JP6308171B2 - 厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能の評価方法 - Google Patents

厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能の評価方法 Download PDF

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Description

本発明は、船舶、海洋構造物、低温貯蔵タンクおよび建築・土木構造物等の大型構造物用として好適な厚鋼板に係り、特に、板厚:50mm以上の厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能の簡便な評価方法に関する。
船舶、海洋構造物、低温貯蔵タンクおよび建築・土木構造物等の大型構造物においては、脆性破壊に伴う大規模な損傷や損壊等の事故が発生すると、経済や環境に大きな影響を及ぼす。そのため、とくに大型構造物では、脆性破壊の防止という観点から、構造物の安全性向上が常に求められている。
近年、例えば、コンテナ船は大型化し、6,000〜20,000TEUといった大型船が建造され、あるいは計画されている。ここで、TEU(Twenty feet Equivalent Unit)は、長さ20フィートのコンテナに換算した個数を表し、コンテナ船の積載能力の指標を示している。このような船の大型化に伴い、船体外板として使用する鋼板は、厚肉化するとともに高強度化して、板厚:50〜100mmで、降伏強さ:390N/mm級、470N/mm級の高強度厚鋼板が用いられるようになってきた。また、水力発電用の水圧鉄管(ペンストック)等も大型化し、使用する鋼材も厚肉高強度化する傾向となっている。
このような船舶、水圧鉄管等の大型構造物に使用される厚鋼板等の鋼材には、構造物の安全性確保という観点から、使用温度において優れた低温靭性や優れた脆性破壊伝播停止靭性値を有することが要求されている。なかでも、構造物の安全性の観点から、万一、脆性き裂が発生した場合でも、脆性き裂の伝播を大規模破壊に至る前に停止させる必要があることから、使用される厚鋼板等の鋼材の脆性破壊伝播停止靭性値(以下、「アレスト性能」ともいう)が重要な特性となる。
このような状況から、「アレスト性能」を向上させた種々の鋼材あるいは大型溶接構造体が開発され、製造されている。これら新たに開発された鋼材あるいは大型溶接構造体のアレスト性能は、ESSO試験や、二重引張試験等の大型試験を実施して、定量的に評価されている。
例えば、ESSO試験では、非特許文献2の付属書Aにも記載されているように、端部にV切欠を形成した大型試験片(大きさ:板厚mm×500mm×500mm程度)を作製し、該大型試験片に温度勾配を付与したのち、試験片に所定の応力を付加しながら、V切欠に、楔を介して衝撃荷重を負荷して、脆性き裂を人為的に発生させて試験片内に伝播させ、脆性き裂の伝播が停止した位置の温度(き裂停止温度)、脆性き裂長さを測定して、これらの値と試験片に付加された応力とに基づき、脆性破壊伝播停止靭性値Kcaを算出し、脆性き裂を停止させる性能を評価している。
さらに、温度勾配条件及び負荷荷重条件を変化させてESSO試験を行い、当該鋼材におけるき裂停止温度とKca値との関係を求め、この関係から、任意の温度における当該鋼材のアレスト性能をKca値で評価している。当該鋼材が、例えば、設計温度または最低使用温度が定められているコンテナ船などの鋼構造物用厚鋼板であれば、上記した関係から設計温度または最低使用温度でのKca値を求めることができ、その値が所望のKca値以上であれば、当該厚鋼板は十分なアレスト性能を保有している、と評価する。
