JP7188655B1 - 厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法 - Google Patents

厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7188655B1
JP7188655B1 JP2022549693A JP2022549693A JP7188655B1 JP 7188655 B1 JP7188655 B1 JP 7188655B1 JP 2022549693 A JP2022549693 A JP 2022549693A JP 2022549693 A JP2022549693 A JP 2022549693A JP 7188655 B1 JP7188655 B1 JP 7188655B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transition temperature
test
plate thickness
brittle crack
charpy impact
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022549693A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2022259957A1 (ja
Inventor
久和 田近
恒久 半田
哲哉 田川
涼太 長尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Application granted granted Critical
Publication of JP7188655B1 publication Critical patent/JP7188655B1/ja
Publication of JPWO2022259957A1 publication Critical patent/JPWO2022259957A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N3/00Investigating strength properties of solid materials by application of mechanical stress
    • G01N3/30Investigating strength properties of solid materials by application of mechanical stress by applying a single impulsive force, e.g. by falling weight
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N1/00Sampling; Preparing specimens for investigation
    • G01N1/28Preparing specimens for investigation including physical details of (bio-)chemical methods covered elsewhere, e.g. G01N33/50, C12Q
    • G01N1/42Low-temperature sample treatment, e.g. cryofixation
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N3/00Investigating strength properties of solid materials by application of mechanical stress
    • G01N3/30Investigating strength properties of solid materials by application of mechanical stress by applying a single impulsive force, e.g. by falling weight
    • G01N3/31Investigating strength properties of solid materials by application of mechanical stress by applying a single impulsive force, e.g. by falling weight generated by a rotating fly-wheel

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)

Abstract

厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法を提供する。厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を、板厚中央位置と、板厚中央位置とは異なる破面形態を示す板厚中間位置における特性値を小型試験であるシャルピー衝撃試験を用いてそれぞれ評価し、得られた所定の特性値を示す温度(遷移温度)を組み合わせて、大型試験で得られる厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を推定する。板厚中央位置では、プレスノッチシャルピー衝撃試験のエネルギー遷移温度Tctで、板厚中間位置では、Vノッチシャルピー衝撃試験の破面遷移温度Tmtで評価し、それらを組み合わせた遷移温度Tw(=Tmt+B1×Tct)を用いて、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を推定する。これにより、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を、簡便かつ精度よく評価することができる。なお、組み合わせた遷移温度Twとして、Tw=(Tmt+Tct)/2+B2×(Tct-Tmt)を用いても良い。

