JP7193779B2 - コンピュータプログラム、および、方法 - Google Patents

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Description

本明細書は、読取部による読取によって得られる画像データを処理する技術に関する。
従来から、スキャナなどの画像読取装置が利用されている。例えば特許文献1では、読み取った原稿などの対象物の画像データは、いわゆるガンマカーブを用いて補正される。ここで、解像度を落とさずに、補正によってノイズが目立つことを抑制するために、ガンマカーブの傾きによる色差に応じて各色ごとの画像データを補正する係数を変更する技術が、提案されている。
特開2010-154027号公報
ところで、画像読取装置によって読み取られる画像データに対して、ガンマカーブのような補正前の値と補正後の値との対応関係を適切に決定することは、容易ではなかった。
本明細書は、適切な対応関係を決定できる技術を開示する。
本明細書に開示された技術は、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]読取部による読取によって得られる読取画像データによって示される色値で表される特定の色成分値の基準目標値と、前記基準目標値を含む許容範囲の上限値と下限値と、を特定する許容範囲データを格納する記憶部を備えるコンピュータのためのコンピュータプログラムであって、明度が互いに異なるN個(Nは2以上の整数)のパッチを含むシートを前記読取部によって読み取ることによって得られるパッチ画像データによって示される前記N個のパッチのN個の前記色成分値であるN個のパッチ色成分値を特定するパッチ色成分値特定機能と、前記N個のパッチ色成分値を、前記許容範囲データによって前記N個のパッチに対応付けられたN個の基準目標値にそれぞれ近づける補正を行うための、未補正色値の全範囲における前記未補正色値と補正済色値との対応関係である補正対応関係を決定する第1決定機能と、前記パッチ画像データの複数の画素のそれぞれの色値を前記補正対応関係に従って補正することによって、第1補正済画像データを生成する第1補正機能と、前記第1補正済画像データによって示される前記N個のパッチのN個の前記色成分値であるN個の補正済パッチ色成分値を特定する補正済パッチ色成分値特定機能と、前記N個の補正済パッチ色成分値のそれぞれについて、前記補正済パッチ色成分値が、前記補正済パッチ色成分値に対応する前記許容範囲と前記下限値未満の範囲と前記上限値を超える範囲とのいずれに含まれるかを特定する範囲特定機能と、前記補正済パッチ色成分値が前記許容範囲に含まれない場合に、前記許容範囲に含まれない前記補正済パッチ色成分値に対応する前記パッチ色成分値の目標値として前記基準目標値とは異なる更新目標値を用いて、新たな前記補正対応関係を決定する第2決定機能と、をコンピュータに実現させ、前記第2決定機能は、前記補正済パッチ色成分値が前記下限値未満の範囲に含まれる場合、前記基準目標値よりも大きい前記更新目標値を用い、前記補正済パッチ色成分値が前記上限値を超える範囲に含まれる場合、前記基準目標値よりも小さい前記更新目標値を用いる、コンピュータプログラム。
この構成によれば、補正済パッチ色成分値が下限値未満の範囲に含まれる場合、基準目標値よりも大きい第1目標値を用いて、補正対応関係が決定され、補正済パッチ色成分値が上限値を超える範囲に含まれる場合、基準目標値よりも小さい第2目標値を用いて、補正対応関係が決定されるので、適切な補正対応関係を決定できる。
[適用例2]
適用例1に記載のコンピュータプログラムであって、
前記第2決定機能は、
前記補正済パッチ色成分値を前記更新目標値に近づける補正を行うための仮対応関係を決定する仮対応関係決定処理と、
前記第1補正済画像データの複数の画素のそれぞれの色値を前記仮対応関係に従って補正することによって、仮補正済画像データを生成する仮補正済画像データ生成処理と、
前記仮補正済画像データによって示される前記N個のパッチのN個の前記色成分値であるN個の仮補正済パッチ色成分値を特定する仮補正済パッチ色成分値特定処理と、
を含む第1処理と、
前記N個の仮補正済パッチ色成分値のそれぞれが、前記仮補正済パッチ色成分値に対応する前記許容範囲に含まれる場合に、前記補正対応関係と前記仮対応関係とを用いて前記新たな補正対応関係を決定する決定処理と、
を実行する機能をコンピュータに実現させる、コンピュータプログラム。
[適用例3]
適用例2に記載のコンピュータプログラムであって、
前記第2決定機能は、前記第1処理を実行することによって特定される1以上の前記仮補正済パッチ色成分値が前記仮補正済パッチ色成分値に対応する前記許容範囲に含まれない場合、前記基準目標値と前記更新目標値との間の値である新たな前記更新目標値を用いて再び前記第1処理を実行する、
コンピュータプログラム。
[適用例4]
適用例1から3のいずれかに記載のコンピュータプログラムであって、
前記補正済パッチ色成分値が前記下限値未満の範囲に含まれる場合に、前記上限値が前記更新目標値として用いられ、
前記補正済パッチ色成分値が前記上限値を超える範囲に含まれる場合に、前記下限値が前記更新目標値として用いられる、
コンピュータプログラム。
[適用例5]
読取部による読取によって得られる読取画像データによって示される色値で表される特定の色成分値の基準目標値と、前記基準目標値を含む許容範囲の上限値と下限値と、を用いて、未補正色値と補正済色値との対応関係である補正対応関係を決定する方法であって、
明度が互いに異なるN個(Nは2以上の整数)のパッチを含むシートを前記読取部によって読み取ることによって得られるパッチ画像データによって示される前記N個のパッチのN個の前記色成分値であるN個のパッチ色成分値を特定するパッチ色成分値特定工程と、
前記N個のパッチ色成分値を、前記許容範囲データによって前記N個のパッチに対応付けられたN個の基準目標値にそれぞれ近づける補正を行うための、未補正色値の全範囲における前記未補正色値と補正済色値との対応関係である補正対応関係を決定する第1決定工程と、
前記パッチ画像データの複数の画素のそれぞれの色値を前記補正対応関係に従って補正することによって、第1補正済画像データを生成する第1補正工程と、
前記第1補正済画像データによって示される前記N個のパッチのN個の前記色成分値であるN個の補正済パッチ色成分値を特定する補正済パッチ色成分値特定工程と、
前記N個の補正済パッチ色成分値のそれぞれについて、前記補正済パッチ色成分値が、前記補正済パッチ色成分値に対応する前記許容範囲と前記下限値未満の範囲と前記上限値を超える範囲とのいずれに含まれるかを特定する範囲特定工程と、
前記補正済パッチ色成分値が前記許容範囲に含まれない場合に、前記許容範囲に含まれない前記補正済パッチ色成分値に対応する前記パッチ色成分値の目標値として前記基準目標値とは異なる更新目標値を用いて、新たな前記補正対応関係を決定する第2決定工程と、
を備え、
前記第2決定工程は、
前記補正済パッチ色成分値が前記下限値未満の範囲に含まれる場合、前記基準目標値よりも大きい前記更新目標値を用い、
前記補正済パッチ色成分値が前記上限値を超える範囲に含まれる場合、前記基準目標値よりも小さい前記更新目標値を用いる、
方法。
[適用例6]
読取部による読取によって得られる対象画像データを取得する機能と、
前記対象画像データによって示される複数の画素のそれぞれの複数の色成分のそれぞれを、適用例5に記載の方法によって決定された補正対応関係に従って補正することによって、補正済の対象画像データを生成する機能と、
をコンピュータに実現させるコンピュータプログラム。
なお、本明細書に開示の技術は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、対応関係決定方法および対応関係決定装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体(例えば、一時的ではない記録媒体)、等の形態で実現することができる。
