JP7190466B2 - 施解錠装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鍵を自動的に施解錠する施解錠装置に関する。
従来、金銭を収納した収納庫から、金銭を不正に取り出すことを防止するための種々の対策が取られている。
特許文献1には、人の手に触れずに紙葉収納庫を自動的に解錠するシステムが記載されている。この技術においては、収納庫の状態を撮影した画像データに基づいてロボットアームを制御して、紙葉収納庫を解錠している。
特開2019-204205公報
しかし、特許文献1に記載のシステムはロボットアームを用いているため、システムが大掛かりである。
本発明は、より簡易な構成で金銭を収納した収納庫を自動で施解錠可能な施解錠装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、金銭を収納する収納庫の一面に設けた錠を施解錠する施解錠装置であって、該錠を施解錠するキー、及び、該錠を施解錠する回転駆動力を前記キーに対して与えるキー回転駆動手段、を有したキーユニットと、前記キーが前記錠から離間した離間位置と、前記キーが前記錠を施解錠する施解錠位置との間で前記キーユニットを進退させるキー移動機構と、を備え、該キー移動機構は、前記キーユニットを前記離間位置に移動させる初期位置と前記キーユニットを前記施解錠位置に移動させる進出位置との間で進退することにより前記キーユニットに対して駆動力を与える駆動力付与部材と、前記キーユニットと前記駆動力付与部材との間に介在して、常時においては前記駆動力付与部材と一体に前記キーユニットを進退させる一方で、前記キーユニットが前記駆動力付与部材の進退方向とは逆方向の外力を受けたときに前記キーユニットを前記駆動力付与部材に対して相対的に進退させる第一弾性付勢部材と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、収納庫に設けた錠を自動で施解錠する施解錠装置の簡易化、小型化が可能となる。
紙幣収納庫取扱装置の使用状態の一例を示す斜視図である。 (a)、(b)は、紙幣収納庫の外観を示す斜視図である。 図2(a)のA1-A1断面図である。 (a)は側部開口を開放した状態における図2(b)のA2-A2断面図であり、(b)は積載板進退機構の主要構成を示す斜視図である。 図2(a)のA3-A3断面に相当する図であり、(a)は蓋ユニット(蓋体)が閉止位置にある状態を示し、(b)は蓋ユニット(蓋体)が開放位置にある状態を示す図である。 図5(b)に示す蓋ユニット(蓋体)を開放位置に移動させた状態における図2(b)のA2-A2断面に相当する図である。 (a)、(b)は、紙幣収納庫の施解錠に関わる構成を露出させて示した斜視図である。 図2(b)のA4-A4断面に相当する斜視図である。 紙幣収納庫取扱装置の概略構成を示す斜視図であり、(a)は紙幣収納庫を装着する前の状態を示し、(b)は紙幣収納庫を装着した状態を示す図である。 施解錠装置を示す斜視図である。 (a)~(e)は、施解錠装置による錠の施解錠に関わる一連の動作を説明する模式図である。 蓋ユニット開閉機構を示す斜視図である。 積載テーブル及び積載テーブル昇降機構を示す断面斜視図であり、(a)は積載テーブルが下降位置にある状態を示し、(b)は積載テーブルが上昇位置にある状態を示す図である。 積載テーブル昇降機構の動作を説明する正面図である。 積載テーブル移動機構、及び積載テーブル退避機構の構成を示す断面斜視図である。 紙幣収納庫取扱装置の一連の動作を説明する断面斜視図である。 紙幣収納庫取扱装置の一連の動作を説明する断面斜視図である。 紙幣収納庫取扱装置の一連の動作を説明する断面斜視図である。 紙幣収納庫取扱装置の一連の動作を説明する断面斜視図である。 紙幣収納庫取扱装置の一連の動作を説明する断面斜視図である。 紙幣収納庫取扱装置の一連の動作を説明する断面斜視図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
本発明は、紙幣、及び有価証券類を含む紙葉類全般に適用できる。以下、紙葉類の一例として紙幣を取り扱う例に基づき説明する。
〔全体概要〕
図1は、紙幣収納庫取扱装置の使用状態の一例を示す斜視図である。
紙幣収納庫取扱装置(紙葉収納庫取扱装置)300(以下単に「取扱装置300」という)は、受入部301に受け入れた紙幣収納庫(紙葉収納庫)100から紙幣を束状のまま(積層状態のまま)取り出すと共に、取り出した紙幣束(紙葉束)を所定の紙幣束排出位置(紙葉束排出位置)に移送する装置である。ここで、紙幣束排出位置は、取扱装置300の前方に配置された、例えば紙幣を金種別に計数して整理する紙幣整理機10の紙幣投入口11である。取扱装置300は、作業員が紙幣に触れることなく、紙幣を紙幣収納庫100から取り出して紙幣整理機10に移送する。
以下においては、図1に示すように、XYZ方向を定義して説明する。本例において、X方向は紙幣収納庫100が紙幣を受け入れる方向であり、紙幣の長手方向(第一の辺、長辺)に沿った方向(第一の方向)である。Y方向は紙幣が積層される方向であり、上下方向である。Z方向は、紙幣収納庫100から紙幣束を取り出す方向、及び、取り出された紙幣束を紙幣整理機10に向けて移送する方向であり、紙幣の短手方向(第二の辺、短辺)に沿った方向(第二の方向)である。
〔紙幣収納庫〕
図2(a)、(b)は、紙幣収納庫の外観を示す斜視図である。図3は、図2(a)のA1-A1断面図である。図4(a)は側部開口を開放した状態における図2(b)のA2-A2断面図であり、(b)は積載板進退機構の主要構成を示す斜視図である。
紙幣収納庫100は、例えば、図示しない還流式紙幣処理装置に着脱自在に装着されて、還流式紙幣処理装置から回収した紙幣を収容する。還流式紙幣処理装置は、例えば自動販売機、遊技場の遊技媒体貸出機、券売機、入出金装置、両替機等の紙幣取扱装置に装備、或いは併設されて紙幣の受け入れ、釣銭等としての紙幣の払い出し処理を行う。
以下の説明においては、紙幣収納庫100の内部に収容される紙幣の長手方向と短手方向に沿った方向を、それぞれ紙幣収納庫の長手方向(X方向)、短手方向(Y方向)として説明する。
紙幣収納庫100は、内部に紙幣束を収納する空間である紙幣束収納空所(紙葉束収納空所)111を有すると共に一側面(本例では短手方向の一方の側面)に側部開口113(図4(a)、図5(b))を備えた概略箱形(直方体状)のケーシング110と、側部開口113の内外方向(図中、短手方向)へ進退移動する際に側部開口113を開閉する蓋ユニット170(図5参照)と、紙幣束収納空所111内において昇降自在に支持されつつ常時上昇方向へ付勢されて紙幣束を積層保持する積載板131と、積載板を付勢力に抗して下降させる外部駆動力を受ける被駆動機構160と、を備える。
<ケーシング>
紙幣収納庫100は、概略箱形(直方体状)のケーシング110の長手方向の一端側上部に開口形成されて、長手方向に沿って矢印C方向に搬送されてきた紙幣を受け入れる受入口121と、受入口121から矢印C方向に沿って内部に受け入れた紙幣をセット位置に停止させる紙幣セット部123(図4(a))と、紙幣セット部123にセットされた(セット位置に停止した)紙幣の幅方向(短手方向)の両端部を支持する一対の端部支持部材125、125と、を備える。
また、紙幣収納庫100は、初期状態(退避状態)では紙幣セット部123内における紙幣の上面側に位置し、紙幣セット位置を越えて下方へ突出した時に紙幣上面の幅方向中間部に接してこれを下方へ押し出す進退自在な押圧部材127と、紙幣セット部123の下方にある紙幣束収納空所111内に位置すると共に上方に向けて弾性付勢されて常時は端部支持部材125、125に下方から圧接し、且つ端部支持部材125、125から離間する下方へ進退自在な積載板131と、を概略備える。
<<紙幣積載板>>
図4に示すように、積載板131は、積載板進退機構140によって紙幣束収納空所111内を上下方向へ進退自在に支持されている。積載板131は、紙幣の長手方向の中間部を支持するように形状、サイズ、及び位置関係が設定されている。