Description

本発明は、板厚が40mm以上の厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を、小型試験片を用いて簡便に評価する評価方法に関する。
船舶、海洋構造物、低温貯蔵タンクおよび建築・土木構造物等の大型構造物において、脆性破壊に伴う事故が発生すると、経済や環境に大きな影響を及ぼす。そのため、特に大型構造物に対しては構造物の安全性向上が求められている。使用される鋼材は、使用温度における、優れた靭性や優れた脆性破壊伝播停止性能を有することが要求されている。
脆性破壊伝播停止性能の評価は、従来から、ESSO試験や二重引張試験に代表される大型試験によって行われている。しかし、これらの大型試験は、多くの日数や多大の費用を要するため、簡便に行うことが難しいという問題がある。そのため、WES 3003-1995(日本溶接協会規格)には、Vノッチシャルピー衝撃試験の破面遷移温度rsから脆性破壊伝播停止性能を予測する手法が制定されている。しかし、近年開発された、板厚50mmを超える鋼材に適用する場合、予測精度が悪く、簡便に評価を行うことが難しい。
例えば、特許文献1には、板厚中心部および表面から板厚の1/4の位置から採取しプレスノッチを導入したシャルピー衝撃試験片を用いて、シャルピー衝撃試験を行い、それぞれ得られた脆性破面率が75%となる破面遷移温度に基づいて、脆性破壊伝播停止性能を評価する、厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能の評価方法が記載されている。
また、特許文献2には、50mm以上の厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能を小型試験で評価するにあたり、厚鋼板の板厚の中心部位置から採取した矩形断面が100mm超えの変形プレスノッチシャルピー試験片を用いてシャルピー衝撃試験を実施し、得られた吸収エネルギーが特定値を示す遷移温度、あるいは脆性破面率が特定値を示す遷移温度BATTに基づいて、脆性破壊伝播停止性能を評価する、厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能の評価方法が記載されている。
また、非特許文献1には、板厚方向各位置で靭性に分布があり、ESSO試験によって求まる脆性破壊伝播停止性能Kca値が低靭性領域の影響を強く受けることを考慮し、板厚方向各位置における靭性値をその鋼板の面積平均値とし、板厚中央部の値を重み付けした脆性破壊伝播停止性能を評価する技術が記載されている。
特開2011-33457号公報 国際公開2014/208072号
溶接学会全国大会講演概要 第49集 p.108(1991)
特許文献1に記載された技術は、厚鋼板の板厚中心部および表面から板厚の1/4の位置から採取したプレスノッチシャルピー衝撃試験片を用いて、脆性破壊伝播停止性能を評価している。しかしながら、表層の靭性値が反映されておらず、表層におけるシアリップ発生が脆性き裂伝播停止に大きく影響するような厚鋼板では、脆性き裂伝播停止靭性値Kcaとの相関性が低くなる。また、シアリップ発生が少ない場合でも、板厚方向での破壊形態が大きく異なるような厚鋼板では、脆性き裂伝播停止靭性値Kcaとの相関性が低くなるという問題がある。さらに、脆性破壊伝播停止性能が高い鋼板では、板厚1/4位置でのプレスノッチシャルピー衝撃試験において、ノッチ底からの脆性亀裂の発生が困難な場合があるため、適正なプレスノッチシャルピー衝撃試験結果を得ることが難しいという問題があった。
また、特許文献2に記載された技術では、通常のシャルピー衝撃試験と同様のサイズのプレスノッチシャルピー衝撃試験片を用いて、試験片を板厚中央部1箇所から採取して、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を評価している。しかし、板厚60~80mmの厚鋼板においては、プレスノッチシャルピー衝撃試験を用いた小型試験結果により得られた特性値と厚鋼版の脆性亀裂伝播停止性能の間には高い相関性が見られる一方で、板厚が80mmを超えてさらに厚くなる場合には、精度が低下する場合があるという問題があった。
そこで、本発明は、全厚の大型試験は試験位置を特定することのみに使用し、小型試験を用いる簡便な方法で、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を精度高く評価できる、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法を提供することを目的とする。なお、本発明が対象とする厚鋼板は、板厚40mm以上とし、板厚中央部と板厚中間位置で脆性亀裂伝播形態が変化する厚鋼板とする。ここでいう「板厚中央部」は、板厚の1/2位置を中心として、板厚の3/8~5/8位置の範囲というものとする。また、「板厚中間位置」は、板厚の1/6~3/8位置、および板厚の5/8~5/6位置の、板厚中央部から対称的に離れた位置をいうものとする。
本発明者らは、上記した目的を達成するため、まず、厚鋼板19種(板厚100mm)について、大型試験であるESSO試験を実施しKcaが8000N/mm3/2となる温度TKca=8000(℃)を求め、同時に小型試験であるプレスノッチシャルピー衝撃試験(試験片:10mm角×55mm長さ)を実施し、吸収エネルギーが40Jとなる温度E40J(℃)を求めた。なお、プレスノッチシャルピー衝撃試験は、板厚中央位置1箇所から採取した試験片を用いた。
得られた結果を、温度TKca=8000(℃)と温度E40J(℃)との関係で図2に示す。得られたTKca=8000E40Jとの相関関係から、回帰式である次(a)式
Kca=8000=0.17×E40J-23.25 …(a)
(ここで、回帰残差u:10.61)
を得た。そして、温度TKca=8000(℃)の上限値の推定式として次(b)式
Kca=8000=0.17×E40J-2.03 …(b)
を得た。そして、この推定式から、TKca=8000を-10℃とするに必要なE40Jを推定すると、E40J=-46.9℃となる。図2から、E40J=-46.9℃を超える値を示す厚鋼板は9種となっている。推定値以下となる比率は10/19(53%)で、推定精度が低いことがわかる。このような、板厚中央位置1箇所から採取した試験片によるプレスノッチシャルピー衝撃試験結果を用いる小型試験による厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法では、板厚の厚い厚鋼板においては、相関性に乏しい評価結果しか得られないことがわかる。相関性が低いため、安全側の検討に設定される2σが大きくなり、大型試験を実施すれば所望の脆性亀裂伝播停止性能を有している鋼板まで、小型試験おいては「推定値を超える」と評価されることになる。
そこで、高い脆性亀裂伝播停止性能を有する厚鋼板(板厚:100mm、EH40~47級)について大型試験である脆性亀裂伝播停止試験(CAT試験、試験温度:-30℃)を実施し、試験後、得られた試験片の破面形態を観察した。図1に、試験片の破面形態を模式的に示す。
切欠1・脆化処理域で発生した脆性亀裂は、試験部に突入してから、板厚中央部では、主亀裂(脆性亀裂)3が斜め35°方向に進展したのち停止(脆性亀裂停止4)する破面形態を示している。さらに、斜め方向に進展する主亀裂3の端では、表面から板厚方向に35%の位置から15%の位置まで、および、表面から板厚方向に65%の位置から85%の位置まで、所定の間隔ごとに比較的平坦に進展して停止する亀裂(平坦破面5)と階段状の段差6(延性破面)が複数、形成された破面形態を示している。これら平坦破面5は、各亀裂の発生位置の高さが異なっており、かなり大きなリガメントを有する階段状の段差を形成している。
このような破面形態から、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能は、板厚中央部の靭性に加えて、板厚中央部とは異なる破面を形成する部位(中間位置)の靭性に強く影響されていると言える。なお、この厚鋼板の非貫通の試験片の観察から、脆性亀裂伝播停止試験において、亀裂伝播停止時には板厚中心ならびに中間位置では亀裂が深く進展しているが、表層近傍はその進展が相対的に浅い。この破壊形態から表層よりも板厚中心ならびに中間位置での亀裂伝播挙動が鋼板全体の脆性亀裂の進展を支配するものと考えられる。したがって、この種の厚鋼板では、表層近傍は、脆性亀裂伝播停止性能への影響は少ないとの知見を得た。
このような板厚中央位置以外の板厚方向位置において板厚中央位置とは異なる破面形態を呈し、延性亀裂やリガメントが多く存在する破面形態を示している場合には、亀裂前縁の動的応力拡大係数が低下し、亀裂伝播停止しやすい状況になる。そのため、板厚中央位置とは異なる破面形態を呈する板厚方向位置の靭性が、厚鋼板全体の脆性亀裂伝播停止性能に大きく影響すると推察される。
このようなことから、板厚中央位置および板厚中央位置とは異なる破面形態を示す板厚方向位置での、所定の特性値を示す温度を小型試験でそれぞれ評価し、得られた所定の特性値を示す温度を組み合わせて厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を推定すれば、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を、精度高く、信頼性高く評価できることに想到した。
そこで、板厚中央位置の破面形態と異なる破面形態を示す位置が板厚1/4位置であることから、上記した板厚中央位置でのプレスノッチシャルピー試験に加えて、板厚1/4位置(以下、記号中において板厚1/4位置のことをqの下付き文字で示す。)からもシャルピー衝撃試験片(10mm角×55mm長さ)を採取した。板厚1/4位置からもシャルピー衝撃試験片にはVノッチを導入して、Vノッチシャルピー衝撃試験を実施し、脆性破面率が50%となる破面遷移温度rsq(℃)を求めた。上述した板厚中央位置(以下、記号中において板厚中央位置のことをhの下付き文字で示す。)でのプレスノッチシャルピー衝撃試験の吸収エネルギーが40Jとなる温度E40Jh(℃)と、得られた板厚1/4位置でのVノッチシャルピー衝撃試験の脆性破面率が50%を示す温度rsq(℃)を組み合わせて、小型試験による組合せ遷移温度T(℃)とし、温度TKca=8000(℃)と温度T(℃)との相関関係を求めた。なお、小型試験による板厚方向各位置での遷移温度を組み合わせるに当たり、板厚方向各位置での遷移温度を、全厚での脆性亀裂伝播停止性能に与える影響に応じた寄与分として加重平均した。加重平均は12:100とした。したがって、小型試験による組合せ遷移温度T(℃)は、Trsq+0.12×E40Jhと表される。
得られた温度TKca=8000(℃)と組合せ遷移温度T(℃)との関係を図3に示す。温度TKca=8000(℃)と温度T(℃)との相関関係は、回帰式として、次(c)式
Kca=8000=0.36×T-3.27 …(c)
(ここで、回帰残差u:9.51)
で表される。この回帰式をもとに、バラツキの範囲内でTKca=8000(℃)の上限値を推定する推定式を、次(d)式
Kca=8000(℃)=0.36×T+22.29 …(d)
とした。この推定式から、TKca=8000が-10℃となるために必要なTを推定すると、T=-89.1℃となる。図3から、T=-89.1℃を超える値を示す厚鋼板は4種であり、15/19(80%)が推定値以下となっており、図2に示す場合にくらべ、推定誤差は小さくなっていることがわかる。このため、安全側の検討に設定された2σが小さくなり、大型試験を実施した場合に所望の脆性亀裂伝播停止性能を有することを示すことができる鋼板の多くが、小型試験による推定値以下となるため、合理的に推定することが可能となった。
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
[1]厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法であって、小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度から大型試験により得られる脆性亀裂伝播停止性能を評価するに当たり、
前記厚鋼板の全厚試験片を用いた脆性亀裂伝播停止試験を行い、得られた破面の形態観察から、板厚中央位置と異なる破面形態を示す板厚方向の位置範囲を板厚中間位置として特定し、
前記小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度を、前記板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度と前記板厚中間位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度とを組み合わせた、組合せ遷移温度として、
前記組合せ遷移温度から、前記厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を評価する、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法。
[2]厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法であって、小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度から大型試験により得られる脆性亀裂伝播停止性能を評価するに当たり、
前記厚鋼板の全厚試験片を用いた脆性亀裂伝播停止試験を行い、得られた破面の形態観察から、板厚中央位置と異なる破面形態を示す板厚方向の位置範囲を板厚中間位置として特定し、
前記小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度を、前記板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度Tctと、前記板厚中間位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度Tmtとを組み合わせた、下記(1)式で定義される組合せ遷移温度Tとして、該組合せ遷移温度Tから、下記(2)式を用いて脆性亀裂伝播停止靭性Kcaがk1(N/mm3/2)となる温度TKca=k1(℃)を推定し、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を評価する、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法。

