JP7193792B2 - 相数変換器 - Google Patents

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Description

この発明は、3相交流電圧を(3×n)相の交流電圧に変換する相数変換器に関するものである。
3相交流電圧を直流電圧に変換する場合、全波整流器を用いるのが、最も一般的な方法である。3相の交流電圧をそのまま全波整流器に入力して得られた直流電圧は、電源周波数の6倍の周期を持つ振幅の大きなリップル(=リプル、直流電圧の中に含まれている脈動の成分)が含まれたものとなる。また、高調波成分も大きくなり、様々な障害を引き起こす要因となっている。なお、この高調波成分の除去には、一般的にアクティブフィルタが用いられる。
全波整流器を用いることにより生じる、このような弊害に対する対策として、3相交流電圧を(3×n)相の交流電圧に変換した後、全波整流する方法がある。この方法によって得られた直流電圧は、電源周波数の(3×n)倍の周期を持つ振幅の小さなリップルが含まれたものとなる。また、高調波成分も小さくなるため、様々なメリットが生まれる。
3相交流電圧を(3×n)相の交流電圧に変換した後、全波整流する方法を用いた構成として、特許文献1の構成が挙げられる。特許文献1では、1個の鉄心と、星形のY結線(スター結線)及び三角形のΔ結線(デルタ結線)の2次巻線とを有し、3相交流電流を6相交流電流に変換する変圧器の構成が開示されている。
実開昭62-81490号公報
この様な変圧器では、一次側をΔ結線とし、二次側を同相のΔ結線及び30度位相をずらしたY結線とし、あるいは一次側をY結線、二次側を同相のY結線及び30度位相をずらしたΔ結線とし、鉄心の外周に一次巻線と2つの二次巻線が、夫々絶縁された状態で巻き付けられた構成となっている。
しかしながら、これらの従来例では、1個の鉄心に3つのコイルを多重に積層するため、製作工程での巻線作業に手間がかかると共に、コイルが大型化・重量化するという問題点があった。
そこで、この発明は、上述の課題を解決するものとして、コイルを巻く巻線作業の手間が少なく、コイルを小型化・軽量化できる相数変換器を提供することを目的としたものである。
請求項1の発明は、
入力された3相交流電圧が、位相が変わらないポイントから出力されると共に、Y結線の頂点間を結ぶライン上から30度位相がずれ、かつ、前記ラインで示された相間の線間電圧に対応する巻数比のポイントから出力されるように、3相に対応する3つの各鉄心に、Y結線に基づいて複数のコイルが巻かれ、
前記複数のコイルが、前記各鉄心に巻かれた第1コイルの途中から、当該第1コイルが巻かれた鉄心以外の鉄心に巻かれた、第1コイル以外のコイルに巻線が接続されており、
第1コイルの前記途中までの巻数比に、第1コイル以外の前記コイルの巻数比を加えた巻数比と、前記第1コイルの巻数比が同一であり、
3相交流電圧を前記Y結線の各頂点に入力すると、相の交流電圧に変換して出力する、相数変換器とした。
また、請求項2の発明は、
入力された3相交流電圧が、位相が変わらないポイントから出力されると共に、Y結線の各頂点と中位点を結ぶラインから30度位相がずれ、かつ、前記ラインで示された相電圧に対応する巻数比のポイントから出力されるように、3相に対応する3つの各鉄心に、Y結線に基づいて複数のコイルが巻かれ、
前記複数のコイルが、前記各鉄心に巻かれた第1コイルの途中から、当該第1コイルが巻かれた鉄心以外の鉄心に巻かれた、第1コイル以外のコイルに巻線が接続されており、前記中位点は、接地されており、
第1コイルの前記途中までの巻数比に、第1コイル以外の前記コイルの巻数比を加えた巻数比と、前記第1コイルの巻数比が同一であり、
3相交流電圧を前記Y結線の各頂点に入力すると、相の交流電圧に変換して出力する、相数変換器とした。
請求項1及び2の発明によれば、入力された3相交流電圧を相の交流電圧に変換して出力できると共に、巻線の総量を減らすことができ、多くのメリットが発生する。
例えば、巻線を流れる電流の経路が短くなるため、負荷損(=負荷電流による巻線の抵抗による抵抗損)を低減させることができる。負荷損が低減すると、効率が上昇し、ジュール熱による発熱を抑えることが期待できる。
また、製造の簡略化、小型・軽量化を可能にする。更に、コストを低減させることができる。
この発明の実施の形態例1の相数変換器の概念構成図である。 この発明の実施の形態例1の相数変換器の入出力を示すベクトル図である。 この発明の他の実施の形態例の相数変換器の概念構成図である。 この発明の他の実施の形態例の相数変換器の入出力を示すベクトル図である。 この発明の他の実施の形態例の相数変換器の概念構成図である。 この発明の他の実施の形態例の相数変換器の入出力を示すベクトル図である。 この発明の実施の形態例2の相数変換器の概念構成図である。 この発明の実施の形態例2の相数変換器の入出力を示すベクトル図である。 この発明の他の実施の形態例の相数変換器の概念構成図である。 この発明の他の実施の形態例の相数変換器の入出力を示すベクトル図である。 この発明の他の実施の形態例の相数変換器の概念構成図である。 この発明の他の実施の形態例の相数変換器の入出力を示すベクトル図である。 この発明の他の実施の形態例の相数変換器の概念構成図である。 この発明の他の実施の形態例の相数変換器の入出力を示すベクトル図である。 この発明の他の実施の形態例の相数変換器の概念構成図である。
以下、この発明の実施の形態例を図に基づいて説明する。なお、以下の各図において、適宜の箇所に「赤」、「青」、「緑」と記載されているが、これは特許出願書類において、図面をカラーで提出することができないため、便宜上色を文字で示して色分けしている。
<実施の形態例1>
図1は、この発明の実施の形態例1の、3相で入力された交流電圧を6相の交流電圧に変換して出力する相数変換器Aの概念構成図である。
相数変換器Aは、巻線が巻き付けられ、磁気的に相互に接続されている巻き付け部1~3を夫々有した鉄心を備えている(図示省略)。
巻き付け部1には、第1コイル4と、第2コイル5が巻き付けられている。巻き付け部2には、第1コイル6と、第2コイル7が巻き付けられている。巻き付け部3には、第1コイル8と、第2コイル9が巻き付けられている。また、第1コイルの4、6及び8と、第2コイルの5、7及び9の巻数比は、「115.47」に対し「84.53」である。
相数変換器Aの1次側には、R、S、Tの3つの入力端子が備えられており、2次側には、1u、1v、1w、2u、2v、2wの6つの出力端子が備えられている。つまり、相数変換器Aは、入力された3相の交流電圧を、6相の交流電圧に変換して出力する。なお、本実施の形態例1では、相間の線間電圧を200(V)と想定している。
また、1次側の、R、S、Tの3つの入力端子からの各ラインは、Y結線で接続されている。
そして、2次側へ向かう3つのラインは、Y結線の各頂点を結ぶライン上から30(「60/n」、本実施の形態例1では、n=2となる。3相の入力を6相で出力するためである。)度位相が内側に向かってずれたポイントで出力するため、第1コイルの途中のポイントで他の相の第2コイルに接続され、2u、2v、2wのいずれかの出力端子に接続されている。
具体的には、巻き付け部1の第1コイル4の巻数比が「30.94」のポイントから、巻き付け部2の第2コイル7に接続され、出力端子2vに接続されている。また、巻き付け部2の第1コイル6の巻数比が「30.94」のポイントから、巻き付け部3の第2コイル9に接続され、出力端子2wに接続されている。また、巻き付け部3の第1コイル8の巻数比が「30.94」のポイントから、巻き付け部1の第2コイル5に接続され、出力端子2uに接続されている。
一方、2次側へ向かう残りの3つのラインは、R、S、Tの3つの入力端子からの各ラインと、夫々接続され、1u、1v、1wのいずれかの出力端子に接続されている。そのため、相数変換器Aは、1次側の入力と2次側の出力が電気回路的に導通している。
次に、相数変換器Aの動作について説明する。相数変換器Aは、3相の交流電圧が入力されると、6相の交流電圧に変換して出力する。なお、出力端子1u、1v、1wから夫々出力される電圧は、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧が、どのコイルも通らずに、そのまま出力されるため、出力端子1u、1v、1wから夫々出力される電圧値は、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値とほぼ変わらない。
また、出力端子2u、2v、2wから夫々出力される電圧は、Y結線の各頂点を結ぶライン上から30度位相が内側に向かってずれたポイントで出力されるものであり、かつ、相間(=入力端子R、S、T間)の線間電圧と同じになるように巻数比が設定されたコイルを通って出力されるものであるため、出力端子2u、2v、2wから夫々出力される電圧値は、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値とほぼ変わらない。
このような構成であることによって、相数変換器Aは、入力された3相の交流電圧を、6相の交流電圧に変換して出力することができる。また、2次側へ向かう3つのラインは、第1コイルの途中のポイントで他の相の第2コイルに接続され、第1コイルの一部を利用する構成であるため、巻線の総量を減らすことができ、多くのメリットが発生する。
例えば、巻線を流れる電流の経路が短くなるため、負荷損(=負荷電流による巻線の抵抗による抵抗損)を低減させることができる。負荷損が低減すると、効率が上昇し、ジュール熱による発熱を抑えることが期待できる。
また、製造の簡略化、小型・軽量化を可能にする。更に、コストを低減させることができる。
次に、図2のベクトル図を用いて、相数変換器Aの出力端子2u、2v、2wから夫々出力される電圧を、Y結線の各頂点を結ぶライン上から30度位相が内側に向かってずれたポイントで出力されたものとし、かつ、出力端子2u、2v、2wから夫々出力される電圧値が、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値と同じになるようにする、相数変換器Aの設計方法について説明する。
上述したように本実施の形態例1では、相間の線間電圧を200(V)と想定している。そして、Y結線の各頂点を結ぶライン上から30度位相が内側に向かってずれ、かつ、出力端子2u、2v、2wから夫々出力される電圧値が、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値と同じになるポイントを決定する。
詳しくは、「R・1u」、「S・1v」及び「T・1w」を頂点とする正三角形の1つの内角は60度である。そして、各頂点の「R」、「S」及び「T」からなる3相の1次側の入力を6相から出力するためには、新たに2次側の出力を3個設ける必要がある。そのため、各内角60度を2で割って、「R・1u」、「S・1v」及び「T・1w」の頂点を結ぶライン上から30度位相が内側に向かってずれたベクトルを引き出して、巻数比「200」まで伸ばす。なお、巻数比「200」まで伸ばすのは、「R」、「S」及び「T」の相間の線間電圧200(V)と同じにするためである。
具体的には、「R・1u」と「S・1v」を結ぶライン上から30度位相をずらした場合、「R・1u」と中位点をつなぐベクトルを、巻数比「200」まで延長したポイントが「2w」となる。次に、「S・1v」と「T・1w」を結ぶライン上から30度位相をずらした場合、「S・1v」と中位点をつなぐベクトルを、巻数比「200」まで延長したポイントが「2u」となる。更に、「T・1w」と「R・1u」を結ぶライン上から30度位相をずらした場合、「T・1w」と中位点をつなぐベクトルを、巻数比「200」まで延長したポイントが「2v」となる。
そして、ポイント「2w」から、「T・1w」と中位点をつなぐベクトルと平行に、「S・1v」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV1を伸ばす。また、ポイント「2u」から、「R・1u」と中位点をつなぐベクトルと平行に、「T・1w」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV2を伸ばす。更に、ポイント「2v」から、「S・1v」と中位点をつなぐベクトルと平行に、「R・1u」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV3を伸ばす。
次に、Y結線の各頂点を結ぶラインの中点(=中位点から下した垂線がぶつかる、Y結線の各頂点を結ぶいずれかのライン上のポイント)から左右の頂点までの値は、相間の線間電圧(=Y結線の頂点を結ぶライン間の間隔)を「200」にしているため、「100」となる。そうなると、各頂点「R・1u」、「S・1v」又は「T・1w」から中位点までの値Xは、「100/X=cos30°」の式から「X=115.4700538」と導出される。そのため、相数変換器Aの第1コイル4、6、8の巻数比は、「115.4700538」と決定される。
そして、各中点から中位点までの値Zは、「Z/100=tan30°」の式から「Z=57.7350」と導出される。また、各中点からポイント「2w」、「2u」又は「2v」までの値は、「200-(115.4700538+57.7350)=26.7949462」と導出される。
以後は説明の便宜のため、相数変換器Aの第1コイル6と第2コイル9の接続ポイント、また相数変換器Aの第2コイル9の巻数比を算出する。
次に、「ベクトルV1と、『S・1v』と『T・1w』を結ぶラインの交点C1」から、ポイント「2w」までの値Hは、「26.7949462/H=sin30°」の式から「H=53.5898924」と導出される。同様にして、「ベクトルV2と、『T・1w』と『R・1u』を結ぶラインの交点C2」から、ポイント「2u」までの値と、「ベクトルV3と、『R・1u』と『S・1w』を結ぶラインの交点C3」から、ポイント「2v」までの値が「53.5898924」と導出される。