実施例の画像処理システム1000を示す説明図である。 対応関係データ238の生成処理の例を示すフローチャートである。 対応関係データ238の生成処理の例を示すフローチャートである。 対応関係データ238の生成処理の例を示すフローチャートである。 (A)は、シートの例を示す概略図である。(B)~(H)は、明度値Lpの分布例を示すヒストグラムである。 (A)は、明度レベルVとパッチ明度値Lとの関係の例を示すグラフである。(B)は、未補正の明度レベルViと目標明度レベルVtとの対応関係の例を示すグラフである。 補正済パッチ明度値の例を示すグラフである。 (A)は、新しい更新目標値の例を示すグラフである。(B)は、仮補正済明度値の例を示すグラフである。 (A)は、新しい更新目標値の例を示すグラフである。(B)は、新しい仮補正済明度値の例を示すグラフである。 読取処理の例を示すフローチャートである。
A.実施例:
A-1.データ処理装置100と複合機200との構成:
図1は、実施例の画像処理システム1000を示す説明図である。画像処理システム1000は、データ処理装置100と、データ処理装置100に接続された複合機200と、を含んでいる。後述するように、複合機200は、原稿等の対象物を読み取るスキャナ部280と、画像を印刷するプリンタ部400と、複合機200の全体を制御する制御部299と、を有している。
データ処理装置100は、例えば、パーソナルコンピュータである(例えば、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータなど)。データ処理装置100は、プロセッサ110と、記憶装置115と、画像を表示する表示部140と、ユーザによる操作を受け入れる操作部150と、通信インタフェース170と、を有している。これらの要素は、バスを介して互いに接続されている。記憶装置115は、揮発性記憶装置120と、不揮発性記憶装置130と、を含んでいる。
プロセッサ110は、データ処理を行う装置であり、例えば、CPUである。揮発性記憶装置120は、例えば、DRAMであり、不揮発性記憶装置130は、例えば、フラッシュメモリである。
不揮発性記憶装置130は、プログラム132と、許容範囲データ236と、対応関係データ238と、を格納している。対応関係データ238は、後述する処理によって、生成される。プロセッサ110は、プログラム132を実行することによって、種々の機能を実現する。プログラム132によって実現される機能と、許容範囲データ236と、対応関係データ238と、の詳細については、後述する。プロセッサ110は、プログラム132の実行に利用される種々の中間データを、記憶装置115(例えば、揮発性記憶装置120、不揮発性記憶装置130のいずれか)に、一時的に格納する。
表示部140は、画像を表示する装置であり、例えば、液晶ディスプレイである。これに代えて、LEDディスプレイ、有機ELディスプレイなどの、画像を表示する他の種類の装置が採用されてよい。操作部150は、ユーザによる操作を受け取る装置であり、例えば、表示部140上に重ねて配置されたタッチパネルである。これに代えて、ボタン、レバーなどの、ユーザによって操作される他の種類の装置が採用されてよい。ユーザは、操作部150を操作することによって、種々の指示をデータ処理装置100に入力可能である。
通信インタフェース170は、他の装置と通信するためのインタフェースである(例えば、USBインタフェース、有線LANインタフェース、IEEE802.11の無線インタフェース)。通信インタフェース170には、複合機200が接続されている。
複合機200は、制御部299と、スキャナ部280と、プリンタ部400と、を有している。制御部299は、プロセッサ210と、記憶装置215と、画像を表示する表示部240と、ユーザによる操作を受け入れる操作部250と、通信インタフェース270と、を有している。これらの要素は、バスを介して互いに接続されている。記憶装置215は、揮発性記憶装置220と、不揮発性記憶装置230と、を含んでいる。
プロセッサ210は、データ処理を行う装置であり、例えば、CPUである。揮発性記憶装置220は、例えば、DRAMであり、不揮発性記憶装置230は、例えば、フラッシュメモリである。
不揮発性記憶装置230は、プログラム232と、対応関係データ238と、を格納している。プロセッサ210は、プログラム232を実行することによって、種々の機能を実現する(詳細は、後述)。対応関係データ238は、データ処理装置100の不揮発性記憶装置130に格納されている対応関係データ238と同じである。プロセッサ210は、プログラム232の実行に利用される種々の中間データを、記憶装置(例えば、揮発性記憶装置220、不揮発性記憶装置230のいずれか)に、一時的に格納する。本実施例では、プログラム232は、複合機200の製造者によって、ファームウェアとして、不揮発性記憶装置230に予め格納されている。
表示部240は、画像を表示する装置であり、例えば、液晶ディスプレイである。これに代えて、LEDディスプレイ、有機ELディスプレイなどの、画像を表示する他の種類の装置が採用されてよい。操作部250は、ユーザによる操作を受け取る装置であり、例えば、表示部240上に重ねて配置されたタッチパネルである。これに代えて、ボタン、レバーなどの、ユーザによって操作される他の種類の装置が採用されてよい。ユーザは、操作部250を操作することによって、種々の指示を複合機200に入力可能である。
通信インタフェース270は、他の装置と通信するためのインタフェースである。本実施例では、通信インタフェース270は、データ処理装置100の通信インタフェース170に接続されている。
スキャナ部280は、CCDやCMOSなどの光電変換素子を用いて光学的に原稿等の対象物を読み取ることによって、読み取った画像を表す読取画像データを生成する。スキャナ部280は、対象物を読み取って対象物の画像データを生成する読取部の例である。以下、読取画像データをスキャンデータとも呼び、読取画像データの画像をスキャン画像とも呼ぶ。本実施例では、スキャンデータは、カラーのスキャン画像を表すRGBのビットマップデータである。本実施例では、RGBのそれぞれの色値は、ゼロ以上、255以下の256階調で表されることとする。
プリンタ部400は、所定の方式(例えば、レーザ方式や、インクジェット方式)で、用紙(印刷媒体の一例)上に画像を印刷する装置である。本実施例では、プリンタ部400は、シアンC、マゼンタM、イエロY、ブラックKの4種類のインクを用いてカラー画像を印刷可能なインクジェット方式の印刷装置である。
A-2.対応関係決定処理
図2~図4は、対応関係データ238(図1)の生成処理の例を示すフローチャートである。図3は、図2の続きの処理を示し、図4は、図3の続きの処理を示している。対応関係データ238は、スキャンデータの階調補正のための対応関係を示すデータである(トーンカーブとも呼ばれる)。後述するように、スキャンデータによって示される色値は、対応関係データ238に従って、補正される。本実施例では、予め準備されたパッチの未補正のスキャンデータを用いて、対応関係データ238が生成される。
S110では、複合機200(図1)のプロセッサ210は、予め準備されたパッチを含むシートを、スキャナ部280に読み取らせる。図5(A)は、シートの例を示す概略図である。シート900上には、明度が互いに異なる複数のパッチP10~P70が、設けられている。本実施例では、これらのパッチP10~P70は、いずれも無彩色パッチである。図5(A)の例では、パッチの暗い順は、パッチP10~P70の順である。最も暗いパッチは、第1パッチP10であり、最も明るいパッチは、第7パッチP70である。また、本実施例では、一般的な印刷物と同様に、複数のパッチP10~P70は、網点によって表現されている。
