JP7188339B2 - ファンベルト異常検出装置 - Google Patents

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Description

本開示は、内燃機関のファンベルトの異常を検出するためのファンベルト異常検出装置に関する。
一般に、ファンがクランクシャフトからオフセットして配置される内燃機関では、クランクシャフトに取り付けられたクランクプーリと、ファンに取り付けられたファンプーリとの間にファンベルトが掛け渡される。
特開2018-200005号公報
ファンベルトは使用につれ徐々に劣化する。ファンベルトが劣化するとクランクシャフトの駆動力がファンに十分伝達されなくなり、ファンの回転速度が低下し、例えばラジエータ通過風量の不足を招く。
従来、ファンベルトによって同時に駆動される補機の作動不良に基づくエンジン異常を検出することによって、ファンベルトの異常を間接的に検出していた。例えば、ファンベルトによってウォータポンプが同時に駆動される場合、ウォータポンプの作動不良によって水温が上昇する。この水温上昇をエンジン異常として捉えて点検整備を行い、その結果、ファンベルトの異常を検出していた。
しかし、これだとファンベルト異常発生からエンジン異常発生までの間にタイムラグがあり、エンジン異常発生の時点では既に遅過ぎる結果となる場合がある。
そこで本開示は、かかる事情に鑑みて創案され、その目的は、ファンベルトの異常を即座に検出することが可能なファンベルト異常検出装置を提供することにある。
本開示の一の態様によれば、
内燃機関のファンベルトの異常を検出するためのファンベルト異常検出装置であって、
前記内燃機関は、
クランクシャフトに取り付けられたクランクプーリと、
ファンに取り付けられたファンプーリと、
前記クランクプーリおよび前記ファンプーリの間に掛け渡された前記ファンベルトと、
を備え、
前記ファンベルト異常検出装置は、
前記クランクシャフトの回転速度を検出するクランク速度センサと、
前記ファンの回転速度を検出するファン速度センサと、
前記クランク速度センサおよび前記ファン速度センサによりそれぞれ検出された回転速度に基づいて前記ファンベルトの異常を検出するように構成された検出ユニットと、
を備え、
前記検出ユニットは、前記クランクシャフトの回転速度と、前記ファンの回転速度の閾値との関係を規定したマップまたは関数を予め記憶し、前記マップまたは関数から求められた閾値と、前記ファンの回転速度の検出値とを比較して前記ファンベルトの異常を検出し、
前記クランクシャフトの同一の回転速度に対し前記閾値は複数設定され、前記検出ユニットは、前記複数の閾値と、前記ファンの回転速度の検出値とを比較して、前記ファンベルトの異常の種類を判別する
ことを特徴とするファンベルト異常検出装置が提供される。
好ましくは、前記閾値として、高い方から順に第1閾値、第2閾値および第3閾値が設定され、
前記検出ユニットは、
前記ファンの回転速度の検出値が前記第1閾値以下かつ前記第2閾値より大きいとき、前記ファンベルトの滑り異常と判定し、
前記ファンの回転速度の検出値が前記第2閾値以下かつ前記第3閾値より大きいとき、前記ファンベルトの摩耗異常と判定し、
前記ファンの回転速度の検出値が前記第3閾値以下のとき、前記ファンベルトの破断異常と判定する。
本開示によれば、ファンベルトの異常を即座に検出することができる。
本実施形態の構成を示す概略図である。 マップを示す図である。 異常検出ルーチンのフローチャートである。 別の異常検出ルーチンのフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本開示の実施形態を説明する。なお本開示は以下の実施形態に限定されない点に留意されたい。
図1に本実施形態の構成を概略的に示す。本実施形態の内燃機関は車両に搭載され、車両はトラック、内燃機関(エンジンともいう)はディーゼルエンジンである。しかしながら、内燃機関の種類、用途等に特に限定はなく、例えばエンジンはガソリンエンジンであってもよい。なおエンジンは、車両以外の移動体、例えば船舶、建設機械、または産業機械に搭載されたものであってもよい。またエンジンは、移動体に搭載されたものでなくてもよく、定置式のものであってもよい。
本実施形態において、エンジンは車両に縦置きされ、図の紙面厚さ方向手前側が車両前方である。前後左右上下の各方向は図示の通りである。
