JP7189792B2 - ドレン回収装置 - Google Patents

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本願は、ドレン回収装置に関する。
例えば特許文献1に開示されているように、蒸気使用機器において蒸気の凝縮により発生したドレン(復水)を回収するドレン回収装置が知られている。このドレン回収装置は、蒸気使用機器に回収管を介して接続される吸引機構と、回収管の途中に設けられるスチームトラップとを備えている。蒸気使用機器で発生したドレンは、スチームトラップに流入する。吸引機構は、ドレンタンクと、回収管に接続されたエゼクタとの間でドレンを循環させることにより、エゼクタに吸引力を発生させ、スチームトラップの下流側の圧力を減圧させる。そのため、スチームトラップに流入したドレンは、上下流の圧力差によって下流側に排出されドレンタンクに吸引回収される。
特開2016-038176号公報
ところで、上述したようなドレン回収装置の吸引機構では、スチームトラップにおいてドレンを排出させるのに必要な圧力差を発生させるために、ドレンタンクのドレン温度(即ち、エゼクタを循環するドレンの温度)は所定値以下にする必要がある。一方、蒸気使用機器からドレンタンクに回収されるドレンの温度は上記の所定値よりも高いため、ドレンタンクのドレン温度が高くなってしまう。そこで、冷却水をドレンタンクに供給することにより、ドレンタンクのドレン温度を所定値以下に維持するようにしている。しかしながら、この冷却水の供給量を削減したいという要望があった。
本願に開示の技術は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、吸引機構のドレンタンクに供給する冷却水の量を削減することにある。
本願のドレン回収装置は、回収管と、スチームトラップと、第1ドレンタンクと、吸引機構と、水供給部とを備えている。前記回収管は、蒸気使用機器に接続され、該蒸気使用機器で蒸気の凝縮により発生したドレンが流入する。前記スチームトラップは、前記回収管の途中に設けられている。前記第1ドレンタンクは、前記回収管に接続され、前記スチームトラップから排出されたドレンが流入する。前記吸引機構は、第2ドレンタンクと、エゼクタとを有している。前記エゼクタは、前記第2ドレンタンクとの間でドレンが循環すると共に、吸引部が前記第1ドレンタンクに連通しており該第1ドレンタンクの再蒸発蒸気を吸引することによって前記スチームトラップの下流側を減圧し該スチームトラップからドレンを排出させるものである。前記水供給部は、前記第2ドレンタンクのドレン温度が前記第1ドレンタンクのドレン温度よりも低い所定値となるように冷却水を前記第2ドレンタンクに供給するものである。
本願のドレン回収装置によれば、吸引機構のドレンタンク(第2ドレンタンク)に供給する冷却水の量を削減することができる。
図1は、実施形態に係るドレン回収装置の概略構成を示す配管系統図である。 図2は、実施形態に係る回収用ポンプの概略構成を示す断面図である。 図3は、実施形態に係る回収用ポンプの要部を示す断面図である。
以下、本願の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本願に開示の技術、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
本実施形態のドレン回収装置1は、蒸気使用機器100で発生したドレンを回収すると共に、回収したドレンを利用側に供給するものである。図1に示すように、ドレン回収装置1は、回収管10と、スチームトラップ15と、回収用タンク20(第1ドレンタンク)と、真空発生ユニット30(吸引機構)と、水供給部と、回収用ポンプ50(液体圧送装置)とを備えている。
本実施形態では、複数の蒸気使用機器100に対して設けられるドレン回収装置1について説明する。蒸気使用機器100には、蒸気供給管(図示省略)が接続されており、例えばボイラーで生成された蒸気が蒸気供給管から供給される。蒸気使用機器100では、供給された蒸気が対象物に放熱して凝縮し、対象物が加熱される。蒸気は、凝縮することによってドレン(復水)になる。つまり、蒸気使用機器100では蒸気の凝縮潜熱によって対象物が加熱される。