積載板進退機構140は、ケーシング110の短手方向(Z方向)他端側(奥側)に位置する側板の内面に配置されて上下方向に伸びるラックギヤ141と、積載板131の奥側に配置されてラックギヤ141のギヤ部と噛合するピニオンギヤ143と、ピニオンギヤ143の回転軸143aを一方の回転方向(図中矢印D方向)へ弾性付勢するコイルバネ145と、ケーシング110の奥側に位置する側板の内面に配置されてラックギヤ141と並行して伸びるガイドレール147と、積載板131の奥側に配置されてガイドレール147上を進退(昇降)するスライダ149と、長手方向の一端部161aが紙幣束収納空所111の下方に位置する下端部空間115(図3、図4参照)内に配置されたドラム163に巻き取り可能に固定され、長手方向の他端部161bがスライダ149に固定された定荷重バネ161と、ケーシング110の長手方向に伸びるドラム163の回転軸163aの端部(本例では長手方向の他端部)に取り付けられてドラム163と同軸に一体回転する従動ギヤ165と、を概略備えている。
ラックギヤ141及びガイドレール147は、端部支持部材125、125の直近位置からケーシング110内の下端近くまで延在している。ピニオンギヤ143は積載板131の短手方向両端部に形成されたギヤ支持部131aにより回転自在に軸支されている。コイルバネ145はねじりコイルバネであり、ピニオンギヤ143が積載板131を、端部支持部材125、125が位置する上方向へ移動させる方向(図中矢印D方向)へ回転するように付勢する。スライダ149は、ラックギヤ141に隣接して配置され、積載板131に固定されている。
ドラム163は、ケーシング110の下端部空間115の短手方向の一端部に配置されており、正逆自在に回転する。定荷重バネ161は、一定の曲率で長手方向に湾曲するように癖が付けられた長尺の板ばねである。定荷重バネ161は、該バネのドラム163からの引き出し量に関わらず、常に一定の戻り力(荷重)を発生させる。定荷重バネ161は、長手方向の中間部がケーシング110内の下方奥側に配置されたローラ167によって支持されている。従って、定荷重バネ161は、紙幣束収納空所111内においてはスライダ149に沿って延在する。従動ギヤ165は、ケーシング110に形成された開口部を介して取扱装置300側に備えられた外部駆動機構310の伝達ギヤ315と噛合して、少なくとも、積載板131を端部支持部材125、125から離間する下方向へ移動させる駆動力を伝達される。
図3に示すように、紙幣束収納空所111の最下部に位置する長手方向の両端部には、紙幣束収納空所111と下端部空間115とを上下方向に分離する一対の仕切板117、117が配置されている。仕切板117、117の上面は、図6に示すように積載板131の最下降位置よりも低い位置に設定されており、紙幣束の長手方向中間部下面と接触した状態で積載した積載板131が最も下降したときに、紙幣束の長手方向の両端部における下限位置を規制(規定)する。
<<積載板進退機構>>
定荷重バネ161、ドラム163、及び従動ギヤ165は、積載板131を下降させる被駆動機構160を構成する。被駆動機構160は、紙幣収納庫100の外部に備えられた外部駆動機構310から外部駆動力を得て駆動する。
取扱装置300は、紙幣収納庫100が所定の紙幣収納庫停止位置(紙葉収納庫停止位置)にある時に被駆動機構160と連結して外部駆動力を伝達する外部駆動機構310を備える。紙幣収納庫停止位置とは、取扱装置300が受入部301に受け入れた紙幣収納庫100を停止させる位置である(図1、図9等)。外部駆動機構310は、駆動モータ311と、駆動モータ311の駆動軸に取り付けられた駆動ギヤ313と、駆動ギヤ313と噛合する伝達ギヤ315とを備える。
伝達ギヤ315は、紙幣収納庫100が紙幣収納庫停止位置にあるときに、ケーシング110の底面に貫通形成された開口を介して従動ギヤ165と噛合する(連結する)。駆動モータ311は、コイルバネ145の付勢力に抗して積載板131を下降させる駆動力を生成する。
積載板131は、常時においては、コイルバネ145の付勢力によって、積層された紙幣を端部支持部材125、125に圧接させて、保持する。つまり、紙幣の長手方向中間部下面を支持する積載板131の上面と各端部支持部材125、125の下面との間で紙幣を挟圧保持する。伝達ギヤ315が従動ギヤ165に噛合したときに、駆動モータ311からの駆動力が駆動ギヤ313及び伝達ギヤ315を介して従動ギヤ165に伝達されて、積載板131が下降する。
<蓋ユニット>
図5は、図2(a)のA3-A3断面に相当する図であり、(a)は蓋ユニット(蓋体)が閉止位置にある状態を示し、(b)は蓋ユニット(蓋体)が開放位置にある状態を示す図である。図6は、図5(b)に示す蓋ユニット(蓋体)を開放位置に移動させた状態における図2(b)のA2-A2断面に相当する図である。
蓋ユニット170は、ケーシング110の側部開口113を閉止する閉止位置と側部開口から外方へ離間してこれを開放する開放位置との間を進退する蓋体171と、蓋体171から側部開口113の内部方向へ突設され蓋体171と共に外方へ移動する際に紙幣束収納空所111内の紙幣束を一括して側部開口113からケーシング110外へ移動させる紙幣束移動部材(紙葉束移動部材)177、177と、を備える。
蓋体171は、概略矩形状の側部開口113を閉止する概略矩形平板状である。
<<紙幣束移動部材>>
紙幣束移動部材177、177は、蓋体171の長手方向の各端部寄りの位置から内部方向へ突設されている。夫々の紙幣束移動部材177は、平面視概略L字形状であり、蓋体171の長手方向の各端部寄り位置から内部方向に突出する平板状のガイド部179と、ガイド部179の先端から長手方向の他方の端部に向けて屈曲して延在する平板状の押圧部181とを備える。紙幣束移動部材177、177は、紙幣束収納空所111の上下方向のほぼ全体、即ち、端部支持部材125、125の直下から仕切板117、117の直上位置まで延在する。紙幣束Bsは、蓋体171と紙幣束移動部材177、177とによって包囲される空間内に保持される。
蓋体171の内面は、紙幣束Bsの長手方向に伸びる一端面の位置を規制する。各ガイド部179は、紙幣束Bsの短手方向に伸びる各端面の位置を規制する。各押圧部181は、紙幣束Bsの長手方向に伸びる他端面の位置を規制すると共に、蓋体171が閉止位置から開放位置に移動する際に、紙幣束Bsの長手方向に伸びる他端面を外方へ向けて押圧して、紙幣束Bsを積層状態のまま紙幣束収納空所111の外部に移動させる。
紙幣束移動部材177の下端縁の高さ方向位置は、最下位置まで下降した積載板131の上面よりも下方に設定されている。各紙幣束移動部材177、177の先端縁181a、181aの内側端部間に形成される隙間の間隔L1は、積載板131の長手方向長L2よりも若干長い。このため、紙幣束移動部材177、177は、積載板131の昇降を阻害しない上、積載板131とは干渉せずに外方へ引き出される。
<<施解錠に関わる構成>>
蓋体171の内側面において、紙幣束移動部材177、177よりも長手方向の外側位置には、蓋体171を閉止位置においてケーシング110に対して開放不能にロックし、且つ開放可能にアンロックするための被係止爪183、183が内部方向に突出形成されている。図7に示すように、被係止爪183は、蓋体171の長手方向の各端部において夫々上部と下部に、合計4つ設けられている。被係止爪183は、側部開口の内部方向に向けて突出する鉤状である。被係止爪183は、ケーシング110の長手方向の一端側と他端側とに配置されたロックプレート221、221(図7参照)によって係止される。
ロックプレート221及び蓋体171をロック又はアンロックする施解錠ユニット190については後述する。
<<蓋体表面の構成>>
図2等に示すように蓋体171は、その外面に、取扱装置300に設けられた蓋ユニット開閉機構410(図9)によって係止される上下2つの被係止穴173、173と、蓋ユニット開閉機構410によって吸着される左右2つの被吸着部175、175と、を備える。
被係止穴173、173は、蓋体171の長手方向中間部に、上下方向に離間して配置されている。被吸着部175、175は、蓋体171の上下方向中間部に、長手方向に離間して配置されている。
