JP7185302B2 - ディーゼルエンジン - Google Patents

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Description

本発明は、シリンダヘッドに設けられた副燃焼室(副室ともいう)内に燃料を噴射する副室式のディーゼルエンジンに関する。
中大型のディーゼルエンジンでは、燃焼方式として、直噴式(DI燃焼方式)が、高圧燃料噴射のコモンレールシステム(CRS)に組み合わされている。高圧燃料噴射のコモンレール式ディーゼルエンジンでは、燃料を多段噴射することによって、騒音を低減している。
特許文献1には、副室式のディーゼルエンジンが開示されている。副室式のディーゼルエンジンは、直噴式のディーゼルエンジンに比べて、安定した燃焼状態が容易に得られる。副室式のディーゼルエンジンは、主燃焼室と、主燃焼室に対して偏心した箇所に設けられた副燃焼室と、を有し、例えば小型の産業用ディーゼルエンジンとして用いられている。主燃焼室と副燃焼室とは、噴孔を通して互いにつながっている。燃焼気流は、副燃焼室から噴孔を通じて主燃焼室内へ噴出される。副室式のディーゼルエンジンでは、ピストン天井壁に形成されたリセスの形状を見直すことにより、PM(粒子状物質)の発生が抑制されている。
特開2019-113008号公報
ところで、小型の産業用のディーゼルエンジン、例えばボア径が75mm以下の小ボア径の小型のディーゼルエンジンでは、高圧で燃料の多段噴射を行うと、燃料噴霧の燃焼室壁面への衝突、すなわちペネトレーションが発生する。このため、燃料噴射と吸入空気との混合が不完全になり、燃焼悪化により黒煙の増大や燃費の悪化等が生じる。そのため、小型の産業用のディーゼルエンジンについては、燃料の多段噴射を用いて騒音の低減をすることが困難であった。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、黒煙の発生および燃費の悪化を抑制し、多段噴射を行うことにより騒音の低減を図ることができるディーゼルエンジンを提供することを目的とする。
前記課題は、主燃焼室と、前記主燃焼室から偏心した箇所に設けられた副燃焼室と、が互いに通じているディーゼルエンジンであって、中央部に配置された大径の孔と、前記大径の孔の両側の位置に配置され前記大径の孔の径よりも小さい径を有する小径の孔と、を有する燃料噴射ノズルと、前記主燃焼室と前記副燃焼室とを連通させる噴口であって、主噴口と、前記主噴口の両側の位置に配置される副噴口と、前記副噴口の両側の位置に配置される補助噴口と、を含む前記噴口を有する口金と、を備え、吸気工程の下死点を挟んでシリンダ内圧が10MPa以下となる範囲の前記吸気工程で、燃料のパイロット噴射が、前記燃料噴射ノズルから前記副燃焼室を経て前記口金に向けて行われることを特徴とする本発明に係るディーゼルエンジンにより解決される。
本発明に係るディーゼルエンジンによれば、シリンダ内圧が10MPa以下の低い状態で燃料のパイロット噴射が行われるので、シリンダの主燃焼室と連通している副燃焼室の内圧も低い。そのため、燃料噴霧が副燃焼室の内壁面に衝突しにくく、噴射された燃料が副燃焼室の内壁面に付着しにくい。従って、燃焼を改善し、黒煙の発生および燃費の悪化を抑制することができる。また、燃料のパイロット噴射(先行噴射)が、メイン噴射(主噴射)に先立って、副燃焼室において行われる。そのため、メイン噴射前に副燃焼室と主燃焼室とを含む燃焼室が高温になる。これにより、メイン噴射時に噴射された燃料が燃焼し易くなり、メイン噴射時に噴射された燃料が副燃焼室の内壁面に付着することを抑制することができる。従って、低圧の燃料の多段噴射が可能であり、騒音の低減を図ることができる。これにより、黒煙の発生および燃費の悪化を抑制し、多段噴射を行うことにより騒音の低減を図ることができる。
本発明に係るディーゼルエンジンにおいて、好ましくは、前記燃料の前記パイロット噴射は、前記燃料噴射ノズルの前記大径の孔のみから行われることを特徴とする。