回収管10は、蒸気使用機器100に接続され、蒸気使用機器100で蒸気の凝縮により発生したドレンが流入する管である。具体的に、回収管10は、複数の流出管11と、1つの集合管12とを有している。複数の流出管11は、それぞれ、一端(流入端)が蒸気使用機器100に接続され、他端(流出端)が集合管12に接続されている。集合管12は、流出端が回収用タンク20に接続されている。回収管10は、各蒸気使用機器100で発生したドレンが流出管11に流入し、集合管12で集合する。
スチームトラップ15は、回収管10の途中に設けられている。スチームトラップ15は、各流出管11に設けられている。スチームトラップ15は、その上下流の圧力差(上流側の圧力と下流側の圧力との差)によって、流入したドレンのみを下流側へ自動的に排出するものである。なお、実際、スチームトラップ15には蒸気混じりのドレンが流入する。
回収用タンク20は、回収管10に接続され、スチームトラップ15から排出されたドレンが流入する密閉容器である。回収用タンク20は、その頂部に集合管12(回収管10)の流出端が接続されており、集合管12からドレンが流入して一時的に貯留される。回収用タンク20では、下側の液層部21と上側の気層部22とに区分される。液層部21はドレンが貯留されている部分であり、気層部22は液層部21のドレンの一部が再蒸発したフラッシュ蒸気(再蒸発蒸気)が存在している部分である。
回収用ポンプ50は、回収用タンク20のドレンを利用側(例えば、ボイラー設備)へ供給する機械式の液体圧送装置である。ドレン回収装置1は、それぞれ、回収用ポンプ50に接続される流入管23、圧送管24、給気管25および排気管26を有している。
流入管23は、流入端が回収用タンク20の底部に接続され、流出端が回収用ポンプ50に接続されている。つまり、流入管23は回収用タンク20の液層部21に連通している。圧送管24は、流入端が回収用ポンプ50に接続され、流出端が利用側に接続されている。給気管25は、流入端が例えば上述した蒸気供給管に接続され、流出端が回収用ポンプ50に接続されている。排気管26は、流入端が回収用ポンプ50に接続され、流出端が回収用タンク20の頂部に接続されている。つまり、排気管26は回収用タンク20の気層部22に連通している。
なお、流入管23および圧送管24には、逆止弁27,28が設けられている。逆止弁27は回収用タンク20から回収用ポンプ50へ向かうドレンの流れのみを許容し、逆止弁28は回収用ポンプ50から利用側へ向かうドレンの流れのみを許容する。
回収用ポンプ50は、回収用タンク20のドレンが流入管23を通じて流入し、その流入したドレンを圧送管24を通じて利用側へ圧送する。また、回収用ポンプ50は、高圧の蒸気が給気管25を通じて流入する一方、蒸気が排気管26を通じて回収用タンク20に排出される。回収用ポンプ50の詳細な構成については後述する。
真空発生ユニット30は、吸引作用によってスチームトラップ15の上下流で所定の圧力差を生じさせることにより、スチームトラップ15からドレンを排出させて回収用タンク20に流入させるものである。真空発生ユニット30は、吸引用タンク31(第2ドレンタンク)と、循環配管32と、吸引用ポンプ33と、エゼクタ34とを有している。
吸引用タンク31は、密閉容器であり、循環配管32が接続されている。つまり、循環配管32は、一端(上流端)が吸引用タンク31の下部に接続され、他端(下流端)が吸引用タンク31の頂部に接続されている。循環配管32には、上流端側から順に、吸引用ポンプ33およびエゼクタ34が設けられている。即ち、循環配管32は吸引用タンク31とエゼクタ34との間に接続されている。吸引用ポンプ33は電動式の液体圧送装置である。
エゼクタ34は、吸引用タンク31との間でドレンが循環すると共に、吸引部34aが回収用タンク20に連通しており回収用タンク20のフラッシュ蒸気(再蒸発蒸気)を吸引することによってスチームトラップ15の下流側を減圧しスチームトラップ15からドレンを排出させるように構成されている。
