JP7193798B2 - 音叉センサおよび計量装置 - Google Patents

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Description

本発明は、音叉センサおよび計量装置に関する。
音叉振動子を備える音叉センサにおいては、該音叉振動子を一定の固有振動数で振動させた状態で荷重が加わると、振動数が変化する。そして、振動数の変化を計測することで、加えられた荷重を検出する。このような音叉センサとしては、たとえば特許文献1および特許文献2に示すものがある。
特許文献1には、力センサ(50)にはレバー(55)が設けられていて、そのレバー(55)のてこ比に従って、音叉振動子(58)に変位が伝達される構成について開示されている。また、特許文献2には、4本のリンク(5~8)がヒンジ(1~4)で連結された菱形状のリンク機構が開示されていて、かかる菱形状のリンク機構の対角線方向に音叉振動子(10)が配置された構成が開示されている。
特許第3711115号公報 特開昭61-194325号公報
ところで、特許文献1に開示の構成では、てこ比を利用して変位を検出構成であるため、秤量を大きくする場合には、支点(56)から薄肉部(54)までの寸法を大きくする必要がある。このような構成では、レバー(55)の長さが長くなってしまい、装置の大型化を招いてしまう、という問題がある。
また、特許文献2に開示の構成では、菱形のリンク機構の内部に、音叉振動子(10)を配置する構成となっている。このような構成では、秤量を大きくする場合、頂角(2θ)を小さくする必要がある。しかしながら、音叉振動子(10)の設計仕様から、該音叉振動子(10)の大きさは決まってしまうので、頂角(2θ)を小さくすると、リンク(5~8)が長くなってしまう、という問題がある。また、特許文献2に開示の構成では、上側に位置するヒンジ(1)に荷重が作用する。このため、菱形のリンク機構は、押しつぶされる(閉じる)ように変位する。このような構成では、ヒンジ(1)とヒンジ(3)が離れるような形態の音叉センサには適用できない、という問題もある。
本発明は上記の事情にもとづきなされたもので、サイズが大きくなるのを防止すると共に、2つの荷重が作用する部分を離間させつつ音叉振動子に荷重を作用させることが可能な音叉センサおよび計量装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によると、荷重による第1荷重作用部位と第2荷重作用部位との間での偏位により変化する音叉の振動数に基づいて荷重を測定する音叉センサであって、張力が作用した際の寸法変化に伴って固有振動数が変化する音叉振動子と、一端側が第1荷重連結節を介して第1荷重作用部位に連結されると共に、他端側が第1音叉連結節を介して音叉振動子に連結されている第1リンクと、一端側が第2荷重連結節を介して第2荷重作用部位に連結されると共に、他端側が第2音叉連結節を介して音叉振動子に連結されている第2リンクと、を有し、第1荷重連結節の中心位置と第2荷重連結節の中心位置を通る線を第1仮想線とし、第1音叉連結節の中心位置および第2音叉連結節の中心位置を通る線を第2仮想線としたとき、第2仮想線は、第1仮想線よりも音叉振動子側に配置されている、ことを特徴とする音叉センサが提供される。
また、本発明の他の側面は、上述の発明において、第1荷重連結節および第1音叉連結節は、可撓性を有するように第1リンクの幅よりも薄肉化された薄肉部分であると共に、第2荷重連結節および第2音叉連結節は、可撓性を有するように第2リンクの幅よりも薄肉化された薄肉部分である、ことが好ましい。
また、本発明の他の側面は、上述の発明において、第1荷重作用部位のうち荷重が作用する中心点と第2荷重作用部位のうち荷重が作用する中心点のうちの少なくとも一方は、第1仮想線と同一直線上に存在する、ことが好ましい。
また、本発明の他の側面は、上述の発明において、薄肉部分は、第1凹部と第2凹部との間に存在すると共に、第1凹部は、第1リンクおよび第2リンクのうち音叉振動子側の一方の側面よりも凹んだ部分であり、第2凹部は、第1リンクおよび第2リンクのうち音叉振動子とは反対側の他方の側面よりも凹んだ部分である、ことが好ましい。
また、本発明の他の側面は、上述の発明において、第1音叉連結節と第2音叉連結節においては、第2凹部は第1凹部よりも深く設けられていると共に、第1荷重連結節と第2荷重連結節においては、第1凹部は第2凹部よりも深く設けられている、ことが好ましい。
また、本発明の第2の観点によると、上述の各発明に係る音叉センサを備えることを特徴とする計量装置が提供される。
本発明によると、サイズが大きくなるのを防止すると共に、2つの荷重が作用する部分を離間させつつ音叉振動子に荷重を作用させることが可能な音叉センサおよび計量装置を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る音叉センサが取り付けられた計量装置の構成を示す斜視図である。 図1に示す計量装置のうち、載置台および取付金具を取り除いた音叉センサ機構の構成を示す斜視図である。 図2に示す音叉センサ機構の構成を示す側面図である。 本発明の一実施の形態に係る音叉センサの構成を示す平面図であり、音叉センサが荷重の作用により変形する前の状態を示している。 図4に示す状態から音叉センサが荷重の作用によって変形した状態を示す平面図である。 図4に示す音叉センサのうち上方リンクおよび下方リンク付近を拡大した状態を示す部分的な平面図である。 図5に示す音叉センサのうち上方リンクおよび下方リンク付近を拡大した状態を示す部分的な平面図であり、仮想線L3,L4が仮想線L1,L2と平行となった状態を示す図である。 図6から図7に示すように音叉センサが変形したときの寸法の変動の様子を示す図である。 本発明の概念的な構成を示す図である。 図4に示す音叉センサの第1音叉連結節の中心位置C12および第2音叉連結節の中心位置D12に作用する力を示す図であり、(A)は角度θが小さい場合を示し、(B)は角度θが大きい場合を示している。
