JP7195998B2 - 集合住宅インターホンシステム - Google Patents

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本発明は集合住宅インターホンシステムに関し、特に帰宅者が集合住宅に到着する前に、エレベータをエントランスフロアに呼び出しできる集合住宅インターホンシステムに関する。
従来より、GPS位置情報を利用することで、予め設定された集合住宅の特定エリアに入ったら、携帯端末の操作によりエレベータを呼び出しでき、エレベータがエントランスフロアへの移動を開始する集合住宅インターホンシステムがある。
例えば、特許文献1に記載の集合住宅インターホンシステムでは、ジオフェンスを設定して、ジオフェンス内であれば携帯端末の操作により、エントランスドアの電気錠の解錠を行ったり、エレベータをエントランスフロアへ呼びすことを可能とした。
特開2016-143979号公報
上記特許文献1の技術は、携帯端末の操作により外出していた居住者が集合住宅のエントランスに入る前にエレベータを呼び出すことができるため、帰宅者にとってエレベータの待ち時間を減らすことができ便利であった。
しかしながら、在宅の家族にとっては外出していた家族が間もなく帰宅する情報が入ってこないため、帰宅を連絡したい場合は別途連絡する必要があった。また、ジオフェンス内であれば携帯端末からエレベータの呼び出しが可能なため、帰宅したときでなくても集合住宅内での操作でエレベータの呼び出しができてしまい、誤操作によりエレベータがエントランスフロアへ動作する場合があった。
そこで、本発明はこのような問題点に鑑み、帰宅する居住者が携帯端末の操作でエレベータを呼び出しできると共に、その操作が成されたことを自宅の居室親機に通知され、更にエレベータ呼び出しの誤操作を防止できる集合住宅インターホンシステムを提供することを目的としている。
上記課題を解決する為に、請求項1の発明は、集合住宅のエントランスに設置されて居住者を呼び出すための集合玄関機と、個々の住戸に設置されて来訪者からの呼び出しに応答するための居室親機と、集合玄関機と居室親機との間の通信を制御するインターホン制御機とを有する集合住宅インターホンシステムであって、インターホン制御機は、居住者が携行する携帯端末と住戸番号との関連付けを記憶する携帯端末情報記憶部と、通信ネットワークを介して携帯端末と通信を実施する外部通信部とを有すると共に、集合住宅内のエレベータを制御するエレベータ制御機に接続されて成り、携帯端末は、インターホン制御機と通信して、インターホン制御機を介してエレベータをエントランスフロアに呼び出すコールボタンを有し、更に、インターホン制御機或いは通信ネットワーク上のクラウドサーバに、集合住宅の内部及び周囲のうち、少なくとも周囲に携帯端末のコールボタン操作を有効とするために設定されたエリアを記憶するエリア記憶部、及び携帯端末と通信して位置を把握し、携帯端末がエリア内になければコールボタンの操作を禁止する許可制御部を設け、インターホン制御機は、許可状態にある携帯端末のコールボタンが操作されると、エレベータ制御機にコール信号を送信してエレベータの制御を開始させると共に、コールボタンを操作した携帯端末が関連付けられている居室親機にもコールボタンが操作された旨を通知し、当該通知を受けた前記居室親機では、所定の報知動作を実施することを特徴とする。
この構成によれば、集合住宅に近づいたらエレベータを呼び出すことができるし、エレベータの呼出操作で在宅の家族に間もなく帰宅することを通知でき、帰宅者にとってはエレベータの待ち時間を短くできるし、別途家族に帰宅を通知する必要が無く便利である。また、在宅者にとっても間もなく家族が帰宅することが分かり都合が良い。
請求項2の発明は、請求項1に記載の構成において、エリアは、集合住宅の建屋内のエリアを除外した建屋周囲に設定され、建屋内ではコールボタンの操作が許可されないことを特徴とする。
この構成によれば、集合住宅を出なければ携帯端末のエレベータ呼出機能は有効とならないため、集合住宅内での操作は無効となる。よって、誤操作を防止できるし、居室親機への誤報も無くすことができる。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の構成において、コール信号を受信したエレベータ制御機は、エレベータの現在位置及び移動方向の情報を含むエレベータ情報を返信し、携帯端末は、エレベータ制御機から返信された情報を表示する表示部を有することを特徴とする。
この構成によれば、エレベータを呼び出した居住者は、エレベータの現在の状態を携帯端末の表示から把握できるため、エレベータがエントランスフロアに到着するおおよその時間を予想でき、利便性が良い。