=Tmt+B1×Tct …(1)
Kca=k1=A1×T+C1 …(2)
ここで、T:小型試験を用いて得られた組合せ遷移温度(℃)、
mt:板厚中間位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度(℃)、
ct:板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度(℃)、
A1、B1、C1:係数
[3] 厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法であって、小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度から大型試験により得られる脆性亀裂伝播停止性能を評価するに当たり、
前記厚鋼板の全厚試験片を用いた脆性亀裂伝播停止試験を行い、得られた破面の形態観察から、板厚中央位置と異なる破面形態を示す板厚方向の位置範囲を板厚中間位置として特定し、
前記小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度を、前記板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度Tctと、前記板厚中間位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度Tmtとを組み合わせた、下記(3)式で定義される組合せ遷移温度Tとして、該組合せ遷移温度Tから、下記(4)式を用いて脆性亀裂伝播停止靭性Kcaがk1(N/mm3/2)となる温度TKca=k1を(℃)推定し、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を評価する、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法。

=(Tmt+Tct)/2+B2×(Tct-Tmt) …(3)
Kca=k1=A2×T+C2 …(4)
ここで、T:小型試験を用いて得られた組合せ遷移温度(℃)、
mt:板厚中間位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度(℃)、
ct:板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度(℃)、
A2、B2、C2:係数
[4]前記板厚中間位置を板厚1/4位置とし、前記遷移温度Tctを、板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の吸収エネルギーが40Jを示す遷移温度E40Jhとし、前記遷移温度Tmtを、板厚1/4位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の脆性破面率が50%である遷移温度rsqとし、
前記(1)式に代えて、下記(5)式を、
前記(2)式に代えて、下記(6)式を用いる、[2]に記載の厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法。

rsq+0.12×E40Jh …(5)
Kca=8000=0.36×T+22.3 …(6)
rsq:板厚1/4位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の脆性破面率が50%である遷移温度(℃)、
E40Jh:板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の吸収エネルギーが40Jを示す遷移温度(℃)
[5]前記板厚中間位置を板厚1/4位置とし、前記遷移温度Tctを、板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の吸収エネルギーが40Jを示す遷移温度E40Jhとし、前記遷移温度Tmtを、板厚1/4位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の脆性破面率が50%である遷移温度rsqとし、
前記(3)式に代えて、下記(7)式を、
前記(4)式に代えて、下記(8)式を用いる、[3]に記載の厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法。