以下、本発明の一実施の形態に係る計量装置10について、以下に説明する。以下の説明では、固定部51から荷重受部55に向かう方向をX方向とし、X1側は図1における紙面右下側、X2側は図1における紙面左上側とする。また、計量装置10の鉛直方向をZ方向とし、Z1側は上側、Z2側は下側とする。また、X方向とZ方向に直交する方向をY方向とし、Y1側は図1における紙面右上側、Y2側は図1における紙面左下側とする。
<計量装置10の全体的な構成について>
図1は、本発明の音叉センサ70が取り付けられた計量装置10の構成を示す斜視図である。図1に示すように、計量装置10は、載置皿部20と、取付金具30と、音叉センサ機構40を有している。載置皿部20は、荷重を測定すべき測定対象物が載置される部分である。図1に示す構成では、載置皿部20は、矩形の平板状の上皿部21と、その上皿部21の4つの縁部からそれぞれ下方に延伸するスカート部22を有している。
また、取付金具30は、音叉センサ機構40のロバーバル機構部50の荷重受部55に取り付けられる部分である。この取付金具30には、図示を省略する孔部が複数設けられている。また、載置皿部20には、上述のブッシュの孔部に入り込むピンが複数設けられている。上述の孔部に、たとえば硬質ゴム製のブッシュを挿入し、その後にピンをブッシュの孔部に挿入することで、取付金具30に載置皿部20が取り付けられている。しかしながら、スカート部22の存在によって、取付金具30に対する載置皿部20の位置決めがなされるように構成しても良い。
<音叉センサ機構40の構成について>
図2は、図1に示す計量装置10のうち、載置台20および取付金具30を取り除いた音叉センサ機構40の構成を示す斜視図である。図3は、図2に示す音叉センサ機構40の構成を示す側面図である。図3に示すように、音叉センサ機構40は、ロバーバル機構部50と、取付カバー60と、音叉センサ70とを備えている。ロバーバル機構部50は、固定部51と、固定側撓み部材52と、連結ビーム53と、荷受側撓み部材54と、荷重受部55と、を有している。
これらのうち、固定部51は剛体的な部分であり、寸法変動が生じ難い部分である。この固定部51には、基台部51aと、取付腕部51bと、下方支持部51cとが設けられている。
これらのうち、基台部51aは、取付腕部51bおよび下方支持部51cよりも上下方向(Z方向)に延伸している部分である。また、取付腕部51bは、連結ビーム53(後述)の下方側(Z2側)に位置する剛体的な部分である。この取付腕部51bは、基台部51aから荷重受部55側(X1側)に向かって延伸している部分であるが、上下方向(Z方向)の寸法は、基台部51aよりも小さくなっている。しかしながら、取付腕部51bは、音叉センサ70の剛体アーム部72を取り付けるべく、下方支持部51cよりも上方側(Z1側)に設けられている。
また、取付腕部51bの上下方向(Z方向)の寸法は、下方支持部51cよりも大幅に大きく設けられているが、取付腕部51bと下方支持部51cの上下方向(Z方向)の寸法が同等であっても良く、取付腕部51bの上下方向(Z方向)の寸法の方が、下方支持部51cの上下方向(Z方向)の寸法よりも小さくても良い。また、音叉センサ70を配置する配置空間Pを形成するために、取付腕部51bの幅方向(Y方向)の寸法は、基台部51aおよび下方支持部51cよりも小さく設けられている。また、取付腕部51bのうち配置空間P側の側面(Y2側の面)には、後述する取付孔72aを介して音叉センサ70の剛体アーム部72をネジS1を介して取り付けるために、ネジ穴51b1が設けられている。
なお、後述する取付突部55bと非接触の状態とするために、取付腕部51bの下側(Z2側)は、荷受基部55a側(X1側)に向かうにつれて上側(Z1側)に移動するように斜めに切り欠かれている。
また、下方支持部51cは、下方側(Z2側)の連結ビーム53よりも上方側(Z1側)に位置している剛体的な部分である。この下方支持部51cは、音叉センサ70の撓みアーム部73を避けるために、段形状に設けられていて、音叉センサ70を下方側(Z2側)から保護している。なお、図2および図3に示す構成では、下方支持部51cは、音叉センサ70の撓みアーム部73が大きく変形した際に衝突可能な位置に設けられているが、撓みアーム部73が大きく変形しても下方支持部51cに衝突しない配置としても良い。
なお、固定部51は、固定部材Eを介して、図示を省略する計量装置10の固定的な部分(フレーム部分等)に取り付けられている。一方、後述する荷重受部55は、固定部材Eと同様の固定部材によって図示を省略する計量装置10の固定的な部分(フレーム部分等)には取り付けられていない。
次に、固定側撓み部材52について説明する。固定側撓み部材52は、固定側取付部52aと、ビーム側取付部52bと、薄肉部52cとを有している。固定側取付部52aは、たとえば押さえ板56を介在させる状態で、ネジによって固定部51(基台部51a)に取り付けられる部分である。また、ビーム側取付部52bは、たとえば押さえ板57を介在させる状態で、ネジによって連結ビーム53に取り付けられる部分である。