ユーザは、シート900を、複合機200(図1)のスキャナ部280のうちの読取の対象物を配置すべき位置(例えば、原稿台)に、配置する。ユーザは、複合機200の操作部250を操作することによって、複合機200にシート900を読み取らせる。スキャナ部280は、シート900の未補正のスキャンデータを生成する。スキャンデータは、複数のパッチP10~P70を含むシート900の画像データである。以下、シート900のスキャンデータを、パッチ画像データとも呼ぶ。
S120(図2)では、複合機200(図1)のプロセッサ210は、スキャナ部280によって生成されたパッチ画像データを、データ処理装置100に送信する。データ処理装置100のプロセッサ110は、複合機200からのパッチ画像データを取得する。
S130では、データ処理装置100(図1)のプロセッサ110は、未補正のパッチ画像データを用いて、各パッチの未補正の明度値を算出する。パッチ画像データによって示される色値と明度値との対応関係は、予め決められている。本実施例では、スキャンデータの色空間がsRGB色空間であることとしている。そして、プロセッサ110は、明度値として、L*a*b*色空間のL*値を算出する。プロセッサ110は、sRGB色空間の色値とL*a*b*色空間の色値と間の予め決められた対応関係に従って、パッチ画像データのRGB値からL*値を算出する。
なお、1個のパッチは、パッチ画像データの複数の画素によって表される。図5(B)~図5(H)は、パッチP10~P70のそれぞれの複数の画素の明度値Lpの分布例を示すヒストグラムである。本実施例では、パッチP10~P70が網点によって表現されており、スキャナ部280の解像度は網点よりも精細である。従って、読み取られた画像上の1個のパッチの領域は、明るい画素と暗い画素とを含み得る。この結果、1個のパッチの複数の画素の明度値Lpは、広い範囲に分布し得る。最も暗い第1パッチP10(図5(B))と最も明るい第7パッチP70(図5(H))とに関しては、明度値Lpの分布の幅は比較的狭い。中間の明度の第4パッチP40(図5(E))に関しては、明度値Lpの分布の幅は比較的広い。
本実施例では、プロセッサ110は、1個のパッチに含まれる複数の画素の明度値Lpの平均値を、1個のパッチの明度値Lとして算出する(以下、パッチ明度値Lとも呼ぶ)。図5(B)~図5(H)の値Lavは、複数の画素の明度値Lpの平均値を示している。なお、シート900上の各パッチP10~P70の位置は、予め決められている。従って、プロセッサ110は、パッチ画像データの複数の画素のうち、注目パッチに予め対応付けられた複数の画素を、注目パッチを示す画素として用いてよい。これに代えて、プロセッサ110は、パッチ画像データを解析することによって、各パッチP10~P70の複数の画素を特定してもよい。
S140(図2)では、プロセッサ110(図1)は、パッチの明度レベルと、未補正のパッチ明度値と、基準目標値と、を用いて、目標明度レベルを特定する。図6(A)は、明度レベルVとパッチ明度値Lとの関係の例を示すグラフである。横軸は、明度レベルVを示し、縦軸は、パッチ明度値Lを示している。明度レベルVは、パッチP10~P70の明度のレベルを示す指標値である。最小の明度レベルVであるゼロは、最も暗い第1パッチP10を示している。最大の明度レベルVであるVmaxは、予め決められており、最も明るい第7パッチP70を示している。他のパッチP20~P60の明度レベルVは、ゼロと最大レベルVmaxとの間で各パッチP20~P60の明度の大きさを示す値に決定される。例えば、各パッチP10~P70が測色器によって測色され、CIELAB色空間のL*値が特定される。そして、注目パッチの明度レベルVは、注目パッチの明度レベルVから第1パッチP10の明度レベルV(=ゼロ)を減算した差分が、注目パッチのL*値から第1パッチP10のL*値を減算した差分に比例するように、決定される。ここで、比例係数は、第7パッチP70の明度レベルVが最大レベルVmaxとなるように、決定される。このように、パッチの明度レベルVは、パッチの明度(本実施例では、L*値)の大きさを適切に示している。
図6(A)のグラフには、パッチ毎の基準目標値MTと上限値MUと下限値MLとが示されている。基準目標値MTは、パッチ明度値Lの目標値の基準値であり、上限値MUと下限値MLとは、パッチ明度値Lの許容範囲の上限値と下限値とである。基準目標値MTは、許容範囲内である。後述するように、対応関係データ238は、各パッチの補正済のパッチ明度値Lが許容範囲内となるように、決定される。基準目標値MTと上限値MUと下限値MLとは、許容範囲データ236(図1)によって、予め決められている。許容範囲の幅、すなわち、1つのパッチに対応する上限値MUと下限値MLとの間の差は、人が目で観察する場合の上限値MUの色と下限値MLの色との間の差が目立たない程度であることが好ましい。例えば、上限値MUと下限値MLとの間の色差(CIELAB色空間におけるユークリッド距離)が3以下であることが好ましい。
図示するように、ゼロの明度レベルVに対応する基準目標値MTは、ゼロである。最大レベルVmaxに対応する基準目標値MTは、予め決められた最大明度Lmaxである。そして、明度レベルVが大きいほど、基準目標値MTは大きい。図中のグラフ線LT、LU、LLは、各パッチの値MT、MU、MLを補間(ここでは、線形補間)することによって得られる対応関係を示している。以下、基準目標値MTのグラフ線LTによって特定される対応関係を、基準目標関係LTとも呼び、上限値MUのグラフ線LUによって特定される対応関係を、上限関係LUとも呼び、下限値MLのグラフ線LLによって特定される対応関係を、下限関係LLとも呼ぶ。
図中の明度値MMは、S130(図2)で特定された未補正のパッチ明度値Lである。グラフ線LMは、各パッチの明度値MMを補間(ここでは、線形補間)することによって得られる対応関係を示している。以下、グラフ線LMによって特定される対応関係を未補正明度値関係LMとも呼ぶ。
図示するように、本実施例では、明度レベルVのゼロから最大レベルVmaxまでの範囲のうちの殆どの範囲において、未補正明度値関係LMの明度値Lは、基準目標関係LTの明度値Lよりも小さい。また、ゼロ以上第1値Va以下の第1範囲R1において、未補正明度値関係LMの明度値Lは、基準目標関係LTの明度値Lよりも大きい。
図6(A)には、第3パッチP30に対応する明度レベルV30と明度値MM30と基準目標値MT30とが示されている。図6(A)の例では、明度値MM30は、基準目標値MT30よりも小さい。図中には、基準目標値MT30に対応する基準目標明度レベルVt30が示されている(基準目標レベルVt30とも呼ぶ)。基準目標レベルVt30は、未補正明度値関係LMによって基準目標値MT30に対応付けられる明度レベルVである。仮に、明度レベルVが基準目標レベルVt30である場合、明度値Lは基準目標値MT30である。仮に、第3パッチP30の明度レベルVが明度レベルV30ではなく基準目標レベルVt30である場合に、目標の明度値MT30が得られる。このように、明度レベルV30を基準目標レベルVt30に変換するような対応関係を用いて階調補正を行うことによって、明度値Lを基準目標値MTに近づけることができる。
図6(B)は、未補正の明度レベルViと目標明度レベルVtとの対応関係の例を示すグラフである。横軸は、未補正明度レベルViを示し、縦軸は、目標明度レベルVtを示している。図示するように、未補正明度レベルViが明度レベルV30である場合、目標明度レベルVtは基準目標レベルVt30である。この対応関係は、図6(A)で説明したように、第3パッチP30を用いて特定される。他のパッチについても、同様に、未補正明度レベルViと目標明度レベルVtとの対応関係が特定される。図6(B)のグラフ線LCは、複数のパッチから得られる複数の対応関係を補間(ここでは、線形補間)することによって得られる対応関係を示している。以下、グラフ線LCによって特定される対応関係を、レベル対応関係LCとも呼ぶ
