JP7184979B2 - 光学フィルタ - Google Patents

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本発明は、可視域の光を遮断し近赤外域の光を透過する光学フィルタに関する。
近赤外光を用いるセンサーモジュールのカバーには、センサーの感度を高めるため、800nm以降の近赤外波長領域の光を透過し、可視領域の光を遮断する光学フィルタが用いられる。また、センサー内を外部から見えなくする観点およびカバー外観を意匠性の高い黒色とする観点からも、光学フィルタにおける400~680nmの可視領域の光の透過率は低い方が好ましい。
光学フィルタとしては、例えば、透明基板の片面または両面に、屈折率が異なる誘電体薄膜を交互に積層(誘電体多層膜)し、光の干渉を利用して遮蔽したい光を反射する反射型のフィルタ等が知られている。
特許文献1には、高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層された誘電体多層膜を有する光学フィルタが記載され、ここで、高屈折率層は、800~1100nmの波長範囲における消衰係数kが0.0005未満のシリコン層である。
米国特許第9354369号明細書
しかしながら、特許文献1に記載の光学フィルタは、高屈折率層の800~1100nmにおける消衰係数が小さいことから、可視領域を含む600~680nmにおける消衰係数も小さいこと、すなわちかかる波長範囲の透過率も高いことが推測される。また、600~680nmの透過率を小さくするためにかかる範囲の反射率を高めると、反射色が赤色を呈し意匠性が低下してしまう。
本発明は、800nm以降の近赤外光の透過性と、400~680nmの可視光の遮蔽性に優れた光学フィルタを提供することを目的とする。
本発明の一態様にかかる光学フィルタは、基材と、前記基材の少なくとも一方の主面側に設けられ、波長600nmにおける消衰係数k 600 が0.12以上かつ1530~1570nmの波長領域における最小消衰係数k 1530-1570MIN が0.01以下となる膜を有し、少なくとも異なる2層の膜が積層された誘電体多層膜と、を備え、400~680nmの波長領域における最大透過率T 400-680MAX が6%以下かつ、400~680nmの波長領域における最大反射率R 400-680MAX および平均反射率R 400-680AVE の少なくとも一方が10%以下であり、1530~1570nmの光を透過する。
また、本発明の別態様にかかる光学フィルタは、基材と、前記基材の少なくとも一方の主面側に設けられ、波長600nmにおける消衰係数k 600 が0.12以上かつ1310~1350nmの波長領域における最小消衰係数k 1310-1350MIN が0.01以下となる膜を有し、少なくとも異なる2層の膜が積層された誘電体多層膜と、を備え、400~680nmの波長領域における最大透過率T 400-680MAX が6%以下かつ、400~680nmの波長領域における最大反射率R 400-680MAX および平均反射率R 400-680AVE の少なくとも一方が10%以下であり、1310~1350nmの光を透過する。
また、本発明の別態様にかかる光学フィルタは、基材と、前記基材の少なくとも一方の主面側に設けられ、波長600nmにおける消衰係数k 600 が0.12以上かつ800~1000nmの波長領域における最小消衰係数k 800-1000MIN が0.01以下となる膜を有し、少なくとも異なる2層の膜が積層された誘電体多層膜と、を備え、400~680nmの波長領域における最大透過率T 400-680MAX が6%以下かつ、400~680nmの波長領域における最大反射率R 400-680MAX および平均反射率R 400-680AVE の少なくとも一方が10%以下であり、800~1000nmの光を透過する。
本発明によれば、800nm以降の近赤外光の透過性と、400~680nmの可視光の遮蔽性に優れた光学フィルタが提供できる。
