JP7189420B2 - 物品選別装置 - Google Patents
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Description
特許文献1の装置においては、物品を載置する複数のバケットが設けられたバケットコンベヤを備えており、さらに、上記バケットとして一対の無端状ベルトを隣接させて平行に配置した構成が提案されている(特許文献1の第2実施例参照)。この特許文献1においては、バケットが有する一対の無端状ベルトにリンゴ等の農産物を載置して搬送しながら等級を判定したら、該等級の違いに応じてバケット上から分岐コンベヤへ農産物を排出させるようになっている。
この場合には、バケットに設けた一対の無端状ベルトにわたってトマトを載置することになるが、隣り合う無端状ベルト同士の隙間にトマトのヘタが入り込み、バケットからのトマトの排出時にプーリと無端状ベルトの下面との間にヘタが挟まり、ヘタが脱落したり、トマトが挟まったまま排出されずに損傷するという問題があった。
上記載置部材は、隣接させて平行に配置された少なくとも2以上の無端状ベルトからなり、隣り合う無端状ベルトのうちの一方に当該無端状ベルトと一体に噛み込み防止部を設けてあり、該噛み込み防止部が隣り合う無端状ベルトのうちの他方の上面に重合されることで、隣り合う無端状ベルトの間の隙間を遮蔽するようになっており、
上記噛み込み防止部及び隣り合う無端状ベルトにわたって上記物品を載置した状態で搬送するようにしたものである。
後に詳述するが、バケット3はトマトTが載置される載置部材10(無端状ベルト10A、10B)を備えており、該載置部材10はトマトTを載置した状態で搬送コンベヤ2の搬送方向と直交する方向に移動できるようになっている。仕分け排出部CにおいてトマトTが載置された載置部材10が搬送方向と直交する方向へ移動されると、バケット3の載置部材10上からトマトTが分岐コンベヤ11A~11H上へ排出されるようになっている。
その後、検査部B内を搬送されるバケット3上のトマトTは、先ず外観検査装置6によって外観を検査された後に、品質検査装置7によって糖度や腐敗の有無等の内部品質に関する内部品質検査が行われるようになっている。各バケット3上のトマトTに対する両検査装置6、7の検査結果は逐次制御装置8に入力されるようになっている。なお、外観検査装置6、品質検査装置7の構成は上記特許文献1等により従来公知であるため、詳細な説明は省略する。
制御装置8は、各バケット3上のトマトTについて外観検査と内部品質検査の結果を基にして8種類の等階級に区分するようになっている。そして、制御装置8は、トマトTを載置した各バケット3が仕分け排出部Cを通過する際に、仕分け排出部Cに配置された駆動機構13の作動を制御して、8種類の等階級に応じて各バケット3上のトマトTをいずれかの分岐コンベヤ11A~11H上に排出させるようになっている。これらの分岐コンベヤ11A~11H上に排出されたトマトTは、その後、各分岐コンベヤ11A~11H上のトマトT毎に作業者Wによって図示しないコンテナまたは箱に収納されるようになっている。
支持フレーム15は長方形の枠状に形成されており、その内方側に板状のガイドプレート21が水平に連結されている。このガイドプレート21には、搬送方向と交差する方向の切り欠きからなるガイド溝21Aが形成されており、このガイド溝21Aに、スライダー19に連結された係合ピン22を係合させている。
本実施例の載置部材10は、隣接させて平行に配置された可動部材としての一対の無端状ベルト10A、10Bとから構成されており、それら一対の無端状ベルト10A、10Bの上面にわたってトマトTを載置するようになっている。
断面コ字型をした一対の支持フレーム24A、24Bの間に複数のスペーサ25を介在させることで、両支持フレーム24A、24Bは少し離隔した状態で一体に連結されている。その状態の両支持フレーム24A、24Bの長手方向の両端部に穿設したガイド孔24aに上記ガイド軸23、23を挿通させている。
各支持フレーム24A、24Bにおける上部の長手方向両端にプーリ26A、26Bが回転自在に設けられている。そして、一方の支持フレーム24Aの両プーリ26A、26Bにわたって無端状ベルト10Aが掛け渡されており、他方の支持フレーム24Bのプーリ26A、26Bにわたって無端状ベルト10Bが掛け渡されている。これにより、無端状ベルト10A、10Bは、搬送コンベヤ2の搬送方向と直交する方向に走行可能(移動可能)となっている。