なお、未補正明度レベルViが第2値Vb以上の第2範囲R2内では、目標明度レベルVtは最大レベルVmaxに設定されている。図6(A)に示すように、第2値Vbは、基準目標関係LTによって最も明るい第7パッチP70の明度値MT70に対応付けられた明度レベルVである。パッチの明度レベルVが第2値Vbを超える場合、そのパッチの基準目標値MTに対応する基準目標レベルVは、未補正明度値関係LMを用いて表現することができない。従って、本実施例では、第2範囲R2内では、目標明度レベルVtは、最大レベルVmaxに設定される。
また、未補正明度レベルViが第1値Va以下の第1範囲R1内では、目標明度レベルVtはゼロに設定されている。図6(A)に示すように、第1範囲R1内では、基準目標関係LTの明度値Lは、未補正明度値関係LMの明度値Lよりも小さい。パッチの明度レベルVが第1範囲R1内である場合、そのパッチの基準目標値MTに対応する基準目標レベルVは、未補正明度値関係LMを用いて表現することができない。従って、本実施例では、第1範囲R1内では、目標明度レベルVtは、ゼロに設定される。
S140(図2)では、以上のように、プロセッサ110は、各パッチP10~P70の明度レベルVと未補正の明度値MMと基準目標値MTとを用いて、未補正明度レベルViと目標明度レベルVtとの対応関係を決定する。
S150では、プロセッサ110(図1)は、補正対応関係を決定する。補正対応関係は、未補正の色値と補正済の色値との対応関係である。本実施例では、補正対応関係は、パッチ画像データのRGB値の補正に用いられる。上述したように、パッチの明度レベルVは、パッチの明度(本実施例では、L*値)の大きさを適切に示すように、決定されている。従って、図6(B)のレベル対応関係LCは、明度値L(ひいては、sRGB色空間のRGB値のそれぞれの色成分値)の補正用の対応関係として、利用可能である。このような対応関係は、ガンマカーブとも呼ばれる。本実施例では、プロセッサ110は、レベル対応関係LCの入力値と出力値とのそれぞれのゼロから最大レベルVmaxまでの範囲を、RGB値のゼロから最大値RGBm(本実施例では、255)までの範囲として扱うことによって、レベル対応関係LCと同様の補正対応関係LCcを決定する。補正対応関係LCcは、未補正のRGBのそれぞれの色成分値Ciと、補正済の色成分値Ctと、の対応関係を示している。
S160(図2)では、プロセッサ110は、未補正のパッチ画像データの複数の画素のそれぞれの色値を補正対応関係に従って補正することによって、補正済画像データを生成する。本実施例では、赤Rの成分値と緑Gの成分値と青Bの成分値のそれぞれが、同じ補正対応関係によって補正される。以下、S160で生成された補正済画像データを、第1補正済画像データと呼ぶ。
S170では、プロセッサ110は、第1補正済画像データを用いて、各パッチの明度値を算出する。明度値の算出方法は、S130の各パッチの明度値の算出方法と、同じである。これにより、S170では、各パッチの補正済明度値が算出される。以下、S160で算出された補正済明度値を、補正済パッチ明度値と呼ぶ。
図7は、補正済パッチ明度値の例を示すグラフである。図7のグラフは、図6(A)のグラフに、明度値MMbとグラフ線LMbとを追加して得られるグラフである。明度値MMbは、S170(図2)で特定された各パッチP10~P70の補正済パッチ明度値Lである。グラフ線LMbは、各パッチの明度値MMbを補間(ここでは、線形補間)することによって得られる対応関係を示している。以下、グラフ線LMbによって特定される対応関係を補正済明度値関係LMbとも呼ぶ。図7の例では、パッチP10、P20、P60、P70の明度値MMbは、許容範囲内であるが、パッチP30、P40、P50の明度値MMbは、下限値ML未満である。
S180では、プロセッサ110(図1)は、処理回数Qを1に初期化する。S190では、プロセッサ110は、各パッチの補正済パッチ明度値が、各パッチの許容範囲内であるか否かを判断する。全てのパッチの補正済パッチ明度値が、パッチに対応する許容範囲内である場合(S190:Yes)、プロセッサ110は、S200で、補正対応関係を表すデータである対応関係データ238を生成し、対応関係データ238を記憶装置に格納する。本実施例では、対応関係データ238は、ルックアップテーブルである。また、プロセッサ110は、対応関係データ238を、不揮発性記憶装置130に格納する。また、対応関係データ238は、複合機200の不揮発性記憶装置230にも格納される。複合機200の不揮発性記憶装置230への対応関係データ238の格納は、ユーザによって手動で行われてよい。格納の完了によって、対応関係決定処理は終了する。
1個以上のパッチの補正済パッチ明度値が、パッチに対応する許容範囲外である場合(S190:No)、S220(図3)で、プロセッサ110(図1)は、複数のパッチの補正済パッチ明度値が、以下の2つの条件A、Bのいずれを満たすかを判断する。
条件A)パッチの明度値が下限値未満である。
条件B)パッチの明度値が上限値を超える。
補正対応関係による補正(図2:S160)は、全てのパッチに対して行われる。従って、通常は、2つの条件A、Bのいずれか一方のみが、満たされる。
補正済パッチ明度値が下限値未満である場合、S230で、プロセッサ110は、処理回数Qが1であるか否かを判断する。処理回数Qが1である場合(S230:Yes)、S240で、プロセッサ110は、新しい更新目標値を上限値に設定する。
図8(A)は、新しい更新目標値の例を示すグラフである。図8(A)のグラフは、図7のグラフに、更新目標値MTbとグラフ線LTbとを追加して得られるグラフである。更新目標値MTbは、基準目標値MTの代わりに利用すべき更新された目標値である。S240では、プロセッサ110は、更新目標値MTbを上限値MUに決定する。従って、図8(A)のグラフでは、更新目標値MTbは、上限値MUと同じである。グラフ線LTbは、各パッチの更新目標値MTbを補間(ここでは、線形補間)することによって得られる対応関係を示している。以下、グラフ線LTbによって特定される対応関係を更新目標関係LTbとも呼ぶ。更新目標関係LTbは、上限関係LUと同じである。
S330(図4)では、プロセッサ110(図1)は、処理回数Qに1を加算して、処理回数Qを更新する。S340では、プロセッサ110は、パッチの明度レベルと、補正済パッチ明度値と、更新目標値と、を用いて、更新目標明度レベルを特定する。S340の処理は、S140(図2)の処理と、同様に行われる。図8(A)には、第3パッチP30に対応する明度レベルV30と補正済パッチ明度値MMb30と更新目標値MTb30とが示されている。また、図中には、更新目標値MTb30に対応する更新目標明度レベルVtb30が示されている(更新目標レベルVtb30とも呼ぶ)。更新目標レベルVtb30は、補正済明度値関係LMbによって更新目標値MTb30に対応付けられる明度レベルVである。このように、S340の処理は、S140の処理とは異なり、未補正のパッチ明度値MMに代えて補正済パッチ明度値MMbが用いられ、基準目標値MTに代えて更新目標値MTbが用いられ、未補正明度値関係LMに代えて補正済明度値関係LMbが用いられる。
S340(図4)では、以上のように、プロセッサ110は、各パッチP10~P70の明度レベルVと補正済パッチ明度値MMbと更新目標値MTbとを用いて、未補正明度レベルViと更新目標明度レベルVtbとの対応関係を決定する(更新レベル対応関係と呼ぶ)。図示を省略するが、更新レベル対応関係は、図6(B)のレベル対応関係LCと同様に、未補正明度レベルViと更新目標明度レベルVtbとを対応付ける。
S350では、プロセッサ110(図1)は、仮対応関係を決定する。S350の処理は、S150(図2)の処理と同様に行われる。プロセッサ110は、S340で決定された更新レベル対応関係を用いて、未補正のRGBの色成分値Ciと、補正済の色成分値Ctと、の仮対応関係を決定する。