具体的に、ドレン回収装置1は、エゼクタ34の吸引部34aと回収用タンク20とに接続された吸引管41を有している。吸引管41は、流入端が回収用タンク20の頂部に接続され、流出端が吸引部34aに接続されている。つまり、吸引部34aは、吸引管41を介して回収用タンク20の気層部22に連通している。さらに言えば、吸引部34aは、吸引管41および回収用タンク20を介してスチームトラップ15の下流側と連通している。
真空発生ユニット30では、吸引用ポンプ33によって吸引用タンク31のドレン(水)が循環配管32を通じて循環する。真空発生ユニット30は、吸引用タンク31のドレンがエゼクタ34の流入口から流入して流出口から流出することにより、即ち吸引用タンク31のドレンがエゼクタ34を通過することにより、エゼクタ34の吸引部34aにおいて吸引作用(真空圧)が生じる。こうして、吸引用タンク31とエゼクタ34との間でドレンが循環することにより、エゼクタ34の吸引作用が発生する。
真空発生ユニット30は、エゼクタ34の吸引作用によって、回収用タンク20のフラッシュ蒸気が、吸引管41を介して吸引部34aに吸引され吸引用タンク31に流入する。そして、回収用タンク20のフラッシュ蒸気が吸引部34aに吸引されることによって、スチームトラップ15の下流側(回収用タンク20も含む)の圧力が減圧されてスチームトラップ15からドレンが排出されると共に、スチームトラップ15から排出されたドレンが回収用タンク20に回収される。
つまり、真空発生ユニット30は、スチームトラップ15においてドレンの排出に必要な上下流の圧力差を生じさせるために、回収用タンク20のフラッシュ蒸気を吸引し、スチームトラップ15の下流側を所定の真空減圧状態にする。
水供給部は、吸引用タンク31のドレン温度が回収用タンク20のドレン温度よりも低い所定値となるように、冷却水を吸引用タンク31に供給するものである。
上記の「回収用タンク20のドレン温度よりも低い所定値」とは、スチームトラップ15の下流側を所定の真空減圧状態にするために必要な吸引部34aの吸引作用(真空圧)を発生させる温度である。エゼクタ34の吸引部34aでは通過するドレンの温度に相当する飽和圧力(温度相当飽和圧力)が発生するところ、その飽和圧力が所定の真空圧となるように吸引用タンク31のドレン温度が水供給部によって調整される。
具体的に、水供給部は、水供給管35と、流量調整弁36と、温度センサ37とを有している。水供給管35は、吸引用タンク31に接続されており、冷却水が吸引用タンク31に供給される。温度センサ37は、吸引用タンク31のドレン温度を検出する。流量調整弁36は、水供給管35に設けられており、温度センサ37の検出温度が上記の所定値となるように冷却水の流量を調整する。
また、ドレン回収装置1は、回収用タンク20と吸引用タンク31とに接続されたオーバーフロー管42を備えている。
オーバーフロー管42は、流入端が吸引用タンク31に接続され、流出端が回収用タンク20に接続されている。オーバーフロー管42の流出端は、回収用タンク20の気層部22に開口している。オーバーフロー管42は、吸引用タンク31における所定のドレン水位を超えたドレンが回収用タンク20に流れるものである。
オーバーフロー管42には、吸引用タンク31側から順に、スチームトラップ43および逆止弁44が設けられている。スチームトラップ43は、その上下流の圧力差によって、流入したドレンのみを下流側(回収用タンク20側)へ自動的に排出する。逆止弁44は、吸引用タンク31から回収用タンク20へ向かうドレンの流れのみを許容する。
図2に示すように、回収用ポンプ50は、密閉容器であるケーシング51と、給気弁60および排気弁70と、弁作動機構80とを備えている。
ケーシング51は、本体部52と蓋部53とがボルトによって結合され、内部にドレンの貯留空間54が形成されている。蓋部53には、ドレンの流入口55および排出口56と、作動気体である蒸気の導入口57および排気口58とが設けられている。流入口55および排出口56には流入管23および圧送管24が接続され、導入口57および排気口58には給気管25および排気管26が接続されている。