しかし、上記したように、脆性破壊伝播停止靭性値Kcaを実測するには、大型試験片とそれに見合う大荷重を付加できる大型の試験機を必要とし、さらに所望の試験結果を得るまでには、多大な手数と時間を必要とする。特に、板厚:50mmを超えるような厚鋼板の大型試験を実施するためには、1000ton以上の引張荷重を付加する能力を有する大型試験機が必要とされていた。
このようなことから、WES3003−1995には、手軽に測定できるVノッチシャルピー衝撃試験の破面遷移温度vTrs(℃)から、脆性破壊伝播停止性能を予測する手法が記載されている。しかし、近年に開発された鋼材については予測精度が悪く、鋼材の脆性破壊伝播停止性能を簡便に評価することが難しいという問題がある。
このような問題に対し、特許文献1には、シャルピー試験用試験片に形成されたノッチに溶接ビードを盛り、次いで、溶接ビードの幅方向中央部に溶接ビードの長手方向に沿ってソーノッチを形成した試験片を用いて、シャルピー衝撃試験を行い、破面遷移温度を測定する脆性亀裂伝播停止特性の評価試験方法が記載されている。なお、ソーノッチは幅:0.5mm以下、深さ:2mm以下としている。この評価試験方法により得られた破面遷移温度は、落重試験のNDT温度とよい相関関係があり、脆性亀裂伝播停止特性を簡便に評価できるとしている。
また、特許文献2には、試験片のプレスノッチ部で板厚方向に25〜40%の圧縮変形を与えたのちに、プレスノッチを導入した試験片を準備し、該試験片を用いてDWTT試験を行う、プレスノッチDWTT試験方法が提案されている。特許文献2に記載された技術によれば、脆性亀裂発生エネルギーが抑制され、より安定して脆性破面を発生させることができ、高靭化した鋼材においても、その脆性亀裂伝播停止特性を簡便な手法で評価できるとしている。
また、特許文献3には、厚鋼板の脆性き裂伝播停止特性の品質管理方法が提案されている。特許文献3に記載された技術では、板厚中心部と表層部から採取した、厚さ25mm×幅Wmm×長さLmmの小型試験片を用いて、切欠き曲げ試験で得られる延性破面率30%に対応する破面遷移温度の測定値の平均値が、次式
T=[1/{1/(T+273}+0.000625ln(A/A)−0.000181(1−t/25)}]−273
で算出される温度T(℃)以下である場合に、大型試験片の脆性破壊伝播停止試験で求められるべき脆性破壊伝播停止性能Kca値は保証温度T℃でA(N/mm1.5)以上であると判定する。これにより、大型試験によることなく、小型の切欠き付き3点曲げ試験の結果から、板厚効果を考慮することにより、簡易で精度の高い判定が可能になるとしている。
また、特許文献4には、厚鋼板の脆性破壊伝播停止特性の品質管理方法が提案されている。特許文献4に記載された技術では、シェブロンノッチを有する変形シャルピー衝撃試験片を用いて、JIS Z 2242に規定されるシャルピー衝撃試験に準拠して、70Jエネルギー遷移温度vTCN70Jを求め、次式
vTCN70J=0.5T−50
で計算されるvTCN70J以下である場合に、日本溶接協会規格「WES鋼種認定試験方法」(1995)に規定される脆性破壊伝播停止試験で求められる脆性破壊伝播停止性能Kca値がT℃で3900(N/m1.5)以上であると判定する、としている。
また、特許文献5には、厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能の評価方法が提案されている。特許文献5に記載された技術では、厚みが50mm以上の厚鋼板について、板厚の中心部および表面から板厚の1/4の位置から採取しプレスノッチを導入したシャルピー衝撃試験片を用いて、シャルピー衝撃試験を行い、脆性破面率が75%となる温度(破面遷移温度vTrs*)に基いて、次式
Tk*=35+0.5vTrs*(C)+0.3vTrs*(Q)