本発明に係るディーゼルエンジンによれば、低圧の燃料のパイロット噴射は、大径の孔のみから行われる。これにより、低圧の燃料噴霧を副燃焼室に対して円滑に行うことができるとともに、パイロット噴射時に噴射された燃料が副燃焼室の内壁面に付着することをより一層抑制することができる。
本発明に係るディーゼルエンジンにおいて、好ましくは、前記パイロット噴射のときの前記シリンダ内圧よりも高い前記シリンダ内圧の状態で、前記燃料のメイン噴射がさらに行われ、前記燃料の前記メイン噴射は、前記燃料噴射ノズルの前記大径の孔と、前記燃料噴射ノズルの前記小径の孔と、の両方から行われることを特徴とする。
本発明に係るディーゼルエンジンによれば、高圧の燃料のメイン噴射は、燃料噴射ノズルの大径の孔と、燃料噴射ノズルの小径の孔と、の両方から行われる。これにより、大径の孔と、小径の孔と、の両方を用いて、高圧の燃料噴霧を副燃焼室に対して効率よく円滑に行うことができる。
本発明に係るディーゼルエンジンにおいて、好ましくは、前記燃料の前記メイン噴射において、前記小径の孔からの前記燃料の噴射は、前記口金の前記補助噴口へ向けて行われることを特徴とする。
本発明に係るディーゼルエンジンによれば、メイン噴射時の副燃焼室におけるペネトレーションの発生、すなわちメイン噴射時に噴射された燃料が副燃焼室の内壁面に衝突することを抑制することができる。
本発明によれば、黒煙の発生および燃費の悪化を抑制し、多段噴射を行うことにより騒音の低減を図ることができるディーゼルエンジンを提供することができる。
本発明の実施形態に係るディーゼルエンジンの主燃焼室と副燃焼室との付近を表す断面図である。 本実施形態の副燃焼室の近傍を拡大して表した拡大断面図である。 本実施形態の燃料噴射ノズルの噴射部の構造例を示す図である。 本実施形態の口金の構造例を示す底面図である。 本実施形態に係るディーゼルエンジンのクランク角に対するパイロット噴射とメイン噴射との圧力の変化例を示すグラフである。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(ディーゼルエンジン1の構造例)
図1は、本発明の実施形態に係るディーゼルエンジンの主燃焼室と副燃焼室との付近を表す断面図である。
図1に示すディーゼルエンジン1は、いわゆる副室式のディーゼルエンジンであり、主燃焼室10と副燃焼室20とを有する。図1に示すディーゼルエンジン1は、E-TVCS(渦室流式)燃焼方式のディーゼルエンジンともいう。ディーゼルエンジン1は、例えばボア径が75mm以下の小型IDI(Indirect Injection)燃焼式のディーゼルエンジンである。ディーゼルエンジン1は、例えば建設機械、農業機械、芝刈り機等に搭載される。但し、ディーゼルエンジン1が搭載される機器の種類は、特に限定されるわけではない。
ディーゼルエンジン1は、シリンダブロック2と、シリンダヘッド3と、を有している。シリンダブロック2の内部には、シリンダ4が設けられている。ピストン5は、シリンダ4内に配置されていて、シリンダ中心軸Pに沿って往復移動可能である。シリンダ4は、上部において主燃焼室10を有する。シリンダヘッド3は、シリンダブロック2の上に組付けられている。シリンダヘッド3の内部には、副燃焼室20が設けられている。副燃焼室20は、副室、渦流室、あるいは渦室などともいう。
図1に示すように、燃料噴射ノズル30は、シリンダヘッド3に取り付けられている。燃料噴射ノズル30の噴射部31は、副燃焼室20の内部に臨むようにして配置され、上方から斜め下方に向けて副燃焼室20の内部空間に露出している。シリンダ4内の主燃焼室10は、口金50を介して副燃焼室20に接続されている。口金50は、燃焼気流Gが通る多噴口40を有する。本実施形態の多噴口40は、本発明の「噴口」の一例である。主燃焼室10は、口金50の多噴口40を通じて副燃焼室20に連通されている。多噴口40は、主燃焼室10に対して偏心した箇所に設けられている。多噴口40は、例えば副燃焼室20の内周面のほぼ接線方向に沿って、斜め下方向に向けて形成されている。
(副燃焼室20の構造例)
図2は、本実施形態の副燃焼室の近傍を拡大して表した拡大断面図である。