なお、ビーム側取付部52bにはネジを挿通させる孔部(符号省略)が設けられているが、連結ビーム53にはネジを捻じ込むネジ穴(符号省略)が設けられている。そのため、ネジの捻じ込み量に応じて、ビーム側取付部52bの連結ビーム53に対する高さ位置が変動する。その高さ位置の調整により、載置皿部20内で測定対象物を載置する位置に応じた、検出荷重の変動を抑えることを可能として、載置皿部20のどの部位に測定対象物を載置しても、一定の荷重が検出されるようにしている。
また、薄肉部52cは、容易に撓み変形するように、固定側取付部52aおよびビーム側取付部52bよりも大幅に薄肉加工された部分である。
また、連結ビーム53は、固定側撓み部材52と荷受側撓み部材54とに連結された剛体的な部分である。そのため、固定側撓み部材52と荷受側撓み部材54の撓み変形に応じて、連結ビーム53が上下方向(Z方向)に移動する。なお、図2に示す構成では、ロバーバル機構部50の上方側(Z1側)および下方側(Z2側)のいずれにおいても、連結ビーム53に対して、2つの固定側撓み部材52が連結されると共に、連結ビーム53に対して2つの荷受側撓み部材54が連結されている。ただし、固定側撓み部材52は互いに所定距離だけ離れるように配置されている一方で、荷受側撓み部材54は互いに近接するように配置されているので、連結ビーム53は、台形の底辺の両端側(ビーム側取付部52bと接続される部分)を固定側取付部52a側(X2側)に突出させた形態に設けられている。
また、荷受側撓み部材54は、固定側撓み部材52と同様に撓み変形する部材である。具体的には、荷受側撓み部材54は、荷受側取付部54aと、ビーム側取付部54bと、薄肉部54cとを有している。なお、荷受側取付部54aは、押さえ板58を介在させる状態で、ネジ等によって荷重受部55に取り付けられる部分である。また、ビーム側取付部54bは、たとえば押さえ板59を介在させる状態で、ネジ等によって連結ビーム53に取り付けられる部分である。また、薄肉部42cは、容易に撓み変形するように、荷受側取付部54aおよびビーム側取付部54bよりも大幅に薄肉加工された部分である。
また、荷重受部55は、上述した固定側撓み部材52、連結ビーム53および荷受側撓み部材54を介して、弾性的に支持されている部分である。そのため、取付金具30を介して載置皿部20から荷重が付与されると、その荷重に応じて薄肉部52c,54cが撓み変形することで、荷重受部55が下方側(Z2側)に移動する。この荷重受部55には、荷受基部55aと、取付突部55bとが設けられている。
荷受基部55aは、基台部51aと同様に上下方向(Z方向)に延伸している部分である。また、取付突部55bは、荷受基部55aから固定部51側(X2側)に向かって突出している部分である。なお、取付突部55bは、取付腕部51bと非接触となるように取付腕部51bよりも下側(Z2側)に配置されるが、そのような非接触の配置を実現すべく、取付突部55bの上側(Z1側)は、基台部51a側(X2側)に向かうにつれて下側(Z2側)に移動するように斜めに切り欠かれている。また、取付突部55bの幅方向(Y方向)の寸法は、荷受基部55aよりも小さく設けられていることで、音叉センサ70を配置する配置空間Pを形成している。
また、取付突部55bのうち配置空間P側の側面(Y2側の面)には、後述する取付孔73aを介して音叉センサ70の撓みアーム部73をネジS2を介して取り付けるために、ネジ穴55b1が設けられている。
また、取付腕部51bの上下方向(Z方向)の寸法は、下方支持部51cよりも大幅に大きく設けられている。また、音叉センサ70を配置する配置空間Pを形成するために、取付腕部51bの幅方向(Y方向)の寸法は、基台部51aおよび下方支持部51cよりも小さく設けられている。また、取付腕部51bのうち配置空間P側の側面(Y2側の面)には、音叉センサ70の上端側(Z1側)をネジを介して取り付けるために、ネジ穴51b1が設けられている。
また、取付カバー60は、荷重受部55を覆うように設けられる部材である。この取付カバー60は、その上面側に、ネジや位置決めピン等を介して取付金具30を取り付けている。また、取付カバー60は、その側面側で荷重受部55に対し、ボルトやナット等を介して取り付けられている。それにより、取付金具30から作用する荷重は、取付カバー60を介して荷重受部55に作用する。また、取付カバー60は、薄肉部54cの撓みに影響を与えないように、荷受側撓み部材54の上面側を保護している。
<音叉センサ70の構成について>
次に、音叉センサ70について説明する。図4は、音叉センサ70の構成を示す平面図であり、音叉センサ70が荷重の作用により変形する前の状態を示している。図5は、図4に示す状態から音叉センサ70が荷重の作用によって変形した状態を示す平面図である。音叉センサ70は、たとえば板状の恒弾性部材をワイヤカット放電等で所定形状に切り欠くことにより、全体が一体的な状態に設けられている。しかしながら、音叉センサ70は、たとえばSUS等のような非恒弾性部材から形成されても良い。この音叉センサ70は、音叉振動子71に荷重(引っ張り力)が作用した状態で振動を加え、荷重に応じて変化した振動数を検出するセンサである。検出された振動数は、荷重へと変換することで、音叉振動子71に加えられた荷重を検出することができる。この音叉センサ70は、音叉振動子71と、剛体アーム部72と、撓みアーム部73と、上方リンク74と、下方リンク75と、第1荷重連結節76aと、第2荷重連結節76bと、第1音叉連結節77aと、第2音叉連結節77bと、振動子連結部78とを有している。