図1は一実施形態の光学フィルタの一例を概略的に示す断面図である。 図2は一実施形態の光学フィルタの別の一例を概略的に示す断面図である。 図3は例1~3の光学フィルタの分光透過率曲線を示す図である。 図4は例1~3の光学フィルタの分光反射率曲線を示す図である。 図5は例4~6の光学フィルタの分光透過率曲線を示す図である。 図6は例4~6の光学フィルタの分光反射率曲線を示す図である。 図7はスピン密度と消衰係数k600の関係を示す図である。
本明細書において、特定の波長域について、透過率が例えば90%以上とは、その全波長領域において透過率が90%を下回らない、すなわちその波長領域において最小透過率が90%以上であることをいう。同様に、特定の波長域について、透過率が例えば1%以下とは、その全波長領域において透過率が1%を超えない、すなわちその波長領域において最大透過率が1%以下であることをいう。特定の波長域における平均透過率は、該波長域の1nm毎の透過率の相加平均である。なお、特に断らない限り、屈折率は、20℃における波長589nmの光に対する屈折率をいう。
光学特性は、紫外可視分光光度計を用いて測定できる。または、光学薄膜計算ソフトによるシミュレーションにて算出できる。
消衰係数は、石英基板に成膜した単層膜の反射率と透過率そして膜厚を測定し、光学薄膜計算ソフトを用いて測定できる。
スピン密度は電子スピン共鳴装置を用いて測定できる。
本明細書において、数値範囲を表す「~」では、上下限を含む。
<光学フィルタ>
本発明の一実施形態の光学フィルタ(以下、「本フィルタ」ともいう)は、基材と、基材の少なくとも一方の主面側に最外層として積層された誘電体多層膜とを備える光学フィルタである。
図面を用いて本フィルタの構成例について説明する。図1~2は、一実施形態の光学フィルタの一例を概略的に示す断面図である。
図1に示す光学フィルタ1Aは、基材10の一方の主面側に誘電体多層膜30を有する例である。なお、「基材の主面側に特定の層を有する」とは、基材の主面に接触して該層が備わる場合に限らず、基材と該層との間に、別の機能層が備わる場合も含む。
図2に示す光学フィルタ1Bは、基材10の両方の主面側に誘電体多層膜30を有する例である。
<誘電体多層膜>
本フィルタにおいて、誘電体多層膜は、基材の少なくとも一方の主面側に最外層として積層される。
誘電体多層膜は波長選択性を有するように設計され、少なくとも一方は可視光を主に吸収により遮断し、近赤外光を透過する可視光吸収層である。また、誘電体多層膜が基材の両面に積層される場合、両方の誘電体多層膜が可視光吸収層であっても、よいし、一方のみが可視光吸収層であってもよい。また、一方が可視光吸収層である場合、他方の誘電体多層膜は、反射防止層等の他の目的を有する層として設計されてもよい。
誘電体多層膜は、低屈折率膜と高屈折率膜とが交互に積層された積層体である。屈折率の異なる薄膜を積層することで、光の干渉作用を利用して反射率を増減できる。反射率が大きいほど透過率が低下する。
また、多層膜を構成する材料によって消衰係数は異なる。消衰係数が大きいほど光の吸収が大きく、透過率が低下する。
本発明では、各多層膜の屈折率と消衰係数を考慮することで目的の光学特性を有する光学フィルタを設計する。
本発明において、低屈折率膜と高屈折率膜のいずれか一方は、可視光領域において下記光学特性(i-1)を満たし、かつ、近赤外光領域において光学特性(i-2A)~(i-2C)のいずれかを満たす。
(i-1)波長600nmにおける消衰係数k600が0.12以上
(i-2A)1530~1570nmの波長領域における最小消衰係数k1530-1570MINが0.01以下
(i-2B)1310~1350nmの波長領域における最小消衰係数k1310-1350MINが0.01以下
(i-2C)800~1000nmの波長領域における最小消衰係数k800-1000MINが0.01以下
光学特性(i-1)に関し、いずれかの誘電体膜において、k600が0.12以上であることで、600nm付近の赤色光を、反射によらず吸収により遮断できる。これにより600nm付近の反射率を高める必要がないため、反射色が赤色を呈しにくい光学フィルタが得られる。k600は、好ましくは0.18以上であり、また、好ましくは1.00以下である。