エンジンの前面部において、クランクシャフト20にはクランクプーリ1が固定して取り付けられている。符号C1はクランクプーリ1の中心を表す。またエンジンの前面部には、ウォータポンプ2と発電機(ACG:AC Generator)3が固定して取り付けられている。ウォータポンプ2の入力軸には、後方から順に、ファンプーリ4とファンクラッチ5とファン(図ではファンブレードのみ示す)6とが同軸に取り付けられている。符号C4はファンプーリ4の中心を表す。発電機3の入力軸には発電機プーリ7が取り付けられている。符号C7は発電機プーリ7の中心を表す。
クランクプーリ1、ファンプーリ4および発電機プーリ7にはファンベルト8が掛け渡される。これによりウォータポンプ2、ファン6および発電機3が共通のファンベルト8を介してクランクシャフト20により駆動される。ウォータポンプ2、ファン6および発電機3はクランクシャフト20に対しオフセットして配置される。
ファン6はラジエータの後方に近接して配置され、回転して空気を吸引するときにラジエータを通過する風を発生させる。
本実施形態の場合、ファンクラッチ5には、電子制御ユニット(ECU(Electronic Control Unit)という)100によって締結力を制御可能な電子制御式のファンクラッチが用いられる。その構造は任意であるが、例えばファンクラッチ5は、入力部と出力部を断接可能な流体カップリングと、流体カップリングへの流体供給状態を調節するバルブとを備え、このバルブの開弁状態をECU100によって制御することで、クラッチ締結率を完断相当の0%から完接相当の100%までの間で任意に可変制御可能である。ファンクラッチ5の入力部にはファンプーリ4が固定され、ファンクラッチ5の出力部にはファン6が固定される。
ECU100は、図示しない各種センサからの出力に基づき求められたエンジンおよび車両等の運転状態に関する情報、例えばエンジン水温、変速機油温、外気温、車速等に基づき、最適となるクラッチ締結率の目標値を計算し、実際のクラッチ締結率が目標値となるようにバルブの開弁状態を制御する。これにより、エンジンおよび車両等の運転状態に最適なファン6の回転速度を得ることができる。
なお、他の電子制御式ファンクラッチとして、電磁力によって締結力を制御可能な電磁クラッチ等を用いることもできる。
かかる構成においてファンベルト異常検出装置は、クランクシャフト20の回転速度(クランク速度ともいう)を検出するクランク速度センサ31と、ファン6の回転速度(ファン速度ともいう)を検出するファン速度センサ32と、クランク速度センサ31およびファン速度センサ32によりそれぞれ検出された回転速度に基づいてファンベルト8の異常を検出するように構成された検出ユニットとを備える。本実施形態の場合、検出ユニットはECU100により構成される。なおECU100は、エンジン全体の制御を司るものでもある。クランク速度センサ31およびファン速度センサ32は、例えば、クランクシャフト20およびファン6にそれぞれ近接して配置された周知の非接触式センサにより構成される。回転速度は毎分当たりの回転数(rpm)で表されるため、以下、クランク速度およびファン速度をクランク回転数およびファン回転数ともいう。クランク回転数はエンジン回転数と同義である。
以下、異常検出方法を具体的に説明する。ECU100は、クランク回転数Neと、ファン回転数Nfの閾値Nfa,Nfb,Nfc(総じてNfとする)との関係を規定した、図2に示すようなマップ(関数でもよい。以下同様)を予め記憶している。そしてECU100は、マップから求められた閾値Nfと、ファン回転数Nfの検出値とを比較してファンベルト8の異常を検出する。
特に、同一のクランク回転数Neに対し閾値Nfは複数設定され、本実施形態では高い方から順にNfa,Nfb,Nfcといった三つの閾値が設定されている。ECU100は、これら複数の閾値Nfa,Nfb,Nfcと、ファン回転数Nfの検出値とを比較して、ファンベルト8の異常の種類を判別する。
ここでファンクラッチ5は完接状態にあり、その滑りはなく、ファンプーリ4とファン6は一体的に同一の回転速度で回転するものとする。
図2に示すように、ファンベルト8の滑りがないと仮定すると、クランク回転数Neとファン回転数Nfの間には、線sで示すような比例関係が成り立つ。ここでNeiは所定のアイドル回転数(例えば500rpm)、Ncmは所定の最高回転数(例えば2000rpm)である。線s上では、アイドル回転数Neiのときのファン回転数はNfiであり、これは、クランクプーリ1とファンプーリ4のプーリ比K(クランクプーリ直径/ファンプーリ直径、例えば1.5)をアイドル回転数Neiに掛けた値である(Nfi=K×Nei)。同様に、最高回転数Nemのときのファン回転数はNfmである。