=1.12×(E40Jhrsq)/2+0.44×(E40Jhrsq) …(7)
Kca=8000=0.40×(E40Jhrsq) /2+0.16×(E40Jhrsq)+22.3 …(8)
rsq:板厚1/4位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の脆性破面率が50%である遷移温度(℃)、
E40Jh:板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の吸収エネルギーが40Jを示す遷移温度(℃)
[6]厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法であって、小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度から大型試験により得られる脆性亀裂伝播停止性能を評価するに当たり、
前記厚鋼板の全厚試験片を用いた脆性亀裂伝播停止試験を行い、得られた破面の形態観察から、板厚中央位置と異なる破面形態を示す板厚方向の位置範囲を板厚中間位置として特定し、
前記小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度を、前記板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度Tctと、前記板厚中間位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度Tmtとを、下記(1a)式で定義される前記遷移温度Tctと前記遷移温度Tmtとを組み合わせた組合せ遷移温度Tとして、該組合せ遷移温度Tから、下記(2a)式を用いて、CAT試験における脆性亀裂が伝播しない温度CATを推定し、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を評価する、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法。

=Tmt+E1×Tct …(1a)
CAT=D1×T+F1 …(2a)
ここで、D1、E1、F1:係数
[7]厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法であって、小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度から大型試験により得られる脆性亀裂伝播停止性能を評価するに当たり、
前記厚鋼板の全厚試験片を用いた脆性亀裂伝播停止試験を行い、得られた破面の形態観察から、板厚中央位置と異なる破面形態を示す板厚方向の位置範囲を板厚中間位置として特定し、
前記小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度を、前記板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度Tctと、前記板厚中間位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度Tmtとを、下記(3a)式で定義される前記遷移温度Tctと前記遷移温度Tmtとを組み合わせた組合せ遷移温度Tとして、該組合せ遷移温度Tから、下記(4a)式を用いて、CAT試験における脆性亀裂が伝播しない温度CATを推定し、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を評価する、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法。