音叉振動子71は、振動片71a,71bと、振動子基部71c,71dと、励振用圧電素子71eと、ピックアップ用圧電素子71fとを有している。これらのうち、振動片71a,71bは、互いに平行に配置された長尺状の部材である。なお、振動片71a,71bの中途部位に調整部位を設けることで、振動数を調整可能としても良い。また、振動子基部71cは、振動片71a,71bのそれぞれの一端側(X1側)を接続する部分であり、これら振動片71a,71bの接続に対応した幅を有している。同様に、振動子基部71dは、振動片71a,71bのそれぞれの他端側(X2側)を接続する程度の幅を有する部分であり、これら振動片71a,71bの接続に対応した幅を有している。
また、励振用圧電素子71eは、交流電圧の印加に基づく振動を振動片71a,71bに加える部分であり、ピックアップ用圧電素子71fは、振動に基づく出力電圧を検出する部分である。上述の励振用圧電素子71eに交流電圧を印加すると、励振用圧電素子71eが振動し、その振動によって、振動片71aの固有振動数で振動片71aが振動し、さらにその後に振動片71aと振動片71bとが共振する。すると、ピックアップ用圧電素子71fでは出力電圧を検出する。
図4および図5に示すように、振動子基部71cは、接続片71gを介して振動子連結部78へと連結されている。また、振動子基部71dは、接続片71hを介して剛体アーム部72のうち基台部51a側(X2側)の部位に連結されている。
図4および図5に示すように、剛体アーム部72は合計3回曲がるようなクランク形状に設けられていて、固定部51側(X1側)の端部側が撓みアーム部73と一体的に連結されている。なお、剛体アーム部72は、第1荷重作用部位に対応するが、第2荷重作用部位に対応するものとしても良い。この剛体アーム部72は、撓みアーム部73と比較してアーム幅が大きく設けられている腕状の部分であり、撓みアーム部73と比較して荷重の作用による寸法変動が生じ難い部分となっている。この剛体アーム部72のうち一方側(X1側)の端部付近には、取付孔72aが設けられていて、その取付孔72aにネジS1を挿通させることで、剛体アーム部72が取付腕部51bに取り付けられる。
また、撓みアーム部73も合計3回曲がるようなクランク形状に設けられ、固定部51側(X1側)の端部側が剛体アーム部72と一体的に連結されている。このようなクランク形状に撓みアーム部73が設けられることにより、撓みアーム部73が下方支持部51cとの干渉を防ぐことが可能となっている。この撓みアーム部73は、剛体アーム部72よりもアーム幅が小さく設けられている腕状の部分であり、荷重に応じた寸法変動が比較的容易に生じる部分となっている。この撓みアーム部73のうち一方側(X1側)の端部付近には、取付孔73aが設けられていて、その取付孔73aにネジS2を挿通させることで、撓みアーム部73が取付突部55bに取り付けられる。
なお、取付孔72aの中心は、音叉センサ70に荷重を与える際に、剛体アーム部72のうち荷重が作用する中心点となっていて、その取付孔72aの中心が、後述する仮想線L1に位置している(図6参照)。同様に、取付孔73aの中心は、音叉センサ70に荷重を与える際に、撓みアーム部73のうち荷重が作用する中心点となっていて、その取付孔73aの中心が、後述する仮想線L1に位置している。しかしながら、取付孔72aの中心と異なる部位が、音叉センサ70に荷重を与える際に、剛体アーム部72のうち荷重が作用する中心点となっていても良い。同様に、取付孔73aの中心と異なる部位が、音叉センサ70に荷重を与える際に、撓みアーム部73のうち荷重が作用する中心点となっていても良い。
また、上方リンク74および下方リンク75は、概ね上下方向(Z方向)に沿って延伸している長尺状の部分であり、後述する第1荷重連結節76aおよび第2荷重連結節76bよりも肉厚に設けられている。この上方リンク74は、第1荷重連結節76aおよび第1音叉連結節77aに確実に力を伝達して、これら第1荷重連結節76a及び第1音叉連結節77aを撓ませるような剛性を有している。また、下方リンク75も、第2荷重連結節76bおよび第2音叉連結節77bに確実に力を伝達して、これら第2荷重連結節76bおよび第2音叉連結節77bを撓ませるような剛性を有している。なお、上方リンク74は第1リンクに対応すると共に、下方リンク75は第2リンクに対応する。しかしながら、上方リンク74が第2リンクに対応すると共に、下方リンク75が第1リンクに対応するものとしても良い。
上述の上方リンク74の一端側(Z1側)は第1荷重連結節76aを介して剛体アーム部72と連結されていると共に、上方リンク74の他端側(Z2側)は第1音叉連結節77aを介して振動子連結部78と連結されている。また、下方リンク75の一端側(Z1側)は第2音叉連結節77bを介して振動子連結部78と連結されていると共に、下方リンク75の他端側(Z1側)は第2荷重連結節76bを介して撓みアーム部73と連結されている。
ここで、第1荷重連結節76aは、一対の凹部79a,79bに挟まれることで、上方リンク74よりも肉薄に設けられている。凹部79a,79bの形状は、図4および図5に示すように、円弧状よりも上下方向(Z方向)の寸法を長くした長円形状に設けられているが、概ね円弧状に設けられていても良い。また、第2荷重連結節76bも上述した一対の凹部79a,79bと同様の形状の一対の凹部80a,80bに挟まれることで、上方リンク74よりも肉薄に設けられている。