ファンベルト8が新品のとき、ファン回転数Nfは概ね線s上に位置する。しかし、使用につれファンベルト8が劣化すると、ファンベルト8がプーリ上で滑るため、ファン回転数Nfは線sよりも低下する。
閾値Nfaを表す線aは、ファンベルト8の滑りが許容できない程に大きくなったときのファン回転数Nfの最大値を結んだ線である。つまり、ファンベルト8の正常と異常を区別するための線である。見られるように、アイドル回転数Neiから、それより高い所定の第1回転数Nejまでの回転数範囲ΔNeで、線aは比例線sより大きく低下する。その理由は、このような低速の回転数範囲ΔNeではエンジンが高負荷運転される傾向にあり、ファンベルト8が滑り易くなるからである。なお一般的に見られるように、エンジンの暖機完了前の冷間時には、ファーストアイドル運転中を含め、こうした回転数範囲ΔNeでファンベルト8が滑り易く、これによるベルト鳴きが起こり易い。
一方、第1回転数Nejを超えると、線aは比例線sに急速に近づき、やがて比例線sと平行に上昇する。これは、ファンベルト8の劣化が軽度である場合、高回転域ではファンベルト8の滑りが起こり難くなるからである。
特定のクランク回転数Neのときに検出されたファン回転数Nfが、そのクランク回転数Neに対応する閾値Nfa以下の場合、ファンベルト8が許容できない程大きく滑る滑り異常が発生している可能性があると判断される。逆に、検出されたファン回転数Nfが閾値Nfaより大きいとき、ファンベルト8は正常と判断される。
線aは、所定のマージンΔNfだけ比例線sより下側(ファン回転数低下側)に位置される。これは、例えば正常なファンベルト8でも起こり得る、製品および運転状態のバラツキに起因した軽度のベルト滑りで異常と誤判定しないためである。
次に、閾値Nfbを表す線bは、滑り異常と、ファンベルト8の摩耗が許容できない程に大きくなっている摩耗異常とを区別するための線である。摩耗異常は滑り異常より重度の異常である。線bは、第1回転数Nejより僅かに高い所定の第2回転数Nek以下の回転数領域で、線aと同一である。しかしながら、線bは、第2回転数Nekから高回転側に向かうにつれ、線aから下側に徐々に乖離する。これは、ファンベルト8が大きく摩耗していると、もはや高回転域でもファンベルト8が滑り易くなるからである。
特定のクランク回転数Neのときに検出されたファン回転数Nfが、そのクランク回転数Neに対応する閾値Nfb以下の場合、ファンベルト8に摩耗異常が発生している可能性があると判断される。他方、検出されたファン回転数Nfが閾値Nfa以下かつ閾値Nfbより大きいとき、ファンベルト8は滑り異常と確定的に判定される。
次に、閾値Nfcを表す線cは、前述の滑り異常および摩耗異常と、ファンベルト8が破断ないし分断された破断異常とを区別するための線である。破断異常は摩耗異常より重度の異常である。線cは、全ての回転数領域で線aおよび線bより遙かに下側に位置される。ファンベルト8が破断すると、ファン6はもはやファンベルト8で駆動されないが、走行風等によりファン6が回転することがある。これを考慮し、閾値Nfcは、ゼロより若干大きいファン回転数Nfの値に設定されている。
特定のクランク回転数Neのときに検出されたファン回転数Nfが、そのクランク回転数Neに対応する閾値Nfc以下の場合、ファンベルト8は破断異常と確定的に判定される。他方、検出されたファン回転数Nfが閾値Nfb以下かつ閾値Nfcより大きいとき、ファンベルト8は摩耗異常と確定的に判定される。
このように本実施形態によれば、マップから求めた閾値Nfと、ファン回転数Nfの検出値とを比較してファンベルト8の異常を検出するため、ファンベルト8の異常を即座に検出することができる。しかも、複数の閾値Nfa,Nfb,Nfcと、ファン回転数Nfの検出値とを比較して、ファンベルト8の異常の種類を判別するため、異常の種類をも特定でき、その後の点検整備を容易にすると共に、異常の種類に応じた適切な措置を採ることができる。