本例において、蓋ユニット開閉機構410は被吸着部175、175を吸着する吸着手段として電磁石を備えている。被吸着部175、175は、磁力により電磁石と吸着する磁性体として、例えば鉄板等の強磁性体(軟磁性体)から構成されている。なお、吸着手段としての電磁石は一例である。また、蓋ユニット開閉機構410による蓋体171の吸着方法は磁力を利用したものに限られない。
<施解錠ユニット>
図7(a)、(b)は、紙幣収納庫の施解錠に関わる構成を露出させて示した斜視図である。図8は、図2(b)のA4-A4断面に相当する斜視図である。
紙幣収納庫100は、蓋体171を開放不能にロックし、又は開放可能にアンロックする施解錠ユニット190を備える。
施解錠ユニット190は、紙幣収納庫100の一面に設けられて紙幣収納庫100を施解錠操作する錠191と、錠191に設けたカム片197(図8)の姿勢変位に応じて作動する作動部材201(図8)と、ケーシング110の長手方向の一端側と他端側とに配置されて作動部材201の動作に応じて昇降して蓋体171に設けた各被係止爪183を係止又は非係止するロックプレート221、221(図7)と、を備える。
本例において、錠191は、紙幣収納庫100の長手方向一端部下方に配置されている。作動部材201は、下端部空間115内に配置されている。また、ロックプレート221、221は、紙幣収納庫100の短辺側の各側面に配置されている。
<<錠>>
錠191は、ケーシング110の外部に露出する被係合部193と、被係合部193の前端面から奥側に向けて形成される鍵穴195と、鍵穴195から挿入されたキー331(図10参照)と一体に回転する回転体(不図示)及びカム片197(図8)と、を備える。本例に示す錠191はチューブラー・ピンタンブラー錠であり、概略円筒状の鍵穴を有する。鍵穴195の外周部には軸線方向に伸びるガイド溝195aが形成されている。
被係合部193は、鍵穴195が形成された面(前端面)からキー331の挿入方向(錠191の奥側)に向かって外径が漸増する錐台形状である。本例に示す被係合部193は、円錐台形状である。カム片197は、錠191の回転中心軸Ax1(図8)が長手方向の一端部に位置するように回転体に取り付けられた板カムである。錠191の回転中心軸Ax1とは、錠191に内蔵された回転体の中心軸に等しい。カム片197は、回転中心軸Ax1を中心として回転体と一体に回転する。カム片197は、鍵穴195から挿入されたキー331及び回転体の回転に応じて、蓋体171をロック可能な施錠姿勢と、蓋体171をアンロック可能な解錠姿勢とに姿勢変位する。カム片197は、施錠姿勢を取るときに例えば水平0度方向を向き、解錠姿勢を取るときに例えば鉛直90度方向を向く。図8はカム片197が水平0度方向を向いた状態を示す。
<<作動部材>>
作動部材201は、カム片197の長手方向の他端部から背面方向に(ケーシング110の他方の短辺側に向けて)突出するピン203と、一端部がピン203に取り付けられた概略L字状の連結片205と、軸方向の一端部が連結片205の他端部に固定されてケーシング110の長手方向に伸びる伝達軸207と、一端部が伝達軸207の軸方向の他端部に固定された概略L字状の連結片209と、連結片209の他端部に取り付けられて背面方向に(ケーシング110の他方の短辺側に向けて)突出するピン211とを備える。
ピン203、211は、同一軸線上に配置されており、それぞれロックプレート221、221と係合しており、伝達軸207を中心として上下方向へ回動したときに(図中矢印E参照)、ロックプレート221、221を昇降させる。伝達軸207は、錠191の回転中心軸Ax1と同軸に配置されており、錠191に内蔵された回転体と一体的に回転する。連結片205、209及び伝達軸207は、ケーシング110の長手方向の一端側に位置する回転体及びカム片197の回転動作をケーシング110の長手方向の他端側に配置されたピン211に伝達する。
<<ロックプレート>>
ロックプレート221、221(係止部材)は、ケーシング110の長手方向の両端部に配置されている。夫々のロックプレート221は、側部開口113側に配置されて蓋体171に設けた各被係止爪183を係止又は非係止する係止部223(図7(a)、(b))と、下端部に貫通形成されて水平方向に伸びる長孔225とを備える。
各ロックプレート221、221の長孔225、225は、ピン203、211を挿通する。長孔225、225は、錠191の回転中心軸Ax1を中心とするピン203、211(図8)の回転を、ロックプレート221、221を図7中矢印Fのように昇降させる動作に変換する。ロックプレート221、221は、下降して係止部223が被係止爪183を係止する係止位置(図7に示す位置)と、上昇して係止部223が被係止爪183の係止を解除する非係止位置とに変位する。2つのロックプレート221、221は、作動部材201からカム片197の動作を夫々伝達されて連動する。
<<動作>>
蓋体171が側部開口113を閉止した状態にて、錠191のカム片197(図8)が施錠姿勢をとるときに、ロックプレート221、221は係止部223が被係止爪183を係止する係止姿勢を取り(図8)、蓋体171は側部開口113を開放不能にロックする。
また、錠191にキー331が挿入されて錠191のカム片197が解錠姿勢に変位したときに、ロックプレート221、221は係止部223が被係止爪183を係止しない非係止姿勢に変位し、蓋体171は側部開口113を開放可能にアンロックする。
〔紙幣収納庫取扱装置〕
図9は、紙幣収納庫取扱装置の概略構成を示す斜視図であり、(a)は紙幣収納庫を受け入れる前の状態を示し、(b)は紙幣収納庫を受け入れた状態を示す図である。
取扱装置300は、紙幣を積層状態で収納した紙幣収納庫100を着脱自在に受け入れる(空間としての)受入部301と、受入部301に受け入れた紙幣収納庫100を所定位置に停止させた状態で紙幣収納庫100の錠191を施錠又は解錠する施解錠装置320と、紙幣収納庫100の側部開口113を開放することにより露出させた紙幣束を側部開口113から外部に移動させて、紙幣束を所定の紙幣束排出位置まで移動させる紙幣束移動機構(紙葉束移動機構)400と、これらの各部を収容する空間を形成する概略直方体形状のフレーム体305と、を備える。
以下においては、紙幣収納庫100の長手方向に沿ったX方向を幅方向、紙幣収納庫100の短手方向に沿ったY方向を奥行方向(前後方向)、Z方向を上下方向として説明する。
<受入部>
受入部301は、取扱装置300の後方上部に配置されている。受入部301は、紙幣収納庫100を、取扱装置300の一面(本例では上面)に形成された開口部である上面開口303から内部に受け入れて図9(b)に示す所定位置(紙葉収納庫停止位置)に停止させる。紙幣収納庫100は、蓋体171が前方、即ち紙幣束排出位置側を向くように、受入部301にセットされる。
<施解錠装置>
図10は、施解錠装置を示す斜視図である。
取扱装置300は、紙幣収納庫100に設けられた錠191を自動で施解錠する施解錠装置320を備える(図9(a))。施解錠装置320は、概略、取扱装置300内の上下方向中間部、且つ、幅方向の一端部に配置されている。
図10に示すように、施解錠装置320は、錠191を施解錠するキー331及び錠を施解錠する回転駆動力をキー331に対して与えるキー回転モータ(キー回転駆動手段)333を含んで構成されるキーユニット330と、キー331が錠191から離間した離間位置(図11(a))と、キー331が錠191を施解錠可能な施解錠位置(図11(e))との間でキーユニット330を図中X軸方向に沿って錠191に対して進退させるキー移動機構360とを備える。
ここで、図10中符号Ax2は、キー331とキー回転モータ333の出力軸333bの軸線(回転中心軸)を示している。
<<キーユニット>>
キーユニット330は、キー回転モータ333を支持するベース部材335と、ベース部材335からキー331の進退方向に突設されたアーム部材337を備える。
ベース部材335は、概略平板状であり、その面内には、モータ挿通孔335aと、モータ挿通孔335aの周囲に所定間隔にて配置された複数の軸孔335bと、が貫通形成されている。モータ挿通孔335aには、キー回転モータ333の本体部333aが遊嵌される。
