JP7190320B2 - ガス発生器 - Google Patents

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Description

この発明は、ガス発生器に関する。
従来、自動車等に搭載されるエアバッグ装置に用いられるガス発生器が知られている。たとえば、国際公開第2018/088134号(以下、「特許文献1」という。)には、ハウジングと、第1点火器と、筒状ガイド部材と、第1閉塞部材と、第2閉塞部材と、第2点火器と、隔壁と、を備えるガス発生器が開示されている。第1点火器は、ハウジングの底板に固定されている。筒状ガイド部材は、第1点火器を収容しており、第1点火器の周囲に伝火室を規定している。この伝火室には、伝火薬が充填されている。筒状ガイド部材の上部には、第1連通孔が形成されており、筒状ガイド部材の側部には、第2連通孔が形成されている。第1閉塞部材は、第1連通孔を閉塞しており、第2閉塞部材は、第2連通孔を閉塞している。第2点火器は、ハウジングの底板のうち第1点火器から離間した部位に固定されている。隔壁は、ハウジング内を、ハウジングの天板側に設けられた第1燃焼室と、ハウジングの底板側に設けられた第2燃焼室と、に上下に仕切っている。第1燃焼室には、第1ガス発生剤が充填されており、第2燃焼室には、第2ガス発生剤が充填されている。隔壁には、上下方向に第1連通孔と重なる第2端開口部が設けられている。このため、第1連通孔と第2端開口部とを介して伝火室と第1燃焼室とが連通している。
このガス発生器において、第1点火器が点火されると、筒状ガイド部材内に充填された伝火薬が燃焼する。これにより、第1閉塞部材が破裂し、第2端開口部および第1連通孔を通じて火炎が第1燃焼室に至る。そうすると、第1ガス発生剤が燃焼するため、その燃焼により生じたガスが、ガス排出口を通じて外部に噴出される。これにより、エアバッグが膨張する。なお、このとき、第2閉塞部材は、第2連通孔を閉塞させた状態に維持される。
続いて、第2点火器が点火されると、第2燃焼室において第2ガス発生剤が燃焼する。そうすると、第2燃焼室の圧力が高まるため、第2閉塞部材が第2連通孔を開放する。このため、第2ガス発生剤の燃焼により生じたガスは、第2連通孔、伝火室、第1燃焼室およびガス排出口を通じて外部に噴出される。これにより、エアバッグの膨張状態が維持される。
国際公開第2018/088134号
特許文献1に記載されるガス発生器では、第2点火器の点火時において、第2ガス発生剤の安定的な燃焼状態が得られない恐れがある。
そこで、第2点火器の周囲に第2伝火室を規定する第2伝火室形成部材を第2点火器に取り付けるとともに、第2伝火室内に第2伝火薬を充填することが考えられる。さらに、より安定的に第2ガス発生剤を燃焼させるため、第2伝火室形成部材を仕切部材を貫通する大きさにすることにより、第2伝火薬の量を十分に確保することが好ましい。
ただし、第2伝火薬の燃焼時に、第2伝火室の圧力が高くなることによって第2伝火室形成部材が第2点火器から離脱すると、第2伝火薬の燃焼により生じた火炎が直接第1燃焼室に至るため、第2ガス発生剤の安定的な燃焼状態が得られない懸念がある。
本発明の目的は、第2ガス発生剤の安定的な燃焼状態を確保することが可能なガス発生器を提供することである。
本発明に基づくガス発生器は、互いに対向する下壁および上壁を有するハウジングと、第1点火部を有する第1点火器と、前記下壁に固定されており、前記第1点火器を保持する第1ホルダと、前記第1点火部の周囲に第1伝火室を規定するように前記第1点火部の周囲に設けられた第1伝火室形成部材と、前記第1伝火室内に充填された第1伝火薬と、第2点火部を有する第2点火器と、前記下壁のうち前記第1ホルダから離間した部位に固定されており、前記第2点火器を保持する第2ホルダと、前記第2点火部の周囲に第2伝火室を規定するように前記第2点火部の周囲に設けられた第2伝火室形成部材と、前記第2伝火室内に充填された第2伝火薬と、前記ハウジング内の空間を、前記上壁に面する第1燃焼室と前記下壁に面する第2燃焼室とに仕切る仕切部材と、前記第1燃焼室に充填された第1ガス発生剤と、前記第2燃焼室に充填された第2ガス発生剤と、前記仕切部材に設けられた閉塞部材と、を備え、前記ハウジングには、前記第1燃焼室を外部に連通させるガス噴出孔が設けられており、前記第2伝火室形成部材は、前記第2ホルダを包囲する第2包囲筒と、前記第2伝火薬を収容する第2カップ部材と、を有し、前記第2包囲筒には、前記第2伝火室を前記第2燃焼室に連通させる貫通孔が設けられており、前記第2カップ部材は、前記第2伝火室と前記第2燃焼室との連通を遮断するように前記貫通孔を閉塞する閉塞位置と、前記第2伝火室と前記第1燃焼室との連通を禁止し、かつ、前記第2伝火薬の燃焼により生じる火炎が前記第2燃焼室に至るのを許容するように前記貫通孔を開放する開放位置と、の間で前記第2包囲筒に対して前記第2包囲筒の軸方向に沿って相対変位可能であり、前記仕切部材には、前記第1伝火室形成部材を挿通させる第1挿通孔と、前記第2カップ部材を挿通させる第2挿通孔と、前記第1燃焼室と前記第2燃焼室とを連通させる連通孔と、が設けられており、前記第1伝火室形成部材は、前記第1挿通孔に挿通された状態で前記第1燃焼室と前記第2燃焼室とにまたがるように配置されており、前記第2カップ部材は、前記第2挿通孔に挿通された状態で前記第1燃焼室と前記第2燃焼室とにまたがるように配置されており、前記閉塞部材は、前記連通孔を閉塞するように前記仕切部材に設けられており、前記第1伝火室形成部材は、前記第1伝火薬の燃焼時に前記第1伝火室を前記第1燃焼室に開放し、前記閉塞部材は、前記第1ガス発生剤の燃焼時に前記連通孔を閉塞する状態を維持し、かつ、前記第2ガス発生剤の燃焼時に前記連通孔を開放し、前記第2カップ部材は、前記第2点火器の点火前に前記閉塞位置に位置し、前記第2伝火薬の燃焼時に前記閉塞位置から前記開放位置に変位する。