(ここで、vTrs*(C):板厚中央部における脆性破面率が75%となる温度、vTrs*(Q):表面から板厚の1/4の位置における脆性破面率が75%となる温度)
で算出されるTk*により、脆性破壊伝播停止性能Kca値が6000N/mm1.5となる温度を推定する、としている。これにより、大型の脆性亀裂伝播試験を行わずに、通常行っているシャルピー衝撃試験と同様のサイズの試験片を用いて、簡便かつ精度良く、厚鋼板の脆性亀裂伝播停止性能を評価できるとしている。
また、特許文献6には、板厚50mm以上の高強度厚鋼板の脆性き裂伝播停止性能の判定方法が記載されている。特許文献6に記載された技術では、標準鋼を用いて脆性き裂伝播停止試験(大型試験)および試験片の採取位置を板厚方向で複数個所とした小型試験片による複合小型試験を実施し、標準鋼における大型試験の結果と複合小型試験の結果との相関モデルを算出し、得られた相関モデルに、サンプル鋼を用いて行った複合小型試験の結果を代入し、サンプル鋼の脆性き裂伝播停止性能を推算する、としている。特許文献6に記載した技術では、相関モデルは複数の小型試験結果の線形加重平均に基づくとしている。なお、特許文献6に記載された技術では、複合小型試験として、表層部を含む表層小型試験片を用いる落重試験と、板厚方向の各位置から採取した内部小型試験片を用いて脆性破面遷移温度または吸収エネルギー遷移温度を求める試験と、を実施するとしている。これにより、製造されるロットの鋼片ごとに大型試験を実施することなく、小型試験のみで簡便に、高強度厚鋼板のアレスト性能を推定できるとしている。
また、非特許文献1には、板厚方向各位置で靭性に分布があることに起因して、ESSO試験により求まる脆性破壊伝播停止性能Kca値は、低靭性領域の影響を強く受けるとして、板厚方向各位置における靭性値をその鋼板の面積平均を取った値(面積平均値)に、さらに、板厚中央部の値を重み付けして脆性破壊伝播停止性能を評価する技術が記載されている。
特開昭62−274258号公報 特開昭63−67544号公報 特開2008−46106号公報 特開2009−47462号公報 特開2011−33457号公報 特許4795487号公報
溶接学会全国大会講演概要 第49集(1991)P.108 脆性き裂アレスト設計指針 財団法人 日本海事協会(2009)
しかしながら、特許文献1〜6に記載された技術はいずれも、小型試験の結果とESSO試験の結果の相関関係から脆性き裂伝播停止性能を評価するものであり、ある材料の脆性き裂伝播停止性能を保証するためには事前に小型試験とESSO試験の両方を行い、材料毎の相関関係を把握しておくことが必要となる。しかし、材料毎の相関関係を把握するには、大型のESSO試験と数多くの小型試験とを合わせ行うことが必要となり、必ずしも簡便な方法とは言い難いという問題がある。特許文献1〜6に記載された技術では、小型試験の結果のみから、脆性き裂伝播停止靭性値Kca値を算出することはできないという問題がある。
かかる従来技術の問題に鑑み、本発明は、小型試験の結果のみから、厚鋼板の脆性き裂伝播停止性能を評価する簡便な評価方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記した目的を達成するため、厚鋼板の脆性き裂伝播停止性能を、小型試験の結果のみから評価できる簡便な方法について、鋭意検討した。その結果、プレスノッチを導入したシャルピー衝撃試験片を用いて、計装化シャルピー衝撃試験(以下、計装化プレスノッチシャルピー試験ともいう)を行うことに思い至った。
プレスノッチを導入したシャルピー衝撃試験片では、通常のVノッチシャルピー衝撃試験片の場合と異なり、ノッチ先端から脆性き裂が発生する。そして、発生した脆性き裂は、試験片を伝播したのち、延性き裂に遷移して停止する。本発明者らは、このプレスノッチシャルピー衝撃試験片の破面遷移形態が、ESSO試験と同様の破面遷移形態を呈することに着目した。また、計装化シャルピー衝撃試験は、計装化シャルピー衝撃試験機を用いて行い、試験中の荷重および変位を測定でき、試験時の荷重−変位曲線を求めることができる試験である。