また、第1音叉連結節77aは、一対の凹部81a,81bに挟まれることで、上方リンク74および振動子連結部78よりも肉薄に設けられている。同様に、第2音叉連結節77bも、一対の凹部82a,82bに挟まれることで、下方リンク75および振動子連結部78よりも肉薄に設けられている。
なお、凹部79a,80aは、いずれも上方リンク74のうち音叉振動子71側(X2側)の側面から凹むように設けられている。同様に、凹部81a,82aも、下方リンク75のうち音叉振動子71側(X2側)の側面から凹むように設けられている。また、凹部79b,80bは、いずれも上方リンク74のうち音叉振動子71とは反対側(X1側)の側面から凹むように設けられている。同様に、凹部81b,82bも、下方リンク75のうち音叉振動子71側(X2側)の側面から凹むように設けられている。ここで、凹部79a~82aは、第1凹部に対応する。また、凹部79b~82bは、第2凹部に対応する。
ここで、図6に示すように、第1荷重連結節76aの中心位置C11と、第2荷重連結節76bの中心位置D11を結ぶ線を仮想線L1とする。この仮想線L1は、第1仮想線に対応する。また、第1音叉連結節77aの中心位置C12と、第2音叉連結節77bの中心位置D12を結ぶ線を仮想線L2とする。この仮想線L2は、第2仮想線に対応する。図6から明らかなように、仮想線L2は、仮想線L1よりも固定部51側(X2側)に位置している。なお、載置皿部20に測定対象物が載置されていない状態(測定すべき荷重が付与されていない状態)では、仮想線L1と仮想線L2は平行に設けられている。
また、第1荷重連結節76aの中心位置C11と、第1音叉連結節77aの中心位置C12を結ぶ線を仮想線L3とする。また、第2荷重連結節76bの中心位置D11と、第2音叉連結節77bの中心位置D12を結ぶ線を仮想線L4とする。図6から明らかなように、載置皿部20に測定対象物が載置されていない状態(測定すべき荷重が付与されていない状態)では、仮想線L3,L4は、仮想線L1,L2に対して、それぞれ角度θをなすように傾斜している。
また、振動子連結部78は、接続片71gを介して振動子基部71cと連結されている。加えて、振動子連結部78は、第1音叉連結節77aを介して上方リンク74と連結されると共に、第2音叉連結節77bを介して下方リンク75と連結されている。
以上のような構成を有する計量装置10では、載置皿部20の上部に測定対象物を載置すると、その測定対象物の荷重は、取付金具30および取付カバー60を介して、ロバーバル機構部50を構成する荷重受部55へと伝達される。ここで、荷重受部55は、上述した固定側撓み部材52、連結ビーム53および荷受側撓み部材54を介して、固定部51に対して弾性的に支持されている。したがって、付与される荷重に応じて、荷重受部55は下側(Z2側)に移動しようとする。
ここで、音叉センサ70の剛体アーム部72は、取付孔72aに挿通されているネジS1を介して取付腕部51bに取り付けられている。一方、音叉センサ70の撓みアーム部73は、取付孔73aに挿通されているネジS2を介して取付突部55bに取り付けられている。そのため、荷重受部55に付与された荷重に応じて、取付孔73aが下方側(Z2側)に移動するように、撓みアーム部73は撓み変形する。したがって、取付孔72aと取付孔73aの間隔が広げられようとする。
上記のように、剛体アーム部72と撓みアーム部73の間隔が広げられようとするとき、第1荷重連結節76aと第1音叉連結節77aを結んだ仮想線L3と、第2荷重連結節76bと第2音叉連結節77bとを結んだ仮想線L4とは、仮想線L1,L2に対してなす角度θが小さくなるように移動しようとする。すなわち、仮想線L3,L4は、仮想線L1,L2に対し平行な状態に近づこうとする。
ここで、剛体アーム部72と撓みアーム部73の間隔が広がるにつれて、振動子連結部78は荷重受部55側(X1側)に移動しようとし、それによって振動子連結部78に対して引っ張り力が与えられる。かかる引っ張り力が作用した状態で、励振用圧電素子71eを駆動させると、その引っ張り力に対応して変動した振動数で、振動片71a,71bが振動する。また、この振動により、ピックアップ用圧電素子71fは出力電圧を検出し、その出力電圧を外部に出力する。そのため、ピックアップ用圧電素子71fから出力される電圧の変動に基づいて、音叉振動子71の振動数が測定され、その振動数に対応した荷重を測定することができる。
上記のように引っ張り力が作用したときの様子を、図7に示す。図7は、仮想線L3,L4が仮想線L1,L2と平行となった状態を示す。図7に示す状態では、仮想線L3,L4が仮想線L1,L2と平行となった状態(すなわち最大限の引っ張り力が作用した状態)を示している。このとき、仮想線L1~L4が全て同一直線上に配置された状態を示している。ただし、通常は仮想線L1と仮想線L2都が同一直線上に配置されることはない。また、仮想線L1,L2に対して、仮想線L3,L4が平行になることもない。
なお、上記の図6から図7に示すように音叉センサ70が変形したときの寸法の変動の様子を、図8に示す。図8では、長さRは、中心位置C11と中心位置C12の距離(中心位置D11と中心位置D12の距離)を示している。また、長さZは、図6における中心位置C11と中心位置C12(中心位置D11と中心位置D12)の上下方向(Z方向)の長さ成分を示している。図6から図7に示すように音叉センサ70が変形した場合、図8に示すように、中心位置C12,D12は、長さXだけ、X方向に沿って移動する。かかる移動により、取付孔72a,73aと振動子連結部78の間のそれぞれの距離は、(R-X)だけそれぞれ増加する。それによって、剛体アーム部72と撓みアーム部73の間の間隔を広げることができる。