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、前記第2カップ部材は、前記閉塞位置において、前記貫通孔を塞ぐように前記第2包囲筒の径方向に前記第2包囲筒と重なり、かつ、前記開放位置において、前記貫通孔を露出させる重なり部と、前記重なり部が前記第2挿通孔を前記第1燃焼室側に向かって通過するのを阻止するように前記仕切部材に当接する当接部と、を有することが好ましい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、前記重なり部および前記当接部は、前記第2包囲筒の内側に配置されていることが好ましい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、前記第2包囲筒は、前記第1ガス発生剤の燃焼時における前記仕切部材の前記第2燃焼室側への変形を規制する第2規制部を有することが好ましい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、前記第1伝火室形成部材は、前記第1ホルダを包囲するとともに、前記第1ガス発生剤の燃焼により生じる火炎の前記第2燃焼室への進入を遮断する第1包囲筒と、前記第1伝火薬を収容しており、前記第1挿通孔に挿通された第1カップ部材と、を有することが好ましい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、前記第1包囲筒は、前記第1ガス発生剤の燃焼時における前記仕切部材の前記第2燃焼室側への変形を規制する第1規制部を有することが好ましい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、前記仕切部材は、前記ハウジング内の前記空間を前記第1燃焼室と前記第2燃焼室とに仕切っており、かつ、前記第1挿通孔および前記第2挿通孔が設けられた仕切部と、前記仕切部の縁部から前記第2燃焼室側に突出する縁部突出部と、を有し、前記ハウジングは、前記縁部突出部を受ける受け部を有することが好ましい。
以上に説明したように、この発明によれば、第2ガス発生剤の安定的な燃焼状態を確保することが可能なガス発生器を提供することができる。
本発明の一実施形態のガス発生器の断面図である。 図1のII-II線での断面図である。 図1に示されるガス発生器の第2点火器の作動後の状態を示す断面図である。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
図1は、本発明の一実施形態のガス発生器の断面図である。図2は、図1のII-II線での断面図である。図1および図2に示されるように、ガス発生器1は、ハウジング10と、第1点火器100と、第1ホルダ110と、第1伝火室形成部材120と、第1伝火薬150と、第1ガス発生剤160と、第2点火器200と、第2ホルダ210と、第2伝火室形成部材220と、第2伝火薬250と、第2ガス発生剤260と、仕切部材300と、閉塞部材400と、フィルタ500と、クッション材600と、保持部材700と、を備えている。
ハウジング10は、第1ガス発生剤160および第2ガス発生剤260の燃焼空間を有している。ハウジング10は、下側シェル20と、上側シェル30と、を有している。下側シェル20および上側シェル30は、たとえば圧延された金属製の板状部材をプレス加工することによって形成されたプレス成形品からなる。下側シェル20および上側シェル30を構成する金属製の板状部材としては、たとえばステンレス鋼や鉄鋼、アルミニウム合金、ステンレス合金等からなる金属板が利用され、好適には440[MPa]以上780[MPa]以下の引張応力が印加された場合にも破断等の破損が生じないいわゆる高張力鋼板が利用される。
下側シェル20は、下壁22と、下側周壁24と、を有している。
下壁22は、平板上に形成されている。本実施形態では、下壁22は、円板上に形成されている。下壁22には、第1ホルダ110を取り付けるための第1取付穴22aと、第2ホルダ210を取り付けるための第2取付穴22bと、が設けられている。第1取付穴22aは、下壁22の中心の一方側に設けられており、第2取付穴22bは、下壁22の中心の他方側(第1取付穴22aの側方)に設けられている。
下側周壁24は、円筒状に形成されており、下壁22に接続されている。下側周壁24は、小径部25と、大径部26と、受け部27と、を有している。小径部25は、下壁22の外縁部から起立する形状を有している。大径部26は、小径部25の径よりも大きな径を有している。受け部27は、小径部25の中心軸と大径部26の中心軸とが一直線上に並ぶように、小径部25と大径部26とを接続している。受け部27は、小径部25から大径部26に向かうにしたがって次第に拡径する形状を有している。受け部27は、仕切部材300を受ける。
上側シェル30は、上壁32と、上側周壁34と、フランジ36と、を有している。
上壁32は、平板上に形成されている。本実施形態では、上壁32は、円板上に形成されている。上壁32は、下壁22と対向している。
上側周壁34は、上壁32の外縁部から下壁22側に向かって延びる形状を有している。上側周壁34は、円筒状に形成されている。上側周壁34の内径は、大径部26の外径よりもわずかに小さく形成されている。換言すれば、大径部26は、上側周壁34に圧入されている。上側周壁34および大径部26の境界部は、溶接などにより接合されている。