なお、マップにおいて、線aより上側(ファン回転数上昇側)の領域を正常領域Asとし、線aと線bに挟まれた領域を滑り異常領域Aaとし、線bと線cに挟まれた領域を摩耗異常領域Abとし、線cより下側の領域を破断異常領域Acとする。クランク回転数Neとファン回転数Nfの検出値の組み合わせが、どの領域に属するかにより、正常、滑り異常、摩耗異常および破断異常を判別することができる。
次に、図3および図4を参照して、本実施形態の異常検出ルーチンを説明する。図示するルーチンはECU100により所定の演算周期τ(例えば10msec)毎に繰り返し実行される。
図3に示すように、ステップS101において、ECU100は、クランク速度センサ31により検出されたクランク回転数Neの値を取得する。
ステップS102において、ECU100は、取得したクランク回転数Neが、アイドル回転数Neiから第1回転数Nejまでの回転数範囲ΔNe内の値か否か、すなわちNei≦Ne≦Nejか否かを判断する。クランク回転数Neが回転数範囲ΔNe内の値であれば、ステップS103に進んで検出処理を継続する。クランク回転数Neが回転数範囲ΔNe内の値でなければ、ルーチンを終了し、検出処理を終了する。
図2を参照して説明したように、回転数範囲ΔNeでは線aが比例線sより大きく乖離するため、正常と異常が区別しやすい。よって異常検出を回転数範囲ΔNeに限定して行うことで、検出精度を高めることができる。
ステップS103において、ECU100は、ファンクラッチ5を完接する。これにより、ファンクラッチ5の滑りを無くし、その滑りが原因でファン回転数が低下し誤検出することを防止できる。
ステップS104において、ECU100は、ファン速度センサ32により検出されたファン回転数Nfを取得する。
ステップS105において、ECU100は、取得したクランク回転数Neに対応する、最も高い閾値Nfaを図2のマップから算出する。そして取得したファン回転数Nfを、算出した閾値Nfaと比較する。
ファン回転数Nfが閾値Nfaより大きい場合、ECU100は、ファンベルト8は正常と実質的に判断し、ルーチンを終了する。他方、ファン回転数Nfが閾値Nfa以下の場合、ECU100は、ステップS106に進む。
ステップS106において、ECU100は、取得したクランク回転数Neに対応する、最も低い閾値Nfcを図2のマップから算出する。そして取得したファン回転数Nfを、算出した閾値Nfcと比較する。
ファン回転数Nfが閾値Nfc以下の場合、ECU100は、ステップS107に進み、ファンベルト8の破断異常が発生していると判定する。そしてステップS108に進み、最も強度の高い警告である強警告を行うと共に、エンジンをフェイルセーフモードで制御する。すなわち、車両の警告装置を作動させ、例えばファンベルト8の破断異常が発生していること、即座に車両を修理すること等をディスプレイ表示および音声等により車両のドライバに伝達する。そしてエンジンの回転数、燃料噴射量等を制限し、エンジンの高負荷運転を禁止して車両の退避走行を促す。
他方、ファン回転数Nfが閾値Nfcより大きい場合、ECU100は、ステップS109に進んで仮異常フラグをオンにする。この時点では、滑り異常および摩耗異常のいずれかが生じていることは特定できるものの、そのいずれが生じているかまでは特定できない。そのため仮異常フラグをオンにし、図4に示す別ルーチンにより異常の種類を特定する。
次に、図4に示す別ルーチンを説明する。ステップS201において、ECU100は、仮異常フラグがオンか否かを判断する。オンでなければ(オフであれば)ルーチンを終了し、オンであればステップS202に進む。
ステップS202において、ECU100は、クランク速度センサ31により検出されたクランク回転数Neの値を取得する。
ステップS203において、ECU100は、取得したクランク回転数Neが、図2に示した所定回転数Nek以上か否かを判断する。クランク回転数Neが所定回転数Nek未満であれば、ルーチンを終了し、クランク回転数Neが所定回転数Nek以上であれば、滑り異常と摩耗異常を判別するため、ステップS204に進む。
ステップS204において、ECU100は、ファンクラッチ5を完接する。
ステップS205において、ECU100は、ファン速度センサ32により検出されたファン回転数Nfを取得する。
ステップS206において、ECU100は、取得したクランク回転数Neに対応する、中間の大きさの閾値Nfbを図2のマップから算出する。そして取得したファン回転数Nfを、算出した閾値Nfbと比較する。