S360では、プロセッサ110は、S160(図2)で生成された第1補正済画像データの複数の画素のそれぞれの色値を仮対応関係に従って補正することによって、仮補正済画像データを生成する。S360の補正処理は、S160の補正処理と同様に、行われる。
S370では、プロセッサ110は、仮補正済画像データを用いて、各パッチの明度値を算出する。明度値の算出方法は、S130の各パッチの明度値の算出方法と、同じである。以下、仮対応関係で補正された画像データから得られるパッチの明度値を、仮補正済パッチ明度値、または、単に、仮補正済明度値と呼ぶ。
図8(B)は、仮補正済明度値の例を示すグラフである。図8(B)のグラフは、図8(A)のグラフに、仮補正済明度値MMcとグラフ線LMcとを追加して得られるグラフである。仮補正済明度値MMcは、補正済パッチ明度値MMbと更新目標値MTbとを用いて決定された仮対応関係(S350)と、第1補正済画像データ(図2:S160)と、から算出された明度値である。図8(B)の例では、第4パッチP40の仮補正済明度値MMcが、上限値MUを超えている。他のパッチの仮補正済明度値MMcは、許容範囲内である。
S380(図4)では、プロセッサ110は、各パッチの仮補正済明度値が、各パッチの許容範囲内であるか否かを判断する。全てのパッチの仮補正済明度値が許容範囲内である場合については、後述する。
図8(B)のように、1個以上のパッチの仮補正済明度値が、パッチに対応する許容範囲外である場合(S380:No)、プロセッサ110は、S220(図3)へ移行する。処理回数Qが2以上である場合、S220では、プロセッサ110は、複数のパッチの仮補正済明度値が、上記の条件A、Bのいずれを満たすかを判断する。仮対応関係による補正(図4:S360)は、全てのパッチに対して行われる。従って、通常は、2つの条件A、Bのいずれか一方のみが、満たされる。
図8(B)の例では、第4パッチP40の仮補正済明度値MMcが、上限値MUを超えているので、条件Bが満たされる。この場合、S260で、プロセッサ110は、処理回数Qが1であるか否かを判断する。この段階では、Q=2であるので(S260:No)、プロセッサ110は、S275へ移行する。S275では、プロセッサ110は、処理回数Qが2であるか否かを判断する。Q=2である場合(S275:Yes)、S280で、プロセッサ110は、新しい更新目標値を、前回の更新目標値と基準目標値との間の値に設定する。本実施例では、プロセッサ110は、新しい更新目標値を、前回の更新目標値と基準目標値との平均値に設定する。
図9(A)は、新しい更新目標値の例を示すグラフである。図9(A)のグラフは、図7のグラフに、新しい更新目標値MTcとグラフ線LTcとを追加して得られるグラフである。更新目標値MTcは、更新目標値MTb(図8(A)の代わりに利用すべき新しく更新された目標値である。図示するように、更新目標値MTcは、基準目標値MTと前回の更新目標値MTb(図8(A))との間の値である(なお、前回の更新目標値MTb=上限値MU)。グラフ線LTcは、各パッチの更新目標値MTcを補間(ここでは、線形補間)
することによって得られる対応関係を示している。以下、グラフ線LTcによって特定される対応関係を更新目標関係LTcとも呼ぶ。
S280の後、プロセッサ110は、図4のS330へ移行する。S330~S380の処理は、上述した通りである。図9(B)は、新しい仮補正済明度値の例を示すグラフである。図9(B)のグラフは、図9(A)のグラフに、新しい仮補正済明度値MMdとグラフ線LMdとを追加して得られるグラフである。仮補正済明度値MMdは、補正済パッチ明度値MMbと更新目標値MTcとを用いて決定された新しい仮対応関係(S350)と、第1補正済画像データ(図2:S160)と、から算出された明度値である。図9(A)で説明したように、新しい更新目標値MTcは、基準目標値MTと前回の更新目標値MTb(図8(A))との間の値である。従って、新しい仮補正済明度値MMdは、前回の仮補正済明度値MMc(図8(B))よりも小さくなる。この結果、図9(B)の例では、全てのパッチP10~P70の仮補正済明度値MMdは、パッチに対応する許容範囲内である。
全てのパッチの仮補正済明度値が、パッチに対応する許容範囲内である場合(S380:Yes)、S390で、プロセッサ110は、補正対応関係(図2:S150)と、仮対応関係(図4:S350)とを合成することによって、新しい補正対応関係を生成する。本実施例では、プロセッサ110は、補正対応関係によって未補正の値Caに対応付けられる補正済の値Cbを特定し、この補正済の値Cbに仮対応関係によって対応付けられる更なる補正済の値Ccを特定する。そして、プロセッサ110は、未補正の値Caと2段階の補正済の値Ccとの対応関係を、新しい補正対応関係として採用する。プロセッサ110は、未補正の値の全範囲において補正済の値を特定できるように、新しい補正対応関係を決定する。
S395では、プロセッサ110は、新しい補正対応関係を表すデータである対応関係データ238を、記憶装置に格納する。S395の処理は、図2のS200の処理と同じである。格納の完了によって、対応関係決定処理は終了する。
以上のように、本実施例では、プロセッサ110は、未補正のパッチ明度値MM(図6)と基準目標値MTを用いて補正対応関係を決定する(図2:S150)。そして、補正対応関係を用いる補正によって得られる補正済パッチ明度値MMb(図7)が許容範囲外である場合(図2:S190:No)、図3、図4の処理によって、追加の対応関係である仮対応関係が決定される(図4:S350)。そして、補正対応関係を用いる補正(図2:S160)によって得られる第1補正済画像データに、さらに、仮対応関係を用いる補正が行われる(図4:S360)。これらの補正によって、各パッチの仮補正済明度値MMc(図8(B))が算出される。この仮補正済明度値MMcが許容範囲外である場合(図4:S380:No)、補正対応関係は修正されずに、図3、図4の処理によって新しい仮対応関係が決定される(図4:S350)。そして、第1補正済画像データに、新しい仮対応関係を用いる補正が行われる(図4:S360)。この補正によって各パッチの新しい仮補正済明度値MMd(図9(B))が算出される。この仮補正済明度値MMdが許容範囲内である場合(図4:S380:Yes)、補正対応関係と仮対応関係とを用いて新しい補正対応関係が生成される(図4:S390)。このように、補正対応関係は修正されずに、仮対応関係が修正されることによって、補正対応関係と仮対応関係とを用いて最終的な補正対応関係が決定される。
パッチ明度値は、スキャナ部280(図1)の特性に応じて、種々の値であり得る。本実施例の対応関係決定処理(図2~図4)は、図6(A)から図9(B)のようにパッチ明度値が補正される場合に限らず、他の種々の場合に適切な補正対応関係を決定できるように、構成されている。以下、他の種々の場合の処理について、説明する。
図3のS220で、第1補正済画像データ(図2:S160)から得られるパッチの補正済の明度値(例えば、図7の補正済パッチ明度値MMb)が上限値MUを超える場合には、プロセッサ110(図1)は、S260へ移行する。S260では、プロセッサ110は、処理回数Qが1であるか否かを判断する。処理回数Qが1である場合(S260:Yes)、S270で、プロセッサ110は、新しい更新目標値を下限値に設定する。そして、図4のS330へ移行する。このように、補正済パッチ明度値が上限値MUを超える場合には、新しい更新目標値が下限値に設定されるので、仮対応関係を用いる補正によって、仮補正済パッチ明度値を基準目標値MTに近づけることができる。