=(Tmt+Tct)/2+E2×(Tct-Tmt) …(3a)
CAT=D2×T+F2 …(4a)
ここで、Tmt:板厚中間位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度(℃)、
ct:板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度(℃)、
D2、E2、F2:係数
本発明によれば、ESSO試験等の全厚の大型の脆性亀裂伝播停止試験は試験位置を特定することのみに使用し、シャルピー衝撃試験等と同様なサイズの試験片を用いる小型試験による靭性評価結果から、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を、簡便かつ精度よく評価することができ、産業上格段の効果を奏する。
脆性亀裂伝播停止試験(CAT試験)後のCAT全厚試験片の破面形態の一例を模式的に示す説明図である。 ESSO試験により求めた温度TKca=8000と板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験のエネルギー遷移温度E40Jとの関係を示すグラフである。 ESSO試験により求めた温度TKca=8000と、板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験のエネルギー遷移温度E40Jhと板厚1/4位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の破面遷移温度rsqとを組み合わせた組合せ遷移温度Twとの関係を示すグラフである。 ESSO試験により求めた温度TKca=8000と、小型試験結果から求めた予測温度(推定温度)TKca=8000 との関係を示すグラフである。
本発明は、板厚40mm以上、好ましくは50mm以上の厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を評価するに当たり、小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度を用いる、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法である。また、本発明における板厚の上限は120mm以下とすることが好ましい。
高い脆性亀裂伝播停止性能を有する厚鋼板について、脆性亀裂伝播停止試験を実施し破面を形態観察すると、図1に模式的に示すような破面形態を呈する。板厚中央部では、切欠1に隣接する脆化部2から主亀裂(脆性亀裂)3が斜め35°方向に進展したのち停止(脆性亀裂停止4)している。また、斜め方向に進展する主亀裂3の端では、表面から板厚方向に35%の位置から15%の位置まで、および、表面から板厚方向に65%の位置から85%の位置まで、所定の間隔ごとに比較的平坦に進展して停止する平坦な亀裂(平坦破面5)と階段状の段差6(延性破面)が複数形成された破面形態を示している。
これら平坦破面5は、斜めに進展している主亀裂3の異なる位置から発生しており、これら平坦破面5の間かなり大きなリガメントを有する階段状の段差6(延性破面)を形成している。
このような破面形態から、板厚中央位置の靭性に加えて、板厚中央位置とは異なる破面を形成する板厚方向位置(以下、板厚中間位置と称する)の靭性が厚鋼板全体の脆性亀裂伝播停止性能に大きく影響していることが推察される。
なお、この厚鋼板の非貫通の試験片の観察から、脆性亀裂伝播停止試験において、亀裂伝播停止時には板厚中心ならびに中間位置では亀裂が深く進展しているが、表層近傍はその進展が相対的に浅い。この破壊形態から表層よりも板厚中心ならびに中間位置での亀裂伝播挙動が鋼板全体の脆性亀裂の進展を支配するものと考えられる。したがって、この種の厚鋼板では、表層近傍は、脆性亀裂伝播停止性能への影響は少ないといえる。
そこで、本発明では、まず、対象とする厚鋼板について、数枚、好ましくは3~5枚の全厚試験片を用いて、適切な試験温度で大型試験の脆性亀裂伝播停止試験を実施する。さらに、得られた試験片の破面形態を観察し、板厚中央位置と異なる破面形態を示す板厚方向の位置範囲を板厚中間位置として特定する。なお、この種の厚鋼板では、板厚中間位置は、表裏面から(1/6~3/8)tの範囲の位置となることが多く、表裏面からt/4位置で代表してもよい場合が多い。なお、「板厚中央位置」、「板厚1/4位置」は、板厚の±5%の範囲を許容するものとする。(すなわち、「板厚1/4位置」は、(1.05t/4)~(0.95t/4)の範囲を含むものとする。)また、本発明において、例えば板厚1/2を「t/2」、板厚1/4を「t/4」とするように、板厚をtと置き換えて記載する場合がある。
全厚の大型試験としては、ESSO試験、CAT試験、プレスノッチ曲げ試験等が例示されるが、本発明ではこれに限定されない。例えば、減厚試験片を用いるESSO試験、CAT試験、プレスノッチ曲げ試験等としてもよいが、その場合には、板厚中央位置とは異なる破面形態を示す特性変化領域である板厚中間位置を含む試験片厚さとすることが肝要となる。なお、複数の板厚位置で小型試験を実施して、特性変化領域を見出すことができれば、大型試験片による破面観察を省略しても良い。
なお、本発明で使用する小型試験は、シャルピー衝撃試験とし、使用する試験片サイズは常用(例えば10mm角)のサイズとする。また、試験片に導入するノッチは、Vノッチまたはプレスノッチとする。
そして、本発明では、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能は、板厚中央位置の所定の特性値を示す温度、および、板厚中央位置とは異なる破面形態を示す板厚中間位置の所定の特性値を示す温度に、大きく影響されていると考え、小型試験は、厚鋼板の板厚中央位置および板厚中間位置で行うこととした。
厚鋼板の板厚中央位置では、シャルピー衝撃試験を実施し、得られたエネルギー遷移温度または破面遷移温度Tctを、板厚中央位置の所定の特性値を示す温度(遷移温度)とする。なお、板厚中央位置では、従来から行われてきたプレスノッチシャルピー衝撃試験を実施することとした。プレスノッチシャルピー衝撃試験では、プレスノッチにより脆化した部位から脆性亀裂が発生して、それが停止する現象を再現することが可能であり、この現象は、実際の脆性亀裂伝播停止挙動と同様の現象であるためである。なお、板厚中央位置の遷移温度Tctとしては、鋼板板厚が薄い場合に脆性亀裂伝播停止性能と高い相関性を示す、プレスノッチシャルピー衝撃試験の吸収エネルギーが40Jを示す温度E40J(℃)とすることが好ましい。
また、厚鋼板の板厚中間位置では、シャルピー衝撃試験を実施して得られたエネルギー遷移温度または破面遷移温度Tmtを、板厚方向中間位置の所定の特性値を示す温度(遷移温度)とする。なお、厚鋼板の板厚中間位置では、亀裂が荷重の作用により延性破壊端から再度脆性亀裂が発生して停止しているため、本発明では、同様な破壊形態を呈する、延性亀裂から脆性亀裂が発生するVノッチシャルピー衝撃試験を小型試験として実施するとした。
また、Vノッチシャルピー衝撃試験片は、加工が容易であるとともに、加工直後に試験を行うことが可能であるため、試験工程を簡素化できるという利点がある。プレスノッチシャルピー衝撃試験片ではプレス加工を施す必要があり、余分な手間を要する。高靭性鋼板では、プレスノッチ導入により、ノッチ直下の領域が脆化された場合に、試験時に脆性亀裂が安定して発生せず、また、脆性亀裂が安定して発生する温度では、脆性亀裂が停止しない可能性があるため、結果として安定した試験を実施できない。そのため、板厚中間位置の遷移温度Tmtとしては、安定した試験結果が得やすいVノッチシャルピー衝撃試験において脆性破面率が50%となる破面遷移温度rs(℃)を用いることが簡便で好ましい。
