モードへの切り替わりを報知してもよい。
図13の文面を見た利用者は、利用中の作業空間4が解錠され、誰もが入室可能になることを知ることができる。
なお、災害モードへの切り替わりは、スピーカ43(図4参照)を通じて音声で報知されてもよい。
また、災害モードへの切り替わりの報知には、ユーザ端末5を用いてもよい。
また、災害モード中は、災害モードに切り替わったことを予め定めた期間ごとに繰り返し報知してもよい。
災害モードへの切り替わりの報知を繰り返すことにより、被災者が作業空間4にいつ入室しても、作業空間4を自由に利用できることを知ることができる。すなわち、被災者は、認証操作を行うことなく、外部との通信を試みることもできる。
報知の出力は、例えば危機/災害管理サーバ9(図1参照)の動作モード切替制御部92(図9参照)の機能や作業空間4(図1参照)の災害モード切替部72(図7参照)の機能を通じて実現される。
●災害モードへの切り替えの報知2
図14は、予約者に災害モードへの切り替わりを報知する例を説明する図である。(A)は災害モードへの切り替えの報知の前の画面の例を示し、(B)は災害モードへの切り替えの報知に伴う画面の変化を示す。
作業空間4(図1参照)に滞在していない予約者への報知であるので、ユーザ端末5が用いられる。図14では、ユーザ端末5の一例としてスマートフォンを例示している。
ユーザ端末5に対する災害モードへの切り替えの報知は、予約管理サーバ6との連携を通じて実行される。
予約者への報知の場合も、災害モードへの切り替えの報知が指示されると、ユーザ端末5の表示の内容は強制的に災害モードを報知する内容に切り替えられる。例えば利用者の作業画面から災害モードの報知画面に切り替わる。
なお、作業中の情報を保存できるように、報知画面はポップアップ形式で最も上の階層に表示されてもよい。
図14の例では、強制的に報知画面を表示させているが、メールやソーシャルネットワークサービスの機能を使用して情報を提供してもよい。
図14の場合、ユーザ端末5の表示面に報知文が表示される例を示している。
図14の場合、ユーザ端末5の表示面には、「予約の設備は、これから災害モードに切り替わります。災害モードでは、電子錠が解錠され、誰もが自由に設備を利用できる状態になります。」との文面が表示されている。
勿論、文面は任意である。また、記号や映像を用いて、災害モードへの切り替わりを報知してもよい。
図14の文面を見た予約者は、自身が予約している作業空間4が解錠され、誰もが入室可能になったことを知ることができる。すなわち、予約者は、自身の予約がキャンセルされたことを知ることができる。
なお、災害モードへの切り替わりは、不図示のスピーカを通じて音声で報知されてもよい。
報知の出力は、例えば危機/災害管理サーバ9(図1参照)の動作モード切替制御部92(図9参照)の機能を通じて実現される。
●避難モードへの切り替えの報知
災害モードに動作モードが切り替えられた後は、作業空間4が被災者に対して無償で開放されるが、作業空間4に留まることが望ましくない状況も考えられる。例えば作業空間4の安全が保てない状況が予測される場合である。例えば避難指示よりも上位の命令が出された場合などである。
この状況に備え、本実施の形態の場合には、避難モードが用意されている。
避難モードに切り替わると、作業空間4の使用が禁止される。例えば照明器具40(図6参照)が消灯される。また例えば被災者による操作を受け付けない状態へと制御される。これらの制御の例は、退出を促すための手段の一例である。
ただし、逃げ遅れた被災者が発生しないように、人感センサ41、42(図6参照)による室内の監視を検知する機能は停止しない。
図15は、避難モードへの切り替えを報知する例を説明する図である。
図15の例は、作業空間4(図1参照)に設けられているモニタ39に報知画面が表示される場合を表している。
図15の場合、モニタ39の表示面には、「至急、この設備から避難してください。避難の確認後に、この設備は施錠されます。」との文面が表示されている。
勿論、文面は任意である。また、記号や映像を用いて、避難モードへの切り替わりを報知してもよい。
また、報知文には、避難が必要である理由や原因、災害の状況の説明が含まれてもよい。
また、避難モードへの切り替わりは、スピーカ43(図4参照)を通じて音声で報知されてもよい。
避難モードに制御されると、予約者であっても作業空間4を解錠することはできない。
報知の出力は、例えば危機/災害管理サーバ9(図1参照)の動作モード切替制御部92(図9参照)の機能や作業空間4(図1参照)の災害モード切替部72(図7参照)の機能を通じて実現される。
●安否の確認
図16は、安否の確認に用いる入出力画面の一例を示す図である。
作業空間4(図1参照)の動作モードが災害モードに切り替わると、危機/災害管理サーバ9(図1参照)の安否確認機能部93(図9参照)から提供される安否確認用の入出力画面がモニタ39に表示される。