このような計装化シャルピー衝撃試験機を利用して、計装化プレスノッチシャルピー試験を行うことにより、脆性き裂が発生するタイミングおよび脆性き裂が停止するタイミングが、試験中の荷重-変位関係から明確に把握できることを知見した。
つまり、図1に示すように、荷重−変位曲線の最大荷重点で脆性き裂が発生し、変位一定で荷重が急激に低下し、その後、変位が増加しながら徐々に荷重が低下し始める点で、脆性き裂が停止し延性き裂に遷移していることを見出した。
そして、本発明者らは、計装化プレスノッチシャルピー試験で得られた荷重-変位曲線のうち、最大荷重点から変位一定で荷重が急激に低下する領域では、脆性き裂の停止に要したエネルギーが失われたと考えた。そうすると、この領域における線形破壊力学のエネルギー開放率の関係から、試験片の応力拡大係数Kと荷重低下量dPの関係は、次(4)式で表わされる。
−(K/E’)Bda=ΔdP/2 ‥‥(4)
(ここで、E’:平面ひずみ時のヤング率、B:試験片幅、da:き裂増分(脆性き裂長さ)、Δ:荷重低下時の変位、dP:荷重の低下量)
また、試験片の応力拡大係数Kは、作用している応力σを用いて次(5)式で表される。
Figure 0006308171
(ここで、a:き裂長さ、F:き裂長さの関数)
(4)式、(5)式より、き裂増分と荷重低下量に関する微分方程式を解くことで、き裂停止時の作用応力σsを次(6)式のように導出できる。
Figure 0006308171
(ここで、σ0:最大荷重(P0)に対する作用応力、E’:平面ひずみ時のヤング率、B:試験片幅、Δ:荷重低下時の変位、F:き裂長さの関数、a0:初期き裂長さ、af:脆性き裂が停止した位置でのき裂長さ)
また、き裂停止時の試験片の応力拡大係数Ksは、σsを用いて次(7)式で表される。
Figure 0006308171
(ここで、σs:き裂停止時の作用応力、af:脆性き裂が停止した位置でのき裂長さ)
このき裂停止時の試験片の応力拡大係数Ksに基づき、さらに板厚効果を考慮することにより、対象とする厚鋼板の計装化プレスノッチシャルピー試験の結果から、大型試験を行うことなく、当該厚鋼板の脆性き裂伝播停止靭性値Kcaを算出することができることを新たに見出した。
なお、本発明者らの更なる検討から、大型試験と小型試験では、試験方法が異なるため、小型試験結果から求められたき裂停止時の応力拡大係数Ksには、試験片寸法Bおよび厚鋼板の元厚tからの減厚量に関する補正パラメータK0を加える必要があることも知見した。
本発明は、上記した知見を基づき、更に検討を加えて完成されたものである。その要旨とするところは、次のとおりである。
(1)厚鋼板(板厚:tmm)の板厚方向の所定の位置から、衝撃試験片(幅Bmm×高さHmm×長さLmm)を採取し、プレスノッチ(初期き裂長さa0)を導入したのち、試験温度T℃で計装化衝撃試験を実施して試験時の荷重−変位曲線を測定し、得られた該荷重−変位曲線から、最大荷重Pおよび最大荷重までの変位Δを求め、また試験後の試験片破面から、脆性き裂が停止した位置でのき裂長さafを測定し、次(1)〜(3)式
Kca=Ks×{f()/f(B)}+K‥‥(1)
Figure 0006308171
Figure 0006308171
(ここで、Ks:き裂停止時の衝撃試験片の応力拡大係数、f()/f(B):WES3003に準拠した板厚効果係数、K:試験片寸法および厚鋼板の元厚に関する補正パラメータ、σs:き裂停止時の作用応力、σ:最大荷重(P0)に対する作用応力、Δ:最大荷重までの変位(Δ)、B:試験片幅、t:厚鋼板の元厚、E’:平面ひずみ状態でのヤング率、a0:初期き裂長さ、af:脆性き裂が停止した位置でのき裂長さ、f:WES3003に準拠した板厚効果係数、F:形状係数)