ここで、図6~図8に基づいて、本発明を概念化すると、次のようになる。図9は、本発明の概念的な構成を示す図である。図9に示すように、音叉センサ70は、寸法変化に伴って固有振動数が変化する音叉振動子71を備えている。また、上方リンク74は、その一端側が第1荷重連結節76aを介して撓みアーム部73に連結されていると共に、その他端側が第1音叉連結節77aを介して、音叉振動子71側に連結されている。図9では、第1音叉連結節77aは振動子連結部78に連結されているが、第1音叉連結節77aと振動子連結部78とが一体的であっても良い。また、下方リンク75は、その一端側が第2荷重連結節76bを介して剛体アーム部72に連結されていると共に、その他端側が第2音叉連結節77bを介して、音叉振動子71側に連結されている。図9では、第2音叉連結節77bは振動子連結部78に連結されているが、第2音叉連結節77bと振動子連結部78とが一体的であっても良い。
ここで、第1荷重連結節76aの中心位置C11と第2荷重連結節76bの中心位置D11を通る線を仮想線L1としたとき、第1音叉連結節77aの中心位置C12および第2音叉連結節77bの中心位置D12を結ぶ仮想線L2は、仮想線L1よりも音叉振動子71側(X2側)に配置されている。
図10(A),(B)は、第1音叉連結節77aの中心位置C12および第2音叉連結節77bの中心位置D12に作用する力を示す図である。中心位置C12,D12に測定対象物による荷重Fが作用する場合、その力FのX方向成分である分力Fxは、図10(A),(B)からFx=Fcosθにより求められ、力FのZ方向成分は、図10からFy=Fsinθにより求められる。ここで、図10(A)に示すように角度θが小さい場合、分力Fxも小さくなる。したがって、角度θが小さい場合、力Fが大きい場合でも、分力Fxを小さく抑えることができる。このため、角度θを小さくすれば、大きな秤量を計測することができる。
これとは逆に、図10(B)に示すように角度θが大きい場合、分力Fxも大きくなる。したがって、角度θが大きい場合、力Fが比較的小さくても、分力Fxを比較的大きくすることができる。このため、角度θを大きくすれば、小さな秤量を計測することができる。
このような、長さR、長さXおよび長さZによって、計測可能な秤量がどのように変化するのかを、表1に示す。表1においては、長さZを100mmとし、そのときに長さXを0.8から100まで変化させたときのそれぞれの長さRを示している。また、表1では、音叉振動子71に与える変形量であるΔXを0.016mmと一定の値としたときの、長さZの変化量であるΔZと、減力値と呼ばれているΔX/ΔZの値をそれぞれ示している。なお、表1の右端の列の寸法の場合の減力値を1.0とした場合、表1の左端の列の寸法の場合の減力値は126.3となっているが、これは、同じ寸法ΔX=0.016mmだけ変化させるのに必要な力Fは、右端の列の寸法の場合に対して、左端の列の寸法の場合には、126.3倍の力が必要であることを示している。
Figure 0007193798000001
<効果について>
以上のような構成の音叉センサ70および計量装置10によると、寸法変化に伴って固有振動数が変化する音叉振動子71と、一端側が第1荷重連結節76aを介して剛体アーム部72(第1荷重作用部位)に連結されると共に、他端側が第1音叉連結節77aを介して音叉振動子71に連結されている上方リンク74(第1リンク)と、一端側が第2荷重連結節76bを介して撓みアーム部73(第2荷重作用部位)に連結されると共に、他端側が第2音叉連結節77bを介して音叉振動子71に連結されている下方リンク75(第2リンク)とを有している。さらに、第1荷重連結節76aの中心位置C11と第2荷重連結節76bの中心位置D11を通る線を仮想線L1(第1仮想線)とし、第1音叉連結節77aの中心位置C12および第2音叉連結節77bの中心位置D12を通る線を仮想線L2(第2仮想線)としたとき、仮想線L2(第2仮想線)は、仮想線L1(第1仮想線)よりも音叉振動子71側(X2側)に配置されている。
このような構成を採用することにより、剛体アーム部72(第1荷重作用部位)と撓みアーム部73(第2荷重作用部位)を離間させるような荷重(引っ張り荷重)が作用した際に、音叉振動子71に引っ張り荷重を与えることができる。ここで、仮想線L1(第1仮想線)に対して、仮想線L2(第2仮想線)が音叉振動子71側(X2側)に位置する場合、図6から明らかなように、第1荷重連結節76aの中心位置C11と第1音叉連結節77aの中心位置C12を結んだ仮想線L3(第3仮想線)は、仮想線L1(第1仮想線)に対して角度θで傾斜し、さらに第2荷重連結節76bの中心位置D11と第2音叉連結節77bの中心位置D12を結んだ仮想線L4(第4仮想線)は、仮想線L1(第1仮想線)に対して角度θで傾斜する。
このとき、角度θが大きければ、図10(B)から明らかなように、力Fが大きい場合に、X方向に沿う分力Fxも大きくなるので、秤量は比較的小さいものとすることができる。しかしながら、角度θが0度に近づくにつれて、音叉振動子71の中心線(X方向)に沿う分力Fxを小さくすることができるので、秤量を大きくすることができる。
たとえば、角度θが45度の場合(表1の右端の列の場合)に対して、該角度θが0.46度の場合(表1の左端の列の場合)、上述した表1より、秤量を126.3倍とすることができる。しかも、秤量を126.3倍としたにも拘わらず、仮想線L3(第3仮想線)および仮想線L4(第4仮想線)が仮想線L1(第1仮想線)に沿う方向への寸法変化は、約1/√2倍と小さくすることができる。このため、秤量を大きくする場合でも、音叉センサ70のサイズが大きくなるのを防止することができる。