請求項4の発明は、請求項3に記載の構成において、エレベータ制御機は、エントランスフロアにエレベータが到着するまでの時間を演算する時間算出部を有し、エレベータ情報には、時間算出部が算出した時間情報が含まれることを特徴とする。
この構成によれば、エレベータがエントランスフロアに到着するまでの時間が携帯端末に表示されるため、利用者は安心できる。
本発明によれば、集合住宅に近づいたらエレベータを呼び出すことができるし、エレベータの呼出操作で在宅の家族に間もなく帰宅することを通知でき、帰宅者にとってはエレベータの待ち時間を短くできるし、別途家族に帰宅を通知する必要が無く便利である。また、在宅者にとっても間もなく家族が帰宅することが分かり都合が良い。
本発明に係る集合住宅インターホンシステムの一例を示す構成図である。 インターホン制御機の機能ブロック図である。 エレベータ制御機の機能ブロック図である。 エレベータを呼び出した場合の携帯端末の表示を示す画面図である。
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明に係る集合住宅インターホンシステムの一例を示す構成図であり、1は集合住宅のエントランスに設置されて来訪者が居住者を呼び出すための集合玄関機、2は各住戸に設置されて来訪者からの呼び出しに応答するための居室親機、3は管理室に設置される居住者等と通話するための管理室親機、4は集合玄関機1、居室親機2、管理室親機3の間の通信を制御するインターホン制御機、5は住戸玄関に設置されて居住者を呼び出すための玄関子機、6はエレベータ、7はエレベータ6を制御するエレベータ制御機、8は居住者が携行する携帯端末である。
集合玄関機1、管理室親機3はそれぞれ伝送線L1,L2を介してインターホン制御機4に接続され、居室親機2は親機幹線L3によりインターホン制御機4に接続されている。また、玄関子機5は住戸毎に伝送線L4を介して対応する居室親機2に接続され、エレベータ制御機7とインターホン制御機4とは伝送線L5により接続されている。更に、インターホン制御機4は、通信ネットワークNを介して登録されている携帯端末8と通信を実施する。
尚、ここではエレベータ6が2機(第1エレベータ6a、第2エレベータ6b)設置された構成を示し、エレベータ制御機7がこの2機のエレベータ6を制御する。
集合玄関機1は、カメラ11、訪問先住戸番号を入力する操作部12、通話のためのマイク13a及びスピーカ13b、呼出ボタン14を備え、操作部12が操作されて訪問先の住戸が選択され、呼出操作されるとカメラ11が起動して来訪者が撮像され、呼出信号と共に撮像映像が呼出先の居室親機2に送信される。
居室親機2は、カメラ11の撮像映像及び各種情報を表示する表示部21、呼び出しを受けて応答操作する通話ボタン22、通話するためのマイク23a及びスピーカ23b等を備えている。また、エレベータコールボタン(図示せず)を有して、このボタンが操作されるとエレベータがエレベータを呼び出した住戸にのあるフロアに移動を開始する(詳述せず)。
図2はインターホン制御機4の機能ブロック図を示している。インターホン制御機4は、住戸番号と居室親機2との関係を記憶する居室親機情報記憶部41、居室親機2の設置フロアを記憶するフロア情報記憶部42、設定されたエリア(ジオフェンス)を記憶するジオフェンス記憶部43、居住者が携行する携帯端末8と住戸番号の関係を記憶する携帯端末情報記憶部44、機器間の通信を制御するインターホン制御機CPU45、各インターホン機器と通信する第1通信IF46、エレベータ制御機7と通信する第2通信IF47、通信ネットワークNを介して携帯端末8と通信する外部通信部48等を備えている。
尚、インターホン制御機CPU45は、通信ネットワークNを介する携帯端末8との通信を制御し、定期的に携帯端末8に対してジオフェンスの内外何れにあるかの情報を送信する。
図3はエレベータ制御機7の機能ブロック図を示している。エレベータ制御機7は、エレベータ6の制御プログラムを記憶する動作管理部71、エレベータ6がコールされたフロアに到着するまでの時間を演算する移動時間演算部72、エレベータ6の移動を制御するエレベータ制御機CPU73、インターホン制御機4と通信するエレベータ制御機通信IF74、第1エレベータ6aを制御する第1エレベータ制御IF75a、第2エレベータ6bを制御する第2エレベータ制御IF75b等を備えている。
携帯端末8は、GPS信号受信部を有し、GPS信号を受信して自身の位置情報を通信ネットワークNを介してインターホン制御機4に送信する機能、所定の操作でエレベータをエントランスフロアに呼び出す信号をインターホン制御機4に送信する機能、エレベータを呼び出すコールボタンを含む各種情報を表示する表示部8a等を備えている。