誘電体膜のk600を上記範囲にするためには、例えば、例えば、高屈折率膜であれば、水素がドープされていないアモルファスシリコンを用いるか、ドープされていた場合であっても水素ドープ量が20sccm以下であるアモルファスシリコンを用いることが挙げられ、水素ドープされていないアモルファスシリコンを用いることが好ましい。また、誘電体膜の成膜方法を変更することでもk600を調節できる。
光学特性(i-2A)~(i-2C)は各近赤外領域における誘電体膜の最小消衰係数を規定する。光学特性(i-2A)~(i-2C)いずれかを満たすことで、各特性で規定する波長領域の吸収性が低いことを意味する。そして、当該波長領域の反射率を小さく設計することで、当該波長領域の近赤外光を十分に透過できる。
光学特性(i-2A)に関し、1530~1570nmの波長領域における最小消衰係数k1530-1570MINが0.01以下であることで、1530~1570nm付近の近赤外光を十分透過できる。k1530-1570MINは、好ましくは0.002以下である。
光学特性(i-2B)に関し、1310~1350nmの波長領域における最小消衰係数k1310-1350MINが0.01以下であることで、1310~1350nm付近の近赤外光を十分透過できる。k1310-1350MINは、好ましくは0.005以下である。
光学特性(i-2C)に関し、800~1000nmの波長領域における最小消衰係数k800-1000MINが0.01以下であることで、800~1000nm付近の近赤外光、特に880~920nmの領域を十分透過できる。k800-1000MINは、好ましくは0.005以下である。一方、k600の値を適度に大きくし、600nm付近の赤色光を、反射によらず吸収により遮断できる観点から、k800-1000MINは好ましくは0.0005以上である。
誘電体膜のk1310-1350MIN、k1530-1570MIN、k800-1000MINを上記範囲にするためには、例えば、高屈折率膜であれば、水素がドープされていないアモルファスシリコンを用いるか、ドープされていた場合であっても水素ドープ量が20sccm以下であるアモルファスシリコンを用いることが挙げられ、水素ドープされていないアモルファスシリコンを用いることが好ましい。また、誘電体膜の成膜方法を変更することでも各消衰係数を調節できる。
以下、いずれかの誘電体膜が、上記光学特性(i-2A)を満たす光学フィルタを「光学フィルタA」と称し、上記光学特性(i-2B)を満たす光学フィルタを「光学フィルタB」と称し、上記光学特性(i-2C)を満たす光学フィルタを「光学フィルタC」とも称する。
光学フィルタAまたは光学フィルタBにおいて、低屈折率膜と高屈折率膜のいずれか一方は、下記光学特性(i-3)をさらに満たすことが好ましい。
(i-3)800~1000nmの波長領域における最小消衰係数k800-1000MINが0.0005以上
800-1000MINが0.0005以上であることで、k600の値を適度に大きくし、600nm付近の赤色光を、反射によらず吸収により遮断できる。k800-1000MINは好ましくは0.001以上、また、好ましくは0.1以下である。
上記光学特性(i-1)と、(i-2A)~(i-2C)のいずれかと、を満たす誘電体膜は、設計の自由度の観点から、高屈折率膜であることが好ましい。この場合、低屈折率膜の消衰係数k600は好ましくは0であり、1530~1570nmの波長領域における最小消衰係数kは好ましくは0であり、1310~1350nmの波長領域における最小消衰係数kは好ましくは0であり、800~1000nmの波長領域における最小消衰係数kは好ましくは0である。
高屈折率膜の材料としては、例えばシリコン、Ta、TiO、Nb、SiNが挙げられる。これらのうち、上記特定の消衰係数が達成しやすい観点から、シリコンが好ましく、特にアモルファスシリコンが好ましい。