次に、「『T・1w』と『S・1w』を結ぶラインの中点」、「2w」及び「交点C1」を頂点とする三角形の「中点」と「交点C1」を結ぶ辺の値Iは、「I/53.5898924=cos30°」の式から、「I=46.4102082」と導出される。そして、「『S・1v』と中位点をつなぐベクトルと、ベクトルV1の交点」、「交点C1」及び「S・1v」を頂点とする三角形の「交点C1」と「S・1v」を結ぶ辺の値Jは、「100-46.4102082=J」の式から、「J=53.5897918」と導出される。
「『S・1v』と中位点をつなぐベクトルと、ベクトルV1の交点」、「交点C1」及び「S・1v」を頂点とする三角形の「交点C1」に係る内角は、向かい合う、「『T・1w』と『S・1w』を結ぶラインの中点」、「2w」及び「交点C1」を頂点とする三角形の「交点C1」に係る「30°」の内角と対頂角の関係にあるため、「30°」となる。
「『S・1v』と中位点をつなぐベクトルと、ベクトルV1の交点」、「交点C1」及び「S・1v」を頂点とする三角形の「S・1v」に係る内角は、「S・1v」と「T・1w」を結ぶライン上から30度位相をずらしたベクトルと重なるため、「30°」となる。
そのため、「『S・1v』と中位点をつなぐベクトルと、ベクトルV1の交点」、「交点C1」及び「S・1v」を頂点とする三角形は、「『S・1v』と中位点をつなぐベクトルと、ベクトルV1の交点」と「交点C1」を結ぶ辺と、「『S・1v』と中位点をつなぐベクトルと、ベクトルV1の交点」と「S・1v」を結ぶ辺が等しい二等辺三角形である。
「『S・1v』と中位点をつなぐベクトルと、ベクトルV1の交点」から、「交点C1」と「S・1v」を結ぶ辺に対し垂線を下すと、ぶつかったポイントが「交点C1」と「S・1v」を結ぶ辺の中点となる。この中点から左右の頂点までの値は、「26.7948959」となる。
そして、「『S・1v』と中位点をつなぐベクトルと、ベクトルV1の交点」と「交点C1」を結ぶ辺の値と、「『S・1v』と中位点をつなぐベクトルと、ベクトルV1の交点」と「S・1v」を結ぶ辺の値Kは、「26.7948959/K=cos30°」の式から、「K=30.94008072」と導出される。また、ベクトルV1の値は、「53.5897918+30.94008072=84.52987252」と導出される。
以上の結果により、相数変換器Aの第1コイル6の「30.94」のポイントから第2コイル9に接続され、また相数変換器Aの第2コイル9の巻数比は、「84.53」と決定される。
相数変換器Aの第1コイル6及び第2コイル9の構造と、相数変換器Aの他の第1コイル及び第2コイルの構造は同様である。そのため、相数変換器Aの第1コイル4の「30.94」のポイントから第2コイル7に接続され、また相数変換器Aの第2コイル7の巻数比は、「84.53」と決定され、相数変換器Aの第1コイル8の「30.94」のポイントから第2コイル5に接続され、また相数変換器Aの第2コイル5の巻数比は、「84.53」と決定される。
<変形例1>
本実施の形態例1では、3相で入力された交流電圧を6相の交流電圧に変換して出力する相数変換器Aの構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、図3に示すように、3相で入力された交流電圧を9相の交流電圧に変換して出力する相数変換器Bの構成としても良い。
図3は、3相で入力された交流電圧を9相の交流電圧に変換して出力する相数変換器Bの概念構成図である。
相数変換器Bは、巻線が巻き付けられ、磁気的に相互に接続されている巻き付け部21~23を夫々有した鉄心を備えている(図示省略)。
巻き付け部21には、第1コイル24、第2コイル25及び第3コイル26が巻き付けられている。巻き付け部22には、第1コイル27、第2コイル28及び第3コイル29が巻き付けられている。巻き付け部23には、第1コイル30、第2コイル31及び第3コイル32が巻き付けられている。また、第1コイル24、27及び30と、第2コイル25、28及び31と、第3コイル26、29、32の巻数比は、「115.47」、「61.44」、「61.44」である。
相数変換器Bの1次側には、R、S、Tの3つの入力端子が備えられており、2次側には、1u、1v、1w、2u、2v、2w、3u、3v、3wの9つの出力端子が備えられている。つまり、相数変換器Bは、入力された3相の交流電圧を、9相の交流電圧に変換して出力する。
また、1次側の、R、S、Tの3つの入力端子からの各ラインは、Y結線で接続されている。
そして、2次側へ向かう6つのラインは、Y結線の各頂点を結ぶライン上から20(「60/n」、本変形例1では、n=3となる。3相の入力を9相で出力するためである。)度位相が内側に向かってずれたポイントで出力するため、第1コイルの途中のポイントで他の相の第2コイルに接続されると共に、他の相の第3コイルに接続され、2u、2v、2w、3u、3v、3wのいずれかの出力端子に接続されている。
具体的には、巻き付け部21の第1コイル24の巻数比が「13.93」のポイントから、巻き付け部22の第3コイル29に接続され、出力端子2vに接続されていると共に、巻き付け部23の第2コイル31に接続され、出力端子3wに接続されている。また、巻き付け部22の第1コイル27の巻数比が「13.93」のポイントから、巻き付け部23の第3コイル32に接続され、出力端子2wに接続されていると共に、巻き付け部21の第2コイル25に接続され、出力端子3uに接続されている。また、巻き付け部23の第1コイル30の巻数比が「13.93」のポイントから、巻き付け部22の第2コイル28に接続され、出力端子3vに接続されていると共に、巻き付け部21の第3コイル26に接続され、出力端子2uに接続されている。
一方、2次側へ向かう残りの3つのラインは、R、S、Tの3つの入力端子からの各ラインと、夫々接続され、1u、1v、1wのいずれかの出力端子に接続されている。そのため、相数変換器Bは、1次側の入力と2次側の出力が電気回路的に導通している。
次に、相数変換器Bの動作について説明する。相数変換器Bは、3相の交流電圧が入力されると、9相の交流電圧に変換して出力する。なお、出力端子1u、1v、1wから夫々出力される電圧は、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧が、どのコイルも通らずに、そのまま出力されるため、出力端子1u、1v、1wから夫々出力される電圧値は、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値とほぼ変わらない。
また、出力端子2u、2v、2w、3u、3v、3wから夫々出力される電圧は、Y結線の各頂点を結ぶライン上から20度位相が内側に向かってずれたポイントで出力され、かつ、相間(=入力端子R、S、T間)の線間電圧と同じになるように巻数比が設定されたコイルを通って出力されるものであるため、出力端子2u、2v、2w、3u、3v、3wから夫々出力される電圧値は、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値とほぼ変わらない。
次に、図4のベクトル図を用いて、相数変換器Bの出力端子2u、2v、2w、3u、3v、3wから夫々出力される電圧を、Y結線の各頂点を結ぶライン上から20度位相が内側に向かってずれたポイントで出力されたものとし、かつ、出力端子2u、2v、2w、3u、3v、3wから夫々出力される電圧値が、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値と同じになるようにする、相数変換器Bの設計方法について説明する。
Y結線の各頂点を結ぶライン上から20度位相が内側に向かってずれ、かつ、出力端子2u、2v、2w、3u、3v、3wから夫々出力される電圧値が、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値と同じになるポイントを決定する。
詳しくは、「R・1u」、「S・1v」及び「T・1w」を頂点とする正三角形の1つの内角は60度である。そして、各頂点の「R」、「S」及び「T」からなる3相の1次側の入力を9相から出力するためには、新たに2次側の出力を6個設ける必要がある。そのため、各内角60度を3で割って、「R・1u」、「S・1v」及び「T・1w」の頂点を結ぶライン上から20度位相が内側に向かってずれたベクトルを引き出して、巻数比「200」まで伸ばす。なお、巻数比「200」まで伸ばすのは、「R」、「S」及び「T」の相間の線間電圧200(V)と同じにするためである。
具体的には、「R・1u」と「S・1v」を結ぶライン上から20度位相をずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「2w」となる。また、「R・1u」と「T・1w」を結ぶライン上から20度位相をずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「3v」となる。また、「T・1w」と「R・1u」を結ぶライン上から20度位相をずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「2v」となる。また、「T・1w」と「S・1v」を結ぶライン上から20度位相をずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「3u」となる。また、「S・1v」と「T・1w」を結ぶライン上から20度位相をずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「2u」となる。また、「S・1v」と「R・1u」を結ぶライン上から20度位相をずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「3w」となる。
そして、ポイント「2w」から、「T・1w」と中位点をつなぐベクトルと平行に、「S・1v」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV4を伸ばす。また、ポイント「3u」から、「R・1u」と中位点をつなぐベクトルと平行に、「S・1v」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV5を伸ばす。また、ポイント「2u」から、「R・1u」と中位点をつなぐベクトルと平行に、「T・1w」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV6を伸ばす。また、ポイント「3v」から、「S・1v」と中位点をつなぐベクトルと平行に、「T・1w」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV7を伸ばす。更に、ポイント「2v」から、「S・1v」と中位点をつなぐベクトルと平行に、「R・1u」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV8を伸ばす。また、ポイント「3w」から、「T・1w」と中位点をつなぐベクトルと平行に、「R・1u」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV9を伸ばす。
以後は説明の便宜のため、相数変換器Bの第1コイル27と第3コイル32の接続ポイント、また相数変換器Bの第3コイル32の巻数比を算出する。
ベクトルV4を、「R・1u」と「S・1v」を結ぶライン上まで伸ばす。そして、「R・1u」、「2w」及び「ベクトルV4と、『R・1u』と『S・1v』を結ぶラインとの交点」を頂点とする三角形の「R・1u」と「2w」を結ぶ辺の値が「200」であるため、「2w」と「ベクトルV4と、『R・1u』と『S・1v』を結ぶラインとの交点」を結ぶ辺の値Lは、「L/200=sin20°」の式より、「L=68.40402867」と導出される。また、同三角形の「R・1u」と「ベクトルV4と、『R・1u』と『S・1v』を結ぶラインとの交点」を結ぶ辺の値Mは、「M/200=cos20°」の式より、「M=187.9385242」と導出される。
また、「ベクトルV4と、『S・1v』と中位点をつなぐベクトルとの交点」、「ベクトルV4と、『R・1u』と『S・1v』を結ぶラインとの交点」及び「S・1v」を頂点とする三角形の「ベクトルV4と、『R・1u』と『S・1v』を結ぶラインとの交点」と「S・1v」を結ぶ辺の値は、「200-187.9385242」の式より、「12.0614758」と導出される。そのため、同三角形の「ベクトルV4と、『S・1v』と中位点をつなぐベクトルとの交点」と「ベクトルV4と、『R・1u』と『S・1v』を結ぶラインとの交点」を結ぶ辺の値Nは、「N/12.0614758=tan30°」の式より、「N=6.9636963」と導出される。また、上述したように、「2w」と「ベクトルV4と、『R・1u』と『S・1v』を結ぶラインとの交点」を結ぶ辺の値Lは、「68.40402867」であるため、「ベクトルV4と、『S・1v』と中位点をつなぐベクトルとの交点」と「ベクトルV4と、『R・1u』と『S・1v』を結ぶラインとの交点」を結ぶ辺の値「6.9636963」を減算すると、ベクトルV4の値が「61.44033237」と導出される。
また、「ベクトルV4と、『S・1v』と中位点をつなぐベクトルとの交点」、「ベクトルV4と、『R・1u』と『S・1v』を結ぶラインとの交点」及び「S・1v」を頂点とする三角形の「ベクトルV4と、『S・1v』と中位点をつなぐベクトルとの交点」と「S・1v」を結ぶ辺の値Oは、「12.0614758/O=cos30°」の式より、「O=13.9273926」と導出される。
以上の結果により、相数変換器Bの第1コイル27の「13.93」のポイントから第3コイル32に接続され、また相数変換器Bの第3コイル32の巻数比は、「61.44」と決定される。