上側周壁34には、第1ガス発生剤160および第2ガス発生剤260の燃焼時に生じるガスを外部に噴出させるためのガス噴出孔34hが設けられている。ガス噴出孔34hは、後述の第1燃焼室S11を外部に連通させている。このガス噴出孔34hは、シール部材としての金属製のシールテープ35により塞がれている。このシールテープ35としては、片面に粘着部材が塗布されたアルミニウム箔等が好適に利用でき、当該シールテープ35によってハウジング10の内部の空間の気密性が確保されている。このシールテープ35は、第1ガス発生剤160の燃焼により生じるガスによって破断される。
フランジ36は、上側周壁34の外周面から上側周壁34の径方向の外向きに張り出す形状を有している。フランジ36は、エアバッグ装置に設けられたリテーナなどに固定される。
第1点火器100は、火炎を発生させるためのものである。第1点火器100は、第1基部102と、第1点火部104と、一対の第1端子ピン106と、を有している。
第1点火部104は、第1基部102に支持されている。第1点火部104は、スクイブカップと、スクイブカップ内に充填されており点火されることにより燃焼する点火薬と、この点火薬を着火させるための抵抗体(ブリッジワイヤ)と、を有している。スクイブカップは、一般に金属製またはプラスチック製である。抵抗体としては、一般にニクロム線等が利用される。点火薬としては一般にZPP(ジルコニウム・過塩素酸カリウム)、ZWPP(ジルコニウム・タングステン・過塩素酸カリウム)、鉛トリシネート等が利用される。
一対の第1端子ピン106は、第1基部102に保持されており、第1点火部104に接続されている。具体的には、一対の第1端子ピン106は、当該一対の第1端子ピン106の端部がスクイブカップ内において抵抗体に接続された状態で第1基部102に保持されている。
第1ホルダ110は、下壁22に固定されている。具体的に、第1ホルダ110は、第1取付穴22aに挿入された状態で下壁22に固定されている。第1ホルダ110は、第1点火器100を保持している。第1ホルダ110は、ステンレス鋼、鉄鋼、アルミニウム合金、ステンレス合金等の金属材料からなる。第1ホルダ110は、第1基部保持部112と、かしめ部113と、端子ピン包囲部114と、を有している。
第1基部保持部112は、第1基部102を保持する部位である。第1基部保持部112は、第1基部102を受け入れ可能な凹部を有している。かしめ部113は、第1基部保持部112に保持された第1基部102をかしめ固定している。第1基部保持部112と第1基部102との間には、シール材(Oリング等)が設けられている。
端子ピン包囲部114は、一対の第1端子ピン106を包囲する形状を有している。端子ピン包囲部114は、第1基部保持部112の下部に接続されている。端子ピン包囲部114は、第1取付穴22a内に挿入されている。端子ピン包囲部114は、下向きに開口する形状を有している。
第1伝火室形成部材120は、第1点火部104の周囲に第1伝火室S10を規定するように第1点火部104の周囲に設けられている。第1伝火室形成部材120は、第1包囲筒130と、第1カップ部材140と、を有している。
第1包囲筒130は、第1ホルダ110を包囲している。第1包囲筒130は、円筒状に形成されている。第1包囲筒130の内径は、第1ホルダ110の外径よりもわずかに小さく設定されている。つまり、第1包囲筒130内に第1ホルダ110が圧入されている。第1包囲筒130の下端部は、下壁22に当接している。第1包囲筒130は、第1ホルダ110の上端部よりも上壁32側に突出する形状を有している。第1包囲筒130は、第1伝火薬150および第1ガス発生剤160の燃焼時に破断しない強度を有している。たとえば、第1包囲筒130は、ステンレス鋼、鉄鋼、ステンレス合金等の金属材料からなる。
第1カップ部材140は、第1ホルダ110上に配置されている。第1カップ部材140は、有底の円筒状に形成されている。第1カップ部材140の外径は、第1包囲筒130の内径よりも小さい。第1カップ部材140は、第1伝火薬150の燃焼時に破裂または溶融する部材からなる。たとえば、第1カップ部材140は、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属製の薄膜状の部材や、エポキシ樹脂等に代表される熱硬化性樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂(たとえばナイロン6やナイロン66等)、ポリプロピレンスルフィド樹脂、ポリプロピレンオキシド樹脂等に代表される熱可塑性樹脂等の樹脂製の薄膜状の部材からなる。第1カップ部材140の縁部は、外側に折り返された折り返し部142を構成している。
第1伝火薬150は、第1伝火室S10に充填されている。より詳細には、第1伝火薬150は、第1カップ部材140内に充填されている。第1伝火薬150としては、第1ガス発生剤160を確実に燃焼させることができるものであることが必要であり、一般的には、B/KNO3、B/NaNO3、Sr(NO32等に代表される金属粉/酸化剤からなる組成物や、水素化チタン/過塩素酸カリウムからなる組成物、B/5-アミノテトラゾール/硝酸カリウム/三酸化モリブデンからなる組成物等が用いられる。第1伝火薬150として、非アジド系ガス発生剤が用いられてもよい。第1伝火薬150としては、粉状のものや、バインダによって所定の形状に成形されたもの等が利用される。バインダによって成形された第1伝火薬150の形状としては、たとえば顆粒状、円柱状、シート状、球状、単孔円筒状、多孔円筒状、タブレット状など種々の形状がある。第1伝火薬150は、第1点火器100の作動時に生じた火炎によって点火される。第1伝火薬150の燃焼により、熱粒子が生じる。第1伝火薬150の燃焼により、第1カップ部材140が破裂または溶融するため、第1伝火室S10が第1燃焼室S11に開放される。