前述したように、ガイド軸23、23は支持フレーム15に搬送方向と同一方向に支持されており、それらガイド軸23、23は支持フレーム24A、24Bのガイド孔24a、24aを貫通しているので、並列に配置された両無端状ベルト10A、10Bはガイド軸23、23に案内されて搬送方向に移動可能となっている。
図5に示すように、支持フレーム24A、24Bは、スペーサ25に接触する位置の側部の高さが、他側の高さよりも少し低くなっており、そのため、並列に配置された一対の無端状ベルト10A、10Bも、隣接する一側の縁部の高さが、他測の縁部の高さよりも少し低くなっている。つまり、トマトTが載置される載置箇所となる両無端状ベルト10A、10Bの上面は、それらの間のスペーサ25側の縁部が最も低くなるようにV字状の傾斜状態に維持されている(図5参照)。
本実施例では、隣り合う一対の無端状ベルト10A、10Bの上面にわたってヘタTaを有するトマトTを載置し、その状態でトマトTを搬送するようにしている。そこで、本実施例では、トマトTの載置箇所における無端状ベルト10A、10Bの間の隙間を遮蔽するために、一方の無端状ベルト10Aに噛み込み防止部10Aaが形成されている。
噛み込み防止部10Aaは、無端状ベルト10Aにおけるスペーサ25側となる縁部を、隣接位置の無端状ベルト10Bに向けて台形状に突き出して形成されている。この噛み込み防止部10Aaの側部は、隣接位置の無端状ベルト10Bの上面に重合させてあり、したがって、この噛み込み防止部10Aaの位置では両無端状ベルト10A、10Bの間の隙間が遮蔽されている。
噛み込み防止部10Aaは、搬送方向及びそれと直交する方向におけるバケット3の中央部に位置しており、噛み込み防止部10Aaとその隣接両側となる両無端状ベルト10A、10Bの上面の箇所が、トマトTが載置される載置位置となっている。そのため、手動供給部Aにおいて、バケット3の無端状ベルト10A、10B上にトマトTがヘタTaを下にして供給されると、該ヘタTaとその周辺部は噛み込み防止部10Aa上に載置されるようになっている。
それにより、載置部材10を構成する両無端状ベルト10A、10Bが仕分け排出部Cで分岐コンベヤ11A~11Hに向けて移動されてトマトTが載置部材10から排出される際に、トマトTのヘタTaが両無端状ベルト10A、10Bの間の隙間に噛み込んだり、無端状ベルト10A、10Bとプーリ26A、26Aとの間にヘタTaが噛み込むのを防止できるようになっている。
バックサポータ17は厚肉の平板状に形成されており、バックサポータ17の底面は両無端状ベルト10A、10Bの上面に重合させた状態でそれらと一体に連結されている。それにより、バックサポータ17と両無端状ベルト10A、10Bは一体となって、搬送コンベヤ2の搬送方向と直交する方向に移動可能となっている。バックサポータ17の前面17Aは、平面で見るとトマトTの外形に沿うように円弧状に形成されており、その前面17Aは、上記噛み込み防止部10Aaに隣接上方で交差した状態となっている。それによって、噛み込み防止部10Aaの位置にトマトTがヘタTaを下にして載置されると、該トマトTの外周の一部をバックサポータ17の前面17Aで安定した状態で支持できるようになっている(図2参照)。
バックサポータ17は、両支持フレーム24A、24Bの間の隙間を介して2本の連結ピン18、18により下方側のスライダー19と一体に連結されている。
支持フレーム24Aの下部と支持フレーム24Bの下部とにわたって、搬送方向と直交する方向に一対のガイド軸27、27が水平に取り付けられており、上記スライダー19の両側部に形成されたガイド溝19A、19Aを上記ガイド軸27、27に摺動自在に係合させている。これにより、スライダー19、バックサポータ17及び両無端状ベルト10A、10Bが搬送方向と直交する方向に同期して移動可能となっている。
図4に示すように、ガイド溝21Aは、搬送方向と直交する方向の直交ガイド部21aと、それから連続し、かつ搬送方向に対して斜めに後退するように傾斜した後退ガイド部21bとから構成されている。