を用いて、評価温度T℃での当該厚鋼板の脆性き裂伝播停止靭性値Kcaを算出し、脆性き裂伝播停止性能を評価することを特徴とする厚鋼板の脆性き裂伝播停止性能の評価方法。
(2)(1)において、前記評価温度T℃に代えて、該評価温度T℃未満の複数の温度で前記計装化衝撃試験を実施し、前記複数の温度での前記当該厚鋼板の脆性き裂伝播停止靭性値Kcaを算出し、得られた結果から評価温度T℃での当該厚鋼板の脆性き裂伝播停止靭性値Kcaを外挿近似により推定することを特徴とする厚鋼板の脆性き裂伝播停止性能の評価方法。
(3)(1)または(2)において、前記板厚方向の所定の位置が、板厚中心部位置であることを特徴とする厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能の評価方法。
(4)(1)ないし(3)のいずれかにおいて、前記衝撃試験片が、脆性亀裂の伝播方向にプレスノッチが導入されたシャルピー衝撃試験片であることを特徴とする厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能の評価方法。
(5)(1)ないし(3)のいずれかにおいて、前記衝撃試験片が、脆性亀裂の伝播方向にプレスノッチが導入されたDWTT試験片であることを特徴とする厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能の評価方法。
(6)脆性破壊伝播停止性能に優れた厚鋼板の製造方法であって、所定の製造工程を経て得られた厚鋼板の板厚方向の所定位置から、衝撃試験片を採取し、(1)ないし(4)のいずれかに記載の厚鋼板の脆性き裂伝播停止性能の評価方法を用いて、評価温度T℃での当該厚鋼板の脆性き裂伝播停止靭性値Kcaを算出し、該算出された脆性き裂伝播停止靭性値Kcaが、評価温度T℃における要求される脆性き裂伝播停止靭性値以上である場合を、脆性き裂伝播停止性能に優れた厚鋼板として製品板とし、選別する工程を有することを特徴とする脆性き裂伝播停止性能に優れた厚鋼板の製造方法。
本発明によれば、厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能を、ESSO試験などの大型の脆性亀裂伝播停止試験を行うことなく、シャルピー衝撃試験などの小型試験のみで、厚鋼板の脆性き裂伝播停止靭性値Kcaを、精度良く算出し、脆性き裂伝播停止性能を安価に評価でき、産業上格段の効果を奏する。
計装化プレスノッチシャルピー衝撃試験の荷重-変位曲線の一例を示す説明図である。
本発明では、評価対象の厚鋼板(板厚:tmm)の板厚方向の所定の位置から、衝撃試験片用素材(幅Bmm×高さHmm×長さLmm)を採取する。衝撃試験片用素材の採取位置は、厚鋼板の板厚中心部位置とすることが好ましい。ここでいう「板厚中心部位置」とは、鋼板の表面(裏面)から板厚方向に全厚の40〜60%の位置を意味する。衝撃試験片用素材を厚鋼板の板厚中心部位置から採取するということは、衝撃試験片の幅中心が上記した範囲内に一致するように採取することを指す。
衝撃試験片としては、シャルピー衝撃試験片あるいはAPI 5L 3規格に準拠したDWTT試験片とすることが好ましい。なお、標準のシャルピー衝撃試験片では幅Bは10mmとされる。
そして、採取した衝撃試験片に、プレスノッチ(初期き裂長さa0)を導入する。プレスノッチを導入する理由は、小型試験で、ESSO試験と同様の破面遷移形態を得るためである。プレスノッチを導入することにより、小型試験片でも、ノッチ先端から脆性き裂を発生させ、伝播させて、延性き裂へ遷移する破面遷移形態を実現させることができる。なお、プレスノッチの導入方向は、通常、脆性き裂の伝播方向とすることが一般的である。