相数変換器Bの第1コイル27及び第3コイル32の構造と、相数変換器Bの他の第1コイル、第2コイル及び第3コイルの構造は同様である。そのため、相数変換器Bの第1コイル27の「13.93」のポイントから第2コイル25に接続されると決定され、第2コイル25の巻数比は、「61.44」と決定される。また、相数変換器Bの第1コイル24の「13.93」のポイントから第3コイル29に接続されると共に、第2コイル31に接続され、第3コイル29及び第2コイル31の巻数比は、「61.44」と決定される。更に、相数変換器Bの第1コイル30の「13.93」のポイントから第3コイル26に接続されると共に、第2コイル28に接続され、第3コイル26及び第2コイル28の巻数比は、「61.44」と決定される。
<変形例2>
また例えば、図5に示すように、3相で入力された交流電圧を12相の交流電圧に変換して出力する相数変換器Cの構成としても良い。
図5は、3相で入力された交流電圧を12相の交流電圧に変換して出力する相数変換器Cの概念構成図である。
相数変換器Cは、巻線が巻き付けられ、磁気的に相互に接続されている巻き付け部41~43を夫々有した鉄心を備えている(図示省略)。
巻き付け部41には、第1コイル44と、第2コイル45と、第3コイル46、第4コイル47が巻き付けられている。巻き付け部42には、第1コイル48と、第2コイル49と、第3コイル50と、第4コイル51が巻き付けられている。巻き付け部43には、第1コイル52と、第2コイル53と、第3コイル54と、第4コイル55が巻き付けられている。また、第1コイル44、48及び52と、第2コイル45、49及び53と、第3コイル46、50及び54と、第4コイル47、51及び55の巻数比は、「115.47」、「84.53」、「47.83」、「47.83」である。
相数変換器Cの1次側には、R、S、Tの3つの入力端子が備えられており、2次側には、1u、1v、1w、2u、2v、2w、3u、3v、3w、4u、4v、4wの12の出力端子が備えられている。つまり、相数変換器Cは、入力された3相の交流電圧を、12相の交流電圧に変換して出力する。
また、1次側の、R、S、Tの3つの入力端子からの各ラインは、Y結線で接続されている。
そして、2次側へ向かう9つのラインは、Y結線の各頂点を結ぶライン上から15(「60/n」、本実施の形態例1では、n=4となる。3相の入力を12相で出力するためである。)度位相が内側に向かってずれたポイント、あるいは30度(=15度×2)位相が内側に向かってずれたポイントで出力するため、第1コイルの途中のポイントで他の相の第2コイル、第3コイル、あるいは第4コイルに接続され、2u、2v、2w、3u、3v、3w、4u、4v、4wのいずれかの出力端子に接続されている。
具体的には、巻き付け部41の第1コイル44の巻数比が「7.86」のポイントから、巻き付け部42の第4コイル51に接続され、出力端子2vに接続されていると共に、巻き付け部43の第3コイル54に接続され、出力端子3wに接続されている。また、巻き付け部41の第1コイル44の巻数比が「30.94」のポイントから、巻き付け部42の第2コイル49に接続され、出力端子4vに接続されている。
巻き付け部42の第1コイル48の巻数比が「7.86」のポイントから、巻き付け部43の第4コイル55に接続され、出力端子2wに接続されていると共に、巻き付け部41の第3コイル46に接続され、出力端子3uに接続されている。また、巻き付け部42の第1コイル48の巻数比が「30.94」のポイントから、巻き付け部43の第2コイル53に接続され、出力端子4wに接続されている。
巻き付け部43の第1コイル52の巻数比が「7.86」のポイントから、巻き付け部41の第4コイル47に接続され、出力端子2uに接続されていると共に、巻き付け部42の第3コイル50に接続され、出力端子3vに接続されている。また、巻き付け部43の第1コイル52の巻数比が「30.94」のポイントから、巻き付け部41の第2コイル45に接続され、出力端子4uに接続されている。
一方、2次側へ向かう残りの3つのラインは、R、S、Tの3つの入力端子からの各ラインと、夫々接続され、1u、1v、1wのいずれかの出力端子に接続されている。そのため、相数変換器Cは、1次側の入力と2次側の出力が電気回路的に導通している。
次に、相数変換器Cの動作について説明する。相数変換器Cは、3相の交流電圧が入力されると、12相の交流電圧に変換して出力する。なお、出力端子1u、1v、1wから夫々出力される電圧は、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧が、どのコイルも通らずに、そのまま出力されるため、出力端子1u、1v、1wから夫々出力される電圧値は、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値とほぼ変わらない。
また、出力端子2u、2v、2w、3u、3v、3w、4u、4v、4wから夫々出力される電圧は、Y結線の各頂点を結ぶライン上から15度位相が内側に向かってずれたポイント、あるいは30度位相が内側に向かってずれたポイントで出力され、かつ、相間(=入力端子R、S、T間)の線間電圧と同じになるように巻数比が設定されたコイルを通って出力されるものであるため、出力端子2u、2v、2w、3u、3v、3w、4u、4v、4wから夫々出力される電圧値は、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値とほぼ変わらない。
次に、図6のベクトル図を用いて、相数変換器Cの出力端子2u、2v、2w、3u、3v、3w、4u、4v、4wから夫々出力される電圧を、Y結線の各頂点を結ぶライン上から15度位相が内側に向かってずれたポイント、あるいは30度位相が内側に向かってずれたポイントで出力され、かつ、出力端子2u、2v、2w、3u、3v、3w、4u、4v、4wから夫々出力される電圧値が、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値と同じになるようにする、相数変換器Cの設計方法について説明する。
まず、Y結線の各頂点を結ぶライン上から15度位相が内側に向かってずれ、かつ、出力端子2u、2v、2w、3u、3v、3wから夫々出力される電圧値が、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値と同じになるポイントを決定する。
詳しくは、「R・1u」、「S・1v」及び「T・1w」を頂点とする正三角形の1つの内角は60度である。そして、各頂点の「R」、「S」及び「T」からなる3相の1次側の入力を12相から出力するためには、新たに2次側の出力を9個設ける必要がある。そのため、各内角60度を4で割って、「R・1u」、「S・1v」及び「T・1w」の頂点を結ぶライン上から15度位相が内側に向かってずれたベクトルを引き出して、巻数比「200」まで伸ばす。なお、巻数比「200」まで伸ばすのは、「R」、「S」及び「T」の相間の線間電圧200(V)と同じにするためである。
具体的には、「R・1u」と「S・1v」を結ぶライン上から15度位相をずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「2w」となる。また、「R・1u」と「T・1w」を結ぶライン上から15度位相をずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「3v」となる。また、「T・1w」と「R・1u」を結ぶライン上から15度位相をずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「2v」となる。また、「T・1w」と「S・1v」を結ぶライン上から15度位相をずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「3u」となる。また、「S・1v」と「T・1w」を結ぶライン上から15度位相をずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「2u」となる。また、「S・1v」と「R・1u」を結ぶライン上から15度位相をずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「3w」となる。
そして、ポイント「2w」から、「T・1w」と中位点をつなぐベクトルと平行に、「S・1v」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV44を伸ばす。また、ポイント「3u」から、「R・1u」と中位点をつなぐベクトルと平行に、「S・1v」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV45を伸ばす。また、ポイント「2u」から、「R・1u」と中位点をつなぐベクトルと平行に、「T・1w」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV46を伸ばす。また、ポイント「3v」から、「S・1v」と中位点をつなぐベクトルと平行に、「T・1w」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV47を伸ばす。更に、ポイント「2v」から、「S・1v」と中位点をつなぐベクトルと平行に、「R・1u」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV48を伸ばす。また、ポイント「3w」から、「T・1w」と中位点をつなぐベクトルと平行に、「R・1u」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV49を伸ばす。
以後は説明の便宜のため、相数変換器Cの第1コイル48と第4コイル55の接続ポイント、また相数変換器Cの第4コイル55の巻数比を算出する。
ベクトルV44を、「R・1u」と「S・1v」を結ぶライン上まで伸ばす。そして、「R・1u」、「2w」及び「ベクトルV44と、『R・1u』と『S・1v』を結ぶラインとの交点」を頂点とする三角形の「R・1u」と「2w」を結ぶ辺の値が「200」であるため、「2w」と「ベクトルV44と、『R・1u』と『S・1v』を結ぶラインとの交点」を結ぶ辺の値Pは、「P/200=sin15°」の式より、「P=51.76380902」と導出される。また、同三角形の「R・1u」と「ベクトルV44と、『R・1u』と『S・1v』を結ぶラインとの交点」を結ぶ辺の値Qは、「Q/200=cos15°」の式より、「Q=193.1851653」と導出される。
また、「ベクトルV44と、『S・1v』と中位点をつなぐベクトルとの交点」、「ベクトルV44と、『R・1u』と『S・1v』を結ぶラインとの交点」及び「S・1v」を頂点とする三角形の「ベクトルV44と、『R・1u』と『S・1v』を結ぶラインとの交点」と「S・1v」を結ぶ辺の値は、「200-193.1851653」の式より、「6.8148347」と導出される。そのため、同三角形の「ベクトルV44と、『S・1v』と中位点をつなぐベクトルとの交点」と「ベクトルV44と、『R・1u』と『S・1v』を結ぶラインとの交点」を結ぶ辺の値Rは、「R/6.8148347=tan30°」の式より、「R=3.934546649」と導出される。また、上述したように、「2w」と「ベクトルV44と、『R・1u』と『S・1v』を結ぶラインとの交点」を結ぶ辺の値Pは、「51.76380902」であるため、「ベクトルV44と、『S・1v』と中位点をつなぐベクトルとの交点」と「ベクトルV44と、『R・1u』と『S・1v』を結ぶラインとの交点」を結ぶ辺の値「3.934546649」を減算すると、ベクトルV44の値が「47.82926237」と導出される。
また、「ベクトルV44と、『S・1v』と中位点をつなぐベクトルとの交点」、「ベクトルV44と、『R・1u』と『S・1v』を結ぶラインとの交点」及び「S・1v」を頂点とする三角形の「ベクトルV44と、『S・1v』と中位点をつなぐベクトルとの交点」と「S・1v」を結ぶ辺の値Sは、「6.8148347/S=cos30°」の式より、「S=7.869093297」と導出される。
以上の結果により、相数変換器Cの第1コイル48の「7.86」のポイントから第4コイル55に接続され、また相数変換器Cの第4コイル55の巻数比は、「47.83」と決定される。
相数変換器Cの第1コイル48及び第4コイル55の構造と、相数変換器Cの第1コイル48及び第3コイル46の構造は同様である。また、これらの構造と、相数変換器Cの第1コイル52及び第4コイル47の構造、相数変換器Cの第1コイル52及び第3コイル50の構造、相数変換器Cの第1コイル44及び第4コイル51の構造、相数変換器Cの第1コイル44及び第3コイル54の構造は同様である。
そのため、相数変換器Cの第1コイル48の「7.86」のポイントから第3コイル46に接続されると決定され、第3コイル46の巻数比は、「47.83」と決定される。また、相数変換器Cの第1コイル52の「7.86」のポイントから第4コイル47に接続されると共に、第3コイル50に接続され、第4コイル47及び第3コイル50の巻数比は、「47.83」と決定される。更に、相数変換器Cの第1コイル44の「7.86」のポイントから第4コイル51に接続されると共に、第3コイル54に接続され、第4コイル51及び第3コイル54の巻数比は、「47.83」と決定される。
次に、Y結線の各頂点を結ぶライン上から30度位相が内側に向かってずれ、かつ、出力端子4u、4v、4wから夫々出力される電圧値が、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値と同じになるポイントを決定する。
詳しくは、Y結線の各頂点を結ぶライン上から15度位相が内側に向かってずれたラインから、更に15度位相が内側に向かってずれたライン、即ち、Y結線の各頂点を結ぶライン上から30度位相が内側に向かってずれたラインを引き出して、巻数比「200」まで伸ばす。
具体的には、「R・1u」と「S・1v」を結ぶライン上から30度位相をずらした場合、「R・1u」と中位点をつなぐベクトルを、巻数比「200」まで延長したポイントが「4w」となる。次に、「S・1v」と「T・1w」を結ぶライン上から30度位相をずらした場合、「S・1v」と中位点をつなぐベクトルを、巻数比「200」まで延長したポイントが「4u」となる。更に、「T・1w」と「R・1u」を結ぶライン上から30度位相をずらした場合、「T・1w」と中位点をつなぐベクトルを、巻数比「200」まで延長したポイントが「4v」なる。