高屈折率膜は、好ましくは、屈折率が3.5以上であり、より好ましくは4.0以上である。
また、シリコンとしては、k600を0.12以上とする観点から、水素がドープされていないシリコン、または水素ドープ量が抑制されたシリコンが好ましく、水素がドープされていないシリコンが特に好ましい。水素は公知の方法によりドープでき、またドープ量は20sccm以下が好ましい。
低屈折率膜の材料としては、例えばSiO、SiO、Ta、TiO、SiO等が挙げられ、これらの中から高屈折率膜材料よりも屈折率が低い材料を組み合わせて用いることができる。なかでも生産性の観点から、SiOが好ましい。
低屈折率膜は、好ましくは、屈折率が2.5以下であり、より好ましくは1.5以下である。
また、高屈折率膜は、スピン密度が好ましくは5.0E+10以上(個/(nm*cm))、より好ましくは1.0E+12以上(個/(nm*cm))である。ここでスピン密度とは、膜中のダングリングボンドの量を表す。高屈折率膜のスピン密度がかかる範囲であることで上記特定の消衰係数が達成しやすい。
また、高屈折率膜のスピン密度を上記範囲とするには、例えば水素がドープされていないシリコン、または水素がドープされていた場合であってもドープ量が抑制されたシリコンを用いることが挙げられる。
スピン密度は電子スピン共鳴装置を用いて測定できる。電子スピン共鳴装置で測定できるスピンは、シリコンのダングリングボンドの他、シリカ膜のダングリングボンドやガラス中の遷移金属イオンなども含まれるので、測定前の試料の加工、および測定後のピーク分離が必要である。
試料の加工は、多層膜を含む光学フィルタを適宜切断後、多層膜が付与されている基材ガラスを研磨により極力除去する。それにより基材ガラス由来のスピン信号の影響を低減できる。また、測定後のピーク分離は、例えばカーブフィッティングにより可能である。シリコンダングリングボンドの信号は、g=2.004~2.007、線幅4~8gaussの等方的信号として観測され、線幅をそろえたガウス関数とローレンツ関数の線形結合関数を使ったカーブフィッティングによるピーク分離の結果としてこのパラメータが得られる。ここでいう線幅は、微分形で得られる電子スピン共鳴スペクトルの、ピークトップとピークボトムの磁場の差を意味する。
誘電体多層膜を可視光吸収層として設計する場合、合計積層数は、可視光領域における遮光性の観点から、好ましくは10層以上、より好ましくは15層以上、さらに好ましくは20層以上である。ただし、合計積層数が多くなると、反り等が発生したり、膜厚が増加したりするため、合計積層数は70層以下が好ましく、60層以下がより好ましく、50層以下がより一層好ましい。
また、誘電体多層膜の膜厚は、生産性の観点から好ましくは2.0μm以下、より好ましくは1.5μm以下、特に好ましくは1.0μm以下である。なお、誘電体多層膜を1層(1群の誘電体多層膜)以上有する場合、膜厚の総厚は好ましくは2.0μm以下である。
本発明では、誘電体多層膜の積層数や膜厚が小さくても可視光領域を十分に遮蔽できる。これは本発明における誘電体多層膜の可視光領域の消衰係数が大きく、吸収により可視光を遮蔽できるためである。
誘電体多層膜は、下記光学特性をさらに満たすことが好ましい。
透過色も反射色も黒色となるように、400~680nmの波長領域における最大透過率T400-680MAXが好ましくは6%以下であり、一方の主面側から見た400~680nmの波長領域における最大反射率R400-680MAXが好ましくは10%以下である。
また、センサーの感度を高めるため、光学フィルタAにおける誘電体多層膜は、1530~1570nmの波長領域における最小透過率T1530-1570MINが好ましくは90%以上であり、光学フィルタBにおける誘電体多層膜は、1310~1350nmの波長領域における最小透過率T1310-1350MINが好ましくは90%以上であり、光学フィルタCにおける誘電体多層膜は、800~1000nmの波長領域における最小透過率T800-1000MINが好ましくは90%以上である。