また、特許文献2に開示の構成では圧縮方向の荷重しか測定できない。これに対して、本実施の形態の音叉センサ70および計量装置10では、荷重が作用した際に、剛体アーム部72(第1荷重作用部位)と撓みアーム部73(第2荷重作用部位)を離間させる構成を採用しているので、音叉振動子71を取り付けて、該音叉振動子71に引っ張り荷重を作用させることができる。このため、ロバーバル機構部50に容易に適用することが可能となる。
また、本実施の形態では、第1荷重連結節76aおよび第1音叉連結節77aは、可撓性を有するように上方リンク74(第1リンク)の幅よりも薄肉化された薄肉部分である。これと共に、第2荷重連結節76bおよび第2音叉連結節77bは、可撓性を有するように下方リンク75(第2リンク)の幅よりも薄肉化された薄肉部分である。
上記のように、第1荷重連結節76a、第1音叉連結節77a、第2荷重連結節76bおよび第2音叉連結節77bは、可撓性を有するように薄肉化された薄肉部分である。このため、上記の薄肉部分は、剛体アーム部72(第1荷重作用部位)と撓みアーム部73(第2荷重作用部位)とが離れるように変位する際に、仮想線L3(第3仮想線)および仮想線L4(第4仮想線)が、仮想線L1(第1仮想線)および仮想線L2(第2仮想線)に対してそれぞれなす角度θを小さくするように、撓むことができる。
また、本実施の形態では、剛体アーム部72(第1荷重作用部位)のうち取付孔72aの中心(荷重が作用する中心点)と撓みアーム部73(第2荷重作用部位)のうち取付孔73aの中心(荷重が作用する中心点)のうちの少なくとも一方は、仮想線L1(第1仮想線)と同一直線上に存在するように構成することができる。
このように構成する場合には、剛体アーム部72(第1荷重作用部位)と撓みアーム部73(第2荷重作用部位)での荷重作用の際に、モーメントの影響等を考慮する必要がなくなる。したがって、音叉振動子71の振動変化に基づく荷重の測定精度を向上させることができる。
また、本実施の形態では、上述した第1荷重連結節76aは凹部79a(第1凹部)と凹部79b(第2凹部)の間に存在し、第1音叉連結節77aは凹部81a(第1凹部)と凹部81b(第2凹部)の間に存在し、第2荷重連結節76bは凹部80a(第1凹部)と凹部80b(第2凹部)の間に存在し、第2音叉連結節77bは凹部82a(第1凹部)と凹部82b(第2凹部)の間に存在している。さらに、凹部79a~82a(第1凹部)は、上方リンク74(第1リンク)および下方リンク75(第2リンク)のうち、音叉振動子71側(X2側)の側面よりも凹んだ部分であり、凹部79b~82b(第2凹部)は、上方リンク74(第1リンク)および下方リンク75(第2リンク)のうち、音叉振動子71側とは反対側(X1側)の側面よりも凹んだ部分である。
このように、薄肉部分である第1荷重連結節76a、第1音叉連結節77a、第2荷重連結節76bおよび第2音叉連結節77bは、凹部79a~82a(第1凹部)と凹部79b~82b(第2凹部)とで挟まれた部分であるので、これら凹部79a~82a(第1凹部)と凹部79b~82b(第2凹部)を形成する際に、その深さを調整することで、薄肉部分を容易に形成することができる。
また、本実施の形態では、第1音叉連結節77aと第2音叉連結節77bにおいては、凹部81b,82b(第2凹部)は、凹部81a,82a(第1凹部)よりも深く設けられている。これと共に、第1荷重連結節76aと第2荷重連結節76bにおいては、凹部79a,80a(第1凹部)は、凹部79b,80b(第2凹部)よりも深く設けられている。
このため、第1音叉連結節77aと第2音叉連結節77bが、第1荷重連結節76aと第2荷重連結節76bよりも仮想線L1(第1仮想線)から離れた音叉振動子71側(X1側)に位置する構成を容易に実現することができる。すなわち、凹部79a~82a(第1凹部)の各深さ、および凹部79b~82b(第2凹部)の各深さを調整することで、上方リンク74(第1リンク)の仮想線L3(第3仮想線)と下方リンク75(第2リンク)の仮想線L4(第4仮想線)とが、仮想線L1(第1仮想線)に対して傾斜した状態を容易に実現することができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となっている。以下、それについて述べる。
上述の実施の形態では、剛体アーム部72(第1荷重作用部位)は撓みアーム部73(第2荷重作用部位)よりも上方側(Z1側)に位置している。しかしながら、剛体アーム部72(第1荷重作用部位)は撓みアーム部73(第2荷重作用部位)よりも下方側(Z2側)に位置する構成を採用しても良い。また、剛体アーム部72に代えて、撓みアーム部73と同等に撓み変形する撓みアーム部を設ける構成としても良い。この場合には、音叉センサは、一対の撓みアーム部を備える構成となる。
また、上述の実施の形態においては、上方リンク74(第1リンク)と下方リンク75(第2リンク)とは同等の長さに設けられているが、これらが異なる長さに設けられていても良い。