また、S245でQ=2である場合(S245:Yes)、プロセッサ110は、S250へ移行する。S250では、S280と同様に、プロセッサ110は、新しい更新目標値を、前回の更新目標値と基準目標値との間の値に設定する。本実施例では、プロセッサ110は、新しい更新目標値を、前回の更新目標値と基準目標値との平均値に設定する。そして、プロセッサ110は、図4のS330へ移行する。この場合、図9(A)、図9(B)の例と同様に、最初の仮対応関係を用いる補正によって得られる仮補正済明度値が小さすぎる場合、新しい仮対応関係は、前回の更新目標値と基準目標値との間の新しい更新目標値を用いて決定される。従って、新しい仮対応関係を用いる補正によって、仮補正済明度値を基準目標値MTに近づけることができる。
また、第1補正済画像データ(図2:S160)から得られるパッチの明度値(例えば、図7の補正済パッチ明度値MMb)は、許容範囲から大きく外れ得る。ここで、プロセッサ110が仮対応関係の決定を2回繰り返しても、仮補正済明度値が許容範囲内にならない場合がある。この場合、プロセッサ110は、仮対応関係の決定を3回以上繰り返す。
仮補正済明度値が下限値ML未満である状態で処理回数Q>2である場合(図3:S245:No)、プロセッサ110は、S255で、新しい更新目標値を、前回の更新目標値よりも大きい値に設定する。ここで、更新目標値の変化量は、前回の更新目標値の変化量よりも小さい値に設定される(例えば、今回の変化量は、前回の変化量の半分である)。そして、プロセッサ110は、新しい更新目標値を用いて新しい仮対応関係を決定し(図4:S330~S350)、新しい仮対応関係を用いて第1補正済画像データを補正して仮補正済画像データを生成し(S360)、仮補正済画像データからパッチの仮補正済明度値を取得する(S370)。S255で新しい更新目標値が前回の目標値よりも大きな値に設定されるので、新しい仮補正済明度値は、前回の仮補正済明度値から更に許容範囲に近づく。そして、プロセッサ110は、仮補正済明度値が許容範囲内となるまで、S255を含む処理を繰り返す。ここで、更新目標値の変化量が徐々に小さくなるので、新しい仮補正済明度値が、許容範囲を超えて大きくなることは、抑制される。
仮補正済明度値が上限値MUを超えている状態で処理回数Q>2である場合(図3:S275:No)についても、同様である。プロセッサ110は、S285で、新しい更新目標値を、前回の更新目標値よりも小さい値に設定する。ここで、更新目標値の変化量は、前回の更新目標値の変化量よりも小さい値に設定される(例えば、今回の変化量は、前回の変化量の半分である)。そして、プロセッサ110は、新しい更新目標値を用いて新しい仮対応関係を決定し(図4:S330~S350)、新しい仮対応関係を用いて第1補正済画像データを補正して仮補正済画像データを生成し(S360)、仮補正済画像データからパッチの仮補正済明度値を取得する(S370)。S285で新しい更新目標値が前回の目標値よりも小さな値に設定されるので、新しい仮補正済明度値は、前回の仮補正済明度値から更に許容範囲に近づく。そして、プロセッサ110は、仮補正済明度値が許容範囲内となるまで、S255を含む処理を繰り返す。ここで、更新目標値の変化量が徐々に小さくなるので、新しい仮補正済明度値が、許容範囲未満に小さくなることは、抑制される。
以上のように、プロセッサ110(図1)は、種々の場合に、適切な補正対応関係を決定できる。そして、複合機200は、対応関係データ238によって示される適切な補正対応関係に従って、スキャンデータを生成できる。
図10は、複合機200(図1)によって実行される読取処理の例を示すフローチャートである。S410では、ユーザは、読取対象のシートを、スキャナ部280のうちの読取の対象物を配置すべき位置(例えば、原稿台)に、配置する。ユーザは、複合機200の操作部250を操作することによって、読取処理を開始させる。プロセッサ210は、指示に応じて、スキャナ部280にシートを読み取らせる。
S420では、プロセッサ210は、スキャナ部280から未補正のスキャンデータを取得する(読取画像データとも呼ぶ)。S430では、プロセッサ210は、読取画像データの複数の画素のRGBの各色成分値を、対応関係データ238を用いて補正することによって、補正済読取画像データを生成する。上述したように、対応関係データ238は、複数のパッチP10~P70の補正済の明度値が許容範囲内となるように、決定されている。従って、プロセッサ210は、適切な明度の補正済読取画像データを生成できる。S440では、プロセッサ210は、補正済読取画像データを記憶装置215(例えば、不揮発性記憶装置230)に格納する。格納の完了によって、図10の処理は終了する。
以上のように、許容範囲データ236(図1)は、基準目標値MT(図6)と、基準目標値MTを含む許容範囲の上限値MUと下限値MLと、を示している。基準目標値MTは、スキャナ部280による読取によって得られる読取画像データによって示される色値(ここでは、RGB値)で表される特定の色成分値(ここでは、明度値)の目標値の基準である。データ処理装置100は、許容範囲データ236を格納する記憶装置115(具体的には、不揮発性記憶装置130)を備えている。そして、データ処理装置100のプロセッサ110は、プログラム132に従って図2~図3の処理を実行することによって、対応関係データ238を生成する。
図5(A)で説明したように、シート900のN個(本実施例では、N=7)のパッチP10~P70の間では、明度が互いに異なっている。図2のS110、S120で説明したように、データ処理装置100(図1)のプロセッサ110は、N個のパッチP10~P70を含むシート900をスキャナ部280によって読み取ることによって得られるパッチ画像データを取得する。S130では、プロセッサ110は、N個のパッチのN個の明度値であるN個のパッチ明度値MM(図6(A))を特定する。S140、S150では、プロセッサ110は、N個の未補正のパッチ明度値を、N個のパッチに対応付けられたN個の基準目標値MTにそれぞれ近づける補正を行うための補正対応関係を決定する(第1決定とも呼ぶ)。図6(B)で説明したように、補正対応関係LCcは、未補正のRGB値のそれぞれの色成分値Ciの全範囲における未補正の色成分値Ciと補正済の色成分値Ctとの対応関係を示している。
S160では、プロセッサ110は、パッチ画像データの複数の画素のそれぞれの色値を補正対応関係に従って補正することによって、第1補正済画像データを生成する。S170では、プロセッサ110は、第1補正済画像データによって示されるN個のパッチのN個の明度値であるN個の補正済パッチ明度値を特定する(例えば、図7の補正済パッチ明度値MMb)。S190(図2)、S220(図3)では、プロセッサ110は、N個の補正済パッチ明度値のそれぞれについて、補正済パッチ明度値が、補正済パッチ明度値に対応する許容範囲と下限値ML未満の範囲と上限値MUを超える範囲とのいずれに含まれるかを特定する。補正済パッチ明度値が許容範囲に含まれない場合(図2:S190:No)、プロセッサ110は、図3の処理を実行して、許容範囲に含まれない補正済パッチ明度値に対応するパッチ明度値の目標値として基準目標値MTとは異なる更新目標値を決定する(例えば、図8(A)の更新目標値MTb)。そして、プロセッサ110は、図4の処理を実行して、更新目標値を用いて新たな補正対応関係を決定する(第2決定とも呼ぶ)。
第2決定において、プロセッサ110は、補正済パッチ明度値が下限値ML未満の範囲に含まれる場合、基準目標値MTよりも大きい更新目標値を用いる(図3:S240)。また、プロセッサ110は、補正済パッチ明度値が上限値MUを超える範囲に含まれる場合、基準目標値MTよりも小さい更新目標値を用いる(S270)。
