JP7188431B2 - ガイド部材、振れ抑制構造及び建設機械 - Google Patents
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Description
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳説する。
<建設機械>
図1の建設機械1はクレーンである。当該建設機械1は、例えばバケットを用いて掘削作業を行う掘削機である。当該建設機械1は、下部走行体2と、下部走行体2上に水平回転可能に搭載される上部旋回体3と、上部旋回体3に起伏可能に取り付けられる起伏部材4とを備える。起伏部材4はブームである。起伏部材4は、4つの主桁を有する四角筒状のラチス構造を有する。具体的には、起伏部材4は、背側に配置される一対の主桁4aと腹側に配置される一対の主桁4bとが四角筒の角部を構成し、かつ隣接する主桁4a、4b同士の間に複数の補桁4cが接続された構成を有する。
図2~図4を参照して、当該ガイド部材20について説明する。当該ガイド部材20は、第1作業用ロープ6及び第2作業用ロープ9の振れを抑制する。当該ガイド部材20は、第1作業用ロープ6及び第2作業用ロープ9が内部を通過するようにアーチ状に湾曲して保持される本体21と、本体21の両端部に接続され、起伏部材4に取り付けられる一対の取付部26とを有する。本体21は、少なくとも一対のワイヤロープ(第1ワイヤロープ22a及び第2ワイヤロープ22b)を含む。本体12は全体として紐状である。一対の取付部26は、起伏部材4の幅方向の両側に固定される。当該ガイド部材20は、一対の取付部26が起伏部材4の幅方向の両側に固定されることで、起伏部材4の背側に容易に自立することができる。当該ガイド部材20は、本体21と起伏部材4とによって画定される内部空間を第1作業用ロープ6及び第2作業用ロープ9が通過するように、起伏部材4の背側に立設される。より詳しくは、当該ガイド部材20は、一対の取付部26が起伏部材4の背側に位置する一対の主桁4aに取り付けられることで、一対の主桁4aから起伏部材4の中心軸と垂直な方向に立ち上がるように配置される。
本体21は、アーチ状に湾曲された湾曲部23と、湾曲部23の両端部に設けられ、第1ワイヤロープ22a及び第2ワイヤロープ22bが本体21の湾曲軸方向(つまり、起伏部材4の中心軸方向)に2又に分かれた一対の脚部24とを有する。湾曲部23では、第1ワイヤロープ22a及び第2ワイヤロープ22bは、本体21の湾曲軸方向に並列に連結されている。つまり、本体21は、第1ワイヤロープ22a及び第2ワイヤロープ22bが上記湾曲軸方向に並列に連結された湾曲部23と、湾曲部23から連続して設けられ、第1ワイヤロープ22a及び第2ワイヤロープ22bが上記湾曲軸方向に2又に分かれた一対の脚部24とを有する。当該ガイド部材20は、第1ワイヤロープ22a及び第2ワイヤロープ22bが湾曲部23において並列に連結されていることで、上記湾曲軸方向における剛性を大きくし、湾曲軸方向における撓みを抑制しやすい。湾曲部23では、第1ワイヤロープ22a及び第2ワイヤロープ22bは、本体21の湾曲軸方向に密着していることが好ましい。湾曲部23の長手方向の中央部分は、本体21の頂部を構成している。取付部26は、第1ワイヤロープ22a及び第2ワイヤロープ22bが2又に離間した部分に接続されている。つまり、取付部26は脚部24に接続されている。
図2から図4に示すように、一対の取付部26は、起伏部材4に接続される第1接続部26aと、本体21に接続される第2接続部26bと、第1接続部26a及び第2接続部2bに連結されるブラケット26cと、第2接続部26b及びブラケット26cに連結されるリブ26dとを有する。ブラケット26cは、本体21を起伏部材4の幅方向の所望の位置から立ち上げるためのスペーサとして機能する。さらに、ブラケット26cは、当該建設機械1の組立時及び分解時にガイライン14を支持する支持部として機能することが好ましい。
当該ガイド部材20は、本体21と起伏部材4とに囲まれる空間を第1作業用ロープ6及び第2作業用ロープ9が通過するように、起伏部材4の背側に立設される。当該ガイド部材20は、アーチ状に湾曲される本体21が第1作業用ロープ6及び第2作業用ロープ9を取り囲むよう保持されており、本体21が第1作業用ロープ6及び第2作業用ロープ9との衝突によって湾曲軸と垂直な方向に適度に弾性変形する。そのため、当該ガイド部材20は破損し難い。また、当該ガイド部材20は、本体21の両端部に、第1ワイヤロープ22a及び第2ワイヤロープ22bが本体21の湾曲軸方向に2又に分かれた脚部24が形成されているので、この脚部24の上記湾曲軸方向における剛性を大きくすることができる。従って、当該ガイド部材20は、起伏部材4から安定的に自立することができる。
上記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
2 下部走行体
3 上部旋回体
4 起伏部材
4a、4b 主桁
4c 補桁
5 第1巻上ウインチ
6 第1作業用ロープ
7 クラムシェルバケット
8 第2巻上ウインチ
9 第2作業用ロープ
10 ガントリ
11 下部スプレッダ
12 上部スプレッダ
13 起伏ロープ
14 ガイライン
20、30、40、50 ガイド部材
21、41 本体
22a、32a、42a、52a 第1ワイヤロープ
22b、32b、42b、52b 第2ワイヤロープ
23、33、53 湾曲部
24、34、44、54 脚部
25 連結部
26、46、56 取付部
26a 第1接続部
26b、56b 第2接続部
26c ブラケット
26d リブ
27 凹部
46a、46b、46c 片
53a 第1部分
53b 第2部分
56e 被覆部材
Claims (6)
- 建設機械の起伏部材の背側にこの起伏部材の長手方向に沿って掛け渡される作業用ロープの振れを抑制するガイド部材であって、
上記作業用ロープが内部を通過するようアーチ状に湾曲して保持される本体と、この本体の両端部に接続され、上記起伏部材に取り付けられる取付部とを有し、
上記本体が、少なくとも一対のワイヤロープを含み、
上記本体の両端部に、上記一対のワイヤロープが上記本体の湾曲軸方向に少なくとも2又に分かれた脚部が形成されており、
上記取付部が上記脚部に接続されているガイド部材。 - 上記一対のワイヤロープ同士の間隔が、上記本体の端部側に向けて漸増している請求項1に記載のガイド部材。
- 上記一対のワイヤロープが上記取付部にハ字状に固定されている請求項2に記載のガイド部材。
- 上記取付部が、上記起伏部材の幅方向両側に固定される請求項1、請求項2又は請求項3に記載のガイド部材。
- 起伏部材と、この起伏部材に取り付けられるガイド部材とを備え、
上記起伏部材の背側にこの起伏部材の長手方向に沿って掛け渡される作業用ロープの振れを抑制する建設機械における振れ抑制構造であって、
上記ガイド部材が、
上記作業用ロープが内部を通過するようアーチ状に湾曲して保持される本体と、この本体の両端部に接続され、上記起伏部材に取り付けられる取付部とを有し、
上記本体が、少なくとも一対のワイヤロープを含み、
上記本体の両端部に、上記一対のワイヤロープが上記本体の湾曲軸方向に少なくとも2又に分かれた脚部が形成されており、
上記取付部が上記脚部に接続されている振れ抑制構造。 - 請求項5に記載の振れ抑制構造を備える建設機械。
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