第2点火器200は、火炎を発生させるためのものである。第2点火器200の構成は、第1点火器100の構成と基本的に同じである。そのため、第2点火器200の説明は省略する。第2点火器200は、第2基部202と、第2点火部204と、一対の第2端子ピン206と、を有している。
第2ホルダ210は、下壁22に固定されている。具体的に、第2ホルダ210は、第2取付穴22bに挿入された状態で下壁22に固定されている。第2ホルダ210と下壁22との境界部は、溶接などにより接合されている。第2ホルダ210の構成は、第1ホルダ110の構成と基本的に同じである。そのため、第2ホルダ210の説明は省略する。すなわち、第2ホルダ210は、第2基部保持部212と、かしめ部213と、端子ピン包囲部214と、を有している。
第2伝火室形成部材220は、第2点火部204の周囲に第2伝火室S20を規定するように第2点火部204の周囲に設けられている。第2伝火室形成部材220は、第2包囲筒230と、第2カップ部材240と、を有している。
第2包囲筒230は、第2ホルダ210を包囲している。第2包囲筒230は、円筒状に形成されている。第2包囲筒230の内径は、第2ホルダ210の外径よりもわずかに小さく設定されている。つまり、第2包囲筒230内に第2ホルダ210が圧入されている。第2包囲筒230の下端部は、下壁22に当接している。第2包囲筒230は、第2ホルダ210の上端部よりも上壁32側に位置する上筒部232を有している。上筒部232には、第2伝火室S20を後述の第2燃焼室S21に連通させる貫通孔232hが設けられている。貫通孔232hは、上筒部232の周方向に沿って並ぶ複数箇所に設けられている。第2包囲筒230は、第2伝火薬250および第2ガス発生剤260の燃焼時に破断しない強度を有している。たとえば、第2包囲筒230は、ステンレス鋼、鉄鋼、ステンレス合金等の金属材料からなる。
第2カップ部材240は、第2包囲筒230とともに第2伝火室S20を形成している。第2カップ部材240は、第2ホルダ210上に配置されている。第2カップ部材240の外径は、第2包囲筒230の内径よりも小さい。第2カップ部材240は、第2伝火薬250の燃焼時に破断しない強度を有している。たとえば、第2カップ部材240は、ステンレス鋼、鉄鋼、ステンレス合金等の金属材料からなる。第2カップ部材240は、第2包囲筒230に対して当該第2包囲筒230の軸方向に沿って相対変位可能である。第2カップ部材240の詳細については、後述する。
第2伝火薬250は、第2伝火室S20に充填されている。より詳細には、第2伝火薬250は、第2カップ部材240内に充填されている。第2伝火薬250としては、たとえばボロン系の着火薬が好ましく用いられる。第2伝火室S20は、第2カップ部材240により密閉されているため、第2伝火薬250の燃焼により第2カップ部材240が摺動して第2伝火室S20が第2燃焼室S21に開放されるまでの間、第2伝火室S20において上昇した内圧が維持される。このため、伝火薬の燃焼性が向上するという効果を奏する。したがって、第2伝火薬250として、第1ガス発生剤160、第2ガス発生剤260と同様、B/5-アミノテトラゾール/硝酸カリウム/三酸化モリブデンからなる組成物等の非アジド系ガス発生剤が用いられてもよい。第2伝火薬250としては、第2ガス発生剤260を確実に燃焼させることができるものであることが必要であり、非アジド系ガス発生剤やボロン系等の着火薬が好ましく用いられる。第2伝火薬250は、第2点火器200の作動時に生じた火炎によって点火される。第2伝火薬250の燃焼により、熱粒子が生じる。第2伝火薬250の燃焼により、第2伝火室S20が第2燃焼室S21に開放される。
仕切部材300は、ハウジング10内の空間を、上壁32に面する第1燃焼室S11と下壁22に面する第2燃焼室S21とに仕切っている。第1燃焼室S11に第1ガス発生剤160が充填されており、第2燃焼室S21に第2ガス発生剤260が充填されている。第1ガス発生剤160および第2ガス発生剤260については、後述する。仕切部材300は、ステンレス鋼、鉄鋼、アルミニウム合金、ステンレス合金等の金属材料からなる。仕切部材300は、仕切部310と、縁部突出部320と、折り曲げ部330と、を有している。仕切部材300は、プレス成形により形成可能である。
仕切部310は、平板状に形成されている。本実施形態では、仕切部310は、円板状に形成されている。仕切部310は、第1包囲筒130の上端部131および第2包囲筒230の上端部231に接触ないし近接する位置に配置されている。このため、第1燃焼室S11での第1ガス発生剤160の燃焼時に仕切部310が第2燃焼室S21側へ変形することが規制される。つまり、第1包囲筒130の上端部131は、第1ガス発生剤160の燃焼時における仕切部310の第2燃焼室S21側への変形を規制する「第1規制部」に相当する。同様に、第2包囲筒230の上端部231は、第1ガス発生剤160の燃焼時における仕切部310の第2燃焼室S21側への変形を規制する「第2規制部」に相当する。また、第1包囲筒130は、第1ガス発生剤160の燃焼により生じる火炎の第2燃焼室S21への進入を遮断する機能も有している。