ここで、モニタ39への入出力画面の出力は、作業空間4側の安否確認モード制御部73(図7参照)によって実行される。
この入出力画面の表示は、作業空間4に滞在する人の有無とは関係なく実行される。
図16では、登録用の画面の例を示しているが、閲覧用の画面も用意される。
図16の例では、入力用の項目として、登録者の名前、状況、メッセージが用意されている。文字の入力や項目の選択には、ユーザ端末5(図1参照)、キーボード37(図4参照)、マウス38(図4参照)を用いればよい。
図16の場合、状況の入力には選択肢が用意され、メッセージには任意の文字列の入力が可能である。
図16の例では、日本語と英語で項目の内容が表示されているが言語を選択できるボタンを用意してもよい。
本実施の形態の場合、登録用の画面に入力された情報は、入力情報ファイル74(図7参照)として作業空間4の記憶装置61(図7参照)に蓄積される。
蓄積された入力情報ファイル74は、通信網2又は通信線11と通信線12を通じて危機/災害管理サーバ9(図1参照)の安否確認機能部93(図9参照)に読み出される。
ここでの通信は、パケット通信である。
図17は、インターネットなどの通信網2の利用が可能な状態での安否情報の伝送経路を説明する図である。
図17では、災害モードで動作する作業空間4に蓄積された情報が、通信網2を経由して危機/災害管理サーバ9に読み出され、その後、防災通信網3を通じて防災システム3Aへと提供されている。ここでの情報には、入力情報ファイル74だけでなく、環境情報ファイル75(図7参照)も含まれる。
なお、送信される情報には、作業空間4を識別する情報が付されている。作業空間4を識別するための情報には、例えば時間貸しサービスを提供する事業者が用いる管理用の番号や名称、設置されている位置や場所を特定する情報、IPアドレスが含まれる。なお、位置や場所の情報は、GPS(Global Positioning System)の測位データでもテキストデータでもよい。
ただし、災害時における通信網2は、通信事業者による通信規制や輻輳によって通信が遅延する可能性もある。
図18は、インターネットなどの通信網2を利用しない安否情報の伝送経路を説明する図である。
図18では、災害モードで動作する作業空間4に蓄積された情報が、通信網2に比して可用性が高い通信線12を経由して施設側災害管理サーバ10に送信されている。
情報の送信先が危機/災害管理サーバ9である場合、施設側災害管理サーバ10は、受信した情報を、使用可能な通信線11を通じて危機/災害管理サーバ9に送信する。
一方、情報の送信先が防災システム3Aの場合、施設側災害管理サーバ10は、受信した情報を、防災通信網3を通じて防災システム3Aに送信する。
●電源制御
図19は、作業空間4(図1参照)の動作モードと電源制御の関係を説明する図である。
作業空間4に配置された負荷装置には、作業空間4の給電装置56(図6参照)から電力が供給される。給電に必要な電力は、商用電源に基づいて生成される。
ここでの負荷装置は、電力を消費する装置のことであり、例えばカメラ34(図6参照)、照明器具40(図6参照)、人感センサ41、42(図6参照)、スピーカ43(図6参照)、ユーザ端末5(図1参照)が含まれる。
本実施の形態の場合、電源タップを通じて複数台のユーザ端末5の充電も可能である。
災害モード切替部72(図7参照)は、災害モードへの切り替えの指示を受けると、負荷装置を省電力モードに切り替える。例えばモニタ39(図4参照)、照明器具40(図6参照)、不図示の空調設備、冷暖房設備等は、省電力モードでの動作に切り替えられる。
もっとも、省電力モードへの切り替えは、商用電源から非常用電源に切り替えられた後に実行されてもよい。
本実施の形態の場合、非常用電源には蓄電池を使用する。このため、通常モードでは、負荷装置への給電と並行して蓄電池への蓄電が実行される。
もっとも、非常用電源として発電機を用いてもよい。
なお、作業空間4には、商用電源から非常用電源への切り替え用のスイッチが配置されていてもよい。スイッチが非常用電源からの給電に切り替えられると、商用電源が途絶されている場合でも給電を再開できる。
●現場の状況に関する情報の収集
災害モードに動作モードが切り替えられた後は、人感センサ41、42(図6参照)やカメラ34(図6参照)を使用して作業空間4(図1参照)の内側や外側の状況に関する情報の収集が開始される。
例えば作業空間4に滞在する人の有無の情報、作業空間4の内部を撮像した画像、作業空間4の外部を撮像した画像、不図示のマイクロフォンを通じて収集された音が環境情報ファイル75(図7参照)として記憶装置61(図7参照)に蓄積される。
環境情報ファイル75は、防災システム3A(図1参照)に提供され、被災の状況の把握に使用される。
図20は、カメラ34(図2参照)による撮像や送信の頻度や周期の例を説明する図である。(A)は通常モードの場合を示し、(B)は災害モードの場合を示す。