上記波長領域における最小透過率をかかる範囲とするには、当該波長領域における最小消衰係数が上記光学特性(i-2A)~(i-2C)いずれかを満たす多層膜を用い、かつ、当該波長領域における反射率を小さく設計することにより、達成できる。
誘電体多層膜の形成には、例えば、CVD法、スパッタリング法、真空蒸着法等の真空成膜プロセスや、スプレー法、ディップ法等の湿式成膜プロセス等を使用できる。
誘電体多層膜は、1層(1群の誘電体多層膜)で所定の光学特性を与えたり、2層以上で所定の光学特性を与えてもよい。2層以上有する場合、各誘電体多層膜は同じ構成でも異なる構成でもよい。2層の誘電体多層膜を設ける場合、一方を、近赤外域を透過し、可視域の光を遮蔽する可視光吸収層とし、他方を、近赤外域も可視域も透過する可視・近赤外光透過層としてもよい。
また、本フィルタが誘電体多層膜を2層以上有する場合、少なくとも一つにおいて上記光学特性(i-1)と、光学特性(i-2A)~(i-2C)のいずれかと、を満たすことが好ましい。
誘電体多層膜を反射防止層として設計する場合も、可視光吸収層と同様に屈折率の異なる誘電体膜を交互に積層して得られる。なお、反射防止層は、誘電体多層膜以外に、中間屈折率媒体、屈折率が漸次的に変化するモスアイ構造等から形成されてもよい。
<基材>
本フィルタにおける基材は、単層構造であっても、複層構造であってもよい。また基材の材質としては近赤外光を透過する透明性材料であれば、有機材料でも無機材料でもよく、特に制限されない。また、異なる複数の材料を複合して用いてもよい。
透明性無機材料としては、ガラスや結晶材料が好ましい。
ガラスとしては、ソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス、アルミノシリケートガラス等が挙げられる。
ガラスとしては、ガラス転移点以下の温度で、イオン交換により、ガラス板主面に存在するイオン半径が小さいアルカリ金属イオン(例えば、Liイオン、Naイオン)を、イオン半径のより大きいアルカリイオン(例えば、Liイオンに対してはNaイオンまたはKイオンであり、Naイオンに対してはKイオンである。)に交換して得られる化学強化ガラスを使用してもよい。
結晶材料としては、水晶、ニオブ酸リチウム、サファイア等の複屈折性結晶が挙げられる。
基材の形状は特に限定されず、ブロック状、板状、フィルム状でもよい。
また基材の厚さは、誘電体多層膜成膜時の反り低減、光学素子低背化、割れ抑制の観点から、0.1mm以上5mm以下が好ましく、より好ましくは2~4mmである。
<光学フィルタ>
上記基材と誘電体多層膜を備える本発明の光学フィルタは、可視光を遮断し、近赤外光を透過する、IRバンドパスフィルタとして機能する。
本発明の光学フィルタAは、下記光学特性(ii-1A)を満たす。
(ii-1A)400~680nmの光を遮蔽し、1530~1570nmの光を透過する
本発明の光学フィルタBは、下記光学特性(ii-1B)を満たす。
(ii-1B)400~680nmの光を遮蔽し、1310~1350nmの光を透過する
本発明の光学フィルタCは、下記光学特性(ii-1C)を満たす。
(ii-1C)400~680nmの光を遮蔽し、800~1000nmの光を透過する
1530~1570nmの波長領域の光、1310~1350nmの波長領域の光または800~1000nmの波長領域の光を透過することで、波長領域に応じてセンサーの感度が高められる。
光学特性(ii-1A)~(ii-1C)において、400~680nmの光を遮蔽するとは、好ましくは下記光学特性(ii-2)~(ii-3)を満たすことである。
すなわち本フィルタは、下記光学特性(ii-2)~(ii-3)をさらに満たすことが好ましい。
(ii-2)400~680nmの波長領域における最大透過率T400-680MAXが6%以下
(ii-3)400~680nmの波長領域における最大反射率R400-680MAXおよび平均反射率R400-680AVEの少なくとも一方が10%以下