図2に示すように、副燃焼室20の内部空間は、縦方向の断面で見てほぼ楕円形あるいは円形状である。装着孔48は、シリンダヘッド3において、シリンダ中心軸Pからシリンダ周壁側へ偏心した位置に形成されている。口金50は、装着孔48に収容された状態で保持されている。口金50は、チャンバなどとも呼ばれ、副燃焼室20の内部空間の下半分の部分を形成している。装着孔48は、シリンダヘッド底面6A側から燃料噴射ノズル30側に向かって順に、大径の開口部56と、小径の胴部収容部57と、を有する。大径の開口部56には、口金50の底部59が収容されている。胴部収容部57には、口金50の胴部60が収容されている。なお、副燃焼室20に配置されるグロープラグの図示は省略している。
図2に示す口金50は、円柱状の胴部60と底部59とを有する段付きの円柱状の金具である。底部59の外径は、胴部60の外径よりも大きい。胴部60は、副燃焼室20の内部空間の下半分の部分を形成するための略半球状の凹部61を有する。底部59は、多噴口40を有している。多噴口40は、凹部61の内底部に形成されており、凹部61の内周面61Aと、主燃焼室10と、をつないでいる。すなわち、多噴口40は、主燃焼室10と副燃焼室20とを連通している。口金50がシリンダヘッド3に組付けられた状態では、空洞部58の内周面58Aで形成される副燃焼室20の内部空間の上半分の部分と、凹部61の内周面61Aで形成される副燃焼室20の内部空間の下半分の部分と、がほぼ面一になって連続している。このように、副燃焼室20の内部空間は、空洞部58と凹部61とにより形成されている。
図2に示すように、副燃焼室20は、主燃焼室10に対して偏心した箇所に設けられている。主燃焼室10と副燃焼室20とは、燃焼気流Gが主燃焼室10と副燃焼室20との間を多噴口40を通して通過可能なように互いにつながっている。副燃焼室20内の燃焼気流Gは、副燃焼室20から多噴口40を通じて主燃焼室10内へ噴出される。ここで、多噴口40は、主燃焼室10の中央側へ向けて斜めに傾けて形成されている。そのため、多噴口40から噴出される燃焼気流Gは、例えば上死点付近にあるピストン5の頂面5Aに対して、斜めに吹き付けられる。
(燃料噴射ノズル30の噴射部31)
次に、図2に示す燃料噴射ノズル30の噴射部31の構成例を、図3を参照して説明する。
図3は、本実施形態の燃料噴射ノズルの噴射部の構造例を示す図である。
図3に示す燃料噴射ノズル30の噴射部31は、中央部に大径の孔32と、大径の孔32の両側の位置に配置される小径の孔33,34と、を有する。大径の孔32の直径と、小径の孔33,34の直径と、の比の範囲は、好ましくは約1.1~2程度である。なお、噴射部31に設けられた孔の数は、3つには限定されず、4つ以上であってもよい。
(口金50)
さらに、図2に示す口金50の構造例を、図4を参照して説明する。
図4は、本実施形態の口金の構造例を示す底面図である。
口金50は、図2に示す多噴口40を有する。口金50の多噴口40は、主噴口51と、主噴口51の両側の位置に配置される副噴口52,52と、副噴口52,52の両側の位置に配置される補助噴口53,53と、を有する。多噴口40は、図1に示す副燃焼室20の内周面のほぼ接線方向に沿って、図1に示すシリンダ中心軸Pに対して傾斜して形成されている。ピストン5が主燃焼室10を圧縮するときに、副燃焼室20内に入る空気が副燃焼室20内で渦流を発生させる。
主噴口51は、口金50の底部59の略中央に形成されている。副噴口52,52は、主噴口51の開口面積よりも小さい開口面積を有し、主噴口51の左右の位置において主噴口51に連続して形成されている。補助噴口53,53は、副噴口52,52の開口面積よりも小さい開口面積を有し、副噴口52,52の左右の位置において、主噴口51と副噴口52,52から離れて形成されている。主噴口51と副噴口52,52と補助噴口53,53とは、副燃焼室20から主燃焼室10の中央部に向かうように、すなわち図2において燃焼気流Gで示すように、傾斜して形成されている。
(ディーゼルエンジン1における多段噴射の動作例)
次に、本実施形態に係るディーゼルエンジン1における多段噴射の動作例を、図5を参照しながら説明する。