図3にも示すように、給気弁60および排気弁70は、それぞれ導入口57および排気口58を開閉する。給気弁60および排気弁70は、弁ケース61,71、弁体62,72および昇降棒63,73を有する。弁ケース61,71には、弁座64,74と開口65,75が形成されている。昇降棒63,73は、弁ケース61,71に挿入されており、弁体62,72が一体的に設けられている。
給気弁60は、昇降棒63が上昇すると弁体62が弁座64から離座して導入口57を開放し、昇降棒63が下降すると弁体62が弁座64に着座して導入口57を閉鎖する。排気弁70は、昇降棒73が上昇すると弁体72が弁座74に着座して排気口58を閉鎖し、昇降棒73が下降すると弁体72が弁座74から離座して排気口58を開放する。昇降棒73の下端には弁操作棒76が連結され、弁操作棒76には連設板77が取り付けられている。昇降棒63は、弁操作棒76が上昇すると連設板77によって押し上げられて上昇し、弁操作棒76が下降すると自重で下降する。
弁作動機構80は、ケーシング51内に設けられ、弁操作棒76を上下動させて給気弁60および排気弁70を動作させる。弁作動機構80は、フロート81およびスナップ機構90を有する。
フロート81には、ブラケット84における軸83に回転可能に支持されたレバー82が取り付けられている。スナップ機構90は、フロートアーム91、副アーム92、コイルバネ93、受け部材94a,94bを有する。フロートアーム91は、一端部がブラケット97における軸96に回転可能に支持され、他端部の溝91aにレバー82の軸85が嵌っている。副アーム92は、上端部が軸96に回転可能に支持されている。受け部材94aはフロートアーム91の軸95aに回転可能に支持され、受け部材94bは副アーム92の軸95bに回転可能に支持されている。受け部材94a,94bの間にはコイルバネ93が設けられ、副アーム92の軸98には弁操作棒76が連結されている。
回収用ポンプ50は、導入口57から貯留空間54に蒸気を導入し該蒸気の圧力によって貯留空間54のドレンを排出口56から排出するように構成されている。詳しくは、回収用ポンプ50では、ドレンが貯留空間54に溜まっていない場合、フロート81は貯留空間54の底部に位置する。この状態において、弁操作棒76は下降しており、給気弁60は閉じられ排気弁70は開いている。そして、ドレンが流入口55から流入し貯留空間54に溜まっていくに従って、フロート81が浮上する。なお、貯留空間54ではドレンが溜まっていくにつれて蒸気が排気口58から排出される。そして、貯留空間54におけるドレンの水位が所定高水位に達すると、スナップ機構90によって弁操作棒76が上昇する。これにより、給気弁60が開き排気弁70が閉じる。
給気弁60が開くと、蒸気(高圧蒸気)が導入口57から流入して貯留空間54の上部(ドレンの上方空間)に導入される。そうすると、貯留空間54に溜まっているドレンは、導入された蒸気の圧力によって下方へ押されて排出口56から排出される。ドレンの排出によって貯留空間54のドレン水位が低下すると、フロート81が下降する。そして、貯留空間54におけるドレン水位が所定低水位に達すると、スナップ機構90によって弁操作棒76が下降する。これにより、給気弁60が閉じ排気弁70が開く。
〈運転動作〉
上述したドレン回収装置1では、蒸気使用機器100で発生したドレンが流出管11(回収管10)を介してスチームトラップ15に流入する。また、真空発生ユニット30では、吸引用ポンプ33が駆動されることにより、吸引用タンク31のドレンが循環配管32を通じて循環し、エゼクタ34の吸引部34aで吸引作用が生じる。そうすると、回収用タンク20のフラッシュ蒸気が吸引管41を介して吸引部34aに吸引される。
回収用タンク20のフラッシュ蒸気が吸引部34aに吸引されることにより、スチームトラップ15の下流側が減圧され、スチームトラップ15の上下流で所定の圧力差が生じる。この圧力差によって、スチームトラップ15からドレンが下流側へ排出される。排出されたドレンは、エゼクタ34の吸引作用により、集合管12(回収管10)を介して回収用タンク20に流入し貯留される。