仕切部310には、第1挿通孔311と、第2挿通孔312と、連通孔313と、が設けられている。
第1挿通孔311は、第1カップ部材140を挿通させるための孔である。第1挿通孔311は、仕切部310の中心の一方側(図2の右側)に設けられている。第1カップ部材140は、第1挿通孔311に挿通された状態で第1燃焼室S11と第2燃焼室S21とにまたがるように配置されている。
第2挿通孔312は、第2カップ部材240を挿通させるための孔である。第2挿通孔312は、仕切部310の中心の他方側(図2の左側)に設けられている。第2カップ部材240は、第2挿通孔312に挿通された状態で第1燃焼室S11と第2燃焼室S21とにまたがるように配置されている。
連通孔313は、第1燃焼室S11と第2燃焼室S21とを連通させるための孔である。図2に示されるように、連通孔313は、主として、仕切部310のうち当該仕切部310の中心の一方側の部位に設けられている。
閉塞部材400は、連通孔313を閉塞するように仕切部310に設けられている。閉塞部材400は、仕切部310のうち第1燃焼室S11に面する表面に設けられている。閉塞部材400は、第1ガス発生剤160の燃焼時に連通孔313を閉塞する状態を維持し、かつ、第2ガス発生剤260の燃焼時に連通孔313を開放する。閉塞部材400は、シールテープ(片面に粘着部材が塗布されたアルミニウム箔)等の薄膜状の部材からなる。
縁部突出部320は、仕切部310の縁部から第2燃焼室S21側(下壁22側)に突出する形状を有している。縁部突出部320は、円筒状に形成されている。縁部突出部320の外径は、大径部26の内径にほぼ等しく設定されている。縁部突出部320は、下側周壁24の受け部27に受けられている。
折り曲げ部330は、仕切部310のうち第1挿通孔311を取り囲む部位に接続されている。折り曲げ部330は、仕切部310から下壁22に向かって突出する形状を有している。折り曲げ部330は、円筒状に形成されている。折り曲げ部330の下端部は、第1カップ部材140の折り返し部142に当接している。つまり、折り曲げ部330および折り返し部142は、第1カップ部材140の抜け止め機能を有している。
ここで、第2カップ部材240について説明する。図3は、図1に示されるガス発生器の第2点火器の作動後の状態を示す断面図である。
第2カップ部材240は、閉塞位置(図1に示される位置)と、開放位置(図3に示される位置)と、の間で第2包囲筒230に対して当該第2包囲筒230の軸方向に沿って相対変位可能である。閉塞位置は、第2伝火室S20と第2燃焼室S21との連通を遮断するように、第2カップ部材240が貫通孔232hを閉塞する位置である。開放位置は、第2伝火室S20と第1燃焼室S11との連通を禁止し、かつ、第2伝火薬250の燃焼により生じる火炎が第2燃焼室S21に至るのを許容するように、第2カップ部材240が貫通孔232hを開放する位置である。具体的に、第2カップ部材240は、筒部242と、天井部244と、重なり部246と、当接部248と、を有している。
筒部242は、円筒状に形成されている。筒部242は、第2挿通孔312内に位置している。
天井部244は、円板状に形成されており、筒部242の上端部に接続されている。天井部244は、クッション材600から離間した位置に配置されている。
重なり部246は、閉塞位置(第2点火器200の点火前の位置)において、貫通孔232hを塞ぐように第2包囲筒230の径方向に第2包囲筒230と重なり、かつ、開放位置(第2点火器200の点火後の位置)において、貫通孔232hを露出させる。重なり部246は、円筒状に形成されている。本実施形態では、重なり部246は、第2包囲筒230の内側に配置されている。具体的に、重なり部246の外径は、第2包囲筒230の内径にほぼ等しく設定されている。重なり部246の外径は、筒部242の外径よりも大きい。
当接部248は、重なり部246が第2挿通孔312を第1燃焼室S11側に向かって通過するのを阻止するための部位である。本実施形態では、当接部248は、仕切部材300の仕切部310に当接する。当接部248は、筒部242と重なり部246とを接続している。当接部248は、筒部242から重なり部246に向かうにしたがって次第に拡径する形状を有している。当接部248は、第2包囲筒230の内側に配置されている。
ここで、第1ガス発生剤160および第2ガス発生剤260について説明する。第1ガス発生剤160および第2ガス発生剤260としては、非アジド系ガス発生剤を用いることが好ましく、一般に燃料と酸化剤と添加剤とを含む成形体としてこれら第1ガス発生剤160および第2ガス発生剤260が形成される。
燃料としては、たとえばトリアゾール誘導体、テトラゾール誘導体、グアニジン誘導体、アゾジカルボンアミド誘導体、ヒドラジン誘導体等またはこれらの組み合わせが利用される。具体的には、たとえばニトログアニジンや硝酸グアニジン、シアノグアニジン、5-アミノテトラゾール等が好適に利用される。
酸化剤としては、たとえば塩基性硝酸銅等の塩基性硝酸塩や、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸カリウム等の過塩素酸塩、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、アンモニアから選ばれたカチオンを含む硝酸塩等が利用される。硝酸塩としては、たとえば硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等が好適に利用される。