そして、ポイント「4w」から、「T・1w」と中位点をつなぐベクトルと平行に、「S・1v」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV41を伸ばす。また、ポイント「4u」から、「R・1u」と中位点をつなぐベクトルと平行に、「T・1w」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV42を伸ばす。更に、ポイント「4v」から、「S・1v」と中位点をつなぐベクトルと平行に、「R・1u」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV43を伸ばす。
次に、Y結線の各頂点を結ぶラインの中点(=中位点から下した垂線がぶつかる、Y結線の各頂点を結ぶいずれかのライン上のポイント)から左右の頂点までの値は、相間の線間電圧(=Y結線の頂点を結ぶライン間の間隔)を「200」にしているため、「100」となる。そうなると、各頂点「R・1u」、「S・1v」又は「T・1w」から中位点までの値Xは、「100/X=cos30°」の式から「X=115.4700538」と導出される。そのため、相数変換器Cの第1コイル44、48、52の巻数比は、「115.4700538」と決定される。
そして、各中点から中位点までの値Zは、「Z/100=tan30°」の式から「Z=57.7350」と導出される。また、各中点からポイント「4w」、「4u」又は「4v」までの値は、「200-(115.4700538+57.7350)=26.7949462」と導出される。
以後は説明の便宜のため、相数変換器Cの第1コイル48と第2コイル53の接続ポイント、また相数変換器Cの第2コイル53の巻数比を算出する。
「ベクトルV41と、『S・1v』と『T・1w』を結ぶラインの交点C41」から、ポイント「4w」までの値Hは、「26.7949462/H=sin30°」の式から「H=53.5898924」と導出される。同様にして、「ベクトルV42と、『T・1w』と『R・1u』を結ぶラインの交点C42」から、ポイント「4u」までの値と、「ベクトルV43と、『R・1u』と『S・1w』を結ぶラインの交点C43」から、ポイント「4v」までの値が「53.5898924」と導出される。
次に、「『T・1w』と『S・1w』を結ぶラインの中点」、ポイント「4w」及び「交点C41」を頂点とする三角形の「中点」と「交点C41」を結ぶ辺の値Iは、「I/53.5898924=cos30°」の式から、「I=46.4102082」と導出される。そして、「『S・1v』と中位点をつなぐベクトルと、ベクトルV41の交点」、「交点C41」及び「S・1v」を頂点とする三角形の「交点C41」と「S・1v」を結ぶ辺の値Jは、「100-46.4102082=J」の式から、「J=53.5897918」と導出される。
「『S・1v』と中位点をつなぐベクトルと、ベクトルV41の交点」、「交点C41」及び「S・1v」を頂点とする三角形の「交点C41」に係る内角は、向かい合う、「『T・1w』と『S・1w』を結ぶラインの中点」、「4w」及び「交点C41」を頂点とする三角形の「交点C41」に係る「30°」の内角と対頂角の関係にあるため、「30°」となる。
「『S・1v』と中位点をつなぐベクトルと、ベクトルV41の交点」、「交点C41」及び「S・1v」を頂点とする三角形の「S・1v」に係る内角は、「S・1v」と「T・1w」を結ぶライン上から30度位相をずらしたベクトルと重なるため、「30°」となる。
そのため、「『S・1v』と中位点をつなぐベクトルと、ベクトルV41の交点」、「交点C41」及び「S・1v」を頂点とする三角形は、「『S・1v』と中位点をつなぐベクトルと、ベクトルV41の交点」と「交点C41」を結ぶ辺と、「『S・1v』と中位点をつなぐベクトルと、ベクトルV41の交点」と「S・1v」を結ぶ辺が等しい二等辺三角形である。
「『S・1v』と中位点をつなぐベクトルと、ベクトルV41の交点」から、「交点C41」と「S・1v」を結ぶ辺に対し垂線を下すと、ぶつかったポイントが「交点C41」と「S・1v」を結ぶ辺の中点となる。この中点から左右の頂点までの値は、「26.7948959」となる。
そして、「『S・1v』と中位点をつなぐベクトルと、ベクトルV41の交点」と「交点C41」を結ぶ辺の値と、「『S・1v』と中位点をつなぐベクトルと、ベクトルV41の交点」と「S・1v」を結ぶ辺の値Kは、「26.7948959/K=cos30°」の式から、「K=30.94008072」と導出される。また、ベクトルV1の値は、「53.5897918+30.94008072=84.52987252」と導出される。
以上の結果により、相数変換器Cの第1コイル48の「30.94」のポイントから第2コイル53に接続され、また相数変換器Cの第2コイル53の巻数比は、「84.53」と決定される。
相数変換器Cの第1コイル48及び第2コイル53の構造と、相数変換器Cの第1コイル52及び第2コイル45の構造、相数変換器Cの第1コイル44及び第2コイル49の構造は同様である。
そのため、相数変換器Cの第1コイル52の「30.94」のポイントから第2コイル45に接続され、また相数変換器Cの第2コイル45の巻数比は、「84.53」と決定され、相数変換器Cの第1コイル44の「30.94」のポイントから第2コイル49に接続され、また相数変換器Cの第2コイル49の巻数比は、「84.53」と決定される。
<実施の形態例2>
実施の形態例2では、上述した実施の形態例1とは異なり、Y結線で接続されている、1次側の、R、S、Tの3つの入力端子からの各ラインが、接地(=電位が0)されている。
図7は、この発明の実施の形態例2の、3相で入力された交流電圧を6相の交流電圧に変換して出力する相数変換器Dの概念構成図である。
相数変換器Dは、巻線が巻き付けられ、磁気的に相互に接続されている巻き付け部11~13を夫々有した鉄心を備えている(図示省略)。
巻き付け部11には、第1コイル14と、第2コイル15が巻き付けられている。巻き付け部12には、第1コイル16と、第2コイル17が巻き付けられている。巻き付け部13には、第1コイル18と、第2コイル19が巻き付けられている。また、第1コイルの14、16、18と、第2コイルの15、17、19の巻数比は、「200」に対し、「115.47」である。
相数変換器Dの1次側には、R、S、Tの3つの入力端子が備えられており、2次側には、1u、1v、1w、2u、2v、2wの6つの出力端子が備えられている。つまり、相数変換器Dは、入力された3相の交流電圧を、6相の交流電圧に変換して出力する。なお、本実施の形態例2では、中位点からの相電圧を200(V)と想定している。
また、1次側の、R、S、Tの3つの入力端子からの各ラインは、Y結線で接続されている。なお、Y結線の中位点は、接地(=電位が0)されている。
そして、2次側へ向かう3つのラインは、Y結線の各頂点と中位点を結ぶライン上から30(「60/n」で本実施の形態例2では、n=2となる。3相の入力を6相で出力するためである。)度位相がずれたポイントで出力するため、第1コイルの途中のポイントで他の相の第2コイルに接続され、2u、2v、2wのいずれかの出力端子に接続されている。
具体的には、巻き付け部11の第1コイル14の巻数比が「84.52」のポイント(=Y結線の各頂点と中位点を結ぶライン上から30度位相がずれたポイント)から、巻き付け部12の第2コイル17に接続され、出力端子2vに接続されている。また、巻き付け部12の第1コイル16の巻数比が「84.52」のポイント(=Y結線の各頂点と中位点を結ぶライン上から30度位相がずれたポイント)から、巻き付け部13の第2コイル19に接続され、出力端子2wに接続されている。また、巻き付け部13の第1コイル18の巻数比が「84.52」のポイント(=Y結線の各頂点と中位点を結ぶライン上から30度位相がずれたポイント)から、巻き付け部11の第2コイル15に接続され、出力端子2uに接続されている。
一方、2次側へ向かう残りの3つのラインは、R、S、Tの3つの入力端子からの各ラインと、夫々接続され、1u、1v、1wのいずれかの出力端子に接続されている。そのため、相数変換器Dは、1次側の入力と2次側の出力が電気回路的に導通している。
次に、相数変換器Dの動作について説明する。相数変換器Dは、3相の交流電圧が入力されると、6相の交流電圧に変換して出力する。なお、出力端子1u、1v、1wから夫々出力される電圧は、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧が、どのコイルも通らずに、そのまま出力されるため、出力端子1u、1v、1wから夫々出力される電圧値は、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値とほぼ変わらない。
また、出力端子2u、2v、2wから夫々出力される電圧は、Y結線の各頂点と中位点を結ぶライン上から30度位相がずれたポイントで出力され、かつ、中位点からの相電圧(=入力端子R、S、Tから入力された電圧)と同じになるように巻数比が設定されたコイルを通って出力されるものであるため、出力端子2u、2v、2wから夫々出力される電圧値は、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値とほぼ変わらない。
次に、図8を用いて、相数変換器Dの出力端子2u、2v、2wから夫々出力される電圧を、Y結線の各頂点と中位点を結ぶライン上から30度位相が内側に向かってずれたポイントで出力されたものとし、かつ、出力端子2u、2v、2wから夫々出力される電圧値が、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値と同じになるようにする、相数変換器Dの設計方法について説明する。
上述したように本実施の形態例2では、中位点からの相電圧を200(V)と想定している。そのため、「R・1u」、「S・1v」、あるいは「T・1w」から、中位点までの値は、同じ200となる。従って、相数変換器Dの第1コイル14、16、18の巻数比は、「200」と決定される。
次に、中位点とY結線の頂点を結ぶ各ラインから30度位相をずらし、中位点から巻数比「200」まで伸ばした点をポイントする。
具体的には、中位点と「T・1w」を結ぶラインから30度位相をずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「2u」となる。また、中位点と「R・1u」を結ぶラインから30度位相をずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「2v」となる。更に、中位点と「S・1v」を結ぶラインから30度位相をずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「2w」となる。
そして、ポイント「2u」から、中位点と「R・1u」をつなぐベクトルと平行に、「T・1w」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV11を伸ばす。また、ポイント「2v」から、中位点と「S・1v」をつなぐベクトルと平行に、「R・1u」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV12を伸ばす。更に、ポイント「2w」から、中位点と「T・1w」をつなぐベクトルと平行に、「S・1v」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV13を伸ばす。
以後は説明の便宜のため、相数変換器Dの第1コイル18と第2コイル15の接続ポイント、また相数変換器Dの第2コイル15の巻数比を算出する。
また、中位点と「R・1u」をつなぐベクトルと、中位点と「T・1w」をつなぐベクトルの間の角度は、「120°」(=360°/3)である。そのため、「ベクトルV11と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルとの交点」、「2u」、「中位点」を頂点とする三角形の「ベクトルV11と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルとの交点」に係る内角は、「120°」である。また、同三角形の「中位点」に係る内角は、「30°」であるため、「2u」に係る内角は、「30°」(=180°-120°-30°)である。従って、同三角形は、「ベクトルV11と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルとの交点」と「2u」を結ぶ辺の値と、「ベクトルV11と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルとの交点」と「中位点」を結ぶ辺の値が等しい、二等辺三角形である。
ところで、「中位点」と「2u」を結ぶ辺の中点(=「ベクトルV11と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルとの交点」から下した垂線がぶつかる、「2u」と「中位点」を結ぶ辺の上のポイント)から左右の「中位点」又は「2u」までの値は、相電圧を「200」としているため、「100」となる。そうなると、中位点から「ベクトルV11と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルとの交点」までの値Sは、「100/S=cos30°」の式から「S=115.4700538」と導出される。その結果、ベクトルV11の値(=「ベクトルV11と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルとの交点」と「2u」を結ぶ辺の値)も、「115.4700538」となる。また、「ベクトルV11と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルとの交点」から「T・1w」までの値は、「200-115.4700538」の式から、「84.5299462」と導出される。