更にキーユニット330は、キー回転モータ333の本体部333aの軸方向他端面(出力軸333b側)に固定されたブラケット341と、夫々の先端ネジ部をナット343によりブラケット341に螺着されると共に、頭部側の軸部345aをベース部材335の軸孔335b内に夫々遊嵌された複数の段付ボルト345(図には1つのみを表示)と、ベース部材335の一面側(キー回転モータ333の本体部333a側)に突出した各段付ボルト345の軸部345aを内部に挿通すると共に各段付ボルト345を介してブラケット341をベース部材335の他面に弾性付勢する圧縮コイルバネ(弾性付勢部材)347とを備える。
キー回転モータ333はベース部材335によって揺動可能に支持されており、ベース部材335に対する出力軸333bの軸線Ax2の位置及び傾斜角度(図中YZ平面内における位置及びYZ平面に対する傾斜角度)が所定範囲内で変動する。
本例に示すキー331はいわゆるチューブラーキーであり、先端面が開口した有底円筒状のキー本体331aを有する。キー331の後端部は、キー回転モータ333の出力軸333bに固定されている。キー331は、キー回転モータ333の出力軸333bと同軸に且つ一体に正逆方向に回転する。
キー本体331aの軸方向先端部外周面には外径方向に突出すると共に軸方向に伸びる突起331bが形成されている。キー331の回転角度に応じて、キー本体331aの突起331bと鍵穴195に形成されたガイド溝195aの位置とが一致したときにキー本体331aが鍵穴195内に挿入される。
<<<芯出し部材>>>
キーユニット330は、ベース部材335及びキー331に対して進退可能に構成されてキー331と錠191の回転中心軸Ax1、Ax2を合致させる芯出し部材351と、芯出し部材351をベース部材335から離間させる方向に弾性付勢する圧縮コイルバネ(弾性付勢部材)357とを備える。
芯出し部材351は、概略中空筒状(本例では概略円筒状)であり、軸方向の先端部(錠191側)に、錠191の被係合部193を先端開口351aから中空内部に受け容れて係合させる係合穴部353と、係合穴部353の軸方向の後方(奥側、キー回転モータ333側)に配置されて、キー331の後端部を保持するキー保持穴部355と、を備える。
係合穴部353は、先端開口351aから奥側に向かって内径が漸減する円錐台状の空所である。キー保持穴部355は、キー331を回転中心軸Ax2に沿って相対的に進退可能、且つキー331を相対回転可能に保持する。芯出し部材351は、実質的にキー331の軸線Ax2と共通する軸線を有しており、ベース部材335に対する芯出し部材351の軸線の位置及び傾斜角度はキー回転モータ333と共に所定範囲内で変動する。係合穴部353が、その先端部において被係合部193を係合させるときに、錠191とキー331との回転中心軸Ax1、Ax2が合致する。
芯出し部材351は、ベース部材335から離間してキー331を内部に没入させる離間位置(第一の位置)と、ベース部材335に接近してキー331を先端開口351aから突出させる接近位置(第二の位置)との間で進退する(図11)。即ち、キー331は、芯出し部材351の内部に没入した没入位置と、芯出し部材351の先端開口351aから突出した突出位置との間で、芯出し部材351に対して相対的に進退する。
圧縮コイルバネ347はその中空部内に芯出し部材351の後端部を挿通する。圧縮コイルバネ347は芯出し部材351を離間位置に弾性付勢するため、キー331は、常時においては芯出し部材351の内部に没入する。なお、弾性付勢する手段としての圧縮コイルバネは一例であり、芯出し部材351は他の弾性付勢手段により弾性付勢されてもよい。
<<キー移動機構>>
図10に示すキー移動機構360は、錠191とキー331とが対向するとき、即ち、
紙幣収納庫100が、図9(b)に示す紙幣収納庫停止位置にあるときに、キー331が錠191から離間した離間位置と、キー331が錠191を施解錠可能な施解錠位置との間で、キーユニット330を進退させる。
キー移動機構360は、キーユニット330を進退させる駆動源であるキー進退モータ361と、キー進退モータ361の出力軸に固定されて出力軸と同軸に一体回転するピニオンギヤ363と、ピニオンギヤ363と噛合するラックギヤ367を備えたラックプレート(駆動力付与部材)365とを備える。ラックプレート365は、キーユニット330を離間位置に移動させる初期位置と、キーユニット330を施解錠位置に移動させる進出位置との間で図中X軸方向に進退する。キーユニット330は図中X軸方向に進退することにより、キーユニット330を図中X軸方向に進退させる駆動力をキーユニット330に対して与える。
ここで、図10、図11に示すようにキー移動機構360は、キーユニット330のベース部材335(又はアーム部材337)とラックプレート365との間に介在する引張コイルバネ(弾性付勢部材)371を備える。引張コイルバネ371は、軸方向の一端部がラックプレート365の適所に取り付けられ、他部がベース部材335の適所に取り付けられている。キーユニット330を進退させる駆動力は、ラックプレート365から引張コイルバネ371を介してキーユニット330に伝達される。引張コイルバネ371は、常時においてはラックプレート365と一体にキーユニット330を進退させる一方で、キーユニット330がラックプレート365の進退方向とは逆方向の外力を受けたときに、キーユニット330をラックプレート365に対して相対的に進退させる。
ラックプレート365のうち、ラックギヤ367の非形成面内には、ラックプレート365の進退方向に沿って長孔369が貫通形成されている。長孔369内には、アーム部材337に突設されたスライドピン337aが遊嵌されている。長孔369はスライドピン337aを介して、ラックプレート365に対するアーム部材337(キーユニット330)の相対的な移動方向を長孔369の延在方向に制限する。
<<位置関係>>
本例においては、キー移動機構360とキー331とがベース部材335の一面側に配置されており、キー移動機構360(ラックプレート365)とキー331とが並列的に配置されている。そして、紙幣収納庫100が取扱装置300の受入部301内にセットされたときに、キーユニット330は紙幣収納庫100の長手方向の一面と対向し、キー移動機構360は紙幣収納庫100の短手方向の他端部側に位置する。従って、紙幣収納庫100の長手方向に沿った方向における取扱装置300の全長を短縮でき、取扱装置300を小型化できる。
なお、キー移動機構360は、ベース部材335の他面側に取り付けられてもよい。
<<動作>>
図11(a)~(e)は、施解錠装置による錠の施解錠に関わる一連の動作を説明する模式図である。
各部材の各図における位置は以下の通りである。
ラックプレート365:(a)初期位置、(d)、(e)進出位置。
キーユニット330:(a)退避位置、(e)施解錠位置。
芯出し部材351:(a)離間位置、(e)接近位置。
キー331:(a)没入位置、(e)突出位置。
また、(a)~(c)はラックプレート365とキーユニット330とが一体に進退する状態を示し、(d)、(e)はラックプレート365とキーユニット330とが相対的に変位する状態を示す。
(a)は、紙幣収納庫100が取扱装置300の受入部301にセットされ、錠191とキー331とが対向した状態を示す。キー移動機構360のラックプレート365は初期位置にあり、キーユニット330は錠191から離間した退避位置にある。また、キー331は芯出し部材351内に没入した没入位置にある。
(b)に示すように、キー進退モータ361が駆動すると、ピニオンギヤ363が図中矢印G1方向に回転してラックプレート365を図中矢印H1方向に進出させる。ラックプレート365の移動に伴ってキーユニット330がラックプレート365と同方向(J1方向)に移動する。この時点においてキーユニット330にはその進出を阻止する外力が加えられていないため、キーユニット330は圧縮コイルバネ347を介してラックプレート365と一体に進出する。
キー進退モータ361が駆動してキーユニット330が錠191に向けて進出すると、(b)に示すように、芯出し部材351の係合穴部353に錠191の被係合部193が係合する。被係合部193と係合穴部353が錐形状をしているため、被係合部193が係合穴部353に係合する過程で、芯出し部材351は、錠191とキー331の回転中心軸Ax1、Ax2を合致させる。即ち、キー331の回転中心軸Ax2の位置及び傾斜角度が錠191の回転中心軸Ax1と一致していない場合は、係合穴部353が被係合部193を受け容れる過程で、ベース部材335に対するキー回転モータ333の姿勢が変位して、双方の回転中心軸Ax1、Ax2が合致する。被係合部193が係合穴部353に係合する時点では、キー331は錠の前面191aから離間し、芯出し部材351内に没入した状態にある。