以上のように、補正済パッチ明度値が下限値ML未満の範囲に含まれる場合、基準目標値MTよりも大きい第1目標値(図3:S240、S250、S255)を用いて補正対応関係が決定される。補正済パッチ明度値が上限値MUを超える範囲に含まれる場合、基準目標値MTよりも小さい第2目標値(S270、S280、S285)を用いて、補正対応関係が決定される。これらの結果、適切な補正対応関係を決定できる。網点によって表現されるパッチは、複数の明度を有する複数の画素によって表される。従って、基準目標値に基づき補正値を決定しても、その補正済パッチ明度値を基準目標値に一致させることは困難である。本実施例では、補正済パッチ明度値が許容範囲のどちらに外れているかに応じて、基準目標値を変更して補正値を決定することで、少ないやり直し回数で適切な補正対応関係を決定できる。
また、第2決定のために、プロセッサ110は、S340~S370(図4)を含む第1処理と、S380、S390と、を実行する。S340、S350では、プロセッサ110は、仮対応関係を決定する。仮対応関係は、補正済パッチ明度値を更新目標値に近づける補正を行うための対応関係である。S360では、プロセッサ110は、第1補正済画像データの複数の画素のそれぞれの色値を仮対応関係に従って補正することによって、仮補正済画像データを生成する。S370では、プロセッサ110は、仮補正済画像データによって示されるN個のパッチのN個の明度値であるN個の仮補正済パッチ明度値を特定する(例えば、図8(B)の仮補正済明度値MMc)。S380で、プロセッサ110は、N個の仮補正済パッチ明度値のそれぞれが、仮補正済パッチ明度値に対応する許容範囲に含まれるか否か判断する。そして、S380の判断結果がYesである場合に、S390で、プロセッサ110は、補正対応関係と仮対応関係とを用いて新たな補正対応関係を決定する。このように、新たな補正対応関係は、補正対応関係と仮対応関係とを用いて決定されるので、適切に新たな補正対応関係を決定できる。
また、第1処理を実行することによって特定される1以上の仮補正済パッチ明度値が仮補正済パッチ明度値に対応する許容範囲に含まれない場合(S380:No)、図3のS250、S280では、プロセッサ110は、基準目標値と更新目標値との間の値である新たな更新目標値を決定する(例えば、図9(A)の更新目標値MTc)。そして、プロセッサ110は、新たな更新目標値を用いて、再び第1処理を実行する。プロセッサ110は、再び実行される第1処理によって、適切な補正対応関係を決定できる。
また、補正済パッチ明度値が下限値未満の範囲に含まれる場合に、S240では、プロセッサ110は、上限値を更新目標値として採用する。また、補正済パッチ明度値が上限値を超える範囲に含まれる場合に、S270では、プロセッサ110は、下限値を更新目標値として採用する。以上により、プロセッサ110は、適切な補正対応関係を決定できる。
また、本実施例では、仮対応関係による補正で得られる仮補正済明度値が許容範囲外である場合(図4:S380:No)、その仮対応関係は利用されずに、新たな仮対応関係が用いられる。即ち、図4のS390で合成される対応関係の総数は、2である。仮に、補正対応関係と、互いに更新目標値が異なる複数の仮対応関係とが合成される場合、合成される対応関係の総数は、3以上である。この場合、最終的に得られる対応関係に関して、入力値の小さい変化に対して出力値が局所的に大きく変化する場合がある。この理由は、3以上の対応関係のそれぞれの補間の歪みが蓄積するからだと推定される。本実施例では、合成される対応関係の総数の最大数が2であるので、最終的に得られる対応関係に関して、入力値変化に対して出力値は滑らかに変化する。
変形例:
(1)補正対応関係を決定する処理は、図2~図4の処理に代えて、他の種々の処理であってよい。例えば、図3のS220で、1以上の補正済明度値が上限値MUを超え、1以上の補正済明度値が下限値ML未満である場合、プロセッサ110は、より広い許容範囲を用いて、補正対応関係を決定してよい。これに代えて、プロセッサ110は、複数の更新目標値を用いて複数の補正対応関係を決定し、複数の補正対応関係の中から、許容範囲外の補正済明度値に対応する明度レベルVの範囲が最小である補正対応関係を選択してよい。更新目標値が上限値MUであっても補正済明度値が下限値ML未満である場合には、プロセッサ110は、上限値MUよりも大きい更新目標値を採用してよい。更新目標値が下限値MLであっても補正済明度値が上限値MUを超える場合には、プロセッサ110は、下限値MLよりも小さい更新目標値を採用してよい。
図3のS240では、プロセッサ110は、新しい更新目標値を、基準目標値MTよりも大きく、かつ、上限値MUとは異なる値に設定してよい。例えば、新しい更新目標値は、MT+F(MU-MT)に設定されてよい(Fは、ゼロより大きい所定の係数)。また、図3のS270では、プロセッサ110は、新しい更新目標値を、基準目標値MTよりも小さく、かつ、下限値MLとは異なる値に設定してよい。例えば、新しい更新目標値は、MT-J(MT-ML)に設定されてよい(Jは、ゼロより大きい所定の係数)。
図3、図4の処理において、処理回数Qが予め決められた上限回数に到達した場合には、プロセッサ110は、その時点での最新の仮対応関係を用いて、新しい補正対応関係を決定することとしてもよい。また、図4のS360、S370、S380が省略されて、S350で決定された仮対応関係が、S390で新しい対応関係として用いられてもよい。
図3、図4の処理では、プロセッサ110は、更新目標値を用いて、第1補正済画像データを更に補正するための仮対応関係を決定する。これに代えて、プロセッサ110は、更新目標値を用いて、未補正のパッチ画像データを補正するための新たな補正対応関係を決定してよい。
図3、図4の処理では、プロセッサ110は、全てのパッチP10~P70に関して、補正用の対応関係を新たに決定している。これに代えて、プロセッサ110は、許容範囲外の補正済パッチ明度値に対応するパッチに関してのみ、補正用の対応関係を新たに決定し、許容範囲内の補正済パッチ明度値に対応するパッチに関しては、S150(図2)で決定された対応関係を維持してもよい。但し、1以上のパッチの補正済パッチ明度値が許容範囲外である場合に、全てのパッチに関して補正用の対応関係を新たに決定することが好ましい。これにより、入力値の小さい変化に対して出力値が局所的に大きく変化することを、抑制できる。
補正前の値と補正後の値との対応関係を特定する方法は、明度レベルVを用いる方法に代えて、他の種々の方法であってよい。例えば、パッチの明度値と目標値との割合を用いて、対応関係が特定されてよい。
(2)補正対応関係の決定に用いられるパッチであって明度が互いに異なるパッチの総数は、7に代えて、2以上の任意の数であってよい。また、基準目標値と比較される色成分値は、S130(図2)で説明した明度値に代えて、他の種々の色成分値であってよい。例えば、明度値に代えて、緑Gの色値が用いられてよい。一般的には、明度と相関を有する色成分値を用いることが好ましい。
(3)図2~図4の処理は、データ処理装置100に代えて、複合機200のプロセッサ210によって実行されてよい。不揮発性記憶装置230には許容範囲データ236が格納されており、プロセッサ210は、不揮発性記憶装置230に格納されている許容範囲データ236を用いて対応関係データ238を生成し、生成した対応関係データ238を不揮発性記憶装置230に格納してよい。
上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部あるいは全部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、図2のS150の処理を、専用のハードウェア回路によって実現してもよい。