図20の場合、縦軸は、画像の撮影又は測定をオン、非動作をオフで示す。また、横軸は、時間である。
図20の場合、撮影又は測定された情報は、オン期間の終了後に送信される。
図20の例では、通常モードでの撮影又は測定に割り当てられる時間が短いのに対し、災害モードでは撮影又は測定に割り当てられる時間が長い。なお、1回の撮影又は測定の時間が長いため、送信の頻度や送信の間隔は、災害モードの方が通常モードよりも長くなる。1回当たりの撮影の時間や情報の測定の時間が長いので、過渡的な状況の変化の把握が容易になる。ただし、1回当たりの情報量は、災害モードの方が通常モードよりも多くなる。
図21は、カメラ34(図2参照)による撮像や送信の頻度や周期の他の例を説明する図である。(A)は通常モードの場合を示し、(B)は災害モードの場合を示す。
図21の場合も、縦軸は画像の撮影又は測定をオン、非動作をオフで示す。また、横軸は、時間である。
通常モードにおける撮像や測定の頻度等は、図20と同じである。
違いは、災害モードでの撮像や測定の頻度等である。図21の場合、1回当たりの撮像又は測定の時間は通常モードと同じである。ただし、災害モードにおける撮像や測定の頻度が通常モードにおける撮像や測定の頻度よりも高い。当然、情報の送信の頻度も災害モードの方が通常モードよりも増加する。
図21に示す例は、撮像や測定の頻度を高くすることで、過渡的な状況の変化の把握を容易にしている。
●予約の禁止
作業空間4(図1参照)の災害モードによる使用が開始された時点では、災害モードが解除されて通常モードに戻る時期を予測することはできない。
そこで、予約時間が既に開始した又はこれから予約時間が開始する予約者には、図14で説明したように、予約された作業空間4を利用できないことが通知される一方、新たな予約を受け付けない状態に制御する必要が生じる。
契約の不履行を避けるためであり、予約者の安全を優先するためでもある。
図22は、災害モードで動作する作業空間4が予約の対象として指定された場合にユーザ端末5に表示される画面の例を示す図である。
図22の例では、「現在、ご希望の設備は、災害モードで運用中のため、新たな予約を受け付けることができません。ご不便をおかけいたしますが、別の設備の予約の検討をお願いいたします。」なる文面が用いられている。なお、文面は任意である。
この表示は、危機/災害管理サーバ9(図1参照)と連携する予約管理サーバ6(図1参照)によって提供される。
なお、予約管理サーバ6は、災害モードに指定された作業空間4を予め候補から除外することが望ましい。
勿論、災害モードを解除する時刻が危機/災害管理サーバ9から通知されると、予約管理サーバ6は、予約の受付を再開する。
また、図22の例では、テキストによって予約を受け付けられない事実と理由を提示しているが、地図上に表示される作業空間4の記号の表示を、災害モードであることを表す内容に変化させてもよい。
<他の実施形態>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上述の実施の形態に記載の範囲に限定されない。上述の実施の形態に、種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
前述の実施の形態では、扉32(図4参照)が、作業中の利用者に対して右斜め後方に位置するように設けられている場合を説明したが、扉32を設ける位置はこれに限らない。
図23は、作業空間4の他の構成例を説明する図である。(A)は天井30Aを取り外して作業空間4の内部を見た図であり、(B)は作業中の利用者を側方から見る位置の壁面30Cを取り外して作業空間4の内部を見た図である。
図23の場合、扉32は、作業中の利用者の背後側の壁面30Eに設けられている。また、図23における扉32は開き戸の例を表している。
図23における扉32にも、秘匿性と防犯性を考慮した加工が施された部材32Bが配置されている。図23の場合、部材32Bは、モニタ39の画面を外から見ることができないように足元側だけに配置されている。例えば部材32Bは、椅子36の背もたれや着席した利用者によってモニタ39の画面が死角になる位置に配置される。
図24は、作業空間4の他の構成例を説明する図である。図24に示す作業空間4には、図23に示す作業空間4と同様に、作業中の利用者の背後側の壁面30Eに開き戸タイプの扉32が取り付けられている。
ただし、図24に示す扉32は、不透明な部材で構成されている。一方で、作業中の利用者の側面側となる壁面30Cに半透明な部材30C1がはめ込まれている。
ここでの部材30C1には、部材32B(図2参照)と同じく、秘匿性と防犯性を考慮した加工が施されている。
前述の実施の形態の場合には、災害情報を受信した危機/災害管理サーバ9(図1参照)が災害モードへの切り替えその他の制御を実行する場合について説明したが、この制御は、施設側災害管理サーバ10で実行されてもよいし、作業空間4で実行されてもよい。