バケット3の載置部材10(無端状ベルト10A、10B)にトマトTが供給される前の状態では、係合ピン22がガイド溝21Aの直交ガイド部21aの始点に位置しているので、無端状ベルト10A、10B及びバックサポータ17は図2、図3に示す後退端に位置するとともに、この状態では無端状ベルト10Aの噛み込み防止部10Aaは、実質的にバケット3の中央部に位置している。
このように後退端に位置するバケット3の載置部材10(無端状ベルト10A、10B)に、手動供給部AにおいてヘタTaを下にした状態でトマトTが載置されるようになっている。その際、前述したように、無端状ベルト10に噛み込み防止部10Aaが形成されているので、トマトTのヘタTaは噛み込み防止部材10Aa上とその隣接位置の両無端状ベルト10A、10B上に載置されるようになっている。その際には、トマトTの外周部がバックサポータ17の前面17Aにより支持される。
そして、バケット3に載置されたトマトTに対して、検査部Bにおいて外観検査装置6、品質検査装置7による検査が行われて、該バケット3上のトマトTの品質の区分が決定すると、その後、仕分け排出部Cにおいて、制御装置8によって各バケット3に応じた駆動機構13が駆動される。すると、該駆動機構13によって係合ピン22が上記直交ガイド部21aの始点から後退ガイド部21bの終点まで移動される。
それにより、スライダー19、バックサポータ17及びトマトTを載置した両無端状ベルト10A、10B(載置部材10)が、ガイド溝21Aの形状に倣って先ず搬送コンベヤ2の搬送方向と直交する方向(図2~4の左方向)に移動され、さらに搬送方向に対して斜めに後退する方向に移動される。これにより、載置部材10上のトマトTが搬送方向の左側となる側方に向けて排出されて、分岐コンベヤ11A~11Hのいずれかに排出される。
その際、載置部材10から排出されるトマトTは、噛み込み防止部10Aa及びその隣接位置の両無端状ベルト10A、10Bに載置された状態で搬送方向と直交する左方側に向けて排出される。そのため、トマトTのヘタTaが両無端状ベルト10A、10Bの間の隙間に噛み込まるのが防止されるとともに、プーリ26Aと両無端状ベルト10A、10Bとの間にヘタTaが挟み込まれるとも防止されるようになっている。
本実施例の駆動機構13は、停止位置と作動位置とに切り換え可能な切り換えガイド31と、この切り換えガイド31を停止位置と作動位置とに切り換えるソレノイド32と、切り換えガイド31よりも搬送方向の少し下流側に水平に固定された固定斜めガイド33とを備えている。
ソレノイド32は制御装置8によって作動を制御されるようになっており、制御装置8がソレノイド32を作動させると、切り換えガイド31が停止位置から作動位置に切り換えられるようになっている。すると、バケット3の係合ピン22の下端部が切り換えガイド31に当接するので、固定斜めガイド33に向けて係合ピン22を移動させる。それにより、係合ピン22は固定斜めガイド33のガイド面に当接して、該ガイド面に沿って搬送コンベヤ2の搬送方向と直交する方向及び斜め後方へ後退する方向に移動される。つまり、係合ピン22が上記ガイド溝21A内を直交ガイド部21aから後退ガイド部21bへと摺動するようになっている。
したがって、前述したように、バケット3における載置部材10、バックサポータ17が搬送方向と直交方向に移動されるとともに、載置部材10は搬送方向と直交する方向に移動されながら後退方向にも移動される。そのため、載置部材10が搬送方向と直交する方向及び斜め後方に後退する方向に前進されて、それに載置されたトマトTは載置部材10上から分岐コンベヤ11A~11H上に排出されるようになっている。
そのため、隣り合う無端状ベルト10A、10Bの間の隙間は、噛み込み防止部10Aaによって遮蔽されており、噛み込み防止部10Aaとそこの隣接位置の無端状ベルト10A、10B上にトマトTが載置される。そして、その状態で、仕分け排出部Cにおいて、無端状ベルト10A、10Bが搬送方向と直交する左方側へ前進されることで、無端状コンベヤ10A、10B及び噛み込み防止部10Aa上からヘタTaを有するトマトTが排出される。そのため、トマトTのヘタTaが隣り合う無端状ベルト10A、10Bの間の隙間に入り込むのを防止できるとともに、プーリ26Aと無端状コンベヤ10A、10Bとの間にヘタTaが挟み込まれることも防止できる。
したがって、本実施例によれば、ヘタTaを有するトマトTであっても円滑に選別することができるとともに、バケット3からの排出の際にトマトTが損傷することを確実に防止することができる。