添加剤としては、バインダやスラグ形成剤、燃焼調整剤等が挙げられる。バインダとしては、たとえばポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースの金属塩、ステアリン酸塩等の有機バインダや、合成ヒドロタルサイト、酸性白土等の無機バインダが好適に利用可能である。また、この他にも、バインダとしては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ニトロセルロース、微結晶性セルロース、グアガム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、デンプン等の多糖誘導体や、二硫化モリブデン、タルク、ベントナイト、ケイソウ土、カオリン、アルミナ等の無機バインダも好適に利用可能である。スラグ形成剤としては、窒化珪素、シリカ、酸性白土等が好適に利用可能である。燃焼調整剤としては、金属酸化物、フェロシリコン、活性炭、グラファイト等が好適に利用可能である。
ガス発生剤の成形体の形状には、顆粒状、ペレット状、円柱状等の粒状のもの、ディスク状のものなど様々な形状のものがある。また、円柱状のものでは、成形体内部に貫通孔を有する有孔状(たとえば単孔筒形状や多孔筒形状等)の成形体も利用される。これらの形状は、ガス発生器1が組み込まれるエアバッグ装置の仕様に応じて適宜選択されることが好ましく、たとえばガス発生剤の燃焼時においてガスの生成速度が時間的に変化する形状を選択するなど、仕様に応じた最適な形状を選択することが好ましい。また、ガス発生剤の形状の他にもガス発生剤の線燃焼速度、圧力指数などを考慮に入れて成形体のサイズや充填量を適宜選択することが好ましい。
第1ガス発生剤160および第2ガス発生剤260は、それらの組成が同じものであってもよいし、それらの組成が異なるものであってもよい。また、第1ガス発生剤160および第2ガス発生剤260は、それらの形状や大きさが同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。
フィルタ500は、第1燃焼室S11に設けられている。フィルタ500は、第1ガス発生剤160および第2ガス発生剤260の燃焼により生じるガスを冷却する。フィルタ500は、前記ガスに含まれる残渣(スラグ)等を除去する機能をも有している。フィルタ500は、第1カップ部材140および第2カップ部材240をまとめて包囲する形状を有している。具体的に、フィルタ500は、円筒状に形成されている。フィルタ500として、ステンレス鋼や鉄鋼等の金属線材を巻き回して焼結したものや、金属線材の編み込みにより形成された網材をプレス加工することによって押し固められたもの等が好ましく用いられる。フィルタ500は、仕切部310の上面および上壁32の内面に当接する状態で配置されている。
クッション材600は、ハウジング10の振動等に起因する第1ガス発生剤160の粉砕を抑制する部材である。クッション材600は、第1ガス発生剤160と上壁32との間に配置される。クッション材600は、好適には、セラミックスファイバの成形体やロックウール、発泡樹脂(発泡シリコーン、発泡ポリプレン、発泡ポリエチレン等)、クロロプレンおよびEPDMに代表されるゴムからなる部材によって構成される。クッション材600は、円板状ないし円柱状に形成されている。なお、クッション材600は、第1ガス発生剤160の燃焼によって焼失する。
保持部材700は、フィルタ500の内側でクッション材600を保持する部材である。保持部材700は、第1ガス発生剤160および第2ガス発生剤260の燃焼により生じたガスがフィルタ500を通過することなくフィルタ500と上壁32との隙間からフィルタ500の外側に流出することを抑制する。具体的に、保持部材700は、円板部710と、円筒部720と、を有している。円板部710は、円板状に形成されており、クッション材600の上面と上壁32の内面との間に配置されている。円筒部720は、円板部710の外縁部から下壁22に向かって延びる形状を有しており、クッション材600の外周面とフィルタ500の内周面との間に配置されている。保持部材700は、たとえば、ステンレス鋼、鉄鋼、アルミニウム合金、ステンレス合金等の金属製の板状部材をプレス加工することによって形成される。
次に、ガス発生器1の動作について説明する。
本ガス発生器1が搭載された車両が衝突した際、まず、車両に搭載されたコントロールユニットから第1点火器100に点火信号が送信されることにより、第1点火器100が作動する。具体的には、第1点火部104に充填された点火薬が抵抗体によって加熱されることで点火され、当該点火薬が燃焼することで第1点火部104のスクイブカップが破裂する。これにより、第1カップ部材140内に充填された第1伝火薬150が燃焼する。それにより、第1カップ部材140が破裂または溶融し、第1伝火室S10が第1燃焼室S11に開放される。
そうすると、第1燃焼室S11内の第1ガス発生剤160が燃焼し、その燃焼により生じたガスは、フィルタ500を通過する。このとき、ガスは、フィルタ500によって冷却され、ガスに含まれるスラグは、フィルタ500により除去される。そして、フィルタ500を通過したガスによってシールテープ35が破断するため、当該ガスは、ガス噴出孔34hを通じてハウジング10外に噴出される。この間(第1ガス発生剤160が燃焼している間)、閉塞部材400が仕切部材300の連通孔313を閉塞する状態、つまり、第1燃焼室S11と第2燃焼室S21とが遮断された状態に維持される。また、第1包囲筒130により、第1ガス発生剤160の燃焼により生じる火炎の第2燃焼室S21への進入が遮断される。このため、第2点火器200の点火前に第2ガス発生剤260が燃焼することが防止される。