光学特性(ii-2)は400~680nmの波長領域の光(可視光)を遮光することを意味する。T400-680MAXは好ましくは2%以下である。誘電体多層膜の反射能と吸収能を利用することで、可視光の高い遮蔽性を有する光学フィルタが得られる。
光学特性(ii-3)に関し、一方の主面側から見た可視光領域の反射率が低いことで、反射色を呈さず、意匠性の高い黒色を呈する光学フィルタが得られる。最大反射率R400-680MAXおよび平均反射率R400-680AVEの少なくとも一方は好ましくは5%以下である。
なお、光学フィルタの反射率R400-680AVEは、誘電体多層膜(可視反射防止近赤外透過層)側から測定した値である。
光学特性(ii-1A)において、1530~1570nmの光を透過するとは、好ましくは下記光学特性(ii-4A)を満たすことである。
すなわち本フィルタAは、下記光学特性(ii-4A)をさらに満たすことが好ましい。これによりセンサーの感度がより高められる。
(ii-4A)1530~1570nmの波長領域における最小透過率T1530-1570MINが90%以上
1530-1570MINはより好ましくは95%以上である。
1530-1570MINを上記範囲とするには、例えば、上述の光学特性(i-2A)を満たす多層膜、すなわち1530~1570nmの波長領域の吸収性が低い多層膜を用い、かつ、1530~1570nmの波長領域における反射率を低く設計した誘電体多層膜を用いることが挙げられる。
光学特性(ii-1B)において、1310~1350nmの光を透過するとは、好ましくは下記光学特性(ii-4B)を満たすことである。
すなわち本フィルタBは、下記光学特性(ii-4B)をさらに満たすことが好ましい。これによりセンサーの感度がより高められる。
(ii-4B)1310~1350nmの波長領域における最小透過率T1310-1350MINが90%以上
1310-1350MINはより好ましくは95%以上である。
1310-1350MINを上記範囲とするには、例えば、上述の光学特性(i-2B)を満たす多層膜、すなわち1310~1350nmの波長領域の吸収性が低い多層膜を用い、かつ、1310~1350nmの波長領域における反射率を低く設計した誘電体多層膜を用いることが挙げられる。
光学特性(ii-1C)において、800~1000nmの光を透過するとは、好ましくは下記光学特性(ii-4C)を満たすことである。
すなわち本フィルタCは、下記光学特性(ii-4C)をさらに満たすことが好ましい。これによりセンサーの感度がより高められる。
(ii-4C)880~920nmの波長領域における最小透過率T880-920MINが90%以上
880-920MINはより好ましくは92%以上である。
880-920MINを上記範囲とするには、例えば、上述の光学特性(i-2C)を満たす多層膜、すなわち800~1000nmの波長領域の吸収性が低い多層膜を用い、かつ、880~920nmの波長領域における反射率を低く設計した誘電体多層膜を用いることが挙げられる。
以上説明した実施形態の光学フィルタによれば、可視域の遮蔽性と、近赤外光の透過性を高めることができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明する。
実施例における光学フィルタの分光透過率曲線と分光反射率曲線は、光学薄膜計算ソフトによるシミュレーションにて算出した。
実施例におけるアモルファスシリコンの消衰係数は石英基板に成膜した単層膜の反射率と透過率そして膜厚を測定し、光学薄膜計算ソフトを用いて測定した。
実施例におけるアモルファスシリコンのスピン密度は、消衰係数k600を元に図7の近似式を用いて算出した。
(例1)
透明基板として白板ガラスの一方の主面に、真空蒸着法で、アモルファスシリコン(屈折率4.5)とSiO(屈折率1.5)とを交互に24層積層して、厚さ1.0μmの誘電体多層膜からなる可視吸収近赤外透過層を形成した。次に、ガラス板の他方の主面に、真空蒸着法で、アモルファスシリコン(屈折率4.5)とSiO(屈折率1.5)とを交互に24層積層して、厚さ1.0μmの誘電体多層膜からなる可視反射防止近赤外透過層を形成し、光学フィルタ1を得た。