回収用タンク20では、流入したドレンの一部が再蒸発する。この再蒸発したフラッシュ蒸気は、上述したように吸引部34aに吸引される。回収用タンク20に貯留されているドレンは、回収用ポンプ50によって利用側へ供給される。こうして、蒸気使用機器100で発生したドレンが回収用タンク20に回収されて利用側へ供給される。
一方、吸引部34aに吸引されたフラッシュ蒸気は、循環配管32を通じて吸引用タンク31に流入し、凝縮してドレンとなる。回収用タンク20のドレンおよびフラッシュ蒸気は、吸引用タンク31のドレン温度よりも高い高温流体である。そのため、回収用タンク20のフラッシュ蒸気が吸引用タンク31に流入することにより、吸引用タンク31の温度は上昇する。
そうすると、吸引用タンク31のドレン温度が所定値まで低下するように、水供給管35から冷却水が吸引用タンク31に供給される。こうして、吸引用タンク31のドレン温度が所定値に維持される。
ここで、吸引用タンク31においてフラッシュ蒸気が流入することによるドレン温度の上昇度について、ドレンが流入する従来の形態と比較して説明する。
吸引用タンク31に流入する体積流量(即ち、吸引部34aに吸引される単位時間当たりの体積)は、フラッシュ蒸気とドレンと(以下、両者という。)で同じである。ドレンの密度は、フラッシュ蒸気の密度よりも遥かに(数百倍)大きい。そのため、吸引用タンク31に流入する質量流量(密度×体積流量)は、フラッシュ蒸気よりもドレンが遥かに高い。一方、フラッシュ蒸気のエンタルピー(潜熱)は、ドレンのエンタルピー(顕熱)よりも少しだけ(数倍)高い。
以上のことから、吸引用タンク31に流入する単位時間当たりの熱量(エンタルピー×質量流量)としては、ドレンよりもフラッシュ蒸気が低い。そのため、フラッシュ蒸気が吸引用タンク31に流入する本実施形態では、ドレンが流入する従来の形態に比べて、吸引用タンク31におけるドレン温度の上昇度が抑えられる。したがって、水供給管35から供給される冷却水の量が削減される。
吸引用タンク31では、フラッシュ蒸気および冷却水が流入するため、ドレン水位が次第に上昇する。そして、ドレンが、所定のドレン水位を超えると、オーバーフロー管42を通じて回収用タンク20に流れる。
回収用タンク20内は、スチームトラップ15の下流側と同様、エゼクタ34の吸引作用によって真空減圧状態となっている。そのため、オーバーフロー管42におけるスチームトラップ43の上下流で圧力差が生じ、確実にスチームトラップ43からドレンが排出されて回収用タンク20に流れる。
以上のように、上記実施形態のドレン回収装置1によれば、回収管10に接続され、スチームトラップ15から排出されたドレンが流入する回収用タンク20(第1ドレンタンク)を備えている。そして、ドレン回収装置1は、吸引用タンク31(第2ドレンタンク)と、吸引用タンク31との間でドレンが循環すると共に、吸引部34aが回収用タンク20に連通しており回収用タンク20の再蒸発蒸気を吸引することによってスチームトラップ15の下流側を減圧しスチームトラップ15からドレンを排出させるエゼクタ34とを有する真空発生ユニット30(吸引機構)と、吸引用タンク31のドレン温度が回収用タンク20のドレン温度よりも低い所定値となるように冷却水を吸引用タンク31に供給する水供給管35(水供給部)とを備えている。
上記の構成によれば、真空発生ユニット30の吸引用タンク31にはフラッシュ蒸気が流入するので、従来のようにドレンが流入する場合に比べて、吸引用タンク31におけるドレン温度の上昇を抑制することができる。そのため、吸引用タンク31に供給する冷却水の量を削減することができる。
また、上記実施形態のドレン回収装置1は、回収用タンク20のドレンを利用側へ供給する回収用ポンプ50(液体圧送装置)を備えている。この構成によれば、従来よりも高温のドレンを利用側へ供給することができる。つまり、従来では真空発生ユニットにおいて冷却水で冷却された低温のドレンが供給されていたが、上記実施形態では冷却される前の高温のドレンを供給することができる。