第1ガス発生剤160の燃焼により、クッション材600が焼失するとともに、上壁32および円板部710が外向きに膨出する形状に変形する。なお、このとき、第2カップ部材240は、閉塞位置に保持されている。
その後、コントロールユニットから第2点火器200に点火信号が送信され、第2点火器200が作動する。そうすると、第2点火部204内の点火薬が燃焼することにより第2点火部204のスクイブカップが破裂する。これにより、第2伝火薬250が燃焼し、第2伝火室S20内の圧力が上昇する。そうすると、第2カップ部材240は、図3において矢印で示されるように、閉塞位置から開放位置へ第2包囲筒230に対して相対変位し、それにより第2伝火室S20が貫通孔232hを通じて第2燃焼室S21に開放される。その結果、第2燃焼室S21内の第2ガス発生剤260が燃焼するため、閉塞部材400が連通孔313を開放し、これにより、第2ガス発生剤260の燃焼により生じたガスが第1燃焼室S11およびガス噴出孔34hを通じてハウジング10外へ噴出される。
ここで、第2伝火薬250の燃焼時、第2カップ部材240は、開放位置において、第2伝火室S20と第1燃焼室S11との連通を禁止する。具体的には、当接部248が仕切部310に当接することによって、重なり部246が第1燃焼室S11側に抜けることが規制される。このため、第2伝火薬250の燃焼により生じた火炎は、第1燃焼室S11に至ることなく、貫通孔232hを通じて第2燃焼室S21に至る。よって、第2燃焼室S21内の第2ガス発生剤260の安定的な燃焼状態が確保される。
また、第1包囲筒130は第1規制部(上端部131)を有しており、第2包囲筒230は第2規制部(上端部231)を有しているため、第1ガス発生剤160の燃焼時における仕切部材300の変形ないし変位が抑制される。
また、仕切部材300は縁部突出部320を有しており、ハウジング10は、受け部27を有しているため、第1燃焼室S11での第1ガス発生剤160の燃焼時(仕切部材300に対する第1燃焼室S11から第2燃焼室S21に向かう方向の外力の作用時)における仕切部材300の変位が抑制される。
なお、上記実施形態では、当接部248が仕切部材300に当接することにより、重なり部246が第2挿通孔312を第1燃焼室S11側に向かって通過するのが阻止される例が示されたが、重なり部246の第2挿通孔312の通過を阻止する構造は、これに限られない。たとえば、第2包囲筒230の上端部231から当該第2包囲筒230の径方向の内向きに突出する形状を有するとともに、筒部242の挿通を許容する孔を有するフランジ部が設けられ、当接部248は、そのフランジ部に当接することにより、重なり部246が第2挿通孔312を第1燃焼室S11側に向かって通過するのを阻止してもよい。
また、上記実施形態において、重なり部246は、第2包囲筒230の外側に配置されていてもよい。この場合、重なり部246の内径は、第2包囲筒230の外径にほぼ等しく設定され、第2包囲筒230の上端部231は、当接部248の下方に配置される。
また、上記実施形態では、第1点火器100および第2点火器200は、それぞれ金属製の第1ホルダ110および第2ホルダ210を介してハウジング10の下壁22に組付けられるように構成された例が示されたが、これら第1点火器100および第2点火器200の双方は、いわゆるインサート成形によって下壁22に組付けられるように構成されてもよい。その場合には、ガス発生器1は、上述した第1ホルダ110および第2ホルダ210に代えて、樹脂成形部からなる第1保持部および第2保持部を有することになり、第1点火器100および第2点火器200は、それぞれこれら第1保持部および第2保持部を介して下壁22に組付けられることになる。
具体的には、第1保持部および第2保持部は、型を用いた射出成形によって形成される。射出成形によって形成される第1保持部および第2保持部の原料としては、硬化後において耐熱性や耐久性、耐腐食性等に優れた樹脂材料が好適に選択されて利用される。その場合、エポキシ樹脂等に代表される熱硬化性樹脂に限られず、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂(たとえばナイロン6やナイロン66等)、ポリプロピレンスルフィド樹脂、ポリプロピレンオキシド樹脂等に代表される熱可塑性樹脂を利用することも可能である。これら熱可塑性樹脂を原材料として選択する場合には、成形後において第1保持部および第2保持部の機械的強度を確保するために、これら樹脂材料にガラス繊維等をフィラーとして含有させることが好ましい。しかしながら、熱可塑性樹脂のみで十分な機械的強度が確保できる場合には、上述の如くのフィラーを添加する必要はない。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1 ガス発生器、10 ハウジング、20 下側シェル、22 下壁、22a 第1取付穴、22b 第2取付穴、24 下側周壁、25 小径部、26 大径部、27 受け部、30 上側シェル、32 上壁、34 上側周壁、34h ガス噴出孔、36 フランジ、100 第1点火器、102 第1基部、104 第1点火部、106 第1端子ピン、110 第1ホルダ、112 第1基部保持部、113 かしめ部、114 端子ピン包囲部、120 第1伝火室形成部材、130 第1包囲筒、131 上端部、140 第1カップ部材、150 第1伝火薬、160 第1ガス発生剤、200 第2点火器、202 第2基部、204 第2点火部、206 第2端子ピン、210 第2ホルダ、212 第2基部保持部、213 かしめ部、214 端子ピン包囲部、220 第2伝火室形成部材、230 第2包囲筒、231 上端部、232 上筒部、232h 貫通孔、240 第2カップ部材240、242 筒部、244 天井部、246 重なり部、248 当接部、250 第2伝火薬、260 第2ガス発生剤、300 仕切部材、310 仕切部、311 第1挿通孔、312 第2挿通孔、313 連通孔、320 縁部突出部、330 折り曲げ部、400 閉塞部材、500 フィルタ、600 クッション材、700 保持部材、S10 第1伝火室、S11 第1燃焼室、S20 第2伝火室、S21 第2燃焼室。