本発明では、小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度(遷移温度)として、板厚方向の2位置で求めた、上記した板厚中央位置の遷移温度Tctと上記した板厚中間位置の遷移温度Tmtとを組み合わせた組合せ遷移温度Tを用いる。Tは、次(1)式および(1a)式
=Tmt+B1×Tct …(1)
(ここで、B1:係数)
=Tmt+E1×Tct …(1a)
(ここで、E1:係数)
で表せる。これは、上記の厚鋼板の破面形態の観察から、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能には、板厚中央位置の靭性および板厚中間位置の靭性が強く影響していることに基づく。なお、全厚での脆性亀裂伝播停止性能への影響の程度に応じて、TmtとTctの加重平均としてもよい。具体的には、板厚中間位置を板厚1/4位置とした場合には、Tctとして遷移温度E40Jhを、Tmtとして遷移温度rsqを用い、加重平均の比として、12:100を適用し、次(5)式
rsq+0.12×E40Jh …(5)
とすることが好ましい。なお、加重平均の比として12:100を適用するのは、板厚中間位置で得られる階段状の破面形態が、脆性亀裂伝播停止性能を著しく向上させること、およびこの加重平均の配分を用いることにより、大型試験結果と小型試験結果の相関性が高くなることに基づく。なお、本発明では、上記した加重平均に限定されることはない。
また、小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度として、板厚全体の靭性を表すものを用いても良い。板厚全体の靭性を表すものとしては、各板厚位置の靭性の平均(靭性平均)と、板厚各位置の靭性の差(靭性差)と、を組み合わせたものとするのが好ましい。板厚方向の代表位置を、板厚中央位置と板厚中間位置とした場合には、板厚中央位置のシャルピー衝撃試験の遷移温度Tctと板厚中間位置のシャルピー衝撃試験の遷移温度Tmtとを用いて、次(3)式
=(Tmt+Tct)/2+B2×(Tct-Tmt) …(3)
(ここで、B2:係数)
で定義される組合せ遷移温度Tとすることが好ましい。なぜなら、板厚全体の靭性は、板厚各位置の靭性の平均(靭性平均)である(Tmt+Tct)/2、に加えて、図1に示すような階段状の段差に影響している要素、すなわち板厚各位置の靭性の差(靭性差)である(Tct-Tmt)が大きく寄与していると考えられるからである。
そして、小型試験を用いて得られた組合せ遷移温度Tと大型試験により得られた厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能との相関関係を、予め求めておく。
大型試験として、ESSO試験を用いた場合には、厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能として、脆性亀裂伝播停止靭性Kcaがk1(N/mm3/2)となる温度TKca=k1(℃)を用いる。
そのような相関関係式は、次(2)式、および次(4)式
Kca=k1=A1×T+C1 …(2)
(ここで、A1、C1:係数)
Kca=k1=A2×T+C2 …(4)
(ここで、A2、C2:係数)
で表される。小型試験を用いて得られた組合せ遷移温度Tから、(2)式または(4)式を用いて、脆性亀裂伝播停止靭性Kcaがk1となる温度TKca=k1を推定する。
なお、Trsq+0.12×E40Jhとした場合には、TとTKca=8000
の関係は、具体的に、次式
Kca=8000=0.36×(rsq+0.12×E40Jh)+22.3
または、次(6)式
Kca=8000=0.36×T+22.3 …(6)
で表せる。
また、(3)式にかえて下記(7)式
=1.12×(E40Jhrsq)/2+0.44×(E40Jhrsq) …(7)
とした場合には、下記(8)式
Kca=8000=0.40×(E40Jhrsq) /2+0.16×(E40Jhrsq)+22.3 …(8)
で表せる。
なお、大型試験として、CAT試験を用いても良い。その場合、厚鋼板の脆性破壊伝播
停止性能として、脆性亀裂が伝播しない温度CAT(℃)を用いることが好ましい。
そのような相関関係式は、次(2a)式および次(4a)式
CAT=D1×T+F1 …(2a)
(ここで、D1、F1:係数)
CAT=D2×T+F2 …(4a)
(ここで、D2、F2:係数)
で表せる。小型試験を用いて得られた組合せ遷移温度Twから、(2a)式を用いて、CAT試験における脆性亀裂が伝播しない温度CAT(℃)を推定する。
(2a)式において、遷移温度Tを板厚全体の靭性を表すものとして、各板厚位置の靭性の平均(靭性平均)と、板厚各位置の靭性の差(靭性差)と、を組み合わせたものとする場合、下記(3a)式が導かれる。
=(Tmt+Tct)/2+E2×(Tct-Tmt) …(3a)
(ここで、E2:係数)
この場合上記(4a)式にてCAT試験における脆性亀裂が伝播しない温度CAT(℃)を推定する。
以下、さらに実施例を用いて本発明について説明する。
板厚70~100mmの厚鋼板(EH40~47級厚鋼板)について、全厚試験片を用いて温度勾配型ESSO試験を実施して、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を求め、脆性亀裂伝播停止靭性Kcaが8000N/mm3/2を示す温度TKca=8000を算出した。また、試験後、破面形態を観察し、板厚中央位置の破面とは異なる破面形態を示す板厚位置の範囲を板厚中間位置として特定した。そして、試験した厚鋼板では、板厚中間位置は板厚t/4位置で代表してもよいことを確認した。
一方、板厚中央位置、および、板厚中間位置としての板厚t/4位置のL方向からシャルピー衝撃試験片(10mm角)を採取して、小型試験としてシャルピー衝撃試験を実施し、小型試験を用いた所定の特性値を示す温度を求めた。
板厚中央位置では、プレスノッチシャルピー衝撃試験を実施し、遷移温度Tct(℃)として吸収エネルギーが40Jを示す温度E40Jhを求めた。また、板厚中間位置(板厚1/4位置)では、Vノッチシャルピー衝撃試験を実施し、遷移温度Tmt(℃)として脆性破面率が50%となる破面遷移温度rsqを求めた。
そして、得られたTctとTmtとを組み合わせて、小型試験により得られた組合せ遷移温度Tとし、予め求められた相関関係式から温度TKca=8000を求めた。
また、小型試験により得られた組合せ遷移温度T(℃)をT=1.12×(E40Jhrsq)/2+0.44×(E40Jhrsq)とし、次式
Kca=8000 =0.40×(E40Jhrsq)/2+0.16×(E40Jhrsq)+22.3
を用いて、温度TKca=8000 を予測(推定)した。
得られた結果を、温度TKca=8000と推定(予測)温度TKca=8000 との関係で図4に示す。
図4から、本発明の評価方法による推定温度TKca=8000 はTKca=8000と相関性も高く、2σは20℃以下であり、温度TKca=8000を小さい推定誤差で推定可能であることがわかる。
このように、本発明の評価方法によれば、大型試験は試験位置を特定することのみに使用し、板厚中央位置と、板厚中央位置とは破面形態が異なる板厚中間位置の2位置での小型試験結果から簡便に、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を精度高く評価でき、本発明評価方法の有用性が確認できた。
1:切欠
2:脆化部
3:主亀裂(脆性亀裂)
4:脆性亀裂停止
5:平坦破面
6:階段状の段差
s:脆性亀裂進展方向