ファン回転数Nfが閾値Nfb以下の場合、ECU100は、ステップS207に進み、ファンベルト8の摩耗異常が発生していると判定する。そしてステップS208に進み、中程度の強度を有する警告である中警告を行う。すなわち、車両の警告装置を作動させ、例えばファンベルト8の摩耗異常が発生していること、できるだけ速やかに車両を修理すること等をディスプレイ表示および音声等により車両のドライバに伝達する。
他方、ファン回転数Nfが閾値Nfbより大きい場合、ECU100は、ステップS209に進み、ファンベルト8の滑り異常が発生していると判定する。そしてステップS210に進み、最も弱い警告である弱警告を行う。すなわち、車両の警告装置を作動させ、例えばファンベルト8の滑り異常が発生していること、次回の点検時にファンベルト8を点検すること等をディスプレイ表示等により車両のドライバに伝達する。
上記の説明で理解されるように、本実施形態の閾値Nfa,Nfb,Nfcは特許請求の範囲にいう第1、第2および第3の閾値にそれぞれ相当する。
以上、本開示の実施形態を詳細に述べたが、本開示の実施形態および変形例は他にも様々考えられる。
(1)例えば、図3のルーチンにおいて、異常検出を行うクランク回転数Neを回転数範囲ΔNeに限定しなくてもよい。すなわちステップS102を省略してもよい。
(2)図3および図4のルーチンでは、ファン回転数Nfの取得時にファンクラッチ5を完接したが、必ずしも完接しなくてもよい。この場合にはファンクラッチ5の締結率に応じて閾値Nfを補正するのが好ましい。すなわちファンクラッチ5の締結率が低いほど、閾値Nfを減少側に補正するのが好ましい。
(3)ファンクラッチは電子制御式でなくてもよく、より一般的なバイメタルを用いた吸気温感応式クラッチであってもよい。あるいは、ファンクラッチを省略し、ファンとファンプーリを直結してもよい。
本開示の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本開示の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本開示に含まれる。従って本開示は、限定的に解釈されるべきではなく、本開示の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 クランクプーリ
4 ファンプーリ
8 ファンベルト
31 クランク速度センサ
32 ファン速度センサ
100 電子制御ユニット

Claims (2)

  1. 内燃機関のファンベルトの異常を検出するためのファンベルト異常検出装置であって、
    前記内燃機関は、
    クランクシャフトに取り付けられたクランクプーリと、
    ファンに取り付けられたファンプーリと、
    前記クランクプーリおよび前記ファンプーリの間に掛け渡された前記ファンベルトと、
    を備え、
    前記ファンベルト異常検出装置は、
    前記クランクシャフトの回転速度を検出するクランク速度センサと、
    前記ファンの回転速度を検出するファン速度センサと、
    前記クランク速度センサおよび前記ファン速度センサによりそれぞれ検出された回転速度に基づいて前記ファンベルトの異常を検出するように構成された検出ユニットと、
    を備え、
    前記検出ユニットは、前記クランクシャフトの回転速度と、前記ファンの回転速度の閾値との関係を規定したマップまたは関数を予め記憶し、前記マップまたは関数から求められた閾値と、前記ファンの回転速度の検出値とを比較して前記ファンベルトの異常を検出し、
    前記クランクシャフトの同一の回転速度に対し前記閾値は複数設定され、前記検出ユニットは、前記複数の閾値と、前記ファンの回転速度の検出値とを比較して、前記ファンベルトの異常の種類を判別する
    ことを特徴とするファンベルト異常検出装置。
  2. 前記閾値として、高い方から順に第1閾値、第2閾値および第3閾値が設定され、
    前記検出ユニットは、
    前記ファンの回転速度の検出値が前記第1閾値以下かつ前記第2閾値より大きいとき、前記ファンベルトの滑り異常と判定し、
    前記ファンの回転速度の検出値が前記第2閾値以下かつ前記第3閾値より大きいとき、前記ファンベルトの摩耗異常と判定し、
    前記ファンの回転速度の検出値が前記第3閾値以下のとき、前記ファンベルトの破断異常と判定する
    請求項1に記載のファンベルト異常検出装置。
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