10…計量装置、20…載置皿部、21…上皿部、22…スカート部、30…取付金具、40…音叉センサ機構、50…ロバーバル機構部、51…固定部、51a…基台部、51b…取付腕部、51b1…ネジ穴、51c…下方支持部、52…固定側撓み部材、52a…固定側取付部、52b…ビーム側取付部、52c…薄肉部、53…連結ビーム、54…荷受側撓み部材、54a…荷受側取付部、54b…ビーム側取付部、54c…薄肉部、55…荷重受部、55a…荷受基部、55b…取付突部、55b1…ネジ穴、56~59…押さえ板、60…取付カバー、70…音叉センサ、71…音叉振動子、71a,71b…振動片、71c,71d…振動子基部、71e…励振用圧電素子、71f…ピックアップ用圧電素子、71g,71h…接続片、72…剛体アーム部(第1荷重作用部位に対応)、73…撓みアーム部(第2荷重作用部位に対応)、74…上方リンク(第1リンクに対応)、75…下方リンク(第2リンクに対応)、76a…第1荷重連結節、76b…第2荷重連結節、77a…第1音叉連結節、77b…第2音叉連結節、78…振動子連結部、79a~82a…凹部(第1凹部に対応)、79b~82b…凹部(第2凹部に対応)、C11,C12,D11,D12…中心位置、E…固定部材、L1…仮想線(第1仮想線に対応)、L2…仮想線(第2仮想線に対応)、L3…仮想線(第3仮想線に対応)、L4…仮想線(第4仮想線に対応)、P…配置空間、S1,S2…ネジ

Claims (7)

  1. 荷重による第1荷重作用部位と第2荷重作用部位との間での偏位により変化する音叉の振動数に基づいて前記荷重を測定する音叉センサであって、
    張力が作用した際の寸法変化に伴って固有振動数が変化する音叉振動子と、
    一端側が第1荷重連結節を介して前記第1荷重作用部位に連結されると共に、他端側が第1音叉連結節を介して前記音叉振動子に連結されている第1リンクと、
    一端側が第2荷重連結節を介して前記第2荷重作用部位に連結されると共に、他端側が第2音叉連結節を介して前記音叉振動子に連結されている第2リンクと、
    を有し、
    前記第1荷重連結節の中心位置と前記第2荷重連結節の中心位置を通る線を第1仮想線とし、
    前記第1音叉連結節の中心位置および前記第2音叉連結節の中心位置を通る線を第2仮想線としたとき、
    前記第2仮想線は、前記第1仮想線よりも前記音叉振動子側に配置され、かつ荷重が作用して前記第1荷重作用部位と前記第2荷重作用部位との間で偏位が生じた際に、前記第2仮想線は前記第1仮想線に向かって移動し、
    前記音叉振動子は、前記第2仮想線の移動に伴って前記第2仮想線が前記第1仮想線に移動する方向に力が与えられる状態で配置されている、
    ことを特徴とする音叉センサ。
  2. 荷重による第1荷重作用部位と第2荷重作用部位との間での偏位により変化する音叉の振動数に基づいて前記荷重を測定する音叉センサであって、
    張力が作用した際の寸法変化に伴って固有振動数が変化する音叉振動子と、
    一端側が第1荷重連結節を介して前記第1荷重作用部位に連結されると共に、他端側が第1音叉連結節を介して前記音叉振動子に連結されている第1リンクと、
    一端側が第2荷重連結節を介して前記第2荷重作用部位に連結されると共に、他端側が第2音叉連結節を介して前記音叉振動子に連結されている第2リンクと、
    を有し、
    前記第1荷重連結節の中心位置と前記第2荷重連結節の中心位置を通る線を第1仮想線とし、
    前記第1音叉連結節の中心位置および前記第2音叉連結節の中心位置を通る線を第2仮想線としたとき、
    前記第2仮想線は、前記第1仮想線よりも前記音叉振動子側に配置され、
    前記第1荷重連結節および前記第1音叉連結節は、可撓性を有するように前記第1リンクの幅よりも薄肉化された薄肉部分であると共に、
    前記第2荷重連結節および前記第2音叉連結節は、可撓性を有するように前記第2リンクの幅よりも薄肉化された薄肉部分である、
    ことを特徴とする音叉センサ。
  3. 請求項1または2記載の音叉センサであって、
    前記第1荷重作用部位のうち荷重が作用する中心点と前記第2荷重作用部位のうち荷重が作用する中心点のうちの少なくとも一方は、前記第1仮想線と同一直線上に存在する、
    ことを特徴とする音叉センサ。
  4. 請求項2記載の音叉センサであって、
    前記薄肉部分は、第1凹部と第2凹部との間に存在すると共に、
    前記第1凹部は、前記第1リンクおよび第2リンクのうち前記音叉振動子側の一方の側面よりも凹んだ部分であり、
    前記第2凹部は、前記第1リンクおよび第2リンクのうち前記音叉振動子とは反対側の他方の側面よりも凹んだ部分である、
    ことを特徴とする音叉センサ。
  5. 請求項4記載の音叉センサであって、
    前記第1音叉連結節と前記第2音叉連結節においては、前記第2凹部は前記第1凹部よりも深く設けられていると共に、
    前記第1荷重連結節と前記第2荷重連結節においては、前記第1凹部は前記第2凹部よりも深く設けられている、
    ことを特徴とする音叉センサ。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の音叉センサであって、
    前記第1荷重連結節の中心位置と前記第1音叉連結節の中心位置を結ぶ線を第3仮想線とし、前記第2荷重連結節の中心位置と前記第2音叉連結節の中心位置を結ぶ線を第4仮想線としたとき、
    荷重による第1荷重作用部位と第2荷重作用部位との間での偏位が生じていない状態では、
    前記第3仮想線および前記第4仮想線は、前記第1仮想線および前記第2仮想線に対して、それぞれ所定の角度をなすように傾斜している、
    ことを特徴とする音叉センサ。
  7. 請求項1からのいずれか1項に記載の音叉センサを備えることを特徴とする計量装置。
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