また、本発明の機能の一部または全部がコンピュータプログラムで実現される場合には、そのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体(例えば、一時的ではない記録媒体)に格納された形で提供することができる。プログラムは、提供時と同一または異なる記録媒体(コンピュータ読み取り可能な記録媒体)に格納された状態で、使用され得る。「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、メモリーカードやCD-ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種ROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスクドライブ等のコンピュータに接続されている外部記憶装置も含み得る。
以上、実施例、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
100…データ処理装置、110…プロセッサ、115…記憶装置、120…揮発性記憶装置、130…不揮発性記憶装置、132…プログラム、140…表示部、150…操作部、170…通信インタフェース、200…複合機、210…プロセッサ、215…記憶装置、220…揮発性記憶装置、230…不揮発性記憶装置、232…プログラム、236…許容範囲データ、238…対応関係データ、240…表示部、250…操作部、270…通信インタフェース、280…スキャナ部、299…制御部、400…プリンタ部、900…シート、1000…画像処理システム

Claims (6)

  1. 読取部による読取によって得られる読取画像データによって示される色値で表される特定の色成分値の基準目標値と、前記基準目標値を含む許容範囲の上限値と下限値と、を特定する許容範囲データを格納する記憶部を備えるコンピュータのためのコンピュータプログラムであって、
    明度が互いに異なるN個(Nは2以上の整数)のパッチを含むシートを前記読取部によって読み取ることによって得られるパッチ画像データによって示される前記N個のパッチのN個の前記色成分値であるN個のパッチ色成分値を特定するパッチ色成分値特定機能と、
    前記N個のパッチ色成分値を、前記許容範囲データによって前記N個のパッチに対応付けられたN個の基準目標値にそれぞれ近づける補正を行うための、未補正色値の全範囲における前記未補正色値と補正済色値との対応関係である補正対応関係を決定する第1決定機能と、
    前記パッチ画像データの複数の画素のそれぞれの色値を前記補正対応関係に従って補正することによって、第1補正済画像データを生成する第1補正機能と、
    前記第1補正済画像データによって示される前記N個のパッチのN個の前記色成分値であるN個の補正済パッチ色成分値を特定する補正済パッチ色成分値特定機能と、
    前記N個の補正済パッチ色成分値のそれぞれについて、前記補正済パッチ色成分値が、前記補正済パッチ色成分値に対応する前記許容範囲と前記下限値未満の範囲と前記上限値を超える範囲とのいずれに含まれるかを特定する範囲特定機能と、
    前記補正済パッチ色成分値が前記許容範囲に含まれない場合に、前記許容範囲に含まれない前記補正済パッチ色成分値に対応する前記パッチ色成分値の目標値として前記基準目標値とは異なる更新目標値を用いて、新たな補正対応関係を決定する第2決定機能と、
    をコンピュータに実現させ、
    前記第2決定機能は、
    前記補正済パッチ色成分値が前記下限値未満の範囲に含まれる場合、前記基準目標値よりも大きい前記更新目標値を用い、
    前記補正済パッチ色成分値が前記上限値を超える範囲に含まれる場合、前記基準目標値よりも小さい前記更新目標値を用いる、
    コンピュータプログラム。
  2. 請求項1に記載のコンピュータプログラムであって、
    前記第2決定機能は、
    前記補正済パッチ色成分値を前記更新目標値に近づける補正を行うための仮対応関係を決定する仮対応関係決定処理と、
    前記第1補正済画像データの複数の画素のそれぞれの色値を前記仮対応関係に従って補正することによって、仮補正済画像データを生成する仮補正済画像データ生成処理と、
    前記仮補正済画像データによって示される前記N個のパッチのN個の前記色成分値であるN個の仮補正済パッチ色成分値を特定する仮補正済パッチ色成分値特定処理と、
    を含む第1処理と、
    前記N個の仮補正済パッチ色成分値のそれぞれが、前記仮補正済パッチ色成分値に対応する前記許容範囲に含まれる場合に、前記補正対応関係と前記仮対応関係とを用いて前記新たな補正対応関係を決定する決定処理と、
    を実行する機能をコンピュータに実現させる、コンピュータプログラム。
  3. 請求項2に記載のコンピュータプログラムであって、
    前記第2決定機能は、前記第1処理を実行することによって特定される1以上の前記仮補正済パッチ色成分値が前記仮補正済パッチ色成分値に対応する前記許容範囲に含まれない場合、前記基準目標値と前記更新目標値との間の値である新たな更新目標値を用いて再び前記第1処理を実行する、
    コンピュータプログラム。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のコンピュータプログラムであって、
    前記補正済パッチ色成分値が前記下限値未満の範囲に含まれる場合に、前記上限値が前記更新目標値として用いられ、
    前記補正済パッチ色成分値が前記上限値を超える範囲に含まれる場合に、前記下限値が前記更新目標値として用いられる、
    コンピュータプログラム。
  5. 読取部による読取によって得られる読取画像データによって示される色値で表される特定の色成分値の基準目標値と、前記基準目標値を含む許容範囲の上限値と下限値と、を特定する許容範囲データを用いて、未補正色値と補正済色値との対応関係である補正対応関係を決定する方法であって、
    明度が互いに異なるN個(Nは2以上の整数)のパッチを含むシートを前記読取部によって読み取ることによって得られるパッチ画像データによって示される前記N個のパッチのN個の前記色成分値であるN個のパッチ色成分値を特定するパッチ色成分値特定工程と、
    前記N個のパッチ色成分値を、前記許容範囲データによって前記N個のパッチに対応付けられたN個の基準目標値にそれぞれ近づける補正を行うための、未補正色値の全範囲における前記未補正色値と補正済色値との対応関係である補正対応関係を決定する第1決定工程と、
    前記パッチ画像データの複数の画素のそれぞれの色値を前記補正対応関係に従って補正することによって、第1補正済画像データを生成する第1補正工程と、
    前記第1補正済画像データによって示される前記N個のパッチのN個の前記色成分値であるN個の補正済パッチ色成分値を特定する補正済パッチ色成分値特定工程と、
    前記N個の補正済パッチ色成分値のそれぞれについて、前記補正済パッチ色成分値が、前記補正済パッチ色成分値に対応する前記許容範囲と前記下限値未満の範囲と前記上限値を超える範囲とのいずれに含まれるかを特定する範囲特定工程と、
    前記補正済パッチ色成分値が前記許容範囲に含まれない場合に、前記許容範囲に含まれない前記補正済パッチ色成分値に対応する前記パッチ色成分値の目標値として前記基準目標値とは異なる更新目標値を用いて、新たな補正対応関係を決定する第2決定工程と、
    を備え、
    前記第2決定工程は、
    前記補正済パッチ色成分値が前記下限値未満の範囲に含まれる場合、前記基準目標値よりも大きい前記更新目標値を用い、
    前記補正済パッチ色成分値が前記上限値を超える範囲に含まれる場合、前記基準目標値よりも小さい前記更新目標値を用いる、
    方法。
  6. 読取部による読取によって得られる対象画像データを取得する機能と、
    前記対象画像データによって示される複数の画素のそれぞれの複数の色成分のそれぞれを、請求項5に記載の方法によって決定された補正対応関係に従って補正することによって、補正済の対象画像データを生成する機能と、
    をコンピュータに実現させるコンピュータプログラム。
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