以上の結果により、相数変換器Dの第1コイル18の「84.52」のポイントから第2コイル15に接続され、また相数変換器Dの第2コイル15の巻数比は、「115.47」と決定される。
相数変換器Dの第1コイル18及び第2コイル15の構造と、相数変換器Dの他の第1コイル及び第2コイルの構造は同様である。そのため、相数変換器Dの第1コイル14の「84.52」のポイントから第2コイル17に接続され、また相数変換器Dの第2コイル17の巻数比は、「115.47」と決定され、相数変換器Dの第1コイル18の「84.52」のポイントから第2コイル15に接続され、また相数変換器Dの第2コイル15の巻数比は、「115.47」と決定される。
<変形例3>
本実施の形態例2では、3相で入力された交流電圧を6相の交流電圧に変換して出力する相数変換器Dの構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、図9に示すように、3相で入力された交流電圧を9相の交流電圧に変換して出力する相数変換器Eの構成としても良い。
図9は、3相で入力された交流電圧を9相の交流電圧に変換して出力する相数変換器Eの概念構成図である。
相数変換器Eは、巻線が巻き付けられ、磁気的に相互に接続されている巻き付け部61~63を夫々有した鉄心を備えている(図示省略)。
巻き付け部61には、第1コイル64、第2コイル65及び第3コイル66が巻き付けられている。巻き付け部62には、第1コイル67、第2コイル68及び第3コイル69が巻き付けられている。巻き付け部63には、第1コイル70、第2コイル71及び第3コイル72が巻き付けられている。また、第1コイル64、67及び70と、第2コイル65、68及び71と、第3コイル66、69、72の巻数比は、「200」、「78.98」、「78.98」である。
相数変換器Eの1次側には、R、S、Tの3つの入力端子が備えられており、2次側には、1u、1v、1w、2u、2v、2w、3u、3v、3wの9つの出力端子が備えられている。つまり、相数変換器Eは、入力された3相の交流電圧を、9相の交流電圧に変換して出力する。
また、1次側の、R、S、Tの3つの入力端子からの各ラインは、Y結線で接続されている。なお、Y結線の中位点は、接地(=電位が0)されている。
そして、2次側へ向かう6つのラインは、Y結線の各頂点と中位点を結ぶライン上から20(「60/n」、本変形例3では、n=3となる。3相の入力を9相で出力するためである。)度位相がずれたポイントで出力するため、第1コイルの途中のポイントで他の相の第2コイルに接続されると共に、他の相の第3コイルに接続され、2u、2v、2w、3u、3v、3wのいずれかの出力端子に接続されている。
具体的には、巻き付け部61の第1コイル64の巻数比が「51.55」のポイントから、巻き付け部62の第3コイル69に接続され、出力端子2vに接続されていると共に、巻き付け部63の第2コイル71に接続され、出力端子3wに接続されている。また、巻き付け部62の第1コイル67の巻数比が「51.55」のポイントから、巻き付け部63の第3コイル72に接続され、出力端子2wに接続されていると共に、巻き付け部61の第2コイル65に接続され、出力端子3uに接続されている。また、巻き付け部63の第1コイル70の巻数比が「51.55」のポイントから、巻き付け部62の第2コイル68に接続され、出力端子3vに接続されていると共に、巻き付け部61の第3コイル66に接続され、出力端子2uに接続されている。
一方、2次側へ向かう残りの3つのラインは、R、S、Tの3つの入力端子からの各ラインと、夫々接続され、1u、1v、1wのいずれかの出力端子に接続されている。そのため、相数変換器Eは、1次側の入力と2次側の出力が電気回路的に導通している。
次に、相数変換器Eの動作について説明する。相数変換器Eは、3相の交流電圧が入力されると、9相の交流電圧に変換して出力する。なお、出力端子1u、1v、1wから夫々出力される電圧は、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧が、どのコイルも通らずに、そのまま出力されるため、出力端子1u、1v、1wから夫々出力される電圧値は、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値とほぼ変わらない。
また、出力端子2u、2v、2w、3u、3v、3wから夫々出力される電圧は、Y結線の各頂点と中位点を結ぶライン上から20度位相がずれたポイントで出力され、かつ、中位点からの相電圧(=入力端子R、S、Tから入力された電圧)と同じになるように巻数比が設定されたコイルを通って出力されるものであるため、出力端子2u、2v、2w、3u、3v、3wから夫々出力される電圧値は、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値とほぼ変わらない。
次に、図10を用いて、相数変換器Eの出力端子2u、2v、2w、3u、3v、3wから夫々出力される電圧を、Y結線の各頂点と中位点を結ぶライン上から20度位相がずれたポイントで出力されたものとし、かつ、出力端子2u、2v、2w、3u、3v、3wから夫々出力される電圧値が、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値と同じになるようにする、相数変換器Eの設計方法について説明する。
上述したように本実施の形態例2では、中位点からの相電圧を200(V)と想定している。そのため、「R・1u」、「S・1v」、あるいは「T・1w」から、中位点までの値は、同じ200となる。従って、相数変換器Eの第1コイル64、67、70の巻数比は、「200」と決定される。
次に、中位点とY結線の頂点を結ぶ各ラインから20度位相を、一方方向及び他方方向にずらし、中位点から巻数比「200」まで伸ばした点をポイントする。
具体的には、中位点と「T・1w」を結ぶラインから20度位相を一方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「2u」となる。また、中位点と「T・1w」を結ぶラインから20度位相を他方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「3v」となる。また、中位点と「R・1u」を結ぶラインから20度位相を一方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「2v」となる。また、中位点と「R・1u」を結ぶラインから20度位相を他方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「3w」となる。更に、中位点と「S・1v」を結ぶラインから20度位相を一方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「2w」となる。また、中位点と「S・1v」を結ぶラインから20度位相を他方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「3u」となる。
そして、ポイント「2u」から、中位点と「R・1u」をつなぐベクトルと平行に、「T・1w」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV14を伸ばす。また、ポイント「3v」から、中位点と「S・1v」をつなぐベクトルと平行に、「T・1w」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV15を伸ばす。また、ポイント「2v」から、中位点と「S・1v」をつなぐベクトルと平行に、「R・1u」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV16を伸ばす。また、ポイント「3w」から、中位点と「T・1w」をつなぐベクトルと平行に、「R・1u」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV17を伸ばす。更に、ポイント「2w」から、中位点と「T・1w」をつなぐベクトルと平行に、「S・1v」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV18を伸ばす。また、ポイント「3u」から、中位点と「R・1u」をつなぐベクトルと平行に、「S・1v」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV19を伸ばす。
以後は説明の便宜のため、相数変換器Eの第1コイル70と第3コイル66の接続ポイント、また相数変換器Eの第3コイル66の巻数比を算出する。
中位点と「R・1u」をつなぐベクトルと、中位点と「T・1w」をつなぐベクトルの間の角度は、「120°」(=360°/3)である。そのため、「ベクトルV14と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」、「2u」、「中位点」を頂点とする三角形の「ベクトルV14と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」に係る内角は、「120°」である。また、同三角形の「中位点」に係る内角は、「20°」であるため、「2u」に係る内角は、「40°」(=180°-120°-20°)である。
ところで、「3v」、「2u」、「中位点」を頂点とする三角形は、「3v」と「中位点」を結ぶ辺の値と、「2u」と「中位点」を結ぶ辺の値が等しい、二等辺三角形である。そのため、「中位点」から「3v」と「2u」を結ぶ辺に垂線を下すと、当該垂線が「3v」と「2u」を結ぶ辺にぶつかったポイントが、「3v」と「2u」を結ぶ辺の「中点」となる。そして、「中位点」から「中点」までの値Tは、「T/200=cos20°」の式より、「T=187.9385241」と導出される。また、「中点」から「2u」までの値Uは、「U/200=sin20°」の式より、「U=68.40402866」と導出される。
また、「中点」、「ベクトルV14と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」、「2u」を頂点とする三角形の「ベクトルV14と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」に係る内角は、「60°」(180°-120°)である。そのため、同三角形の「2u」に係る内角は、「30°」となる。
そして、同三角形の「ベクトルV14と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」と「2u」を結ぶ辺の値Vは、「68.40402866/V=cos30°」の式より、「V=78.98616872」と導出される。また、同三角形の「ベクトルV14と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」と「中点」を結ぶ辺の値Wは、「W/68.40402866=tan30°」の式より、「W=39.49308436」と導出される。また、中位点から「ベクトルV14と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」までの値は、「187.9385241-39.49308436」の式より、「148.4454397」となる。また、中点から「T・1w」の値は、「200-148.4454397-39.49308436」の式より、「12.06147594」となる。
以上の結果により、相数変換器Eの第1コイル70の「51.55」(=39.49308436+12.06147594)のポイントから第3コイル66に接続され、また相数変換器Eの第3コイル66の巻数比は、「78.98」と決定される。
相数変換器Eの第1コイル70及び第3コイル66の構造と、相数変換器Eの他の第1コイル、第2コイル及び第3コイルの構造は同様である。そのため、相数変換器Eの第1コイル70の「51.55」のポイントから第2コイル68に接続されると決定され、第2コイル68の巻数比は、「78.98」と決定される。また、相数変換器Eの第1コイル64の「51.55」のポイントから第3コイル69に接続されると共に、第2コイル71に接続され、第3コイル69及び第2コイル71の巻数比は、「78.98」と決定される。更に、相数変換器Eの第1コイル67の「51.55」のポイントから第3コイル72に接続されると共に、第2コイル65に接続され、第3コイル72及び第2コイル65の巻数比は、「78.98」と決定される。
<変形例4>
また例えば、図11に示すように、3相で入力された交流電圧を12相の交流電圧に変換して出力する相数変換器Fの構成としても良い。
図11は、3相で入力された交流電圧を12相の交流電圧に変換して出力する相数変換器Fの概念構成図である。
相数変換器Fは、巻線が巻き付けられ、磁気的に相互に接続されている巻き付け部81~83を夫々有した鉄心を備えている(図示省略)。
巻き付け部81には、第1コイル84と、第2コイル85と、第3コイル86、第4コイル87が巻き付けられている。巻き付け部82には、第1コイル88と、第2コイル89と、第3コイル90と、第4コイル91が巻き付けられている。巻き付け部83には、第1コイル92と、第2コイル93と、第3コイル94と、第4コイル95が巻き付けられている。また、第1コイル84、88及び92と、第2コイル85、89及び93と、第3コイル86、90及び94と、第4コイル87、91及び95の巻数比は、「200」、「163.29」、「115.47」、「59.77」である。
相数変換器Fの1次側には、R、S、Tの3つの入力端子が備えられており、2次側には、1u、1v、1w、2u、2v、2w、3u、3v、3w、4u、4v、4wの12の出力端子が備えられている。つまり、相数変換器Fは、入力された3相の交流電圧を、12相の交流電圧に変換して出力する。