図5は、本実施形態に係るディーゼルエンジンのクランク角に対するパイロット噴射とメイン噴射との圧力の変化例を示すグラフである。
燃料の多段噴射は、低圧のパイロット噴射100と、高圧のメイン噴射200と、を含む。図5に表したグラフは、ピストンの下死点T1においてパイロット噴射100が行われ、上死点T2においてメイン噴射200が行われる様子を示している。
<燃料のパイロット噴射100>
まず、燃料のパイロット噴射100について、説明する。燃料のパイロット噴射100では、吸気工程の下死点T1を挟んでシリンダ内圧が10MPa以下となる範囲の吸気工程において、図3に示す燃料噴射ノズル30の噴射部31の大径の孔32のみから図2に示す燃焼気流Gの方向に燃料の噴射が行われる。すなわち、燃料噴射ノズル30は、パイロット噴射100において10MPa以下の低圧噴射を行う。パイロット噴射100による燃料噴霧は、口金50の主噴口51を円滑に通過して図2に示すシリンダ4内へ入る。
パイロット噴射100では、シリンダ4内への燃料噴射が大気圧以下で行われるので、燃焼噴霧がシリンダ4内の主燃焼室10に円滑に広がる。これにより、ペネトレーションの発生が抑制され、燃料噴霧と吸入空気との混合が促進される。すなわち、図1に示すシリンダ4の内圧が10MPa以下の低い状態でパイロット噴射100が行われるので、シリンダ4の主燃焼室10と連通している副燃焼室20の内圧も低い。このため、燃料噴霧が、副燃焼室20の内壁面に衝突しにくい。そのため、燃料が副燃焼室20の内壁面に付着しにくい。従って、燃焼を改善し、黒煙の発生および燃費の悪化を抑制することができる。
<燃料のメイン噴射200>
次に、燃料のメイン噴射200について、説明する。上述した燃料のパイロット噴射100では、シリンダ4の内圧が10MPa以下の低い状態で、図3に示す燃料噴射ノズル30の噴射部31の大径の孔32のみから燃料の噴射が行われる。これに対して、燃料のメイン噴射200では、図1のピストン5が図5に示す上死点T2に来たときに、図3に示す燃料噴射ノズル30の噴射部31の全部の孔から燃料の噴射が行われる。すなわち、燃料のメイン噴射200では、ピストン5が上死点T2に来たときの高圧の状態において、図3に示す燃料噴射ノズル30の噴射部31の大径の孔32と小径の孔33,34との全部の孔から副燃焼室20に向かって燃料の噴射が行われる。このように、燃料噴射ノズル30は、パイロット噴射100のときのシリンダ内圧よりも高いシリンダ圧力の高圧噴射をメイン噴射200において行う。この際に、小径の孔33,34からの燃料噴射は、口金50の補助噴口53,53に向かうように、すなわち図2に示す燃料噴霧Xの方向に向かうように行われる。これにより、ペネトレーションの発生、すなわち燃料噴霧が副燃焼室20の内壁面に衝突することを抑制することができる。
本実施形態に係るディーゼルエンジン1によれば、シリンダ4の内圧が10MPa以下の低い状態で燃料のパイロット噴射100が行われるので、シリンダ4の主燃焼室10と連通している副燃焼室20の内圧も低い。そのため、燃料噴霧が副燃焼室20の内壁面に衝突しにくく、噴射された燃料が副燃焼室20の内壁面に付着しにくい。従って、燃焼を改善し、黒煙の発生および燃費の悪化を抑制することができる。また、燃料のパイロット噴射(先行噴射)100が、メイン噴射(主噴射)200に先立って、副燃焼室20において行われる。そのため、メイン噴射200前に副燃焼室20と主燃焼室10とを含む燃焼室が高温になる。これにより、メイン噴射200時に噴射された燃料が燃焼し易くなり、メイン噴射200時に噴射された燃料が副燃焼室20の内壁面に付着することを抑制することができる。従って、低圧の燃料の多段噴射が可能であり、騒音の低減を図ることができる。これにより、黒煙の発生および燃費の悪化を抑制し、多段噴射を行うことにより騒音の低減を図ることができる。
また、低圧の燃料のパイロット噴射100は、燃料噴射ノズル30の大径の孔32のみから行われる。これにより、低圧の燃料噴霧を副燃焼室20に対して円滑に行うことができるとともに、パイロット噴射100時に噴射された燃料が副燃焼室20の内壁面に付着することをより一層抑制することができる。