プレスノッチは、採取された衝撃試験片に、例えば、切欠き部が2mmV切欠き(深さ2mm、角度45°)となるように、試験片方向を考慮して、硬鋼製の刃型で圧入して、導入することが好ましい。
本発明では、上記したように、脆性き裂の伝播方向にプレスノッチを導入された衝撃試験片を用いて、計装化衝撃試験(以下、「計装化プレスノッチ衝撃試験」ともいう)を行う。なお、小型試験の結果から、脆性き裂伝播停止靭性値Kcaを推定するためには、ESSO試験との寸法差を考慮し高応力状態を再現する必要があり、試験片への荷重載荷方法は静的荷重ではなく1.0m/s以上の速度で荷重を加えることができる衝撃荷重とする。本発明では、計装化衝撃試験を行い、試験時の荷重-変位曲線を求める。計装化衝撃試験の方法は、試験中の荷重、変位が測定できる方法であればよく、とくに限定する必要はない。なお、計装化衝撃試験の試験方法は、シャルピー衝撃試験についてではあるが、例えば、JIS B 7755の規定に準拠して行うことが、得られるデータの信頼性の観点から望ましい。
なお、計装化衝撃試験は、評価温度T(℃)で行う。評価温度としては、評価する厚鋼板の使用温度、あるいは評価とする厚鋼板が適用される構造物等の許容温度が挙げられる。
温度T(℃)で計装化衝撃試験を行って得られた、温度T(℃)における試験時の荷重-変位曲線から、各試験片ごとに、図1に示すように、最高荷重Pおよび最大荷重までの変位Δを求める。また、試験後の破面を観察し、脆性き裂が停止した位置でのき裂長さafを測定する。
本発明では、計装化衝撃試験で得られた上記測定値を用いて、次(1)式
Kca=Ks×{f(t)/f(B)}+K‥‥(1)
(ここで、Ks:き裂停止時の衝撃試験片の応力拡大係数(N/mm3/2)、f:WES3003に準拠した板厚効果係数、K:小型試験方法に依存する補正パラメータ(N/mm3/2))
に基づき、脆性き裂伝播停止靭性値Kcaを算出し、評価対象の厚鋼板の脆性き裂伝播停止性能を評価する。
なお、本発明では、評価対象の厚鋼板から減厚して、板厚方向の所定の位置から採取した小型試験片(試験片幅Bのシャルピー衝撃試験片等)を用いるため、評価対象の厚鋼板の元厚tのままで試験するESSO試験の場合に対して、き裂停止時の応力拡大係数Ksに関する板厚効果を考慮する必要がある。本発明では、WES3003に準拠した板厚効果係数fを採用し、厚鋼板元厚と試験片幅の相違を考慮して、f(t)/f(B)を、き裂停止時の応力拡大係数Ksの板厚効果係数とした。ここで、tは、評価対象の厚鋼板の元厚であり、Bは使用した衝撃試験片の幅(mm)である。また、板厚効果係数fは、板厚をxmmとすると、WES3003に準拠した、
f(x)=1−0.05(x−30);x≦35mm、
=54/65−3x/1300;35mm≦x≦100mm
を用いることが好ましい。
また、大型試験と小型試験との試験方法の相違に関連して、本発明では、き裂停止時の応力拡大係数Ksには、さらに、小型試験方法に依存する補正パラメータK0を加えることとした。ここで、K0は、計装化シャルピー衝撃試験の場合には、次式
0=90(t−B)−2900
で与えられる。
なお、Ksは、き裂停止時の衝撃試験片における応力拡大係数(N/mm3/2)で、次(2)式
Figure 0006308171
(ここで、σs:き裂停止時の作用応力(N/mm)、af:脆性き裂が停止した位置でのき裂長さ(mm)、F:き裂長さaの関数)
で表せる。また、σsは、次(3)式
Figure 0006308171
ここで、σ:最大荷重(P0)に対する作用応力(N/mm)、
Δ:最大荷重までの変位(Δ)(mm)、B:試験片幅(mm)、t:厚鋼板の元厚(mm)、