また、1次側の、R、S、Tの3つの入力端子からの各ラインは、Y結線で接続されている。なお、Y結線の中位点は、接地(=電位が0)されている。
そして、2次側へ向かう9つのラインは、Y結線の各頂点と中位点を結ぶライン上から15(「60/n」、本実施の形態例1では、n=4となる。3相の入力を12相で出力するためである。)度、30度(=15度×2)、あるいは45度(15度×3)位相がずれたポイントで出力するため、第1コイルの途中のポイントで他の相の第2コイル、第3コイル、あるいは第4コイルに接続され、2u、2v、2w、3u、3v、3w、4u、4v、4wのいずれかの出力端子に接続されている。
具体的には、巻き付け部81の第1コイル84の巻数比が「36.70」のポイントから、巻き付け部82の第4コイル91に接続され、出力端子2vに接続されている。また、巻き付け部81の第1コイル84の巻数比が「84.52」のポイントから、巻き付け部82の第3コイル90に接続され、出力端子3vに接続されている。また、巻き付け部81の第1コイル84の巻数比が「140.22」のポイントから、巻き付け部82の第2コイル89に接続され、出力端子4vに接続されている。
また、巻き付け部82の第1コイル88の巻数比が「36.70」のポイントから、巻き付け部83の第4コイル95に接続され、出力端子2wに接続されている。また、巻き付け部82の第1コイル88の巻数比が「84.52」のポイントから、巻き付け部83の第3コイル94に接続され、出力端子3wに接続されている。また、巻き付け部82の第1コイル88の巻数比が「140.22」のポイントから、巻き付け部83の第2コイル93に接続され、出力端子4wに接続されている。
また、巻き付け部83の第1コイル92の巻数比が「36.70」のポイントから、巻き付け部81の第4コイル87に接続され、出力端子2uに接続されている。また、巻き付け部83の第1コイル92の巻数比が「84.52」のポイントから、巻き付け部81の第3コイル86に接続され、出力端子3uに接続されている。また、巻き付け部83の第1コイル92の巻数比が「140.22」のポイントから、巻き付け部81の第2コイル85に接続され、出力端子4uに接続されている。
一方、2次側へ向かう残りの3つのラインは、R、S、Tの3つの入力端子からの各ラインと、夫々接続され、1u、1v、1wのいずれかの出力端子に接続されている。そのため、相数変換器Fは、1次側の入力と2次側の出力が電気回路的に導通している。
次に、相数変換器Fの動作について説明する。相数変換器Fは、3相の交流電圧が入力されると、12相の交流電圧に変換して出力する。なお、出力端子1u、1v、1wから夫々出力される電圧は、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧が、どのコイルも通らずに、そのまま出力されるため、出力端子1u、1v、1wから夫々出力される電圧値は、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値とほぼ変わらない。
また、出力端子2u、2v、2w、3u、3v、3w、4u、4v、4wから夫々出力される電圧は、Y結線の各頂点と中位点を結ぶライン上から15度、30度、あるいは45度位相がずれたポイントで出力され、かつ、中位点からの相電圧(=入力端子R、S、Tから入力された電圧)と同じになるように巻数比が設定されたコイルを通って出力されるものであるため、出力端子2u、2v、2w、3u、3v、3w、4u、4v、4wから夫々出力される電圧値は、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値とほぼ変わらない。
次に、図12を用いて、相数変換器Fの出力端子2u、2v、2w、3u、3v、3w、4u、4v、4wから夫々出力される電圧を、Y結線の各頂点と中位点を結ぶライン上から15度、30度、あるいは45度位相がずれたポイントで出力されたものとし、かつ、出力端子2u、2v、2w、3u、3v、3w、4u、4v、4wから夫々出力される電圧値が、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値と同じになるようにする、相数変換器Fの設計方法について説明する。
上述したように本実施の形態例2では、中位点からの相電圧を200(V)と想定している。そのため、「R・1u」、「S・1v」、あるいは「T・1w」から、中位点までの値は、同じ200となる。従って、相数変換器Fの第1コイル84、88、92の巻数比は、「200」と決定される。
次に、中位点とY結線の頂点を結ぶ各ラインから15度、30度、あるいは45度位相を、一方方向にずらし、中位点から巻数比「200」まで伸ばした各点をポイントする。
具体的には、中位点と「T・1w」を結ぶラインから15度位相を一方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「2u」となる。また、中位点と「T・1w」を結ぶラインから30度位相を一方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「3u」となる。中位点と「T・1w」を結ぶラインから45度位相を一方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「4u」となる。また、中位点と「R・1u」を結ぶラインから15度位相を一方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「2v」となる。また、中位点と「R・1u」を結ぶラインから30度位相を一方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「3v」となる。また、中位点と「R・1u」を結ぶラインから45度位相を一方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「4v」となる。更に、中位点と「S・1v」を結ぶラインから15度位相を一方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「2w」となる。また、中位点と「S・1v」を結ぶラインから30度位相を一方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「3w」となる。また、中位点と「S・1v」を結ぶラインから45度位相を一方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「4w」となる。
そして、ポイント「2u」から、中位点と「R・1u」をつなぐベクトルと平行に、「T・1w」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV20を伸ばす。また、ポイント「3u」から、中位点と「R・1u」をつなぐベクトルと平行に、「T・1w」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV21を伸ばす。また、ポイント「4u」から、中位点と「R・1u」をつなぐベクトルと平行に、「T・1w」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV22を伸ばす。
また、ポイント「2v」から、中位点と「S・1v」をつなぐベクトルと平行に、「R・1w」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV23を伸ばす。また、ポイント「3v」から、中位点と「S・1v」をつなぐベクトルと平行に、「R・1u」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV24を伸ばす。また、ポイント「4v」から、中位点と「S・1v」をつなぐベクトルと平行に、「R・1u」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV25を伸ばす。
更に、ポイント「2w」から、中位点と「T・1w」をつなぐベクトルと平行に、「S・1v」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV26を伸ばす。また、ポイント「3w」から、中位点と「T・1w」をつなぐベクトルと平行に、「S・1v」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV27を伸ばす。また、ポイント「4w」から、中位点と「T・1w」をつなぐベクトルと平行に、「S・1v」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV28を伸ばす。
以後は説明の便宜のため、相数変換器Fの第1コイル92と第4コイル87の接続ポイント、及び第4コイル87の巻数比と、相数変換器Fの第1コイル92と第3コイル86の接続ポイント、及び第3コイル86の巻数比と、相数変換器Fの第1コイル92と第2コイル85の接続ポイント、及び第2コイル85の巻数比を算出する。
「T・1w」、「中位点」、「2u」を頂点とする三角形は、「T・1w」と「中位点」を結ぶ辺と、「中位点」と「2u」を結ぶ辺の値は「200」で等しい、二等辺三角形である。そこで、中位点から「T・1w」と「2u」を結ぶ辺に対し垂線を下して、同三角形を2つの直角三角形に分割する(図示省略)。なお、同垂線と、「T・1w」と「2u」を結ぶ辺の交点は、「T・1w」と「2u」を結ぶ辺の中点となる。
そして、「中点」、「中位点」、「T・1w」あるいは「2u」を頂点とする三角形の「中点」と「T・1w」あるいは「2u」を結ぶ辺の値Yは、「sin7.5°=Y/200」の式より、「Y=26.10523844」と導出され、「T・1w」と「2u」を結ぶ辺の値は、「52.21047689」となる。
次に、ポイント「T・1w」からベクトルV22まで、水平線H1を引く。なお、水平線H1は、図12において、点線で示されている。
また、中位点と「R・1u」をつなぐベクトルと、中位点と「T・1w」をつなぐベクトルの間の角度は、「120°」(=360°/3)である。そのため、「ベクトルV20と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」、「T・1w」、「ベクトルV20と、水平線H1の交点」を頂点とする三角形の「ベクトルV20と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」に係る内角は、「60°」(=180°-120°)である。また、同三角形の「T・1w」に係る内角は、「30°」(=180°-60°-90°)である。
ところで、「T・1w」、「中位点」、「2u」を頂点とする三角形は、上述したように、二等辺三角形であり、同三角形の「中位点」に係る内角は、「15°」であるから、「T・1w」に係る内角は、「82.5°」(=(180°-15°)/2)である。そのため、「T・1w」、「ベクトルV20と、水平線H1の交点」、「2u」を頂点とする三角形の「T・1w」に係る内角は、「52.5°」(=82.5°-30°)となる。
「T・1w」、「ベクトルV20と、水平線H1の交点」、「2u」を頂点とする三角形の「T・1w」と「ベクトルV20と、水平線H1の交点」を結ぶ辺の値Zは、上述したように「T・1w」と「2u」を結ぶ辺の値が「52.21047689」であること、「cos52.5°=Z/52.21047689」の式より、「Z=31.78372452」と導出される。また、同三角形の「2u」と「ベクトルV20と、水平線H1の交点」を結ぶ辺の値AAは、「sin52.5°=AA/52.21047689」の式より、「AA=41.42135624」と導出される。
次に、「T・1w」、「ベクトルV20と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」、「ベクトルV20と、水平線H1の交点」を頂点とする三角形の「T・1w」と「ベクトルV20と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」を結ぶ辺の値BBは、「cos30°=31.78372452/BB」の式より、「BB=36.70068381」と導出される。また、同三角形の「ベクトルV20と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」と「ベクトルV20と、水平線H1の交点」を結ぶ辺の値CCは、「tan30°=CC/31.78372452」の式より、「CC=18.35034191」と導出される。
そのため、「ベクトルV20と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」と「2u」を結ぶ辺の値は、「41.42135624+18.35034191」の式より、「59.77169815」と導出される。即ち、相数変換器Fの第1コイル92と第4コイル87の接続ポイントは、「36.70」と決定され、第4コイル87の巻数比は、「59.77」と決定される。
次に、「T・1w」、「中位点」、「3u」を頂点とする三角形は、「T・1w」と「中位点」を結ぶ辺と、「中位点」と「3u」を結ぶ辺の値は「200」で等しい、二等辺三角形である。そこで、中位点から「T・1w」と「3u」を結ぶ辺に対し垂線を下して、同三角形を2つの直角三角形に分割する。なお、同垂線と、「T・1w」と「3u」を結ぶ辺の交点は、「T・1w」と「3u」を結ぶ辺の中点となる。
そして、「中点」、「中位点」、「T・1w」あるいは「3u」を頂点とする三角形の「中点」と「T・1w」あるいは「3u」を結ぶ辺の値DDは、「sin15°=DD/200」の式より、「DD=51.76380902」と導出され、「T・1w」と「3u」を結ぶ辺の値は、「103.527618」となる。