また、高圧の燃料のメイン噴射200は、燃料噴射ノズル30の大径の孔32と、燃料噴射ノズル30の小径の孔33,34と、の両方から行われる。これにより、大径の孔32と、小径の孔33,34と、の両方を用いて、高圧の燃料噴霧を副燃焼室20に対して効率よく円滑に行うことができる。
また、メイン噴射200において、小径の孔33,34からの燃料噴射は、口金50の補助噴口53,53に向けて行われる。これにより、ペネトレーションの発生、すなわち燃料噴霧が副燃焼室20の内壁面に衝突することを抑制することができる。
さらに、ディーゼルエンジン1の燃料噴射ポンプの駆動損失を低減することができ、燃費改善と、騒音および振動の低減と、を図ることができる。また、排気ガスのクリーン化を安価に実現できるとともに、COの排出量の少ないディーゼルエンジン1を提供することができる。これにより、本発明に係るディーゼルエンジン1は、欧州ミニカーEuro5規制に対する適合が可能になるポテンシャルを有する。また、シリンダ4に付着する燃料の量を低減することができ、燃料の希釈化を抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。上記実施形態の構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせたりすることができる。例えば、図3に示す燃料噴射ノズル30の噴射部31の大径の孔32と小径の孔33,34との配置位置、設定数および形状は、図示例に限定されるわけではない。また、図4に示す口金50の多噴口40の主噴口51と、副噴口52,52と、補助噴口53,53と、の配置位置、設定数および形状は、図示例に限定されるわけではない。
1:ディーゼルエンジン、 2:シリンダブロック、 3:シリンダヘッド、 4:シリンダ、 5:ピストン、 5A:頂面、 6A:シリンダヘッド底面、 10:主燃焼室、 20:副燃焼室、 30:燃料噴射ノズル、 31:噴射部、 32:大径の孔、 33、34:小径の孔、 40:多噴口、 48:装着孔、 50:口金、 51:主噴口、 52:副噴口、 53:補助噴口、 56:開口部、 57:胴部収容部、 58:空洞部、 58A:内周面、 59:底部、 60:胴部、 61:凹部、 61A:内周面、 100:パイロット噴射、 200:メイン噴射、 G:燃焼気流、 P:シリンダ中心軸、 T1:下死点、 T2:上死点、 X:燃料噴霧

Claims (4)

  1. 主燃焼室と、前記主燃焼室から偏心した箇所に設けられた副燃焼室と、が互いに通じているディーゼルエンジンであって、
    中央部に配置された大径の孔と、前記大径の孔の両側の位置に配置され前記大径の孔の径よりも小さい径を有する小径の孔と、を有する燃料噴射ノズルと、
    前記主燃焼室と前記副燃焼室とを連通させる噴口であって、主噴口と、前記主噴口の両側の位置に配置される副噴口と、前記副噴口の両側の位置に配置される補助噴口と、を含む前記噴口を有する口金と、
    を備え、
    吸気工程の下死点を挟んでシリンダ内圧が10MPa以下となる範囲の前記吸気工程で、燃料のパイロット噴射が、前記燃料噴射ノズルから前記副燃焼室を経て前記口金に向けて行われることを特徴とするディーゼルエンジン。
  2. 前記燃料の前記パイロット噴射は、前記燃料噴射ノズルの前記大径の孔のみから行われることを特徴とする請求項1に記載のディーゼルエンジン。
  3. 前記パイロット噴射のときの前記シリンダ内圧よりも高い前記シリンダ内圧の状態で、前記燃料のメイン噴射がさらに行われ、
    前記燃料の前記メイン噴射は、前記燃料噴射ノズルの前記大径の孔と、前記燃料噴射ノズルの前記小径の孔と、の両方から行われることを特徴とする請求項1または2に記載のディーゼルエンジン。
  4. 前記燃料の前記メイン噴射において、前記小径の孔からの前記燃料の噴射は、前記口金の前記補助噴口へ向けて行われることを特徴とする請求項3に記載のディーゼルエンジン。

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