(例2)
透明基板として白板ガラスの一方の主面に、スパッタ法で、アモルファスシリコン(屈折率4.7)とSiO(屈折率1.5)とを交互に13層積層して、厚さ0.7μmの誘電体多層膜からなる可視吸収近赤外透過層を形成した。次に、ガラス板の他方の主面に、スパッタ法で、アモルファスシリコン(屈折率4.7)とSiO(屈折率1.5)とを交互に14層積層して、厚さ1.0μmの誘電体多層膜からなる可視反射防止近赤外透過層を形成し、光学フィルタ2を得た。
(例3)
透明基板として白板ガラスの一方の主面に、スパッタ法で、水素をドープしたアモルファスシリコン(屈折率4.3)とSiO(屈折率1.5)とを交互に21層積層して、厚さ1.1μmの誘電体多層膜からなる可視吸収近赤外透過層を形成した。次に、ガラス板の他方の主面に、スパッタ法で、水素をドープしたアモルファスシリコン(屈折率4.3)とSiO(屈折率1.5)とを交互に19層積層して、厚さ0.8μmの誘電体多層膜からなる可視反射防止近赤外透過層を形成し、光学フィルタ3を得た。
(例4)
透明基板として白板ガラスの一方の主面に、スパッタ法で、アモルファスシリコン(屈折率4.7)とSiO(屈折率1.5)とを交互に11層積層して、厚さ1.3μmの誘電体多層膜からなる可視吸収近赤外透過層を形成した。次に、ガラス板の他方の主面に、スパッタ法で、アモルファスシリコン(屈折率4.7)とSiO(屈折率1.5)とを交互に23層積層して、厚さ1.8μmの誘電体多層膜からなる可視反射防止近赤外透過層を形成し、光学フィルタ4を得た。
(例5)
透明基板として白板ガラスの一方の主面に、スパッタ法で、アモルファスシリコン(屈折率4.7)とSiO(屈折率1.5)とを交互に9層積層して、厚さ1.1μmの誘電体多層膜からなる可視吸収近赤外透過層を形成した。次に、ガラス板の他方の主面に、スパッタ法で、アモルファスシリコン(屈折率4.7)とSiO(屈折率1.5)とを交互に22層積層して、厚さ1.5μmの誘電体多層膜からなる可視反射防止近赤外透過層を形成し、光学フィルタ5を得た。
(例6)
透明基板として白板ガラスの一方の主面に、スパッタ法で、アモルファスシリコン(屈折率4.7)とSiO(屈折率1.5)とを交互に21層積層して、厚さ0.9μmの誘電体多層膜からなる可視吸収近赤外透過層を形成した。次に、ガラス板の他方の主面に、スパッタ法で、アモルファスシリコン(屈折率4.7)とSiO(屈折率1.5)とを交互に11層積層して、厚さ0.3μmの誘電体多層膜からなる可視反射防止近赤外透過層を形成し、光学フィルタ6を得た。
上記各例の光学フィルタの光学特性と、アモルファスシリコン層の消衰係数および消衰係数から算出されるスピン密度を下記表に示す。
また上記各例1~3で得られた光学フィルタの分光透過率曲線(入射角0度)を図3に、分光反射率曲線(入射角0度)を図4にそれぞれ示す。上記各例4~6で得られた光学フィルタの分光透過率曲線(入射角0度)を図5に、分光反射率曲線(入射角0度)を図6にそれぞれ示す。なお、分光反射率曲線は誘電体多層膜(可視反射防止近赤外透過層)側から測定した。また、反射率R400-680は誘電体多層膜(可視反射防止近赤外透過層)側から測定し、反射率R880-920、R1310-1350、R1530-1570は誘電体多層膜(可視吸収近赤外透過層)側から測定した値である。
例1、2、4、5、6が実施例であり、例3が比較例である。
Figure 0007184979000001
上記結果より、高屈折率膜が所定の特性を満たす例1~例2、例4~例6の光学フィルタは、400~680nmの可視光領域の遮蔽性と、800nm以降の近赤外光領域の透過性に優れることが分かる。
一方、高屈折率膜の消衰係数k600が0.12以上ではない例3の光学フィルタは、400~680nmの可視光領域の遮蔽性が低い結果となった。
本発明の光学フィルタは、近赤外光の透過性と、可視光の遮蔽性に優れることから、近年、高性能化が進む、例えば、輸送機用のカメラやセンサー等の情報取得装置の用途に有用である。