また、中位点と「R・1u」をつなぐベクトルと、中位点と「T・1w」をつなぐベクトルの間の角度は、「120°」(=360°/3)である。そのため、「ベクトルV21と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」、「T・1w」、「ベクトルV21と、水平線H1の交点」を頂点とする三角形の「ベクトルV21と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」に係る内角は、「60°」(=180°-120°)である。また、同三角形の「T・1w」に係る内角は、「30°」(=180°-60°-90°)である。
ところで、「T・1w」、「中位点」、「3u」を頂点とする三角形は、上述したように、二等辺三角形であり、「中位点」に係る内角は、「30°」であるから、「T・1w」に係る内角は、「75°」(=(180°-30°)/2)である。そのため、「T・1w」、「ベクトルV21と、水平線H1の交点」、「3u」を頂点とする三角形の「T・1w」に係る内角は、「45°」(=75°-30°)となる。
「T・1w」、「ベクトルV21と、水平線H1の交点」、「3u」を頂点とする三角形の「T・1w」と「ベクトルV21と、水平線H1の交点」を結ぶ辺の値EEは、上述したように「T・1w」と「3u」を結ぶ辺の値が「103.527618」であること、「cos45°=EE/103.527618」の式より、「EE=73.20508073」と導出される。また、同三角形の「3u」と「ベクトルV20と、水平線H1の交点」を結ぶ辺の値FFは、「sin45°=FF/103.527618」の式より、「FF=73.20508073」と導出される。
次に、「T・1w」、「ベクトルV21と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」、「ベクトルV21と、水平線H1の交点」を頂点とする三角形の「T・1w」と「ベクトルV21と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」を結ぶ辺の値GGは、「cos30°=73.20508073/GG」の式より、「GG=84.52994613」と導出される。また、同三角形の「ベクトルV21と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」と「ベクトルV21と、水平線H1の交点」を結ぶ辺の値HHは、「tan30°=HH/73.20508073」の式より、「HH=42.26497307」と導出される。
そのため、「ベクトルV21と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」と「3u」を結ぶ辺の値は、「73.20508073+42.26497307」の式より、「115.4700538」と導出される。即ち、相数変換器Fの第1コイル92と第3コイル86の接続ポイントは、「84.52」と決定され、第3コイル86の巻数比は、「115.47」と決定される。
次に、「T・1w」、「中位点」、「4u」を頂点とする三角形は、「T・1w」と「中位点」を結ぶ辺と、「中位点」と「4u」を結ぶ辺の値は「200」で等しい、二等辺三角形である。そこで、中位点から「T・1w」と「4u」を結ぶ辺に対し垂線を下して、同三角形を2つの直角三角形に分割する(図示省略)。なお、同垂線と、「T・1w」と「4u」を結ぶ辺の交点は、「T・1w」と「4u」を結ぶ辺の中点となる。
そして、「中点」、「中位点」、「T・1w」あるいは「4u」を頂点とする三角形の「中点」と「T・1w」あるいは「4u」を結ぶ辺の値IIは、「sin22.5°=II/200」の式より、「II=76.53668647」と導出され、「T・1w」と「4u」を結ぶ辺の値は、「153.0733729」となる。
また、中位点と「R・1u」をつなぐベクトルと、中位点と「T・1w」をつなぐベクトルの間の角度は、「120°」(=360°/3)である。そのため、「ベクトルV22と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」、「T・1w」、「ベクトルV22と、水平線H1の交点」を頂点とする三角形の「ベクトルV22と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」に係る内角は、「60°」(=180°-120°)である。また、同三角形の「T・1w」に係る内角は、「30°」(=180°-60°-90°)である。
ところで、「T・1w」、「中位点」、「4u」を頂点とする三角形は、上述したように、二等辺三角形であり、「中位点」に係る内角は、「45°」であるから、「T・1w」に係る内角は、「67.5°」(=(180°-45°)/2)である。そのため、「T・1w」、「ベクトルV22と、水平線H1の交点」、「4u」を頂点とする三角形の「T・1w」に係る内角は、「37.5°」(=67.5°-30°)となる。
「T・1w」、「ベクトルV22と、水平線H1の交点」、「4u」を頂点とする三角形の「T・1w」と「ベクトルV22と、水平線H1の交点」を結ぶ辺の値JJは、上述したように「T・1w」と「4u」を結ぶ辺の値が「153.0733729」であること、「cos37.5°=JJ/153.0733729」の式より、「JJ=121.4412717」と導出される。また、同三角形の「4u」と「ベクトルV22と、水平線H1の交点」を結ぶ辺の値KKは、「sin37.5°=KK/153.0733729」の式より、「KK=93.18516523」と導出される。
次に、「T・1w」、「ベクトルV22と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」、「ベクトルV22と、水平線H1の交点」を頂点とする三角形の「T・1w」と「ベクトルV22と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」を結ぶ辺の値LLは、「cos30°=121.4412717/LL」の式より、「LL=140.2283018」と導出される。また、同三角形の「ベクトルV22と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」と「ベクトルV22と、水平線H1の交点」を結ぶ辺の値MMは、「tan30°=MM/121.4412717」の式より、「MM=70.11415091」と導出される。
そのため、「ベクトルV22と、『T・1w』と中位点をつなぐベクトルの交点」と「4u」を結ぶ辺の値は、「93.18516523+70.11415091」の式より、「163.2993161」と導出される。即ち、相数変換器Fの第1コイル92と第2コイル85の接続ポイントは、「140.22」と決定され、第2コイル85の巻数比は、「163.29」と決定される。
相数変換器Fの第1コイル92及び第4コイル87の構造、相数変換器Fの第1コイル92及び第3コイル86の構造、相数変換器Fの第1コイル92及び第2コイル85の構造と、相数変換器Fの第1コイル84及び第4コイル91の構造、相数変換器Fの第1コイル84及び第3コイル90の構造、相数変換器Fの第1コイル84及び第2コイル89の構造は同様である。
そのため、相数変換器Fの第1コイル84と第4コイル91の接続ポイントは、「36.70」と決定され、第4コイル91の巻数比は、「59.77」と決定される。また、相数変換器Fの第1コイル84と第3コイル90の接続ポイントは、「84.52」と決定され、第3コイル90の巻数比は、「115.47」と決定される。更に、相数変換器Fの第1コイル84と第2コイル89の接続ポイントは、「140.22」と決定され、第2コイル89の巻数比は、「163.29」と決定される。
また、相数変換器Fの第1コイル92及び第4コイル87の構造、相数変換器Fの第1コイル92及び第3コイル86の構造、相数変換器Fの第1コイル92及び第2コイル85の構造と、相数変換器Fの第1コイル88及び第4コイル95の構造、相数変換器Fの第1コイル88及び第3コイル94の構造、相数変換器Fの第1コイル88及び第2コイル93の構造は同様である。
そのため、相数変換器Fの第1コイル88と第4コイル95の接続ポイントは、「36.70」と決定され、第4コイル95の巻数比は、「59.77」と決定される。また、相数変換器Fの第1コイル88と第3コイル94の接続ポイントは、「84.52」と決定され、第3コイル94の巻数比は、「115.47」と決定される。更に、相数変換器Fの第1コイル88と第2コイル93の接続ポイントは、「140.22」と決定され、第2コイル93の巻数比は、「163.29」と決定される。
<変形例5>
上述した変形例4では、中位点とY結線の頂点を結ぶ各ラインから15度、30度、あるいは45度位相を、一方方向にずらし、中位点から巻数比「200」まで伸ばした各点をポイントする構成を示した。しかし、このように一方方向にずらした点のみをポイントする構成の場合、第2コイル等の巻数が長くなってしまう。そこで、変形例5では、一方方向にずらした点だけでなく、他方方向にずらした点もポイントする構成とした。
図13は、3相で入力された交流電圧を12相の交流電圧に変換して出力する相数変換器Gの概念構成図である。
相数変換器Gは、巻線が巻き付けられ、磁気的に相互に接続されている巻き付け部101~103を夫々有した鉄心を備えている(図示省略)。
巻き付け部101には、第1コイル104と、第2コイル105と、第3コイル106、第4コイル107が巻き付けられている。巻き付け部102には、第1コイル108と、第2コイル109と、第3コイル110と、第4コイル111が巻き付けられている。巻き付け部103には、第1コイル112と、第2コイル113と、第3コイル114と、第4コイル115が巻き付けられている。また、第1コイル104、108及び112と、第2コイル105、109及び113と、第3コイル106、110及び114と、第4コイル107、111及び115の巻数比は、「200」、「115.47」、「59.77」、「59.77」である。
相数変換器Gの1次側には、R、S、Tの3つの入力端子が備えられており、2次側には、1u、1v、1w、2u、2v、2w、3u、3v、3w、4u、4v、4wの12の出力端子が備えられている。つまり、相数変換器Gは、入力された3相の交流電圧を、12相の交流電圧に変換して出力する。
また、1次側の、R、S、Tの3つの入力端子からの各ラインは、Y結線で接続されている。なお、Y結線の中位点は、接地(=電位が0)されている。
そして、2次側へ向かう9つのラインは、Y結線の各頂点と中位点を結ぶライン上から15(「60/n」、本実施の形態例1では、n=4となる。3相の入力を12相で出力するためである。)度、あるいは30度(=15度×2)位相がずれたポイントで出力するため、第1コイルの途中のポイントで他の相の第2コイル、第3コイル、あるいは第4コイルに接続され、2u、2v、2w、3u、3v、3w、4u、4v、4wのいずれかの出力端子に接続されている。
具体的には、巻き付け部101の第1コイル104の巻数比が「36.70」のポイントから、巻き付け部102の第4コイル111に接続され、出力端子2vに接続されている。また、巻き付け部101の第1コイル104の巻数比が「36.70」のポイントから、巻き付け部103の第3コイル114に接続され、出力端子3wに接続されている。また、巻き付け部101の第1コイル104の巻数比が「84.52」のポイントから、巻き付け部102の第2コイル109に接続され、出力端子4vに接続されている。
また、巻き付け部102の第1コイル108の巻数比が「36.70」のポイントから、巻き付け部103の第4コイル115に接続され、出力端子2wに接続されている。また、巻き付け部102の第1コイル108の巻数比が「36.70」のポイントから、巻き付け部101の第3コイル106に接続され、出力端子3uに接続されている。また、巻き付け部102の第1コイル108の巻数比が「84.52」のポイントから、巻き付け部103の第2コイル113に接続され、出力端子4wに接続されている。
また、巻き付け部103の第1コイル112の巻数比が「36.70」のポイントから、巻き付け部101の第4コイル107に接続され、出力端子2uに接続されている。また、巻き付け部103の第1コイル112の巻数比が「36.70」のポイントから、巻き付け部102の第3コイル110に接続され、出力端子3vに接続されている。また、巻き付け部103の第1コイル112の巻数比が「84.52」のポイントから、巻き付け部101の第2コイル105に接続され、出力端子4uに接続されている。
一方、2次側へ向かう残りの3つのラインは、R、S、Tの3つの入力端子からの各ラインと、夫々接続され、1u、1v、1wのいずれかの出力端子に接続されている。そのため、相数変換器Gは、1次側の入力と2次側の出力が電気回路的に導通している。
次に、相数変換器Gの動作について説明する。相数変換器Gは、3相の交流電圧が入力されると、12相の交流電圧に変換して出力する。なお、出力端子1u、1v、1wから夫々出力される電圧は、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧が、どのコイルも通らずに、そのまま出力されるため、出力端子1u、1v、1wから夫々出力される電圧値は、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値とほぼ変わらない。
また、出力端子2u、2v、2w、3u、3v、3w、4u、4v、4wから夫々出力される電圧は、Y結線の各頂点と中位点を結ぶライン上から15度、あるいは30度位相がずれたポイントで出力され、かつ、中位点からの相電圧(=入力端子R、S、Tから入力された電圧)と同じになるように巻数比が設定されたコイルを通って出力されるものであるため、出力端子2u、2v、2w、3u、3v、3w、4u、4v、4wから夫々出力される電圧値は、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値とほぼ変わらない。