(c)に示すように、ラックプレート365が更に進出すると、芯出し部材351が圧縮コイルバネ357の弾性付勢力に抗して図中矢印K1方向に後退して、キー331の先端縁331cが錠191の前面191aまで進出する。
(d)に示すように、キー331の回転角度が鍵穴195の形状に合致しない場合、即ち、図10に示す突起331bとガイド溝195aの位置が一致していない場合は、キー331は、その先端縁が、錠191の前面191aに当接した状態を維持するため、キーユニット330は、当該位置にて停止する。一方、キー進退モータ361は図中矢印G1方向に駆動を継続して、ラックプレート365が進出位置まで図中矢印H1方向に移動する。従って、ラックプレート365とアーム部材337(又はベース部材335)との相対的な位置関係が変位する。
ラックプレート365が進出位置に到達したとき、キー進退モータ361は駆動を停止する。また、キー回転モータ333が駆動して、キー331を解錠方向(図中矢印M1方向)に回転させる。
(e)に示すように、キー331の回転角度が鍵穴195の形状に合致すると、引張コイルバネ371の弾性付勢力により、キーユニット330が施解錠位置に図中矢印J1方向に進出し、キー331は鍵穴195内に進入する。芯出し部材351はベース部材335に接近するように図中矢印K1方向に移動してキー331は芯出し部材351から突出する。このとき、キー331は引張コイルバネ371の弾性付勢力により鍵穴195内で錠191側に押圧された状態となる。錠191が解錠されると、キー回転モータ333は停止する。
錠191を施錠する場合は、概ね逆の手順を踏む。即ち、キー回転モータ333が駆動して、キー331を解錠方向に回転させる。錠が施錠されると、キー回転モータ333が停止する。キー回転モータ333が停止するとキー進退モータ361が駆動して、キーユニット330を退避位置に移動させる。ラックプレート365が初期位置に移動すると、キー進退モータ361が停止する。
<紙幣束移動機構>
図9に示される紙幣束移動機構400は、受入部301にある紙幣収納庫100の蓋体171から離間した離間位置と蓋体171を係止した接近位置との間で進退し、蓋体171を係止した状態で離間位置に移動することにより蓋ユニット170を開放位置に移動させる蓋ユニット開閉機構410(図12)と、上昇した待機位置にある時に蓋ユニット170が開放位置に移動することにより紙幣束移動部材177(図5参照)によって側部開口113から外方へ移動した紙幣束を受けて積載し、紙幣束を積載した状態で待機位置から下降位置まで下降可能に構成された積載テーブル450(図13)と、積載テーブル450を上昇した待機位置から下降位置との間で昇降させる積載テーブル昇降機構500(図13)と、下降位置にある積載テーブル450を所定の紙幣束排出位置まで水平移動させる積載テーブル移動機構560(図15)と、紙幣束排出位置に移動した積載テーブル450を退避させる積載テーブル退避機構590(図15)と、積載テーブル450が退避する際に、紙幣束を紙幣束排出位置に規制する規制部材470(図15)と、を備える。
<<蓋ユニット開閉機構>>
図12は、蓋ユニット開閉機構を示す斜視図である。蓋ユニット開閉機構410は、取扱装置300の上部に配置されている。
蓋ユニット開閉機構410は、受入部301の紙幣収納庫停止位置にセットされた紙幣収納庫100の一側面にある蓋体171と対向するように配置されて、接近位置に移動したときに蓋ユニット170の被係止穴173、173(図9(a))に挿入される係止突起411、411及び被吸着部175、175に吸着してこれを保持するする電磁石(吸着手段)413、413と、前後方向に伸びるギヤ歯を有するラックギヤ417、417を幅方向の両端部に有し、幅方向の中間部において係止突起411、411及び電磁石413、413を支持する支持部材(移動部材)415と、ラックギヤ417、417のギヤ歯と噛合して支持部材415を接近位置と離間位置との間で進退させるピニオンギヤ419、419と、ピニオンギヤ419、419を回転駆動する駆動ユニット421を備える。
係止突起411、411は、被係止穴173、173内に挿入されることにより、蓋ユニット170を前後方向に移動させる際に蓋ユニット170を係止してその姿勢を一定に保持する。
電磁石413、413は、不図示の電源から通電されることにより一時的に磁力を発生させる。接近位置に移動した電磁石413、413は、通電により発生した磁力により被吸着部175、175を磁着する。電磁石413、413が発生させる磁力は、電磁石413、413が離間位置へ移動する際に、被吸着部175、175を磁着したまま蓋ユニット170を開放位置へ移動させて、紙幣収納庫100に収容された紙幣束を外方へ取り出し可能となる大きさに設定されている。
支持部材415は、係止突起411、411と電磁石413、413とを支持する十字状の支持フレーム416を備えている。ラックギヤ417、417は支持フレーム416の幅方向両端部から後方に突出する。ラックギヤ417、417は、取扱装置300の幅方向の各端部に配置されたピニオンギヤ419、419と噛合する。
ピニオンギヤ419、419は、取扱装置300のフレーム体305の適所に正逆回転自在に軸支されている。ピニオンギヤ419、419は、駆動ユニット421からの駆動力を受けて同時に正逆回転し、回転方向に応じて支持フレーム416を前後方向に進退させる。
駆動ユニット421は、モータ423と、該モータ423から伝達された駆動力を出力する出力ギヤ427を含んで構成されるギヤ群425と、取扱装置300の幅方向に延在して軸方向の適所が出力ギヤ427に一体回転可能に固定された駆動伝達軸429と、駆動伝達軸429の軸方向の両端部に駆動伝達軸429と一体回転可能に固定された駆動プーリ431、431と、各ピニオンギヤ419、419に一体回転可能に取り付けられた従動プーリ433、433と、幅方向の各端部に夫々配置された駆動プーリ431、431と従動プーリ433、433とに巻き掛けられて駆動プーリ431、431からの駆動力を従動プーリ433、433に伝達するベルト部材435、435と、を備える。幅方向の各端部に配置された両ピニオンギヤ419、419は、駆動ユニット421から伝達された駆動力により、同時に駆動される。なお、図示する駆動ユニット421の構成は一例であって、当該構成には限られない。
<<積載テーブル昇降機構>>
図13は、積載テーブル及び積載テーブル昇降機構を示す断面斜視図であり、(a)は積載テーブルが下降位置にある状態を示し、(b)は積載テーブルが上昇位置にある状態を示す図である。図14は、積載テーブル昇降機構の動作を説明する正面図である。なお、図13は図9(a)中のA5-A5断面に相当し、図14は図13(a)中のA6-A6断面に相当する図である。図14には、積載テーブル450と積載テーブル昇降機構500について、積載テーブル450が下降した下降位置にある状態と、積載テーブル450が上昇した待機位置にある状態の双方が示されている。
紙幣束移動機構400は、積載テーブル450と、積載テーブル450を、上昇した待機位置と下降した下降位置との間で昇降させる積載テーブル昇降機構500と、を備える。積載テーブル昇降機構500は積載テーブル450を、開放位置に移動した蓋ユニット170の直下において昇降させる(図17、図18参照)。積載テーブル昇降機構500は、積載テーブル450を支持した支持体513を昇降させる第一昇降機構510と、支持体513の高さ位置に応じて伸縮して積載テーブル450を支持体513上で昇降させるパンタグラフ機構530(第二昇降機構)とを備える。
<<<積載テーブル>>>
積載テーブル450の上面には、前後方向に伸びる複数の溝451、451…が幅方向に離間して形成されている。積載テーブル450は、その下部に、収縮したパンタグラフ機構530を収容するパンタグラフ収容部453を有する。また、後部側面には、収縮したパンタグラフ機構530の被ガイドピン533を係合させる係合凹所455を有する(図14参照)。