Claims (7)

  1. 互いに対向する下壁および上壁を有するハウジングと、
    第1点火部を有する第1点火器と、
    前記下壁に固定されており、前記第1点火器を保持する第1ホルダと、
    前記第1点火部の周囲に第1伝火室を規定するように前記第1点火部の周囲に設けられた第1伝火室形成部材と、
    前記第1伝火室内に充填された第1伝火薬と、
    第2点火部を有する第2点火器と、
    前記下壁のうち前記第1ホルダから離間した部位に固定されており、前記第2点火器を保持する第2ホルダと、
    前記第2点火部の周囲に第2伝火室を規定するように前記第2点火部の周囲に設けられた第2伝火室形成部材と、
    前記第2伝火室内に充填された第2伝火薬と、
    前記ハウジング内の空間を、前記上壁に面する第1燃焼室と前記下壁に面する第2燃焼室とに仕切る仕切部材と、
    前記第1燃焼室に充填された第1ガス発生剤と、
    前記第2燃焼室に充填された第2ガス発生剤と、
    前記仕切部材に設けられた閉塞部材と、
    を備え、
    前記ハウジングには、前記第1燃焼室を外部に連通させるガス噴出孔が設けられており、
    前記第2伝火室形成部材は、
    前記第2ホルダを包囲する第2包囲筒と、
    前記第2伝火薬を収容する第2カップ部材と、を有し、
    前記第2包囲筒には、前記第2伝火室を前記第2燃焼室に連通させる貫通孔が設けられており、
    前記第2カップ部材は、前記第2伝火室と前記第2燃焼室との連通を遮断するように前記貫通孔を閉塞する閉塞位置と、前記第2伝火室と前記第1燃焼室との連通を禁止し、かつ、前記第2伝火薬の燃焼により生じる火炎が前記第2燃焼室に至るのを許容するように前記貫通孔を開放する開放位置と、の間で前記第2包囲筒に対して前記第2包囲筒の軸方向に沿って相対変位可能であり、
    前記仕切部材には、
    前記第1伝火室形成部材を挿通させる第1挿通孔と、
    前記第2カップ部材を挿通させる第2挿通孔と、
    前記第1燃焼室と前記第2燃焼室とを連通させる連通孔と、が設けられており、
    前記第1伝火室形成部材は、前記第1挿通孔に挿通された状態で前記第1燃焼室と前記第2燃焼室とにまたがるように配置されており、
    前記第2カップ部材は、前記第2挿通孔に挿通された状態で前記第1燃焼室と前記第2燃焼室とにまたがるように配置されており、
    前記閉塞部材は、前記連通孔を閉塞するように前記仕切部材に設けられており、
    前記第1伝火室形成部材は、前記第1伝火薬の燃焼時に前記第1伝火室を前記第1燃焼室に開放し、
    前記閉塞部材は、前記第1ガス発生剤の燃焼時に前記連通孔を閉塞する状態を維持し、かつ、前記第2ガス発生剤の燃焼時に前記連通孔を開放し、
    前記第2カップ部材は、前記第2点火器の点火前に前記閉塞位置に位置し、前記第2伝火薬の燃焼時に前記閉塞位置から前記開放位置に変位し、
    前記第2カップ部材は、
    前記第2挿通孔に挿通されており、前記第2伝火薬の燃焼時に前記仕切部材に対して前記第2包囲筒の前記軸方向に沿って相対変位可能な筒部と、
    前記閉塞位置において、前記貫通孔を塞ぐように前記第2包囲筒の径方向に前記第2包囲筒と重なり、かつ、前記開放位置において、前記貫通孔を露出させる重なり部と、を含む、ガス発生器。
  2. 前記第2カップ部材は、前記重なり部が前記第2挿通孔を前記第1燃焼室側に向かって通過するのを阻止するように前記仕切部材に当接する当接部をさらに有する、請求項1に記載のガス発生器。
  3. 前記重なり部および前記当接部は、前記第2包囲筒の内側に配置されている、請求項2に記載のガス発生器。
  4. 前記第2包囲筒は、前記第1ガス発生剤の燃焼時における前記仕切部材の前記第2燃焼室側への変形を規制する第2規制部を有する、請求項3に記載のガス発生器。
  5. 前記第1伝火室形成部材は、
    前記第1ホルダを包囲するとともに、前記第1ガス発生剤の燃焼により生じる火炎の前記第2燃焼室への進入を遮断する第1包囲筒と、
    前記第1伝火薬を収容しており、前記第1挿通孔に挿通された第1カップ部材と、を有する、請求項1ないし4のいずれかに記載のガス発生器。
  6. 前記第1包囲筒は、前記第1ガス発生剤の燃焼時における前記仕切部材の前記第2燃焼室側への変形を規制する第1規制部を有する、請求項5に記載のガス発生器。
  7. 前記仕切部材は、
    前記ハウジング内の前記空間を前記第1燃焼室と前記第2燃焼室とに仕切っており、かつ、前記第1挿通孔および前記第2挿通孔が設けられた仕切部と、
    前記仕切部の縁部から前記第2燃焼室側に突出する縁部突出部と、を有し、
    前記ハウジングは、前記縁部突出部を受ける受け部を有する、請求項1ないし6のいずれかに記載のガス発生器。
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