次に、図14を用いて、相数変換器Gの出力端子2u、2v、2w、3u、3v、3w、4u、4v、4wから夫々出力される電圧を、Y結線の各頂点と中位点を結ぶライン上から15度、あるいは30度位相がずれたポイントで出力されたものとし、かつ、出力端子2u、2v、2w、3u、3v、3w、4u、4v、4wから夫々出力される電圧値が、入力端子R、S、Tのいずれかから入力された電圧値と同じになるようにする、相数変換器Gの設計方法について説明する。
上述したように本実施の形態例2では、中位点からの相電圧を200(V)と想定している。そのため、「R・1u」、「S・1v」、あるいは「T・1w」から、中位点までの値は、同じ200となる。従って、相数変換器Gの第1コイル104、108、112の巻数比は、「200」と決定される。
次に、中位点とY結線の頂点を結ぶ各ラインから15度、あるいは30度位相を、一方方向にずらし、中位点から巻数比「200」まで伸ばした各点をポイントする。また、中位点とY結線の頂点を結ぶ各ラインから15度位相を、他方方向にずらし、中位点から巻数比「200」まで伸ばした各点をポイントする。
具体的には、中位点と「T・1w」を結ぶラインから15度位相を一方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「2u」となる。また、中位点と「T・1w」を結ぶラインから30度位相を一方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「4u」となる。中位点と「T・1w」を結ぶラインから15度位相を他方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「3v」となる。また、中位点と「R・1u」を結ぶラインから15度位相を一方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「2v」となる。また、中位点と「R・1u」を結ぶラインから30度位相を一方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「4v」となる。また、中位点と「R・1u」を結ぶラインから15度位相を他方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「3w」となる。更に、中位点と「S・1v」を結ぶラインから15度位相を一方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「2w」となる。また、中位点と「S・1v」を結ぶラインから30度位相を一方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「4w」となる。また、中位点と「S・1v」を結ぶラインから15度位相を他方方向にずらし、巻数比「200」まで伸ばしたポイントが「3u」となる。
そして、ポイント「2u」から、中位点と「R・1u」をつなぐベクトルと平行に、「T・1w」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV29を伸ばす。また、ポイント「4u」から、中位点と「R・1u」をつなぐベクトルと平行に、「T・1w」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV30を伸ばす。また、ポイント「3v」から、中位点と「S・1v」をつなぐベクトルと平行に、「T・1w」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV31を伸ばす。
また、ポイント「2v」から、中位点と「S・1v」をつなぐベクトルと平行に、「R・1w」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV32を伸ばす。また、ポイント「4v」から、中位点と「S・1v」をつなぐベクトルと平行に、「R・1u」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV33を伸ばす。また、ポイント「3w」から、中位点と「T・1w」をつなぐベクトルと平行に、「R・1u」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV34を伸ばす。
更に、ポイント「2w」から、中位点と「T・1w」をつなぐベクトルと平行に、「S・1v」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV35を伸ばす。また、ポイント「4w」から、中位点と「T・1w」をつなぐベクトルと平行に、「S・1v」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV36を伸ばす。また、ポイント「3u」から、中位点と「R・1u」をつなぐベクトルと平行に、「S・1v」と中位点をつなぐベクトル上まで、ベクトルV37を伸ばす。
また、相数変換器Gの第1コイル112と第2コイル105の接続ポイント、及び第2コイル105の巻数比の決定方法については、上述した変形例4に係る相数変換器Fの第1コイル92と第3コイル86の接続ポイント、及び第3コイル86の巻数比の決定方法と同様であるため、説明を省略する。相数変換器Gの第1コイル112と第4コイル107の接続ポイント、及び第4コイル107の巻数比の決定方法については、上述した変形例4に係る相数変換器Fの第1コイル92と第4コイル87の接続ポイント、及び第4コイル87の巻数比の決定方法と同様であるため、説明を省略する。
そのため、相数変換器Gの第1コイル112と第2コイル105の接続ポイントは、「84.52」と決定され、第2コイル105の巻数比は、「115.47」と決定される。相数変換器Gの第1コイル112と第4コイル107の接続ポイントは、「36.70」と決定され、第4コイル107の巻数比は、「59.77」と決定される。
また、相数変換器Gの第1コイル112と第3コイル110の接続ポイント、及び第3コイル110の巻数比の決定方法についても、上述した変形例4に係る相数変換器Fの第1コイル92と第4コイル87の接続ポイント、及び第4コイル87の巻数比の決定方法と同様であるため、説明を省略する。
そのため、相数変換器Gの第1コイル112と第3コイル110の接続ポイントは、「36.70」と決定され、第3コイル110の巻数比は、「59.77」と決定される。
また、相数変換器Gの第1コイル104と第2コイル109の構造、第1コイル104と第4コイル111の構造、及び第1コイル104と第3コイル114の構造は、相数変換器Gの第1コイル112と第2コイル105の構造、第1コイル112と第4コイル107の構造、及び第1コイル112と第3コイル110の構造と同様である。
そのため、相数変換器Gの第1コイル104と第2コイル109の接続ポイントは、「84.52」と決定され、第2コイル109の巻数比は、「115.47」と決定される。相数変換器Gの第1コイル104と第4コイル111の接続ポイントは、「36.70」と決定され、第4コイル111の巻数比は、「59.77」と決定される。また、相数変換器Gの第1コイル104と第3コイル114の接続ポイントは、「36.70」と決定され、第3コイル114の巻数比は、「59.77」と決定される。
また、相数変換器Gの第1コイル108と第2コイル113の構造、第1コイル108と第4コイル115の構造、及び第1コイル108と第3コイル106の構造は、相数変換器Gの第1コイル112と第2コイル105の構造、第1コイル112と第4コイル107の構造、及び第1コイル112と第3コイル110の構造と同様である。
そのため、相数変換器Gの第1コイル108と第2コイル113の接続ポイントは、「84.52」と決定され、第2コイル113の巻数比は、「115.47」と決定される。相数変換器Gの第1コイル108と第4コイル115の接続ポイントは、「36.70」と決定され、第4コイル115の巻数比は、「59.77」と決定される。また、相数変換器Gの第1コイル108と第3コイル106の接続ポイントは、「36.70」と決定され、第3コイル106の巻数比は、「59.77」と決定される。
<その他の変形例>
上述した本実施の形態例1、本実施の形態例2、変形例1~5では、1次側の入力と2次側の出力が電気回路的に導通しており、そして、1次側から入力した電圧と2次側から出力される電圧がほぼ変わらず、相数のみが変換される構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、1次側の入力と2次側の出力が電気回路的に導通していない構成において、2次側の第1コイル等の巻数比に対し、1次側のコイルの巻数比を増減させることによって、変圧することも可能となる。
例えば、図15は、3相で入力された交流電圧を9相の交流電圧に変換して出力する相数変換器Hの概念構成図である。相数変換器Hでは、1次側のコイルとして、巻き付け部21に第1コイル120が巻き付けられており、巻き付け部22に第1コイル121が巻き付けられており、巻き付け部23に第1コイル122が巻き付けられている。第1コイル120~122の巻数比は、「400.00」である。
一方、相数変換器Hでは、2次側のコイルとして、上述した相数変換器Bと同様に、巻き付け部21に第1コイル24、第2コイル25、及び第3コイル26が巻き付けられている。また、巻き付け部22に第1コイル27、第2コイル28、及び第3コイル29が巻き付けられている。巻き付け部23に第1コイル30、第2コイル31、及び第3コイル32が巻き付けられている。
つまり、相数変換器Hでは、1次側のコイルである第1コイル120~122の巻数比がいずれも「400.00」に対し、2次側の相間(=巻き付け部21に巻き付けられたコイル、巻き付け部22に巻き付けられたコイル、巻き付け部23に巻き付けられたコイル間)の線間電圧が「200」と、約「2:1」になっているため、1次側のR、S、Tの入力端子から入力された電圧は、1u、1v、1w、2u、2v、2w、3u、3v、3wの出力端子から出力される際に、約「1/2」に変圧される。
また、上述した相数変換器A~Hにおいては、第1コイルや第2コイル等の巻数について、実際にコイルを巻く回数ではなく、「巻数比」で示した。そのため、第1コイルと第2コイル等の巻数比が変わらなければ、実際にコイルを巻く回数を、例えば2倍にしても、あるいは1/2にしても問題はなく、同じ効果を得ることができる。
また、上述した相数変換器A~Hの巻き付け部では夫々、第1コイルや第2コイル等の複数のコイルが巻き付けられているが、コイルの上に別のコイルを巻き付ける場合、例えば絶縁シートによって、コイル間は絶縁されていることは言うまでもない。そして、各コイルを巻き付け部に巻き付ける順番は、第1コイルを巻き付けた後に、第2コイル等を巻き付ける構成が望ましい。また、第1コイルを巻き付けた後の、第2コイル等を巻き付ける順番は、順不同である。つまり、第1コイルを巻き付けた後に、第2コイル、第3コイル等の順番で巻き付けても良いし、第1コイルを巻き付けた後に、第3コイル、第2コイル等の順番で巻き付けても良い。なお、相数変換器Hについては、1次側のコイルである第1コイル120等を巻き付け部21等に巻き付けてから、2次側のコイルである第1コイル24等を巻き付ける構成が望ましい。
A~H:相数変換器、C1~C3:交点、C41~C43:交点、H1:水平線、
V1~V9:ベクトル、V11~V37:ベクトル、V41~V49:ベクトル、
1~3:巻き付け部、4、6、8:第1コイル、5、7、9:第2コイル、
11~13:巻き付け部、14、16、18:第1コイル、15、17、19:第2コイル、
21~23:巻き付け部、24、27,30:第1コイル、25、28、31:第2コイル、26、29、32:第3コイル、
41~43:巻き付け部、44、48、52:第1コイル、45、49、53:第2コイル、46、50、54:第3コイル、47、51、55:第4コイル、
61~63:巻き付け部、64、67、70:第1コイル、65、68、71:第2コイル、66、69、72:第3コイル、
81~83:巻き付け部、84、88、92:第1コイル、85、89、93:第2コイル、86、90、94:第3コイル、87、91、95:第4コイル、
101~103:巻き付け部、104、108,112:第1コイル、105、109.113:第2コイル、106、110、114:第3コイル、107、111、115:第4コイル、
120~122:第1コイル

Claims (2)

  1. 入力された3相交流電圧が、位相が変わらないポイントから出力されると共に、Y結線の頂点間を結ぶライン上から30度位相がずれ、かつ、前記ラインで示された相間の線間電圧に対応する巻数比のポイントから出力されるように、3相に対応する3つの各鉄心に、Y結線に基づいて複数のコイルが巻かれ、
    前記複数のコイルが、前記各鉄心に巻かれた第1コイルの途中から、当該第1コイルが巻かれた鉄心以外の鉄心に巻かれた、第1コイル以外のコイルに巻線が接続されており、
    第1コイルの前記途中までの巻数比に、第1コイル以外の前記コイルの巻数比を加えた巻数比と、前記第1コイルの巻数比が同一であり、
    3相交流電圧を前記Y結線の各頂点に入力すると、相の交流電圧に変換して出力することを特徴とする、相数変換器。
  2. 入力された3相交流電圧が、位相が変わらないポイントから出力されると共に、Y結線の各頂点と中位点を結ぶラインから30度位相がずれ、かつ、前記ラインで示された相電圧に対応する巻数比のポイントから出力されるように、3相に対応する3つの各鉄心に、Y結線に基づいて複数のコイルが巻かれ、
    前記複数のコイルが、前記各鉄心に巻かれた第1コイルの途中から、当該第1コイルが巻かれた鉄心以外の鉄心に巻かれた、第1コイル以外のコイルに巻線が接続されており、前記中位点は、接地されており、
    第1コイルの前記途中までの巻数比に、第1コイル以外の前記コイルの巻数比を加えた巻数比と、前記第1コイルの巻数比が同一であり、
    3相交流電圧を前記Y結線の各頂点に入力すると、相の交流電圧に変換して出力することを特徴とする、相数変換器。
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