<<<規制部材>>>
積載テーブル450は規制部材470の内部を昇降する。
規制部材470は、上面及び下面が開口した概略半角筒形状である。規制部材470は、積載テーブル450が紙幣収納庫100から受け取った紙幣束の外周囲の少なくとも一部を包囲して、紙幣束の側面位置を規制する。規制部材470の上下方向長は、紙幣収納庫100に収容された最大量の紙幣束を積層状態で収容可能な長さに設定されている。
規制部材470は、紙幣束の前面(長手方向に伸びる一側面)及び幅方向の両側面(短手方向に伸びる両側面)の位置を規制する上面視角U字状のガイド板471と、ガイド板471の各端縁から他方の端縁に向けて伸びて紙幣束の後面(長手方向に伸びる他側面)の位置を規制する規制板473(473a、473b、図14)とを備える。後面に設けた両規制板473a、473b間には上下方向の全体に伸びるスリット475(図13)が形成されている。
幅方向の他方側に配置された規制板473bには、その下端縁から上方に向けて延在する切り欠き477(又は長溝)が形成されている。切り欠き477は、長手方向の下端部が上下方向に伸び、中間部が幅方向の他端部(規制部材470の幅方向の端部)から一端部(規制部材470の中間部)に向かって斜め方向に伸び、上端部が上下方向に伸びる形状である。
両規制板473a、473bの下端縁には、積載テーブル450の上面に形成された各溝451、451…と夫々係合して、各溝451、451…内を前後方向に移動可能な複数の係合突起479、479…が形成されている。係合突起479、479…は、後述する積載テーブル退避機構590(図15)によって、積載テーブル450が規制部材470に対して後方へ相対移動するときに各溝451、451…内を走行する。
<<<第一昇降機構>>>
第一昇降機構510は、主として積載テーブル450の後方、受入部301の直下に配置されている。
第一昇降機構510は、前部に支持体513を備えた昇降部材511と、昇降部材511の後部に取り付けられたナット521及びナット521と螺合してナット521を昇降させるネジ軸523を含んで構成されるボールネジ519と、を概略備える(図13、図14)。
昇降部材511は、規制部材470に形成されたスリット475を介して支持体513を規制部材470の外部から支持する。支持体513は、スリット475に沿って規制部材470内を昇降する。支持体513は、パンタグラフ機構530を支持する。
ボールネジ519のネジ軸523はその軸方向が上下方向に伸びるように配置されている。ネジ軸523は、軸方向の一端部523a(本例においては上端部)に連結された駆動ユニット527により、その軸線を中心として正方向又は逆方向に回転されることにより、ネジ軸523に螺合したナット521を昇降させる。
ボールネジ519は、前面に昇降部材511の昇降を許容する開口を有したハウジング525内に収容されている(図14、図15)。ボールネジ519の軸方向両端部(上下端部)はハウジング525によって軸支されている。
支持体513は、ボールネジ519の動作により、規制部材470の直下から規制部材470の上下方向の中間部の範囲内(図中N1の範囲内)で昇降する(図14)。
<<<パンタグラフ機構>>>
パンタグラフ機構530は、規制部材470の一側面に形成された切り欠き477(又は長溝)内を進退する被ガイドピン533を長手方向の一端部に備えた第一リンク片531と、第一リンク片531の長手方向中間部に設けた軸支部535によって、長手方向の中間部を回動自在に軸支された第二リンク片539と、を概略備えている。
被ガイドピン533と軸支部535との間に位置する第一リンク片531の長手方向一端寄りの適所は、支持体513の側面に形成された軸支部515によって回動自在に軸支されている。第一リンク片531の他端部に配置したピン537は、積載テーブル450のパンタグラフ収容部453内に形成された支持片457の幅方向に直線状に伸びる長孔459(又は長溝)内に遊嵌されて長孔459内を自在に進退する。
第二リンク片539の長手方向の一端部は、積載テーブル450の支持片457に設けた軸支部461によって回動自在に軸支されている。第二リンク片539の長手方向の他端部に設けたピン541は、支持体513の側面に形成された幅方向に直線状に伸びる長孔517(又は長溝)内に遊嵌されて長孔517内を自在に進退する。
規制部材470の切り欠き477は、支持体513の高さ位置に応じて被ガイドピン533の幅方向位置を規制(ガイド)することにより、第一リンク片531及び第二リンク片539とからなるパンタグラフを支持体513上で収縮又は伸長させる。即ち、切り欠き477は溝カムである。パンタグラフ機構530は、パンタグラフが伸長した伸長姿勢を取るときに積載テーブル450を支持体513から離間させ、パンタグラフが収縮した収縮姿勢を取るときに積載テーブル450を支持体513に近接させる。
パンタグラフ機構530の動作により、積載テーブル450は、規制部材470の直下(或いは下端部)から規制部材470の上端部の範囲内(図中N2の範囲内)で昇降する(図14)。
<<<動作>>>
図14(図13(a))に示すように、昇降部材511(支持体513)が下降位置にあるとき、パンタグラフ機構530は支持体513上で収縮した収縮姿勢を取り、積載テーブル450は下降位置に位置する。このとき、被ガイドピン533は切り欠き477の外部(規制板473bの下端縁よりも下方)に位置しており、係合していない。更に、支持体513及びパンタグラフ機構530は積載テーブル450のパンタグラフ収容部453に収容されている。
第一昇降機構510が駆動して支持体513が上昇すると、積載テーブル450と支持体513は規制部材470内を上昇する。また、被ガイドピン533が下端縁から切り欠き477内に進入する(係合する)。被ガイドピン533は、切り欠き477によってその幅方向位置をガイドされることにより、支持体513の高さ位置に応じて、第一リンク片531及び第二リンク片539を徐々に起立させ、支持体513から積載テーブル450を離間(上昇)させる。
図14(図13(b))に示すように、昇降部材511(支持体513)が上昇位置にあるとき、パンタグラフ機構530は支持体513上で起立した伸長姿勢を取り、積載テーブル450を支持体513から離間させる。積載テーブル450は上昇した待機位置に位置する。
このように、積載テーブル昇降機構500は、図14中、N1の範囲内で支持体513を昇降させる第一昇降機構510と、支持体513の高さ位置に応じて支持体513上で伸縮するパンタグラフ機構530とを備えるので、支持体513の上昇量を超えて、積載テーブル450を図14中、N2の範囲内で昇降させることができる。
<<積載テーブルの移動/退避>>
図15は、積載テーブル移動機構、及び積載テーブル退避機構の構成を示す断面斜視図である。なお、図15は図9(a)中のA7-A7断面に相当する図である。
紙幣束移動機構400は、規制部材470と、積載テーブル450を支持した積載テーブル昇降機構500とを、図16~図19に示す後退した紙幣束受取位置と、図20に示す前進した紙幣束排出位置との間(図中P1の範囲内)で一体に進退させる積載テーブル移動機構560を備える。
ここで、紙幣束受取位置とは、紙幣収納庫100から取り出された紙幣束が積層状態のまま規制部材470内に収容される位置をいう。また、紙幣束排出位置とは、規制部材470内に一時的に収容された紙幣束を、図1に示す紙幣整理機10の紙幣投入口11等に紙幣を排出する(落下させる)位置をいう。図15は、規制部材470が紙幣束受取位置にある状態を示している。
また、図15に示すように、紙幣束移動機構400は、積載テーブル450を支持した積載テーブル昇降機構500を、前進した紙幣束保持位置(図20)と退避した後退位置(図21)との間(図15中P2の範囲内)で、規制部材470に対して相対的に、且つ独立して進退させる積載テーブル退避機構590を備える。積載テーブル退避機構590(図21には表れていない)は、図21に示すように、紙幣束排出位置に移動した積載テーブル450を規制部材470とは独立して紙葉束排出位置から退避させる。