また、上記実施形態のドレン回収装置1は、回収用タンク20と吸引用タンク31とに接続され、吸引用タンク31における所定のドレン水位を超えたドレンが回収用タンク20に流れるオーバーフロー管42を備えている。この構成によれば、真空発生ユニット30ユニットのドレンを無駄にすることなく利用側へ供給することができる。
また、オーバーフロー管42には、スチームトラップ43が設けられている。そのため、吸引用タンク31からドレンのみを回収用タンク20に流すことができる。
また、上記実施形態のドレン回収装置1によれば、回収用ポンプ50は、回収用タンク20に連通し回収用タンク20のドレンが流入する流入口55と、ドレンの排出口56と、蒸気(作動気体)の導入口57とが設けられ、内部にドレンの貯留空間54が形成されたケーシング51を有している。そして、回収用ポンプ50は、導入口57から貯留空間54に蒸気を導入し該蒸気の圧力によって貯留空間54のドレンを排出口56から排出するように構成されている。
上記の構成によれば、蒸気の圧力(圧力エネルギー)を動力源としてドレンの排出動作を行うので、電力(電気エネルギー)を使わずに、回収したドレンを利用側へ供給することができる。よって、ドレン回収装置1の消費電力を削減することができる。
なお、上記実施形態のドレン回収装置1において、オーバーフロー管42を省略するようにしてもよい。その場合、吸引用タンク31において所定のドレン水位を超えたドレンは例えば外部に廃棄される。
また、上記実施形態のドレン回収装置1において、吸引用タンク31のドレンを吸引用ポンプ33によって利用側へ供給するようにしてもよい。
本願に開示の技術は、ドレン回収装置について有用である。
1 ドレン回収装置
10 回収管
15 スチームトラップ
20 回収用タンク(第1ドレンタンク)
30 真空発生ユニット(吸引機構)
31 吸引用タンク(第2ドレンタンク)
34 エゼクタ
34a 吸引部
35 水供給管(水供給部)
42 オーバーフロー管
43 スチームトラップ
50 回収用ポンプ(液体圧送装置)
51 ケーシング
54 貯留空間
55 流入口
56 排出口
57 導入口
100 蒸気使用機器

Claims (3)

  1. 蒸気使用機器に接続され、該蒸気使用機器で蒸気の凝縮により発生したドレンが流入する回収管と、
    前記回収管の途中に設けられるスチームトラップと、
    前記回収管に接続され、前記スチームトラップから排出されたドレンが流入する第1ドレンタンクと、
    第2ドレンタンクと、該第2ドレンタンクとの間でドレンが循環すると共に、吸引部が前記第1ドレンタンクに連通しており該第1ドレンタンクの再蒸発蒸気を吸引することによって前記スチームトラップの下流側を減圧し該スチームトラップからドレンを排出させるエゼクタとを有する吸引機構と、
    前記第2ドレンタンクのドレン温度が前記第1ドレンタンクのドレン温度よりも低い所定値となるように冷却水を前記第2ドレンタンクに供給する水供給部と
    前記第1ドレンタンクのドレンを利用側へ供給する液体圧送装置と、
    前記第1ドレンタンクと前記第2ドレンタンクとに接続され、該第2ドレンタンクにおける所定のドレン水位を超えたドレンが前記第1ドレンタンクに流れるオーバーフロー管とを備えている
    ことを特徴とするドレン回収装置。
  2. 請求項に記載のドレン回収装置において、
    前記オーバーフロー管には、スチームトラップが設けられている
    ことを特徴とするドレン回収装置。
  3. 請求項に記載のドレン回収装置において、
    前記液体圧送装置は、前記第1ドレンタンクに連通し該第1ドレンタンクのドレンが流入する流入口と、ドレンの排出口と、作動気体の導入口とが設けられ、内部にドレンの貯留空間が形成されたケーシングを有し、前記導入口から前記貯留空間に作動気体を導入し該作動気体の圧力によって前記貯留空間のドレンを前記排出口から排出するように構成されている
    ことを特徴とするドレン回収装置。
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