E’:平面ひずみ状態でのヤング率(N/mm)、a0:初期き裂長さ(mm)、
af:脆性き裂が停止した位置でのき裂長さ(mm)、
F:形状係数、
で表せる。
なお、形状係数:Fは、き裂長さaの関数であり、有限板の三点曲げにおけるK値の計算式から、次式
Figure 0006308171
(ここで、x=a/w、w:き裂長さ方向の試験片幅)
で与えられる。
また、本発明では、評価温度T℃に代えて、T℃未満の複数の温度で、計装化衝撃試験を実施し、上記した方法でT℃未満の各温度における当該厚鋼板の脆性き裂伝播停止靭性値Kcaを算出して、評価温度T℃におけるKcaを外挿近似で推定してもよい。
なお、計装化衝撃試験は、評価温度で、評価対象の厚鋼板について少なくとも、1本好ましくは3本以上の計装化衝撃試験片について、得られた各Kca値を算術平均して、平均値を求め、当該厚鋼板の脆性き裂伝播停止靭性値Kcaとすることが望ましい。
本発明では、上記した厚鋼板の脆性き裂伝播停止性能の評価方法を用いて、評価対象の厚鋼板の脆性き裂伝播停止靭性値Kcaを求め、要求される脆性き裂伝播停止靭性値Kca*と対比して、Kca*以上と優れている場合を、優れた脆性き裂伝播停止性能を有する厚鋼板であると評価する。なお、Kca*未満である場合には、とくに脆性き裂伝播停止性能を要求されない使途用とする。
このような厚鋼板の脆性き裂伝播停止性能の評価方法を、厚鋼板の製造工程の最終段階である、例えば検査工程等で適用する選別工程を付加すれば、優れた脆性き裂伝播停止性能を有する厚鋼板を簡便に、しかも精度よく、選別できる。
以下、実施例に基づき、さらに本発明について説明する。
板厚が20mmおよび70mmである、強度レベル:470MPa級の各種厚鋼板を用意して、各厚鋼板の板厚中心位置から、シャルピー衝撃試験片用素材(幅B10mm×高さH10mm×長さL55mm)を採取し、該素材に硬鋼製刃型で、脆性き裂伝播方向にプレスノッチを導入し、プレスノッチシャルピー衝撃試験片とした。なお、プレスノッチは、切欠き部が、初期き裂長さaが2.0mmとなるように、2mmV切欠き(深さ2mm、角度45°)とした。
得られたプレスノッチシャルピー衝撃試験片を用いて、JIS B 7755に準拠して計装化シャルピー衝撃試験を実施した。なお、試験温度T(℃)は、それぞれ−40〜−70℃の各温度とした。
計装化シャルピー衝撃試験では、計装化シャルピー衝撃機に付設された計測機器を利用して、試験中の荷重−変位曲線を測定した。得られた荷重−変位曲線から、最大荷重P、最大荷重までの変位Δを求めた。また、試験後の試験片破面から、脆性き裂が停止した位置でのき裂長さafを光学顕微鏡観察により測定した。なお、繰返しは、各1本とした。
得られた測定値から、各試験片ごとに、(1)〜(3)式を用いて、脆性き裂伝播停止靭性値Kcaをそれぞれ算出し、得られた値を算術平均して当該厚鋼板の脆性き裂伝播停止靭性値Kcaとした。得られた結果を表1に示す。
なお、補正パラメータK0は、次式
0=90(t−B)−2900
を用いて算出した。また、平面ひずみ状態でのヤング率であるE’(N/mm)は、2.26×10N/mmとした。また、形状係数Fは、次式
Figure 0006308171
(ここで、x=a/w、w:き裂長さ方向の試験片幅)
を使用した。また、板厚効果係数fは、WES3003に準拠した関数を使用した。
なお、参考として、各厚鋼板について、非特許文献2の付属書Aに準拠してESSO試験を実施し、評価温度における脆性き裂伝播停止靭性値(Kca)*を求めた。
得られた結果を表1に示す。
Figure 0006308171
本発明に基づき、小型試験(計装化シャルピー衝撃試験)結果から得られたKcaは、鋼種、板厚によらず、ESSO試験で得られた脆性き裂伝播停止靭性値(Kca)*と5%以内の誤差であり、この誤差はESSO試験の測定誤差範囲内であり、本発明は、脆性き裂伝播停止性能の優れた推定精度を有しているといえる。すなわち、本発明によれば、対象とする厚鋼板のKca値を小型試験のみで求めても実用上問題ないといえる。