Claims (7)

  1. 厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法であって、小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度から大型試験により得られる脆性亀裂伝播停止性能を評価するに当たり、
    前記厚鋼板の全厚試験片を用いた脆性亀裂伝播停止試験を行い、得られた破面の形態観察から、板厚中央位置と異なる破面形態を示す板厚方向の位置範囲を板厚中間位置として特定し、
    前記小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度を、前記板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度と前記板厚中間位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度とを組み合わせた、組合せ遷移温度として、
    前記組合せ遷移温度から、前記厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を評価する、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法。
  2. 厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法であって、小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度から大型試験により得られる脆性亀裂伝播停止性能を評価するに当たり、
    前記厚鋼板の全厚試験片を用いた脆性亀裂伝播停止試験を行い、得られた破面の形態観察から、板厚中央位置と異なる破面形態を示す板厚方向の位置範囲を板厚中間位置として特定し、
    前記小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度を、前記板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度Tctと、前記板厚中間位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度Tmtとを組み合わせた、下記(1)式で定義される組合せ遷移温度Tとして、該組合せ遷移温度Tから、下記(2)式を用いて脆性亀裂伝播停止靭性Kcaがk1(N/mm3/2)となる温度TKca=k1(℃)を推定し、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を評価する、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法。

    =Tmt+B1×Tct …(1)
    Kca=k1=A1×T+C1 …(2)
    ここで、T:小型試験を用いて得られた組合せ遷移温度(℃)、
    mt:板厚中間位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度(℃)、
    ct:板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度(℃)、
    A1、B1、C1:係数
  3. 厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法であって、小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度から大型試験により得られる脆性亀裂伝播停止性能を評価するに当たり、
    前記厚鋼板の全厚試験片を用いた脆性亀裂伝播停止試験を行い、得られた破面の形態観察から、板厚中央位置と異なる破面形態を示す板厚方向の位置範囲を板厚中間位置として特定し、
    前記小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度を、前記板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度Tctと、前記板厚中間位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度Tmtとを組み合わせた、下記(3)式で定義される組合せ遷移温度Tとして、該組合せ遷移温度Tから、下記(4)式を用いて脆性亀裂伝播停止靭性Kcaがk1(N/mm3/2)となる温度TKca=k1(℃)を推定し、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を評価する、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法。

    =(Tmt+Tct)/2+B2×(Tct-Tmt) …(3)
    Kca=k1=A2×T+C2 …(4)
    ここで、T:小型試験を用いて得られた組合せ遷移温度(℃)、
    mt:板厚中間位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度(℃)、
    ct:板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度(℃)、
    A2、B2、C2:係数
  4. 前記板厚中間位置を板厚1/4位置とし、前記遷移温度Tctを、板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の吸収エネルギーが40Jを示す遷移温度E40Jhとし、前記遷移温度Tmtを、板厚1/4位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の脆性破面率が50%である遷移温度rsqとし、
    前記(1)式に代えて、下記(5)式を、
    前記(2)式に代えて、下記(6)式を用いる、請求項2に記載の厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法。

    rsq+0.12×E40Jh …(5)
    Kca=8000=0.36×T+22.3 …(6)
    rsq:板厚1/4位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の脆性破面率が50%である遷移温度(℃)、
    E40Jh:板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の吸収エネルギーが40Jを示す遷移温度(℃)
  5. 前記板厚中間位置を板厚1/4位置とし、前記遷移温度Tctを、板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の吸収エネルギーが40Jを示す遷移温度E40Jhとし、前記遷移温度Tmtを、板厚1/4位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の脆性破面率が50%である遷移温度rsqとし、
    前記(3)式に代えて、下記(7)式を、
    前記(4)式に代えて、下記(8)式を用いる、請求項3に記載の厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法。

    =1.12×(E40Jhrsq)/2+0.44×(E40Jhrsq) …(7)
    Kca=8000=0.40×(E40Jhrsq) /2+0.16×(E40Jhrsq)+22.3 …(8)
    rsq:板厚1/4位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の脆性破面率が50%である遷移温度(℃)、
    E40Jh:板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の吸収エネルギーが40Jを示す遷移温度(℃)
  6. 厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法であって、小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度から大型試験により得られる脆性亀裂伝播停止性能を評価するに当たり、
    前記厚鋼板の全厚試験片を用いた脆性亀裂伝播停止試験を行い、得られた破面の形態観察から、板厚中央位置と異なる破面形態を示す板厚方向の位置範囲を板厚中間位置として特定し、
    前記小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度を、前記板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度Tctと、前記板厚中間位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度Tmtとを、下記(1a)式で定義される前記遷移温度Tctと前記遷移温度Tmtとを組み合わせた組合せ遷移温度Tとして、該組合せ遷移温度Tから、下記(2a)式を用いて、CAT試験における脆性亀裂が伝播しない温度CAT(℃)を推定し、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を評価する、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法。

    =Tmt+E1×Tct …(1a)
    CAT=D1×T+F1 …(2a)
    ここで、D1、E1、F1:係数
  7. 厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法であって、小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度から大型試験により得られる脆性亀裂伝播停止性能を評価するに当たり、
    前記厚鋼板の全厚試験片を用いた脆性亀裂伝播停止試験を行い、得られた破面の形態観察から、板厚中央位置と異なる破面形態を示す板厚方向の位置範囲を板厚中間位置として特定し、
    前記小型試験を用いて得られた所定の特性値を示す温度を、前記板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度Tctと、前記板厚中間位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度Tmtとを、下記(3a)式で定義される前記遷移温度Tctと前記遷移温度Tmtとを組み合わせた組合せ遷移温度Tとして、該組合せ遷移温度Tから、下記(4a)式を用いて、CAT試験における脆性亀裂が伝播しない温度CAT(℃)を推定し、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を評価する、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法。

    =(Tmt+Tct)/2+E2×(Tct-Tmt) …(3a)
    CAT=D2×T+F2 …(4a)
    ここで、Tmt:板厚中間位置におけるVノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度(℃)、
    ct:板厚中央位置におけるプレスノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度(℃)、
    D2、E2、F2:係数
JP2022549693A 2021-06-10 2022-06-02 厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法 Active JP7188655B1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021097031 2021-06-10
JP2021097031 2021-06-10
PCT/JP2022/022514 WO2022259957A1 (ja) 2021-06-10 2022-06-02 厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7188655B1 true JP7188655B1 (ja) 2022-12-13
JPWO2022259957A1 JPWO2022259957A1 (ja) 2022-12-15