すなわち、図6はバケット3に関する第2実施例を示したものであり、この第2実施例においては、無端状ベルト10Aに設けた噛み込み防止部10Aaを他方の無端状ベルト10Bに重合しない構成としたものである。噛み込み防止部10Aaの搬送方向の長さは、両スペーサ25、25を合わせた寸法と実質同じ寸法であり、そのため噛み込み防止部10Aaの先端縁部10Abは、他方の無端状ベルト10Bの側部の縁と当接している。それにより、トマトTを載置する位置における両無端状ベルト10A、10Bの間の隙間は遮蔽されている。
その他の構成は上記第1の実施例と同じであり、この第2実施例であっても、上記実施例と同様の作用・効果を得ることができる。
その他の構成は上記第1の実施例と同じであり、この第3実施例であっても、上記実施例と同様の作用・効果を得ることができる。
その他の構成は上記第1の実施例と同じであり、このような第4実施例であっても、上記実施例と同様の作用・効果を得ることができる。
なお、この第5実施例では、一対のプーリ26A、26Bに6本の無端状ベルト10A~10Fを掛け渡してあるので、それら無端状ベルト10A~10Fの上面(載置面)は水平で同一平面となっている。
このような第5実施例であっても、上記実施例と同様の作用・効果を得ることができる。
また、上記各実施例では、1つのバケット3に1つのトマトT(農産物)を載置して搬送しているが、スイカやメロン等の大きな農産物と、リンゴ、桃、梨、トマト等の小さな農産物に兼用する場合には、大玉の農産物(スイカ等)を隣り合う2つのバケット3に跨らせて載置して搬送するようにしても良い。その場合には、一方のバケット3の無端状ベルト10A、10Bから他方のバケット3の無端状ベルトに対して本発明の構成を適用することができる。
また、無端状ベルトとしては、短冊状部材を連結軸で繋いだキャタピラ状のものや、丸ベルト、トップチェーンコンベヤ状のものを用いても良い。
また、実施例では、無端状ベルトにより無端搬送体を構成されているが、特開2015-205263号公報に開示されたような構造の載置部材を用いても良い。
さらに、上記実施例では、噛み込み防止部10Aaを無端状ベルト10A(10B)と一体的に形成しているが、噛み込み防止部を別体として設けても良い。
3‥バケット 10‥載置部材
10A‥無端状ベルト(可動部材) 10B‥無端状ベルト(可動部材)
10Aa‥噛み込み防止部 T‥トマト(物品)
Ta‥ヘタ
Claims (2)
- 所要の領域にわたって設けられた搬送コンベヤと、この搬送コンベヤに搬送方向に沿って複数設けられるとともに、物品を載置する載置部材を有するバケットと、上記載置部材を搬送コンベヤの搬送方向と交差する方向に移動させる駆動機構とを備え、各バケットの載置部材に物品を載置して搬送しながら仕分け区分に応じてバケット上の物品を搬送コンベヤの側方に排出するようにした物品選別装置において、
上記載置部材は、隣接させて平行に配置された少なくとも2以上の無端状ベルトからなり、隣り合う無端状ベルトのうちの一方に当該無端状ベルトと一体に噛み込み防止部を設けてあり、該噛み込み防止部が隣り合う無端状ベルトのうちの他方の上面に重合されることで、隣り合う無端状ベルトの間の隙間を遮蔽するようになっており、
上記噛み込み防止部及び隣り合う無端状ベルトにわたって上記物品を載置した状態で搬送することを特徴とする物品選別装置。 - 隣り合う無端状ベルトは、相互に近接する側部の高さが、それと反対側の側部の高さよりも低くなるように傾斜させて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の物品選別装置。
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JP2013212909A (ja) | 2012-04-02 | 2013-10-17 | Nippon Kyodo Kikaku Kk | 果菜自動選別方法と、果菜自動選別用背凭れ具と、果菜自動選別用果菜キャリアと、果菜自動選別装置 |
JP2017145123A (ja) | 2016-02-19 | 2017-08-24 | 株式会社ダイフク | コンベヤ装置 |
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