1A、1B…光学フィルタ、10…基材、30…誘電体多層膜

Claims (8)

  1. 基材と、
    前記基材の少なくとも一方の主面側に設けられ、波長600nmにおける消衰係数k600が0.12以上かつ1530~1570nmの波長領域における最小消衰係数k1530-1570MINが0.01以下となる膜を有し、少なくとも異なる2層の膜が積層された誘電体多層膜と、
    を備え、近赤外光を用いるセンサーモジュールのカバーとして用いられる光学フィルタであって、
    400~680nmの波長領域における最大透過率T400-680MAXが6%以下かつ、400~680nmの波長領域における最大反射率R400-680MAXおよび平均反射率R400-680AVEの少なくとも一方が10%以下であり、1530~1570nmの光を透過する光学フィルタ。
  2. 基材と、
    前記基材の少なくとも一方の主面側に設けられ、波長600nmにおける消衰係数k600が0.12以上かつ1310~1350nmの波長領域における最小消衰係数k1310-1350MINが0.01以下となる膜を有し、少なくとも異なる2層の膜が積層された誘電体多層膜と、
    を備え、近赤外光を用いるセンサーモジュールのカバーとして用いられる光学フィルタであって、
    400~680nmの波長領域における最大透過率T400-680MAXが6%以下かつ、400~680nmの波長領域における最大反射率R400-680MAXおよび平均反射率R400-680AVEの少なくとも一方が10%以下であり、1310~1350nmの光を透過する光学フィルタ。
  3. 基材と、
    前記基材の少なくとも一方の主面側に設けられ、波長600nmにおける消衰係数k600が0.12以上かつ800~1000nmの波長領域における最小消衰係数k800-1000MINが0.01以下となる膜を有し、少なくとも異なる2層の膜が積層された誘電体多層膜と、
    を備え、近赤外光を用いるセンサーモジュールのカバーとして用いられる光学フィルタであって、
    400~680nmの波長領域における最大透過率T400-680MAXが6%以下かつ、400~680nmの波長領域における最大反射率R400-680MAXおよび平均反射率R400-680AVEの少なくとも一方が10%以下であり、800~1000nmの光を透過する光学フィルタ。
  4. 1530~1570nmの波長領域における最小透過率T1530-1570MINが90%以上である請求項1に記載の光学フィルタ。
  5. 1310~1350nmの波長領域における最小透過率T1310-1350MINが90%以上である請求項2に記載の光学フィルタ。
  6. 880~920nmの波長領域における最小透過率T880-920MINが90%以上である請求項3に記載の光学フィルタ。
  7. 前記誘電体多層膜の膜厚が2.0μm以下である、請求項1~のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
  8. 前記波長600nmにおける消衰係数k600が0.12以上かつ1530~1570nmの波長領域における最小消衰係数k1530-1570MINが0.01以下となる膜、前記波長600nmにおける消衰係数k600が0.12以上かつ1310~1350nmの波長領域における最小消衰係数k1310-1350MINが0.01以下となる膜、前記波長600nmにおける消衰係数k600が0.12以上かつ800~1000nmの波長領域における最小消衰係数k800-1000MINが0.01以下となる膜、のいずれかが、スピン密度が5.0E+10以上(個/(nm*cm))であるシリコン膜である請求項1~7のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
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