ここで、紙幣束保持位置とは、積載テーブル450が規制部材470内を昇降可能な位置であり、積載テーブル450が紙幣束を規制部材470内で保持する位置である。また、後退位置とは、図21に示すように、積載テーブル450が規制部材470内を昇降不能な位置であり、積載テーブル450に積載された紙幣束の支持を失わせる位置である。図15は、規制部材470に対して積載テーブル450及び積載テーブル移動機構560が紙幣束保持位置にある状態を示している。
積載テーブル退避機構590は、積載テーブル移動機構560に対して入れ子状に構成されている。
<<<積載テーブル移動機構>>>
図15に示すように、紙幣束移動機構400は、規制部材470と積載テーブル退避機構590とを保持する保持部材561と、保持部材561を紙幣束受取位置と紙幣束排出位置との間(図中P1の範囲内)で前後方向に進退させるボールネジ機構567とを備える。
保持部材561は規制部材470の後方に配置されている。保持部材561は、規制部材470の幅方向両端部から後方に延在すると共に、両部材間に第一昇降機構510のハウジング525及び積載テーブル退避機構590を収容する空間を形成する一対のサイドプレート563を備える(図15には幅方向他端側のサイドプレートのみを図示)。また、保持部材561は、両サイドプレート563の後方下部において両サイドプレート563を接続すると共に両サイドプレート563をボールネジ機構567のナット部材569に取り付けるための取付部565と、を備える。
サイドプレート563は、規制部材470がサイドプレート563と一体に前後方向に進退するように、規制部材470を支持する。積載テーブル昇降機構500は、積載テーブル退避機構590を介してサイドプレート563によって支持されており、サイドプレート563と一体に前後方向に進退する。
ボールネジ機構567は、取扱装置300の下端部(最下部)に配置されている。ボールネジ機構567は、前後方向に伸びる軸線を有するネジ軸部材571と、ネジ軸部材571の回転に応じてネジ軸に沿って進退するナット部材569とを概略備える。ボールネジ機構567は、ナット部材569は、取付部565の下部に固定されている。
図16に示すように、ネジ軸部材571は、取扱装置300の前端部まで延在している。
<<<積載テーブル退避機構>>>
図15に示すように、積載テーブル退避機構590は、第一昇降機構510のハウジング525の一側面の適所(本例では幅方向の一側面)に取り付けられて、前後方向に延在するギヤ部を有するラックギヤ591と、ラックギヤ591のギヤ部と噛合すると共に保持部材561のサイドプレート(不図示)によって正逆回転可能に軸支持されたピニオンギヤ593とを概略備える。
また、ハウジング525の幅方向の各側面にはスライダ595、595…が取り付けられている。幅方向の両端部に配置されたサイドプレート563の夫々には、前後方向に伸びるガイドレール597、597が固定されている。各スライダ595…は、ガイドレール597、597にガイドされることによって前後方向に進退する。
ラックギヤ591は、ピニオンギヤ593の回転駆動により、サイドプレート563に対して相対的に進退する。従って、積載テーブル450及び積載テーブル昇降機構500は、ラックギヤ591及びスライダ595…と共に、積載テーブル移動機構560及び規制部材470に対して相対的に進退する。
〔全体動作説明〕
図16~図21は、紙幣収納庫取扱装置の一連の動作を説明する断面斜視図である。これられの図は、図9(b)のA8-A8断面に相当する図である。なお、以下の説明は、紙幣収納庫100が取扱装置300の受入部301内にセットされ、紙幣収納庫100が解錠されていることを前提とする。
図16に示すように、紙幣収納庫100が受入部301にセットされた状態では、積載板131はコイルバネ145の弾性付勢力により、積層した紙幣束を上方に弾性付勢した状態にある。また、規制部材470は紙幣束受取位置に待機し、積載テーブル450は規制部材470内を昇降可能な紙幣束保持位置にある。
紙幣収納庫100が解錠されると、外部駆動機構310(図4(b))から駆動力を得て、紙幣収納庫100の被駆動機構160が駆動して、積載板131を図中矢印Q1方向に下降させる。図17に示すように積載板131が最下位位置まで下降する。
積載テーブル昇降機構500は、積載テーブル450を上昇させる(図17中矢印Q2方向)。図18に示すように、積載テーブル450は上昇位置(待機位置)まで上昇する。
蓋ユニット開閉機構410は、蓋体171から離間した離間位置から蓋体171を係止する接近位置に向けて移動する(図17中矢印Q3方向)。蓋ユニット開閉機構410が接近位置に移動すると、係止突起411、411が蓋体171の被係止穴173、173を係止し、電磁石413、413(図12参照)には電力が供給されて被吸着部175、175を磁着する。
蓋ユニット開閉機構410は蓋ユニット170を係止及び吸着した状態で離間位置(図17中矢印Q4方向)に移動して、蓋ユニット170を図18に示す開放位置に移動させる。図17において積載板131上に積載されていた紙幣束Bsは、蓋体171から突設された紙幣束移動部材177(特に押圧部181)によって蓋ユニット170の移動と共に、紙幣束収納空所111から前方に取り出される。その結果、図18に示すように、紙幣束Bsは積載テーブル450上に移送される。なお、押圧部181の下端縁は積載板131の上面よりも下方に位置しているため(図19参照)、紙幣束移動部材177は紙幣束Bsの最下位に位置する紙幣を紙幣束収納空所111内に残すことなく、紙幣束Bsの全体を紙幣束収納空所111の外方へ移動させる。
紙幣収納庫100から紙幣束Bsを受け取った積載テーブル450は、積載テーブル昇降機構500の駆動により下降し(図18中矢印Q5方向)、図19に示す下降位置まで下降する。積載テーブル450下降に伴って、規制部材470は上面開口からその内部に設けた空所内に紙幣束Bsを受け入れる。
紙幣束Bsを載置した積載テーブル450及び規制部材470は、積載テーブル移動機構560の動作により、図19に示す紙幣束受取位置から図中矢印Q6方向に前進して、図20に示す紙幣束排出位置に移動する。
ここで、図14に示すように、積載テーブル450及びパンタグラフ機構530は、規制部材470とは上下方向(Y方向)に干渉しない位置にある。図15に示す積載テーブル退避機構590の動作により、図21に示すように、積載テーブル450(及び積載テーブル昇降機構500)が規制部材470に対して相対的に、且つ独立して後退位置に退避する(図中矢印Q7方向)。規制部材470の規制板473は、積載テーブル450が規制部材470に対して独立して退避する際に、紙幣束Bsの後端面を押圧して、紙幣束Bsが紙葉束排出位置に残るように紙幣束Bsの位置を規制する。また、規制板473の下端部に形成された係合突起479、479…が積載テーブル450の溝451、451…内を移動して(図15等参照)、紙幣束Bsの最下位に位置する紙幣を含めて紙幣束Bsの全体を紙幣束排出位置に残置させる。
その結果、紙幣束Bsは支持を失って、規制部材470の下面開口から束状のまま落下し(図中矢印Q8方向)、規制部材470の下方に位置する紙幣束排出位置に排出される。重力を利用して紙幣束を排出位置に排出するので、紙幣束の排出に関わる各機構を簡略化できる。
〔本発明の実施態様例と作用、効果のまとめ〕
<第一の実施態様>
本態様に係る施解錠装置320は、紙葉類Bsを収納する紙葉収納庫(紙幣収納庫100)の一面に設けた錠191を施解錠する装置である。
施解錠装置は、錠を施解錠するキー331、及び、錠を施解錠する回転駆動力をキーに対して与えるキー回転駆動手段(キー回転モータ333)、を有したキーユニット330と、キーが錠から離間した離間位置と、キーが錠を施解錠する施解錠位置との間でキーユニットを進退させるキー移動機構360と、を備える。
キー移動機構は、キーユニットを離間位置に移動させる初期位置とキーユニットを施解錠位置に移動させる進出位置との間で進退することによりキーユニットに対して駆動力を与える駆動力付与部材(ラックプレート365)と、キーユニットと駆動力付与部材との間に介在して、常時においては駆動力付与部材と一体にキーユニットを進退させる一方で、キーユニットが駆動力付与部材の進退方向とは逆方向の外力を受けたときにキーユニットを駆動力付与部材に対して相対的に進退させる第一弾性付勢部材(引張コイルバネ371)と、を備えることを特徴とする。