例えば作業空間4で災害モードへの切り替え機能を実行する場合、同機能は、制御装置52(図6参照)によって提供される。
前述の実施の形態の場合には、作業空間4(図1参照)に天井30A(図2参照)が設けられる例を説明したが、天井30Aは設けられていなくてもよいし、天井30Aは作業空間4の一部分だけに設けられていてもよい。
例えば仕切り壁と扉で囲まれたインターネットカフェの個室席、個室型の学習室でもよい。
また、前述の実施の形態では、作業空間4に消防法上の付帯設備が設置されていてもよく、前述したスピーカ43(図4参照)は、付帯設備と共用されてもよい。
前述の実施の形態では、図10に示すように、避難の緊急度や災害の深刻度の判断主体が複数存在し、1つの判断主体の判断が災害モードへの切り替え基準を満たさない場合でも、他の判断主体の判断が災害モードへの切り替え基準を満たす場合には災害モードに移行する例を説明しているが、複数の判断主体の判断を比較し、より緊急性又は深刻度が高い判断を選択して災害モードへの切り替えを決定してもよい。
また、1つの判断主体から複数の判断、すなわち災害情報が取得された場合でも、それらの中で、より緊急性又は深刻度が高い判断を選択して災害モードへの切り替えを決定してもよい。
前述の実施の形態では、避難指示を災害モードへの切り替えの基準に用いているが、他の基準を用いてもよい。
1…管理システム、2…通信網、3…防災通信網、3A…防災システム、4…作業空間、5…ユーザ端末、6…予約管理サーバ、7…請求管理サーバ、8…会員管理サーバ、9…危機/災害管理サーバ、10…施設側災害管理サーバ、11、12…通信線、34…カメラ、35…机、36…椅子、37…キーボード、38…マウス、39…モニタ、40…照明器具、41、42…人感センサ、43…スピーカ、56…給電装置、60…制御部、61…記憶装置、72…災害モード切替部、73…安否確認モード制御部、74…入力情報ファイル、75…環境情報ファイル、91…災害情報受信検知部、92…動作モード切替制御部、93…安否確認機能部、94…現場情報収集部

Claims (7)

  1. 災害情報の受信を検知する検知手段と、
    前記検知手段が前記災害情報を受信した場合、出入り口の扉を閉じることで周囲から区分された状態になる設置型の空間内での利用に供される設備の動作モードを災害モードに切り替える制御手段
    を有し、
    前記制御手段は、前記設置型の空間を使用する予約者および予約の情報を管理する管理サーバと通信して、前記災害モードに切り替えた以降に当該設置型の空間を予約している予約者を特定し、
    特定した前記予約者の端末に、前記災害モードに切り替わったことを通知する装置。
  2. 前記制御手段は、前記災害モードにおいて、前記扉を解錠状態に制御し、前記設備の利用を可能に制御する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記制御手段は、前記管理サーバと通信し、前記災害モードに切り替った前記設置型の空間に対する前記予約者の予約をキャンセルする、
    請求項2に記載の装置。
  4. 前記制御手段は、前記災害情報が予め定めた条件を満たす場合、前記設置型の空間の使用を禁止状態に制御し、前記扉の外部からの解錠を禁止する、
    請求項1に記載の装置。
  5. 前記制御手段は、前記管理サーバとの通信を通じ、前記設置型の空間が前記災害モードであることを地図上に表示する、
    請求項1に記載の装置。
  6. 災害情報の受信を検知する検知手段と、
    前記検知手段が前記災害情報を受信した場合、出入り口の扉を閉じることで周囲から区分された状態になる設置型の空間内での利用に供される設備の動作モードを災害モードに切り替える制御手段
    を有し、
    前記制御手段は、前記設置型の空間を使用する予約者および予約の情報を管理する管理サーバと通信して、前記災害モードに切り替えた以降に当該設置型の空間を予約している予約者を特定し、
    特定した前記予約者の端末に、前記災害モードに切り替わったことを通知する管理システム。
  7. コンピュータ
    災害情報の受信を検知する機能と、
    災害情報を受信した場合、出入り口の扉を閉じることで周囲から区分された状態になる設置型の空間内での利用に供される設備の動作モードを災害モードに切り替える機能と、
    前記設置型の空間を使用する予約者および予約の情報を管理する管理サーバと通信して、前記災害モードに切り替えた以降に当該設置型の空間を予約している予約者を特定し、特定した前記予約者の端末に、前記災害モードに切り替わったことを通知する機能と、
    を実現させるためのプログラム。
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