Family

ID=84426039

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022549693A Active JP7188655B1 (ja) 2021-06-10 2022-06-02 厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP7188655B1 (ja)
KR (1) KR20230159710A (ja)
CN (1) CN117321402A (ja)
WO (1) WO2022259957A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7252525B1 (ja) * 2021-11-29 2023-04-05 Jfeスチール株式会社 厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法
WO2023095528A1 (ja) * 2021-11-29 2023-06-01 Jfeスチール株式会社 厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003226931A (ja) * 2002-02-05 2003-08-15 Nippon Steel Corp アレスト性に優れた直接焼入れ型高張力厚鋼板
JP2008046106A (ja) * 2006-07-19 2008-02-28 Nippon Steel Corp 厚鋼板の脆性き裂伝播停止特性の品質管理方法
JP2008214654A (ja) * 2007-02-28 2008-09-18 Jfe Steel Kk 脆性き裂伝播停止特性に優れた厚さ50mm以上の厚鋼板
JP2009063320A (ja) * 2007-09-04 2009-03-26 Nippon Steel Corp 厚鋼板の脆性き裂伝播停止特性の判定方法
JP2010230666A (ja) * 2009-03-04 2010-10-14 Nippon Steel Corp 高強度厚鋼板の脆性き裂伝播停止性能の判定方法
JP2011033457A (ja) * 2009-07-31 2011-02-17 Jfe Steel Corp 厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能の評価方法
JP2012052873A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Jfe Steel Corp クラックアレスター用厚鋼板の品質管理方法
JP2013221190A (ja) * 2012-04-17 2013-10-28 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp 脆性亀裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板
JP2014145131A (ja) * 2011-02-08 2014-08-14 Jfe Steel Corp 長大脆性き裂伝播停止特性に優れる板厚50mm以上の厚鋼板およびその製造方法
JP2015010829A (ja) * 2013-06-26 2015-01-19 Jfeスチール株式会社 厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能の評価方法
JP2015028431A (ja) * 2013-07-30 2015-02-12 Jfeスチール株式会社 厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能の評価方法
JP2015135324A (ja) * 2013-12-20 2015-07-27 新日鐵住金株式会社 高強度厚鋼板の脆性き裂伝播停止特性の判定方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101813351B1 (ko) 2013-06-26 2017-12-28 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 후강판의 취성 파괴 전파 정지 성능의 평가 방법

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003226931A (ja) * 2002-02-05 2003-08-15 Nippon Steel Corp アレスト性に優れた直接焼入れ型高張力厚鋼板
JP2008046106A (ja) * 2006-07-19 2008-02-28 Nippon Steel Corp 厚鋼板の脆性き裂伝播停止特性の品質管理方法
JP2008214654A (ja) * 2007-02-28 2008-09-18 Jfe Steel Kk 脆性き裂伝播停止特性に優れた厚さ50mm以上の厚鋼板
JP2009063320A (ja) * 2007-09-04 2009-03-26 Nippon Steel Corp 厚鋼板の脆性き裂伝播停止特性の判定方法
JP2010230666A (ja) * 2009-03-04 2010-10-14 Nippon Steel Corp 高強度厚鋼板の脆性き裂伝播停止性能の判定方法
JP2011033457A (ja) * 2009-07-31 2011-02-17 Jfe Steel Corp 厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能の評価方法
JP2012052873A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Jfe Steel Corp クラックアレスター用厚鋼板の品質管理方法
JP2014145131A (ja) * 2011-02-08 2014-08-14 Jfe Steel Corp 長大脆性き裂伝播停止特性に優れる板厚50mm以上の厚鋼板およびその製造方法
JP2013221190A (ja) * 2012-04-17 2013-10-28 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp 脆性亀裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板
JP2015010829A (ja) * 2013-06-26 2015-01-19 Jfeスチール株式会社 厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能の評価方法
JP2015028431A (ja) * 2013-07-30 2015-02-12 Jfeスチール株式会社 厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能の評価方法
JP2015135324A (ja) * 2013-12-20 2015-07-27 新日鐵住金株式会社 高強度厚鋼板の脆性き裂伝播停止特性の判定方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7252525B1 (ja) * 2021-11-29 2023-04-05 Jfeスチール株式会社 厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法
WO2023095528A1 (ja) * 2021-11-29 2023-06-01 Jfeスチール株式会社 厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2022259957A1 (ja) 2022-12-15
KR20230159710A (ko) 2023-11-21
JPWO2022259957A1 (ja) 2022-12-15
CN117321402A (zh) 2023-12-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7188655B1 (ja) 厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法
Ma et al. Material properties and residual stresses of cold-formed high strength steel hollow sections
JP4782084B2 (ja) 厚鋼板の脆性き裂伝播停止特性の判定方法
JP4782067B2 (ja) 厚鋼板の脆性き裂伝播停止特性の品質管理方法
WO2011108135A1 (ja) 高強度厚鋼板の脆性き裂伝播停止性能の判定方法
JP5304520B2 (ja) 厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能の評価方法
CN102818763B (zh) 一种适合生产现场的热轧钢板残余应力计算方法
KR101813351B1 (ko) 후강판의 취성 파괴 전파 정지 성능의 평가 방법
JP6308171B2 (ja) 厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能の評価方法
JP7252525B1 (ja) 厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法
Prosgolitis et al. Influence of plastic prestraining on the fatigue crack propagation rate of S355MC and S460MC structural steels
WO2023095528A1 (ja) 厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法
Su et al. Transverse and z-direction CVN impact tests of X65 line pipe steels of two centerline segregation ratings
JP5521222B2 (ja) クラックアレスター用厚鋼板の品質管理方法
JP5290220B2 (ja) 落重破壊特性の評価方法
JP5582233B1 (ja) 厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能の評価方法
Walters et al. Fracture testing of existing structures without the need for repairs
Kobayashi et al. Effects of stress conditions and microstructure on SOHIC susceptibility
Priest The influence of structural dimensions on crack arrest
Lucon et al. The use of Charpy/fracture toughness correlations in the FITNET procedure
Su et al. A Fatigue Method in the Tension-Compression Axial Stress Control Test of Automotive Sheet Steel
JP5682663B2 (ja) 厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能の評価方法
Konda et al. Development of a new steel plate possessing self-suppression effect for fatigue-crack propagation and properties of welded joints
KR20010061645A (ko) 자동차용 가공성 고장력강재의 판재성형한계 설정방법
Askariani et al. Comparison of Tearing Energy of Interstitial‐Free (IF) and Low‐Carbon (LC) Steel Sheets

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220825

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20220825

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221101

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221114

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7188655

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150