したがって、本発明の厚鋼板の脆性き裂伝播停止性能の評価方法を、選別工程として厚鋼板の製造工程の一部として、採用すれば、脆性き裂伝播停止性能に優れた厚鋼板を簡便に選別できる。

Claims (6)

  1. 厚鋼板(板厚:tmm)の板厚方向の所定の位置から、衝撃試験片(幅:Bmm)を採取し、プレスノッチ(初期き裂長さa0)を導入したのち、評価温度T℃で計装化衝撃試験を実施して試験時の荷重−変位曲線を測定し、得られた該荷重−変位曲線から、最大荷重Pおよび最大荷重までの変位Δを求め、また試験後の試験片破面から、脆性き裂が停止した位置でのき裂長さafを測定し、下記(1)〜(3)式を用いて、評価温度T℃での当該厚鋼板の脆性き裂伝播停止靭性値Kcaを算出し、脆性き裂伝播停止性能を評価することを特徴とする厚鋼板の脆性き裂伝播停止性能の評価方法。

    Kca=Ks×{f()/f(B)}+K‥‥(1)
    Figure 0006308171
    Figure 0006308171
    ここで、Ks:試験時の応力拡大係数(N/mm3/2)、
    f()/f(B):WES3003に準拠した板厚効果係数、
    :試験片寸法および厚鋼板の元厚に関する補正パラメータ(N/mm3/2)、
    σs:き裂停止時の作用応力(N/mm)、σ:最大荷重(P0)に対する作用応力(N/mm)、
    Δ:最大荷重までの変位(Δ)(mm)、B:試験片幅(mm)、t:厚鋼板の元厚(mm)、
    E’:平面ひずみ状態でのヤング率(N/mm)、a0:初期き裂長さ(mm)、
    af:脆性き裂が停止した位置でのき裂長さ(mm)、
    F:形状係数(き裂長さaの関数)
  2. 前記評価温度T℃に代えて、該評価温度T℃未満の複数の温度で前記計装化衝撃試験を実施し、前記複数の温度での前記当該厚鋼板の脆性き裂伝播停止靭性値Kcaを算出し、得られた結果から評価温度T℃での当該厚鋼板の脆性き裂伝播停止靭性値Kcaを外挿近似により推定することを特徴とする請求項1に記載の厚鋼板の脆性き裂伝播停止性能の評価方法。
  3. 前記板厚方向の所定の位置が、板厚中心部位置であることを特徴とする請求項1または2に記載の厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能の評価方法。
  4. 前記衝撃試験片が、脆性亀裂の伝播方向にプレスノッチが導入されたシャルピー衝撃試験片であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能の評価方法。
  5. 前記衝撃試験片が、脆性亀裂の伝播方向にプレスノッチが導入されたDWTT試験片であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の厚鋼板の脆性破壊伝播停止性能の評価方法。
  6. 脆性破壊伝播停止性能に優れた厚鋼板の製造方法であって、所定の製造工程を経て得られた厚鋼板の板厚方向の所定位置から、衝撃試験片を採取し、請求項1ないし4のいずれかに記載の厚鋼板の脆性き裂伝播停止性能の評価方法を用いて、評価温度T℃での当該厚鋼板の脆性き裂伝播停止靭性値Kcaを算出し、該算出された脆性き裂伝播停止靭性値Kcaが、評価温度T℃における要求される脆性き裂伝播停止靭性値以上である場合を、脆性き裂伝播停止性能に優れた厚鋼板として製品板とし、選別する工程を有することを特徴とする脆性き裂伝播停止性能に優れた厚鋼板の製造方法。
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