エレベータを呼び出す機能は所定のソフトウェアをインストールして設定され、このソフトウェアは通信ネットワークNを介して所定のサイトからダウンロードしてインストールされる。そして、この携帯端末8は、例えばスマートフォンが適用できる。
上記の如く構成された集合住宅インターホンシステムの動作は以下の様である。但し、集合玄関機1を操作して住戸を選択して居住者を呼び出す操作、呼出操作によりカメラ11が起動して呼出先の居室親機2で表示され、居室親機2の応答操作により通話が可能となる動作等は従来と同様であるため説明は省略し、ここでは携帯端末8の操作を受けてエレベータ6がエントランスフロアに移動する動作を中心に説明する。
まず、ジオフェンス記憶部43が記憶するジオフェンスの形状を説明する。ジオフェンスは、集合住宅の建屋内を除外し、建屋の周囲例えば30メートル以内、或いは建屋外で集合住宅の敷地内をジオフェンスとして設定され、建屋周囲にドーナツ状に設定され、このエリアがジオフェンス内として記憶されている。
尚、このジオフェンスの設定は、所定の携帯端末8を操作してインターホン制御機4と通信させて設定することができるし、インターホン制御機4に別途パーソナルコンピュータ等を接続して設定しても良い。
こうして設定されたジオフェンス内に、携帯端末情報記憶部44に登録されている居住者の携帯端末8がある場合にのみ、携帯端末8のコールボタン操作が有効となる。
具体的に、インターホン制御機CPU45は、定期的に携帯端末8と通信して携帯端末8の位置情報を入手し、ジオフェンス記憶部43に登録されているジオフェンスに対して携帯端末8が内外何れにあるか監視している。そして、内外何れにあるかの情報は、携帯端末に定期的に送信され、携帯端末8がジオフェンス内にあれば、インターホン制御機4から携帯端末8に対して許可信号が送信されて携帯端末8のエレベータ呼出操作が有効となり、ジオフェンス外にあれば禁止信号が送信されて携帯端末8のエレベータ呼出操作を無効とする。尚、無効とする場合は、コールボタンを表示しないようプログラムしても良い。
このようなインターホン制御機4との通信により、ジオフェンス内に携帯端末8がある場合、携帯端末8の所定の操作により表示部8aにエレベータを呼び出すコールボタンが表示(図示せず)され、このボタンをタッチするとエレベータコール信号が通信ネットワークNを介してインターホン制御機4に送信される。
エレベータコール信号を受信したインターホン制御機4は、インターホン制御機CPU45の制御により、1階のエントランスフロアにエレベータを移動させる旨のコール信号が生成されてエレベータ制御機7に送信される。
このコール信号をインターホン制御機4から受信したエレベータ制御機7では、エレベータ制御機CPU73の制御により、動作管理部71のプログラムに従い一方のエレベータ6を選択して1階(エントランスフロア)へ誘導する制御が行われる。
同時に移動時間演算部72が、誘導するエレベータ6の現在の場所及び移動方向等の情報を基に1階まで移動するのに要する時間を算出し、算出した時間情報を含むエレベータ6の移動情報がインターホン制御機4を介して携帯端末8へ返信される。
この時間情報及びエレベータ6の移動情報を受信した携帯端末では、表示部8aに受信したエレベータ情報が表示される。
図4は、こうしてエレベータ情報を受信した携帯端末8の表示を示している。図4の表示から、まず1階に来るエレベータは第1エレベータ6aであることがD1の表示から認識でき、現在8階にあって上昇中であり、9階に上がってから下降して6階に停止し、その後1階に来ることがD4,D2の表示からわかる。更に到着までに要する時間が2分25秒であることがD3の表示から認識できる。
尚、「確認」の表示部D5は操作ボタンであり、タッチすると表示が消える。また、D4の表示において、エレベータ6の進行方向が三角の矢印がハッチングされて示されているが、実際には矢印が赤色等で表示される。
また、携帯端末8からエレベータコール信号を受信したインターホン制御機CPU45は、携帯端末情報記憶部44を参照して携帯端末8に関連付けられている居室親機2を特定し、特定した居室親機2に対して帰宅通知信号を送信してエレベータコールに基づく帰宅通知を実施する。
帰宅通知信号を受信した居室親機2では、スピーカ23bから「まもなく家族が帰宅します」等のメッセージが報音され、表示部21に同様のメッセージが表示される。