本態様に係る施解錠装置に備えられる各機構は、ギヤ、ネジ、ばね等、機械要素を組み合わせることにより作製できる。本態様によれば、画像処理等を用いずに、錠を自動で施解錠できるので、収納庫に設けた錠を自動で施解錠する施解錠装置の簡易化、小型化が可能となる。
<第二の実施態様>
紙葉収納庫(紙幣収納庫100)に設けられた錠191は、紙葉収納庫の外部に露出する被係合部193を備える。
また、施解錠装置320に設けられたキーユニット330は、被係合部を先端開口351aから中空内部に受け容れて係合させる係合穴部353、及び、係合穴部の後方に配置されて、キーを軸方向に相対的に進退可能に保持するキー保持穴部355、を有し、係合穴部が被係合部を係合させるときにキー331と錠との回転中心軸Ax1、Ax2を合致させる芯出し部材351を備えることを特徴とする。
本態様においては、錠の被係合部が芯出し部材の係合穴部に係合するときに、キーと錠との回転中心軸が合致する。本態様によれば、画像処理等を用いずに、キーと錠の位置決めが可能となるので、施解錠装置の簡易化、小型化が可能となる。
<第三の実施態様>
本態様に係る施解錠装置320において、芯出し部材351は、キー331を内部に没入させる第一の位置(ベース部材335から離間した離間位置)と、キーを第一の位置から先端側に進出させる(又は、先端開口から突出させる)第二の位置(ベース部材に接近した接近位置)との間で進退可能に構成されており、キーユニット330は、芯出し部材を第一の位置に弾性付勢する第二弾性付勢部材(圧縮コイルバネ347)を備えることを特徴とする。
本態様によれば、錠191の被係合部が芯出し部材の係合穴部に係合してから、キーを施解錠位置に進出させる。即ち、錠とキーの回転中心軸Ax1、Ax2が合致した状態で、キーが施解錠位置に進出する。
<第四の実施態様>
本態様に係る施解錠装置320において、キーユニット330は、キー回転駆動手段(キー回転モータ333)を支持するベース部材335を備え、ベース部材はキー回転駆動手段の出力軸333b(軸線Ax2)の傾斜角度及び軸線の位置をベース部材に対して変動可能に支持することを特徴とする。
本態様によれば、キー回転駆動手段がベース部材に対して位置変動するので、錠とキーの回転中心軸Ax1、Ax2の位置及び傾斜角度が一致するように、位置合わせが行われる。
Ax1、Ax2…回転中心軸、10…紙幣整理機、11…紙幣投入口、100…紙幣収納庫、110…ケーシング、111…紙幣束収納空所、113…側部開口、115…下端部空間、117…仕切板、121…受入口、123…紙幣セット部、125…端部支持部材、127…押圧部材、131…積載板、131a…ギヤ支持部、140…積載板進退機構、141…ラックギヤ、143…ピニオンギヤ、143a…回転軸、145…コイルバネ、147…ガイドレール、149…スライダ、160…被駆動機構、161…定荷重バネ、161a…一端部、161b…他端部、163…ドラム、163a…回転軸、165…従動ギヤ、167…ローラ、170…蓋ユニット、171…蓋体、173…被係止穴、175…被吸着部、177…紙幣束移動部材、179…ガイド部、181…押圧部、181a…先端縁、183…被係止爪、190…施解錠ユニット、191…錠、191a…前面、193…被係合部、195…鍵穴、195a…ガイド溝、197…カム片、201…作動部材、203…ピン、205…連結片、207…伝達軸、209…連結片、211…ピン、221…ロックプレート、223…係止部、225…長孔、300…紙幣収納庫取扱装置、301…受入部、303…上面開口、305…フレーム体、310…外部駆動機構、311…駆動モータ、313…駆動ギヤ、315…伝達ギヤ、320…施解錠装置、330…キーユニット、331…キー、331a…キー本体、331b…突起、331c…先端縁、333…キー回転モータ、333a…本体部、333b…出力軸、335…ベース部材、335a…モータ挿通孔、335b…軸孔、337…アーム部材、337a…スライドピン、341…ブラケット、343…ナット、345…段付ボルト、345a…軸部、347…圧縮コイルバネ、351…芯出し部材、351a…先端開口、353…係合穴部、355…キー保持穴部、357…圧縮コイルバネ、360…キー移動機構、361…キー進退モータ、363…ピニオンギヤ、365…ラックプレート、367…ラックギヤ、369…長孔、371…引張コイルバネ、400…紙幣束移動機構、410…蓋ユニット開閉機構、411…係止突起、413…電磁石、415…支持部材、416…支持フレーム、417…ラックギヤ、419…ピニオンギヤ、421…駆動ユニット、423…モータ、425…ギヤ群、427…出力ギヤ、429…駆動伝達軸、431…駆動プーリ、433…従動プーリ、435…ベルト部材、450…積載テーブル、451…溝、453…パンタグラフ収容部、455…係合凹所、457…支持片、459…長孔、461…軸支部、470…規制部材、471…ガイド板、473…規制板、475…スリット、479…係合突起、500…積載テーブル昇降機構、510…第一昇降機構、511…昇降部材、513…支持体、515…軸支部、517…長孔、519…ボールネジ、521…ナット、523…ネジ軸、523a…一端部、525…ハウジング、527…駆動ユニット、530…パンタグラフ機構、531…第一リンク片、533…被ガイドピン、535…軸支部、537…ピン、539…第二リンク片、541…ピン、560…積載テーブル移動機構、561…保持部材、563…サイドプレート、565…取付部、567…ボールネジ機構、569…ナット部材、571…ネジ軸部材、590…積載テーブル退避機構、591…ラックギヤ、593…ピニオンギヤ、595…スライダ、597…ガイドレール

Claims (4)

  1. 金銭を収納する収納庫の一面に設けた錠を施解錠する施解錠装置であって、
    該錠を施解錠するキー、及び、該錠を施解錠する回転駆動力を前記キーに対して与えるキー回転駆動手段、を有したキーユニットと、
    前記キーが前記錠から離間した離間位置と、前記キーが前記錠を施解錠する施解錠位置との間で前記キーユニットを進退させるキー移動機構と、を備え、
    該キー移動機構は、
    前記キーユニットを前記離間位置に移動させる初期位置と前記キーユニットを前記施解錠位置に移動させる進出位置との間で進退することにより前記キーユニットに対して駆動力を与える駆動力付与部材と、
    前記キーユニットと前記駆動力付与部材との間に介在して、常時においては前記駆動力付与部材と一体に前記キーユニットを進退させる一方で、前記キーユニットが前記駆動力付与部材の進退方向とは逆方向の外力を受けたときに前記キーユニットを前記駆動力付与部材に対して相対的に進退させる第一弾性付勢部材と、を備えることを特徴とする施解錠装置。
  2. 前記錠は、前記収納庫の外部に露出する被係合部を備え、
    前記キーユニットは、前記被係合部を先端開口から中空内部に受け容れて係合させる係合穴部、及び、該係合穴部の後方に配置されて、前記キーを軸方向に相対的に進退可能に保持するキー保持穴部、を有し、前記係合穴部が前記被係合部を係合させるときに前記キーと前記錠との回転中心軸を合致させる芯出し部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の施解錠装置。
  3. 前記芯出し部材は、前記キーを前記先端開口から没入させる第一の位置と、前記キーを前記第一の位置から先端側に進出させる第二の位置との間で進退可能に構成されており、
    前記キーユニットは、前記芯出し部材を前記第一の位置に弾性付勢する第二弾性付勢部材を備えることを特徴とする請求項2に記載の施解錠装置。
  4. 前記キーユニットは、前記キー回転駆動手段を支持するベース部材を備え、該ベース部材は前記キー回転駆動手段の出力軸の傾斜角度及び軸線の位置を前記ベース部材に対して変動可能に支持することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の施解錠装置。
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