このように、集合住宅に近づいたら携帯端末8を使用してエレベータ6を呼び出すことができるし、エレベータ6の呼出操作で在宅の家族に間もなく帰宅することを通知できる。よって、帰宅者にとってはエレベータの待ち時間を短くできるし、別途家族に帰宅を通知する必要が無く便利である。また、在宅者にとっても間もなく家族が帰宅することが分かり都合が良い。
また、集合住宅を出なければ携帯端末8のエレベータ呼出機能は有効とならないため、集合住宅内でエレベータ呼出操作しても無効となり、誤操作及び居室親機への誤報も無くすことができる。
更に、エレベータ6を呼び出した帰宅者は、エレベータ6の現在の状態を携帯端末8の表示から把握できるし、エレベータ6がエントランスフロアに到着するまでの時間が携帯端末8に表示されるためき、利用者は安心できる。
尚、上記実施形態では、エレベータ6の現在の状態に加えて、エレベータ6が到着するまでの予定時間まで携帯端末に表示させているが、現在位置のみを表示して予定時間まで表示しなくてもい。現在位置の表示のみでも帰宅者はエレベータが到着するおおよその時間を予想でき、利便性が良い。
また、インターホン制御機4がジオフェンス記憶部43を有して携帯端末8の位置を管理しているが、ジオフェンス記憶部43及び携帯端末8の位置を管理する機能は別途通信ネットワークN上にクラウドサーバを設けて管理しても良い。
更に、ジオフェンスを集合住宅の周囲に設定して建屋内をジオフェンス外としているが、建屋内を排除せず例えば有効エリアをエントランスのある1階のみを含むよう設定しても良く、エントランスに入ってからでもエレベータコール操作が可能となり使い勝手が良い。
1・・集合玄関機、2・・居室親機、4・・インターホン制御機、6・・エレベータ、7・・エレベータ制御機、8・・携帯端末、8a・・表示部、21・・表示部、22・・操作部、22b・・エレベータコールボタン、22c・・専用コールボタン、22d・・エレベータモニタボタン、25・・親機CPU、43・・ジオフェンス記憶部(エリア記憶部)、44・・携帯端末情報記憶部、45・・インターホン制御機CPU(位置判定部、許可制御部)、48・・外部通信部、72・・移動時間演算部(時間算出部)、73・・エレベータ制御機CPU、N・・通信ネットワーク。

Claims (4)

  1. 集合住宅のエントランスに設置されて居住者を呼び出すための集合玄関機と、個々の住戸に設置されて来訪者からの呼び出しに応答するための居室親機と、前記集合玄関機と前記居室親機との間の通信を制御するインターホン制御機とを有する集合住宅インターホンシステムであって、
    前記インターホン制御機は、居住者が携行する携帯端末と住戸番号との関連付けを記憶する携帯端末情報記憶部と、通信ネットワークを介して前記携帯端末と通信を実施する外部通信部とを有すると共に、集合住宅内のエレベータを制御するエレベータ制御機に接続されて成り、
    前記携帯端末は、前記インターホン制御機と通信して、前記インターホン制御機を介してエレベータをエントランスフロアに呼び出すコールボタンを有し、
    更に、前記インターホン制御機或いは前記通信ネットワーク上のクラウドサーバに、集合住宅の内部及び周囲のうち、少なくとも周囲に前記携帯端末の前記コールボタンの操作を有効とするために設定されたエリアを記憶するエリア記憶部、及び前記携帯端末と通信して位置を把握し、前記携帯端末が前記エリア内になければ前記コールボタンの操作を禁止する許可制御部を設け、
    前記インターホン制御機は、許可状態にある前記携帯端末の前記コールボタンが操作されると、前記エレベータ制御機にコール信号を送信してエレベータの制御を開始させると共に、前記コールボタンを操作した前記携帯端末が関連付けられている前記居室親機にも前記コールボタンが操作された旨を通知し、
    当該通知を受けた前記居室親機では、所定の報知動作を実施することを特徴とする集合住宅インターホンシステム。
  2. 前記エリアは、集合住宅の建屋内のエリアを除外した建屋周囲に設定され、建屋内では前記コールボタンの操作が許可されないことを特徴とする請求項1記載の集合住宅インターホンシステム。
  3. 前記コール信号を受信したエレベータ制御機は、エレベータの現在位置及び移動方向の情報を含むエレベータ情報を返信し、
    前記携帯端末は、前記エレベータ制御機から返信された情報を表示する表示部を有することを特徴とする請求項1又は2記載の集合住宅インターホンシステム。
  4. 前記エレベータ制御機は、エントランスフロアにエレベータが到着するまでの時間を演算する時間算出部を有し、
    前記エレベータ情報には、前記時間算出部が算出した時間情報が含まれることを特徴とする請求項3記載の集合住宅インターホンシステム。
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